SSブログ

外食産業(その6)(くら寿司「一律3万円賃上げ」大胆な給与改定の意味 米国子で躍進、IT企業の側面も持つなか待遇改善、【美食家の結論】「食べログは信用できるか?」に対する納得の回答、そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった!) [産業動向]

外食産業については、本年5月2日に取上げた。今日は、(その6)(くら寿司「一律3万円賃上げ」大胆な給与改定の意味 米国子で躍進、IT企業の側面も持つなか待遇改善、【美食家の結論】「食べログは信用できるか?」に対する納得の回答、そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった!)である。

先ずは、6月5日付け東洋経済オンラインが掲載した未来調達研究所の坂口 孝則氏による「くら寿司「一律3万円賃上げ」大胆な給与改定の意味 米国子で躍進、IT企業の側面も持つなか待遇改善」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/759408
・『意外に知られていない事実に、くら寿司の子会社、Kura Sushi USAの快進撃がある。同社はアメリカで2008年に設立され、2009年から寿司レストランを全米で展開している。2019年にはアメリカ・ナスダック市場に上場もしている』、「Kura Sushi USA」が「快進撃」しているとは頼もしい。
・『アメリカくら寿司の快進撃  その後、世界的にはコロナ禍に突入。しかし、Kura Sushi USAにとっては追い風になった。自宅ですごす時間が増え、さらにテイクアウトやデリバリーが一般的になった。そしてハンバーガーばかりではなく、本格的な日本の寿司も食したい需要が高まった。2024年はさほど株価が好調とまではいえない。ただし、2019年からの中期的スパンで見ると、株価は爆上がりしている。 同社は寿司を提供するだけではなく、アメリカに回転寿司というエンターテインメントショーを展開していると思ったほうがわかりやすい。 日本で培ったハイブリッドレーン(注文した寿司が客先めがけて飛んでくるレーン)。空き皿を貯めると開始するゲーム。配膳のロボット。さらにスマホでの注文まで。レストランがライバルというより、アミューズメントパークがライバルとさえいえる。) そして、エンタメの土台となるハイブリッドレーンの管理、ゲーム、ロボット、スマホ注文への処理、そして回転寿司の廃棄量削減のための需要管理……。これらを見ると、くら寿司とは飲食店チェーンでありながら、同時に高度なIT企業ともいえる側面を有している』、「レストランがライバルというより、アミューズメントパークがライバルとさえいえる。) そして、エンタメの土台となるハイブリッドレーンの管理、ゲーム、ロボット、スマホ注文への処理、そして回転寿司の廃棄量削減のための需要管理……。これらを見ると、くら寿司とは飲食店チェーンでありながら、同時に高度なIT企業ともいえる側面を有している」、なるほど。
・『月給3万円アップの日本くら寿司  話は日本のくら寿司に移る。 先日、くら寿司は全社員を対象に約10%のベースアップを実施するとした。基本給を3万円引き上げる。これは当然に初任給にも反映され、23万円が26万円になる。このすがすがしいニュースは多くに歓迎された。社会的に賃上げがブームになっていることと、人手不足感が高まっているので、理解できる経営判断としたものが多かったようだ。 ここで計算してみよう。日本のくら寿司には従業員が約1700人いる。平均年齢は31.5歳で、同社の平均年収は約460万円だ。 1700×3万円×12≒6億1200万円となる。つまり人件費が基本給のアップ分で6億円ほど上昇する。また1人当たりは36万円(=3万円×12)の年収増となる。これを2つの観点から比較する。 まず1つ目は経営成績の観点から。現在くら寿司は2024年第1四半期が最新の発表内容となる。そこで見ると、売上高は前期の513億円から561億円に急増。 前期の営業損失から、営業利益も17億円に急増している。 四半期の数字について、「厳しい環境は続いているものの、人流の増加に伴う売上高の増加等により、全般的に好調に転じてきております」「旺盛なインバウンド需要を取り込むべく、今後とも都市部を中心に積極的な店舗展開を図ってまいります」と前向きな言葉を決算短信で述べた。先行投資がかさんでいる北米事業も損失幅がやや縮小した。 次に2つ目の観点から。他の値と比べてみよう。同社の平均年収は約460万円で、これが月に3万円のベースアップと紹介した。