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欧州(その5)(現代版シルクロードはローマに通ず マルコ・ポーロの逆を行く中国とイタリアの合意、政治経験のないコメディアンがウクライナ大統領選で圧勝できた理由、欧州を席巻する子供デモは「チコちゃん現象」かもしれない 子供に叱られて喜ぶ大人たち) [世界情勢]

欧州については、昨年6月11日に取上げた。久しぶりの今日は、(その5)(現代版シルクロードはローマに通ず マルコ・ポーロの逆を行く中国とイタリアの合意、政治経験のないコメディアンがウクライナ大統領選で圧勝できた理由、欧州を席巻する子供デモは「チコちゃん現象」かもしれない 子供に叱られて喜ぶ大人たち)である。

先ずは、4月18日付けダイヤモンド・オンラインが、米紙WSJ記事を転載した「現代版シルクロードはローマに通ず マルコ・ポーロの逆を行く中国とイタリアの合意」を紹介しよう。筆者はカナダ在住のライターのロンディ・アダムソン氏。
https://diamond.jp/articles/-/199077
・『あなたが語学を学ぶ大学教授が洗練されたファッションの仕上げに日替わりで小粋なスカーフを巻いていたら、イタリアの大学に通っていると実感するだろう。また、ほぼ全員の教授がどこかの時点で、大抵は恨みがましい口調で次のように語るならば、ここはイタリアの大学だと思い知るだろう。第2次世界大戦後に「マーシャルプラン」(米国の推進した欧州復興支援計画)の資金がイタリアの中道右派、キリスト教民主を支えるのに使われ、そのために彼らが何十年も権力の座に居座り、同国に左派政権が誕生するのを妨げたというのだ。 筆者はここ数年、同国中部ペルージャにある大学でイタリア語を勉強している。時には1カ月滞在し、時にはもっと長いこともある。それは楽しくもあり屈辱的な経験でもある。同じクラスには他にも40代を過ぎた学生や欧州の年金生活者が少しはいるが、多くの在校生は外国留学プログラムで派遣された中国人の大学生たちだ。筆者が2月に受講していた上級レベルのクラスメートはおよそ70%が中国人だった。筆者の指導教官の一人はこれを「中国の侵略」と呼んだ。イタリア人はポリティカル・コレクトネス(政治的・社会的に差別や偏見がないこと)をめったに気にかけない。 大学側はこうした学生を頼みとしている。彼らの多くは中国・イタリア学術交流プログラム「マルコ・ポーロ」の一環でイタリアを訪れる。一方で、イタリアはインフラ投資を必要としている。先進7カ国(G7)の中で中国の広域経済圏構想「一帯一路」に参加する最初の国となったのもイタリアだ。この構想はある意味、マルコ・ポーロの逆を行く取り組みだといえる』、「上級レベルのクラスメートはおよそ70%が中国人」とは驚かされた。ここまで中国が進出しているのであれば、「一帯一路」への参加も頷ける。
・『未来を見据えた裕福な中国で生まれ育ったクラスメートたちは、頭脳明晰で開放的、かつ野心に満ちている。彼らがイタリア的なものを何でも楽しみ、すぐ取り入れるのを見るのは愉快だ。彼らの多くはクラスメートや教師にわかりやすいイタリア名を名乗っている。彼らが将来イタリアや中国で働くか、両国の橋渡しをすることは容易に想像できる。大半は成功した教養のある家庭の出身で、今も中国特有の神話を信じている。それが何より顕著となったのは、あるクラスで毛沢東の名が挙がったときだ。(筆者を含む)中国人以外の学生の一部が彼に対する批判を口にした途端、めったにない本物の緊張の瞬間が訪れた。 「一帯一路」合意を支持するイタリア人にとって、中国の政治システムは問題ではない。多くの人々が信じるのは、欧州連合(EU)は自分たちを見捨てたのだから、イタリアはよそに目を向ける必要があるということだ。イタリアの公的債務は国内総生産(GDP)比で約130%の水準にあり、若者の失業率は33%に達する。筆者がカナダから来たと告げると、必ずカナダ移住についての質問攻めに遭う。「仕事はあるのか?」「冬はそんなに寒いのか?」などだ。そして最もイタリア人らしいのがこの質問。「誰か裏から手を回してくれる人を知らないか?」』、「欧州連合(EU)は自分たちを見捨てたのだから、イタリアはよそに目を向ける必要がある」とのイタリア人の言い分には、もはやEU創設国としての誇り捨て去ってしまったようだ。
