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日産ゴーン不正問題(その6)(会社を私物化するトップは どんなふうに組織を腐らせるのか、日産とルノー 「ゴーン後」巡る対立険しく 怒気を含んだ手紙と弁護士を介したやり取り、ルノーとの統合 日産の要請で阻止に動いた経産省) [企業経営]

日産ゴーン不正問題については、1月28日に取上げた。今日は、(その6)(会社を私物化するトップは どんなふうに組織を腐らせるのか、日産とルノー 「ゴーン後」巡る対立険しく 怒気を含んだ手紙と弁護士を介したやり取り、ルノーとの統合 日産の要請で阻止に動いた経産省)である。

先ずは、プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役の秋山進氏が2月11日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「会社を私物化するトップは、どんなふうに組織を腐らせるのか」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/192734
・『大昔のことだが、経営者の不正に関しては、忘れられない思い出がある。 あるグループ本社から依頼された仕事をしていたときに、予定にはなかったのだけれど、話の成り行きで、本社の人とともにある子会社を訪問することになった。先方は突然の訪問にもかかわらず対応してくれ、事業サイドの管理職数人と話をすることができた。そして、最後に財務経理担当者とも話をすることになった』、どんな展開になるのだろう。
・『内部告発の瞬間に立ち会った思い出  おずおずと部屋に入ってきた担当者だが、異様な雰囲気を身にまとい、目が血走っている。何かがおかしい、と思った。そして、名刺交換をした後に、私の話も聞かず「財務状況を説明させていただきます」と言って、貸借対照表(BS)を持ち出し、一つひとつの勘定科目を順に指さしながら、売掛金はこれこれの額で、と噛んで含めるように読み上げる。 わざわざ言われずとも、数字を見ればわかることなのだが、その行動には有無を言わせぬものがあったので、ただ黙って話を聞いていた。 しかし、短期貸付金のところで、それを指す担当者の指が、そして声が震えた。 えっ? この会社の規模からすると、明らかに釣り合わない額の貸付金。 「この貸付金って、何ですか」私は思わず尋ねた。担当者は一瞬安堵したように顔の緊張を解き、ちょっと間をおいてから、「私の口からは言えません」と言った。 それがきっかけとなり、いろいろと調査をすることになった。貸付先は社長であった。 残念なことに、その後、キックバック、トンネル会社を介在させての中抜き、個人的支出を会社の経費にする不正請求、その他あらゆる問題行為があることが判明した。さらに、それだけでは足りなくて会社からお金まで借りていたのである。 もともとグループ本社からしてみれば、金額的にも機能的にもそれほど重要性の高くない会社である。本社からたまに人は来ていたようだが、そのたびに社長自らが先頭に立ち特別の接待をして、“余計なこと”に興味を持たないように誘導していたそうだ。 特に社長は、財務経理担当者が単独で本社の人と会うことは絶対に許さなかったらしい。また今回も、担当者としては、たまたま社長の出張中に、本社からの依頼でやってきたコンサルタントに、「BSの勘定科目の数字を読み上げた」だけである。 そのときの担当者の異様な顔つきは忘れられない。自分の生殺与奪の権を握る社長を告発するというサラリーマン人生を懸けた勝負だったのだ。あくまで外部のコンサルタントが自発的に発見した(形式的にはそうである)ことにしてほしかったので、BSの項目を一つひとつ指さし確認していったのである。私は、その意を酌んで対処した』、子会社社長といえども、ここまで好き放題に出来たとは、本社のグリップも緩かったのだろう。
