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森友学園問題(その20)(森友自殺“遺書公開” スクープ記者が明かした「私がNHKを辞めた理由」、「なぜこのネタを出さないんですか!」森友問題“遺書”スクープ記者がNHKを見限った瞬間、森友問題めぐる忖度人事続々 安倍政権が崩落させた官僚機構) [国内政治]

森友学園問題(その20)(森友自殺“遺書公開” スクープ記者が明かした「私がNHKを辞めた理由」、「なぜこのネタを出さないんですか!」森友問題“遺書”スクープ記者がNHKを見限った瞬間、森友問題めぐる忖度人事続々 安倍政権が崩落させた官僚機構)

先ずは、3月20日付け文春オンライン「森友自殺“遺書公開” スクープ記者が明かした「私がNHKを辞めた理由」」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/36755
・『「週刊文春」3月26日号に掲載された「森友自殺〈財務省〉職員遺書全文公開 『すべて佐川局長の指示です』」が大きな反響を呼んでいる。このスクープを取材・執筆したのは、大阪日日新聞の記者である相澤冬樹氏だ。長きにわたって粘り強く取材し、遺書公開にこぎつけたが、今回のスクープ、すべての始まりは相澤氏がNHKを辞め、自殺した財務省職員・赤木俊夫氏の妻と面会したことだった。相澤氏の来歴、そしてNHKを辞めるまでの経緯とは――。著書「安倍官邸 vs. NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由」(文藝春秋)から「はじめに」を全文公開する』、あの相澤氏の言い分とは興味深そうだ。
・『NHKを辞めた日の出来事  この夏、2018年(平成30年)8月31日、私はNHKを辞めた。31年間、記者として勤めたNHKを退職した。 この日、NHK大阪放送局の最上階、18階の局長室で、私は角英夫局長から退職辞令を受け取った。角局長は10年ほど前、私が大阪でニュースデスクをしていた時に大型番組の担当でお世話になった人。大阪の局長になってからも、司法担当記者としての私の仕事に理解を示してくれた。私は局長にお願いした。「最後に一緒に記念写真を撮らせてください」そして2人並んで写真に収まった。 それから数時間後。上司を通して角局長から伝言があった。「あの写真はSNSなどにアップしないように」……もとよりそのつもりはなかったが、私は自分が思い違いをしていることに気づかされた。局長が理解を示してくれたのは、記者としてデスクとしてNHK報道の仕事に邁進していた私であって、記者を外され退職の道を選んだ私ではないということに。人はしばしば相手の置かれた立場によって態度を変える。心しなければ。 では、なぜ私はNHKを辞めたのか? それは記者を外されたから。記者の仕事を続けるため、森友事件の取材を続けるため、私はNHKを辞めて大阪日日新聞に移った』、「記者の仕事を続けるため、森友事件の取材を続けるため、私はNHKを辞めて大阪日日新聞に移った」、とは勇気ある行動だ。
・『NHKに就職、阪神・淡路大震災に直面  1987年(昭和62年)。昭和の終わりに大学を出た私はNHKに就職。初任地・山口で記者の産湯をつかい、原発誘致で大揺れの上関町、瀬戸内海の密漁の実態、保守政界が真っ二つに割れた山口県知事選挙などを取材し、記者の基礎を学んだ。同時に、維新のふるさと長州で吉田松陰先生の思想に染まり、より大切な、人としての道を学んだ。 次いで事件の本場・神戸でサツ回りの修業を重ね、95年(平成7年)、阪神・淡路大震災に直面。震災半年で避難所を閉鎖しようとする神戸市に対し、神戸局の記者が家族まで総出で避難所での聞き取り調査を行い、避難所を出られない被災者の思いを私が右代表でリポートした。NHK神戸ニュースの総力を挙げた調査報道だったと思う』、正義感が強そうだ。
・『震災半年で異動 東京社会部から徳島へ  震災半年で異動した東京社会部では、介護保険制度創設、日の出町ごみ処分場の汚水漏れ、医療保険制度改革を取材。旧厚生省担当となり、初の脳死臓器移植を経験したほか、歯科医師国家試験漏洩事件で漏洩源を特定する特ダネを出して、13年間の記者生活にいったんピリオドを打ち、ニュースデスクとなって徳島へ。 3年の徳島勤務では、なぜか3回の県知事選を経験する。1回目は通常の任期満了。2回目は現職知事が東京地検特捜部に逮捕されたことに伴う出直し選挙。そして3回目は、出直し選挙で誕生した民主党系知事に対する、自民党県議らの不信任決議による再度の出直し選挙。現職が再度立候補するのかどうか報道陣に問われ、徳島1区選出の民主党の仙谷由人衆議院議員(当時)が「男の子は売られた喧嘩は買わなきゃだめでしょ」と言い切ったのが懐かしい。対する自民党は総務省から徳島県庁に出向していた部長を擁立。大接戦の末、20万対19万で自民が激戦を制した』、「歯科医師国家試験漏洩事件で漏洩源を特定する特ダネを出して」、なかなか腕利き記者のようだ。
