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カジノ解禁(その11)(なぜ日本人は「有馬記念」を賭けてしまうのか リスク嫌いでもギャンブル大好きの摩訶不思議、反対相次ぐ「カジノ」がどうしても不可欠な理由 横浜市長選でノー!知られざる「IR」儲けのカラクリ、フィリピンカジノ前トップが明かすIRの成功条件 海外カジノ元社長が警告!日本人の大いなる誤解) [国内政治]

カジノ解禁については、昨年6月15日に取上げた。今日は(その11)(なぜ日本人は「有馬記念」を賭けてしまうのか リスク嫌いでもギャンブル大好きの摩訶不思議、反対相次ぐ「カジノ」がどうしても不可欠な理由 横浜市長選でノー!知られざる「IR」儲けのカラクリ、フィリピンカジノ前トップが明かすIRの成功条件 海外カジノ元社長が警告!日本人の大いなる誤解)である。特に、第一の記事は最近まれにみる傑作なので、必読である。

先ずは、昨年12月26日付け東洋経済オンラインが掲載した財務省出身で慶應義塾大学大学院准教授の小幡 績氏による「なぜ日本人は「有馬記念」を賭けてしまうのか リスク嫌いでもギャンブル大好きの摩訶不思議」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/399377
・『いよいよ今年の日本競馬の総決算、有馬記念が行われる。この持ち回り連載は最後に競馬の話があるが、いきなりそのページに飛んでいるわけではない。「競馬ではない、競馬の話」である。 有馬記念というレースは、普段馬券を買わない人々でも買う。ボーナス後のクリスマス前後に行われる年末総決算のお祭りであり、ギャンブルと意識せずにギャンブルをさせるのに絶好のチャンスだ。これは、JRA(日本中央競馬会)が生み出した、世界最高のギャンブルビジネスモデルである』、「JRA・・・が生み出した、世界最高のギャンブルビジネスモデル」、とはどういうことなのだろう。
・『日本人は「世界一のギャンブル好き」だ  実は、日本の競馬産業は圧倒的世界一で、それはJRAが圧倒的に世界一の馬券売り上げを生み出したからだ。 この結果、賞金だけなく馬の生産者、馬主や調教師、騎手の得られる収入も圧倒的に世界一。世界中の良血馬は日本に集まる。いまや世界の超一流の騎手たちは日本語の勉強をして、JRAの所属騎手になりたがっている。 この成功はJRAの産業戦略によるものが大きいが、背景には日本人が世界一のギャンブル好きであることがある。これは世間の常識に真っ向から反するが、動かしがたい事実だ。 馬券の売り上げは世界一、競馬への社会的許容度も世界一だ。さらに、宝くじの売り上げも世界一で、これだけ宝くじを普通の人々がみな買う社会はほかにはない。アメリカで宝くじを買うと言ったら、白い目で見られる。宝くじは期待値が低く、合理的でないからだ。 日本人は、リスクの高いギャンブルが大好きなのであるが、世間の常識では、日本人は世界一リスク回避的だと思われている。日本人はリスクが嫌い。リスクをとらないから日本企業はイノベーションを生み出せない。利益率が低い。経済が停滞している。大学生は大企業への就職を求め、異常な安定志向である。これらのイメージが世間には定着している。「リスクが嫌いだが、ギャンブル大好き」。いったいこのギャップはどこから来るのだろうか? まず、ギャンブルとは何かから始めよう。Gamblingの定義は、「ロングマン現代英英辞典」によると
when people risk money or possessions on the result ofsomething which is not certain, such as a card game or a horse race ということである。Lotteryつまり、宝くじは最も人気のあるギャンブルである、という例文も引用されている。そして類義語として、ベッティングが挙げられている。こちらは、when people risk money on the results of games, competitions etc or other future eventsとされている』、「馬券の売り上げは世界一、競馬への社会的許容度も世界一だ。さらに、宝くじの売り上げも世界一」、「「リスクが嫌いだが、ギャンブル大好き」。いったいこのギャップはどこから来るのだろうか?」、確かに不思議だ。
