小池都知事問題(その12)(ドッチラケだった都知事候補4人討論会…顔ぶれ中途半端、公平性担保でむしろアンフェア、「小池vs蓮舫」の都知事選"何でもあり"の異常事態 売名目的も多数で候補者56人、掲示板に継ぎ足し、都知事選に出馬する蓮舫氏の実態 「親共産、反自民、非小池都政」【佐藤優】、《都知事選「ほぼ裸ポスター」問題》自らの“みだら写真”を貼った女性は迷惑防止条例違反にあたるのか 弁護士の見解は) [国内政治]
小池都知事問題については、本年6月13日に取上げた。今日は、(その12)(ドッチラケだった都知事候補4人討論会…顔ぶれ中途半端、公平性担保でむしろアンフェア、「小池vs蓮舫」の都知事選"何でもあり"の異常事態 売名目的も多数で候補者56人、掲示板に継ぎ足し、都知事選に出馬する蓮舫氏の実態 「親共産、反自民、非小池都政」【佐藤優】、《都知事選「ほぼ裸ポスター」問題》自らの“みだら写真”を貼った女性は迷惑防止条例違反にあたるのか 弁護士の見解は)である。
先ずは、本年6月20日付けdmenuニュースが転載した日刊ゲンダイ「ドッチラケだった都知事候補4人討論会…顔ぶれ中途半端、公平性担保でむしろアンフェア」を紹介しよう。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/nikkangendai/life/nikkangendai-1051491
・『予想通り、消化不良だった。東京都知事選の告示前日の19日、日本記者クラブで行われた候補者の公開討論。呼ばれたのは、学歴詐称疑惑の再燃をものともせずに3選を目指す小池百合子知事(71)、「反自民党、非小池都政」を掲げる前参院議員の蓮舫氏(56)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)の4人。セットされたのは1時間だけ。議論はちっとも煮詰まらず、ドッチラケだった。 今夏の首都決戦には史上最多の50人ほどが名乗り。これまで過去最多だった4年前の22人から倍増だ。そうした事情もあって、討論に「どこまで呼ぶか」でひと悶着あったという。 「今回の構図は小池氏と蓮舫氏による事実上の与野党対決。小池氏が逃げ切るか、蓮舫氏が追い上げるか。三つ巴の戦いは想定されていません。有権者の投票行動に資することを第一に考えれば、2人の1対1討論で問題点をあぶり出すべきだという意見があった。一方で、候補者に対する公平性を担保するため、首長経験のある石丸氏らも呼ぶべきだとの声もあり、網が広げられた」(大手紙記者) 田母神氏は「普通の保守系の都民が投票する人がいない」という理由で2度目の挑戦。もっとも、2014年の選挙をめぐり、公職選挙法違反(買収)で有罪が確定し、5年間の公民権停止を食らっている。だったら、知名度のあるタレントの清水国明氏(73)はなぜはじかれたのか。災害支援活動を生かした減災政策の充実を訴えている。陣営関係者は「勝敗に絡む得票数が見込めないと軽く見られたのでしょう」と寂しげだ。 政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。 「このクラブ討論はむしろフェアじゃない。争点のひとつと言っていい小池氏の公選法違反(虚偽事項公表罪=学歴詐称)疑惑を深掘りさせないために、人数を増やしたのではないか。そんな印象が拭えません。小池氏を応援する自民党や公明党の支持者は高齢者が多く、NHKなどの大手メディアしか見ていない人が少なくないですから、今回も小池氏にまんまとだまされてしまうかもしれない。カイロ大の元幹部が学歴詐称を打ち消すために表に出てきたり、イカサマのにおいがますます強まっている。小池3選を許せば、民主主義の根幹をなす選挙は台無しです」 蓮舫はこの4人による討論会の継続開催を求めていたが、どうなるか』、「「今回の構図は小池氏と蓮舫氏による事実上の与野党対決。小池氏が逃げ切るか、蓮舫氏が追い上げるか。三つ巴の戦いは想定されていません。有権者の投票行動に資することを第一に考えれば、2人の1対1討論で問題点をあぶり出すべきだという意見があった。一方で、候補者に対する公平性を担保するため、首長経験のある石丸氏らも呼ぶべきだとの声もあり、網が広げられた」(大手紙記者) 田母神氏は「普通の保守系の都民が投票する人がいない」と・・・「政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。 このクラブ討論はむしろフェアじゃない。争点のひとつと言っていい小池氏の公選法違反(虚偽事項公表罪=学歴詐称)疑惑を深掘りさせないために、人数を増やしたのではないか。そんな印象が拭えません。小池氏を応援する自民党や公明党の支持者は高齢者が多く、NHKなどの大手メディアしか見ていない人が少なくないですから、今回も小池氏にまんまとだまされてしまうかもしれない。カイロ大の元幹部が学歴詐称を打ち消すために表に出てきたり、イカサマのにおいがますます強まっている。小池3選を許せば、民主主義の根幹をなす選挙は台無しです」 蓮舫はこの4人による討論会の継続開催を求めていたが、どうなるか」、「本澤二郎氏」の解釈は説得的だ。それにしても、「蓮舫氏」が「この4人による討論会の継続開催を求めていた」とは残念だ。本来の「与野党対決」に持ち込むべきなのに、すっかり小池側の手のなかにあるようだ。まだまだ未熟のようだ。
次に、6月20日付け東洋経済オンラインが掲載した政治ジャーナリストの泉 宏氏による「「小池vs蓮舫」の都知事選"何でもあり"の異常事態 売名目的も多数で候補者56人、掲示板に継ぎ足し」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/764944
