高齢化社会(その28)(世界の5大長寿地域・沖縄の秘訣は塩分と糖分だった ライフスタイルが寿命を延ばす エイジング革命、「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?) [社会]
高齢化社会については、本年6月25日に取上げた。今日は、(その28)(世界の5大長寿地域・沖縄の秘訣は塩分と糖分だった ライフスタイルが寿命を延ばす エイジング革命、「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?)である。
先ずは、本年7月11日付けAERAdot.が掲載した「世界の5大長寿地域・沖縄の秘訣は塩分と糖分だった ライフスタイルが寿命を延ばす エイジング革命(朝日新書) #1」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/articles/-/225876?page=1
・『長寿の世界5大地域の一つに数えられる沖縄。そこに暮らす人たちの長生きの秘密について、生命科学者の早野元詞氏はライフスタイルの面から注目する。早野氏の新著『エイジング革命』(朝日新書)から著者自身のエピソードも交えつつ紹介する』、なるほど。
・『老化研究に恵まれている日本 「百寿者」という表現を最近よく耳にします。百寿者、すなわち「センチネリアン」とは、年齢が100歳以上の人のことです。さらにそれを超えて110歳以上の人は、「スーパーセンチネリアン」と呼ばれます。まさしく老いの優等生であるのが、センチネリアンの人々です。 日本では、センチネリアンの人口数が年々増えています。2023年9月時点で、100歳以上の高齢者は約9万2000人います(厚生労働省広報資料〈2023年9月15日付〉より)。 しかも、その9割が女性です。なぜ、女性のほうが長生きする人が多いのか。はっきりした理由は明らかになっていませんが、通説として男性の喫煙や過度の飲酒、過体重の傾向などが原因として挙げられることがあります。他にも男性ホルモンの影響などもいわれます。簡単にいえば、男性ホルモンであるテストステロンのせいで好戦的になったり、交通事故やトラブルに巻き込まれたりする可能性が生じやすいという説です。ちなみにアメリカのデューク大学の研究によれば、テストステロン値の上昇といわゆる危険な行動は関連しているとも示されています。いずれにせよ、遺伝子のたった一つの違いが寿命にどこまで影響するのかは、今後の研究課題の一つです。 ともあれ、日本は老化研究について恵まれた国です。健康診断を含めた生涯にわたる質の高い医療データと、バイオバンクがあるからです。センチネリアンやスーパーセンチネリアンたち超高齢者の研究も多岐にわたって行われていることで、百寿者特有の細胞の存在も、日本の科学者によって近年明らかにされました。具体的には、超高齢者から採取した数千の循環免疫細胞を単一細胞レベルでプロファイリングした結果、ヘルパー機能を持つ「CD4 T細胞」が同定されたという成果です』、「日本は老化研究について恵まれた国です。健康診断を含めた生涯にわたる質の高い医療データと、バイオバンクがあるからです。センチネリアンやスーパーセンチネリアンたち超高齢者の研究も多岐にわたって行われていることで、百寿者特有の細胞の存在も、日本の科学者によって近年明らかにされました」、なるほど。
・『老化問題は社会を映す 世界には、長寿で知られる5大地域があります。名付けて「世界の5大ブルーゾーン」。日本の一地域も堂々とその中に含まれています。次の通りです。 1 沖縄(日本) 2 サルデーニャ島(イタリア) 3 ロマリンダ(アメリカ・カリフォルニア州) 4 イカリア島(ギリシア) 5 ニコヤ半島(コスタリカ) 「沖縄は、世界有数の長寿地域なのか!」 そう驚かれた人も多いのではないでしょうか。沖縄には長寿の人が多い?その理由としてまず考えられるのは、食生活でしょう。沖縄料理は、基本的に塩分が少なめです。糖分も控えめで、野菜の摂取が多く、オメガ3脂肪酸のような魚由来の油をたくさん摂ることができる。まさしく長寿食です。 さらに沖縄には「ゆいまーる」という助け合いの精神が根づいていて、仲良し同士で踊ったり歌ったりして楽しんでいる。生涯にわたる友人が多いのも、長寿の理由の一つだと思います。ちなみに、5大ブルーゾーンに見られる5つの共通項は次の通り。「強い社会的なつながり」「健康的な食事」「適度な運動」「ストレスのない生活」「人生の目的や目標」です。 その一方、同じ日本でも平均寿命の短さで知られているのが、東北地方の青森県や秋田県などです。意外かもしれませんが、四国地方の高知県や徳島県も平均寿命は長くありません。この理由も想像がつくと思いますが、やはり食事の影響が大きいでしょう。東北地方の食事は塩分が多い。あるいは四国地方といえば讃岐うどんの本場ですから、炭水化物摂取量の多さが、寿命に関係しているのだと思います。 ただし沖縄も、最近では決して長寿県とはいえなくなっています。なぜなら食事が、伝統食からハンバーガーなどアメリカ風のファストフードに変わってきているからです。ちなみに2020年の平均寿命の都道府県別ランキングを見ると、沖縄は男性で43位(80.73歳)、女性で16位(87.88歳)となっています(厚生労働省「令和2年都道府県別生命表の概況」より)。それほどまでに、食事は寿命に大きく影響を与えるのです。) このように考えてみれば、今後の日本が「長寿国」であり続けられるかどうかは、ライフスタイルの変化次第だといえるでしょう。過食や飽食、運動不足や孤立や引きこもり。こうした昨今の話題は、老化を促進させる要素に満ち満ちています。ちなみに興味深いことに、センチネリアンの子どもたちは、必ずしも長寿ではありません。そのため百寿の理由は、遺伝的な要素よりも後天的な環境要因のほうが大きく影響していると考えられています。これらの事実も、「老化問題は社会を映す鏡」とみなされるゆえんでしょう。 ただし10年ぐらい先には、若返りの研究もかなり進んでいるはずですから、その恩恵を受けて長寿の選択肢は増えているはずです。ぜひ、そうなってほしいし、そうしたい。そのため日夜、研究を進めています』、なるほど。
