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小池都知事問題(その11)(小池都知事の学歴詐称問題の裏にある国際問題 第4次中東戦争とオイルショックの時代、小池都知事の学歴詐称・隠蔽に「現千代田区区長が加担」と告発状…その全内幕 説明責任を果たすべき、消える小池都知事の神通力…「学歴詐称疑惑」再燃で動員に陰り 重大選挙「2連敗」回避に躍起、小池都知事に忍び寄る「政治生命」の危機…目黒区長選で“子飼い候補”落選、公明党もソッポ) [国内政治]

小池都知事問題については、本年4月13日に取上げた。今日は、(その11)(小池都知事の学歴詐称問題の裏にある国際問題 第4次中東戦争とオイルショックの時代、小池都知事の学歴詐称・隠蔽に「現千代田区区長が加担」と告発状…その全内幕 説明責任を果たすべき、消える小池都知事の神通力…「学歴詐称疑惑」再燃で動員に陰り 重大選挙「2連敗」回避に躍起、小池都知事に忍び寄る「政治生命」の危機…目黒区長選で“子飼い候補”落選、公明党もソッポ)である。

先ずは、本年4月18日付け東洋経済オンラインが掲載した神奈川大学 名誉教授の的場 昭弘氏による「小池都知事の学歴詐称問題の裏にある国際問題 第4次中東戦争とオイルショックの時代」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/748576
・『東京都知事の小池百合子氏の学歴詐称疑惑が再燃している。2020年に一度収束していた問題が再浮上したわけだ。 学歴によって社会の能力を測る学歴社会において、学歴詐称が悪いことは当然のことだが、学歴という問題にはつねに複雑な問題がついて回ることも確かである。 筆者は2017年、スペインで開催されたEAIE(ヨーロッパ国際教育協会)に、当時勤務していた大学の国際センター所長として出席したが、そこでカイロ大学の関係者からもらったパンフレットの、いの一番に小池百合子氏の写真と名前があったことを記憶している』、興味深そうだ。
・『カイロ大学のパンフレットに小池氏の写真と名前  カイロ大学のスタッフからもらったパンフレットである。カイロ大学も卒業を認めているのかもしれない。もっとも大学への何らかの貢献によって取得した「名誉」卒業生である可能性もある。 もちろん日本でもあることだが、卒業していなくとも有名になるとその大学や学校のために卒業扱いになることもままある。大学ではなく、その途中の高校や中学の場合、みなし卒業として扱われたりもする。もちろん本当の卒業ではない。 かつての旧制高校や大学予科の場合、戦後そうした学校が存在しないことで、履歴上は大学卒になってしまうこともしばしばある。また昭和18年(1943年)の学徒動員によって、国家の命令で本来の卒業年数に届かない形で繰り上げ卒業した場合もある。 松本清張の『砂の器』の主人公のように、空襲で焼けてしまった市役所などの戸籍を偽装する場合のように、戦後のどさくさのなか勝手に大学を卒業した例も多くあった。 『東大ニセ学部―虚像と虚栄の記録』(桑原宗一郎著、講談社、1969年)という本がある。そこには、東京大学生になりすまし卒業までしてしまった例が書かれている。これはすべて実際にあった話をまとめたものだという。 気軽に女性にもてるために偽ったものから、受験失敗の苦労から勝手に学生になったものまで、そして助教授になりすました狂人までいろいろと出てくる。東大ブランドの借用だけでなく、それによって就職を得たものまでいるからおそろしい。 日本は学歴偏重社会である、もっと正確にいうと大学のブランド偏重社会である。有名大学の名前さえ出せば一生楽に暮らせる社会ともいえる。有名大学に入学した18歳の学力で、一生食っていける社会など日本以外にはないと思われる』、「大学のブランド偏重社会である。有名大学の名前さえ出せば一生楽に暮らせる社会ともいえる」、「ブランド偏重社会」はともかく、「有名大学の名前さえ出せば一生楽に暮らせる社会」とは誇張が過ぎるようだ。
・『海外では大学歴ではなく学位重視  海外で学歴の高さというのは、どの大学を出たかではなく、大学院の修士、博士といった高度な知識と学位を持っているかである。在学中に外交官試験にパスし、東京大学を中退した外交官が海外で落ち込むのは、赴任先で海外の外交官が博士号を持っていたりする場合だ。 不思議なことに、日本では東大卒で外交官になるより、中退でなったほうが優秀だとされるのだが、世界では大学院までいったほうが能力が高いとされている。 大学という世界に私も40年も暮らしてきたのだが、国によって大学がまちまちであることをずいぶん経験してきた。それは卒業ということにもいえる。 日本は、入学すればよほどのことがない限り卒業できる。だからこそ入学試験がすべてだといってもいいかもしれない。 大学入試の試験科目として全員に哲学の試験を課すフランスの入試問題は、4時間2問の論文形式である。日本人の高校生は哲学など無視するから、おそらくだれも解けまい。もっともバカロレアの合格率は80%を超えているので、答案の質のほうは疑問であるが。 バカロレアに通ればどこでも一応行けるので、医学部などは低学年でバサバサと落とす。日本では医学部に入学したというだけで優秀だということになる、フランスでは何の意味もない。) 私は大学院の博士課程の頃、政府給費留学生としてユーゴスラビアのザグレブ大学の大学院に留学したのだが、卒業などしていない。だからそのことを示す何の証明もない。日本の文部省が派遣したという証明書があるだけだ。もっともユーゴスラビアという国でさえ今では存在していない。 またその後、フランスのEHESS(国立社会科学高等研究院)にもいたが、勝手な聴講生なので証明書はない。もちろんこんなことは履歴に書かないほうがいい。博士課程に在学中であればそれだけで済むからだ。 しかし、見栄を張ってつい書いてしまうと大変なことになる。最初の就職先の一橋大学社会科学古典資料センターに正直にこの経歴を提出してしまったのだ。 国立大学のチェックは厳しく、この証明を得るため聴講していた教授に頼んで証明書を書いてもらった。自分で文面を書いて、教授にサインしてもらったのだ』、「最初の就職先の一橋大学社会科学古典資料センターに正直にこの経歴を提出してしまったのだ。 国立大学のチェックは厳しく、この証明を得るため聴講していた教授に頼んで証明書を書いてもらった。自分で文面を書いて、教授にサインしてもらったのだ」、海外の大学院などなら手間も大変だろうが、国内で済んだだけ幸運だった。
・『小池氏個人にとどまらない問題  教員になって外国人留学生の入試を担当すると、海外の高校や大学の卒業証明書を見ることが多くなる。中国などの留学生の高校卒業の証明書や、大学の卒業証明書が本当であるかどうかチェックするのだ。 これもさまざまな点で怪しいなと思うものがあるが、チェックしようがない。チェックすれば、膨大な手間と時間がかかるからだ。 さて、小池百合子氏の場合は問題が複雑である。それは彼女の卒業は、たんに個人的な問題にとどまらないからだ。日本とエジプトとの関係を考えれば、エジプト政府およびカイロ大学は卒業というだろう。 日本とエジプト、そして当時のサダト政権と田中角栄政権の複雑な関係を考える場合、卒業を問題とするよりも、どうやって卒業という事実を獲得したのかということを問題にしたほうがいいだろう。 しかし、これはとても勇気のいることかもしれない。卒業というものが国家権力と関係していた場合、真実を知ることは簡単ではないし、とても危険なことだからである。 小池氏が在学していた1972年から1976年までは、彼女と同年齢の私の学生時代とかぶる時代である。 なんといってもナセル大統領(1918~1970年)の後を継いだサダト大統領(1918~1981年)の時代であり、彼女がカイロ大学の2年に入学したとされるのは、1973年10月6日に勃発したイスラエルとの第4次中東戦争が始まった戦乱の時代だった。) 高齢者なら誰もが思い出すのは、東京・銀座からネオンが消え、主婦がトイレットペーパーを求めてさまよったことである。その理由は石油価格の高騰であり、日本は、OPEC(石油輸出国機構)の原油生産量削減にともなってアメリカの独占的メジャーの原油割り当てを下げられたからである。 小池氏の父親である小池勇二郎氏(1922~2013年)は実業家として海外との取引関係の仕事をしていた人物であり、日本の多くの黒幕とのつながりがあった人物だとされている。作家の黒木亮氏が書いた短い文章がネットで公開されている』、「小池氏の父親である小池勇二郎氏・・・は実業家として海外との取引関係の仕事をしていた人物であり、日本の多くの黒幕とのつながりがあった人物」、なるほど。
・『小池氏の父とエジプトの要人との関係  それによると、彼女の面倒をエジプトで見たのは、勇二郎氏と懇意にしていたエジプトの要人アベル・カデル・ハテムという人物だという。1913年生まれの政治家でナセルの革命に参加し、その後エジプトの要職を得て、日本とエジプトの友好協会の理事長を務めていたという。 1974年にサダト時代の副首相だったハテムは日本を訪問し、田中角栄や三木武夫にも会ったことがある。日本からの勲章旭日大綬章を授かったという。1974年といえば、石油ショックの翌年である。その勲功がこの受賞につながったのだろう。 日本は、長い間エネルギー資源の独立を探ってきた。多くの石油会社は欧米のメジャー系から割り当てられる原油を買ってきたことで燃料資源を欧米に握られていた。この独占を覆そうとしたのが出光興産だが、日本政府は石油ショックの際、困窮に陥った。 欧米の割り当てのみならず、中東諸国から敵国扱いを受けたからである。それがあの狂乱の石油ショックを生み出した。 石油不足を懸念した政府は、アラブの友人を頼って奔走した。ナイジェリアやアルジェリア、イランなどと交渉したのはそのときである。田中角栄が送った三木武夫を団長とする代表団はカイロに向かう。エジプトとの関係改善のためだ。 関西経済同友会の幹事だった小池勇二郎氏のところには当然話があったはずである。日本の中枢部と関係を持つ彼は、エジプトにも多くの知人がいたからである。その知人の一人がハテムであった。 小池百合子氏がエジプトで大学に入学したのは、まさに日本政府が派遣団を送った時期である。やがてエジプト政府は日本を敵国からはずし、日本はアメリカが提案する決議に反対することになる。) その決議は、中東諸国が提起したイスラエルの1967年の占領地域からの即時撤退という提案である。日本はなんとこれを暗に支持したのである。これはアメリカをいたく怒らせた。 やがてアメリカの国務長官だったキッシンジャーがやってきて、日本政府に苦言を呈するが、それがやがてアメリカの報復、すなわちロッキード事件となるというのはかなり知られた話である。 田中角栄の背後にいたのが、岸信介、小佐野賢治、児玉誉士夫、中曽根康弘といわれており、当然ながらハテムとサダトは、日本に対して恩を売り、日本も中東諸国の恩を返したということになる。 サダトは1981年10月の閲兵式で暗殺される。それによって政権は崩壊するが、黒木亮氏によるとサダト政権は腐敗にまみれていたという。とりわけ国内の経済悪化の改善のための日本政府からの援助を望んだのである。 こうした関係の中で、小池百合子氏の卒業は在学と無関係に認定されていったのかもしれない。サダトのナンバー2であったハテムにそれが不可能なはずはなく、政治的配慮の中でことは進んでいったのかもしれない。あくまで想像である』、「彼女の面倒をエジプトで見たのは、勇二郎氏と懇意にしていたエジプトの要人アベル・カデル・ハテムという人物だという。1913年生まれの政治家でナセルの革命に参加し、その後エジプトの要職を得て、日本とエジプトの友好協会の理事長を務めていたという・・・中東諸国が提起したイスラエルの1967年の占領地域からの即時撤退という提案である。日本はなんとこれを暗に支持したのである。これはアメリカをいたく怒らせた。 やがてアメリカの国務長官だったキッシンジャーがやってきて、日本政府に苦言を呈するが、それがやがてアメリカの報復、すなわちロッキード事件となるというのはかなり知られた話である」、自主外交の限界を示した出来事だった。
・『カイロ大学はなぜ無言なのか  もしこれが事実だとすれば、現在のエジプト政府が日本政府に対して話を蒸し返し、卒業はなかったといえるかどうか、国立大学であるカイロ大学が学問の自由のために本当のことを言う勇気があるかどうかである。 日本人にとっても話は複雑だ。小池氏の卒業だけに問題が絞られているが、当時の政治的流れの中でそうなったのだとすれば、日本政府の問題とも絡んでくる。とりわけそれは、アメリカからの石油資源の独立の問題であり、アメリカからの政治的自由の問題である。 右翼といわれている面々が、日本を守るためにそれを行ったのだとすれば、そこにメスを入れる勇気があるかどうかということだ。もしそうだとすれば、小池氏がこれを暴露することは当然できないだろうし、日本政府もアメリカとの関係にまで発展させたくないであろう。 だからこそマスコミは、小池氏の卒業詐称という個人的な問題に終始し、その当時の日本とエジプトとの関係、そして小池氏の父親にさかのぼる、日本のドンとの関係に触れたくないのである。 もちろん、この学歴詐称問題が小池氏による自作自演の詐称行為ならば、この話と関係ないことになろう。その場合、この「わらしべ王女」の野心が打ち砕かれるだけのことである。 本当にそれだけなのだろうか。話題のもう1つの中心であるカイロ大学が、正式な発表をしないのはなぜなのか。私にはそれが気になる』、「日本政府もアメリカとの関係にまで発展させたくないであろう。 だからこそマスコミは、小池氏の卒業詐称という個人的な問題に終始し、その当時の日本とエジプトとの関係、そして小池氏の父親にさかのぼる、日本のドンとの関係に触れたくないのである」、その通りだ。

次に、4月18日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの伊藤 博敏氏による「小池都知事の学歴詐称・隠蔽に「現千代田区区長が加担」と告発状…その全内幕 説明責任を果たすべき」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/128085
・『「爆弾告発」のウラで  「告発状といえば、こんなのも送られてきたんですが……」 旧知の千代田区議からこう声をかけられ、A4版5枚の文書を見せられたのは、昨年11月初旬のことだった。 文書は2021年1月の千代田区長選で樋口高顕氏が、小池百合子都知事の圧倒的な支援を受け、38歳の若さで初当選したカラクリを明かすもので、こう綴られていた。 <小池知事の学歴問題を隠蔽するために樋口氏が多大なる貢献をしたからです。ご承知の通り、カイロ大学は2020年6月9日、駐日エジプト大使館のFacebook上で声明を発し、小池知事の卒業を正規のものと認めただけでなく、それに疑問を呈することは大学への名誉毀損であり、エジプトの法令に基づいて対応を検討すると警告しました。(中略)実はこの声明の原案は樋口氏が作成を主導したものです> 結果として文書は、約5ヵ月後の4月10日、“日の目”を見ることになる。『文藝春秋』5月号で小島敏郎・元都民ファーストの会事務総長が、「私は学歴詐称工作に加担してしまった」とする爆弾告発を行った。 そのなかでは、元ジャーナリストのA氏が作成したという「駐日エジプト大使館のフェイスブックに上げられたカイロ大学声明文の文案」が示されており、それとほぼ同じものが千代田区議会に出回った告発文にも掲載されていた。「ほぼ」というのは、小島氏の記事にあるA氏作成の文案が日本語で、千代田区告発文が英語の違いだ。インパクトは同じである。 日付は令和4(2022)年5月24日だった。黒鉄喜久蔵(ペンネーム)と記され、続報も示唆されていたが、それはなかった。当時、千代田区では「もうひとつの告発文」が話題だった』、「もうひとつの告発文」とはどういうことなのだろう。
・『メール文章の信憑性  千代田区で公共工事に影響力を行使する自民党の嶋崎秀彦区議に関するもので、「千代田区元契約課職員有志」が差出人となり警視庁捜査2課に次のような告発文を送った。 <嶋崎秀彦区議は、歴代の契約担当の幹部職員に対し、公共施設建設に伴う管工事にかかわる部分について、入札業者名を聞き出し、その情報を自身と関係のある管工事事業者に伝え、便宜供与を行なっています> 告発状の日付は令和4(22)年8月30日。これを受けて警視庁の捜査は始まり、嶋崎区議は今年2月から3月にかけて、官製談合防止法違反罪やあっせん収賄罪で逮捕、起訴され被告となった。 筆者はこの事件取材を行い、「現代ビジネス」で<江東区長の「選挙違反」だけでなく、千代田区でも…「不正とカネ」まみれの都政に巣食う「しがらみ政治」>と題して23年11月16日に配信した。 同時に、樋口氏が加担したとされる、小池氏の学歴詐称の隠蔽工作疑惑についても取材を進めた。文書に残されたメールの履歴と当時の小池氏や樋口氏、都議会の動きを照合、当時を知る議会関係者や都庁担当記者に話を聞いたが、メールに記載された文書の信憑性は確認できなかった。 なにより記載されていたメールは印刷された文書のコピーである。メールがアドレスを含め、いくらでも改ざんできるのは、06年に発覚した「偽メール事件」で明らかであり、怪文書の存在を表にすることはできなかった。偽メール事件は告発した代議士の辞職(その後自殺)につながり、前原誠司民主党代表の引責辞任を引き起こした』、「記載されていたメールは印刷された文書のコピーである。メールがアドレスを含め、いくらでも改ざんできるのは、06年に発覚した「偽メール事件」で明らかであり、怪文書の存在を表にすることはできなかった」、なるほど。
・『小島氏の結論  だが、告発状の意味するところは大きい。小島氏が指摘しているように、A氏が書いた原案とフェイスブックに掲載された「カイロ大声明文」との違いは、小池氏が「最も気にしていた部分」である。 小島氏は、「卒業名簿にその記載がある」という部分が削られた理由として、卒業名簿に名前があるかどうかに疑念が残るからではないかと推察し、「公正な審理と手続きを経てなされた」が削除されたのは、実際には審理も手続きもしていなかったから、と読む。 また、二つ目の変更点として、A氏案の「日本、エジプト双方の法令に基づき適切な対応を検討している」から日本が削られて、「エジプト法令に則り」となっていることに関し、仮に日本で裁く場合、裁判所が小池氏に証言などの協力を依頼する可能性があるからではないか、と推察した。 小島氏の結論はこうだ。 <いずれにせよ声明文は、図らずも、私が発案して、A氏が文案を作成した。それに小池さん自身が修正を加えた>  それをもとにこう結論付けた。 <大学を卒業していない小池さんは、声明文を自ら作成し、疑惑を隠蔽しようとしたのです>』、「声明文は、図らずも、私が発案して、A氏が文案を作成した。それに小池さん自身が修正を加えた>  それをもとにこう結論付けた。 <大学を卒業していない小池さんは、声明文を自ら作成し、疑惑を隠蔽しようとしたのです」、なるほど。
・『逃げ切りはありえない  小島氏は取材依頼のあった記者を集めて、4月12日に弁護士会館で説明会を開き、17日には日本外国特派員協会で記者会見を行なって詳細に説明した。環境庁の官僚として水俣病問題に真剣に取り組んだ小島氏は、「詐称は許されず、小池氏のような都知事にして首相候補でもある有力政治家が、エジプトに弱味を握られてはならない」という強い思いで告発に及んだ。 隠蔽工作に図らずも絡んだという忸怩たる思いもあり、告発は続けるだろうし、今は匿名のAさんが表に出ることも考えられよう。 全ての責任を負うべきは小池氏だが、千代田区長という公職にある樋口氏の責任も重い。告発文が指摘するまでもなく、コロナ禍の緊急事態宣言下にも関わらず小池氏が、区長選において連日応援に駆け付けたのは異例なことだった。都議1期の実績しかない樋口氏が、自公が推薦する候補を大差で破ったのは、小池氏の応援の賜物である。 それだけに、小池氏の隠蔽工作にどう加担したのか、小池氏からどんな指示を受け、A氏とどんなやり取りをしたのかを含め、説明責任を果たす義務がある。 筆者は樋口氏のアドレスに改めて「取材依頼」のメールを送ったが返事はない。なにより樋口氏は、発売日以降、騒動を避けるように、この件に関して情報を発信していない。もちろん逃げ切りはありえない――。 筆者連載〈【実名告発】「そういうことにしちゃったの?」「うん」と…小池百合子「虚飾の履歴」を50年間秘めていた「カイロ時代の同居人」の思い〉も、合わせてお読みください』、「全ての責任を負うべきは小池氏だが、千代田区長という公職にある樋口氏の責任も重い。告発文が指摘するまでもなく、コロナ禍の緊急事態宣言下にも関わらず小池氏が、区長選において連日応援に駆け付けたのは異例なことだった。都議1期の実績しかない樋口氏が、自公が推薦する候補を大差で破ったのは、小池氏の応援の賜物である。 それだけに、小池氏の隠蔽工作にどう加担したのか、小池氏からどんな指示を受け、A氏とどんなやり取りをしたのかを含め、説明責任を果たす義務がある」。「小池氏が、区長選において連日応援に駆け付けたのは異例なことだった。都議1期の実績しかない樋口氏が、自公が推薦する候補を大差で破ったのは、小池氏の応援の賜物である。 それだけに、小池氏の隠蔽工作にどう加担したのか、小池氏からどんな指示を受け、A氏とどんなやり取りをしたのかを含め、説明責任を果たす義務がある」、その通りである。

第三に、4月20日付け日刊ゲンダイ「消える小池都知事の神通力…「学歴詐称疑惑」再燃で動員に陰り 重大選挙「2連敗」回避に躍起」を紹介しよう。
・『“女帝”の神通力もここまでか。元側近の告発で、学歴詐称疑惑が再燃している小池都知事。疑惑払拭に至らず、焦燥感を募らせている。 2020年の都知事選直前にエジプトのカイロ大学が小池氏の卒業を証明する声明文を公表したが、元側近の小島敏郎氏は声明文について「小池知事が作成に関与した」と告発。声明文の書きぶりを巡って、小池氏と側近らが相談していたメールを提示した上で、小池氏がカイロ大卒業の事実を偽装したと訴えている。 先週に続き、19日の小池都知事の定例会見でもこの問題に質問は及んだ。小池氏は「私自身が関知しているものではない」と声明文作成への関与を否定したが、側近らと相談したか否かについては触れずじまい。疑惑払拭とは程遠い内容で、当分はこの問題を引きずることになる』、「元側近の小島敏郎氏は声明文について「小池知事が作成に関与した」と告発。声明文の書きぶりを巡って、小池氏と側近らが相談していたメールを提示した上で、小池氏がカイロ大卒業の事実を偽装したと訴えている」、なるほど。
・『「命の危険を感じる」と対立候補を批判  小池氏は相変わらずのニヤケ顔だったとはいえ、内心では焦りを募らせているようだ。小池氏は28日投開票の衆院東京15区補欠選挙で作家・乙武洋匡氏を支援。情勢を聞かれると、「選挙活動の範囲を逸脱している」とし、16日の告示日に乙武陣営のすぐ隣で大音量で演説をぶった対立候補への批判を展開した。) 確かに当日は、小池氏が「選挙スタッフが命の危険を感じるような場面があった」と言うのも大袈裟ではないほどだった。ただ、そんな妨害の影響を差し引いても、乙武陣営の情勢は絶望的。全面支援する乙武氏が落選すれば、小池氏への大ダメージは必至だ。 「複数の情勢調査によると、立憲民主党の候補がリード。乙武さんは日本維新の会の候補の後塵を拝し、沈んでいます。過去の不倫スキャンダルが響いているようです。知事の学歴詐称疑惑再燃の影響も否めません」(地元関係者)』、「乙武陣営の情勢は絶望的。全面支援する乙武氏が落選すれば、小池氏への大ダメージは必至だ」、なるほど。
・『目黒区長選の応援演説でも聴衆わずか  小池氏には、もうひとつ落とせない選挙がある。21日投開票の東京・目黒区長選だ。 最終盤の情勢は、小池氏率いる「都民ファーストの会」(都ファ)推薦の元都議・伊藤悠氏と現職で無所属の青木英二氏の大接戦である。2人はもともと民主党所属で支持層がかぶる状況の中、他にも立憲推薦の元都議・西崎翔氏も出馬したことで「票が割れかねない」(区政関係者)ことが原因だという。 小池氏は19日、子飼いの伊藤氏の街宣に応援入り。14日の告示日に続き2度目だ。JR目黒駅前で「伊藤さんを押し上げてください!」と懸命に訴えたが、聴衆は300人程度で、足を止める人はごくわずか。かつては小池氏が街頭に立てば、1000人ほどの聴衆が集まったものだが、動員力はガタ落ち。疑惑再燃の影響か、神通力の凋落は明らかだった。) 伊藤氏までが当選を逃せば、小池氏の求心力は地に落ちてもおかしくない。都ファ関係者はこう言う。 「知事は、昨年末の江東区長選で都ファ推薦の候補を当選させ、年明けの八王子市長選では自公推薦の候補を支援して勝利に導き、勢いをつけた。さらに、目黒区長選、東京15区で勝ちを重ねることで、今年7月の知事3選にこぎ着ける絵を描いている。この2つの選挙は何としても勝たなければ、と思っているはずです」 疑惑がくすぶり続ける中、女帝は面目を保てるだろうか』、「目黒区長選」は現職が勝利し、「小池氏」の支持候補は落選、「女帝は面目」を潰したことになる。
 
第四に、4月23日付け日刊ゲンダイ「小池都知事に忍び寄る「政治生命」の危機…目黒区長選で“子飼い候補”落選、公明党もソッポ」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/339292
・『“子飼い”の落選に、さぞ焦っているに違いない。28日投開票の衆院3補欠選挙で、東京15区から出馬した作家・乙武洋匡候補を支援する小池都知事が窮地だ。21日に投開票された東京・目黒区長選で全面バックアップした「都民ファーストの会(都ファ)」の伊藤悠元都議が落選。小池知事自身の求心力低下は必至だ。 区長選は、無所属現職の青木英二区長が約2万5000票を獲得して当選。 伊藤氏は約2万票を得たが、次点に沈んだ。小池知事は選挙期間中に再三、伊藤氏の街宣に駆けつけ「目黒には3つの名物がある。目黒のサクラ、目黒のサンマ、伊藤悠だ」などと応援していたが、あえなく“撃沈”した格好である。 「青木、伊藤両氏はもともと民主党所属で、支持層がかぶる。そこに、立憲民主党推薦の元都議も出馬。いわゆる『民主系』支持層の票が割れた結果、伊藤氏は当選に届かなかった」(地元関係者) 敗因は他にもある。小池知事と良好な関係にある公明党が伊藤支援に動かなかったことだ。都ファ関係者は「公明票が青木陣営に流れてしまった」とこぼす。) 公明関係者はこう言う。 「定数3の都議選(目黒区選挙区)で、伊藤さんと公明候補はしのぎを削ってきた経緯があり、伊藤さんを支援する理由はない。今回は完全な自主投票だった」』、「定数3の都議選(目黒区選挙区)で、伊藤さんと公明候補はしのぎを削ってきた経緯があり、伊藤さんを支援する理由はない。今回は完全な自主投票だった」、これでは当選はおぼつかない。
・『狂った都知事3選のシナリオ  小池知事は、これまでの都政運営で公明の提案を“丸のみ”し、友好関係を築いてきた。その結果、2020年の前回知事選では支援を得るに至った。加えて、公明の支持母体・創価学会の女性部には「小池ファン」も多いとされる。それにもかかわらず、今回は公明にソッポを向かれてしまったわけだ。 「東京15区補選を巡っては、公明が毛嫌いする不倫スキャンダルを抱えた乙武さんの擁立を、小池知事が主導。一時、浮上した相乗り推薦が立ち消えになりました。さらに、小池知事自身も学歴詐称疑惑が再燃。公明が小池知事と距離を取り始めてもおかしくありません」(永田町関係者) 前出の公明関係者は「我々の支持層は小池さんへの好き嫌いで票を投じるわけではない」と言い切った。今回の一件で、小池氏の知事3選シナリオに狂いが生じかねない。) 「知事は、昨年末の江東区長選で都ファ推薦の候補を勝たせ、年明けの八王子市長選では自公推薦の候補を支援して当選に導きました。さらに、目黒区長選、東京15区で勝ちを重ねることで、今年7月の知事3選につなげる思惑があった。そう考えると、目黒区長選の負けはかなり痛い。東京15区の情勢も絶望的で、『連敗』濃厚です。さらに、公明まで離れれば、知事3選も遠のくでしょう」(都政関係者) さしもの“女帝”も政治生命の危機だ』、「東京15区補選を巡っては、公明が毛嫌いする不倫スキャンダルを抱えた乙武さんの擁立を、小池知事が主導。一時、浮上した相乗り推薦が立ち消えになりました。さらに、小池知事自身も学歴詐称疑惑が再燃。公明が小池知事と距離を取り始めてもおかしくありません・・・目黒区長選の負けはかなり痛い。東京15区の情勢も絶望的で、『連敗』濃厚です。さらに、公明まで離れれば、知事3選も遠のくでしょう」、首相の座など夢のまた夢になったようだ。いよいよ「女帝」の最後の時が近づいたようだ。
タグ:「最初の就職先の一橋大学社会科学古典資料センターに正直にこの経歴を提出してしまったのだ。 国立大学のチェックは厳しく、この証明を得るため聴講していた教授に頼んで証明書を書いてもらった。自分で文面を書いて、教授にサインしてもらったのだ」、海外の大学院などなら手間も大変だろうが、国内で済んだだけ幸運だった。 「大学のブランド偏重社会である。有名大学の名前さえ出せば一生楽に暮らせる社会ともいえる」、「ブランド偏重社会」はともかく、「有名大学の名前さえ出せば一生楽に暮らせる社会」とは誇張が過ぎるようだ。 的場 昭弘氏による「小池都知事の学歴詐称問題の裏にある国際問題 第4次中東戦争とオイルショックの時代」 東洋経済オンライン (その11)(小池都知事の学歴詐称問題の裏にある国際問題 第4次中東戦争とオイルショックの時代、小池都知事の学歴詐称・隠蔽に「現千代田区区長が加担」と告発状…その全内幕 説明責任を果たすべき、消える小池都知事の神通力…「学歴詐称疑惑」再燃で動員に陰り 重大選挙「2連敗」回避に躍起、小池都知事に忍び寄る「政治生命」の危機…目黒区長選で“子飼い候補”落選、公明党もソッポ) 小池都知事問題 「小池氏の父親である小池勇二郎氏・・・は実業家として海外との取引関係の仕事をしていた人物であり、日本の多くの黒幕とのつながりがあった人物」、なるほど。 「彼女の面倒をエジプトで見たのは、勇二郎氏と懇意にしていたエジプトの要人アベル・カデル・ハテムという人物だという。1913年生まれの政治家でナセルの革命に参加し、その後エジプトの要職を得て、日本とエジプトの友好協会の理事長を務めていたという・・・中東諸国が提起したイスラエルの1967年の占領地域からの即時撤退という提案である。 日本はなんとこれを暗に支持したのである。これはアメリカをいたく怒らせた。 やがてアメリカの国務長官だったキッシンジャーがやってきて、日本政府に苦言を呈するが、それがやがてアメリカの報復、すなわちロッキード事件となるというのはかなり知られた話である」、自主外交の限界を示した出来事だった。 「日本政府もアメリカとの関係にまで発展させたくないであろう。 だからこそマスコミは、小池氏の卒業詐称という個人的な問題に終始し、その当時の日本とエジプトとの関係、そして小池氏の父親にさかのぼる、日本のドンとの関係に触れたくないのである」、その通りだ。 現代ビジネス 伊藤 博敏氏による「小池都知事の学歴詐称・隠蔽に「現千代田区区長が加担」と告発状…その全内幕 説明責任を果たすべき」 「もうひとつの告発文」とはどういうことなのだろう。 「記載されていたメールは印刷された文書のコピーである。メールがアドレスを含め、いくらでも改ざんできるのは、06年に発覚した「偽メール事件」で明らかであり、怪文書の存在を表にすることはできなかった」、なるほど。 「声明文は、図らずも、私が発案して、A氏が文案を作成した。それに小池さん自身が修正を加えた>  それをもとにこう結論付けた。 <大学を卒業していない小池さんは、声明文を自ら作成し、疑惑を隠蔽しようとしたのです」、なるほど。 「全ての責任を負うべきは小池氏だが、千代田区長という公職にある樋口氏の責任も重い。告発文が指摘するまでもなく、コロナ禍の緊急事態宣言下にも関わらず小池氏が、区長選において連日応援に駆け付けたのは異例なことだった。都議1期の実績しかない樋口氏が、自公が推薦する候補を大差で破ったのは、小池氏の応援の賜物である。 それだけに、小池氏の隠蔽工作にどう加担したのか、小池氏からどんな指示を受け、A氏とどんなやり取りをしたのかを含め、説明責任を果たす義務がある」。 「小池氏が、区長選において連日応援に駆け付けたのは異例なことだった。都議1期の実績しかない樋口氏が、自公が推薦する候補を大差で破ったのは、小池氏の応援の賜物である。 それだけに、小池氏の隠蔽工作にどう加担したのか、小池氏からどんな指示を受け、A氏とどんなやり取りをしたのかを含め、説明責任を果たす義務がある」、その通りである。 日刊ゲンダイ「消える小池都知事の神通力…「学歴詐称疑惑」再燃で動員に陰り 重大選挙「2連敗」回避に躍起」 「元側近の小島敏郎氏は声明文について「小池知事が作成に関与した」と告発。声明文の書きぶりを巡って、小池氏と側近らが相談していたメールを提示した上で、小池氏がカイロ大卒業の事実を偽装したと訴えている」、なるほど。 「乙武陣営の情勢は絶望的。全面支援する乙武氏が落選すれば、小池氏への大ダメージは必至だ」、なるほど。 「目黒区長選」は現職が勝利し、「小池氏」の支持候補は落選、「女帝は面目」を潰したことになる。 日刊ゲンダイ「小池都知事に忍び寄る「政治生命」の危機…目黒区長選で“子飼い候補”落選、公明党もソッポ」 「定数3の都議選(目黒区選挙区)で、伊藤さんと公明候補はしのぎを削ってきた経緯があり、伊藤さんを支援する理由はない。今回は完全な自主投票だった」、これでは当選はおぼつかない。 「東京15区補選を巡っては、公明が毛嫌いする不倫スキャンダルを抱えた乙武さんの擁立を、小池知事が主導。一時、浮上した相乗り推薦が立ち消えになりました。さらに、小池知事自身も学歴詐称疑惑が再燃。公明が小池知事と距離を取り始めてもおかしくありません・・・目黒区長選の負けはかなり痛い。 東京15区の情勢も絶望的で、『連敗』濃厚です。さらに、公明まで離れれば、知事3選も遠のくでしょう」、首相の座など夢のまた夢になったようだ。いよいよ「女帝」の最後の時が近づいたようだ。
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小池都知事問題(その10)(神宮外苑の再開発 日本人ではない私が懸念する理由…無視できない疑念と横暴の数々、「小池百合子首相」誕生の可能性はまだある!政治学者が本気で期待するワケ、女帝・小池百合子氏が大誤算で窮地へ…補選に向けて発覚した「驚きの数字」 まさかこれほどまでとは…) [国内政治]

小池都知事問題については、本年3月11日に取上げた。今日は、(その10)(神宮外苑の再開発 日本人ではない私が懸念する理由…無視できない疑念と横暴の数々、「小池百合子首相」誕生の可能性はまだある!政治学者が本気で期待するワケ、女帝・小池百合子氏が大誤算で窮地へ…補選に向けて発覚した「驚きの数字」 まさかこれほどまでとは…)である。

