大学(その7)(批判殺到 東大総長選“消された音声データ”の恥ずべき中身、コロナ禍が変えた学校と教育 「大学爆破予告」急増の背景にあるものとは、2ちゃん創設者が論破する「学歴不要論」のウソ 海外に出たいなら なおさら「学歴」は必要だ) [社会]
大学については、7月15日に取上げた。今日は、(その7)(批判殺到 東大総長選“消された音声データ”の恥ずべき中身、コロナ禍が変えた学校と教育 「大学爆破予告」急増の背景にあるものとは、2ちゃん創設者が論破する「学歴不要論」のウソ 海外に出たいなら なおさら「学歴」は必要だ)である。
先ずは、10月13日付け日刊ゲンダイが掲載したジャーナリストの伊藤博敏氏による「批判殺到 東大総長選“消された音声データ”の恥ずべき中身」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/279867
・『太った豚になるよりは、痩せたソクラテスになれ――。1964年3月、大河内一男東大総長が、卒業式で述べたというこの言葉は、日本アカデミズムの頂点に立つ東大の気概を示す名言として記憶されている。が、56年を経た今、東大の権威の失墜と統治の劣化を象徴する出来事が、10月2日選出の総長選で起きた。 経緯はこうだ。 五神真総長が来年3月、6年の任期満了で退任するのに伴い、4月28日、総長選の開始が告示された。7月7日、代議員会で11人の1次候補者が選ばれ、同9日、経営協議会が1人を推薦。学内の教員8人と経営協議会の8人で構成される総長選考会議が、9月2日と4日に面接・審査を行い、7日に選考会議を開き、藤井輝夫副学長・元生産技術研究所長、染谷隆夫工学系研究科長、永井良三自治医科大学学長・元東大医学部付属病院長の3人の2次候補者を選んだ。30日、有資格者による意向投票が行われ、藤井氏を選出。そのまま第31代総長に就任することになった。 問題となったのは、9月7日の総長選考会議である。それまでも、第1次候補者の氏名を公表しないなど不透明な選考過程に不満は強かったが、小宮山宏議長(28代総長)による強引な議事進行、怪文書を利用した特定候補の排除、文系や女性を排し、理系3人に絞るなど偏った選考だとして、元理事、学部長、研究所長らからの質問状や要望書が相次いだ。 むしろ筆者が驚かされたのは、これ以降の大学及び小宮山議長の対応である。学内外からの要望書や取材要請に対し、小宮山氏は「2日の総長選出後の記者会見で明らかにする」と、答えていた。が、当日、小宮山氏は「総長選考の在り方について改善と検証に取り組みます」と、通り一遍の言葉でお茶を濁した。また、会見は記者クラブに限り、場所と時間は「機密事項につき教えられない」とのこと。あまつさえ、議事録は残しておらず、会議の模様を録音した音声データは、大学事務局が消去していた。 何を消したかったのか』、「総長」選挙でこんな不正がまかり通っていたとは、心底驚いた。「会見は記者クラブに限り、場所と時間は「機密事項につき教えられない」、「議事録は残しておらず、会議の模様を録音した音声データは、大学事務局が消去」、ここまで秘密主義に走るとは開いた口が塞がらない
・『筆者は音声データの反訳(テープ起こし)を入手した。そこでは、小宮山議長主導の候補者の絞り込み(辞退2人を除き10人を3人に)が延々と行われ、学内で不満の強かった多様性(文系と女性)の排除、匿名文書を利用した小宮山氏主導による特定候補の除外過程が明らかだった。プライバシーに触れる部分もあり、全過程を公開する必要はあるまい。だが、説明責任を果たさずデータを消去。逃げに徹して恥じないのはなぜか。 反訳には、録音の有無の確認、議事録を「うまくまとめろ」という小宮山氏の指示もあるが、最後の選択は何も残さないこと……。行政文書を破棄して恥じない文化は、官僚を輩出する東京大学で培われている』、最後の皮肉は同感である。やはり「小宮山議長」は、きちんと説明すべきだろう。
次に、10月22日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したダイヤモンド社教育情報 森上教育研究所による「コロナ禍が変えた学校と教育、「大学爆破予告」急増の背景にあるものとは」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/251893
・『新型コロナウイルス禍は学校と教育に大きな影響を与えた。それまで遅々として進まなかった教育の情報通信技術(ICT)化が、遠隔授業の実施などを通していや応なしに進み、学校内の情報環境も急速に整えられようとしている。現場でいったい何が起きているのか、新しく開始する連載記事の中で、順次その現状をご紹介していく。今回はコロナ禍がもたらした負の側面として、この夏から急増した「爆破予告」が、教育機関、中でも大学に対して多く発生している現状を見ておこう』、「「爆破予告」が、教育機関、中でも大学に対して多く発生」、とは穏やかではない。どういうことだろうか。
・『時代の節目を襲ったコロナ禍で変わったこと 2020年は、世界中が新型コロナウイルスとの戦いに明け暮れた年として歴史に刻まれることになりそうだ。1月に最後の大学入試センター試験が行われ、翌年からは新たに大学入学共通テストが始まるという大学入試改革の節目の年をコロナ禍が直撃した。 それまでは通信制高校でもっぱら行われていた動画による遠隔授業などが、一般の中高でも慌ただしく4月以降開始され、Wi-Fiの整備など校内での情報環境が急速に整えられた。私立中高一貫校を中心に、自らの端末を持ち込むBYOD(注1)も含めて、1人1台の端末を利用した授業などが現在では日常的に行われるようになっている。 早い学校では2019年からクロームブックやiPadを持たせるなどして、このような取り組みは始まっていたが、コロナ禍がその後押しをした側面も否めない。それは改訂された学習指導要領に「新しい時代を生きる子どもたちに必要な力」として提示された資質・能力の3つの柱(学びに向かう力、知識および技能、思考力・判断力・表現力)の実現に寄与するものでもある。 これまで十分な予算がつかなかったこともあり、遅々として進まなかったGIGAスクール構想(注2)も急速に進展しそうである。もっとも、現場は文部科学省が考えるようには必ずしも対応してはいない。 また、プログラミングを始めとしたICT(情報通信技術)からAI(人工知能)へとトレンドが変化する教育への取り組みも、地域によるかなりの温度差を伴いながら進んでいる。保護者の時代にはなかったこうした新たな教育の現状についても、毎週木曜日に予定している新たな連載の中で、順次、取り上げていきたい。 全国の公立学校での導入が進むGIGAスクール構想が、現場でどのような状況に陥っているのか。