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司法の歪み(その7)(美濃加茂市長事件の真相解明に向け 民事訴訟提訴、「触らない痴漢」の恐怖とロンドンの監視社会 働き方改革なら まずここから) [社会]

司法の歪みについては、3月12日に取上げた。今日は、(その7)(美濃加茂市長事件の真相解明に向け 民事訴訟提訴、「触らない痴漢」の恐怖とロンドンの監視社会 働き方改革なら まずここから)である。

先ずは、元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏が3月23日付けで同氏のブログに掲載した「美濃加茂市長事件の真相解明に向け、民事訴訟提訴」を紹介しよう。
・受託収賄等の事件で有罪判決を受け、市長辞任に至った前美濃加茂市長藤井浩人氏が、虚偽の贈賄供述を行った人物と、控訴審での証人尋問を妨害する行為を行った弁護士に対して損害賠償を求める民事訴訟を提起したことについて、昨日(3月22日)、原告の藤井氏と弁護団による記者会見が、東京司法クラブで行われた。
・記者会見の冒頭、藤井氏は、提訴に至った理由、その思いについて、以下のようにコメントした。 2013年6月から、昨年12月まで、岐阜県美濃加茂市長を務めておりました藤井浩人です。 全く身に覚えのない収賄の罪で逮捕起訴され、名古屋地裁では、贈賄証言が虚偽だと判断され、無罪を言い渡して頂きました。ところが、二審名古屋高裁では、私には一言も発言の機会が与えられないまま、全く理由もなく逆転有罪が言い渡されました。そして、昨年12月、上告理由に当たらないとして上告は棄却され、それを受けて、私は市長を辞任しました。
・こうして刑事裁判では、私は賄賂の現金を受け取ったとされましたが、真実は一つです。裁判でずっと訴えてきたとおり、私は、現金を受け取った事実は全くありません。私に現金を渡したという証言は、全くの嘘です。 その真実を、民事裁判の場で明らかにするため、嘘の贈賄証言をした人物と、刑事裁判で真実が明らかになることを妨害した弁護士の二人に対する損害賠償請求訴訟を提訴しました。
・一審判決では、多くの証人尋問や私の被告人質問が行われ、贈賄供述者が、自分の刑事処分を軽くするために虚偽の贈賄供述をしたと指摘して頂きました。 控訴審でも、贈賄供述をした動機について一審と同様の判断が示され、新たに明らかになった事実は何一つなかったのに、なぜか結論は逆転有罪でした。  上告審では、贈賄供述の信用性について全く判断をしてもらえませんでした。
・刑事裁判の経過の中で絶対に許せないのは、証人尋問の前に私の事件の一審判決書が受刑中の贈賄供述者に差し入れられたことで、控訴審の証人尋問が台無しにされてしまったことです。控訴審判決でも、「証人尋問の目的が達せられなかった」と認めています。この贈賄供述者の証人尋問は、資料の提示もせず、検察官との打合せもさせないで、記憶していることを確かめるために証人尋問が行われたものでした。私は、その証人尋問で、現金を渡したという話が全くの嘘だという真実が明らかになるものと期待していました。
・そのような証人尋問の妨害を、贈賄供述者の弁護人だった弁護士が行ったことは絶対に許せません。今回、その弁護士に対しても訴訟を提起したのは、なぜそのような証人尋問の妨害を行ったのか、真相を明らかにするためです。
・原告訴訟代理人には、郷原先生を中心とする一審からの弁護団のコアメンバーと、上告審で弁護に加わって頂いた喜田村先生、それに、新たに、元裁判官の森炎先生にも加わって頂き、大変心強い弁護団にお願いすることができました。 この度の訴訟の目的は、真実は一つであり、「現金の授受が全くないこと」「贈賄供述が嘘であること」を明らかにするためです。そのためにも、二人の被告に、事の重大さをしっかり認識し、民事裁判を真剣に受け止めてもらうため、私が被った損害の全額を請求額としました。
・民事裁判は、東京地裁民事44部の3人の裁判官に担当して頂くことになりました。刑事裁判の中で明らかになったことを、改めて公正に判断して頂ければ、現金授受の事実は全くなく、贈賄証言が嘘だという真実が明らかになるものと確信しています。