・『老化の謎との出会い カロリー制限にも長寿効果があります。だとすれば、身体の大きな人と小さな人では、寿命に違いが生じる可能性があります。 要するに、身体が小さく食事の量も少ない人は、カロリー制限の恩恵を自然に受けている。逆にたくさん食べて、エネルギーもたくさん産出していると、酸化ストレスも起きやすくなるため早死にする可能性が生まれる。そればかりでなくただ単に、体内の細胞量の比較を基に、身体の小さい人は大きい人より長生きするとした研究成果もあるくらいです。 小柄で長生きといえば、私の祖父がまさしくそうでした。もちろん、これは「N=1(サンプル数が一人)」の話であり全く科学的ではありませんが、祖父は95歳まで健常に生き、そして他界しました。160㎝に満たない身長で食事の量も少なく、いつも菜食を心がけていました。犬好きでしたから、朝夕欠かさず犬と散歩をする。詩吟も嗜たしなみ、数人の仲間と死ぬまで楽しく励んでいた。まるで長寿のお手本のようなライフスタイルでした。そんな祖父は、たかが「N=1」されど「N=1」として私の心に強く残っています。) ところで、身長と体重から算出する肥満度を表すBMIという体格指数があります。 「Body Mass Index:ボディ・マス指数」の略です。計算方法は、BMI=体重(㎏)÷身長(m) ÷身長(m)。たとえば体重が60㎏で身長が170㎝(=1.7m)の人のBMIは 60÷1.7÷1.7=20.76」となります。ただしこのBMIは、単に低ければ良いとか、高いからダメだという数値ではありません。BMIが「22」になる体重が望ましく最も病気になりにくいとされ、「25」を超えると生活習慣病のリスクが高まります。 一方で、40歳を過ぎて低体重の人は、寿命が短くなる傾向があります。 祖父を思い出したところで、私自身のエピソードに少々おつきあいください。 そもそも、なぜ、老化に興味を持ったのか。そのきっかけをお話ししたいと思います。 子どもの頃から植物、動物に関係なく、生き物の多様性に惹かれていました。高校時代は友人と共にテレビゲームをしアニメを見ながら、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』(日高敏隆、岸由二、羽田節子、垂水雄二訳/紀伊國屋書店/1991年)を読み耽ふけるような日々でした』、「Body Mass Index:ボディ・マス指数」の略です。計算方法は、BMI=体重(㎏)÷身長(m) ÷身長(m)。たとえば体重が60㎏で身長が170㎝(=1.7m)の人のBMIは 60÷1.7÷1.7=20.76」となります。ただしこのBMIは、単に低ければ良いとか、高いからダメだという数値ではありません。BMIが「22」になる体重が望ましく最も病気になりにくいとされ、「25」を超えると生活習慣病のリスクが高まります。 一方で、40歳を過ぎて低体重の人は、寿命が短くなる傾向があります」、なるほど。
・『老化の謎との出会い 「生命とは一体何なのか?」 今も変わらず、それは最大の関心事です。 大学に入学した頃、自主学習と呼ばれる学生数名のチームで課題を見つけてまとめる履修があり、「老化」を選択しました。大学の図書館で老化についての日本語の総説を読むうちに、京都大学の鍋島陽一先生による「クロトー(Klotho)」と呼ばれるタンパク質についての論説に出会います。クロトーはまさしく老化や健康に影響するタンパク質で、それによって老化が加速するとも書かれてありました。 老化が加速するって、一体どういうことだ? 思えばそれが、「老化の謎」との出会いでした。 著者プロフィールを見る (早野元詞氏の略歴はリンク先参照)』、「老化の謎」は生涯かけても探求しがいがあるようだ。
次に、8月5日付け東洋経済オンラインが掲載したアルファポリスビジネス編集部による「「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/784791
・『脳神経内科が専門の医学博士で、老人医療・認知症問題にも取り組む米山公啓氏による連載「健康寿命を延ばす『無理しない思考法』」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。 無理に長生きしても、介護を受けたり、寝たきりになったりするだけだから、長生きしたくない。 アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です そう言う人は少なくありません。 しかし、ここで言う「寝たきり」というのはいったいどんな状況なのでしょうか。 じつは多くの人が、寝たきりという状態をあいまいにとらえていて、その実態を正しくわかっていないように感じます。 ひとまず、寝たきりのイメージをしっかりとらえてみましょう』、興味深そうだ。