・『大阪ではJR福知山線脱線事故を取材  その直後、私は大阪府警キャップに。ハンナンBSE補助金詐欺事件、奈良女児誘拐殺害事件の修羅場をくぐり、2005年(平成17年)に107人が死亡するJR福知山線脱線事故が発生。その日から脱線事故担当デスクとなり、さらにアスベスト健康被害問題、発達障害のシリーズ企画も担当。同和行政の問題を追及する番組では部落解放同盟と、部落差別の実態に迫る番組では、解放同盟と対峙し「部落差別は解消した」と主張する民権連=民主主義と人権を守る府民連合と、がっぷり四つに組んだ。脱北者の悲劇を描く番組では朝鮮総連と切り結び、在日差別発言訴訟では差別発言者と対峙。いずれも相手方の主張をはね返した。真実の報道を貫き、圧力に負けなかったと自負している』、サラリーマン化した記者が多いなかで、なかなか骨がある記者魂を持っているようだ。
・『志願して記者に戻り、森友事件に出会う  その後、取材現場を外れて東京でBSニュースの制作担当者の一人になるが、11年(平成23年)の東日本大震災で「やっぱり現場取材」と思い定め、翌年、志願して記者に戻してもらい、再度、大阪へ。子どもの自殺をなかったことにする学校現場と教委を告発する番組、大阪市立桜宮高校の体罰自殺事件、生活保護の現場の取材を経て、大阪府北西部の豊中市と近隣市町の地域担当に。 そして16年(平成28年)7月、大阪司法担当キャップを任された。ここで森友事件と出会い、「これは天命」と感じて取材する。そして迎えた18年(平成30年)6月の人事異動……記者を外された私は、NHKを辞めて大阪日日新聞に移籍することを決意した』、「東日本大震災で「やっぱり現場取材」と思い定め、翌年、志願して記者に戻してもらい」、通常の社内のエスカレータに乗らず、「現場取材」の戻してもらうとは珍しい存在だろう。
・『「森友事件」は国と大阪府の事件である  森友事件は森友学園の事件ではない。国と大阪府の事件である。こう言うと違和感を持つ方が多いかもしれないが、おかしなことをしたのは森友学園ではなく、むしろ国と大阪府の方だ。なぜそう言えるのか? それを読者・視聴者に説明するのが私たち記者の務めだ。そのためには、根拠を示すことが欠かせない。 この本で私は、自分が森友事件をどのように取材し報道したか、そのプロセス、つまり記者の企業秘密を明かすことにする。根拠を示すためにそれが欠かせないと考えるからだ。取材源の秘匿との兼ね合いに配慮しつつ、取材先や関係各方面の方々のご理解もできる限り頂いて、極力明かすことにする。そして、森友事件の報道の背後で何が起きていたのか、森友事件の真の問題点は何かを明らかにしたいと思う』、森友学園の籠池理事長や奥さんには有罪判決が下されたが、「「森友事件」は国と大阪府の事件である」、同感である。この続きをみてみよう。

次に、この続き、3月21日付け文春オンライン「「なぜこのネタを出さないんですか!」森友問題“遺書”スクープ記者がNHKを見限った瞬間」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/36772
・『「週刊文春」3月26日号に掲載された「森友自殺〈財務省〉職員遺書全文公開 『すべて佐川局長の指示です』」が大きな反響を呼んでいる。このスクープ、すべての始まりは取材・執筆した大阪日日新聞記者・相澤冬樹氏がNHKを辞め、自殺した財務省職員の妻と面会したことだった。相澤氏がNHKを辞めるきっかけを明かした「週刊文春」2018年12月20日号掲載の「独占手記」を全文公開する。(相澤氏は「安倍官邸 vs. NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由」(文藝春秋)の著者。記事中の年齢や日付、肩書き等は掲載時のもの)』、今回はどんな事実が出てくるのだろう。
・『「私は聞いてない。なぜ出したんだ」  電話の向こうで激怒する声が響く。声の主は、全国のNHKの報道部門を束ねる小池英夫報道局長。電話を受けているのはNHK大阪放送局のA報道部長だ。 私はたまたまA部長のそばにいたため、電話の内容を知ることになった。「なぜ出したのか」と問われているのは、私が報じた森友事件の特ダネ。近畿財務局が森友学園に国有地を売却する前に、学園が支払える上限額を事前に聞き出していたというニュースだ。 ところが、その特ダネに報道局長が激怒しているという。なぜか。 NHK報道局で広く知られた言葉がある。「Kアラート」だ。Kは小池局長の頭文字。小池局長がニュースの内容に細かく指示を出してくることを指す。 「また官邸から何か言われたに違いない」 Kアラートが出るたびに、報道局内ではそう囁かれている。政治部畑を歩み、政治部長も経験した小池局長。安倍官邸中枢に太いパイプがあるのは知られたところだ。Kアラートが出たということは、この特ダネは官邸が嫌がるニュースだったのだろうか。 小池局長との電話が終わった後、A部長は苦笑しながら私に言った。 「あなたの将来はないと思えと言われちゃいました」 その瞬間、それは私のことだ、と悟った。翌年6月の人事で私は記者を外され、考査部へ異動する。そして今年8月末、NHKを辞めることにした――』、「小池局長」は「政治部畑を歩み、政治部長も経験」、「安倍官邸中枢に太いパイプがあるのは知られたところだ」、安部政権がNHKをコントロールするのは、うってつけの人物のようだ。
