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スポーツ界(その33)(エセ科学を信じるジョコビッチの無責任、センバツ高校野球で強豪校が落選 選考委員会が苦慮する「言えない事情」とは、ラグビー協会を追われた女性法学者が見た「おっさん組織」のしがらみ) [社会]

スポーツ界については、昨年5月21日に取上げた。今日は、(その33)(エセ科学を信じるジョコビッチの無責任、センバツ高校野球で強豪校が落選 選考委員会が苦慮する「言えない事情」とは、ラグビー協会を追われた女性法学者が見た「おっさん組織」のしがらみ)である。

先ずは、本年1月15日付けNewsweek日本版が掲載した元CIAオペレーション・オフィサーのグレン・カール氏による「エセ科学を信じるジョコビッチの無責任」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/glenn/2022/01/post-74.php
・『<厳格な水際対策を取るオーストラリアのルールに従えないのなら、追い出されて当然> 男子テニスの世界ランキングで頂点に立つノバク・ジョコビッチがオーストラリアに到着したのは、1月5日のこと。17日に始まる全豪オープンで史上単独最多の21回目の4大大会制覇が懸かっていた。 しかし、オーストラリアの法律では、入国者に対して事前に新型コロナウイルスのワクチン接種を受けることを求めている。ワクチン未接種のジョコビッチは、空港で身柄を拘束された。10日には裁判所が政府の入国拒否の決定を覆す判断を下し、ジョコビッチはひとまず解放されたが、政府が再びビザを取り消し、強制送還を行う可能性がある。(編集部注:ジョコビッチは14日、豪政府によって再度ビザを取り消され、翌日身柄を拘束された) 一方、この問題をめぐり、ジョコビッチの祖国セルビアとオーストラリアの関係に緊張が走っている。世界の複数の都市では、ジョコビッチを支持する人たち(主にセルビア人)によるデモも行われている。 しかし、オーストラリア政府が取るべき措置は明白だ。次の飛行機でジョコビッチを追い返せばいい』、その通りだ。
・『ワクチン接種を政治問題化  新型コロナ危機は、世界のポピュリスト(大衆主義者)、リバタリアン(自由意思論者)、さらにはファシストたちにより政治問題として利用されてきた。反ワクチン派は、理にかなった感染対策を「自由の侵害」と批判し、政府の対策の足を引っ張っている。それにより、世界中で多くの人が命を落としてきた。適切な対策が行われていれば、その死は避けられたはずだった。 ジョコビッチは史上最高のテニス選手だし、人間としても立派な行動を取ってきた。コロナ禍で経済的に苦しむランキング下位の選手たちを支援するための基金の設立を呼び掛けたり、恵まれない子供たちを支援する財団に寄付したりしている。しかし、新型コロナに関する公衆衛生上のルールが自分には適用されないと思っているかのような行動を繰り返してきたことも事実だ。 ジョコビッチは2020年に新型コロナに感染し、昨年12月にも検査で陽性を確認したと主張している。その一方で、自身のワクチン接種については言葉を濁したり、回答を拒んだりしてきた。それにもかかわらず、たびたび十分な感染対策を行わずにイベントに参加してきた(20年6月の主催イベントでは大勢の感染者を発生させ、自身も感染した)。専門家の見解よりも「ポジティブ思考により食べ物と水から毒を取り除ける」などという類いの持論を信じて行動してきたのだ。 ジョコビッチのような反ワクチン派が見ようとしない現実がある。それは、たった1人の感染者がわずか数週間で数千万人もの人にウイルスを感染させ、大勢の死者を出す可能性があるということだ』、「反ワクチン派」はこうした「感染」リスクをどのように考えているのだろう。
