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ふるさと納税制度(その3)(ふるさと納税は、制度見直しでどう変わるか 野田総務相が自治体の競争過熱に「待った」、ふるさと納税の見直しは「愚策」 総務省にとっては「目の上のたんこぶ」に、ふるさと納税「違反自治体」に寄付殺到!返礼品競争が制御不能に、泉佐野の100億円還元に「許せない」 地方同士の戦いへ) [経済政策]

ふるさと納税制度については、2016年7月6日に取上げたままだった。久しぶりの今日は、(その3)(ふるさと納税は、制度見直しでどう変わるか 野田総務相が自治体の競争過熱に「待った」、ふるさと納税の見直しは「愚策」 総務省にとっては「目の上のたんこぶ」に、ふるさと納税「違反自治体」に寄付殺到!返礼品競争が制御不能に、泉佐野の100億円還元に「許せない」 地方同士の戦いへ)である。

先ずは、慶應義塾大学 経済学部教授の土居 丈朗氏が昨年9月17日付け東洋経済オンラインに寄稿した「ふるさと納税は、制度見直しでどう変わるか 野田総務相が自治体の競争過熱に「待った」」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/237838
・『9月11日、野田聖子総務相は「ふるさと納税」制度を見直す方針を発表した。地方税制を所管する総務省は、ふるさと納税で「返礼品の調達価格を寄付額の3割以下とする」とした通知を守らない自治体に対して、制度の対象外にできるよう、見直すことを検討するという。 ふるさと納税については、返礼品競争の過熱が以前から問題視されていた。本連載の「『ふるさと納税』、返礼品目的以外の活用法」でも触れたが、寄付金に対し返礼割合が3割を超える返礼品や地場産品以外の返礼品を送付している市区町村で、2018年8月までに見直す意向がなく、2017年度受入額が10億円以上の市区町村について、総務省が実名で公表。早急に是正を求めていた』、通知を守らない手前勝手な自治体に対して、制度の対象外にするというのは、当然の措置だろう。
・返礼品競争は、なぜ問題なのか  返礼割合が高いということは、ふるさと納税で寄付をした人にとってはお得なのだが、寄付をもらう自治体側からすると、それだけ収入が失われることを意味する。 自治体に寄付した金額から2000円を除いた分が、居住する自治体の住民税と国の所得税から控除され、結果的に税負担が相殺されるのが、ふるさと納税の仕組みだ。だから返礼割合が高いほど、どの自治体や国にも収入が入らないことになる。 返礼割合をどのぐらいにするかは、各自治体の判断で決められる。返礼割合を高くする自治体は、そのお得感に引き付けられて、ふるさと納税の受入額が増える。それに負けじと近隣の自治体が、返礼割合を上げたりすれば、まさに問題視されている返礼品競争をあおることになる。だから総務省は、返礼割合を下げるよう求めてきたのだ。 9月11日に野田総務相の方針表明と合わせ、「ふるさと納税に係る返礼品の見直し状況 についての調査結果 (平成30年9月1日時点)」が公表された。それによると、返礼割合3割超の返礼品を送付している自治体は、2016年度には1156団体と全体の約65%を占めていた。それが、返礼割合を3割以下とし、原則として地場産品とするよう求める総務相の通知を発出して以降、着実に減少、今年の6月には327団体まで減って、9月1日現在では246団体となった。 ただ、それでもまだ、246市町村が返礼割合3割超の返礼品を送付している。加えて、地場産品でない品物を返礼品としているのは、190市町村もあった。 そこで総務省は、通知では限界があるとみて、”より強い措置”を検討することを表明したのだ。ふるさと納税の返礼割合を、総務省が自治体に強制することはできない。とはいえ、どの寄付をふるさと納税の対象とするかを、国の法律で定めることはできる』、総務省が要請しても、返礼割合を高くしたままで、制度から大きく逸脱している自治体に対し、「伝家の宝刀」を抜くのは当然で、むしろ遅過ぎたぐらいだ。
