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共謀罪(その6)(共謀罪が生み出すのは密告奨励社会、“禁じ手”で「共謀罪」採決の全内幕、「共謀罪」法成立を海外はどう報じたか) [国内政治]

共謀罪については、6月6日に取上げたが、国会成立後の今日は、(その6)(共謀罪が生み出すのは密告奨励社会、“禁じ手”で「共謀罪」採決の全内幕、「共謀罪」法成立を海外はどう報じたか) である。

先ずは、6月5日付け日刊ゲンダイ「平岡秀夫元法相が懸念 共謀罪が生み出すのは密告奨励社会」を紹介しよう(▽は小見出し、Qは聞き手の質問、Aは平岡氏の回答、+は回答内の段落)。
・政府・与党が「東京五輪に向けてのテロ対策」「国際組織犯罪防止条約を締結するため」などと理由をつけて、今国会での成立を急ぐ「共謀罪」法案は強行採決で衆院を通過、参院での審議が始まったが、国民生活を脅かす懸念はまったく払拭されないままだ。この法案のどこが問題なのか、何が狙いなのか。かつて衆院法務委員会の野党筆頭理事として共謀罪法案を葬り去り、民主党政権時代には法相を務めた経験も持つ専門家・平岡秀夫氏に聞いた。
▽自首すれば減刑、密告奨励社会へ
Q:「共謀罪」は過去3回、法案が国会に提出されましたが、世論の反対が強く、ことごとく廃案になってきました。今回は、「テロ等準備罪」と名前を変えていますが、複数の人の「合意そのものが犯罪」になるという共謀罪の本質は、まったく変わっていません。犯罪意思、つまり心の中で思ったことをどうやって取り締まり、立件するのでしょう?
A:そこが大問題なのです。「合意」は「心の中で思ったこと」と紙一重で、憲法で定められた「内心の自由」を侵しかねない。「疑わしい」というだけで人が処罰される事態があり得ます。また、「悪い考えを持っている」という証拠を集めようと思えば、通信傍受(盗聴)、会話傍受、身分を偽った潜入捜査や密告に頼らざるを得ない。取り調べにおいても自白偏重になりがちで、冤罪を生じさせる危険性が高くなります。
Q:捜査員がスパイを送り込み、情報を得る手法が合法化されることへの懸念もありますね。
A:捜査員でなくても、敵対者が情報を得るために団体に入り込んだり、仲間が仲間を売り渡したりするケースが考えられます。その人たちが刑罰を免れる仕組みがつくられているからです。共謀罪法案には「実行着手前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する」という「必要的刑の減免規定」が盛り込まれている。共謀に加わっても、犯罪の実行前に自首すれば、必ず刑を減免しなければならないという規定です。
Q:密告を奨励するようなものですね。
A:その他にも、昨年の刑事訴訟法改正で司法取引制度が新設され、他人の犯罪事実を明らかにする見返りに求刑を軽減したり不起訴にすることが認められています。この場合、捜査段階で、自分が罪から逃れるために当局の筋立てに沿ってウソの供述をすることだってあり得るでしょう。共謀罪ができて、刑の必要的減免制度などが認められれば、誰が敵か味方か、疑心暗鬼になり、密告を奨励する相互監視社会になってしまいます。
Q:政府は2000年に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)」を締結するために、国内法として共謀罪をつくる必要があると説明しています。
A:私もこの条約の締結は必要だと考えますが、この条約は、例えばマフィアによるマネーロンダリングや麻薬取引のような経済犯罪の取り締まりを目的としたものです。条約自体でそのことを明記し、条約の立法ガイドなどで政治的、宗教的なテロリズムを除外することが明確にされています。条約締結のためなら、組織的な経済犯罪に特化して国内法の整備を進めればいいので、テロ対策とは分けて考えるべきです。
Q:しかし、政府は「五輪のため」「テロ対策」を錦の御旗に共謀罪創設を推し進めようとしています。
A:テロ対策と言われると国民も反対しづらいから、あえてテロ対策を前面に出しているのです。国連はテロ対策の条約を多数作成していて、すでに日本はその主要13条約のすべてを批准しています。具体的にはハイジャック防止条約やテロ資金供与防止条約などです。国内の現行法にも銃刀法やピッキング用具所持禁止法などがあります。
