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日本の政治情勢(その25)(官房機密費「支出先文書は5年で廃棄」「9割が領収書不要」の実態、自民の参院選挙改革案は党利党略むきだしだ 定数6増は「合区」ではじかれた議員の救済策、刑事司法とメディアの腐敗が安倍内閣存続の根源、災害報道に紛れて…総裁選対策も国会審議もやりたい放題、安倍首相ミエミエ被災地利用 閣僚も国民に“逆ギレ”の末期) [国内政治]

日本の政治情勢については、6月18日に取上げた。今日は、(その25)(官房機密費「支出先文書は5年で廃棄」「9割が領収書不要」の実態、自民の参院選挙改革案は党利党略むきだしだ 定数6増は「合区」ではじかれた議員の救済策、刑事司法とメディアの腐敗が安倍内閣存続の根源、災害報道に紛れて…総裁選対策も国会審議もやりたい放題、安倍首相ミエミエ被災地利用 閣僚も国民に“逆ギレ”の末期)である。

先ずは、NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長の三木 由希子氏が6月13日付け現代ビジネスに寄稿した「官房機密費「支出先文書は5年で廃棄」「9割が領収書不要」の実態 本来と異なる使途に流用されている…?」を紹介しよう。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55986
・『最高裁は、内閣官房機密費(以下、「機密費」)の支出に関する行政文書の一部の公開を命じる判決を出した・・・それまで総額しかわからなかった機密費のごく一端が、情報公開されることになった・・・今回公開が命じられた範囲には、具体的な使途は含まれていない。 公開されたのは、月ごとの総額の収支や払出した総額だ。具体的な使途がわかる情報は、内閣官房の行う業務への支障になるとともに、外交・安全保障上の不利益を被るとして、非公開とすべきと最高裁は判断した』、総額が月ごとになっただkで、実質的はない判決だ。
・『機密費の使途が公式に公開されたことはこれまで一度もないが、政界工作や世論工作にも用いられていると言われている。過去には何度か、金銭の渡った先が話題になっている。 例えば、2000年には政治評論家に機密費から金銭が渡っていたと週刊誌で暴露された。また、2002年に日本共産党は、入手した機密費の金銭出納帳とされる文書を公表した。それによると、与野党の政治家に機密費から金銭が渡っていたことが記録』、『2010年には、1998年の沖縄県知事選で、保守系新人候補者に3億円が機密費から渡っていたことを、当時副官房長官だった鈴木宗男氏がTBSのインタビューで証言した。 この知事選では、現職知事が落選し、保守系候補者が当選しているため、機密費が影響したのではないかと言われている』、なるほど官邸にとっては使い勝手のいい「魔法の財布」のようなものらしい。
・『このような断片的に伝わってくる機密費の使途は、本来の支出可能な使途の範囲を超えて流用していた疑いが指摘されている。 さらには、政策や選挙結果、世論が左右されているのではないかと強く疑われるが、この先、情報公開請求によっては公開しなくてもよいという最高裁のお墨付きを政府はもらったことになる。 しかも、情報を非公開にできるだけでなく、実は機密費の使途を記録した行政文書は、5年間保存の後、廃棄していることが筆者の情報公開請求の結果わかった』、機密といっても10年もすれば、本来は公開してもいいものも多いのではないか。5年で廃棄とは情報公開の精神をないがしろにする暴挙だ。
・『機密費は、正式には報償費という。1947年度から予算に計上されており、「内閣官房の行う事務を円滑かつ効果的に遂行するため、当面の任務と状況に応じて機動的に使用することを目的とした経費」とされている。 支出目的別に「政策推進費」「調査情報対策費」「活動関係費」に分けられている』、なるほど。
・『公文書管理法は、意思決定過程を合理付に跡付け検証できるよう文書の作成を義務付けている。作成された文書は、検証できるように保管されてなければ意味がない。機密費は、この作成と保管の双方に課題があることになる。 政治的問題で難しいと言っているだけでは、課題に向き合ったことにならない。 さしあたり、5年で廃棄する機密費文書はいったん廃棄を凍結し、機密費の使途をどう記録し、保管し、引き継いでいくのかを議論する必要がある』、その通りだ。