・『米国もEUもイタリア政府が中国の地政学的影響力拡大に手を貸す決断をしたのを快く思っていない。すでに中国国有企業によるイタリアの主要な港――トリエステ、ジェノバ、パレルモなど――の管理運営または出資についての協議が始まっている。イタリアの一帯一路首席交渉官の一人、ミケーレ・ジェラチ氏はそうした苦情に対し、「嫉妬」によるものだとはねつけた。 「懸念」がより正確な言葉かもしれない。筆者はイタリア人もいくらかは懸念を感じているはずだと思う。マーシャルプランを押しつけがましいと感じる彼らにとって、この新たなシルクロードを通じて何がやってくるかは分からないのだ』、「中国国有企業によるイタリアの主要な港の管理運営または出資についての協議」の行方が当面の注目点だろう。

次に、ジャーナリストの仲野博文氏が4月23日付けダイヤモンド・オンラインに寄稿した「政治経験のないコメディアンがウクライナ大統領選で圧勝できた理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/200477
・『ウクライナで21日に行われた大統領選挙の決選投票は、政治経験の全くない41才のウォロディミル・ゼレンスキー氏と現職のペトロ・ポロシェンコ大統領による対決となったが、決選投票前に複数のメディアが伝えた通り、ゼレンスキー氏の圧勝という結果に終わった。2014年に親ロシア派のヤヌコヴィッチ政権が市民デモによって崩壊し、それから間もなくして行われた選挙で大統領に選ばれたポロシェンコ氏だが、就任時に期待されていた経済再建や汚職の撲滅を成功させたとは言えず、多くのウクライナ人有権者が不満を抱えていた。新しく大統領に選ばれたゼレンスキー氏は国内の人気テレビドラマで大統領を演じてきた喜劇役者だが、75%近くの票を得た彼の圧勝は、有権者が抱く希望なのか、それとも諦めなのか』、コメディアンが圧勝とは、政治不信の「諦め」なのだろう。
・『39人が立候補する乱戦 1、2位による決選投票で決着  もともと大統領選挙は3月31日に実施されたが、実に39人が立候補する異例の展開になった。ゼレンスキー氏やポロシェンコ氏以外にも、元首相のユリヤ・ティモシェンコ氏や元副首相のユーリ・ボイコ氏らが次期大統領の座を狙って出馬。先月31日の選挙ではゼレンスキー氏が約30.2%の得票率でトップを獲得、ポロシェンコ氏は15.9%で2位という結果に終わった。ウクライナの法律では、大統領選挙で得票率の過半数を制する候補者が出なかった場合は、2位につけた候補と決選投票を行わなければならず、今月21日にゼレンスキー氏とポロシェンコ氏による決選投票が行われることになったのだ。 決選投票とはいうものの、過去5年間のポロシェンコ体制に失望した有権者は多く、さらに1回目の投票でゼレンスキー氏がダブルスコアに近い形でポロシェンコ氏に勝利していたため、最終的にゼレンスキー氏が勝利すると信じて疑う市民が多かったようだ。また、決選投票が近づくにつれて、各報道機関が支持率調査の結果を発表していったが、異なる支持率調査でも数字はそれほど大きく変わらず、平均するとゼレンスキー氏が約70%、ポロシェンコ氏が約30%という図式であった。 21日の決選投票では、投票の締め切りから間もなくして、各メディアが出口調査の結果を伝え始め、ゼレンスキー勝利がほぼ確実と報じた。現地時間の22日早朝には開票率が85%にまで達し、すでにゼレンスキー氏の勝利は確実となり、ゼレンスキー氏が約73%の得票率で約24%のポロシェンコ氏に圧勝したことが伝えられた。ポロシェンコ大統領も、「大統領職から離れます。政治の世界から離れるという意味ではありませんが、ウクライナの人々の意思を受け入れることにします」とツイートし、事実上の敗北宣言を行った』、なるほど。