・『寿命と健康寿命の間にある期間 寝たきりついて考える前に、寿命について確認します。 2019年の日本の平均寿命は、男性81.41歳、女性87.45歳です。 この寿命とは別に、「健康寿命」というものもあります。これは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる状態」までの年齢を指しています。 簡単に言えば、健康寿命とは、自分一人で日常生活が送れる期間のことです。) 逆に言うと、日常生活を送るにあたって少しでも不自由があれば健康ではないということになってしまうとも言えるのですが、ここではそのことは置いておきましょう。 さて、先ほど寿命の平均について触れましたが、健康寿命の平均についても調べてみましょう。 2019年の日本人の健康寿命は、男性72.68歳、女性75.38歳となっています。 ここで、平均寿命から健康寿命を引いてみるとわかることがあります。 それは、寿命で亡くなるまでの「不健康な状態で過ごさなくてはならない期間」です。 この期間がいったいどのくらいあるかというと、2010年から男女とも徐々に縮小傾向で、2019年では男性8.73年、女性12.06年となっています。およそ10年前後というわけです。 この不健康な10年間が、あたかも寝たきり期間のように思われており、メディアでもそのように扱われることが少なくありません』、「寿命で亡くなるまでの「不健康な状態で過ごさなくてはならない期間」は「2019年では男性8.73年、女性12.06年となっています。およそ10年前後」、結構長いのに驚かされた。
・『実際の寝たきり期間は短い では、実際の寝たきりとはどのような状態で、どの程度の期間なのでしょうか。 介護保険では、介護が必要なレベルに応じて、いくつか段階が存在しています。 多少の助けがいるとか、不自由はあるが自分で日常生活が過ごせるとか、その具合によって段階が分けられているのです。 寝たきりの状態は、要介護5とされています。) これは一人で日常生活を営むことがほぼ不可能で、寝たまま起き上がることができず、意思疎通さえ困難な状態を指しています。 こうなってしまうと、多くの人が特別養護老人ホームや介護医療院などに入所となります。 ここで重要なのは、要介護5の人の平均余命は、男性は1.23年、女性は1.55年ということです。 先ほど不健康な期間は10年近くあると述べましたが、完全に寝たきりになってしまうと1年前後で亡くなります。つまり、寝たきりの期間は、平均寿命から見れば、決して長くないのです』、「先ほど不健康な期間は10年近くあると述べましたが、完全に寝たきりになってしまうと1年前後で亡くなります。つまり、寝たきりの期間は、平均寿命から見れば、決して長くないのです」、なるほど。
・『「ピンピンコロリ」はいるのか ちょっと話は変わりますが、寝たきりとは真逆の亡くなり方で、「ピンピンコロリ」というものがあります。 これは文字通り、亡くなる直前までピンピンしていて、急にコロリと亡くなってしまうというものです。苦しまずに済むことから、幸せな生涯の終え方とされています。 男性では1割くらいが、死ぬ間際まで健康に暮らしているそうです。つまり、ピンピンコロリで死ねるのです。 その一方で、女性にはピンピンコロリがそれほどいません。骨折などで寝たきりになるケースが女性に多いことが、ピンピンコロリとはいかない理由の一つとされています。 メディアでは、高齢者に対して不安をあおるためか、悪く伝えてしまう傾向が強いように思います。どうしても、寝たきりが多いというほうへバイアスをかけた状態で報道しやすいのです。) 結果として、高齢者の社会だから寝たきりが増えているというように、安易な見方がされがちです。 実際には、医者にかかっていない高齢者は多く、4割以上は医者知らずだと言われています。しかし、こういった事実は、あまり報道されません。病気の人の統計はありますが、健康な人、医療とは関係のない生活をしている人のデータはなかなか集めにくいという事情も関係していそうです』、「医者にかかっていない高齢者は多く、4割以上は医者知らずだと言われています。しかし、こういった事実は、あまり報道されません。病気の人の統計はありますが、健康な人、医療とは関係のない生活をしている人のデータはなかなか集めにくいという事情も関係していそうです」、「4割以上は医者知らず」というのは初めて知った。
・『寝たきりの寿命を延ばす医療 話を戻して、寝たきりについてです。 北欧をはじめとして欧米では寝たきりがいないと伝えられることがあります。 これは、欧米の医療が進んでいるからではありません。寝たきりがいないのではなく、寝たきりという状態を作らないのです。 日本のように、末期医療になって口から食べられなくなっても、鼻から管を入れたり、胃ろうを作って栄養を強制的に入れたりすることがないのです。 欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます。 口から食べられなくなれば、点滴もしませんし、肺炎を起こしても抗生剤の注射もしません。 一応、日本でも、高齢者の末期の状態に対して、経管栄養や胃ろうをやらなくなってきましたが、まだ行われています。こうした栄養を強制的に投与する延命治療が、日本の寝たきりの期間を延ばしているのは間違いありません。 