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部活動問題(その3)(小学生が「死にたい」ミニバス指導の壮絶な実態 あれから息子は学校にも行けなくなった、部活で「17キロ減量命令」従った女子高生の悲劇 公開で体重測定 部員からの罵声も、「女子チア部員が下半身不随で顧問とコーチが責任逃れ」学校で事故が多発する根本原因 部活中の死亡事故は年10~20件) [社会]

部活動問題については、昨年4月2日に取上げた。今日は、(その3)(小学生が「死にたい」ミニバス指導の壮絶な実態 あれから息子は学校にも行けなくなった、部活で「17キロ減量命令」従った女子高生の悲劇 公開で体重測定 部員からの罵声も、「女子チア部員が下半身不随で顧問とコーチが責任逃れ」学校で事故が多発する根本原因 部活中の死亡事故は年10~20件)である。なお、タイトルから「ブラック部活動」は削除した。

先ずは、本年1月2日付け東洋経済オンラインが掲載したフリーライターの島沢 優子氏による「小学生が「死にたい」ミニバス指導の壮絶な実態 あれから息子は学校にも行けなくなった」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/398967
・『「バスケットさえやらせなかったら……」 首都圏に住む40代の男性会社員は、後悔し続けている。 男性の長男(以下、A君)は昨夏、家でバッタリ倒れた。以来、小学校へはほぼ行けないまま卒業した。不安で夜も眠れない。睡眠障害がひどかった。 成績優秀。真面目でスポーツも得意な子がここまで不調をきたした原因は、ミニバスケットボールクラブでのパワーハラスメントだと男性は考えている。 A君は、20代の若いコーチから足で蹴られたり、胸や腹をこぶしで突くなど暴力を受けていた。試合中、対戦相手と仲間がプレーするなか「おまえはシャトルランやってろ!」と命じられ、ひとりコートをダッシュで往復させられた。試合の応援に来た男性と長男に駆け寄り、「このままじゃポジションなくすぞ!」と怒鳴られたこともあったという』、「家でバッタリ倒れた」、その前にも何らかの予兆があった筈で、「男性会社員」もそれを見逃していたのではなかろうか。
・『練習試合が「1日5試合」の過酷  活動の中身は小学生への指導とは思えないハードなもの。練習試合を1日に5試合やり、試合の間は持久走を命じられた。日本バスケットボール協会(以下JBA)が示す【日本ミニ連加盟規定についての方針(確認)】(2019/2/19 版より)の「ねらい」に掲げた「子どもたちにミニバスケットボールの楽しさを十分に味わわせること」とは、大きくかけ離れたものだった。 「倒れた当初は、学校にもミニバスの練習にも無理に行かなくていいよと見守っていましたが、そうは言ってもそのうち学校にもバスケットも行きだすだろうと高を括っていました。でも、このままでは命が危ないと気づきました」 わずか12歳の男の子に、希死念慮の症状が現われたのだ。 「お父さんはどんな死に方がいい?」 真剣な眼でA君に尋ねられた男性は「考えたことないなあ」と返したものの、(これは希死念慮かも)と大きな不安を感じた。 すぐさま連れて行った心療内科の医師から「家庭には何の問題もない。他に(こころに)打撃を与える何かがあったとしか考えられない」と言われた。卒業するころになってうつ病の診断を受けた。「回復までには数年のスパンが必要」と聞かされ、目の前が真っ暗になったという。すぐにミニバスケットクラブを退会させた。 ただし、そのような被害を受けても、男性はコーチらに面と向かって「あなたたちの暴力やパワハラが原因だ」と訴えることはしなかった。そうしなかった理由について男性はこう話す。 「スポーツの指導はそういうものだと僕ら親たちが刷り込まれていたのだと思います。やりすぎだと感じはしたが、他の親の手前もあって言えなかった」 目の前で繰り広げられる異様な光景に保護者から「ちょっとやりすぎでは……」の声は漏れたが、誰ひとり異議を唱える人はいなかった。強豪私立中学校への進学を世話するなど、大きな権限をもつコーチに逆らえないという事情があった。 「私立中学への進学など考えていなかったとしても、コーチに抗議などして機嫌を損ねれば、そこを目指すほかの親子の邪魔をしてしまうと他の保護者も考えたのでしょう。