・『原稿から削られた昭恵夫人の部分  NHK大阪報道部の司法担当記者だった私は、発覚時から森友事件を追い続けてきた。その間、感じてきたのは、事実をあるがままに報じようとしないNHKの姿勢だ。 森友事件が公になったのは、昨年2月8日、木村真豊中市議による記者会見だった。学園の小学校用地として売却された国有地の金額について情報公開請求をしたのに、開示されないのは不当だと訴えたのだ。 だが、私が最も驚いたのは、小学校の名誉校長に安倍昭恵首相夫人が就任していたこと。それがこのニュースの最大のポイントだろう。だから私は原稿に昭恵氏のことを書き、本文でも事実として明記した。ところが、デスクの判断でこの部分が削られてしまう。 それでも関西では、当日夕方の報道番組でこのニュースが報じられたからまだよかった。私はこの原稿を「全中(全国ニュース)に送るべき」と進言したが、東京には送られなかった。昭恵氏の名誉校長就任が核心なのに、それゆえに放送を躊躇(ためら)ったとしか思えない。 その2日後のことだ。鑑定価格9億5600万円だった国有地が、約8億2000万円も値引きされ、1億3400万円で売却されていたという驚きの事実が判明する。だが、この「8億円値引き」も放送は関西のみ。全国放送は報じない。 NHKの森友報道は忖度で始まったのだった』、「名誉校長に安倍昭恵首相夫人が就任」、「8億円値引き」、などの特ダネが、「放送は関西のみ。全国放送は報じない」、とはNHKの忖度は徹底しているようだ。
・『特ダネも書き換えられていく  それから1カ月余りが経った頃、取材を進める私は耳を疑う情報に接した。 「国有地の売却前に、近畿財務局は学園側との売却交渉の過程で、学園が幾らまでなら出せるのか聞き出している。そして実際にその金額以下で売っている」 事実なら背任の可能性を強く窺わせる話だ。一本筋の情報では書けない。2カ月以上取材を重ね、ようやく事実の確認ができた。 ところが、報道には大きな壁があった。4月に就任したばかりの小池報道局長。6月中は「国会中は局長のOKが出ない」、7月に入っても「局長を説得するのが難しい」。そんな状況がしばらく続いた。 最後は「大阪地検特捜部もこの情報を把握して捜査している」という要素を付け足すことにした。小池氏を説得するには、検察当局も把握している事実だということに触れる必要があると聞いたからだ。 そして昨年7月26日夜の「ニュース7」で、背任の実態に迫る特ダネを報じた。要約すると、以下のような内容だった。 「財務局の担当者が購入できる金額の上限を尋ねたところ、学園側は約1億6000万円と答えた。一方、財務局側は、土地の土壌改良工事で国が約1億3200万円を負担予定で、これを上回る価格でなければ売れないと事情を説明した。 その後、財務局はゴミの撤去費の見積もりを、大阪航空局に依頼するという異例の対応を取り、値引き額を約8億2000万円と決めた。結果、売却額は1億3400万円となり、財務局と学園が示した金額の範囲内に収まる形となった」 異変が起きたのはその夜のことだ。冒頭で記したように、小池氏が激怒したのだ。実はこのネタは大阪報道部を通さず、東京社会部から出したもの。A部長は直接関知していない。だが、A氏も政治部出身で、初任地は同じ鳥取。昔からの後輩で文句を言いやすいのだろう。最後に電話を切ったA氏が言った一言が、「あなたの将来はないと思えと言われちゃいました」というものだった。 このネタは翌朝用に続報が準備されていた。だが小池氏の怒りを受け、何度も書き直され、意味合いを弱められてしまう。翌朝の「おはよう日本」のオーダー(放送順)も、後ろの方へ下げられた。こうして忖度報道は本格化していったのだ』、相澤氏も「大阪地検特捜部もこの情報を把握して捜査している」という要素を付け足す」ことで、「小池報道局長」の壁を突破したり、「大阪報道部を通さず、東京社会部から出した」など、なかなかやるものだ。
・『“口裏合わせ”のスクープが……  しばらく世間の注目から逸れていた森友事件だったが、今年3月2日、朝日新聞が朝刊で「財務省が公文書書き換え」という特ダネを報じたのを機に、再び大きくクローズアップされる。 NHKも動く。パラリンピックで休止中だった「クローズアップ現代+」(夜10時~)が4月2日に再開されるのを受け、4日のクロ現で森友事件を取り上げることが決まったのだ。 何か新ネタが欲しい。そこで私が掴んだのが、昨年2月、事件発覚直後に財務省が直接、学園側に「トラック何千台もゴミを搬出したことにして欲しい」と電話をかけていたという事実である。つまり、財務省の方が口裏合わせを学園側に求めていたという話だ。改ざん同様、行政のルールを歪めた行為と言っていい。 私は東京の社会部デスクの助言に従い、このネタを大阪のデスク、そして報道部ナンバー2のS統括に伝えずに進めることにした。S氏からA部長、そして小池局長へと伝わり、介入される心配があるからだ。 口裏合わせの電話をかけていたのは、財務省理財局のZ課長補佐(当時)。私はある日の朝、自宅近くで彼に接触を図った。 「記者さんですか。何も言えませんよ」そう答えるのは無理もない。そこで「私が喋りますから」と一方的に話を続けた。Z氏の人となり、仕事ぶり……。会話の感触が良くなってきたところで、用意した質問を繰り出した』、「Z課長補佐」のような確信犯から感触を探るのは、並外れたテクニックが必要だろう。