・『新大統領ゼレンスキー氏 テレビドラマで大統領を演じてきた異色の経歴  新大統領となるゼレンスキー氏は41歳。ウクライナ中部の町クルィヴィーイ・リーフでユダヤ系の両親のもとに生まれ、大学教授であった父の仕事の関係で幼少期をモンゴルで過ごした。17歳の時にウクライナ全土で開かれているコメディ大会に初めて参加し、そこからメキメキと頭角を現していく。大学では法学を専攻していたが、卒業後はプロのコメディアンとして活動することを選択。自らがプロデュースしたコメディ集団を率いて、旧ソ連諸国をツアーで回り、コメディアンとしての腕を磨いた。転機となったのは彼が25歳になった2003年。ゼレンスキー氏のコメディ集団はウクライナの大手テレビ局と契約を結び、番組出演や番組制作を行うようになった。 ゼレンスキー氏はウクライナで喜劇俳優としてのキャリアを着実に積み上げてきたが、2015年からスタートしたテレビドラマ「人民の執事」のヒットによってさらに知名度を高めることに成功している。すでに3シーズンにわたって放送されたドラマの中で、ゼレンスキー氏は汚職や不正を嫌う30代の教師を演じ、ソーシャルメディアの力によって主人公が教師から大統領に転身し、ウクライナに存在する様々な問題を解決していくという内容だ。日本では考えられないが、サードシーズンの最終回がオンエアされたのは3月28日。大統領選を戦っていたゼレンスキー氏は大統領役でドラマに直前まで出演し、大統領選は最終回のオンエアから間もない31日に行われた。 今回の大統領選挙では、ドラマ「人民の執事」の影響力が、政治経験の全くないゼレンスキー氏を勝利させた最大の原動力であったと見る人は少なくない。アメリカのトランプ大統領は2004年から始まったリアリティショー「アプレンティス」で、毎週出演者の1人をクビにしていく冷酷な経営者を好演したが、これがアメリカの若い有権者に優れた経営手腕を持つリーダーというイメージを刷り込む結果となり、大統領選挙でのイメージづくりに一役買ったとされている。ゼレンスキー氏の手法は、トランプ大統領のものよりも、さらに徹底している。 ゼレンスキー氏は2018年の大晦日に大統領選挙への出馬を表明したが、すでに同年3月にはドラマのタイトルでもある「人民の執事」が政党名として正式に登録されており、これまでドラマを制作していたスタッフの一部が政党のスタッフに転職までしている。ゼレンスキー氏が主人公のウクライナ大統領を演じたドラマは、前述のとおり大統領選挙直前の3月28日まで毎週木曜日に放送されていた。 大統領選挙の候補者が選挙期間中に大統領を演じるドラマに出演することに対し、メディアを使った典型的なプロパガンダ活動でフェアではないという声が大学教授やジャーナリストから上がったものの、結局グレーゾーンという認識で放置されたまま大統領選挙は行われた。ゼレンスキー氏が出演する番組のほとんどは「1+1」というテレビ局で放送されており、この局のオーナーがウクライナのオルガリヒ(新興財閥)であるため、富裕層に優しい政治が行われるのではという懸念もすでに出ている』、「オルガリヒ(新興財閥)」がバックについているのでは、確かに「富裕層に優しい政治が行われるのではという懸念」も的外れではなさそうだ。