・『ギャンブルとベッティングは何が違うのか?  では、この2つは同一なのか、というと、実は違う、と言われている。すなわち、ギャンブルとベッティングの違いは何か?という疑問に対する1つの有力説は、ギャンブルは純粋に運によるものに対する賭け事であり、ベッティングとは、自分で結果を予想し、それに対して賭けること、とされている。 実は、ギャンブルの世界では「究極のギャンブル」はバカラだと言われている。そして、大きなカネを動かせない人にとっては、スロットである。ここでのポイントは、ブラックジャックでもなく、パチンコでもないのである。 なぜなら、バカラは、純粋に運にだけ頼る賭けであり、一方、ブラックジャックでは、自分の判断、つまり、能力、記憶力、センスが問われる、という違いがあるのであり、究極のギャンブラーは純粋に運に賭けることに興奮するからなのである。 実際、日本でも純粋に運による賭け事のほうが、圧倒的に人気がある。競馬では「win5」という5つのレースの勝ち馬をすべて当てる馬券があるが、最高2億円(キャリーオーバーありのときは4億円)にもかかわらず、それほど人気はなく、サッカーくじのtotoのBIGには遠く及ばない。BIGにおいては、Jリーグの勝敗などに賭けるのだが、BIGの場合は、自分で予想をすることはできず、ランダムに結果を割り振られ、まさに運任せのくじとなっている。 日本人がギャンブル好き、というのは、運だめしが好きだ、ということなのだ。つまり、タロット占いよりも星占いよりも、おみくじが好きなのである。 振り返ってみると、日本人は運に任せるということが極めて好きだ。戦争まで、神風頼みだ。そして、自然観もそうであり、自然が神であり、山や海が神である』、「究極のギャンブラーは純粋に運に賭けることに興奮するからなのである。 実際、日本でも純粋に運による賭け事のほうが、圧倒的に人気がある」、「日本人は運に任せるということが極めて好きだ。戦争まで、神風頼みだ。そして、自然観もそうであり、自然が神であり、山や海が神である」、言われてみれば、確かにその通りだ。
・『日本人独特の自然観や世界観がギャンブル好きの背景に  自然を支配してコントロールする、という欧米的な自然観ではなく、自然に支配されるなかで、どうやって自然と付き合っていくか、生き残っていくか、という発想である。 欧米よりはるかにサステイナブルであるどころか、太古の昔から、持続可能な社会を営んできたのである。狩猟が中心と思われた縄文人たちは、実は、農業を主とした弥生人よりも遥かに自然との共生を大切にしていた。そもそも日本的な感覚では、農耕というものこそ、自然環境を人間の力で変えてしまう自然を破壊する行為であり、縄文人たちは然に影響を与えぬよう、慎重に暮らしていたのである。 現代人の人生においても、企業経営においても、この精神は受け継がれており「人事を尽くして天命を待つ」ことが大好きで、天命に働きかけようとする欧米人とはまったく異なる世界観なのである。 私も、ビジネススクールで、経済社会をわが物顔に支配しているほとんどの有名企業の成功要因は、運であり、たまたまである、と教えている(誰も知らないが、これが私の有名な「たまたま理論」である)。 運に身を任せ、自然に身を任せ、柳のような武術を好む日本人、柔道では返し技こそが美しいのに、それでは指導になってしまいオリンピックに勝てないのだが、それでも美しい返し技一本の柔道を追究し続ける日本。この自然観、世界観こそが、日本人がギャンブル好きとなった背景なのである。 では、なぜリスクテイクが嫌いなのか。) 日本人が嫌いなのはベッティングである。自然が決めるべきことを、自分の力で変えようとすることも嫌いだし、将来のことを自分だけが予想して、それが運ではなく、予想の力で当てるということが嫌いなのである。それはサイコロと神に任せるべきであり、丁半賭博やチンチロリンが大好きなのである。 したがって、欧米、とくにアメリカで大流行の「スポーツ ベッティング」は、日本ではそれほど人気がないのである。アメリカのスポーツ ベッティングは分析力を競うゲーム、賭け事であり、運ではなく、ほとんどが分析力による戦いである』、「「人事を尽くして天命を待つ」ことが大好きで、天命に働きかけようとする欧米人とはまったく異なる世界観なのである」、「この自然観、世界観こそが、日本人がギャンブル好きとなった背景なのである。 では、なぜリスクテイクが嫌いなのか。 日本人が嫌いなのはベッティングである。自然が決めるべきことを、自分の力で変えようとすることも嫌いだし、将来のことを自分だけが予想して、それが運ではなく、予想の力で当てるということが嫌いなのである」、極めてユニークで大胆な仮説だ。
・『日本で逆張り手法が好まれるワケ  実は株式投資においても同じことが言える。欧米では株式は投資であるが、日本語では株に投資する、ではなく株を「やる」のである。昔からコメ相場の人気があるのは天候によるものだからであり、経営の手腕を見抜くわけではなく、運の要素、しかも自然の支配によるものであったことが大きかったと私は捉えている。 日本の個人投資家は相場がボックス圏にあると考え、上がれば売り、下がれば買うという短期の逆張り手法を伝統的に好むが、背景には前出のことがあると思われる。FX(外国為替証拠金取引)が好きなのも、同様の背景であると思われる。 さらに言うと、行動経済学において有名なバイアスである自信過剰バイアスも、世界中で日本でだけ観察されないことは有名である(人々にアンケートを取り『自分の自動車の運転能力はどのくらいか』と尋ねると、日本以外ではほとんどの人が平均よりも少し上、と答えるが日本では過半数が、平均か平均よりも少し下と答える)。 これが、日本でだけ株式市場に中期のモメンタム(半年から1年の期間では、個別株式の株価は上がり続けるか下がり続けるという傾向がある)が観察されないことの背景にあると私は考えている。 