・『記者の問いかけにやっと頷いたZ氏  ーーZさんは昨年2月20日に籠池泰典理事長に雲隠れを指示する電話をかけたと言われていますが、そういう電話はしてませんよね。 籠池氏はこの頃、自宅を離れ、京都のホテルに滞在している。本人は「Z氏に雲隠れを指示された」と話すが、実際は違う。「雲隠れ」に近い発言を探せば、その3日前、2月17日に遡る。安倍晋三首相が国会で「私や妻が(売却に)関係していたということになれば、総理も国会議員も辞める」と答弁した日だ。 これを受け、近畿財務局のI氏が「マスコミが押しかけてきて大変なことになります。ホテルにでも避難した方がいいんじゃないですか」という旨の話を学園側にしている。一方、Z氏も「対応は顧問弁護士に一本化し、籠池氏は対外的に発言しないでほしい」旨の電話をしている。弁護士から籠池氏にこの話が伝わる過程で「雲隠れ指示」と受け止めた可能性がある。そのことはおそらく記者では、私だけが気付いていた。 私の問いかけに、Z氏はやっと頷いた。 ――でも、別の電話をしていますよね。同じ日に。「トラック何千台でゴミを搬出したと言ってほしい」という電話。 「知ってるんだ……」 ――Zさんはあの日、そのことをメールで省内の複数の人に報告したでしょう。電話をしたけどダメだったということを報告している。 「なるほどね」 ――でも、私はZさんが自分からこういうことをしたとは思えない。上司の指示があったわけでしょう。中村稔総務課長(当時)ですね。 「自分の判断でやりました……課長補佐だからね」 ーー学園側に電話をしたのが2月20日、月曜日ですよね。それは当然、その前があるわけですよね。 「(苦笑して答えず)」 ――土日を挟んで、金曜日。2月17日に安倍首相が「関係していたら総理も議員も辞めます」と言ってますよね。あれが大きかったんじゃないんですか? 「(地下通路の途中で立ち止まって笑顔で)そう思われるよね。……そこは捜査を受ける身なので、答えを控える、ということに」 確認としてはもう充分だろう。私たちは和やかに別れたのだった。 取材結果を報告したところ、翌4月4日のクロ現の放送に先立ち、ニュース7でも取り上げることが決まる。私は3日夜、Z氏に翌日のニュースで報じることを伝えたが、動揺した様子もなく、何も言うことはなかった。上司はZ氏に明確に指示はしなかったかもしれない。だが、彼が忖度してやらざるを得ない状況にあったのではないだろうか』、「課長補佐」であれば、「忖度して」やるのは当然だろう。
・『「なぜこのネタを出さないんですか!」  こうして「口裏合わせ」のネタは日の目を見ることになったはずだった。ところが4日夕方になって、社会部デスクから電話が入る。 「放送できないかもしれません。民進党のO氏が『今日NHKが森友の特ダネを出すから見ろ』と言い回ってるらしいんです。そのことが政治部を通して報道局長に伝わって、局長が『野党に情報が漏れている』と激怒しているんですよ」 また小池氏か。私がO氏に漏らしたとでも思っているのだろうか。だがニュース7の放送まで残り10分という時間になって、再びデスクから電話があった。 「ニュース7には出ます」 私は心底ほっとした。だが、その後に続くデスクの言葉に衝撃を受けた。 「クロ現にこのネタは入りません。O氏が『ニュース7にもクロ現にも出る』と言っていたので、報道局長が『野党議員の言うままに放送できるか!』と」 私は、クロ現に新ネタを出したいという一心でここまで取材してきた。なのに、クロ現に出ない? 担当記者・ディレクターが集まる編集室で私は荒れた。 「なぜこのネタを出さないんですか!」 誰も反論できない、と思いきや、大阪のS統括が反論してきた。 「私たちはそんなこと聞いていませんよ。出さないというのは決定事項です」 ……あなたが信用できないから、言わなかったのだ。 結局、「口裏合わせ」のネタは出た。だが、ニュース7の最後の項目。特ダネにもかかわらず、その日の暑さのニュースよりさりげなく目立たない形で。私は憤懣やる方なかったが、ウオッチ9では分厚く取り上げてくれた。それで満足するしかない。そして、ある予感がしたのだった。 「いよいよ、次の人事では何かあるな」 4月に入り、焦点は特捜部の捜査の行方に移っていく。検察幹部にも最後まで立件の道を探る気概を見せる人がいた。起訴か不起訴かまだ分からない、というのが、4月半ば時点の私の判断だった。だが5月半ばには、起訴が厳しいという雰囲気に変わってくる。 私が「記者を外す」という内々示を受けたのは捜査を巡る取材合戦の最中、5月14日のことだった。大阪放送局最上階にある局長応接室。私はA報道部長からこう告げられた。 「次の異動で考査部へ行って頂きます」 記者を外される――。私の心は決まった。5月31日、〈森友事件で財務省関係者全員を不起訴 大阪地検特捜部〉という短い一報原稿を出し、その日の関西向けニュースでスタジオ解説を行ってNHK記者としての仕事を終えた。 