先ずは、本年4月5日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社長のロッシェル・カップ氏による「神宮外苑の再開発、日本人ではない私が懸念する理由…無視できない疑念と横暴の数々」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/341423
・『100年近く都心の緑を守ってきた明治神宮外苑だが、大規模再開発によって多くの樹木が伐採されることになり、昨年から論争を巻き起こしている。故・坂本龍一氏や作家の村上春樹氏ら各界の有識者が声明を出したり、ロックバンド・サザンオールスターズが再開発に異を唱える歌を発表したりするなど、世論の反発が波及している。それにもかかわらず、再開発工事が強行されているのはなぜなのか。夏の東京都知事選挙の争点にもなるといわれ、改めてこの問題を考える』、興味深そうだ。
・『なぜ日本人でもないのに「再開発」に必死にこだわるのか  私は米国人で、30年間日本と米国を行き来して、経営コンサルタントとして働く一方、2年前から神宮外苑再開発計画の見直しを求める運動を率先して行っています。 日本人でもないのに、なぜ神宮外苑を守るために、これほど必死に闘うのかと多くの人に聞かれます。 きっかけは、偶然見たニュースでした。2022年2月、東京都の都市計画審議会が神宮外苑再開発計画を承認したというニュースです。約1000本の樹木が伐採されることをはじめ、問題の多い再開発が、十分な周知もディスカッションもないまま、決定されたことに大きな驚きと疑問を覚えました。 神宮外苑再開発は、本来できないはずの地域に、制度や条例をねじ曲げてでも強引に再開発を可能にしようという、異常な手法の計画だと考えています。何よりも都民、市民の利益を優先すべき東京都が、どうしてこれほど事業者のために献身的に動くのかは大きな疑問です。歴史的価値の高い都市資産である神宮外苑に、もっと敬意を払うべきなのではと思います。 ショックを受けた私は、すぐにオンライン署名を立ち上げ、計画について住民とオープンに意見交換や議論することを求めました。 私はこのように社会にコミットすることに国籍は関係ないと思っています。「Think global, act local(グローバルに考え、ローカルに行動する)」が私の信念です。世界のどこであろうと、自分が住む愛着のある街、地域社会に問題を感じたら、情報を集め、議論し、解決に向かって貢献しようとするのは自然なことだと思っています。 日本では、なぜか環境や社会の問題について発言を控えたがる経営者もいるようですが、米国や欧州では、重要な社会問題について発言し関与することは、ビジネスリーダーとしての社会的責務だと考えられています』、「東京都の都市計画審議会が神宮外苑再開発計画を承認・・・約1000本の樹木が伐採されることをはじめ、問題の多い再開発が、十分な周知もディスカッションもないまま、決定されたことに大きな驚きと疑問を覚えました」、同感である。
・『再開発で何が失われるのか 〈低下する緑の質と環境〉  今回の計画を、事業者(三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター〈JSC〉、伊藤忠商事)や都知事は、「緑の更新」という言葉を使います。しかし、古木は不要だと切り捨て、若木に取り換えればいいという考えは、短絡的で、サステナブルな時代の感覚に合っているとはいえません。 また「開発後に緑の割合は増える」と言いますが、それは葉の密度の濃い古木と、そうではない若木や芝生を均一に扱う面積比から割り出した、巧妙に錯覚をもたらす作為的な数字といえます。 再開発されれば、若木や屋上緑化や芝生などの面積を増やした分、あたかも緑化が進んだようにみえるでしょう。しかし、実際には樹齢を重ねた多くの大木が失われることにより、都市のヒートアイランド現象の軽減に貢献する緑の体積は減り、質的には低下してしまうのです。 また、改修して保存活用可能な建物を壊して建て替えるスクラップ・アンド・ビルドは、膨大な二酸化炭素を排出することになり、脱炭素化が進む世界の潮流に全く逆行しています』、「再開発されれば、若木や屋上緑化や芝生などの面積を増やした分、あたかも緑化が進んだようにみえるでしょう。しかし、実際には樹齢を重ねた多くの大木が失われることにより、都市のヒートアイランド現象の軽減に貢献する緑の体積は減り、質的には低下してしまうのです」、「「開発後に緑の割合は増える」と言いますが、それは葉の密度の濃い古木と、そうではない若木や芝生を均一に扱う面積比から割り出した、巧妙に錯覚をもたらす作為的な数字といえます。 再開発されれば、若木や屋上緑化や芝生などの面積を増やした分、あたかも緑化が進んだようにみえるでしょう。しかし、実際には樹齢を重ねた多くの大木が失われることにより、都市のヒートアイランド現象の軽減に貢献する緑の体積は減り、質的には低下してしまうのです」、なるほど。
・『〈問われる民主性〉  過剰な高度利用による高層ビルと巨大施設の建て替えという、無謀な再開発の犠牲になるのは、樹木だけではありません。 スポーツクラスター(一帯をスポーツ施設の集積地にすること)」という目標を掲げておきながら、既存の軟式野球場、ゴルフ練習場、フットサルコート、バッティングセンターなど、一般市民が利用できる公益性の高い施設が全て廃止されるのは大きな矛盾です。 小池百合子都知事は、情報開示と民主的な都政を掲げていますが、このプロジェクトの進め方は真逆です。21年12月に開かれた住民説明会でも、一方的に計画内容の説明をした上で、計画はすでに決まったことであり、変更は認められないと告げるだけでした。十分な周知もないまま、22年2月の都市計画審議会において「議論は十分尽くされた」と採決を強行し可決。事業者ありき、再開発推進が前提の住民不在の決定でした。それから約2年がたった今も、情報の少なさ、住民や専門家の意見を顧みない決定プロセスは変わっていません。 そのため、景観・環境破壊を含め、風害、騒音、あるいは長期の工事期間中の災害時の避難対策の不備など、深刻な住民被害の問題を抱えたまま、非民主的な再開発は進んでいます』、「スポーツクラスター・・・」という目標を掲げておきながら、既存の軟式野球場、ゴルフ練習場、フットサルコート、バッティングセンターなど、一般市民が利用できる公益性の高い施設が全て廃止されるのは大きな矛盾です・・・住民説明会でも、一方的に計画内容の説明をした上で、計画はすでに決まったことであり、変更は認められないと告げるだけでした。十分な周知もないまま、22年2月の都市計画審議会において「議論は十分尽くされた」と採決を強行し可決。事業者ありき、再開発推進が前提の住民不在の決定でした・・・景観・環境破壊を含め、風害、騒音、あるいは長期の工事期間中の災害時の避難対策の不備など、深刻な住民被害の問題を抱えたまま、非民主的な再開発は進んでいます」、由々しいことだ。
・『再開発を不公平に先導する東京都の責任  小池都知事は、再開発は民間事業として進められているのであり、都として介入することはできないと言います。しかし、この再開発事業は都が発案したことに始まっています(参照:東京都都市整備局「岸記念体育会館の移転等に関する主な経緯」)。「東京2020大会後の神宮外苑地区のまちづくり指針」にかなう市街地再開発として、都知事が施行を認可したからこそ、実施されているのです。その事実を無視し、責任から逃れようとするのは不誠実です。 東京都は、再開発事業を進めるに当たり、まずオリンピック・パラリンピック開催のための国立競技場建て替えを機に、建築物の高さ制限を、外苑一帯にまでエリアを広げ、大幅に緩和しました。そして、都が独自に作った「公園まちづくり制度」という名の「要綱」により、3.4ヘクタールの区域を都市計画公園から削除するという前代未聞の荒技を用いて、高層ビル建設の敷地を確保しました。その際、ラグビー場は「公園として利用されていないスペース」だからという理屈をつけています。その上、「再開発等促進区」という土地の高度利用を目的とした手法を駆使し、容積率を極限まで拡大して積み上げ、本来この地区には建てられないはずの超高層ビルの建設を可能にしてしまいました。 それだけではありません。 神宮外苑は創建時より、その景観や環境が保護されるべきものとして風致地区に指定されています。 しかし20年、東京都は、風致地区条例の許可権を持つ新宿区に対し、市街地再開発エリアについて最も保全の厳しい基準から一番緩い基準へと変更するよう依頼し、区議会や都市計画審議会などに諮ることなく決裁しました。これにより、樹木伐採や建築の高さ基準は、事業者にとって都合のいいように、大幅に緩和されてしまいました。 また、神宮外苑再開発の環境アセスメント(影響評価)に提出された評価書には重大な誤りや虚偽があり、正しい判断とは認められないことを、日本イコモス国内委員会など専門家が厳しく指摘してきました。 しかし、23年1月の環境アセスメントの最終プロセスにおいて、東京都は審議会委員からの懸念意見を「助言」という制限をかけて無力化しました。そして、審議会会長が「虚偽と指摘された評価書に基づいた着工届に、ゴーサインを出すことは難しい」と明言したにもかかわらず、この時点で審議を打ち切りにし、強引に施行認可をしてしまいました。このような都の横暴なやり方に対して、環境アセスメントの世界的な学会「国際影響評価学会(IAIA)」や、国内の権威ある「日本弁護士連合会(日弁連)」からも、公式声明により非難されたことは、恥ずべき事態です。 事業者も都も、口をそろえて「法的にも、手続きにも問題はない」と言いますが、そもそも両者が結託し、事業計画に合わせてガイドラインを作り、無理やりな解釈で制度に当てはめたり、区域を削除したり、条例の方を変更したり、あるいは審議会運営を操作したりしているのです。このようにゆがめられた都市計画行政は実に不公平であり、非民主的であると言わざるを得ません』、「小池都知事は、再開発は民間事業として進められているのであり、都として介入することはできないと言います。しかし、この再開発事業は都が発案したことに始まっています・・・都知事が施行を認可したからこそ、実施されているのです。その事実を無視し、責任から逃れようとするのは不誠実です・・・オリンピック・パラリンピック開催のための国立競技場建て替えを機に、建築物の高さ制限を、外苑一帯にまでエリアを広げ、大幅に緩和しました。そして、都が独自に作った「公園まちづくり制度」という名の「要綱」により、3.4ヘクタールの区域を都市計画公園から削除するという前代未聞の荒技を用いて、高層ビル建設の敷地を確保・・・風致地区条例の許可権を持つ新宿区に対し、市街地再開発エリアについて最も保全の厳しい基準から一番緩い基準へと変更するよう依頼し、区議会や都市計画審議会などに諮ることなく決裁しました。これにより、樹木伐採や建築の高さ基準は、事業者にとって都合のいいように、大幅に緩和・・・環境アセスメントの最終プロセスにおいて、東京都は審議会委員からの懸念意見を「助言」という制限をかけて無力化しました。そして、審議会会長が「虚偽と指摘された評価書に基づいた着工届に、ゴーサインを出すことは難しい」と明言したにもかかわらず、この時点で審議を打ち切りにし、強引に施行認可をしてしまいました。このような都の横暴なやり方に対して、環境アセスメントの世界的な学会「国際影響評価学会(IAIA)」や、国内の権威ある「日本弁護士連合会(日弁連)」からも、公式声明により非難されたことは、恥ずべき事態です」、特に「環境アセスメント」の「審議を打ち切りにし、強引に施行認可をしてしまいました」、乱暴極まりないやり方だ。
・『明治神宮への疑問、利用される「内苑の護持」  当初、最大の地権者である明治神宮をはじめとした事業者は「老朽化した神宮球場の建て替え」を再開発の主な理由としていましたが、だんだんと都知事までも口裏を合わせ「内苑の護持のため」と言い始めるようになります。 つまり、広大な内苑の維持管理費用が明治神宮の財政を圧迫し、その救済のため、より収益を上げるよう外苑の施設の更新・増設が必要だというのです。内苑を支えるため、外苑はもっと稼がなくてはならないという主張です。 しかし、一宗教法人の利益の便宜を図るために、公益を損ねるような再開発が進められていいのでしょうか。「内苑の護持」という言い分は、再開発を正当化するために利用される口実のように思えます。 最近の報道で、今から20年も前の03年に、明治神宮の依頼を受け、都市計画や造園学の専門家がまとめた「神宮外苑の整備構想」があったことが分かりました。それは創建の理念を尊重した「外苑の環境を壊さないよう、神宮の維持のための必要最小限の計画」であり、造営当時のように住民から行政までを巻き込んで事業を進める民主的な構想でした。しかし、この構想は当時のゼネコンやデベロッパー、都などに説明したものの、賛同者が集まらず実現には至りませんでした。 その後、オリンピック・パラリンピック招致を機に、現在のデベロッパー主導の大規模再開発計画が浮上したのですが、明治神宮がどのようにして、計画に同意したのかは明らかではありません。 たしかに内苑の維持は重要なことですが、そのために外苑を犠牲にするような現在の計画が唯一の選択肢だとは思えません。03年の構想がそうであったように、もっと環境に配慮した計画に見直すこともできるのではないでしょうか。 あるいは、内苑の社殿を囲む森は神域として明治神宮が守り、宝物殿前の風景式庭園などは都市公園として国や都などが公的に管理することで、経済的負担を軽減することも可能だと思います』、「内苑の維持は重要なことですが、そのために外苑を犠牲にするような現在の計画が唯一の選択肢だとは思えません。03年の構想がそうであったように、もっと環境に配慮した計画に見直すこともできるのではないでしょうか」、なるほど。
・『緑の更新でも老朽化でもない再開発の理由  樹木伐採に対する批判を受け、再開発は「緑の更新に必要」「木を切らずにこの計画は成り立たない」と明治神宮は説明しています。しかし、それならば、木を切らずにできる計画に見直せばいいのではないでしょうか。 野球場とラグビー場の用地を入れ替えず、そして高層ビルを建設しなければ、大量の樹木伐採をすることなく景観も破壊されず、周辺住民の被害も軽減するのです。 建築の専門家は、2つのスタジアムの改修による保存活用は可能であると指摘しています。日本イコモス国内委員会も、新建築家技術者集団も、樹木伐採を必要としない改修による代替案を出していますが、受け入れたくない事業者は、それを無視し続けています。 実際に、神宮球場より古い甲子園球場は、シーズンオフを利用し試合を継続しながら改修工事を行い、次の100年に向かって見事に再生を果たしています。なぜ神宮球場はそうしないのでしょう。なぜ現在の計画が唯一無二のプランであると言い張るのでしょうか。 事業者は、表向きは「老朽化」による施設の建て替え、その際の「競技の継続性」を理由に、野球場とラグビー場の用地を入れ替えて新設するのだとしていますが、ではなぜ「3棟もの超高層ビル」の建設が必要なのかという疑問には答えていません。 再開発の真の狙いが、都市計画公園の中に無理やりスペースを確保し、異常なまでに容積率を拡大した高層ビル建設によってもたらされる莫大(ばくだい)な利益にあるとしか思えません』、「野球場とラグビー場の用地を入れ替えず、そして高層ビルを建設しなければ、大量の樹木伐採をすることなく景観も破壊されず、周辺住民の被害も軽減するのです。 建築の専門家は、2つのスタジアムの改修による保存活用は可能であると指摘しています。日本イコモス国内委員会も、新建築家技術者集団も、樹木伐採を必要としない改修による代替案を出していますが、受け入れたくない事業者は、それを無視し続けています。 実際に、神宮球場より古い甲子園球場は、シーズンオフを利用し試合を継続しながら改修工事を行い、次の100年に向かって見事に再生を果たしています。なぜ神宮球場はそうしないのでしょう・・・ではなぜ「3棟もの超高層ビル」の建設が必要なのかという疑問には答えていません。 再開発の真の狙いが、都市計画公園の中に無理やりスペースを確保し、異常なまでに容積率を拡大した高層ビル建設によってもたらされる莫大(ばくだい)な利益にあるとしか思えません」、なるほど。
・『一人の市民として声を上げていく  この頃よく「環境アクティビストになりましたね」といわれますが、自分では「民主主義アクティビスト」だと感じています。 この活動を通じて、神宮外苑を守りたいという多くの人たちとつながり、情報を共有して知れば知るほど疑問は拡大していくばかりです。開発の環境への悪影響は言うまでもなく、計画の進め方についても多くの問題があること、その根本的な問題は民主主義の欠如だと気付きました。 そして、これは神宮外苑だけの問題ではなく、都内や日本中の多くの公園や緑地が開発事業によって脅かされている現実を知りました。皆同じように企業の利益、政治家の利権、それに癒着する行政が一体となって、公益性や民主性をないがしろにし、市民が大切にしてきた場所や景観を奪い、結果として環境へのダメージや樹木伐採という形で顕在化しています。 神宮外苑を巡る議論は、再開発による環境破壊の典型として広がりを見せ、過剰な再開発に抵抗する市民にとって励みになっているといわれています。コモンスペースである公園や街の景観が、市民が皆で考える課題であることは、もっと注目されるべきです。これからも、一人の市民として、多くの同じ思いの人たちと共に声を上げていきたいと思います』、「神宮外苑を巡る議論は、再開発による環境破壊の典型として広がりを見せ、過剰な再開発に抵抗する市民にとって励みになっているといわれています。コモンスペースである公園や街の景観が、市民が皆で考える課題であることは、もっと注目されるべきです。これからも、一人の市民として、多くの同じ思いの人たちと共に声を上げていきたいと思います」、大いに頑張ってもらいたいものだ。

次に、4月9日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した立命館大学政策科学部教授の上久保誠人氏による「「小池百合子首相」誕生の可能性はまだある!政治学者が本気で期待するワケ」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/341830
・『政治資金パーティーを巡る「裏金問題」を受けて、安倍派と二階派の議員に処分が下された。その中には、小池百合子東京都知事の「国政復帰の後ろ盾」と目された大物議員も含まれる。これによって、小池知事の自民党復帰や総裁選出馬は先送りになったと見る向きは多い。だが、本当にそうなのか――。政治学者が大胆な説を展開する』、興味深そうだ。
・『裏金議員の処分は不公平!? 岸田首相に自民党内から批判の声  自民党は4月4日、政治資金パーティーを巡る「裏金問題」を受けて、安倍派と二階派の議員ら39人を処分した。このうち、安倍派の座長を務めていた塩谷立(しおのやりゅう)元文部科学相と、安倍派で参議院側のトップだった世耕弘成前参院幹事長には「離党勧告」が出された。 このほか、下村博文元政務調査会長と西村康稔前経済産業相には「1年間の党員資格停止処分」が科された。ただし、2018年からの5年間において、収支報告書への不記載額が「3526万円」と最も多かった二階俊博元幹事長は処分の対象外となった。二階氏が次の衆議院選挙に立候補しない考えを表明し、事実上の「政界引退」宣言をしたためである。 一方、処分の対象となった39人には岸田派議員が含まれず、岸田文雄首相「本人」への処分もなかった。党内から「不公平だ」との声が上がったが、岸田首相はそうした批判を気にしていないようだ。国民からの支持率も低下しているものの、今の岸田首相には、上記の処分を断行できるほど強い権力・権限が集中しているといえる。 裏金問題が発覚する前の岸田内閣では、岸田派・安倍派・麻生派・茂木派が党内の主流派を形成していた。そして、岸田派を除く3つの派閥が首相の権力・権限を牽制(けんせい)および制限してきた(本連載第286回)。だが現在は、その派閥のほとんどが事実上消滅した。 麻生派だけは存続を決めたが、この派閥は岸田派と同じく、故・池田勇人元首相が立ち上げた池田派(旧宏池会)を源流としている。このことから、解散した岸田派が麻生派を頼って合流し、旧宏池会を復活させるのではないかという「大宏池会構想」がまことしやかにささやかれている。現段階ではあくまで臆測にすぎないが、実現した場合は、岸田首相の強力な後ろ盾となる可能性もある。 そのため厳密に言えば、現在の麻生派は「岸田首相の強力な牽制役」だとは言い切れない。こうした要因によって、今の岸田首相にはヒト・モノ・カネが集中している。結果、岸田首相の支持率は低下しているにもかかわらず、なぜか権力が強まっている。この不思議な状況を、本連載では「低支持率首相による独裁体制」と呼んでいる(第349回)』、「現在の麻生派は「岸田首相の強力な牽制役」だとは言い切れない。こうした要因によって、今の岸田首相にはヒト・モノ・カネが集中している。結果、岸田首相の支持率は低下しているにもかかわらず、なぜか権力が強まっている」、確かに不思議だ。
・『「首相交代」を阻止するべく強権振るう岸田首相  岸田首相の「強権」は今、9月の自民党総裁選での再選に向けた、自らの権力基盤の強化に向けて振るわれている。 従来の総裁選では、不人気な首相がその座を降りて新たなリーダーが就任すると、まるで政権交代が起きたかのようなフレッシュな印象を国民に与えた。この「疑似政権交代」は、旧体制での閉塞感を忘れさせる「最終兵器」として機能してきた(第285回)。 昨今の岸田首相は、この「疑似政権交代」が起きて新たなリーダーが誕生しないよう、着々と手を打っている。 最大派閥・安倍派は解散に追い込まれ、幹部はことごとく処分された。「ポスト岸田」と目されていた西村康稔前経済産業相には1年間の党員資格停止処分が下された。同じく萩生田光一前政調会長は1年間にわたって「党の役職停止」となった。 高市早苗経済安全保障担当相は無派閥であり、裏金とは無縁だとみられる。しかし、彼女を支持する議員の多くは、安倍派を中核とする保守派だ。 高市氏の支持者の中には、何らかの処分を受けた者もいる。処分の対象となった議員は、関係各所への説明・謝罪に追われる。次の選挙で落選の危機にあり、地元での政治活動に専念せねばならない。 当然、次の総裁選で誰を担ぐかを考える余裕はない。高市氏は総裁選出馬への意欲を隠さないが、「みこしを担ぐ人」が減ってしまうと総裁を目指すのは難しくなる。 また、現在は自民党の外にいる「最強の総裁候補」こと小池百合子東京都知事も、その動向が不透明になっている。詳しくは後述するが、その裏側でも岸田首相が「強権」を振るった可能性がある。 小池知事を巡っては、近く国政に復帰して自民党に入り、「日本初の女性首相」の座に就くための最後の挑戦として、総裁選に打って出るのではないかとうわさされてきた。 その挑戦の一歩目として、小池知事が衆議院東京15区補選(4月16日告示・28日投開票)に出馬する可能性が取り沙汰されてきた。この選挙区は、かつて自民党議員が汚職で二度辞職したことがあり、「自民党政治の腐敗の象徴」として注目を集めてきたエリアだ。 ところが、この衆議院東京15区補選に、作家で政治団体「ファーストの会」(*)副代表の乙武洋匡氏が出馬表明した。幅広く支持を得るため無所属として出馬するが、元々は小池知事が、ファーストの会の公認候補として擁立するために、乙武氏を副代表に迎えた経緯がある。小池知事の出馬の可能性は消滅し、国政復帰も断念したとみられている。 ※小池知事自身が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が、国政進出に向けて立ち上げた政治団体』、「衆議院東京15区補選に、作家で政治団体「ファーストの会」(*)副代表の乙武洋匡氏が出馬表明・・・小池知事の出馬の可能性は消滅し、国政復帰も断念したとみられている」、なるほど。
・『小池知事が出馬断念の裏で岸田首相が暗躍!?  小池知事はかねて、今回処分された萩生田前政調会長と親密な関係を築いてきた。今年1月には、萩生田氏のお膝元である東京都八王子市の市長選に小池知事が駆け付け、自民党推薦の初宿(しやけ)和夫氏を応援したこともある。 すでに萩生田氏が裏金問題の渦中にあったことから、選挙は異例の大苦戦となっていた。そこに小池知事が応援に入り、形勢を逆転させて初宿氏は辛勝できた。小池知事は萩生田氏の窮地を救い、恩を売った形となった。 そのため、小池知事が国政復帰して首相を目指すならば、萩生田前政調会長を中心に安倍派が担ぐ形になると思われた。しかし「派閥解散」によって、このシナリオは難しくなった。 萩生田氏だけでなく、事実上の政界引退を発表した二階氏も、小池知事とは親しい間柄にある。小池知事が政界入りした90年代から、両者は新進党、保守党、そして自民党で行動を共にしてきた。小池知事が自民党とたもとを分かっても、その関係は続いてきた。 したがって、二階氏が小池知事の「最後の挑戦」の後ろ盾になる可能性もあった。しかし、二階氏に政界引退によって、そのシナリオも雲散霧消した。 一部報道によると、その背後で“暗躍”していたのが岸田首相だという。 もともと二階氏は、自身の三男を後継者とし、和歌山の選挙区(衆議院新2区)を継がせるつもりでいた。しかし、冒頭で触れた世耕前参院幹事長は、将来の首相就任を目指していることから、二階氏の引退後は衆議院新2区を引き継いで衆議院へのくら替えを狙っていたとされる。衆議院選挙区を巡って、二階・世耕の両氏は「戦争状態」にあった。 そこに、岸田首相が「裏取引」を持ちかけたというのだ。二階氏が政界を引退すれば、裏金問題で処分はしない。その選挙区の後継を三男とする。世耕氏には「離党勧告」を出し、衆議院にくら替えする芽を摘む。さらに、世耕氏の参議院選挙区には、二階氏の長男を公認候補として擁立することを検討する――。二階氏はその取引を受けたというのだ。 (参考記事)・息子二人を国会議員に…二階元幹事長「引退会見」のウラにあった、岸田首相との「裏取引」の中身(『現代ビジネス』2024年4月2日掲載) ・絶体絶命!世耕弘成氏をさらに追い込む二階俊博氏の「息子2人を国会議員に」構想…関係者は「好き勝手にさせない」と激昂(『SmartFLASH』2024年4月4日掲載) 結果、岸田首相は「強権」を牽制し得る二階氏と世耕氏を自民党から追い出した。それだけでなく、最大のライバルとなり得る小池知事の国政復帰の芽も摘んだ。「一石三鳥」の効果を得たといえる。) 今後も岸田首相は、強力な「人事権」「公認権」「資金配分権」を行使して政敵をつぶし、自らの権力基盤を盤石にしていくだろう。 9月の自民党総裁選には、石破茂元幹事長、野田聖子元総務相など、実績ある政治家が出馬を検討すると思われる。しかし、岸田首相に権力・権限が集中し、派閥がなくなった今、立候補に必要な「20人の推薦人」を集めるのは大物政治家といえども至難の業だといえる。 総裁選で対立候補を推した議員は、岸田首相の権力・権限によって徹底的に干されるかもしれない。また、岸田首相は国民からの支持率がどんなに下がっても、心が折れて退陣することはないだろう。絶対に延命して、9月の総裁選で勝利するために、どんなことでもする。それが「低支持率首相による独裁体制」による、当面の目的である』、「萩生田氏が裏金問題の渦中にあったことから、選挙は異例の大苦戦となっていた。そこに小池知事が応援に入り、形勢を逆転させて初宿氏は辛勝できた。小池知事は萩生田氏の窮地を救い、恩を売った形となった・・・二階氏が小池知事の「最後の挑戦」の後ろ盾になる可能性もあった。しかし、二階氏に政界引退によって、そのシナリオも雲散霧消した。 一部報道によると、その背後で“暗躍”していたのが岸田首相だという・・・今後も岸田首相は、強力な「人事権」「公認権」「資金配分権」を行使して政敵をつぶし、自らの権力基盤を盤石にしていくだろう」、「小池知事」もなかなかの策士のようだ。
・『政治学者が大胆提言! 小池都知事が首相になるための「奥の手」  小池知事は今後、こうした状況を黙って見ているのだろうか――。あくまで筆者による仮説だが、本稿では彼女の将来について、大胆なプランを提言してみたい。 筆者を除いたほとんどの識者が、自民党に戻る可能性をつぶされた小池知事の国政復帰は「ない」とみているようだ。だが、本当にそうなのか。 小池知事が立憲民主党や日本維新の会をはじめとする野党を取りまとめ、政権交代を目指しても面白いのではないか。掲げる公約はもちろん、自民党の「中央集権」に対抗した「地方主権」である。「希望の党」を率いて敗れた17年の総選挙のリベンジを目指すのだ(第169回)。 改革と地方主権を掲げる馬場伸幸・日本維新の会代表。消費増税を封印し、安全保障政策などで現実路線を志向する泉健太・立憲民主党代表。「中道路線」を貫く玉木雄一郎・国民民主党代表。そして、かつて民進党を希望の党に合流させて政権交代を狙った前原誠司氏(新党「教育無償化を実現する会」代表)。 彼らには過去のさまざまな因縁がある。それらを乗り越えて、「シン・野党連合」といえる一大勢力をまとめ上げる才覚を持つのは小池知事ではないか。 小池知事は、日本新党からの政界参入、自民党入り、都知事への転身、希望の党を結成しての総選挙挑戦など、常識外れな行動で数々の修羅場を生き抜いてきた人物だ(第137回)。 それだけの実績と経験を持つ人物が、最後にして最大の目標である「日本初の女性首相」になる上で、自民党に担がれる必要はどこにあるのか。諦めるのはまだ早い。それよりも「シン・野党連合」をまとめ切って自民党を倒すという、小池知事らしい常識外れな挑戦に期待したい』、「シン・野党連合」といえる一大勢力をまとめ上げる才覚を持つのは小池知事ではないか」、しかし、これは、第三の記事のように東京15区の補欠選挙で担いだ候補が予想外の不人気だったことで、実現の可能性は薄らいだ。

第三に、4月12日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの宮原 健太氏による「女帝・小池百合子氏が大誤算で窮地へ…補選に向けて発覚した「驚きの数字」 まさかこれほどまでとは…」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/127723?page=1&imp=0
・『きわめて厳しい数字  女帝、小池百合子都知事の思惑は大きく外れてしまったのかもしれない。 4月28日に行われる衆議院の3つの補欠選挙のうちの1つ、東京15区補選に満を持して作家の乙武洋匡氏を擁立した小池氏だが、与野党各党の情勢調査で既に厳しい数字が叩きつけられている。 都知事から国政に戻ってくることも噂され、補選はその足掛かりとも見られていたが、元側近による文藝春秋への告発によって学歴詐称疑惑も再燃しており、早くも窮地に立たされている』、興味深そうだ。
・『「乙武氏にここまで悪い数字が出るとは」  永田町に出回っている情勢調査の結果を見て、自民党関係者は絶句した。 日本維新の会が実施したとされる東京15区補選の情勢調査によると、立憲民主党の酒井菜摘氏が15.6ポイントで首位となり、維新の金澤結衣氏が次点の10.2ポイント、日本保守党の飯山陽氏が9.2ポイント、共産党の小堤東氏が7.8ポイントと続き、乙武洋匡氏は7.5ポイントと遅れをとっている。 すでに共産党は小堤氏の出馬を取り下げ、酒井氏を支援することを表明しており、酒井氏のポイントはさらに上積みされていく可能性が高い。 また、自民が実施したとされる情勢調査でも、立憲・酒井氏18ポイント、維新・金澤氏15ポイント、乙武氏11ポイントとなっており、乙武氏の劣勢が伝えられている。 そもそも東京15区補選は、昨年4月に実施された江東区長選で自民の柿沢未途元衆院議員が選挙買収を行い、公職選挙法違反の罪で逮捕、起訴(すでに懲役2年、執行猶予5年の有罪判決が確定)された「政治とカネ」の問題が発端になっている。 裏金問題が自民を揺るがす大逆風の中で、同党は候補者擁立もままならない状態だったが、小池氏は乙武氏の擁立を内々に自民幹部に伝達。選挙に強い小池氏が、乙武氏という知名度抜群の候補を立てるという「助け舟」に自民は飛びつき、推薦を出す方向で調整していた。 しかし、乙武氏は自民の裏金問題に関する悪評を懸念してか、出馬会見で「政策を見て推薦したいという思いをいただけるのであれば1つ1つの政党とお話をしたいが、現時点では私自身から推薦依頼を出している事実はない」と発言。 一方の自民も、予想以上に伸び悩んでいる乙武氏の情勢を見て「惨敗するなら推薦を出さないほうがいいのではないか」(関係者)という声が出ている』、もともと女性問題を抱えていた「乙武氏」を担ぎ上げたことが問題だ。
・『構想はすでに瓦解  もともと厳しい情勢になる懸念はあった。 2016年参院選では自民党が乙武氏を擁立する予定だったが、不倫などの女性問題が週刊新潮で報じられて出馬を断念。 乙武氏は2022年参院選にも、無所属で東京選挙区(定数6)に出馬したが、9位となり及ばなかった。 それでも都内の選挙で圧倒的な強さを見せる小池氏がバックアップする体制に自民は勝機を見出していたが、創価学会女性部(旧婦人部)の影響が大きい公明党は女性問題に難色を示し、都民ファーストの会と連携してきた国民民主党も「自民党が推薦を出すような人は応援できない」(榛葉賀津也幹事長)と述べるなど、思い描いていた構想はすでに瓦解しつつある。 そうした中でさらに小池氏を追い込んでいるのが、都民ファーストの会で事務総長をしていた小池氏の元側近、小島敏郎氏が文藝春秋に寄せた「告発」だ。 2020年に小池氏の「カイロ大学卒業」に関する学歴詐称疑惑に迫った『女帝 小池百合子』(ノンフィクション作家・石井妙子著)が発売されたのに対して、駐日エジプト大使館がFacebookに小池氏の卒業を認めるカイロ大学声明を掲載して沈静化を図ったが、この声明は小池氏の依頼によってジャーナリストが執筆したという内容になっている。 学歴詐称を払拭するための声明に小池氏自身が深く関わっていたことを示すもので、その正当性は大きく揺らいでいる。 乙武氏の補選勝利を足掛かりに国政に戻り、総理大臣の座を狙うのではないかとまで言われていた小池氏だが、情勢調査による厳しい数字、再燃する学歴詐称疑惑で状況は一変してしまったと言えよう。 候補者が乱立して混戦模様の東京15区補選。そこに小池氏や自民の思惑、疑惑が重なって、より状況は混沌としている』、「乙武氏の補選勝利を足掛かりに国政に戻り、総理大臣の座を狙うのではないかとまで言われていた小池氏だが、情勢調査による厳しい数字、再燃する学歴詐称疑惑で状況は一変してしまったと言えよう。 候補者が乱立して混戦模様の東京15区補選。そこに小池氏や自民の思惑、疑惑が重なって、より状況は混沌としている」、やはり「小池」氏自身が立候補していれば、当選し、総理大臣になる可能性もあったが、「乙武氏」を持ち出したことで、致命的なミズを犯したようだ。
タグ:「東京都の都市計画審議会が神宮外苑再開発計画を承認・・・約1000本の樹木が伐採されることをはじめ、問題の多い再開発が、十分な周知もディスカッションもないまま、決定されたことに大きな驚きと疑問を覚えました」、同感である。 ロッシェル・カップ氏による「神宮外苑の再開発、日本人ではない私が懸念する理由…無視できない疑念と横暴の数々」 ダイヤモンド・オンライン (その10)(神宮外苑の再開発 日本人ではない私が懸念する理由…無視できない疑念と横暴の数々、「小池百合子首相」誕生の可能性はまだある!政治学者が本気で期待するワケ、女帝・小池百合子氏が大誤算で窮地へ…補選に向けて発覚した「驚きの数字」 まさかこれほどまでとは…) 小池都知事問題 「「開発後に緑の割合は増える」と言いますが、それは葉の密度の濃い古木と、そうではない若木や芝生を均一に扱う面積比から割り出した、巧妙に錯覚をもたらす作為的な数字といえます。 再開発されれば、若木や屋上緑化や芝生などの面積を増やした分、あたかも緑化が進んだようにみえるでしょう。しかし、実際には樹齢を重ねた多くの大木が失われることにより、都市のヒートアイランド現象の軽減に貢献する緑の体積は減り、質的には低下してしまうのです」、なるほど。 「再開発されれば、若木や屋上緑化や芝生などの面積を増やした分、あたかも緑化が進んだようにみえるでしょう。しかし、実際には樹齢を重ねた多くの大木が失われることにより、都市のヒートアイランド現象の軽減に貢献する緑の体積は減り、質的には低下してしまうのです」、 上久保誠人氏による「「小池百合子首相」誕生の可能性はまだある!政治学者が本気で期待するワケ」 そして、審議会会長が「虚偽と指摘された評価書に基づいた着工届に、ゴーサインを出すことは難しい」と明言したにもかかわらず、この時点で審議を打ち切りにし、強引に施行認可をしてしまいました。このような都の横暴なやり方に対して、環境アセスメントの世界的な学会「国際影響評価学会(IAIA)」や、国内の権威ある「日本弁護士連合会(日弁連)」からも、公式声明により非難されたことは、恥ずべき事態です」、特に「環境アセスメント」の「審議を打ち切りにし、強引に施行認可をしてしまいました」、乱暴極まりないやり方だ。 都市計画公園から削除するという前代未聞の荒技を用いて、高層ビル建設の敷地を確保・・・風致地区条例の許可権を持つ新宿区に対し、市街地再開発エリアについて最も保全の厳しい基準から一番緩い基準へと変更するよう依頼し、区議会や都市計画審議会などに諮ることなく決裁しました。これにより、樹木伐採や建築の高さ基準は、事業者にとって都合のいいように、大幅に緩和・・・環境アセスメントの最終プロセスにおいて、東京都は審議会委員からの懸念意見を「助言」という制限をかけて無力化しました。 「小池都知事は、再開発は民間事業として進められているのであり、都として介入することはできないと言います。しかし、この再開発事業は都が発案したことに始まっています・・・都知事が施行を認可したからこそ、実施されているのです。その事実を無視し、責任から逃れようとするのは不誠実です・・・オリンピック・パラリンピック開催のための国立競技場建て替えを機に、建築物の高さ制限を、外苑一帯にまでエリアを広げ、大幅に緩和しました。そして、都が独自に作った「公園まちづくり制度」という名の「要綱」により、3.4ヘクタールの区域を 「衆議院東京15区補選に、作家で政治団体「ファーストの会」(*)副代表の乙武洋匡氏が出馬表明・・・小池知事の出馬の可能性は消滅し、国政復帰も断念したとみられている」、なるほど。 「現在の麻生派は「岸田首相の強力な牽制役」だとは言い切れない。こうした要因によって、今の岸田首相にはヒト・モノ・カネが集中している。結果、岸田首相の支持率は低下しているにもかかわらず、なぜか権力が強まっている」、確かに不思議だ。 景観・環境破壊を含め、風害、騒音、あるいは長期の工事期間中の災害時の避難対策の不備など、深刻な住民被害の問題を抱えたまま、非民主的な再開発は進んでいます」、由々しいことだ。 「スポーツクラスター・・・」という目標を掲げておきながら、既存の軟式野球場、ゴルフ練習場、フットサルコート、バッティングセンターなど、一般市民が利用できる公益性の高い施設が全て廃止されるのは大きな矛盾です・・・住民説明会でも、一方的に計画内容の説明をした上で、計画はすでに決まったことであり、変更は認められないと告げるだけでした。十分な周知もないまま、22年2月の都市計画審議会において「議論は十分尽くされた」と採決を強行し可決。事業者ありき、再開発推進が前提の住民不在の決定でした・・・ 「神宮外苑を巡る議論は、再開発による環境破壊の典型として広がりを見せ、過剰な再開発に抵抗する市民にとって励みになっているといわれています。コモンスペースである公園や街の景観が、市民が皆で考える課題であることは、もっと注目されるべきです。これからも、一人の市民として、多くの同じ思いの人たちと共に声を上げていきたいと思います」、大いに頑張ってもらいたいものだ。 実際に、神宮球場より古い甲子園球場は、シーズンオフを利用し試合を継続しながら改修工事を行い、次の100年に向かって見事に再生を果たしています。なぜ神宮球場はそうしないのでしょう・・・ではなぜ「3棟もの超高層ビル」の建設が必要なのかという疑問には答えていません。 再開発の真の狙いが、都市計画公園の中に無理やりスペースを確保し、異常なまでに容積率を拡大した高層ビル建設によってもたらされる莫大(ばくだい)な利益にあるとしか思えません」、なるほど。 「野球場とラグビー場の用地を入れ替えず、そして高層ビルを建設しなければ、大量の樹木伐採をすることなく景観も破壊されず、周辺住民の被害も軽減するのです。 建築の専門家は、2つのスタジアムの改修による保存活用は可能であると指摘しています。日本イコモス国内委員会も、新建築家技術者集団も、樹木伐採を必要としない改修による代替案を出していますが、受け入れたくない事業者は、それを無視し続けています。 「内苑の維持は重要なことですが、そのために外苑を犠牲にするような現在の計画が唯一の選択肢だとは思えません。03年の構想がそうであったように、もっと環境に配慮した計画に見直すこともできるのではないでしょうか」、なるほど。 一部報道によると、その背後で“暗躍”していたのが岸田首相だという・・・今後も岸田首相は、強力な「人事権」「公認権」「資金配分権」を行使して政敵をつぶし、自らの権力基盤を盤石にしていくだろう」、「小池知事」もなかなかの策士のようだ。 「萩生田氏が裏金問題の渦中にあったことから、選挙は異例の大苦戦となっていた。そこに小池知事が応援に入り、形勢を逆転させて初宿氏は辛勝できた。小池知事は萩生田氏の窮地を救い、恩を売った形となった・・・二階氏が小池知事の「最後の挑戦」の後ろ盾になる可能性もあった。しかし、二階氏に政界引退によって、そのシナリオも雲散霧消した。 「乙武氏の補選勝利を足掛かりに国政に戻り、総理大臣の座を狙うのではないかとまで言われていた小池氏だが、情勢調査による厳しい数字、再燃する学歴詐称疑惑で状況は一変してしまったと言えよう。 候補者が乱立して混戦模様の東京15区補選。そこに小池氏や自民の思惑、疑惑が重なって、より状況は混沌としている」、やはり「小池」氏自身が立候補していれば、当選し、総理大臣になる可能性もあったが、「乙武氏」を持ち出したことで、致命的なミズを犯したようだ。 もともと女性問題を抱えていた「乙武氏」を担ぎ上げたことが問題だ。 宮原 健太氏による「女帝・小池百合子氏が大誤算で窮地へ…補選に向けて発覚した「驚きの数字」 まさかこれほどまでとは…」 現代ビジネス 「シン・野党連合」といえる一大勢力をまとめ上げる才覚を持つのは小池知事ではないか」、しかし、これは、第三の記事のように東京15区の補欠選挙で担いだ候補が予想外の不人気だったことで、実現の可能性は薄らいだ。
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大阪万博(その4)(大阪万博「国費負担1兆円超」でかすむ経済効果…“逃げ”姿勢の吉村知事は「国開催」強調のトホホ、大阪・関西万博はどう考えても延期するしかない これだけの理由【岸田首相に直言】、関係ないから」》、大阪万博の経済効果 本当は「大幅なマイナス」繰り返される過大評価の罪深さ、大阪万博に“目玉”爆誕!2億円トイレは税金ムダ遣いの極み…政治家こぞって「高くない」主張) [国内政治]

大阪万博については、昨年12月17日に取上げた。今日は、(その4)(大阪万博「国費負担1兆円超」でかすむ経済効果…“逃げ”姿勢の吉村知事は「国開催」強調のトホホ、大阪・関西万博はどう考えても延期するしかない これだけの理由【岸田首相に直言】、大阪万博の経済効果 本当は「大幅なマイナス」繰り返される過大評価の罪深さ、大阪万博に“目玉”爆誕!2億円トイレは税金ムダ遣いの極み…政治家こぞって「高くない」主張)である。

先ずは、昨年12月18日付け日刊ゲンダイ「大阪万博「国費負担1兆円超」でかすむ経済効果…“逃げ”姿勢の吉村知事は「国開催」強調のトホホ」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/333536
・『めっちゃカネかかるやん──。2025年大阪・関西万博の開催費用の全体像が判明した。会場建設費や「日本館」の整備など、国費負担の総額は1647億円。万博に直接関係するインフラ整備費は国費負担を含め計8390億円にも上る。あわせて1兆円超の負担を背負わされる国民にしてみれば、「ふざけた話」である。 1647億円の内訳は、+国と大阪府・市、経済界が3分の1ずつ負担する会場建設費783億円 +日本館の整備費360億円▽途上国の出展支援240億円 +警備費199億円 +機運醸成費38億円 +誘致費用27億円。インフラ整備費8390億円のうち「会場周辺の整備費」が810億円、「会場へのアクセス向上費用」が7580億円を占める。 こうした直接経費に加えて間接経費もひっくるめると、インフラ関連費用は計9.7兆円に達する。さらに会場内で運航予定の「空飛ぶクルマ」の実証など、各省庁の万博関連の事業費は3.4兆円と見込まれている。 政府は近く関連事業を含めた費用の全体像を示す方針で、透明性を確保するために第三者委員会の設置を調整中。しかし、いくら取り繕おうと、肝心の盛り上がり感は皆無に等しい。 毎日新聞の世論調査(16、17日実施)によると、万博のチケットについて「購入したいと思う」がわずか10%だったのに対し、「購入したいとは思わない」がナント79%。共同通信の世論調査では、万博を「計画通り実施するべきだ」が18.8%にとどまった。』、「毎日新聞の世論調査・・・によると、万博のチケットについて「購入したいと思う」がわずか10%だったのに対し、「購入したいとは思わない」がナント79%」、こんなに人気がない割に、「事業費」が膨大というのは、無駄遣いの典型だ。
・『やたら「国主催の事業」と強調で経済効果の試算額にも触れず…  赤字必至の状況に、旗振り役の吉村大阪府知事は“逃げ”の姿勢だ。「最後まで責任を持って(万博を)やりたい」とテレビで豪語してきたのに、先週14日の会見では、赤字に陥った際の対応について「万博は国主催の事業ですから、国主催の事業で国が赤字を補填しないと言っている運営費を大阪府・市が負担するのは明らかにおかしい」などと主張。やたら「国の事業」と強調した。 一時は自身のX(旧ツイッター)に頻繁に投稿していた万博による経済効果の試算額(2.4兆~2.8兆円)にも触れなくなった。 膨大な国費負担を前に頼みの経済効果もかすむばかりだ。 吉村知事は自身のインスタグラムで、「ミヤネ屋」の宮根誠司氏と橋下徹元大阪府知事とのスリーショットを公開。〈おっさん筋トレ同好会、やで。無理しない範囲でほどほどにやらなあかんわ〉と感想を添えた。そんなことより、万博は「無理しない範囲」をとっくに超えとるけどな!』、「直接経費に加えて間接経費もひっくるめると、インフラ関連費用は計9.7兆円に達する。さらに会場内で運航予定の「空飛ぶクルマ」の実証など、各省庁の万博関連の事業費は3.4兆円と見込まれている」、信じ難いような膨大な無駄遣いだ。