+それでもまだテロ対策に足りないものがあるというのなら、そこに絞って法整備の必要性を議論するべきです。それに、共謀罪法案が想定しているようなものは、現行の予備罪、準備罪や、銃刀法などの特別立法における犯罪、それらの教唆罪や共謀共同正犯などでほとんどカバーできています。数を絞ったとはいえ、テロ対策にかこつけて、懲役・禁錮4年以上の罰則がある犯罪全般に網をかけようとする共謀罪法案の乱暴なやり方は、到底認めることができません。
▽民主党政権時、法務省は「共謀罪なし」でも条約締結できるという立場だった
Q:民主党政権時代、あるいは法相を務めていた時は、TOC条約と共謀罪の取り扱いはどうだったのでしょうか。
A:政権交代前から、共謀罪を導入しなくてもTOC条約を批准することが可能かを探り、09年7月に「可能だ」とする「民主党政権インデックス2009」が出来ました。私が法相に就任した時には、法務省の関係部局に対し、自民党政権で議論されていた共謀罪を創設しなくてもTOC条約は締結可能という立場で作業を進めるように指示しました。実際、11年11月の衆院予算委員会では、当時の法務省刑事局長も「平岡大臣の答弁(共謀罪を作らなくても条約は締結できる)を踏まえて、今後やっていかなければいけない」と答弁しています。
▽法案に「テロ」の文字を入れなかった法務官僚の矜持
Q:法務省が一時はそういう立場を取っていたのに、今国会では共謀罪が強引に押し切られようとしています。誰が最もやりたがっていると考えますか?
A:法務省というよりは、今や、共謀罪を実際に運用する警察が積極的なのだと思います。安倍政権では、公安警察出身の杉田和博官房副長官や北村滋内閣情報官など警察官僚が官邸で力を持っている。犯罪の数が激減し、警察の人員・予算が減らされようとする中、共謀罪を手に入れれば、捜査対象は無限に広がり、相当規模の労力と予算が必要になりますからね。
+もうひとつの推進勢力は、政権与党そのものでしょう。私は官僚時代、内閣法制局にいたこともあるので分かるのですが、この法案が法務省から与党に示された当初、「テロ」の文字が法案のどこにもなかった。テロ対策にかこつけて進めたい安倍官邸・自民党に押し切られ、後から「テロリズム集団」の文言が法案に加えられましたが、このことで、共謀罪法案がテロ対策とは何の関係もないことを示した法務官僚の矜持を見た思いです。
Q:政府は「一般の人は対象にならない」と説明していますが、「組織的犯罪集団」の定義は曖昧です。一般人も捜査対象になり得るという懸念が消えません。
A:一般企業や労組などの普通の団体も、「継続的結合体」とみられる「団体」なら、当局がある時に「よからぬ考えを持っている」と判断すれば、捜査対象になってくる可能性があります。戦前の治安維持法も、当初は「一般の人には関係ない」とされていましたが、次第に適用対象が拡大され、時の権力者にとって煙たい団体は片っ端から摘発対象になりました。政権批判に精を出している「日刊ゲンダイ」だって危ないですよ。
+例えば、共謀罪法案では「組織的信用毀損罪」も対象犯罪になっています。「日刊ゲンダイ」が監視対象にされていたり、密告する裏切り者が出たりすれば、編集会議で「あいつは許せない。懲らしめるためにこんな内容の記事を出そう」みたいな話題が出ただけで、疑いがかけられて一網打尽にされる可能性がある。これは、実際に記事にされたかどうかは関係なく共謀(合意)した段階で犯罪は成立するし、未必の故意でもいいので「もしかしたら信用毀損になるかも」という程度の共謀でも構いません。
+こうなると事前の検閲と等しく、言論の自由や思想の自由を著しく脅かすものとなります。当然、市民生活は萎縮していく。監視や密告に怯え、内心の自由も脅かされる、そんな社会にしてはいけません。共謀罪法案の問題点から目をそらさせるために、「五輪」や「テロ対策」の言葉で国民をだまそうとしている政府に対し、有権者はもっと怒らなければなりません。  ひらおか・ひでお 1954年、山口県生まれ。東大法学部卒、76年大蔵省(現財務省)に入省。98年に弁護士登録。2000年から衆院議員を5期務め、法相や衆院法務委員長などを歴任。現在は銀座総合法律事務所所属。共著「新共謀罪の恐怖」が発売中。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/206580

