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電機産業(その3)(バルミューダ 一目置かれる「芸術経営」の神髄 電機大手も見習う手法 目指すは売上高24兆円?、日本電産「満を持しての後継指名」で狙う躍進 日産出身の関社長がCEOに 永守氏は会長に専念、パナソニック「巨額買収」 不安拭えぬ2つの理由 次世代に負の遺産残す「ジンクス」を断てるか) [産業動向]

電機産業については、昨年2月24日に取上げた。今日は、(その3)(バルミューダ 一目置かれる「芸術経営」の神髄 電機大手も見習う手法 目指すは売上高24兆円?、日本電産「満を持しての後継指名」で狙う躍進 日産出身の関社長がCEOに 永守氏は会長に専念、パナソニック「巨額買収」 不安拭えぬ2つの理由 次世代に負の遺産残す「ジンクス」を断てるか)である。

先ずは、本年1月13日付け東洋経済オンライン「バルミューダ、一目置かれる「芸術経営」の神髄 電機大手も見習う手法、目指すは売上高24兆円?」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/402821
・『長引くコロナ禍で増えた「おうち時間」により、2020年によく売れた家電がある。『バルミューダ ザ・トースター』だ。 トースターの上部に付属の小さなコップで少量の水を注ぐことで、パンが焼けたときに「窯から出したばかりのような味」が再現できる点を売りにする。 価格は2万5850円とトースターの平均価格の4倍強の高級品。だが、2015年の発売から累計で100万台以上売れており、2020年4~6月期には販売台数の過去最高を更新した』、「平均価格の4倍強の高級品」が「2015年の発売から累計で100万台以上売れており」、とはすごい。
・『規模で勝る大手メーカーも一目置く  このトースターを看板商品に、空調家電、調理家電、掃除機などを展開するバルミューダ。同社が、2020年12月16日に東証マザーズへ上場した。当日は3社が上場したため買いは分散すると思われたが、公募価格より6割高い3150円の初値をつけた。足元の株価は5660円(1月7日現在)と順調なスタートを切っている。 2003年、元ミュージシャンの寺尾玄社長が1人で創業したバルミューダ(当時の社名はバルミューダデザイン)。その規模は、2020年12月期で売上高約120億円(前年同期比14.0%増)、当期純利益は約8億円(同26.9%増)となる見込み。売上高で比較すると、パナソニックの家電事業が2兆3700億円(2021年3月期の見込み)、日立製作所も4530億円(同)と、大手家電メーカーが圧倒する。 【2021年1月14日13時50分追記】初出時の表記を一部修正いたします。 それにもかかわらず、「(バルミューダから)学ばせていただくことは多い」(ある総合電機メーカー家電事業部の幹部)と、お手本としてみる向きがある。既存メーカーが学び取りたい、バルミューダの「強み」とはいったい何なのか。 1つは、自社工場を持たず、中国や台湾、国内の工場に製造委託することで、自社では企画開発と販売に注力する「水平分業体制」を敷いていることだ。ゆえに、営業利益率は10%と高い(パナソニックは3%、日立は5%。いずれも今期の見込み)。ただ、同様の戦略はソニーのゲーム機や一部の家電、任天堂、海外ではアメリカ・アップルなどがつとに採用している。 むしろバルミューダならではの強みといえるのが、すでに市場が成熟しきった汎用品の市場で、相場にとらわれない高単価で製品を販売していることだ。 同社が展開する扇風機やトースター、炊飯器などは、通常であれば製品の老朽化や故障などにより、「必要だから買い替える」際にしか需要は発生しない。さらに、春と冬の2度、商品の入れ替えを行い、新型が発売されるため「型落ち品」はセール対象となって価格競争が巻き起こる』、「市場が成熟しきった汎用品の市場で、相場にとらわれない高単価で製品を販売」するには、デザインなど何らかの強味がある筈だ。