次に、本年1月9日付け東洋経済オンラインが掲載した元週刊文春・月刊文芸春秋編集長の木俣正剛氏による「大阪・関西万博はどう考えても延期するしかない、これだけの理由【岸田首相に直言】」を紹介しよう。
・『東日本大震災では、震災当日に道路復旧計画が決まっていた  元旦の日本を揺るがした能登半島大地震。岸田首相は「被災者の救命・救助はまさに時間との戦いだ。人命第一の方針のもとに救出に全力をあげる」と宣言し、そのために救助犬を増やすことや道路の復旧を急ぐことなどを指示したと、いかにも政府が全力をあげているような発言を繰り返しています。 しかしこの対応、すでに2011年の東日本大震災時と比べて大幅に遅れているのです。1月4日の時点で、能登半島の道路は寸断されており、各地で渋滞が起こっています。 東日本大震災ではどうだったのでしょうか。実は当時、『月刊文春』で取材していた私は、国土交通省の素早い対応を知りました。震災が起こった11日の翌日には、被災地に向けて11ルートの道路がすでに開かれ、被災地救援物資と機材のみの通過が許され、すでに復興への戦力がどんどん現場に入りつつありました。 現地の指揮官にあたる徳山日出男・東北地方整備局長(のち、国土交通省次官)が、震災直後に、人命救助と捜索のための道路を開くことを決断。津波のために松島空港が全滅。津波がくる寸前に日本で唯一飛ばすことができた国土交通省のヘリの情報から、太平洋岸の被害が激しいと判断し、その日のうちに復興計画の第一弾を作成していたのです。 海寄りの道路を諦め、東北の中心部の無事な道路から海岸に向けて、「くしの歯」のような形で道路を啓開することを計画し、あの揺れに揺れている震災当日に、地元建設業者と連絡をとり、道路啓開部隊を52チームに細かく分けて結成しました。 これが震災当日の話なのです。そして、道路はガタガタでもいいから、とにかく通れるようにしようと奮闘しました。国道事務所の職員、地元建設会社のパワーショベルと操作員、そして土嚢やアスファルトの合同チームが協力して、遺体までかき分けるような作業を重ねて、海岸にむけて前進。地震発生4日目までにさらに40ルートが確保されていました。 地震発生から4日目ということは、今回の能登半島地震でいえば、1月4日までにこうした体制を整えていたことになります。) 足もとでは、1月4日時点でテレビでは記者たちが、「能登半島は海岸沿いの道路しかないので、道路事情が悪く、渋滞でなかなか現地にたどりつけない」などとレポートしていました。東日本大震災時は、当初マスコミの車両などは通行不可で、彼らは現地にヘリで入るしかなかったのですが、この決断と大規模な人員、資材、重機の集中投入が、その後の人名救助において大きな助けとなったことは言うまでもありません。 当時、大畠章宏・国土交通大臣は、「現場の徳山局長の判断を私の判断と考え、国土交通省の所掌に囚われず、予算も考えずに判断せよ」と大幅な権限委譲を行いました。福島原発問題という、いまだすべてが解決しない事故のせいで、国民から大きな評価はされていませんが、これは英断でした。あの大震災では、今回とまったく違うスピードで復旧と人命救助の作業が行われていたことを忘れてはいけません。 もちろん、貢献したのは現地の建設業者だけではありません。大きな道が開けば、復旧のために全国の建設会社が動員され、大量の作業員が努力したことも、世界が驚く復旧の速さに貢献しました。 それに比べて、今回の復旧作業は遅すぎるのではないでしょうか。復旧が遅れれば遅れるほど、被災者の健康も心身の状態も蝕まれていきます。能登半島だけでなく、富山、新潟といった日本の穀物産業を支える地域の労働力が蝕まれてゆくのです。 私には、今回、官邸も国土交通省も統一的な復旧計画を持っていないように思えます。(東日本大震災の場合は、東北整備局と本省を結ぶ回線で、毎日緊密な打ち合わせが行われ、それが危機管理の能力を固めていました)』、「震災が起こった11日の翌日には、被災地に向けて11ルートの道路がすでに開かれ、被災地救援物資と機材のみの通過が許され、すでに復興への戦力がどんどん現場に入りつつありました。 現地の指揮官にあたる徳山日出男・東北地方整備局長・・・が、震災直後に、人命救助と捜索のための道路を開くことを決断。津波のために松島空港が全滅。津波がくる寸前に日本で唯一飛ばすことができた国土交通省のヘリの情報から、太平洋岸の被害が激しいと判断し、その日のうちに復興計画の第一弾を作成していたのです・・・それに比べて、今回の復旧作業は遅すぎるのではないでしょうか。復旧が遅れれば遅れるほど、被災者の健康も心身の状態も蝕まれていきます。能登半島だけでなく、富山、新潟といった日本の穀物産業を支える地域の労働力が蝕まれてゆくのです。 私には、今回、官邸も国土交通省も統一的な復旧計画を持っていないように思えます・・・(東日本大震災の場合は、東北整備局と本省を結ぶ回線で、毎日緊密な打ち合わせが行われ、それが危機管理の能力を固めていました)』、確かに今回の遅れは顕著だ。
・『死者と行方不明者はこれからも増える可能性  1月7日時点では、石川県だけで死者126名、安否不明者242名。東日本大震災時と比べて、被害規模が小さいということも、政府の腰がいまひとつ重い原因の一つかもしれません。しかし、今回の地震は能登だけでなく、北海道から鹿児島まで広範囲の被害をもたらしました。被害の全容が把握されたら、今報道されているような規模でなくなることは確実です』、「被害の全容が把握されたら、今報道されているような規模でなくなることは確実です」、なるほど。
・『熊本地震と比べてわかる「復興への労力」 今こそ岸田首相に求めたい英断  ここで、今度こそ岸田首相の英断を望みたいところです。いや、その英断によって、現在の復旧の遅れを一気に取り戻すほどの気合と希望を、国民全体に与えてほしいと思うのは私だけでしょうか。 決断すべきことは簡単です。まず、建設業者など復旧のための労働力を増やし、予算を十二分に投下するための手段を講じることです。そのために最も簡単な方法があります。それは2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博/以下「大阪万博」と記述)の延期です。  もちろん、関係者が反対することは目に見えています。しかし、それは冷厳に復興費用にかかる数字を公開すれば、説得できるはずです。能登半島地震の被害規模はまだ確定できませんが、2016年に起こった熊本地震の例を「消防白書」のデータから見てみると、大体似通った数字になるであろうことは予想できます。 熊本地震は2016年10月27日時点で、死者139人 、重症者957人。そのうち震災の直接被害による死者が50人、負傷の悪化や避難生活の負担による死者は84人といいますから、死者数は現時点で判明している能登半島地震のそれと似ています。 また、住居の被害は同期間で全壊8298棟、半壊31249棟。その他国道や県道の亀裂、陥没、落石、地方公共団体の庁舎の被災などといった、建物やインフラの被害状況も大体似ています。 避難民の数は熊本県だけで18万3882人。現在報じられている能登半島地震の避難民数は石川、富山、新潟で3万4000人強(読売新聞調べ)ですが、日本海側全県に及んだ被害を考えると、避難民の数は熊本ほどではなくとも、かなりの規模になるでしょう。 こうした中、熊本県は仮設住宅だけで110団地4303戸を建設しました。そして、その復旧に要した予算は概算で500億円にのぼりました。 東日本大震災の場合は復興税という形で予算を確保しました。今回もまた、そういう手段もありえます。しかし、問題は復興・復旧に要する建設業者の数です。) 大阪万博はただでさえ、工事が遅れています。その原因の一つが業者の労働力不足です。 建築ジャーナリストの千葉利弘氏が執筆した記事「大阪万博『工事遅れ』背景に施行能力不足」(東洋経済オンライン)によると、大阪圏(大阪、京都、兵庫、奈良)の建築着工床面積の数字は17年前には年間2500万平方メートルだったのに対し、2022年度には1600平方メートルを切るほどに落ち込んでおり、そのうち住宅が55%を占めているので、産業用建築は700万平方メートルにすぎないとのことです。 つまり、現状でも年間700万平方メートルのビルなどをフル稼働で作っているところに、突然、大阪・関西万博の会場面積155万平方メートルに相当する建設工事が加わっているのです。「いや、これは会場面積であり、その全てがパビリオンになるわけではないだろう」という反論もあるでしょうが、会場だけでなく周辺道路を含めたインフラ整備の負担もあります』、「現状でも年間700万平方メートルのビルなどをフル稼働で作っているところに、突然、大阪・関西万博の会場面積155万平方メートルに相当する建設工事が加わっているのです」、やはり「大阪万博」の延期が最も治まりがよさそうだ。
・『万博会場にはまだ水道も電気も通っていない  万博会場となる夢州(ゆめしま)には、まだ水道も電気も通っていないという報道もありました(2023年12月4日付朝日新聞)。会場近くで送電を担う変電所との契約もまだという状態です。万博に直接関係するインフラ整備費は国費負担を含め計8390億円、会場建設費など万博に直接資する国費負担は計1647億円で、総事業費が1兆円を超えるという試算も報道されているほどの大規模工事ですが、現状でもフル稼働の大阪圏の建設業者だけで、この建設に立ち向かうのは不可能といっても過言ではありません。 実際、建設業界からは「本当に間に合うのか」という疑問が万博協会に寄せられていたそうです。結局、現状で期待されているのは、大阪圏以外の建設業者と外国人労働者ということになります。 しかし、国策事業ではあっても、2024年4月からは建設業に時間外労働の上限規制も適用されるため、施行能力の削減は避けられません。その上、もともと太平洋岸の大都市群の建設を支えていたのは、東北や日本海側からの出稼ぎ労働者でした。 今回、能登半島地震の復興作業で彼らのニーズが急増することが考えられ、彼ら自身も故郷を守る行動をとるはずです。「東日本大震災では、全国から労働者を集められたではないか」という反論もあるでしょう。 しかし、これも数字が冷徹に物語っています。) 当時の東北6県の建設投資額は3.1兆円程度だったのに対し、総額22兆円の復旧復興工事費用が投入されました。しかし、日本全体の建設投資額は年41兆円程度まで落ちていました。阪神淡路大震災の1995年当時は年間79兆円あった建設投資が半減していたため、全国の建設業者を動員しても、そう簡単に22兆円の建設工事はできず、復旧工事が完了するのに10年も時間がかかりました(前出・千葉氏)』、「国策事業ではあっても、2024年4月からは建設業に時間外労働の上限規制も適用されるため、施行能力の削減は避けられません」、やはり「大阪万博」の延期が最も治まりがよさそうだ。
・『全国から業者を動員しても万博工事と能登半島復旧の両立は厳しい  つまり、全国から建設業者を動員しても、大阪万博の工事と能登半島の復旧を同時に短時間で可能とすることなど、不可能なのです。だからこそ、一旦大阪万博を延期して、そこに必要とされる労働力と予算を日本海側の被災地に集中すれば、復旧も復興も確実に早まるでしょう。 当面、日本海側の諸都市では、道路の啓開、倒壊した住宅の撤去や整理、仮設住宅の建設といった多大な建設業者の労働力と予算が必要になります。正直、万博などと言っている場合でしょうか。ただでさえ準備が遅れ、プレハブ方式での突貫工事が揶揄されている大阪万博ですが、1年延期した方が、むしろ内容のあるものが開催できるはずです。 能登半島救援のためという大義名分があれば、大阪万博の最大の推進者である「日本維新の会」も、延期を強くは反対できないはずです。それこそ、決断力も実現力もないと言われる岸田総理の評価を一変させる行動だと思います。 総理が早期に決断を下すために、野党や産業界、そして大メディアにも、大阪万博延期の大合唱をお願いしたいものです』、「大阪万博の工事と能登半島の復旧を同時に短時間で可能とすることなど、不可能なのです。だからこそ、一旦大阪万博を延期して、そこに必要とされる労働力と予算を日本海側の被災地に集中すれば、復旧も復興も確実に早まるでしょう・・・能登半島救援のためという大義名分があれば、大阪万博の最大の推進者である「日本維新の会」も、延期を強くは反対できないはずです。それこそ、決断力も実現力もないと言われる岸田総理の評価を一変させる行動だと思います。 総理が早期に決断を下すために、野党や産業界、そして大メディアにも、大阪万博延期の大合唱をお願いしたいものです」、同感である。

第三に、2月6日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したイトモス研究所所長の小倉健一氏による「大阪万博の経済効果、本当は「大幅なマイナス」繰り返される過大評価の罪深さ」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/338334
・『大阪万博の経済効果は2兆~3兆円に上るという試算が、ある組織から発表された。そして、メディアがその数字を拡散しているが、これをうのみにしてはいけない数多くの理由をお伝えしたい』、興味深そうだ。
・『大阪万博の経済効果は3兆円超の試算も 「開催にはメリット」は本当なのか?  大阪・関西万博を巡って、高騰するコストを打ち消すように、莫大(ばくだい)な経済効果が発表されている。これまでも東京オリンピック・パラリンピックやさまざまな大型イベントなどで「ムダ遣い」という批判が起きるたびに「多大なる経済効果のメリット」を前提にプロジェクトは推進されていった。 一般財団法人アジア太平洋研究所が、1月24日に発表した「大阪・関西万博の経済波及効果」によれば、経済波及効果が「基準ケース」で2兆7457億円になるという。さらに、夢洲会場以外のイベントによる追加的な参加(泊数増加)を想定し、リピーター増を考慮した「拡張万博ケース2」では3兆3667億円まで膨らむという試算結果を発表している。 他方、NHK『大阪・関西万博 国費総額1647億円 今後追加費用も 全体像公表』(2023年12月19日)によると、政府が発表した大阪万博の費用の内訳は以下の通りだ。) ・会場建設費の国の負担分が783億円 ・政府が出展するパビリオン建設費などが837億円 ・過去に誘致などにかかった費用が27億円 など直接的な費用の総額は最大で1647億円。 さらに、関連事業として ・道路や鉄道を含むインフラ整備事業費など、およそ9兆7000億円 ・「空飛ぶクルマ」の実証実験など万博に向けた各府省庁の事業の実施費用、およそ3兆4000億円 などの費用が公表された。 政府は「関連事業は、万博開催の有無にかかわらず計画されていたもので、万博のみに資する金額の算出は困難だとする一方、透明性の観点からあえて合計額を示した」と説明している、と前述のNHKの記事は報じている。 政府、大阪府・市、万博の運営側としては、直接経費の1647億円よりも経済効果が上回っているのだから、開催にはメリットがあると信じたいのだろう。 本当なのだろうか』、「政府、大阪府・市、万博の運営側としては、直接経費の1647億円よりも経済効果が上回っているのだから、開催にはメリットがあると信じたいのだろう」、検証が必要だ。
・『経済効果を発表→メディアが拡散 大イベント開催のお決まりパターン  これまで、大きなイベントの開催が決定されると、民間団体がこぞって「経済効果」を発表し、それをうのみにしたメディアによってその数字が拡散されていった。 しかし、事前の影響調査(=経済効果)は、利益を過大評価し、関連するコストを過小評価してしまうということは、研究の分野では広く知られていることだ。莫大な税金を投入する事業において、国民、住民を最も説得しやすいのが、莫大な「経済効果」ということなのだろう。) また政治家の多くは、大きなイベントの開催について、交通網のインフラなどを拡張、改善する機会として捉えることも多い。 今回の大阪万博では、最先端の技術が紹介されるという宣伝がされているようだ。コンセプトは「未来社会の実験場」ということらしい。 過去にオリンピックが開催された都市でも、経済効果がうまく上がらなそうなことが分かってくると、開催の目的が「(経済的発展を見せつける)国威発揚の場」などと論点がすり替えられていった。日本においても東京オリンピックは「(東日本大震災からの)復興のシンボル」と位置付けられた。東京オリンピックのどこが復興のシンボルだったのか、覚えている人はあまりいないかもしれない。 今回の大阪万博には、そんな壮大なテーマはない。朝日新聞(2023年11月6日)の記事でインタビューを受けていた万博の研究者である京都大学大学院の佐野真由子教授(文化政策学)によれば、「時代を活写するのが万博の役割で、日本をアピールし、経済を上向かせる巨大イベントと考えるのは『目的違い』」だという。そして、「万博の期間中に『いのち』について考え、ものの見方が変わった――。来場者らがそんな経験をできれば、万博は成功したと言えると思います」と語っている。 この教授の言っていることはさっぱり訳が分からないが、一人の納税者としては、まずは投じた税金を上回る経済的な利益を得られるかどうかが最大の争点だと考えている』、「一人の納税者としては、まずは投じた税金を上回る経済的な利益を得られるかどうかが最大の争点だ」、なるほど。
・『大阪万博の経済効果を算出するのに「ふさわしい組織か?」という疑問符  それを考える上での第一の問題として、経済効果の算出では、負の要素があることは一切取り扱わないということだ。 それっぽい研究団体や研究者が、経済効果を測定するケースが目立つが、経済効果の額を多めに発表した方が、イベントを開催する既得権益者たちにとって歓迎されることを考えても、中立性の問題が取り沙汰されるべきだ。今回のアジア太平洋研究所のホームページで会員名簿を見ると、大阪万博にカネを出す企業たちが会員として名を連ねているのが分かる。この組織は、公平な経済効果を算出するにふさわしいといえるのだろうか。) 経済効果の測定では、例えば、神戸在住の家族が、沖縄への旅行を中止して大阪万博へ行った場合、旅行への支出は減ってしまうことが予想されるが、万博の経済効果では「プラス」と判断されてしまう。万博ほどの大きなイベントになると、遠距離旅行などの特別な旅行をキャンセルして向かう可能性もあり、純粋に万博の経済効果として計上するには無理がある。 今、「無理がある」と指摘したが、そう感じているのは、私だけでなく、多くの学者が認めているところだ。興味がある人は論文を検索してみてほしい。 また、冒頭の政府の説明(「関連事業は、万博開催の有無にかかわらず計画されていたもので、万博のみに資する金額の算出は困難だ」)では、関連事業はあたかも別立てで計算すべきかのような指摘をしている。だったら、関連事業の経済効果と言われるようなものも全て排除して比較しなくては公正さを欠く。 今回、アジア太平洋研究所が推定した「大阪万博の経済効果」は、万博の有無にかかわらず計上されるものがほとんどと言っていい』、「それっぽい研究団体や研究者が、経済効果を測定するケースが目立つが、経済効果の額を多めに発表した方が、イベントを開催する既得権益者たちにとって歓迎されることを考えても、中立性の問題が取り沙汰されるべきだ。今回のアジア太平洋研究所のホームページで会員名簿を見ると、大阪万博にカネを出す企業たちが会員として名を連ねているのが分かる。この組織は、公平な経済効果を算出するにふさわしいといえるのだろうか・・・今回、アジア太平洋研究所が推定した「大阪万博の経済効果」は、万博の有無にかかわらず計上されるものがほとんどと言っていい」、つまり過大推計をしていることを意味する。
・『万博があろうとなかろうと建設の経済効果は発生したはずだ  例えば、建設工事によって発生する経済効果について考えてみよう。 ジョナサン・バークレー『巨大スポーツイベントの費用と利益の予測』(※1)によれば、大きなイベントの開催に伴う大型の建設工事の経済効果への影響について疑問があるとしている。 「多くの学者の著作において、スポーツスタジアムを建設することと経済発展の間には相関関係が認められないとされている。それにもかかわらず、多くの『経済効果』の測定では、建設をコストではなく便益であると見なしている。建設は経済活動を活発化させるかもしれないが、そのようなプロジェクトへの公共支出は、他の公共サービスの減少、政府の借り入れの増加、または増税を意味するため、膨大な機会費用も考慮する必要もある」という。 万博に半ば強制的にお金を上納させられ、チケットを買わされている企業たちは内部留保を取り崩すことになるが、当然、そのしわ寄せは、企業の成長戦略や社員の給料、消費者に来る。そのデメリットは、経済効果に一切考慮されていない。 さらに、現在の日本は建設需要がひっ迫していることが考慮されていない。つまり、建設会社にとって仕事が溢れかえっている状況だ。単に、多くのお金(税金)を払って、他の工事に先駆けて前倒しをお願いしている状況なのである。万博の建設がなかったとしても影響は限定的ということになる。 他の工事をするよりも多額のお金を支払うという意味で、経済効果は発生している可能性がわずかにあるが、それとて、原資は私たちの税金である。家計へのダメージが及ぼす経済効果は計上されていない。 さらには「混雑を避ける地元民」という頭の痛い問題もある。万博へ思惑通りにたくさんの観光客が訪れたとすれば、大阪の街は人でごった返す事態が考えられる。一部の地元民が混雑を嫌い、これまで大阪府下で落としてきた消費支出を県外へ差し向けることは、当然想定しなくてはいけない事態だ。 「South African Journal of Economics」に掲載された論文(※2)によると、サッカーの日韓ワールドカップ(2002年)が開催された韓国では「韓国を訪れる欧州からの観光客の数は通常より多かったが、この増加は、日本から通常訪れる観光客が同規模減少したことによって相殺された」という。 また同論文では、2002年に米誌「フォーブズ」と米紙「USAトゥデイ」が報じた以下の記事を引用している。 「2002年のワールドカップ期間中に韓国を訪れた外国人観光客の総数は46万人と推定され、これは前年同期の外国人観光客数と同じ数字だった」(フォーブズ) 「テレビやスポーツ用品などの消費財はよく売れたが、一部のカジノやホテルでは、常連客や出張者がワールドカップの混雑を避けたため、売り上げが落ち込んだ」(USAトゥデイ) 訪日客が支出を増やしていることが万博の経済効果を増やすという主張もあるが、これも万博の開催の有無に関係がなく、日本がもともと受けられるメリットである。当然、差し引くべきだ。 経済効果があるのは、例えば、台湾や他の国へ行く予定だった人が、万博があるから旅行地を大阪へと変更したようなケースだ。国内旅行先の切り替えでは、日本全体で考えたときにまるで経済効果になっていない。消費先がスライドしているだけである』、「経済効果があるのは、例えば、台湾や他の国へ行く予定だった人が、万博があるから旅行地を大阪へと変更したようなケースだ。国内旅行先の切り替えでは、日本全体で考えたときにまるで経済効果になっていない。消費先がスライドしているだけである」、その通りだ。
・『関連事業まで経済効果に含めるならコストも同じ土俵で比べるべきだ  文字量がかさんできたのでまとめるが、大阪万博の経済効果には2種類ある。厳密な意味での経済効果と関連事業も含めた経済効果だ。 厳密な意味での経済効果では、大阪万博の計画の有無に関係なく発生する経済効果は全て排除されなければならない。となれば「沖縄旅行へ行くはずだったが、大阪へ行った」「お昼ご飯を神戸ではなく万博の敷地内で食べた」「建設工事の順番において大阪万博を優先した」では、経済効果にはならないのである。現在の試算より限定的なものにとどまることが、お分かりいただけるだろうか。 そして、間接的な関連事業まで経済効果に含めるのであれば、道路や鉄道を含むインフラ整備事業費などにかかる約9兆7000億円、「空飛ぶクルマ」の実証実験など万博に向けた各府省庁の事業の実施費用である約3兆4000億円も、コストに含めなければならない。 アジア太平洋研究所が算出した拡張ケース2の経済効果である「3兆3667億円」でも、到底足りないことになる。大幅なマイナスだ。 経済効果の算定は、大阪万博の計画の有無に関係なく発生する経済効果を全て排除して計算し直すべきだ』、「厳密な意味での経済効果と関連事業も含めた経済効果だ。 厳密な意味での経済効果では、大阪万博の計画の有無に関係なく発生する経済効果は全て排除されなければならない。となれば「沖縄旅行へ行くはずだったが、大阪へ行った」「お昼ご飯を神戸ではなく万博の敷地内で食べた」「建設工事の順番において大阪万博を優先した」では、経済効果にはならないのである。現在の試算より限定的なものにとどまることが、お分かりいただけるだろうか。 そして、間接的な関連事業まで経済効果に含めるのであれば、道路や鉄道を含むインフラ整備事業費などにかかる約9兆7000億円、「空飛ぶクルマ」の実証実験など万博に向けた各府省庁の事業の実施費用である約3兆4000億円も、コストに含めなければならない。 アジア太平洋研究所が算出した拡張ケース2の経済効果である「3兆3667億円」でも、到底足りないことになる。大幅なマイナスだ。 経済効果の算定は、大阪万博の計画の有無に関係なく発生する経済効果を全て排除して計算し直すべきだ」、同感である。

第四に、2月21日付け日刊ゲンダイ「大阪万博に“目玉”爆誕!2億円トイレは税金ムダ遣いの極み…政治家こぞって「高くない」主張」を紹介しよう。
・『2025年大阪・関西万博の目玉として350億円もの巨額建設費が投じられた大屋根(リング)に続き、新たな“見どころ”が爆誕だ。「2億円トイレ」である。 万博会場にはトイレが約40カ所設置される予定。うち8カ所は若手建築家がデザインする「デザイナーズトイレ」なのだが、ベラボーに高いのだ。 日本国際博覧会協会(万博協会)の契約情報によれば、デザイナーズトイレ8カ所のうち3カ所は入札が「取止め・不調」。落札が決まった5カ所の設置費用は計6億6000万円に上る。うち2カ所が各2億円を占め、「高すぎやろ!」と総ツッコミをくらっている。 万博を所管する経産省の斎藤大臣は20日の会見で、「2億円トイレ」について「便器が数十個設置される大規模な設備」「一般的な公衆トイレの建設費用と比べ、取り立てて高額であるとは言えない」などと強弁。自見万博相も同日の会見で、50~60台の便器を備えているとして「規模から考えれば必ずしも高額とは言えない」と言い張った。 大阪府の吉村知事もきのう、「平米単価にすると、一般の公共施設のトイレと値段は大きく変わらないというのが事実」などと主張。「建築家が万博会場で新しい建築技術や価値観というのをトイレに、ある意味、魂も吹き込んでいます」との見解を示した』、「2億円トイレ」は「50~60台の便器を備えている」ので、「規模から考えれば必ずしも高額とは言えない」、なるほど。
・『渋谷区のデザイナーズトイレは1.2億円  そもそも、万博のデザイナーズトイレには1平方メートル当たり174万円のものもある。吉村のように「平米単価」を引き合いに出して「高くない」と言い張ること自体、ナンセンス極まりない。 東京都内で話題を呼んだデザイナーズトイレと比べても、2億円は高い。 渋谷区と日本財団が建築家やクリエーター16人と組んで区内17カ所にオシャレな公衆トイレを設置した「THE TOKYO TOILET」プロジェクトは、整備費用が1カ所当たり約1.2億円だった。ちなみに、17カ所目をデザインしたのは、万博会場のデザインプロデューサーを務める建築家の藤本壮介氏だ。 「魂の2億円トイレ」が後世に残るのならまだしも、万博会場は閉幕後に取り壊される。トイレの利活用について万博協会に尋ねると、「デザイナーの方にはコストや機能性、閉幕後のリサイクル面などを考慮していただいております」(広報担当)とのこと。イマイチ判然としない。 万博のテーマのひとつは「SDGs」だが、半年間しか使われないトイレに2億円をつぎ込む「持続可能性」とは一体、何なのか。まずは税金のムダ遣いをやめるべきだ』、「万博のテーマのひとつは「SDGs」だが、半年間しか使われないトイレに2億円をつぎ込む「持続可能性」とは一体、何なのか。まずは税金のムダ遣いをやめるべきだ」、同感である。
タグ:大阪万博 (その4)(大阪万博「国費負担1兆円超」でかすむ経済効果…“逃げ”姿勢の吉村知事は「国開催」強調のトホホ、大阪・関西万博はどう考えても延期するしかない これだけの理由【岸田首相に直言】、関係ないから」》、大阪万博の経済効果 本当は「大幅なマイナス」繰り返される過大評価の罪深さ、大阪万博に“目玉”爆誕!2億円トイレは税金ムダ遣いの極み…政治家こぞって「高くない」主張) 日刊ゲンダイ「大阪万博「国費負担1兆円超」でかすむ経済効果…“逃げ”姿勢の吉村知事は「国開催」強調のトホホ」 「毎日新聞の世論調査・・・によると、万博のチケットについて「購入したいと思う」がわずか10%だったのに対し、「購入したいとは思わない」がナント79%」、こんなに人気がない割に、「事業費」が膨大というのは、無駄遣いの典型だ。 「直接経費に加えて間接経費もひっくるめると、インフラ関連費用は計9.7兆円に達する。さらに会場内で運航予定の「空飛ぶクルマ」の実証など、各省庁の万博関連の事業費は3.4兆円と見込まれている」、信じ難いような膨大な無駄遣いだ。 東洋経済オンライン 木俣正剛氏による「大阪・関西万博はどう考えても延期するしかない、これだけの理由【岸田首相に直言】」 「震災が起こった11日の翌日には、被災地に向けて11ルートの道路がすでに開かれ、被災地救援物資と機材のみの通過が許され、すでに復興への戦力がどんどん現場に入りつつありました。 現地の指揮官にあたる徳山日出男・東北地方整備局長・・・が、震災直後に、人命救助と捜索のための道路を開くことを決断。津波のために松島空港が全滅。津波がくる寸前に日本で唯一飛ばすことができた国土交通省のヘリの情報から、太平洋岸の被害が激しいと判断し、その日のうちに復興計画の第一弾を作成していたのです・・・ それに比べて、今回の復旧作業は遅すぎるのではないでしょうか。復旧が遅れれば遅れるほど、被災者の健康も心身の状態も蝕まれていきます。能登半島だけでなく、富山、新潟といった日本の穀物産業を支える地域の労働力が蝕まれてゆくのです。 私には、今回、官邸も国土交通省も統一的な復旧計画を持っていないように思えます・・・(東日本大震災の場合は、東北整備局と本省を結ぶ回線で、毎日緊密な打ち合わせが行われ、それが危機管理の能力を固めていました)』、確かに今回の遅れは顕著だ。 「被害の全容が把握されたら、今報道されているような規模でなくなることは確実です」、なるほど。 「現状でも年間700万平方メートルのビルなどをフル稼働で作っているところに、突然、大阪・関西万博の会場面積155万平方メートルに相当する建設工事が加わっているのです」、やはり「大阪万博」の延期が最も治まりがよさそうだ。 「国策事業ではあっても、2024年4月からは建設業に時間外労働の上限規制も適用されるため、施行能力の削減は避けられません」、やはり「大阪万博」の延期が最も治まりがよさそうだ。 「大阪万博の工事と能登半島の復旧を同時に短時間で可能とすることなど、不可能なのです。だからこそ、一旦大阪万博を延期して、そこに必要とされる労働力と予算を日本海側の被災地に集中すれば、復旧も復興も確実に早まるでしょう・・・能登半島救援のためという大義名分があれば、大阪万博の最大の推進者である「日本維新の会」も、延期を強くは反対できないはずです。それこそ、決断力も実現力もないと言われる岸田総理の評価を一変させる行動だと思います。 総理が早期に決断を下すために、野党や産業界、そして大メディアにも、大阪万博延期の大合唱をお願いしたいものです」、同感である。 「政府、大阪府・市、万博の運営側としては、直接経費の1647億円よりも経済効果が上回っているのだから、開催にはメリットがあると信じたいのだろう」、検証が必要だ。 「一人の納税者としては、まずは投じた税金を上回る経済的な利益を得られるかどうかが最大の争点だ」、なるほど。 「それっぽい研究団体や研究者が、経済効果を測定するケースが目立つが、経済効果の額を多めに発表した方が、イベントを開催する既得権益者たちにとって歓迎されることを考えても、中立性の問題が取り沙汰されるべきだ。今回のアジア太平洋研究所のホームページで会員名簿を見ると、大阪万博にカネを出す企業たちが会員として名を連ねているのが分かる。 この組織は、公平な経済効果を算出するにふさわしいといえるのだろうか・・・今回、アジア太平洋研究所が推定した「大阪万博の経済効果」は、万博の有無にかかわらず計上されるものがほとんどと言っていい」、つまり過大推計をしていることを意味する。 「経済効果があるのは、例えば、台湾や他の国へ行く予定だった人が、万博があるから旅行地を大阪へと変更したようなケースだ。国内旅行先の切り替えでは、日本全体で考えたときにまるで経済効果になっていない。消費先がスライドしているだけである」、その通りだ。 「厳密な意味での経済効果と関連事業も含めた経済効果だ。 厳密な意味での経済効果では、大阪万博の計画の有無に関係なく発生する経済効果は全て排除されなければならない。となれば「沖縄旅行へ行くはずだったが、大阪へ行った」「お昼ご飯を神戸ではなく万博の敷地内で食べた」「建設工事の順番において大阪万博を優先した」では、経済効果にはならないのである。現在の試算より限定的なものにとどまることが、お分かりいただけるだろうか。 そして、間接的な関連事業まで経済効果に含めるのであれば、道路や鉄道を含むインフラ整備事業費などにかかる約9兆7000億円、「空飛ぶクルマ」の実証実験など万博に向けた各府省庁の事業の実施費用である約3兆4000億円も、コストに含めなければならない。 アジア太平洋研究所が算出した拡張ケース2の経済効果である「3兆3667億円」でも、到底足りないことになる。大幅なマイナスだ。 経済効果の算定は、大阪万博の計画の有無に関係なく発生する経済効果を全て排除して計算し直すべきだ」、同感である。 日刊ゲンダイ「大阪万博に“目玉”爆誕!2億円トイレは税金ムダ遣いの極み…政治家こぞって「高くない」主張」 「2億円トイレ」は「50~60台の便器を備えている」ので、「規模から考えれば必ずしも高額とは言えない」、なるほど。 「万博のテーマのひとつは「SDGs」だが、半年間しか使われないトイレに2億円をつぎ込む「持続可能性」とは一体、何なのか。まずは税金のムダ遣いをやめるべきだ」、同感である。
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小池都知事問題(その9)(サザン桑田佳祐が「明治神宮外苑」の樹木伐採“反対”ソング発表…小池都知事は真っ青、「厚顔無恥」小池都知事、豊洲観光施設オープン登壇にあきれる声「5年遅れ」開業“元凶”の当事者のはずが) [国内政治]

小池都知事問題については、昨年6月16日に取上げた。今日は、(その9)(サザン桑田佳祐が「明治神宮外苑」の樹木伐採“反対”ソング発表…小池都知事は真っ青、「厚顔無恥」小池都知事、豊洲観光施設オープン登壇にあきれる声「5年遅れ」開業“元凶”の当事者のはずが)である。

先ずは、昨年9月4日付け日刊ゲンダイ「サザン桑田佳祐が「明治神宮外苑」の樹木伐採“反対”ソング発表…小池都知事は真っ青」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/328552#goog_rewarded
・『ついに、日本の音楽シーンの先頭に立つアーティストが、東京で進む「樹木伐採」事業に“反対”の声を上げた。 「サザンオールスターズ」が3日、明治神宮外苑の再開発に伴う樹木伐採問題に懸念を表明する新曲「Relay~杜の詩」の歌詞を公式サイトに掲載。デビュー45年を記念する新曲だ。 ボーカルの桑田佳祐は2日のラジオ番組で、同曲を巡って、再開発に反対していた音楽家の故・坂本龍一さんに言及。「(坂本さんの)思いを受け止めて作った曲と言っていい」と発言し「(外苑は)我々が音楽を作ってきたビクタースタジオの本当に周辺、身近な場所で、自分にとっても本当に大切な故郷を思って作った曲です」とも語っていた』、「「(外苑は)我々が音楽を作ってきたビクタースタジオの本当に周辺、身近な場所で、自分にとっても本当に大切な故郷を思って作った曲です」、なるほど。
・『「アスファルト・ジャングルに変わっちゃうの?」  新曲の歌詞には「麗しいオアシスがアスファルト・ジャングルに変わっちゃうの?」「未来の都市が空を塞いで良いの?」などとつづられ、高層ビルが建設される再開発計画への反対の思いがにじんでいる。 再開発は、三井不動産を中心とした複数の事業者が進めているが、工事を認可したのが東京都であるため、小池都知事に「樹木伐採を許すのか」と批判が集中。これまで、坂本さんの他、小説家・村上春樹らも反対を表明している。それでも小池は反対の声を無視して、「樹木伐採」を容認するのか』、「アスファルト・ジャングル」とは言い得て妙だ。

次に、2月2日付けFRASH「「厚顔無恥」小池都知事、豊洲観光施設オープン登壇にあきれる声「5年遅れ」開業“元凶”の当事者のはずが」を紹介しよう。
https://smart-flash.jp/sociopolitics/272132/1/1/
・『2月1日、東京・豊洲に「豊洲千客万来」がオープンした。江東区の豊洲市場に併設する観光施設で、63店舗の飲食店が集まる「食楽棟」に加え、露天風呂や宿泊施設を備えた「温浴棟」がある。 オープニングセレモニーには歌舞伎俳優の中村獅童と小池百合子・東京都知事が登場。小池知事は「臨海部の新しい顔としての発展を心から願います」と述べた。 【関連記事:「3度も選挙応援に行っておいて」小池百合子都知事が風邪で公務キャンセル…都知事選は「日本保守党から刺客」報道も】 だが、SNSには 《小池百合子、よくオープニングセレモニーに出席できるな。厚顔無恥とはこの人のためにある言葉だな》 《豊洲の千客万来開業のテープカットに小池百合子都知事がいてびっくりした 呼ぶんだ… 行くんだ…みたいな 大人の世界だな》 などの声が多くみられた。 「『千客万来』の開業までには、紆余曲折がありました。 もともとは2016年11月、中央市場の築地から豊洲への移転と同時に開業する予定で、2014年には東京都が『すしざんまい』の運営会社と大和ハウス工業を委託企業に選定していました。しかし、調整が難航し、両社が2015年になって撤退。開業は延期されました。 2016年3月には、再公募によって日本各地で温泉施設を運営する『万葉倶楽部』が事業者に決定します。この時点では、2018年に商業棟を開業、2019年には温泉棟を開業する予定でした。 しかし2016年8月、小池氏が東京都知事に就任したことで、計画が大きく乱れることになりました。就任直後に築地市場の豊洲移転を延期したためです。小池氏は『築地は守る、豊洲を活かす』『築地を食のテーマパークにする』などと発言したため、事業者の万葉倶楽部と東京都は大いに揉めることになりました。 市場は2年遅れで、2018年秋に豊洲に移転したものの、千客万来の協議は難航します。その間、新型コロナウイルス感染症の拡大や建築資材の高騰などもあり、ようやく着工できたのが、2022年春のことです。小池氏が余計なことを言い出さなければ、5年前には開業できていたわけです。 小池氏が問題視した『豊洲の土壌』については、開業から5年を経過してもまったく問題が出てきません。2020年の東京五輪前に開通予定だった、都心部と臨海部を結ぶ環状2号線の開通も、市場の移転延期によって2年半も遅れることになりました。無駄な大騒ぎによって生じた経済的損失は計り知れません」(週刊誌記者) 《どの面下げて小池都知事は千客万来施設のテープカットに出てんだかなー》 という声も。もっともだろう』、「小池氏が余計なことを言い出さなければ、5年前には開業できていたわけです。 小池氏が問題視した『豊洲の土壌』については、開業から5年を経過してもまったく問題が出てきません。2020年の東京五輪前に開通予定だった、都心部と臨海部を結ぶ環状2号線の開通も、市場の移転延期によって2年半も遅れることになりました。無駄な大騒ぎによって生じた経済的損失は計り知れません」、確かに「どの面下げて小池都知事は千客万来施設のテープカットに出てんだかなー」、という気持ちは理解できる。