・『都民だけでなく全国民が注目する東京都知事選が6月20日に告示され、56人という過去最多の立候補者による多彩な選挙活動がスタートした。7月7日投開票の「七夕決戦」となり、「その結果は、支持率低迷にあえぐ岸田文雄首相の政権運営にも大きな影響を及ぼす」(政治ジャーナリスト)ことは間違いない。 話題満載の首都決戦の“主役”は、やはり3選に挑む小池百合子知事(71)と立憲民主党参院議員だった蓮舫氏(56)という「政治家としての知名度や実績が群を抜く二人の女傑」(政治ジャーナリスト)だ。ただ、“脇役陣”もこれまで以上に多士済々で、「巨大都市・東京」の次の顔を巡る選挙戦は、「異例づくめで、異様さも際立つ展開」(同)が想定される。このため、岸田首相をはじめ、与野党首脳らはそれぞれの立場から「固唾をのんで結末を見守る」(自民幹部)ことになりそうだ』、どうもマスコミには、「二人の女傑」の争いを他の多くの候補者にかまけて薄めようとの狙いがありそうだ。
・『注目集める「似た者同士」の闘い 告示前から、主要メディアが「どちらが勝つか」と煽り立てている「小池vs蓮舫」だが、そもそも、「首相とも比肩される都知事が“女の闘い”となるのは史上初」(自民幹部)となる。しかも、小池、蓮舫両氏は「いずれも民放テレビのキャスターを経て中央政界に華々しくデビューし、主要政党の党首も経験して初の女性首相候補と目されてきた似た者同士」(政治ジャーナリスト)だけに、「注目度の高さは過去最高」(選挙アナリスト)とみる向きが多い。 その一方で、今回都知事選には、前安芸高田市長・石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長・田母神俊雄氏(75)、有名タレント・清水国明氏(73)らが参戦。さらに、先の衆院東京15区補欠選挙での度を超えた他候補攻撃で警視庁に公職選挙法違反容疑で逮捕され、現在も拘置中のつばさの党代表・黒川敦彦氏(45)も立候補している。) これら知名度の高い各候補は、黒川氏以外は政党色のない無所属で、メディアや各関連団体の「候補者討論会」にはそれぞれの立場で参加する構えだ。その一方で、近年急速に拡大しているいわゆる「SNS選挙」として、ネット上でも独自のアピールを展開する候補も多く、選挙アナリストの間では、「ネット選挙がどれだけ得票に結びつくかを検証できる絶好のチャンス」(有力アナリスト)とも言われている。 さらに、今回の「小池vs蓮舫」の政治的位置づけでは、両氏とも無所属での出馬だが、小池氏は自民、公明両党と地域政党「都民ファーストの会」に加え、連合や国民民主党が支持する構え。対する蓮舫氏は、立憲民主、共産、社民の各党が前面に出て支援する方針のため、「事実上の保革対決の構図」(選挙アナリスト)となっている。 東京都選挙管理委員会によると、19日現在の選挙人名簿登録者数は1153万3132人。前回都知事選の告示日前日に比べ約6万4000人多い。その上、「巨大都市・東京はその経済規模でも欧州の中堅国会に比肩する」(政治ジャーナリスト)こともあり、「世界でも例の少ない空前の大都市選挙」(同)であることは間違いない』、「事実上の保革対決の構図」が候補者乱立のため、「「主要4氏」が候補者討論会で舌戦」と形を変えたのは「蓮舫氏」には不利に作用したようだ。
・『「主要4氏」が候補者討論会で舌戦 こうした状況を踏まえ、告示前日の19日夕刻には、多くのメディアが「主要候補」と位置づけている小池、蓮舫、石丸、田母神の4氏が、恒例の「日本記者クラブ候補者討論会」で舌戦を展開。NHKの完全中継だけでなく、民放各局も定時ニュースや情報番組などで「ハイライト」として報じた。また、ネット上でも各媒体が生中継し、X(旧ツイッター)での書き込みでも「候補者討論会」がトレンド上位となった。 討論会は合計1時間余と短かく、候補者同士の質疑応答と、クラブ側からの代表質問の二部構成で進行。冒頭には4氏がボードで「政治屋の一掃」(石丸氏)、「首都防衛・大改革3.0」(小池氏)、「若者の手取り増・ガラス張りの都政」(蓮舫氏)、「結果を出す政治」(田母神氏)と掲げて所信を熱い口調でアピールした。) さらに、代表質問を軸に、少子化対策、原発とエネルギー政策という重要課題から、神宮外苑の再開発の是非や小池氏の学歴詐称疑惑まで、多岐にわたる論戦を展開。4氏とも20日からの選挙戦本番での街頭演説や各種討論会でも連日相まみえることになりそうだ』、「多くのメディアが「主要候補」と位置づけている小池、蓮舫、石丸、田母神の4氏が、恒例の「日本記者クラブ候補者討論会」で舌戦を展開。NHKの完全中継だけでなく、民放各局も定時ニュースや情報番組などで「ハイライト」として報じた。また、ネット上でも各媒体が生中継し、X(旧ツイッター)での書き込みでも「候補者討論会」がトレンド上位となった。 討論会は合計1時間余と短かく、候補者同士の質疑応答と、クラブ側からの代表質問の二部構成で進行。冒頭には4氏がボードで「政治屋の一掃」(石丸氏)、「首都防衛・大改革3.0」(小池氏)、「若者の手取り増・ガラス張りの都政」(蓮舫氏)、「結果を出す政治」(田母神氏)と掲げて所信を熱い口調でアピールした」、主要メディアはすっかり小池氏の狙いに乗せられたようだ。
・『半世紀前の「美濃部vs石原」と同様の競り合いか そこで、改めて都知事選の歴史などを振り返ると、現職が立候補した場合はすべて勝利しており、もし小池氏が敗れれば史上初の事態となる。また、投票率の推移をみると、1971年の72.36%が最高で、1987年の43.19%が最低。小池氏が出馬した2016年は59.73%、2020年は55.00%と近年では高率となっており、「話題性が高い今回は60%を超える可能性がある」(選挙アナリスト)との指摘も多い。 そうした中、今回と対比されるのが、現職と新人の大接戦となった1975年の美濃部亮吉知事(3選出馬)と石原慎太郎前参院議員(いずれも当時)の対決。結果的に美濃部氏268万余、石原氏233万余の得票で美濃部氏が3選に成功したが、「史上初の200万票台の競り合いという構図は今回にも当てはまる」(同)との見方も少なくない。 その一方で、注目度が高い都知事選だけにこれまでも「売名目的の立候補者の多さ」(同)が話題となってきたが、今回の立候補者数は、過去最多だった前回2020年の22人を大幅に上回る56人に激増。