・『通知を守らない自治体を控除対象から除外へ  そもそもふるさと納税制度は寄付税制の一環だ。寄付をすることは、社会的に貢献するものなら税金を払うのと同じ効能があるとみて、寄付をした分は所得税や住民税を払わなくてよいようにする、というのが寄付税制である。寄付ならどんな寄付でも、寄付税制の恩恵が受けられる、というわけではない。寄付税制の恩恵が受けられる寄付は法令で定められている。 そこで、総務省の通知を守らない自治体をふるさと納税の対象から外し、寄付した者がそうした自治体に寄付をしても住民税などの控除を受けられないようにする方向で、検討を進めたい意向である。 確かに、返礼割合3割超の返礼品を送付している自治体は、まだ残っていて、総務省の資料によると、10月末までに見直すとの意向を示した自治体を除いても174市町村あるという。とはいえ、返礼割合を3割以下にしている自治体は1600を超えており、通知を守っている自治体のほうが多い。 通知を守っている自治体からすれば、返礼割合を下げたために前の年より寄付額が減っていたりするのに、他方で通知を守っていない自治体は引き続き寄付額を多く集めているということなら、何のために通知を正直に守っているのかということになる。総務省も、そうしたことで、通知を守る自治体を不利にするわけにはいかない。これも、今回の制度見直しの引き金になっている。 今回の制度見直しには、副次的によい効果もあるだろう。これまで、どんな返礼品にするかや返礼割合については、地方議会の議決を経ずに首長や担当部局の裁量で決められた。その意味でふるさと納税の返礼品は、チェックが甘い仕組みであるといえる。 今回の見直しによって、ふるさと納税の適用を受けたいなら、返礼割合を3割以下にするよう求められるわけだから、3割以下になっていることを根拠をもって示さなければならないこととなる。その根拠は当然ながら、住民・国民に広く公表されることとなる。 そうすることで地方議会の議員も、ふるさと納税の返礼品の内容や返礼割合について、議会の場で質問などを通じて広く議論できるようになる。知事や市町村長は、返礼品について「やましいことがない」と、しっかりと議会で説明しなければならない。 これまで、寄付がいくら入ったかは議会にて予算や決算で示すことはあっても、返礼品のためにいくら使ったかを議会で説明する必要がなかった。返礼品は、寄付を受け取る手前で寄付者に渡すものであり、いったん収入として入った後で、議会での議決を経て執行する支出ではないからだ』、これまで返礼品については、「議会で説明する必要がなかった」というのは、確かに急ごしらえの制度の欠陥の1つだ。
・『ふるさと納税制度の透明化が進む可能性  とはいえ、今後自治体は、どんな返礼品にいくら使い、だから返礼割合が3割以下になり、ふるさと納税の適用が受けられる、と根拠をもって示さなければならない。そうなれば、ふるさと納税制度の透明化に寄与し、返礼品合戦の過熱を抑える効果以外の点で、副次的によい効果になる。 一方、返礼品に関心がある人からすれば、返礼割合が下がるとふるさと納税のお得感が減るかもしれないが、それだけ自分の寄付が寄付先の自治体で活用してもらえる面を、評価してもらえるとよいだろう。 ふるさと納税制度の見直しは、今年末までに与党税制調査会で議論され、早ければ2019年の通常国会に地方税法改正案を提出、可決されれば、4月から適用されることになる。ぜひ実のある制度に見直してもらいたい』、遅過ぎたきらいはあるが、きちんと見直しを成立させるべきだ。

次に、これに対する反対意見として、日経新聞出身の経済ジャーナリストの磯山 友幸氏が9月21日付け日経ビジネスオンラインに掲載した「ふるさと納税の見直しは「愚策」 総務省にとっては「目の上のたんこぶ」に」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/report/15/238117/092000085/
・『野田聖子総務相が制度見直しを表明  野田聖子総務相が9月11日の記者会見で表明した「ふるさと納税」の制度見直し方針が、大きな波紋を呼んでいる。 「ふるさと納税制度は存続の危機にあります。このまま一部の地方団体による突出した対応が続けば、ふるさと納税に対するイメージが傷ついて、制度そのものが否定されるという不幸な結果を招くことになりかねません」 野田総務相はこう述べて、制度見直しの必要性を強調した。 野田氏が言う「突出した対応」というのは、一部の自治体が高額の返礼品を用意することで、巨額のふるさと納税(寄付金)を集めていること。昨年度に寄付受け入れ額トップに躍り出た大阪府泉佐野市は特設のふるさと納税サイトを設け、約1000種類もの返礼品を取りそろえ、135億円もの寄付を集めた。前年度に比べて100億円も増加した。 あたかも通信販売サイトのような泉佐野の返礼品サイトが人気を集めたのは、「泉州タオル」などの地場製品に限らず、近江牛や新潟産のコメ、北海道のいくら、ウナギなど全国の逸品を取りそろえたこと。