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クールジャパン戦略(その7)(三越伊勢丹「クールジャパン」のあきれた実態 官民ファンドが出資する海外店での迷走劇、「日本スゴイ番組」にドイツから見える違和感 日本好き外国人ばかり取り上げても仕方ない、日本人が世界でバカにされている説は本当か 「日本スゴい!」風潮を真に受けてはいけない) [経済政策]

クールジャパン戦略については、4が24日に取上げた。今日は、(その7)(三越伊勢丹「クールジャパン」のあきれた実態 官民ファンドが出資する海外店での迷走劇、「日本スゴイ番組」にドイツから見える違和感 日本好き外国人ばかり取り上げても仕方ない、日本人が世界でバカにされている説は本当か 「日本スゴい!」風潮を真に受けてはいけない)である。

先ずは、7月9日付け東洋経済オンライン「三越伊勢丹「クールジャパン」のあきれた実態 官民ファンドが出資する海外店での迷走劇」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/228503
・『百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングス(HD)が、公的資金が投入された海外店舗をめぐって迷走劇を演じていることが明らかになった。 三越伊勢丹HDは7月初旬、マレーシアの合弁会社「アイシージェイ デパートメントストア」(ICJ)を完全子会社化した。三越伊勢丹HDが約10億円(出資比率51%)、官民ファンド「クールジャパン(CJ)機構」(海外需要開拓支援機構)が9.7億円(同49%)を出資して2014年10月に設立されたICJは、クアラルンプールで店舗面積1万1000平方メートルの大型商業施設を2016年10月から運営してきた』、どのような事情があったのだろう。
・『地元住民がそっぽ  この店舗は安倍政権肝いりの「クールジャパン戦略」に沿って、日本の伝統やポップカルチャーを発信するために日本の商品だけを扱う拠点として耳目を集めた。名付けて「伊勢丹 ザ・ジャパン・ストア」。が、ふたを開けてみると地元住民にそっぽを向かれ、業績が振るわない。2017年度の売上高はわずか16億円、営業損益は5億円の赤字だった。 結局、単独の自力再建を目指し、三越伊勢丹HDはCJ機構が持つICJの全株式を今回買い取った。 一連の動きはCJ機構が投資の損失が膨らまないように、早期に出口を模索したかのように映る。ただ、百貨店関係者は一様に首をひねる。「開業2年で十分な利益を出せる店舗なんてない。そもそもCJ機構は長期視点で事業者を支援することが売りの一つだったはず」(都内百貨店の社員)。 早期撤退の理由について、ある政府関係筋は「すべて三越伊勢丹HD側の事情」と語る。 この関係筋によると、CJ機構側は昨年9月ごろから再建案の策定を三越伊勢丹HDに何度も打診した。だが「会議を開こう」とメールを送信してもまともに返事が来ない。話し合いに応じる姿勢が一向に見られなかった。 今年1月にようやく再建に向けた会議が開かれた。ところが、翌2月に突然、三越伊勢丹HDが「(共同での)事業をやめたい」と切り出した。さらにCJ機構が保有する株式の買い取りについて、「無償での譲渡を要求した」(関係筋)という。 再び行き詰まったが、経緯を知った大物議員が介入したことで、「出資額(9.7億円)の半値で買い取る」との条件で落ち着いたようだ(取得額は未公表)』、こんなところでも大物議員の「口利き」は利いたようだ。
・『前社長の施策をことごとく否定  不自然な動きの背景には、三越伊勢丹HDの経営体制の急変がある。 大西洋前社長の電撃解任を受けて、2017年4月に杉江俊彦社長が就任した。大西前社長は発信力のある経営者だったが、業績は低迷。後任の杉江社長は社内で数値管理の徹底を打ち出し、「大西前社長が導入した施策を、ことごとくやめている印象がある」(別の百貨店関係者)。 大西前社長は国内店舗で日本製品を積極的に発信したり、外務省が英ロンドンなどに設置する「ジャパンハウス」への出店を検討したりするなど、クールジャパンの取り組みに熱心だった。ジャパンストアも完全な“大西案件”。