このため都内各所に設置される候補者の選挙ポスターを貼る掲示板も前回の倍以上となる大きさの48人分を用意していたが、それでも8人分不足し、都選管は49人目以降の届け出候補者分については当該各候補者にクリアファイルなどを支給し、それぞれが自ら掲示板に固定するよう求めることにした。こうした一連の作業のあおりで本来の都選管の業務遂行にも支障が出る事態ともなった。) さらに、政治団体「NHKから国民を守る党」(立花孝志党首)がなんと24人もの候補者を立て、現行の公職選挙法の“抜け穴”を突く形で、掲示板の占拠部分を“販売”して資金調達するという「狡猾な手法」(同)も表面化した』、「政治団体「NHKから国民を守る党」(立花孝志党首)がなんと24人もの候補者を立て、現行の公職選挙法の“抜け穴”を突く形で、掲示板の占拠部分を“販売”して資金調達するという「狡猾な手法」(同)も表面化した」、こんな「現行の公職選挙法の“抜け穴”を突く形で、掲示板の占拠部分を“販売”して資金調達するという「狡猾な手法」」を許すべきではない。
・『「何でもありのカオス」にどう対応? こうした選挙の本質とかけ離れた騒動は「次回以降もさらに拡大するのは確実」(都選管)で、その先駆けとして「今回都知事選はすべて異例ずくめで、しかも、選挙の在り方自体が問われかねない、まさに何でもありのカオス」(選挙アナリスト)となり、関係者の頭痛の種は増すばかりだ。 このため、政界関係者の間では「今後の国政選挙や地方選挙のルールの歪みを正すため、政府や与野党が早急に公選法改正などに取り組む必要がある」(自民選対)との声が高まっている。 ただ、「基本的人権の1つである立候補の自由とどう折り合いをつけるか」(選挙アナリスト)など難題が多く、1年後の次期参院選や2025年秋までには確実に実施される次期衆院選までに法改正などにこぎつけられるかどうかは極めて不透明だ』、「まさに何でもありのカオス」(選挙アナリスト)となり、関係者の頭痛の種は増すばかりだ。 このため、政界関係者の間では「今後の国政選挙や地方選挙のルールの歪みを正すため、政府や与野党が早急に公選法改正などに取り組む必要がある」(自民選対)との声が高まっている」、なるほど。
第三に、6月21日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した作家・元外務省主任分析官の佐藤 優氏による「都知事選に出馬する蓮舫氏の実態、「親共産、反自民、非小池都政」【佐藤優】」を紹介しよう。
・『6月20日に告示、7月7日に投開票が行われる今回の都知事選挙には40人以上が立候補の意向を表明。蓮舫氏は国政レベルでの政権交代を目指している?今回の都知事選は、共産党を含む政治勢力が都の権力を握ることの是非が争点に…。作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏が読み解く』、興味深そうだ。
・『今回の選挙で鍵を握る日本共産党は、蓮舫氏の支持を表明 東京都の小池百合子知事(71)がようやく、3期目を目指して出馬することを明らかにしました。6月20日に告示、7月7日に投開票が行われる今回の都知事選挙には40人以上が立候補の意向を表明、過去最多だった前回の22人を大きく更新する見通しです。 しかし事実上、現職の小池知事と、無所属で立候補する立憲民主党参議院議員の蓮舫氏(56)、広島県安芸高田市の石丸伸二・前市長(41)らの間で争われることになります。 蓮舫氏は、5月27日に立候補の記者会見を開きました。同日の「日本経済新聞」電子版は、こう伝えています。 〈「反自民党政治、非小池都政の姿勢で都知事選に臨みたい」と明言した。 自民党派閥の政治資金問題を受け、衆院3補欠選挙で立憲民主党が3勝し、26日投開票の静岡県知事選でも立民が推薦した候補が勝利したと強調した。「国民の声ははっきりしている。自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい。その先頭に立つのが私の使命だ」と強調した』、「立憲民主党」が前面に立つのは当然だ。
・『共産党との共闘は国の体制転換にまで関わる 大企業の利益を代表する経団連は、共産党だけは絶対に支持しません。立憲民主党の有力な支持母体である連合傘下に労働組合を持つ企業も、ほとんどが経団連に加盟する大企業です。 共産党との共闘をここまで明確にした蓮舫氏を、連合はどこまで支持してくれるのか。連合の芳野友子会長は「連合は共産党とは考え方が全く違う。そこの考え方を再度、立憲民主党には申し上げることになる」と述べています。 前回の都知事選で、連合東京が小池知事を支持したことも忘れてはなりません。蓮舫氏は共産党を除いて“反自民”だけ打ち出した方が、よほど票になったのではないでしょうか。 蓮舫氏の姿勢を、マスメディアは「反自公、非小池都政」と表現しています。しかしこれでは、最重要事項が隠れてしまいます。実態は「親共産、反自民、非小池都政」なのです。 ようやく、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が5月31日に、「共産党と連携する人が東京の知事では困る」と述べましたが、今回の都知事選は、共産党を含む政治勢力が都の権力を握ることの是非が争点になります。 ここまでけんかを売られた以上、自民党は小池知事を応援せざるを得ません。見返りとして、都知事選と同じ日に行われる八つの都議の補選で、小池知事側の支援を得たいという思惑もあります。公明党の支持母体である創価学会も、蓮舫氏を都知事にしないために全力を挙げます。 その上で蓮舫氏が国政レベルでの政権交代を目指していることは、以下の発言から明白です。 〈(蓮舫氏は)「日本の政治の行方と都民の命、暮らしがかかった大事な選挙だ」と強調。「首都東京から日本の政治の流れを変え、岸田自公政権に審判を下していく」と述べました。 小池(晃)氏は「同時に小池都政は財界の目先の利益だけを最優先にしている自民党政治そのものだ。2期8年間の小池都政の転換を実現するという立場で選挙戦に臨み、必ず勝利したい」と語りました〉(5月27日「しんぶん赤旗」) 東京都には都政独自の課題があり、都民の生活を良くしてくれる知事を選ぶために行われるのが都知事選です。