食品だけでなく、ホテルの食事券や航空券が買えるポイント、日用雑貨など様々だ。 これまでも地元特産の牛肉や海産物、果物などを返礼品としていた自治体が寄付額上位に名を連ねていたが、泉佐野は「地元産」という枠を一気に取り払ったことで、返礼品を求める人たちの寄付を集めたのだ。 総務省は2017年4月と2018年4月に総務大臣名の通達を出し、寄付金に対する返礼品の調達額の割合を3割以下に抑えることや、地場産品でない返礼品を扱わないよう自治体に「通知」してきた。ところが、要請に応じないどころか、泉佐野のように「開き直る」ところまで出てきたことで、いよいよ規制に乗り出すことにした、というわけだ。 野田氏は会見で「これまでと同様に見直し要請を行うだけでは自発的な見直しが期待できない状況」だとして、「過度な返礼品を送付し、制度の趣旨を歪めているような団体については、ふるさと納税の対象外にすることもできるよう、制度の見直しを検討する」としたのだ。 これに対して、地方自治体からは反発する声が上がっている。自治体が疑問視するのは、「調達額3割」の妥当性や、「地場産品」の定義である』、制度の恩恵を受けてきた地方自治体が反発するのは当然だが、その言い分をみてみよう。
・『「地場産品」の定義はどうなる?  調達額3割については、自治体がふるさと納税の返礼品用に地場産品を買い上げることで、産業振興につながっているのに、なぜ3割とするのか。寄付という税収の使い道を総務省がとやかく言うのは、そもそも地方自治の本旨に反するのではないか、というわけだ。 また、「地場産品」についてはその定義をどうするのか、という問題もある。地元に工場がある大手電機メーカーの製品は地場製品なのか、最終製品は米国製の電話機かもしれないが、その部品は地場の工場で作っている、といった主張もある。また、牛肉やうなぎなどでも、途中までは他地域や外国で育ったものもある。 総務省が一律に基準を押し付け、それに従わない自治体は制度から除外するという「上から目線」のやり方に反発する声も多い。 総務省はかねてから高額返礼品への批判を繰り返してきた。それがここへ来て強硬手段をちらつかせるようになったのには、明らかに総務省としての事情がある。 ふるさと納税の受け入れ額は2017年度で3653億円。2014年度は388億円だったので、この3年で10倍近くになった。ふるさと納税は2008年に導入されたが、時の総務大臣は菅義偉・現官房長官。菅氏の後押しで実現したが、当初から総務省自体は導入に消極的だったとされる。 ふるさと納税の発想の根源は、東京に一極集中している税収を地方に分散させることにある。東京に住んで働く人が自らの意思でふるさとに税の一部を納めるというものだった。最終的には寄付という形が取られたが、税収を納税者の意思で移動させることができると言う点では、当初の発想どおりになった。 もともと地域間の税収格差を調整する仕組みとして、地方交付税交付金制度がある。この分配は総務省が握っており、これが総務省が地方をコントロールする権益になっているのは間違いない事実だ。ふるさと納税で、納税者の意思が税収再分配に反映されるようになると、もともとの総務省の利権に穴が開く。 2008年にふるさと納税が導入された年はわずか81億円で、15兆円を超える地方交付税交付金からすれば微々たる金額だった。それが急激な伸びで無視できない存在になってきたのだ。2016年度の地方税収は39兆3924億円で、仮におおむねの上限とされる2割がふるさと納税で動いたとして8兆円になる。それから比べれば昨年の3653億円はまだまだごく一部ということだが、返礼品競争が激しさを増し、納税者の関心をひくことになれば、さらに爆発的にふるさと納税が増えることになる。そんな危機感を総務省は持っているのだろう』、確かに菅義偉・現官房長官に押し切られて制度を導入した総務省には、「もともとの総務省の利権に穴が開く」ので危機感を強めたのは事実だろう。「地場産品」の定義も難しいのもその通りだ。しかし、かといって制度を大きく逸脱した返礼品競争の放置を暗に主張している磯山氏の主張は、日経新聞記者出身とは思えない粗さが目立つ。ひょっとして菅義偉・現官房長官への「忖度」が働いているのではとすら思える。