まず日本平均の給与所得者の平均は令和4年分で458万円。これに対して、上場企業の給与平均はさまざまな調査があるが640万円ほどを示す結果が多い。 なお、私は年齢を無視しているので、強引な分析・比較であることは承知している。ただ、同社はもともと日本の平均給与なみの水準であり、上場企業平均からすると低い水準になる。どこまでを飲食業とカウントするかで結果は異なるが、飲食で上場企業であれば平均年収が500万円くらいの企業は多い。 つまり、この2点目の観点からも、くら寿司がベースアップをすることに理由があるように思われる』、「同社はもともと日本の平均給与なみの水準であり、上場企業平均からすると低い水準になる。どこまでを飲食業とカウントするかで結果は異なるが、飲食で上場企業であれば平均年収が500万円くらいの企業は多い。 つまり、この2点目の観点からも、くら寿司がベースアップをすることに理由があるように思われる」、なるほど。
・『くら寿司のすごさ  これから飲食店に求められるのは、もちろん商品開発やサービスを追い求めることにある。ただ、冒頭でKura Sushi USAの話をしたように、IT企業の側面がある。私自身、某回転寿司チェーンを取材して感じたが、そこらの企業が想像できないほどDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進めており、高度なシステムが稼働し続けている。 考えてみてほしい。あらゆる時間に予約や注文が入り、それを難なくこなして時間通りにオペレーションするのだ。 さらに、IT開発だけではない。外食企業がひしめくなか、店舗開発・立地検索を行い、さらにインバウンド対応、ほぼ毎週のように開催される店舗イベントを立案・実施し、労務管理を行い、各店舗をうまくマネジメントせねばならない。つまり相当に高度な人材が必要だ。 くら寿司の場合は積極的に出店を続け、さらに海外事業にも力をいれるとしている。ならば、より働く場所としての魅力を高めて、新卒・中途採用に力をいれる必要がある。 定額減税が3月に決まって6月に実施されるというバタバタで、事務処理担当者の鬱憤や不満がたまっている。さらに電気代があがり、さらに夏の猛暑で野菜等の値上がりが予想されている。名目賃金は上がっても、実質賃金はまだマイナスを続けている。そんなときに、くら寿司のベースアップ3万円の発表があった。 そこには覚悟を感じたし、一気に10%アップという大胆さも合わさって人々の印象に残ることになった。 それにしても——と私は感じるのだ。 くら寿司が狙った、とは思わないが、このタイミングでの発表はかなりの宣伝効果があっただろうし、人材を集める際にプラスの効果があるだろう。さすがに6億円ぶんの効果があった、とまではいわないが、金銭で計算した際のPR効果はかなりのものだろう。 くら寿司のベースアップは、その宣伝効果も含めて、企業行動に示唆を与える』、「外食企業がひしめくなか、店舗開発・立地検索を行い、さらにインバウンド対応、ほぼ毎週のように開催される店舗イベントを立案・実施し、労務管理を行い、各店舗をうまくマネジメントせねばならない。つまり相当に高度な人材が必要だ・・・くら寿司のベースアップ3万円の発表があった。 そこには覚悟を感じたし、一気に10%アップという大胆さも合わさって人々の印象に残ることになった」、なるほど。
・『くら寿司の最近の店の様子  高い天井にぶら下がる大きな提灯(上)と、待ち受けスペースには大きな浮世絵(中)と、タッチパネル(下)。利便性とエンタメ性がミックスしている』、コメント省略。

次に、6月26日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した「美食家」の浜田岳文氏による「【美食家の結論】「食べログは信用できるか?」に対する納得の回答」を紹介しよう。
・『美食=高級とは限らない。料理の背後にある歴史や文化、シェフのクリエイティビティを理解することで、食事はより美味しくなる! コスパや評判にとらわれることなく、料理といかに向き合うべきか? 本能的な「うまい」だけでいいのか? 人生をより豊かにする知的体験=美食と再定義する前代未聞の書籍『美食の教養』が刊行される。イェール大を経て、世界127カ国・地域を食べ歩く美食家の著者の思考と哲学が、食べ手、作り手の価値観を一新させる1冊だ。本稿では、同書の一部を特別に掲載する』、「イェール大を経て、世界127カ国・地域を食べ歩く美食家の著者の思考と哲学が、食べ手、作り手の価値観を一新させる1冊だ」、本格的な「美食」本だ。