にもかかわらず蓮舫氏は、「首都東京から日本の政治の流れを変え、岸田自公政権に審判を下していく」と述べました。都知事になることは手段にすぎず、真の目的は自公連立政権を打倒することだと述べたのです。 筆者の臆測が現実にならないことを願うばかりですが、ここで参院議員を辞任して都知事選に出馬し、仮に落選したならば次は衆議院選に打って出て、総理の座を目指す。そんな考えがあるとしたら、東京都民を愚弄していることになります。 しかし一般の新聞を読んでいるだけでは、そんな臆測もできません。ここに紹介したように蓮舫氏の発言を最も詳しく説明している「しんぶん赤旗」を丁寧に読まなければ、真意はつかめないのです。 一連の発言からみて、「蓮舫氏は共産党を、未来の政権のパートナーとして考えている」というのが筆者の受け止めです。共産党の田村智子委員長も同調するように、5月29日に「蓮舫さんを全力で応援する。都政を変え、国政を大きく転換する流れを東京から全国へ広げていきたい」と宣言しました。 どうやら今回の都知事選は、国政並みの意味合いを帯びてきたようです。政権交代どころか、国の体制転換まで内包した大きな選挙になったといえます。) 今回の選挙で鍵を握るのが、日本共産党です。共産党は早々と、蓮舫氏への支持を表明しました。5月27日の「しんぶん赤旗」は、次のように報じています。〈(共産党初期局長の)小池(晃)氏は選定委後の記者会見で、蓮舫氏が都知事選への立候補を表明したことについて「最強・最良の候補者が名乗りを上げてくれた。日本共産党として、勝利のために全力を尽くしたい」と表明しました〉 蓮舫氏も、共産党との協力に意欲的です。出馬会見で、支援を受ける意思を明確にしました。 〈これまでの市民と野党の共闘をベースに「反自民、非小池都政のオール東京の枠組みで支援いただきたい」と述べ、「共産党も含めた野党共闘をやらなければ勝てないのでは」という記者の質問に対して「いまおっしゃった方たちとの信頼関係ももちろん大事にしていきたい」と答えた〉(同前)
29日には都議会の共産党控室を訪れ、「一緒に明るい温かな東京をつくらせていただきたい」とあいさつして、大山とも子・都議団長から花束を受け取っています。 蓮舫氏は、共産党の組織票を計算しているはずです。しかし、人気がないだけの立憲民主党と違い、共産党に対しては忌避反応を示す個人や組織がどれだけ多いかを、考えているでしょうか』、「共産党」はここは一歩引いて、「蓮舫氏」を裏面から支持する形とすれば、「連合」や「国民民主党」も「蓮舫氏」を支持し易かった筈だ。「蓮舫氏」も残念ながら考えが浅いようだ。
第四に、6月21日付けNEWSポストセブン「《都知事選「ほぼ裸ポスター」問題》自らの“みだら写真”を貼った女性は迷惑防止条例違反にあたるのか 弁護士の見解は」を紹介しよう。
・『東京都知事選(7月7日投開票)が6月20日に告示され、過去最多となる56人もの立候補者が出たことが話題となっている。都内各地に設置されたポスター掲示場では、「NHKから国民を守る党」が大量に同一のポスターを貼っていることなどが騒ぎとなっているが、そうした中で異例の動きがあったのが「ほぼ裸」の女性の姿を大写しにしたポスターの問題だった。 白塗りメイクで“ジョーカー議員”を自称する河合悠祐候補(43)が貼ったもので、「子どもが見る場所にこんなものを貼るな」と批判が殺到。警視庁にも苦情が寄せられた。 これを受けて警視庁は告示当日の夜に河合候補を呼び出し、東京都迷惑防止条例違反(ひわいな言動)に当たるとして口頭で警告。みだらな姿の女性の裸体が強調されていることが条例違反に当たる可能性があると指摘されたという。 同候補は警視庁前で報道陣の取材に応じ、「都迷惑防止条例に違反する可能性があるということで警告をいただいた。速やかに剥がすように求められた。それに従って剥がしていく」と語ったうえで、「合法の範囲だと思っていた」「性的な表現の自由も強く保障するべきと思っている」とも主張した。 問題となったポスターの上部には「モデル:桜井MIU」と記されており、実際に彼女が河合候補と一緒にポスター掲示場に貼る場面もSNSで拡散された』、全く呆れ果てるほどの悪ノリだ。公職選挙法の改正も検討すべきだろう。
先ずは、本年6月20日付けdmenuニュースが転載した日刊ゲンダイ「ドッチラケだった都知事候補4人討論会…顔ぶれ中途半端、公平性担保でむしろアンフェア」を紹介しよう。
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/nikkangendai/life/nikkangendai-1051491
・『予想通り、消化不良だった。東京都知事選の告示前日の19日、日本記者クラブで行われた候補者の公開討論。呼ばれたのは、学歴詐称疑惑の再燃をものともせずに3選を目指す小池百合子知事(71)、「反自民党、非小池都政」を掲げる前参院議員の蓮舫氏(56)、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)の4人。セットされたのは1時間だけ。議論はちっとも煮詰まらず、ドッチラケだった。 今夏の首都決戦には史上最多の50人ほどが名乗り。これまで過去最多だった4年前の22人から倍増だ。そうした事情もあって、討論に「どこまで呼ぶか」でひと悶着あったという。 「今回の構図は小池氏と蓮舫氏による事実上の与野党対決。小池氏が逃げ切るか、蓮舫氏が追い上げるか。三つ巴の戦いは想定されていません。有権者の投票行動に資することを第一に考えれば、2人の1対1討論で問題点をあぶり出すべきだという意見があった。一方で、候補者に対する公平性を担保するため、首長経験のある石丸氏らも呼ぶべきだとの声もあり、網が広げられた」(大手紙記者) 田母神氏は「普通の保守系の都民が投票する人がいない」という理由で2度目の挑戦。もっとも、2014年の選挙をめぐり、公職選挙法違反(買収)で有罪が確定し、5年間の公民権停止を食らっている。