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インバウンド動向(その15)(「外国人だらけの観光地」がGWやけに報じられる訳なぜオーバーツーリズムがこれだけ扱われるのか、、「富士山を黒幕で隠す」日本のダメダメ観光対策 「オーバーツーリズム」に嘆く日本に欠けた視点) [経済政策]

インバウンド動向については、昨年7月28日に取上げた。今日は、(その15)(「外国人だらけの観光地」がGWやけに報じられる訳なぜオーバーツーリズムがこれだけ扱われるのか、「富士山を黒幕で隠す」日本のダメダメ観光対策 「オーバーツーリズム」に嘆く日本に欠けた視点)である。なお、タイトルの戦略を動向に変更した。

先ずは、本年5月3日付け東洋経済オンラインが掲載した コラムニスト・人間関係コンサルタント・テレビ解説者の木村 隆志氏による「「外国人だらけの観光地」がGWやけに報じられる訳なぜオーバーツーリズムがこれだけ扱われるのか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/751935
・『ここまで今年のゴールデンウィークは、主に「自宅か近場」「猛暑」「混雑」という3つの観点から報じられてきましたが、なかでも際立っているのは「混雑」。しかも円安を絡めて外国人観光客にスポットを当てるケースが続き、「オーバーツーリズム」という切り口からの特集が増えています。 象徴的なのはテレビの情報番組。朝の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)や「めざまし8」(フジテレビ系)、午後の「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ・日本テレビ系)や『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(CBC・TBS系)、夕方の「news every.」(日本テレビ系)や「Nスタ」(TBS系)、土日の「情報7daysニュースキャスター」(TBS系)、「サンデーモーニング」(TBS系)、「ワイドナショー」(フジテレビ系)など、ほとんどの番組で外国人観光客の多さや問題点を報じています。 特筆すべきは、これまでのようなインバウンドの経済効果をポジティブに扱ったものではなく、ネガティブなトピックスとして扱われていること。なかには、はっきり「観光公害」と言うコメンテーターもいますが、なぜゴールデンウィークにこのような報じられ方をされているのでしょうか』、「特筆すべきは、これまでのようなインバウンドの経済効果をポジティブに扱ったものではなく、ネガティブなトピックスとして扱われていること」、なるほど。
・『自宅で過ごす人の多い今年のGW  まず前提としておきたいのは、「今年のゴールデンウィークは自宅で過ごす」という人が多いこと。 「ミヤネ屋」などでは、「GWは自宅で過ごす人」が約半数の46.8%(昨年から5.2%増)に上がり、「GWの予算」は2万9677円(昨年から9617円減)に下がったという明治安田生命のアンケートを紹介していました。これは自宅で番組を見ている人に「自分だけではない」「今年は仕方がない」などと留飲を下げてもらうための構成でもあります。 自宅で過ごす人が多い最大の理由は、物価高や円安の影響。金銭面の不安から海外旅行を控え、外出したとしても近場に留め、さらに猛暑も加わって、「自宅で過ごそう」という人が増えているようです。) 日ごろから情報番組が重視しているのは、視聴者に寄り添うような切り口を選んで放送すること。かつてのような開放感のあるゴールデンウィークなら、人気のスポットや空港、ターミナル駅、サービスエリアなどと中継で結び、インタビューで楽しげな声を拾うなど、ポジティブなムードで放送するでしょう。また、渋滞や行列などの一見ネガティブな情報も、当事者の苦労を伝えつつ、笑いを交えてなごやかなムードでリポートするのが定番で、これは自宅でテレビを見ている視聴者への配慮でした。 