次に、2月2日付けFRASH「「厚顔無恥」小池都知事、豊洲観光施設オープン登壇にあきれる声「5年遅れ」開業“元凶”の当事者のはずが」を紹介しよう。
https://smart-flash.jp/sociopolitics/272132/1/1/
・『2月1日、東京・豊洲に「豊洲千客万来」がオープンした。江東区の豊洲市場に併設する観光施設で、63店舗の飲食店が集まる「食楽棟」に加え、露天風呂や宿泊施設を備えた「温浴棟」がある。 オープニングセレモニーには歌舞伎俳優の中村獅童と小池百合子・東京都知事が登場。小池知事は「臨海部の新しい顔としての発展を心から願います」と述べた。 【関連記事:「3度も選挙応援に行っておいて」小池百合子都知事が風邪で公務キャンセル…都知事選は「日本保守党から刺客」報道も】 だが、SNSには 《小池百合子、よくオープニングセレモニーに出席できるな。厚顔無恥とはこの人のためにある言葉だな》 《豊洲の千客万来開業のテープカットに小池百合子都知事がいてびっくりした 呼ぶんだ… 行くんだ…みたいな 大人の世界だな》 などの声が多くみられた。 「『千客万来』の開業までには、紆余曲折がありました。 もともとは2016年11月、中央市場の築地から豊洲への移転と同時に開業する予定で、2014年には東京都が『すしざんまい』の運営会社と大和ハウス工業を委託企業に選定していました。しかし、調整が難航し、両社が2015年になって撤退。開業は延期されました。 2016年3月には、再公募によって日本各地で温泉施設を運営する『万葉倶楽部』が事業者に決定します。この時点では、2018年に商業棟を開業、2019年には温泉棟を開業する予定でした。 しかし2016年8月、小池氏が東京都知事に就任したことで、計画が大きく乱れることになりました。就任直後に築地市場の豊洲移転を延期したためです。小池氏は『築地は守る、豊洲を活かす』『築地を食のテーマパークにする』などと発言したため、事業者の万葉倶楽部と東京都は大いに揉めることになりました。 市場は2年遅れで、2018年秋に豊洲に移転したものの、千客万来の協議は難航します。その間、新型コロナウイルス感染症の拡大や建築資材の高騰などもあり、ようやく着工できたのが、2022年春のことです。小池氏が余計なことを言い出さなければ、5年前には開業できていたわけです。 小池氏が問題視した『豊洲の土壌』については、開業から5年を経過してもまったく問題が出てきません。2020年の東京五輪前に開通予定だった、都心部と臨海部を結ぶ環状2号線の開通も、市場の移転延期によって2年半も遅れることになりました。無駄な大騒ぎによって生じた経済的損失は計り知れません」(週刊誌記者) 《どの面下げて小池都知事は千客万来施設のテープカットに出てんだかなー》 という声も。もっともだろう』、「小池氏が余計なことを言い出さなければ、5年前には開業できていたわけです。 小池氏が問題視した『豊洲の土壌』については、開業から5年を経過してもまったく問題が出てきません。2020年の東京五輪前に開通予定だった、都心部と臨海部を結ぶ環状2号線の開通も、市場の移転延期によって2年半も遅れることになりました」、「どの面下げて小池都知事は千客万来施設のテープカットに出てんだかなー》 という声も。もっともだろう」、その通りだ。

第三に、3月6日付けYahoo ニュースが転載したダイヤモンド・オンライン「元週刊文春・月刊文芸春秋編集長の木俣正剛氏による「「小池百合子首相」説が急浮上、悪夢の連立政権誕生シナリオの現実味」を紹介しよう。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d3fe54daf012e4de5638eea44926a0dc18aa8b51?page=1
・『自民党内に幽霊が出る 小池百合子という幽霊が  古参の自民党職員が、昭和世代には懐かしい言葉で今の自民党内を自嘲していました。 「自民党内に幽霊が出る――小池百合子という幽霊である。古い自民党のすべての派閥領袖は、この幽霊を退治しようとして同盟を結んでいる。だが、小池百合子はすでに、次期首相の有力候補として認められている」 有名な『共産党宣言』の冒頭の言葉をもじって、裏金問題などで揺れる自民党内に、ポスト岸田の有力候補として、小池百合子氏の名前が「恐怖」と共に浮上しているのです。 確かに、今の自民党および岸田内閣の支持率は史上最悪レベルです。しかし不人気の岸田総理下ろしをして、顔をすげ替え、解散をしたところで、石破茂、河野太郎、小泉進次郎といったかつてのスターは人気が衰え、茂木敏充、萩生田光一、林芳正、高市早苗、上川陽子などの有力者が出馬したところで、劇的に人気を回復するほどの首相候補は見当たりません。 一方、東京都知事としてコロナ禍でも着実に実績を積み重ねてきた小池百合子氏は、2020年の都知事選では366万票の圧倒的得票で当選したという実績を持ちます。しかもその4年前、2016年に安倍・菅長期政権で唯一最大の危機と言われた「希望の党」を小池氏が結党するという騒動では、自民党は政権交替の危険にさえ晒されました。よって現在のこの危機に、喉から手が出るほど候補に欲しい人材ではありますが、これほど毒のある候補もいません。 私は、小池百合子氏の人生が嘘に塗り固められ、権力欲、上昇欲で一貫していることを完璧に暴露したと絶賛されたノンフィクション作品『女帝 小池百合子』(石井妙子著)の取材に協力したので、小池氏のどんなことをしても自分の欲望を実現するという人生観はよくわかっています。そして、実際の政権担当能力も政策の構想能力も否定的に見ていますが、今の自民党が「選挙の顔」としての魅力を感じていることは否定できません。 自民党内で囁かれる、小池氏国政復帰(「自民党」復帰ではなく、あくまでも「国政」への復帰であり、これが自民党にとって悩ましいのです)のシナリオを紹介しましょう』、「小池氏のどんなことをしても自分の欲望を実現するという人生観はよくわかっています。そして、実際の政権担当能力も政策の構想能力も否定的に見ていますが、今の自民党が「選挙の顔」としての魅力を感じていることは否定できません。 自民党内で囁かれる、小池氏国政復帰(「自民党」復帰ではなく、あくまでも「国政」への復帰であり、これが自民党にとって悩ましいのです)のシナリオを紹介しましょう」、なるほど。
・『まことしやかに囁かれる 「小池首相」誕生シナリオ  (1)岸田政権の最初の関門は4月第4日曜におこなわれる3つの衆議院議員補欠選挙です。長崎3区の補選は裏金問題で起訴された谷川弥一議員の政治資金規正法違反による辞職に伴うもので、自民は候補を立てられず不戦敗。島根1区の補選は自公連立ですが苦戦。東京15区の補選は柿沢未途議員の公職選挙法違反によるもので、有力な立候補者はなく、小渕優子選対委員長などはすでに「不戦敗」を考え始め、都民ファーストの会の候補を自公が推薦するという形になりそうです。 しかし、自民勝利の可能性はゼロではありません。野党も乱立気味だからです。日本維新の会が新人の金沢結衣氏(33)を、共産党が新人の小堤東氏(34)を擁立することを決定。立憲民主党も候補擁立を検討。国民民主は候補者の疑惑で立候補を取り下げました。都民ファーストの会もまだ自公の推薦を受けることを正式には表明していません。 野党に有力候補はいないので、自民党ではなく保守系無所属ということで「自民隠し」をすれば、当選の可能性は出てくるのです。野党が確実に勝利するには、野党共闘、候補の調整が必要です。もしここで、小池氏が顧問となる都民ファーストの会の全国版「ファーストの会」が候補を出し、自民党を倒す作戦に変更したらどうなるでしょうか。 第一の可能性として、ファーストの会の候補が小池氏自身であったら圧勝でしょう。しかしそれでは、小池氏は自分を高く自民党に売りつけることができません。政界には、過去に小池氏の裏切りで痛い目に遭った議員が多数いて、一議員として復帰しても、総裁候補となるだけの人数を集められる議員になるとは思えないのです。 (2)次に考えられるのがファーストと日本維新の会の連携です。まずは、小池氏が維新の候補を応援する形で補選をすれば、相手が無名の保守系無所属程度では勝てません。野党勝利となって自民は1勝2敗か全敗。こうなると、岸田政権はかなり厳しい状況に追い込まれます。 そして国政については、3月末日で予算が成立します。岸田首相は、ここで補選も含めた解散総選挙に踏み切る可能性もありますが、政治資金問題の改革など大きなテーマの結論がたった1カ月で出る可能性は低く、大義名分のない解散と受け取られ、お膝元の自民党からも反対される可能性が大きいと考えます。 (3)そうなると解散総選挙は、7月の通常国会終了後か、岸田首相が任期切れとなる10月の自民党総裁選のタイミングが浮上します。この場合も、4月より支持率がアップしているとは思えず、その前に岸田下ろしが始まり、自民党は新しい「首相」候補で選挙に挑むしかありません。なにしろ自民党にはタマがない。しかし、野党にもタマがない。自民党都連など萩生田会長が安倍派不祥事に連座しているため、5月まで会長決定は延期という有様です。) 数字的に分析しても、自民党に厳しい選挙になります。というのは、小選挙区制度になってからの国政選挙では東京・大阪といった浮動票が多い地域での結果が、全体の結果を決めることが多いからです。たとえば、民主党が政権交替をした2009年の衆議院選挙では、東京では25区の選挙区のうち前回の総選挙で自民が24、民主が1だったのに対し、このときは民主が21で自民が4という結果でした。 国全体の結果は民主が308で自民が119。小選挙区では民主221、自民64という大逆転でした。東京が日本を変えたのです。ポスト岸田の選挙でも、東京に強い小池氏とファースト、そして大阪に強い日本維新の会がタッグを組むと、今でも維新は45の議席があるため、その2倍近い議席数も予想できます。しかも、維新もファーストも基本的に保守政党を自称しているので、自民離れした票が流れる可能性が高く、自民党が過半数を制する可能性が少ないことは十二分に予想できます。 過半数割れをした自民には、公明との連立でも数が足りない事態が起きて、自民、維新、小池連合が模索される可能性は高いでしょう。維新と小池氏の思想から見て、立憲や共産との連立は考えにくく、維新の馬場伸幸代表ではあまりに全国での知名度が足りません。そして自民から首相が出るようでは、維新も小池氏も連立を断る可能性が高くなります』、「ポスト岸田の選挙でも、東京に強い小池氏とファースト、そして大阪に強い日本維新の会がタッグを組むと、今でも維新は45の議席があるため、その2倍近い議席数も予想できます。しかも、維新もファーストも基本的に保守政党を自称しているので、自民離れした票が流れる可能性が高く、自民党が過半数を制する可能性が少ないことは十二分に予想できます。 過半数割れをした自民には、公明との連立でも数が足りない事態が起きて、自民、維新、小池連合が模索される可能性は高いでしょう」、なるほど。
・『自民・維新・ファースト連立で 少数政党の小池氏がトップに?  これではあまりに不安定な内閣になるため、少数政党の小池首相を中心に、1993年の政権交代で日本新党の細川護煕氏が首相になったのと同じパターンになる可能性は大いにあります。やはり、実績と知名度が他の候補より相当大きい上に、東京五輪開催を成し遂げ、1000万人という小さな国家なみの人口を抱える東京都の政治を一定期間担ったという安心感もあります。 その上、自民党には小池氏と繋がる二階元幹事長という応援団もいるため、場合によっては、自民党脱党組と野党連合の政権も成立しかねないのです。菅義偉元首相や河野太郎氏、小泉進次郎氏などは可能性が十分あるでしょう。要するに、与党にも野党にも、顔と名前が全国区で好感度が高い、あるいは政治的信頼度が高いという政治家が、ほとんどいないのです。 以上が、選挙通や自民党関係者から集めた「小池首相誕生」というシナリオです。ただ、こんな風に私は小池首相を予想しましたが、決してそれを望んでいるわけではありません。) 都知事に立候補したときの小池知事の公約を覚えているでしょうか。(1)待機児童ゼロ、(2)満員電車ゼロ、(3)残業ゼロ、(4)都内電柱ゼロ、(5)多摩格差ゼロ、(6)介護離職ゼロ、(7)殺処分ゼロという7つの公約でした。そのうち、達成されたのは(7)の殺処分ゼロだけ。このゼロは大々的に宣伝されましたが、実は不健康なペットや病気のペットは保護せず、今まで通り殺処分はされていたので、本当はゼロではなく150匹は殺されていました。 小池氏の生き方は流れを読み、キャッチコピーで人気を得て、その時々の大物に媚びを売って出世するというパターンでした。その本質が都知事経験で変わったとは思えません。小池氏に近い関係者は、「彼女の最近の行動は明らかに国政復帰を目指しているように見える」と言います。「カスハラ条例」をつくるといった若者やマスコミうけする政策、「無駄な出費」と批判を受けた都庁プロジェクションマッピンクも、側近によると「国政進出策と考えると無駄ではない」そうです。 「東京を制する政党が国政を制します。毎日都庁のプロジェクションマッピングを見せつけられたら、古い体質の自民や公明では太刀打ちできない新しい政党という印象を十二分にアピールできる仕掛けになっています」(側近) 小池氏の政治的行動については、小泉郵政選挙で刺客として立候補、小沢一郎氏との蜜月と離別後の小沢氏に対する罵倒、そして盟友だった舛添要一氏のあとを受けての都知事選における舛添氏への悪口雑言と、とにかく裏表があり過ぎる印象です。しかも、実行した政策についてはクールビズなど目先のアイデアしか思いつきません。 唯一の信条がタカ派的な国家観ですが、これが発揮されたのは彼女の人生の最大の失敗である希望の党の「排除の論理」でした。全員が希望の党に入党し、反安倍政権で選挙を闘うと思っていた民主党議員たちはあっと言う間に分裂、立憲民主の結党に走ったため、希望の党は泡のように消えました。憲法観や国家観を全面に出したとき、彼女は大失敗したのです。今回は色々な政党を糾合するのに、どんなキャッチコピーを使うのでしょうか』、「小池氏の生き方は流れを読み、キャッチコピーで人気を得て、その時々の大物に媚びを売って出世するというパターンでした。その本質が都知事経験で変わったとは思えません。小池氏に近い関係者は、「彼女の最近の行動は明らかに国政復帰を目指しているように見える」と言います。「カスハラ条例」をつくるといった若者やマスコミうけする政策、「無駄な出費」と批判を受けた都庁プロジェクションマッピンクも、側近によると「国政進出策と考えると無駄ではない」そうです・・・今回は色々な政党を糾合するのに、どんなキャッチコピーを使うのでしょうか」、なるほど。
・『「空気」は研究し尽くしているが 「失敗の本質」は学んでいるのか  折しも千葉方面では地震が頻発し、都庁でも地震対策について現実的な研究が命じられているようです。私はダイヤモンド・オンラインの過去の連載記事で、震災や噴火がこれから頻繁に起こりかねないのに緊急時の法体制が整備されていないこと、そして大破壊のあとの国家の改造計画がないことについて警告してきました。これはどこの政党が、そしてどんな首相が政権を担当しても、やり遂げねばならない課題です。 次期政権には、せめて災害時に機能する憲法の緊急事態条項を提案するといった、国家百年の大計を作れる政権になってほしいと考えます。小池氏は人生に影響を与えた本として『「空気」の研究』(山本七平著)と『失敗の本質:日本軍の組織論的研究』(野中郁次郎他著)を挙げています。確かに「空気」は研究し尽くしているように見えますが、「一度成功すると同じ作戦を繰り返す」という日本軍の欠点を指摘した『失敗の本質』から学んだようには見えません。 読者の皆さん、日本の将来を決める選挙がすぐそばに迫っていることだけは忘れないでください』、「私はダイヤモンド・オンラインの過去の連載記事で、震災や噴火がこれから頻繁に起こりかねないのに緊急時の法体制が整備されていないこと、そして大破壊のあとの国家の改造計画がないことについて警告してきました。これはどこの政党が、そしてどんな首相が政権を担当しても、やり遂げねばならない課題です。 次期政権には、せめて災害時に機能する憲法の緊急事態条項を提案するといった、国家百年の大計を作れる政権になってほしいと考えます・・・確かに「空気」は研究し尽くしているように見えますが、「一度成功すると同じ作戦を繰り返す」という日本軍の欠点を指摘した『失敗の本質』から学んだようには見えません」 、さて「小池氏が中心になった政権が出来たとしても、『失敗の本質』からも学んでほしいものだ。  
タグ:小池都知事問題 (その9)(サザン桑田佳祐が「明治神宮外苑」の樹木伐採“反対”ソング発表…小池都知事は真っ青、「厚顔無恥」小池都知事、豊洲観光施設オープン登壇にあきれる声「5年遅れ」開業“元凶”の当事者のはずが) 日刊ゲンダイ「サザン桑田佳祐が「明治神宮外苑」の樹木伐採“反対”ソング発表…小池都知事は真っ青」 「「(外苑は)我々が音楽を作ってきたビクタースタジオの本当に周辺、身近な場所で、自分にとっても本当に大切な故郷を思って作った曲です」、なるほど。 「アスファルト・ジャングル」とは言い得て妙だ。 FRASH「「厚顔無恥」小池都知事、豊洲観光施設オープン登壇にあきれる声「5年遅れ」開業“元凶”の当事者のはずが」 「小池氏が余計なことを言い出さなければ、5年前には開業できていたわけです。 小池氏が問題視した『豊洲の土壌』については、開業から5年を経過してもまったく問題が出てきません。2020年の東京五輪前に開通予定だった、都心部と臨海部を結ぶ環状2号線の開通も、市場の移転延期によって2年半も遅れることになりました。無駄な大騒ぎによって生じた経済的損失は計り知れません」、確かに「どの面下げて小池都知事は千客万来施設のテープカットに出てんだかなー」、という気持ちは理解できる。 「小池氏が余計なことを言い出さなければ、5年前には開業できていたわけです。 小池氏が問題視した『豊洲の土壌』については、開業から5年を経過してもまったく問題が出てきません。2020年の東京五輪前に開通予定だった、都心部と臨海部を結ぶ環状2号線の開通も、市場の移転延期によって2年半も遅れることになりました」、「どの面下げて小池都知事は千客万来施設のテープカットに出てんだかなー》 という声も。もっともだろう」、その通りだ。 Yahoo ニュース ダイヤモンド・オンライン「元週刊文春・月刊文芸春秋編集長の木俣正剛氏による「「小池百合子首相」説が急浮上、悪夢の連立政権誕生シナリオの現実味」 「小池氏のどんなことをしても自分の欲望を実現するという人生観はよくわかっています。そして、実際の政権担当能力も政策の構想能力も否定的に見ていますが、今の自民党が「選挙の顔」としての魅力を感じていることは否定できません。 自民党内で囁かれる、小池氏国政復帰(「自民党」復帰ではなく、あくまでも「国政」への復帰であり、これが自民党にとって悩ましいのです)のシナリオを紹介しましょう」、なるほど。 「ポスト岸田の選挙でも、東京に強い小池氏とファースト、そして大阪に強い日本維新の会がタッグを組むと、今でも維新は45の議席があるため、その2倍近い議席数も予想できます。しかも、維新もファーストも基本的に保守政党を自称しているので、自民離れした票が流れる可能性が高く、自民党が過半数を制する可能性が少ないことは十二分に予想できます。 過半数割れをした自民には、公明との連立でも数が足りない事態が起きて、自民、維新、小池連合が模索される可能性は高いでしょう」、なるほど。 「小池氏の生き方は流れを読み、キャッチコピーで人気を得て、その時々の大物に媚びを売って出世するというパターンでした。その本質が都知事経験で変わったとは思えません。小池氏に近い関係者は、「彼女の最近の行動は明らかに国政復帰を目指しているように見える」と言います。「カスハラ条例」をつくるといった若者やマスコミうけする政策、「無駄な出費」と批判を受けた都庁プロジェクションマッピンクも、側近によると「国政進出策と考えると無駄ではない」そうです・・・今回は色々な政党を糾合するのに、どんなキャッチコピーを使うのでしょ しょうか」、なるほど。 「私はダイヤモンド・オンラインの過去の連載記事で、震災や噴火がこれから頻繁に起こりかねないのに緊急時の法体制が整備されていないこと、そして大破壊のあとの国家の改造計画がないことについて警告してきました。これはどこの政党が、そしてどんな首相が政権を担当しても、やり遂げねばならない課題です。 次期政権には、せめて災害時に機能する憲法の緊急事態条項を提案するといった、国家百年の大計を作れる政権になってほしいと考えます・・・ 確かに「空気」は研究し尽くしているように見えますが、「一度成功すると同じ作戦を繰り返す」という日本軍の欠点を指摘した『失敗の本質』から学んだようには見えません」 、さて「小池氏が中心になった政権が出来たとしても、『失敗の本質』からも学んでほしいものだ。
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原発問題(その22)(中国の露骨な反発だけではない 世界の専門家が表明した「処理水への懸念」再検証、【志賀原発】「あわや電源消失 福島原発の二の舞の大惨事に..」能登半島地震で「志賀原発で起きたこと」への恐怖と地元で見つかった「新たなる切り札」、次の「M7クラス」大地震の前兆が現れている…!日本地震予知学会がいま もっとも心配している「港町の名前」、日本地震予知学会が警鐘…!次に巨大地震が起きる「地域の名前」《地図で一目瞭然》) [国内政治]

原発問題については、昨年6月1日に取上げた。今日は、(その22)(中国の露骨な反発だけではない 世界の専門家が表明した「処理水への懸念」再検証、【志賀原発】「あわや電源消失 福島原発の二の舞の大惨事に..」能登半島地震で「志賀原発で起きたこと」への恐怖と地元で見つかった「新たなる切り札」、次の「M7クラス」大地震の前兆が現れている…!日本地震予知学会がいま もっとも心配している「港町の名前」、日本地震予知学会が警鐘…!次に巨大地震が起きる「地域の名前」《地図で一目瞭然》)である。

先ずは、昨年9月3日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したジャーナリストの姫田小夏氏による「中国の露骨な反発だけではない、世界の専門家が表明した「処理水への懸念」再検証」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/328496
・『東京電力福島第一原発から出た汚染水を処理した水の海洋放出が始まった。中国では常軌を逸した騒ぎぶりだが、他の国はどう捉えているのだろうか。中国の目、世界の目、そして専門家の視点を追った』、興味深そうだ。
・『もう魚は食べられないのか  8月24日、福島第一原発から出た処理水の海洋放出が始まった。タンクにある100万トン以上の処理水は30年程度をかけて排出する計画だ。 その前夜、筆者のスマホに中国・上海の友人からしばらくぶりにメッセージが入った。普段は冷静で寡黙で、年金生活をしている張さんが切り出したのは次のような内容だ。 「明日から日本で汚染水の排出が始まりますが、私たち庶民はこれから海の魚は食べられなくなります。上海には日本料理店も多く、影響は避けられず、訪日客も減るのではないでしょうか。放射能汚染は怖いですが、私たちにはどうすることもできません」 海洋放出したその日、中国当局は日本産水産物の輸入を全面的に禁止した。この禁輸を「日本産の魚は危険だというサイン」と捉えた中国人も少なくなかった。筆者が接した日本在住の中国の友人たちも「今後、日本のおいしい魚は食べられなくなる」と話していた。 実は2011年にも中国の住民はまったく同じ反応を示していた。同年3月14日に福島第一原発の事故が報道されると、当時筆者が住んでいた上海でも市民がパニックに陥った。ネット上で「海水は汚染された、今後は食塩が危険、食用できなくなる」というデマが広がり、流言に弱い中国の庶民は塩の買い占めに奔走した。そして今、再び「塩の買い占め」が繰り返されている。 中国では張さんのように海洋放出を「怖い」と捉える住民は少なくない。しかし、筆者は張さんを「流言に弱い人」だとは責められなかった。「汚染水が安全であれば海洋に放出する必要はなく、安全でなければ海洋に放出すべきではない」という主張は、他のアジア・太平洋諸国でも共通してあるためだ』、「汚染水が安全であれば海洋に放出する必要はなく、安全でなければ海洋に放出すべきではない」との「主張」は、不本意ながら確かに説得力がある。
・『海外研究者の視点、「今からでも遅くはない」の意見も  海洋放出に懸念を示しているのは“反日国”の住民だけではない。 米誌「ナショナルジオグラフィック」は8月24日、「福島原発から処理水を段階的に放出する計画は、各国と科学者の意見を分裂させている」とし、アメリカの科学者たちの懸念を伝えた。 ハワイ大学ケワロ海洋研究所所長のロバート・リッチモンド氏は「海に放出されたものは、1カ所にとどまることはできない」とし、文中では「放射性物質を運ぶ太平洋クロマグロが2011年の事故後6カ月以内にサンディエゴの海岸に到達した」とする研究事例があることが指摘されている。 米国内の100以上の研究所が加盟する全米海洋研究所協会は、「安全性の主張を裏付ける、適切かつ正確な科学的データが欠如している」とし、放出計画に反対する声明を昨年12月に発表した。 海洋放出について、太平洋の島国は理解を示していると認識されているが、かつて米国の水爆実験で強いられた苦痛もあり、水面下では意見が割れている。ロイターは8月23日、「太平洋の首脳全員が同じ立場を取っているわけではない」とする記事を掲載した。24日、ニュージーランドのメディアRNZは「データには『危険信号』があり、中にはIAEAを批判する者もいた」とし、16カ国と2地域が加盟する太平洋諸島フォーラム(PIF)の一部の原子力専門家らの懸念を伝えた。 PIF事務総長ヘンリー・プナ氏による「すべての関係者が科学的手段を通じて安全であることを確認するまで、放出はあってはならない」とするコメントは米誌「サイエンス」にも掲載された。 8月24日、「NIKKEI Asia」は米ミドルベリー国際研究所のフェレンク・ダルノキ=ベレス氏の「今からでも遅くはない」とする寄稿を公開した。同氏は「東京電力と政府にその気があれば対処できる」とし、環境中に放出せず、コンクリートで固化させる代替案を提案している。 ちなみに代替案については日本の複数の市民団体が政府に対し再検討を迫った経緯がある。しかしながら都内のある団体代表は、「当時、経済産業省には『何を言われても路線は見直せない』という雰囲気が強かった」と振り返っている』、「米ミドルベリー国際研究所のフェレンク・ダルノキ=ベレス氏・・・は「東京電力と政府にその気があれば対処できる」とし、環境中に放出せず、コンクリートで固化させる代替案を提案」、「コンクリートで固化させ」た場合、体積はどの程度小さくなるのだろうか。余り小さくならないのであれば、現在の方式で流す方がラクだ。
・『合理的に考えて影響が出ることは考えられない  2021年の放出決定から2年あまり、トリチウムの安全性が問題になってきた。福島第一原発から出た“汚れた水”は、多核種除去設備(通称ALPS)を使って浄化するが、トリチウムはそれでも除去できない放射能物質の一つである。 日本政府や東京電力はトリチウムを「自然界にも存在する水素の仲間」として説明し、今回の海洋放出に当たっては、トリチウムの濃度を国内規制基準の40分の1に薄めるので安全だとしている。 もっとも、トリチウムの海洋放出は今に始まったことではない。過去、日本の原発でも、世界の原発でも冷却水とともに海に流してきた。日本には「世界の原発からも日本を上回る量の排水を行っている。今さら騒ぐのはおかしい」という意見もある。 そこで改めて茨城大学理工学研究科の田内広教授に人体への影響を尋ねると、「高濃度については過去から調べられており影響が生じるのが明らかな一方、今回のような低濃度のトリチウム水については報告されている実験データを見ても影響が見えません。科学的に100%証明するのは無理ですが、合理的に考えて影響が出ることは考えられません」という回答だった。 一方で見逃せないのは、トリチウムも含め、研究は“予算”に左右されるという一面が潜在するということだ』、「茨城大学理工学研究科の田内広教授に人体への影響を尋ねると、「高濃度については過去から調べられており影響が生じるのが明らかな一方、今回のような低濃度のトリチウム水については報告されている実験データを見ても影響が見えません。科学的に100%証明するのは無理ですが、合理的に考えて影響が出ることは考えられません」という回答・・・研究は“予算”に左右されるという一面が潜在する」、なるほど。
・タンクの中の処理水研究は手つかずのまま  京都大学・放射線生物研究センター特任教授の小松賢志氏はトリチウムを研究した日本の古参の学者だ。福島第一原発の事故が起きる前の1997年、「事故対策としていまだ不明な点が残される放射線障害やトリチウム固有の生物的効果に関する正確な知識の確立は急務である」と論文で指摘している。 このように、小松氏は「拡散漏えいしやすいトリチウムは取り扱いが難しい核種の一つ」と指摘してきたのだが、やがてトリチウムの研究を打ち切ってしまう。背景にあったのは「予算削減という厳しい台所事情だった」と回想している。 原発問題の政策提言を行う原子力資料情報室の共同代表である伴英幸氏も「トリチウム問題がクローズアップされるまで、少なくともこの20年ほど日本のトリチウムの研究データはほとんどありません。理由は日本に研究者が少ないためです」と話している。 また福島第一原発から出た水は、炉心に触れた処理水である点が、通常の原子力発電所から海洋放出されているトリチウムを含む水とは条件が異なる。「炉心に触れた水」の研究はどうなっているのだろうか。 「タンクの中で有機結合型のトリチウムが生成されているとの指摘もあり、分析でこれをチェックする必要があると考えています。しかし、タンクの中の処理水については基本的に持ち出せないことになっているので、在野の研究者は誰も分析していないはずです」(伴氏) 海洋放出を巡っては、日本弁護士連合会が昨年1月20日付で、他の方法の検討を促す意見書を岸田文雄首相に提出していた。その理由の一つをこう掲げている。 「通常の原子力発電所から海洋放出されているトリチウムを含む水は、福島第一原発とは異なり、炉心に触れた水ではなく、トリチウム以外の放射性物質は含まれていない。規制基準以下とはいえ、トリチウム以外の放射性物質が完全には除去されていない福島第一原発における処理水は、通常の原子力発電所の場合とは根本的に異なるものである」』、「福島第一原発から出た水は、炉心に触れた処理水である点が、通常の原子力発電所から海洋放出されているトリチウムを含む水とは条件が異なる。「炉心に触れた水」の研究はどうなっているのだろうか。 「タンクの中で有機結合型のトリチウムが生成されているとの指摘もあり、分析でこれをチェックする必要があると考えています。しかし、タンクの中の処理水については基本的に持ち出せないことになっているので、在野の研究者は誰も分析していないはずです」(伴氏)』、「タンクの中の処理水」についても、研究用に持ち出し可能な量を持ち出し、それで研究することは可能な筈だ。
・『処理水放出は次世代革新炉への布石か  汚染水から水とトリチウムを分離することは困難だと言われてきたが、今後、新たな日本の技術が注目を集めそうだ。 東京電力は処理水からトリチウムを分離する実用技術を公募しているが、東洋アルミニウム(本社・大阪市)がこれに応募したのだ。 同社の技術は処理水を加温して蒸気化してフィルターを通過させ、トリチウムを除去するというもので、現在、実現可能性を確認している段階にある。東京電力の担当者によれば、「もし実現可能となった場合は、濃いトリチウム水と薄いトリチウム水に分けることができ、薄いトリチウム水から流していくとともに、濃いトリチウム水は構内で保管し続けることで、約12年という半減期を活用し、トリチウムの量を保管の中で減らすことができる」という。 分離して水を取り出した後にはトリチウムが残留したフィルターが残るため、今後の取り組み課題はフィルターの体積をいかに減らしていくかが焦点となる。 一方、政府は福島第一原発の廃炉を進行させた先に、次世代革新炉の計画を描いている。 30年後にも運転が迫るといわれる核融合炉でも、薄めたトリチウム水を海洋放出する計画で、学会誌には、「この核融合の成功のためには福島第一原発のトリチウム処理水問題の速やかな解決が不可欠」だとする文言(『Journal of Plasma and Fusion Research Vol.99』)がある。24日から始まったトリチウム水の海洋放出は、そのための布石でもあるといわれている。 国際環境NGOのFoE Japanの満田夏花事務局長は次のように語る。 「ほとんど動かなかった高速増殖炉『もんじゅ』で税金が1兆円以上も使われたように、次世代革新炉でも国民の金が投入されようとしています。省エネ、再エネのための電力需給のしくみを構築しようというなら将来性ある話ですが、潤うのは一部の原子力産業だけであり、結果として、何万年も管理が必要な放射性廃棄物を生み出してしまいます」』、「処理水からトリチウムを分離する実用技術を公募しているが、東洋アルミニウム・・・がこれに応募したのだ。 同社の技術は処理水を加温して蒸気化してフィルターを通過させ、トリチウムを除去するというもので、現在、実現可能性を確認している段階にある。東京電力の担当者によれば、「もし実現可能となった場合は、濃いトリチウム水と薄いトリチウム水に分けることができ、薄いトリチウム水から流していくとともに、濃いトリチウム水は構内で保管し続けることで、約12年という半減期を活用し、トリチウムの量を保管の中で減らすことができる」という」、この方法が実用化されれば、問題は見事に解消する。「核融合炉でも、薄めたトリチウム水を海洋放出する計画で、学会誌には、「この核融合の成功のためには福島第一原発のトリチウム処理水問題の速やかな解決が不可欠」だとする文言」、「核融合」でも「トリチウム処理水問題」があるとは初めて知った。
・『「日本はパンドラの箱を開けた」  海洋放出後、中国の人民日報WEB版は「日本はパンドラの箱を開けた」と世界に向けて報じた。一方、日本には中国から“抗議の電話”がかかるようになり、関係のない個人や民間事業者までが巻き添えになっている。 今回の事態は、2010年の尖閣諸島での中国漁船衝突事件とその後の事態を想起させる。そして、2011年に起きた原発事故と“塩パニック”、尖閣諸島国有化を発端にした翌年2012年の反日デモは直接の関連性はないものの、その後「日本製品の全面ボイコット」に突入するきっかけとなった。反日デモは“官製デモ”とされ、中国政府が国民を動員したといわれている。この時悪化した両国関係が“雪解け”するまでに6年かかった。 今回の海洋放出に対して、「やめろと言ったのにやっただろう」と激高した中国は、海洋放出を外交カード化し、今後、国民を動員しながら日本を追い詰めてくるかもしれない。 ただ今回の中国や韓国の露骨な反発が、かえって日本人の私たちの気持ちを逆なですることにもなっていて、冷静な議論から目をそらせることにもなっている。 原発問題のもっとも本質なる部分は、人間の力で制御できるというおごりが悲劇を生むところにある。その人間の愚かさは、神にしか操れない「日輪の馬車」に無理やり乗り込み暴走し、ついには地上を焼き払ったというギリシャ神話「パエトーン」に重なる。 原子力に頼らず、再生可能エネルギーへのシフトを進める――これが日本の歩むべき道であり、福島の原発事故で多大な被害を受けた人々に報いることができる唯一の道ではないだろうか』、「原子力に頼らず、再生可能エネルギーへのシフトを進める――これが日本の歩むべき道であり、福島の原発事故で多大な被害を受けた人々に報いることができる唯一の道ではないだろうか」、そのためには、熱水発電などのようにベースとなる安定的な電力を生み出す仕組みが実用化することが、前提になる。

次に、本年2月11日付け現代ビジネス「【志賀原発】「あわや電源消失、福島原発の二の舞の大惨事に...」能登半島地震で「志賀原発で起きたこと」への恐怖と地元で見つかった「新たなる切り札」」を」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/124022?imp=0
・『あわや電源消失の事態に  電力がほぼ復旧した能登半島だが、北陸電力志賀原子力発電所に不信感を抱いた住民は少なくない。なぜなら水位の上昇、油漏れなど発表する情報が二転三転。なにより怖がらせたのは、他地区より揺れの少ない震度5強ながら変圧器が2台損傷し、復旧に半年以上かかること。電源は他ルートで確保できたものの、電源消失なら福島原発並みの大惨事につながっていたかもしれない。 志賀原発は1,2号機とも'11年から運転停止中。再稼働を目指して準備を重ねていたが、推進派だった稲岡健太郎町長は、地震を経て「以前のように安全性をアピールするのは難しい」と立場を変えた』、「志賀原子力発電所」では「震度5強ながら変圧器が2台損傷し、復旧に半年以上かかること。電源は他ルートで確保できたものの、電源消失なら福島原発並みの大惨事につながっていたかもしれない」、頼りない限りだ。
・『原発の隣に蓄電所を  志賀町で次世代蓄電池の製造とそれを組み込んだ蓄電所の設置に取り組む日高機械エンジニアリングの日高明広代表は、災害に備えて「原発の新たな外部電源に蓄電所を加えてマイクログリッド(小規模送電網)化して欲しい」という。蓄電所とは文字通り電気を溜める施設だが、'22年の電気事業法改正で発電所と同じ位置付けで系統電力に接続できるようになった。原発の電力消失時に、別系統の電源として接続し機能する。 能登半島地震で原発の耐震性が改めて見直されているなか、日高氏は被災地発で「原発立地地区の優先的な蓄電所設置」を訴える方針だ』、「蓄電所」については、関西電力が子会社E-Flowを設立、その説明によれば、『電力が安い時間帯に市場で電気を買って蓄電池に充電、高い時間帯などに放電し活用する事業モデルです。再エネは今後さらに導入が進み、主力電源としての役割を果たすことになると考えています。一方で、天候次第で発電量の増減が激しく、変動を吸収する設備が必要です。電力需給の変動に合わせた発電量のコントロールは、従来、主に火力発電などが担ってきました。しかし退出する電源も増えており、今後蓄電池は再エネの発電量が多い時間帯に充電することで、余剰電力を吸収する役割も担うことができます』、「発電量」の「変動」を石炭火力で調整するよりは、「蓄電所」で調整する方が望ましい。https://www.kepco.co.jp/corporate/report/yous/7/kanden-update/article2.html
つまり、原発の電力消失時に、別系統の電源として接続し機能するという一時的なバックアップ電源のようだ。ただ、恒常的な電源として使うのであれば、比較的短時間だろう。

第三に、2月14日付け現代ビジネス「次の「M7クラス」大地震の前兆が現れている…!日本地震予知学会がいま、もっとも心配している「港町の名前」」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/122726?imp=0
・『新春を寿ぐはずの元日に突如襲った大地震では、死者・安否不明者が200人を超えている(1月10日時点)。同じ規模の巨大地震はどこで起きるか。地下の異常を冷静に、常時見守る研究で予測する』、興味深そうだ。
・『新潟を襲う大津波  「内陸で起きた地震としては、遡ること実に約130年前、1891年の濃尾地震(M8・0)以来の大地震となりました。マグニチュードで言えば、熊本地震('16年)の3~4倍の規模です。 振り返ってみると、'20年の暮れから、能登半島の珠洲市の近辺では群発地震が起きていました。昨年5月にはM6・5、震度6強という地震も発生していますが、この3年の間にM1以上の地震が約1万4000回も起きていたんです。 その群発地震で、割れ残り(破壊されずにまだ残っている岩盤)の存在が確認され、そこが動く可能性がありました。ですから私は、1年ほど前から能登半島内陸でM7クラスの地震を警戒していたんです」 地震予知学を専門とする東海大学および静岡県立大学客員教授の長尾年恭氏は、独自の解析に基づき、能登半島で近く大地震が起きるとメディアで発信していた。日本地震予知学会会長も務める長尾氏に、次に大地震が起きる地域を訊いた。 「今回の地震では、想定していた以上に広範囲で活断層が破壊されてしまった。マグマのような何らかの流体が能登半島の地下10km~20kmに入り込んで断層同士の摩擦力が小さくなり、大きく動いたためです。 震源地を示すのに使われる×マークは単に破壊が開始された点を示すもので、M7・6ほどの規模になると百何十kmという長さの断層が破壊されます。今回は、能登半島の西端から佐渡島近くまで一挙に動きました」』、想像以上に大規模だったようだ。
・『歪みが解消されなかった場所  「地震学の常識として、破壊された断層部分ではそれまでの歪みが解消されますが、その両端にはなお歪みが残ります。 西端の歪みは'07年の能登半島地震ですでに解消されましたが、断層の東端では大きな地震はまだ発生していません。 ですので、私たちがいま最も心配しているのは、断層の東端、つまり佐渡島付近で同じようなM7クラスの大地震が起きることです。 今回の地震で津波が比較的小さかったのは、断層の多くが内陸にあったからですが、佐渡島付近の海で地震が起きると大津波が発生します。日本海側最大級の港町、人口約80万人の新潟市は大きな津波の被害に襲われるでしょう」 「活断層が破壊されていない割れ残りが存在しているために、私が注目している地域は実は他にもあります。 人口約160万人を擁する福岡市です。'05年にM7・0の福岡県西方沖地震を引き起こした警固断層に、割れ残りが存在するからです。次にそこが破壊されることは多くの地震学者の共通認識になっています。 割れ残りは福岡市中心部である博多区の真下にあり、残っている断層の長さを勘案すれば、最大震度7クラスの地震が懸念されます。 ですから私は、出張などで福岡に行く人には、『格式の高い古いホテルよりも、格安なビジネスホテルでもいいから、築年数が浅いホテルに泊まるように』と忠告しているんです」』、「私たちがいま最も心配しているのは、断層の東端、つまり佐渡島付近で同じようなM7クラスの大地震が起きることです。 今回の地震で津波が比較的小さかったのは、断層の多くが内陸にあったからですが、佐渡島付近の海で地震が起きると大津波が発生します。日本海側最大級の港町、人口約80万人の新潟市は大きな津波の被害に襲われるでしょう・・・「活断層が破壊されていない割れ残りが存在しているために、私が注目している地域は実は他にもあります。 人口約160万人を擁する福岡市です。'05年にM7・0の福岡県西方沖地震を引き起こした警固断層に、割れ残りが存在するからです。次にそこが破壊されることは多くの地震学者の共通認識になっています。 割れ残りは福岡市中心部である博多区の真下にあり、残っている断層の長さを勘案すれば、最大震度7クラスの地震が懸念されます」、恐ろしいことだ。
・『北九州市に見られる異常  「ところでいま、地震学でよく知られている前兆現象の一つが、地震活動の静穏化、要するに”嵐の前の静けさ”です。 地震活動が活発化している地域だけでなく、相対的にそれが低下している静穏な地域も、過去の経験則から大地震が発生する可能性が高いと考えられるのです。 静穏な状態から、地下で断層が徐々に割れてきて活発化し、大地震が起こる。つまり、活発化と静穏化どちらも、地震の前兆を示す異常な状態ということです。 私は気象庁が毎日発表している地震のデータをもとに、過去10年間の平均と比べて、最近1年間はどれほど地震活動が活発なのか、静穏なのかを解析し、それを『地下天気図』と名付けて公表しています。当然ながら、ここ最近は能登半島が非常に活発化していました」 「逆に静穏化が進んでいる地域で注目されるのは北九州市や宗像市付近です。この地域の地震活動データを追跡するなかで複数の異常が確認されており、福岡県は総じて心配です。 他に地震活動が静穏化している地域としては、山梨県・長野県付近と、鹿児島県の屋久島付近が挙げられます。 大地震は静穏化という異常現象が終わってから半年ほどの間に起こります。活発化している地域では『いつ起きるのか』は非常に判断しにくいのですが、静穏化している場合の多くはそれが解消してから起こるので、予測はしやすいと言えますね」』、「最近1年間はどれほど地震活動が活発なのか、静穏なのかを解析し、それを『地下天気図』と名付けて公表しています。当然ながら、ここ最近は能登半島が非常に活発化していました」 「逆に静穏化が進んでいる地域で注目されるのは北九州市や宗像市付近です。この地域の地震活動データを追跡するなかで複数の異常が確認されており、福岡県は総じて心配です。 他に地震活動が静穏化している地域としては、山梨県・長野県付近と、鹿児島県の屋久島付近が挙げられます」、お手柔らかに願いたいものだ。