・【藤井浩人美濃加茂市長 冤罪 日本の刑事司法は‟真っ暗闇”だった!】で述べたように、最高裁から、昨年12月11日付けの「三行半の例文」の上告棄却決定が届き、藤井氏は、市長辞任の意向を表明したが、我々弁護団に対して、 「市長は辞任しますが、私が現金を受け取った事実はないという真実を明らかにするため、今後も戦い続けます。とれる手段があるのならば、あらゆることをやっていきたい。」 と述べて、自らの潔白、無実を明らかにするために戦い続けていくことを明確に宣言していた。今回の提訴は、このような藤井氏の意向を受けて行ったものだった。
・一般の刑事事件であれば、「有罪判決が確定したのだから、裁判所の判断は、『贈賄供述は信用できる』『現金授受の事実があった』ということだ。それを民事訴訟で蒸し返しても仕方がないではないか」と思われるだろう。 しかし、そのような一般論は、藤井氏の刑事裁判には通用しない。
・この事件では、贈賄証言の信用性について、贈賄供述者の証人尋問や被告人質問を自ら直接行ったうえで、「贈賄証言は信用できない」として無罪を言い渡した一審裁判所と、書面だけで「贈賄供述は信用できる」と判断した控訴審裁判所との間で判断が分かれた。そして、上告審は、「上告理由に当たらない」として上告を棄却し、収賄の事実の有無についても、贈賄証言の信用性についても判断は示さなかった。
・このような裁判の経過や、各裁判所が示した判断を踏まえて、民事裁判で、主張立証が尽くされ、公正な審理が行われれば、贈賄証言が虚偽だという真実が明らかになる可能性は十分にある。
・刑事裁判での真相解明の最大のポイントは、控訴審裁判所が、職権で、贈賄供述者の証人尋問を直接行って信用性を確かめようとした場面だったが、「裁判所も予測しなかった事態」によって尋問の目的が達成できず、一審での贈賄証言を書面だけで判断するしかなくなった。その判断が、信じ難いことに、一審判決の判断を覆し、贈賄証言の信用性を肯定するというものだったのである。
・その「裁判所も予測しなかった事態」というのが、証人尋問の前に、藤井氏の事件の一審判決書が受刑中の贈賄供述者に差し入れられたことだった。それが、いかなる経緯で、いかなる目的で行われたのか、その点の真相解明も、今回の民事訴訟の重要な目的だ。
・贈賄供述者は、一審証人尋問の前に、検察官と1か月以上にわたって朝から晩まで打合せを行っていたことを証言している。控訴審裁判所は、そのような検察官との打合せを行わせず、事前に資料も見せず、記憶していることをそのまま証言させたいとして控訴審での職権証人尋問を行う方針を示した。検察官は「記憶が減退している」と言って、証人尋問に強く反対したが、その反対を押し切って尋問が決定された。そのままの状態で証人尋問が行われたら、贈賄供述が記憶とは無関係の「作り話」だったことが明白になってしまう。検察は確実に追い詰められていた(【検察にとって「泥沼」と化した美濃加茂市長事件控訴審】)
・そこに、検察にとって、まさに「神風」のような出来事が起きた。一審での贈賄供述者の証言が詳細に書かれている藤井氏の一審判決のほぼ全文に近い「判決要旨」が、贈賄供述者の弁護人だった弁護士によって、受刑中の贈賄供述者に差し入れられたのだ。この弁護士と、贈収賄事件の主任検察官との関係について、贈賄供述者は「私の弁護士と検事は知り合いです。いろいろと交渉してくれてる様です。」と自筆の手紙に書いていた。
・その判決要旨差入れから約1か月後に行われた証人尋問で、贈賄供述者は、一審とほとんど同じ証言を行った。判決要旨を熟読して証言内容を用意してきたことは明らかだった。 この控訴審での証人尋問について、控訴審判決は、受刑中の贈賄供述者が、当審証言に先立ち、原判決の判決要旨に目を通したという裁判所としても予測しなかった事態が生じたために目論見を達成できなかった面がある。 と判示して、証人尋問の目的が阻害されたことを認めている。
・上告棄却決定の直前に公刊した【青年市長は“司法の闇”と闘った  美濃加茂市長事件における驚愕の展開】を読んでくれた方々が、不当極まりない警察の捜査、検察の起訴・公判立証、逆転有罪を言い渡した控訴審判決に憤り、藤井氏に対して励ましの声をかけてくれた。その思いを受け止め、民事訴訟を通して事件の真相を明らかにできるよう、全力を尽くしていきたい。