・『ついに豪国内で感染爆発が  ジョコビッチ騒動が続くなかで、新型コロナのオミクロン株はついにオーストラリアの厳しい防衛ラインを突き破り、国内で広がり始めたようだ。オーストラリアでは16歳以上の92%が2回のワクチン接種を済ませているが、1日当たりの新規感染者数はついに10万人を突破した。これは12月下旬のおよそ10倍だ。 コロナ禍が始まって以降、厳しい入国制限により、何千人ものオーストラリア人が自国への入国が認められなかった。それに、全豪オープンを観戦しようとする人は全て、ワクチン接種証明の提示が求められる。国民の過半数がジョコビッチの国外退去を支持しているのは意外でない。 この問題の解決策は至って簡単だ。オーストラリアの法律を守ろうとせず、国民の命を危険にさらす人物は、国外に追い出せばいい。それだけのことだ』、「オーストラリアの法律を守ろうとせず、国民の命を危険にさらす人物は、国外に追い出せばいい」、「ジョコビッチ」は自分が参加しなければ、「全豪オープン」の価値がないとでも勘違いしているのかも知れないが、国家の力を知らしめるいい機会を逃す手はない。

次に、2月9日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した作家・スポーツライターの小林信也氏による「センバツ高校野球で強豪校が落選、選考委員会が苦慮する「言えない事情」とは」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/295240
・『「個人の力が上」? 春のセンバツの選考が物議  「春のセンバツ」の選考委員会で「東海大会ベスト4の大垣日大が選ばれ、準優勝の聖隷クリストファーが選ばれなかった」ことが物議を醸している。 聖隷クリストファーの落選を疑問視する声が圧倒的に多い。落選の理由が「個人の力が大垣日大の方が上だった」などと説明されたことも、多くの人が「不可解で納得がいかない」と感じた要因だ。 一方、私がこの選考結果を聞いて真っ先に思い浮かべたのは「全然別の推測」だった。 過去にも、選ばれるべき順位の学校が見送られた例は少なくない。全てとはいわないが、そのような場合しばしば耳にするのは、表には出ていないが何らかの不祥事や問題行動があったため、という事情だ。 出場停止などの処罰には相当しないが、晴れの舞台に招待される高校としては適性に欠ける。あるいは、もし選ばれて脚光を浴びたら、にわかに問題視されかねない火種を抱えているといった場合、あえて選ばない判断を選考委員会がすることは、センバツに関してはあり得る。 秋季大会で出場枠に該当する成績を上げ、選考対象になった高校の監督から「選考委員会で正式に決まるまで、そして大会当日を迎えるまでの心労」を聞かされたことがある。毎日新聞の担当記者からも、選手だけでなく、監督自身の行動、さらには野球部以外の生徒や教師の問題行動がないよう、くぎを刺される。選考委員会までに世間を騒がせるような悪い出来事があれば、当然、選考に影響するからだ。 支局にも、さまざまな情報が寄せられると聞いた。内部告発、デマも含めて、候補になった高校は「まな板の鯉」の状態。数年前からはSNSを使った暴露や告発も続発しているから、「試合が始まるまで、生きた心地がしなかった」とその監督は深くため息をついた。 寄せられた不祥事の情報が事実なら、記者が本社に報告し、選考委員会の資料の一部になるだろう。今回もそれに該当するとはいえないが、センバツの選考にはこうした側面があることも認識しておくべきだ』、「過去にも、選ばれるべき順位の学校が見送られた例は少なくない。全てとはいわないが、そのような場合しばしば耳にするのは、表には出ていないが何らかの不祥事や問題行動があったため、という事情だ。 出場停止などの処罰には相当しないが、晴れの舞台に招待される高校としては適性に欠ける。あるいは、もし選ばれて脚光を浴びたら、にわかに問題視されかねない火種を抱えているといった場合、あえて選ばない判断を選考委員会がすることは、センバツに関してはあり得る」、主催者側の裁量の余地が大きいので、こんなグレーなことが可能になったのだろう。