・『過去に流出したとされる機密費の使途を記録した文書等には、ノートに支出先を書き込んだ子どものお小遣い帳のようなものがあり、官房長官が個人で記録を作っているようではある・・・ しかし、「政策推進費」は、行政職員にその使途情報が渡らないよう管理がされているので、記録は高度な政治レベルで抱えておくもの、という慣行の中で扱われてきている。 行政文書として管理するとなると、そうもいかなくなるので、何か記録があっても、それを組織的に管理する行政文書として扱うかは別問題になるし、政治的に決断しない限り残ることはないだろう』、「子どものお小遣い帳のようなものがあり」、には笑ってしまった。確かに、「政策推進費」をどうするのかは難しそうだ。

次に、 政治ジャーナリストの泉 宏氏が6月16日付け東洋経済オンラインに寄稿した「自民の参院選挙改革案は党利党略むきだしだ 定数6増は「合区」ではじかれた議員の救済策」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/225412
・『参院の定数増はなんと48年ぶりで、「特別枠」は合区に伴って次回参院選ではみ出す自民現職議員の救済策であることは明白だ。野党側は「露骨な党利党略」(国民民主党)と批判し、自民党内からも「国民の理解が得られるのか」などの疑問の声が上がる』、よくぞこんな案を恥ずかしげもなく出したものだ。
・『改革案は、参院定数を選挙区で2増、比例代表で4増の合計6増とし、比例では当選順位をあらかじめ定める拘束名簿方式の一部復活となる「特定枠」設置も盛り込んでいる。選挙区2増は、1票の格差を3倍以内に収めるため、議員1人当たりの有権者数が最多となっている埼玉選挙区の定数を6から8に増やすものだ』、人口減少の時代に「6増」とは、開いた口が塞がらない。
・『また、比例の4増と「特定枠」とした拘束名簿の一部導入は、2016年参院選から実施された「鳥取・島根」「徳島・高知」の合区に伴い、次回参院選で選挙区からの出馬が困難となる現職議員を、比例名簿上位で救済するのが狙いだ。これに対し、野党側は「自民党の都合ばかりを優先した案だ」(立憲民主)「あまりにも乱暴なやり方」(共産党)などとそろって批判している』、『合区の島根県を選挙区とする細田氏らは「今国会で法改正を行うことが国会の責務だ」などとして小泉氏らを抑え込んだ。日頃は執行部批判が目立つ石破茂元幹事長も、鳥取選出議員として合区に激しく反対してきた経緯もあって、会合では「現実的な案はこれしかない。(反対するなら)鳥取駅前で『この県の代表はいらない』と演説すればいい」と細田氏らを後押しした』、石破も所詮は自分の選挙区の都合優先で行動しているとは、ガッカリだ。
・『自民党内には「党利党略とみられかねない定数増のごり押しは、国民の反発を招き、かえって来年の参院選では自民党が不利になる」(閣僚経験者)と不安視する議員も少なくない。 さらに、安倍晋三首相の「3選」がかかる9月の自民党総裁選に向けて、国会閉幕後の国内政局は総裁選一色となる見通しだが、「そこで問われるのは、首相らの強引な政権運営の是非」(自民長老)ともされるだけに、「党利党略をむき出しにした参院選改革案は、安倍政権の強権体質の象徴として、党内の反安倍ムードを助長しかねない」(同)との側面もある・・・内外に難題を抱えながら総裁3選を目指す首相にとって、今回の参院定数増をめぐる党内外のあつれきが「政局運営の思わぬ落とし穴になりかねない」(閣僚経験者)との指摘も』、こんな暴挙に対して、自民党内の良識派に期待するほかないというのも、情けない話だ。

第三に、在野エコノミストの植草一秀氏が6月21日付け同氏のブログに掲載した「刑事司法とメディアの腐敗が安倍内閣存続の根源」を紹介しよう。
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2018/06/post-4e54.html
・『5月の連休前に安倍内閣が崩壊寸前まで追い詰められた・・・しかし、安倍内閣はこの状況を二つの策謀によって逃げた。二つの策謀とは、1.刑事司法の不当支配、2.メディアの不当支配である、刑事司法を不当に支配し、メディアを不当支配することにより、不当な内閣が不当に存続し続けてしまう』、なるほど。
