SSブログ

2022年展望(その3)(展望2022:日本株は堅調 最高値に迫る予想も 自動車は供給制約緩和に期待、2022年の視点:岸田首相の「安倍離れ」と日銀緩和縮小の思惑=上野泰也氏、日本経済のミイラ化が招く「21世紀の2.26事件」…それが2022年恐怖のシナリオ・・・ジャパンマネーの大エクソダス) [経済政治動向]

2022年展望については、1月2日に取り上げた。今日は、(その3)(展望2022:日本株は堅調 最高値に迫る予想も 自動車は供給制約緩和に期待、2022年の視点:岸田首相の「安倍離れ」と日銀緩和縮小の思惑=上野泰也氏、日本経済のミイラ化が招く「21世紀の2.26事件」…それが2022年恐怖のシナリオ・・・ジャパンマネーの大エクソダス)である。

先ずは、1月3日付けロイター「展望2022:日本株は堅調、最高値に迫る予想も 自動車は供給制約緩和に期待」を紹介しよう。
https://jp.reuters.com/article/outlook-2022-japan-stock-idJPKBN2J306W
・『2022年の日本株は堅調となり、日経平均は3万円を回復するとの見方が多い。主要国の中銀が金融政策の正常化に向かう中、世界経済の不透明感が強まるリスクがつきまとうが、日本株は出遅れからの見直しが進み、過去最高値に迫るとの予想もある。セクター別では、自動車関連が供給制約の緩和期待で有望視されている。インフレ下で上昇しやすい不動産にも関心が向かいそうだ。半導体関連は需要の継続力が注目点になる。 市場関係者の見方は以下の通り』、興味深そうだ。
・『堅調な年に、景気に自信深めれば日経平均3万2000円も<JPモルガン証券 チーフ株式ストラテジスト 阪上亮太氏>  来年の日本株は、アップサイドの余地が残る一方、下値は限定的で、堅調な年になりそうだ。世界経済が再開していく中で、企業業績は22年に11%、23年に7%の増益が見込まれる。1年先の株価収益率(PER)は、米国の21倍、グローバル平均の18倍に対し、日本は14倍弱と開きは大きく、出遅れ感のある日本株は見直されやすい。 FRBが利上げを実施する中でも世界景気の堅調が続き、市場が自信を深める局面では3万2000円に向けて上昇するだろう。 海外で日本株を保有する投資家は少なく、買い増しの余地がある。ファンダメンタルズの改善で主要国から遅れている日本株は、海外の株式市場がピークアウトしていく中で比較的堅調になるだろう。米国で利上げが始まれば、先行して上昇してきた米株から出遅れ国・地域への資金シフトが起こり得る。日本株は、新興国に次ぐ受け皿の候補になり得る。 セクター別では、自動車の業績とバリュエーションのバランスの良さに注目している。今後、供給網問題が緩和して業績の回復感も強まっていくだろう。不動産も有望だ。インフレとなる際に、株価が上がりやすい。経済再開の動きが強まればオフィス空室率もピークアウトするだろう。グローバルに利上げ局面に入る中で、金利感応度の高い銀行も買われそうだ。企業が抑制していた設備投資を再び拡大する中では、ITサービスの成長性も高い。 ただ、全体では大きく盛り上がる様子でもない。米国の金融政策正常化が進む中で米株安となれば、やはり日本株は上値を抑えられるリスクがつきまとう。日本では経済安全保障推進法の議論が浮上しており、日中関係への影響にも注意が必要だろう。参院選は重要イベントだが、現状では無風通過をメインシナリオとしている。 日経平均の2022年予想レンジ:2万8000―3万2000円』、なるほど。