あまり報道されることのないその実態などについては、豊福晋平・国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授の指摘に耳を傾けていきたい。 10年ひと昔とはいうが、ICTの進展に合わせて子どもたちを取り巻く環境にも変化している。2000年代はデジタルネイティブ世代だったが、2010年代はスマホネイティブ、2020年代はクラウドネイティブとでも名付けた方がいいような世代に移行しようとしている。こうした時代に即したICTやAI教育のあり方について、讃井康智・ライフイズテック取締役(最高教育戦略責任者)の取り組みをご紹介していく。 ところでスマホネイティブ世代は、情報の検索をGoogleやYahoo!といった検索サイトではなく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブやフェイスブックといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で行う傾向がある。 Spectee(スペクティ)は、公開されているSNSの情報をAIにより解析、リアルタイムで危機管理情報を提供する、そうした時代の流れに沿った新進気鋭の企業である。台風のような災害時には24時間休むことなく情報を発信し、日常的な事故や事件も速やかに発するため、官公庁やマスコミ、サプライチェーンを持つ企業などを顧客に持つ。同社は、コロナ禍で自粛が続いたこの夏、社会のある異変をとらえていた』、「スマホネイティブ世代は、情報の検索をGoogleやYahoo!といった検索サイトではなく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブやフェイスブックといったSNS・・・で行う傾向がある」、なるほど。
(注1)BYOD:Bring your own device(Wikipedia)
(注2)GIGAスクール構想:「児童生徒向けの1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子どもたちを誰一人取り残すことのなく、公正に個別最適化された創造性を育む教育を、全国の学校現場で持続的に実現させる構想」(Education通信)
・『大学への「爆破予告」が相次ぐ 4月7日、政府によって「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が、まずは1カ月間発令された。新学期を迎えたばかりの各地の大学は、これを受けてキャンパスが閉鎖され、学生は遠隔授業を余儀なくされた。京都の私大で発生したクラスターが、学生の帰省に伴い各地に拡散したことも事態を深刻化させた。5月25日、緊急事態の終了が宣言されたが、大学のキャンパスは引き続き閉じられたままだった。 スペクティでは、AIによりリアルタイムで事件・事故情報を収集し、最後は人間の目でその情報の確度を判断している。その責任者である根来諭・同社取締役COOは、6月から「爆破予告」が急速に増加していることに気がついていた。 上のグラフのように、この1年間を見ても、2020年5月までは「爆破予告」は月に数件発生する程度だった。大学に対する脅迫は、2019年11月に東京と名古屋の女子大が、12月に東京都心の私大キャンパスが、2020年2月に神奈川にある東京の私大のキャンパスがその対象となったくらいで、むしろ中学・高校への脅迫の方が多いくらいだったのだ。 6月は、東京、大阪、茨城で市役所への予告が相次ぎ、出入国管理局や警察署も対象になっている。一方、大学では、東京と大阪の公立校へのものが発生したくらいだった。大阪の場合は府立と市立の大学統合に絡めた脅迫と捉えられたものの、まだ件数的には少なかったのだ。 例年なら夏休みに入る7月から、様相が一変する。あまり全国的には報道されていないが、福岡・大阪・京都・静岡で中高などへの予告があった一方で、大学への脅迫が急増している。福岡で国立・私立の複数の大学が、長崎・熊本・島根・兵庫・愛知・静岡・岩手・北海道では国公立の大学が対象となり、一気に全国に拡大した。京都では有名私大2校も標的にされている。 8月には爆破予告の合計が45件となり、教育機関がその半分を占めるほどになった。今年は休校期間中の授業の遅れを取り戻すため、中高では夏休みが短縮されている。その点、キャンパスが閉じられたままの大学に対する脅迫は20件も発生している。 高知・島根・兵庫・京都・岐阜の国公立大に加えて、神奈川や東京の国立大も標的になることで、首都圏にも被害が拡大してきた。また、広島・大阪・京都・名古屋の私大も対象にされ、2度目の脅迫で東京に設けたキャンパスを一時閉鎖もする私大も現れている』、確かに「グラフ」では7月以降の大学への「爆破予告」の増加は顕著だ。
・『10月になっても衰えない発生件数 2学期が始まり、多くの小中高で通常の対面事業が再開した9月には、特定の市内で複数の学校や施設に対する爆破予告が一挙に拡大している。このように教育機関が狙われる傾向が鮮明になり、沖縄の私大、東京の美大、愛媛・岡山・千葉の国立大でも発生、大阪では私立の5大学が狙われた。 中でも早稲田大学への脅迫は大きく報じられた。3年前の11月にも同様の爆破予告を受け、その時は3限目まで休講となっている。産経新聞が報じたように、「9月4日に主要建造物を爆破する」というメールが大学に届き、今回は全国の大学キャンパスや付属校も対象になり施設は全て閉鎖されるなど格段に対応レベルが上がっている。 爆破予告が行われると、対象となった大学はキャンパスの閉鎖や入場制限を行い、警備員の巡回を強める。警察に被害届を出す一方、被った損害に対する賠償請求にも備えている。刑事的には法定刑が3年以下の懲役である威力業務妨害罪に問われる。3年前、競艇場に爆破予告した被告に対して、検察は懲役2年6カ月を求刑、初犯であったのにもかかわらず、執行猶予なしの懲役1年6カ月の判決が地裁で言い渡されている。 学校関係に詳しい弁護士は、刑事上の責任もさることながら、民事上の損害賠償請求が巨額のものになることが予想され、文字通り身の破滅となることを指摘する。メールや掲示板の書き込みという気軽な行為で、コロナ禍のうっ憤晴らしをしたのかもしれないが、その代償はかなり高くつくことになる。 こうした爆破予告は、かつてならば電話や手紙で告げられていたが、昨今では掲示板への書き込みや大学へのメールで行われている。なぜ、この夏に急増したのかは、犯人の検挙に至っていないため、その動機も含め詳細は分からない。 問題は、10月上旬に30件以上の「爆破予告」が発生しており、19の大学が脅迫されるなど、発生件数のペースが落ちていないことにある。大学に対する大量の「爆破予告」も2020年のコロナ禍の歴史に刻まれることになりそうだが、迷惑極まりないこうした行為を止めるには、やはり犯人の検挙が最も効果的となるのだろう。 「ダイヤモンド社教育情報」では、twitterとfacebookで中高一貫校を中心に、学校・教育・入試に関する多彩な話題をお届けします』、「爆破予告が行われると、対象となった大学はキャンパスの閉鎖や入場制限を行い、警備員の巡回を強める。警察に被害届を出す一方、被った損害に対する賠償請求にも備えている。刑事的には法定刑が3年以下の懲役である威力業務妨害罪に問われる」、「刑事上の責任もさることながら、民事上の損害賠償請求が巨額のものになることが予想され、文字通り身の破滅となることを指摘する」、無論、「爆破予告」は犯罪であるが、これだけ増えている背景には大学側の責任もありそうだ。コロナ禍で大学の講義はオンライン形式のみで、対面形式がないので、1年生は友人も出来ず、孤立しているのは問題である。友人を作るのも、大学生活には不可欠の要素だ。大学としても、学生の相談に乗るなど親身の対応が必要な筈だ。