だったら、知名度のあるタレントの清水国明氏(73)はなぜはじかれたのか。災害支援活動を生かした減災政策の充実を訴えている。陣営関係者は「勝敗に絡む得票数が見込めないと軽く見られたのでしょう」と寂しげだ。 政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。 「このクラブ討論はむしろフェアじゃない。争点のひとつと言っていい小池氏の公選法違反(虚偽事項公表罪=学歴詐称)疑惑を深掘りさせないために、人数を増やしたのではないか。そんな印象が拭えません。小池氏を応援する自民党や公明党の支持者は高齢者が多く、NHKなどの大手メディアしか見ていない人が少なくないですから、今回も小池氏にまんまとだまされてしまうかもしれない。カイロ大の元幹部が学歴詐称を打ち消すために表に出てきたり、イカサマのにおいがますます強まっている。小池3選を許せば、民主主義の根幹をなす選挙は台無しです」 蓮舫はこの4人による討論会の継続開催を求めていたが、どうなるか』、「「今回の構図は小池氏と蓮舫氏による事実上の与野党対決。小池氏が逃げ切るか、蓮舫氏が追い上げるか。三つ巴の戦いは想定されていません。有権者の投票行動に資することを第一に考えれば、2人の1対1討論で問題点をあぶり出すべきだという意見があった。一方で、候補者に対する公平性を担保するため、首長経験のある石丸氏らも呼ぶべきだとの声もあり、網が広げられた」(大手紙記者) 田母神氏は「普通の保守系の都民が投票する人がいない」と・・・「政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。 このクラブ討論はむしろフェアじゃない。争点のひとつと言っていい小池氏の公選法違反(虚偽事項公表罪=学歴詐称)疑惑を深掘りさせないために、人数を増やしたのではないか。そんな印象が拭えません。小池氏を応援する自民党や公明党の支持者は高齢者が多く、NHKなどの大手メディアしか見ていない人が少なくないですから、今回も小池氏にまんまとだまされてしまうかもしれない。カイロ大の元幹部が学歴詐称を打ち消すために表に出てきたり、イカサマのにおいがますます強まっている。小池3選を許せば、民主主義の根幹をなす選挙は台無しです」 蓮舫はこの4人による討論会の継続開催を求めていたが、どうなるか」、「本澤二郎氏」の解釈は説得的だ。それにしても、「蓮舫氏」が「この4人による討論会の継続開催を求めていた」とは残念だ。本来の「与野党対決」に持ち込むべきなのに、すっかり小池側の手のなかにあるようだ。まだまだ未熟のようだ。
次に、6月20日付け東洋経済オンラインが掲載した政治ジャーナリストの泉 宏氏による「「小池vs蓮舫」の都知事選"何でもあり"の異常事態 売名目的も多数で候補者56人、掲示板に継ぎ足し」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/764944
・『都民だけでなく全国民が注目する東京都知事選が6月20日に告示され、56人という過去最多の立候補者による多彩な選挙活動がスタートした。7月7日投開票の「七夕決戦」となり、「その結果は、支持率低迷にあえぐ岸田文雄首相の政権運営にも大きな影響を及ぼす」(政治ジャーナリスト)ことは間違いない。 話題満載の首都決戦の“主役”は、やはり3選に挑む小池百合子知事(71)と立憲民主党参院議員だった蓮舫氏(56)という「政治家としての知名度や実績が群を抜く二人の女傑」(政治ジャーナリスト)だ。ただ、“脇役陣”もこれまで以上に多士済々で、「巨大都市・東京」の次の顔を巡る選挙戦は、「異例づくめで、異様さも際立つ展開」(同)が想定される。このため、岸田首相をはじめ、与野党首脳らはそれぞれの立場から「固唾をのんで結末を見守る」(自民幹部)ことになりそうだ』、どうもマスコミには、「二人の女傑」の争いを他の多くの候補者にかまけて薄めようとの狙いがありそうだ。
・『注目集める「似た者同士」の闘い 告示前から、主要メディアが「どちらが勝つか」と煽り立てている「小池vs蓮舫」だが、そもそも、「首相とも比肩される都知事が“女の闘い”となるのは史上初」(自民幹部)となる。しかも、小池、蓮舫両氏は「いずれも民放テレビのキャスターを経て中央政界に華々しくデビューし、主要政党の党首も経験して初の女性首相候補と目されてきた似た者同士」(政治ジャーナリスト)だけに、「注目度の高さは過去最高」(選挙アナリスト)とみる向きが多い。 その一方で、今回都知事選には、前安芸高田市長・石丸伸二氏(41)、元航空幕僚長・田母神俊雄氏(75)、有名タレント・清水国明氏(73)らが参戦。さらに、先の衆院東京15区補欠選挙での度を超えた他候補攻撃で警視庁に公職選挙法違反容疑で逮捕され、現在も拘置中のつばさの党代表・黒川敦彦氏(45)も立候補している。) これら知名度の高い各候補は、黒川氏以外は政党色のない無所属で、メディアや各関連団体の「候補者討論会」にはそれぞれの立場で参加する構えだ。その一方で、近年急速に拡大しているいわゆる「SNS選挙」として、ネット上でも独自のアピールを展開する候補も多く、選挙アナリストの間では、「ネット選挙がどれだけ得票に結びつくかを検証できる絶好のチャンス」(有力アナリスト)とも言われている。 さらに、今回の「小池vs蓮舫」の政治的位置づけでは、両氏とも無所属での出馬だが、小池氏は自民、公明両党と地域政党「都民ファーストの会」に加え、連合や国民民主党が支持する構え。対する蓮舫氏は、立憲民主、共産、社民の各党が前面に出て支援する方針のため、「事実上の保革対決の構図」(選挙アナリスト)となっている。 東京都選挙管理委員会によると、19日現在の選挙人名簿登録者数は1153万3132人。前回都知事選の告示日前日に比べ約6万4000人多い。その上、「巨大都市・東京はその経済規模でも欧州の中堅国会に比肩する」(政治ジャーナリスト)こともあり、「世界でも例の少ない空前の大都市選挙」(同)であることは間違いない』、「事実上の保革対決の構図」が候補者乱立のため、「「主要4氏」が候補者討論会で舌戦」と形を変えたのは「蓮舫氏」には不利に作用したようだ。
