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北朝鮮問題(その20)(「金正恩死亡説」誤報も妹・与正氏が1120年ぶりに北朝鮮の女王になる日、韓国を「敵」呼ばわりし 報復を示唆した北朝鮮の真意、韓国文大統領の「親北政策大失敗」を象徴するケソン爆破 元駐韓大使が解説、ケソン南北連絡事務所爆破の“主役” 金与正氏の「本当の役割」) [世界情勢]

北朝鮮問題については、昨年5月30日に取上げたままだった。久しぶりの今日は、(その20)(「金正恩死亡説」誤報も妹・与正氏が1120年ぶりに北朝鮮の女王になる日、韓国を「敵」呼ばわりし 報復を示唆した北朝鮮の真意、韓国文大統領の「親北政策大失敗」を象徴するケソン爆破 元駐韓大使が解説、ケソン南北連絡事務所爆破の“主役” 金与正氏の「本当の役割」)である。

先ずは、本年5月3日付けAERAdotが掲載した在ソウルジャーナリストの朴承珉氏による「「金正恩死亡説」誤報も妹・与正氏が1120年ぶりに北朝鮮の女王になる日」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/wa/2020050300017.html?page=1
・『北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長がついに姿を現した。 北朝鮮の国営朝鮮中央通信によると、平安南道・順川にある肥料工場の竣工式に5月1日、出席。金正恩氏が公の場で活動した映像がメディアで報じられたのは約3週間ぶり。その間、米国、韓国などで「心臓病手術の失敗で脳死説」「すでに死亡説」が飛び交っていたが、健在ぶりをアピールした。 「ソウルの脱北者の間では99%死亡とも言われていましたが、誤報だったようです。金正恩の姿が見えなかったのは、手術を受けていたのではなく、平壌でコロナウイルスが蔓延し、別荘に避難していたなどと憶測されています」(韓国ジャーナリスト) 金正恩氏が出席した竣工式には実妹で「後継者」と注目されている金与正氏も出席していた。 3月には韓国と米国に対する声明文を発信するなどしていた与正氏は、兄が不在の3週間の間、一段とメディアで存在感が増していた。 「金与正は朝鮮半島の歴史で1120年ぶり4人目の女王になれるのか」 朝鮮半島が『新羅』時代に真聖女王という女王が存在したが、それ以来となる金与正女王の誕生か、と韓国紙もその動静を報じていた。 まだ31歳とされる与正氏はどんな人物なのか。経歴ではっきりしているのは、1996年4月から2000年末まで兄の正恩とともにスイス・ベルンに留学していたことだ。バレエのレッスンを受けていたこと、アニメのイラストを描くことが趣味だったという。 「与正は正恩よりも4歳若く留学しているため、入学時に学力差が広がっておらず、成績は兄よりよかった。北朝鮮に戻って最高峰の金日成総合大学に入学したのは、07年ごろ。物理学を専攻した。そして11年12月、父・金正日の葬儀の場に姿を現したのが、与正の公の場のデビューでした」(北朝鮮ウオッチャー) 金正恩体制になると、最側近として与正氏は正恩氏のヘアスタイルから眼鏡のフレームまでコーディネートしているとされる。彼女の“外交デビュー”は2年前の18年2月、平昌五輪の開会式で、その美貌から「微笑み外交」と世界中から注目された』、「「与正は正恩よりも4歳若く留学しているため、入学時に学力差が広がっておらず、成績は兄よりよかった」、さもありなんだ。
・『北朝鮮当局が所属部署を発表していないものの、与正氏は現在、労働党組織指導部の第1副部長とされている。この部署は労働党と軍部、内閣、国家保衛省、人民保安省(警察)などの幹部の人事権を握っている権力が集中する最も重要な部署だ。金正日(キム・ジョンイル)総書記は、死亡する時まで組職指導部長を兼ねていたほどだ。 筆者が北朝鮮在住の国民に電話取材したところ、「金一族である与正氏の権力継承に対して違和感がほとんどない。金一族の権力世襲は当然」とも話す。 しかし、一方で北朝鮮には封建的な考え方がまだ強く残っており、労働党幹部や軍部幹部らが、女性である与正氏が指導者になることに対し、反発する恐れもあるという。 「幹部たちが将来的にクーデターを図る可能性を排除することはできないが、長い間『金王朝』体制に慣れているだけに、兄の金正恩のポストを与正が引き継ぐことは仕方ないと考える可能性が高い。金一族の中に与正ほどの人物はいないからね」(韓国政府関係者) しかし、金正恩氏には父、金正日総書記と母、高容姫夫人との間で生まれた実兄・正哲氏や李雪主夫人もいる。妹の与正氏への後継継承に納得するのだろうか。 「与正が後継に決まっても跡目争いはすぐには起きないだろう。まず長男の正哲はエリック・クラプトンの大ファンでギター演奏に夢中で、公には何の役職も持っていない。以前から政治向けではないとされ、父の金総書記は『彼は女の子みたい』と評価していたといわれる。次に李雪主夫人は、3人の子どもがいるが、いずれも10歳未満でまだ幼い。