・『愛人と社長が会社を私物化した有名事件  30代以下の方はそもそも知らないと思うが、経営者の会社私物化においては「三越岡田事件」という有名な事件がある。1982年のことだから、35年以上前の話だ。ただ、古い話ではあっても、経営者の会社私物化の原型のような例であるので、少し詳しく語ってみたい。 この事件は、あの歴史と伝統のある三越百貨店が、社長である岡田茂氏とその愛人竹久みち氏によって蹂躙(じゅうりん)されていたのを、社外取締役のサポートを受けた社内取締役のクーデターによって、取締役会において社長を解任し、その後刑事告発したというものである。 事情は当時の顧問弁護士・河村貢氏の著書『解任』に詳しい。 まず、どれだけ社長が会社を私物化していたかというと、以下の通りだ。
 +愛人の会社を無理やり取引に介在させる(商品を海外から輸入する際、業務上の必要はまったくないにもかかわらず、愛人の会社(オリエント交易)を帳簿上介在させて口銭やコンサル料を支払う。輸入が増えると愛人の会社がもうかる仕組みなので、輸入商品がどんどん増加し、売れ残りが激増した。このほかにも愛人の設立した宝飾品ブランド「アクセサリーたけひさ」の商品を強引に三越に納入させ、利益供与を行う。自社の婦人服ブランド「カトリーヌ」の生地を輸入する際に、オリエント交易に口銭を払い、さらには服のデザイン料として製品価格の7%を愛人のペーパーカンパニーに支払う……など。)
 +取引業者に複数の家の費用を持たせる(三越がある業者に発注した建物や設備の増築工事などについて、その業者が請求した額が水増しされ、その水増し分が岡田氏の私邸の改築費に使われた。それとは別のマンション(愛人と使う目的)についても、癒着業者からクラブハウスを造るという名目で頭金を出させて購入し、さらには室内整備については出入り業者に突貫工事を強い、自分では工事費をほとんど払わなかった。結局、この業者は、三越からの注文の代金を水増ししてまかなったという。)
 +派手好きで、豪勢な社長室を造る(社長室といっても、本社のワンフロアを大きく占領し、ベッドルーム、シャワー、バス、トイレ、食堂、応接間、日本間、書斎などのある巨大なスペースである。さらに、岡田氏は自己顕示欲が強く、とにかく派手好きであった。これ自体は問題行為ではないが、招待客を1000人以上呼んでベルサイユ宮殿にて、パリ三越7周年記念パーティなども実施している。)
 +反社会的勢力からのたかりに遭う(ブラックジャーナリズムへのもみ消し依頼から、さらにもみ消し依頼した相手からもたかられることになり、金を吸い取られるようになる。また犯罪行為に加担した企業から、原野の土地(価値はほぼゼロ)を高額(4億8000万円)で購入することもあった。問題のある相手に何かを頼むと、弱みを握られ、後々もたかられ続ける。) これだけの問題がありながらも、反対派はどんどん左遷され、退社していくので自浄作用が働かない。経営幹部もすべて子飼いばかりになる。親衛隊が諜報活動を行い、反社長的な言動をしていないか目を光らせる。みじんでも反対派の兆候が見受けられればパージの対象となり、左遷される。悲しいことに、こういうトップになってから、一般の従業員の中にも、業者へのたかり行為を行う者があったようである。こんな状況下では、ばからしくてまじめに仕事をする気持ちがなくなってくるのだ。組織内部の倫理意識が崩壊しかけていた』、1982年といえば、バブル前だが、既に十分バブリーに振舞っていたようだ。現在と違って、百貨店が繁栄を謳歌していた時代だからこそ、可能だったともいえよう。
・『国益に反しなければ特捜を動かすのは難しい  そんななか、心ある役員と弁護士は、策を練り、社長の追い落としを計画する。当時彼らが方法として考えたのは以下の3つである。