高齢者が寝たきりになってから死ぬまでに1年前後しかないとは書きましたが、それでも短くはないでしょう。) 日本において寝たきりの期間が長くなってしまうのは、欧米のように、口から食べられなければそこで医療は終わりという態度を、医療を提供する側がはっきりと取れないことに原因があります。 とはいえ最近では、入所する際に、蘇生はしないとか、胃ろうはしないとか、いろいろ家族と話し合うようになってきました。本人の意思がはっきりしているなら、本人の意思を確認しておくべきでしょう』、「北欧をはじめとして欧米では寝たきりがいないと伝えられることがあります。 これは、欧米の医療が進んでいるからではありません。寝たきりがいないのではなく、寝たきりという状態を作らないのです。 日本のように、末期医療になって口から食べられなくなっても、鼻から管を入れたり、胃ろうを作って栄養を強制的に入れたりすることがないのです。 欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます。 口から食べられなくなれば、点滴もしませんし、肺炎を起こしても抗生剤の注射もしません」、「欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます」、日本でも欧米流の合理的な対処法が広がってほしいものだ。
・『ヨロヨロヘロヘロの時期を減らす 老いに関して多数の著書のある作家の樋口恵子さんは、寝たきりになる前の、ヨタヨタヘロへロになってしまう時期を「ヨタヘロ期」と言っています。 健康寿命からはずれて、不健康な状態が普通になり、病気でどこかが痛い、思うようにからだが動かない、でもまだまだゆっくりやれば動ける、そんな毎日を送るようになる時期です。 どんなに健康を意識して生きてきた方であっても、まったく病気がなくて80歳に到達するのはむしろまれでしょう。ヨタヘロ期になれば、病気とともに生きているという状態のほうが普通なのです。 だからこそ、体には病気があっても、それをものともせず、前向きに人生を楽しめるという「気持ち」が大切です。それを持っていることこそが、寝たきりの期間を減らすことになります。 それには、運動機能が低下してきても、楽しめる趣味を持っていることが重要でしょう。 面白いことが何もないということが、最も危険なのです。 健康年齢を長くするためには、血圧に気をつけましょう、血糖管理をしましょう、運動をしましょうといったように、医学的な視点で対策を考えてしまいがちですが、それにはどうしても限界があります。 それより気にかけるべきは、気持ちです。どうすれば、体が弱ってきても心を前向きに保てるか、考えておくのです。 人生を楽しむ方法をどれだけ持っているか、それが、寝たきり状態になることを過剰におびえることなく、幸せに長生きできるコツです。 アルファポリスビジネスの関連記事 「何もかも面倒くさがる高齢者」に医師が伝えたいこと 酒飲みはボケやすい?高齢者はお酒とどう付き合うべきか 長生きしても幸せじゃない――老後のリアルな悩みに医師が答える』、「どんなに健康を意識して生きてきた方であっても、まったく病気がなくて80歳に到達するのはむしろまれでしょう。ヨタヘロ期になれば、病気とともに生きているという状態のほうが普通なのです。 だからこそ、体には病気があっても、それをものともせず、前向きに人生を楽しめるという「気持ち」が大切です。それを持っていることこそが、寝たきりの期間を減らすことになります。 それには、運動機能が低下してきても、楽しめる趣味を持っていることが重要でしょう・・・どうすれば、体が弱ってきても心を前向きに保てるか、考えておくのです。 人生を楽しむ方法をどれだけ持っているか、それが、寝たきり状態になることを過剰におびえることなく、幸せに長生きできるコツです」、その通りだ。
先ずは、本年7月11日付けAERAdot.が掲載した「世界の5大長寿地域・沖縄の秘訣は塩分と糖分だった ライフスタイルが寿命を延ばす エイジング革命(朝日新書) #1」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/articles/-/225876?page=1
・『長寿の世界5大地域の一つに数えられる沖縄。そこに暮らす人たちの長生きの秘密について、生命科学者の早野元詞氏はライフスタイルの面から注目する。早野氏の新著『エイジング革命』(朝日新書)から著者自身のエピソードも交えつつ紹介する』、なるほど。
・『老化研究に恵まれている日本 「百寿者」という表現を最近よく耳にします。百寿者、すなわち「センチネリアン」とは、年齢が100歳以上の人のことです。さらにそれを超えて110歳以上の人は、「スーパーセンチネリアン」と呼ばれます。まさしく老いの優等生であるのが、センチネリアンの人々です。 日本では、センチネリアンの人口数が年々増えています。2023年9月時点で、100歳以上の高齢者は約9万2000人います(厚生労働省広報資料〈2023年9月15日付〉より)。 しかも、その9割が女性です。なぜ、女性のほうが長生きする人が多いのか。はっきりした理由は明らかになっていませんが、通説として男性の喫煙や過度の飲酒、過体重の傾向などが原因として挙げられることがあります。他にも男性ホルモンの影響などもいわれます。