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ネットビジネス(その10)(はじめしゃちょーとUUUM・鎌田和樹社長CEOが語る 「スターも事務所もまだ進化できる」、人気のゲーム機など高額転売はやりたい放題 「転売ヤー」の増殖を誰も止められない事情、インタビュー/メルカリ日本事業CEO 田面木宏尚 「転売対策で法律に頼ったら事業者として失格」) [産業動向]

ネットビジネスについては、昨年7月25日に取上げた。今日は、(その10)(はじめしゃちょーとUUUM・鎌田和樹社長CEOが語る 「スターも事務所もまだ進化できる」、人気のゲーム機など高額転売はやりたい放題 「転売ヤー」の増殖を誰も止められない事情、インタビュー/メルカリ日本事業CEO 田面木宏尚 「転売対策で法律に頼ったら事業者として失格」)である。

先ずは、昨年11月10日付け東洋経済プラス「はじめしゃちょーとUUUM・鎌田和樹社長CEOが語る 「スターも事務所もまだ進化できる」」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/25176
・『ユーチューブでの動画投稿を続けること8年のはじめしゃちょー(注2)と、ユーチューバーなどクリエーターのマネジメント事務所・UUUMを創業し、7年間経営の舵を取ってきた鎌田和樹社長(注1)。激変するユーチューブ市場のど真ん中を歩んできた2人に、自身と業界の展望を聞いた(Qは聞き手の質問)。 Q:UUUM創業時と現在でユーチューブを取り巻く環境はどう変わりましたか? 鎌田和樹社長(以下、鎌田):コンテンツの作り手と内容、両方のバリエーションがかなり広がった。 最初はHIKAKIN(ヒカキン)やはじめしゃちょーのように、1人でいろいろなネタを手がけるユーチューバーが脚光を浴びた。そこに複数人のグループ型ユーチューバーやバーチャルユーチューバーが出てきて、コンテンツ面ではガジェット系から、美容、旅行、釣りといったジャンル特化型へ広がっていった。老若男女に視聴者の裾野が広がったからこその変化だと感じている。 企業がユーチューバーやその事務所に向ける目も劇的に変わった。創業当時、真夏も真冬もあちこち営業して個人が発信する動画の影響力について語って回ったけど、「どこぞの個人になんでお金を出さなきゃいけないんですか?」という反応ばかりだった。 それが今は、動画で商品紹介をしてほしい、テレビCMに出てほしいと、たくさん声がかかる。直近では日本コカ・コーラの「東京2020」関連の案件なども経験させてもらい、社会的な信頼を勝ち取れてきたのだと実感する。 Q:わずか数年でこれだけの変化が起こった要因は? 鎌田:ひとえに、ユーチューバーたちの頑張りではないか。全然見られなくても、儲からなくても、自分が楽しいからやるというクリエーターが根気強くコンテンツを増やしていったことで、視聴者の関心が高まり市場が形成された。 個人でも自由な表現で活躍できる、それを生活の糧にできるんだと、「ジャパニーズ・ドリーム」みたいなものを見せてくれた。だから、あこがれの職業として子どもたちの人気も得ているのだと思う』、「わずか数年でこれだけの変化が起こった要因は」、「ユーチューバーたちの頑張りではないか。全然見られなくても、儲からなくても、自分が楽しいからやるというクリエーターが根気強くコンテンツを増やしていったことで、視聴者の関心が高まり市場が形成された。 個人でも自由な表現で活躍できる、それを生活の糧にできるんだと、「ジャパニーズ・ドリーム」みたいなものを見せてくれた。だから、あこがれの職業として子どもたちの人気も得ているのだと思う」、なるほど。
・『注1:かまだ・かずき/2003年大手通信会社に入社。総務、店舗開発・運営などで実績を上げ、2011年より系列会社役員。その後起業を決意し、ヒカキンとの出会いを経て2013年に現UUUM設立。
・(注2:はじめしゃちょー/2012年、大学在学中に同級生とともにユーチューブへの動画投稿を開始。実験系をメインにオールジャンルの動画を手がける。チャンネル登録者数は890万人超』、