https://nobuogohara.com/2018/03/23/%E7%BE%8E%E6%BF%83%E5%8A%A0%E8%8C%82%E5%B8%82%E9%95%B7%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%81%AE%E7%9C%9F%E7%9B%B8%E8%A7%A3%E6%98%8E%E3%81%AB%E5%90%91%E3%81%91%E3%80%81%E6%B0%91%E4%BA%8B%E8%A8%B4%E8%A8%9F%E6%8F%90/

次は、息抜きを兼ねてややソフトな話題である。健康社会学者の河合 薫氏が4月10日付け日経ビジネスオンラインに寄稿した「「触らない痴漢」の恐怖とロンドンの監視社会 働き方改革なら、まずここから」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・今回は、「“痛勤”と働き方改革」について、アレコレ考えてみようと思う。 通勤じゃなく、痛勤。あるいは“通緊”と言ってもいいかもしれない。
・先週「触らない痴漢」という、一瞬耳を疑うキーワードがネットで話題になった。 きっかけは3月23日に放送されたテレビ番組での、元埼玉鉄道警察隊隊長の発言である。 数々の痴漢行為を検挙してきた元警察隊の方は、痴漢が減らない理由や最新の痴漢の手口などを紹介。その中で「触らない痴漢」について解説したのだ。 「直接女性の体に触るとすぐに捕まるため、好みの女性に近づいて電車に乗り込み、電車の揺れを利用して接触し、匂いをかぐ『触らない痴漢』が問題になっている」(by 元警察隊長) そして、「匂いをかいだりなどの“触らない痴漢”も検挙する」と断言した。
・番組直後からTwitterで「#触らない痴漢」というスレッドがたち、番組内容がテキスト化されさらに拡散(こちら)。 週刊誌でも偶然(?)「触らない痴漢 決め手は女性側が不快と思うかどうか」という記事が掲載され、瞬く間にテレビやラジオの情報番組でトピックになったというわけ。 週刊誌では、都道府県警察が、痴漢に対して警戒や対策を強化した結果、痴漢の取り締まりの強化検挙件数が2006年の4181件から、3217件(2016年)減少したものの、強化策が皮肉にも「触らない痴漢」という“新たな犯罪”を生み出していると指摘。
・大阪府警も、公式ホームページで〈盗撮、のぞき見、いやらしい言葉や行動などで、恥ずかしい思いや不安を感じさせることも、ちかん行為の一種です〉と呼び掛けており(こちら)、「女性が訴えれば痴漢の容疑がかけられることになる」と警告している。
▽触らない痴漢にこわい思いをしてきた
・触らない痴漢は、昔からいた。 私は学生時代、変態行為を見せる“触らない痴漢”に何回か遭遇している。座席に座っているときに目の前に立った男が“触らない痴漢”行為に及んだこともあるし、通学ラッシュ時に、卑猥な言葉をずっと耳元でつぶやき続ける男もいた。 その恐怖は半端なく、「こわいものなし!」の私でさえ、恐怖感に襲われ、声を出すことも、身体を動かすこともできなかった。「嘘だろ? いつもバンバン好き勝手言ってるクセに」と疑われるかもしれないけど……。
・せいぜい近くにいる人に目配せして必死に訴えたくらいで、それでも気付いてもらえず、涙は出るわ、男は止めないわ、車両を変えても着いてくるわで、本当にこわい思いを何度もした。 ですからして、個人的には「触らない痴漢」の検挙も、考えて欲しいとの思いはある。
・だが、今回は「匂いを嗅ぐ」という行為も“痴漢”とされたため、当然のごとくネットでも、街頭インタビューでも否定的な意見の嵐となった。 「触らない痴漢のえん罪をどうやって防げばいいんだ?」 「手は上に上げときゃなんとかなるけど、鼻に詰め物しないと電車乗れない」 「もう電車で息できない」 「通勤ラッシュとかどうすりゃいい?」 「会社に無事につけるか、毎日ドキドキじゃないか」 「もう全席指定するしかないよ」……etc etc.
