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中国国内政治(その15)(習近平はもうおしまいなのか…中国人民解放軍で「静かなクーデター」!粛清に反抗してとうとう制服組トップが軍を掌握、中国の権力闘争がさらに激化!習近平主席の猜疑心を煽る…ベトナムが李強首相に与えた「国賓待遇」の波紋、もはや滑稽! 14億国民も呆れた習近平の「皇帝ぶりっこ」 林愛華「中南海ディープスロート」第13回) [世界情勢]

中国国内政治については、昨年8月12日に取上げた。今日は、(その15)(習近平はもうおしまいなのか…中国人民解放軍で「静かなクーデター」!粛清に反抗してとうとう制服組トップが軍を掌握、中国の権力闘争がさらに激化!習近平主席の猜疑心を煽る…ベトナムが李強首相に与えた「国賓待遇」の波紋、もはや滑稽! 14億国民も呆れた習近平の「皇帝ぶりっこ」 林愛華「中南海ディープスロート」第13回)である。特に、第一の記事はスクープといえる衝撃的な内容だ。

先ずは、本年10月30日付け現代ビジネスが掲載した評論家の石 平氏による「習近平はもうおしまいなのか…中国人民解放軍で「静かなクーデター」!粛清に反抗してとうとう制服組トップが軍を掌握」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/140302?imp=0
・『張又侠、踊り出る  今年10月に入ってからの中国軍上層部の動きを時間列順に追っていくと、大きな異変が静かに起きていることに気がつく。解放軍に対する習近平主席の指揮権は実質上解除され、それに取って代わって、共産党中央軍事委員会筆頭副主席で制服組のトップの張又侠氏がすでに軍の掌握に成功している模様である。 まずは10月14日、15日、解放軍の「全軍軍事理論工作会議」が北京で開かれた。習主席がその間、福建省などで地方視察中であって会議に出席しなかった中で、前述の張又侠氏は会議を主宰し講話を行なった。 会議は一応、「軍事理論の構築」に関する習主席の「重要指示」を受けて開催されたものではある。しかし、解放軍各軍種と五大戦区のトップたちが揃って参加する重要会議に習主席が欠席するのはやはり異様なことである。特にそれは「軍事理論」に関する全軍会議であれば、軍の方向性を示す立場の習主席こそが本来、自ら参加して仕切るべき会議のはずである。 ところが今回、全軍会議の事実上の中心人物となったのは張氏である。習主席はその間、緊急性の全くない地方視察に出かけているが、その理由に関しては、習主席は自分が軍会議に呼ばれなかったことを覆い隠すためにわざと地方に出かけたのではないかとの観測も成り立つ』、「解放軍に対する習近平主席の指揮権は実質上解除され、それに取って代わって、共産党中央軍事委員会筆頭副主席で制服組のトップの張又侠氏がすでに軍の掌握に成功している模様である・・・解放軍の「全軍軍事理論工作会議」が北京で開かれた。習主席がその間、福建省などで地方視察中であって会議に出席しなかった中で、前述の張又侠氏は会議を主宰し講話を行なった。 会議は一応、「軍事理論の構築」に関する習主席の「重要指示」を受けて開催されたものではある。しかし、解放軍各軍種と五大戦区のトップたちが揃って参加する重要会議に習主席が欠席するのはやはり異様なことである。特にそれは「軍事理論」に関する全軍会議であれば、軍の方向性を示す立場の習主席こそが本来、自ら参加して仕切るべき会議のはずである。 ところが今回、全軍会議の事実上の中心人物となったのは張氏である。習主席はその間、緊急性の全くない地方視察に出かけているが、その理由に関しては、習主席は自分が軍会議に呼ばれなかったことを覆い隠すためにわざと地方に出かけたのではないかとの観測も成り立つ」、これは大スクープだ。
・『習主席の指揮権は排除  以上は、10月に入ってから、軍活動と軍外交における張氏の突出ぶりであるが、実はそれとは対照的に、もう一人の軍事委員会副主席である何衛東氏は10月に入ってから全く公の場に出てこないという異常事態も生じてきている。 何氏が公の活動に出たのは9月13日、北京で開催された安全保障関係の国際フォーラムに参加しに来た外国の防衛関係者と会談した時である。しかしそれ以後は、彼のいっさい動静が伝わっていない。特に、前述の二つの張氏主宰の全軍会議には、同じ軍事委員会副主席の何氏が参加していないのはもはや完全なる異常事態。普通ならばそれは、彼の失脚さえ意味するものである。 何氏という人物は、習近平独裁体制が完全確立した2022年10月の党大会で習主席によって政治局員・軍事委員会副主席に大抜擢された軍人であり、まさに軍における習主席側近の一人である。しかし今、この何氏が張氏によって軍指導部の重要会議から排除されたのであれば、それは当然、張氏はすでに、軍における習主席の指揮権を排除して軍の掌握に成功していることを示している』、「何氏という人物は、習近平独裁体制が完全確立した2022年10月の党大会で習主席によって政治局員・軍事委員会副主席に大抜擢された軍人であり、まさに軍における習主席側近の一人である。しかし今、この何氏が張氏によって軍指導部の重要会議から排除されたのであれば、それは当然、張氏はすでに、軍における習主席の指揮権を排除して軍の掌握に成功していることを示している」、なるほど。