同じ学区、地域に住み、顔見知りの親たちが混乱を避けたいのはわかります」 とはいえ男性は納得していたわけではなく、コーチの暴力等をどこかに訴えられないかと、弁護士に相談した。JBAや日本スポーツ協会が設ける「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」を紹介されたが、被害を受けた子どもへの聴き取り等も必要になると言われ、断念した。 うつ状態で、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状も出始めていたA君に、相談員や弁護士と対峙するのは困難と判断したのだ。 「後から入ってくる子どもたちのためにクラブ側に指導を考え直してほしかったのですが……」と男性は後悔をにじませる』、「男性はコーチらに面と向かって「あなたたちの暴力やパワハラが原因だ」と訴えることはしなかった」、「「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」を紹介されたが、被害を受けた子どもへの聴き取り等も必要になると言われ、断念」、気が弱すぎる印象だ。
・『日本の暴力指導の実態  では、日本ではどのくらいの人が子どもへの暴力指導の被害を訴えているのだろうか。 日本スポーツ協会によると、相談窓口に寄せられた2014年度から2020年8月までの累計相談件数は651件。子どもから成人まで幅広い被害者区分では、小学生が43.7%を占める。子どもが多いのは同協会認定の指導者資格が少年スポーツを対象にしているからだという意見はあるものの、加害側が有資格者でない相談がほとんどだ。最も弱い立場である子どもたちの心身が、A君のように危険にさらされている事実は否めない。 件数だけを見れば、多くの方は「6年間でたったそれだけか」と思うかもしれない。だが、これは氷山の一角だろう。各競技団体に寄せられる相談件数との総計や中身の分析がなされないため、実情は「見える化」されないままだ。これでは、男性とその長男のように声を発することさえできず泣き寝入りする親子は決して少なくないはずだ。 日本スポーツ協会および各競技団体が相談窓口を設置したのは2014年。ちょうど8年前の12年12月23日。大阪市立桜宮高校バスケットボール部員だった高校2年生の男子が、顧問からの暴力や理不尽な扱いを苦に自死した事件がきっかけだ。 事件の当該競技であるバスケットはその後も、暴力は止まっていない。2014年4月~2018年10月の高体連体罰認定件数149件中、バスケットにおける報告は27件で18%。同期間の日本スポーツ協会相談件数は315件中60件、19%と、いずれも全競技中で最多だった。 この結果を受け止めた日本バスケットボール協会(JBA)は2019年に、「クリーンバスケット・クリーン・ザ・ゲーム~暴力暴言根絶」のメッセージを発信した。そこでまずはミニ・中・高校生の都道府県大会や全国大会におけるコーチの選手への暴力的行為や暴言に対するテクニカルファウル調査を実施。 結果として、例えば高校生の場合のテクニカルファウルは都道府県大会では1%、インターハイは5%と全国大会で5倍に。ただし、調査が抑止力になったのか、冬開催の全国大会「ウインターカップ」では0件だった。 さらに2021年は、指導現場の実態を把握するため、まずは「ミニバスケットボールを行っている子どもの保護者を対象としたアンケート」を実施する。 質問は40個余りを用意。練習時間や頻度といった活動の強度はもちろんのこと、練習や試合におけるコーチングについても尋ねる。例えば、以下のようなものが並ぶ。 コーチは、試合に勝つことだけを?指していると思いますか。 コーチは、試合中に常に細かくプレーに対して指?を出していると思いますか。 試合中のコーチによる指?・激励の?葉に、暴?などの問題があると感じたことがありますか。 試合中のコーチによる指導に、頭ごなしに怒鳴る、不必要に威迫するなど感情的な指導と感じることはありますか。 コーチは、試合において選?の主体性(プレーの選択・判断?)を重視していると思いますか。 コーチは、ベンチメンバー全員を可能な限り試合に出場させるよう工夫していると思いますか。 回答は、例えば「思う・やや思う・あまり思わない・思わない」の4段階から選ぶ簡単なものだ。部やクラブを通さない。つまりは指導者を介さないため、回答者が特定されずプライバシーを厳守できる。