8月29日、私はNHK放送センターの報道局長室を退職の挨拶に訪ねた。 「記念写真を撮影してもよろしいでしょうか」そう声をかけると、小池氏は快く応じてくれた。悪意のある人ではないと思う。ただ、細かすぎる。現場にあまりに細かく口出しするから、Kアラートと揶揄される。それは揶揄にとどまらず、NHKの報道を蝕んでいるのではないか。 週刊文春編集部がNHKに取材を申し込んだところ、 「報道局長の意向で報道内容を恣意的に歪めた事実はありません」という回答だった』、「特捜部の捜査の行方・・・5月半ばには、起訴が厳しいという雰囲気に変わってくる」、NHKとしては、起訴となれば「相澤氏」に活躍してもらわねばならないが、不起訴になったので、異動させたのだろう。
・『文書改ざんは日曜日に始まった  NHKを辞めた私は大阪日日新聞記者として、再び森友事件の取材を始めた。 ずっと頭に残っていたのが、今年3月7日に自ら命を絶った近畿財務局の上席国有財産管理官・Bさんの存在だ。彼はなぜ、どのように改ざんに関わったのか。財務省の調査報告書や関係者への取材を通じて、見えてきた新事実がある。 前述したように、安倍首相が「私や妻が関係していれば、総理を辞める」と答弁したのは、昨年2月17日。その3日後の20日に行われたのが、財務省による「口裏合わせ」だ。 そして24日、佐川宣寿理財局長(当時)が「保管期間が一年未満なので面会記録は廃棄した」と答弁。一方で、理財局の中村総務課長に対し、残っている記録があったら廃棄するよう指示している。この中村氏が実際に改ざんの陣頭指揮を執った人物だ。夏の人事で大臣官房の筆頭参事官に就任している。 近畿財務局による文書改ざんが始まるのは2日後の26日。日曜日にもかかわらず、本省理財局が近畿財務局の担当者に出勤を求めている。首相答弁や局長答弁によほど慌てたのだろう。どの公文書のどこをどう書き換えるのか、事細かく指示が出された。実は今まで報じられていないが、この日の夕方に呼び出された一人がBさんだった。 近畿財務局には、3月7日にも「書き換え案」という形で改ざんの指示が届く。本省の中村課長らから指示を受けた財務局の管財部長が、Bさんに伝えたという流れだ。最初は小幅な書き換えだったが、翌8日にかけ、さらに追加の書き換え指示が来る。 上席というポジションは本省からの指示と現場の摺り合わせが求められる役職だ。だが、Bさんは「これはおかしい」と意見するタイプだった。一方で経験豊富で仕事ぶりには上司からも一目置かれていた。そんなBさんゆえに、改ざんという不正に手を染めることが許せなかったのだろう。 財務省の調査報告書には「配下職員」という表現でBさんたちが改ざんに抵抗した姿が記載されていた。 〈近畿財務局の統括国有財産管理官の配下職員は、そもそも改ざんを行うことへの強い抵抗感があったこともあり、本省理財局からのこの度重なる指示に強く反発し、平成29年3月8日までに管財部長に相談した〉 だが、結果は「書き換えは必要」と変わらなかった。Bさんはこれ以降、次第に体調を崩し、夏の人事での担当替えを強く希望していたがかなわず、休職に追い込まれてしまう。 そして今年3月7日、朝日新聞が改ざん疑惑を報じてから5日後、苦悩の末に自ら命を絶つことになる。 なぜ国有地は格安で売却されたのか。その謎は解明されていないし、誰も責任を取っていない。小学校を無理に認可しようとしたのは大阪府だ。国と大阪府はなぜそこまでしてこの小学校を設立させたかったのか。 森友事件は森友学園の事件ではない。国と大阪府の事件だ。国の最高責任者は安倍首相、大阪府の最高責任者は松井一郎府知事。2人は説明責任を果たしたと言えるだろうか。2人が説明しないなら、記者が真相を取材するしかない。 私がNHKを辞めた最大の目的は、この残された謎を全て解明することだ』、安部首相、明恵夫人、松井一郎府知事とも涼しい顔をしている。「相澤」氏が「この残された謎を全て解明する」ことに大いに期待したい。

第三に、ノンフィクション作家の森功氏が3月31日付けNEWSポストセブンに掲載した「森友問題めぐる忖度人事続々 安倍政権が崩落させた官僚機構」を紹介しよう。
https://www.news-postseven.com/archives/20200331_1551629.html
・『森友学園問題の文書改竄に関与し、自殺した官僚の遺書は、世間に衝撃を与えたが、霞が関の動揺はその比ではない。震えているのは、その森友を機に、出世したエリート官僚たちだろう。それを知る霞が関の住人たちは、こう考えているはずだ。いったい我々は、誰のために尽くしているのか……安倍政権は、国家を支える官僚機構そのものを崩落させようとしている。ノンフィクション作家の森功氏がレポートする。(敬称略)』、森氏はどんな角度で切り込んでくるのだろう。