・『安倍内閣の最大の罪は、刑事司法を不当支配していることである。日本の警察、検察、そして裁判所には不当に巨大な裁量権が付与されている。犯罪が存在するのに無罪放免にする裁量権 と 犯罪が存在しないのに無実の人間を犯罪者に仕立て上げる裁量権である。安倍内閣は人事権を濫用して、警察、検察、裁判所を不当支配、私物化している。だから、権力の犯罪は無罪放免にされ、政治的敵対者は犯罪者に仕立て上げられる』、『そして、メディアは、刑事司法の決定を錦の御旗にして内閣を擁護する。 また、人々の関心を逸らすための情報操作、人心誘導を行う。 このことによって、不当な権力が存続し続ける。 この構造を主権者が見抜かなければならない』、というのはその通りだ。
・『森友問題では、検察が国有地の不正廉売、虚偽公文書の作成、虚偽公文書の国会への提出を、刑事事件として立件しなければならなかった。 しかし、内閣が刑事司法を不当支配しているため、重大犯罪がすべて無罪放免にされている。 準強姦の逮捕状を握り潰す権力であるから、このような暗黒刑事司法は日常茶飯事となっていると言える』、確かに、本来、政治的中立性が求められる刑事司法の歪みは目を覆うばかりだ。
・『ゴールデンウィークを境に、マスメディアはもりかけ追及を中止して、TOKIO、アメフト、資産家死亡に報道時間を占拠させた。 加計孝太郎氏は大地震直後、ワールドカップ日本戦に合わせて25分のアリバイ会見を実行した。 そして、安倍内閣はIR実施法、働かせ方改悪法、議員定数拡張法を強行制定するために会期の32日間延長を強行決定した』、官邸のマスコミ操縦の巧みさは、「敵ながらアッパレ」だ。

第四に、7月13日付け日刊ゲンダイ「災害報道に紛れて…総裁選対策も国会審議もやりたい放題」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/233192/1
・『災害対策は初動が肝心なのは常識だ。安倍首相ら政権幹部が宴会に興じていて対応が遅れたことに批判が集中している。それで安倍首相は外遊を泣く泣く取りやめ。少しは反省して災害対応に全力投球するのかと思いきや、総裁選対策と悪法成立に血道を上げているから度し難い』、しかも、宴会の様子を 西村官房副長官が自慢げにブログ掲載し、あとで謝罪に追い込まれるというのは、まさに「弛み切っている」。
・『被災者は不安な日々を過ごしているというのに、この期に及んで、安倍首相は総裁選の票固めに余念がない。気象庁が豪雨への警戒を呼び掛けていた5日の昼は自民党群馬県議と公邸で会食し、夜は問題になっている「赤坂自民亭」で飲んだくれていた安倍首相だが、未曽有の被害状況が明らかになってきても、総裁選対策に時間を費やしている。「外遊中止を発表した9日は自民党の静岡県議らを公邸に招いて食事。10日は和歌山県連の幹事長から3選支持の応援色紙を贈られて、総理は『こんなの初めて』と満面の笑みを見せていました」(官邸関係者)』、なるほど。
・『さらには災害報道に隠れて、国会審議にスポットが当たらないのをいいことに、やりたい放題を加速させている。 11日、国民の多くが反対している参院の定数増が参院本会議で可決。その日のうちに衆院に送られた。合区によって来年の参院選に立候補できない現職の救済が狙いで、比例区の定数を4増やし、埼玉選挙区の定数を2増やすものだ・・・参院内閣委は12日、13日にカジノ法案の審議を行うことを委員長の職権で決めてしまった。野党は災害対応を優先するよう申し入れたのに、この非常事態に災害復旧の要である国交大臣をカジノ法案の審議に何時間も張りつけるのです。カジノを優先された被災者の気持ちを考えると、やり切れません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)』、災害復旧の要である国交大臣をカジノ法案の審議に何時間も張りつけるとは、安倍政権の優先順位を図らずも示している。
・『最後は強行採決で突破だろう。「オウム事件の残り6人の死刑執行を強行採決の日に合わせ、悪い印象を薄めるプランも検討されているようです」(前出の官邸関係者) ドサクサに紛れて、この際、何でもやってしまおうという横暴。災害をも利用する卑劣さには言葉を失うばかりだ』、こんな横暴を許しているマスコミも同罪だ。

第五に、7月13日付け日刊ゲンダイ「安倍首相ミエミエ被災地利用 閣僚も国民に“逆ギレ”の末期」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/233294