能力があり、それなりにカリスマ性を持つ与正に権力が移るのは自然な流れかもしれない」(同前) また、与正氏の夫が現在、国のトップである最高人民会議常任委員長である崔竜海副委員長の次男であることも後継レースで有利とされている。 「実質的にナンバー2の崔副委員長が義父ならば、与正が首脳として国の顔になり、崔副委員長は実質的権限を持って統治するツートップ体制になる可能性もある」(同前)) 金正恩氏が指導者になった当初、叔父の張成沢副委員長がナンバー2として実質的に統治したのと同じ支配図になるというワケだ。 「軍の最高権力機関である総政治局長を1年ほど経験した崔副委員長が軍部を掌握できるかによって、次の与正体制が安定するか、否か、決まる。軍部と対立すれば、クーデターのような権力闘争が起こる可能性もある」(北朝鮮ウオッチャー) ポスト金正恩で今後、注目すべき人物は、金与正氏よりも崔竜海副委員長かもしれない』、「与正氏の夫が現在、国のトップである最高人民会議常任委員長である崔竜海副委員長の次男」、結婚していたとは初めて知った。

次に、6月15日付けNewsweek日本版が掲載した新米国安全保障センター研究員のクリスティン・リー氏による「韓国を「敵」呼ばわりし、報復を示唆した北朝鮮の真意」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/06/post-93679.php
・『<北朝鮮による韓国批判は、目先の譲歩を引き出すための常套手段。挑発的態度に戻った背景には何があるのか。これまでも北朝鮮はある種の消耗戦を仕掛けていた> シンガポールで歴史的な米朝首脳会談が行われてから2年。ここにきて北朝鮮は、アメリカと韓国に対する忍耐が限界に近づいているという意思表示を始めた。 6月9日、北朝鮮は、南北の軍当局間のホットライン(直通電話)を含む、韓国との公式の通信連絡線を全て遮断。金正恩(キム・ジョンウン)体制は韓国を「敵」と位置付けた。 金は2019年の「新年の辞」でも警告を発していた──アメリカが圧力をかけ続ければ「朝鮮半島の平和と安定を実現するための新たな道」を模索せざるを得なくなる、と。 しかし、今回の韓国への挑発的行動は、北朝鮮が巧妙な新戦略に打って出たものではない。これまで有効だった古いやり方に戻っただけだ。 いま韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権を激しく批判し始めたのは、米韓両国から目先の譲歩を引き出すための定番の手法と言える。この動きの背景には、新型コロナウイルス感染症の影響で北朝鮮の経済が大打撃を被っているという事情がある。 北朝鮮政府は1月、新型コロナウイルスが持ち込まれるのを防ぐために、国境の封鎖などの強い措置を素早く講じた。最大の貿易相手国である中国との国境も閉ざされた。 これにより、北朝鮮の経済は壊滅的なダメージを受けている。中国税関当局の統計によると、1月と2月の中朝貿易総額は前年同期比で3割減。3月と4月はそれぞれ前年同月比で9割減との情報もある。北朝鮮にはコロナ感染者がまだ1人もいないというのが公式発表だが、実際には中朝国境地帯で感染者が増え始めているようだ。 このように、いま北朝鮮が苦境に陥っていることは事実だが、金体制はお得意の外交手法を用いることにより、厳しい環境の中でうまく立ち回ろうとしている。 2018年6月のシンガポールでの米朝首脳会談以降、北朝鮮はアメリカに対してある種の消耗戦を仕掛けてきた。発言を二転三転させ、一貫して曖昧な約束に終始することで、アメリカの外交上のスタミナを奪ってきたのだ。アメリカは、金の時間稼ぎ作戦に付き合わされてきた。 金とトランプ米大統領は、芝居がかった演出と大げさな言葉を好むという点でよく似ている。しかし、違いもある。北朝鮮は、核問題に関する話し合いをゆっくり進めたいと思っている。体制存続を図る上では、大規模で急速な変化を避けたいのだ。 北朝鮮が挑発的行動を取る根底にある動機は、資源、生存、安定への欲求だ。米韓両国の政府は、北朝鮮の挑発にどのように対処するかを判断する際、相手の派手な行動や仰々しい言葉ばかりに目を奪われず、真の意図を見極めることが重要になる』、「新型コロナウイルス・・・中国との国境も閉ざされた・・・北朝鮮の経済は壊滅的なダメージを受けている」、確かに相当苦しいので、目を韓国に逸らせる意味もあるのだろう。
・『これまで北朝鮮との関係においては、思い切った行動が功を奏してこなかった。 トランプ政権は、思い切って米朝首脳会談に突き進んだ。韓国の文政権は、朝鮮半島和平のために思い切った行動が必要だと訴え続けている。ところが、その間に、北朝鮮はひそかに、そして着々と、核戦力を整えてきたのである。 トランプ政権に求められるのは、同盟国である韓国との間に摩擦を生み出すことを避け、両国の足並みをそろえるよう努めることだ。 さもなければ、北朝鮮は米韓関係を揺さぶり、危機をつくり出すことによって、アメリカと韓国の一方、もしくは両方から譲歩を引き出そうとし続けるだろう』、同感である。