・『会社としてできたことを挙げるなら、株式上場するなど社会的信頼を得る努力をしたことか。ユーチューバーはどうしても、クレジットカードを作れない、家を借りたいのに審査がおりないといったことがザラだった。 今は(所属先がUUUMであることを保証に)そういう不便を徐々に解消できている。広告主企業とユーチューバーとのハブ機能を果たすうえでも、企業としての社会的信頼は重要だ。 はじめしゃちょー(以下、はじめ):僕は「マルチクリエイター」と言われることが多いけど、自分でそう名乗ったわけではなく、ジャンル特化のユーチューバーが増える中でそう呼ばれるようになった。自分が変わったというより、周りの環境が変わったと感じる。 最近の大きな変化は、テレビで活躍する芸能人がユーチューブにどんどん入ってきたこと。ユーチューブを主戦場にしてきた僕らからすれば、今までユーチューブをあまり見なかった人を連れてきてくれたのは非常にありがたい。 ただ、チャンネルが増えれば当然競争は激しくなる。ヒカキンさんや僕のような長年やってきたユーチューバーはさておき、これから頑張っていくぞというタイミングのユーチューバーにとっては、大きな脅威になると感じる』、「ユーチューバーはどうしても、クレジットカードを作れない、家を借りたいのに審査がおりないといったことがザラだった。 今は(所属先がUUUMであることを保証に)そういう不便を徐々に解消できている」、確かに「UUUM」の存在意義だ。
・『Q:自身の動画の見られ方には変化を感じますか? はじめ:自分の場合、実はあまり細かい分析をしていないのでわからない部分も多い。ただ7年もやっていると、見ている人も僕と一緒に歳を取っていく。 昔はよくコメントくれたあの人、最近は疎遠になってしまった、とか、「就活中です、応援してください!」と言っていた人が、「就職先が決まりました!」と報告をくれたあと音沙汰なし、とか、生活や視聴習慣の変化を感じる。 一方で、今新しくファンになってくれる人もいるので、悲観はしていない。出ていく人がいれば、入ってくる人もいる。 Q:年齢の上がっていく昔からのファンに合わせて動画の内容を変えていくことはしないのですか? はじめ:自分のキャラクターやポリシーとして、あまり変えるべきでないと思っている。ただ、視聴者の年齢には関係ないけど、動画を見せるうえでのテクニックにはその時々のトレンドがあるので、ちょっとずつ取り入れている。 Q:例えばどんなふうに? はじめ:まず、動画のサムネイル。以前は目立つ文字を入れて派手にするのが定番だったけど、芸能人とかはもう顔が写っているだけで強いので、文字より人物をしっかり見せるほうがいい?みたいな風潮が出てきていたりする。 あとは字幕テロップ。昔はしゃべっていることを全部起こすことはしていなかったけど、子どもたちも見るようになったので、できるだけ字幕にしたほうが見やすいかな、とか。 もちろん自分のスタイルがあるので、流されすぎるのもよくない。「最近はこんなトレンドか」と頭の片隅に置いて、嫌らしくない程度に取り入れられればと。 Q:はじめしゃちょーのように数百万規模のチャンネル登録者数を抱える“トップ・オブ・トップ”のユーチューバーが今後新しく生まれるのは、ちょっと難しい時代になっていると感じます。 鎌田:今から800万みたいなチャンネル登録者数に追いつくのは、正直かなりハードルが高い。日本の人口が増えない中で、適切な言い方かわからないけど、初期から積み上げた“既得権益”みたいなものがある。 ただ、800万みたいな数字を目指さないと成功できないかというと、そうではなくなっている。ユーチューバーの成功を「好きなことで食べていける」と定義するなら、そこまで登録者数や再生数がなくても全然問題ない。 ユーチューブのチャンネルというのは、ビジネスでいえば名刺を持っているようなものだと思う。ツイッターやインスタグラムのアカウントも同じ。