・『美食の教養 「食べログ」の妥当性を考える  日本の食べログは、いろいろな批判もありますが、個人的にはレストランを頻繁に食べ歩いている人の感覚とそれなりに合致していると僕は感じています。もちろん、僕個人がその点数や順位に100%賛同するかというと、そんなことはありません。 自分が気に入らない店がたとえばトップ10に2、3軒入っているからといって食べログは信用できない、という人もいますが、点数は不特定多数の評価をアルゴリズムによって集計した結果でしかないので、そんなものだと思います。 逆に、より多くの人が、食べログより妥当性がある、と感じるランキングはあるでしょうか? 比較的OAD(※Opinionated About Dining/アメリカ人フーディーのスティーブ・プロトニキが立ち上げたレストランリスト)がいい線いっていると個人的には思うものの、多分現時点では存在しない。完璧でないからといって食べログに文句をいっている人は、逆にどれだけ食べログに期待しているの、と思ってしまいます。 食べログの評価システムと特徴は、そのアルゴリズムにあります。あくまで僕の印象ですが、食べログのアルゴリズムは、サクラなどの不正の影響を削ぐことを最重要視していると思っています。 具体的にいうと、いろんなお店で実際に食べていて、影響力のあるレビュアーは、配点のウエイトが高い。だから、そういう人が点数をつけると、お店の総合点が目に見えて動くことがあります。逆に、特定のお店を陥れる目的で捨てアカウントをどんどん作って悪い評価をつけたり、逆に自分のお店の評価を上げようと5点をつけたりしても、ほとんど影響がありません。 もちろん、どんな方法論も完璧ではありません。食べログの場合、影響力のあるレビュアーが力を持ちすぎる、という懸念はあるでしょう。また、新しくオープンした店は、そういうレビュアーが何人か食べに行って評価するまで、点数がつかない、もしくは基準点の3点近くにとどまってしまう、という課題もあります。つまり、不正を防止する代償として、速報性が犠牲になっている側面があります』、「食べログの評価システムと特徴は、そのアルゴリズムにあります。あくまで僕の印象ですが、食べログのアルゴリズムは、サクラなどの不正の影響を削ぐことを最重要視していると思っています」、なるほど。
・『世界一の美食家の「食べログ」活用術  このことは、逆に食べログを使いこなすコツにもつながります。 僕は、全体のランキングや点数を見ることはあまりありません。知っているお店がほとんどだし、細かな点数や順位の上下には意味がないと思っているからです。 ではどう使っているか。それは、新しくオープンした注目店舗の検索に使っているのです。具体的にどうやるか。それは、エリアやキーワードを指定した先のお店のリストの画面で、タブを「ランキング」から「ニューオープン」に切り替えるのです。このままだとファストフードチェーンなども入ってきてしまうので、最低金額やジャンルなどで切る。そうすると、より見やすいリストになります。あの有名店の支店ができたんだ、とか、あの店の二番手が独立したんだ、とかここで気づくことも多い。 あとは、写真が気になる店は、コメントを見てみる。すると、まだコメントが5件ほどしかついていないけど、どれも4点超え。ヘビーレビュアーはまだ来ていないけどレビューの内容がサクラっぽくない。こうやって、いち早く注目のお店を見つけています。 また、食べログは他のレビュアーをフォローして、その人の投稿がタイムラインに流れてくるようにすることもできます。自分と好みや考え方が似ている人のおすすめは、場合によって点数評価以上に役に立つことがあります。どのレビュアーが好みに合うのかわからなければ、まずは、僕も参加していますが「グルメ著名人」のアカウントをフォローするところから始めてもいいかもしれません。 最近は、自社メディアの「食べログマガジン」の記事も充実してきました。ここでもニューオープンの店が情報発信されていて、参考になると思います。 (本稿は書籍『美食の教養 世界一の美食家が知っていること』より一部を抜粋・編集したものです) (浜田 岳文氏の略歴はリンク先参照)』、「タブを「ランキング」から「ニューオープン」に切り替えるのです。このままだとファストフードチェーンなども入ってきてしまうので、最低金額やジャンルなどで切る。そうすると、より見やすいリストになります。あの有名店の支店ができたんだ、とか、あの店の二番手が独立したんだ、とかここで気づくことも多い。 あとは、写真が気になる店は、コメントを見てみる。すると、まだコメントが5件ほどしかついていないけど、どれも4点超え。ヘビーレビュアーはまだ来ていないけどレビューの内容がサクラっぽくない。こうやって、いち早く注目のお店を見つけています」、なるほど有効そうだ。