・『「主要4氏」が候補者討論会で舌戦 こうした状況を踏まえ、告示前日の19日夕刻には、多くのメディアが「主要候補」と位置づけている小池、蓮舫、石丸、田母神の4氏が、恒例の「日本記者クラブ候補者討論会」で舌戦を展開。NHKの完全中継だけでなく、民放各局も定時ニュースや情報番組などで「ハイライト」として報じた。また、ネット上でも各媒体が生中継し、X(旧ツイッター)での書き込みでも「候補者討論会」がトレンド上位となった。 討論会は合計1時間余と短かく、候補者同士の質疑応答と、クラブ側からの代表質問の二部構成で進行。冒頭には4氏がボードで「政治屋の一掃」(石丸氏)、「首都防衛・大改革3.0」(小池氏)、「若者の手取り増・ガラス張りの都政」(蓮舫氏)、「結果を出す政治」(田母神氏)と掲げて所信を熱い口調でアピールした。) さらに、代表質問を軸に、少子化対策、原発とエネルギー政策という重要課題から、神宮外苑の再開発の是非や小池氏の学歴詐称疑惑まで、多岐にわたる論戦を展開。4氏とも20日からの選挙戦本番での街頭演説や各種討論会でも連日相まみえることになりそうだ』、「多くのメディアが「主要候補」と位置づけている小池、蓮舫、石丸、田母神の4氏が、恒例の「日本記者クラブ候補者討論会」で舌戦を展開。NHKの完全中継だけでなく、民放各局も定時ニュースや情報番組などで「ハイライト」として報じた。また、ネット上でも各媒体が生中継し、X(旧ツイッター)での書き込みでも「候補者討論会」がトレンド上位となった。 討論会は合計1時間余と短かく、候補者同士の質疑応答と、クラブ側からの代表質問の二部構成で進行。冒頭には4氏がボードで「政治屋の一掃」(石丸氏)、「首都防衛・大改革3.0」(小池氏)、「若者の手取り増・ガラス張りの都政」(蓮舫氏)、「結果を出す政治」(田母神氏)と掲げて所信を熱い口調でアピールした」、主要メディアはすっかり小池氏の狙いに乗せられたようだ。
・『半世紀前の「美濃部vs石原」と同様の競り合いか そこで、改めて都知事選の歴史などを振り返ると、現職が立候補した場合はすべて勝利しており、もし小池氏が敗れれば史上初の事態となる。また、投票率の推移をみると、1971年の72.36%が最高で、1987年の43.19%が最低。小池氏が出馬した2016年は59.73%、2020年は55.00%と近年では高率となっており、「話題性が高い今回は60%を超える可能性がある」(選挙アナリスト)との指摘も多い。 そうした中、今回と対比されるのが、現職と新人の大接戦となった1975年の美濃部亮吉知事(3選出馬)と石原慎太郎前参院議員(いずれも当時)の対決。結果的に美濃部氏268万余、石原氏233万余の得票で美濃部氏が3選に成功したが、「史上初の200万票台の競り合いという構図は今回にも当てはまる」(同)との見方も少なくない。 その一方で、注目度が高い都知事選だけにこれまでも「売名目的の立候補者の多さ」(同)が話題となってきたが、今回の立候補者数は、過去最多だった前回2020年の22人を大幅に上回る56人に激増。このため都内各所に設置される候補者の選挙ポスターを貼る掲示板も前回の倍以上となる大きさの48人分を用意していたが、それでも8人分不足し、都選管は49人目以降の届け出候補者分については当該各候補者にクリアファイルなどを支給し、それぞれが自ら掲示板に固定するよう求めることにした。こうした一連の作業のあおりで本来の都選管の業務遂行にも支障が出る事態ともなった。) さらに、政治団体「NHKから国民を守る党」(立花孝志党首)がなんと24人もの候補者を立て、現行の公職選挙法の“抜け穴”を突く形で、掲示板の占拠部分を“販売”して資金調達するという「狡猾な手法」(同)も表面化した』、「政治団体「NHKから国民を守る党」(立花孝志党首)がなんと24人もの候補者を立て、現行の公職選挙法の“抜け穴”を突く形で、掲示板の占拠部分を“販売”して資金調達するという「狡猾な手法」(同)も表面化した」、こんな「現行の公職選挙法の“抜け穴”を突く形で、掲示板の占拠部分を“販売”して資金調達するという「狡猾な手法」」を許すべきではない。
・『「何でもありのカオス」にどう対応? こうした選挙の本質とかけ離れた騒動は「次回以降もさらに拡大するのは確実」(都選管)で、その先駆けとして「今回都知事選はすべて異例ずくめで、しかも、選挙の在り方自体が問われかねない、まさに何でもありのカオス」(選挙アナリスト)となり、関係者の頭痛の種は増すばかりだ。 このため、政界関係者の間では「今後の国政選挙や地方選挙のルールの歪みを正すため、政府や与野党が早急に公選法改正などに取り組む必要がある」(自民選対)との声が高まっている。 ただ、「基本的人権の1つである立候補の自由とどう折り合いをつけるか」(選挙アナリスト)など難題が多く、1年後の次期参院選や2025年秋までには確実に実施される次期衆院選までに法改正などにこぎつけられるかどうかは極めて不透明だ』、「まさに何でもありのカオス」(選挙アナリスト)となり、関係者の頭痛の種は増すばかりだ。 このため、政界関係者の間では「今後の国政選挙や地方選挙のルールの歪みを正すため、政府や与野党が早急に公選法改正などに取り組む必要がある」(自民選対)との声が高まっている」、なるほど。
第三に、6月21日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した作家・元外務省主任分析官の佐藤 優氏による「都知事選に出馬する蓮舫氏の実態、「親共産、反自民、非小池都政」【佐藤優】」を紹介しよう。
・『6月20日に告示、7月7日に投開票が行われる今回の都知事選挙には40人以上が立候補の意向を表明。蓮舫氏は国政レベルでの政権交代を目指している?今回の都知事選は、共産党を含む政治勢力が都の権力を握ることの是非が争点に…。作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏が読み解く』、興味深そうだ。