第三に、12月11日付け東洋経済オンラインが掲載した元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏による「2ちゃん創設者が論破する「学歴不要論」のウソ 海外に出たいなら、なおさら「学歴」は必要だ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/393560
・『インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」創設者でコメンテーターとしても活躍するひろゆき氏が『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』を上梓しました。同書では社会・仕事・教育・政治・人間関係について、忖度(そんたく)抜きで持論を展開しています。本稿では、その一部を抜粋しお届けします』、「ひろゆき氏」の見解とは興味深そうだ。
・『「大卒に意味はない!」のウソ 最近、大学へわざわざ高い学費を払って通う必要はないという風潮があります。 「大学不要論」を掲げる人たちはよく「大学に行かなくても大抵のことは学べる」と主張します。確かにこれは一理あります。ネット全盛期のこの時代、本人に学ぶ意欲さえあれば、大学に行かなくても学ぶことはできます。 ただ、僕は「大学はとりあえず卒業しておく価値がある」と思っています。 高卒の男性の生涯賃金(退職金を含まない)は平均で2億1000万円。一方、大卒・大学院卒の男性は2億7000万円。その差6000万円は家1軒分にあたる金額を優に超えています。女性の場合も、高卒と大卒・大学院卒の差は7000万円と大きな開きがあります。 しかも、高卒は大卒よりも最低4年は早く働き始めているわけですから、時給に直せばかなりの開きがあることになります。 日本の大学で教えていることは、一部の専門的な分野を除いて、社会に出てからあまり役に立ちません。 大学で学んだことが企業で生かされていないとすると、高卒の人と大卒の人で仕事内容はそれほど大きく変わらないはずです。にもかかわらず、生涯賃金に6000万円もの開きがある。 これは、日本企業が「大学で何を学んだか」ではなく、「大卒である」ことに価値を見いだしていることの表れでしょう。 もちろん、ビル・ゲイツ氏やマーク・ザッカーバーグ氏、日本では堀江貴文さんのように大学を中退して成功している人はいます。でも、それはごく一握りの超優秀な人たちです。一般的には、大卒という肩書きは持っておいて損はないのです。もっと言えば、高い学歴を持っておくのに越したことはありません。 というのも、学歴が高い人たちは、的確な目標を設定し、計画どおりに努力を重ね、成果を挙げてきているという「実績」があるからです。そういう能力だけは最低限、周りから評価してもらえます。 一方、学歴という目安がないと、そもそもの信用が得られにくいのです。 学歴もなく、実績もない若者に、大きな仕事を任せてくれる人は誰もいません。まずは下積み的な仕事を経て、少しずつ信用を積み重ねていく必要があります。これは時間がかかりますし、下積みを重ねたところで、大きな仕事を振ってもらえる保証はどこにもありません。 一度、仕事で実績をつくれば、それをアピールしていくことができますが、最初のゼロを1にするのにとても苦労します。 また、海外で働くためにも学歴は大事です。就労ビザの条件として、一定以上の学歴を求めている国はいくつもあります。 タイ、インド、韓国など学歴を問わない国もありますが、カナダ、ベトナムは大卒以上、マレーシアは大卒か短大卒以上などと、高卒ではビザが取れない国がかなり多いのです。 それに、価値観も異なる海外では、国内以上に「その人となりを見る」ことは困難。どうしても、学歴のようなわかりやすい基準に頼ることが多くなります。 「日本みたいに不自由な国を飛び出して海外で活躍するから、学歴なんて必要ない」というのは、実は大きな勘違いです。海外に出たいと思っているならなおさら、学歴を軽視してはダメなのです』、「高卒の人と大卒の人で仕事内容はそれほど大きく変わらないはずです。にもかかわらず、生涯賃金に6000万円もの開きがある」、そんなに差があるとは初めて知った。かつての「高卒」には優秀な人も多かったが、最近ではそうでもないとすれば、この差はもっと大きくなっている可能性がある。「海外に出たいと思っているならなおさら、学歴を軽視してはダメなのです」、その通りだ。
・『デジタルネイティブ世代の「意外な特徴」 「デジタルネイティブ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。学生時代からインターネットがある環境で育ってきた世代のことを指します。日本では1990年以降に生まれた人が該当します。今の大学生もデジタルネイティブ世代です。 この世代の人たちは、それ以前の生まれの人よりデジタル機器の扱いに慣れているので、彼らが社会に出ることで、仕事のデジタル化が急速に進んでいくのではないかと期待されていました。その流れに乗り遅れないように、必死でパソコンスキルを学んだおじさんたちも多いのではないでしょうか。 しかし、実際にデジタルネイティブ世代が会社に入ってくると、彼らは「スマホデジタル世代」であって、「パソコンデジタル世代」ではないことが明らかになってきました』、意外だが、よくよく考えるとそうなのだろう。