さて、話を競馬に戻すと、ギャンブルとベッティングの違いなどを述べてきたが、難しいのは競馬の解釈であり、競馬はギャンブルなのかベッティングなのか、という問題である。 普通なら、ベッティングに入れるだろう。なぜなら、自分で勝ち馬を予想するのであるから、まさにその能力が問われるからだ。しかし、ロングマンの辞書にもあるように、競馬が運に支配されているか、されていないか、というのは解釈が分かれるところである。 そして、日本の競馬産業が大成功した理由は、競馬のファン層が若者、女性と幅広く受け入れられたことにある。彼らが馬券を買うのは、競馬をギャンブルと捉え、ライトなファンであっても楽しめると捉え、予想の力で勝負しようとしていないことにあるのである。 その結果、欧米では馬券の中心は単勝であり、勝ち馬を当てるという予想力がいちばん問われる馬券が人気であるのに対し、日本では3連単という3着までの順列を当てる、ギャンブル性の高い、つまり、配当も高くなるが、運の要素が最も大きくなる馬券が圧倒的に人気になっている。 これは、レース関係者は皆1着だけを目指して戦うため、1着は実力がほぼ反映されるが、勝ちに行って負けることになれば、2着も3着もそれ以下でも同じになるため3着にはこだわらない。その結果、3着には無欲の馬が来ることも多く、運が大きく作用することとなり、まさにギャンブル性が高い馬券が3連単であるからである』、「昔からコメ相場の人気があるのは天候によるものだからであり、経営の手腕を見抜くわけではなく、運の要素、しかも自然の支配によるものであったことが大きかった」、「日本の競馬産業が大成功した理由は、競馬のファン層が若者、女性と幅広く受け入れられたことにある。彼らが馬券を買うのは、競馬をギャンブルと捉え、ライトなファンであっても楽しめると捉え、予想の力で勝負しようとしていないことにあるのである。 その結果、欧米では馬券の中心は単勝であり、勝ち馬を当てるという予想力がいちばん問われる馬券が人気であるのに対し、日本では3連単という3着までの順列を当てる、ギャンブル性の高い、・・・運の要素が最も大きくなる馬券が圧倒的に人気」、さすが行動経済学の学者らしい分析だ。
・『「破滅の美学」が大好きな、不思議な国ニッポン  したがって、日本人は運が大好きだが、リスクをコントロールして、リスクを自分の力で少なくすることや、リスクをマネージすることが好きではない。その結果、リスクテイクが苦手であり、嫌いになっている、というのが私の解釈である。 こう考えると、リスクが嫌いなはずなのに、突然、社運を賭けて大規模な投資をして失敗する電機メーカーが多いことや、中小企業で倒産までギリギリ頑張ってしまうことも、逆説的に説明できる。 すなわち、リスクを支配しようとすることを忌み嫌い、その結果、マネージすることが苦手であり、同時にするべきでなく、自分はリスクと無関係に頑張ることを選択し、後は運に任せてしまう、という「破滅の美学」が大好きになってしまっているのである。 これが、日本人も日本企業も日本社会もリスクテイクが嫌いなのに、ギャンブル好きであり、かつリスクを無視してリスクを取りすぎて破滅し、そしてそれでも後悔しないとうそぶいている、という不思議な国ニッポン、の私の解釈である(本編はここで終了です。次ページは競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)』、「日本人は運が大好きだが、リスクをコントロールして、リスクを自分の力で少なくすることや、リスクをマネージすることが好きではない。その結果、リスクテイクが苦手であり、嫌いになっている」、「リスクが嫌いなはずなのに、突然、社運を賭けて大規模な投資をして失敗する電機メーカーが多いことや、中小企業で倒産までギリギリ頑張ってしまうことも、逆説的に説明できる。 すなわち、リスクを支配しようとすることを忌み嫌い、その結果、マネージすることが苦手であり、同時にするべきでなく、自分はリスクと無関係に頑張ることを選択し、後は運に任せてしまう、という「破滅の美学」が大好きになってしまっている」、「「日本人」の「ギャンブル好き」、「リスクテイクが苦手であり、嫌いになっている」、ことを絶妙なまでに説得的に説明した近来にない好論文だ。

次に、8月24日付け東洋経済Plus「反対相次ぐ「カジノ」がどうしても不可欠な理由 横浜市長選でノー!知られざる「IR」儲けのカラクリ」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/27881