・『佐川より首相夫妻  すべての嘘はモリカケに通ず。先ごろ飛び出した元財務省職員の手記を読むにつけ、思わずそう言いたくなる。さる3月18日、遺族の弁護士が大阪市内で記者会見し、自殺した元近畿財務局職員の手記を公表した。 〈(森友学園との)応接記録をはじめ、法律相談の記録等の内部検討資料は一切示さないこと、検査院への説明は「文書として保存していない」と説明するよう事前に本省から指示がありました〉 ジャーナリストの相澤冬樹が週刊文春で発掘した手記の発表を機に、野党も政府に森友学園問題の再調査を要求してきた。震える手で書かれた遺書には、赤木俊夫・元上席国有財産管理官(享年54)の伝えようとした“真実”が綴られている。 なぜ財務省が国有地を8億円以上も値引きして森友学園に売ったのか。加計学園と同じく、首相夫人の安倍昭恵と親しい籠池夫妻への依怙贔屓ではないのか。念を押すまでもなく、それが森友疑惑の原点である。 財務省近畿財務局と森友学園との間にどのようなやり取りがあったのか。森友疑惑を解明する上で、まず明らかにすべきが、駆け引きの記録だった。 ことが発覚した当初の2017年通常国会では、国有地を所管する理財局長の佐川宣寿が、取引にかかわる文書を「すべて廃棄した」と答弁する。だが、翌18年に入ると、朝日新聞の報道などにより、その嘘がばれていく。そして国有地売買を記した財務省近畿理財局の公文書が次々と明るみに出ていった。 察するところ、取引現場となった近畿財務局の職員たちは、無茶な土地取引があとで問題になることを予想し、自己保身のために証拠を残したかったのだろう。安倍政権にとって都合の悪いことに、森友側との応接記録や取引を決裁したときの行政文書などが、近畿財務局に公文書として保管されていた。わけても決裁文書には、安倍昭恵が何度も出て来て、「いい土地ですから(取引を)前に進めてください」と森友学園理事長の籠池を励ますクダリまである。 国会で「私や妻が関係していたということになれば……」などと大見得を切った官邸の主は、そんな記録など、ツユほども知らなかったのだろう。国会対応に追われた財務官僚たちが大慌てして記録を隠し、さらに決裁文書の改竄に手を染めた。挙句、それが発覚し、文書の改竄を押し付けられた現場の近畿財務局職員が命を絶ってしまったのである。 〈元はすべて佐川(宣寿)理財局長の指示です〉 職員の遺書が表沙汰になり、野党やマスコミはわかりやすいそのひと言を取り上げるきらいがある。が、「佐川の指示」そのものは、これまでの財務省調査ですでに認めている。疑惑解明のポイントはそこではなく、首相夫妻の関与に戻る。 残念ながら手記ではそこが抜けているが、むしろ期待するのは、遺族が佐川や財務省を相手取って提訴している民事の損害賠償請求の行方だ。そして裁判のキーマンは佐川だけではない』、改竄に至る背景は森氏の指摘通りなのだろう。「疑惑解明のポイントは・・・首相夫妻の関与に戻る・・・期待するのは、遺族が佐川や財務省を相手取って提訴している民事の損害賠償請求の行方だ」、どこまで解明されるかはともかく、残された楽しみではある。
・『森友火消しの四人  もう一人の重要なキーマンが遺書に度々登場する財務省の太田充である。首相の「私や妻が」発言のあった2017年2月17日の5日後の22日、大臣官房審議官だった太田は、佐川とともに官房長官の菅義偉に呼び出され、森友対策を練った。応接記録などを破棄したという佐川の国会答弁を記者に突っ込まれた菅は、驚いたことに、この直後の24日の官房長官会見でこう言い放っている。 「(交渉経緯の)ほとんどは決裁文書に書かれているんじゃないでしょうか」 そこから近畿財務局の職員たちが佐川の指示により、決裁文書に記されている300か所におよぶ不都合な真実の改竄を繰り返したのである。 一方、これには疑問も残る。決裁文書には理財局総務課長の中村稔の承認印もあり、中村も菅との協議に加わって説明している。普通に考えれば、財務省の彼らは菅に決裁文書に昭恵の名前が何度も出てくることを報告したはずだ。 にもかかわらず、菅は24日、あたかも決裁文書を見てくれ、と言わんばかりの会見を開いている。財務官僚が説明を忘れたか、それとも官房長官がうっかり口走ってしまったのか。どちらにせよ結果、改竄前の文書内容が大問題になる。実に間の抜けた話なのである。 この菅、佐川、太田、中村という森友国会対策の四人組が、文書改竄の経緯を解明する鍵を握っているのは疑いようがない。それに加え、事務次官の福田淳一、官房長の岡本薫明や矢野康治、理財局次長の中尾睦、国有財産審理室長の田村嘉啓、国有財産企画課長の冨安泰一郎といった当時の面々。彼らも文書の改竄にかかわっているか、知りうる立場にあった。だが、国会では与党の数の力で多くが国会招致を免れ、尋問されてもシラを切り続けてきた。 財務省内では、会計検査院の審査に備え、森友学園との土地取引が法に触れないか、検討した。そのときの文書ものちに明らかになった。遺書はそこにも触れている。 〈新聞紙上に掲載された本(2018)年1月以降に新たに発覚したとして開示した「省内で法的に論点を検討した新文書」について、本年2月19日の衆院予算委員会で、太田理財局長が「当初段階で、法務担当者に伝え、資料に気付く状況に至らなかった。法務担当に聞いていれば(文書の存在)に気付いていたはずだ」との答弁も全くの虚偽である〉 民事裁判では裁判長が認めれば、証人出廷しなければならない。昭恵夫人の証人出廷なんてことになれば、埋もれてきた数々の虚をあぶり出すことができる。なかでも遺書に何度も登場する四人組の一人、太田などは気が気でないかもしれない』、「菅は24日、あたかも決裁文書を見てくれ、と言わんばかりの会見を開いている」、これは菅が安部に見切りをつけた上での発言の可能性もありそうだ。