第四に、2月14日付け現代ビジネス「日本地震予知学会が警鐘…!次に巨大地震が起きる「地域の名前」《地図で一目瞭然》」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/122728
・『新春を寿ぐはずの元日に突如襲った大地震では、死者・安否不明者が200人を超えている(1月10日時点)。同じ規模の巨大地震はどこで起きるか。 前編記事『次の「M7クラス」大地震の前兆が現れている…!日本地震予知学会がいま、もっとも心配している「港町の名前」』に続き、地震予知学を専門とする東海大学および静岡県立大学客員教授の長尾年恭氏が、地下の異常を冷静に、常時見守る研究で予測する』、興味深そうだ。
・『今後1000年大地震が起きない地域  「いつ、どこで地震が来るのかという情報も大事な地震予測ですが、反対に『起きる可能性は極めて低い』というのもまた、大事な情報です。 これから大きな地震が起こる可能性が低い地域は断層の歪みが解消されているところ。たとえば、今月地震が起きた能登半島です。 その意味では、阪神・淡路大震災が起きた神戸市なども可能性が低い。つまり、20世紀に入ってから大地震が起きたところは大丈夫です。いまマンションを買うなら、今後1000年間、大地震は起きないと見込まれる、神戸がおすすめです」』、「これから大きな地震が起こる可能性が低い地域は断層の歪みが解消されているところ。たとえば、今月地震が起きた能登半島です。 その意味では、阪神・淡路大震災が起きた神戸市なども可能性が低い。つまり、20世紀に入ってから大地震が起きたところは大丈夫です。いまマンションを買うなら、今後1000年間、大地震は起きないと見込まれる、神戸がおすすめです」、しかし「能登半島」は余震がまだかなり残っているようだ。
・『東北もまだ危ない 「ただし注意しなくてはならないのが、東日本大震災が起きた東北地方。その最大余震は、まだ来ていないと考えられるからです。 通常では、本震よりM1ほど小さい地震が最大余震として起こります。東日本大震災はM9.0でしたので、M8クラスの最大余震が想定されます。これまでの最大余震は3月11日当日に茨城県沖で起きたM7.6です。それはM8の4分の1の大きさにすぎません。 振り返れば、1933年の昭和三陸地震(M8.1)は1896年に発生した明治三陸地震(M8.2~8.5)の余震でした。明治の地震の余震が、40年近く経った昭和に起きた。今回の東日本大震災の最大余震もこれから起きることは十分に考えられるのです」』、「東日本大震災が起きた東北地方。その最大余震は、まだ来ていないと考えられる・・・通常では、本震よりM1ほど小さい地震が最大余震として起こります。東日本大震災はM9.0でしたので、M8クラスの最大余震が想定されます。これまでの最大余震は3月11日当日に茨城県沖で起きたM7.6です・・・これまでの最大余震は3月11日当日に茨城県沖で起きたM7.6です。それはM8の4分の1の大きさにすぎません・・・明治の地震の余震が、40年近く経った昭和に起きた。1933年の昭和三陸地震(M8.1)は1896年に発生した明治三陸地震(M8.2~8.5)の余震でした。明治の地震の余震が、40年近く経った昭和に起きた。今回の東日本大震災の最大余震もこれから起きることは十分に考えられるのです」、「40年近く経っ」てから「余震」が襲うようなことがあり得るとは初めて知った。
・『数年のうちに噴火する火山  「東京都について言えば、首都圏はいまのところ異常がないので、比較的安心です。ただ懸念されるのは、小笠原諸島で火山活動が活発化していることでしょう。 陸上の火山で次に噴火すると言われているのは、伊豆大島の三原山です。まだ切迫した状況ではありませんが、数年のうちに噴火するのではないかと思います。 この火山活動の活発化が、南海トラフ(駿河湾から紀伊半島の南側の海域を経て日向灘沖まで続く溝状の地形)で巨大地震が起きる時期を早めてしまうかもしれません」 「'95年の阪神・淡路大震災以来、鳥取県西部地震(M7.3、'00年)、新潟県中越地震(M6.8、'04年)などと大地震が続き、このたびは能登半島で起きました。 2030年代に起こると予測されている南海トラフ巨大地震に向けて、内陸で地震が増えている時期だと思います」 「駿河湾から静岡県の内陸部を震源域とするM8クラスの巨大地震も想定されていますが、いつ発生してもおかしくはありません。静岡県では約10万5000人が犠牲になり、最悪の場合、全国で6000万人が被災してしまうという予測もあります。太平洋から離れた大阪府も他人事ではありません。1854年の安政南海地震では、大阪の道頓堀にまで津波が到達しているのです」) 「南海トラフの巨大地震が起きた後、'40年代の研究者はおそらく、『'23年の能登半島地震は、南海トラフ巨大地震の中・長期の前兆だった』と言うはずです。 能登半島地震を教訓にし、来るべき巨大地震から身を守るためにいまから備えておかなければならないのです」 「週刊現代」2024年1月13・20日合併号より ) 世界で最も災害の多い国、日本。かつて我々の先祖たちは、災害の恐ろしさを地名に託し、後世に伝えようとしていた。関連記事『災害の記憶をいまに伝える日本全国「あぶない地名」』では、そんな災害と深く関係する地名の数々を、「現場検証」しています』、「「駿河湾から静岡県の内陸部を震源域とするM8クラスの巨大地震も想定されていますが、いつ発生してもおかしくはありません。静岡県では約10万5000人が犠牲になり、最悪の場合、全国で6000万人が被災してしまうという予測もあります。太平洋から離れた大阪府も他人事ではありません。1854年の安政南海地震では、大阪の道頓堀にまで津波が到達しているのです」、「大阪の道頓堀にまで津波が到達」とは大変な災害だったようだ。
タグ:原発問題 (その22)(中国の露骨な反発だけではない 世界の専門家が表明した「処理水への懸念」再検証、【志賀原発】「あわや電源消失 福島原発の二の舞の大惨事に..」能登半島地震で「志賀原発で起きたこと」への恐怖と地元で見つかった「新たなる切り札」、次の「M7クラス」大地震の前兆が現れている…!日本地震予知学会がいま もっとも心配している「港町の名前」、日本地震予知学会が警鐘…!次に巨大地震が起きる「地域の名前」《地図で一目瞭然》) ダイヤモンド・オンライン 姫田小夏氏による「中国の露骨な反発だけではない、世界の専門家が表明した「処理水への懸念」再検証」 「汚染水が安全であれば海洋に放出する必要はなく、安全でなければ海洋に放出すべきではない」との「主張」は、不本意ながら確かに説得力がある。 「米ミドルベリー国際研究所のフェレンク・ダルノキ=ベレス氏・・・は「東京電力と政府にその気があれば対処できる」とし、環境中に放出せず、コンクリートで固化させる代替案を提案」、「コンクリートで固化させ」た場合、体積はどの程度小さくなるのだろうか。余り小さくならないのであれば、現在の方式で流す方がラクだ。 「茨城大学理工学研究科の田内広教授に人体への影響を尋ねると、「高濃度については過去から調べられており影響が生じるのが明らかな一方、今回のような低濃度のトリチウム水については報告されている実験データを見ても影響が見えません。科学的に100%証明するのは無理ですが、合理的に考えて影響が出ることは考えられません」という回答・・・研究は“予算”に左右されるという一面が潜在する」、なるほど。 「福島第一原発から出た水は、炉心に触れた処理水である点が、通常の原子力発電所から海洋放出されているトリチウムを含む水とは条件が異なる。「炉心に触れた水」の研究はどうなっているのだろうか。 「タンクの中で有機結合型のトリチウムが生成されているとの指摘もあり、分析でこれをチェックする必要があると考えています。しかし、タンクの中の処理水については基本的に持ち出せないことになっているので、在野の研究者は誰も分析していないはずです」(伴氏)』、 「タンクの中の処理水」についても、研究用に持ち出し可能な量を持ち出し、それで研究することは可能な筈だ。 「処理水からトリチウムを分離する実用技術を公募しているが、東洋アルミニウム・・・がこれに応募したのだ。 同社の技術は処理水を加温して蒸気化してフィルターを通過させ、トリチウムを除去するというもので、現在、実現可能性を確認している段階にある。東京電力の担当者によれば、「もし実現可能となった場合は、濃いトリチウム水と薄いトリチウム水に分けることができ、薄いトリチウム水から流していくとともに、濃いトリチウム水は構内で保管し続けることで、約12年という半減期を活用し、トリチウムの量を保管の中で減らすことができる」 「核融合炉でも、薄めたトリチウム水を海洋放出する計画で、学会誌には、「この核融合の成功のためには福島第一原発のトリチウム処理水問題の速やかな解決が不可欠」だとする文言」、「核融合」でも「トリチウム処理水問題」があるとは初めて知った。 「原子力に頼らず、再生可能エネルギーへのシフトを進める――これが日本の歩むべき道であり、福島の原発事故で多大な被害を受けた人々に報いることができる唯一の道ではないだろうか」、そのためには、熱水発電などのようにベースとなる安定的な電力を生み出す仕組みが実用化することが、前提になる。 現代ビジネス「【志賀原発】「あわや電源消失、福島原発の二の舞の大惨事に...」能登半島地震で「志賀原発で起きたこと」への恐怖と地元で見つかった「新たなる切り札」」を」 「志賀原子力発電所」では「震度5強ながら変圧器が2台損傷し、復旧に半年以上かかること。電源は他ルートで確保できたものの、電源消失なら福島原発並みの大惨事につながっていたかもしれない」、頼りない限りだ。 「蓄電所」については、関西電力が子会社E-Flowを設立、その説明によれば、『電力が安い時間帯に市場で電気を買って蓄電池に充電、高い時間帯などに放電し活用する事業モデルです。再エネは今後さらに導入が進み、主力電源としての役割を果たすことになると考えています。一方で、天候次第で発電量の増減が激しく、変動を吸収する設備が必要です。電力需給の変動に合わせた発電量のコントロールは、従来、主に火力発電などが担ってきました。 しかし退出する電源も増えており、今後蓄電池は再エネの発電量が多い時間帯に充電することで、余剰電力を吸収する役割も担うことができます』、「発電量」の「変動」を石炭火力で調整するよりは、「蓄電所」で調整する方が望ましい。https://www.kepco.co.jp/corporate/report/yous/7/kanden-update/article2.html。 つまり、原発の電力消失時に、別系統の電源として接続し機能するという一時的なバックアップ電源のようだ。ただ、恒常的な電源として使うのであれば、比較的短時間だろう。 現代ビジネス「次の「M7クラス」大地震の前兆が現れている…!日本地震予知学会がいま、もっとも心配している「港町の名前」」 想像以上に大規模だったようだ。 「私たちがいま最も心配しているのは、断層の東端、つまり佐渡島付近で同じようなM7クラスの大地震が起きることです。 今回の地震で津波が比較的小さかったのは、断層の多くが内陸にあったからですが、佐渡島付近の海で地震が起きると大津波が発生します。日本海側最大級の港町、人口約80万人の新潟市は大きな津波の被害に襲われるでしょう・・・ 「活断層が破壊されていない割れ残りが存在しているために、私が注目している地域は実は他にもあります。 人口約160万人を擁する福岡市です。'05年にM7・0の福岡県西方沖地震を引き起こした警固断層に、割れ残りが存在するからです。次にそこが破壊されることは多くの地震学者の共通認識になっています。 割れ残りは福岡市中心部である博多区の真下にあり、残っている断層の長さを勘案すれば、最大震度7クラスの地震が懸念されます」、恐ろしいことだ。 「最近1年間はどれほど地震活動が活発なのか、静穏なのかを解析し、それを『地下天気図』と名付けて公表しています。当然ながら、ここ最近は能登半島が非常に活発化していました」 「逆に静穏化が進んでいる地域で注目されるのは北九州市や宗像市付近です。この地域の地震活動データを追跡するなかで複数の異常が確認されており、福岡県は総じて心配です。 他に地震活動が静穏化している地域としては、山梨県・長野県付近と、鹿児島県の屋久島付近が挙げられます」、お手柔らかに願いたいものだ。 現代ビジネス「日本地震予知学会が警鐘…!次に巨大地震が起きる「地域の名前」《地図で一目瞭然》」 「これから大きな地震が起こる可能性が低い地域は断層の歪みが解消されているところ。たとえば、今月地震が起きた能登半島です。 その意味では、阪神・淡路大震災が起きた神戸市なども可能性が低い。つまり、20世紀に入ってから大地震が起きたところは大丈夫です。いまマンションを買うなら、今後1000年間、大地震は起きないと見込まれる、神戸がおすすめです」、しかし「能登半島」は余震がまだかなり残っているようだ。 「東日本大震災が起きた東北地方。その最大余震は、まだ来ていないと考えられる・・・通常では、本震よりM1ほど小さい地震が最大余震として起こります。東日本大震災はM9.0でしたので、M8クラスの最大余震が想定されます。これまでの最大余震は3月11日当日に茨城県沖で起きたM7.6です・・・ これまでの最大余震は3月11日当日に茨城県沖で起きたM7.6です。それはM8の4分の1の大きさにすぎません・・・明治の地震の余震が、40年近く経った昭和に起きた。1933年の昭和三陸地震(M8.1)は1896年に発生した明治三陸地震(M8.2~8.5)の余震でした。明治の地震の余震が、40年近く経った昭和に起きた。今回の東日本大震災の最大余震もこれから起きることは十分に考えられるのです」、「40年近く経っ」てから「余震」が襲うようなことがあり得るとは初めて知った。 「「駿河湾から静岡県の内陸部を震源域とするM8クラスの巨大地震も想定されていますが、いつ発生してもおかしくはありません。静岡県では約10万5000人が犠牲になり、最悪の場合、全国で6000万人が被災してしまうという予測もあります。太平洋から離れた大阪府も他人事ではありません。1854年の安政南海地震では、大阪の道頓堀にまで津波が到達しているのです」、「大阪の道頓堀にまで津波が到達」とは大変な災害だったようだ。
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日本の政治情勢(その70)(自民党パーティー券収入還流問題、我々は納得できない!(その1)~なぜ政治の世界だけがここまで税を払わなくてよいのか 理由がわからない、自民党パーティー券収入還流問題 我々は納得できない!(その2)~政治資金規正法違反? 違うでしょう これは脱税でしょう、国民民主・玉木氏「トリガー」協議離脱の"裏側" 狂った"計算" 「自民の使い捨て」で野党でも孤立化) [国内政治]

日本の政治情勢については、昨年12月12日に取上げた。今日は、(その70)(自民党パーティー券収入還流問題、我々は納得できない!(その1)~なぜ政治の世界だけがここまで税を払わなくてよいのか 理由がわからない、自民党パーティー券収入還流問題 我々は納得できない!(その2)~政治資金規正法違反? 違うでしょう これは脱税でしょう、国民民主・玉木氏「トリガー」協議離脱の"裏側" 狂った"計算" 「自民の使い捨て」で野党でも孤立化)である。

先ずは、本年1月19日付け現代ビジネスが掲載した一橋大学名誉教授の野口 悠紀雄氏と元東京地検特捜部検事の 郷原 信郎氏の対談「自民党パーティー券収入還流問題、我々は納得できない!(その1)~なぜ政治の世界だけがここまで税を払わなくてよいのか、理由がわからない」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/123002
・『政治の聖域化が理解できない  郷原 今回の自民党の政治資金パーティー券収入の還流問題を、私はこれまで政治資金規正法の観点から、問題を指摘してきましたが、野口先生の一連の論考を拝読して、改めて税の観点という全然違う捉え方ができると気づかされました。政治資金規正法の観点と税の観点からと、一緒に議論してみると、今回の問題の本質が見えると思います。 野口 たしかに政治資金規正法の観点は非常に重要なことです。ですが、それ以前に、実は私はわからないことが多いのです。そもそも、なぜ政治資金自体が非課税なのかが納得できないのです。そのことからお聞きしたいです。 郷原 私は検事として、政治資金規正法の罰則を運用して犯罪捜査しているときなど、当然のことのように非課税と考えていました。要は政治資金として扱っている部分は税の問題から除外されるというような認識がありました。 改めてなぜそうなのだろうかと、歴史的な経緯も含めて考えてみました。税法には「公職選挙法の適用を受ける選挙における候補者が選挙運動に関し、贈与によって取得した金品およびその他の財産上の利益で同法189条の規定による報告が為されたものを贈与税の非課税とする」という規定があります。 郷原信郎氏 選挙に関する部分は非課税という明確な規定がありますが、それ以外の部分の政治献金の非課税についてはまったく規定がありません。つまり公職選挙法上の選挙運動に関するものに限って「非課税」としているのに過ぎないのです。政治資金一般を非課税にする根拠となる規定はありません。 個人が政治献金を受けている部分については、基本的には雑所得で、ただそれが政治資金として使われた部分は課税しないということになっている、ということでした。政治資金収支報告書などに寄附として記載して使い道を公開している部分については課税しないと言うことになっている、という風に考えられます。 そこを考えていくと、国税当局が、本来法律上、選挙に関する部分のみ非課税にするとしか規定にされていないのに、政治資金というのは実際には政治活動のために支出する部分が大部分だから、あまり課税と言うことは行ってこなかった、という運用上の問題に過ぎなかったのではないかと思われます。それが事実上、政治献金、政治活動費というのは、課税の対象外であるかのような認識に繋がってきただけなのではないかという気がします』、「税法には「公職選挙法の適用を受ける選挙における候補者が選挙運動に関し、贈与によって取得した金品およびその他の財産上の利益で同法189条の規定による報告が為されたものを贈与税の非課税とする」という規定があります。 郷原信郎氏 選挙に関する部分は非課税という明確な規定がありますが、それ以外の部分の政治献金の非課税についてはまったく規定がありません。つまり公職選挙法上の選挙運動に関するものに限って「非課税」としているのに過ぎないのです。政治資金一般を非課税にする根拠となる規定はありません・・・公職選挙法上の選挙運動に関するものに限って「非課税」としているのに過ぎないのです。政治資金一般を非課税にする根拠となる規定はありません。 個人が政治献金を受けている部分については、基本的には雑所得で、ただそれが政治資金として使われた部分は課税しないということになっている、ということでした・・・国税当局が、本来法律上、選挙に関する部分のみ非課税にするとしか規定にされていないのに、政治資金というのは実際には政治活動のために支出する部分が大部分だから、あまり課税と言うことは行ってこなかった、という運用上の問題に過ぎなかったのではないかと思われます。それが事実上、政治献金、政治活動費というのは、課税の対象外であるかのような認識に繋がってきただけなのではないかという気がします」、税法上の問題を深く考察するには、野口・郷原両氏は最適だ。
・『選挙はなぜ「非課税」なのか  野口 選挙に関するものであれば、贈与税は非課税だということですが、なぜ例外になるのでしょうか。理由がわからないのです。選挙というものは、特殊な、多分「高貴な」行為である、われわれのような一般人が行っている活動とは全く別のものである、という感覚があるのではないのですか。 郷原 選挙に関する部分が非課税になっている根拠というのは明確にこうだとは言いにくいのですが、ただ選挙というのが政治活動の中でも、最も公益目的が強いもので 選挙というものが民主主義の基盤になるわけだから、選挙の費用に充てるということであれば非課税というのはわからなくはないです。 野口 選挙は公益のために非常に重要な活動である、これは間違いないことです。では仮に私が「自分の書いている文章は公益に非常に寄与するものである」、もちろん実際はそうでなくとも、そう主張したとする。「だから私の原稿料は非課税であるはずだ」、といいだしたら、社会から「おまえは何と馬鹿なことを言うのだ」という扱いしか受けないですね。私の執筆活動と選挙活動は、なぜこのように差別されるのでしょうか。 郷原 確かに公益目的と言うことだけでは、説明はつかないです。選挙に関しては、公職選挙法の選挙運動費用収支報告書に記載された寄附だけが非課税とされているので、寄附に対応する支出が明確になっていることに意味があるのかもしれません。 野口 しかし、支出が明確になっていると言うことと、課税対象にならないということは、税の考え方からすると全く別な問題だと思います。普通の所得については、税務申告をして中身を明確にしたうえで、さらに税金を取られます。一方、今のご説明では、政治資金収支報告書で明確に説明できればそれでいいということですが、この二つには区別があります。なぜでしょうか。 それが私にとっての第一の問題です。この問題の根本がわからない。多くの日本人が、同じように、この素朴な疑問を心の中に抱えていると思います。私のような一般人がやっている活動は、税務署に散々調べ上げられて、しかも高い税金を課されます。でも政治活動は違うのですか、という質問は、政治家以外のほとんどの方が心の中に抱えている疑問ではないですか。 なんで選挙については非課税なのかが問題なのです。それがあるから事実上の解釈として、それ以外の政治活動についても非課税と言うことが取り扱い上、一般に認められているからというなら、一番最初に選挙に関する活動がなぜ非課税なのかを問題にしなければならないのです。 外国においても、同じような問題はあります。日本だけの特殊な問題ではないのです。もちろん、外国で、どうこうだからと言うのは日本の理由にはなりませんが。 例えばこういう説明があります。政治活動である選挙に税務当局が介入してきて、何らかの政治的意図を持って、ある政治勢力だけを厳しく調査する、とか、そういうことはあり得ます。そういう行為を排除するために選挙活動は別扱いにする、という説明もあります。 郷原 政治活動一般に対して同じようなことが言われます。 野口 そうなると、それは選挙活動に限らないわけです。いろいろな意見を述べるにしても、選挙活動とは影響力は比べものにはなりませんが、私が何かを執筆することも、ある種の政治活動だといえないことはない。ある種の意見を述べているのですから。言論活動というのは影響力の大小の違いはあれ、政治的なことから全く無関係ではないものが、非常にたくさんあります。だからなぜ選挙だけなのかが、疑問なのです。 郷原 いずれにせよ、なぜ税金を払わないで済ますところまで保護しなければならないのか、国からの政治家への介入がをなくしさえすればよいのではないか、という話ですね。 野口 そうですね。私には全く理解できないことです』、「なぜ税金を払わないで済ますところまで保護しなければならないのか、国からの政治家への介入がをなくしさえすればよいのではないか、という話ですね。 野口 そうですね。私には全く理解できないことです」、確かにこうした本質的問題には明解な解釈はなさそうだ。
・『そもそも政治資金パーティーとは何物か  郷原 今回の自民党の問題では、政治資金パーティーが焦点となっています。政治資金パーティーと言うものがどういうもので、なぜその政治資金パーティーの収入が非課税なのか、についても掘り下げる必要があります。 野口 それも先の問題の続きだと思います。なぜパーティーの収入は、一定の限度内とはいえ非課税なのでしょうか。 例えば、普通の人が考えているのは、先ほどの選挙と同じように、政治資金パーティーというのはいろいろな政治的な見解を述べて人々の理解を求める、という「崇高な行為」であると、特別な行為である、だから一定の限度で非課税にする、という理屈なのかと考えているようですが、それでは例えば講演会をやって、ある考えを述べて、「これは非常に崇高な行為であるから非課税である」とします。ですがそんなことに耳を貸している人はいないと思います。 なぜ政治家だけが別なのですか。はじめの疑問と同じことです。これも理解できません。 郷原 正に全く同じ問題ですね。それと同時に、政治資金パーティーの性格にも問題があります。単純に非課税となる寄附を集めるものというだけではなく、事業収入という性格も相当強いと思います。 野口 事業収入ならば当然、課税対象ですね。 郷原 そうです。政治資金パーティーは、パーティーに来て貰って政見を広めるという政治活動の性格がベースにあることと同時に、パーティーの対価が政治資金の寄附という性格を持っているか否かが、非課税だとする理由に関して問題になります。 政治資金規正法の問題と考えると、赤字会社、外国人、補助金を受けている会社などは政治家に寄附はできません。ところが実際には、赤字会社、外国人、補助金を受けている会社などもパーティー券の購入は可能です。となると、パーティー券収入は、政治資金と言うことだけで説明できるのか、やはり事業収入という性格もあるのではないか、それが政治的な性格もあるから事実上非課税にされているだけなのではないか。そこはすごく曖昧な性格なのではないかという気がします。 このことが根本にあり、それが、その政治資金パーティーの収入を分配した形のキックバックをどう考えるのか、という問題に関係してきます。政治資金パーティーの収益の一部を、議員がノルマ以上にパーティー券を売ったから、その部分を報奨として還元するというキックバックである以上、そのお金は、そもそも政治資金の寄附ではなくて、個人所得ではないかと思います。 「政治資金」という切り口だけでは、何が問題なのか納得のいく説明に辿り着かない自民党のパーティー券収入還流問題。「(その2)政治資金規正法違反? 違うでしょう、これは脱税でしょう」で、所得の未申告という本当の問題点に光を当てる』、「「政治資金」という切り口だけでは、何が問題なのか納得のいく説明に辿り着かない自民党のパーティー券収入還流問題」、これを「所得の未申告という本当の問題点に光を当てる」、とどうみえてくるのだろう。

次に、この続きを、1月19日付け現代ビジネスが掲載した一橋大学名誉教授の野口 悠紀雄氏と元東京地検特捜部検事の 郷原 信郎氏の対談「自民党パーティー券収入還流問題、我々は納得できない!(その2)~政治資金規正法違反? 違うでしょう、これは脱税でしょう」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/123003
・『これは申告漏れ、所得隠しでは  野口「(その1)なぜ政治の世界だけがここまで税を払わなくてよいのか、理由がわからない」で提起した問題は政治資金規正法上の資金の処理の話ではなく、税の問題として考えれば明解です。議員の側からすると、要するにお金を貰ったわけで、その原資がどういう性格のものかという話は、何の関係もありません。 これは、あらゆる所得について同じことであって、例えば私に原稿料収入があったときに、「このお金の元手は何だったのですか」とは聞かれません。そのことは税法上、全く問題にされません。問題となるのは私が原稿料収入を得たという事実だけなのです。今回の政治資金パーティーのパーティー券収入のキックバックを議員が貰った問題は、そのお金の性格がなんであるかということではなく、「貰った」と事実だけが問題なのです。カネに色目はないわけです。 郷原 所得申告の論理で考えると、非課税となるのは政治資金規正法の対象として政治資金と認められたものに対してだけであり、収支報告書に記載しないという前提で渡されたお金は、政治資金として扱うものではないということですね。 野口 そうです。報道されているところによると、派閥から「これは政治資金報告書に記載しなくてもいい」といって渡された。貰ったほうは、政治資金でないと理解して貰ったもので政治資金収支報告書に記載しなかった。そして、普通の飲食などにも使われたといいます。ということは、課税されるべき所得と考えるのが自然です。だったらなぜ申告しなかったのでしょうか。これは申告漏れ、もしくは所得隠しではないですか。 郷原 収支報告書に書かない政治資金として渡したという説明が可能かどうか、という話ではないのでしょうか。 野口 政治資金であれば、政治資金報告書に記載しなければいけないのではないですか。記載しなくともよい政治資金など存在しません。派閥から「政治資金じゃないよ、自由に使っていいよ」といわれて貰い、受け取った方も、その理解で貰ったのではないですか? 郷原 そこは検察の捜査でどのように供述しているかはっきりしません。 野口 はっきりしなくとも、そういう報道が為されていますよね。少なくとも、そう言った議員がいるわけですよね。 郷原 「使途に制限の無いお金、ということで貰ったので記載しませんでした」ということのようです。派閥から政治家個人に寄附をすることは、政治資金規正法上は違法なのです。違法なのですが違法を承知であえて貰ったとすれば、そういうカネの流れはあり得ることはあり得る。今回のキックバックされた資金の問題では、少なくとも政治資金収支報告書に書かない前提で、違法に個人宛に行われたものだ、となると、個人所得ではないという理屈は成り立たないのではないかと思います。 野口 当然そうですよね。例えば、泥棒は違法ですが、それで得た金銭は、税務申告しなければなりません。違法だからと言って申告しなくても良いということにはなりません。 郷原 一般国民の認識はそうですよね。名目がどうであれ、誰から貰ったものであれ、その原資がなんであれ、収入であればそれはすべて税務申告の対象ですよ』、「今回のキックバックされた資金の問題では、少なくとも政治資金収支報告書に書かない前提で、違法に個人宛に行われたものだ、となると、個人所得ではないという理屈は成り立たないのではないかと思います。 野口 当然そうですよね。例えば、泥棒は違法ですが、それで得た金銭は、税務申告しなければなりません。違法だからと言って申告しなくても良いということにはなりません」、その通りだ。
・『税務署は、のろのろしていたらダメだ  野口 だから私は今回の件は、政治資金収支報告書に書かなかったことが問題なのではないと思っています。ただ、さらに問題なのは、政治家が「うっかりしていました」といって、修正申告する可能性があることです。 郷原 そのことは本当に問題ですよね。 野口 はっきり言えば「税務署は、のろのろしていたらダメだ」ということです。すぐさま税務調査に入るべきではないですか。 郷原 それが、すでに逮捕された池田佳隆衆議院議員については、資金管理団体で3200万円の収支報告書の訂正をして、全額翌年への繰越金にしているのです。具体的に使途を明らかにしたということではまったくなくて、そのまま貯めていましたよ、という扱いにしたという話なんです。収支報告書の訂正を行ったからと言って、事後的に政治資金として非課税の対象とするというのは、めちゃくちゃじゃないかと思います。 野口 めちゃくちゃだと思います。しかし、それがこれから起こるわけですよね。 郷原 しかも、旧安倍派は、キックバックを貰っていた全議員に収支報告書を訂正するように話をしているらしいのです。ちょっとめちゃくちゃじゃないかと思うのです。これがまかり通ってしまったら国民の側も納得できないのではないかと思います。 野口 ええ、納得できない。 郷原 なぜそんなことになってしまっているかというと、まさしく、政治資金規正法の視点からしか、ものをみていないからなのです。最初からこれは、政治資金パーティーも政治の領域だし、そのあとの政治家と派閥とのやりとりも、基本的に政治に関するものだから、それは全部、税金の問題ではなくて、政治資金規正法で規律するのだ、という前提で考えてしまっているわけです。 実は私も、かつてその趣旨の発言をしていて、「脱税の問題にならないのか」と聞かれたときに、「そういう政治資金を実際に個人の用途に使っていたら、その部分が脱税の問題になりますよ」という言い方をしていたんです。 大体、検察官とかも、議員の弁護人なども、おそらくそういう前提で考えていると思います。具体的に政治じゃない目的に使っているお金が明らかになったら、その部分が課税の対象になる。そうじゃないならば税の問題にならないと思ってやって来たのだと思います。これまで。 野口 私はその考えは違うと思います。 郷原 その考え方が違うのだと明確にいえれば、むしろ、すべて全額について税務上の手続きを先行させるべきだという話になると思います。 野口 そういうことですね。私もそうじゃないかと思います』、「野口 はっきり言えば「税務署は、のろのろしていたらダメだ」ということです。すぐさま税務調査に入るべきではないですか。 郷原 それが、すでに逮捕された池田佳隆衆議院議員については、資金管理団体で3200万円の収支報告書の訂正をして、全額翌年への繰越金にしているのです。具体的に使途を明らかにしたということではまったくなくて、そのまま貯めていましたよ、という扱いにしたという話なんです。収支報告書の訂正を行ったからと言って、事後的に政治資金として非課税の対象とするというのは、めちゃくちゃじゃないかと思います。 野口 めちゃくちゃだと思います。しかし、それがこれから起こるわけですよね」、全く酷い話だ。
・『税務署は、のろのろしていたらダメだ  野口 だから私は今回の件は、政治資金収支報告書に書かなかったことが問題なのではないと思っています。ただ、さらに問題なのは、政治家が「うっかりしていました」といって、修正申告する可能性があることです。 郷原 そのことは本当に問題ですよね。 野口 はっきり言えば「税務署は、のろのろしていたらダメだ」ということです。すぐさま税務調査に入るべきではないですか。 郷原 それが、すでに逮捕された池田佳隆衆議院議員については、資金管理団体で3200万円の収支報告書の訂正をして、全額翌年への繰越金にしているのです。具体的に使途を明らかにしたということではまったくなくて、そのまま貯めていましたよ、という扱いにしたという話なんです。収支報告書の訂正を行ったからと言って、事後的に政治資金として非課税の対象とするというのは、めちゃくちゃじゃないかと思います。 野口 めちゃくちゃだと思います。しかし、それがこれから起こるわけですよね。 郷原 しかも、旧安倍派は、キックバックを貰っていた全議員に収支報告書を訂正するように話をしているらしいのです。ちょっとめちゃくちゃじゃないかと思うのです。これがまかり通ってしまったら国民の側も納得できないのではないかと思います。 野口 ええ、納得できない。 郷原 なぜそんなことになってしまっているかというと、まさしく、政治資金規正法の視点からしか、ものをみていないからなのです。最初からこれは、政治資金パーティーも政治の領域だし、そのあとの政治家と派閥とのやりとりも、基本的に政治に関するものだから、それは全部、税金の問題ではなくて、政治資金規正法で規律するのだ、という前提で考えてしまっているわけです。 実は私も、かつてその趣旨の発言をしていて、「脱税の問題にならないのか」と聞かれたときに、「そういう政治資金を実際に個人の用途に使っていたら、その部分が脱税の問題になりますよ」という言い方をしていたんです。 大体、検察官とかも、議員の弁護人なども、おそらくそういう前提で考えていると思います。具体的に政治じゃない目的に使っているお金が明らかになったら、その部分が課税の対象になる。そうじゃないならば税の問題にならないと思ってやって来たのだと思います。これまで。 野口 私はその考えは違うと思います。 郷原 その考え方が違うのだと明確にいえれば、むしろ、すべて全額について税務上の手続きを先行させるべきだという話になると思います。 野口 そういうことですね。私もそうじゃないかと思います。 郷原 実際に今起きている世の中の反応を見ても、この裏金問題に対して多くの国民が非常に怒っているのは、裏でお金を貰って、申告もしないで、税金も払わないで、好き放題に使っていることに対してです。 野口 そうだと思います。 郷原 実際に今起きている世の中の反応を見ても、この裏金問題に対して多くの国民が非常に怒っているのは、裏でお金を貰って、申告もしないで、税金も払わないで、好き放題に使っていることに対してです。 野口 そうだと思います』、「野口 はっきり言えば「税務署は、のろのろしていたらダメだ」ということです。すぐさま税務調査に入るべきではないですか。 郷原 それが、すでに逮捕された池田佳隆衆議院議員については、資金管理団体で3200万円の収支報告書の訂正をして、全額翌年への繰越金にしているのです。具体的に使途を明らかにしたということではまったくなくて、そのまま貯めていましたよ、という扱いにしたという話なんです。収支報告書の訂正を行ったからと言って、事後的に政治資金として非課税の対象とするというのは、めちゃくちゃじゃないかと思います。 野口 めちゃくちゃだと思います。しかし、それがこれから起こるわけですよね」、全く酷い話だ。「すべて全額について税務上の手続きを先行させるべきだという話になると思います。 野口 そういうことですね。私もそうじゃないかと思います。 郷原 実際に今起きている世の中の反応を見ても、この裏金問題に対して多くの国民が非常に怒っているのは、裏でお金を貰って、申告もしないで、税金も払わないで、好き放題に使っていることに対してです。 野口 そうだと思います」、その通りだ。
・『国税当局は検察捜査に忖度しているのか  郷原 それを政治資金規正法で何とかならないかという話をして、違反だから収支報告書を訂正しろと言って、訂正させて、それで終わりにさせてしまったのでは、もう税という面ではめちゃくちゃな話になってしまいます。 野口 その通りです。 郷原 政治資金がどうのという以前に、未申告があれば税務当局が脱税の疑いで調査すべきことのはずです。ただ、おそらく国税と検察との関係がそうだからと思うのですが、それをやられると検察の政治資金規正法違反の捜査の支障になってしまう。 これまでも国税当局は基本的に政治家に対する課税に後ろ向きだったと思います。ともかく政治の領域に踏み込むと、いろいろなハレーションが起きるから、非課税は選挙に関する部分だけなのに、それを拡大解釈して政治全般を課税の対象外にしているかのようなやり方でした。 一回だけ例外があって、税の問題として大きく扱ったのが金丸脱税事件でした。あれは隠していた資金が見つかったので、さすがに税の問題だと言うことが明確にいえるということで脱税問題として扱いました。あのような形で政治家の脱税事件を大がかりに摘発したというのは、非常に少ないと思います。 ですから今回も検察が政治資金規正法を前提に捜査をやっているというときに、税の問題に持って行こうとするなら、国税、税務署のアクションに期待するのはちょっと難しいのではないかと思います。 ですから次善の措置になるのですが、政治家の側が収支報告書の訂正という、税申告をごまかすようなことをやるのではなく、やるべきことは、自らこれは全部税金を払うべきでしたと、修正申告をして追徴税も含めて払うことくらいですね。 野口 次善の策でいいのか、100%賛成はできませんが、現実問題としてはやむを得ないかも知れませんね。ただ何もやらないよりは、今、やった方がいいでしょう。 郷原 すくなくともこのまま収支報告書の訂正は認めて、ほかは何もやらないというわけにはいかないと思います』、「野口 次善の策でいいのか、100%賛成はできませんが、現実問題としてはやむを得ないかも知れませんね。ただ何もやらないよりは、今、やった方がいいでしょう。 郷原 すくなくともこのまま収支報告書の訂正は認めて、ほかは何もやらないというわけにはいかないと思います」、なるほど。
・『政治資金規正法の大穴  野口 今、確定申告の時期なのですよ。私も含めてですが、細かい領収書を集めて、なんでこんなことをやらされているのかと思っています。税を払うのはしょうがないけれども、税を払うためになんでこんなに苦労させられなければならないのか。確定申告の時期なのに、なんでこれが問題にならないのでしょうか。多くの人がなんでと思っています。一般の人には何も悪いことをしなくとも税務調査が入ることがあるわけです。 郷原 私はこれまで「政治資金規正法の大穴」ということを指摘してきました。政治資金を裏金として渡すと言うことは、資金管理団体にも、政党にも、どこの帳簿にもまったく書かないということで渡しているわけです。 そもそも政治資金規正法で収支報告書の虚偽記入とか、不記載罪というのは、どこかの政治団体とか、政党支部の収支報告書に寄附として書かれていることが虚偽であるとか、記載すべき事項が記載されていないということがあって初めて犯罪が成立するわけです。どの団体宛の資金かということが特定されていないといけないわけです。どこにも書かない罪というのがあるわけではなくて、どこかの収支報告書に書くべきものを書きませんでしたということが犯罪になるわけです。ですから裏金で政治家が受けとったときには、どこの収支報告書に書くべきかがわからないので不記載罪にならない。それを昔から「大穴」だと指摘してきました。 検察は、この大穴を無視して、自らの資金管理団体の報告書に記載しなかったとして政治資金規正法違反の疑いで池田佳隆衆議院議員を逮捕しましたが、これは、かなり無理なやり方だと思うのです。裏金として貰ったということは、どこの収支報告書にも記載されておらず、政治資金として報告すべきものとなっていないのですから、政治資金ではない。これは税金の問題にしかならないのじゃないか、と考えると、結局、政治資金規正法の方から考えても、税の方から考えても、政治資金収支報告書の記載に関する犯罪は成立しない、という同じ結論に辿り着いたのです。 こういう問題に対して、どうすべきか。税の問題であることをみんなが認識して、税務上の正しい措置をとるべきだということを声を大にして言いたいです。この問題に対して、政治資金の新しい規制とか、政治刷新だとか言う話が出ていますが、税の観点を抜きにしてそれはあり得ないと思います。政治家が、どうやって申告するのか、どうやって納税するのかと言うことも含めて考えていかないと、問題の解決にはなりません。 野口 そうですね。そういうことだと思います』、「政治資金規正法の方から考えても、税の方から考えても、政治資金収支報告書の記載に関する犯罪は成立しない、という同じ結論に辿り着いたのです。 こういう問題に対して、どうすべきか。税の問題であることをみんなが認識して、税務上の正しい措置をとるべきだということを声を大にして言いたいです」、その通りだ。