JBA公式サイトや都道府県協会公式サイト、バスケット専門メディア等で告知し、2021年度内で3カ月間の実施を予定。) アンケートの作成、実施をリードするJBAU12フェアプレー推進グループリーダーの村上佳司・桃山学院教育大学教授は2018年、2019年と国際バスケットボール連盟(FIBA)のミニバスケットボールカンファレンスに参加。コーチが選手と相互にコミュニケーションを図り、主体性を育てる世界基準のコーチングを見てきた。 「日本の育成年代、特に初期のカテゴリーにあたるU12(ミニバスケットボール)の指導のあり方は、世界基準と比べるとまだまだ遅れていると感じた」 JBAによる暴力暴言根絶キャンペーン告知「10センチの挑戦」。コロナ自粛が明けた後の高校生のバスケットへの思いが表現されている。年末に開催されたウインターカップの大会プログラムにも掲載された 日本のコーチングは指示命令が多く、一方通行のコミュニケーションになりがちだ。怒って選手を委縮させ、考える余裕を与えない傾向がある。そうなると「選手は主体性を奪われ、コーチの指示を待つようになる」と村上教授は言う。 「コート内で選手が自分で判断してプレーしなくてはいけないバスケットボールでは、自ら考える力を育てるべき。そのためには、指導者が言動や態度を変えなくてはいけません」 言動や態度を保護者たちの目を通して吸い上げるとともに、アンケートに答え結果を知ることで「グッドコーチ」の姿を知ってもらう。保護者の啓蒙も、ひとつの目的なのだ』、「日本のコーチングは指示命令が多く、一方通行のコミュニケーションになりがちだ。怒って選手を委縮させ、考える余裕を与えない傾向がある。そうなると「選手は主体性を奪われ、コーチの指示を待つようになる」、その通りだ。
・『今も心療内科に通う長男  被害を被ったA君は、中学生になった今も心療内科への通院は欠かせない。 「(バスケットを)放り出してしまったと、今でも自分を責めています」 男性や妻が「君は悪くない」と言い続けてもトラウマは消えない。 男性は「指導者が変わってくれたらと思う。息子のような経験をしてほしくない。急いでほしい」とJBAの取り組みに期待を寄せる』、「被害を被ったA君は、中学生になった今も心療内科への通院は欠かせない」、しかし、同君を追い込んだ「コーチ」はそんな悲劇を知らずに、いまでも同じ非科学的な指導を続けているのかも知れない。

次に、2月11日付け弁護士ドットコム「部活で「17キロ減量命令」従った女子高生の悲劇 公開で体重測定、部員からの罵声も」を紹介しよう。
https://www.bengo4.com/c_18/n_12447/#:~:text=%E5%85%AC%E9%96%8B%E3%81%A7%E4%BD%93%E9%87%8D%E6%B8%AC%E5%AE%9A%E3%80%81%E9%83%A8%E5%93%A1%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E7%BD%B5%E5%A3%B0%E3%82%82,-%E5%86%99%E7%9C%9F%E3%81%AF%E3%82%A4%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%82%B8&text=%E9%83%A8%E6%B4%BB%E3%81%AE%E9%A1%A7%E5%95%8F%E3%81%8B%E3%82%89%E3%80%8C%E3%81%8A%E5%89%8D,%E3%81%8C%E5%AF%84%E3%81%9B%E3%82%89%E3%82%8C%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82
・『部活の顧問から「お前は減量しろ!」と17キロの減量を命じられ、ストレスから体調不良になったーー。 弁護士ドットコムに、このような女子高生からの相談が寄せられました。