・昨年からの軍幹部粛清で習近平との関係に亀裂  張氏は解放軍古参将軍を父親に持ち、1979年の対ベトナム国境戦争に参戦したという実戦体験の実力派軍人だ。習近平政権以前は大軍区の瀋陽軍区の司令官にまで上り詰めたが、習近平政権になってから五年間にわたって解放軍総装備部部長・中央軍事委員会装備発展部部長を勤めた。習政権の2期目には政治局員・軍事委員会副主席に昇進して現代に至る。 こうしてみると、張氏は本来、習主席と同様に共産党高官を父親にもつ「太子党」として主席とは緊密な関係にあり、習主席の軍掌握の要でもあり続けたが、二人の関係に亀裂が生じてきたきっかけは、昨年から始まった習主席主導の腐敗摘発としての軍粛清であると考えられる。 粛清された大物軍人の一人である前国防大臣の李尚福は、まさに張氏の後任として軍事委員会装備発展部長を五年間務めた人間であるから、李尚福の装備発展部長昇進はやはり張氏の推薦によるものであると知られて、李は張氏人脈の軍人であることは明らかである。したがって、習主席による李尚福粛清は張氏にとっても大打撃であるだけでなく、装備発展部長としての李尚福の腐敗問題に対する追究はいずれかその前任の張氏の身に及んでくる可能性もある。 その一件から張氏は徐々に反習近平へ傾いてきているが、その痕跡の一つとして挙げられるのは、解放軍機関紙が事実上の「習近平批判」を展開した珍事にある。 今年7月27日付の解放軍機関紙「解放軍報」は、「いま、個別なところでは党内政治生活が正常さを失い、個人は党組織の上に凌駕し、家長制的なやり方で、鶴の一声で物事を決めるようなことが起きている」と、独裁者の習近平主席を暗に批判している論説を掲載した。これに続いて、8月10日付の解放軍報はまたも、「民主的な意思決定はすなわち党組織の集団的意思決定であって、個人的な独断による意思決定があってはならない」とする論評を掲載して露骨に習近平独裁を批判した。 そして今年8月の北戴河会議で長老たち中心の「反習近平政変」が起きたことは色々と伝わってきている中で、どうやら実力軍人の張氏は長老の支持と、習主席の軍粛清拡大を恐れている軍幹部の支持を受けて軍に対する習主席の実質上の指導権を排除した上で軍の掌握に成功しているのではないかと考えられる』、「8月10日付の解放軍報はまたも、「民主的な意思決定はすなわち党組織の集団的意思決定であって、個人的な独断による意思決定があってはならない」とする論評を掲載して露骨に習近平独裁を批判した。 そして今年8月の北戴河会議で長老たち中心の「反習近平政変」が起きたことは色々と伝わってきている中で、どうやら実力軍人の張氏は長老の支持と、習主席の軍粛清拡大を恐れている軍幹部の支持を受けて軍に対する習主席の実質上の指導権を排除した上で軍の掌握に成功しているのではないかと考えられる」、なるほど。
・『軍でも政府でも習近平はお飾りに  ただし、習氏は依然として共産党総書記・軍事委員会主席である以上、張氏に掌握された軍は今後においても、少なくとも形的には習主席の「指導下」にある体裁をとり、習主席をいわば「飾り物」に祭り上げておきながら軍独自の路線を自主的に走ることとなろう。 その一方、習主席のもう一人の側近であった李強首相も今、習氏から離反して独自路線を走り始めているから、3期目の習近平政権は早くも空中分解の局面を迎えている様相である。 ただし権力闘争の激化が双方の共倒れと政権そのものの崩壊をもたらす危険性もあるから、おそらく2027年秋の党大会開催までは、共産党指導部は習氏を名目上の最高指導者として担ぎながら、「軍は張又侠、政府は李強首相」という形で政権運営を行なっていくことになろう。しかしそれでは、3期目の満了に伴う習近平政権の終焉は現実味を帯びてきているのである。 【つづきを読む】『中国の権力闘争がさらに激化!習近平主席の猜疑心を煽る…ベトナムが李強首相に与えた「国賓待遇」の波紋』』、「張氏に掌握された軍は今後においても、少なくとも形的には習主席の「指導下」にある体裁をとり、習主席をいわば「飾り物」に祭り上げておきながら軍独自の路線を自主的に走ることとなろう。 その一方、習主席のもう一人の側近であった李強首相も今、習氏から離反して独自路線を走り始めているから、3期目の習近平政権は早くも空中分解の局面を迎えている様相である・・・2027年秋の党大会開催までは、共産党指導部は習氏を名目上の最高指導者として担ぎながら、「軍は張又侠、政府は李強首相」という形で政権運営を行なっていくことになろう。しかしそれでは、3期目の満了に伴う習近平政権の終焉は現実味を帯びてきているのである」、なるほど。