・『親ロシア派政権崩壊から5年 新リーダーの舵取りに対する国民の期待度は?  今回の大統領選挙で大敗を喫したポロシェンコ大統領についても触れておこう。2014年に発生した政変以降、定期的にウクライナの情報を聞いてきたウクライナ人の1人で、現在はキエフの政府系シンクタンクで広報責任者をつとめるテトヤナ・オリニックさんは言う。 「景気の停滞に関しては、実は2016年を境にプラス成長に転じています。ゆるやかな上昇ですが、ポロシェンコ政権の功績だったと私は確信しています。ただ、汚職に関してはポロシェンコ大統領でも対処できなかったのは事実。東部で続く戦闘と、賄賂なしではビジネスもできない現状に、国民がもう疲れ切ってしまったことがゼレンスキー大統領を誕生させたのではないでしょうか」 ポロシェンコ大統領にとって不運だったのは、東部で親ロシア派民兵と戦うウクライナ軍の装備品調達に多くの予算を使う必要があり、他分野に十分な予算を回せなかったことだ。以前の記事でも触れたが、東部ドンバス地方での戦闘が激化し始めた頃、ウクライナ軍には十分な兵器が存在せず、市民からの寄付によってなんとか成立していた。しかし、5年におよぶ戦闘で国民は疲弊。昨年11月末にウクライナの広範囲で戒厳令が敷かれた際には、「大統領選での再選を狙った人気取りのパフォーマンス」と揶揄されるほどであった。 ゼレンスキー氏の過去の発言を調べていくと、EUとNATOへの早期加盟を目指していくことを繰り返し主張しており、加えて任期中にドンバス地方で現在も続く戦闘を終結させるとも語っている。また、国内の法人税を変更して海外投資を呼び込み、国内経済を活性化させていくプランについても有権者に語っている。しかし、政治経験がゼロで、ウクライナ政界に強いネットワークを持たないゼレンスキー氏が、閣僚選びやこれからの政権運営で何を行うのかは不明だ。 親ロシア派勢力との戦闘終結に多くの時間を注いだポロシェンコ大統領に対し、ウクライナの有権者は2期目のチャンスを与えなかった。ゼレンスキー大統領誕生が意味するのは国民の期待の表れなのか、それとも諦めのサインなのだろうか』、新大統領は親EU・NATOのようだが、ロシアとの関係改善も目指すようで、これからの舵取りが注目される。

第三に、在独作家の川口 マーン 惠美氏が4月26日付け現代ビジネスに寄稿した「欧州を席巻する子供デモは「チコちゃん現象」かもしれない 子供に叱られて喜ぶ大人たち」を紹介しよう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/64339
・『全世界の大人たちに向かって  4月5日の本欄で、ドイツで燃え盛っている子供のデモのことを書いた。スウェーデンのグレタ・トゥンベルク(Greta Thunberg)という少女が、去年の8月に始めた環境運動“Fridays for future”に、ドイツの多くの生徒が共感し、毎金曜日に学校をサボってデモをしている話だ。 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63945 目的は、一刻も早くCO2を削減して、「惑星」を滅亡から救うこと。今、すぐに行動を起こさないと、地球はまもなく取り返しがつかなくなるそうだ。もちろん、この子たちがそう固く信じている背景には、信じ込ませた人たちがいる。 「グレタというのは現在9年生(日本の中3)のスウェーデン人の女の子で、地球の温暖化を食い止めるための活動家ということになっている。ヨーロッパで9年生といえば、学校にもお化粧バッチリで通う大人っぽい女の子が多い中、グレタはおさげ頭で、化粧っ気もなく子供っぽい。そして、過激な内容のスピーチを無表情でする。この頃、マスコミで姿を見ない日はないほどの有名人だ。 去年、米『Time』誌は、世界で一番影響力の強いティーンエイジャー25人のリストにグレタを加えた。