・『地方の消費を下支えする効果は無視できない  では、本当に通達に従わない自治体を対象から除外するような立法が可能なのだろうか。仮に一部の自治体への寄付を控除対象として認めないとした場合、寄付する納税者の側に大混乱をもたらすに違いない。また「3割」や「地場産品」といったルールの具体的な基準を明記しないと、法律としては成り立たないだろう。 総務省は今回の「警告」によって多くの自治体が3割以下に返礼品の調達額を抑えたり、地場産品でないものの取り扱いを止めることを期待しているに違いない。11月に再度の調査を行うとしており、それまでに改善されれば、法改正の動きは立ち消えになるかもしれない。10月には内閣改造も予想されており、野田総務相の交代も噂される。 結局は、自治体に自制を促すための「警告」にとどまり、ふるさと納税の仕組みが大きく変わることはないだろう。 ただし、一方で、納税する側の意識変革も必要になるかもしれない。このふるさと納税が本当にその自治体を応援することになるのか、返礼品が魅力的かどうかだけでなく、税の使われ方として正しいかどうかも重要な判断基準にすべきだろう。 もっとも、高額返礼品人気は、低迷している地方の消費を下支えする効果があることも忘れてはいけない。その自治体に住んでいない人が返礼品を目的に寄付をすることで、その地域内で返礼品が買い上げられ、地域の「消費」が上向くことになる。一種の「インバウンド消費」である。 消費を盛り上げるために、むしろ返礼品の金額を引き上げて、地域での購入額を積み増すのも景気対策として意味があるのではないか。いったん税金として集めてそれを産業振興予算や景気対策などに配るよりも、ふるさと納税(寄付)というすぐに現金が入ってくるものを、地場の産業に回した方が即効性がある、とみることもできる。しかも、首長や議会などが補助金の助成先を決めるよりも、返礼品として人気のある商品の企業に直接恩恵が及ぶ方が、競争原理が働き、地域活性化に役立つとも考えられる。 災害が多発する中で、ふるさと納税の仕組みを活用して被災地を支援する取り組みも広がっている。そうしたふるさと納税には返礼品はなしというものも多い。返礼品がなくても、税金(寄付金)の使われ方が明確なものに対しては、応援しようと言う納税者も増えているということだろう。 ふるさと納税を巡る論議を、税金の使われ方をどう透明化し、そこに納税者の意思をどうやって反映させるかを考えるきっかけにすべきだろう。分配権限を握る総務省にとっては、ますますふるさと納税は目の上のたんこぶになっていくに違いない』、野田総務相の後任の大臣も同様の主張をしていり、「立ち消え」にはならなかったようだ。ふるさと納税の税収を大きく上げたところは、地場産品を殆ど取り入れてないので、「地方消費下支え効果」は期待できる筈もない。お粗末極まりない主張だが、参考までに紹介した次第である。

第三に、1月24日付けダイヤモンド・オンライン「ふるさと納税「違反自治体」に寄付殺到!返礼品競争が制御不能に」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/191745
・『『週刊ダイヤモンド』1月26日号の第1特集は「バラマキ7000億円を取り戻せ!!最新税攻略法」です。自分で選んだ自治体に寄附をすることができる、ふるさと納税。所得税や住民税の還付・控除が受けられるほか、豪華な返礼品が注目されていますが、競争が激しくなるにつれその返礼品が年々過激になってきています。そこで政府は、昨年一部“違反”自治体に自粛を求める通知を送りました。 「依然として一部団体で、返礼割合が高い返礼品をはじめ、ふるさと納税の趣旨に反するような返礼品が送付されている状況が見受けられます」「仮にこのような状況が続けば、ふるさと納税制度全体に対する国民の信頼を損なうこととなります」 昨年4月、一部自治体で依然として続く過剰な返礼品競争をめぐって、自粛を求める通知を自治体に送った総務省。その後も過熱ぶりが一向に収まらない状況に業を煮やし、同年7月には(1)返礼割合が3割超、(2)地場産品ではない返礼品を送付している、(3)同年8月までに見直す意向がない――などとして、大阪府泉佐野市や佐賀県みやき町など12の自治体名の公表に踏み切った。 名指しされた自治体では、総務省の動向に一段と神経をとがらせているかに思えたが、実際には笑いが止まらなかったようだ。なぜなら、返礼割合が高いなどと総務省が全国に広く「宣伝」してくれたことで、一部の自治体では寄付が急増したからだ』、総務省の注意喚起が逆にPRになったとは皮肉だ。
・『その後、ついに総務省は通知に反する行為を続ける自治体を、寄付金控除の対象から外す方針を決定。今年6月以降は、違反する自治体にふるさと納税で寄付をしても控除を受けられなくなるよう、今春までに法改正することになり、泉佐野市をはじめ名指しされた自治体からは怨嗟の声が上がった。 一方で、控除対象を決める5月まではまだ猶予があるとみた自治体では、駆け込むようにして家電製品や金券を返礼品として大量投入したり、果ては監視の目をくぐり抜けようと「ゲリラサイト」を開設し、豪華な返礼品で寄付を集めるとすぐに消去したりと、やりたい放題だった』、駆け込む自治体が出たとは、自治体もしたたかだ。