次に、10月26日付け現代ビジネスが掲載した評論家の石 平氏による「中国の権力闘争がさらに激化!習近平主席の猜疑心を煽る…ベトナムが李強首相に与えた「国賓待遇」の波紋」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/139907?imp=0
・『異例! なんで公安部トップが天津を経済視察  10月16日、中国の新華社通信が次のニュ=スを伝えた。15日、16日の両日、中国公安部長の王小洪氏は、共産党中央書記処書記、国務委員の肩書で直轄市の天津市で「経済の高品質発展」について視察を行ったという。 視察中、王氏は関連企業を訪れ、当面の経済情勢と経済工作に関する習近平主席の重要講話精神の学習・貫徹を呼びかけた。同時に彼は、内需の拡大、経済構造の向上、全国統一大市場の構築などについて語り、それらの重要性を強調したという。 王氏は国務委員の一人ではあるが、本職が公安部長であって、全国の公安警察の総責任者だ。国務院における彼の役割分担はあくまでも公安や治安維持である。したがって彼の立場と仕事は本来、「経済」とは何の関係もない。公安責任者が地方で企業を視察して「内需の拡大、経済構造の向上」を語るのはまさに前代未聞の大珍事、荒唐無稽でさえある』、「中国公安部長の王小洪氏は、共産党中央書記処書記、国務委員の肩書で直轄市の天津市で「経済の高品質発展」について視察を行ったという。 視察中、王氏は関連企業を訪れ、当面の経済情勢と経済工作に関する習近平主席の重要講話精神の学習・貫徹を呼びかけた。同時に彼は、内需の拡大、経済構造の向上、全国統一大市場の構築などについて語り、それらの重要性を強調したという。 王氏は国務委員の一人ではあるが、本職が公安部長であって、全国の公安警察の総責任者だ。国務院における彼の役割分担はあくまでも公安や治安維持である・・・公安責任者が地方で企業を視察して「内需の拡大、経済構造の向上」を語るのはまさに前代未聞の大珍事、荒唐無稽でさえある」、なるほど。
・『習近平人脈の中核中の中核  王氏の経歴をみれば、彼が1984年から2013年までにずっと福建省で公安警察の仕事に従事していたが、習近平主席は1990年から96年までに福州市党委員会書記を務めた時、王氏が福州市公安副局長・局長を歴任し、習氏直轄の部下として仕え、それ以来、習氏の側近の一人となった。 そして2012年秋の習近平政権成立後、王氏はまず河南省公安庁長に昇進し、2015年には北京公安局長に転任、16年からは公安部副部長、2022年には公安部長に昇進して全国の公安警察のトップとなって、習主席の公安警察掌握の要となった。 その一方、王氏は習主席一番側近の政治局常務委員の蔡奇と並んで、習近平の福建省勤務時代からの「譜代側近」として、今や習政権の一番中枢の「福建組」の核心人物の一人でもある』、「王氏の経歴をみれば、彼が1984年から2013年までにずっと福建省で公安警察の仕事に従事していたが、習近平主席は1990年から96年までに福州市党委員会書記を務めた時、王氏が福州市公安副局長・局長を歴任し、習氏直轄の部下として仕え、それ以来、習氏の側近の一人となった。 そして2012年秋の習近平政権成立後、王氏はまず河南省公安庁長に昇進し・・・2022年には公安部長に昇進して全国の公安警察のトップとなって、習主席の公安警察掌握の要となった・・・習近平の福建省勤務時代からの「譜代側近」として、今や習政権の一番中枢の「福建組」の核心人物の一人でもある」、なるほど。
・『他に信頼できる側近がいない!?  このような背景からは、公安警察トップの王氏が突如、天津に現れて、畑違いの「経済視察」を行ったことの理由がある程度分かってくる。 つまり、本来は習主席の側近であるはずの李強首相が経済運営の問題上、習主席と悉く対立している中で、習主席は李首相を制する切り札として、国務委員でもある公安トップの王氏に経済運営に関与させることによって、李首相の仕事を邪魔し徹底的に牽制する魂胆であろう。 そしてそのことは、習主席と李首相との信頼関係が完全に崩壊したことを意味する一方、習主席は今、蔡奇や王小洪など数名の福建時代からの「譜代側近」以外に、もう誰も信頼できなくなっていることを意味する。 信頼できる人が数名しかいないから、習主席はやむを得ず、公安一筋の王氏に無理やり「経済」を語らせ、経済運営にまで関与させようとしているが、これほど荒唐無稽なことは逆に、習近平政権は完全に行き詰まって末期症状を呈していることを示している。