 1.証拠を集め、司直の手に委ねる(検察が動いて逮捕、起訴するような事態になれば、それを契機に社長を解任することができるだろうという考えである。しかし、敵もさるもの。簡単に証拠は残さない。肝心なところは部下の名を使い、自分はタッチしていなかったかのような形をとる。問題のある取引は、海外を中心に一部の少数の腹心の社員などを使い、きわめて隠密裏に行われている。さらには有名企業とはいえ、しょせんは一営利企業のことだから、検察もそう簡単に動かない(実際に、東京地検特捜部にアプローチをしたが、「国益を損なう」ほどではないと判断されたのか、関心は持たれたものの、動いてくれなかった)。)
 2.少数株主主権による取締役解任の請求(これには不正行為の証拠が必要だ。しかし1と同じ理由で実際には証拠入手は難しい。)
 3.取締役会において、代表取締役と社長の職を解任し、何の権限も与えない(違法行為の有無にかかわらず、これならいつでもできる。いわゆるクーデターである。 そして3しかないという話になった。シナリオを作り、皆で練習して取締役会に臨んだ。解任提案に対して考えうるあらゆる反応、暴挙、妨害に備えて、幾重にも厳重な作戦だった。また事前にマスコミが嗅ぎつけてあわや計画が岡田に露呈しかけるという一幕もあった。そして、その提案の瞬間は、前出の本『解任』で、このように描かれている。〈昭和57年9月22日午前11時25分、取締役会の席上、突如杉田専務取締役から「岡田社長の社長と代表取締役の解任を提案いたします。賛成の方はご起立を願います」との提案が上程された。岡田社長を除く全取締役は、ただちに、「賛成!」の掛け声と共に一斉に起立した。この瞬間、十年間にわたって権勢をほしいままにした梟雄岡田茂もついにその座を追われたのである。〉 解任されたときの岡田社長は「なぜだ」と言い、この年、「なぜだ」という言葉が大流行したという。 その後岡田氏と、愛人竹久氏は罪を問われた。 岡田氏は約19億円の特別背任罪で起訴され、懲役3年6ヵ月の実刑判決が下った。上告中に本人が死去して、公訴棄却。 竹久氏も特別背任の共犯、ならびに所得税法違反で起訴され、最高裁まで争ったが、懲役2年6月、罰金6000万円の実刑判決が確定し、栃木刑務所で1年6ヵ月服役ののち病死した』、事件の概要は私もよく覚えているが、「東京地検特捜部にアプローチをした」というのは初耳だ。
・『絶対権力は絶対腐敗する  良からぬ業者ばかりが優遇され、主要な取引先が離反していったり、顧客からの信用がなくなっていったりするなか、このあと三越は社員たちの必死の努力で復活を遂げた。 顧問弁護士は、これらの問題がなぜ発生したかについて、「社長に権限が集中しすぎていたから」だと述べている。 絶対権力は絶対腐敗するのである。 そして、誰をトップにし、どう制御するかは絶対的に重要なことなのである。 岡田氏は、旧態依然とした三越にヤング向けの新しい風を入れて売り上げを増やしたという。マクドナルド第1号店は、このときの銀座三越内にできたものである。そして宣伝畑出身で、マスコミの操縦がうまく、一躍時代の寵児となった。その結果、社長になるのだが、売上増加といっても、その内実は店舗の売り場面積が増えた(増床)分の売上増にすぎないともいわれている。 また、なぜこのような人物がトップになったのか。 選んだのは前社長であるが、前社長も岡田氏にいろいろ問題があることは十分に理解していた(実際に岡田氏が役員のときに、本部の許可なしに契約行為をし、会社に損害を与えたことがある)。前社長が岡田氏に弱みを握られていたために、社長に指名せざるを得なかったという説もある。 いずれにしてもトップがこういう状況だと社員は悲劇である。 そんなにひどい会社なら、他社に転職すればいいではないかと言う人もいるだろう。しかし、それも話としてはわかるが、社員の立場から見ると強い説得力を持たない。自分の愛着のある組織のトップに、本来なるべきでない人がなったのであって、退出すべきは自分ではなく、トップなのである。 ちなみに冒頭の財務経理担当者も、三越のクーデターのリーダーも、しばらくして会社を離れることになった。正しいことをやったとの気持ちはあれど、自分の上にいた人間を葬った罪悪感にいたたまれなくなったのだ。 社員にこういう思いをさせてはいけない。そのためには、なんといってもこういうトップを選んではいけないし、そういう兆候が出てきたなら、たとえそれなりの功績があろうと、形式的に違法行為であろうとなかろうと、警告の上、最終的には排除することを考えなくてはならない』、「宣伝畑出身で、マスコミの操縦がうまく、一躍時代の寵児」、いまでいう「カリスマ経営者」存在だった。追い出した2人が、「自分の上にいた人間を葬った罪悪感にいたたまれなくなった」ので、会社を離れたとは悲劇だ。