しかし、今年のような物価高や円安の影響をもろに受けて閉塞感のあるゴールデンウィークで求められるのは、視聴者にとってガス抜きになるような切り口。「円安の影響で国内の観光地はにぎわっている」というポジティブな切り口ではなく、「地元住民はオーバーツーリズムに困惑している」というネガティブな切り口が採用されやすくなります』、「今年のような物価高や円安の影響をもろに受けて閉塞感のあるゴールデンウィークで求められるのは、視聴者にとってガス抜きになるような切り口。「円安の影響で国内の観光地はにぎわっている」というポジティブな切り口ではなく、「地元住民はオーバーツーリズムに困惑している」というネガティブな切り口が採用されやすくなります」、なるほど。
・『「出かけなくてよかった」の安堵  とりわけ「海外旅行などの大型連休らしい遠出を我慢した」という人は、物価高や円安、引いては賃金が上がらないことなどへの不満を抱えているため、フィットするのは具体的な問題点をあげる構成・演出。 たとえば、各番組で「国土交通省は混雑緩和のため、江ノ島電鉄の鎌倉駅―長谷駅間の徒歩移動を呼びかけ、鎌倉駅周辺に誘導員を配置し、地図を配っている」というニュースが頻繁に扱われています。 先日の「Nスタ」では、「混みすぎてスマホの電波が入らない」「満員で江ノ電から全く景色が見えなかったよ」「普段の週末でも人が多い。今年は恐怖」というSNSに書き込まれた悲鳴のような声を紹介していました。 もちろん問題提起という意味合いはあるものの、制作サイドとしては「自分はこの人たちより、まだいいほうかもしれない」というホッとした気持ちにさせたいところもあるものです。 一方、裏番組の「news every.」では、江ノ島電鉄だけでなく、京都市の路線バスもピックアップ。「外国人を中心に観光客が増えたことで地元住民が乗れない」という事態が発生していることを紹介しました。また、京都市交通局が主要観光地を結ぶ観光特急バスの休日限定運行を決定したものの、スタートは6月でゴールデンウィークには間に合わないという情報も、自宅に留まる視聴者に「出かけなくてよかった」と思わせられるものです。 その他の番組でも、オーバーツーリズムの弊害として、国内ホテルの宿泊料金がインバウンドの影響で高騰していることや、ゴミや騒音、道路横断などの交通ルール違反、私有地への不法侵入、環境破壊などをストレートにピックアップ。「地元のキャパシティを超えた観光客が押し寄せる」ことの危うさや、「地元住民の生活を守らなければいけない」という状況をわかりやすく伝えていました。 このように外国人観光客で混雑する観光スポットの映像をたっぷり見せて、自分の現状を肯定してもらうことは重要なポイントの1つ。これまではその象徴が渋滞の映像でしたが、今年はオーバーツーリズムの映像に変わった感があるのです。) 決して外国人観光客が悪いわけではないことはわかっているけど、どこか怒りにも似たやり切れないものを感じてしまう。国内に留まり、外国人の姿を見る機会が多い今年のゴールデンウィークは、情報番組がそんな思いを共有する場として提供されているのでしょう』、「外国人観光客で混雑する観光スポットの映像をたっぷり見せて、自分の現状を肯定してもらうことは重要なポイントの1つ。これまではその象徴が渋滞の映像でしたが、今年はオーバーツーリズムの映像に変わった感があるのです」、なるほど。
・『住民と観光客が共存できる環境整備も求められている  基本的にオーバーツーリズムの判断基準は、「観光客が地元住民の利益になるかならないか」。もし観光客が増えたことで不利益を被る地元住民が増えたら、個人対応では限界があり、自治体と連携して適切な対応を取っていきたいところ。大阪府では外国人観光客からの徴収金を検討しているように、地元住民と観光客が共存できる環境の整備が求められ始めています。 ただ、徴収の基準や金額設定、事務手続き、在日外国人の対応、「差別にあたる」という反対などのハードルがあり、地元に還元するまでの仕組み作りは簡単ではないでしょう。 ともあれ、地元住民の救済と観光資源の保護は急務になりつつあり、トイレや案内板といったインフラの整備など、課題は山積しているように見えます。