・『選考に漏れて訴訟に発展 選ばれなかった「野球以外」の理由  かつて、センバツの選考に漏れて訴訟を起こした高校がある。1970(昭和45)年の帝京商工だ。前年秋の東京都大会で準優勝しながら、選ばれなかった。 選ばれたのは都大会優勝の日大三高と、当時の報道を見ると4位と記されている堀越だった。前年の出場校は、日体荏原と堀越、その前年が日大三高と佼成学園。いずれも都大会の決勝を戦った優勝、準優勝校だ。 この前例に倣えば、帝京商工が選ばれるのが順当。しかも、記録をたどると、帝京商工は決勝で大接戦を演じ、延長12回の末、2対1でサヨナラ負けを喫している。敗れはしたが、優勝した日大三高と遜色ない戦いを演じたわけである。この結果だけを見れば「選ばれて当然」「落ちる理由がわからない」といえる状況だ。 選考を不服とした帝京商工は大会前、日本高等学校野球連盟(日本高野連)の佐伯達夫会長を相手どって大阪地裁に仮処分申請を行った。大阪地裁は3月12日、「選抜大会への出場を主張する権利はない」と学校側の訴えを却下した。 訴訟を起こしたことで、帝京商工は東京都高等学校野球連盟(都高野連)から対外試合禁止の処分を受けた。またこれを不服として帝京商工は都高野連も提訴した。結局、都高野連は出場停止を撤回し、学校側も提訴を取り下げて騒動は収まったと報じられている。 後にも先にも、センバツの選考に関して訴訟に至ったのはこの一件だけだという。この当時を詳しく知る関係者に聞くと、漠然とだが、苦笑しながらこんな記憶を話してくれた。) 「その高校は、日頃から近くの学校としょっちゅうけんかしているという話がありました」 選ばれなかった理由が野球以外の事情にあったようだ』、どういうことだろう。
・『選考委員長が苦しい言い訳 その裏には「言えない」事情?  多くの識者が、東海ブロックの選考委員長を務めた鬼嶋一司氏らの説明に厳しい異論を投げかけている。そもそも、「甲子園で勝てるチームを選んだ」という説明が、センバツの主旨や選考の最も重要な条件とは理解しがたい。強さを追求する大会なら、なぜわざわざ「21世紀枠」を設定するのか。その矛盾が理解できない。 鬼嶋氏はこう話したとスポニチは報じている。 「聖隷クリストファーは頭とハートを使う高校生らしい野球で、2回戦、準決勝で9回に見事な逆転劇を見せた。立派な戦いぶり。個人の力量に勝る大垣日大か、粘り強さの聖隷クリストファーかで選考委員の賛否が分かれましたが、投打に勝る大垣日大を推薦校とする。特に投手力で差があった。春の選抜大会では失点の多いチームは厳しい。大垣日大は総合力の高いチーム。静岡同士ということは全く考慮していなかった。甲子園で勝てる可能性の高いチームを選んだ」 もっともらしい説明だが、対戦してもいないチームの実力を机上で判定すること自体がナンセンスではないか。しかも、「個々の力だけでなく、チームとして一体になったとき、どんなプラスアルファの力が出るか」が野球の醍醐味であり、ことに高校野球の最も魅力的な要素であり、取り組む目標ではないのか。これを軽視し、個々の力を優先するなど、高校野球の風上にも置けない。 だが、そんな批判は、鬼嶋氏らには百も承知の「常識」だろう。NHKの高校野球中継の解説者であり、慶応義塾大学の監督、川崎製鉄千葉の監督も歴任した根っからの野球人だ。学生野球のなんたるかを熟知している人ではないか。この人が恥を忍んで、素人が聞いてもおかしいと思う説明(苦しい言い訳?)をしたのは、本当は言えないことがあったからではないか、そう考えたほうが理解しやすい』、「学生野球のなんたるかを熟知している人ではないか。この人が恥を忍んで、素人が聞いてもおかしいと思う説明(苦しい言い訳?)をしたのは、本当は言えないことがあったからではないか」、なるほど。
