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日産ゴーン不正問題(その4)(ゴーン再々逮捕で「負けられない戦争」に踏み込んだ検察の誤算と勝算、「従軍記者」朝日の”値千金のドキュメント”が描く「検察の孤立化」) [企業経営]

日産ゴーン不正問題については、12画12日に取上げた。今日は、(その4)(ゴーン再々逮捕で「負けられない戦争」に踏み込んだ検察の誤算と勝算、「従軍記者」朝日の”値千金のドキュメント”が描く「検察の孤立化」)である。

先ずは、司法ジャーナリストの村山 治氏が12月28日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「ゴーン再々逮捕で「負けられない戦争」に踏み込んだ検察の誤算と勝算」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/189868
・『カルロス・ゴーン日産自動車前会長らが有価証券報告書虚偽記載の疑いで電撃逮捕されてから1ヵ月余り。 東京地検特捜部は、12月21日、私的な損失を日産に付け替え、日産に損害を与えたなどとする新たな会社法違反(特別背任)の疑いでゴーン氏を再々逮捕した。 世界が注目する検察の捜査は「市場に対する裏切り」の摘発から「会社の私物化」の実態解明へと舞台を移した。 事件の背景には「フランス政府・ルノー」vs.「検察・日産」の図式が浮かんでおり、「国の威信にかけても絶対に負けられない」という検察側の事情も透けて見える』、検察の突然のスタンス変更の背後には、何があったのだろう。
・『勾留延長「却下」の翌日「会社の私物化」で逮捕  東京地裁が、検察側の意表をつく決定をしたことが、事態の急転をもたらした。東京地検が有価証券報告書の虚偽記載容疑で逮捕、勾留したゴーン氏らについて、さらに10日間の勾留延長を今月20日に東京地裁に求めたところ、地裁は請求を却下した。これは検察にとって想定外の出来事だった。 特捜部は保釈の可能性がでてきた翌21日、特別背任容疑でのゴーン氏の再々逮捕に踏み切った。 「ゴーン氏が(拘置所から)出てくると(日産の)協力者が勇気を出せない。(会社を私物化していたことなどを暴く捜査協力に向けて)雪崩を待つ意味がある」 この日の昼過ぎ、捜査の内情に詳しい関係者は逮捕の狙いと意義を筆者に解説した。 そして、こう付け加えた。「ルノー、フランス政府に(いかにゴーン氏が日産を私物化していたかを)知らせる意味もある」 逮捕が、「仏政府・ルノー」を強く意識して行われたことは間違いない。 特捜部の発表や関係者の話によると、ゴーン氏は自身の資産管理会社と新生銀行の間で、金融派生商品投資で報酬を運用する契約を結んでいたが、2008年秋のリーマンショックによる急激な円高で約18億5000万円の評価損を出した。 日産の代表取締役兼最高経営責任者(CEO)だったゴーン氏は、新生銀行から追加の担保を求められ、損失分を含む契約の権利を日産に付け替えることを提案したとされる。 この条件として、新生銀行側が日産の取締役会での承認を求めたのに対し、ゴーン氏側は、「『報酬の範囲内で処理をするので問題ない。会社に負担は発生しない』と反論。取締役会で、ほかの取締役に損失を隠したまま、外国人の役員報酬の投資に関わる権限を秘書室幹部に与える特別な決議をさせ」(18年12月24日朝日新聞朝刊)、同年10月、損失を含む投資契約の権利を日産に移し、日産に同額の損害を与えた疑いがあるという』、日産では本当に損害が出たのだろうか。
・『自身の損失を日産に付け替え「海外滞在で時効はまだ」  朝日新聞などの報道によると、ゴーン氏が契約の権利を日産に移した翌月の08年11月、証券取引等監視委員会が新生銀行を定期検査。この損失付け替えについて、日産とゴーン氏の間で利益相反に当たる可能性が高いと指摘した。 ゴーン氏は09年2月、契約の権利を日産から資産管理会社に再び戻したとされる。 ゴーン氏は、この権利の付け替えの際、信用保証で協力してもらったサウジアラビア人の知人が経営する会社に対し、09年6月から12年3月の間に4回にわたり、日産の子会社から計1470万ドル(現在のレートで約16億3000万円)を入金させ、日産に損害を与えた疑いがあるという。 会社法の特別背任罪は、会社の役員らが任務に背き、自己もしくは第三者の利益を図る目的で会社に損害を与えた場合に成立する。 法定刑は重く、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金に処せられる。 特別背任罪の時効は7年だが、海外にいる間は時効は中断する。海外に滞在することが多いゴーン氏については、時効は完成していないと検察側は判断したとみられる。 付け替えに伴う日産側の実損の有無も問題になるが、記者会見で質問を受けた東京地検の久木元伸次席検事は「負担をすべき義務を負わせたことが財産上の損害に当たると考えている」との見解を明らかにした』、「契約の権利を日産から資産管理会社に再び戻した」にも拘らず、戻すまでの一時的な権利移転だけでも問題と解釈するのは、多少無理がありそうだ。