できれば情報番組には視聴率獲得に向けた煽情的な切り口だけでなく、これらについても掘り下げてほしいところです』、「外国人観光客からの徴収金を検討しているように、地元住民と観光客が共存できる環境の整備が求められ始めています。 ただ、徴収の基準や金額設定、事務手続き、在日外国人の対応、「差別にあたる」という反対などのハードルがあり、地元に還元するまでの仕組み作りは簡単ではないでしょう。 ともあれ、地元住民の救済と観光資源の保護は急務になりつつあり、トイレや案内板といったインフラの整備など、課題は山積しているように見えます。できれば情報番組には視聴率獲得に向けた煽情的な切り口だけでなく、これらについても掘り下げてほしいところです」、その通りだ。

次に、6月2日付け東洋経済オンラインが掲載した『フランス・ジャポン・エコー』編集長、仏フィガロ東京特派員のレジス・アルノー氏による「「富士山を黒幕で隠す」日本のダメダメ観光対策 「オーバーツーリズム」に嘆く日本に欠けた視点」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/758303
・『もし、フランスのモンサンミッシェルに日本人観光客が立ち入りを禁止されたらどう思うだろうか?あるいは、ルーブル美術館がモナリザに黒い幕を張って、観光客が集まるのを阻止したらどう思うだろうか? 富士河口湖町が5月下旬に行ったことは、まさにこれである。ローソンのコンビニと富士山を組み合わせた「インスタ映え」スポットに外国人観光客が集まることにいらだった富士河口湖町長は、「オーバーツーリズム」を理由に、そのスポットを黒いネットで覆うという行為を行った』、仰る通りだ。「レジス・アルノー氏」にかかっては反論のしようもない。
・『隠すよりほかにできることがある  それ以来、富士河口湖町長は外国人恐怖症と小心者という評判が広まっただけだ。外国人観光客は、ネットの穴から写真を撮ったり、近隣の他のスポットに移動して同じような状況を再現したりして、いまだにひっきりなしにやってきている。 富士河口湖町は、こんなことをして新しい客を罰しようとするよりも、新しい需要を前にして良識ある人間なら誰でもすることをすべきではなかったのか。黒幕を設けるのではなく、例えば隈研吾氏のような有名建築家によるスタイリッシュなカフェや旅館を作るスペースはなかったのだろうか。 「オーバーツーリズム 」は、2016年にビジネス旅行メディアSkiftのジャーナリストによって作られた造語である。当時、世界の観光客数は10億人を突破していた。この言葉は、低価格旅行、短期滞在、ホームシェアリングの3つの出現により、観光がネガティブなイメージで捉えられるようになったことでますます広まった。) 「観光は、旅行者にとっても受け入れ側にとってもつねにポジティブなものだった。だが、2010年代以降、観光が悪い意味合いを持つようになったのは歴史上初めてのことだ」とグラスゴー大学のギエム・コロン・モンテロ教授は最近のポッドキャストで述べている。 同教授はスペインのマヨルカ島を例にあげ、同島が人口100万人に対して、年間1600万人の観光客を抱える、おそらく地球上で最も 「観光化」された場所だと説明する。 マヨルカ島では、観光は地域経済にとって欠かせないものではあるが、グローバリゼーションというよりは植民地化と同義語になっている。観光客が爆発的に増えるにつれ、島の地元人口は減少していった。 マヨルカ島はドイツ人の間でも人気が高く、たとえばドイツの新聞では、天気予報の全国ニュースにマヨルカ島が挿入されることもある。「外国人観光客は拒否するが、難民は受け入れる!」モンテロ教授が気づいたマヨルカの落書きにはそう書かれていたという』、「2010年代以降、観光が悪い意味合いを持つようになったのは歴史上初めてのことだ」とグラスゴー大学のギエム・コロン・モンテロ教授は最近のポッドキャストで述べている。 同教授はスペインのマヨルカ島を例にあげ、同島が人口100万人に対して、年間1600万人の観光客を抱える、おそらく地球上で最も 「観光化」された場所だと説明マヨルカ島・・・が人口100万人に対して、年間1600万人の観光客を抱える、おそらく地球上で最も 「観光化」された場所だ」、なるほど。