・『顧問「17キロの減量」命じ、部員「体重計に乗ってみろ」  相談者は、公立高校のバレーボール部に所属しています。部活の顧問から「お前は減量しろ!理想の体重になるまで皆と同じ練習はさせないし、もちろん試合にも出さない」と減量を命じられました。 しかし、顧問の言う「理想体重」までは17キロ痩せる必要がありました。相談者はランニングと食事制限をしましたが、他の部員と同じ練習ができないストレスやハードな減量で、生理が止まってしまったそうです。 数カ月後、ハードな減量を乗り越えた相談者は、顧問に17キロ減量できたと自己申告しました。ようやく他の部員と同じ練習に参加し、試合にも出してもらえることに。 ところが、ある部員から「体重ごまかしてるんちゃうか、体重計にのってみろ」と言われ、皆の前で体重計に乗せられました。 表示された数字は申告よりも数キロ多く、他の部員から「体重ごまかしてまで試合に出たかったんか」「出ていけ」など、罵声を浴びせられたそうです。顧問からも、「お前なんてもういらん、出て行け」と言われたといいます。 翌日、相談者は練習に参加できず、1人でランニングしていた相談者は気分が悪くなり、トイレで倒れ、救急車で病院に運ばれました。数時間意識が戻らず、脳の検査などをおこなったところ、「部活における過度なストレスによる精神的なもの」と診断されたそうです。 相談者は、顧問の指導は「精神的な体罰」だと考え、体重測定を強要した部員の行為に対しても「いじめ」ではないかと考えています。 今回のケースで、相談者に減量を命じた顧問の指導や、体重測定を強要した他の部員の行為には、どのような法的問題があるのでしょうか。佐田理恵弁護士の解説をお届けします(Qは聞き手の質問、Aは佐田理恵弁護士の回答)』、「17キロ減量」、は明らかに過大な要求だ。
・『減量命令は「体罰」にはあたらないけれど…  Q:部活顧問による減量命令は「体罰」にあたるのでしょうか。 A:体罰とは、身体に対する侵害を内容とする懲戒(殴る、蹴るなど)や被罰者に肉体的苦痛を与えるような懲戒(正座・うさぎ跳びを強いるなど)をいうとされています。 今回のように、17キロの減量を達成するまで練習や試合に出さないというのは、それ自体は、体罰にはあたらないのではないかと考えます。 しかし、高校の運動部活動は、学校教育活動の一環であり、児童生徒が自発的・自主的にスポーツをおこない、より高い水準の技能や記録に挑戦するなどしてスポーツの楽しさや喜びを味わい、学校生活に豊かさをもたらすという意義を有しています。 それを、体重を理由に練習にも参加させないなどということは、児童生徒が学ぶ機会を不当に奪う、行き過ぎた行為であると言えます。 相談者は、自らにランニングと食事制限を課し、生理が止まってしまうほどの無理を強いられることとなりました。 さらに、練習への参加が一度は認められたものの、体重が数キロオーバーしていたことで、再び暴言を浴びせられ、練習に参加できなくなり、最終的に、過度なストレスが原因で倒れてしまったというのですから、顧問の責任は重大であると言えます。 また、体重測定の強要といった他の部員からのいじめも、こうした顧問の問題ある指導により誘発されたと考えられます。この点においても、顧問の責任が極めて重い事案です』、確かに「顧問の責任は重大だ。
・『他の部員の行為は「いじめ」にあたる  Q:他の部員の行為は「いじめ」にあたるといえるのでしょうか。そうであれば、他の部員に対して、相談者は損害賠償請求をすることはできますか。 A:いじめは、いじめ防止対策推進法という法律で、次のように定義されています。 「児童生徒に対して、当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係のある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものも含む)であって、当該行為の対象となった児童生徒が心身の苦痛を感じているもの」。 今回のケースのように、一部の部員らが、皆の前で相談者の体重測定を強要し、その結果、体重が数キロ多かったために罵声を浴びせたことは、相談者にとって屈辱的であったと容易に想像できます。それゆえ、相談者の心身に苦痛を感じさせるものであったとして、いじめに該当すると思われます。 以上のとおり、顧問と一部の部員の行為は違法であり、これにより、相談者は、過度なストレスで倒れてしまったのですから、彼らに対して不法行為に基づく損害賠償請求をすることができます。具体的には、治療費や精神的損害に対する慰謝料などを請求することが考えられます。(弁護士ドットコムライフ)』、「損害賠償請求をすることができます」とはいっても、校内での問題にそこまでやると、校内での居場所がなくなる懸念もあるので、慎重な判断が必要だろう。

第三に、5月13日付けPRESIDENT Onlineが掲載したスポーツライターの酒井 政人氏による「「女子チア部員が下半身不随で顧問とコーチが責任逃れ」学校で事故が多発する根本原因 部活中の死亡事故は年10~20件」を紹介しよう。