何かを発信したい人は当たり前に運用していて、そのうえで自分の影響力や才能を生かして何をするかが稼ぎ方の肝になってきている。 だからUUUMに求められることも変わってきた。もともとは単純にユーチューブの運営ノウハウを伝えていればよかった。けど、ユーチューブを基盤にして、次は自分のブランドを作りたい、ゲームを作りたい、サロンをやってみたいと、そういうニーズに対してのサポートが必要だ。 コンテンツ自体の収益化の方法もユーチューブ一択ではなくなった。人によってはツイッターのほうが向いている場合もあり、事務所としてその提案やハンドリングをすることも増えた。 そういう意味で、最近は「ユーチューバー」より、「クリエーター」や「インフルエンサー」という呼び方のほうが主流になっている』、「「クリエーター」や「インフルエンサー」という呼び方のほうが主流に」、「呼び方」が出てきた経緯が理解できた。
・『Q:直近のUUUMの決算は、2020年の3~5月期が営業赤字、6~8月期も以前の水準に比べ利益がかなり低い水準です。 鎌田:新型コロナの影響が大きい。所属クリエーターの動画再生数は伸びたものの、全体的に広告主の出稿マインドが下がってしまった。ファンと触れ合うリアルイベントを開催できなかったのも痛い。 これらの要因に加え、攻めの先行投資も増やしている。具体的には、制作予算を増やしたり、トップクリエイターに専門の支援チームを作ったりしている。ファンが1回見て終わりという動画だけでなく、例えばミュージックビデオとか、今まで見なかった人にも届いたり、何度も見られたりするようなクオリティの高いものを作るチャレンジをしている。 はじめ:支援してもらえる内容が増えているのは実感する。とくにタイアップ案件で、クライアントとの時間がかかるやり取りを代行してもらえるのはありがたい。 普段の動画づくりも、1人で作業しているわけではなく、字幕テロップを付ける作業を代行してもらったり、企画の相談に乗ってもらったり。どうすればもっといい動画にできるかという相談は、なかなかほかにできる場所がない。 Q:はじめしゃちょーは、UUUMを退所するユーチューバーが増えている件に触れた動画の中で、「炎上して地の底に落ちたときも見放さず適切な対処やアドバイスをくれた」ことを挙げ、事務所に居続けたいと語っていました。 はじめ:いやー、そこは本当に、実体験として助かったところが大きい。実務的な部分も、精神的な部分もものすごく支えてもらった。 物を作って世の中に出していくうえで、いい精神状態を保つことは非常に大事だと思っている。そういう意味では、すぐそばに信頼できる人がいて、何かあったときに助けてくれるのは何にも代えがたい価値だ。 鎌田:前提として、事務所を辞めてもユーチューバーとして十分活動できる環境になったのは本当にいいことだと思っている。ユーチューバーというものが社会的に認められて、市場が成熟してきた証拠なので。 メディアでも社員からフリーランスになる人はいるでしょう。どんな会社でも転職していく人はいる。今いるところがイケてない、支援が十分じゃないから辞めるというケースもあるだろうが、違う挑戦をしたいという動機もある。こちらが何か言うことではない。 そのうえで、はじめしゃちょーの言うように事務所に所属してもらうメリットも依然としてある。ユーチューバーの影響力が増す中で、タイアップ案件の規模も大きくなっている。億円単位の仕事も出てきているが、そういうものを進めていくにはやっぱり信頼がセットになっている。 もしそのユーチューバーにトラブルが起きたらと考えると、広告主企業も一個人に発注するより間に事務所が入っているほうが安心だ。 そういう意味では、ユーチューバーにとって事務所は半分「保険」みたいなものかもしれない。入らない選択肢もあって、何もなければ「お金が浮いてラッキーだったな」と思うだろう。ただ何かあったときに「入っていてよかったね」というのもまた違う価値だ。入っていることでより大きな仕事が来る可能性も高まる。 もちろん、もっと稼げるようにする、創作活動を楽にするという価値も今後いっそう発揮したい。