・『横浜市長選で「ノー」を突きつけられたIR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致。日本版IRは国際競争に打ち勝てるか。 浜っ子たちは、黒船ビジネスに「No」を突きつけた――。 8月22日、横浜市長選挙が投開票され、カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を推進してきた現職の林文子市長が落選した。 当選した元横浜市立大教授の山中竹春氏は出馬に当たり、横浜でのIR誘致に反対を表明。ほかの大半の立候補者も林市長の進めるIR計画に反対を掲げ、IR誘致の是非は今回の市長選の争点の1つとなった。山中氏は市長就任後、市が現在進める運営事業者の選定など、IR誘致に向けた手続きを中止するとみられる。 もっとも、横浜IRが頓挫しても、全国複数の都市でIRの誘致活動は続く。 大阪府と大阪市は7月、アメリカのIR大手、MGMリゾーツ・インターナショナルとオリックスのコンソーシアムから、2020年代後半の事業開始を目指す計画の提案を受けた。同提案での初期投資額は約1兆円にのぼり、府と市は9月ごろまでに運営事業者を決定する見込み。同様に誘致を進める和歌山県は事業者の選定を終え、長崎県も選定の最終段階まで手続きを進めている』、「和歌山県」、「長崎県」まで準備中とは初めて知った。
・『”2次募集”へ動き出している  さらにある業界関係者は、「多くの自治体が(事実上の)2次募集に備えて、IR事業者とコンタクトをとり始めている」と明かす。 政府は2021年10月~2022年4月まで全国の自治体から区域整備計画の申請を募り、その内容をもとに国内で3カ所を上限にIR整備を認める方針だ。ただ7月19日に施行された「特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)」は、最大3カ所の認定から7年が経過した後、必要性が認められればIR整備の上限数を見直すことができると定める。 つまり日本では今後、いつどこでIR誘致案が浮上してもおかしくない環境が整っているのだ。 自分の住む自治体でIR誘致が本格化すれば、今回の横浜市と同様に、選挙や住民投票などでIRの是非について判断を求められることは十分起こりうる。そのときに重要なのが、そもそも「IR」とは何なのかを理解することだ』、「最大3カ所の認定から7年が経過した後、必要性が認められればIR整備の上限数を見直すことができる」、初めて知った。
・『最大のカギはカジノ解禁  日本初上陸のビジネスとなるIRは、アメリカのラスベガスやシンガポールが有名だが、「統合型リゾート」という名称からは具体的な施設や機能のイメージが浮かびづらい。 IRの整備に向けた動きが加速する背景には、日本の人口減少が進む一方、国際的には人の交流が増大するという情勢の変化がある。国は日本の経済社会の活力向上と持続的発展を図るため、国内外で観光客の来訪・滞在を促進することが一層重要になると訴える。つまるところIRは、自民党政権が2010年代に推進してきた「観光立国」構想の強力なエンジンというわけだ。 IR整備法では、「①カジノ②国際会議場③国際展示場④公演施設⑤日本観光の情報提供や移動・宿泊サービス手配を担う施設⑥宿泊施設⑦観光促進に寄与する施設」が一体で設置・運営される施設をIRとして定義している。 このうち②~⑦は法整備をするまでもなく、すでに国内に存在する。最大の特徴は、①のカジノが設置される点だ。 日本で賭博行為は刑法で禁じられており、競馬や競輪、ボートレースなどのギャンブルはそれぞれ特別法の下で運営されている。ギャンブル産業という視点で見た場合のIR整備法の意義は、カジノにおけるバカラやルーレットなどの新ジャンルの賭博が公的に認可されることにある。 横浜市で起きているようなIR反対運動の多くは、そのカジノを作ることで、マネーロンダリングやギャンブル依存症患者が増える懸念から発生している。それでもIR計画がカジノありきで進むのは、IRで収益をあげるためにはカジノが必要不可欠なためだ』、「IRで収益をあげるためにはカジノが必要不可欠なため」、やはり「カジノ」に依存するようだ。
・『カジノはIR運営のドル箱  IR業界の世界2強であるアメリカのラスベガス・サンズとMGMリゾーツ・インターナショナルの収益構造を分析すると、カジノがドル箱として大きな存在であることが見て取れる。 (カジノが売り上げの過半を稼ぐ IR運営大手の売上高の内訳(億円)の図はリンク先参照)) (利益もカジノが支える IR運営大手の利益内訳(億円)の図はリンク先参照) 新型コロナウイルス感染拡大前の2019年12月期、ラスベガス・サンズは売上高の71%、MGMも50%をカジノから稼ぎ出した。利益も同様に、大半をカジノが生み出している。 カジノでは、客が賭けた金額から運営側に儲けが生じる確率がゲームごとに設定されている。ただしこれはあくまで「確率」にすぎず、当然1回1回のゲームで生じる勝ち負けの差額には振れ幅がある。一定のノウハウの下で年間を通した勝ち負けで生じる儲けを予測し、それに基づく費用コントロールを両立できれば、高い収益性を実現できるビジネスモデルだ。 カジノの収入は大きくVIP(富裕層顧客)と、それ以外のメインフロア・スロットに分けることができる。 (カジノの4割弱を富裕層で稼ぐ MGMチャイナのカジノ収入内訳(億円)の図は(リンク先参照)  VIPはカジノの運営事業者側に一定以上の保証金を預け入れることなどにより、専用エリアでのゲーミングといった、一般客とは差別化されたサービスを受けることができる。例えばマカオを軸に展開するMGMの中国部門では、2019年12月期のカジノ収入のうちVIPが36%を占め(上図)、運営側にとってVIPの集客戦略は重要なポイントとなる』、「カジノ収入のうちVIPが36%」、「一般客」の比重の方が高いのだろうか。