・『ゴーン氏側は全面否認「日産に損害与えていない」  これに対してゴーン氏側は、逮捕容疑を全面否認している。 弁護人によると、ゴーン氏は日産がドルではなく円で報酬を支払ったため、固定レートで報酬をドルに替えるため、金融派生商品投資で運用する契約を結んだ。 損失付け替えについて、ゴーン氏は「一時的に日産の信用を担保として借りただけ。その間に発生した数千万円の損失は自ら負担して日産には損害を与えていない。監視委の指摘があったから、契約を戻したわけでもない」などと説明しているという。 また、信用保証で協力を得た知人については、サウジアラビアのビジネス界の重要人物で長年の友人だとしている。 「日産のために同国の王族や政府へのロビー活動を行い、現地の販売店と日産との間で起きたトラブルの解決にも関わった。支出されたカネは、こうした業務への対価だった」と説明。 「仕事で貢献をしてもらったことへの正当な対価だ。信用保証の謝礼ではない」と主張し、特別背任容疑を否認している模様だ。 ゴーン氏側は役員報酬の有価証券報告書への虚偽記載(金融商品取引法違反)でも、容疑を否認している。 法廷では検察との全面対決が予想されるが、特捜部はさらにインパクトの強い、ゴーン氏による「会社の私物化」の摘発にまで踏み込んだ。 その背景には、「フランス政府・ルノー」vs.「検察・日産」の図式が抜き差しならぬところまで進んでしまったという事情がある』、検察も「清水の舞台」から飛び降りる覚悟のようだ。
・『仏政府の意向を受けた「統合」に危機感抱いた日産  19年前、経営破綻の危機に瀕した日産は、ルノーから出資をあおぎ、最高執行責任者(COO)として送り込まれたゴーン氏の辣腕経営で再生した。ゴーン氏はカリスマ経営者として日産社内で「神格化」された。 日産は業績を伸ばし、いまでは、ルノーと立場は逆転し、企業規模では日産がルノーを大きく上回る。ルノーは日産からの配当が収益の半分に達しているとされる。 しかし、資本関係ではルノーは日産に対して絶対的に優勢なままだ。ルノーは43%の日産株を握る一方で、日産が持つルノー株は15%で議決権もない。 日産側は独立性を保ち、不平等な資本関係を見直したい考えだが、ルノーの筆頭株主のフランス政府・マクロン政権は日産をルノーの完全支配下に置き、自国産業へ貢献させたい思惑があるとされる。 ルノーは、もとは日本の旧国鉄のようなフランスの国策会社で、民営化されたあとも、仏政府が筆頭株主で15%の株を持つ。日産は、第4次産業革命ともいわれる電気自動車や自動運転技術などで先行。 高い失業率と3割を切る低支持率にあえぐマクロン政権にとって、ゴーン氏は、日産とルノーを結びつける「接着剤」だった。 ゴーン氏は、仏政権の意を受けて日産とルノーの経営統合に向けて動き出していたともいわれ、このことに日産内部で危機感が強まっていたとの見方もある』、いくらルノー側が経営統合に向けて動き出したとはいえ、本来は会社法に則って対処すべっき問題だ。
・『当初は国内捜査で完結する有報虚偽記載の立件を優先  日産社内で、ゴーン氏がからむ不正疑惑の事実が判明した経緯は明らかではないが、18年春、日産幹部がゴーン氏の不正についてひそかに検察当局に接触したのが、捜査の端緒になった。 容疑を裏付ける供述をする代わりに、罪を減免する司法取引が日本でも18年6月から施行されることになり、その「摘発候補」を物色していた特捜部には、渡りに船だった。 日産幹部は、検察OB弁護士の助言を受け、ゴーン氏の側近で、経費の不正支出などの疑惑に詳しい外国人専務執行役員をまず協力者にした。 さらにゴーン氏の個人的な経理などに関わる日本人の秘書室幹部を説得。2人は、特捜部との司法取引に応じ、特捜部にゴーン氏が日産の投資資金を私的に流用したり、経費を不正支出したり、役員報酬の過少申告をしていたりした疑惑に関わる関係資料をごっそり特捜部に提出。 ゴーン氏の指示で行ったとされる「不正」の事実関係を詳細に供述したという。 問題は、それらの疑惑の舞台の多くが海外だったことだ。 海外には日本の司法権は及ばず、検察も簡単に手を出せない。裏付け証拠の収集は簡単ではなかった。 