・『年半ばに調整局面 テックサイクルのピークアウト感が頭抑える<大和証券 チーフテクニカルアナリスト 木野内栄治氏>  2022年の株式市場は、中盤にかけて調整局面が訪れるとみている。その大きな要因は、米国で春ごろにテックサイクルがいったんピークアウトするとみられること。これまで半導体関連株が相場をリードしてきたが、これらが調整することによって、株式市場は影響を受けることになりそうだ。 国内については、岸田政権が打ち出した「単年度予算」の弊害是正が進行するかが注目点となる。これが進行すれば、重要インフラの整備がより進むことに繋がるため、政策課題としては大きなポイントになりそうだ。22年は夏に参議院選挙を控えるが、この単年度予算の修正が進めば、与党が負けることはないだろう。 米金利については、テックサイクルの調整によって景気に不透明感が強くなれば、米金融当局も年後半にはハト派に傾斜するのではないか。一方、新型コロナウイルスに関しては完全に織り込むのは難しいだろう。日経平均は6月ごろに2万4000円までの調整がありそうだが、その後は上向き、来年度末の2023年3月には3万3000円を指向すると想定している。 物色面では、自動車、通信、電子部品などが考えられるが、5Gなど通信関連の設備投資に一巡感が出た場合、金融株に戻る可能性も出て来る。 日経平均の2022年予想レンジ:2万4000─3万1000円』、「米金利については、テックサイクルの調整によって景気に不透明感が強くなれば、米金融当局も年後半にはハト派に傾斜するのではないか」、心強い見方だ。
・『上昇基調を維持、懸念材料は時間の経過とともに和らぐ <三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト 市川雅浩氏>  来年のマーケットを取り巻く環境は、いくつかの注意すべき懸念材料があるものの、日本株は上昇基調を維持するとみている。底堅い企業業績とともに、株価は上向きに推移するだろう。日経平均の値がさ株やグロース株が引き続き日本株のけん引役になるとみている。 変異株の感染動向、世界的な供給制約、物価の高止まり、金融政策正常化などは、引き続き注視すべき材料ではあるものの、大きな波乱要因にはならない。オミクロン株を巡ってはコロナワクチンのブースター接種(3回目・追加接種)の効果が見え始めているほか、飲み薬の開発にも進展が見えており、重症化のリスクは抑制されている。 また、供給制約を巡っては、主要メーカーは調達の目途がついてきており、2022年半ばからは正常化するとみている。いったん目途がつくと、価格上昇に一服の兆しが見え始める。米連邦準備理事会(FRB)も景気が冷え込むほど速いペースで利上げを行うとは考え難く、いずれも時間の経過とともに脅威ではなくなるだろう。 注目すべきイベントは、夏に行われる参院選だ。自民・公明の与党が勝利するとなると、当面は国政選挙が行われない。岸田政権は長期安定政権に踏み出す布石として、早々に財政再建を進め、金融所得課税強化などといった株式市場が嫌気する政策を打ち出す可能性があるので、注意が必要だ。 日経平均の2022年予想レンジ:2万7300─3万5300円)』、「供給制約を巡っては、主要メーカーは調達の目途がついてきており、2022年半ばからは正常化するとみている。いったん目途がつくと、価格上昇に一服の兆しが見え始める」、インフレには強気の見方だ。
・『日経平均は見直し進む 反市場主義的スタンスに警戒も <マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木隆氏>  来年は日本株の見直しが進むとみている。主要な中銀が金融引き締めの方向に向かい、世界経済の成長は鈍化が見込まれる一方、回復で出遅れた日本経済は来年にかけて回復基調が鮮明になり、日銀による金融緩和の継続も相まって、相対的にファンダメンタルズ良好と評価されるだろう。 足元の日経平均PER13倍台は歴史的な低水準で、堅調な企業業績の織り込みはこれからといえる。よほどのショックがあれば瞬間的に下落する場面はあり得るが、下げ余地は大きくはない。国内の経済再開を受けて陸運、旅行関連は有望だろう。供給網の問題が解消に向かう自動車も期待できる。半導体関連も、5Gや電気自動車(EV)などで需要拡大が見込まれ堅調だろう。 新型コロナウイルスの感染拡大リスクはくすぶるが、人類はワクチン開発力や新たな生活様式の経験などを蓄えてきており、ネガティブなインパクトは抑制されるだろう。コロナ影響は沈静化に向かうというのがメインシナリオとなる。 