・『世耕大臣が怒りをぶつけたツイートは10日、女性名で書かれたもの。 <倉敷の友達が言ってた。「急に避難所に自衛隊が来てお風呂が設置された。クーラーがついた(略)何があるのかと思ったら安倍総理が来るんだって。あれアピールのために慌てて準備したんだよ。」と> ツイッターの書き込み通り、11日に避難所を訪れた安倍首相は「早めにと思って」と、クーラーの設置を自慢している。ところが、世耕大臣は<安倍総理視察とエアコン設置は全く無関係><無責任な情報を流さないでいただきたい>と、ムキになって反論しているのだから、どうしようもない』、遅ればせの被災地訪問で、手土産代わりのエアコン設置を暴露したツイッターに、世耕大臣がかみつくとは世も末だ、
タグ:政治評論家に機密費から金銭が渡っていた 日本の政治情勢 現代ビジネス 政界工作や世論工作にも用いられている 沖縄県知事選 最高裁は、内閣官房機密費(以下、「機密費」)の支出に関する行政文書の一部の公開を命じる判決を出した 「安倍首相ミエミエ被災地利用 閣僚も国民に“逆ギレ”の末期」 メディアは、刑事司法の決定を錦の御旗にして内閣を擁護する。 また、人々の関心を逸らすための情報操作、人心誘導を行う この非常事態に災害復旧の要である国交大臣をカジノ法案の審議に何時間も張りつけるのです 「官房機密費「支出先文書は5年で廃棄」「9割が領収書不要」の実態 本来と異なる使途に流用されている…?」 安倍首相ら政権幹部が宴会に興じていて対応が遅れたことに批判が集中している。それで安倍首相は外遊を泣く泣く取りやめ。少しは反省して災害対応に全力投球するのかと思いきや、総裁選対策と悪法成立に血道を上げているから度し難い (その25)(官房機密費「支出先文書は5年で廃棄」「9割が領収書不要」の実態、自民の参院選挙改革案は党利党略むきだしだ 定数6増は「合区」ではじかれた議員の救済策、刑事司法とメディアの腐敗が安倍内閣存続の根源、災害報道に紛れて…総裁選対策も国会審議もやりたい放題、安倍首相ミエミエ被災地利用 閣僚も国民に“逆ギレ”の末期) 三木 由希子 5月の連休前に安倍内閣が崩壊寸前まで追い詰められた・・・しかし、安倍内閣はこの状況を二つの策謀によって逃げた。二つの策謀とは、1.刑事司法の不当支配、2.メディアの不当支配である、刑事司法を不当に支配し、メディアを不当支配することにより、不当な内閣が不当に存続し続けてしまう 安倍内閣の最大の罪は、刑事司法を不当支配していることである 機密費は、正式には報償費という。1947年度から予算に計上 現職知事が落選し、保守系候補者が当選しているため、機密費が影響したのではないかと言われている 内閣官房の行う事務を円滑かつ効果的に遂行するため、当面の任務と状況に応じて機動的に使用することを目的とした経費」とされている 支出目的別に「政策推進費」「調査情報対策費」「活動関係費」に分けられている 安倍首相は総裁選の票固めに余念がない。気象庁が豪雨への警戒を呼び掛けていた5日の昼は自民党群馬県議と公邸で会食し、夜は問題になっている「赤坂自民亭」で飲んだくれていた安倍首相だが、未曽有の被害状況が明らかになってきても、総裁選対策に時間を費やしている 災害報道に隠れて、国会審議にスポットが当たらないのをいいことに、やりたい放題を加速させている。 11日、国民の多くが反対している参院の定数増が参院本会議で可決 東洋経済オンライン 泉 宏 ゴールデンウィークを境に 党利党略をむき出しにした参院選改革案は、安倍政権の強権体質の象徴として、党内の反安倍ムードを助長しかねない 世耕大臣は<安倍総理視察とエアコン設置は全く無関係><無責任な情報を流さないでいただきたい>と、ムキになって反論しているのだから、どうしようもない <倉敷の友達が言ってた。「急に避難所に自衛隊が来てお風呂が設置された。クーラーがついた(略)何があるのかと思ったら安倍総理が来るんだって。あれアピールのために慌てて準備したんだよ。」と> 世耕大臣が怒りをぶつけたツイート ドサクサに紛れて、この際、何でもやってしまおうという横暴。災害をも利用する卑劣さには言葉を失うばかりだ 「災害報道に紛れて…総裁選対策も国会審議もやりたい放題」 日刊ゲンダイ マスメディアはもりかけ追及を中止して、TOKIO、アメフト、資産家死亡に報道時間を占拠させた 「刑事司法とメディアの腐敗が安倍内閣存続の根源」 植草一秀 同氏のブログ 露骨な党利党略 参院の定数増はなんと48年ぶりで、「特別枠」は合区に伴って次回参院選ではみ出す自民現職議員の救済策であることは明白 自民の参院選挙改革案は党利党略むきだしだ 定数6増は「合区」ではじかれた議員の救済策」 5年で廃棄する機密費文書
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