ゴーン氏を告発した日産幹部らは、特捜部が、悪性の印象を持たれやすい「会社私物化」を特別背任容疑などで摘発することを望んでいたとされるが、結局、国内捜査で完結する、立証しやすい有価証券虚偽記載の立件を優先することになった。 特捜部が最初にゴーン氏にかけた容疑は、ゴーン氏が、2010~14年度の5年分の報酬が実際は計約100億円だったのに、報告書に半分の計約50億円と、うその記載をし、約50億円を隠したとする容疑だった。 有価証券報告書は、投資家の判断の元となる企業の各年の財務状況や役員情報を記載したもので、うそを書くことは許されない。 役員報酬の個別開示は、08年のリーマンショックの後、投資家や株主への情報開示が強化される一環で導入され、09年度の決算から1億円以上の役員報酬の開示が義務づけられた。 有価証券報告書の虚偽記載は10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金。特別背任など「実質犯」と罪の重さは同じだ。有罪になれば、実刑判決が言い渡されてもおかしくない。 検察にとっても、報酬の虚偽記載に目を光らせるのは、証券市場の要請にかなったものであり、従来の財務諸表の粉飾でなく、役員報酬の開示義務違反を初めて摘発した意義もあった』、「有価証券報告書の虚偽記載」のような形式犯と、「特別背任など「実質犯」と罪の重さは同じだ」というのは初めて知ったが、なんとなく釈然としない量刑だ。
・『仏政府、水面下で注文 検察・日産は「圧力」と反発  だが、「カリスマ経営者逮捕」の衝撃は、予想以上のものだった。 11月19日、特捜部が来日したゴーン氏と共犯の日産代表取締役のグレッグ・ケリー氏の2人を逮捕すると、世界中が驚愕した。 ただ、役員報酬の虚偽記載がいかに市場に実害をもたらしているかの説明は難しかった。検察OB弁護士らの「形式犯」批判が起きた一方で、ゴーン氏の勾留が長くなるとともに、海外メディアなどからは、長期勾留、弁護士立ち会いなしの取り調べなど、捜査手続きに対する批判が起きた。 日産とルノーの提携関係の見直しをめぐるせめぎ合いも、激しさを増すことになる。ルノーのバックにいた仏政府の動きも目立ち始めた。 ゴーン氏を検察に告発した日産執行部は、逮捕を機に、日産の経営からゴーン氏を完全にシャットアウトしようともくろんでいた。 逮捕3日後の11月22日、日産は臨時取締役会を開き、社内調査の結果、「複数の重大な不正行為」があったとして、ゴーン氏の代表権と会長職、ケリー氏の代表権を解くことを全員一致で決議した。 だがルノー側は、取締役の解任については難色を示し、日産側は当面、ゴーン氏らの取締役解任を決める株主総会の開催を見送った。 仏政府・ルノー側は、日産が対ルノーの関係を自社側に有利に運ぶため、ゴーン氏の粗探しをして検察に告発した、と受け止めた。 ルノーは、ゴーン氏のルノーCEO解任を見送り、日産の後任会長をルノーに指名させるよう求めた。ティエリー・ボロレCEO暫定代行は、日産の西川廣人社長兼CEO宛ての書簡で臨時株主総会の開催を要求したりするなど、日産の人事への介入も強めた。 日産はいずれの要求も拒否したが、両社の主導権争いは激しさを増した。 水面下での仏政府の動きが、日本側にいやがうえでも「外交問題」を意識させることになった。 ルメール仏経済・財務相はマスコミに対し、ルノーがゴーン氏を解任しなかった理由について「推定無罪の原則があり、不正を裏付ける証拠を我々は持っていない」と説明する一方で、仏政府は水面下で日本政府に対し、「刑事司法手続きが野蛮ではないか」などと注文をつけていた。 当事者の法務・検察当局や日産側は「圧力」と受け止め、反発を強めた』、日本では「推定無罪の原則」が軽んじられ、逮捕されると検察側から垂れ流される情報で、マスコミも有罪一色の報道になるのも困ったものだ。
・『事態の深刻さに気付いた検察幹部 日産は「グウの音も出ない」摘発求める  困った日産側は、検察側にルノー、仏政府側が「グウの音も出ない」ような事件、つまり、会社を私物化した事件の摘発を求めた。 しかし、検察幹部の多くは、「確実に裁判で勝てる」と見立てている役員報酬の虚偽記載の訴追だけで十分ではないか、と考えていた。 検察側の情況が一変するのは、冒頭に記したように、東京地裁による勾留延長請求の却下だった。2回目の逮捕に伴う10日間の勾留が満期となる20日。 東京地裁は、特捜部が求めた2人の勾留延長請求を「5年分と3年分の2回に分けて逮捕した2つの容疑は事業年度の連続する一連の事案。勾留を延長する事由には当たらない」として、却下したのだ。 検察側が同様の連続事案を分割して立件するのは珍しいことではない。