第三に、6月17日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した元・在韓国特命全権大使の武藤正敏氏による「韓国文大統領の「親北政策大失敗」を象徴するケソン爆破、元駐韓大使が解説」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/240570
・『北朝鮮の軍事行動は既定路線か  6月16日午後、北朝鮮が開城(ケソン)にある南北共同連絡所を爆破した。 これは2018年の南北首脳会談の結果、南北融和の象徴として建てられたものであり、韓国の文在寅大統領が南北和平プロセスの代表的功績とするものだ。これを破壊するということは、韓国政府に対する打撃を最大化する目的があるとみるべきだろう。 連絡事務所の破壊は南北関係の清算を意味することを覚悟しなければならない。文政権の南北政策にとって大きな痛手である。 文大統領が北朝鮮の軍事行動を牽制するため直ちにすべきことは、米トランプ大統領との電話会談であり、米国が韓国の後ろに控えていることを北朝鮮に認識させること、また在韓米軍の駐留経費負担を増額させ、米韓の懸案だった本件を決着させることである。さらに挑発が続けば、合同演習の再開が必要である。ただ、親北政策を進めてきた文大統領に、その判断ができるか疑問である。 今回分かったことは、北朝鮮の軍事的挑発が決してブラフでないということだ。 今回の件に先立つ6月13日、北朝鮮は韓国を敵と規定したのに続き、軍事行動の可能性を示唆していた。金正恩・朝鮮労働党委員長の妹である金与正・党第一副部長は同日の談話で、「次回の敵対行動の行使権は我が軍総参謀部に与えるつもりだ」「我が軍隊も人民の怒りを和らげるために何かを決心して断行すると信じている」と述べていた。 この発言は対南事業を総括する立場の与正氏のものであり、軍総参謀部としては無視できないだろう。しかもこの談話が北朝鮮人民の多くが目にする「労働新聞」に掲載されたことから、単なる脅しとは考えにくい。与正氏は談話の中で、「対南報復計画は、我々内部の国論として固まった」と述べており、軍事的行動は既定路線になりつつあることを示唆していた。 与正氏は、北朝鮮軍がいつ行動に出るかを推察できるような発言はしなかったが、「南北共同連絡事務所が形もなく崩れる悲惨な光景を見ることになるだろう」と警告した後、「その次の我々の行動」として「総参謀部」に言及したことから、最初の行動は南北共同連絡事務所の破壊であるとの見方が既にあった。 与正氏は軍事行動をちらつかせるに当たって、韓国政府に向けて「脅迫用」だと勘違いするなとクギを刺していた。ただ、韓国の北朝鮮専門家の多くは「ビラは口実で、北朝鮮は最初から南北関係を破綻させ、朝鮮半島の緊張局面をつくり出そうという戦略的意図を持っている」と分析していた』、「連絡事務所の破壊は南北関係の清算を意味・・・文政権の南北政策にとって大きな痛手」、その通りだ。脱北者たちが「ビラ」を気球に乗せて北朝鮮に撒いた件は、「北」に恰好の「口実」を与えたもので、「韓国政府」の手痛い落ち度だ。本来は、スパイなどにより動向を監視しているべきだろう。
・『北朝鮮軍の選択肢は多様  金与正氏の言う「軍の行動」が何を意味するかは依然として明らかではないが、朝鮮中央通信は、軍総参謀部は非武装地帯に再度軍隊を送り、前線を要塞化して韓国に対する軍事的警戒を強める措置を取るよう、統一戦線部などから意見があったことを明らかにした。 ここで言う非武装化地帯とは、南西部の開城と南東部の金剛山一帯を指すとみられる。開城には03年、工業団地が造成される以前には複数の師団や砲兵旅団が配備されていた。そこに再び軍を駐留させる意図と分析されている。 この他、軍事境界線(MDL)への侵入や地雷敷設、銃撃に出てくる可能性がある。実際、朴槿恵大統領時代の15年8月、北朝鮮軍がひそかに非武装地帯(DMZ)に操作路を埋設したことがあった。その際、韓国軍が自走砲を使用したことから北朝鮮が譲歩し、対話を申し入れてきたことがあった。 また、西海(黄海)北方限界線(NLL)近くの海岸砲と艦砲を用いた射撃を再開したり、艦艇で北方限界線を越えるなどの挑発行動を取る可能性もある。あるいは、短距離ミサイルの発射実験を集中的に実施することも考えられる。長距離ミサイルや潜水艦発射型ミサイルの発射実験は、米国の報復を招く恐れがあり、北朝鮮としては第一の措置としては避けるのではないかと予想される。 しかし、もし北朝鮮軍が軍事行動を取ったとしても、親北政策を推進し、中国や北朝鮮などの「レッドチーム」入りを模索してきた文在寅政権が軍事的な対応を取るとは考えられない。また金与正氏の発言の唐突さから、北朝鮮も覚悟の度合いが図りかねず、場合によっては危険な状況を惹起するかもしれない(詳細は拙著「文在寅の謀略――すべて見抜いた」をご参照いただきたい)。 いずれにせよ、今後取るであろう北朝鮮の挑発行動は偶発的なものではなく、はっきりとした意図を持った行動であることを認識しておく必要がある』、韓国はただ手をこまねいているだけのように見え、何とも頼りない印象だ。