異例の枠組み見直しには、尾を引く三越伊勢丹HDの内紛が背景にあったようだ。 ジャパンストアは間接照明を取り入れた豪華な内装で、ファッション、ライフスタイル、カルチャーとテーマによって編集された売り場が特徴だ。 今年5月に連続4日間、同店を訪れた文筆家の古谷経衡氏は、「実質5フロアのうち、1階から3階まで顧客がいなかった。各フロアに20人ほどのスタッフがいたが、談笑していた。施設が豪華なだけに、閑散とした雰囲気が際立っていた」とその印象を話す。 全体的に商品の値段はかなり高い。山梨県産ブドウは1箱(2房)約2万円、山梨県産桃1箱(5個入り)約1万円、小さな仏像が約11万円、フライパンには約1万円の値札がついていた。 「本物の日本」を発信するコンセプトだが、カルチャーコーナーには日本文化とは無縁の洋書や、ミッキーマウスの模型が並んでいた』、クーデターのような形で社長になった者は、前任社長のことをことごとく否定するのはよくある話だが、それにしても、ジャパンストアはよくぞこんな代物を作ったと、素人でもあきれるほどだ。
・『政府が支援すべき案件だったのか  三越伊勢丹HDはジャパンストアの今後について、「(共同ではなく)1社で運営したほうが柔軟に対応できる。クアラルンプール市内にはほかに3店舗あるので、連携して展開していく。品ぞろえを見直し、店舗改装も視野に入れて再チャレンジしたい」とする。ただ、どこまで再建に本腰を入れるかは不透明だ。 ジャパンストアの問題は、CJ機構の存在意義にもつながる。日本文化の海外展開を目指して2013年に発足したが、成果は芳しくない。会計検査院が2017年3月末の官民ファンドの投資損益を調べたところ、CJ機構については17件、約310億円の投融資で44億円の損失が生じていた。 明治大学公共政策大学院の田中秀明教授は「CJ機構の投資対象には政府が支援すべきか疑問な案件もあり、収益を上げるためのガバナンスが弱い。現在14もの官民ファンドがあるが、三つあれば十分。CJ機構も統合されるべき」と説く。 見逃してはならないのは、ICJに政府出資が含まれていたことだ。日本文化の発展促進、官民プロジェクトの正当性、税金の適切な使途など、複数の観点からジャパンストアをめぐる経緯を精査する必要がある』、CJ機構はもともとは経産省の肝煎りで設立された。既に「44億円の損失」とは深刻だ。経産省としては、産業革新機構と合併させることで、目立たなくしようとしているらしいが、産業革新機構側は逃げ回っているらしい。いずれにしろ、安倍政権の大失敗の1つだ。

次に、在独のフリーライターの雨宮 紫苑氏が8月9日付け東洋経済オンラインに寄稿した「「日本スゴイ番組」にドイツから見える違和感 日本好き外国人ばかり取り上げても仕方ない」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/232370
・『日本賞賛番組の信憑性  数年前から、やたらと「日本スゴイ」という内容のテレビ番組を見かけるようになりました。この種の日本賞賛番組に対する賛否は人それぞれでしょうが、以前のわたしは、そういった番組が結構好きでした。 当時は無自覚でしたが、テレビ番組や報道の影響で「日本はアジアの中でも特別」「日本は海外から注目されている人気の国」という認識を持っていたから、日本賞賛にも違和感がなかったのかもしれません。 しかし、2014年からドイツに住むようになって印象は変わりました。 ドイツで日本出身者のわたしは賞賛されたか?「日本スゴイ」と言ってもらえたか? 拙著『日本人とドイツ人比べてみたらどっちもどっち』でも詳しく述べていますが、正直、そんなことは全然ありませんでした。日本人だからチヤホヤしてくれる人も、日本を褒めちぎってくれる人もいません。 むしろ「原発は大丈夫か」「君の家族も朝から晩まで働いているのか」「中国のことをどう思っているのか」と聞かれたりする。ドイツ人からすれば、日本は極東にある遠い国、アジアの割に頑張っている国にすぎなかったのです。 こんな日本に対する反応を知るにつれ、日本賞賛番組に違和感を覚えるようになってきました。インタビューされている外国人が、番組映えする極端な人ばかりに思えてしまうのです。 日本に来ている時点である程度、日本好きである可能性は高いし、テレビ的に面白い人を取り上げるのも当然でしょう。でもその手の情報が連日、放送されると、わたしのように無意識に「海外には日本好きばかり」と刷り込まれてしまうかもしれません』、その通りだ。