所属クリエーターにも、事務所をどううまく使っていくかに着目してほしい。より手数料率の安い事務所に行こうか、あるいは独立しようかというのも選択だけど、目先の収益を見て身の振り方を考えている時間を、もっとスケールの大きな活動をするための思考に使えるかもしれない』、「ユーチューバーにとって事務所は半分「保険」みたいなものかもしれない。入らない選択肢もあって、何もなければ「お金が浮いてラッキーだったな」と思うだろう。ただ何かあったときに「入っていてよかったね」というのもまた違う価値だ。入っていることでより大きな仕事が来る可能性も高まる』、その通りだろう。
・『クリエーターはモノではなく人  Q:人気が出たとたんに辞められてしまうことが続くと、育成期間の投資を回収できず、事務所としてのビジネスは成り立たないのでは、との指摘もあります。 鎌田:悲観的な方程式を立てるとそうだろうが、実際は多くのスターが今も残ってくれている。それに、「次はこんな企画をやりたい」という所属ユーチューバーの無理難題に対し、どうやったら実現できるか会社として一緒に試行錯誤する中で、それがお互いの信頼にもなるし、会社のノウハウにもなっている。そういうノウハウに価値を感じて新しいスター候補も入ってきてくれる。 「投資してきたものなのに収穫できなかった」みたいな言い方だけど、クリエーターはモノではなく人。そんなに単純ではない。事務所としてまだまだ進化しないといけないけど、その分ビジネスとしての伸びしろがある。 Q:はじめしゃちょーは今27歳ですね。長くやって来られた方の中にはユーチューバー活動を休止される方も出ていますが、この先の展望や不安はありますか? はじめ:難しい質問ですね。なんというか、テレビに出てもっと有名になりたいとか、そういう思いはあまりなくて、この先10年も、自分が面白いと思う動画を作っていたいというのがいちばん大きい。 同じことをずっとというわけではなく、さらにスケールの大きなことに挑戦できればと思う。今でも「明らかに赤字になりそうだな……」という無茶苦茶な企画もやっている。歴史に残ると言ったら大げさだけど、人の記憶に残る作品を作っていきたい。それで、継続して見てくださる人がいて、ユーチューバーとして稼いで生活する期間をできるだけ長く続けられたらと。 不安はもちろんある。「大学生のはじめしゃちょー」だから応援していたというファンもいると思う。歳を重ねていくと、親近感がなくなっていくかもしれない。そうなったときに次は何をやってくか。それを考えるのは、1人より事務所の皆さんと一緒だとなおいい。 鎌田:ちょっと年上の僕からしても、その気持ちはわかる。やっぱり30代に入るくらいのときにはこのままでいいのかと悩んだし、それが起業のきっかけにもなった。 UUUMはクリエーターに何かを諭すというより、どんな相談にも乗る事務所でありたい。個々人のロングスパンの人生を考えて、資産形成できるようにもしたい。今後は結婚し、子どもが生まれるユーチューバーも増えるだろう。その際に必要な支援が変わってくるなら、それも準備したい』、今後の「UUUM」や「ユーチューバー」の発展を見守りたい。

次に、2月16日付け東洋経済プラス「人気のゲーム機など高額転売はやりたい放題 「転売ヤー」の増殖を誰も止められない事情」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/26188/?utm_campaign=EDtkprem_2102&utm_source=edTKP&utm_medium=article&utm_content=210218