簡単にいえば、男性ホルモンであるテストステロンのせいで好戦的になったり、交通事故やトラブルに巻き込まれたりする可能性が生じやすいという説です。ちなみにアメリカのデューク大学の研究によれば、テストステロン値の上昇といわゆる危険な行動は関連しているとも示されています。いずれにせよ、遺伝子のたった一つの違いが寿命にどこまで影響するのかは、今後の研究課題の一つです。 ともあれ、日本は老化研究について恵まれた国です。健康診断を含めた生涯にわたる質の高い医療データと、バイオバンクがあるからです。センチネリアンやスーパーセンチネリアンたち超高齢者の研究も多岐にわたって行われていることで、百寿者特有の細胞の存在も、日本の科学者によって近年明らかにされました。具体的には、超高齢者から採取した数千の循環免疫細胞を単一細胞レベルでプロファイリングした結果、ヘルパー機能を持つ「CD4 T細胞」が同定されたという成果です』、「日本は老化研究について恵まれた国です。健康診断を含めた生涯にわたる質の高い医療データと、バイオバンクがあるからです。センチネリアンやスーパーセンチネリアンたち超高齢者の研究も多岐にわたって行われていることで、百寿者特有の細胞の存在も、日本の科学者によって近年明らかにされました」、なるほど。
・『老化問題は社会を映す 世界には、長寿で知られる5大地域があります。名付けて「世界の5大ブルーゾーン」。日本の一地域も堂々とその中に含まれています。次の通りです。 1 沖縄(日本) 2 サルデーニャ島(イタリア) 3 ロマリンダ(アメリカ・カリフォルニア州) 4 イカリア島(ギリシア) 5 ニコヤ半島(コスタリカ) 「沖縄は、世界有数の長寿地域なのか!」 そう驚かれた人も多いのではないでしょうか。沖縄には長寿の人が多い?その理由としてまず考えられるのは、食生活でしょう。沖縄料理は、基本的に塩分が少なめです。糖分も控えめで、野菜の摂取が多く、オメガ3脂肪酸のような魚由来の油をたくさん摂ることができる。まさしく長寿食です。 さらに沖縄には「ゆいまーる」という助け合いの精神が根づいていて、仲良し同士で踊ったり歌ったりして楽しんでいる。生涯にわたる友人が多いのも、長寿の理由の一つだと思います。ちなみに、5大ブルーゾーンに見られる5つの共通項は次の通り。「強い社会的なつながり」「健康的な食事」「適度な運動」「ストレスのない生活」「人生の目的や目標」です。 その一方、同じ日本でも平均寿命の短さで知られているのが、東北地方の青森県や秋田県などです。意外かもしれませんが、四国地方の高知県や徳島県も平均寿命は長くありません。この理由も想像がつくと思いますが、やはり食事の影響が大きいでしょう。東北地方の食事は塩分が多い。あるいは四国地方といえば讃岐うどんの本場ですから、炭水化物摂取量の多さが、寿命に関係しているのだと思います。 ただし沖縄も、最近では決して長寿県とはいえなくなっています。なぜなら食事が、伝統食からハンバーガーなどアメリカ風のファストフードに変わってきているからです。ちなみに2020年の平均寿命の都道府県別ランキングを見ると、沖縄は男性で43位(80.73歳)、女性で16位(87.88歳)となっています(厚生労働省「令和2年都道府県別生命表の概況」より)。それほどまでに、食事は寿命に大きく影響を与えるのです。) このように考えてみれば、今後の日本が「長寿国」であり続けられるかどうかは、ライフスタイルの変化次第だといえるでしょう。過食や飽食、運動不足や孤立や引きこもり。こうした昨今の話題は、老化を促進させる要素に満ち満ちています。ちなみに興味深いことに、センチネリアンの子どもたちは、必ずしも長寿ではありません。そのため百寿の理由は、遺伝的な要素よりも後天的な環境要因のほうが大きく影響していると考えられています。これらの事実も、「老化問題は社会を映す鏡」とみなされるゆえんでしょう。 ただし10年ぐらい先には、若返りの研究もかなり進んでいるはずですから、その恩恵を受けて長寿の選択肢は増えているはずです。ぜひ、そうなってほしいし、そうしたい。そのため日夜、研究を進めています』、なるほど。
・『老化の謎との出会い カロリー制限にも長寿効果があります。だとすれば、身体の大きな人と小さな人では、寿命に違いが生じる可能性があります。 要するに、身体が小さく食事の量も少ない人は、カロリー制限の恩恵を自然に受けている。逆にたくさん食べて、エネルギーもたくさん産出していると、酸化ストレスも起きやすくなるため早死にする可能性が生まれる。そればかりでなくただ単に、体内の細胞量の比較を基に、身体の小さい人は大きい人より長生きするとした研究成果もあるくらいです。 小柄で長生きといえば、私の祖父がまさしくそうでした。もちろん、これは「N=1(サンプル数が一人)」の話であり全く科学的ではありませんが、祖父は95歳まで健常に生き、そして他界しました。160㎝に満たない身長で食事の量も少なく、いつも菜食を心がけていました。犬好きでしたから、朝夕欠かさず犬と散歩をする。詩吟も嗜たしなみ、数人の仲間と死ぬまで楽しく励んでいた。まるで長寿のお手本のようなライフスタイルでした。そんな祖父は、たかが「N=1」されど「N=1」として私の心に強く残っています。) ところで、身長と体重から算出する肥満度を表すBMIという体格指数があります。 「Body Mass Index:ボディ・マス指数」の略です。計算方法は、BMI=体重(㎏)÷身長(m) ÷身長(m)。