そして公安警察トップが経済運営に口出しするようでは、中国経済自体は地獄入りする以外にないのであろう』、「本来は習主席の側近であるはずの李強首相が経済運営の問題上、習主席と悉く対立している中で、習主席は李首相を制する切り札として、国務委員でもある公安トップの王氏に経済運営に関与させることによって、李首相の仕事を邪魔し徹底的に牽制する魂胆であろう・・・公安一筋の王氏に無理やり「経済」を語らせ、経済運営にまで関与させようとしているが、これほど荒唐無稽なことは逆に、習近平政権は完全に行き詰まって末期症状を呈していることを示している。そして公安警察トップが経済運営に口出しするようでは、中国経済自体は地獄入りする以外にないのであろう」、なるほど。
・『もはやベトナムが李強を「元首」扱い  一方、渦中の人物である李首相の方でも最近、次のような興味深い動きがあった。今月12日と13日の両日、ラオスでの国際会議参加を終えた彼はその足でハノイへ行き、二日間の日程でベトナムに対する公式訪問を行った。訪問での首脳会談の中には特に注目すべきところは特にないが、意外だったのは、ベトナム側の李首相に対する異例な厚遇ぶりである。 012日の夕刻、李首相がハノイ空港に到着した時、ベトナムの副首相兼外相は飛行機の下で彼を迎えた。そしてその晩のうち、李首相はベトナム共産党中央本部へ赴き、ベトナム共産党総書記・国家主席トー・ラムと会談した。 ベトナムでは総書記・国家主席は国家元首の立場であって、中国首相のカウンターパートナーではなく、本来、李首相と会談しなくても良い。たとえ会談があるとしても、李首相の表敬訪問を受ける形での儀礼的な会談で済ませて良い。しかし今回、ベトナム主席は高官たちを率いて李首相をトップとする中国側と長方形のテーブルを挟む形での正式会談を行った。それは普通、対等な立場にある首脳同士の会談の様式である。 そして翌日の13日、今度はベトナム首相は李首相の歓迎式典をとり行った後に首脳会談。午後には、ベトナムの国会主席(議長)が李首相と会談した。 このようして、李首相訪越の二日間において、ベトナム側は党・国家・政府・国会のトップが総出の形で彼と会談したわけである。それは普段、習近平主席やバイデン大統領などの外国元首に対する首脳外交の行い方であって、中国の首相であるはずの李首相に事実上の国賓待遇を与えたのである』、「ベトナムでは総書記・国家主席は国家元首の立場であって、中国首相のカウンターパートナーではなく、本来、李首相と会談しなくても良い。たとえ会談があるとしても、李首相の表敬訪問を受ける形での儀礼的な会談で済ませて良い。しかし今回、ベトナム主席は高官たちを率いて李首相をトップとする中国側と長方形のテーブルを挟む形での正式会談を行った。それは普通、対等な立場にある首脳同士の会談の様式である。 そして翌日の13日、今度はベトナム首相は李首相の歓迎式典をとり行った後に首脳会談。午後には、ベトナムの国会主席(議長)が李首相と会談した。 このようして、李首相訪越の二日間において、ベトナム側は党・国家・政府・国会のトップが総出の形で彼と会談したわけである。それは普段、習近平主席やバイデン大統領などの外国元首に対する首脳外交の行い方であって、中国の首相であるはずの李首相に事実上の国賓待遇を与えた」、ベトナム側の狙いは何なのだろう。
・『猜疑心の強い習近平は……  習主席と李首相との確執がすでに表面化している中で、ベトナム側は一体どうして、習主席の不興を買うかもしれないことも覚悟の上、李首相に余分な厚遇を与えたのか。 ここに出てくる可能性の一つはすなわち、同じ共産党一党独裁国家として共産党流の権力闘争をよく知っているベトナムは、最近の動向から李首相の台頭が不可避と読んで、将来有望の李首相に恩を売っておく判断となっているのではないか。 つまり、李首相に対する異例な厚遇の背後には、中国中枢部の権力闘争の行方に対するベトナム側の読みと国益からの打算があると思われるが、その一方、ベトナム側のこの挙動は逆、習近平vs.李強の確執に火を注ぐことにもなりかねない。 猜疑心が強く了見の狭い習主席は、子分の李首相がベトナムで国家主席の自分と同様な待遇を受けたことに対し不快ないし嫉妬を感じてしまう可能性が十分にある。そして、その一方、李首相が国際的に評価が高まることに対し、独裁者の習主席はそれが自分の地位に対する潜在的脅威だと捉えて警戒心を強めることもある。 ベトナムが余計なことをしてくれたことで、習主席と李首相との確執がむしろ深まる方向へと向かい、いよいよ「佳境」に入っていく様相である』、「李首相に対する異例な厚遇の背後には、中国中枢部の権力闘争の行方に対するベトナム側の読みと国益からの打算があると思われるが、その一方、ベトナム側のこの挙動は逆、習近平vs.李強の確執に火を注ぐことにもなりかねない。 猜疑心が強く了見の狭い習主席は、子分の李首相がベトナムで国家主席の自分と同様な待遇を受けたことに対し不快ないし嫉妬を感じてしまう可能性が十分にある・・・ベトナムが余計なことをしてくれたことで、習主席と李首相との確執がむしろ深まる方向へと向かい、いよいよ「佳境」に入っていく様相である」、どういう形で決着するのだろう。