・『多くの大学生がパソコンを使いこなせていない 2016年に行われたNECパーソナルコンピュータの調査によると、大学1年生から3年生の75.7%、4年生の70.7%が「PCスキルに自信がない」と回答しています。 また、新卒採用に関わったことがある社会人に、新入社員のパソコンスキルに不安を感じるかどうか問うた答えは、「感じる」「やや感じる」が合計で57.2%となっています。 その一方で、44.3%の企業が、採用の際にパソコンスキルの有無を重視すると答えています。 ということは、企業が望んでいるにもかかわらず、多くの大学生がパソコンを使いこなせていない現実があるのです。 高校生までの子どもであれば、パソコンに触れる時間が少ないのもわかります。ただ、大学生はレポートを書いたり、発表資料をつくったりするので、パソコンを使う機会はありそうなものです。なぜ、7割以上もの大学生がパソコンスキルに自信がないのでしょうか。 フリーライターの地主恵亮さんが、スマホとパソコンの利用実態について大学生に取材をした記事(『最近の大学生はレポートをスマホで書く?おじさんライターが聞いてみた』)があります。この記事によると、大学生はレポート作成や動画編集など、ありとあらゆる作業をスマホで行っているようです。 例えば、ある学生は、レポートをスマホのメモ帳に書き、それを大学の研究室のパソコンにメールをし、ワードにコピペして提出しています。 そんな回りくどいことをするくらいなら最初からパソコンで書けばいいのにと思ってしまいますが、パソコンのタイピング入力より、スマホのフリック入力のほうが早く書けるのだそうです。 また、動画の編集やチラシのデザインも全部スマホのアプリを使ってやっていて、大学生活を「スマホ1台」で乗り切っています。 こういう話を聞くと、大学生や若手社会人がパソコンスキルに不安がある理由がわかります。彼らはそもそもパソコンを使う機会がないのです。 NECパーソナルコンピュータの調査では、学生たちのパソコンスキルは、普段の利用時間と比例していることもわかっています。長い時間使っている学生ほどパソコンスキルに自信がある傾向が見られるようです』、「大学生はレポート作成や動画編集など、ありとあらゆる作業をスマホで行っているようです」、「パソコンのタイピング入力より、スマホのフリック入力のほうが早く書ける」、のであれば、「大学生や若手社会人がパソコンスキルに不安がある」、のは当然だ。
・『社会人になると「スマホだけでは不十分」な環境に だったら、どんどんパソコンに触れればいいのですが、多くの学生がそれをしません。なぜなら、「大学生活はスマホがあれば十分」だからです。 しかし、社会人になるといきなり「スマホだけでは不十分」な環境になります。 確かに、スマホにもいろいろな機能やアプリはあるものの、パソコンとは比較になりません。簡単な文章を書くくらいならスマホで十分かもしれませんが、複数枚にわたるプレゼン資料を作成するときやプログラムを書くときには、パソコンでなければ効率が悪いでしょう。 将来的には、スマホがパソコンレベルのスペックを有するようになる可能性はあります。となれば、職場からパソコンは消えてしまうかもしれません。 しかし、今はまだその時期ではありません。デジタルネイティブ世代の登場に期待していたのに、ふたを開けてみると自分たちよりパソコンスキルがない人たちばかりだったというのはなんとも皮肉な現実です。 僕らの世代は、スマホよりも先にパソコンがありました。だから、パソコン主体でスマホはサブという使い分けができています。 一方で、大学生になったときにはすでにスマホがあった世代は、あえてパソコンを必要としてこなかったのでしょう。 もっと若い人たちも同様です。総務省が行った「通信利用動向調査」で、13歳から19歳までの人がインターネットを利用するときに使う機器について聞いたところ(複数回答あり)、次のような結果が出ています。 2013年の段階では、パソコン(自宅)73.8%、パソコン(自宅外)18.8%、タブレット15.1%、スマホ64.1%でした。 これが、5年後の2018年になると、パソコン41.3%、タブレット24.4%、スマホ76.6%と、パソコン利用派が大きく減っています。 となれば、今後ますますパソコンスキルに自信のない若者は増えていくでしょう』、「デジタルネイティブ世代の登場に期待していたのに、ふたを開けてみると自分たちよりパソコンスキルがない人たちばかりだったというのはなんとも皮肉な現実です」、その通りだ。「今後ますますパソコンスキルに自信のない若者は増えていくでしょう」、情けないけどこれが現実のようだ。
・『まずはパソコンを与えるべき 僕は、幼い子どもであっても、スマホやタブレットではなく、まずはパソコンを与えるべきだと思っています。 僕が子どもの頃、ファミコンを欲しがったら、親は代わりにパソコンを買ってくれました。このことには今も感謝しています。 ファミコンはファミコンとしてしか使えないため、僕はファミコン利用者にしかなれませんが、パソコンがあることで僕は「生産者」的な立ち位置にいることができました。 これはスマートフォンも同様です。スマホでもデザインや文書作成ができるアプリは出てきていますが、ビジネスの場で使えるレベルには至っていません。やはり、現時点では、スマホを使っている限り、あくまで「消費者」なのです。 「パソコンの扱いなんてお手の物だろう」と期待する会社側と、「パソコンなんてほとんど触ったことがない」と不安を抱える新入社員たち。そうした悲しいギャップは当分なくなりそうもありません』、「そうした悲しいギャップは当分なくなりそうもありません」、寂しい現実だ。打破するには、大学でのレポート提出で、パソコンでなければ出来ないようなものを出すとかの工夫も必要なのではなかろうか。
先ずは、10月13日付け日刊ゲンダイが掲載したジャーナリストの伊藤博敏氏による「批判殺到 東大総長選“消された音声データ”の恥ずべき中身」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/279867
・『太った豚になるよりは、痩せたソクラテスになれ――。1964年3月、大河内一男東大総長が、卒業式で述べたというこの言葉は、日本アカデミズムの頂点に立つ東大の気概を示す名言として記憶されている。が、56年を経た今、東大の権威の失墜と統治の劣化を象徴する出来事が、10月2日選出の総長選で起きた。 経緯はこうだ。 五神真総長が来年3月、6年の任期満了で退任するのに伴い、4月28日、総長選の開始が告示された。7月7日、代議員会で11人の1次候補者が選ばれ、同9日、経営協議会が1人を推薦。学内の教員8人と経営協議会の8人で構成される総長選考会議が、9月2日と4日に面接・審査を行い、7日に選考会議を開き、藤井輝夫副学長・元生産技術研究所長、染谷隆夫工学系研究科長、永井良三自治医科大学学長・元東大医学部付属病院長の3人の2次候補者を選んだ。30日、有資格者による意向投票が行われ、藤井氏を選出。そのまま第31代総長に就任することになった。 問題となったのは、9月7日の総長選考会議である。