第三に、2月17日付け東洋経済オンラインが掲載した政治ジャーナリストの泉 宏氏による「国民民主・玉木氏「トリガー」協議離脱の"裏側" 狂った"計算"、「自民の使い捨て」で野党でも孤立化」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/735227
・『国民民主党の玉木雄一郎代表が、ガソリン税を一時的に引き下げる「トリガー条項」凍結解除をめぐる自民、公明両党との協議離脱を決断したことが、与野党に複雑な波紋を広げている。 これまで、予算案賛成などで与党にすり寄り、次期衆院選後の「政権入り」も取り沙汰された玉木氏の、唐突に見えた“変身”。その裏舞台には、「岸田文雄首相をはじめ与野党最高幹部らの“権謀術数”が渦巻いている」(自民長老)との見方が少なくないからだ。 当の玉木氏は、協議離脱について「岸田首相に『トリガー解除』の余裕がなくなったことが原因。まさに『約束違反』で、離脱は当然」と岸田首相の“裏切り”をなじる。そのうえで、トリガー凍結解除という「政策目標」の実現に向け、一転して旧民主党時代の「仲間」の立憲民主党の協力が必要と秋波を送った。 これに対し、岡田克也・立憲民主幹事長は「考え方を改め、野党がまとまっていくべきだと考えるなら、懐深く対応していきたい」と国民との連携に意欲を示したうえで「国民民主の吸収合併」にも言及した。 これには国民民主幹部が「上から目線」などと猛反発、玉木氏も「ああいう発言ではますます(連携が)難しくなる」と不快感を隠さず、双方の感情のもつれが露呈した。このため、永田町では「自民に使い捨てにされ、立憲にも見放されたのが玉木氏。まさに一人芝居の果ての自滅」(自民長老)との厳しい指摘も広がる』、「まさに一人芝居の果ての自滅」とは言い得て妙だ。
・『「岸田首相の裏切り」と協議離脱決断  玉木氏は2月6日、衆議院予算委で岸田首相に対し、高騰する燃油価格抑制のための補助金の期限が4月末までとなっていることを踏まえ、「ただちにトリガー条項の凍結を解除してほしい」と迫った。しかし、岸田首相は「3党の検討チームにおいて、ぜひ検討させたい」などと言質を与えずにのらりくらりとかわし続けた。) これに憤慨した玉木氏は、質疑終了後、記者団に対し「5月以降、トリガーの発動のメドがなければ協議を継続する意味がない。協議の離脱を決断せざるを得ない」と自民、公明、国民民主の3党協議からの離脱を宣言。 これを受けて、国民民主は7日の党会合で協議離脱を正式決定。トリガー条項の凍結解除に「政治生命をかける」として自公との協議を進めてきた玉木氏に対する「責任論」も出なかった。それも踏まえて玉木氏は、記者団に「派閥の裏金問題が自民党の政策推進力や調整力を著しく低下させ、難しい減税政策を進められなくなった」と自民に“責任転嫁”した。 ただ、今回の玉木氏主導の協議離脱劇について、昨年末、玉木氏との路線対立から国民民主を離党し、「教育無償化を実現する会」という新党を結成した前原誠司前国民民主代表代行は、翌8日の記者会見で「玉木代表は何らかのけじめが必要だ」と皮肉るとともに、「自民党にすり寄っても相手にされなかった。(政治的に)非常識だったということ」と批判した』、
「玉木」氏はやはり未熟なようだ。「トリガー条項の凍結解除に「政治生命をかける」として自公との協議を進めてきた玉木氏に対する「責任論」も出なかった」、「国民民主」も情けない。
・『「考え方を改め」との岡田発言にも反発  こうした経過を受けて、国民民主は12日、東京都内に所属国会議員と支持者約350人を集めて開いた定期党大会で「政策本位で協力できる政党とは与野党を問わず連携するが、『正直な政治』が大前提」とする2024年度活動方針を決定。ただ、玉木氏はあいさつで「裏金問題は政治への信頼を根底から揺るがす大問題」と厳しく批判するなど、これまでの与党寄りの姿勢を事実上修正してみせた。 これに先立ち岡田・立憲民主幹事長は10日、国民民主の路線転換について「考え方を改め、野党がまとまっていくべきだと考えるなら、懐深く対応していきたい」と国民との連携に意欲を示した。ただ、玉木氏は12日の定期党大会後の記者会見で、岡田氏の「考えを改めるなら」との発言について「(岡田発言で)ますます(連携は)難しくなる。わが党の中にも思いがあるということに、もう少し理解と配慮をいただきたい」と不快感を示した。 そのうえで玉木氏は、立憲と国民の合流の可能性について「安全保障やエネルギー、憲法などの基本的政策について一致できる政党があれば、『連立』は可能だが、現在の立憲民主はそれを満たしていない」と指摘し、「今、ともに政権を担う政党とは考えていない。一致させるために議論する用意はあるが、そういう話は来ない」と突き放した。 そもそも、玉木氏は与党との協議離脱を決断した6日、立憲幹部に4月の衆参統一補選での連携を持ち掛け、両党は14日にも党首会談を行うべく調整に入ったが、10日の「岡田発言」への国民民主の反発で頓挫し、玉木氏は13日の泉健太・立憲代表との電話会談で協議見合わせの意向を伝えたとされる。その際玉木氏は、国民民主がトリガー発動に必要な法案を日本維新の会と共同提出した経緯を踏まえ、立憲との協議先行に否定的態度も示したという』、「玉木氏はあいさつで「裏金問題は政治への信頼を根底から揺るがす大問題」と厳しく批判するなど、これまでの与党寄りの姿勢を事実上修正してみせた」、自民党への批判にようやく踏み切ったようだ。「岡田・立憲民主幹事長」もまずい発言をしたものだ。
・『立憲・国民との3党連携は「ナンセンス」と維新  こうした経緯から玉木氏は14日、立憲、維新との連携について「3党で何らかの形で議論したり会ったりすることは否定しない」として、今後は3野党連携を模索する考えも示した。ただ、馬場伸幸・維新代表は15日、「トリガー条項」発動で泉氏から協議呼びかけがあったことを明らかにしたうえで、「今さら、(立憲、国民、維新の)3党で与党側に(トリガー条項発動要求を)突き付けていくのは、非常にナンセンス」と3党連携を全否定した。 こうして、「トリガー凍結解除で右顧左眄の果てに孤立化した玉木氏」(自民長老)について、有力な政治アナリストは「次期衆院選での党の生き残りに懸ける玉木氏が、『裏金事件で国民に見放された自民と組むより、野党と連携したほうが得だ』と考えた結果」と分析。 併せて、自民党のつれない対応についても「改憲や防衛政策で抵抗する公明を牽制するために国民民主の取り込みに動いたが、裏金事件への国民批判で次期衆院選に向けた公明との関係強化が不可欠となり、国民民主どころではなくなったのでは」と解説する。 そもそもここ数十年の政治史を振り返ると、「与(よ)党と野(や)党の間に位置する国民民主のような(ゆ)党は、いずれも一定期間存続後、賞味期限切れで消滅した」(自民長老)のが実態。玉木氏については「もともと自民党からの出馬がかなわず、当時の民主党から中央政界入りした」(同)との指摘もあり、旧民主党政権崩壊後の分裂騒ぎの中で「自民一強政権に潜り込むチャンスを狙ってきた」(閣僚経験者)との見方が少なくない。 だからこそ、「トリガー凍結解除という『国民的人気商品』を自らの自民への売り込み材料に使った」(同)わけだが、「その思惑は昨年末からの巨額裏金事件での元の木阿弥」になった」(同)格好だ。こうした玉木氏の対応に、最新の一部メディア世論調査では国民民主の政党支持率が半減しており、当面は「玉木氏が孤立脱出の妙手を打ち出せるかどうか」が注目されることになる』、「ここ数十年の政治史を振り返ると、「与(よ)党と野(や)党の間に位置する国民民主のような(ゆ)党は、いずれも一定期間存続後、賞味期限切れで消滅した」(自民長老)のが実態・・・玉木氏については「もともと自民党からの出馬がかなわず、当時の民主党から中央政界入りした」(同)との指摘もあり、旧民主党政権崩壊後の分裂騒ぎの中で「自民一強政権に潜り込むチャンスを狙ってきた」(閣僚経験者)との見方が少なくない」、「玉木氏」が「自民党からの出馬がかなわず」との事情があったというのは初めt知った。「最新の一部メディア世論調査では国民民主の政党支持率が半減しており、当面は「玉木氏が孤立脱出の妙手を打ち出せるかどうか」が注目されることになる」、やはり「国民民主のような(ゆ)党は、いずれも一定期間存続後、賞味期限切れで消滅した」という例が今回も当てはまるのだろうか。
タグ:日本の政治情勢 (その70)(自民党パーティー券収入還流問題、我々は納得できない!(その1)~なぜ政治の世界だけがここまで税を払わなくてよいのか 理由がわからない、自民党パーティー券収入還流問題 我々は納得できない!(その2)~政治資金規正法違反? 違うでしょう これは脱税でしょう、国民民主・玉木氏「トリガー」協議離脱の"裏側" 狂った"計算" 「自民の使い捨て」で野党でも孤立化) 現代ビジネス 野口 悠紀雄氏 郷原 信郎氏 対談「自民党パーティー券収入還流問題、我々は納得できない!(その1)~なぜ政治の世界だけがここまで税を払わなくてよいのか、理由がわからない」 「税法には「公職選挙法の適用を受ける選挙における候補者が選挙運動に関し、贈与によって取得した金品およびその他の財産上の利益で同法189条の規定による報告が為されたものを贈与税の非課税とする」という規定があります。 郷原信郎氏 選挙に関する部分は非課税という明確な規定がありますが、それ以外の部分の政治献金の非課税についてはまったく規定がありません。つまり公職選挙法上の選挙運動に関するものに限って「非課税」としているのに過ぎないのです。政治資金一般を非課税にする根拠となる規定はありません・・・ 公職選挙法上の選挙運動に関するものに限って「非課税」としているのに過ぎないのです。政治資金一般を非課税にする根拠となる規定はありません。 個人が政治献金を受けている部分については、基本的には雑所得で、ただそれが政治資金として使われた部分は課税しないということになっている、ということでした・・・ 国税当局が、本来法律上、選挙に関する部分のみ非課税にするとしか規定にされていないのに、政治資金というのは実際には政治活動のために支出する部分が大部分だから、あまり課税と言うことは行ってこなかった、という運用上の問題に過ぎなかったのではないかと思われます。それが事実上、政治献金、政治活動費というのは、課税の対象外であるかのような認識に繋がってきただけなのではないかという気がします」、税法上の問題を深く考察するには、野口・郷原両氏は最適だ。 「なぜ税金を払わないで済ますところまで保護しなければならないのか、国からの政治家への介入がをなくしさえすればよいのではないか、という話ですね。 野口 そうですね。私には全く理解できないことです」、確かにこうした本質的問題には明解な解釈はなさそうだ。 「「政治資金」という切り口だけでは、何が問題なのか納得のいく説明に辿り着かない自民党のパーティー券収入還流問題」、これを「所得の未申告という本当の問題点に光を当てる」、とどうみえてくるのだろう。 対談「自民党パーティー券収入還流問題、我々は納得できない!(その2)~政治資金規正法違反? 違うでしょう、これは脱税でしょう」 「今回のキックバックされた資金の問題では、少なくとも政治資金収支報告書に書かない前提で、違法に個人宛に行われたものだ、となると、個人所得ではないという理屈は成り立たないのではないかと思います。 野口 当然そうですよね。例えば、泥棒は違法ですが、それで得た金銭は、税務申告しなければなりません。違法だからと言って申告しなくても良いということにはなりません」、その通りだ。 「野口 はっきり言えば「税務署は、のろのろしていたらダメだ」ということです。すぐさま税務調査に入るべきではないですか。 郷原 それが、すでに逮捕された池田佳隆衆議院議員については、資金管理団体で3200万円の収支報告書の訂正をして、全額翌年への繰越金にしているのです。具体的に使途を明らかにしたということではまったくなくて、そのまま貯めていましたよ、という扱いにしたという話なんです。収支報告書の訂正を行ったからと言って、事後的に政治資金として非課税の対象とするというのは、めちゃくちゃじゃないかと思います。 野口 めちゃくちゃだと思います。しかし、それがこれから起こるわけですよね」、全く酷い話だ。 「野口 はっきり言えば「税務署は、のろのろしていたらダメだ」ということです。すぐさま税務調査に入るべきではないですか。 郷原 それが、すでに逮捕された池田佳隆衆議院議員については、資金管理団体で3200万円の収支報告書の訂正をして、全額翌年への繰越金にしているのです。具体的に使途を明らかにしたということではまったくなくて、そのまま貯めていましたよ、という扱いにしたという話なんです。 収支報告書の訂正を行ったからと言って、事後的に政治資金として非課税の対象とするというのは、めちゃくちゃじゃないかと思います。 野口 めちゃくちゃだと思います。しかし、それがこれから起こるわけですよね」、全く酷い話だ。「すべて全額について税務上の手続きを先行させるべきだという話になると思います。 野口 そういうことですね。私もそうじゃないかと思います。 郷原 実際に今起きている世の中の反応を見ても、この裏金問題に対して多くの国民が非常に怒っているのは、裏でお金を貰って、申告もしないで、税金も払わないで、好き 放題に使っていることに対してです。 野口 そうだと思います」、その通りだ。 「野口 次善の策でいいのか、100%賛成はできませんが、現実問題としてはやむを得ないかも知れませんね。ただ何もやらないよりは、今、やった方がいいでしょう。 郷原 すくなくともこのまま収支報告書の訂正は認めて、ほかは何もやらないというわけにはいかないと思います」、なるほど。 「政治資金規正法の方から考えても、税の方から考えても、政治資金収支報告書の記載に関する犯罪は成立しない、という同じ結論に辿り着いたのです。 こういう問題に対して、どうすべきか。税の問題であることをみんなが認識して、税務上の正しい措置をとるべきだということを声を大にして言いたいです」、その通りだ。 東洋経済オンライン 泉 宏氏による「国民民主・玉木氏「トリガー」協議離脱の"裏側" 狂った"計算"、「自民の使い捨て」で野党でも孤立化」 「まさに一人芝居の果ての自滅」とは言い得て妙だ。 「玉木」氏はやはり未熟なようだ。「トリガー条項の凍結解除に「政治生命をかける」として自公との協議を進めてきた玉木氏に対する「責任論」も出なかった」、「国民民主」も情けない。 「玉木氏はあいさつで「裏金問題は政治への信頼を根底から揺るがす大問題」と厳しく批判するなど、これまでの与党寄りの姿勢を事実上修正してみせた」、自民党への批判にようやく踏み切ったようだ。「岡田・立憲民主幹事長」もまずい発言をしたものだ。 「ここ数十年の政治史を振り返ると、「与(よ)党と野(や)党の間に位置する国民民主のような(ゆ)党は、いずれも一定期間存続後、賞味期限切れで消滅した」(自民長老)のが実態・・・ 玉木氏については「もともと自民党からの出馬がかなわず、当時の民主党から中央政界入りした」(同)との指摘もあり、旧民主党政権崩壊後の分裂騒ぎの中で「自民一強政権に潜り込むチャンスを狙ってきた」(閣僚経験者)との見方が少なくない」、「玉木氏」が「自民党からの出馬がかなわず」との事情があったというのは初めt知った。 「最新の一部メディア世論調査では国民民主の政党支持率が半減しており、当面は「玉木氏が孤立脱出の妙手を打ち出せるかどうか」が注目されることになる」、やはり「国民民主のような(ゆ)党は、いずれも一定期間存続後、賞味期限切れで消滅した」という例が今回も当てはまるのだろうか。
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東京オリンピック(五輪)(その23)(浮かびあがる「電通五輪」の実態…組織委発注2年前から“入札骨抜き画策”資料を社内共有、五輪談合事件 電通グループや組織委元次長ら刑事告発 公取委、馳知事がうっかり暴露した「東京五輪招致の闇」 「官房機密費」でIOC委員に20万円アルバム、《逮捕後初の肉声》「森喜朗さんが勝手なことを言っているだけ 森さん 本当のことを言ってください」五輪汚職事件のキーマン・高橋治之被告が独占告白7時間) [国内政治]

東京オリンピック(五輪)については、2022年2月23日に取上げた。久しぶりの今日は、(その23)(浮かびあがる「電通五輪」の実態…組織委発注2年前から“入札骨抜き画策”資料を社内共有、五輪談合事件 電通グループや組織委元次長ら刑事告発 公取委、馳知事がうっかり暴露した「東京五輪招致の闇」 「官房機密費」でIOC委員に20万円アルバム、《逮捕後初の肉声》「森喜朗さんが勝手なことを言っているだけ 森さん 本当のことを言ってください」五輪汚職事件のキーマン・高橋治之被告が独占告白7時間)である。

先ずは、昨年2月17日付け日刊ゲンダイ「浮かびあがる「電通五輪」の実態…組織委発注2年前から“入札骨抜き画策”資料を社内共有」を紹介しよう。
・『東京五輪・パラリンピックの談合事件をめぐり、「電通五輪」の実態が少しずつ明らかになってきた。談合を主導したとされる広告大手「電通」が、「入札を有名無実化して電通の利益の最大化を図る」などと記した資料を社内会議で共有していたことが判明。16日、朝日新聞が朝刊1面で報じた。 記事によれば、問題の資料が共有されたのは、大会組織委員会が五輪関連業務の発注を始める2年前の2016年のこと。電通から組織委に出向していた幹部職員が作成したものだという。電通関係者がため息交じりにこう明かす。 「恐らく、営業部長以上が出席して役員向けに営業情報を説明する会議の資料ではないか。『利益最大化』といった文言は、よく使われるパターン。どうやれば利益を上げられるかを説明する際、『入札を有名無実化』というフレーズを使ったのでしょう。社内用のプレゼン資料とはいえ、表に出てきてしまった以上、言い逃れはできません。違法行為を宣言しているに等しく、企業として相当マズいと思います」 一企業として利益を追求するのが当然とはいえ、不正をいとわない姿勢が許されるわけがない。「入札の有名無実化」について、事実関係を電通に問い合わせたが、「当局による捜査・調査に支障をきたす可能性がありますので、回答は控えさせていただきます」(広報部)とのことだった』、「社内用のプレゼン資料とはいえ、表に出てきてしまった以上、言い逃れはできません。違法行為を宣言しているに等しく、企業として相当マズいと思います」 一企業として利益を追求するのが当然とはいえ、不正をいとわない姿勢が許されるわけがない」、なるほど。
・『社外秘“赤い指南書”の意気込みとは裏腹な現実  そもそも、電通が東京五輪に注ぐ意気込みからして、ハンパじゃなかった。組織委から「マーケティング専任代理店」に選ばれた2014年当時、社内向けに配布したとみられる社外秘の小冊子(写真)には、電通こそが五輪を支配すると言わんばかりの言葉がズラズラ並んでいる。 五輪について、〈日本の成長のための「最高のきっかけ」←電通はそのすべてに関与すべきである〉と説き、〈電通社員全員で行う日本のブランディング、New Japan Presentationに関与しよう〉などと呼びかける。五輪を奇貨として、〈世界中のあらゆる課題解決の依頼はすべて、まず電通に来ることになる〉とまでうたっている。 冊子は手帳のような大きさで、真っ赤なカバーに銀字で〈Business Direction Book〉と書かれている。いわば社員向けの“指南書”だが、「意気込みとは裏腹に、ブランドイメージを大きく損なう事態を招いてしまった」(前出の電通関係者)のが現実である。 「電通による五輪支配」というもくろみが、談合主導へと駆り立てたのか』、「電通が東京五輪に注ぐ意気込みからして、ハンパじゃなかった。組織委から「マーケティング専任代理店」に選ばれた2014年当時、社内向けに配布したとみられる社外秘の小冊子(写真)には、電通こそが五輪を支配すると言わんばかりの言葉がズラズラ並んでいる。 五輪について、〈日本の成長のための「最高のきっかけ」←電通はそのすべてに関与すべきである〉と説き、〈電通社員全員で行う日本のブランディング、New Japan Presentationに関与しよう〉などと呼びかける。五輪を奇貨として、〈世界中のあらゆる課題解決の依頼はすべて、まず電通に来ることになる〉とまでうたっている」、いやはや勇ましい呼びかけだ。「社内向けに配布したとみられる社外秘の小冊子」には、「電通こそが五輪を支配すると言わんばかりの言葉がズラズラ並んでいる」、やはりこうした思い上がり月、不正につながったのだろう。

次に、昨年11月30日付け東洋経済オンラインが掲載した政治ジャーナリストの泉 宏氏による「馳知事がうっかり暴露した「東京五輪招致の闇」 「官房機密費」でIOC委員に20万円アルバム」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/717900
・『馳浩・石川県知事が自らの東京五輪誘致活動で、官房機密費(内閣官房報償費)を使って国際オリンピック委員会(IOC)の委員全員に「20万円のアルバムを渡した」と口を滑らせたことが、政界だけでなくSNS上も含めて大炎上している。 元文科相で、東京五輪誘致での自民党推進本部長だった馳氏が、「政官界でも口外厳禁」(官房長官経験者)とされてきた官房機密費使用の一端を漏らしたことで、さまざまな疑惑がささやかれてきた日本の招致活動の闇が暴露されるきっかけになるとみられている。 しかも、東京五輪招致と、1年遅れの「強行開催」を主導した故安倍晋三元首相、菅義偉前首相、森喜朗元首相の3氏による馳氏への「具体的指示」にも言及していたことが、支持率下落にあえぐ岸田文雄首相の政権運営の新たな火種になりつつある』、「馳」氏は現在では石川県知事として活躍している。
・『馳氏は慌てて「全面撤回」、口つぐむ“関係者”  騒ぎの大きさに慌てた馳氏はすぐさま発言を「全面撤回」し、その後は「一切言及しない」と貝のように口を閉ざし、嵐の過ぎ去るのを待つ構え。しかし、野党はすぐさま「五輪全体が汚職まみれとされたが、誘致も金まみれだった」(立憲民主)として、国会への馳氏の参考人招致を要求するなど、臨時国会終盤での野党の政権攻撃を勢いづかせている。 馳氏の「機密費」発言は、11月17日に都内で行った講演で飛び出した。2013年に開催が決まった東京五輪に関する自らの招致活動として、「105人のIOC委員全員の選手時代の写真をまとめたアルバムを土産用に作った」と自慢げに披露し「官房機密費を使った。1冊20万円する」と踏み込んだ。事実ならIOCの倫理規定違反にも問われかねない内容だ。) しかも馳氏は、当時の安倍首相から「必ず(招致を)勝ち取れ。金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」と告げられたことも明かし、「それ(アルバム)を持って、世界中を歩き回った」と語ったという。 さらに、自らの「はせ日記」と称するブログに、安倍首相の“指示”を受けて、当時の機密費を扱う官房長官だった菅氏にも報告し、同氏から「安倍総理も強く望んでいることだから、政府と党が連携して、しっかりと招致を勝ち取れるように、お願いする」とハッパを掛けられたことも明記。それが判明した際、馳氏も事実関係を認めざるをえなかった。 立憲民主党はこのブログも含めて「IOCの倫理規定違反が疑われる行為。官房機密費が使われていたとすれば大変な話だ」と勇み立つ。同党として終盤国会の攻防の中で馳氏だけでなく菅氏の参考人招致も与党に迫る構えだが、自民執行部は徹底拒否する方針。 菅氏の事務所もメディアの取材に対し「ご質問の件は承知していない。馳氏は発言を撤回したと聞いている」と固く口を閉ざしている。 その一方で、馳氏がブログに記した「ともだち作戦」という言葉について、当時の都知事で現在日本維新の会所属の猪瀬直樹参院議員が、都庁ホームページ「知事の部屋」に「重要なのは友達作戦と絆作戦」と記していたことも判明した。今のところ猪瀬氏もメディアの取材に口を閉ざしているが、維新も巻き込んでの騒ぎともなりつつある』、「「105人のIOC委員全員の選手時代の写真をまとめたアルバムを土産用に作った」と自慢げに披露し「官房機密費を使った。1冊20万円する」と踏み込んだ。事実ならIOCの倫理規定違反にも問われかねない内容だ。) しかも馳氏は、当時の安倍首相から「必ず(招致を)勝ち取れ。金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」と告げられたことも明かし、「それ(アルバム)を持って、世界中を歩き回った」と語った』、「1冊20万円する」のであれば、「IOCの倫理規定違反にも問われかねない内容だ」、なるほど。
・『菅氏は官房長官在任中「86億円」使う  そこで問題となるのが「いわゆる機密費の存在とその使途」(政界関係者)だ。「内閣官房報償費」が正式名称で、「国政の運営上必要な場合に、内閣官房長官の判断で支出される経費」と規定されている。 この機密費が予算に計上されたのは終戦直後の1947年からで、近年は年間16億円余が予算化されてきたが、その後減額され、現在は総額14億6165万円が毎年計上され、そのうち12億3021万円が内閣官房長官の取り扱い分、とされている。) そもそもこの「機密費」は、内閣官房だけでなく各省庁にそれぞれ一定額が予算計上されている。もちろん官房機密費の額が群を抜くが、外交交渉を担う外務省の「機密費」がさらに巨額。ただ、関係者によると「内閣官房と外務省の機密費は事実上一体運用され、首相による首脳外交には双方の機密費がそれなりの配分で使われてきた」(外務省幹部)とされる。 そうした中、今回の“機密費騒動”で俎上に上げられた菅氏が、7年8カ月余の官房長官在任中に使った機密費総額は「86億円超」という巨額に上ることが、すでに明らかになっている。このため、菅氏は首相だった安倍氏の了解も得て、その中から五輪招致の活動費に支出していたと指摘されたわけだ。 今回の騒動に先立ち、過去には「官房長官が機密費を選挙活動に使った」として大阪市の市民団体が告発したケースもある。麻生太郎内閣の官房長官だった河村建夫氏が、政権交代選挙となった2009年8月の衆院選での自民惨敗を受け、在任中に2億5千万円もの機密費を引き出していたとして「背任罪・詐欺罪」で告発されたものだが、後日不起訴処分になっている』、「菅氏が、7年8カ月余の官房長官在任中に使った機密費総額は「86億円超」という巨額に上る」、確かに巨額だ。
・『「外遊の選別」「国会対策費」などの“証言”も  もともと、官房機密費の使途をめぐってはさまざまな「疑惑」が取り沙汰されてきた。歴代官房長官の中で「外遊する与野党国会議員への餞別に充てた」「国会対策で一部野党に配った」「有力なジャーナリストを懐柔するために使った」などと“証言”する向きも複数存在するのは事実。 ただ、その実態は「闇に包まれたまま一向に解明されず、現在に至っている」(自民長老)のが実態。今回も馳氏をはじめほとんどの関係者は一様に口を閉ざし、取材も受け付けない対応を続けている。) そうした状況に対し、多くの有識者からは「今回の馳氏の発言を聞き、それを裏付けるブログもみれば、誰が見ても機密費の悪用は隠しようがない。余りにも突っ込みどころ満載で、笑い出したくなる」(民放テレビコメンテーター)との辛辣な声が相次ぐ。 その一方で、与野党から「今回の機密費騒動での自民実力者の利害得失」(同)に視点を据える向きもある。 馳氏を「手先」として動かしたとされる首相経験者の安倍、菅、森3氏は、死去した安倍氏は別として、現在は森氏が麻生太郎副総裁と並ぶ岸田首相の“後見役”を自認する一方、菅氏は党内の「反岸田勢力の旗頭」の立場にある。 しかも、安倍氏に関しては「桜を見る会」への機密費支出問題が取り沙汰された経緯もあり、最大派閥の安倍派にも批判の矛先が向きかねない状況でもある。 これも踏まえて与党内では、「岸田首相にとっては、今回の機密費騒ぎを『安倍・菅政権の汚点』として、岸田降ろしのうごめきを抑え込む要因にもできる」(首相経験者)とのうがった見方すら出始めている』、「「岸田首相にとっては、今回の機密費騒ぎを『安倍・菅政権の汚点』として、岸田降ろしのうごめきを抑え込む要因にもできる」(首相経験者)とのうがった見方すら出始めている」、なるほど。
・『支持率回復に向け「身を切る改革」の覚悟は…  もちろん、そうした闇試合をうんぬんする前に、膨大な機密費に対する国民の疑惑が、さらなる政治不信拡大につながらないよう、「行政府の政府だけでなく立法府の国会が連携して、現在の機密費制度の改廃に取り組む」(官房長官経験者)ことが必要なのは論を待たない。 それだけに、政権維持の正念場に立たされている岸田首相が、「機密費の縮減」や「一定期間後の使途公開」など“身を切る改革”にまい進すれば、「支持率回復のきっかけになる」(自民長老)という声も出るが、はたして岸田首相にその覚悟があるのかどうか……』、「岸田首相が、「機密費の縮減」や「一定期間後の使途公開」など“身を切る改革”にまい進すれば、「支持率回復のきっかけになる」という声も出るが、はたして岸田首相にその覚悟があるのかどうか……」、「岸田首相にその覚悟」までは残念ながら期待出来そうにない。

第三に、本年2月8日付け文春オンライン「《逮捕後初の肉声》「森喜朗さんが勝手なことを言っているだけ。森さん、本当のことを言ってください」五輪汚職事件のキーマン・高橋治之被告が独占告白7時間」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/68843
・『2022年8月、東京五輪をめぐる受託収賄事件で逮捕された大会組織委員会の元理事、高橋治之被告(79)。高橋氏が受け取った賄賂は約2億円とされる。 その高橋氏が今回、「週刊文春」の取材に応じた。事件が明るみに出てから公式にメディアの取材を受けるのは初めてのことだ。取材は4日間、計7時間にわたった』、興味深そうだ。
・『「森さんが勝手なことを言っているだけ」  昨年12月に始まった高橋氏の裁判で最大の争点となっているのは「職務権限の有無」だ。高橋氏の組織委理事(みなし公務員)としての職務に「スポンサー集め」が含まれなければ、受託収賄罪は成立しない。検察側は高橋氏に「マーケティング担当理事」としての職務権限があったと主張。その根拠の1つが、組織委員会元会長の森喜朗氏(86)の供述調書だ。この中で森氏は「高橋氏にスポンサー集めなどマーケティングを担当してもらった」と語っているのだ。) だが、高橋氏はこう語る。 「森さんから『あなたはマーケティング担当理事です』なんて言われたことは一度もありません。森さんが勝手なことを言っているだけ。森さん、本当のことを言ってください」』、「高橋氏は・・・「森さんから『あなたはマーケティング担当理事です』なんて言われたことは一度もありません。森さんが勝手なことを言っているだけ。森さん、本当のことを言ってください」、「高橋氏」の責任逃れも見苦しい。
・『業者から森氏へ渡す見舞金の金額を聞かれ…  さらに高橋氏は、五輪関連の業者と森氏との関係について、こう明かした。 「業者から『(森さんへの)お見舞いにいくら渡せばいいか』と聞かれました。だから僕は、こう告げたんです――」 2月8日(木)発売の「週刊文春」では、高橋氏自身と業者との関わり、五輪招致の際の票集め、検察との攻防や拘置所生活などを語った高橋氏の7時間に及ぶ肉声の全容を8ページにわたって報じている。さらに2月7日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」では、紙幅の都合で掲載しきれなかった個別業者とのやりとりも含む完全版を公開している』、肝心の証言は「週刊文春」に掲載するようだが、「高橋」氏はきっと適当なワイロの額を提示したのだろう。 
タグ:東京オリンピック(五輪) (その23)(浮かびあがる「電通五輪」の実態…組織委発注2年前から“入札骨抜き画策”資料を社内共有、五輪談合事件 電通グループや組織委元次長ら刑事告発 公取委、馳知事がうっかり暴露した「東京五輪招致の闇」 「官房機密費」でIOC委員に20万円アルバム、《逮捕後初の肉声》「森喜朗さんが勝手なことを言っているだけ 森さん 本当のことを言ってください」五輪汚職事件のキーマン・高橋治之被告が独占告白7時間) 日刊ゲンダイ「浮かびあがる「電通五輪」の実態…組織委発注2年前から“入札骨抜き画策”資料を社内共有」 「社内用のプレゼン資料とはいえ、表に出てきてしまった以上、言い逃れはできません。違法行為を宣言しているに等しく、企業として相当マズいと思います」 一企業として利益を追求するのが当然とはいえ、不正をいとわない姿勢が許されるわけがない」、なるほど。 「電通が東京五輪に注ぐ意気込みからして、ハンパじゃなかった。組織委から「マーケティング専任代理店」に選ばれた2014年当時、社内向けに配布したとみられる社外秘の小冊子(写真)には、電通こそが五輪を支配すると言わんばかりの言葉がズラズラ並んでいる。 五輪について、〈日本の成長のための「最高のきっかけ」←電通はそのすべてに関与すべきである〉と説き、〈電通社員全員で行う日本のブランディング、New Japan Presentationに関与しよう〉などと呼びかける。五輪を奇貨として、〈世界中のあらゆる課題解決の 依頼はすべて、まず電通に来ることになる〉とまでうたっている」、いやはや勇ましい呼びかけだ。「社内向けに配布したとみられる社外秘の小冊子」には、「電通こそが五輪を支配すると言わんばかりの言葉がズラズラ並んでいる」、やはりこうした思い上がり月、不正につながったのだろう。 東洋経済オンライン 泉 宏氏による「馳知事がうっかり暴露した「東京五輪招致の闇」 「官房機密費」でIOC委員に20万円アルバム」 「馳」氏は現在では石川県知事として活躍している。 「「105人のIOC委員全員の選手時代の写真をまとめたアルバムを土産用に作った」と自慢げに披露し「官房機密費を使った。1冊20万円する」と踏み込んだ。事実ならIOCの倫理規定違反にも問われかねない内容だ。) しかも馳氏は、当時の安倍首相から「必ず(招致を)勝ち取れ。金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」と告げられたことも明かし、「それ(アルバム)を持って、世界中を歩き回った」と語った』、「1冊20万円する」のであれば、「IOCの倫理規定違反にも問われかねない内容だ」、なるほど。 「菅氏が、7年8カ月余の官房長官在任中に使った機密費総額は「86億円超」という巨額に上る」、確かに巨額だ。 「「岸田首相にとっては、今回の機密費騒ぎを『安倍・菅政権の汚点』として、岸田降ろしのうごめきを抑え込む要因にもできる」(首相経験者)とのうがった見方すら出始めている」、なるほど。 「岸田首相が、「機密費の縮減」や「一定期間後の使途公開」など“身を切る改革”にまい進すれば、「支持率回復のきっかけになる」という声も出るが、はたして岸田首相にその覚悟があるのかどうか……」、「岸田首相にその覚悟」までは残念ながら期待出来そうにない。 文春オンライン「《逮捕後初の肉声》「森喜朗さんが勝手なことを言っているだけ。森さん、本当のことを言ってください」五輪汚職事件のキーマン・高橋治之被告が独占告白7時間」 「高橋氏は・・・「森さんから『あなたはマーケティング担当理事です』なんて言われたことは一度もありません。森さんが勝手なことを言っているだけ。森さん、本当のことを言ってください」、「高橋氏」の責任逃れも見苦しい。 肝心の証言は「週刊文春」に掲載するようだが、「高橋」氏はきっと適当なワイロの額を提示したのだろう。
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キシダノミクス(その9)(もはや「切れるカードがない」法務検察からのメッセージも見過ごした岸田官邸の惨、焦る岸田首相 夜10時に「当日消費期限切れおにぎり」到着…能登地震お粗末対応の舞台裏、能登地震「総理視察」は完全失敗!岸田首相のメンツ優先、初動の遅れはもはや“人災”だ) [国内政治]

キシダノミクスについては、昨年12月16日に取上げた。今日は、(その9)(もはや「切れるカードがない」法務検察からのメッセージも見過ごした岸田官邸の惨、焦る岸田首相 夜10時に「当日消費期限切れおにぎり」到着…能登地震お粗末対応の舞台裏、能登地震「総理視察」は完全失敗!岸田首相のメンツ優先、初動の遅れはもはや“人災”だ)である。

先ずは、昨年12月29日付けデイリー新潮「もはや「切れるカードがない」法務検察からのメッセージも見過ごした岸田官邸の惨状」を紹介しよう。
https://www.dailyshincho.jp/article/2023/12290600/?all=1
・『固まっていません  自民党の安倍派・二階派といった派閥の政治資金規正法違反に対して、捜査のメスを入れている東京地検特捜部。岸田文雄首相は当初から「落としどころ」を見極めたうえで、年明け以降の政権をどう運営していくのかについて頭を悩ませてきたようだ。そんな中、法務検察側からあるメッセージが届いたものの、その意図を図りかね、結果としてミスを犯し、大きなリスクを抱えることになってしまったのだという。「聞く力」はさておき、危機に際しての「対応力」「分析力」「思考力」の低さをまざまざと見せつけることになった岸田官邸の現状をレポートする。 【写真を見る】かつて「パンツ泥棒」騒動を巻き起こした議員の素顔 今回、特捜部のターゲットに 「岸田官邸は特捜部の捜査の最終目的地点を見極めつつ、年明けの通常国会以降の政権運営方針を定めようとしてきました」 と、政治部デスク。 「とはいえ、“切れるカードがない”というのが残念ながら官邸幹部らの合言葉のような状況です。政権浮揚策がない中、できるだけ早いタイミングで派閥の今回問題となった政治資金パーティーなどに関する改革を検討するため、新たな組織を立ち上げる考えが示されましたが、中身は全くと言って良いほど固まっていません」(同)』、「“切れるカードがない”というのが残念ながら官邸幹部らの合言葉のような状況です。政権浮揚策がない中、できるだけ早いタイミングで派閥の今回問題となった政治資金パーティーなどに関する改革を検討するため、新たな組織を立ち上げる考えが示されましたが、中身は全くと言って良いほど固まっていません」、なるほど。
・『メザシの土光がいれば……  組織を取り仕切る人物についても……。 「萩生田光一政調会長の後を受けた渡海紀三朗氏の名が上がっていますが、仮にそうなったとしても始まる前からアピール度や中身の充実度の低さがハッキリと見えますね。“メザシの土光”みたいな人がいたらなぁという言葉が関係各所から漏れているそうです」(同) 「メザシの土光」とは、昭和50年代から60年代にかけて「土光臨調」とも称される行革で辣腕をふるった土光敏夫氏を指す。土光氏の食卓がメザシなど質素なメニューだったことから、このニックネームが定着したとされる。清貧を絵に描いたような人物が新組織を取り仕切るなら確かに説得力はあるのかもしれないが、そもそも土光氏は行革に取り組んだ時には、すでに財界での実績も知名度も抜群の存在だった。そんな人材が党内にどれほどいるのかははなはだ怪しいので、ないものねだりに等しい願望と言えそうだ。 官邸は特捜部の捜査の行方をどう見極めていたのか?』、「メザシの土光がいれば……・・・ないものねだりに等しい願望と言えそうだ」、なるほど。
・『検察側のメッセージ  「検察側からは、“有名人を立件する”といったメッセージが記者らに投げかけられており、知名度の高い政治家のさまざまな名前が取り沙汰されています。大物とされる議員は衆議院に多いのですが、一方で参院は体質的に問題がより根深いとの指摘もあるなど、情報が錯綜しています。いずれにせよ複数人の立件は避けられないと見られています」 と、社会部デスク。 そんな検察側は一方で、政権側にこんなメッセージを送っていたという。 「法務省の事務次官や官房長を通じ、“捜査は1月16日でひと段落”とのメッセージがあったとされています。こういった情報は通常国会をいつ開会するかを決めるにあたり極めて重要です。予算審議に関しては概ね18日程度かかるとされており、国会の開会日がずれ込めばそれだけ予算の成立に影響を及ぼすことになります」(同) 結果として政権は22日もしくは26日の開会を検討中だ。 「そのチョイスには政権・与党内からブーイングがあがっています。検察のメッセージに嘘はないですし、国会が始まれば捜査の手を引っ込めざるを得ない。16日でひと段落ならば、19日に開会し、多少の余裕をもって予算審議を行えたはずなのです。仮に26日なら金曜日ですから実質的には月曜日の29日開会ということになってしまいます。開会日を遅らせることで、事件と国会審議との期間を少しでも長くして、影響を小さくしたいという思惑もわからなくはないですが、予算成立への影響を懸念する声があがるのも当然でしょう」(先の政治部デスク)』、「「検察側からは・・・複数人の立件は避けられないと見られています」、ところが、結局、「立件」が見送られ、「検察」はミソをつけた。
・『火種を抱えた  始まる前から国会運営に支障をきたしかねない状況になっているというわけだ。まさに綱わたりの印象で、永田町界隈では「どうしてこういう選択になったのか不思議」との感想が主流なのだという。現場を仕切るのは国会対策委員長とはいえ、通常国会の開催日に関しては岸田首相の意向が強いとも指摘されている。 「多少開催日を後ろ倒ししたとて、予算委員会では野党から集中砲火を浴び、それがワイドショーも含めて格好のコンテンツになることは目に見えています。この判断はミスだったのでは」(同) 岸田首相は一連の騒動を受けて「国民の信頼回復のために、火の玉となって、自民党の先頭に立つ」と訴えたが……』、「岸田首相」は自らの派閥「岸田派」の人数の少なさというハンディを、安倍派を事実上壊滅させることで、乗り切ろうと企んでいるのかも知れない。