第三に、昨年12月28日付け現代ビジネスが掲載した「林愛華氏による「もはや滑稽! 14億国民も呆れた習近平の「皇帝ぶりっこ」 林愛華「中南海ディープスロート」第13回」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/122004?imp=0
・『香港特別行政区長官との会談で異変  香港の李家超特別行政区長官が北京へ来て、12月18日に中南海で、習近平主席に政務報告した。会談の出席者などの変化には、大きなメッセージが隠されている。 なんと会見の場で、李家超長官の向かいに座っていたのは、李強国務院総理(首相)だった。慣例に従うなら、彼がその場にいるはずはない。 本来であれば、香港特別行政区長官が北京で政務報告する場合、まず国務院総理に会い、そのあと、国家主席に報告してきた。それは香港が特別行政区で、中国と対等な関係にあることを示していた。 昨年まではルール通りだった。すなわち、2022年12月22日午後に上京した李家超行政長官は、まず李克強総理(当時)と会い、翌日の23日午後に習近平主席と会って、それぞれに報告した。 しかし、今年はまったく違った。報告は一回だけとなり、李強総理との単独会見はなくなった。 異変と言ってよいだろう。李強総理は習近平主席が李家超長官の報告を聞く会見の一列席者にされたのだ。 今回は、中国共産党中央委員会書記処の蔡奇筆頭書記(党中央弁公庁主任)、中共中央統戦部の石泰峰部長、中央政法委員会の陳文清書記も、初めて加わった。ほかには丁薛祥筆頭副総理と、中共中央港澳(香港マカオ)弁公室の夏宝龍主任がいた。李強総理を含めて、計6人だった。 しかし昨年は、当時の韓正副総理、中央弁公庁の丁薛祥主任、中共中央港澳弁公室の夏宝龍主任などが同席したと報道されている(光明日報 2022年12月24日付)。今年の中国政府側の同席者の数が、第19回中国共産党代表大会(2017年)以来、最も多かったと「北(京)青(年報)政知新媒体」は報道した』、「報告は一回だけとなり、李強総理との単独会見はなくなった。 異変と言ってよいだろう。李強総理は習近平主席が李家超長官の報告を聞く会見の一列席者にされたのだ」、なるほど。
・『会談から消えた外交メンバー  異変のその2は、外交関係者が同席しなかったことだ。以前は香港の特別行政長官との会見の場には、必ず外交関係の長がいた。例えば楊潔篪や王毅など歴代外交部長(外相)が常連であった。しかし、今回から外交メンバーがいなくなり、中共中央書記処の蔡奇筆頭書記などが初めて同席した。 香港は、かつてのような中国との対等な関係ではなくなり、完全に中国に従属する一地域に成り下がった。李家超長官はもはや、ひとつの省のトップにすぎなかったのだ。 昨年と同様、今年の香港特別長官との会見でも、習近平主席は帝王を象徴する龍の椅子には座らなかった。しかし、2021年12月22日に当時の香港特別行政長官の林鄭月蛾と会見したときには、龍が彫刻された椅子に座って、帝王のカラーを象徴する黄色のコップを使ったことで、話題になった。習近平主席が昔の皇帝となったように見せていたからだ。 騒ぎになって、翌年は龍の椅子はなくなったが、黄色のコップはそのまま今年も使われた。椅子を変えたのは、習主席も内外の世論を気にしているのであろう。 習主席が帝王趣味にこだわっていることは、隠すことができない。2017年11月8日に、トランプ米大統領と夫人が訪中した。習主席は贅を尽くして一行を接待した。故宮を独占した豪華な茶会、贅沢な宴会、宮廷を再現した京劇鑑賞など、習主席はその帝王ぶりたいという「美学」を実現させたのだ。 故宮で外国の首脳を招待する。これは、「建国の父」と呼ばれた毛沢東氏をはじめとする歴代指導者たちにもできなかったことだ』、「習主席が帝王趣味にこだわっていることは、隠すことができない。2017年11月8日に、トランプ米大統領と夫人が訪中した。習主席は贅を尽くして一行を接待した。故宮を独占した豪華な茶会、贅沢な宴会、宮廷を再現した京劇鑑賞など、習主席はその帝王ぶりたいという「美学」を実現させたのだ。 故宮で外国の首脳を招待する。これは、「建国の父」と呼ばれた毛沢東氏をはじめとする歴代指導者たちにもできなかったことだ」、なるほど。