・『IRの成否を占う非カジノ施設  収益面でカジノの重要度が極めて大きいIR。だがフィリピンでIR経営の実績を持つ、カーチスホールディングス社長の大屋高志氏は、むしろ飲食やショッピングモール、国際会議場といったカジノ以外の部門を赤字覚悟でも磨き上げることが重要だと指摘する。 「富裕層はカジノに限らず、いろいろな目的でIRに訪れる。そのときにカジノなんてどこでやってもルールは同じなので、差別化につながらない。(カジノ以外の施設での)より良いホスピタリティーやエンターテインメント体験の有無で、差別化が実現する」(大屋氏) 実際、世界のIR大手はカジノ以外の部門の強化に投資を惜しまない。MGMの場合、IRの聖地・ラスベガスでは、カジノ以外の部門の売上高合計額がカジノ収入を上回る規模となっている。 MGMのジム・ムーレン前CEO(最高経営責任者)は2019年の東洋経済のインタビューで「21年前は収益の過半をゲーミング(カジノ)が占めていたが、この20年で割合が逆転した。重要なのは(飲食やショッピングモールなどの)非ゲーミングで、施設の多様性を実現し、進化させることだ。ラスベガスでも多様化を実現したことで、幅広い客層を誘致できるようになった」と語っている。) (非カジノ施設が集客装置として機能 ー理想的なIR運営の例=の図はリンク先参照) 日本のIRは、マカオやシンガポールといった近隣諸国のIRとの国際競争に打ち勝てるのか。それは誘致する自治体がこうしたIRの本質を理解したうえで全体の構想を練り、構想を具体化できる事業者と手を組めるか否かにかかっている』、「カジノなんてどこでやってもルールは同じなので、差別化につながらない。(カジノ以外の施設での)より良いホスピタリティーやエンターテインメント体験の有無で、差別化が実現」、なるほど。

第三に、8月30日付け東洋経済Plus「フィリピンカジノ前トップが明かすIRの成功条件 海外カジノ元社長が警告!日本人の大いなる誤解」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/28041
・『横浜市長選で「ノー」を突きつけられたIR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致。日本版IRは国際競争に打ち勝てるか。 「観光立国」構想の強力なエンジンとして、菅義偉首相自らが旗振り役となって進めてきたIR(カジノを含む統合型リゾート)の誘致。2020年代後半の開業を目指し、2021年10月からは全国の自治体から、区域整備計画の募集を始める予定だ。 しかし、カジノに対する反対運動に加え、日本で参入を検討していた海外の大手IR事業者の相次ぐ撤退など、そのプロセスは順風満帆と言いがたい。日本初上陸となるIRは、果たして実現するのか。 実は日本にも、IRの運営を経験した人物がいる。2020年までフィリピンのIR「オカダマニラ」の社長を務め、現在は中古車買い取りのカーチスホールディングス社長である大屋高志氏だ。約2時間半にわたったインタビューで大屋氏は、日本人のIRに対する大きな誤解、そして日本版IRへの懸念を指摘した(Qは聞き手の質問、Aは大屋氏の回答)』、「2020年までフィリピンのIR「オカダマニラ」の社長を務め」、こんな人がいたとは初めて知ったが、体験談は貴重だ。
・『撤退する事業者が出て当然  Q:IR運営に携わってきた立場から、日本で進むIR計画の現状をどう見ていますか。 A:度重なるIR大手の撤退や横浜市長選における自民党の変わりようなど、国が当初想定したシナリオとは異なる方向に進んでいるとしか思えない。とくに、ここまで多くの企業が手を引いてしまうとは思わなかった。 コンプライアンス面において世界でいちばん高いレベルにあるべきというのが、国による計画設計の大きな柱だろう。カジノ収益に対する高い税率やジャンケット(カジノに顧客を紹介する仲介)業務の一部禁止、入場時のマイナンバーカードの提示といった規制に加えて、入場者のバックグラウンドなどのチェックは世界の中でもそうとう厳しい。 さらに、日本のIRの区域認定期間は当初は開発期間を含めて10年、それ以降は5年だけ。その都度ライセンスの更新時期がやってくる。 企業からすれば、巨額の投資回収に必要な事業期間が保障されていないことになる。数千億円から1兆円の投資に見合わないと考える事業者が出て当然だ。 Q:各自治体におけるIR誘致への姿勢に気になる点はありますか。 A:参入を希望する事業者と、本当に重要なことを話し合えていないのではないか。その企業がIRによって、地域をどうしたいのかという「ビジョン」だ。 現実には、自治体が事業者に「いくら投資するか、何人雇用するか、経済波及効果はいくらを見込むか」などと、数字を追い求めている。その結果、「1兆円(をかける投資)の先」を多くの事業者が発信せずにいる。 (大屋氏の略歴はリンク先参照) Q:そもそも、IRというビジネスのうまみはどこにあるのでしょう? A:カジノの存在により、通常のビジネスよりも余剰の利益が生まれる。