・『社長がだいたいの販売価格を決定  一方、バルミューダの商品の値付けは独特だ。寺尾社長が、この商品であればいくらまで出す、という「消費者感覚」(寺尾社長)に基づいて、開発の初期段階でだいたいの販売価格を決めてしまう。他社製品については「全然見ていない」(同、以下のカギカッコ内も同じ)。 さらに、1つの商品に対して展開するのは「バルミューダ ザ・〇〇」という1つの型だけで、廉価版など価格のバラエティーはない。一度発売したら、5年、10年と1つの型を発売し続け、定価販売が基本だ。 では、消費者はバルミューダのどのような点に価値を見出し、相場より高い家電を買っていくのだろうか。2020年12月下旬に行ったインタビューで、寺尾社長はこう解説する。 「バルミューダは、クリエイティビティーによってお客様に選ばれている会社です。クリエイティブとは、簡単にいえば『創意工夫』のこと。昨日までなかった方法を生み出すことです。当社は、創意工夫をして1つの商品を開発し、そこにいくつも工夫を重ねていく。たとえば、従来のトースターとバルミューダのトースターにはいくつも違いがある」 寺尾社長曰く、その1つが製品の「芸術性」を最高潮にまで高める工夫をしていることだという。たとえば、「そよ風のような扇風機」「窯から出したばかりのパンの味を再現するトースター」といったものだ。 これを担うのが、社長直轄の「クリエイティブチーム」だ。同チームでは、商品を購入することで消費者が得られる体験を設定する。それに基づいて、社内で「原理試作品」と呼ばれる製品の原型を作る。デザインを担うのもこのチームで、高年収の男性が多くを占める顧客から「デザイン家電」と支持される所以(ゆえん)はここにある。 芸術性を高めるうえでは、多くの場合で技術上の工夫が必要になるという。同社の場合は、エンジニアとクリエイティブチームが作った試作品とのすり合わせにより、短期間でブラッシュアップしていく』、『創意工夫』で「「芸術性」を最高潮にまで高める工夫をしている」、とは大したものだ。
・『カタログの表紙は「厚切りトースト」  トースターの場合は、「①水を投入して蒸気を発生させる②ヒーターの温度制御を細かく設定する」という2つの技術的な工夫をすることで、「窯から出したばかりのパンような味」を実現させた。 商品の見せ方にも工夫を凝らす。たとえば、トースターを発売したときは、商品のカタログの表紙に家電そのものを登場させず、焼けた厚切りトーストを並べた。 物語仕立ての開発背景も、バルミューダのブランド力を支える。たとえば、2020年11月に発売された掃除機には「これまでクイックルワイパー派で、掃除機を使うのがおっくうだった寺尾社長が、自分でも欲しいと思える理想的な掃除機を作り出すまで」という物語が用意されている。 この3つの工夫を重ねたうえで、品質管理や生産技術の検討、資金繰りなどを経て、委託先が量産に入るというのが、バルミューダの製品開発の基本スキームなのである。 こうした斬新な開発を担う社員の中には、「日の丸家電」からの転職者たちが多い。幹部クラスでも、取締役ビジネスオペレーション部長にパイオニア出身者、商品設計部長にソニーのエレキ事業の生産部門出身者が名を連ねている。どちらも、一時は業績不振に苦しんだ企業。そこでの失敗経験が、バルミューダでの斬新な企画・開発に生きているのかもしれない』、「物語仕立ての開発背景も、バルミューダのブランド力を支える」、「斬新な開発を担う社員の中には、「日の丸家電」からの転職者たちが多い」、なるほど。
・『課題の管理体制を上場前に改善  もっとも、バルミューダにもアキレス腱がある。品質管理だ。2017年には扇風機、2018年にはトースター、そして2019年には電子レンジのリコールを発表している。中でも打撃が大きかったのは、トースターのリコールだ。スチーム機能での不具合による製品の自主回収・無償交換により、2018年12月期の業績は当期純利益が前年同期比95.7%減の3564万円となった。 実は、バルミューダがIPO(新規株式公開)を志した2015年前時点では、こうした品質をはじめ、コストなども含めた「管理体制」を強化することが、上場の目的だったという。 「売上高30億円くらいまでは『勘と気合とラッキー』で乗り切ることができた。