・『「強いチーム」が出場する必要はない センバツには新たな挑戦をする学校を  最後に、全く別の角度から、センバツの未来を展望して話を締めたい。 私はかねて、「センバツの役割はもう終わった」と問いかけている。秋の優勝校や上位校が事実上選ばれるのに、「センバツ」とわざわざ名乗るのも看板に偽りありだ。 同時に、私は常々、秋の大会はリーグ戦形式を採用し、全チームが最低でも3試合か4試合できる仕組みに変えるべきだと提言している。その後、決勝トーナメントをやるもよし、やらなくてもよし。やらないと「センバツの資料にならない」と反論されそうだが、センバツに出るのは「強いチーム」である必要は全くない。「魅力的なチーム、野球を通して自分たちや学校、地域を変革しているチーム、新たな挑戦を具現化しているチームが出場するのがセンバツだ」と決めれば、秋は各地区で優勝を決める必要もない。 夏は野球の実力を競う選手権大会。春は野球の楽しみ方や野球を通した自己表現・社会貢献の豊かさを競う実験的な舞台。そんな色分けがあってもいいのではないだろうか。ただしもちろん、夏の大会は猛暑を避けて秋に時期を移行する。 見ていて気持ちのいいチーム。これぞ高校野球のかがみだと多くの人に感銘を与えるチームが集うセンバツでもいい。それはもちろん、全力疾走、あいさつ、地域の清掃活動といったありがちなステレオタイプでなく(もちろんそれらも大切な心がけだが)、もっと斬新な目標とメッセージを持ったチーム、例えば、「全イニング、全員がポジションを変えるチーム」「監督がサインを出さないチーム」「初球ストライクを絶対打つチーム」といった特色でも面白い。 どうしたら勝てるか、ではなく、どうしたらより野球を全員で楽しめるか、どうしたら固定化された野球の価値観や戦術を打破し、野球の可能性を高めることができるか。そんな高校野球がセンバツを中心に展開されたら、高校野球に大きな変革が起こる。高校生の部活動である野球部が、もっと豊かで発展的な活動になるのではないか』、「夏は野球の実力を競う選手権大会。春は野球の楽しみ方や野球を通した自己表現・社会貢献の豊かさを競う実験的な舞台。そんな色分けがあってもいいのではないだろうか」、なかなか面白い提案だ。ただ、「どうしたらより野球を全員で楽しめるか、どうしたら固定化された野球の価値観や戦術を打破し、野球の可能性を高めることができるか」、については、実務的には難しそうだ。

第三に、2月11日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した法学者の小川 たまか氏による「ラグビー協会を追われた女性法学者が見た「おっさん組織」のしがらみ」を紹介しよう。付注は省略。
・『日本ラグビー協会理事、新リーグ審査委員長を昨年退任した法学者の谷口真由美さんが、自身の経験を新刊『おっさんの掟 「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』(小学館新書)としてまとめた。停滞した組織を変えるために外部から呼ばれた人が、結局「旧来のしがらみ」に絡みとられて意見を言えなくなったり、あるいは意見を言ったことで組織にいられなくなったりする…。ある程度社会で経験を積んだ人ならば、そんな光景を一度や二度ならず目にしたことがあるのではないか。何が失敗の原因なのか。組織が失敗する原因には似通ったところがあるのではないか。谷口さんに、その実情などを聞いた(Qは聞き手の質問)』、興味深そうだ。