日本企業の収益は今期、約5割の伸びが見込まれるが、来年は世界景気の鈍化を受けて6%程度に縮小しそうだ。1株利益(EPS)の伸びが限られる中、日経平均の株価収益率(PER)が歴史的な平均値である15倍程度に高まる中で、株価は3万8000円程度となるだろう。 ただ、日本株だけが選好されるような展開は想定しにくい。岸田文雄首相から金融所得課税や自社株買い規制への言及があった。成長戦略を欠くまま分配が強調されれば企業の活力が削がれ得る。反市場主義的なスタンスが続くようなら、外国人投資家は日本株を敬遠しかねない。 日経平均の2022年予想レンジ:2万9000─3万8000円)』、ここで紹介された「市場関係者の見方」はおしなべて強気なようだ。

次に、1月3日付けロイターが掲載したみずほ証券のマーケット・エコノミストの上野泰也氏による「2022年の視点:岸田首相の「安倍離れ」と日銀緩和縮小の思惑=上野泰也」を紹介しよう。
https://jp.reuters.com/article/outlook-2022-idJPKBN2J61C2
・『岸田文雄首相は、2022年夏の参院選が終わってしまうと「安倍離れ」を急速に進めるのか──。仮にそうなる場合、日銀の次期総裁・副総裁人事にどのような影響が及び、異次元緩和や政府・日銀共同声明に何らかの変化は生じるのか。2021年12月、都内の首相官邸で代表撮影(2022年 ロイター) 仮にそうなる場合、日銀の次期総裁・副総裁人事にどのような影響が及び、異次元緩和や政府・日銀共同声明に何らかの変化は生じるのか。さまざまな食品の値上げが22年1─3月期を中心に予定されており、エネルギー高に加わる家計への打撃が及ぶ中、「悪い円安」論に乗る形で、岸田首相が「異次元緩和は修正されるべきだ」と考え出すようなことはないのか。 落ち着いている円金利市場と異なり、為替市場の一部では、日銀の金融政策に関する思惑がくすぶっているようである。 ドル/円相場の行方を考える場合には当然のことながら、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策や米国株が主たるドライバーになる。利上げについてはその開始時期よりも利上げ局面の終着点(ターミナルレート)の水準の方が、はるかに重要である。 また、米国株は、利上げに関連して大幅な下落が続く場合、世界の金融市場を「リスクオフ」に傾けて、為替市場ではクロス円取引を中心に円買い圧力を増大させる要因となる。そうした点についてはコメントがすでに多数出ているので、ここでは視点を変えて、日銀の金融政策に何らかの変化が22年に生じる可能性について考えてみたい。 <アベノミクス修正はあるのか  岸田首相は12月23日に講演した際、日銀の金融政策に関し、物価目標2%の実現に向けて「努力すると期待している」と述べた。 この1カ月半ほど前、11月4日に首相官邸で黒田東彦総裁と会談した岸田首相は、内外の経済・金融情勢について意見交換した。物価目標2%を盛り込んだ13年1月の政府・日銀共同声明も話題になったという。安倍晋三内閣から菅義偉内閣に受け継がれたこの共同声明は、岸田内閣でも当面、そのまま維持される可能性が高い。 だが、仮に夏の参院選で自民党が勝利すれば、岸田首相の政治的求心力は強まる。すでに外相などの閣僚人選で安倍元首相の意向に反する動きが散見される岸田氏が「安倍離れ」を強めると、金融市場では冒頭にも述べた通り、「アベノミクス」の事実上の根幹である異次元緩和が何らかの形で縮小されるのではないかという思惑が浮上しやすくなる。 そうしたことを早めにけん制する狙いからなのかは不明だが、安倍元首相は12月26日のテレビ番組で、岸田内閣の経済政策について「根本的な進む方向をアベノミクスから変えることはすべきではない」「社会主義的な味付けになっていくのではないかととられると、市場も大変マイナスに反応する。成長から目を背けると思われないようにしないといけない」と述べた。 岸田内閣の「分配」重視路線は、海外の株式市場関係者の間では評判が良くないようである。