それまでも、第1次候補者の氏名を公表しないなど不透明な選考過程に不満は強かったが、小宮山宏議長(28代総長)による強引な議事進行、怪文書を利用した特定候補の排除、文系や女性を排し、理系3人に絞るなど偏った選考だとして、元理事、学部長、研究所長らからの質問状や要望書が相次いだ。 むしろ筆者が驚かされたのは、これ以降の大学及び小宮山議長の対応である。学内外からの要望書や取材要請に対し、小宮山氏は「2日の総長選出後の記者会見で明らかにする」と、答えていた。が、当日、小宮山氏は「総長選考の在り方について改善と検証に取り組みます」と、通り一遍の言葉でお茶を濁した。また、会見は記者クラブに限り、場所と時間は「機密事項につき教えられない」とのこと。あまつさえ、議事録は残しておらず、会議の模様を録音した音声データは、大学事務局が消去していた。 何を消したかったのか』、「総長」選挙でこんな不正がまかり通っていたとは、心底驚いた。「会見は記者クラブに限り、場所と時間は「機密事項につき教えられない」、「議事録は残しておらず、会議の模様を録音した音声データは、大学事務局が消去」、ここまで秘密主義に走るとは開いた口が塞がらない
・『筆者は音声データの反訳(テープ起こし)を入手した。そこでは、小宮山議長主導の候補者の絞り込み(辞退2人を除き10人を3人に)が延々と行われ、学内で不満の強かった多様性(文系と女性)の排除、匿名文書を利用した小宮山氏主導による特定候補の除外過程が明らかだった。プライバシーに触れる部分もあり、全過程を公開する必要はあるまい。だが、説明責任を果たさずデータを消去。逃げに徹して恥じないのはなぜか。 反訳には、録音の有無の確認、議事録を「うまくまとめろ」という小宮山氏の指示もあるが、最後の選択は何も残さないこと……。行政文書を破棄して恥じない文化は、官僚を輩出する東京大学で培われている』、最後の皮肉は同感である。やはり「小宮山議長」は、きちんと説明すべきだろう。
次に、10月22日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したダイヤモンド社教育情報 森上教育研究所による「コロナ禍が変えた学校と教育、「大学爆破予告」急増の背景にあるものとは」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/251893
・『新型コロナウイルス禍は学校と教育に大きな影響を与えた。それまで遅々として進まなかった教育の情報通信技術(ICT)化が、遠隔授業の実施などを通していや応なしに進み、学校内の情報環境も急速に整えられようとしている。現場でいったい何が起きているのか、新しく開始する連載記事の中で、順次その現状をご紹介していく。今回はコロナ禍がもたらした負の側面として、この夏から急増した「爆破予告」が、教育機関、中でも大学に対して多く発生している現状を見ておこう』、「「爆破予告」が、教育機関、中でも大学に対して多く発生」、とは穏やかではない。どういうことだろうか。
・『時代の節目を襲ったコロナ禍で変わったこと 2020年は、世界中が新型コロナウイルスとの戦いに明け暮れた年として歴史に刻まれることになりそうだ。1月に最後の大学入試センター試験が行われ、翌年からは新たに大学入学共通テストが始まるという大学入試改革の節目の年をコロナ禍が直撃した。 それまでは通信制高校でもっぱら行われていた動画による遠隔授業などが、一般の中高でも慌ただしく4月以降開始され、Wi-Fiの整備など校内での情報環境が急速に整えられた。私立中高一貫校を中心に、自らの端末を持ち込むBYOD(注1)も含めて、1人1台の端末を利用した授業などが現在では日常的に行われるようになっている。 早い学校では2019年からクロームブックやiPadを持たせるなどして、このような取り組みは始まっていたが、コロナ禍がその後押しをした側面も否めない。それは改訂された学習指導要領に「新しい時代を生きる子どもたちに必要な力」として提示された資質・能力の3つの柱(学びに向かう力、知識および技能、思考力・判断力・表現力)の実現に寄与するものでもある。 これまで十分な予算がつかなかったこともあり、遅々として進まなかったGIGAスクール構想(注2)も急速に進展しそうである。もっとも、現場は文部科学省が考えるようには必ずしも対応してはいない。 また、プログラミングを始めとしたICT(情報通信技術)からAI(人工知能)へとトレンドが変化する教育への取り組みも、地域によるかなりの温度差を伴いながら進んでいる。保護者の時代にはなかったこうした新たな教育の現状についても、毎週木曜日に予定している新たな連載の中で、順次、取り上げていきたい。 全国の公立学校での導入が進むGIGAスクール構想が、現場でどのような状況に陥っているのか。あまり報道されることのないその実態などについては、豊福晋平・国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授の指摘に耳を傾けていきたい。 10年ひと昔とはいうが、ICTの進展に合わせて子どもたちを取り巻く環境にも変化している。2000年代はデジタルネイティブ世代だったが、2010年代はスマホネイティブ、2020年代はクラウドネイティブとでも名付けた方がいいような世代に移行しようとしている。こうした時代に即したICTやAI教育のあり方について、讃井康智・ライフイズテック取締役(最高教育戦略責任者)の取り組みをご紹介していく。 ところでスマホネイティブ世代は、情報の検索をGoogleやYahoo!といった検索サイトではなく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブやフェイスブックといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で行う傾向がある。 Spectee(スペクティ)は、公開されているSNSの情報をAIにより解析、リアルタイムで危機管理情報を提供する、そうした時代の流れに沿った新進気鋭の企業である。台風のような災害時には24時間休むことなく情報を発信し、日常的な事故や事件も速やかに発するため、官公庁やマスコミ、サプライチェーンを持つ企業などを顧客に持つ。同社は、コロナ禍で自粛が続いたこの夏、社会のある異変をとらえていた』、「スマホネイティブ世代は、情報の検索をGoogleやYahoo!といった検索サイトではなく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブやフェイスブックといったSNS・・・で行う傾向がある」、なるほど。
(注1)BYOD:Bring your own device(Wikipedia)