たとえば体重が60㎏で身長が170㎝(=1.7m)の人のBMIは 60÷1.7÷1.7=20.76」となります。ただしこのBMIは、単に低ければ良いとか、高いからダメだという数値ではありません。BMIが「22」になる体重が望ましく最も病気になりにくいとされ、「25」を超えると生活習慣病のリスクが高まります。 一方で、40歳を過ぎて低体重の人は、寿命が短くなる傾向があります。 祖父を思い出したところで、私自身のエピソードに少々おつきあいください。 そもそも、なぜ、老化に興味を持ったのか。そのきっかけをお話ししたいと思います。 子どもの頃から植物、動物に関係なく、生き物の多様性に惹かれていました。高校時代は友人と共にテレビゲームをしアニメを見ながら、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』(日高敏隆、岸由二、羽田節子、垂水雄二訳/紀伊國屋書店/1991年)を読み耽ふけるような日々でした』、「Body Mass Index:ボディ・マス指数」の略です。計算方法は、BMI=体重(㎏)÷身長(m) ÷身長(m)。たとえば体重が60㎏で身長が170㎝(=1.7m)の人のBMIは 60÷1.7÷1.7=20.76」となります。ただしこのBMIは、単に低ければ良いとか、高いからダメだという数値ではありません。BMIが「22」になる体重が望ましく最も病気になりにくいとされ、「25」を超えると生活習慣病のリスクが高まります。 一方で、40歳を過ぎて低体重の人は、寿命が短くなる傾向があります」、なるほど。
・『老化の謎との出会い 「生命とは一体何なのか?」 今も変わらず、それは最大の関心事です。 大学に入学した頃、自主学習と呼ばれる学生数名のチームで課題を見つけてまとめる履修があり、「老化」を選択しました。大学の図書館で老化についての日本語の総説を読むうちに、京都大学の鍋島陽一先生による「クロトー(Klotho)」と呼ばれるタンパク質についての論説に出会います。クロトーはまさしく老化や健康に影響するタンパク質で、それによって老化が加速するとも書かれてありました。 老化が加速するって、一体どういうことだ? 思えばそれが、「老化の謎」との出会いでした。 著者プロフィールを見る (早野元詞氏の略歴はリンク先参照)』、「老化の謎」は生涯かけても探求しがいがあるようだ。
次に、8月5日付け東洋経済オンラインが掲載したアルファポリスビジネス編集部による「「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/784791
・『脳神経内科が専門の医学博士で、老人医療・認知症問題にも取り組む米山公啓氏による連載「健康寿命を延ばす『無理しない思考法』」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。 無理に長生きしても、介護を受けたり、寝たきりになったりするだけだから、長生きしたくない。 アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です そう言う人は少なくありません。 しかし、ここで言う「寝たきり」というのはいったいどんな状況なのでしょうか。 じつは多くの人が、寝たきりという状態をあいまいにとらえていて、その実態を正しくわかっていないように感じます。 ひとまず、寝たきりのイメージをしっかりとらえてみましょう』、興味深そうだ。
・『寿命と健康寿命の間にある期間 寝たきりついて考える前に、寿命について確認します。 2019年の日本の平均寿命は、男性81.41歳、女性87.45歳です。 この寿命とは別に、「健康寿命」というものもあります。これは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる状態」までの年齢を指しています。 簡単に言えば、健康寿命とは、自分一人で日常生活が送れる期間のことです。) 逆に言うと、日常生活を送るにあたって少しでも不自由があれば健康ではないということになってしまうとも言えるのですが、ここではそのことは置いておきましょう。 さて、先ほど寿命の平均について触れましたが、健康寿命の平均についても調べてみましょう。 2019年の日本人の健康寿命は、男性72.68歳、女性75.38歳となっています。 ここで、平均寿命から健康寿命を引いてみるとわかることがあります。 それは、寿命で亡くなるまでの「不健康な状態で過ごさなくてはならない期間」です。 この期間がいったいどのくらいあるかというと、2010年から男女とも徐々に縮小傾向で、2019年では男性8.73年、女性12.06年となっています。およそ10年前後というわけです。 この不健康な10年間が、あたかも寝たきり期間のように思われており、メディアでもそのように扱われることが少なくありません』、「寿命で亡くなるまでの「不健康な状態で過ごさなくてはならない期間」は「2019年では男性8.73年、女性12.06年となっています。およそ10年前後」、結構長いのに驚かされた。