最低でも年間500億円以上のEBITDAが見込まれ、ここからカジノ以外の機能に投資などを行う資金が生まれる。 パチンコ機を通して液晶産業が儲かるように、システムやセキュリティーといった周辺産業にもお金が回る。ハイエンド向けの施設なので、メンテナンスコストは大きく、監視カメラも何万個と導入する。すさまじい額が周辺産業に落ちていく。 ホテルの内装も、2年くらいで替える。宿泊料金こそ5万円程度でも、実際には10万円の価値を持たせて、富裕層のデスティネーション(目的地)にしなければいけないからだ。 Q:カジノの存在がIR経営の肝だと。 A:いや、その考えは完全に間違いです。 結果論として客がカジノで大きな金額を消費するため、部門別に見るとカジノが儲かっているように映るだけで、(IRの経営への)貢献度とはまったく違う。カジノに金が落ちるのは、ホテルなどカジノ以外の施設に魅力があるおかげだ』、「カジノに金が落ちるのは、ホテルなどカジノ以外の施設に魅力があるおかげだ」、確かにその通りなのだろう。
・『IRの本質はカジノ以外にある  Q:ただ、アメリカのIR大手のラスベガス・サンズなどでは、ホテルや飲食といったカジノ以外の部門より、ゲーミング(カジノ)の収益のほうが大きいです。 A:どのIRにもカジノはあるが、カジノは(世界の)どこでもルールは同じ。だから(他のIRとの)差別化の決め手は、よりよいホスピタリティーやエンターテインメントを提供できるかに委ねられる。IRビジネスの本質はカジノ以外の部分にある。 IRは全体最適のビジネスだ。仮に部門別の採算を重視すると、カジノの部門の運営者は「コンプ(各種サービスの無料待遇)を出せ」、「他の部門ももっと金を稼げ」などとカジノ以外の部門を責め立てる。 しかしホテルやレストランの採算性が高いかなんて、IRの経営において知ったことではない。これらの部門が低採算でも、(ホテルや飲食に積極投資を行い、魅力を高めることで)IR全体で富裕層の最上級顧客を囲い込めれば、(カジノへの送客も増えて)利益の最大化につながる』、「(ホテルや飲食に積極投資を行い、魅力を高めることで)IR全体で富裕層の最上級顧客を囲い込めれば、(カジノへの送客も増えて)利益の最大化につながる」、なるほど。
・『カジノ以外に命令をするな  だから人材の面でも、ホテル、エンターテインメント、飲食などの各部門のトップ(責任者)は、ゲーミングとほぼ同格にしてあげないといけない。 私が社長を務めていたフィリピンのIR「オカダマニラ」では、もともとゲーミングのほうが(立場は)上だったが、徹底して「ノンゲーミング(カジノ以外の部門)に命令するな」とクギを刺した。そうしないと一流の人材も集まらない。 Q:日本でIRが整備されたら、他国のIRとVIP(富裕層顧客)の獲得競争などは厳しくなるとみていますか。 A:一定数の顧客は物珍しさから日本のIRに来るだろう。問題はその頻度を上げられるか、だ。 世界の各都市で、本当に富裕層の満足するIRを運営できているかというと、観光資源の乏しさで苦戦する都市も散見される。 ジャンケット(カジノに顧客を紹介する仲介業者)も、VIP客の予算や好みに合わせた渡航プランを組む。ホテルや食事が無料になるといった特典はどこも付与している。来訪頻度を上げるためには、日本のコンテンツで差別化するしかない。 例えば日本ほど食事が美味しいところはない。オカダマニラにおいても、どれだけ調達が困難でコストがかかっても、食材にはこだわった。 Q:オカダマニラのビジョンは何だったのでしょうか。 A:「フィリピン人が誇りに思い、アジアを代表する富裕層のデスティネーション」だ。明文化されてこそいないが、それは設計を見ればわかる。 ホテルのいちばん広い部屋は1000平方メートルを優に超える。天井高が10メートルぐらいあるところで割烹料理を出し、中華もミシュランの星付きレストランを誘致した。すべての富裕層を満足させるスペックがハード面で確保できていた。 (VIP以外の幅広い)来場者数を追い、「マクドナルドを誘致しろ」「スパゲッティを安く出せ」と意見する人間とのけんかは日常茶飯事。しかし、「いやいや待て。富裕層は5000円を払っても、うまい朝食を食べたいんだ」と、オペレーションでもビジョンを曲げなかった。 すべての部門を同じビジョンで統一し、最高のハードウェアにオペレーションがついてきて、「オカダマニラは恐ろしい、勝てない」という状況を作り上げることができた。 Q:近隣エリアにある複数のIRとの競争は激しかったのでは? A:その中には、香港のメルコリゾーツ&エンターテインメントやゲンティン・シンガポールといった(世界的なIR大手が運営する)強敵がいた。ただ、結果的にフィリピンIRの中で月間の売り上げトップに立った。 (日本のIR計画においても)大手のブランドを過信してはいけない。大切なのは、ローカライズのスピード感と精度だ。例えば規制当局や地元経済界との付き合い、そして何をしたら施設の顧客と従業員が喜ぶのか。これを理解し、成功させるためには、経営のローカライズが必要になる。 