(注2)GIGAスクール構想:「児童生徒向けの1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子どもたちを誰一人取り残すことのなく、公正に個別最適化された創造性を育む教育を、全国の学校現場で持続的に実現させる構想」(Education通信)
・『大学への「爆破予告」が相次ぐ 4月7日、政府によって「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」が、まずは1カ月間発令された。新学期を迎えたばかりの各地の大学は、これを受けてキャンパスが閉鎖され、学生は遠隔授業を余儀なくされた。京都の私大で発生したクラスターが、学生の帰省に伴い各地に拡散したことも事態を深刻化させた。5月25日、緊急事態の終了が宣言されたが、大学のキャンパスは引き続き閉じられたままだった。 スペクティでは、AIによりリアルタイムで事件・事故情報を収集し、最後は人間の目でその情報の確度を判断している。その責任者である根来諭・同社取締役COOは、6月から「爆破予告」が急速に増加していることに気がついていた。 上のグラフのように、この1年間を見ても、2020年5月までは「爆破予告」は月に数件発生する程度だった。大学に対する脅迫は、2019年11月に東京と名古屋の女子大が、12月に東京都心の私大キャンパスが、2020年2月に神奈川にある東京の私大のキャンパスがその対象となったくらいで、むしろ中学・高校への脅迫の方が多いくらいだったのだ。 6月は、東京、大阪、茨城で市役所への予告が相次ぎ、出入国管理局や警察署も対象になっている。一方、大学では、東京と大阪の公立校へのものが発生したくらいだった。大阪の場合は府立と市立の大学統合に絡めた脅迫と捉えられたものの、まだ件数的には少なかったのだ。 例年なら夏休みに入る7月から、様相が一変する。あまり全国的には報道されていないが、福岡・大阪・京都・静岡で中高などへの予告があった一方で、大学への脅迫が急増している。福岡で国立・私立の複数の大学が、長崎・熊本・島根・兵庫・愛知・静岡・岩手・北海道では国公立の大学が対象となり、一気に全国に拡大した。京都では有名私大2校も標的にされている。 8月には爆破予告の合計が45件となり、教育機関がその半分を占めるほどになった。今年は休校期間中の授業の遅れを取り戻すため、中高では夏休みが短縮されている。その点、キャンパスが閉じられたままの大学に対する脅迫は20件も発生している。 高知・島根・兵庫・京都・岐阜の国公立大に加えて、神奈川や東京の国立大も標的になることで、首都圏にも被害が拡大してきた。また、広島・大阪・京都・名古屋の私大も対象にされ、2度目の脅迫で東京に設けたキャンパスを一時閉鎖もする私大も現れている』、確かに「グラフ」では7月以降の大学への「爆破予告」の増加は顕著だ。
・『10月になっても衰えない発生件数 2学期が始まり、多くの小中高で通常の対面事業が再開した9月には、特定の市内で複数の学校や施設に対する爆破予告が一挙に拡大している。このように教育機関が狙われる傾向が鮮明になり、沖縄の私大、東京の美大、愛媛・岡山・千葉の国立大でも発生、大阪では私立の5大学が狙われた。 中でも早稲田大学への脅迫は大きく報じられた。3年前の11月にも同様の爆破予告を受け、その時は3限目まで休講となっている。産経新聞が報じたように、「9月4日に主要建造物を爆破する」というメールが大学に届き、今回は全国の大学キャンパスや付属校も対象になり施設は全て閉鎖されるなど格段に対応レベルが上がっている。 爆破予告が行われると、対象となった大学はキャンパスの閉鎖や入場制限を行い、警備員の巡回を強める。警察に被害届を出す一方、被った損害に対する賠償請求にも備えている。刑事的には法定刑が3年以下の懲役である威力業務妨害罪に問われる。3年前、競艇場に爆破予告した被告に対して、検察は懲役2年6カ月を求刑、初犯であったのにもかかわらず、執行猶予なしの懲役1年6カ月の判決が地裁で言い渡されている。 学校関係に詳しい弁護士は、刑事上の責任もさることながら、民事上の損害賠償請求が巨額のものになることが予想され、文字通り身の破滅となることを指摘する。メールや掲示板の書き込みという気軽な行為で、コロナ禍のうっ憤晴らしをしたのかもしれないが、その代償はかなり高くつくことになる。 こうした爆破予告は、かつてならば電話や手紙で告げられていたが、昨今では掲示板への書き込みや大学へのメールで行われている。なぜ、この夏に急増したのかは、犯人の検挙に至っていないため、その動機も含め詳細は分からない。 問題は、10月上旬に30件以上の「爆破予告」が発生しており、19の大学が脅迫されるなど、発生件数のペースが落ちていないことにある。大学に対する大量の「爆破予告」も2020年のコロナ禍の歴史に刻まれることになりそうだが、迷惑極まりないこうした行為を止めるには、やはり犯人の検挙が最も効果的となるのだろう。 「ダイヤモンド社教育情報」では、twitterとfacebookで中高一貫校を中心に、学校・教育・入試に関する多彩な話題をお届けします』、「爆破予告が行われると、対象となった大学はキャンパスの閉鎖や入場制限を行い、警備員の巡回を強める。警察に被害届を出す一方、被った損害に対する賠償請求にも備えている。刑事的には法定刑が3年以下の懲役である威力業務妨害罪に問われる」、「刑事上の責任もさることながら、民事上の損害賠償請求が巨額のものになることが予想され、文字通り身の破滅となることを指摘する」、無論、「爆破予告」は犯罪であるが、これだけ増えている背景には大学側の責任もありそうだ。コロナ禍で大学の講義はオンライン形式のみで、対面形式がないので、1年生は友人も出来ず、孤立しているのは問題である。友人を作るのも、大学生活には不可欠の要素だ。大学としても、学生の相談に乗るなど親身の対応が必要な筈だ。
第三に、12月11日付け東洋経済オンラインが掲載した元2ちゃんねる管理人のひろゆき氏による「2ちゃん創設者が論破する「学歴不要論」のウソ 海外に出たいなら、なおさら「学歴」は必要だ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/393560
・『インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」創設者でコメンテーターとしても活躍するひろゆき氏が『叩かれるから今まで黙っておいた「世の中の真実」』を上梓しました。同書では社会・仕事・教育・政治・人間関係について、忖度(そんたく)抜きで持論を展開しています。本稿では、その一部を抜粋しお届けします』、「ひろゆき氏」の見解とは興味深そうだ。