次に、6月15日付け日刊ゲンダイ「国会蹂躙した安倍政権 “禁じ手”で「共謀罪」採決の全内幕」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・安倍政権が一気に舵を切ってきた。ここまで国会を蹂躙するとは、もはや言葉もない。会期末の「共謀罪」法案の採決強行は予想していたが、委員会採決もスッ飛ばして「中間報告」という禁じ手を使ってくるとは――。 与党は当初、共謀罪を成立させるために小幅の会期延長も視野に入れていた。ところが、14日になって突然、1日でケリをつける方針に転換。参院法務委員会での採決を省略できる「中間報告」を参院本会議で行い、朝までに採決して成立させることを決めた。
・共謀罪法案の成立を阻止するために、内閣不信任案を提出するタイミングを探っていた民進党は寝耳に水で、国会内は騒然となった。 「14日朝9時半からの議院運営委員会の理事会で、参院本会議での法務大臣への問責決議案の処理などを協議した際は、与党もそれほど強硬ではなく、『国家戦略特区法の改正案の成立を期すために中間報告で処理したい』というような打診があったそうです。そこは、こちらも異論がないので了承したと聞いています。それが、午後になって急に共謀罪の中間報告という話になっていて驚きました」(民進党国対関係者)
・参院本会議の定例日は月、水、金。与党は金曜日の本会議採決を考えているとみられていた。だから、それに合わせて内閣不信任案を提出するべく野党は準備していた。水曜日の段階で、与党が中間報告という禁じ手まで使って一気呵成に法案を仕上げにくると、野党がやれることは限られてしまう。大臣の問責や委員長解任動議、不信任案などを連発して時間稼ぎをしたところで、会期内の成立は決まったも同然だ。
▽いまや政権の常套手段に
・中間報告による本会議採決は、過去には衆院で4回、参院で18回あったが、それは与野党が協力して早期成立を図る法案だったり、与野党対決型法案の場合に委員長が野党で採決に応じないケースだった。直近では麻生政権がレームダックとなっていた2009年7月、臓器移植法を与野党が中間報告で成立させた。今回のようなケースは異例だが、安倍政権では07年に続き2回目だ。
・「衆参で3分の2議席を持っているのだから、本来なら、こういうやり方をする必要はない。安保法の時だって、中間報告などという奇策は使わなかった。それだけ安倍政権が追い込まれているという見方もあります。加計問題で内閣支持率が下落傾向にあり、都議選を控える状況では、早期に国会を閉じてしまうのが得策だと判断したのでしょう。ただ、こんな異様な法案成立の過程を見れば、有権者もさすがに“おかしい”と思う。かえって不信感が募り、強引に閉じない方がよかったという結果にもなりかねません」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
・とにかく国会を閉じてしまいたい自民党と、都議選を控えた公明党の利害が一致したことも大きい。公明党にとって、都議選は国政選挙並みに重要な選挙だ。イメージダウンは避けたい。 「法務委員会の秋野委員長は公明党の議員ですから、支持者の手前、野党議員に詰め寄られて混乱の中で採決を強行するシーンを見せたくなかった。委員会採決を飛ばして本会議で採決する案は、公明党にとって渡りに船だったはずです」(与党国対関係者)
・審議を尽くすことより、安倍首相の保身と公明党の選挙対策を優先し、与党内で共謀罪の“禁じ手採決”を共謀したわけだ。 数の力で国会審議も無視する。国会が冒涜され、言論も封じられる。これは民主主義と国民に対する背信そのものだ。この日の安倍政権の暴挙を、有権者は絶対に忘れてはいけない。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207454

第三に、6月17日付けダイヤモンド・オンラインがハフポスト日本版から転載した「「共謀罪」法成立を海外はどう報じたか、BBC「キノコ狩りも対象」と紹介」を紹介しよう(■は記事の区切り)。
・「共謀罪」の趣旨を含む改正組織的犯罪処罰法が、参院本会議で可決、成立した。このニュースを海外はどう報じたのか、一部を紹介しよう。