だが、月次決算すら満足に出せない状態でそれ以上は大きくなれないと感じた。『こんな車、運転できねえ』と思って」(寺尾社長)。そこで同社の管理体制を”上場企業品質”に向上させるために使ったのが、上場を目指すという手だった。 その甲斐あって、「以前と比べものにならないくらい良い会社になったと自負している」と寺尾社長は胸を張る。では、名実ともに上場会社となったバルミューダはこれから、何を目指していくのか。 1つが、規模の拡大だ。そのために足元で推し進めているのが、客単価のさらなる向上である。2020年11月に発売された掃除機は税込み5万9400円と、これまでのバルミューダ製品で最も高価な製品だ。同社は、本商品に続けていくつかの新製品を投入し、このクリーナー事業を100億円規模にまで育てる見込みだ。 単価向上のうえでは、上場前に展開してきた生活家電というジャンルにはこだわらない。「客単価の高いものは、一般的に技術の集積度が高いもの。基盤にいくつ部品が乗っているかが重要だ」(寺尾氏)。今後は、2020年6月に発売されたスピーカーのようなAV(オーディオ・ビジュアル)家電のみならず、「家電以外のこともやっていくと思う」と示唆する』、生産を全て外部委託している以上、「品質管理」には殊の外、注意する必要があり、「リコール」が相次いだのも頷ける。
・『120億円の売上高を2000倍に?  さらに、顧客基盤の拡大にも資金を投入する。上場で調達した資金の使途の3分の1は、広告宣伝などのマーケティング費だ。実はこれまで、バルミューダはテレビなどのメディア広告をほとんど打ってこなかったという。 現在、同社のブランド認知度は5割弱だが、これは商品の口コミや、広報活動によるメディアなどへの掲載などによるものだ。今後は、マスメディア向けのCMを打つことで、同社の製品のイメージを直接訴えかける狙いだ。 寺尾社長は、同社の成長目標についてこう語る。「創業初年度の売上高は600万円だった。18年経った今年は約120億円。2000倍になっている。私のポリシーとして、『一度できたことは必ずもう一度できる』というものがある」 計算すると、売上高24兆円になる。もし実現すれば、日本のトヨタやアメリカのアップルの背中が見えてくる規模だ。壮大な目標だが、規模拡大の過程でバルミューダが核とする「芸術性」を際立たせ続けることができるかが問われる』、販売チャネルの説明はなかったが、家電量販店は使っているのだろうか。面白い家電メーカーが出来たものだ。

次に、4月24日付け東洋経済オンライン「日本電産「満を持しての後継指名」で狙う躍進 日産出身の関社長がCEOに、永守氏は会長に専念」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/424670
・『長らく日本電産の最大のリスクとも言われてきた、創業者・永守重信会長兼CEO(最高経営責任者)の後継者問題に解決の光が見えてきた。 同社は4月22日に関潤社長COO(最高執行責任者)をCEOに昇格させる人事を発表した。永守氏は会長職に留任する。同日発表された決算も売上高1兆6180億円(前年同期比5.4%増)、営業利益1600億円(同47.4%増)と増収増益で、当初の会社予想も上回った。 関氏は新型コロナの感染拡大や米中対立など未曾有の外部環境下でも、日本電産の業績を成長させた。また日産自動車副COOの経歴もあり、今後日本電産の成長軸となる車載分野に詳しい。カリスマ経営者である永守氏から後継者に対する権限委譲が順調に進んでいることを印象づけた』、興味深そうだ。