次に、2月7日付けダイヤモンド・オンラインがウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙の記事を転載した「日産とルノー、「ゴーン後」巡る対立険しく 怒気を含んだ手紙と弁護士を介したやり取り、ゴーン前会長への継続調査であらわに」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/193317
・『日産自動車の前会長、カルロス・ゴーン被告の捜査を巡る緊張感の高まりは、ルノーと日産の世界的なアライアンス強化の取り組みに影を落としている。 ルノーと日産はここ数週間、昨年11月19日のゴーン氏逮捕で失われたと両社の関係者が話す相互の信頼を取り戻すため、複数の手続きを進めている。ルノーと日産の会長を兼務していたゴーン被告が金融商品取引法違反の容疑で逮捕されるまで、日産は何カ月も極秘調査を行っていた。ゴーン被告はすべての容疑を否定している。 ルノーは先月、タイヤ大手ミシュランのジャンドミニク・スナール最高経営責任者(CEO)を新会長に起用すると発表。日産との関係見直しを委任した。新CEOにはティエリー・ボロレ副CEOを指名した。 日産は4月8日に開く臨時株主総会で、ゴーン被告に代わる取締役としてスナール氏を選任する見通しだ。 事情に詳しい複数の関係者は、こうした流れが日産とルノーの提携条件の再交渉へ向けた地ならしとなると話す。再交渉には、以前から提携でルノーを優位にしてきた株式保有比率の調整など、微妙な問題も含まれる。ルノーは売上高で日産を下回るが、日産株の43%を保有している。一方、日産は議決権のないルノー株15%を保有している。 ルノーの取締役会に近いある関係者は、「まずは信頼回復が必要だ」と語る。 日産の西川広人社長兼CEOは5日夜、臨時株主総会を開催することで、提携に関し「4月、5月と次のステップを議論できる」ようになると述べた。 提携が揺らげば両社ともに失うものは大きい。三菱自動車を含む3社のアライアンスは2017年、57億ユーロ(約7100億円)のコスト低減効果を生んだ。昨年、世界で販売された乗用車の9台につき1台はアライアンスが生産した』、コスト低減効果は、日産が新車開発をストップさせられていることで、水増しされている筈だ。
・『だが、ゴーン被告を巡る日産の調査継続や、それに対するルノーの懸念は、信頼回復の障害となっている。日産の内部調査の結果、過去8年の財務諸表で報酬を過少に報告したほか、個人的な金銭問題で支援を受けた知人のサウジアラビア人が所有する企業に対し、日産からの送金を手配した容疑で、東京地検がゴーン被告を起訴する道が開けた。 ゴーン被告は法廷で、確証も根拠もなく容疑にかけられていると主張した。 昨年のクリスマス直前、ルノーの担当弁護士らに日産の弁護士から説明が行われた。内情を知る関係者によると、日産の調査担当者らは、ルノー幹部への聴き取りや書類確認を行いたいと要請。これを受け、幹部が捜査に巻き込まれるリスクや、社外秘の資料が日本の当局の手に渡る可能性にルノー側は一段と懸念を募らせたという。 複数の関係者によるとルノーはその後、日産の弁護士に対し、調査の範囲や手法について質問する内容の82ページにわたる書類を送付。関係者の1人によると、ルノーは日産が社外秘資料を日本当局と共有したかや、日産の従業員が刑事免責の適用を受けるため当局と司法取引の合意に署名したかなどを知ろうとしたという。 