「アベノミクス」を好感して海外勢が日本株を買い上げた経緯があるだけに、その修正を図る路線は、安倍元首相の言う通り、日本株の売り材料になる可能性が高い。 一方で、「アベノミクス」の下で拡大したとされる所得格差を岸田内閣が政策的に是正することを、少なからぬ有権者が期待している。内閣支持率を高めの水準に維持するために岸田首相は「成長あっての分配」と口にしつつも、「分配」に目配りした政策を断続的に打ち出す必要があるだろう。 このジレンマの中で、「分配」に関する政策では岸田首相に一種の「さじ加減」が求められてくる。だが、そうしたジレンマの中で、仮に岸田内閣が日銀の異次元緩和の修正を何らかの形で活用しようとしても、確たる成果は得られにくいように思う。 <日銀ステルステーパリグンの意味>  海外投資家から日銀の金融政策に関連する質問が寄せられた際に、あぜんとすることがある。日銀がやっていることの実情は、外国人にはあまり知られていない。 FRBのように日銀はいつ「テーパリング」するのか、という不思議な質問が寄せられることがある。言うまでもなく、16年1月にマイナス金利を導入した際、日銀はターゲットを「量」から「金利」へと明確に切り替えているので、長期国債買い入れの金額にノルマは存在しない。日銀当座預金の政策金利残高にマイナス0.1%、10年物国債利回りにゼロ%程度という長短金利ターゲットを設定したイールドカーブコントロール(YCC)の下で、それと整合的なイールドカーブが形成されるような長期国債の買い入れを実施している。 21年11月末に日銀が保有している長期国債残高は、前年同月末比プラス16兆3265億円。ターゲットがまだ「量」だった頃、この数字はプラス80兆円を超えていたので、実態としては「テーパリング」的なことはすでに相当進んでいるわけで、これを「ステルス(隠密)テーパリング」と呼ぶ向きもある。 ETF(上場投資信託)買い入れはどうか。21年3月に行った金融緩和策の「点検」の際に日銀は、ETFの買い入れ手法を「柔軟化」したという体裁をとりつつ、相場急落時以外の買い入れは行わない態勢に移行した。ETFの新規買い入れからは事実上「撤収」したと言っても過言ではあるまい。 日銀は現在の金融緩和策の柱の1つとして、「オーバーシュート型コミットメント」を掲げている。これは「消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続することを約束するもの」である。 その一方、日銀は21年12月の金融政策決定会合で「新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペレーション」(コロナオペ)のうち、民間債務担保分は22年3月末で終了し、制度融資分とプロパー融資分は半年間だけ延長することを決定した。コロナオペの残高は足元で80兆円を超えている。満期到来でこれが全部なくなれば、マネタリーベースが落ち込むことは避けられない。海外投資家の間で「日銀は金融緩和縮小に転じたのではないか」「YCC見直しがあるのではないか」といった思惑が生じる可能性が潜在している。 <緩和修正の思惑と円高>  この点について、日銀はどう説明して乗り切りを図るのだろうか。12月会合における主な意見には「昨春以降のマネタリーベースの増加は、感染拡大による流動性需要の高まりに日本銀行が潤沢な資金供給で応えてきた結果である。今回の措置により短期的にマネタリーベースが減少しても、長期的な増加トレンドは維持されるため、オーバーシュート型コミットメントとは矛盾しない」「特別プログラムを全て手仕舞いすることになったとしても、それはコロナ禍対応の終了であり、『長短金利操作付き量的・質的金融緩和』のもとでの金融緩和の縮小を意味するものでは全くない」といった意見が出されたことが記されていた。 そうした日銀による説明(一種の言い訳)がどこまで為替市場で通用するかは見ものだが、それが本来的な意味での「異次元緩和の縮小」でないことは確かである。 このように、22年の日銀の金融政策に関しては、米国やユーロ圏の中央銀行のように「緩和の縮小」に動いているのではないかという思惑が為替市場で浮上する素地がある。 