・『実際の寝たきり期間は短い では、実際の寝たきりとはどのような状態で、どの程度の期間なのでしょうか。 介護保険では、介護が必要なレベルに応じて、いくつか段階が存在しています。 多少の助けがいるとか、不自由はあるが自分で日常生活が過ごせるとか、その具合によって段階が分けられているのです。 寝たきりの状態は、要介護5とされています。) これは一人で日常生活を営むことがほぼ不可能で、寝たまま起き上がることができず、意思疎通さえ困難な状態を指しています。 こうなってしまうと、多くの人が特別養護老人ホームや介護医療院などに入所となります。 ここで重要なのは、要介護5の人の平均余命は、男性は1.23年、女性は1.55年ということです。 先ほど不健康な期間は10年近くあると述べましたが、完全に寝たきりになってしまうと1年前後で亡くなります。つまり、寝たきりの期間は、平均寿命から見れば、決して長くないのです』、「先ほど不健康な期間は10年近くあると述べましたが、完全に寝たきりになってしまうと1年前後で亡くなります。つまり、寝たきりの期間は、平均寿命から見れば、決して長くないのです」、なるほど。
・『「ピンピンコロリ」はいるのか ちょっと話は変わりますが、寝たきりとは真逆の亡くなり方で、「ピンピンコロリ」というものがあります。 これは文字通り、亡くなる直前までピンピンしていて、急にコロリと亡くなってしまうというものです。苦しまずに済むことから、幸せな生涯の終え方とされています。 男性では1割くらいが、死ぬ間際まで健康に暮らしているそうです。つまり、ピンピンコロリで死ねるのです。 その一方で、女性にはピンピンコロリがそれほどいません。骨折などで寝たきりになるケースが女性に多いことが、ピンピンコロリとはいかない理由の一つとされています。 メディアでは、高齢者に対して不安をあおるためか、悪く伝えてしまう傾向が強いように思います。どうしても、寝たきりが多いというほうへバイアスをかけた状態で報道しやすいのです。) 結果として、高齢者の社会だから寝たきりが増えているというように、安易な見方がされがちです。 実際には、医者にかかっていない高齢者は多く、4割以上は医者知らずだと言われています。しかし、こういった事実は、あまり報道されません。病気の人の統計はありますが、健康な人、医療とは関係のない生活をしている人のデータはなかなか集めにくいという事情も関係していそうです』、「医者にかかっていない高齢者は多く、4割以上は医者知らずだと言われています。しかし、こういった事実は、あまり報道されません。病気の人の統計はありますが、健康な人、医療とは関係のない生活をしている人のデータはなかなか集めにくいという事情も関係していそうです」、「4割以上は医者知らず」というのは初めて知った。
・『寝たきりの寿命を延ばす医療 話を戻して、寝たきりについてです。 北欧をはじめとして欧米では寝たきりがいないと伝えられることがあります。 これは、欧米の医療が進んでいるからではありません。寝たきりがいないのではなく、寝たきりという状態を作らないのです。 日本のように、末期医療になって口から食べられなくなっても、鼻から管を入れたり、胃ろうを作って栄養を強制的に入れたりすることがないのです。 欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます。 口から食べられなくなれば、点滴もしませんし、肺炎を起こしても抗生剤の注射もしません。 一応、日本でも、高齢者の末期の状態に対して、経管栄養や胃ろうをやらなくなってきましたが、まだ行われています。こうした栄養を強制的に投与する延命治療が、日本の寝たきりの期間を延ばしているのは間違いありません。 高齢者が寝たきりになってから死ぬまでに1年前後しかないとは書きましたが、それでも短くはないでしょう。) 日本において寝たきりの期間が長くなってしまうのは、欧米のように、口から食べられなければそこで医療は終わりという態度を、医療を提供する側がはっきりと取れないことに原因があります。 とはいえ最近では、入所する際に、蘇生はしないとか、胃ろうはしないとか、いろいろ家族と話し合うようになってきました。本人の意思がはっきりしているなら、本人の意思を確認しておくべきでしょう』、「北欧をはじめとして欧米では寝たきりがいないと伝えられることがあります。 これは、欧米の医療が進んでいるからではありません。寝たきりがいないのではなく、寝たきりという状態を作らないのです。 日本のように、末期医療になって口から食べられなくなっても、鼻から管を入れたり、胃ろうを作って栄養を強制的に入れたりすることがないのです。 欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます。 口から食べられなくなれば、点滴もしませんし、肺炎を起こしても抗生剤の注射もしません」、「欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます」、日本でも欧米流の合理的な対処法が広がってほしいものだ。