・『習近平の「帝国趣味」  2014年には、APEC(アジア太平洋経済協力会議)の首脳会議が、北京で行われた。宴会で使った食器セットは68種類もあり、全部黄色だった。それらの食器セットは「帝王黄」と名付けられたと報道されている。清朝の中国では、黄色は皇帝しか使えない色だった。 2015年から、習氏が香港特別行政区長官と会見するときには、龍の椅子を愛用してきた。2021年からその椅子のほかに「帝王黄」のコップも加えて、不評を買った。それで習主席は、龍の椅子を封印せざるを得なくなった。 習主席は帝王文化にこだわり過ぎで、ますます国民との距離が乖離しているように見える。彼が中国の最高指導者になって以来、洪水やコロナなどの自然災害の際、素早く現地を見舞ったことは一度もない。被災地を訪ねるのは、いつも安全になった数か月後だった。前任者たちの時代ではあり得なかったことだ。 習氏はこのようなやり方で、自分を神格化しようと考えているのかもしれないが、国民の間ではかなり不評だった。江沢民元主席も胡錦涛前主席も、大災害の後はすぐに現地を視察した。それらの写真が災害の後によくネットで流れるのは、習主席に対する不満の現れだ』、「習主席は帝王文化にこだわり過ぎで、ますます国民との距離が乖離しているように見える。彼が中国の最高指導者になって以来、洪水やコロナなどの自然災害の際、素早く現地を見舞ったことは一度もない。被災地を訪ねるのは、いつも安全になった数か月後だった。前任者たちの時代ではあり得なかったことだ」、なるほど。
・『一枚岩ではない政権  ここまでして独裁体制にこだわる習主席だが、本当は自分の地位に対する不安が極めて大きい。12月22日、習主席が主催して中共中央政治局の民主生活会が開かれた。新華社の報道からは、中共中央政治局の内部が一枚板ではないことが読み取れる。 「習氏は中央政治局のすべての同志に自省した発言をさせ、評価し、要求して、総括した。今度の中央政治局の民主生活会の成果は大きい。政治の健康診断をし、政治の埃(ほこり)をふき取り、政治の魂を浄化する目的を達した」(新華社12月23日付) 「思想の一致は、政治の一致と行動の一致の基礎だ。政治面と行動面で党中央と高度な一致を保つこと。特に思想を党中央と高度な一致をすることが最重要だと、習氏は指摘した」(新華社12月23日付) 筆者は思わず噴き出した。民主生活会を利用して、最高幹部の一人一人に自省、裏返して言えば「忠誠」の言葉を面と向かって言わせている。思想も行動も必ず党中央(習近平総書記)に一致すべきと強要した。 習近平をここまでさせた不安の大きさをどう考えるべきだろう。中央政治局委員は全部で24名いる。そのメンバーたちに面と向かって、自分に対する忠誠心を誓わせた上に、思想や行動を党中央、つまり自分自身に合わせるように求めた。ここまで言わせなければ、安心できないのだ。 12月25日、「財新網」が社説を掲載したが、すぐ消えた。タイトルは「重温実事求是思想路線(事実を重んじる思想路線を再び考えよう)」。文革の弊害を指摘して、暗に習氏の路線が中国経済を後退させ、国民生活を貧しくしたと批判したのだ。 社説は掲載された後、すぐに削除されたが、ネット上にはコピーが出回っている。その社説はすぐ大きな話題となり、ウォール・ストリート・ジャーナルの「今日のウォールストリートのチャンネル」及び海外の中国系マスコミが報じている。 政権の中枢にいても安心できないだけではなく、統制しているはずのメディアすら逆らっている。2024年を迎える習氏の内心は穏やかではないだろう』、「民主生活会を利用して、最高幹部の一人一人に自省、裏返して言えば「忠誠」の言葉を面と向かって言わせている。思想も行動も必ず党中央(習近平総書記)に一致すべきと強要した。 習近平をここまでさせた不安の大きさをどう考えるべきだろう。中央政治局委員は全部で24名いる。そのメンバーたちに面と向かって、自分に対する忠誠心を誓わせた上に、思想や行動を党中央、つまり自分自身に合わせるように求めた。ここまで言わせなければ、安心できないのだ・・・12月25日、「財新網」が社説を掲載したが、すぐ消えた。タイトルは「重温実事求是思想路線(事実を重んじる思想路線を再び考えよう)」。文革の弊害を指摘して、暗に習氏の路線が中国経済を後退させ、国民生活を貧しくしたと批判したのだ。 社説は掲載された後、すぐに削除されたが、ネット上にはコピーが出回っている。その社説はすぐ大きな話題となり、ウォール・ストリート・ジャーナルの「今日のウォールストリートのチャンネル」及び海外の中国系マスコミが報じている・・・政権の中枢にいても安心できないだけではなく、統制しているはずのメディアすら逆らっている。2024年を迎える習氏の内心は穏やかではないだろう」、ここまでするのかと驚かされたが、末期的な印象も受ける。