特に、特捜事件ではたいて検察の勾留請求が認められてきただけに、衝撃が走った。 海外メディアなどからの「長期勾留」に対する批判には、「日本の司法制度を理解していない」と意に介していなかった検察首脳らも、却下決定には慌てた。 21日の朝日新聞朝刊は、弁護側が「『裁判所がおかしな事件だという心証を得ている証拠だ』と勢いづく」、「別の刑事裁判官は、『厳しい処罰を加えるほどの強い違法性はない、という判断もあり得る』と語った」と伝えた。 日産側は、ゴーン氏が保釈されると、報復されるのではないかとおびえた。 取締役の身分を残したゴーン氏が出社して社員に自らの潔白を訴え、告発した幹部を糾弾することもあり得ると、浮足立った。 検察幹部らは事態の深刻さにようやく気付いた。捜査の協力者である日産側が揺らぐと、事件の公判維持にも影響が出る恐れがあると危惧したのだ。 特捜部は、検察幹部らの思惑は別にして、日産のゴーン事件調査チームと連携し、ゴーン氏が会社を私物化している容疑を、虚偽記載捜査と同時並行で内偵していた。 着手は虚偽記載での再逮捕容疑を起訴した後の年明け以降と想定していたとみられるが、裁判所の勾留却下で逮捕を前倒しせざるを得なかったとみられる』、特捜部が証拠固め前にあわてて逮捕したとは、ずいぶん危ない橋を渡ったものだ。
・『「特捜部廃止論」も出かねない 「負けられない戦争」に  「検察・日産」連合の思惑を、「日産幹部によるクーデター」や、「検察の国策捜査」と見る向きもある。 ゴーン氏を検察に告発した日産側の行動は、独裁者として君臨した暴君に対する下克上、一種のクーデターだったとの見方もできなくはないが、ゴーン事件の事情に詳しい金融庁関係者はその見方を否定する。 朝日新聞は11月22日の朝刊で「クーデターというよりも、我慢の限界だ。ゴーン会長は経営者としては大したものだと思うが、人間としてはいい加減にしろということだ。それを抜きには語れない」との日産幹部の言葉を伝えたが、金融庁関係者は「あれこそが、今回の事件の本質だ」と話す。 検察はどうか。検察が私企業である日産に肩入れするために捜査することは許されない。犯罪があるから摘発する、のが建前だ。 ただ、今回は、ゴーン氏の告発に動いた日産幹部が弁護士の助言で核心の情報を知る役員・社員を説得し、検察との間で、司法取引を成立させた。 結果として日産の執行部は検察の「協力者」となり、日産の調査チームは検察捜査を補助するエンジンにもなった。 それが、これまで捜査が到達することが難しかった大企業の「奥の奥の院」でのトップの重大な市場ルール違反や私物化疑惑にメスを入れることを可能にした。 逆に、その捜査構造ゆえに、日産と経営の主導権争いをしているルノーと仏政府が、「検察・日産」を目の敵にすることにもつながった。 結果として、ゴーン事件は、「ゴーン・フランス政府・ルノー」対「日本政府(検察)・日産」の戦いになった。 検察は、特別背任容疑の摘発に踏み込んだことで、後に引けなくなった。海外での証拠収集は難関だ。とはいえ、この捜査に失敗すれば、内外から厳しい批判を受けるのは必至で、特捜部廃止論が間違いなく起きるだろう。 検察は、背水の陣で、ゴーン事件を徹底解明するしかなくなった』、特捜部の存続を賭けた大勝負の行方が大いに注目される。

次に、元東京地検特捜部検事で弁護士の郷原信郎氏が12月24日付け同氏のブログに掲載した「「従軍記者」朝日の”値千金のドキュメント”が描く「検察の孤立化」」を紹介しよう。
https://nobuogohara.com/2018/12/24/%e3%80%8c%e5%be%93%e8%bb%8d%e8%a8%98%e8%80%85%e3%80%8d%e6%9c%9d%e6%97%a5%e3%81%ae%e5%80%a4%e5%8d%83%e9%87%91%e3%81%ae%e3%83%89%e3%82%ad%e3%83%a5%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%e3%81%8c/
・『東京地検特捜部が日産のカルロス・ゴーン会長を逮捕した事件については、(1)突然の逮捕、(2)逮捕容疑は、実際に支払われた役員報酬ではなく、「退任後の支払の約束」に過ぎなかったこと、(3)再逮捕事実が、当初の逮捕事実と同じ虚偽記載の「直近3年分」だったこと、(4)再逮捕事実による勾留延長請求を、東京地裁が却下したこと、(5)延長請求却下の翌日に、特捜部がゴーン氏を特別背任で再逮捕したこと、という「衝撃」が繰り返されてきた。 私は、その都度、明らかになった衝撃の事実を解説する記事を書いてきた。 その私にとって、特別背任による再逮捕の翌日の朝日新聞朝刊2面に掲載された【(時時刻刻)特捜、特別背任に急転換 「虚偽記載は形式犯」批判に反発 ゴーン前会長再逮捕】という記事の内容は、この事件の展開や内容に関して、これまで繰り返されてきた「衝撃」に匹敵するほどの「驚き」だった』、冷静な郷原氏が驚くとは余程のことだ。