次に、本年1月11日付けダイモンド・オンラインが掲載したイトモス研究所所長の小倉健一氏による「焦る岸田首相、夜10時に「当日消費期限切れおにぎり」到着…能登地震お粗末対応の舞台裏」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/336956
・『元日に日本を襲った能登地震に対する政府対応が混乱を来している。官邸や防衛省の関係者、被災現場の声に耳を傾けると、岸田文雄首相が率いる官邸の拙い司令塔ぶりが浮き彫りとなった。 ※本記事の中ほどには被災住人の方から提供があった住宅や道路などの被災写真(1月7日午後、石川県羽咋郡志賀町)を掲載しています』、興味深そうだ。
・『能登地震の被災住民から受けた「現場写真」を含む情報提供  1月1日夕方、能登半島を大きな地震が襲った。筆者は、実家(実家の墓)が金沢市内にあり、石川県には浅からぬ縁を持っている。石川県は、北部の能登と南部の加賀で成り立っている。金沢市があるのは加賀で、幸いにして親戚や友人、知人で大きな被害を受けた人はいなかった。 また、金沢は1月6日の段階で、「完全に日常に戻ったとまではいかないまでも、普通に生活している」という情報を知り、1月7日に金沢へ入った。行ってみると、たしかにそこには普通の生活が存在していた。加賀にある旅亭懐石「のとや」の公式ホームページにはこんなことが記されている。) 「旅亭懐石のとやですが、能登震源地から遠いこともあり、幸いにも現状大きな被害はございません。余震も全く感じることもなく、通常通り営業しております」 「被災を受けなかった私達こそ、今できることを頑張ろう、経済を回し、石川県全体を元気にしようと考えました」 被災地の近くまで行けたことで、被災者と直接話をすることができた。今回、筆者が被災した住民から受けた情報提供(写真を含む)も踏まえて、本稿を書く。 今、「不要不急」の人間(政治家、ボランティアなど)が被災地に入ることに大きな批判が巻き起こっている。それは単純に被災地で道路インフラがズタズタになってしまっていて、慢性的に渋滞してしまっているためだ。 金沢から能登へと向かうケースは、被災者であっても緊急を要さない場合、高速道路を使わずに一般道路を使うよう指示が出ている。道路にはヒビが入っており、たとえ一度は修復したものでも、余震が続いていてヒビがまた大きくなっていることがよくある。そのため、夜や雪道では相当に慎重な運転が求められている。 さらに、能登半島北部では村落や集落の孤立化が激しい。土砂崩れや陥没で道路の寸断が相次いでいるためだ。生活に不可欠な飲料水や物資が尽きかけた場所も多い。津波被害に大雪まで加わり、被災者の疲労は日に日に限界へと近づいている』、「金沢から能登へと向かうケースは、被災者であっても緊急を要さない場合、高速道路を使わずに一般道路を使うよう指示が出ている。道路にはヒビが入っており、たとえ一度は修復したものでも、余震が続いていてヒビがまた大きくなっていることがよくある。そのため、夜や雪道では相当に慎重な運転が求められている」、交通事情は極めて厳しそうだ。
・『岸田首相率いる官邸の調整機能欠如とむちゃ振りで大混乱  そこへ、岸田文雄首相率いる官邸の「プッシュ型支援」がやって来る。 プッシュ型支援」とは、災害などの緊急時に、支援が必要とされる地域や人々に対して、その人々の要求を待たずに積極的に支援物資やサービスを提供するアプローチのことを指す。この方法は、支援の迅速化や効率化を目的としている。ただし場合によっては、実際のニーズと合わない支援が行われるリスクもあり、プッシュ型支援を行う際は、事前の情報収集や地域の状況把握が非常に重要となる。 「支持率が低迷する岸田首相は、何とか挽回のチャンスを得たいと焦っているようです。内閣府、自衛隊や警察の対応が思い通りにいかないと感じた官邸は、自治体のトップと岸田首相との『ホットライン』で得た情報を、『そのまま』『最優先で』『実行』するよう指示が飛んでいます」(防衛省関係者) 震災直後の自治体トップは冷静さを欠いていることがあり、これまでの震災の経験を踏まえた判断が官邸には求められるのだが、それを岸田首相はあえてしなかった。 「プッシュ型支援においても、内閣府が主体となって行う政府支援、経済産業省独自の支援、防衛省独自の支援が総合調整されないままに始まり、ニーズ取りも個別、物資の選定や輸送も個別で大混乱してしまった」(同) 「多少の混乱があるのは仕方ない面がありますが、被災地から『輸送された当日までしか消費期限がない大量のおにぎりが運ばれてきた』と抗議がありました。また、誰がまとめたか分からない出どころ不明の孤立者リストが出回り、これを『しらみつぶしにチェックしろ』という指示が飛んだのです。とにかく問題の根本は、岸田首相と自治体のトップとの直電話、ホットラインです。ホットラインを受けた岸田首相は『とにかく全力で何とかしろ』という指示を飛ばすのみ。冷静な判断力を失ってしまった」(同) 自衛隊が現場で得た実際の状況に関する情報や、緊急を要している行動の観点からはかけ離れた指示が最高司令官である岸田首相本人から飛んでくるのである。「現地の声を聞く、寄り添う総理」をアピールしたいのは分かるが、現地へマイクロマネジメントを仕掛けては混乱するだけであろう。 「混乱を極めたのは、官邸からの『被災地のニーズを確認するための御用聞き部隊を編成しろ』というむちゃ振りでした。そんなことに余力を割けるようなタイミングではなく、物資を支給する部隊が、配る際に住民からニーズをくみ取ればよかった。バックヤードで、混乱しがちな現場を落ち着かせる役目が本来、官邸には求められたはずです。しかし、官邸は混乱ばかりを招いてしまった」(同)』、「「混乱を極めたのは、官邸からの『被災地のニーズを確認するための御用聞き部隊を編成しろ』というむちゃ振りでした。そんなことに余力を割けるようなタイミングではなく、物資を支給する部隊が、配る際に住民からニーズをくみ取ればよかった。バックヤードで、混乱しがちな現場を落ち着かせる役目が本来、官邸には求められたはずです。しかし、官邸は混乱ばかりを招いてしまった」(同)」、「官邸は混乱ばかりを招いてしまった」とは手厳しい批判だ。
・『指揮系統がパニックに陥った結果   消費期限切れ直前おにぎり」到着  また、現地の自衛隊が頑張れば頑張るほどに、官邸は怒りのボルテージを上げていったという。 それは、能登半島中部で、自衛隊による給食支援が始まった、1月4日昼のことだ。当時のことについて、防衛省・自衛隊(災害対策)のX(旧Twitter)アカウントは次のようにポストしている。 「#統合任務部隊 (#中部方面後方支援隊)は #輪島市 三井公民館において #給食支援 活動を1月4日昼から開始しました。自衛隊は引き続き、被災者の皆様のニーズに可能な限り応えられるよう全力を期して参ります #災害派遣 #石川県 #令和6年能登半島地震」(1月4日16時57分) この迅速な対応が称賛されるかと思いきや、官邸の反応は違った。 「何で他の地域で支援が始まっていないんだ!今日中に始めろ!と激しい怒りの指示が飛びました」(官邸関係者) 誰もが急いで給食支援を行いたいのである。準備ができたところから開始したわけで、他の部隊がサボっているわけでも何でもない。小さな成功を称賛してこそ、現場は奮い立つのだ。 そして、怒りでパニックになった指揮系統によってこうしたことが重なり、先の防衛省関係者のコメントにあった「輸送された当日までしか消費期限がない大量のおにぎりが運ばれてきた」という事件につながっていく。 事実、1月6日に開催された「第13回災害対策本部員会議」(動画では30分過ぎに当該コメント)では石川県能登町の町長が次のように発言している。 「数々のご支援ありがとうございます。次から次と支援の方が能登町に訪れまして、たくさんのご意見をいただきながら勉強をさせて頂きながら対策を進めているところです。被害状況につきましては今日ようやく調査の指示を出したところです」 「これまでの支援を頂いて、ものすごく助かっていますが、昨日(1月5日午後)10時過ぎにおにぎり等の支援が到着しました。そのおにぎりの消費期限を見ますと1月5日であった。5日の晩に届いたおにぎりの消費期限が5日でありました。これを次の日になって被災者へお届けするのはいかがなものかと思いまして非常に悩みました。ぜひ、消費期限の少し長いものとか、できるだけ早い段階での物資の輸送をお願いしたい。文句を言っているわけではなくて、こういう事実があったということをご認識いただければと思っています」 司令塔の混乱ぶりをうかがわせるエピソードであろう。 「現場での被災者のための行動」と「総理、官邸による実績アピールのための行動」が乖離(かいり)し、総理のトップダウンによる災害対応は、被災者のためではなく、自身と政権のためでしかなくなっている。情けない限りだ』、「総理、官邸による実績アピールのための行動」が乖離(かいり)し、総理のトップダウンによる災害対応は、被災者のためではなく、自身と政権のためでしかなくなっている。情けない限りだ」、本当に情けない限りだ。

第三に、1月20日付けダイモンド・オンラインが掲載したイトモス研究所所長の小倉健一氏によう「能登地震「総理視察」は完全失敗!岸田首相のメンツ優先、初動の遅れはもはや“人災”だ」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/337587
・『岸田文雄首相による能登半島地震の被災地視察に対して、批判の声が数多く上がっている。なぜこんなことになってしまったのか』、興味深そうだ。
・『岸田首相の総理視察は被災地「観光旅行」に終わった  やはり危惧していた通りに、岸田文雄首相の総理視察は無意味な被災地「観光旅行」になってしまったようだ。被災地から不満の声が上がっている。一体何が起きているのだろうか。 石川県の馳浩知事は、岸田首相の視察でのやりとりを振り返り、現在の被災地のフェーズをこう話している。 「まず、本日、岸田総理、松村(祥史)防災担当大臣と共にヘリから被災状況を視察しました。また、輪島市、珠洲市の避難所を訪問しました」 「今は、発災直後の段階から移行し、1.5次、2次避難を大きく進めるというフェーズであり、岸田総理とは改めて、災害関連死を防ぐため、現地の避難所からできる限り多くの避難者を1.5次避難所や2次避難所等に移送するとともに、孤立集落の避難者を丸ごと金沢市以南の避難所に移送するミッション、この二つの面からの取り組みをさらに加速させる必要があることで一致しました」(1月14日・第21回石川県災害対策本部員会議) つまり、現状は発災直後の救急活動、命を守る、救う活動から、第二の段階へと移行する最中であると言っている。今、被災地で求められているのは、感染症が蔓延(まんえん)していたり、インフラもズタズタのままだったりする避難所から、より安全な避難所への「引っ越し」である。 では、岸田首相の視察は、その流れに沿った形でできたのであろうか。時事通信の「首相動静」(1月14日)を見ると、首相の視察の動線が細かく記されている。必要と思われる部分だけかいつまんで紹介する』、「現状は発災直後の救急活動、命を守る、救う活動から、第二の段階へと移行する最中である・・・今、被災地で求められているのは、感染症が蔓延(まんえん)していたり、インフラもズタズタのままだったりする避難所から、より安全な避難所への「引っ越し」である」、なるほど。
・『「首相動静」に見る総理視察の大失敗  午前7時44分、陸上自衛隊ヘリコプターで官邸屋上ヘリポート発。 午前9時31分、石川県小松市の空自小松基地着。 午前10時32分、同県輪島市の空自輪島分屯基地着。隊員らを激励。 午前10時46分、同市立輪島中学校着。能登半島地震の避難所を視察。被災者と意見交換。松村祥史防災担当相、馳浩知事同行。 午前11時11分、同所発。 午前11時19分、空自輪島分屯基地着。同28分、陸自ヘリで同所発。被災現場を上空から視察。 午前11時54分、珠洲市の野々江総合公園着。同56分、同所発。午後0時1分、同市立緑丘中学校着。避難所を視察。被災者と意見交換。 午後1時17分、金沢市の陸自金沢駐屯地着。 午後1時48分、同市の石川県庁着。昼食。馳知事、古賀篤内閣府副大臣らと意見交換。 午後2時25分から同53分まで、馳知事から要望書受け取り。意見交換。 午後4時6分、小松市の空自小松基地着。同24分、空自輸送機で同所発 ものの見事に、被災地を巡っただけである。前述の通り、今、必要なことは、被災者の1.5次、2次避難を進めることだ。馳知事の発言を見れば分かるように、視察には「安全な1.5次、2次避難所」を組み込んで、被災者が安心して「引っ越し」ができるようにメッセージを送るのが、岸田首相の最大のミッションだったはずである。 日本のリーダーが被災地へ行ったところで、物理的には何の意味もない。安倍晋三元首相が暗殺され、昨年は岸田首相自らの暗殺未遂事件もあった「総理大臣職」がどこかへ行くとなれば、厳重な警備体制が敷かれ、感染症が蔓延する被災地に大人数が押しかけなければならない。その行為自体だけを考えれば、ただの「迷惑行為」なのである。) しかし他方で、「総理大臣」が来ることで励まされる被災者もいるかもしれないし、メディアによって被災地のことが大きく報道されることを考えれば、それはメリットといえる。つまり総理視察は、被災者に希望を持たせ、そして次の行動を促す「大事なメッセージを発信する場」であると割り切らねばならないということだ。 大事なメッセージを発信する場と捉えたときに、岸田首相の訪問によって被災者の安心は増したのだろうか。1.5次、2次避難所へと被災者に「引っ越し」をしてもらうための説得材料になったのだろうか。その答えは、残念ながら0点だ。失敗だった』、「大事なメッセージを発信する場と捉えたときに、岸田首相の訪問によって被災者の安心は増したのだろうか。1.5次、2次避難所へと被災者に「引っ越し」をしてもらうための説得材料になったのだろうか。その答えは、残念ながら0点だ。失敗だった」、なるほど。
・『総理視察に対して被災者からは冷たい反応  今回、被災地視察について「官邸内部からも慎重論が出ていたにもかかわらず、岸田首相が視察を強行したのは、歴代総理が発災から数日で被災地入りしていたことを念頭に置いた、自身のメンツを最優先する岸田首相の強い意向があった」(官邸関係者)のだという。 確かに、東日本大震災当時の首相だった菅直人氏は発災翌日に福島原子力発電所に乗り込んだが、混乱に拍車をかけただけだった。 孤立集落がいまだにあり、食糧不足や電気不足が解消されず、何より感染症が蔓延する被災地である。道路が寸断されているために自衛隊や警察、消防を大量に派遣できていない現状では、これまでの総理視察と時期だけを競っても仕方がない。総理視察は、もっと後になってもよかったはずだ。 岸田首相が「被災地へ負担をかけてしまうために被災地へまだ入れない」ということをメッセージで出さないのだから、被災地の反応は当然冷たいものだった。新聞各紙が拾った被災者の言葉がそれを物語っている。) 《発生から14日目の駆け足の訪問に「今更来たのか」「励ましが足りない」と冷ややかな視線も向けられた》 《地震が起きた1日から身を寄せる井上美紀さん(75)は「首相の地震対応は遅い」と手厳しい。一部の教室などを回って30分間程度で切り上げた姿を見つめ「体育館で皆を大声で励ましたりしてくれれば、心持ちも違うのに」と不満がった》(「産経新聞」1月14日) 《「裏金問題もある中でのパフォーマンスではないか」。3階の教室に身を寄せる市内の60代女性の反応は冷ややかだ。「わずかな時間、1階をのぞいただけでヘリコプターで帰っていった。どんな思いで来たのかもわからない」と取材に不満をこぼした》(毎日新聞・1月14日) 被災者に何一つ希望を与えられず、総理視察は大失敗に終わった。そもそもあれだけ国民に対して「被災地へ入るな」と言っておきながら、自分だけは行くというのはメッセージとして最悪だろう。岸田官邸はもはや、自分たちのやっていることと言っていることの整合性すらとれない状態なのだろう』、「「裏金問題もある中でのパフォーマンスではないか」。3階の教室に身を寄せる市内の60代女性の反応は冷ややかだ。「わずかな時間、1階をのぞいただけでヘリコプターで帰っていった。どんな思いで来たのかもわからない」と取材に不満をこぼした》(毎日新聞・1月14日) 被災者に何一つ希望を与えられず、総理視察は大失敗に終わった。そもそもあれだけ国民に対して「被災地へ入るな」と言っておきながら、自分だけは行くというのはメッセージとして最悪だろう。岸田官邸はもはや、自分たちのやっていることと言っていることの整合性すらとれない状態なのだろう」、手厳しい批判だ。
・『災害危機管理の専門家が考察 「初動には人災の要素を感じます」  そんな中、石川県の災害危機管理アドバイザーも務めてきた神戸大学名誉教授の室崎益輝氏が、能登半島地震について興味深い考察をしている。 《初動対応の遅れがとても気になりました。これまでの多くの大震災では、発災から2、3日後までに自衛隊が温かい食事やお風呂を被災された方々に提供してきました。でも今回は遅れた。緊急消防援助隊の投入も小出しで、救命ニーズに追いついていない。本来は「想定外」を念頭に、迅速に自衛隊、警察、消防を大量に派遣するべきでした。被災状況の把握が直後にできなかったために、国や県のトップがこの震災を過小評価してしまったのではないでしょうか。初動には人災の要素を感じます》 《苦しんでいる被災者を目の前にして、「道路が渋滞するから控えて」ではなく、「公の活動を補完するために万難を排して来て下さい」と言うべきでした。マンパワー不足と専門的なノウハウの欠如で、後手後手の対応が続いてしまっている。政府は「お金は出します」というリップサービスではなく、関連死を防ぐなどの緊急ニーズに応えられる具体的な対策を提供すべきで、「必要な人材を出します」というサービスに徹するべきです》(「朝日新聞」1月14日) 被災地からここまで不信感を持たれる首相は、菅直人氏以来ではないか。危機にあって、適切な行動が取れないリーダーなど要らない』、「これまでの多くの大震災では、発災から2、3日後までに自衛隊が温かい食事やお風呂を被災された方々に提供してきました。でも今回は遅れた。緊急消防援助隊の投入も小出しで、救命ニーズに追いついていない。本来は「想定外」を念頭に、迅速に自衛隊、警察、消防を大量に派遣するべきでした。被災状況の把握が直後にできなかったために、国や県のトップがこの震災を過小評価してしまったのではないでしょうか。初動には人災の要素を感じます・・・政府は「お金は出します」というリップサービスではなく、関連死を防ぐなどの緊急ニーズに応えられる具体的な対策を提供すべきで、「必要な人材を出します」というサービスに徹するべきです・・・被災地からここまで不信感を持たれる首相は、菅直人氏以来ではないか」、極めて厳しい批判だ。「岸田首相」は安倍前首相時代にシャドーボクシングをしていた筈だが、いざ本番となると上手くいかないようだ。  
タグ:(その9)(もはや「切れるカードがない」法務検察からのメッセージも見過ごした岸田官邸の惨、焦る岸田首相 夜10時に「当日消費期限切れおにぎり」到着…能登地震お粗末対応の舞台裏、能登地震「総理視察」は完全失敗!岸田首相のメンツ優先、初動の遅れはもはや“人災”だ) 「「混乱を極めたのは、官邸からの『被災地のニーズを確認するための御用聞き部隊を編成しろ』というむちゃ振りでした。そんなことに余力を割けるようなタイミングではなく、物資を支給する部隊が、配る際に住民からニーズをくみ取ればよかった。バックヤードで、混乱しがちな現場を落ち着かせる役目が本来、官邸には求められたはずです。しかし、官邸は混乱ばかりを招いてしまった」(同)」、「官邸は混乱ばかりを招いてしまった」とは手厳しい批判だ。 被災地からここまで不信感を持たれる首相は、菅直人氏以来ではないか」、極めて厳しい批判だ。「岸田首相」は安倍前首相時代にシャドーボクシングをしていた筈だが、いざ本番となると上手くいかないようだ。 「金沢から能登へと向かうケースは、被災者であっても緊急を要さない場合、高速道路を使わずに一般道路を使うよう指示が出ている。道路にはヒビが入っており、たとえ一度は修復したものでも、余震が続いていてヒビがまた大きくなっていることがよくある。そのため、夜や雪道では相当に慎重な運転が求められている」、交通事情は極めて厳しそうだ。 「これまでの多くの大震災では、発災から2、3日後までに自衛隊が温かい食事やお風呂を被災された方々に提供してきました。でも今回は遅れた。緊急消防援助隊の投入も小出しで、救命ニーズに追いついていない。本来は「想定外」を念頭に、迅速に自衛隊、警察、消防を大量に派遣するべきでした。被災状況の把握が直後にできなかったために、国や県のトップがこの震災を過小評価してしまったのではないでしょうか。初動には人災の要素を感じます・・・ 「「検察側からは・・・複数人の立件は避けられないと見られています」、ところが、結局、「立件」が見送られ、「検察」はミソをつけた。 「メザシの土光がいれば……・・・ないものねだりに等しい願望と言えそうだ」、なるほど。 被災者に何一つ希望を与えられず、総理視察は大失敗に終わった。そもそもあれだけ国民に対して「被災地へ入るな」と言っておきながら、自分だけは行くというのはメッセージとして最悪だろう。岸田官邸はもはや、自分たちのやっていることと言っていることの整合性すらとれない状態なのだろう」、手厳しい批判だ。 「「裏金問題もある中でのパフォーマンスではないか」。3階の教室に身を寄せる市内の60代女性の反応は冷ややかだ。「わずかな時間、1階をのぞいただけでヘリコプターで帰っていった。どんな思いで来たのかもわからない」と取材に不満をこぼした》(毎日新聞・1月14日) 「大事なメッセージを発信する場と捉えたときに、岸田首相の訪問によって被災者の安心は増したのだろうか。1.5次、2次避難所へと被災者に「引っ越し」をしてもらうための説得材料になったのだろうか。その答えは、残念ながら0点だ。失敗だった」、なるほど。 「“切れるカードがない”というのが残念ながら官邸幹部らの合言葉のような状況です。政権浮揚策がない中、できるだけ早いタイミングで派閥の今回問題となった政治資金パーティーなどに関する改革を検討するため、新たな組織を立ち上げる考えが示されましたが、中身は全くと言って良いほど固まっていません」、なるほど。 デイリー新潮「もはや「切れるカードがない」法務検察からのメッセージも見過ごした岸田官邸の惨状」 「現状は発災直後の救急活動、命を守る、救う活動から、第二の段階へと移行する最中である・・・今、被災地で求められているのは、感染症が蔓延(まんえん)していたり、インフラもズタズタのままだったりする避難所から、より安全な避難所への「引っ越し」である」、なるほど。 キシダノミクス 「岸田首相」は自らの派閥「岸田派」の人数の少なさというハンディを、安倍派を事実上壊滅させることで、乗り切ろうと企んでいるのかも知れない。 小倉健一氏によう「能登地震「総理視察」は完全失敗!岸田首相のメンツ優先、初動の遅れはもはや“人災”だ」 「総理、官邸による実績アピールのための行動」が乖離(かいり)し、総理のトップダウンによる災害対応は、被災者のためではなく、自身と政権のためでしかなくなっている。情けない限りだ」、本当に情けない限りだ。 小倉健一氏による「焦る岸田首相、夜10時に「当日消費期限切れおにぎり」到着…能登地震お粗末対応の舞台裏」 ダイモンド・オンライン
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防衛問題(その23)(非公然に存在する自衛隊「別班」のスパイ活動は首相もコントロールできない…極秘組織の知られざる成立経緯 伝説の諜報機関・旧陸軍中野学校の遺伝子を継ぐ、米軍オスプレイはやっぱり欠陥機だ! 日本国内に47機、政府は無期限飛行停止を求めるべき、「上官を脅しにかかる始末」自衛隊セクハラ・パワハラ調査で思わぬ弊害 現役幹部が吐露) [国内政治]

防衛問題については、昨年11月26日に取上げた。今日は、(その23)(非公然に存在する自衛隊「別班」のスパイ活動は首相もコントロールできない…極秘組織の知られざる成立経緯 伝説の諜報機関・旧陸軍中野学校の遺伝子を継ぐ、米軍オスプレイはやっぱり欠陥機だ! 日本国内に47機、政府は無期限飛行停止を求めるべき、「上官を脅しにかかる始末」自衛隊セクハラ・パワハラ調査で思わぬ弊害 現役幹部が吐露)である。

先ずは、昨年9月9日付けPRESIDENT Onlineが掲載した共同通信社編集局編集委員の石井 暁氏による「非公然に存在する自衛隊「別班」のスパイ活動は首相もコントロールできない…極秘組織の知られざる成立経緯 伝説の諜報機関・旧陸軍中野学校の遺伝子を継ぐ」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/73513
・『TVドラマの影響で注目を集めている自衛隊の非公然スパイ組織「別班」。その取材に5年以上をかけ2013年に「別班は現在も存在し活動している」というスクープ記事を出した共同通信の石井暁さんは「別班は陸上自衛隊の組織図に載っていない。幹部や防衛大臣はもちろん、自衛隊最高指揮官である総理大臣すらどんな活動をしているか把握しておらず、透明性がない。民主主義国家である日本にとっては危険な存在だ」という――。 ※本稿は、石井暁『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』(講談社現代新書)の一部を再編集したものです』、「幹部や防衛大臣はもちろん、自衛隊最高指揮官である総理大臣すらどんな活動をしているか把握しておらず、透明性がない」、シビリアンコントロールが全く効いてないというのは極めて重大な問題だ。
・『10年前「別班」のスクープ記事を出すまでの取材のきっかけ  「別班」の取材は、ある自衛隊幹部からもたらされた“すごい話”が端緒になった。 手元の取材メモによると、その幹部と会って話を聞いたのは、2008年の4月10日。彼とはその時点で10年以上の付き合いだった。場所は都内のレストラン。赤ワインを飲みながらの会話がふと途切れた直後、幹部は「すごい話を聞いた」と話し始めた。 「陸上自衛隊の中には、『ベッパン』とか『チョウベツ』とかいう、総理も防衛大臣も知らない秘密情報組織があり、勝手に海外に拠点を作って、情報収集活動をしているらしい。これまで一度も聞いた事がなかった」 事実ならば、政治が、軍事組織の自衛隊をまったく統制できていないことになる。シビリアンコントロールを大原則とする民主主義国家にとって、極めて重大な問題だ。直感でそう思い、執拗しつように質問を重ねたのだが、彼が把握していたのは伝聞で得た情報のみで詳しいことは知らず、会食後に取材メモをまとめてみると、幹部は「ベッパン」と「チョウベツ」という言葉を混同して使っていた』、「スクープ記事を出すまでの取材のきっかけ」は、「「陸上自衛隊の中には、『ベッパン』とか『チョウベツ』とかいう、総理も防衛大臣も知らない秘密情報組織があり、勝手に海外に拠点を作って、情報収集活動をしているらしい。これまで一度も聞いた事がなかった」 事実ならば、政治が、軍事組織の自衛隊をまったく統制できていないことになる。シビリアンコントロールを大原則とする民主主義国家にとって、極めて重大な問題だ」、なるほど。
・『公式な諜報機関として「調別」の存在は知られていた  「調別」の正式名称は、陸上幕僚監部調査部別室。前身の陸上幕僚監部第2部別室時代は「2別」と呼ばれていた。現在の防衛省情報本部電波部の前身で、いわゆるシギント(SIGINT=SIGNALS INTELLIGENCEの短縮形で、通信、電波、信号などを傍受して情報を得る諜報ちょうほう活動のこと)を実施する、公表されている情報機関であって、自衛隊の組織図にも載っていない秘密情報部隊「別班」とは全く違う組織だ。 調別時代から室長は警察官僚が務め、電波部長も例外なく警察官僚がそのポストに就いている。警察庁にとって手放したくない重要対外情報の宝庫だからだ。特にロシア、中国、北朝鮮情報については、アメリカの情報機関でさえも一目置く存在だ。 自衛隊幹部から話を聞いたのが、2008年4月10日。 「陸自が暴走」「文民統制を逸脱」「自衛官が身分偽装」といった記事の見出しが脳裏に浮かび、半信半疑のまま翌11日から早速、資料収集や取材を開始した。そして記事として最初に新聞に掲載されたのが、2013年11月28日。まさか、5年半以上も「別班」取材に費やすことになるとは、当然のことながらその時はまったく考えなかった』、「公式な諜報機関として「調別」の存在は知られていた・・・調別時代から室長は警察官僚が務め、電波部長も例外なく警察官僚がそのポストに就いている。警察庁にとって手放したくない重要対外情報の宝庫だからだ。特にロシア、中国、北朝鮮情報については、アメリカの情報機関でさえも一目置く存在だ」、なるほど。
・『別班本部は防衛省の市ヶ谷駐屯地内に堂々と存在する?  取材の端緒になったこの幹部は、いろいろと駆け回って情報収集に努めてくれた。当初、別班の姿形はまるで見えなかったが、数回会って話を聞いていくうち、やがて濃い霧のはるか向こう側に、ぼんやりとした輪郭のようなものが浮かんできた。 彼によれば、別班は陸上幕僚監部の「第2部別班」を振り出しに、組織改編による「調査部別班」を経て、「運用支援・情報部別班」が正式名称(2008年時点)だという(その後、さらなる組織改編によって2017年3月、「指揮通信システム・情報部別班」となっている)。通称「DIT」と呼ばれており、どうもこれは「DEFENSE INTELLIGENCE TEAM」の頭文字をとった略称だろうということだった。 トップの班長は1等陸佐で、旧日本軍や外国軍の大佐に相当する。歴代、陸上自衛隊の情報部門出身者が班長を務め、人事的なルートが確立している。ただし、全体像を把握する関係者が極めて限られているため、班員数など別班の詳細は不明という。表向き、別班は存在しないことになっている秘密組織でありながら、陸上幕僚監部運用支援・情報部長(当時)の直属で、本部は防衛省がある市ヶ谷駐屯地内に堂々と存在するともいう。 (【図表1】陸軍中野学校から陸上自衛隊への組織変遷(一部)出典=『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』はリンク先参照)』、「通称「DIT」と呼ばれており、どうもこれは「DEFENSE INTELLIGENCE TEAM」の頭文字をとった略称だろうということだった。 トップの班長は1等陸佐で、旧日本軍や外国軍の大佐に相当する。歴代、陸上自衛隊の情報部門出身者が班長を務め、人事的なルートが確立している。ただし、全体像を把握する関係者が極めて限られているため、班員数など別班の詳細は不明という。表向き、別班は存在しないことになっている秘密組織でありながら、陸上幕僚監部運用支援・情報部長(当時)の直属で、本部は防衛省がある市ヶ谷駐屯地内に堂々と存在する」、なるほど。
・『主な任務は海外にダミーの拠点を置いてのスパイ活動  別班は、中国やヨーロッパなどにダミーの民間会社をつくって別班員を民間人として派遣し、ヒューミント(HUMINT=HUMAN INTELLIGENCEの短縮形で、人を媒介とした諜報活動、人的情報収集活動)をさせている。有り体に言えば、スパイ活動だ。 日本国内でも、在日朝鮮人を買収して抱き込み、北朝鮮に入国させて情報を送らせるいっぽう、在日本朝鮮人総聯合会(朝鮮総聯)にも情報提供者をつくり、内部で工作活動をさせているという。また、米軍の情報部隊や米中央情報局(CIA)とは、頻繁に情報交換するなど緊密な関係を築き、自ら収集、交換して得た情報は、陸上自衛隊のトップの陸上幕僚長と、防衛省の情報本部長(情報収集・分析分野の責任者)に上げている。 ではいったい、どのような人物が別班の仕事に従事しているのかというと――陸上自衛隊の調査部(現・指揮通信システム・情報部)や調査隊(現・情報保全隊)、中央地理隊(現・中央情報隊地理情報隊)、中央資料隊(現・中央情報隊基礎情報隊)など情報部門の関係者の中で、突然、連絡が取れなくなる者がいる――それが別班員だというのだ』、「情報部門の関係者の中で、突然、連絡が取れなくなる者がいる――それが別班員だ」、それはそうだろうが、「連絡」を取れないというのも不便だ。
・『別班は孤独な存在だが、決裁なしに300万円まで使えるとも  いくら自衛隊の情報部門の人間でも、普通は人事システムの端末をたたけば所属先ぐらい簡単にわかる。しかし、端末を叩いても何もわからない者がいる、との話だった(それでも、“同期”などごく近い人たちは感づくと思うが……)。 別班員になると、一切の公的な場には行かないように指示される。表の部分からすべて身を引く事が強制されるわけだ。さらには「年賀状を出すな」「防衛大学校の同期会に行くな」「自宅に表札を出すな」「通勤ルートは毎日変えろ」などと細かく指示される。 ただし、活動資金は豊富だ。陸上幕僚監部の運用支援・情報部長の指揮下の部隊だが、一切の支出には決裁が不必要。「領収書を要求されたことはない」という。情報提供料名目で1回300万円までは自由に使え、資金が不足した場合は、情報本部から提供してもらう。「カネが余ったら、自分たちで飲み食いもした。天国だった」という。 シビリアンコントロールとは無縁な存在ともいえる「別班」のメンバーは、全員が陸上自衛隊小平学校の心理戦防護課程の修了者。同課程の同期生は、数人から十数人おり、その首席修了者だけが別班員になれるということを聞いて、すとんと胸に落ちるものがあった(後から、首席でも一定の基準に達していないと採用されないとも聞いた)。 同課程こそ、旧陸軍中野学校の流れをくむ、“スパイ養成所”だからである』、「別班員になると、一切の公的な場には行かないように指示される。表の部分からすべて身を引く事が強制されるわけだ。さらには「年賀状を出すな」「防衛大学校の同期会に行くな」「自宅に表札を出すな」「通勤ルートは毎日変えろ」などと細かく指示される」、かなりの不便を余儀なくされるようだ。 「ただし、活動資金は豊富だ。陸上幕僚監部の運用支援・情報部長の指揮下の部隊だが、一切の支出には決裁が不必要。「領収書を要求されたことはない」という。情報提供料名目で1回300万円までは自由に使え、資金が不足した場合は、情報本部から提供してもらう」、「豊富な」「資金」はうらやましい限りだ。
・『ほぼ全員が陸自小平学校の心理戦防護課程の修了者  中野学校は1938年7月、旧陸軍の「後方勤務要員養成所」として、東京・九段の愛国婦人会別棟に開校した。謀略、諜報、防諜ぼうちょう、宣伝といった、いわゆる「秘密戦」の教育訓練機関として、日露戦争を勝利に導いたとされる伝説の情報将校・明石元二郎大佐の工作活動を目標に“秘密戦士”の養成が行われた。1940年8月に中野学校と正式に改称し、1945年の敗戦で閉校するまでに約2000人の卒業生を輩出したとされる。 卒業生の日下部一郎『決定版陸軍中野学校実録』や加藤正夫『陸軍中野学校 秘密戦士の実態』などによると、実際の教育内容は、郵便物の開緘かいかん盗読(封を開けたとわからないように読むこと)、特殊爆薬、秘密カメラ、偽造紙幣、盗聴、変装、潜行、候察、開錠、暗号解読。さらには武道、射撃、自動車運転や語学、心理学、政治、経済など、まさにスパイ養成そのものだったことがわかる。卒業生らは、特務機関員や情報将校となって、日本国内やアジア・太平洋をはじめとする海外で「秘密戦」に従事した』、「実際の教育内容は、郵便物の開緘かいかん盗読・・・、特殊爆薬、秘密カメラ、偽造紙幣、盗聴、変装、潜行、候察、開錠、暗号解読。さらには武道、射撃、自動車運転や語学、心理学、政治、経済など、まさにスパイ養成そのものだったことがわかる。卒業生らは、特務機関員や情報将校となって、日本国内やアジア・太平洋をはじめとする海外で「秘密戦」に従事した」、なるほど。
・『旧陸軍中野学校の亡霊のような精神が引き継がれているのか  それでは、この旧陸軍の中野学校と、陸上自衛隊小平学校の関係はどうなっているのだろうか。 小平学校は2001年に調査学校(情報要員養成)と業務学校(会計、警務などの業務要員養成)が統合してできた陸自の教育機関で、情報、語学、警務、法務、会計、人事、システム・戦術の7部からなっている。 警務教育部では、各国軍の憲兵に近い存在の警務隊員養成を目的としている。情報教育部は第1教育課と第2教育課から構成されている。第1教育課では幹部上級、幹部特修、陸曹の各情報課程や地誌、航空写真判読などの教育コースがある。第2教育課は幹部、陸曹の調査課程(防諜部隊である情報保全隊員養成)と心理戦防護課程(別班員などの養成)の各コースからなる。つまり、第1教育課は“表”の教育コースであるのに対して、第2教育課は“裏”の教育コースということができる。 2018年の機構改革で、富士駐屯地に陸上自衛隊情報学校が新設された。情報教育部のうち、第2教育課を情報学校第2教育部として小平駐屯地に残し、ほかは情報学校第1教育部に再編、富士駐屯地に移転した。 そのような小平学校において、直接的に中野学校の流れをくむと言われているのが、情報教育部第2教育課の心理戦防護課程だ。かつては対心理情報課程と称していたが、1974年、現在の名称に改称された。(【図表2】陸上自衛隊小平学校の沿革出典=陸上自衛隊小平学校ウェブサイト はリンク先参照)』、「小平学校において、直接的に中野学校の流れをくむと言われているのが、情報教育部第2教育課の心理戦防護課程だ。かつては対心理情報課程と称していたが、1974年、現在の名称に改称された」、なるほど。
・『中野学校の教官が前身の調査学校で教えていた  中野学校と、小平学校情報教育部の第2教育課心理戦防護課程との連続性は明白だ。たとえば、元中野学校教官だった藤原岩市が、小平学校の前身である調査学校(1954年発足)の校長を務め、やはり元中野学校教官の山本舜勝が調査学校の副校長に就いていた。調査学校の初期の教官には、中野学校出身者が多かったとされる。 藤原岩市は太平洋戦争開始直前、タイのバンコクに特務機関「F(藤原)機関」を創設し、機関長として対インド侵攻などの工作活動に従事した“伝説の情報将校”だ。調査学校の校長時代には、対心理情報課程(小平学校情報教育部第2教育課心理戦防護課程の前身)を設置している。 山本舜勝は陸軍大学校卒業後、参謀本部参謀などを経て、中野学校教官として謀略論を担当した。陸上自衛隊入隊後は藤原の指示で米軍特殊戦学校に留学し、帰国後、対心理情報課程創設に直接関与している。 中野学校と小平学校の心理戦防護課程の教育内容は、恐ろしいほど似通っている。心理戦防護課程はまさに、歴史上、敗戦で完全消滅したことになっている“中野学校の亡霊”とも言える存在なのだ』、「心理戦防護課程はまさに、歴史上、敗戦で完全消滅したことになっている“中野学校の亡霊”とも言える存在なのだ」、なるほど。
・『告白本によれば非公式のスパイ組織を復活させたのは米軍  そもそも、旧帝国陸軍の“負の遺伝子”を引き継ぐ別班は戦後、なぜ“復活”したのか。1970年代から関係者による一連の告白本が刊行されるまで、その誕生の経緯は長い間、謎とされてきた。 しかし、元別班長の平城弘通(『日米秘密情報機関』の著者)によれば、1954年ごろ、在日米軍の大規模な撤退後の情報収集活動に危機感を抱いた米軍極東軍司令官のジョン・ハル大将が、自衛隊による秘密情報工作員養成の必要性を訴える書簡を、当時の吉田茂首相に送ったのが、別班設立の発端だという。 その後、日米間で軍事情報特別訓練(MIST=MILITARY INTELLIGENCE SPECIALIST TRAINING)の協定が締結され、1956年から朝霞の米軍キャンプ・ドレイクで訓練を開始。1961年、日米の合同工作に関する新協定が締結されると、「MIST」から日米合同機関「ムサシ機関」となり、秘密情報員養成訓練から、情報収集組織に生まれ変わった。「ムサシ機関」の日本側メンバーは、陸上幕僚監部2部付で、実体は2部別班。「別班」誕生の瞬間だ』、「1954年ごろ、在日米軍の大規模な撤退後の情報収集活動に危機感を抱いた米軍極東軍司令官のジョン・ハル大将が、自衛隊による秘密情報工作員養成の必要性を訴える書簡を、当時の吉田茂首相に送ったのが、別班設立の発端・・・1956年から朝霞の米軍キャンプ・ドレイクで訓練を開始。1961年、日米の合同工作に関する新協定が締結されると、「MIST」から日米合同機関「ムサシ機関」となり、秘密情報員養成訓練から、情報収集組織に生まれ変わった。「ムサシ機関」の日本側メンバーは、陸上幕僚監部2部付で、実体は2部別班。「別班」誕生の瞬間だ」、なるほど。
・『1961年に「ムサシ機関」という名になり本格始動した  ムサシ機関の情報収集活動のターゲットは、おもに共産圏のソ連(当時)、中国、北朝鮮、ベトナムなどで、当時はタイ、インドネシアも対象となっていた。平城によると〈その後、初歩的活動から逐次、活動を深化させていったが、活動は内地に限定され、国外に直接活動を拡大することはできなかった〉という。 石井暁『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』(講談社現代新書)石井暁『自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体』(講談社現代新書) それでは、いつから海外に展開するようになったのだろうか。 平城は草創期の別班員の活動について、次のように記述している。 〈工作員は私服ではあるが、本来は自衛官であり、米軍と共同作業をしている。 そして工作員は、自身がいろいろと工作をやるのではなく、エージェントを使って情報収集をするのが建前である。身分を隠し、商社員、あるいは引揚者、旅行者などと接触し、彼らに対象国の情報を取らせるのだ〉 現在の別班員の姿の原型と考えると、非常に興味深い証言といえる』、「草創期の別班員の活動について、次のように記述している。 〈工作員は私服ではあるが、本来は自衛官であり、米軍と共同作業をしている。 そして工作員は、自身がいろいろと工作をやるのではなく、エージェントを使って情報収集をするのが建前である。身分を隠し、商社員、あるいは引揚者、旅行者などと接触し、彼らに対象国の情報を取らせるのだ〉」、誠に巧みな工作のようだ。