先日、3月30日には、本来なら優秀な映画やテレビ作品、あるいは、映画やテレビで活躍した人に与えられるドイツの『ゴールデンカメラ賞』の特別賞を受賞し、ベルリンに集合したスターたちや来賓から満場の喝采を受けた」(前述の拙稿より引用) 4月17日には、グレタはバチカンで法王に会っている。普通、ローマ法王の前に出るときは、アメリカ大統領夫人であろうが、ハリウッドスターであろうが、アウトフィットは黒の正装が常識だが、彼女はTシャツと運動靴で現れ、“Join the Climate Strike”と書いた紙を法王に示した。ほとんど暴挙と言える。 グレタはその他にも、EUの委員長に面会したり、ヨーロッパ中に広がっている子供デモの特別ゲストとして招かれたり、とにかく引っ張りだこだが、今年1月の末、スイスのダボス会議で行ったスピーチは、とりわけ強烈だった。 彼女は全世界の大人たちに向かって、まるで無表情で次のように言ったのだ。「私たちは、あなた方が希望を持つことを許さない」「あなた方が恐怖を覚えることを望んでいる。私たちが常に感じているような恐怖を」「私たちは、あなた方が自分の家が燃えているときのようにパニックに陥ることを望む。家は本当に燃えているのだ」 しかし、この不吉な御宣託を不気味に感じたのは私だけだったらしく、今やメルケル独首相からシュタインマイヤー独大統領までが、グレタの蒔いた種で広がりつるある子供デモのことを褒め称えている。 ドイツ政界の重鎮ショイプレ氏に至っては、生徒が金曜日の授業をサボることを容認している教師たちのことまで褒めた。また、主要メディアも、グレタと、そして彼女に続く子供たちを異常に祭り上げている』、「ダボス会議で行ったスピーチ」は「9年生(日本の中3)」とは思えないような激烈な内容だが、「ドイツ政界の重鎮」たちや「主要メディア」が褒めそやすとは、いかにもドイツらしい。
・『ボーっと生きてんじゃねーよ!  子供たちの主張は、ひとえにCO2の削減だ。石炭火力発電所は即刻停止、ガソリン車もやめる。飛行機も極力乗らず、肉も食べないのが正しい生活であるとする(酪農も多くのCO2を発生させるから)。 子供たちのこの過激な思想を支えているのが、「大人たち」への憤りだ。自然を壊しておきながら、未だに反省もせず、何の手立ても打たない大人に対する彼らの怒りは、とどまるところを知らない。 ただ、実際問題として、子供たちの言うとおりにしたら、地球が温暖化で壊れる前に、ドイツが経済破綻で壊れる。そうなったら、肉は食べたくても食べられないし、飛行機や車も、乗りたくても乗れない。それどころか、環境を保護することもできなくなるだろう。CO2は、いわば産業発達の指針である。 そこで、ある記者がグレタにその解決法について尋ねたら、彼女はまたもや無表情で、「自分たちが作った汚泥の除去の仕方を、子供に尋ねるな」と一蹴。そして、それを聞いた大人たちが、あっぱれと言わんがばかりに喜んだのだ。 そのとき、私がふと思い出したのがチコちゃん。グレタはドイツでは、ジャンヌダルクなどと言われているが、私に言わせればチコちゃんだ! これは、5歳児と称する頭でっかちの女の子に「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱咤され、多くの大人が有難がっている日本の現象と瓜二つではないか。 グレタがときに片方の眉を上げて、皮肉そうな微笑みを見せるところも、チコちゃんにそっくり。それにしても、大人が子供に叱られて喜ぶのは、世界的な風潮なのだろうか』、「「自分たちが作った汚泥の除去の仕方を、子供に尋ねるな」と一蹴」とは恐れ入るほどの見事な切り返しだ。「チコちゃん」も形なしだ。