・『北朝鮮の強硬姿勢の背景には韓国への不満が鬱積  南北関係悪化の発端は、19年2月のハノイでの米朝首脳会談である。 金正恩委員長としては、文大統領と3回の首脳会談を行い、信頼を築いたと判断。文大統領の言葉を信じ、その助言を踏まえて「核・経済並進路線」から「経済建設の総力集中路線」に旋回した。 会談では、北西部寧辺施設の廃棄を決断し、交渉カードとしていたが、トランプ大統領はこれに満足せず、交渉を決裂させた。金正恩氏はベトナムまで勇んで行ったが、何一つ成果はなく帰国することになり、最高指導者としての国内での尊厳は大きく傷つけられた。 この「ハノイの屈辱」に象徴されるこれまでの韓国の米朝仲介失敗を、今度はしっかりと問題視するというのが北朝鮮の姿勢だろう。米朝協議に乗り出しても実益を得られなかった責任を韓国に転嫁し、体制を引き締めようとする意図も含まれているだろう。 一方で金与正・第一副部長の談話が出た13日、米トランプ大統領は米陸軍士官学校卒業式を訪れて、「遠い国の紛争解決は我々の義務ではない」と米国優先主義の立場を明らかにした。だが、それは必然だろう。トランプ政権は新型コロナ対策と全米各地に広がった反人種差別の対応を進めながら、11月の大統領選挙も戦わなくてはならない。北朝鮮の非核化交渉は後回しにせざるを得ない状況だ。 北朝鮮には、韓国は米国を説得できず、対北朝鮮制裁決議の離脱もしないという不満を募らせているだろう。北朝鮮は韓国で行われた4月の総選挙まで情勢を見守っていたが、文政権が総選挙で大勝利を収めても、姿勢が変わらないのを見て、今回のような強硬な政策を実行する決断に至ったと推察できる』、「これまでの韓国の米朝仲介失敗を、今度はしっかりと問題視するというのが北朝鮮の姿勢」、「文政権が総選挙で大勝利を収めても、姿勢が変わらないのを見て、今回のような強硬な政策を実行する決断に至った」、さすが鋭い分析だ。
・『北朝鮮の経済困難で住民の不満は最高潮に  北朝鮮経済の困窮度合いは日ごとに増している。 北朝鮮は、国際社会による経済制裁に苦しめられる中で、自力更生による経済立て直しを目指してきたが、遅々として進展していなかった。そうした中で発生したのが中国での新型コロナウイルス感染症の拡大である。 北朝鮮ではぜい弱な医療体制から、新型コロナ感染症が流行すれば、医療崩壊を防ぐことは困難である。そこで北朝鮮は新型コロナ対策として、まず中国との国境を閉鎖し、人とモノの往来を停止すること、そして感染の疑いのある者を隔離する措置を取った。この結果、北朝鮮の貿易の9割を占める中国との貿易は今年8割以上が停止してしまった。それは直ちに、北朝鮮における食料や生活必需品、生産物資の枯渇につながった。 北朝鮮では既に1000万人以上が食料不足に悩まされているといわれるが、今後さらに食料不足は深刻化するだろう。さらに悪いことに、今年秋の収穫は肥料や農薬の不足で激減する危険性がある。こうした事態は社会不安に直結する危険性がある。既に、北朝鮮国内では国民の不満が最高潮に達しているという報告がある』、「今年秋の収穫は肥料や農薬の不足で激減する危険性」、「韓国」はなぜ人道支援に乗り出さないのだろう。
・『北朝鮮住民の不満に有効に対処できない政府  北朝鮮では先月、新型コロナの感染防止と、農村支援等の邪魔にならないよう、市場の営業時間を短縮する措置を取った。だがこれによって市場の閉鎖が相次ぎ、安全員(警察官)が市場の商人を取り締まる過程で、抗議活動が起きたという。 北朝鮮で当局への抗議活動を行うことは命懸けである。以前は当局の取り締まりに従ってきた住民は、今では「どうやって食っていくのか」と反発するようになり、安全員などのわいろ要求や当局の定めた制度に対する不満を爆発させている。最近、当局は事態の深刻さに気付き、取り締まりを緩和せざるを得なくなっているという。 6月7日に行われた朝鮮労働党中央委員会第7期第13回政治局会議で、平壌市民の生活における問題を解決するための重要問題が討議された。 その背景にあるのは、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」の時でさえ行われていた平壌市民に対する食料配給が、長期間にわたって止まっているという異常事態だ。市民はこれに強い不満を持ち、「第2の苦難の行軍ではないか」と口々に語っているそうだ。 デイリーNKジャパンの高英起編集長によれば、北朝鮮で最も豊かな平壌でさえ、配給の停止によって米と山菜を混ぜて炊いたもので飢えをしのいでいる状況だという。この苦境に平壌市当局が打ち出した対策が、「口減らし」という荒業である。市民を平壌市から追放したり、区域ごと平壌市から外したりしているというのだ。 生活苦は住民の不満を増大させ、最高指導者と現体制に対する不信につながる。こうした中、北朝鮮政府としては、体制を維持し内部結束を図るための措置が必要だった。北朝鮮住民にとって最も効果的なのが韓国に責任を転嫁し、韓国との緊張を高めることであったということだろう』、「北朝鮮政府としては・・・北朝鮮住民にとって最も効果的なのが韓国に責任を転嫁し、韓国との緊張を高めること」、大いにありそうなシナリオだ。