・『オタクはオタク  日本賞賛番組だけではありません。「ジャパンエキスポにたくさんのコスプレーヤーが集まった」「アイドルの海外公演にたくさんのファンが駆けつけた」という報道もよく目にしました。来日してアイドルのコンサートに行ったり、アニメイトに行く外国人に密着した番組もよく放送されていたりしますよね。だから、「日本のポップカルチャーは世界で大人気!」と思うかもしれません。でも、オタクは海外でもあくまでオタクです。 断っておけば、わたしはアニメとマンガが大好きで、「モーニング娘。’18 」などの「ハロー!プロジェクト」も大好きです。だから、多くの外国人が日本のポップカルチャーに興味を持ってくれること自体はとてもうれしい。 でもドイツには「アニメは子どもが見るもの」というイメージがあります。わたしのパートナーや一部の友人もアニメが好きですがそれを積極的に公言はしないし、わたしがバスでマンガを読んでいると彼はちょっとイヤな顔をします。 アイドルも同様です。ドイツの友人に「日本の音楽を紹介して」と言われた際、何度かアイドルの動画を見せたことがありました。わたしとしては「カワイイ」「スゴイ」といった反応を期待していたのですが、率直に言うと、評判は全然良くありません。 「未成年が下着で踊っている」「義務教育を受ける年齢なのに親はなにをやっているんだ」「いい年した大人が児童ポルノみたいなビデオを見て喜んでいるのか……」 ちょっとショックでした。それで今では大人しく、宇多田ヒカルを紹介することにしています。 私自身、2次元にどっぷりハマっているし、これからもアイドルを応援するつもりです。ただ、あまり「海外でも人気!」と言いすぎると、現実と差ができてしまうんじゃないか、と心配になってきます。 オタク文化だけじゃない、最近は観光地としても日本は躍進している。インバウンドが盛り上がっているんだ――そういう声も聞こえてきそうです。実際に訪日観光客数は増加し続けていますし、観光地としての日本には高いポテンシャルがあると思います。 しかし、日本の観光地としての魅力を伝えるためには、もっと「外からの目」を客観的に認識することが必要なのではないでしょうか。 ドイツ人の旅行の楽しみ方のひとつとして、「自分の興味のある場所へ行く」というパターンがあります。「そんなの当然だろう」と思われるでしょうが、ドイツ人の場合、旅行前にきっちりと歴史や関係人物の経歴を予習して、現地でも解説文をしっかりと読みこむ人が多いようです』、アイドルの動画に対して、ドイツ人が「いい年した大人が児童ポルノみたいなビデオを見て喜んでいるのか……」には、その辛辣さに思わず微笑んでしまった。
・『ガイドブックで予習してからやってくるドイツ人  皇居や明治神宮が何年に建てられて、どんな人が住んでいて、それが日本にとってどんな存在なのか。そもそも天皇とはなにか。ドイツ人の観光客は、ガイドブックでそういったことを予習してからやってきます。 このへんは、観光地をはしごして写真を撮ることがメインになりがちな日本人の旅行とは違うところでしょう。ちなみに、ドイツでは「せわしない日本型旅行」は、バカンスの楽しみ方を知らない定番の日本人いじりネタになっています。 そう考えると、日本の観光地は「知的好奇心のための旅行」という需要に応えきれていないかもしれません。観光地は「せわしない日本型旅行」ばかりに重点を置いていて、外国人観光客が「新しい知識を得られて刺激を受けた」と思えるような工夫が足りていない気がします』、「せわしない日本型旅行」も言い得て妙だ。