・『「大卒に意味はない!」のウソ 最近、大学へわざわざ高い学費を払って通う必要はないという風潮があります。 「大学不要論」を掲げる人たちはよく「大学に行かなくても大抵のことは学べる」と主張します。確かにこれは一理あります。ネット全盛期のこの時代、本人に学ぶ意欲さえあれば、大学に行かなくても学ぶことはできます。 ただ、僕は「大学はとりあえず卒業しておく価値がある」と思っています。 高卒の男性の生涯賃金(退職金を含まない)は平均で2億1000万円。一方、大卒・大学院卒の男性は2億7000万円。その差6000万円は家1軒分にあたる金額を優に超えています。女性の場合も、高卒と大卒・大学院卒の差は7000万円と大きな開きがあります。 しかも、高卒は大卒よりも最低4年は早く働き始めているわけですから、時給に直せばかなりの開きがあることになります。 日本の大学で教えていることは、一部の専門的な分野を除いて、社会に出てからあまり役に立ちません。 大学で学んだことが企業で生かされていないとすると、高卒の人と大卒の人で仕事内容はそれほど大きく変わらないはずです。にもかかわらず、生涯賃金に6000万円もの開きがある。 これは、日本企業が「大学で何を学んだか」ではなく、「大卒である」ことに価値を見いだしていることの表れでしょう。 もちろん、ビル・ゲイツ氏やマーク・ザッカーバーグ氏、日本では堀江貴文さんのように大学を中退して成功している人はいます。でも、それはごく一握りの超優秀な人たちです。一般的には、大卒という肩書きは持っておいて損はないのです。もっと言えば、高い学歴を持っておくのに越したことはありません。 というのも、学歴が高い人たちは、的確な目標を設定し、計画どおりに努力を重ね、成果を挙げてきているという「実績」があるからです。そういう能力だけは最低限、周りから評価してもらえます。 一方、学歴という目安がないと、そもそもの信用が得られにくいのです。 学歴もなく、実績もない若者に、大きな仕事を任せてくれる人は誰もいません。まずは下積み的な仕事を経て、少しずつ信用を積み重ねていく必要があります。これは時間がかかりますし、下積みを重ねたところで、大きな仕事を振ってもらえる保証はどこにもありません。 一度、仕事で実績をつくれば、それをアピールしていくことができますが、最初のゼロを1にするのにとても苦労します。 また、海外で働くためにも学歴は大事です。就労ビザの条件として、一定以上の学歴を求めている国はいくつもあります。 タイ、インド、韓国など学歴を問わない国もありますが、カナダ、ベトナムは大卒以上、マレーシアは大卒か短大卒以上などと、高卒ではビザが取れない国がかなり多いのです。 それに、価値観も異なる海外では、国内以上に「その人となりを見る」ことは困難。どうしても、学歴のようなわかりやすい基準に頼ることが多くなります。 「日本みたいに不自由な国を飛び出して海外で活躍するから、学歴なんて必要ない」というのは、実は大きな勘違いです。海外に出たいと思っているならなおさら、学歴を軽視してはダメなのです』、「高卒の人と大卒の人で仕事内容はそれほど大きく変わらないはずです。にもかかわらず、生涯賃金に6000万円もの開きがある」、そんなに差があるとは初めて知った。かつての「高卒」には優秀な人も多かったが、最近ではそうでもないとすれば、この差はもっと大きくなっている可能性がある。「海外に出たいと思っているならなおさら、学歴を軽視してはダメなのです」、その通りだ。
・『デジタルネイティブ世代の「意外な特徴」 「デジタルネイティブ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。学生時代からインターネットがある環境で育ってきた世代のことを指します。日本では1990年以降に生まれた人が該当します。今の大学生もデジタルネイティブ世代です。 この世代の人たちは、それ以前の生まれの人よりデジタル機器の扱いに慣れているので、彼らが社会に出ることで、仕事のデジタル化が急速に進んでいくのではないかと期待されていました。その流れに乗り遅れないように、必死でパソコンスキルを学んだおじさんたちも多いのではないでしょうか。 しかし、実際にデジタルネイティブ世代が会社に入ってくると、彼らは「スマホデジタル世代」であって、「パソコンデジタル世代」ではないことが明らかになってきました』、意外だが、よくよく考えるとそうなのだろう。
・『多くの大学生がパソコンを使いこなせていない 2016年に行われたNECパーソナルコンピュータの調査によると、大学1年生から3年生の75.7%、4年生の70.7%が「PCスキルに自信がない」と回答しています。 また、新卒採用に関わったことがある社会人に、新入社員のパソコンスキルに不安を感じるかどうか問うた答えは、「感じる」「やや感じる」が合計で57.2%となっています。 その一方で、44.3%の企業が、採用の際にパソコンスキルの有無を重視すると答えています。 ということは、企業が望んでいるにもかかわらず、多くの大学生がパソコンを使いこなせていない現実があるのです。 高校生までの子どもであれば、パソコンに触れる時間が少ないのもわかります。ただ、大学生はレポートを書いたり、発表資料をつくったりするので、パソコンを使う機会はありそうなものです。なぜ、7割以上もの大学生がパソコンスキルに自信がないのでしょうか。 フリーライターの地主恵亮さんが、スマホとパソコンの利用実態について大学生に取材をした記事(『最近の大学生はレポートをスマホで書く?おじさんライターが聞いてみた』)があります。この記事によると、大学生はレポート作成や動画編集など、ありとあらゆる作業をスマホで行っているようです。 例えば、ある学生は、レポートをスマホのメモ帳に書き、それを大学の研究室のパソコンにメールをし、ワードにコピペして提出しています。 そんな回りくどいことをするくらいなら最初からパソコンで書けばいいのにと思ってしまいますが、パソコンのタイピング入力より、スマホのフリック入力のほうが早く書けるのだそうです。 また、動画の編集やチラシのデザインも全部スマホのアプリを使ってやっていて、大学生活を「スマホ1台」で乗り切っています。 こういう話を聞くと、大学生や若手社会人がパソコンスキルに不安がある理由がわかります。彼らはそもそもパソコンを使う機会がないのです。 NECパーソナルコンピュータの調査では、学生たちのパソコンスキルは、普段の利用時間と比例していることもわかっています。長い時間使っている学生ほどパソコンスキルに自信がある傾向が見られるようです』、「大学生はレポート作成や動画編集など、ありとあらゆる作業をスマホで行っているようです」、「パソコンのタイピング入力より、スマホのフリック入力のほうが早く書ける」、のであれば、「大学生や若手社会人がパソコンスキルに不安がある」、のは当然だ。