・『朝日記事で明らかになった特別背任再逮捕に至る経緯  朝日の記事では、検察が特別背任による再逮捕に至った経緯について、次のように書かれている。「特別背任は、20日の地裁決定まではやらなくてもいいと思っていた。だが今はやるべきだと思っている」 ゴーン前会長に会社法違反(特別背任)容疑を適用した21日、検察幹部は言った。翻意の理由は、勾留延長を退けた「裁判所の仕打ち」だと説明した。 東京地検特捜部は6月ごろから捜査を開始。司法取引した日産幹部の聴取や資料分析を重ね、ゴーン前会長による「会社の私物化」の事件化を目指した。日産側が購入した海外の高級住宅の私的利用など、背任が疑われる話もあった。しかし、確実に立件できる「本丸」と判断したのは、2010~17年度の8年間で約91億円にのぼった「報酬隠し」だった。 適用したのは金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)だ。前半5年と後半3年に分けて逮捕し、20日間ずつ勾留する方針を立てた。最初の逮捕は11月19日。検察幹部は「事件として立つのはこれだけだ」と述べ、年内の捜査終結をにおわせていた。 だが、隠した報酬は退任後に支払う仕組みであり、前会長はまだ受領していないことが報じられると、「形式犯だ」「特別背任が実質犯なのに、できなかった」との批判が噴出した。 それでも検察幹部らは「ガバナンス(企業統治)が重視される時代の潮流に乗った新しい類型の犯罪。投資家や株主を欺く重罪だ」と意に介さなかった。 11月27日付朝刊で朝日新聞が「私的損失 日産に転嫁か」との見出しで、今回の特別背任の容疑の一部を報じた際も、検察幹部らは「推定無罪の原則は忘れないように」と話し、立件には消極的な姿勢だった』、検察が「推定無罪の原則」を持ち出したとは驚きだが、この頃までは余裕があったのだろう。
・『潮目が変わったのは、報酬の虚偽記載の後半3年分で再逮捕した12月10日以降だった。国内外のメディアが「長期勾留」批判を繰り返す中、世論を意識した地裁が勾留延長を認めないのではないかという観測が、検察庁内に広まった。「特別背任」カードを切るための検討が具体化した。 地裁は勾留期限の20日、延長請求を却下。検察側の準抗告も棄却した。地裁は21日、5年分と3年分を「事業年度の連続する一連の事案」と判断したと説明した。地裁が棄却の理由を明らかにするのは異例だ。 地裁の判断は、後半3年の捜査について「簡単に終えられるでしょう」というメッセージのようだった。法律の素人ならともかく、同じ法律家の裁判官まで「報酬の虚偽記載は形式犯」という見方を示したと検察は受け取った。 このままではこの事件の価値が軽んじられる――。検察幹部は「そこまでいうなら、裁判所が『実質犯』と考える特別背任もやるということだ」と話した』、検察は「居直って」再々逮捕したとは、よほど追い詰められてのことだろう。
・『特別背任再逮捕に至る経緯についての私の「推測」  その記事が出る数時間前の21日夕刻、特別背任による再逮捕を受け、私は【ゴーン氏特別背任逮捕は、追い込まれた検察の「暴発」か】と題するブログを出した。 前日の勾留延長請求却下から、急転直下、再逮捕となり、なかなか頭の整理をするのも大変だったが、それまでの捜査の経緯を振り返り、その「衝撃的な事態」について、その時点で推測できることを書いた。 もし、特別背任が立件可能なのであれば、当初の逮捕事実で起訴した12月10日の時点で、特別背任で再逮捕したはずだ。ところが、再逮捕事実が、2018年3月期までの直近3年間の同じ虚偽記載の事実だった。また、20日の勾留期間が年末年始にかかる12月10日以降に新たな事実で再逮捕すれば、年末年始休暇返上で捜査を継続することになり、各地から集められている多くの応援検事を年末年始に戻さず留め置くことになる。これらのことから考えても、12月10日の時点で特別背任の刑事立件が可能と判断していたのであれば、その時点で、特別背任で再逮捕していたはずである。 このような捜査の経緯から考えても、12月10日の時点では、特別背任の容疑について、刑事立件が予定されていたとは思えないと指摘した。 そして、 直近3年間の虚偽記載という再逮捕事実で勾留延長を請求して却下され、準抗告まで行っていることからすると、再逮捕後の10日間の捜査によって、特別背任の立件が可能になったとも考えられない。