・『北朝鮮の怒りに対処できない韓国  6月4日、金与正氏が韓国の脱北者団体によるビラ散布に対し、散布者を批判するばかりでなく、「主人(韓国政府)の責任を追及すべき時になった」とし、「開城工業地区の完全撤去につながるか、ただうるさいだけの北南共同連絡事務所の閉鎖か、あるかないかの北南軍事合意の破棄になるか」として韓国政府の覚悟を求め、「ビラの散布を阻止する法律を作成せよ」と強硬に要求した。 これを受け韓国政府はビラ禁止法案の作成に取り掛かり、北朝鮮に追従する姿勢を鮮明にした。 しかし、これ以降も北朝鮮の強硬姿勢はエスカレートし、9日には南北間のすべての通信を遮断し、「対南事業を対敵事業に転換する」と表明した。 しかし、韓国政府は国家安保室(NSC)の招集もせず、青瓦台はコメントすら出さなかった。統一部も「南北間の通信ラインは意思疎通のため基本手段であり、南北間の合意に基づいて維持すべき」と述べるだけであった。 韓国の政府与党はビラの散布を問題とするだけであり、北朝鮮当局が対韓政策を転換したことに気付いていないかのように、原則論に終始した。 しかし、与正氏が13日の談話を通じ「軍事行動」まで示唆したことを受け、韓国のNSCは深夜になって初めて会合を開催した。その後、青瓦台と統一部、国防部は14日に一斉に北朝鮮に向け「南北軍事合意は順守すべきだ」との立場を表明した。ただし、北朝鮮の軍事行動に対する警告や、韓国を脅迫することへの糾弾などの明確なメッセージはなかった』、「韓国政府」の後手後手の対応には呆れる。
・『文政権の対北朝鮮政策は失敗  韓国の北朝鮮専門家の多くは、与正氏が軍総参謀部に軍事力の行使権を付与したことは、韓国への軍事行動を指示・承認したものと受け止めている。国防部はこれを受け「我が軍はいかなる状況にも備え、堅固な軍事態勢を維持している」と発表している。 これまで韓国軍は、南北軍事合意の破棄宣言や軍事通信ラインの遮断の威嚇には反応を示さなかったが、今回は事の重要性を認識したもののようである。 だが、文政権と与党の親北朝鮮派は現実を認めたくないようだ。「共に民主党」などの与党系議員173人は、6.15南北宣言20周年である15日、「朝鮮半島の終戦を促す決議案」を発議するという。決議案は、韓国・北朝鮮および米国・中国の早急な終戦宣言実行、法的拘束力を持つ平和協定締結協議の開始、米朝間非核化交渉の成果を促す内容を骨子としている。 文大統領は15日になり、やっと青瓦台の首席秘書官・補佐官会議で「南北が共に進まなければならない方向は明白だ。長期間の断絶や戦争の危機まで、厳しい状況を乗り越えてきた今の南北関係を止めてはならない」との一般論を述べたが、こうした厳しい状況に韓国がどう対処すべきかの道筋は示さなかった。 北朝鮮の対韓姿勢が転換したとの現実を受け止め、これに対処する準備をしておかないと、北朝鮮から実際に挑発行為があった時に右往左往するだけだろう。韓国・文政権はこれまで、北朝鮮に対する融和政策を取り、レッドチームにすり寄ることで北朝鮮を取り込もうとしてきたが、抜本的な政策転換が必要な時を迎えたといえる。それはすなわち、文政権の対北朝鮮政策の失敗を意味し、文政権にとっては大きな痛手となるだろう』、「総選挙」に勝利したので、「抜本的な政策転換」にはいいタイミングのようだが、一体、どうするのだろう。

第四に、6月18日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した朝日新聞編集委員の牧野愛博氏による「ケソン南北連絡事務所爆破の“主役”、金与正氏の「本当の役割」」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/240648
・『激しい言葉で韓国批判 「ほほえみ外交」のイメージ一掃  北朝鮮と韓国の交流の象徴だった南北共同連絡事務所の爆破など、北朝鮮の今回の新たな挑発には、さまざまは背景が考えられる。 金正恩労働党委員長が進めてきた米国との非核化交渉の行き詰まりや経済制裁の長期化に加え、新型コロナウイルスの感染拡大で閉塞感が強まる国内の不満を外に向ける狙いや、米国との交渉や南北交流事業が一向に進なないことで、文在寅政権に見切りをつけたという見方もできる。 その一方で関心が集まるのは、一連の挑発行動の前面に出ているのが、金正恩委員長の実妹、金与正党第一副部長だったことだ。 激しい言葉で韓国をこき下ろし、連絡事務所を一気に爆破してしまう強硬ぶりは、これまでのイメージとは全く違うものだ。 与正氏の果たした役割は何だったのか。 16日に開城(ケソン)の共同連絡事務所が爆破された後も、南北では激しい応酬が続いている。 北朝鮮軍総参謀部報道官は、開城工業団地や金剛山観光地区などに軍を展開し、南北軍事境界線近くでの軍事演習を行うなどとした軍事行動計画を発表。 朝鮮中央通信は17日、事務所爆破が「第1次的な最初の段階の行動」だとし、韓国を脅しあげた。 金与正氏は、脱北者が5月末に金正恩氏を非難するビラ50万枚を風船につけて北朝鮮に送った際には、韓国に対して、「家の中の汚物(脱北者)を捨てて掃除するのが当然だ」「窮屈な弁解をする前にくずの茶番劇を阻止する法でもつくれ」などと激烈な表現で韓国政府を批判した。 17日も、南北対話を呼びかけた文韓国大統領の演説について「鉄面皮で図々しい詭弁だ」「嫌悪感を禁じ得ない」などと、こき下ろした。 文大統領のメンツを潰されて、さすがの韓国も怒った。大統領府は17日、金与正氏の談話について「非常に無礼な語調で蔑視した非常識な行動だ」とする論評を発表し、「我々もこれ以上黙っていない」「基本的な礼儀をわきまえろ」と非難した』、「金与正氏」の「激しい言葉」が「ほほえみ外交」のイメージ一掃」したのは確かだ。