・『また、「できる限り現地の人っぽい生活をしたい」というニーズもあります。よくわからないけどメイド喫茶に行ってみたり、コンビニでおにぎりを買ってみたり、スクランブル交差点を往復してみたり、原宿でクレープを買ってみたりする。 日本人の平均旅行滞在期間は短いので、生活体験といってもあまりピンとこないかもしれません。しかし平均2週間ほど日本に滞在するドイツ人は、ただ観光地をめぐるだけではなく、現地の人の生活に触れて刺激的な体験をしたいという人が多いのです。 このように、改めて外からの目で日本を見ると、日本のルールを外国人に理解してもらうための工夫が少なすぎる、日本の魅力が伝えきれていない、と思いませんか? たとえば旅館のシステム。これ自体がそもそも独特です。日本を紹介しているガイドブックでは、「リョカンには部屋にシャワールームがなく、共同オンセンがある」「タタミという床の上にマットを敷いて寝る」「フィットネスルームはない」とあります。日本は旅館を観光の目玉のひとつとして推していますが、外国人がみんな「リョカンがなんたるか」を知っているわけじゃありません。 ウォシュレットだって馴染みがない人がほとんどなのです。ボタンがやたらと並んでいても、最重要の「流す」がどれかがわからなかったりします』、確かにシュレットもボタン操作を各国語で説明したもの、があってもいいだろう。。
・『外国人にちゃんと伝わっていないのはもったいない  日本にはユニークな生活習慣やシステムがあるのに、それを楽しむ方法が外国人にちゃんと伝わっていない。それはもったいないです。 話を「日本賞賛番組」に戻しましょう。 「日本のこういうところがすごい」「日本のこういうところが特別だ」と胸を張りたいのなら、それをちゃんと外国人に伝えるほうにもエネルギーを使えばいいのに、と思います。 旅館や温泉の楽しみ方、電車の乗り方などもちゃんとわかるように発信すれば、日本旅行がより現実的になり、日本旅行をしている自分を想像しやすくなるはずです。日本という国自体は知名度があるのだから、やりようによっては大きな効果が見込めると思うのです。 日本人による日本人目線の外国人観光客対策ではなく、外国人目線の観光化を意識していけば、外国人の需要に気づき、日本はもっと魅力的な観光地になれます。そのとき、いま日本で放送されている「日本スゴイ」という番組は、もっと説得力を持つことでしょう。 わたしはドイツで5年ほど暮らしてみて、日本にいるときには気づかなかった、日本のいいところがいろいろ見えてきました(もちろん逆のこともありますが)。 「日本スゴイ」と国内だけで盛り上がっていてもしょうがない。かといって、美化されがちなドイツの働き方や教育制度をマネすればいいかというと、それもまたちがう。 「日本を見直そう」「日本のいいところを理解しよう」という考えは理解できます。自分の国に自信を持つことは悪いことではありません。でもせっかくなら、それが「世界に通用するものだったらいいのにな」と思うのです。 特殊な外国人ばかり取り上げて「日本大好き」と言わせて自己満足するのではなく、「外から日本はどう見えているのか」「どこに需要があるのか」を冷静に考えたほうが、日本にメリットがあるのではないでしょうか』、説得力がある指摘だ。

第三に、作家、書評家の印南 敦史氏が10月18日付け東洋経済オンラインに寄稿した「日本人が世界でバカにされている説は本当か 「日本スゴい!」風潮を真に受けてはいけない」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/242657
・『『世界でバカにされる日本人』(谷本真由美著、ワニブックスPLUS新書)というタイトルを見た瞬間にピンときたのは、おそらく私自身が心のどこかで、このことを気にかけていたからだ。 マスメディアをにぎわす“日本礼賛ブーム”に対して、なんだかモヤモヤする思いを抱いていたということである。 といっても、こういった番組を頭ごなしに否定したいわけではない。それどころか、しばしばあの手の番組を眺めては、ツッコミを入れたりもしていたのだ。だから、偉そうなことを上から目線で語る資格はない。 しかし、それでいて、こうした風潮に対する違和感をぬぐえなかったのも事実。だから、そんな自分のスタンスの中途半端さも含め、モヤモヤしていたということだ』、多くの知的な日本人もモヤモヤしているのだろう。