・『「転売ヤーに対していろいろと批判があるのはわかっているが、自分たちは“必要悪”といえる存在だ」 ある40代の転売ヤーの男性はそう話す。かつてはパチプロだったが、転売で生計を立てるようになってから10年以上になるという。昨年は、人気ゲーム機の「Nintendo Switch(スイッチ)」や「PlayStation(PS)5」、「鬼滅の刃」グッズなどのエンタメ商材のほか、規制直前までマスクなどの衛生用品も転売し、「数千万円を売り上げた」と打ち明ける。 人気商品を大量に仕入れ、高値をつけて売る人たちは、ネットの世界で「転売ヤー(転売屋)」と呼ばれる。フリマアプリやオークションサイト、出店者として登録をしたアマゾンなどのECサイト上で商品を転売し、利益を稼ぐ。小遣い稼ぎの個人から、転売を生業にする人までそのタイプはさまざまだ。 転売の商材は、一般消費者が買いそうなものであれば何でもあり。これから人気化しそうで品薄が見込まれる限定商品、抽選販売が実施される新商品を徹底的に調べ上げる。1つでも多く買うために、ネット販売ならば、1人で複数のアカウントを作ったり、ウェブブラウザを自動で動かすbot(ボット)を利用したりする。どこかの実店舗で数量限定の販売があるとわかれば、アルバイトを雇って行列に並んでもらい、商材を買い集める“プロ集団”もいる。 「昨年はまさにマスクの転売バブルから始まった。その後も確実に稼げる商材がたくさんあって、プロでも初心者でも誰でも稼げたのではないか。不謹慎かもしれないが、亡くなった芸能人の写真集やDVDなども高値で売れた」(前出の転売ヤー)という』、「小遣い稼ぎの個人から、転売を生業にする人までそのタイプはさまざまだ」、「数千万円を売り上げた」ケースまであるとは、存在を再認識した。
・『転売に法的な規制はない  前出の転売ヤーはプロ中のプロだが、個人間における転売が身近になったのはフリマサイトが台頭してからだろう。国内最大手である「メルカリ」のサービス開始は2013年7月。自分が要らなくなった不要品を出品者として売りに出し、それを別の利用者が買うのは昔からあるフリーマーケットと同じだが、スマートフォンで簡単に売買できる手軽さから2次流通のプラットフォームは急速に成長した。経済産業省の推計では2018年のフリマアプリの市場規模は約6400億円。2016年比で2倍以上に拡大している。 健全な出品者と購入者のやり取りが大半を占める一方、転売ヤーたちが入手困難な商品を買い集め、フリマサイトなどで高値で出品する事例も目立つようになった。そして、昨年に社会問題化したのが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマスクやアルコール消毒液などの衛生用品の高額転売だった。 店頭販売のマスクが瞬間蒸発する中、ネットでは転売が横行し販売価格が通常の100倍以上に高騰した事例もあった。このため、国民生活安定緊急措置法により2020年3月に衛生用品の転売が禁止された(同年8月に規制解除)。 また、コロナを背景に巣ごもり消費でにわかに需要が高まったのがゲーム機だった。スイッチは2020年4~5月にネット上での売買価格が跳ね上がっている(詳しくは、連載第3回「スイッチ」の異常な転売価格と「PS5」高騰の必然)。エンタメ関連では、映画が日本歴代興行収入で1位となるなど一大ブームを巻き起こした「鬼滅の刃」が典型だ。関連商品や映画の限定特典などあらゆるものが転売の標的になった。 法律で転売が禁止されている興行チケットやフリマサイト側が出品禁止物とする衛生用品、販売免許が必要な医薬品などを除けば、ネット上の転売に法的な規制はない。そのため、ルールを設けてどこまで出品を制限するかは、オークションやフリマサイト側の判断にゆだねられている。 PS5の場合、2020年11月の発売直後からフリマサイトのメルカリへの高額出品が続出。100台900万円という抽選販売ではありえない出品も報じられたことから、販売元のソニーがPS5の転売防止と協力を求めたが、メルカリ側は出品禁止などの個別対応は行っていない(詳しくは、連載第2回「メルカリ、ヤフオクが高額転売を「禁止」しない理由)。 「ゲーム機の転売は、法律で規制されていないからやっている。世の中のものは(仕入れて、別のところに売る)転売で成り立っているわけだし。自分たちはこれ(転売)で経済が回っているのだから、突っ走るしかない。マスクやチケットのように法規制が入れば、ほかの商材を転売する」(前出の転売ヤー)』、「転売ヤー」はあらゆる商機を見極めているようだ。