・『ドイツの多くの人たちは、今、老いも若きも皆、過激な自然回帰ムードに陥っている。そして、それに伴って緑の党の躍進がすごい。SPD(社民党)などとっくに追い越して、CDU(キリスト教民主同盟・現在やはり落ち目)に次ぐ第2党だ。 ドイツは右傾しているという報道をよく見かけるが、それは間違いで、本当は、中心軸が左傾している。 右派の政党AfD(ドイツのための選択肢)も確かに伸びているが、左派の緑の党の伸びは、それとは比べ物にならない。肝心要の保守CDUまでが、緑の党としっくりきている状態だ。もし、与党の連立再編があれば、緑の党が政権に加わる可能性は高いだろう。 つまり、「ドイツが右傾で危険!」という警告の裏には、実は左派の、反対勢力を極右として潰そうとする作戦があると私は見ている。 いずれにしても、Fridays for futerを支援する緑の党にとって、グレタ現象ほど有難いものはない。ここでデモをしている子供たちは、将来、CDUでもSPDでもなく、緑の党に投票するだろう。緑の党は、数年後の豊穣な収穫を思い描きながら、せっせと大票田を耕しているような気分ではないか。 一方、FDP(自民党)は最初からグレタの運動に懐疑的だ。リントナー党首に言わせれば、グレタに拍手喝采して、脱原発だけでなく脱火力や電気自動車奨励へと突き進んでいるドイツ国民の姿と、2015年の秋に“refugees welcome”と叫んで100万人もの難民を入れたドイツ国民の姿は酷似している。 当時、もっと冷静に対処していれば、ドイツやEUは今、これほど深刻な難民問題を抱えることはなかった。それと同じく、ドイツ国民は今回もまた、数年後に何十万人もの失業者が出て初めて、自分たちの決断の誤りを深く後悔するのではないかと、リントナー氏』、「リントナー氏」の警告ももっともだ。
・『それでもCO2は減らず  さて、3月の末、興味深いことが起こった。グレタが突然、自身のフェイスブックで、CO2削減を進めるためには、原発も一つのオプションであるという意味のことを書きこんだのだ。 原発は CO2を出さないのだから、それほど間違った話ではない。しかも、グレタの祖国スウェーデンは原発大国でもある。 ただ、彼女の応援団は驚愕した。ドイツでは原発は悪で、環境派が口に出して擁護するなどあり得ない。原発がCO2を出すと思っている人も多い。そこで、たちまち大騒ぎとなり、結局、フェイスブックの書き込みは修正された。 今のドイツでは、たとえCO2削減のためであっても、原発に言及することはタブー中のタブー。グレタにも許されないことのようだった。 しかし、タブーではあるけれど、少しずつ懸念の波は広がっている。太陽光パネルが増え、風車が立ち並び、電気自動車が増産されても、それだけで素晴らしいCO2フリーの社会が完成するわけではないことは、だんだんわかってきた。それどころかCO2は減らず、ドイツの電気代は、すでにEUで一番高くなっている。 先週、来年のDGP(正しくはGDP?)予測は2度目の下方修正をされ、プラス0.5%まで落ちた。このままでは、バカを見るのはまた貧乏人だ。 なのに、日本には、ドイツで素晴らしいことが進んでいるように宣伝している人が今も多い。チコちゃん、勘違いをしている人たちに、ぜひ、何とか言ってやってください』、現実世界では、CO2削減と脱原発のように相矛盾する課題も多い。その中で解を出していくのは、グレタではなく、やはり政治の役割だろう。