・『ロンドン在住の著者は、元国連職員。過去には日本、イギリス、アメリカ、イタリアなど各国での就労経験があるという。つまりは「海外から日本はどう見られているのか」を実際に肌で感じてきた人だということになる。 だから本書に、「そうだよね?」とうなずきたくなるような「共感」と「痛快さ」を期待したのだ。ところが予想に反して、第1章「『ここが変だよ! 日本人』?BEST7」を確認してみた結果、「あれ?」という気持ちだけが残ってしまったのだった。 ここは、「考え方」「働き方」「マスコミ」「政治」「社会」「文化」「行動」について、日本人の「おかしい」部分を列記した章である。その内容自体はあながち的外れだとも思わないのだが、圧倒的に外側からの視点で語っているところが、どうしても気になってしまったのだ。 端的にいえば、日本たたきが目的だと誤解されても仕方がない書き方をしていることは否めないのだ。でも、基本的には納得できる主張だからこそ、誤解を誘発するような書き方をするのはもったいない気がしたということだ。 しかし、続いて第2章「世界は日本をバカにしている」を読み進めてみると、印象は大きく変わる。ここでは1960年代から現在に至る、経済と連動した「世界における日本のイメージ」の変遷に焦点を当てているのだが、その解説はとてもわかりやすい。そして、著者がこの問題をきちんと理解していることが手に取るようにわかる』、なるほど。
・『東日本大震災が突きつけた日本の現実  特に納得できたのは、バブル崩壊以降に日本(人)に対するイメージが大きく変わったという指摘だ。それ以来、日本の債権処理問題や金融引き締め策が取りざたされ、日本に関する前向きな報道が激変したことについては知られた話。特に2000年以降は、著名な大手企業による金銭スキャンダルのように、日本を代表する企業の内部通報や内部告発、不正疑惑が大きく注目されるようになったわけである。 そして、それを踏まえたうえで、最も注目すべきは東日本大震災について書かれた箇所だ。 日本に関する報道で国内外に大きな影響があったのは、やはり2011年の東日本大震災ではないでしょうか。日本で発生した自然災害の大きさは世界の度肝を抜いたのですが、なによりも驚かされたのは福島第一原子力発電所(福島第一原発)に関するさまざまなニュースでした。 復興が驚異的に早くて道路が数日間で直ってしまった、災害があったのに暴動にはならず秩序が保たれた――といった前向きなニュースもありました。しかし、それ以上に注目されたのは、原発で働く人々への冷徹な待遇とか事故を起こした関係者が処罰されないこと、被災者に対する支援が不十分なことでした。(62ページより) こうしたことは現実的に、日本国内ではあまり積極的に報道されない部分だ。しかし、本来であればなによりも先に報道されるべきことでもある。ところが報道姿勢が変わらないこともあり、この時期に日本のイメージはとても悪い方向に進んでしまったということだ。 バブル崩壊までのわが国は、世界経済をリードして未来を象徴するようなキラキラと輝いた国だったのに、今や災害で悲惨な目に遭った人たちをないがしろにしているのです。(63ページより) この指摘は、単に「耳が痛い」と感想を述べるだけで済ませられる問題ではないだろう』、確かにマイナスの側面を軽視するマスコミの姿勢は問題だ。無論、受け手の国民が前向きなニュースの方をより好んでいるとしても、裏面も報道するべきだろう。
・『日本人は世界でまったく注目されていない?  とはいえ、東日本大震災がもたらした大きな津波被害と原発事故が、予想外のトピックスとして世界を震撼させたのは事実だ。しかし、だからといって海外の人々が抱く日本のイメージが変わったわけでもない。 少なくとも、冒頭で触れたような「日本スゴイ!」系のテレビ番組で放送されるような、「海外で注目を浴びる国」では決してない。あくまでワン・オブ・ゼム(One of them)にすぎず、たくさんある国のなかのひとつにすぎないということだ。 まず心に留めておくべきは、このことではないかと感じる。持ち上げられてうれしいとか、注目を浴びていないなら悔しいとか、そういう次元の問題ではなく、それが「現実」であるということだ。だとすれば、それは直視する必要がある。 そしてもうひとつ無視できないのは、「教育レベル」の問題だという。 どこの国でも同じことがいえるのですが、外国のことをよく知っているのは教育レベルが高い人、海外と交流が多い人、さらには好奇心から海外に興味があるような人に限られてしまうことが少なくありません。(62ページより) アメリカやヨーロッパの大都市であっても、外国に興味がない人の場合は日本と中国の違いさえわからない。