タグ:中国国内政治 (その15)(習近平はもうおしまいなのか…中国人民解放軍で「静かなクーデター」!粛清に反抗してとうとう制服組トップが軍を掌握、中国の権力闘争がさらに激化!習近平主席の猜疑心を煽る…ベトナムが李強首相に与えた「国賓待遇」の波紋、もはや滑稽! 14億国民も呆れた習近平の「皇帝ぶりっこ」 林愛華「中南海ディープスロート」第13回) 現代ビジネス 石 平氏による「習近平はもうおしまいなのか…中国人民解放軍で「静かなクーデター」!粛清に反抗してとうとう制服組トップが軍を掌握」 「解放軍に対する習近平主席の指揮権は実質上解除され、それに取って代わって、共産党中央軍事委員会筆頭副主席で制服組のトップの張又侠氏がすでに軍の掌握に成功している模様である・・・解放軍の「全軍軍事理論工作会議」が北京で開かれた。習主席がその間、福建省などで地方視察中であって会議に出席しなかった中で、前述の張又侠氏は会議を主宰し講話を行なった。 会議は一応、「軍事理論の構築」に関する習主席の「重要指示」を受けて開催されたものではある。 しかし、解放軍各軍種と五大戦区のトップたちが揃って参加する重要会議に習主席が欠席するのはやはり異様なことである。特にそれは「軍事理論」に関する全軍会議であれば、軍の方向性を示す立場の習主席こそが本来、自ら参加して仕切るべき会議のはずである。 ところが今回、全軍会議の事実上の中心人物となったのは張氏である。習主席はその間、緊急性の全くない地方視察に出かけているが、その理由に関しては、習主席は自分が軍会議に呼ばれなかったことを覆い隠すためにわざと地方に出かけたのではないかとの観測も成り立つ」、これは大スクープ だ。 「何氏という人物は、習近平独裁体制が完全確立した2022年10月の党大会で習主席によって政治局員・軍事委員会副主席に大抜擢された軍人であり、まさに軍における習主席側近の一人である。しかし今、この何氏が張氏によって軍指導部の重要会議から排除されたのであれば、それは当然、張氏はすでに、軍における習主席の指揮権を排除して軍の掌握に成功していることを示している」、なるほど。 「8月10日付の解放軍報はまたも、「民主的な意思決定はすなわち党組織の集団的意思決定であって、個人的な独断による意思決定があってはならない」とする論評を掲載して露骨に習近平独裁を批判した。 そして今年8月の北戴河会議で長老たち中心の「反習近平政変」が起きたことは色々と伝わってきている中で、どうやら実力軍人の張氏は長老の支持と、習主席の軍粛清拡大を恐れている軍幹部の支持を受けて軍に対する習主席の実質上の指導権を排除した上で軍の掌握に成功しているのではないかと考えられる」、なるほど。 「張氏に掌握された軍は今後においても、少なくとも形的には習主席の「指導下」にある体裁をとり、習主席をいわば「飾り物」に祭り上げておきながら軍独自の路線を自主的に走ることとなろう。 その一方、習主席のもう一人の側近であった李強首相も今、習氏から離反して独自路線を走り始めているから、3期目の習近平政権は早くも空中分解の局面を迎えている様相である・・・ 2027年秋の党大会開催までは、共産党指導部は習氏を名目上の最高指導者として担ぎながら、「軍は張又侠、政府は李強首相」という形で政権運営を行なっていくことになろう。しかしそれでは、3期目の満了に伴う習近平政権の終焉は現実味を帯びてきているのである」、なるほど。 石 平氏による「中国の権力闘争がさらに激化!習近平主席の猜疑心を煽る…ベトナムが李強首相に与えた「国賓待遇」の波紋」 「中国公安部長の王小洪氏は、共産党中央書記処書記、国務委員の肩書で直轄市の天津市で「経済の高品質発展」について視察を行ったという。 視察中、王氏は関連企業を訪れ、当面の経済情勢と経済工作に関する習近平主席の重要講話精神の学習・貫徹を呼びかけた。同時に彼は、内需の拡大、経済構造の向上、全国統一大市場の構築などについて語り、それらの重要性を強調したという。 王氏は国務委員の一人ではあるが、本職が公安部長であって、全国の公安警察の総責任者だ。国務院における彼の役割分担はあくまでも公安や治安維持である・・・ 公安責任者が地方で企業を視察して「内需の拡大、経済構造の向上」を語るのはまさに前代未聞の大珍事、荒唐無稽でさえある」、なるほど。 「王氏の経歴をみれば、彼が1984年から2013年までにずっと福建省で公安警察の仕事に従事していたが、習近平主席は1990年から96年までに福州市党委員会書記を務めた時、王氏が福州市公安副局長・局長を歴任し、習氏直轄の部下として仕え、それ以来、習氏の側近の一人となった。 そして2012年秋の習近平政権成立後、王氏はまず河南省公安庁長に昇進し・・・2022年には公安部長に昇進して全国の公安警察のトップとなって、習主席の公安警察掌握の要となった・・・ 習近平の福建省勤務時代からの「譜代側近」として、今や習政権の一番中枢の「福建組」の核心人物の一人でもある」、なるほど。 