タグ:欧州 WSJ マーシャルプラン ダイヤモンド・オンライン 現代ビジネス 川口 マーン 惠美 (その5)(現代版シルクロードはローマに通ず マルコ・ポーロの逆を行く中国とイタリアの合意、政治経験のないコメディアンがウクライナ大統領選で圧勝できた理由、欧州を席巻する子供デモは「チコちゃん現象」かもしれない 子供に叱られて喜ぶ大人たち) 「現代版シルクロードはローマに通ず マルコ・ポーロの逆を行く中国とイタリアの合意」 イタリアの中道右派、キリスト教民主を支えるのに使われ、そのために彼らが何十年も権力の座に居座り、同国に左派政権が誕生するのを妨げた ペルージャにある大学 上級レベルのクラスメートはおよそ70%が中国人 「中国の侵略」 大学側はこうした学生を頼みとしている 彼らの多くは中国・イタリア学術交流プログラム「マルコ・ポーロ」の一環でイタリアを訪れる 「一帯一路」に参加する最初の国 マルコ・ポーロの逆を行く取り組み 多くの人々が信じるのは、欧州連合(EU)は自分たちを見捨てたのだから、イタリアはよそに目を向ける必要があるということ すでに中国国有企業によるイタリアの主要な港――トリエステ、ジェノバ、パレルモなど――の管理運営または出資についての協議が始まっている 仲野博文 「政治経験のないコメディアンがウクライナ大統領選で圧勝できた理由」 ウォロディミル・ゼレンスキー氏 ゼレンスキー氏の圧勝 ポロシェンコ氏だが、就任時に期待されていた経済再建や汚職の撲滅を成功させたとは言えず、多くのウクライナ人有権者が不満を抱えていた 人気テレビドラマで大統領を演じてきた喜劇役者 新大統領ゼレンスキー氏 テレビドラマで大統領を演じてきた異色の経歴 ゼレンスキー氏の手法は、トランプ大統領のものよりも、さらに徹底 ウクライナのオルガリヒ(新興財閥) 富裕層に優しい政治が行われるのではという懸念 東部で親ロシア派民兵と戦うウクライナ軍の装備品調達に多くの予算を使う必要があり、他分野に十分な予算を回せなかったこと EUとNATOへの早期加盟を目指していくことを繰り返し主張 「欧州を席巻する子供デモは「チコちゃん現象」 スウェーデンのグレタ・トゥンベルク(Greta Thunberg)という少女 環境運動“Fridays for future”に、ドイツの多くの生徒が共感し、毎金曜日に学校をサボってデモをしている 目的は、一刻も早くCO2を削減して、「惑星」を滅亡から救うこと 9年生(日本の中3)のスウェーデン人の女の子で、地球の温暖化を食い止めるための活動家 米『Time』誌は、世界で一番影響力の強いティーンエイジャー25人のリストにグレタを加えた ドイツの『ゴールデンカメラ賞』の特別賞を受賞 スイスのダボス会議で行ったスピーチ 「私たちは、あなた方が希望を持つことを許さない」「あなた方が恐怖を覚えることを望んでいる。私たちが常に感じているような恐怖を」 「私たちは、あなた方が自分の家が燃えているときのようにパニックに陥ることを望む。家は本当に燃えているのだ」 メルケル独首相からシュタインマイヤー独大統領までが、グレタの蒔いた種で広がりつるある子供デモのことを褒め称えている 主要メディアも、グレタと、そして彼女に続く子供たちを異常に祭り上げている 子供たちの主張は、ひとえにCO2の削減だ 子供たちのこの過激な思想を支えているのが、「大人たち」への憤りだ。自然を壊しておきながら、未だに反省もせず、何の手立ても打たない大人に対する彼らの怒りは、とどまるところを知らない ある記者がグレタにその解決法について尋ねたら 「自分たちが作った汚泥の除去の仕方を、子供に尋ねるな」と一蹴 チコちゃんだ! 緑の党の躍進 デモをしている子供たちは、将来、CDUでもSPDでもなく、緑の党に投票するだろう グレタが突然、自身のフェイスブックで、CO2削減を進めるためには、原発も一つのオプションであるという意味のことを書きこんだのだ ドイツでは原発は悪で、環境派が口に出して擁護するなどあり得ない 結局、フェイスブックの書き込みは修正された CO2は減らず、ドイツの電気代は、すでにEUで一番高くなっている
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