・『消費者の声を受けて付録の見直しも  こうした転売ヤーに対し消費者からは不満や対策を求める声が上がっている。「ゲーム機やエンタメグッズは生活必需品ではないし興味ない人から見ればどうでもよいのかもしれない。ただ、欲しい商品が欲しい人の手元に行き渡らないことについて、何か対策が必要ではないか」(20代男性)。 転売ヤーの買い占めで予定していた企画の中止を余儀なくされるケースもある。ある女性誌を刊行する出版社の担当者は「『雑誌の付録がフリマサイトで転売されているのを対策してほしい』『購入できず非常に残念だった』など数多くの意見が寄せられ、予定していた宣伝物の中止・差し替えを行う事態となっている。お客が一度購入したものを強制的に禁止する法的根拠がないので対策が難しい」と悩みを打ち明ける。 女性向けのファッション雑誌では雑誌の付録に有名ブランドとコラボした限定アイテムを同梱して発売することが多い。「転売不可」と明記していても、雑誌の付録だけをオークションやフリマサイトに出品される事例が後を絶たない。 例えば、「CanCam」の2021年3月号(850円)に同梱されたドラえもんとGUCCIの「コラボノート」がそうだった。「発売翌日に近所の書店に問い合わせてもどこも売り切れ。それなのに、フリマサイトでは付録だけが大量に出品されている。1冊2000円。悔しいから買わなかった」(40代女性)という』、「雑誌の付録だけをオークションやフリマサイトに出品される事例が後を絶たない」、のは、「雑誌の付録に有名ブランドとコラボした限定アイテムを同梱して発売することが多い」ので、やむを得ないといえよう。
・『罵倒されても転売ヤーに売らないノジマ  こうした転売ヤーに対して明確に反対を打ち出す企業も出てきている。「リラックマ」や「すみっコぐらし」などの人気キャラクター商材を展開するサンエックスは2018年12月「悪質な転売につながるような行為について断固反対」として指針を表明した。 また、大手家電量販店のノジマは2021年1月に「転売撲滅宣言」を出した。メーカーや小売店が転売に対する反対姿勢を表明するのは、本当に欲しい消費者の手元に商品が十分に届いていないという問題意識があるからだ。ノジマではゲーム機などで購入履歴から転売目的とみられるお客には、店頭での販売を断っている。そうした場合、「『法律で禁止されていないのになぜノジマが決めたことに従わないといけないのか』と店舗のスタッフが罵倒されることもしばしばある」(ノジマ・ゲームMD担当者)という。 メーカーや小売店だけでなく2次流通のプラットフォーム側も対策に乗り出す構えを示している。だが、不当な転売をどう位置づけるかが難しく、高額転売についての対応に大きな差はない。 前出の転売ヤーの男性によれば、コロナ禍による金銭的な不安から、転売初心者から「どうすれば儲けられるのか」といった問い合わせが例年の5倍近くあったという。高額転売をもくろむ人たちが増えると、標的になる商材が拡大し、欲しい商品が手に入らないと不満を募らす人が一段と増える。この循環が止められそうな気配はない』、「ノジマ」のような小売店はあくまで例外。法規制の対象外の商品については、自由な取引に委ねる他ないようだ。

第三に、2月18日付け東洋経済プラス「インタビュー/メルカリ日本事業CEO 田面木宏尚 「転売対策で法律に頼ったら事業者として失格」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/26196/?utm_campaign=EDtkprem_2102&utm_source=edTKO&utm_medium=article&utm_content=210218&_ga=2.265220108.2032093983.1607135662-1011151403.1569803743#tkol-cont