大学を出ているような高学歴の人であっても、日本と北朝鮮は陸つづきになっていると信じている人だっています。 そんな一般的なレベルの人たちは日本のコンビニエンスストアがいかに便利で日常生活に密着しているかということには興味がないし、ましてや憲法第九条の何たるかなんてまるで関心がない。アメリカ軍が日本の各地に駐留していることさえ知らない人が多くを占めます。そしてまた、かなりの日本人が西洋式の家に住んでいることもわかっていない外国人だって大勢いるのです。(62ページより) 大げさだと感じるだろうか?しかし、「日本からすると、チェコスロバキアとウクライナがいったいどこにあるのかわからない人が多いのと同じようなもの」だと言われれば、納得せざるをえない部分はあるはずだ』、確かに一般人にとってはそんなものだろう。
・『ところで「教育レベル」に関しては、とても納得させられたエピソードが登場する。この点について、まず重要なのは「情報源」だ。特に若い人や子どもの間では、いまやネットで得る情報は動画が中心。したがって、ネット動画の世界で日本がどのように扱われているかを見ることで、日本のイメージを知ることができるというのだ。 海外からなめられている日本  注目すべきは、ネット動画の世界に、日本人をあざ笑うような多くの外国人が存在するという事実。そして、その代表格として取り上げられているのが、2018年初頭に「青木ヶ原樹海の遺体動画」事件を巻き起こしたローガン・ポール氏だ。 ご存じのとおり、さまざまないたずら動画を投稿して莫大な再生回数をたたき出し、決して少なくない収入を得ているアメリカのユーチューバーである。子どもたちの間では大人気であるものの、やることがあまりにも過激かつ下品なので、子どもに悪影響を与えるのではないかと困り果てている親も少なくないという。 そんな彼にとって、格好のターゲットは日本だ。だから、来日時には渋谷や築地など各所で非常識かつ下品ないたずらをし、それらを動画としてアップしたわけである。 彼の動画を見ると、「あまり教育レベルが高くない外国人」が日本に対してどんな感情を抱いているのかがよくわかると著者は指摘する。 ローガン・ポール氏はオハイオ州出身のいわゆる“田舎者”で、教育水準が決して高いとはいえないごくごく一般的なアメリカ人といっていいでしょう。そういった人たちに、日本人だけではなく東洋人全般は、「体が小さくてクレームをつけない、ちょっと奇妙な人種」だと認識されているのです。(中略)東洋人はそういったイメージを持たれていますから、あまり教育程度が高くないアメリカのマジョリティにとっては甘くみられてしまいがちです。 だからローガン・ポール氏たちはアメリカやヨーロッパでなら絶対にしないようないたずらを日本ではたらき、亡くなった人の遺体をビデオで撮影するようなことができてしまう。こうして我ら日本人を困らせたり怒らせたりして楽しんでいる。自分たちと同じ人間とは思っていないからこその暴挙でしょう。(74?75ページより) 誤解すべきではないのは、著者が決して、すべてのアメリカ人(もしくは外人)がそうだと言っているわけではないということだ。重要なのは、「あまり教育水準が高くないマジョリティ」という点である。 しかしいずれにしても、彼らが日本人を誤解していることは事実であり、だからこそ「日本すごい!」と手放しで喜んでいられるようなことではないということだ。 ただし個人的には、そのことをきちんと認識することができれば、それだけで本書の役割は完結するようにも思えた。 上記のようなことを踏まえたうえで、以後は「バカにされない日本人になるための方法」として、さまざまな主張がなされている。「本質を見よ」「所属先にこだわるな」「他人と自分は違うと心得よ」「自信を持って行動しよう」「感性を磨け」といった具合だ。 つまり冒頭で触れた「ここが変だよ! 日本人」と同じ視点に立ち戻っているわけだが、ここで展開される「~せよ」というようなメッセージは、むしろわれわれ一人ひとりが、自分自身で考えていくべきことではないかと考えるのだ。 そういう意味では、「現実」をフラットな視点で客観的に見つめた第2章にこそ、本書の意義がある。ほかの章がだめだと言いたいわけではなく、第2章に書かれていることを読者が真摯に受け止め、「日本人はどう進むべきか」を自分の視点で考えてみることこそが大切だと感じるのである』、ローガン・ポール氏のことは初めて知った。困ったことだが、そういうとんでもない人間もいて、影響力を持っているという現実を残念ながら受け入れるしかない。彼の影響力を弱めるような動画を作るといったような裏工作は、考えるだけ無駄だろう。