・『韓国側も高い評価 「正反対」の行動の狙い  とりわけ金与正氏の韓国批判の激しい言葉は、これまでの人物像を一新するものだ。 与正氏は利発で礼儀正しい人物として知られる。初めて外交舞台に登場したといえる18年2月、平昌冬季五輪開会式に参加するために訪韓した際は、文大統領とにこやかに談笑する姿が「ほほえみ外交」として注目された。 形式的には団長は、金永南最高人民会議常任委員長(当時)だったが、与正氏は金氏を立てることも忘れなかった。会談では金氏を上座に着席させようとし、慎重な金氏をドギマギさせた。 当時、金与正氏の受け入れに当たった韓国政府当局者は「与正氏は公式日程以外の時間も、絶えず周囲に気を配っていた。話題も豊富で、相手をしらけさせない。頭の良さを感じた」と語っていた。 父親の金正日総書記が金与正氏に愛情を注いでいたのは有名な話だ。そして金総書記は、粗暴で反抗的な兄の正恩氏にむしろ手を焼いていたという。 2010年9月の労働党代表者会で正恩氏が公式に登場してからしばらく後、歌唱力を認められた女性が、金正日総書記の私的な席で歌を披露したことがあった。 この席には、金総書記と事実上の婚姻関係にあった金玉氏や正恩氏らが参加したが、金総書記は与正氏とばかり談笑し、正恩氏は端の方でつまらなそうにしていたという。 正恩氏を巡っては、女性をめぐる醜聞や酒席などでの「自分勝手な酒で、周囲に気を配らない」といった悪評がたびたび漏れてきたが、金与正氏にはそうした話もない。 母親の高英姫氏が乳がんの治療で渡仏した際には、与正氏は国連教育科学機関(ユネスコ)北朝鮮代表部員として偽名を使って渡航し、一心不乱に母親を看病したという話も喧伝されている。 現在も正恩委員長の実妹とはいえ、朝鮮労働党での序列はまだそれほど上位ではないし、肩書もまだ第1副部長だ。 そのような与正氏が今回の一連の挑発で、なぜ自らの性格とまるで正反対の行動を取っているのだろうか』、「父親の金正日総書記が金与正氏に愛情を注いでいたのは有名な話だ。そして金総書記は、粗暴で反抗的な兄の正恩氏にむしろ手を焼いていた」、大いにありそうな話だ。
・『「正恩体制」に閉塞感 制裁長期化やコロナ感染  ひとつは、北朝鮮にとって最高指導者への非難が最大のタブーとされている事情がある。 最高指導者の尊厳は命をかけて守らなければならない、というのが独裁国家である北朝鮮の掟だ。だが特に最近では、金正恩氏の権威は失墜しっぱなしだ。 米国との非核化交渉は進まず、国内では経済制裁の影響で外貨不足、物資不足が深刻になるばかりだ。正恩氏は、2019年2月にベトナム・ハノイで開かれた第2回米朝首脳会談の頃は、米国から制裁の一部緩和を引き出してみせると周囲に豪語していたが、あえなく失敗した。 米国はその後も北朝鮮を相手にせず、11月の米大統領選まで半年を切った。一時は非核化交渉で成果を上げることが再選につながると前のめりだったトランプ大統領も、北朝鮮問題への関心は薄れており、大統領選前の米朝関係の劇的な改善は絶望視されている。 追い打ちをかけたのが、新型コロナウイルス問題だ。 感染拡大を防ぐため中国との国境を封鎖したこともあって、北朝鮮内では物資不足、物価の上昇などに苦しむ声が広がっている。 金正恩氏は今月7日に開かれた党中央委員会政治局会議で、平壌市民の生活保障を約束せざるを得ない事態にまでなっている。すでに配給制度が崩壊し、市民に自力更生を求めてきた中で、極めて異例のことだ。 地方だけでなく、北朝鮮指導部を支える中核といえる平壌市でも、人々の党への不満が広がりつつあることを図らずも示したものだった。 そんな金正恩体制の閉塞感の中で、ロイヤルファミリーである金与正氏すらも動員せざるを得ない状況に陥っているとしても不思議ではない。 実際に、最近、与正氏の露出が増えていることは間違いない。 19年2月のハノイでの米朝首脳会談の失敗後、しばらく公の席から遠ざかっていたが、昨年末の党中央委員会総会で復活し、今年4月の党政治局会議で党政治局員候補に正式に返り咲いた。 これは、金正恩氏の健康状態が思わしくなく、業務分担を行う必要に迫られた面もありそうだ。 正恩氏は春以降、公開活動がほぼ20日に1回というペースに激減している。与正氏は党第1副部長として、党人事の前さばきなどをしているとみられている。 与正氏自身にも、最高指導者の権威を必死に守り抜かなければならないという思いがあるのだろう』、「金正恩氏の健康状態が思わしくなく、業務分担を行う必要に迫られた面もありそうだ。 正恩氏は春以降、公開活動がほぼ20日に1回というペースに激減」、なるほど。