特別背任での再逮捕は、勾留延長請求の却下を受けて急遽決定されたものと思われた。 朝日の記事は、20日の勾留延長却下決定までは、特別背任による再逮捕をする予定ではなかったが、却下決定という「裁判所の仕打ち」を、裁判所が「報酬の虚偽記載は形式犯」という見方を示したと受け止めて、急遽、再逮捕することにした、としている。それは、私の推測の根幹部分を「検察幹部の発言」によって裏付けるものだった。 一つの新聞の記事に過ぎないと言っても、羽田空港でのゴーン氏逮捕を映像付きで速報するなど、検察内部に深く食い込み、現場の動きをいち早くつかんで、まさに「従軍記者」さながらの取材報道をしてきた朝日新聞の記事だけに、信ぴょう性は高いと見るべきであろう。 最大の問題は、このような経緯で、検察が、特別背任による再逮捕を行ったことが正しかったのかどうかだ』、さすが特捜部の内情を知り尽した郷原氏ならではの鋭い指摘だ。
・『再逮捕容疑事実に対する“重大な疑問”  その後の報道によれば、その逮捕容疑の概要は、以下のようなもののようである ゴーン氏は、10年前の2008年、リーマンショックの影響でみずからの資産管理会社が銀行と契約して行った金融派生商品への投資で18億5000万円の含み損を出したため、新生銀行から担保の追加を求められ、投資の権利を日産に移し損失を付け替えた。その付け替えが日産の取締役会の承認を経ておらず違法ではないかということが証券取引等監視委員会の新生銀行の検査の際に問題にされ、結局、この権利は、ゴーン氏の 資産管理会社に戻された。 その権利を戻す際に、サウジアラビア人の知人の会社が、担保不足を補うための信用保証に協力した。平成21年から24年にかけて、日産の子会社から1470万ドル(日本円でおよそ16億円)が送金された。 このうち、損失を付け替えたことが第1の特別背任、サウジの知人に送金したことが第2の特別背任だというのが検察の主張のようだ。しかし、報道によって明らかになった事実を総合すれば、二つの事実について特別背任罪で起訴しても、有罪判決を得ることは極めて困難だと考えられる。検察は、ここでも日産秘書室長との司法取引を使おうと考えているのかもしれないが、そうなると、「日本版司法取引」の制度自体の重大な問題が顕在化することになる』、どういうことなのだろう。
・『第1については、新生銀行側が担保不足への対応を求めたのに対して、ゴーン氏側が、「日産への一時的な付け替え」で対応することを提案し、新生銀行がこれに応じたが、証券取引等監視委員会による銀行への検査で、新生銀行が違法の疑いを指摘されて、新生銀行側が日産に対して再度対応を求め、それが日産社内でも問題となり、結局、短期間で「付け替え」は解消され、日産側には損失は発生していないようだ。それを、「会社に財産上の損害を発生させた」特別背任罪ととらえるのは無理がある。 確かに、その時点で計算上損失となっている取引を日産に付け替えたのだとすれば、その時点だけを見れば、「損失」と言えなくもない。しかし、少なくとも、その取引の決済期限が来て、損益が確定するまでは、損失は「評価損」にとどまり、現実には発生しない。不正融資の背任事件の場合、融資した段階で「財産上の損失」があったとされるが、それは、その時点で資金の移動があるからであり「評価損」の問題とは異なる。ゴーン氏側が、「計算上損失となった取引を、一時的に、日産名義で預かってもらっていただけで、決済期限までに円高が反転して損失は解消されなければ、自己名義に移すつもりだった」と弁解した場合、実際に、損失を発生させることなくゴーン氏側に契約上の権利が戻っている以上、「損害を発生させる認識」を立証することも困難だ』、説得力溢れたクールな指摘だ。
・『第2については、サウジアラビア人の会社への支出は、当時CEOだったゴーン氏の裁量で支出できる「CEO(最高経営責任者)リザーブ(積立金)」から行われたもので、ゴーン氏は、その目的について、「投資に関する王族へのロビー活動や、現地の有力販売店との長期にわたるトラブル解決などで全般的に日産のために尽力してくれたことへの報酬だった」と供述しているとのことだ。実際に、そのような「ロビー活動」や「トラブル解決」などが行われたのかどうかを、サウジアラビア人側の証言で明らかにしかなければ、その支出がゴーン氏の任務に反したものであることの立証は困難であり(「販促費」の名目で支出されていたということだが、ゴーン氏の裁量で支出できたのであれば、名目は問題にはならない)、そのサウジアラビア人の証言が得られる目途が立たない限り、特別背任は立件できないとの判断が常識的であろう。 検察は、サウジアラビア人の聴取を行える目途が経たないことから、特別背任の立件は困難と判断していたと考えられる。