・『総務省と自治体によるいたちごっこ 過剰返礼品  さらに、通知の抜け穴を探るような手法も登場している。食品などの返礼品と合わせて、寄付額に応じてインターネット通販大手のアマゾンの「ギフト券」を送り、実質的な返礼割合が3割を超えるようにするといった手法だ。 各自治体の返礼品を載せる一部のポータルサイトが、キャンペーンと称し自治体に知恵を付けて支援したこともあり、同手法は一気に拡散。昨年末に総務省が慌てふためき「不適切」と指導し、違反した自治体名を公表する結果となった。 これまでもポータルサイト上では、「ポイント還元10倍」などとして、寄付額に応じて独自のポイントを期間限定で付与するといったサービスが横行しており、ギフト券を規制したところで、もはやいたちごっこの状態といえる。 2000円を寄付するだけで豪華な返礼品を受け取れる制度は、納税者のみならず、返礼品を提供している地方の事業者にとっても恩恵が大きいが、制度のありようが問われているのも間違いない。(次頁に「ふるさと納税の概要」の図)』、「ギフト券」や「ポイントサービス」なども含め、無駄な実質的な返礼競争は法改正で止めさせるべきだろう。

第四に、2月18日付け日経ビジネスオンライン「泉佐野の100億円還元に「許せない」、地方同士の戦いへ」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/021500093/
・『大阪府泉佐野市が打ち出した、ふるさと納税の寄付者にアマゾンのギフト券を配る「100億円還元」に対し、自治体の間で反発が強まっている。ふるさと納税の返礼品をめぐっては、これまで総務省と自治体、都市部の自治体と地方の自治体といった対立構図が目立っていた。ここに来て、地方の自治体同士の反目が鮮明になっている。 「あれでうちの税収も奪われるのは許しがたい」。ふるさと納税サイト運営のトラストバンクが13日に都内で開いた勉強会で、青森県三戸町の担当者が憤った。「アマゾン100億円還元」に対して「本来の行政がやるべきことでない」などと反発する声が相次いだ。 自分の選んだ自治体に寄付をすると、自己負担の2000円を超えた金額が上限付きで、所得税や住民税から控除されるふるさと納税は、2008年度にスタート。当初から高級和牛やカニといった、各自治体が寄付者に用意する豪華な返礼品で話題を集めていた。 制度は15年度に爆発的に広まった。納税先が5自治体以内であれば、確定申告をしなくても控除が受けられる「ワンストップ特例制度」の導入がきっかけだ。全国の寄付総額は前年度の388億円から1652億円にまで急増した。 返礼品競争も過熱し、地元に関係のない高級食材や家電製品、商品券などで寄付を集める自治体が増え、カタログギフトショッピングの様相に。地方の振興に資する寄付税制という本来の趣旨からは大きく逸脱していく。 当初は特産品に乏しい都市部の自治体に不満が募っていた。住民が地方にふるさと納税をすれば、自らの税収を奪われるのと同じだからだ。東京都世田谷区など都市部の自治体を中心に行き過ぎた返礼品競争に懸念の声が上がっていた。 その後、返礼品の充実に力を入れる自治体と、カタログギフトショッピングのようになった事態を重く見る総務省との対立が激しくなった。大臣名で返礼品の自粛を度々要請。調達費用を寄付額の3割以内に抑えることや、高額だったり換金性が高かったりするものなどを送らないよう求めてきた。 昨年末に決着した19年度税制改正では、ふるさと納税に初めて“規制”が導入されることになった。今年6月以降は、制度の趣旨に基づいたルールを守らない自治体は制度の対象外になる。泉佐野市の「100億円還元」は、閉店キャンペーンとうたっているように、まさに規制強化直前の駆け込みを狙ったもの。なりふりを構わない手法に反発は強まっており、地方対地方という新たな構図で軋轢を生んでいる』、「泉佐野市の「100億円還元」は、閉店キャンペーンとうたっている」とは、居直りの極致だ。外野席には面白くても、真面目にやっている自治体には腹立たしい限りだろう。確実に実効性ある法改正をしてもらいたいものだ。
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