・『「万一の事態」に備える役割 正恩氏と首脳外交を分担  また、健康に不安を抱える正恩氏のそばにいて、「万一の事態」に備える役割も果たしている。 最高指導者の健康状態は、北朝鮮にとって最高機密であり、おそらくその事実を知るのは主治医の他は金与正氏や夫人の李雪主氏ら、ごくわずかしかいないはずだ。 健康状態を把握し、どんな薬を服用しているのかを知っていなければ、正恩氏に「万が一の事態」が起きた時に対応できない。だから、正恩氏に寄り添っているとみられている。 そして、金与正氏は、北朝鮮にとっての韓国のように、自らが上に立ちたい相手に対応するときに便利な存在でもある。 金正日総書記の時代は、国家元首は金永南最高人民会議常任委員長だった。金永南氏は「歩く労働新聞」と西側諸国から揶揄されるほど、まじめで、命じられたこと以外は決して手を出さない人物だった。 金総書記は、軽い相手だと判断した場合は、例え国家元首であろうと、自身が顔を出すことはなく、金永南氏に相手をさせた。 今の金正恩委員長は、トランプ米大統領や習近平中国国家主席、プーチン・ロシア大統領くらいしか対等の相手として考えていない。 今後、文在寅政権が一生懸命、北朝鮮とコンタクトを取ろうとしても、巨額の経済支援といったよほどの対価が伴わない限り、金正恩氏が相手をすることはないだろう。 その代わりに与正氏が対韓国の新たな窓口となるということを今回、示したということではないか』、説得力溢れる解説だ。
・『後継者としては疑問符がつく異例の言動  ただ、存在感を高めたとはいえ、金与正氏が今後、正恩氏を継ぐ最高指導者の道を歩むことになるかどうかははっきりしない。 北朝鮮は、これまで米国や韓国などを非難し、今回のような下品な言葉を吐くときは、なるべく「下の人間」たちに押しつけてきた。 朝鮮中央通信や労働新聞などが、朴槿恵韓国大統領を「売春婦」、オバマ米大統領を「アフリカ原生林のサル」などとののしったときは、祖国平和統一委員会や個人の名前で論評してきた。 今回のように、建国の父である金日成国家主席とその子孫である「白頭血統」のロイヤルファミリーの一員が、こうした言葉を使うのは異例といえる。 北朝鮮の最高指導者やロイヤルファミリーは、国民の尊敬を集める存在でなければならない。 北朝鮮では金日成主席や金正日総書記らのお言葉集や伝記が無数に出版されているが、最高指導者の発言はすべて「ですます」調になっている。  また、ウソや論理の矛盾が含まれていては権威の失墜につながるため、内容は慎重に吟味されてきた。 金与正氏は、金正恩氏の数少ない肉親であり、有力な後継者だが、まだ後継者の地位が固まったわけではないといえる。 後継者として育てることが決まっていれば、「人民が敬愛する最高領導者」としてのカリスマを備えさせるため、こうした下品な言葉は使わせないだろう。 与正氏は5月1日にあった、平安南道の順川リン酸肥料工場竣工式でも、正恩氏のそばに付き添う一方、テープカットのハサミを正恩氏に差し出す仕事もしていた。これも後継者としてはあってはならない行動だ。 正恩氏が金正日総書記と一緒に現地視察を行っていた時は、随行団は金総書記を案内する一方、正恩氏の周囲に付き添う動きを示していた。 金与正氏はもちろん、実質的な北朝鮮ナンバー2ではあるが、あくまでも最高随行者という役割でしかない』、「後継者として育てることが決まっていれば、「人民が敬愛する最高領導者」としてのカリスマを備えさせるため、こうした下品な言葉は使わせないだろう」、「金与正氏はもちろん、実質的な北朝鮮ナンバー2ではあるが、あくまでも最高随行者という役割でしかない」、素晴らしい読みだ。
・『運命共同体の損得勘定で都合よく使われている可能性も  こうしたことを考えると、今回の一連の挑発行動で金与正氏の名前で行われている談話は、別の見方をすれば与正氏の人格を否定する行為だともいえる。 また、こうした行為は最高指導者の金正恩氏では見られないが、ロイヤルファミリーに及んだことは興味深い。 北朝鮮では長く、「抗日パルチザンとして祖国を解放した英雄」である金日成主席の威光が残っていた。金主席に比べてカリスマ性がない金正日総書記は、軍がすべてを優先する「先軍政治」を敷いた。 長い期間をかけて築いた党や軍、政府などの人脈を駆使して最高指導者のパワーを維持した。 当時の北朝鮮にとっては、金正日総書記の言葉は憲法よりも重く、党の会議や閣議など、単なるお飾りだった。 だが、準備期間もほとんどなく登場した金正恩氏には、カリスマ性も人脈も経験も不足している。2011年末の権力継承から10年近く経っても党や軍、政府の人事を繰り返しているのも、依然として権力掌握に不安を感じているからだろう。 当然、その不安を補うのが、30代から40代を中心とした金正恩氏の補佐陣だ。書記官室に所属し、その実数は30人程度だともいわれている。また、父や祖父の遺産を利用するため、崔竜海国務委員会第1副委員長ら抗日パルチザンの家系を大事にし、支持を取り付けている。 その結果、こうした人々が「利益共同体」となって、今の金正恩体制を支えている。 