日産の広報担当者は調査について「唯一意図しているのは真実を明らかにすること」だとし、関連事実を明らかにするため、常に提携相手とのオープンで率直な対話を歓迎していると述べた。 日産幹部は、日産がオランダにあるアライアンス統括会社「ルノー日産BV」に調査を広げた際、ルノーの対応は後ろ向きだったと指摘している。両社は先月、外部の監査法人を起用することで合意。ルノー日産BVが15~16年の直近2年に計上した年間約2000万ユーロのコンサルタント料について調べる予定だ。事情に詳しい関係者が明らかにした。 ルノーの関係者は、統括会社の調査が適切に行われることを同社は望んでいるとしている』、ルノーが、日産と司法当局間のやり取りに神経を尖らせているのは、理解できる。
・『ルノーの弁護士らは1月16日、日産に書簡を送付。日産の法務室とCEOオフィスを統括するハリ・ナダ専務執行役員を巡る懸念を伝えた。書簡は、ナダ氏が捜査の根底に関わっていながら、ルノーと日産上層部の橋渡し役にとどまっていることについて、利益相反に直面する可能性がないかを問いただしている。 書簡はさらに、ナダ氏が日産と協力して上司に不利な証拠をひそかに集め、羽田空港でゴーン被告を逮捕する綿密な作戦の下地を整えていたと報じたウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の記事を引用。 「ナダ氏は内部告発者の役割を果たしたとされる一方、日産を代表して当件に関与し続けており、(調査の)公正さと誠実さに関して極めて疑わしい問題をもたらす」との懸念を示した。WSJは書簡の抜粋を確認した。 ナダ氏からコメントは得られていない。日産の広報担当者は、ナダ氏がコメント要請に応じることはできないとした。 書簡によると、ナダ氏はつい先月4日にも、ルノー副CEOだったボロレ氏にメールを送信。日産でゴーン被告の側近を務めていたホセ・ムニョス氏が休職しているが、ルノー側から同氏に連絡を取ることは控えるよう要請していた。 ルノーは「こうした行動パターンは、日産による調査の動機と目的に疑問を生じさせる。調査は中立的な事実情報の収集活動というより、政治的な運動のように見える」と記した。 日産の広報担当者はルノーの懸念について、「すでに確認し、日産の外部弁護士を通じた口頭と書面による一連の返答で対応している」とし、日産は引き続き「関連するあらゆる法的および倫理的規定を順守する決意だ」と付け加えた』、ナダ専務執行役員はルノーから派遣されているにも拘らず、日産側についたことで、ルノーは怒り心頭なのだろう。ただ、「ルノー側から(ホセ・ムニョス氏)氏に連絡を取ることは控えるよう要請」、とはやり過ぎとの印象も受けた。

第三に、2月16日付けウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙「ルノーとの統合、日産の要請で阻止に動いた経産省」を紹介しよう。
https://jp.wsj.com/articles/SB10886840321533823612304585126052098443576
・『日産自動車のカルロス・ゴーン元会長が逮捕される数カ月前、日本政府は日産とルノーの統合を検討する協議に介入していた。協議を知る関係者が明らかにした。 日産経営陣は当初、ゴーン被告が主導していた統合提案を退けるため、経済産業省に助けを求めた。だが経営陣の支援要請は裏目に出た。関係者によると、経産省は要請を受け、自らが統合協議を統括する役割を担う内容の合意書を作成したからだ。日産はこれを過度の干渉と受け止めた。 日本政府による介入の経緯は、統合関係の強化を推し進めていたゴーン被告に対し日産が調査を開始するわずか数週間前に、国際的な緊張が高まっていたことを示している。 日産・ルノー連合の将来についての協議を巡り、日本政府の直接的な関与はこれまで報じられていなかった。政府は表向きは、連合の将来は両社が決める問題だとしているが、そうした建前とは矛盾する事実が明らかになった格好だ。政府の関与はまた、両社の相違を浮き彫りにしている。