・「触らない痴漢」は「受け手が恥ずかしい思いや不安」を感じれば痴漢なので、深呼吸しただけで「いやらしい息を吹きかけられた!」と言われたらアウト! だし、鼻がむずむずして息を吸い込んだだけでも「いやらしく匂いを嗅いだ!」と言われたらアウト! でもって、「この人痴漢です!」と疑いをかけられ、駅長室に連れて行かれたら、自分の人生もアウト!……になる可能性が高い。 
・どんなに「やってません!」と反論しようとも、会社や家族に連絡がいき、警察に通報され、仕事も家族も人生も奪われかねない。圧倒的に被害者の立場が優先される。 今だって、手を上げるなどの“えん罪防止姿勢”で、通勤ラッシュに耐えている男性は少なくない。これに「匂いを嗅ぐ行為も痴漢」となれば、男性陣にとって実に由々しき事態である。
・そもそも首都圏の通勤ラッシュは、異常だ。国土交通省では「乗車率200%未満」としているが、こちらの図(国交省HPより)で見る限り、250%を超えていることは間違いない。 私は滅多にラッシュ時に乗ることはないが(すみません)、たまに乗ると自分の足の行方すらわからなくなり「私、ひょっとして宙に浮いてる?」って感じだし、前のお姉さんの髪の毛が鼻に入りそうになり、お酒臭い吐息や、キツい香水の匂いで気を失いそうになる。
・「会社勤めの方たちは、毎日、こ、こんな思いをして会社に行っているのか?……すみません」 などと、なぜかみなさまに申し訳なくなる。
▽ロンドンにもいる触らない痴漢
・とはいえ通勤ラッシュは世界共通で、ロンドンでも、パリでも、ニューヨークでも、香港でも、マニラでも、北京でも、結構な混雑ぶりだ。 ただ、ロンドンの知人によれば、 「電車内で他人と接触する事を避けているというか、風習がないので、東京の様に人と人とがサンドイッチ状態になる様な事はない」 とのこと。
・また、日本の研究者の中には日本独特の文化的考察を交え「痴漢論」を研究している人たちもいるが、ロンドンでは日本同様、痴漢が問題になっていて、こんな動画を公開している。 これはTfL(ロンドン交通局)によるもので、ご覧の通り「いやらしい視線で相手を見つめる行為、性的な発言」などの「触らない痴漢」も、れっきとした痴漢と定義。紳士の国「イギリス」にも痴漢はいるが、恐怖から通報できない女性が多いため、 「がまんしないで! 痴漢ホットラインに通報してね!」(by TfL)――と呼びかけているのである。
・「でもさ~、動画の男は確かにいやらしい目でみてたけど、普通にボ~っとしてるだけでも、女性にいやらしい視線で見られた!って勘違いされたら痴漢なのか?」 こんな不安を抱いた人もいるかもしれない。 その可能性はある。ボ~としてただけでも、コンタクト入れ忘れて中吊りを見るのに目を細めていただけでも、受け手が「いやらしい」と感じれば通報される。
・ただし、日本と大きく違うのが、 痴漢の疑いをかけられる(被害者の通報)=痴漢行為(加害者) ではないってこと。 TfLでは、特別に訓練された痴漢対策チームが存在し、徹底的に「痴漢か否か」の検証をするのだ。 被害者だけでなく、近くにいた乗客や目撃者から聞き取りをしたり、さらには、駅構内や電車内の監視カメラから徹底的に検証する。
・ここで威力を発揮するのが、「人口1人当たりの監視カメラの台数で世界トップ」とされる、膨大な数の監視カメラだ。 偶然にも5日のナショナルジオグラフィックNEWSで「いつも誰かに見られている、超監視社会ロンドン」という記事が掲載され、テロ対策で設置された監視カメラで、人々は「怪しい」と思われたら最後まで延々と追跡されるリアルが伝えられている。 本人は全く気付かない状況で、一挙手一投足が“他人”に見つめられてしまうのである。
▽長時間通勤のストレスは年収40%アップしないと割に合わない