・『ヨロヨロヘロヘロの時期を減らす 老いに関して多数の著書のある作家の樋口恵子さんは、寝たきりになる前の、ヨタヨタヘロへロになってしまう時期を「ヨタヘロ期」と言っています。 健康寿命からはずれて、不健康な状態が普通になり、病気でどこかが痛い、思うようにからだが動かない、でもまだまだゆっくりやれば動ける、そんな毎日を送るようになる時期です。 どんなに健康を意識して生きてきた方であっても、まったく病気がなくて80歳に到達するのはむしろまれでしょう。ヨタヘロ期になれば、病気とともに生きているという状態のほうが普通なのです。 だからこそ、体には病気があっても、それをものともせず、前向きに人生を楽しめるという「気持ち」が大切です。それを持っていることこそが、寝たきりの期間を減らすことになります。 それには、運動機能が低下してきても、楽しめる趣味を持っていることが重要でしょう。 面白いことが何もないということが、最も危険なのです。 健康年齢を長くするためには、血圧に気をつけましょう、血糖管理をしましょう、運動をしましょうといったように、医学的な視点で対策を考えてしまいがちですが、それにはどうしても限界があります。 それより気にかけるべきは、気持ちです。どうすれば、体が弱ってきても心を前向きに保てるか、考えておくのです。 人生を楽しむ方法をどれだけ持っているか、それが、寝たきり状態になることを過剰におびえることなく、幸せに長生きできるコツです。 アルファポリスビジネスの関連記事 「何もかも面倒くさがる高齢者」に医師が伝えたいこと 酒飲みはボケやすい?高齢者はお酒とどう付き合うべきか 長生きしても幸せじゃない――老後のリアルな悩みに医師が答える』、「どんなに健康を意識して生きてきた方であっても、まったく病気がなくて80歳に到達するのはむしろまれでしょう。ヨタヘロ期になれば、病気とともに生きているという状態のほうが普通なのです。 だからこそ、体には病気があっても、それをものともせず、前向きに人生を楽しめるという「気持ち」が大切です。それを持っていることこそが、寝たきりの期間を減らすことになります。 それには、運動機能が低下してきても、楽しめる趣味を持っていることが重要でしょう・・・どうすれば、体が弱ってきても心を前向きに保てるか、考えておくのです。 人生を楽しむ方法をどれだけ持っているか、それが、寝たきり状態になることを過剰におびえることなく、幸せに長生きできるコツです」、その通りだ。
タグ:「日本は老化研究について恵まれた国です。健康診断を含めた生涯にわたる質の高い医療データと、バイオバンクがあるからです。センチネリアンやスーパーセンチネリアンたち超高齢者の研究も多岐にわたって行われていることで、百寿者特有の細胞の存在も、日本の科学者によって近年明らかにされました」、なるほど。 早野氏の新著『エイジング革命』(朝日新書) 長寿の世界5大地域の一つに数えられる沖縄 AERAdot.が掲載した「世界の5大長寿地域・沖縄の秘訣は塩分と糖分だった ライフスタイルが寿命を延ばす エイジング革命(朝日新書) #1」 (その28)(世界の5大長寿地域・沖縄の秘訣は塩分と糖分だった ライフスタイルが寿命を延ばす エイジング革命、「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?) 高齢化社会 「どんなに健康を意識して生きてきた方であっても、まったく病気がなくて80歳に到達するのはむしろまれでしょう。ヨタヘロ期になれば、病気とともに生きているという状態のほうが普通なのです。 だからこそ、体には病気があっても、それをものともせず、前向きに人生を楽しめるという「気持ち」が大切です。それを持っていることこそが、寝たきりの期間を減らすことになります。 それには、運動機能が低下してきても、楽しめる趣味を持っていることが重要でしょう・・・ 「北欧をはじめとして欧米では寝たきりがいないと伝えられることがあります。 これは、欧米の医療が進んでいるからではありません。寝たきりがいないのではなく、寝たきりという状態を作らないのです。 日本のように、末期医療になって口から食べられなくなっても、鼻から管を入れたり、胃ろうを作って栄養を強制的に入れたりすることがないのです。 欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます。 口から食べられなくなれば、点滴もしませんし、肺炎を起こしても抗生剤の注射もしません」、「欧米ではこういった行為は、虐待と見なされます」 「医者にかかっていない高齢者は多く、4割以上は医者知らずだと言われています。しかし、こういった事実は、あまり報道されません。病気の人の統計はありますが、健康な人、医療とは関係のない生活をしている人のデータはなかなか集めにくいという事情も関係していそうです」、「4割以上は医者知らず」というのは初めて知った。 「先ほど不健康な期間は10年近くあると述べましたが、完全に寝たきりになってしまうと1年前後で亡くなります。つまり、寝たきりの期間は、平均寿命から見れば、決して長くないのです」、なるほど。 実際の寝たきり期間は短い 「寿命で亡くなるまでの「不健康な状態で過ごさなくてはならない期間」は「2019年では男性8.73年、女性12.06年となっています。およそ10年前後」、結構長いのに驚かされた。 「「長生きしたくない」高齢者が日本に多い"なぜ" 「ピンピンコロリ」で逝きたいが、女性は難しい?」 アルファポリスビジネス編集部 東洋経済オンライン 「老化の謎」は生涯かけても探求しがいがあるようだ。 「Body Mass Index:ボディ・マス指数」の略です。計算方法は、BMI=体重(㎏)÷身長(m) ÷身長(m)。たとえば体重が60㎏で身長が170㎝(=1.7m)の人のBMIは 60÷1.7÷1.7=20.76」となります。ただしこのBMIは、単に低ければ良いとか、高いからダメだという数値ではありません。BMIが「22」になる体重が望ましく最も病気になりにくいとされ、「25」を超えると生活習慣病のリスクが高まります。 一方で、40歳を過ぎて低体重の人は、寿命が短くなる傾向があります」、なるほど。