第三に、11月30日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したイトモス研究所所長の小倉健一氏による「そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった!」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/354911
・『ファミリーレストランのガストがまさかのフレンチコースを提供――。「白金台L’allium進藤佳明シェフ監修 至福のフレンチコース」がSNSで「おいしそう」「これは行くしかない」と話題になっている。実際に食べてみて、見えてきた魅力と課題をレポートする』、「ガスト」で「「神コスパ」フレンチ」とは興味深そうだ。
・『常識破り、驚きのフレンチコース  11月13日に発表されたすかいらーくホールディングス(HD)の2024年度第3四半期決算説明資料によれば、すかいらーくHDは2024年1月から9月までの決算を発表し、売上高は前年同期比311億円増の2947億円、当期利益は前年比230%超の105億円となった。 既存店の売上高は前年比111.5%と大きく伸び、新規出店や業態転換も好調で増収増益を実現した。この結果、年間目標である130億円の80%以上をすでに達成しており、過去5年の平均進捗率も上回る好調ぶりだ。 しかし、売り上げに対する営業利益率は、前年の7.6%から7.1%に少し下がった。利益が増えた一方で、コストが増加したことなどが原因と考えられる。 すかいらーくHDが運営する3049店舗(10月31日現在)のうち、圧倒的な店舗数を誇るのが1246店ある「ガスト」だ。他にも私が好きなレストランチェーンだと、バーミヤン(362店舗)、むさしの森珈琲(85店舗)、La Ohana(23店舗)なども運営をしている。 基幹チェーンであるガストにおいて、業界を戸惑わせる常識破りのメニューが発表された。その名も「白金台L’allium進藤佳明シェフ監修 至福のフレンチコース」だ』、狙いは何なのだろう。
・『これで本当に1990円!?  そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった! ガストの特徴は、公式HPに《幅広い客層・利用動機に対応するファミリーレストラン。洋食を中心に多様なジャンルの料理を提供する「お値打ち感」重視のレストラン》とあるように、安価で提供されるコスパ重視のレストランチェーンである。 そんなファミレスで、まさかのフレンチコースを提供するという企画だ。マーケティングの常識からは遠く離れたことをなぜガストはやることになったのか? その謎の答えを求めて、ガストの錦糸町北口店へ向かった。 まず、お品書きだ。このコースが税込み1990円だという。
・『白金台L’allium進藤佳明シェフ監修 至福のフレンチコース  Entrée 3種の前菜盛り合わせ サーモンマリネのグジェール アンディーブの柚子ビネグレット和え 帆立のバターソテー Soupe カリフラワースープ ~カリカリパンチェッタとクルトン添え~ Plat ビーフ100%ハンバーグ ペリグーソース ~ごぼうのチップをのせて~ ライスorパン Dessert ブランマンジェプラリネ ※食後にお持ちいたします あまりメニューの詳細をゴチャゴチャ書き並べても読みにくいと思ったので割愛するが、前菜のメニューにはこんな注意書きが添えてあった。 「チーズを練りこんだシュー生地に、サーモンと玉ねぎのレモンマリネを乗せました。手で持ってお召し上がりくださいませ。Cheese-filled choux pastry topped with lemon-marinated salmon and onionsI put it on top. Please hold it in your hands and enjoy」』、