・『国内最大のフリマアプリ・メルカリ。個人間の売買を劇的に手軽にしたプラットフォームは、人気商品の高額転売で利益を得る「転売ヤー」にとっても使い勝手のいい場になっている。売りたい人、買いたい人をつなぐ存在としての「健全性」をどう考えるか。メルカリで日本事業のCEOを務める田面木宏尚氏に聞いた(Qは聞き手の質問、Aは田面木氏の回答)。 Q:2020年に有識者会議を立ち上げて「マーケットプレイスの基本原則」を定めた背景は。 A:メルカリは設立8年の会社。フリマアプリ自体も歴史が浅く、個人間の売買が身近になったのはまだ最近のことだ。そんな中で去年、新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有の状況になり、マスクや消毒液の買い占め・転売問題が起きた。 考えてみれば東日本大震災のときにも物資の買い占めは起こったが、売る手段としてフリマアプリはまだなく、転売が大問題に発展することもなかった。今回噴出した新しい現象・課題をどうとらえていくべきか。それを問われたことが有識者会議立ち上げの背景にある。 メルカリは「循環型社会を創ること」を創業の理念としている。要らなくなったものを必要とする誰かに届け、それを世界レベルで実現すればより経済が回っていく。この思いは一貫しているが、その過程で対処すべき課題を外部の識者と今一度議論してみたいと思った。 Q:「高額転売」についてはどんな意見が出ましたか? A:フリマには売る側と買う側、どちらにも多様な視点があるだろうというのは総意だった。いわゆる「高額転売」についてもさまざまなケースがある。手元にモノが余っているから売るという人もいれば、(ある商品を)買い占めて利ザヤを取ろうとする人もいる。それを買っている側にも意見もあるだろう。それだけのお金を投じても、欲しい、買う価値があると。 市場原理の観点から、価格が高騰することそれ自体が問題であるという意見は、有識者からも出なかった。ただメルカリとしては、ここに何らかアクションをしたい。そう意見したことで出た方策が「アラート機能」だった。 なぜ高額でも買ってしまうのか。その要因の1つとして、情報が不足していることが挙げられた。「今買わないと」と焦る。そこに対処してはどうだろうという話になった。1次流通の皆さんと連携して、事前の注意喚起や販売スケジュールなどの情報を(メルカリのサービス画面上で)出していければ、今慌てて買わなくてもいいと思えるかもしれない』、「転売問題」で「有識者会議立ち上げ」とは驚かされた。
・『「一律の規制」が本当に有効なのかを考えるべき  Q:出品そのものへの規制は? A:重要なのは1次流通であるメーカーの意見だと思う。僕自身、たくさんの1次流通の方と直接話をしてきたけど、高額転売への意見はさまざま。2次流通の価格高騰を問題視するケースもあれば、小売店で買い占めが起きることを問題視するケースや、(転売にはさほど関心がなく)偽物の流通などに頭を悩ませるケースもある。販売元の思いの多様性を尊重する意味でも、一律の規制が本当に有効なのかは考えなければならない。 まずわれわれとしては、販売元の皆さんからたくさん意見を聞きたい。そのうえで対応について今後も検討していく。ひとまず今回出した「アラート機能」は、いろいろなケースに横断的に活用できる。 販売元の意向によってメッセージの内容を変えることもできるだろう。(新たに機能として加える)アラートが購入を思いとどまらせてメルカリの流通額を下押しする可能性はあるが、それでも踏み込んでやる。 Q:特定の商品を欲している消費者としては、アラートを見ても「高いのは重々承知」と思うだけのような気もします。それでもアラートを出す意味はあるでしょうか。 A:そのあたりは実際に出してみないとわからない。メルカリの中で買い手の行動がどう変わるのかを見たい。 あとは、あらゆる販売元と連携してケースをどんどん作っていきたい。商品ジャンルごとに違った傾向が出るかもしれないので、まずは知見をためる』、「まずは知見をためる」とは賢明なやり方のようだ。