北朝鮮の市民は、こうした指導層を「同じ船に乗った人々」と呼ぶ。まさに運命共同体だ。 金与正氏の「人格」も、こうした運命共同体の損得勘定に従って、都合よく使い分けられている可能性がある。 だから、2018年2月に笑顔を振りまいた相手の文在寅大統領に、いきなり激烈な言葉を浴びせることもできるというわけだ。 しかし、こうした現象がさらに進むと、名実ともに独裁者だった北朝鮮の最高指導者は、徐々に利益集団の象徴という存在に変わっていくだろう。 金与正氏は案外、複雑な思いで、自分の名前で出される談話を眺めているのかもしれない』、「補佐陣だ。書記官室に所属し、その実数は30人程度・・・「利益共同体」となって、今の金正恩体制を支えている・・・金与正氏の「人格」も、こうした運命共同体の損得勘定に従って、都合よく使い分けられている可能性」、実権は「補佐陣」にあるような書きぶりだ。当否はともかく、大変参考になる見方だ。
タグ:金与正は朝鮮半島の歴史で1120年ぶり4人目の女王になれるのか AERAdot 朴承珉 北朝鮮問題 (その20)(「金正恩死亡説」誤報も妹・与正氏が1120年ぶりに北朝鮮の女王になる日、韓国を「敵」呼ばわりし 報復を示唆した北朝鮮の真意、韓国文大統領の「親北政策大失敗」を象徴するケソン爆破 元駐韓大使が解説、ケソン南北連絡事務所爆破の“主役” 金与正氏の「本当の役割」) 『新羅』時代に真聖女王という女王が存在 「「金正恩死亡説」誤報も妹・与正氏が1120年ぶりに北朝鮮の女王になる日」 金与正氏の「人格」も、こうした運命共同体の損得勘定に従って、都合よく使い分けられている可能性 「利益共同体」となって、今の金正恩体制を支えている 補佐陣だ。書記官室に所属し、その実数は30人程度 運命共同体の損得勘定で都合よく使われている可能性も 金与正氏はもちろん、実質的な北朝鮮ナンバー2ではあるが、あくまでも最高随行者という役割でしかない 後継者として育てることが決まっていれば、「人民が敬愛する最高領導者」としてのカリスマを備えさせるため、こうした下品な言葉は使わせないだろう 北朝鮮は、これまで米国や韓国などを非難し、今回のような下品な言葉を吐くときは、なるべく「下の人間」たちに押しつけてきた 後継者としては疑問符がつく異例の言動 「万一の事態」に備える役割 正恩氏と首脳外交を分担 金正恩氏の健康状態が思わしくなく、業務分担を行う必要に迫られた面もありそうだ。 正恩氏は春以降、公開活動がほぼ20日に1回というペースに激減 「正恩体制」に閉塞感 制裁長期化やコロナ感染 父親の金正日総書記が金与正氏に愛情を注いでいたのは有名な話だ。そして金総書記は、粗暴で反抗的な兄の正恩氏にむしろ手を焼いていた 韓国側も高い評価 「正反対」の行動の狙い 激しい言葉で韓国批判 「ほほえみ外交」のイメージ一掃 「ケソン南北連絡事務所爆破の“主役”、金与正氏の「本当の役割」」 牧野愛博 抜本的な政策転換が必要な時を迎えたといえる。それはすなわち、文政権の対北朝鮮政策の失敗を意味し、文政権にとっては大きな痛手となるだろう 文政権の対北朝鮮政策は失敗 北朝鮮の怒りに対処できない韓国 北朝鮮住民にとって最も効果的なのが韓国に責任を転嫁し、韓国との緊張を高めること 北朝鮮政府としては 北朝鮮住民の不満に有効に対処できない政府 人道支援 今年秋の収穫は肥料や農薬の不足で激減する危険性 北朝鮮の経済困難で住民の不満は最高潮に 文政権が総選挙で大勝利を収めても、姿勢が変わらないのを見て、今回のような強硬な政策を実行する決断に至った これまでの韓国の米朝仲介失敗を、今度はしっかりと問題視するというのが北朝鮮の姿勢 北朝鮮の強硬姿勢の背景には韓国への不満が鬱積 北朝鮮軍の選択肢は多様 文政権の南北政策にとって大きな痛手 連絡事務所の破壊は南北関係の清算を意味 北朝鮮の軍事行動は既定路線か 「韓国文大統領の「親北政策大失敗」を象徴するケソン爆破、元駐韓大使が解説」 武藤正敏 ダイヤモンド・オンライン トランプ政権に求められるのは、同盟国である韓国との間に摩擦を生み出すことを避け、両国の足並みをそろえるよう努めることだ。 さもなければ、北朝鮮は米韓関係を揺さぶり、危機をつくり出すことによって、アメリカと韓国の一方、もしくは両方から譲歩を引き出そうとし続けるだろう 北朝鮮の経済は壊滅的なダメージを受けている 中国との国境も閉ざされた 新型コロナウイルス 金正恩(キム・ジョンウン)体制は韓国を「敵」と位置付け 韓国との公式の通信連絡線を全て遮断 ここにきて北朝鮮は、アメリカと韓国に対する忍耐が限界に近づいているという意思表示を始めた 「韓国を「敵」呼ばわりし、報復を示唆した北朝鮮の真意」 クリスティン・リー Newsweek日本版 与正氏の夫が現在、国のトップである最高人民会議常任委員長である崔竜海副委員長の次男 与正は正恩よりも4歳若く留学しているため、入学時に学力差が広がっておらず、成績は兄よりよかった 1996年4月から2000年末まで兄の正恩とともにスイス・ベルンに留学
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