・『社会人になると「スマホだけでは不十分」な環境に だったら、どんどんパソコンに触れればいいのですが、多くの学生がそれをしません。なぜなら、「大学生活はスマホがあれば十分」だからです。 しかし、社会人になるといきなり「スマホだけでは不十分」な環境になります。 確かに、スマホにもいろいろな機能やアプリはあるものの、パソコンとは比較になりません。簡単な文章を書くくらいならスマホで十分かもしれませんが、複数枚にわたるプレゼン資料を作成するときやプログラムを書くときには、パソコンでなければ効率が悪いでしょう。 将来的には、スマホがパソコンレベルのスペックを有するようになる可能性はあります。となれば、職場からパソコンは消えてしまうかもしれません。 しかし、今はまだその時期ではありません。デジタルネイティブ世代の登場に期待していたのに、ふたを開けてみると自分たちよりパソコンスキルがない人たちばかりだったというのはなんとも皮肉な現実です。 僕らの世代は、スマホよりも先にパソコンがありました。だから、パソコン主体でスマホはサブという使い分けができています。 一方で、大学生になったときにはすでにスマホがあった世代は、あえてパソコンを必要としてこなかったのでしょう。 もっと若い人たちも同様です。総務省が行った「通信利用動向調査」で、13歳から19歳までの人がインターネットを利用するときに使う機器について聞いたところ(複数回答あり)、次のような結果が出ています。 2013年の段階では、パソコン(自宅)73.8%、パソコン(自宅外)18.8%、タブレット15.1%、スマホ64.1%でした。 これが、5年後の2018年になると、パソコン41.3%、タブレット24.4%、スマホ76.6%と、パソコン利用派が大きく減っています。 となれば、今後ますますパソコンスキルに自信のない若者は増えていくでしょう』、「デジタルネイティブ世代の登場に期待していたのに、ふたを開けてみると自分たちよりパソコンスキルがない人たちばかりだったというのはなんとも皮肉な現実です」、その通りだ。「今後ますますパソコンスキルに自信のない若者は増えていくでしょう」、情けないけどこれが現実のようだ。
・『まずはパソコンを与えるべき 僕は、幼い子どもであっても、スマホやタブレットではなく、まずはパソコンを与えるべきだと思っています。 僕が子どもの頃、ファミコンを欲しがったら、親は代わりにパソコンを買ってくれました。このことには今も感謝しています。 ファミコンはファミコンとしてしか使えないため、僕はファミコン利用者にしかなれませんが、パソコンがあることで僕は「生産者」的な立ち位置にいることができました。 これはスマートフォンも同様です。スマホでもデザインや文書作成ができるアプリは出てきていますが、ビジネスの場で使えるレベルには至っていません。やはり、現時点では、スマホを使っている限り、あくまで「消費者」なのです。 「パソコンの扱いなんてお手の物だろう」と期待する会社側と、「パソコンなんてほとんど触ったことがない」と不安を抱える新入社員たち。そうした悲しいギャップは当分なくなりそうもありません』、「そうした悲しいギャップは当分なくなりそうもありません」、寂しい現実だ。打破するには、大学でのレポート提出で、パソコンでなければ出来ないようなものを出すとかの工夫も必要なのではなかろうか。
タグ:元理事、学部長、研究所長らからの質問状や要望書が相次いだ 時代の節目を襲ったコロナ禍で変わったこと (その7)(批判殺到 東大総長選“消された音声データ”の恥ずべき中身、コロナ禍が変えた学校と教育 「大学爆破予告」急増の背景にあるものとは、2ちゃん創設者が論破する「学歴不要論」のウソ 海外に出たいなら なおさら「学歴」は必要だ) この夏から急増した「爆破予告」が、教育機関、中でも大学に対して多く発生 打破するには、大学でのレポート提出で、パソコンでなければ出来ないようなものを出すとかの工夫も必要 大学への「爆破予告」が相次ぐ そうした悲しいギャップは当分なくなりそうもありません で行う傾向がある スマホネイティブ世代は、情報の検索をGoogleやYahoo!といった検索サイトではなく、ツイッターやインスタグラム、ユーチューブやフェイスブックといったSNS 小宮山宏議長(28代総長)による強引な議事進行、怪文書を利用した特定候補の排除、文系や女性を排し、理系3人に絞るなど偏った選考 「コロナ禍が変えた学校と教育、「大学爆破予告」急増の背景にあるものとは」 まずはパソコンを与えるべき 今後ますますパソコンスキルに自信のない若者は増えていくでしょう ダイヤモンド・オンライン 大学 デジタルネイティブ世代の登場に期待していたのに、ふたを開けてみると自分たちよりパソコンスキルがない人たちばかりだったというのはなんとも皮肉な現実です やはり「小宮山議長」は、説明責任を果たすべきだろう 行政文書を破棄して恥じない文化は、官僚を輩出する東京大学で培われている 社会人になると「スマホだけでは不十分」な環境に 大学生や若手社会人がパソコンスキルに不安がある パソコンのタイピング入力より、スマホのフリック入力のほうが早く書ける 大学生はレポート作成や動画編集など、ありとあらゆる作業をスマホで行っているようです 多くの大学生がパソコンを使いこなせていない 実際にデジタルネイティブ世代が会社に入ってくると、彼らは「スマホデジタル世代」であって、「パソコンデジタル世代」ではないことが明らかになってきました デジタルネイティブ世代の「意外な特徴」 「議事録は残しておらず、会議の模様を録音した音声データは、大学事務局が消去 海外に出たいと思っているならなおさら、学歴を軽視してはダメなのです」、その通りだ 会見は記者クラブに限り、場所と時間は「機密事項につき教えられない」 高卒の人と大卒の人で仕事内容はそれほど大きく変わらないはずです。にもかかわらず、生涯賃金に6000万円もの開きがある 「大卒に意味はない!」のウソ 2ちゃん創設者が論破する「学歴不要論」のウソ 海外に出たいなら、なおさら「学歴」は必要だ 伊藤博敏 ひろゆき 東洋経済オンライン 大学としても、学生の相談に乗るなど親身の対応が必要 コロナ禍で大学の講義はオンライン形式のみで、対面形式がないので、1年生は友人も出来ず、孤立しているのは問題 大学側の責任も 9月7日の総長選考会議 刑事上の責任もさることながら、民事上の損害賠償請求が巨額のものになることが予想され、文字通り身の破滅となることを指摘する 爆破予告が行われると、対象となった大学はキャンパスの閉鎖や入場制限を行い、警備員の巡回を強める。警察に被害届を出す一方、被った損害に対する賠償請求にも備えている。刑事的には法定刑が3年以下の懲役である威力業務妨害罪に問われる 10月になっても衰えない発生件数 「批判殺到 東大総長選“消された音声データ”の恥ずべき中身」 有資格者による意向投票が行われ、藤井氏を選出。そのまま第31代総長に就任することになった 日刊ゲンダイ 藤井輝夫副学長・元生産技術研究所長