・『検証、分析を行うための記録の一つとして  Q:『おっさんの掟 「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』というタイトルを見て一般論が書かれているのかなと思ったら、日本ラグビー協会で何が起こったのかが谷口さんの視点から詳しく書かれていて驚きました。 谷口真由美さん(以下、谷口) 一応法学者なので、ここまでは大丈夫、ここからはアウトというところは考えて書いています。もっとエピソードはありましたが、これでもだいぶカットしています。 Q:冒頭から、いわゆるシャンシャン総会に谷口さんが驚く様子がつづられています。競技全体の底上げよりも大企業の論理が優先される場面も。どの団体、企業、業界でも組織の中でこういった閉塞感を感じている人は多いと思います。 谷口 私は日本ラグビー協会に、今後本当に良くなってほしいと思っています。これを書いた動機の一つはそれです。税金が優遇される公益財団であるならば、検証は必要。検証、分析を行うための記録の一つとして残さなければいけなかった。 その視点で見たときに、過去には『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』や『タテ社会の人間関係 単一社会の理論』、あるいはハンナ・アーレントの「凡庸な悪」の考え方など、歴史から学ぶものはいっぱいあるのに、どうしてこうも同じことを繰り返すのだろうと。そう思ったときに、これは組織論ど真ん中の話だなと。 会議なんかで「もしわからないことがあったらなんでも質問してください」と言われても、「こんなこと聞いたら恥ずかしいんちゃうか」と思うことありますよね。 でも、あなたが感じている疑問・質問は実は他の人も感じている可能性もあるって、質問を促すわけですよね。それと一緒で、何かツラい事象が起こったとき、これは自分だけと思いがちだけれど、案外どこにでもある話なんちゃうかと。 Q:実際、たくさんあると思います。 谷口 なぜあちこちで多発するのか。それをこの本の場合は「おっさん」という軸を持ってくることによって、言語化できる人がいるだろうなと』、「歴史から学ぶものはいっぱいあるのに、どうしてこうも同じことを繰り返すのだろうと。そう思ったときに、これは組織論ど真ん中の話だなと」、人間は結局、過去に学ばず、同じ過ちを繰り返す性があるようだ。
・『ラグビー協会からの内容証明郵便  Q:本の中で「おっさん化」「オバハン化」は老若男女共通の病理であり、特徴として「上司や目上の人の前では平身低頭。しかし部下や下請けなど立場の弱い人間にはとにかく高圧的」「部下や若手からの提案に対しては『リスクが大きい』『誰が責任を取るのか』と否定から入る」「『アレオレ詐欺』の常習犯」など複数が挙げられています。 谷口 無自覚に「おっさんという病」に侵されている人も結構いると思う。まず気づいてもらった方がいいなと。びっくりしたのが、本を読んで「俺ってもしかしてこういうおっさんになってるかも?」と省みている人が周囲にも結構いたことですね。 若い人や女性など、組織の中でやりづらさを感じている人の言語化にもつながればいいと思っています。 Q:本の中で何度か、嫉妬という言葉が“男へん”ではなく“女へん”であることに疑問を示されています。それほど「おっさん」からの圧が……。 谷口 新リーグの審査で、自分の家族と関わりのあるチームを優遇したかのようなうわさを流されまして。私は息子がラグビーをやっていて、その世界に入るかもしれないのに、冤罪(えんざい)、ぬれぎぬを着せられたままというのは許せんなと。 自分さえ黙っていたらとか、立つ鳥跡を濁さずみたいな考え方もあると思うんですけれど、黙った方はなんらかの被害は受けるので。 Q:週刊誌の取材があっても、審査の詳細を外部には話さずにいた谷口さんが考えを変えたのは、ラグビー協会から「協会内で知り得た情報を口外すれば法的措置を含む断固たる措置を取る」と内容証明郵便が届いたからと、本書にはあります。 谷口 秘密保持契約というのは、ライバル会社への情報漏洩(ろうえい)などを防ぐためであり、自分たちが後ろめたいことを黙らせるために秘密保持契約を持ち出すのは、目的外だと思うんですよね。 この本が出た後に「組織の中にいる間にやれよ」とコメントした人がいるけれど、中でも十分やってきた。けれど、みんながスーッと無視した状況で、どうしようもなかったんやっていうところはあります』、「ラグビー協会から「協会内で知り得た情報を口外すれば法的措置を含む断固たる措置を取る」と内容証明郵便が届いた・・・。 谷口 秘密保持契約というのは、ライバル会社への情報漏洩・・・などを防ぐためであり、自分たちが後ろめたいことを黙らせるために秘密保持契約を持ち出すのは、目的外だと思うんです」、そんな「秘密保持契約を持ち出す」とは、「ラグビー協会」のコンプライアンスのレベルは低いようだ。