・これはこれでこわい話ではあるが、それが痴漢のえん罪防止に役立っているというのだから考えさせられる。 いずれにせよ、たかが通勤。されど通勤。 言い古されているように、通勤は「痛勤」であり、最近はいくつか痛勤の影響に関する研究も蓄積されている。
・例えば、イギリスの西イングランド大学が5年以上にわたって、通勤がイギリスの会社員2万6000人以上に与えた影響を分析した調査(2014年に発表)では(Commuting and wellbeing)、
 +通勤時間が1分増えるごとに、仕事とプライベート両方の満足度が低下し、ストレスが増え、メンタルヘルス(心の健康)が悪化する
 +仕事の満足度については、1日の通勤時間が20分増えると、給料が19%減ったのと同程度のネガティブな影響が及ぶ
 +同じ通勤時間でも、徒歩もしくは自転車で通勤する人は、バスや電車通勤の人に比べ、プライベートに対する不満が少ない などの結論を得た。
・ドイツの経済学者のブルーノ・フライ博士が発表した論文では(“Stress That Doesn’t Pay: The Commuting Paradox” 2004)、 「長時間の通勤がもたらすストレスの高さは、年収が40%アップしないと割に合わない」 としている。
・また、スウェーデンで暮らす18万人の夫婦を対象に行なわれた調査では(“On the road: Social aspects of commuting long distances to work” 2011)、 「1人のパートナーが毎日就労するのに少なくとも45分通勤するときに、カップルが離婚する可能性が40%高い」ことが判明している。
・上記の調査はあくまでも、通勤時間との相関関係を調べているので、会社から遠くにしか住めないなどの経済的理由などが影響している可能性もある。 日本では最近になってやっと「通勤時の混雑具合とストレスの関係性」を客観的データに基づき調査する研究が出てきたが、対象者も少なく、「これだ!」というエビデンスは得られていない状況である。
・それでも誰が考えたって、「混雑」はストレスになる(=痛勤)。そこに「痴漢のえん罪不安(=通緊)」なるものが加われば、心身の健康にマイナスの影響を及ぼし、仕事満足感や人生満足感が低下する可能性はかなり高い。
▽通勤ラッシュこそ「働き方改革」で
・要するに、この通勤ラッシュこそ「働き方改革」で、積極的に取り組めばいいと思うのだ。 フレックスタイムやテレワークを駆使すれば、仕事の生産性にもプラスになる。  混雑時の8時~8時半を避け出社する。自宅勤務をもっと利用する。出先から直帰をオッケーにする。 それを徹底するだけで、“痛緊地獄”から解放される。
・ところが、「平成29年就労条件総合調査(厚労省)」によれば、
 +変形労働時間制を採用している企業は 57.5%で、前年 60.5%より減少。
 +企業規模別では、1,000 人以上が 74.3%(前年70.7%)、300~999 人が 67.9%(同 67.2%)、100~299 人が63.3%(同 64.0%)、30~99 人が 54.3%(同 58.5%)。
 +変形労働時間制の種類別(複数回答)にみると、「1年単位の変形労働時間制」33.8%(同 34.7%)、「1か月単位の変形労働時間制」20.9%(同 23.9%)、「フレックスタイム制」5.4%(同 4.6%)。
・たったの5.4%!!! そう。たったの5.4%だ。 これだけ「そこにいなくても仕事できる通信インフラ」が充実しているのに、実施できないワケが私には全く理解できない。 まさか、全員が一緒に「はい、スタート!」と仕事をスタートしないと効率が下がる? あるいは、全員が同じ時間に出社しないと、不平不満が蔓延する?  いったい何が妨げとなっているのだろうか?(是非、教えてくださいませ!) 