・『厳重注意の後、昇進  それでも森友国会対策の四人組をはじめ、キーマンたちのほとんどは出世してきた。首相を庇った論功行賞による出世は、安倍政権における見慣れた光景といえる。 佐川もいっときは理財局長から国税庁長官に昇進したが、公文書の改竄が明るみに出て財務省を追われた。安倍一強政権の犠牲者だと庇う声もある。政権を守るために犯罪行為を強いられたという意味では、その通りかもしれない。 モリカケに見られるように、批判の矢面に立たされてきた官僚たちは放り出されてきた。加計学園でいえば、「首相案件」発言を取り沙汰された元経産省産政局長の柳瀬唯夫もその一人だろう。 一方、太田は2018年6月、文書改竄問題で財務大臣から厳重注意処分を受けるが、翌7月には理財局長からナンバー2の主計局長ポストに昇進する。主計局長は次官の待機ポストとされ、それだけ官邸の覚えがめでたかった証だろう。今年7月の人事で後継次官に指名される見込みだといわれる。彼らは何ごともなかったかのように財務省の中核を固めている。四人組の残る中村は現在、駐英公使としてロンドン暮らしを満喫している。 半面、日本の頭脳と持ちあげられてきた財務官僚たちの堕ちた姿は、昨今の霞が関のあり様を象徴する出来事のように映る。かつて大蔵一家と呼ばれて結束を誇り、日本の政策の舵を握ってきた財務省には、まるで組織としての一体感がない。 その財務省に代わり、首相の側用人らが意のままに政策を動かしてきた。森友問題の調査についてある財務官僚に尋ねた。 「財務省内でも、佐川さんが自発的に文書の改竄を指示したなんて誰も思っていません。霞が関の役人は官邸からの圧力電話をしょっちゅう受けていますから、何らかの力が働いているのは肌で感じています。世間が納得しないのもわかります。しかし、当人は省内の調査に対し、本当に上からの圧力については口をつぐんでいる。そこで調査が止まってしまうので、どこまで行っても真相にたどり着かないのです」』、「首相の側用人」も今回の新型ウィルス問題での学校の休校騒ぎでは、若干ミスをしたようにも思える。
・『常に官邸のほうを見る  これこそ閉塞感というのだろう。そのせいで心ある霞が関の官僚たちの不満は募る一方だ。別の官僚はこう愚痴る。 「たとえば昨年10月の消費税増税のときにしてもそう。景気対策のためにキャッシュレスで買い物すれば、2~5%ポイント還元するという発案者は経産省の新原(浩朗・産政局長)で、それをバックアップしたのが首相補佐官の今井(尚哉)。社会保障のための増税ですから、財務省の基本はそんな財政負担など反対なのですが、新原が首相に泣きついて決まりました」 経産内閣と呼ばれる安倍政権では、経産官僚たちが幅を利かす。新原は女優・菊池桃子の亭主である。官邸官僚の頂点に立つ今井に引き立てられ、いまや事務次官候補として名が挙がっている。産政局長はかつて柳瀬が務めたポストだ。もっとも肝心の政策はさっぱり。景気対策で導入されたポイント還元のはずが、GDPの年率マイナス7%という景気の落ち込みは周知の通りである。 「ポイント還元で財務省が反対する中、賛成に回ったのが、太田主計局長です。次の事務次官になるためには、今井や新原たちを敵に回したくないからでしょうが、あまりに露骨。森友問題のときもそうでしたが、常に官邸のほうを見て仕事をするので、省内にはずいぶん反発があります」) 主計局畑を出世の本流とする財務省では、事務次官の福田がセクハラ問題で去り、官房長から主計局長に昇進していた岡本が後釜に座った。岡本の次官就任は役所の建て直しを担う省内の待望論があった。が、同じ主計畑の太田については、省内の評判がすこぶる悪い。それは、無茶な政策を黙ってやり過ごし、官邸にすり寄る姿が目にあまるからだという』、「ポイント還元で財務省が反対する中、賛成に回ったのが、太田主計局長・・・常に官邸のほうを見て仕事をするので、省内にはずいぶん反発があります」、「太田主計局長」が次官になったら、省内は面従腹背でいくのだろうか。
・『守り神を検事総長に  なぜそうなってしまうのか。理由は、官邸に幹部人事を握られてしまっているからにほかならない。古くは、総務省の事務次官候補と呼ばれた平嶋彰英が菅の肝煎りのふるさと納税に異議を呈し、2015年7月、自治税務局長から自治大学校長に左遷されてしまったケースもある。霞が関では今もそれが語り継がれている。 そして官邸による官僚支配は、一般公務員だけにとどまらない。1月31日、唐突に閣議決定された東京高検検事長の定年延長問題は、司法の独立という国の根幹を揺るがせている。 準司法官と位置付けられる検察官の定年は、検察庁法により、職務と責任の特殊性に基づき、一般の国家公務員の特例と定められてきた。刑事司法の公平性から、検事は誰もが63歳で任を解かれ、検察トップの検事総長だけが65歳まで務める。 東京高検検事長の黒川弘務もまた、今年2月8日の誕生日をもって63歳となり、定年退官するはずだった。