・『場合によっては「出品禁止」の措置を取る  Q:PS5についてはソニー・インタラクティブエンタテインメント側からメルカリに転売防止の協力を要請しています。販売元企業がそう言ってきた場合も、メルカリ側で規制するのは難しいのでしょうか? A:そうですね。本件に限らず、偽物や詐欺は別として、高額で出品されているという理由だけで一律に規制することは現状考えていない。禁止の根拠となる法律もない。その点は(販売元の)各社としっかり話し合う中でご理解いただいていると思っている。実際、出品自体を全部規制してほしいという要望はほぼない。 とはいえ、われわれとしては販売元から要望を聞き、どういう対応が可能か引き続き対話していきたい。ときにはアラート以上の対応をとるかもしれない。例えば、(ある商品の売買によって)詐欺が横行しそうで信頼が担保できない場合。あくまで想像の範囲だが、そういった事態になりそうなら、出品禁止に踏み切る可能性はある。 いずれにしろ、判断の拠り所となるのは今回定めた基本原則だ。つまり、売買取引が「安全であること」「信頼できること」「人道的であること」。ここに抵触する可能性があれば何らかの措置を行う。今までは基準として参照するものがなく議論しづらかったが、今後は1次流通の企業にも「われわれはこう考えているんですが、どうでしょう?」と問える。 Q:正規の値段で買えずもどかしい思いをしている人の不満が、SNSやメルカリのサービス内などで表出しています。こうした声に、メルカリとしてどう向き合いますか。 A:冒頭で話した通り、フリマアプリはまだ新しいサービス。人によって見方が多様であっていいし、当社としても意見をもらえるのは改善の参考になりありがたい。自分は以前、カスタマーサポートを統括していたが、メルカリは本当にひとつひとつの取引がユニークで、問い合わせも意見もさまざまなのが特徴だと思っている。 SNSの声もやはりさまざまで、非常に注目して見ている。メルカリを使ったことのない人の声や、グレーな商売をしている転売ヤーの声も、メルカリにとってはどれも貴重な「お客様の声」ととらえている。それらを粛々とサービス改善に生かしていくのみだ。 フリマアプリでモノを売ることがもっと当たり前になり、多くの人の生活に自然に溶け込んでいる状態になればまた変わってくるだろう。サービスもより改善されて、不快に思うことが減っているかもしれない。とくに出品に関してはまだまだ使っている人が限られている。これが浸透していけば自然と、使い方のいい・悪いの議論もなくなっていくかと』、なるほど。
・『流通をむやみに法律で縛るのは危険  Q:つまり、サービスの普及とともに悪質な転売が自然淘汰されていくということですか? A:僕が思うのは、情報格差がなくなっていくだろうということ。 今はまだ「メルカリってどうやって使うの?」という人が多いわけだが、いわゆる転売ヤーはそのあたりを熟知していて、一部の人しか知らないやり方で利ザヤを稼いでいる面がある。でも歴史に照らせば、そういう”うまい話”は(多くの人が習熟していくにつれ)たいていなくなっていく。 そういう状態を目指す意味でも、出品をより簡単にするための機能開発にはものすごく投資している。まだメルカリに触れたことのない人にも有効に使ってもらえるようにしたい。 Q:チケット転売のように、法律(2018年にチケット不正転売禁止法が施行)を作って規制してしまえばいいという議論もありますが。 A:法律は最終手段だと思う。資本主義社会で市場原理で動いている流通を、むやみに法律で縛るのは危険な気もする。 法規制が打ち出される前に、サービス提供者がシステムを駆使するなり、自主的な努力で対処することが重要だ。法律のお世話になってしまうようではプラットフォーマーとして失格。そういう意気込みで日々サービスを作っているし、官公庁とも対話している。』、「法規制が打ち出される前に、サービス提供者がシステムを駆使するなり、自主的な努力で対処することが重要だ。法律のお世話になってしまうようではプラットフォーマーとして失格」、健全な考え方で、同感できる。 
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