また、参院選が終了した後には、岸田首相の言動も市場の関心事になりやすい。FRBの利上げの限界が徐々に認識される中で、そうした日銀関連の思惑も加わると、ドル/円相場が110円ラインを越えてドル安・円高方向へと動く可能性が高まると、筆者はみている。 とは言え、結局のところ、日銀の異次元緩和は22年以降も淡々と続いていくことだろう。(上野泰也氏の略歴はリンク先参照)』、「22年の日銀の金融政策に関しては、米国やユーロ圏の中央銀行のように「緩和の縮小」に動いているのではないかという思惑が為替市場で浮上する素地がある」、「FRBの利上げの限界が徐々に認識される中で、そうした日銀関連の思惑も加わると、ドル/円相場が110円ラインを越えてドル安・円高方向へと動く可能性が高まる」、なるほど。

第三に、1月10日付け日刊ゲンダイが掲載した同志社大学教授の浜矩子氏による「日本経済のミイラ化が招く「21世紀の2.26事件」…それが2022年恐怖のシナリオ・・・ジャパンマネーの大エクソダス」を紹介しよう。
・『今年は過去にないほど先行きが見通せません。考えられる最も恐ろしいシナリオについてお話ししましょう。 世界中で突如としてインフレが再来しています。米FRB(連邦準備制度理事会)はこのインフレを一時的な現象と見るのをやめ、本格的な対応にシフトし始めました。英も利上げに踏み切り、EUもおおむね同様の方向です。それに対し、全く違う世界にいるのが日本。グローバルな展開からデカップリング(分離)してしまった日本に、これから何が起きるのか。とても気がかりですが、いよいよ日本経済がミイラ化する恐れがあると思います。 日本以外の国々がどんどん利上げに進めば、投資しても収益が上がらない日本から資金が国外へ逃げ出す。ジャパンマネーの大エクソダス(国外脱出)が起きれば、日本経済は金欠で干上がってしまう。すなわちミイラ化です。 それを阻止するために日本も金利を上げるとなれば、国債の利回りも上がって、国債価格は暴落する。政府の債務返済負担が一気に膨らみ、日本国政府の事実上の財政破綻状態があからさまになりかねません。だから現実には動けない。金融政策も財政政策もなす術なしです。 そこでどうするか。資本流出規制や金融鎖国をして財政と金融を一体運営し、統制経済下に置く。そうしなければ日本経済のミイラ化は防げないということです』、「日本以外の国々がどんどん利上げに進めば、投資しても収益が上がらない日本から資金が国外へ逃げ出す。ジャパンマネーの大エクソダス・・・が起きれば、日本経済は金欠で干上がってしまう。すなわちミイラ化です」、「それを阻止するために日本も金利を上げるとなれば、国債の利回りも上がって、国債価格は暴落する。政府の債務返済負担が一気に膨らみ、日本国政府の事実上の財政破綻状態があからさまになりかねません。だから現実には動けない。金融政策も財政政策もなす術なしです。 そこでどうするか。資本流出規制や金融鎖国をして財政と金融を一体運営し、統制経済下に置く。そうしなければ日本経済のミイラ化は防げないということです」、黒田総裁の罪はまことに深い。
・『賃上げしない大企業には懲罰を  「聞く力」=朝令暮改というフワフワ男のアホダノミクス(岸田首相)に対応力があるとは思えません。軟弱男に任せてはおけないと、自民党内の強硬派や、あるいは日本維新の会あたりが強権発動に動くかもしれません。 あたかも戦間期における軍部のようなヤカラが出てきて、厳しい経済運営をテコに、「軟弱なことを言っている場合じゃない」と憲法改正の議論も進んでいく。21世紀の2.26事件のような空恐ろしさを覚えるシナリオです。縁起でもありませんが、これを極論だと笑っているのは危うい。最悪シナリオを何としても避ける知恵が求められます。 まずは賃金が上がらないという閉塞状況からの脱却が急務でしょう。しかし、アホダノミクスの賃上げ政策はいただけない。「賃金を上げたら減税のご褒美」ではなく、「賃金を上げなければ罰金」と、大企業には懲罰的な迫り方をすべきです。