サウジアラビア人の証言に代えて、検察との司法取引に応じている秘書室長が、「支出の目的は、信用保証をしてくれたことの見返りであり、正当な支出ではなかった」と供述していることで、ゴーン氏の弁解を排斥できると判断して、特別背任での再逮捕に踏み切ったのかもしれない。 しかし、そこには、「司法取引供述の虚偽供述の疑い」という重大な問題がある。 この秘書室長は、ゴーン氏の「退任後の報酬の支払」に関する覚書の作成を行っており、今回の事件では、それが有価証券報告書の虚偽記載という犯罪に該当することを前提に、検察との司法取引に応じ、自らの刑事責任を減免してもらう見返りに検察捜査に全面的に供述している人間だ。そのような供述には、「共犯者の引き込み」の虚偽供述の疑いがある。そのため、信用性を慎重に判断し、十分な裏付けが得られた場合でなければ、証拠として使えないということは、法務省が、刑訴法改正の国会審議の場でも繰り返し強調してきたことだ』、「司法取引供述の虚偽供述の疑い」を法務省が強調していたというのは初耳だが、検察はそれを承知の上で踏み込んだのだろうか。
・『「覚書」という客観証拠もあり、外形的事実にはほとんど争いがない「退任後の報酬の支払」に関する供述の方は、有価証券報告書への記載義務があるか否かとか、「重要な事項」に当たるのか否かなど法律上の問題があるだけで、供述の信用性には問題がない。しかし、秘書室長の「サウジアラビア人の会社への支出」の目的について供述は、それとは大きく異なる。ゴーン氏の説明と完全に相反しているので、供述の信用性が重大な問題となる。 その点に関して致命的なのは、この支払については、日産側は社内調査で全く把握しておらず、「退任後の報酬の支払」の覚書について供述した秘書室長が、この支出の問題については、社内調査に対して何一つ話していないことだ(上記朝日記事でも、「再逮捕は検察独自の捜査によるもので、社内調査が捜査に貢献するという思惑通りにはなっていない」としている。)。 秘書室長は、検察と司法取引する前提で、社内調査にも全面的に協力したはずであり、もし、このサウジアラビア人に対する支出が特別背任に当たる違法行為だと考えていたのであれば、なぜ社内調査に対してそれを言わなかったのか。「その点は隠したかった」というのも考えにくい。この支出が特別背任に当たり、秘書室長がその共犯の刑事責任を負う可能性があるとしても、既に7年の公訴時効が完成しており、刑事責任を問われる余地はないからである(ゴーン氏については海外渡航期間の関係で時効が停止していて、未完成だとしても、その時効停止の効果は、共犯者には及ばない)。 結局、秘書室長の供述の信用性には重大な問題があり、ゴーン氏の説明・弁解を覆して「サウジアラビア人への支出」が不当な目的であったと立証するのは極めて困難だと言わざるを得ない。 検察が従前、再逮捕についての消極的姿勢だったことには十分な合理性があったと考えられる』、秘書室長が社内調査でこの問題を言わなかったのは確かに謎だ。「秘書室長の供述の信用性には重大な問題」があるにも拘らず、検察が取上げたのも謎だ。
・『朝日記事が持つ意味とその影響  結局のところ、今回の再逮捕容疑の特別背任は、起訴しても有罪に持ち込めるような事件だとは思えない。 そういう意味で、朝日記事の「特別背任は、20日の地裁決定まではやらなくてもいいと思っていた。」という検察幹部の言葉は、「やろうと思えばやれるがやらない」という意味ではなく、事件の内容・証拠関係から、特別背任で起訴すること、有罪判決を得ることは難しいと判断をしていたという意味であり、それは、合理的な判断だったと言える。 ところが、朝日記事によると、検察組織として、一旦は、特別背任は立件しないという方針を固めていたのに、裁判所の勾留延長却下決定を「仕打ち」と受け止め、急遽、再逮捕する方針に変わったというのである。 しかも、そのような方針転換をした理由についての検察幹部の言葉が「新聞の活字」として露わになった。 日本の刑事司法においては、検察が「正義」を独占し、裁判所は、極端に検察寄りだったことは事実であり、特に、特捜事件については、裁判所が検察の主張を否定することはほとんどなかった。しかし、「裁判所は検察の言いなりになっていれば良い」というようなことを検察幹部が新聞記者にあからさまに言ってのけるというのは、検察の驕りを端的に表している。朝日記事は、そのような「検察の傲慢」を、そのまま活字に表現したのだ。 裁判所が、今回、特捜事件では異例の勾留延長請求却下に加えて、検察の準抗告棄却決定の理由を公表するという異例の措置をとったことからも、裁判所特捜事件に対する姿勢は従来とは異なったものになりつつある。 