・『気になるお味と「圧勝」ポイント  そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった! コースのすべての料理でこういった説明がある。ユーザーフレンドリーを目指したというよりは、それっぽい雰囲気を出そうと努力しているように感じる。 人手不足の時代に、自動配膳ロボット「ネコニャン(仮)」ではなく、わざわざ人間が料理を運び、料理の説明をしてくれた。 ちなみに、ネコニャンと私が勝手に呼んでいた配膳ロボットの名を調べたら、店舗ごとに違うようで、「チーズインハンバーグ太郎」とか「デミニャン」とか「田中さん」とか、好きなように名前がつけられているようだ。 それっぽく雰囲気づくりをすることは、高級フレンチでは当たり前のことなのだが、ガストでは少し無理があるように感じた。 隣の席では女子高生2人組がドリンクバーを飲んでいて、もう一方では家族連れがハンバーグとポテトをガツガツ食べていた。フレンチレストランとはちょっと違う雰囲気である。 コースは、前菜を除いて総じて非常においしかった。コスパ感としては、セブンイレブンのお弁当やお惣菜コーナーで同程度のものを食べようとしたら、同じ金額くらいかかるかなという感触だ。 ガストのハンバーグはとにかくどのメニューもおいしいのだが、このコースのハンバーグもやはりウマかった。デザートも良かった。 コスパという意味で他のフランス料理に圧勝していると思うのは、コース料金には入っていないものの、別途ドリンクバーを頼めば炭酸水をいくらでも飲めるところだろう。カジュアルフレンチでも、炭酸水は案外いい値段がするところが多いものだ。今回は心置きなく、フレンチと炭酸水を楽しめた』、「隣の席では女子高生2人組がドリンクバーを飲んでいて、もう一方では家族連れがハンバーグとポテトをガツガツ食べていた。フレンチレストランとはちょっと違う雰囲気である・・・別途ドリンクバーを頼めば炭酸水をいくらでも飲める」、なるほど。
・『見えてきた課題  そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった!  ただ、いくつか課題も感じた。この人手不足のご時世、わざわざ人間が配膳するのは、店舗を運営する店長としては頭の痛い問題だろう。価格も、高級メニューに走ろうとして、結局コスパに走ったようなイメージだ。 ガストのフレンチコースが、これからの大きな戦略の中に明確に位置付けられているのなら良いのだが、単発では「ガストに高級メニューがある」というイメージはつかないし、コスパ重視の客にフレンチコースは厳しい評価を受けそうだ。 レストラン経営では、レベニューマネジメントが必要な業態である。 レベニューマネジメントとは、「商品やサービスを最も効果的に売り、できるだけ多くの収益を得る方法」を指す。この手法は特に「期限がある商品やサービス」に適しており、航空業界での成功がきっかけとなり、ホテルやレストランなどの業界でも注目されるようになった。 たとえば、飛行機やレストランの空席は、お客が座らないとそのまま無駄になってしまう。飛行機が出発した後や、レストランの営業が終了した後では、その空席で売り上げはあげられないからだ。 このような「期限付き」の商品やサービスを効率よく販売するため、レベニューマネジメントでは需要に応じた価格設定が重要となる。 ガストのような低価格帯のレストランでは、以下のような特徴があることが調査(「レベニューマネジメント、ヘドニック・プライスモデルとオペレーション属性の効果」)でわかっている』、なるほど。
・『おいしさも、接客も、雰囲気づくりも過剰  ・低価格レストランでは、顧客は「雰囲気」「料理の品質」「サービスの品質」について、逆U字型の満足度を示す。 ・高価格帯のレストランでは、食事だけでなく「特別な体験」を求めるため、雰囲気がその体験価値を大きく高める要因となるが、低価格レストランでは清潔感や快適さなどが基本的な期待値を満たせば、それ以上の豪華さを追求しても価格評価に大きな変化はない。 ・ファミリーレストランなどでは「十分おいしい」段階を超えた品質向上は、顧客が価格に見合わないと感じる可能性が高い ・スピーディーで正確なサービスが求められる低価格帯では、基本的なサービスの改善が価格にプラスの影響を与える。しかし、一定以上のサービス水準(たとえば、過剰な接客)はコスト増加に繋がる一方で、価格評価への影響は少なくなる。 こうしたことを考えると、このガストのフレンチコース戦略は「おいしさも、接客も、雰囲気づくりも過剰」ということになる。真面目なものづくりをする上で、しっかりとしたフレンチシェフに監修してもらい、律儀に配膳、料理説明をするのも良いところはあると思う。 配膳する手間をかけるのなら、デザートに花火でも刺してインスタ映えを狙う。もしくは、せっかくハンバーグを店で焼いているのであれば「炭焼きレストランさわやか」のハンバーグのように、目の前で焼くような演出を仕掛けていく方が、努力として正しい方向性なのではないだろうか。  