が、安倍政権では閣議で8月7日まで定年を半年間延長するという禁じ手を使った。おかげで黒川が検事総長に就任できる──。首相官邸がそんなシナリオを描いたとされる。 「官邸の守護神」と異名をとる黒川は、安倍内閣で法務省の官房長や事務次官を6年半以上も務め、政権と検察の橋渡し役を担ってきた。公文書の変造や背任容疑のかかった森友学園の国有地売買で大阪地検が捜査したときも、その存在が囁かれた。 実際に黒川がどのような動きをしたのかは明らかにはなっていない。だが、安倍政権では過去も官房長や事務次官人事に介入してきた。さまざまな不祥事に揺れる政権が守り神を検事総長に据えれば安泰、と考えたのではないか、そう勘繰られても仕方ないほど、今度の定年延長はあまりに酷い。 官邸主導の名の下、官僚たちは唇が寒く、政権で横行する不条理に声を上げない。しかし近畿財務局職員の死から2年、その遺志が検察の不起訴にした38人の財務省幹部たちを改めて民事の法廷に引きずり出す。崩れゆく霞が関から何が飛び出すだろうか。【プロフィール】(リンク先参照)』、「「官邸の守護神」と異名をとる黒川」への厚遇ぶりは確かに目に余る。これからも安部政権の多くの疑惑に蓋をしていくのだろう。これでは、近代国家とは程遠い醜い姿だ。
タグ:森友学園問題 文春オンライン (その20)(森友自殺“遺書公開” スクープ記者が明かした「私がNHKを辞めた理由」、「なぜこのネタを出さないんですか!」森友問題“遺書”スクープ記者がNHKを見限った瞬間、森友問題めぐる忖度人事続々 安倍政権が崩落させた官僚機構) 「森友自殺“遺書公開” スクープ記者が明かした「私がNHKを辞めた理由」」 大阪日日新聞の記者である相澤冬樹氏 NHKを辞めるまでの経緯 著書「安倍官邸 vs. NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由」(文藝春秋) NHKを辞めた日の出来事 記者の仕事を続けるため、森友事件の取材を続けるため、私はNHKを辞めて大阪日日新聞に移った NHKに就職、阪神・淡路大震災に直面 震災半年で異動 東京社会部から徳島へ 歯科医師国家試験漏洩事件で漏洩源を特定する特ダネを出して 大阪ではJR福知山線脱線事故を取材 志願して記者に戻り、森友事件に出会う 「森友事件」は国と大阪府の事件である 「「なぜこのネタを出さないんですか!」森友問題“遺書”スクープ記者がNHKを見限った瞬間」 「私は聞いてない。なぜ出したんだ」 NHKの報道部門を束ねる小池英夫報道局長 大阪放送局のA報道部長 特ダネに報道局長が激怒 政治部畑を歩み、政治部長も経験した小池局長。安倍官邸中枢に太いパイプがあるのは知られたところだ 「あなたの将来はないと思えと言われちゃいました」 翌年6月の人事で私は記者を外され、考査部へ異動 原稿から削られた昭恵夫人の部分 小学校の名誉校長に安倍昭恵首相夫人が就任 「8億円値引き」 放送は関西のみ。全国放送は報じない 特ダネも書き換えられていく 「大阪地検特捜部もこの情報を把握して捜査している」という要素を付け足す 「大阪報道部を通さず、東京社会部から出した」 “口裏合わせ”のスクープが 理財局のZ課長補佐 記者の問いかけにやっと頷いたZ氏 「なぜこのネタを出さないんですか!」 民進党のO氏が『今日NHKが森友の特ダネを出すから見ろ』と言い回ってる 次の異動で考査部へ行って頂きます 5月半ばには、起訴が厳しいという雰囲気に変わってくる 文書改ざんは日曜日に始まった 日曜日にもかかわらず、本省理財局が近畿財務局の担当者に出勤を求めている。首相答弁や局長答弁によほど慌てたのだろう。 Bさんは「これはおかしい」と意見するタイプ 改ざんという不正に手を染めることが許せなかったのだろう 苦悩の末に自ら命を絶つ 森友事件は森友学園の事件ではない。国と大阪府の事件だ 森功 Newsポストセブン 「森友問題めぐる忖度人事続々 安倍政権が崩落させた官僚機構」 佐川より首相夫妻 自殺した元近畿財務局職員の手記を公表 (森友学園との)応接記録をはじめ、法律相談の記録等の内部検討資料は一切示さないこと、検査院への説明は「文書として保存していない」と説明するよう事前に本省から指示がありました 近畿財務局の職員たちは、無茶な土地取引があとで問題になることを予想し、自己保身のために証拠を残したかったのだろう。安倍政権にとって都合の悪いことに、森友側との応接記録や取引を決裁したときの行政文書などが、近畿財務局に公文書として保管されていた 元はすべて佐川(宣寿)理財局長の指示 遺族が佐川や財務省を相手取って提訴している民事の損害賠償請求の行方 森友火消しの四人 財務省の太田充 理財局総務課長の中村稔 菅は24日、あたかも決裁文書を見てくれ、と言わんばかりの会見を開いている 厳重注意の後、昇進 財務省に代わり、首相の側用人らが意のままに政策を動かしてきた 常に官邸のほうを見る 守り神を検事総長に 東京高検検事長の定年延長問題は、司法の独立という国の根幹を揺るがせている 「官邸の守護神」
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