・『苦悩していた「後継者問題」が解決へ  「後継者問題を株主から言われ続け、解決しようとしてきた」。4月22日に開かれた同社のオンライン決算説明会の冒頭で、永守氏はまず今回の人事について語った。 日本電産は1973年の創業以来、創業者の永守氏が率いて急成長を遂げてきた。一方、有価証券報告書に記載される事業等リスクでは、ガバナンス上の課題の一つとして「NIDEC(日本電産)代表取締役会長である永守重信(氏)への依存に係るリスク」(2020年3月期有価証券報告書)が明記されるほど、後継者問題は深刻だった。 永守氏は関氏について「経営手法も(自分と)似ており、決断力や人格などもCEOの後継者としてふさわしい」と強調。そのうえで「会社のビジネスの内容も変わってきており、その分野の得意な人が集まって、会社を成長させていくことが大事」(永守氏)と、拡大する車載向けビジネスを関氏がいっそう成長させられるとして、CEOの後継に推す理由を説明した。 過去、永守氏は後継者選びに苦労してきた。2013年から日本電産入りしたものの2015年に日本電産を去ってルネサスエレクトロニクスの社長に転じた呉文精氏、2018年6月に日本電産の社長に就任したものの関氏の社長就任に伴い副社長となった吉本浩之氏などがその例だ。 いずれも永守氏が求めた経営成績を残せなかったほか、吉本氏の社長就任を機に導入した、役員間で議論しながら経営を進める集団指導体制について「創業以来の最大の間違い」と永守氏は振り返り、最終的にいずれも後継者となれなかった。 日産から日本電産に移籍し、2020年4月に社長COOに就任した関氏について永守氏は、2020年2月の会見で「今回こそは立派な人材が見つかって、気持ちが安らかになった」と評価。だが前例を見れば、実際に永守氏の期待に応えられるかは未知数だった。投資家や業界関係者からこの点に注目が集まっていた』、「今回こそは」「後継者問題」は解決するのだろうか。
・『永守氏は「本来のトップの役割」に専念  関氏は社長就任後に統括した家電や産業用事業で固定費削減などの構造改革を断行。就任前の同事業の営業利益率が約5%だったのに対し、2021年1~3月期には9.8%まで引き上げた。 またEV分野への先行費用が負担となっている車載事業でも成果を出した。コロナ禍の落ち込みで2020年4~6月期は営業赤字に沈んだ同事業を、原価低減や市場シェア拡大などで2020年10~12月期以降は営業利益率7%以上を維持するまでの底上げに成功している。 こうした成果は全社的な収益力の向上にも貢献し、社長就任から1年間の”見極め期間”を経て今回の関氏のCEO昇格が実現し、日本電産の後継者問題に答えを出したといえそうだ。 今後、永守氏は「将来像や事業展開など、本来の経営トップとして(の役割で、会社の)あるべき姿を考える」。一方、関氏はCEOとして経営判断と執行の責任を一体化したスピーディーな運営体制の構築を担っていく。 ただ、関氏がCEOに就任する今回の人事で日本電産の経営方針が大きく変わるかといえばそうではない。) これまでも同社は「ツートップ体制」と称する経営体制を敷いてきた。具体的には、永守氏がM&A戦略など中長期の経営戦略や精密小型モーター分野などを統括し、関氏が車載や家電、産業向けモーターの分野を統括するというものだ。 CEO就任で関氏が統括する事業分野は拡大するが、「毎週、関と2人で話し合うことは続け、フレキシブルに経営する」(永守氏)。加えて「CEOが変わっても、会社ががらりと変わることはない」(同)とも説明した。 永守氏の権限を関氏に一挙に委譲し厳密な役割分担を行うというよりも、あくまで即断即決に最適な体制に移行するのが狙いというわけだ』、「毎週、関と2人で話し合うことは続け、フレキシブルに経営する」(永守氏)。加えて「CEOが変わっても、会社ががらりと変わることはない」(同)とも説明」、余り大きな変化はなさそうだ。
・『スピード経営がEV攻略のカギ  こうした体制を構築することで、とくに成長を加速させたい分野がEV関連だ。日本電産はEVの心臓部といえるトラクションモーター(駆動モーター)に注力している。すでに同社のトラクションモーターを採用した車種の販売台数は累計で約13万台に上る。今後も2025年に年間250万台、2030年に同1000万台という急成長の戦略を描く。 EVは既存の自動車メーカーだけでなく、スマートフォンなど電子機器を手掛けている異業種企業からの参入も期待されている。関氏はEVに参入しようとする異業種企業について、「今引き合いがあるものだと、来年には立ち上げてほしいという(オーダーが来る)」など、既存の自動車業界に比べケタ違いに短い時間軸を要求される点を指摘する。 