・『今回の選挙で鍵を握る日本共産党は、蓮舫氏の支持を表明 東京都の小池百合子知事(71)がようやく、3期目を目指して出馬することを明らかにしました。6月20日に告示、7月7日に投開票が行われる今回の都知事選挙には40人以上が立候補の意向を表明、過去最多だった前回の22人を大きく更新する見通しです。 しかし事実上、現職の小池知事と、無所属で立候補する立憲民主党参議院議員の蓮舫氏(56)、広島県安芸高田市の石丸伸二・前市長(41)らの間で争われることになります。 蓮舫氏は、5月27日に立候補の記者会見を開きました。同日の「日本経済新聞」電子版は、こう伝えています。 〈「反自民党政治、非小池都政の姿勢で都知事選に臨みたい」と明言した。 自民党派閥の政治資金問題を受け、衆院3補欠選挙で立憲民主党が3勝し、26日投開票の静岡県知事選でも立民が推薦した候補が勝利したと強調した。「国民の声ははっきりしている。自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい。その先頭に立つのが私の使命だ」と強調した』、「立憲民主党」が前面に立つのは当然だ。
・『共産党との共闘は国の体制転換にまで関わる 大企業の利益を代表する経団連は、共産党だけは絶対に支持しません。立憲民主党の有力な支持母体である連合傘下に労働組合を持つ企業も、ほとんどが経団連に加盟する大企業です。 共産党との共闘をここまで明確にした蓮舫氏を、連合はどこまで支持してくれるのか。連合の芳野友子会長は「連合は共産党とは考え方が全く違う。そこの考え方を再度、立憲民主党には申し上げることになる」と述べています。 前回の都知事選で、連合東京が小池知事を支持したことも忘れてはなりません。蓮舫氏は共産党を除いて“反自民”だけ打ち出した方が、よほど票になったのではないでしょうか。 蓮舫氏の姿勢を、マスメディアは「反自公、非小池都政」と表現しています。しかしこれでは、最重要事項が隠れてしまいます。実態は「親共産、反自民、非小池都政」なのです。 ようやく、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が5月31日に、「共産党と連携する人が東京の知事では困る」と述べましたが、今回の都知事選は、共産党を含む政治勢力が都の権力を握ることの是非が争点になります。 ここまでけんかを売られた以上、自民党は小池知事を応援せざるを得ません。見返りとして、都知事選と同じ日に行われる八つの都議の補選で、小池知事側の支援を得たいという思惑もあります。公明党の支持母体である創価学会も、蓮舫氏を都知事にしないために全力を挙げます。 その上で蓮舫氏が国政レベルでの政権交代を目指していることは、以下の発言から明白です。 〈(蓮舫氏は)「日本の政治の行方と都民の命、暮らしがかかった大事な選挙だ」と強調。「首都東京から日本の政治の流れを変え、岸田自公政権に審判を下していく」と述べました。 小池(晃)氏は「同時に小池都政は財界の目先の利益だけを最優先にしている自民党政治そのものだ。2期8年間の小池都政の転換を実現するという立場で選挙戦に臨み、必ず勝利したい」と語りました〉(5月27日「しんぶん赤旗」) 東京都には都政独自の課題があり、都民の生活を良くしてくれる知事を選ぶために行われるのが都知事選です。にもかかわらず蓮舫氏は、「首都東京から日本の政治の流れを変え、岸田自公政権に審判を下していく」と述べました。都知事になることは手段にすぎず、真の目的は自公連立政権を打倒することだと述べたのです。 筆者の臆測が現実にならないことを願うばかりですが、ここで参院議員を辞任して都知事選に出馬し、仮に落選したならば次は衆議院選に打って出て、総理の座を目指す。そんな考えがあるとしたら、東京都民を愚弄していることになります。 しかし一般の新聞を読んでいるだけでは、そんな臆測もできません。ここに紹介したように蓮舫氏の発言を最も詳しく説明している「しんぶん赤旗」を丁寧に読まなければ、真意はつかめないのです。 一連の発言からみて、「蓮舫氏は共産党を、未来の政権のパートナーとして考えている」というのが筆者の受け止めです。共産党の田村智子委員長も同調するように、5月29日に「蓮舫さんを全力で応援する。都政を変え、国政を大きく転換する流れを東京から全国へ広げていきたい」と宣言しました。 どうやら今回の都知事選は、国政並みの意味合いを帯びてきたようです。政権交代どころか、国の体制転換まで内包した大きな選挙になったといえます。) 今回の選挙で鍵を握るのが、日本共産党です。共産党は早々と、蓮舫氏への支持を表明しました。5月27日の「しんぶん赤旗」は、次のように報じています。〈(共産党初期局長の)小池(晃)氏は選定委後の記者会見で、蓮舫氏が都知事選への立候補を表明したことについて「最強・最良の候補者が名乗りを上げてくれた。日本共産党として、勝利のために全力を尽くしたい」と表明しました〉 蓮舫氏も、共産党との協力に意欲的です。出馬会見で、支援を受ける意思を明確にしました。 〈これまでの市民と野党の共闘をベースに「反自民、非小池都政のオール東京の枠組みで支援いただきたい」と述べ、「共産党も含めた野党共闘をやらなければ勝てないのでは」という記者の質問に対して「いまおっしゃった方たちとの信頼関係ももちろん大事にしていきたい」と答えた〉(同前)
29日には都議会の共産党控室を訪れ、「一緒に明るい温かな東京をつくらせていただきたい」とあいさつして、大山とも子・都議団長から花束を受け取っています。 蓮舫氏は、共産党の組織票を計算しているはずです。しかし、人気がないだけの立憲民主党と違い、共産党に対しては忌避反応を示す個人や組織がどれだけ多いかを、考えているでしょうか』、「共産党」はここは一歩引いて、「蓮舫氏」を裏面から支持する形とすれば、「連合」や「国民民主党」も「蓮舫氏」を支持し易かった筈だ。「蓮舫氏」も残念ながら考えが浅いようだ。
第四に、6月21日付けNEWSポストセブン「《都知事選「ほぼ裸ポスター」問題》自らの“みだら写真”を貼った女性は迷惑防止条例違反にあたるのか 弁護士の見解は」を紹介しよう。