・『外国人観光客に全責任を押し付ける日本  オーバーツーリズムに対する日本の最近の反応は予想通りである。日本への観光客は2013年年間1030万人だったのが、コロナが明けた昨年は2500万人、今年は3300万人に迫るとみられている。これほど短期間に急増した国はなく、その結果、日本では通常の観光客が増える経緯を経ずにオーバーツーリズムが発生している状態にある。 残念なことに、国内当局とメディアは外国人観光客にすべての責任を押し付けるという最悪の反応を示している。岸田文雄首相は昨年、オーバーツーリズムとの闘いを、あたかも新型コロナウイルスや、エイズ(AIDS=後天性免疫不全症候群)のように国家的な大義名分として掲げた。しかし、数字はこの論調を正当化するものではない。インバウンド観光客は日本ではまだ少数派だ。観光庁によれば、日本の旅行の72%は国内旅行客によるものである。) 正確に言えば、世界はオーバーツーリズムよりも「観光の不均衡」に苦しんでいるようだ。観光客の95%が地球の5%に当たる部分しか旅していない。例えば、フランスでは80%の観光客が国土の20%しか訪れていない。 日本に関して言えば、メディアで常に紹介される数少ないスポットに集まる観光客に対して怒りが集中しているーー京都の祇園、ハロウィーンの渋谷、富士河口湖......。 「日本で取り組むべき本当の問題は、観光スポットのごくわずか、おそらく0.1%程度を占める約20の特定の場所(おそらく半分が京都)で、観光客のピークをどう管理するかだ」と、旅行会社ジャパン・エクスペリエンスのティエリー・マインセントCEOは言う』、「日本への観光客は2013年年間1030万人だったのが、コロナが明けた昨年は2500万人、今年は3300万人に迫るとみられている。これほど短期間に急増した国はなく、その結果、日本では通常の観光客が増える経緯を経ずにオーバーツーリズムが発生している状態にある。 残念なことに、国内当局とメディアは外国人観光客にすべての責任を押し付けるという最悪の反応を示している・・・メディアで常に紹介される数少ないスポットに集まる観光客に対して怒りが集中しているーー京都の祇園、ハロウィーンの渋谷、富士河口湖......。 「日本で取り組むべき本当の問題は、観光スポットのごくわずか、おそらく0.1%程度を占める約20の特定の場所(おそらく半分が京都)で、観光客のピークをどう管理するかだ」、なるほど。
・『特に時期的な偏りがある日本の観光  日本は地域的な不均衡に苦しんでおり、最近ではインバウンドの観光客がそれに拍車をかけている。 「日本人は長期休暇を取らず、週末や正月、ゴールデンウィーク、お盆などの祝日に小旅行に出かける。加えて、円安によって日本人も外国人も日本を旅行先に選ぶようになっている」とマインセントCEOは指摘する。観光の重要性を考えれば、政府は旅行需要をより分散させるために、学校の休暇に柔軟性を持たせるようなこともできるだろう。 1960年代以降、フランスは国土を3つのゾーンに分け、祝祭日の時期を少しずつ異ならせている。これにより、交通量とホスピタリティの需要が均等に分散され、ホテルや鉄道会社は需要に応えやすくなり、価格も柔軟に設定できるため、家庭の経済的負担が軽減される。 クリスマスのような重要な休暇は変更されていないが、日本がこうした施策を導入すれば、例えばゴールデンウィーク中のオーバーツーリズムを緩和することが可能だろう。) 海外の観光地では、さまざまな方法で需要をコントロールしている。1つは、ベネチアのように入島する際に料金を徴収する方法。もう1つは、旅行者数に制限を設ける方法だ。3つ目は、人気のスポットにオンライン予約システムを導入し、需要を管理しやすくする方法である。 このほか、各都市それぞれのアプローチで観光客数の制限をしている。例えば、アムステルダムは土産物店を買い戻し、地元の人々のためのアパートに改装した。ニューヨークはAirbnbを制限している。バルセロナは、何十万人もの外国人観光客を乗せていたクルーズにストップをかけた』、海外の観光地では、さまざまな方法で需要をコントロールしている。1つは、ベネチアのように入島する際に料金を徴収する方法。もう1つは、旅行者数に制限を設ける方法だ。3つ目は、人気のスポットにオンライン予約システムを導入し、需要を管理しやすくする方法である。 このほか、各都市それぞれのアプローチで観光客数の制限をしている。例えば、アムステルダムは土産物店を買い戻し、地元の人々のためのアパートに改装した・・・バルセロナは、何十万人もの外国人観光客を乗せていたクルーズにストップをかけた」、「クルーズ」は受け入れる国や地域にもたらすメリットが偏っているだけに賢明なやり方だ。