日産とルノーの会長を兼務していたゴーン被告の逮捕と解任に至るまでの数カ月、両社の溝は深まっていた。 日産が日本政府に異例の支援要請をしたことは、同社幹部が統合を巡りフランス側からの強い圧力を感じていた証しでもある。 経産省の自動車業界担当者は、外交交渉についてはコメントできないとしながらも、日本政府は常に、提携問題はあらゆる関係者に受け入れられる方法で両社が解決すべきとの考えだと説明。日産とルノーの協議に介入したり、両社に指示を出したりする意向はないと述べた。 日産はコメントを控えた。 世耕弘成経済産業相は11月27日の記者会見で、日本とフランスの政府は役割が異なると明言した。仏政府はルノーの筆頭株主で、日産との交渉にも代表を送り込んでいる。 世耕氏は「われわれは株主でもない。人事やガバナンスを含めて各企業のことに政府が口を出すべきではないと考えている」とし、日産・ルノー連合の先行きについては「民間企業の問題」との認識を示した。 協議に詳しい関係者によると、日本政府は昨夏にかけての数週間、仏政府の対抗勢力として立ち回ろうと努めていた。 仏政府はそれより数カ月早く、ルノーの筆頭株主として、提携を「不可逆的」なものにするようゴーン被告に公に指示していた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は今週、両社の協議が4月下旬に険しさを増していたと報じた。日産幹部が当時の協議で、仏政府保有のルノー株を管理する仏国家出資庁(APE)に対し、日産が完全統合に反対であることを伝えたためだ。 APEはコメントを控えた。 日産幹部は以前から統合案に反対し、株式の持ち合い比率の再調整を求めていた。 関係者によると、日産は経産省に支援を求めたが、それが図らずも協議への政府介入に道を開くこととなった。 経産省はルノーの提携強化案について、日産の意志決定に一切の影響力を持たない単なる選択肢として扱う合意案を起草した。草案は日仏両政府が署名する形式だった。 この草案が日産関係者にとって想定外だったのは、仏政府が提携に影響する提案をする場合、仏当局者から日本の当局へ通知するよう求める内容だったからだ。経産省はこの草案によって、関係者間の円滑なコミュニケーションと意志決定の促進を目指していたという。 関係者によると、仏政府が5月に草案について議論したと日産は述べている。仏政府から返答があったかは不明だ。 経産省の関係者は草案については何ら認識していないと述べた。また、一般論として、ルノーがなんと言おうとも、日産が自ら決断を下す権限を持つことを主張するのはごく当然だとの見方を示した。日本政府としては各関係者が密に話し合い情報を共有するよう促しているとも語った。 フランス経済省はコメント要請に応じていない。 関係者によると、日産幹部はこの草案を巡り、社内運営に対する政府の過度な干渉を確約することにならないか議論していた。 日産の最高経営責任者(CEO)オフィスを統括するハリ・ナダ専務執行役員も議論に加わっていたという。WSJは12月、ゴーン被告の逮捕につながった捜査でナダ氏が重要な役割を果たしたと報じた。 日産はナダ氏がコメント要請に応じることはできないとしている。 ルノーの広報担当者はコメントを控えた』、「経産省は要請を受け、自らが統合協議を統括する役割を担う内容の合意書を作成したからだ。日産はこれを過度の干渉と受け止めた」トイウスクープは衝撃だ。現在でこそ、経産省は不介入の姿勢を装っているが、その前には、徹底介入しようとしていたとは、こうした介入が好きな経産省らしい動きだった。しかに、逆に日産側から警戒されて流れたとは、経産省の力も地に落ちたようだ。
ゴーン氏の身柄拘束はまだ続いているようだが、自白しない限り身柄拘束という非人道的な日本の刑事法制に対する海外からの批判は続いているようだ。特捜部はいつまで身柄拘束を続けるつもりなのだろうか。 
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