値段からしてコスパはとてもいいし、総じておいしいのだが、ガストの客に受け入れられるのか少々心配だ。) (メニュー表はリンク先参照)「真面目なものづくりをする上で、しっかりとしたフレンチシェフに監修してもらい、律儀に配膳、料理説明をするのも良いところはあると思う。 配膳する手間をかけるのなら、デザートに花火でも刺してインスタ映えを狙う。もしくは、せっかくハンバーグを店で焼いているのであれば「炭焼きレストランさわやか」のハンバーグのように、目の前で焼くような演出を仕掛けていく方が、努力として正しい方向性なのではないだろうか。  値段からしてコスパはとてもいいし、総じておいしいのだが、ガストの客に受け入れられるのか少々心配だ」、その通りだ。
タグ:東洋経済オンライン (その6)(くら寿司「一律3万円賃上げ」大胆な給与改定の意味 米国子で躍進、IT企業の側面も持つなか待遇改善、【美食家の結論】「食べログは信用できるか?」に対する納得の回答、そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった!) 外食産業 坂口 孝則氏による「くら寿司「一律3万円賃上げ」大胆な給与改定の意味 米国子で躍進、IT企業の側面も持つなか待遇改善」 「Kura Sushi USA」が「快進撃」しているとは頼もしい。 「レストランがライバルというより、アミューズメントパークがライバルとさえいえる。) そして、エンタメの土台となるハイブリッドレーンの管理、ゲーム、ロボット、スマホ注文への処理、そして回転寿司の廃棄量削減のための需要管理……。これらを見ると、くら寿司とは飲食店チェーンでありながら、同時に高度なIT企業ともいえる側面を有している」、なるほど。 「同社はもともと日本の平均給与なみの水準であり、上場企業平均からすると低い水準になる。どこまでを飲食業とカウントするかで結果は異なるが、飲食で上場企業であれば平均年収が500万円くらいの企業は多い。 つまり、この2点目の観点からも、くら寿司がベースアップをすることに理由があるように思われる」、なるほど。 「外食企業がひしめくなか、店舗開発・立地検索を行い、さらにインバウンド対応、ほぼ毎週のように開催される店舗イベントを立案・実施し、労務管理を行い、各店舗をうまくマネジメントせねばならない。つまり相当に高度な人材が必要だ・・・くら寿司のベースアップ3万円の発表があった。 そこには覚悟を感じたし、一気に10%アップという大胆さも合わさって人々の印象に残ることになった」、なるほど。 ダイヤモンド・オンライン 浜田岳文氏による「【美食家の結論】「食べログは信用できるか?」に対する納得の回答」 「イェール大を経て、世界127カ国・地域を食べ歩く美食家の著者の思考と哲学が、食べ手、作り手の価値観を一新させる1冊だ」、本格的な「美食」本だ。 「食べログの評価システムと特徴は、そのアルゴリズムにあります。あくまで僕の印象ですが、食べログのアルゴリズムは、サクラなどの不正の影響を削ぐことを最重要視していると思っています」、なるほど。 「タブを「ランキング」から「ニューオープン」に切り替えるのです。このままだとファストフードチェーンなども入ってきてしまうので、最低金額やジャンルなどで切る。そうすると、より見やすいリストになります。あの有名店の支店ができたんだ、とか、あの店の二番手が独立したんだ、とかここで気づくことも多い。 あとは、写真が気になる店は、コメントを見てみる。すると、まだコメントが5件ほどしかついていないけど、どれも4点超え。ヘビーレビュアーはまだ来ていないけどレビューの内容がサクラっぽくない。こうやって、いち早く注目のお店を見つけています」、なるほど有効そうだ。 小倉健一氏による「そりゃ話題にもなるわ…ガストの「神コスパ」フレンチ、味も接客もすべてが「やり過ぎ」だった!」 「ガスト」で「「神コスパ」フレンチ」とは興味深そうだ。 「真面目なものづくりをする上で、しっかりとしたフレンチシェフに監修してもらい、律儀に配膳、料理説明をするのも良いところはあると思う。 配膳する手間をかけるのなら、デザートに花火でも刺してインスタ映えを狙う。もしくは、せっかくハンバーグを店で焼いているのであれば「炭焼きレストランさわやか」のハンバーグのように、目の前で焼くような演出を仕掛けていく方が、努力として正しい方向性なのではないだろうか。 値段からしてコスパはとてもいいし、総じておいしいのだが、ガストの客に受け入れられるのか少々心配だ」、その通りだ。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。