EV関連については、すでに日本電産にも「異業種から声掛けがきている」(関氏)。そのほか、同社自体がiPhoneなどの受託製造を行う台湾の鴻海精密工業が主導するEVプラットフォーム「MIH」に参画するなど、拡販に向け積極的に手を打っている。 動きが速いEV業界でシェアを拡大するためにも、工場建設などの大規模投資を迅速に決定できるようになる必要がある。 長年の懸案だった後継者問題にようやくメドをつけた今、永守氏と関氏が次に問われるのは、目標として掲げる2030年度売上高10兆円への道筋をつけられるかどうかだ。今回の関CEO就任人事がいい決断だったかは、その進捗が明らかにしていくだろう』、今回の「後継指名」が上手くいくかどうか、大いに注目される。

第三に、4月30日付け東洋経済オンライン「パナソニック「巨額買収」、不安拭えぬ2つの理由 次世代に負の遺産残す「ジンクス」を断てるか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/425539
・『成長への妙策か、それとも不相応な愚策か――。 パナソニックが総額71億ドル(約7700億円)でかねての出資先であるアメリカのソフトウェア企業・ブルーヨンダーを買収する。パナソニックにとっては、2011年に約8000億円を投じ行った三洋電機などの買収以来の巨額案件となる パナソニックは成長の柱となる新事業の創出に苦戦しており、近年は売上高7~8兆円前後での足踏み状態を続けている。今回の買収によってブルーヨンダーが手掛けるサプライチェーンマネジメント分野の事業成長を加速させ、全社の業績底上げを狙う』、今回こそは大丈夫といえるのだろうか。
・『株価には投資家らの「危惧」が表れた  だが、パナソニックの過去を振り返ると楽観はできない。成長を見込んで巨額を投じた事業が想定どおりに寄与せず、たびたび業績の足を引っ張ってきたためだ。今回も投資家らの危惧が株価に表れた。買収発表のあった4月23日、パナソニックの株価は一時前日比4.9%安まで落ち込んだ。 「パナソニックにとって大きな意味を持つこの買収をなんとしても成功させるために、全社を挙げて取り組んでいきたい」。4月1日付けで津賀一宏社長からパナソニックのCEO(最高経営責任者)の職を引き継いだ楠見雄規氏は、23日の会見でブルーヨンダー買収への決意を示した。 ブルーヨンダーが手がけるのはサプライチェーンマネジメントを支援するソフトウェア。生産や流通の現場で効率化を図るためのものだ。具体的は、工場や物流倉庫、小売店舗などで製品の需要予測や在庫管理などを行うソフトウェアを提供し、顧客企業の収益改善につなげている。 同社の2020年度の売上高は約10億ドル(約1080億円)。一見規模は大きくないが、サプライチェーンマネジメントのソフトウェア専門企業としては世界最大だ。保有する特許数も400超と競合他社を大きく上回り、3000社を超える顧客企業には米コカ・コーラ社や英ユニリーバ、米スターバックスなどが名を連ねる。 売り切りではなく、継続的に課金するリカーリング型のビジネスを主力とし、売上高に対するEBITDA比率は約24%と高収益だ。 パナソニックとブルーヨンダーは2019年11月に協業を開始、2020年7月にはパナソニックがブルーヨンダー株を20%取得し関係を深めてきた。 もともとパナソニックは法人向け事業として、センサーや通信機器など得意のハードウェアを用いた製造現場の自動化支援、倉庫や店舗の省人化支援を手掛けてきた。同社はこれらの法人向けシステム事業を、2022年4月に予定する持株会社化で「現場プロセス事業」として主力分野と位置づけ、成長を加速させたい考えだ』、「2019年11月に協業を開始」しているのだから、「ブルーヨンダー」の実態については十分知っているのだろうか。