・『ミスが多く報告される組織ほど良い  Q:スーッと無視、わかります……。ラグビー協会の話ではありませんが、セクハラなどハラスメントの被害者側が、組織から弁護士を通じて「口外禁止」を求められるケースをたびたび聞きます。 谷口 被害者が納得するような内容であればいいと思うんですけれど、口外禁止で蓋をして、どういう状況でそういうことが行われたかが共有されないということは、再発防止にならない。 社会全体の心理的安全性の話でいうと、ミスとかエラーが多く報告されている方が良い組織になります。セクハラが隠蔽される組織で何が起こるかといえば、ラインを引き出すんですね。「どこからがアウトで、どこからがセーフなのか」というラインを。 そうじゃなくて、根本的に何があかんかっていう話をしないといけない。人権は人間にもともと備わっている感情ではないので、アップデートが必要なんです。 Q:人権は、人間にもともと備わっている感情ではない? 谷口 私は、社会で生きていくライセンスが人権勉強だと思っています。運転免許だって更新制ですよね。40年前に免許を取っている人が、何も講習を受けずに走り続けられるわけではない。 人権も同じように、社会が変わっていくし、人間が生きている数だけいろいろな事象があるので、アップデートしていかないといけない。外からの圧がない組織は気をつけないと風通しが悪くなります。 それでいうと、マスコミもそうです、構造的には。今のグローバル企業が変わったのは外国人投資家が入ってきたからESG投資とか海外の基準は、と言い始めていますが、メディアは外圧がかかりづらい業界です(※)。 (※)インフラやメディア産業は外国人投資家の割合に制限がある』、「人権も同じように、社会が変わっていくし、人間が生きている数だけいろいろな事象があるので、アップデートしていかないといけない。外からの圧がない組織は気をつけないと風通しが悪くなります」、その通りだ。
・『組織の壁にぶつかった20〜30代はどうすれば?  Q:外部の目や多様な意見を取り入れる仕組みがあった方が組織の風通しが良くなる、ということでしょうか。 谷口 そうそう。海外の企業が、環境や人権のNGOから不買運動をされた時には、そういうNGOから役員を招いている。外からうるさく言う人をうちに入れるというのは戦略的にアリだと思いますが、そういう事例を日本ではあまり聞きません。 Q:それで逃げ切れちゃう人もいますもんね。 谷口 「サステイナブル」な「ディベロップメント」とか、これだけ言っているのにね。 Q:最後の質問ですが、20代や30代が古い組織のやり方にぶつかった場合、どうしたらよいと思われますか? 谷口 20〜30代が、おっさんやオバハンの多い古い組織の中でものを言っていくのは、本当に難しいと思います。経営層がいかにマインドセットできるか、問題意識を持てるか、からしか始まらない。 20〜30代は、希望がないと感じたらそんな組織を捨てたったらいいと思いますよ。若ければ、まだ流動的に生きていける。コロナ禍の今は、とりあえず所属組織からもらえるもんをもらっとことか、恩義があるとかだったら、いたらいいと思うんですけれど、若い人がいないことで上の世代の目が覚めることもありますから。 若い人は、どんどん自分で事業を起こしたほうがええんちゃうかと思いますね。(谷口真由美氏の略歴はリンク先参照)』、「20〜30代は、希望がないと感じたらそんな組織を捨てたったらいいと思いますよ。若ければ、まだ流動的に生きていける」、「若い人がいないことで上の世代の目が覚めることもありますから」、同感である。