朝日記事は、検察が、裁判所の適切な判断に対して不当に「反発」して、無理筋の特別背任による再逮捕という「暴挙」に至ったことを明らかにした。それは、検察が、従来、「『検察の正義』を追認するだけの存在」として見下していた裁判所から厳しいチェックを受けること、これまで「従軍記者」と考えていた司法メディアからも冷ややかな目で見られることで、「孤立化」の様相を深めつつある状況をリアルに描いたものとも言えるのである。 そういう意味で、今回の朝日記事は、日産・ゴーン氏事件の今後の展開のみならず、検察が「正義」を独占してきた日本の刑事司法の構造自体を変えていくことに対しても影響を与える「値千金のドキュメント」と言えるだろう。このような記事を書くことが可能となったのは、朝日新聞が、ゴーン氏逮捕以来、まさに「従軍記者」のように、捜査の現場や検察幹部に「密着」して取材をしてきたこと、それによって、検察側から「本音」を聞き出せる立場にあったからである。 このようなメディアと検察との「距離の近さ」は、これまで多くの事件で、検察捜査が無批判に報道され、その権力の暴走を許す原因ともなってきた。しかし、今回は、それが、検察捜査の経過と内部での方針決定の内幕をリアルに描くことで、検察の暴走に歯止めをかける方向に作用するかもしれない』、第一の記事よりはるかに深く、読みでがある。このままでは、特捜部解体に向かっているのかも知れない。
タグ:カルロス・ゴーン 郷原信郎 ダイヤモンド・オンライン 同氏のブログ 日産ゴーン不正問題 (その4)(ゴーン再々逮捕で「負けられない戦争」に踏み込んだ検察の誤算と勝算、「従軍記者」朝日の”値千金のドキュメント”が描く「検察の孤立化」) 村山 治 「ゴーン再々逮捕で「負けられない戦争」に踏み込んだ検察の誤算と勝算」 勾留延長「却下」の翌日「会社の私物化」で逮捕 自身の損失を日産に付け替え「海外滞在で時効はまだ」 ゴーン氏側は全面否認「日産に損害与えていない」 仏政府の意向を受けた「統合」に危機感抱いた日産 当初は国内捜査で完結する有報虚偽記載の立件を優先 仏政府、水面下で注文 検察・日産は「圧力」と反発 事態の深刻さに気付いた検察幹部 日産は「グウの音も出ない」摘発求める 「特捜部廃止論」も出かねない 「負けられない戦争」に 「「従軍記者」朝日の”値千金のドキュメント”が描く「検察の孤立化」」 朝日記事で明らかになった特別背任再逮捕に至る経緯 潮目が変わったのは、報酬の虚偽記載の後半3年分で再逮捕した12月10日以降 特別背任再逮捕に至る経緯についての私の「推測」 再逮捕容疑事実に対する“重大な疑問” 損失を付け替えたことが第1の特別背任 サウジの知人に送金したことが第2の特別背任 短期間で「付け替え」は解消され、日産側には損失は発生していないようだ。それを、「会社に財産上の損害を発生させた」特別背任罪ととらえるのは無理がある サウジアラビア人の証言が得られる目途が立たない限り、特別背任は立件できないとの判断が常識的 「司法取引供述の虚偽供述の疑い」 「共犯者の引き込み」の虚偽供述の疑い 信用性を慎重に判断し、十分な裏付けが得られた場合でなければ、証拠として使えないということは、法務省が、刑訴法改正の国会審議の場でも繰り返し強調 秘書室長が、この支出の問題については、社内調査に対して何一つ話していない ゴーン氏の説明・弁解を覆して「サウジアラビア人への支出」が不当な目的であったと立証するのは極めて困難 朝日記事が持つ意味とその影響 裁判所の勾留延長却下決定を「仕打ち」と受け止め、急遽、再逮捕する方針に変わった 「裁判所は検察の言いなりになっていれば良い」というようなことを検察幹部が新聞記者にあからさまに言ってのけるというのは、検察の驕りを端的に表している 裁判所特捜事件に対する姿勢は従来とは異なったものになりつつある 検察が、従来、「『検察の正義』を追認するだけの存在」として見下していた裁判所から厳しいチェックを受けること、これまで「従軍記者」と考えていた司法メディアからも冷ややかな目で見られることで、「孤立化」の様相を深めつつある状況をリアルに描いたもの 日本の刑事司法の構造自体を変えていくことに対しても影響を与える「値千金のドキュメント」 メディアと検察との「距離の近さ」は、これまで多くの事件で、検察捜査が無批判に報道され、その権力の暴走を許す原因ともなってきた 今回は、それが、検察捜査の経過と内部での方針決定の内幕をリアルに描くことで、検察の暴走に歯止めをかける方向に作用するかもしれない
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