・『モンサンミッシェルの需要管理  フランスでは、日本人に大人気のモンサンミッシェルがいいモデルかもしれない。観光はこの街にとって大きな現金収入源となっている。また、ビジネスも生み出している。地元のビスケットブランド 「Galettes du Mont Saint Michel 」は、年間8000万ユーロの売り上げがある。 ピーク時には、需要に対応するため、地元当局は高速道路に、午前11時前か午後3時以降に来るよう勧める看板を設置している。交通の流れを管理するために、モンサンミッシェルの近くに巨大な駐車場を建設した。観光客は事前に駐車スペースを予約することができる。冬はピークシーズンより30%安くなる。 駐車場からはシャトルバスが運行され、市は観光客の流れを調整することができる。こうした施作の結果、「オーバーツーリズムになるのは、年間10〜15日程度だ」と、モンサンミッシェルの管理事務所の責任者であるトーマス・ヴェルターは言う。 日本の地方自治体は、外国人観光客を非難する前に自分たちにできていないことがないのかを考えるべきである。京都では、メディアは外国人観光客が地元のバスに荷物を詰め込んでいることに焦点を当てるが、京都の公共交通システムがいかに機能不全に陥っているかには触れない。) 地方財政のために観光客を切実に必要としている都市としては信じられないことに、京都の地下鉄はほとんどの観光客が行きたい場所まで通っていない。バスに関しては、初めて利用する人には理解しがたい時代遅れの運賃システムがいまだに使われている。 国家レベルで最も重要なことは、日本は観光客の需要を閑散とした田舎に向けなければならないということだ。 悲しいことに、メディアの注目が一部の過密スポットに集中する一方で、日本の準一等地は「アンダーツリズム」に苦しんでいる。東京の島々から群馬の温泉まで、斑尾高原から福井の永平寺まで、日本には素晴らしい場所が少なくない』、「メディアの注目が一部の過密スポットに集中する一方で、日本の準一等地は「アンダーツリズム」に苦しんでいる」、その通りだ。
・『地方はいまだに観光対応ができていない  例えば、4月に訪れた熊野古道の場合、外国人観光客を必要としているにもかかわらず、バスはいまだに現金と国内居住者しか使えないペイペイのみで、多忙なバスの運転手は英語を話すことができない。 また、昨年9月に能登を訪れたが、この時、日本のこの素晴らしい地域の将来が外需にかかっていることは明らかだと感じた。1月のこの地域を襲った地震により多くの住民が今も苦しむ中、観光の話をすることは不適切と思われるかもしれないが、この美しい地域の経済にとって観光が非常に重要であることは変わりがない。復興の計画にあたっては、ぜひこのことを十分に考慮してほしい。 外国で運転する人が運転するために必要な国際免許を日本で得るのは簡単ではない。そのため、ほとんどの観光客が日本でレンタカーを借りようとは思わない。だが、政府が外国人に地方を訪れてもらいたいのであれば、日本での運転を積極的に推進しなければならない。自由に歩き回れる唯一の方法であり、特に家族連れには便利だ。 昨年9月に石川県と福井県を車で訪れた者としては、観光客がそのためにこうした素晴らしい場所を訪れにくいという状況は残念に思う。滞在中、私が出会ったのは外国人観光客を歓迎してくれる人々だけで、外国人観光客はもうたくさんだ、という人には出会わなかった。 本来、富士河口湖のような場所では、オーバーツーリズムと戦うのではなく、より大きな問題であるアンダーツーリズムと戦うべきなのである』、「本来、富士河口湖のような場所では、オーバーツーリズムと戦うのではなく、より大きな問題であるアンダーツーリズムと戦うべきなのである」、その通りだ。