・『中学・高校の部活中に起きる事故の数は年間平均35万件にも達し、中には死亡事故に至るケースもある。スポーツライターの酒井政人さんは「高校の女子チアリーディング部の練習中、下半身不随の大ケガをした元部員が今年2月、学校を訴えました。事故の責任の所在を明確にし、部活に励む生徒の向上心に応えるためにも中高の部活の管理や指導は適切な“人材”を活用する仕組みを整えるべき」と訴える――』、興味深そうだ。
・『「女子チア部員が下半身不随」で顧問とコーチが責任逃れの背景  筆者の母校で、痛ましい事故が起きた。 愛知県の岡崎城西高のチアリーディング部の練習中に元女子部員が習熟度に見合わない危険性の高い練習をさせられ、下半身不随の大ケガをしたのは2018年7月のこと。元女子部員は2021年2月、同校を運営する学校法人を相手取り、将来にわたる介護費など約1億8300万円の損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。 新聞報道などによると、部の男性顧問は部活に姿を見せることは少なく、外部の女性コーチが技術指導をしていたが、事故時は2人とも不在だったという。元女子部員は入部してわずか4カ月目に生徒たちだけの活動中に大技の練習をして事故に遭った。当時の練習状況は、必要な補助者もなく、マットを敷くだけというお粗末なものだったようだ。 弁護士や専門家も参加して同校が作成した事故調査報告書では、「顧問は安全指導を含む全指導を外部コーチに一任していた」との認識を示す一方、コーチは「自身は責任者ではない」と考えていたという。責任の所存がハッキリとしない状態で、安全な指導も徹底されないなかで日々の活動が行われていたようだ。 本来であれば避けられたであろう事故が起きてしまったことは本当に残念でならない。学校側は真摯な対応をするべきだろう。同時に、このような悪夢を二度と起こさないように徹底した再発防止策も求められる』、「「顧問は安全指導を含む全指導を外部コーチに一任していた」との認識を示す一方、コーチは「自身は責任者ではない」と考えていたという。責任の所存がハッキリとしない状態で、安全な指導も徹底されないなかで日々の活動が行われていた」、恐るべき無責任体制を放置してきた学校側の「責任」は重大だ。 
・『顧問教員、部活動指導員、外部コーチ「誰が部活の責任者か」  実は今回のような事件は氷山の一角だ。中学・高校での事故の半数以上は運動部の活動中に起きており、その数は年間35万件にも上っている。日本スポーツ振興センター(JSC)のデータによると、部員数の多いバスケットボールやサッカー、野球、バレーボールなどで事故が多いという。部活中の死亡事故も年間に10~20件ほど起きている。 その主な原因は学校側の「管理不行き届き」だが、非常に悩ましい問題が絡んでいる。 前提として知っておきたいのが、少子化が進む一方で部活動は多彩になっていることだ。全国高等学校体育連盟(高体連)には多くの運動部が所属している(陸上競技、体操、新体操、競泳、飛び込み、水球、バスケットボール、バレーボール、卓球、ソフトテニス、ハンドボール、サッカー、ラグビー、バドミントン、ソフトボール、相撲、柔道、スキー、スケート、ボート、剣道、レスリング、弓道、テニス、登山、自転車競技、ボクシング、ホッケー、ウエイトリフティング、ヨット、フェンシング、空手道、アーチェリー、なぎなた、カヌー、少林寺拳法。このなかで水球、ラグビー、相撲、ボクシングは男子のみで、なぎなたは女子のみ。それ以外は男女ともにある。25年前はほとんどなかった女子サッカー部は全国で約700校が登録している)。 高体連以外では「甲子園大会」を主催している日本高等学校野球連盟(高野連)がメジャーな存在で、他にも応援団部のような伝統的なものもあれば、近年注目を浴びているダンス部、チアリーディング部などもある。ちなみに筆者が岡崎城西高に在籍していた時代は男子校だった。同校は1999年度から共学となり、新たな運動部が次々と誕生した。事件が起きたチアリーディング部もそのひとつだ。 新たな部を立ち上げる時は、顧問の教員が必要となる。しかし、マイナー競技や近年流行しているスポーツは、顧問が経験したことがないケースが少なくない。日本体育協会の運動部活動に関する調査では、約半数の教員が担当する部活動について競技の「経験なし」と回答しているのだ。 