■「“凶暴な”新テロ法案」(ガーディアン) イギリスのガーディアンは、「反対者が自由を抑制することになると危惧している“凶暴な”新テロ法を、日本は通過させた」との見出しで報じた。 記事は、法案成立を急いだ理由として、安倍首相が「東京オリンピック・パラリンピックまで、わずか3年しかない。しっかりとテロを防ぐにあたって国際社会と協力するため、できるだけ早く組織犯罪条約を批准したい」などと話したことを紹介。  一方で、民進党の蓮舫代表が、「安倍政権は“凶暴な”法律を成立させた。これは内心の自由を侵害する」と述べたことも伝えた。
■「キノコ狩りも対象」(BBC) BBCは、どのような犯罪が対象になるのかを説明。277の罪のうち、 音楽のコピー アパートの建設に抗議するための座りこみ 偽造切手の使用 無免許でモーターボートレースに参戦 保安林でのキノコ狩り 消費税の回避 などを列挙した。 なかでもキノコ狩りについては、イメージ画像つきで紹介。政府が「例えば、暴力団やテロ組織が、不法に採取したキノコを売却することで資金を調達できる」と説明していることも付け加えた。
■「日本では大規模なテロは起きていないが…」(ウォール・ストリート・ジャーナル) アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは「日本では、外国人による大規模なテロ攻撃は起きておらず、1990年代半ばにカルト宗教によって引き起こされた神経ガス中毒で約24人が死亡した以外に、ほとんどない」と、オウム真理教の例と日本の現状を伝えた。 その上で、「しかしながら、安倍晋三首相は2020年の東京オリンピックのテロ対策準備の一環として、新たな立法が必要だとしている」などと伝えた。
■牛歩戦術を写真で紹介(新華網) 中国の新華網は記事で大きな写真を4枚使い、野党議員が反発していることを紹介した。牛歩戦術により投票時間をオーバーし、福島瑞穂氏ら3議員の投票が受理されなかったシーンも掲載されていた。
■「森友学園や加計学園を隠すために強行との批判も」(聯合ニュース) 韓国の聯合ニュースは、「第2の治安維持法との批判を受けてきたいわゆる『共謀罪』が、強行採決で通過した」などと報じ、1944年に治安維持法違反の疑いで逮捕され、福岡刑務所で獄死した韓国の詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)氏のことを紹介した。 さらに記事は、「森友学園と加計学園スキャンダルを覆うために、共謀罪の処理が強行されたという批判も野党から出ている」などとも述べた。
■「憲法改正への野望を進めるための道を開く」(ブルームバーグ) ブルームバーグは「法律の成立は、安倍首相による、第二次世界大戦後の日本の安全保障政策を定義した平和主義憲法を改正するという野望を前進させる道を開くことになる」などと解説。上智大学の中野晃一教授(政治学)のコメントを、次のように紹介した。 「この法案は、今後予定されている憲法改正についての国民投票と、日本が将来的に戦争へ関与する可能性について、安倍氏の方向性と一致している。これらの両方とも、政府の決定に反対するような、制御しにくい市民をコントロールする新しい手段を必要とする」
http://diamond.jp/articles/-/132205 

民主党政権時代には法相を務めた経験も持つ平岡氏の指摘は、さすがに鋭い。 『自首すれば減刑、密告奨励社会へ』、とは恐ろしいことだ。 『「悪い考えを持っている」という証拠を集めようと思えば、通信傍受(盗聴)、会話傍受、身分を偽った潜入捜査や密告に頼らざるを得ない。取り調べにおいても自白偏重になりがちで、冤罪を生じさせる危険性が高くなります』、 『司法取引制度が新設・・・捜査段階で、自分が罪から逃れるために当局の筋立てに沿ってウソの供述をすることだってあり得るでしょう』、 『テロ対策にかこつけて、懲役・禁錮4年以上の罰則がある犯罪全般に網をかけようとする共謀罪法案の乱暴なやり方は、到底認めることができません』、などの指摘はその通りだ。 『民主党政権時、法務省は「共謀罪なし」でも条約締結できるという立場だった』、 やりたがっているのは、『法務省というよりは、今や、共謀罪を実際に運用する警察が積極的なのだと思います』、警察が官邸のなかで大きな力を振っているというのは、恐ろしいことだ。しかも、警察がヒマになるので、共謀罪で仕事を作り出すとは、とんでもないことだ。 「『組織的信用毀損罪」も対象犯罪になっています。「日刊ゲンダイ」が監視対象にされていたり、密告する裏切り者が出たりすれば、編集会議で「あいつは許せない。懲らしめるためにこんな内容の記事を出そう」みたいな話題が出ただけで、疑いがかけられて一網打尽にされる可能性がある』、とマスコミも対象になり得るというのは、初めて知った。こうした危険性を伝えない、一般のマスコミの不甲斐なさは、情けない限りだ。