大手が運営するIRは、現地ならではのキャンペーンなどを実施する際、本社に「お伺い」を立てないといけない。大手のIR施設の社長は、本社でいうところの部長に当たるから、そもそも権限がない。 オカダマニラは、親会社であるパチスロ機メーカーのユニバーサルエンターテインメントにとって初めてのIR参入だった。そのため現地で細かいことを全部決められ、圧倒的なスピードと丁寧さをもって経営をローカライズできた』、「規制当局や地元経済界との付き合い、そして何をしたら施設の顧客と従業員が喜ぶのか。これを理解し、成功させるためには、経営のローカライズが必要になる」、「大手が運営するIRは、現地ならではのキャンペーンなどを実施する際、本社に「お伺い」を立てないといけない。大手のIR施設の社長は、本社でいうところの部長に当たるから、そもそも権限がない」、権限の現地移譲が必要なようだ。
・『星野リゾートのほうが成功する?  日本で成功するためには、見たこともないホスピタリティーやエンターテインメントを創る必要がある。 日本に(IR世界大手の)MGMリゾーツ・インターナショナルやゲンティンが来ることがIRの成功条件ではない。よって、相次ぐ外資大手の日本参入からの撤退は、そこまで悲しむべきことではない。 例えば日本では星野リゾートのほうがスピード感を持って、現地のコンセプトでIRを運営することができるかもしれない。 Q:カジノ運営の経験がない星野リゾートでも可能ですか。 A:実はカジノの運営なんて誰がやっても同じ。なぜなら、ゲームのルールがどの国でも一緒だから。マーケティングプログラムの内容などが違うだけだ。 Q:そうなると、遊技機の検定などで日本の警察と関係の深いパチンコホールやパチンコメーカーのほうがむしろ適役? A:彼らのほうがベターではあるけど、ベストではない。 IRはツーリズムやホスピタリティーの世界で、トップオブトップ(最上級)に当たる産業だ。カルティエやエルメスといった高級ブティックが立ち並び、提供されるワインもロマネコンティとかが当たり前。客室も恐ろしい広さの部屋がある。 一方、パチンコ屋のターゲットは完全にマス(大衆)で、ハイエンドを相手にしてない。そういった面での難しさがある』、「相次ぐ外資大手の日本参入からの撤退は、そこまで悲しむべきことではない。 例えば日本では星野リゾートのほうがスピード感を持って、現地のコンセプトでIRを運営することができるかもしれない」、なるほど。
・『和歌山と長崎はポテンシャルある  Q:IR誘致を進める大阪や和歌山、長崎のポテンシャルをどう見ていますか。 大都市圏と観光・地方都市のIRは別々に議論するべきだ。 シンガポールやマカオ、大阪などにおけるIRは、街の商圏やブランドといった価値にぶら下がることになる。横浜や大阪はそもそも人流が大きいため、一定の集客が期待できる。 和歌山と長崎は観光都市だが、最先端の観光施設が不足している。ただ、IRを整備するうえでは大きなポテンシャルを持っている。 高野山やキリシタン関連の施設といった文化資産、すばらしい景色や素材がいい意味で手つかずの状態だ。 富裕層は、すばらしい食やホスピタリティーのためにいくらでもお金を使うし、何時間でも飛行機を飛ばして来る。もし私が(運営にかかわったとして)より力を発揮できるとしたら、観光・地方都市型のIRだ。 Q:大屋さんは国内で数少ないIR運営の経験者です。現在社長を務めるカーチスでIR運営に乗り出すなど、日本でもIRの経営にかかわる考えは? A:カーチスでの社長業から離れた週末などの時間をすべて使い、ちょうど今、(個人の活動として)準備をしている。 日本のIR計画は地域のブランディングビジネスでもあり、大衆向けにやっては意味がない。世界中の富裕層に、日本の観光資源や文化、ホスピタリティーを提供することで、日本を再発見できる場所にしなくてはならない。 こういったことを理解できる人間が、まだ10人足らずだが集まってきた。事業計画の策定やカジノのVIPビジネス、法務など、各方面に長けた人材がそろっている。現在は「チームジャパン」という仮称で活動しており、近くきちんと法人化する予定だ。 自治体に選定されるIR事業者は、IRというよりゲーミング(カジノ)のオペレーターとしての役割が大きい。われわれは選定された事業者と一緒に、カジノ以外も含めた真のIR経営のビジョン設計と、その運営を担っていきたいと考えている』、「事業計画の策定やカジノのVIPビジネス、法務など、各方面に長けた人材がそろっている。現在は「チームジャパン」という仮称で活動しており、近くきちんと法人化する予定だ」、「われわれは選定された事業者と一緒に、カジノ以外も含めた真のIR経営のビジョン設計と、その運営を担っていきたいと考えている」、さてどんな「IR経営のビジョン設計と、その運営」になるのだろうか。