未経験の運動部活動の顧問を任されることは教員の心理的負担になるだけでなく、その競技を学ぶ必要が出てくる。マジメに取り組むほど多忙になり、勉強が不十分だと適切な指導をするのが難しくなる。そのため、部活の顧問をやめたいと考えている教員も少なくない。なかなか“適任者”が現れないのが現実だ。 スポーツ庁は「運動部活動については、顧問となる教師の長時間労働につながるとともに、教師に競技経験等がないために、生徒が望む専門的な指導ができない、生徒のスポーツニーズに必ずしも応えられていないこと等の課題があります」と指摘している。 5年に一度実施されている「OECD国際教員指導環境調査」(2018年)によると、日本の教員が課外活動(主に部活動)に費やした時間は週7.5時間。参加国の平均(週1.9時間)を大幅に上回り、1週間当たりの仕事時間は48カ国中最長だった。こうした調査結果から部活動の長さが教員の多忙化を引き起こしていることが問題視されるようになった。 この事実を踏まえ、教員の仕事時間を減らせるように、2017年には教員の「働き方改革」の一環として教員以外の「部活動指導員」が制度化され、認められた。コーチの外部委託は以前からあったが、その多くはOBなどが土日に顔を出して、交通費程度の謝礼で選手たちを指導するというものだ。法律上、外部コーチは身分が不明瞭で、活動中に事故が起こった場合に責任の所在が曖昧だった理由から、単独で大会などに生徒を引率することは認められていなかった。 なお部活動指導員は学校教育法において「学校職員」という身分になる。さらに有償であることが定められ、研修も義務化された。技術的指導だけでなく、単独で顧問になることや大会に生徒を引率することが可能になったのだ。 その報酬額は公立中学の場合で1時間当たり1600円、週3~5回というのが一般的(条件は自治体によって異なる)。しかし、各自治体が定める条件には、「教員免許を授与された経験がある人」「運動部活動の指導経験がある人」などが含まれている場合がほとんどである上、部活動は平日16時ごろから18時ごろまでが多い。その時間に学校に赴き、指導ができる者となるとかなり限られてくる。そのため教育現場で部活動指導員の活躍度はさほど高くないようだ』、「約半数の教員が担当する部活動について競技の「経験なし」と回答」、「部活の顧問をやめたいと考えている教員も少なくない」、そうであれば、無理に未経験でやる気にない教員に「顧問」をさせて取り繕うは止めて、部活動の範囲を一旦、絞り込むのも一考に値するのではなかろうか、或いは、外部の外部指導者に任せればよい。
・『中学・高校の部活動は「外部スタッフ」を有効活用せよ  実は学習指導要領で部活動は教育課程外の自主的・自発的な活動だと位置づけられており、教員が常に帯同する必要はない。そのため、前出の岡崎城西チアリーディング部の顧問のようにほとんど顔を出さない教員がいる一方で、毎日熱血指導をしている教員もいる。 スポーツ庁が2018年3月に策定・公表した「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」では、「地域のスポーツ団体との連携、保護者の理解と協力、民間事業者の活用等による、学校と地域が共に子供を育てるという視点に立った、学校と地域が協働・融合した形での地域におけるスポーツ環境整備を進める」と記された項目もある。 そもそも学校の部活動はコーチ(顧問の教員、部活動指導員、外部指導者)によって、指導力の幅が大きい。また各自治体、学校で施設の状況も大きく異なる。外部指導者のような専門スタッフがいるチームは独自でやればいいが、問題はそうした存在がいないケースだ。 その場合、各地域で外部指導者を“シェア”することも考えたほうがいいだろう。各地域でその競技に精通する外部指導者を雇い、月に1~2回、土曜日に各校の選手が集まり、合同で練習するのだ(人数が多い場合は参加できる人数を決めてもいい)。安全面での注意点はもちろん、専門的なトレーニング方法などを学び、各学校に持ち帰ることができる。顧問の教員も必要に応じて勉強が可能になる。 元選手の中には指導者をやってみたいと考えている人は少なくない。指導者になりたい元選手と、専門的な指導者を探している学校。実は両方ともニーズがあるのだ。学校側は外部コーチを内々で探すことが多いが、一般公募すればいい。