もっと思い切った歯切れのいい政策を打ち出すべきなのです。 はやりのSDGs(持続可能な開発目標)やESG投資(環境、社会、ガバナンス重視の投資)では、「まともな賃金を払う」ことが重要なアジェンダになっています。これを盾に取って企業に賃上げを求めるという手もあるでしょう。賃上げをしなければ投資家に敬遠されたり、企業イメージがダウンしたりしますよ、という形で脅しをかけるのです。そうでもしないと、なかなか歪んだ経済実態をあるべき姿に戻していくことは難しいでしょう。異次元緩和がもたらした歪みは、異次元の対応をしなければ元には戻りません』、「「賃金を上げたら減税のご褒美」ではなく、「賃金を上げなければ罰金」と、大企業には懲罰的な迫り方をすべきです」、意欲的な案だ。「異次元緩和がもたらした歪みは、異次元の対応をしなければ元には戻りません」、言い得て妙だ。
タグ:2022年展望 (その3)(展望2022:日本株は堅調 最高値に迫る予想も 自動車は供給制約緩和に期待、2022年の視点:岸田首相の「安倍離れ」と日銀緩和縮小の思惑=上野泰也氏、日本経済のミイラ化が招く「21世紀の2.26事件」…それが2022年恐怖のシナリオ・・・ジャパンマネーの大エクソダス) ロイター 「展望2022:日本株は堅調、最高値に迫る予想も 自動車は供給制約緩和に期待」 堅調な年に、景気に自信深めれば日経平均3万2000円も<JPモルガン証券 チーフ株式ストラテジスト 阪上亮太氏> 年半ばに調整局面 テックサイクルのピークアウト感が頭抑える<大和証券 チーフテクニカルアナリスト 木野内栄治氏 「米金利については、テックサイクルの調整によって景気に不透明感が強くなれば、米金融当局も年後半にはハト派に傾斜するのではないか」、心強い見方だ。 上昇基調を維持、懸念材料は時間の経過とともに和らぐ <三井住友DSアセットマネジメント チーフマーケットストラテジスト 市川雅浩氏 「供給制約を巡っては、主要メーカーは調達の目途がついてきており、2022年半ばからは正常化するとみている。いったん目途がつくと、価格上昇に一服の兆しが見え始める」、インフレには強気の見方だ。 日経平均は見直し進む 反市場主義的スタンスに警戒も <マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木隆氏 ここで紹介された「市場関係者の見方」はおしなべて強気なようだ。 ロイターが掲載したみずほ証券のマーケット・エコノミストの上野泰也氏による「2022年の視点:岸田首相の「安倍離れ」と日銀緩和縮小の思惑=上野泰也」 「22年の日銀の金融政策に関しては、米国やユーロ圏の中央銀行のように「緩和の縮小」に動いているのではないかという思惑が為替市場で浮上する素地がある」、「FRBの利上げの限界が徐々に認識される中で、そうした日銀関連の思惑も加わると、ドル/円相場が110円ラインを越えてドル安・円高方向へと動く可能性が高まる」、なるほど。 日刊ゲンダイ 浜矩子 「日本経済のミイラ化が招く「21世紀の2.26事件」…それが2022年恐怖のシナリオ・・・ジャパンマネーの大エクソダス」 「日本以外の国々がどんどん利上げに進めば、投資しても収益が上がらない日本から資金が国外へ逃げ出す。ジャパンマネーの大エクソダス・・・が起きれば、日本経済は金欠で干上がってしまう。すなわちミイラ化です」、「それを阻止するために日本も金利を上げるとなれば、国債の利回りも上がって、国債価格は暴落する。政府の債務返済負担が一気に膨らみ、日本国政府の事実上の財政破綻状態があからさまになりかねません。だから現実には動けない。金融政策も財政政策もなす術なしです。 そこでどうするか。資本流出規制や金融鎖国をして財政と金融 「「賃金を上げたら減税のご褒美」ではなく、「賃金を上げなければ罰金」と、大企業には懲罰的な迫り方をすべきです」、「異次元緩和がもたらした歪みは、異次元の対応をしなければ元には戻りません」、言い得て妙だ
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感