・これだけ「無駄を削減しろ! 効率化だ! 生産性をあげろ!」と言ってるのだから、会社に行く時間を快適にすればいい。 社長さんもたまには黒塗りの車を降りて、痛緊ラッシュをご体験いただければ……よろしいかと。国会の審議など待たずして、明日からでも始められる「働き方改革」を是非!
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/040900154/?P=1

第一の記事での美濃加茂市長事件については、最高裁の決定前の1月26日のブログで取上げた。 『刑事裁判での真相解明の最大のポイントは、控訴審裁判所が、職権で、贈賄供述者の証人尋問を直接行って信用性を確かめようとした場面だったが、「裁判所も予測しなかった事態」によって尋問の目的が達成できず、一審での贈賄証言を書面だけで判断するしかなくなった。その判断が、信じ難いことに、一審判決の判断を覆し、贈賄証言の信用性を肯定するというものだったのである』、というのは、信じられないような不公正な裁判だ。 『真実を、民事裁判の場で明らかにするため、嘘の贈賄証言をした人物と、刑事裁判で真実が明らかになることを妨害した弁護士の二人に対する損害賠償請求訴訟を提訴しました』、せめてこの民事裁判が公正に行われることを期待したい。
第二の記事で、『「触らない痴漢」』、まで取り締まり対象になるというのでは、現在の通勤者には同情するほかない。TfL(ロンドン交通局)には、『特別に訓練された痴漢対策チームが存在し、徹底的に「痴漢か否か」の検証をするのだ。 被害者だけでなく、近くにいた乗客や目撃者から聞き取りをしたり、さらには、駅構内や電車内の監視カメラから徹底的に検証する。 ここで威力を発揮するのが、「人口1人当たりの監視カメラの台数で世界トップ」とされる、膨大な数の監視カメラだ』、というのは冤罪防止のためのいい仕組みだ。ただ、「近くにいた乗客や目撃者から聞き取りをしたり」、というのは、その場で現行犯として捕まえる場合に限られるだろう。車内にまで監視カメラを設置することに、抵抗感を抱く人もいるだろうが、冤罪防止のためと割り切るべきだろう。なお、日本にもかつては、国鉄に鉄道公安官がいたが、民営化で廃止され、通常の警察官になったようだ。 『通勤ラッシュこそ「働き方改革」で』、との提案には大賛成だ。
タグ:(その7)(美濃加茂市長事件の真相解明に向け 民事訴訟提訴、「触らない痴漢」の恐怖とロンドンの監視社会 働き方改革なら まずここから) 司法の歪み 通勤ラッシュこそ「働き方改革」で 威力を発揮するのが、「人口1人当たりの監視カメラの台数で世界トップ」とされる、膨大な数の監視カメラだ TfLでは、特別に訓練された痴漢対策チームが存在し、徹底的に「痴漢か否か」の検証をするのだ。 被害者だけでなく、近くにいた乗客や目撃者から聞き取りをしたり、さらには、駅構内や電車内の監視カメラから徹底的に検証する ロンドンにもいる触らない痴漢 「匂いをかいだりなどの“触らない痴漢”も検挙する」と断言 触らない痴漢 「「触らない痴漢」の恐怖とロンドンの監視社会 働き方改革なら、まずここから」 日経ビジネスオンライン 河合 薫 贈賄供述者は、一審証人尋問の前に、検察官と1か月以上にわたって朝から晩まで打合せを行っていたことを証言 証人尋問の妨害を、贈賄供述者の弁護人だった弁護士が行ったことは絶対に許せません 証人尋問の前に私の事件の一審判決書が受刑中の贈賄供述者に差し入れられたことで、控訴審の証人尋問が台無しにされてしまったことです 虚偽の贈賄供述を行った人物と、控訴審での証人尋問を妨害する行為を行った弁護士に対して損害賠償を求める民事訴訟を提起 藤井浩人氏 「美濃加茂市長事件の真相解明に向け、民事訴訟提訴」 ブログ 郷原信郎
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