タグ:スポーツ界 (その33)(エセ科学を信じるジョコビッチの無責任、センバツ高校野球で強豪校が落選 選考委員会が苦慮する「言えない事情」とは、ラグビー協会を追われた女性法学者が見た「おっさん組織」のしがらみ) Newsweek日本版 グレン・カール氏による「エセ科学を信じるジョコビッチの無責任」 オーストラリア政府が取るべき措置は明白だ。次の飛行機でジョコビッチを追い返せばいい』、その通りだ 「反ワクチン派」はこうした「感染」リスクをどのように考えているのだろう。 「オーストラリアの法律を守ろうとせず、国民の命を危険にさらす人物は、国外に追い出せばいい」、同感である。 「オーストラリアの法律を守ろうとせず、国民の命を危険にさらす人物は、国外に追い出せばいい」、「ジョコビッチ」は自分が参加しなければ、「全豪オープン」の価値がないとでも勘違いしているのかも知れないが、国家の力を知らしめるいい機会を逃す手はない。 ダイヤモンド・オンライン 小林信也氏による「センバツ高校野球で強豪校が落選、選考委員会が苦慮する「言えない事情」とは」 「過去にも、選ばれるべき順位の学校が見送られた例は少なくない。全てとはいわないが、そのような場合しばしば耳にするのは、表には出ていないが何らかの不祥事や問題行動があったため、という事情だ。 出場停止などの処罰には相当しないが、晴れの舞台に招待される高校としては適性に欠ける。あるいは、もし選ばれて脚光を浴びたら、にわかに問題視されかねない火種を抱えているといった場合、あえて選ばない判断を選考委員会がすることは、センバツに関してはあり得る」、主催者側の裁量の余地が大きいので、こんなグレーなことが可能になったの 「学生野球のなんたるかを熟知している人ではないか。この人が恥を忍んで、素人が聞いてもおかしいと思う説明(苦しい言い訳?)をしたのは、本当は言えないことがあったからではないか」、なるほど。 「夏は野球の実力を競う選手権大会。春は野球の楽しみ方や野球を通した自己表現・社会貢献の豊かさを競う実験的な舞台。そんな色分けがあってもいいのではないだろうか」、なかなか面白い提案だ。ただ、「どうしたらより野球を全員で楽しめるか、どうしたら固定化された野球の価値観や戦術を打破し、野球の可能性を高めることができるか」、については、実務的には難しそうだ。 小川 たまか氏による「ラグビー協会を追われた女性法学者が見た「おっさん組織」のしがらみ」 「歴史から学ぶものはいっぱいあるのに、どうしてこうも同じことを繰り返すのだろうと。そう思ったときに、これは組織論ど真ん中の話だなと」、人間は結局、過去に学ばず、同じ過ちを繰り返す性があるようだ。 「ラグビー協会から「協会内で知り得た情報を口外すれば法的措置を含む断固たる措置を取る」と内容証明郵便が届いた・・・。 谷口 秘密保持契約というのは、ライバル会社への情報漏洩・・・などを防ぐためであり、自分たちが後ろめたいことを黙らせるために秘密保持契約を持ち出すのは、目的外だと思うんです」、そんな「秘密保持契約を持ち出す」とは、「ラグビー協会」のコンプライアンスのレベルは低いようだ。 「人権も同じように、社会が変わっていくし、人間が生きている数だけいろいろな事象があるので、アップデートしていかないといけない。外からの圧がない組織は気をつけないと風通しが悪くなります」、その通りだ。 「20〜30代は、希望がないと感じたらそんな組織を捨てたったらいいと思いますよ。若ければ、まだ流動的に生きていける」、「若い人がいないことで上の世代の目が覚めることもありますから」、同感である。
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