・『東京都知事選(7月7日投開票)が6月20日に告示され、過去最多となる56人もの立候補者が出たことが話題となっている。都内各地に設置されたポスター掲示場では、「NHKから国民を守る党」が大量に同一のポスターを貼っていることなどが騒ぎとなっているが、そうした中で異例の動きがあったのが「ほぼ裸」の女性の姿を大写しにしたポスターの問題だった。 白塗りメイクで“ジョーカー議員”を自称する河合悠祐候補(43)が貼ったもので、「子どもが見る場所にこんなものを貼るな」と批判が殺到。警視庁にも苦情が寄せられた。 これを受けて警視庁は告示当日の夜に河合候補を呼び出し、東京都迷惑防止条例違反(ひわいな言動)に当たるとして口頭で警告。みだらな姿の女性の裸体が強調されていることが条例違反に当たる可能性があると指摘されたという。 同候補は警視庁前で報道陣の取材に応じ、「都迷惑防止条例に違反する可能性があるということで警告をいただいた。速やかに剥がすように求められた。それに従って剥がしていく」と語ったうえで、「合法の範囲だと思っていた」「性的な表現の自由も強く保障するべきと思っている」とも主張した。 問題となったポスターの上部には「モデル:桜井MIU」と記されており、実際に彼女が河合候補と一緒にポスター掲示場に貼る場面もSNSで拡散された』、全く呆れ果てるほどの悪ノリだ。公職選挙法の改正も検討すべきだろう。
タグ:dmenuニュース (その12)(ドッチラケだった都知事候補4人討論会…顔ぶれ中途半端、公平性担保でむしろアンフェア、「小池vs蓮舫」の都知事選"何でもあり"の異常事態 売名目的も多数で候補者56人、掲示板に継ぎ足し、都知事選に出馬する蓮舫氏の実態 「親共産、反自民、非小池都政」【佐藤優】、《都知事選「ほぼ裸ポスター」問題》自らの“みだら写真”を貼った女性は迷惑防止条例違反にあたるのか 弁護士の見解は) 小池都知事問題 日刊ゲンダイ「ドッチラケだった都知事候補4人討論会…顔ぶれ中途半端、公平性担保でむしろアンフェア」 「「今回の構図は小池氏と蓮舫氏による事実上の与野党対決。小池氏が逃げ切るか、蓮舫氏が追い上げるか。三つ巴の戦いは想定されていません。有権者の投票行動に資することを第一に考えれば、2人の1対1討論で問題点をあぶり出すべきだという意見があった。一方で、候補者に対する公平性を担保するため、首長経験のある石丸氏らも呼ぶべきだとの声もあり、網が広げられた」(大手紙記者) 田母神氏は「普通の保守系の都民が投票する人がいない」と・・・「政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。 このクラブ討論はむしろフェアじゃない。 争点のひとつと言っていい小池氏の公選法違反(虚偽事項公表罪=学歴詐称)疑惑を深掘りさせないために、人数を増やしたのではないか。そんな印象が拭えません。小池氏を応援する自民党や公明党の支持者は高齢者が多く、NHKなどの大手メディアしか見ていない人が少なくないですから、今回も小池氏にまんまとだまされてしまうかもしれない。カイロ大の元幹部が学歴詐称を打ち消すために表に出てきたり、イカサマのにおいがますます強まっている。小池3選を許せば、民主主義の根幹をなす選挙は台無しです」 蓮舫はこの4人による討論会の継続開催を求めていたが、どうなるか」、「本澤二郎氏」の解釈は説得的だ。それにしても、「蓮舫氏」が「この4人による討論会の継続開催を求めていた」とは残念だ。本来の「与野党対決」に持ち込むべきなのに、すっかり小池側の手のなかにあるようだ。まだまだ未熟のようだ。 東洋経済オンライン 泉 宏氏による「「小池vs蓮舫」の都知事選"何でもあり"の異常事態 売名目的も多数で候補者56人、掲示板に継ぎ足し」 どうもマスコミには、「二人の女傑」の争いを他の多くの候補者にかまけて薄めようとの狙いがありそうだ。 「事実上の保革対決の構図」が候補者乱立のため、「「主要4氏」が候補者討論会で舌戦」と形を変えたのは「蓮舫氏」には不利に作用したようだ。 「多くのメディアが「主要候補」と位置づけている小池、蓮舫、石丸、田母神の4氏が、恒例の「日本記者クラブ候補者討論会」で舌戦を展開。NHKの完全中継だけでなく、民放各局も定時ニュースや情報番組などで「ハイライト」として報じた。また、ネット上でも各媒体が生中継し、X(旧ツイッター)での書き込みでも「候補者討論会」がトレンド上位となった。 討論会は合計1時間余と短かく、候補者同士の質疑応答と、クラブ側からの代表質問の二部構成で進行。 冒頭には4氏がボードで「政治屋の一掃」(石丸氏)、「首都防衛・大改革3.0」(小池氏)、「若者の手取り増・ガラス張りの都政」(蓮舫氏)、「結果を出す政治」(田母神氏)と掲げて所信を熱い口調でアピールした」、主要メディアはすっかり小池氏の狙いに乗せられたようだ。 こんな「現行の公職選挙法の“抜け穴”を突く形で、掲示板の占拠部分を“販売”して資金調達するという「狡猾な手法」」を許すべきではない。 「まさに何でもありのカオス」(選挙アナリスト)となり、関係者の頭痛の種は増すばかりだ。 このため、政界関係者の間では「今後の国政選挙や地方選挙のルールの歪みを正すため、政府や与野党が早急に公選法改正などに取り組む必要がある」(自民選対)との声が高まっている」、なるほど。 ダイヤモンド・オンライン 佐藤 優氏による「都知事選に出馬する蓮舫氏の実態、「親共産、反自民、非小池都政」【佐藤優】」 「立憲民主党」が前面に立つのは当然だ。 「共産党」はここは一歩引いて、「蓮舫氏」を裏面から支持する形とすれば、「連合」や「国民民主党」も「蓮舫氏」を支持し易かった筈だ。「蓮舫氏」も残念ながら考えが浅いようだ。 NEWSポストセブン「《都知事選「ほぼ裸ポスター」問題》自らの“みだら写真”を貼った女性は迷惑防止条例違反にあたるのか 弁護士の見解は」 「ほぼ裸」の女性の姿を大写しにしたポスターの問題 全く呆れ果てるほどの悪ノリだ。公職選挙法の改正も検討すべきだろう。