タグ:アイドル 三越伊勢丹ホールディングス 東洋経済オンライン 完全子会社化 クールジャパン戦略 雨宮 紫苑 (その7)(三越伊勢丹「クールジャパン」のあきれた実態 官民ファンドが出資する海外店での迷走劇、「日本スゴイ番組」にドイツから見える違和感 日本好き外国人ばかり取り上げても仕方ない、日本人が世界でバカにされている説は本当か 「日本スゴい!」風潮を真に受けてはいけない) 「三越伊勢丹「クールジャパン」のあきれた実態 官民ファンドが出資する海外店での迷走劇」 アイシージェイ デパートメントストア クールジャパン(CJ)機構 伊勢丹 ザ・ジャパン・ストア 日本の伝統やポップカルチャーを発信するために日本の商品だけを扱う拠点 2017年度の売上高はわずか16億円、営業損益は5億円の赤字 開業2年で十分な利益を出せる店舗なんてない。そもそもCJ機構は長期視点で事業者を支援することが売りの一つだったはず 無償での譲渡を要求 大物議員が介入したことで、「出資額(9.7億円)の半値で買い取る」との条件で落ち着いたようだ 前社長の施策をことごとく否定 ジャパンストアも完全な“大西案件 実質5フロアのうち、1階から3階まで顧客がいなかった。各フロアに20人ほどのスタッフがいたが、談笑していた。施設が豪華なだけに、閑散とした雰囲気が際立っていた 政府が支援すべき案件だったのか CJ機構 2013年に発足したが、成果は芳しくない 17件、約310億円の投融資で44億円の損失が生じていた 政府が支援すべきか疑問な案件もあり、収益を上げるためのガバナンスが弱い 「「日本スゴイ番組」にドイツから見える違和感 日本好き外国人ばかり取り上げても仕方ない」 日本賞賛番組の信憑性 日本人とドイツ人比べてみたらどっちもどっち ドイツ人からすれば、日本は極東にある遠い国、アジアの割に頑張っている国にすぎなかったのです 日本賞賛番組に違和感 日本に来ている時点である程度、日本好きである可能性は高いし、テレビ的に面白い人を取り上げるのも当然でしょう オタクは海外でもあくまでオタク アイドルの動画を見せたことがありました 「未成年が下着で踊っている」「義務教育を受ける年齢なのに親はなにをやっているんだ」「いい年した大人が児童ポルノみたいなビデオを見て喜んでいるのか……」 ガイドブックで予習してからやってくるドイツ人 外国人にちゃんと伝わっていないのはもったいない 印南 敦史 「日本人が世界でバカにされている説は本当か 「日本スゴい!」風潮を真に受けてはいけない」 『『世界でバカにされる日本人』(谷本真由美著、ワニブックスPLUS新書) 東日本大震災が突きつけた日本の現実 特に納得できたのは、バブル崩壊以降に日本(人)に対するイメージが大きく変わったという指摘 原発で働く人々への冷徹な待遇とか事故を起こした関係者が処罰されないこと、被災者に対する支援が不十分なことでした この時期に日本のイメージはとても悪い方向に進んでしまったということだ バブル崩壊までのわが国は、世界経済をリードして未来を象徴するようなキラキラと輝いた国だったのに、今や災害で悲惨な目に遭った人たちをないがしろにしているのです 日本人は世界でまったく注目されていない 、「教育レベル」の問題 ネット動画の世界に、日本人をあざ笑うような多くの外国人が存在するという事実 青木ヶ原樹海の遺体動画」事件を巻き起こしたローガン・ポール氏 アメリカのユーチューバー 莫大な再生回数をたたき出し 来日時には渋谷や築地など各所で非常識かつ下品ないたずらをし、それらを動画としてアップしたわけである 東洋人全般は、「体が小さくてクレームをつけない、ちょっと奇妙な人種」だと認識されているのです 、「日本人はどう進むべきか」を自分の視点で考えてみることこそが大切
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