第二の記事で、 『委員会採決もスッ飛ばして「中間報告」という禁じ手を使ってくるとは』、 『審議を尽くすことより、安倍首相の保身と公明党の選挙対策を優先し、与党内で共謀罪の“禁じ手採決”を共謀したわけだ』、と公明党までもが暴挙の片棒を担いだとは、同党の体質を如実に示しているようだ。
第三の記事のなかでは、BBCの「キノコ狩りも対象」が、イギリス人らしい皮肉の利いたユーモアが感じられて出色だ。
タグ:共謀罪 (その6)(共謀罪が生み出すのは密告奨励社会、“禁じ手”で「共謀罪」採決の全内幕、「共謀罪」法成立を海外はどう報じたか) 日刊ゲンダイ 平岡秀夫元法相が懸念 共謀罪が生み出すのは密告奨励社会 民主党政権時代には法相を務めた経験も持つ専門家・平岡秀夫 自首すれば減刑、密告奨励社会 テロ等準備罪 「合意」は「心の中で思ったこと」と紙一重で、憲法で定められた「内心の自由」を侵しかねない。「疑わしい」というだけで人が処罰される事態があり得ます 通信傍受(盗聴)、会話傍受、身分を偽った潜入捜査や密告に頼らざるを得ない。取り調べにおいても自白偏重になりがちで、冤罪を生じさせる危険性が高くなります 必要的刑の減免規定 司法取引制度 捜査段階で、自分が罪から逃れるために当局の筋立てに沿ってウソの供述をすることだってあり得るでしょう 「国際組織犯罪防止条約(TOC条約)」 条約締結のためなら、組織的な経済犯罪に特化して国内法の整備を進めればいいので、テロ対策とは分けて考えるべきです 国連はテロ対策の条約を多数作成していて、すでに日本はその主要13条約のすべてを批准しています テロ対策にかこつけて、懲役・禁錮4年以上の罰則がある犯罪全般に網をかけようとする共謀罪法案の乱暴なやり方は、到底認めることができません 民主党政権時、法務省は「共謀罪なし」でも条約締結できるという立場だった 法務省というよりは、今や、共謀罪を実際に運用する警察が積極的なのだと思います 公安警察出身の杉田和博官房副長官や北村滋内閣情報官など警察官僚が官邸で力を持っている 犯罪の数が激減し、警察の人員・予算が減らされようとする中、共謀罪を手に入れれば、捜査対象は無限に広がり、相当規模の労力と予算が必要になりますからね もうひとつの推進勢力は、政権与党そのものでしょう 一般企業や労組などの普通の団体も、「継続的結合体」とみられる「団体」なら、当局がある時に「よからぬ考えを持っている」と判断すれば、捜査対象になってくる可能性があります 共謀罪法案では「組織的信用毀損罪」も対象犯罪になっています。「日刊ゲンダイ」が監視対象にされていたり、密告する裏切り者が出たりすれば、編集会議で「あいつは許せない。懲らしめるためにこんな内容の記事を出そう」みたいな話題が出ただけで、疑いがかけられて一網打尽にされる可能性がある 事前の検閲と等しく、言論の自由や思想の自由を著しく脅かすものとなります 国会蹂躙した安倍政権 “禁じ手”で「共謀罪」採決の全内幕 委員会採決もスッ飛ばして「中間報告」という禁じ手を使ってくるとは 加計問題で内閣支持率が下落傾向にあり、都議選を控える状況では、早期に国会を閉じてしまうのが得策だと判断したのでしょう 「法務委員会の秋野委員長は公明党の議員ですから、支持者の手前、野党議員に詰め寄られて混乱の中で採決を強行するシーンを見せたくなかった。委員会採決を飛ばして本会議で採決する案は、公明党にとって渡りに船だったはずです ダイヤモンド・オンライン ハフポスト日本版 共謀罪」法成立を海外はどう報じたか、BBC「キノコ狩りも対象」と紹介 「“凶暴な”新テロ法案」(ガーディアン) 「キノコ狩りも対象」(BBC) 「日本では大規模なテロは起きていないが…」(ウォール・ストリート・ジャーナル) 牛歩戦術を写真で紹介(新華網) 「森友学園や加計学園を隠すために強行との批判も」(聯合ニュース) 「憲法改正への野望を進めるための道を開く」(ブルームバーグ)
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