タグ:(その15)(「外国人だらけの観光地」がGWやけに報じられる訳なぜオーバーツーリズムがこれだけ扱われるのか、、「富士山を黒幕で隠す」日本のダメダメ観光対策 「オーバーツーリズム」に嘆く日本に欠けた視点) インバウンド動向 東洋経済オンライン 木村 隆志氏による「「外国人だらけの観光地」がGWやけに報じられる訳なぜオーバーツーリズムがこれだけ扱われるのか」 「特筆すべきは、これまでのようなインバウンドの経済効果をポジティブに扱ったものではなく、ネガティブなトピックスとして扱われていること」、なるほど。 「今年のような物価高や円安の影響をもろに受けて閉塞感のあるゴールデンウィークで求められるのは、視聴者にとってガス抜きになるような切り口。「円安の影響で国内の観光地はにぎわっている」というポジティブな切り口ではなく、「地元住民はオーバーツーリズムに困惑している」というネガティブな切り口が採用されやすくなります」、なるほど。 「外国人観光客で混雑する観光スポットの映像をたっぷり見せて、自分の現状を肯定してもらうことは重要なポイントの1つ。これまではその象徴が渋滞の映像でしたが、今年はオーバーツーリズムの映像に変わった感があるのです」、なるほど。 「外国人観光客からの徴収金を検討しているように、地元住民と観光客が共存できる環境の整備が求められ始めています。 ただ、徴収の基準や金額設定、事務手続き、在日外国人の対応、「差別にあたる」という反対などのハードルがあり、地元に還元するまでの仕組み作りは簡単ではないでしょう。 ともあれ、地元住民の救済と観光資源の保護は急務になりつつあり、トイレや案内板といったインフラの整備など、課題は山積しているように見えます。できれば情報番組には視聴率獲得に向けた煽情的な切り口だけでなく、これらについても掘り下げてほしいと ころです」、その通りだ。 レジス・アルノー氏による「「富士山を黒幕で隠す」日本のダメダメ観光対策 「オーバーツーリズム」に嘆く日本に欠けた視点」 仰る通りだ。「レジス・アルノー氏」にかかっては反論のしようもない。 「2010年代以降、観光が悪い意味合いを持つようになったのは歴史上初めてのことだ」とグラスゴー大学のギエム・コロン・モンテロ教授は最近のポッドキャストで述べている。 同教授はスペインのマヨルカ島を例にあげ、同島が人口100万人に対して、年間1600万人の観光客を抱える、おそらく地球上で最も 「観光化」された場所だと説明マヨルカ島・・・が人口100万人に対して、年間1600万人の観光客を抱える、おそらく地球上で最も 「観光化」された場所だ」、なるほど。 「日本への観光客は2013年年間1030万人だったのが、コロナが明けた昨年は2500万人、今年は3300万人に迫るとみられている。これほど短期間に急増した国はなく、その結果、日本では通常の観光客が増える経緯を経ずにオーバーツーリズムが発生している状態にある。 残念なことに、国内当局とメディアは外国人観光客にすべての責任を押し付けるという最悪の反応を示している・・・ メディアで常に紹介される数少ないスポットに集まる観光客に対して怒りが集中しているーー京都の祇園、ハロウィーンの渋谷、富士河口湖......。 「日本で取り組むべき本当の問題は、観光スポットのごくわずか、おそらく0.1%程度を占める約20の特定の場所(おそらく半分が京都)で、観光客のピークをどう管理するかだ」、なるほど。 「クルーズ」は受け入れる国や地域にもたらすメリットが偏っているだけに賢明なやり方だ。 「メディアの注目が一部の過密スポットに集中する一方で、日本の準一等地は「アンダーツリズム」に苦しんでいる」、その通りだ。 「本来、富士河口湖のような場所では、オーバーツーリズムと戦うのではなく、より大きな問題であるアンダーツーリズムと戦うべきなのである」、その通りだ。
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