タグ:(その11)(なぜ日本人は「有馬記念」を賭けてしまうのか リスク嫌いでもギャンブル大好きの摩訶不思議、反対相次ぐ「カジノ」がどうしても不可欠な理由 横浜市長選でノー!知られざる「IR」儲けのカラクリ、フィリピンカジノ前トップが明かすIRの成功条件 海外カジノ元社長が警告!日本人の大いなる誤解) カジノ解禁 東洋経済オンライン 小幡 績 「なぜ日本人は「有馬記念」を賭けてしまうのか リスク嫌いでもギャンブル大好きの摩訶不思議」 「JRA・・・が生み出した、世界最高のギャンブルビジネスモデル」、とはどういうことなのだろう。 「馬券の売り上げは世界一、競馬への社会的許容度も世界一だ。さらに、宝くじの売り上げも世界一」、「「リスクが嫌いだが、ギャンブル大好き」。いったいこのギャップはどこから来るのだろうか?」、確かに不思議だ。 「究極のギャンブラーは純粋に運に賭けることに興奮するからなのである。 実際、日本でも純粋に運による賭け事のほうが、圧倒的に人気がある」、「日本人は運に任せるということが極めて好きだ。戦争まで、神風頼みだ。そして、自然観もそうであり、自然が神であり、山や海が神である」、言われてみれば、確かにその通りだ。 「「人事を尽くして天命を待つ」ことが大好きで、天命に働きかけようとする欧米人とはまったく異なる世界観なのである」、「この自然観、世界観こそが、日本人がギャンブル好きとなった背景なのである。 では、なぜリスクテイクが嫌いなのか。 日本人が嫌いなのはベッティングである。自然が決めるべきことを、自分の力で変えようとすることも嫌いだし、将来のことを自分だけが予想して、それが運ではなく、予想の力で当てるということが嫌いなのである」、極めてユニークで大胆な仮説だ。 「昔からコメ相場の人気があるのは天候によるものだからであり、経営の手腕を見抜くわけではなく、運の要素、しかも自然の支配によるものであったことが大きかった」、「日本の競馬産業が大成功した理由は、競馬のファン層が若者、女性と幅広く受け入れられたことにある。彼らが馬券を買うのは、競馬をギャンブルと捉え、ライトなファンであっても楽しめると捉え、予想の力で勝負しようとしていないことにあるのである。 その結果、欧米では馬券の中心は単勝であり、勝ち馬を当てるという予想力がいちばん問われる馬券が人気であるのに対し、日本で 「日本人は運が大好きだが、リスクをコントロールして、リスクを自分の力で少なくすることや、リスクをマネージすることが好きではない。その結果、リスクテイクが苦手であり、嫌いになっている」、「リスクが嫌いなはずなのに、突然、社運を賭けて大規模な投資をして失敗する電機メーカーが多いことや、中小企業で倒産までギリギリ頑張ってしまうことも、逆説的に説明できる。 すなわち、リスクを支配しようとすることを忌み嫌い、その結果、マネージすることが苦手であり、同時にするべきでなく、自分はリスクと無関係に頑張ることを選択し、後は 東洋経済Plus 「反対相次ぐ「カジノ」がどうしても不可欠な理由 横浜市長選でノー!知られざる「IR」儲けのカラクリ」 「和歌山県」、「長崎県」まで準備中とは初めて知った。 「最大3カ所の認定から7年が経過した後、必要性が認められればIR整備の上限数を見直すことができる」、初めて知った。 「IRで収益をあげるためにはカジノが必要不可欠なため」、やはり「カジノ」に依存するようだ。 「カジノ収入のうちVIPが36%」、「一般客」の比重の方が高いようだ。 「カジノ収入のうちVIPが36%」、「一般客」の比重の方が高いのだろうか。 「カジノなんてどこでやってもルールは同じなので、差別化につながらない。(カジノ以外の施設での)より良いホスピタリティーやエンターテインメント体験の有無で、差別化が実現」、なるほど。 「フィリピンカジノ前トップが明かすIRの成功条件 海外カジノ元社長が警告!日本人の大いなる誤解」 「2020年までフィリピンのIR「オカダマニラ」の社長を務め」、こんな人がいたとは初めて知ったが、体験談は貴重だ。 「カジノに金が落ちるのは、ホテルなどカジノ以外の施設に魅力があるおかげだ」、確かにその通りなのだろう。 「(ホテルや飲食に積極投資を行い、魅力を高めることで)IR全体で富裕層の最上級顧客を囲い込めれば、(カジノへの送客も増えて)利益の最大化につながる」、なるほど。 「規制当局や地元経済界との付き合い、そして何をしたら施設の顧客と従業員が喜ぶのか。これを理解し、成功させるためには、経営のローカライズが必要になる」、「大手が運営するIRは、現地ならではのキャンペーンなどを実施する際、本社に「お伺い」を立てないといけない。大手のIR施設の社長は、本社でいうところの部長に当たるから、そもそも権限がない」、権限の現地移譲が必要なようだ。 「相次ぐ外資大手の日本参入からの撤退は、そこまで悲しむべきことではない。 例えば日本では星野リゾートのほうがスピード感を持って、現地のコンセプトでIRを運営することができるかもしれない」、なるほど。 「事業計画の策定やカジノのVIPビジネス、法務など、各方面に長けた人材がそろっている。現在は「チームジャパン」という仮称で活動しており、近くきちんと法人化する予定だ」、「われわれは選定された事業者と一緒に、カジノ以外も含めた真のIR経営のビジョン設計と、その運営を担っていきたいと考えている」、さてどんな「IR経営のビジョン設計と、その運営」になるのだろうか。
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