・『成長目指すための「不可欠なピース」  法人向けシステム事業を率いるパナソニックの樋口泰行代表取締役専務は「当社の事業ポートフォリオにソフトウェアやソリューションが加わるのは大きな意味がある」と話す。ブルーヨンダーの買収で知見が足りなかったソフトウェア分野を強化できるからだ。 今回の買収を経てパナソニックが実現を目指すのは、「オートノマス(自律的な)サプライチェーン」という壮大な未来だ。サプライチェーンの上流から下流まで、ソフトウェアと現場に設置したデバイスやセンサーを連携させ、自動運転のようなオペレーションを構築するという。 楠見氏は「サプライチェーンの現場から無駄や滞留が自律的に省かれる世界を実現する」と意気込み、ブルーヨンダーについて「革命的なソリューションを生み出すのに不可欠なピース」と買収への熱い思いを語った。 パナソニックは調査会社のデータを基に、サプライチェーンマネジメント分野の市場規模が現在の180億ドル(約1兆9000億円)から2024年には280億ドル(約3兆円)以上に拡大する見込みを示している。成長市場で着実にシェアを取り、収益につなげる狙いだ。 だがここで問われるのは、パナソニックに巨額買収で成果を出せるだけの実力があるかどうかだ。) 振り返れば、1991年に脱家電を目指してアメリカの映画大手MCA(現NBCユニバーサル)を買収したが、わずか4年後に8割の株式を手放した。 2011年には三洋電機とパナソニック電工を完全子会社化したものの、全社の売上高は2011年3月期の8兆6926億円から2020年3月期の7兆4906億円へとむしろ減少。買収目的である三洋電機が得意とした角形電池はトヨタ自動車が主導する共同出資会社になり、太陽電池の生産は2021年度中に撤退する。いずれも選択と集中の結果、成長につながらなかった。 樋口氏は「日本企業は買収後の統合作業が得意でなく、パナソニックも例外ではない」と認めたうえで、「ブルーヨンダーの経営がおかしくなるようなことは絶対にしないようにする」と強調した。 両社は協業から1年半かけて関係を深化させてきたほか、すでに樋口氏も2020年7月からブルーヨンダーの取締役として経営に関与してきた。「サプライチェーンの革新という意味では(両社とも)同じ思いを抱いているので、自然と相乗効果を生み出せるはずだ」(樋口氏)と自信を見せる』、「樋口泰行」氏は、「パナソニック」から「ハーバード・ビジネス・スクール」に留学、その後、日本ヒューレット・パッカード社社長、ダイエー社長、日本マイクロソフト社長などを歴任、古巣の「パナソニック」に戻った異色の経歴(Wikipedia)。同氏が「自然と相乗効果を生み出せるはずだ」(樋口氏)と自信を見せる」、のであれば、大丈夫なのかも知れない。
・『失敗のジンクスを絶てるか  ただ、統合作業さえうまく行けば安泰かというとそうではない。 パナソニックの場合、買収案件かどうかにかかわらず、成長領域と位置づけ巨額投資を行った事業がたちまち不採算化し、全社的な停滞をも招いた事案が複数ある。約6000億円を投じたものの液晶テレビとの競争に敗れたプラズマテレビ、数千億円を投じながらテスラ向け電池などで赤字を出し一時「再挑戦事業」に格下げされていた車載事業などがその代表例だ。 プラズマテレビからは2012年に社長に就任した津賀一宏氏の”大ナタ”で撤退。車載事業は2019年4月に同事業部門のトップに就いた楠見氏が固定費削減など構造改革を進め、黒字化まで復調させた。トップ肝いりで巨額投資を行った事業にやがて危機が生じ、次世代の経営陣が立て直すという事態が繰り返されている。 樋口氏は買収先の選定について「すでに経営基盤が安定していて、しっかりした経営者がいることが基準。リカーリング比率が高い会社しか考えてなかった」と話す。「戦う場所を賢く選ばなければコモディティー化や競争激化にさらされるが、(ブルーヨンダーの事業は)参入障壁が高く顧客基盤も持っている」(樋口氏)と、パナソニック社内で堅実な経営判断が行われたことを強調する。 パナソニックのある役員は「投じたお金がどこかに消え、そのツケが次世代に回るのはパナソニックの悪い癖」と苦笑する。悪癖を絶ち、パナソニックが成長路線に回帰するためのピースとしてブルーヨンダーを生かせるか。6月に社長に就任し、持株会社化する新生パナソニックを率いる楠見氏の手腕が問われる』、「楠見氏」や「樋口氏」の「手腕」が見物のようだ。
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