近年は外部コーチを派遣する会社も出てきており、必要な人材を確保するのはさほど難しくなくなっている。 中学・高校ではそれぞれの科目を専門教員が授業を担うが、部活動はそうではない。選手の気持ちを考えても、競技の知識が未熟な先生に教えてもらうよりも、例えば、日本トップクラスだった元選手に月に数回でも指導を受けられたほうがありがたいに決まっている。とにかく人材を有効的に使うことを考えるべきだろう。 顧問の教員、単独で生徒を引率できる部活動指導員、競技面に精通している外部指導者、それから生徒たちの自主性。これらをうまく活用することができれば、日本の部活動のレベルはさらに上がるのではないか。強豪校に行かなくても、才能を伸ばすことも可能になるだろうし、教員の負担も軽減できるはずだ。 学校関係者は生徒と教員、それからスポーツ指導者を志す者たちのために、柔軟な考えで対応することを望む』、「部活中の死亡事故は年10~20件」はどう考えても多過ぎる。最も重要なのは、学校側が「部活動」に対して最終的な責任を持つことである。いくら生徒や親が望んでいるからといって、教員や外部に「適格な指導者」を見つけられないような「部」は作るべきではないだろう。文科省ももっと指導を強めるべきだ。
タグ:東洋経済オンライン 弁護士ドットコム PRESIDENT ONLINE 島沢 優子 部活動問題 (その3)(小学生が「死にたい」ミニバス指導の壮絶な実態 あれから息子は学校にも行けなくなった、部活で「17キロ減量命令」従った女子高生の悲劇 公開で体重測定 部員からの罵声も、「女子チア部員が下半身不随で顧問とコーチが責任逃れ」学校で事故が多発する根本原因 部活中の死亡事故は年10~20件) 「小学生が「死にたい」ミニバス指導の壮絶な実態 あれから息子は学校にも行けなくなった」 「家でバッタリ倒れた」、その前にも何らかの予兆があった筈で、「男性会社員」もそれを見逃していたのではなかろうか。 「男性はコーチらに面と向かって「あなたたちの暴力やパワハラが原因だ」と訴えることはしなかった」、「「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」を紹介されたが、被害を受けた子どもへの聴き取り等も必要になると言われ、断念」、気が弱すぎる印象だ。 「日本のコーチングは指示命令が多く、一方通行のコミュニケーションになりがちだ。怒って選手を委縮させ、考える余裕を与えない傾向がある。そうなると「選手は主体性を奪われ、コーチの指示を待つようになる」、その通りだ 「被害を被ったA君は、中学生になった今も心療内科への通院は欠かせない」、しかし、同君を追い込んだ「コーチ」はそんな悲劇を知らずに、いまでも同じ非科学的な指導を続けているのかも知れない。 「部活で「17キロ減量命令」従った女子高生の悲劇 公開で体重測定、部員からの罵声も」 「17キロ減量」、は明らかに過大な要求だ。 確かに「顧問の責任は重大だ。 「損害賠償請求をすることができます」とはいっても、校内での問題にそこまでやると、校内での居場所がなくなる懸念もあるので、慎重な判断が必要だろう。 酒井 政人 「「女子チア部員が下半身不随で顧問とコーチが責任逃れ」学校で事故が多発する根本原因 部活中の死亡事故は年10~20件」 「「顧問は安全指導を含む全指導を外部コーチに一任していた」との認識を示す一方、コーチは「自身は責任者ではない」と考えていたという。責任の所存がハッキリとしない状態で、安全な指導も徹底されないなかで日々の活動が行われていた」、恐るべき無責任体制を放置してきた学校側の「責任」は重大だ。 「約半数の教員が担当する部活動について競技の「経験なし」と回答」、「部活の顧問をやめたいと考えている教員も少なくない」、そうであれば、無理に未経験でやる気にない教員に「顧問」をさせて取り繕うは止めて、部活動の範囲を一旦、絞り込むのも一考に値するのではなかろうか、或いは、外部の外部指導者に任せればよい。 「部活中の死亡事故は年10~20件」はどう考えても多過ぎる。最も重要なのは、学校側が「部活動」に対して最終的な責任を持つことである。いくら生徒や親が望んでいるからといって、教員や外部に「適格な指導者」を見つけられないような「部」は作るべきではないだろう。文科省ももっと指導を強めるべきだ。
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