「本来は習主席の側近であるはずの李強首相が経済運営の問題上、習主席と悉く対立している中で、習主席は李首相を制する切り札として、国務委員でもある公安トップの王氏に経済運営に関与させることによって、李首相の仕事を邪魔し徹底的に牽制する魂胆であろう・・・公安一筋の王氏に無理やり「経済」を語らせ、経済運営にまで関与させようとしているが、これほど荒唐無稽なことは逆に、習近平政権は完全に行き詰まって末期症状を呈していることを示している。そして公安警察トップが経済運営に口出しするようでは、中国経済自体は地獄入りする以外 にないのであろう」、なるほど。 「ベトナムでは総書記・国家主席は国家元首の立場であって、中国首相のカウンターパートナーではなく、本来、李首相と会談しなくても良い。たとえ会談があるとしても、李首相の表敬訪問を受ける形での儀礼的な会談で済ませて良い。しかし今回、ベトナム主席は高官たちを率いて李首相をトップとする中国側と長方形のテーブルを挟む形での正式会談を行った。それは普通、対等な立場にある首脳同士の会談の様式である。 そして翌日の13日、今度はベトナム首相は李首相の歓迎式典をとり行った後に首脳会談。午後には、ベトナムの国会主席(議長)が李 李首相と会談した。 このようして、李首相訪越の二日間において、ベトナム側は党・国家・政府・国会のトップが総出の形で彼と会談したわけである。それは普段、習近平主席やバイデン大統領などの外国元首に対する首脳外交の行い方であって、中国の首相であるはずの李首相に事実上の国賓待遇を与えた」、ベトナム側の狙いは何なのだろう。 「李首相に対する異例な厚遇の背後には、中国中枢部の権力闘争の行方に対するベトナム側の読みと国益からの打算があると思われるが、その一方、ベトナム側のこの挙動は逆、習近平vs.李強の確執に火を注ぐことにもなりかねない。 猜疑心が強く了見の狭い習主席は、子分の李首相がベトナムで国家主席の自分と同様な待遇を受けたことに対し不快ないし嫉妬を感じてしまう可能性が十分にある・・・ ベトナムが余計なことをしてくれたことで、習主席と李首相との確執がむしろ深まる方向へと向かい、いよいよ「佳境」に入っていく様相である」、どういう形で決着するのだろう。 「林愛華氏による「もはや滑稽! 14億国民も呆れた習近平の「皇帝ぶりっこ」 林愛華「中南海ディープスロート」第13回」 「報告は一回だけとなり、李強総理との単独会見はなくなった。 異変と言ってよいだろう。李強総理は習近平主席が李家超長官の報告を聞く会見の一列席者にされたのだ」、なるほど。 「習主席が帝王趣味にこだわっていることは、隠すことができない。2017年11月8日に、トランプ米大統領と夫人が訪中した。習主席は贅を尽くして一行を接待した。故宮を独占した豪華な茶会、贅沢な宴会、宮廷を再現した京劇鑑賞など、習主席はその帝王ぶりたいという「美学」を実現させたのだ。 故宮で外国の首脳を招待する。これは、「建国の父」と呼ばれた毛沢東氏をはじめとする歴代指導者たちにもできなかったことだ」、なるほど。 「習主席は帝王文化にこだわり過ぎで、ますます国民との距離が乖離しているように見える。彼が中国の最高指導者になって以来、洪水やコロナなどの自然災害の際、素早く現地を見舞ったことは一度もない。被災地を訪ねるのは、いつも安全になった数か月後だった。前任者たちの時代ではあり得なかったことだ」、なるほど。 「民主生活会を利用して、最高幹部の一人一人に自省、裏返して言えば「忠誠」の言葉を面と向かって言わせている。思想も行動も必ず党中央(習近平総書記)に一致すべきと強要した。 習近平をここまでさせた不安の大きさをどう考えるべきだろう。中央政治局委員は全部で24名いる。そのメンバーたちに面と向かって、自分に対する忠誠心を誓わせた上に、思想や行動を党中央、つまり自分自身に合わせるように求めた。ここまで言わせなければ、安心できないのだ・・・ 12月25日、「財新網」が社説を掲載したが、すぐ消えた。タイトルは「重温実事求是思想路線(事実を重んじる思想路線を再び考えよう)」。文革の弊害を指摘して、暗に習氏の路線が中国経済を後退させ、国民生活を貧しくしたと批判したのだ。 社説は掲載された後、すぐに削除されたが、ネット上にはコピーが出回っている。その社説はすぐ大きな話題となり、ウォール・ストリート・ジャーナルの「今日のウォールストリートのチャンネル」及び海外の中国系マスコミが報じている・・・ 政権の中枢にいても安心できないだけではなく、統制しているはずのメディアすら逆らっている。2024年を迎える習氏の内心は穏やかではないだろう」、ここまでするのかと驚かされたが、末期的な印象も受ける。
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