次に、昨年11月30日付け日刊ゲンダイ「米軍オスプレイはやっぱり欠陥機だ! 日本国内に47機、政府は無期限飛行停止を求めるべき」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/332722
・『米軍の垂直離着陸輸送機「オスプレイ」が墜落した。鹿児島県・屋久島沖の海上にはバラバラになった機体の残骸らしきものがあり、8人の乗組員のうち1人が発見され、死亡が確認された。事故原因の解明はこれからだが、「左エンジンから火を噴いていた」という目撃証言がポイントだ。 開発段階から墜落事故が相次ぎ、“未亡人製造機”とも呼ばれるオスプレイ。これまで「操縦ミス」が事故の主な原因とされてきたがエンジンから出火なら、機体に何らかの不具合があったことになり、話は違ってくる。 「それみたことか」と言うのは、新著「台湾侵攻に巻き込まれる日本」でオスプレイの危険性に言及した防衛ジャーナリストの半田滋氏だ。 「昨年6月に米カリフォルニア州で起きた墜落事故は『エンジンとローター(プロペラ)をつなぐクラッチの不具合』と米海兵隊が発表しました。今年8月には、陸上自衛隊のオスプレイが静岡で予防着陸しましたが、エンジンを覆っているカバーとエンジンの間に金属片が見つかった。いずれも今までになかった機体の故障です。そして今回はエンジンから火を噴くという前代未聞の事故。開発から計57人の米兵が墜落事故で亡くなっています。昨年は9人。今年も3人が「死亡した。これほど墜落事故が続くのは、オスプレイに構造的欠陥があるとしか思えません」』、「これほど墜落事故が続くのは、オスプレイに構造的欠陥があるとしか思えません」、その通りだ。
・『国民の命より対米追従  日本国内には、沖縄の米海兵隊普天間基地に24機、横田基地に6機配備され、自衛隊も17機の導入が決まっている。そのうち14機がすでに木更津駐屯地に暫定配備されているが、2025年には全17機が佐賀空港の隣で新設が進む佐賀駐屯地に移されることになっている。 オスプレイは米国以外で日本しか購入していない。そのうえ、米国でも陸軍はオスプレイを採用していない。17機の導入費用は約3600億円だ。日本だけが対米追従でガラクタを買わされている。 「防衛省が作成したパンフレットには、『万が一、エンジンが2つとも停止しても、固定翼モードと垂直離着陸モードのオートローテーション機能があるので安全に着陸できる』と書いてあります。今回、オートローテーション機能はどうなっていたのか? 実は、米国防研究所でオスプレイの主任分析官を務めたレックス・リボロ氏は『オートローテーション機能に欠陥がある』『安全性に深刻な穴がある』と指摘しているのです。こんな欠陥機が人口の密集する日本の上空を飛ぶのは狂気の沙汰。原因が解明されない限り、日本政府はオスプレイの無期限飛行停止を求めるべき事態です」(半田滋氏) 日本国民の命と安全より、米国が大事なのか──。岸田首相に問われている』、「オスプレイは米国以外で日本しか購入していない。そのうえ、米国でも陸軍はオスプレイを採用していない」、そんなに信頼性が低いのだろうか。困ったことだ。

第三に、昨年12月29日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した安全保障ジャーナリスト・セキュリティコンサルタントの吉永ケンジ氏による「「上官を脅しにかかる始末」自衛隊セクハラ・パワハラ調査で思わぬ弊害、現役幹部が吐露」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/336742
・『元自衛官・五ノ井里奈さんに対する性暴力事件の発覚を機に、自衛隊内で行われているハラスメント調査が「特別防衛監察」だ。組織内の自浄作用を働かせる健全な試みだといえるが、実は現職自衛官からの評判があまり良くない。その「思わぬ弊害」と、自衛隊内で自浄作用が働かなくなった場合の「恐るべき末路」を、防衛省出身のジャーナリストが解説する』、興味深そうだ。
・『五ノ井さんに対する性暴力事件は 加害者だけでなく「陸自」の問題だ  陸上自衛隊(陸自)の元自衛官・五ノ井里奈さんに対する性暴力事件を巡って、福島地裁は12月12日、わいせつな行為をした男性自衛官3人に「懲役2年・執行猶予4年」の実刑判決を下した。 自衛官としての仕事に誇りを持っていたにもかかわらず、男性自衛官に囲まれ、わいせつな行為をされた五ノ井さん。本稿ではあえて被害の詳細を記載しないが、その胸中を想像するといたたまれない気持ちになる。 一方、性暴力に手を染めた男性自衛官も、ある意味では「部隊を統率できなかった指揮官・幹部自衛官のせいで、人道から外れてしまった被害者」だという見方もできる。 こう書くと「男性自衛官を擁護するのか」と捉えられるかもしれないが、決してそうではない。この事件は彼ら個々人の問題だけでなく、陸自の「組織的問題」でもあるということだ。 なお、筆者は防衛省出身であり、かつて30年以上にわたって対スパイ活動や海外情報収集などの最前線に従事してきた。そのため、今も自衛隊には人脈があり、知人が在籍している。 そこで筆者は冒頭の判決を受け、知人の陸自幹部自衛官に見解を聞いた。すると、この人物も「男性自衛官だけでなく、組織に問題がある」という筆者の意見に同意してくれた。その内容を以下に記す。 「私もそう思います。おそらく、中隊長以下の幹部が、古参や若い隊員にグリップを効かせて(掌握できて)いなかったのでしょう。そもそも、連隊・大隊・中隊の指揮官が規律を確立して部隊を掌握していれば、事件は起きなかった。今回は性暴力を行った隊員だけが処罰されますが、根本的な責任は中隊長にあります」 この知人は普通科連隊(歩兵部隊)の中隊長経験者であり、陸自におけるマネジメントの重要性を知っている。そのため、五ノ井さんが所属していた部隊の幹部に対する物言いは辛辣である。部隊の雰囲気や隊員の行動は、指揮官によって良くも悪くも大きく変わるからだ。) 五ノ井さんの事件だけでなく、昨今は自衛隊内でセクハラ・パワハラが発覚し、世の中を騒がせるケースが増えた。 本稿を執筆するに当たり、自衛隊で起こった不祥事を整理していると、五ノ井さんの事件の判決が下った日から、わずか1週間で17件(12月19日現在、筆者調べ)がニュースとして報道されていることが分かった。 この報道件数だけを見ると、自衛隊で不祥事が「頻発」しているように見えるかもしれない。だが、実は現在進行形で起きているわけではない。どういうことか』、「知人の陸自幹部自衛官に見解を聞いた。すると、この人物も「男性自衛官だけでなく、組織に問題がある」という筆者の意見に同意してくれた。その内容を以下に記す。 「私もそう思います。おそらく、中隊長以下の幹部が、古参や若い隊員にグリップを効かせて(掌握できて)いなかったのでしょう。そもそも、連隊・大隊・中隊の指揮官が規律を確立して部隊を掌握していれば、事件は起きなかった。今回は性暴力を行った隊員だけが処罰されますが、根本的な責任は中隊長にあります、この知人は普通科連隊(歩兵部隊)の中隊長経験者であり、陸自におけるマネジメントの重要性を知っている」、「根本的な責任は中隊長にあります」というのは衝撃的発言だ。
・『自衛隊内のハラスメントを摘発する「特別防衛監察」の残念な弊害  そのカラクリは、五ノ井さんの事件をきっかけとして2022年4月から行われている特別防衛監察だ。 特別防衛監察とは、元検事が率いる「防衛監察本部」が、独立した立場からハラスメントの有無などを調査する取り組みだ。一切の例外を認めず、全組織を対象として徹底的に行われている。現在だけでなく「過去のハラスメント疑惑」についても、当時を知る関係者に調査を行い、被害があったと認定できれば開示する。 ただ、組織としては防衛省内に位置付けられており、完全な第三者機関ではない。 防衛監察本部が23年12月22日に公表した監察の進捗状況によれば、22年4月以降に起きたパワハラなどの被害申告は計1325件。このうち現時点で247件の被害が認定され、245人が処分された。内訳は陸自が7割近い166人を占め、海自36人、空自26人となっている。 このように、ハラスメントを相次いで摘発している特別防衛監察。組織内の自浄作用を働かせようとする健全な試みだが、実は現職自衛官からあまり評判が良くない。前出の陸自幹部自衛官は、生々しい監察の実態を語る。 「ハラスメントの内部告発があると、十数名の監察官が部隊にやって来て、娯楽室などを占拠し、隊員への事情聴取を行います。監察官の物腰は丁寧ですが、被害者の申告を基に、当時の状況を聞き取り、他の供述と矛盾があると、何度も聴取されます。 現在のことを調べられるのならまだマシですが、数年以上の前のことで調べられても、その時の正確な状況など覚えていないので、水掛け論になったり、被害者の訴えが有利になったりします」 また、海上自衛隊の某幹部自衛官は、繰り返される監察の結果、部隊に「下剋上」のような雰囲気が芽生えていると指摘する。 「誤解してもらいたくないですが、ほとんどの隊員は上司の命令に忠実です。しかし、自衛隊も人の集まりなので、上司に反抗的な隊員もいます。そのような隊員の中から、幹部や先任海曹がハラスメント告発を恐れて強い指導をしなくなったことをいいことに、命令を無視したり、いちいち口答えしたりする者も出てきました。 規則や根拠を示して、命令の中身を噛み砕いて伝えると、『それはロジカル・ハラスメントじゃないですか』と、脅しにかかってくる始末です」』、「上司に反抗的な隊員もいます。そのような隊員の中から、幹部や先任海曹がハラスメント告発を恐れて強い指導をしなくなったことをいいことに、命令を無視したり、いちいち口答えしたりする者も出てきました。 規則や根拠を示して、命令の中身を噛み砕いて伝えると、『それはロジカル・ハラスメントじゃないですか』と、脅しにかかってくる始末です」、「ロジカル・ハラスメント」には恐れ入ったが、過渡期には避けられないのかも知れない。
・『自衛隊で「自浄作用」が働かなくなった場合の末路とは?  自衛隊からハラスメントを根絶し、風通しが良く、隊員が勤務しやすい環境を作ることは必要だ。監察によって業務が少しばかり停滞したとしても、「変わるための苦しみ」だと甘受しなければならない。 ただその結果として、部下が上司にやすやすと反抗できる雰囲気を醸成しているのであれば、監察の手法には改善の余地があると言わざるを得ない。結果的に、今後も防衛省・自衛隊の問題点が改善されず、自浄作用が働かない状況に至ったとすれば、組織は今後、どのような道をたどるのか。 「防衛省・自衛隊に自浄作用があることを示せなければ、世論が『監察を組織内だけで完結させず、第三者機関を入れるべきだ』という論調になるかもしれません。それによって、組織内の指揮命令系統が外部の人物に干渉されるのは避けたいところです。その悪影響は部下の『下剋上』どころではありません」 防衛省内部部局のキャリア官僚は、こう警鐘を鳴らす。この官僚は「第三者」が具体的に誰を指すのか明言しなかったが、周辺の動きを見る限り、どうやら日本共産党などの「革新勢力」を警戒していることは間違いないようだ。 例えば、「自衛官をハラスメントから救済する」ことを目的に掲げて活動する「自衛官の人権弁護団・全国ネットワーク」という組織がある。この組織は23年11~12月末にかけて、自衛隊内でのハラスメントの実態を調べるアンケートを独自に実施中だ。自衛官や家族などを対象に、監察では対応してもらえなかった被害を調べているという。 自衛隊内での人脈を独自に広げ、いわば「労働組合」のような「自衛官の駆け込み寺」の役割を担おうとしているわけだ。また、ネットワークの事務局である弁護団のホームページを見ると、団長の某弁護士が日本共産党と関係が深い弁護士団体「自由法曹団」に所属していることが分かる。 ハラスメントの被害者が自衛隊という巨大組織を相手にするとき、最も頼りになるのは彼らのような人権派弁護士だ。自身の思想信条と弁護士としての良心を懸けて、臆することなく戦ってくれる。 一方で、「自己完結」を是とする自衛隊の立場に立つと、隊員から依頼や相談を受けた弁護士の介入は、組織の健全性を乱すことにつながるといえる。 すでに防衛省を離れている筆者は、両者いずれの立場も理解できる。そこにあるのは「どちらが良い・悪い」という問題ではなく、異なる価値観の対立なのだろう。 ただし他国では、軍隊内での人権擁護に第三者機関が介入した結果、波紋が生じた事例がすでに確認されている。どこかというと、お隣の韓国だ』、「「自衛官の人権弁護団・全国ネットワーク」という組織がある。この組織は23年11~12月末にかけて、自衛隊内でのハラスメントの実態を調べるアンケートを独自に実施中だ。自衛官や家族などを対象に、監察では対応してもらえなかった被害を調べているという」、好ましいことだ。「「自己完結」を是とする自衛隊の立場に立つと、隊員から依頼や相談を受けた弁護士の介入は、組織の健全性を乱すことにつながるといえる」、やむを得ないことだ。
・『韓国軍に第三者機関が介入した結果生じた問題とは?  韓国には「軍人権センター」という団体がある。公的機関のような名称だが、実は韓国有数の人権派NPOである。09年の設立以降、軍隊内での人権擁護や不正の監視など、さまざまな活動を繰り広げている。 18年7月、朴槿恵(パク・クネ)大統領(当時、以下同)が、親友の崔順実(チェ・スンシル)氏を政治に関与させたという疑惑が浮上した。俗に言う「崔順実ゲート事件」である。 この事件が発覚した後、一般市民は朴大統領の退陣を求め、ソウル市内で「ろうそくデモ」をしばしば繰り広げた。これを受けて、前出した軍人権センターは、「(韓国の)国軍機務司令部(機務司)が戒厳令を企てている」と発表した。デモの鎮圧に向けて、軍隊が動き出すかもしれない――と警告したのだ。 機務司は日本では耳慣れない組織だが、北朝鮮スパイの摘発と韓国軍の監視を行う組織だった。韓国の歴史上、大統領と機務司はとても近しい関係にあった。そうした組織が自国の一般市民に刃を向け、デモの鎮圧に動くとなれば一大事であると、世論は動いた。朴大統領への国民感情がさらに悪化したことは言うまでもない。 しかし結局のところ、機務司に戒厳令を布告する権限はなく、戒厳令が敷かれた場合の北朝鮮の出方や国内の治安状況、自己の任務を分析したに過ぎなかった。それでも本件が発端となって、朴大統領の弾劾訴追の動きが加速。周知の通り朴氏は罷免された。そして、機務司は朴氏の後任である文在寅(ムン・ジェイン)政権で解体されてしまった。 もし、過去に多発したいじめやハラスメントに対して、韓国軍が自浄作用を働かせていたら、第三者機関が日常的に介入する現状は避けられていただろうし、朴大統領の弾劾自体も違った結末を迎えていたのかもしれないといえる。 もちろん筆者は朴大統領の肩を持ちたいわけではない。何が言いたいかというと、人権擁護運動を通じて軍隊の内部に入り込み、情報を独自に入手できる立場のNPOが「裏情報」を流し、それによって国民感情が大きく左右されるという事態が現実に起きたということだ。 また、組織風土の面においても、第三者機関の介入は韓国軍の規律に異変を招いた。 韓国軍には「主任曹長」という役職がある。軍歴30年近い部隊の重鎮的存在で、中間管理職のような存在だ。将校からの命令を部下の兵士に実行させる役割を持つ。 ただ若くして出世した将校にとって、ベテランの主任曹長は「年上の部下」に当たる。将校はこうした際、日常的には主任曹長に敬語で接している。一方、命令を伝えたり、指導したりするときに敬語は使わない。指示命令系統を考えると当たり前の話だ。 にもかかわらず、「若いのに『タメ口』で指示してくる将校がいる」「そうしたコミュニケーションを陸軍参謀総長が肯定している」として、一部の主任曹長が「国家人権委員会」に泣きついたことがある。この委員会は、韓国で司法・立法・行政から独立しており、人権問題などの調査を行っている機関だ』、「国家人権委員会」はどのような判断を下したのだろうか。
・『たばこを吸いながら上司に「タメ口」 韓国軍の信じられない光景  そもそも主任曹長が、組織内での上下関係を無視して「将校のタメ口」に反発すること自体おかしな話だ。ただそれよりも、下士官のトップである「最先任曹長」に相談することなく、外部組織に訴えたことの方が問題だといえる。「タメ口問題」が起きたのは21年1月だが、発覚するやいなや世界中の軍人たちを驚愕させた。 それから2年を経て、筆者が韓国軍のイベントを取材したとき、喫煙所で上等兵がポケットに手を入れたまま、若い中尉とタメ口で話しながらたばこを吸っている光景を目の当たりにした。さすがに自衛隊では、このような態度で上官に接する自衛官を見たことがない。 もし中尉が上等兵の態度を叱ったら、上等兵は人権団体に通報する可能性がある――。そうした上官側の恐れが、緩んだ風土を生んでいるのかもしれない。 「困ったらすぐに外部に助けを求める」という前例ができてしまうと、情報漏えいにつながるほか、何よりガバナンス(統治)が利かなくなる。これこそが、前出のキャリア官僚が懸念していた「第三者による介入」の恐ろしさだ。 このような韓国軍の姿に鑑みると、自衛隊が特別防衛監察を徹底していることは、軍事組織として真っ当なことだと評価したい。だからこそ、先述した「下剋上」のような課題を改善しつつ、自衛隊内の自浄作用を働かせるべく奮闘していただきたいところだ。 過去に日本で行われた「団体や公職の信頼度」に関する世論調査で、自衛隊は裁判所・警察・検察などを抑えて、最も高い信頼度を誇っていた。だが、いま同じような調査を行えば、どのような結果になるのだろうか。 自衛隊がハラスメントという膿を出し切らない限り、国民の信頼は回復しないし、直面する「募集難」を乗り越えることもできないだろう。「変わるための苦しみ」を経て、信頼される自衛隊像を取り戻してほしいものだ』、「自衛隊がハラスメントという膿を出し切らない限り、国民の信頼は回復しないし、直面する「募集難」を乗り越えることもできないだろう」、その通りだ。
タグ:防衛問題 (その23)(非公然に存在する自衛隊「別班」のスパイ活動は首相もコントロールできない…極秘組織の知られざる成立経緯 伝説の諜報機関・旧陸軍中野学校の遺伝子を継ぐ、米軍オスプレイはやっぱり欠陥機だ! 日本国内に47機、政府は無期限飛行停止を求めるべき、「上官を脅しにかかる始末」自衛隊セクハラ・パワハラ調査で思わぬ弊害 現役幹部が吐露) PRESIDENT ONLINE 石井 暁氏による「非公然に存在する自衛隊「別班」のスパイ活動は首相もコントロールできない…極秘組織の知られざる成立経緯 伝説の諜報機関・旧陸軍中野学校の遺伝子を継ぐ」 幹部や防衛大臣はもちろん、自衛隊最高指揮官である総理大臣すらどんな活動をしているか把握しておらず、透明性がない」、シビリアンコントロールが全く効いてないというのは極めて重大な問題だ。 「スクープ記事を出すまでの取材のきっかけ」は、「「陸上自衛隊の中には、『ベッパン』とか『チョウベツ』とかいう、総理も防衛大臣も知らない秘密情報組織があり、勝手に海外に拠点を作って、情報収集活動をしているらしい。これまで一度も聞いた事がなかった」 事実ならば、政治が、軍事組織の自衛隊をまったく統制できていないことになる。シビリアンコントロールを大原則とする民主主義国家にとって、極めて重大な問題だ」、なるほど。 「公式な諜報機関として「調別」の存在は知られていた・・・調別時代から室長は警察官僚が務め、電波部長も例外なく警察官僚がそのポストに就いている。警察庁にとって手放したくない重要対外情報の宝庫だからだ。特にロシア、中国、北朝鮮情報については、アメリカの情報機関でさえも一目置く存在だ」、なるほど。 「通称「DIT」と呼ばれており、どうもこれは「DEFENSE INTELLIGENCE TEAM」の頭文字をとった略称だろうということだった。 トップの班長は1等陸佐で、旧日本軍や外国軍の大佐に相当する。歴代、陸上自衛隊の情報部門出身者が班長を務め、人事的なルートが確立している。ただし、全体像を把握する関係者が極めて限られているため、班員数など別班の詳細は不明という。表向き、別班は存在しないことになっている秘密組織でありながら、陸上幕僚監部運用支援・情報部長(当時)の直属で、本部は防衛省がある市ヶ谷駐屯地 内に堂々と存在する」、なるほど。 「情報部門の関係者の中で、突然、連絡が取れなくなる者がいる――それが別班員だ」、それはそうだろうが、「連絡」を取れないというのも不便だ。 「別班員になると、一切の公的な場には行かないように指示される。表の部分からすべて身を引く事が強制されるわけだ。さらには「年賀状を出すな」「防衛大学校の同期会に行くな」「自宅に表札を出すな」「通勤ルートは毎日変えろ」などと細かく指示される」、かなりの不便を余儀なくされるようだ。 「ただし、活動資金は豊富だ。陸上幕僚監部の運用支援・情報部長の指揮下の部隊だが、一切の支出には決裁が不必要。 「領収書を要求されたことはない」という。情報提供料名目で1回300万円までは自由に使え、資金が不足した場合は、情報本部から提供してもらう」、「豊富な」「資金」はうらやましい限りだ。 「実際の教育内容は、郵便物の開緘かいかん盗読・・・、特殊爆薬、秘密カメラ、偽造紙幣、盗聴、変装、潜行、候察、開錠、暗号解読。さらには武道、射撃、自動車運転や語学、心理学、政治、経済など、まさにスパイ養成そのものだったことがわかる。卒業生らは、特務機関員や情報将校となって、日本国内やアジア・太平洋をはじめとする海外で「秘密戦」に従事した」、なるほど。 「小平学校において、直接的に中野学校の流れをくむと言われているのが、情報教育部第2教育課の心理戦防護課程だ。かつては対心理情報課程と称していたが、1974年、現在の名称に改称された」、なるほど。 「心理戦防護課程はまさに、歴史上、敗戦で完全消滅したことになっている“中野学校の亡霊”とも言える存在なのだ」、なるほど。 「1954年ごろ、在日米軍の大規模な撤退後の情報収集活動に危機感を抱いた米軍極東軍司令官のジョン・ハル大将が、自衛隊による秘密情報工作員養成の必要性を訴える書簡を、当時の吉田茂首相に送ったのが、別班設立の発端・・・1956年から朝霞の米軍キャンプ・ドレイクで訓練を開始。1961年、日米の合同工作に関する新協定が締結されると、「MIST」から日米合同機関「ムサシ機関」となり、秘密情報員養成訓練から、情報収集組織に生まれ変わった。「ムサシ機関」の日本側メンバーは、陸上幕僚監部2部付で、実体は2部別班。「別班」 誕生の瞬間だ」、なるほど。 「草創期の別班員の活動について、次のように記述している。 〈工作員は私服ではあるが、本来は自衛官であり、米軍と共同作業をしている。 そして工作員は、自身がいろいろと工作をやるのではなく、エージェントを使って情報収集をするのが建前である。身分を隠し、商社員、あるいは引揚者、旅行者などと接触し、彼らに対象国の情報を取らせるのだ〉」、誠に巧みな工作のようだ。 日刊ゲンダイ「米軍オスプレイはやっぱり欠陥機だ! 日本国内に47機、政府は無期限飛行停止を求めるべき」 「これほど墜落事故が続くのは、オスプレイに構造的欠陥があるとしか思えません」、その通りだ。 「オスプレイは米国以外で日本しか購入していない。そのうえ、米国でも陸軍はオスプレイを採用していない」、そんなに信頼性が低いのだろうか。困ったことだ。 ダイヤモンド・オンライン 吉永ケンジ氏による「「上官を脅しにかかる始末」自衛隊セクハラ・パワハラ調査で思わぬ弊害、現役幹部が吐露」 「知人の陸自幹部自衛官に見解を聞いた。すると、この人物も「男性自衛官だけでなく、組織に問題がある」という筆者の意見に同意してくれた。その内容を以下に記す。 「私もそう思います。おそらく、中隊長以下の幹部が、古参や若い隊員にグリップを効かせて(掌握できて)いなかったのでしょう。そもそも、連隊・大隊・中隊の指揮官が規律を確立して部隊を掌握していれば、事件は起きなかった。今回は性暴力を行った隊員だけが処罰されますが、根本的な責任は中隊長にあります、 この知人は普通科連隊(歩兵部隊)の中隊長経験者であり、陸自におけるマネジメントの重要性を知っている」、「根本的な責任は中隊長にあります」というのは衝撃的発言だ。 「上司に反抗的な隊員もいます。そのような隊員の中から、幹部や先任海曹がハラスメント告発を恐れて強い指導をしなくなったことをいいことに、命令を無視したり、いちいち口答えしたりする者も出てきました。 規則や根拠を示して、命令の中身を噛み砕いて伝えると、『それはロジカル・ハラスメントじゃないですか』と、脅しにかかってくる始末です」、「ロジカル・ハラスメント」には恐れ入ったが、過渡期には避けられないのかも知れない。 「「自衛官の人権弁護団・全国ネットワーク」という組織がある。この組織は23年11~12月末にかけて、自衛隊内でのハラスメントの実態を調べるアンケートを独自に実施中だ。自衛官や家族などを対象に、監察では対応してもらえなかった被害を調べているという」、好ましいことだ。「「自己完結」を是とする自衛隊の立場に立つと、隊員から依頼や相談を受けた弁護士の介入は、組織の健全性を乱すことにつながるといえる」、やむを得ないことだ。 「国家人権委員会」はどのような判断を下したのだろうか。 「自衛隊がハラスメントという膿を出し切らない限り、国民の信頼は回復しないし、直面する「募集難」を乗り越えることもできないだろう」、その通りだ。
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維新の会(その8)(米山 隆一衆議院議員 前新潟県知事 トンデモ暴言・梅村みずほ議員はこうやって生まれた…“恫喝音声”入手「ほんま次ないで」 維新・女性府議が吉村知事SPからのハラスメント被害を党に申告、【1か月で8人が離党】「原因は立候補を巡る嫉妬、やっかみ」「党内ではイジメ」渦中の強制離党の維新県議が語る「お家騒動」 維新の県総支部は「処分は妥当」と回答) [国内政治]

維新の会については、本年5月1日に取上げた。今日は、(その8)(米山 隆一衆議院議員 前新潟県知事 トンデモ暴言・梅村みずほ議員はこうやって生まれた…“恫喝音声”入手「ほんま次ないで」 維新・女性府議が吉村知事SPからのハラスメント被害を党に申告、【1か月で8人が離党】「原因は立候補を巡る嫉妬、やっかみ」「党内ではイジメ」渦中の強制離党の維新県議が語る「お家騒動」 維新の県総支部は「処分は妥当」と回答)である。

先ずは、本年5月21日付け現代ビジネスが掲載した衆議院議員・前新潟県知事の米山 隆一氏による「トンデモ暴言・梅村みずほ議員はこうやって生まれた…維新に蔓延する思いつきだけの「逆張り提案」の愚かさを考える」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/110584?imp=0
・『「いかにも維新」の酷い連鎖  日本維新の会の梅村みずほ議員が、5月12日の参議院の本会議等で、以下のように発言しました。 「よかれと思った支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながったおそれも否定できない」 この発言は「大炎上」しましたが、梅村議員は16日には参議院法務委員会において「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなったのかもしれない」などとさらに激しい言葉を浴びせました。 翌17日、維新の音喜多政調会長は「問題提起として間違ったことをしたとは思っていない」として擁護。だが世論の批判が高まったことに危機感を覚えたのか、18日になるや突然手のひらを返し、「ウイシュマさんのご家族らには、不適切な発言で深くお詫び申し上げる」と謝罪しました。 また藤田文武幹事長も「自分の思い込みや想像で感情的な質疑をしたことは極めて不適切」、馬場伸幸代表は「政治家としてまだまだ未熟。居酒屋で仲間同士が話しているのとは違う」として、入管難民法改正案を審議中の参院法務委員会の委員から梅村議員を更迭。党紀委員会に諮り、党としての処分を行うと発表しました。 連載「維新戦記」で書いてきたように、私は維新で候補者として参議院選挙、衆議院選挙を戦い、弁護士としてトラブル解決にもあたりました。また、弁護士であり、医師免許も持っており、現在は立憲民主党所属の衆議院議員です。 梅村議員のひどい発言の繰り返しは「いかにも維新」を象徴するものだと考えています。これまでの経験も踏まえて、この問題を論じたいと思います』、「梅村議員」は一般の議員ではなく、本来、専門性を求められる「法務委員会の委員」なので、驚きは一層だ。「馬場伸幸代表は「政治家としてまだまだ未熟。居酒屋で仲間同士が話しているのとは違う」として、入管難民法改正案を審議中の参院法務委員会の委員から梅村議員を更迭。党紀委員会に諮り、党としての処分を行うと発表しました」、なるほど。
・『ウィシュマさんのビデオ画像を見ると  2021年3月6日、名古屋出入国在留管理局に収容中のスリランカ国籍の女性、ウィシュマ・サンダマリさんが亡くなられました。入管で収容中に、体調不良を訴えていたのにもかかわらず、十分な医療が提供されなかったことが明らかになり、大きな社会問題となり国会でも追及が続いています。 ウイシュマさん事件の事実関係について、衆議院、参議院の法務委員会の委員の希望者は、名古屋入管に保管されていた死亡前2週間(2011年2月11日~3月6日)の防犯ビデオの画像のうち、提出された5時間ほどの動画を閲覧しました(ただし梅村議員は、参議院本会議の演説で「10時間」と言っています)。 この動画は私も見ています。) ここには41場面が収録され、そのうち14場面は、ウィシュマさんが一人では食事ができず、入管職員が介助している様子がおさめられています。 ウイシュマさんが、食事をとれなかったり、食べた直後に吐いている動画はありますが、食事を拒んでいる映像はまったくありません。それどころか、「〇〇なら食べられる」などとしてなんとか食べようと努力をしている場面もあります。 また、動けない、食べられと職員の指示通りにできないシーンはありました。しかし、ウィシュマさんは指示に従おうとはしており、意図的に指示に従わなかったり、逆らうシーンはは全くありません。 名古屋入管の調査報告書の記録によると、ウィシュマさんの入管収容時の令和2年8月20日の身長は158cm、体重84.9kg。お亡くなりになったときは、69.9kg。もっとも体重が減少した2月23日は65.5kgでした。私が医師としての目で動画を見ても、やせてがりがりの骨と皮の状態ではありません。 あの動画・調査報告書のどこをどう見れば「ハンガーストライキによる体調不良によって亡くなった」と思えるのか。梅村議員は、動画や調査報告書をきちんと見てはいないのではないかとの疑念を持っています』、「体重84.9kg」とは「身長」からみて多過ぎる印象を受けるが、何か事情があるのだろう。「食事を拒んでいる映像はまったくありません。それどころか、「〇〇なら食べられる」などとしてなんとか食べようと努力をしている場面もあります。 また、動けない、食べられと職員の指示通りにできないシーンはありました。しかし、ウィシュマさんは指示に従おうとはしており、意図的に指示に従わなかったり、逆らうシーンはは全くありません」、なるほど。
・『なぜこれが詐病といえるのか  梅村議員が声高に国会で述べている「詐病の可能性」。その根拠は1月20日の支援者との面談だと推測されます。ウィシュマさんが体調の不良と食欲不振を訴えたところ、支援者からこう言われたといいます。 「病院に行って検査をしないと原因が分からないので早く病院に連れて行ってもらえるよう担当にアピールした方がいい。病院に行って体調不良を訴えないと仮放免されない。仮放免されたいのであれば、病院嫌いでも病院に行ったほうがいい」(調査報告書 別紙4) そこで、入管職員は食事がとれないと、診療に当たった精神科の医師に伝えています(調査報告書47頁)。すると精神科の医師が入管の意思への「詐病の可能性もある」と記した(調査報告書 別紙16)ことから、広がっていたものです。 しかし普通に読む限り、前述の支援者のアドバイスは「病院が嫌いでもきちんとかかった方がいい」という当り前のことを言っているだけと思われます。 調査報告書とその別紙をきちんと読めば、ウィシュマさんは支援者からアドバイスを受ける前、1月18日に、自ら食欲不振と体調不良を訴えて薬を飲むことを検討していることがわかります。2月下旬になってからは、明らかに呂律も回らず姿勢の保持ができなくなっており、とうてい詐病の演技でできるようなものには見えません。 また、血圧、脈拍はほぼ毎日測定されているのですが、全体に脈拍が安定せず120以上の頻脈もままあります(調査報告書 別紙5)。脱水を含む循環機能の障害までもが疑われます。動画や調査報告書をきちんと読めば「詐病の可能性」などないことは明らかです。) 梅村議員の事実関係の理解があまりにおかしいことも不可解ですが、さらに「被収容者は支援者と自由に面会できていいのか?」という趣旨の問題提起を行い、音喜多政調会長も「問題提起として間違ったことをしたとは思っていない」としています。 しかし、ウィシュマさんはオーバースティ状態で入管に収容されていましたが、裁判において有罪の確定判決を受けたわけではなく、「罪人(受刑者)」ではありません。重罪を犯しているわけでもなく、入管施設は自由を奪う等の刑罰を与えるための刑務所ではありません。 出入国管理及び難民認定法第61条の7も《入国者収容所又は収容場(以下「入国者収容所等」という。)に収容されている者(以下「被収容者」という。)には、入国者収容所等の保安上支障がない範囲内においてできる限りの自由が与えられなければならない。》としています。 自由に人と会うことは重要な人権の一つであり、よほど具体的な逃亡の恐れがある状況でもないかぎり、入管施設で面会できる人を制限するのは、憲法31条他国内諸法令や、国連自由権規約他、日本が批准して遵守しなければならない諸条約に違反すると思われます。 要するに梅村議員のみならず、音喜多政調会長も、入管施設や収容者の法的位置づけ、人権保障の在り方について碌な知識もないまま、不当に人権を制限し、諸法令、諸条約に反する疑いの高い思い付きの提案を「問題ない」としていたと感じます』、「梅村議員のみならず、音喜多政調会長も、入管施設や収容者の法的位置づけ、人権保障の在り方について碌な知識もないまま、不当に人権を制限し、諸法令、諸条約に反する疑いの高い思い付きの提案を「問題ない」としていた」、その通りだ。
・『維新の若手議員たちを見て思うこと  私は2021年10月31日の衆議院選挙で当選してから今に至る1年半の間、国会の論戦の場で相まみえた中で見えてきた維新の在り方を、正に象徴するのが、ウィシュマさんを冒とくする今回の事件だと私は思います。 衆議院議員に当選してから、国会の場で始めて会った維新の議員の方々の第一印象は、意外かもしれませんが「あれ? 皆若くてかっこよくて、熱意もあって感じよくない?」と言うものでした。 私は1期生なので、維新の初当選組とも席が近く、旧知の顔もあることも一因なのですが。今、政治に熱意のある若い人達の少なくない割合が、立憲ではなく維新の門を叩いている事実は事実として、認めなければいけません。 一方、彼らの質疑を聞いた私の印象は、大変恐縮ながら「え? この程度?」でした。もちろん、きちんと法案を読み込んで専門的知識に基づいて要点を捉えた質疑をする人もいます。しかし、少なくない割合で「思い付きのご提案質疑の独演会」を展開するのです。) 昨今、政府提出の法案を批判することがまるで悪いことかのように言われ、「提案型」がもてはやされる風潮を永田町では感じます。 しかし、国会に提出される法案が解決しようとする問題点は極めて複雑多岐に渡ります。様々な問題点を立法によって解決するには、立法事実を確認したうえ、他の法令との整合性を精査。その立法によって生じうる様々な影響などを検討して、予算や実行上の制約まで考えなければいけません。正直「熱意」だけがあっても、そう簡単にできることではないのです。 一方「提出された法案を読み込み、その問題点を批判し、修正を求める」であれば、法案作成過程の立法事実・議論を確認し、法案の条文と資料を丁寧に読み込んだうえで、付加的な情報を収集して考えれば、一定レベルの、意味ある批判はできます』、「国会に提出される法案が解決しようとする問題点は極めて複雑多岐に渡ります。様々な問題点を立法によって解決するには、立法事実を確認したうえ、他の法令との整合性を精査。その立法によって生じうる様々な影響などを検討して、予算や実行上の制約まで考えなければいけません。正直「熱意」だけがあっても、そう簡単にできることではないのです。 一方「提出された法案を読み込み、その問題点を批判し、修正を求める」であれば、法案作成過程の立法事実・議論を確認し、法案の条文と資料を丁寧に読み込んだうえで、付加的な情報を収集して考えれば、一定レベルの、意味ある批判はできます」、なるほど。
・『選挙では確かに勝ちやすくなる  おそらく維新の一期生の人達は、党から「批判ではなく提案型の質問をするように」と勧められており、自分達でも最初から「批判より提案」と思っていて、結果、ネットに流れているような「現行制度への逆張り」のような「思い付き案」を拾って質疑原稿を作成し、国会の場で「独演会」を展開してしまっているのだと感じています。 本来なら政策調査会のような経験豊富な執行部が、若手の質問をチェックし修正すべきです。だが維新は、音喜多政調会長はじめ執行部自体が若く、さしたる専門知識も持たずに、「100兆円BI」「核共有」のような、おおよそ現実味のない「現行制度への逆張り」を堂々と公約に掲げています。 最初から、立法事実確認や精査、制約などを考えるつもりもなく、できる人員もなかったのではと思ってしまいます。それが最も典型的で、極端な形で現れたのが、今回の一連の梅村「暴言」事件につながったのではないでしょうか。 さてここまで、梅村「暴言」事件と、日本維新の会の在り方を辛辣に批判してきました。しかしこの話は、これで終わりません。 実のところ、「ネットに流れている現行制度への逆張り的思い付き案」を堂々と掲げることは「人気を博し選挙に勝つ」と言う観点では、むしろ効果的だからです。この戦法は、維新のみならず、その他の諸政党で一定の効果を挙げています。 広島サミットにウクライナのゼレンスキー大統領が出席して世間の耳目が集まり、今回の梅村議員の「暴言」で勢いがそがれる維新。永田町では一旦下火になっていた早期解散の噂が再度くすぶりだしています。 私自身その只中にいますが、次の選挙は、日本が維新のようなポピュリズムに流れるのか。それとも、立法事実に即し、実現可能な政策をきちんと議論して実行していく政治の原点に戻るかの、分水嶺になるはずです。私は、ポピュリズムに流されないように全力を尽くします』、「維新は、音喜多政調会長はじめ執行部自体が若く、さしたる専門知識も持たずに、「100兆円BI」「核共有」のような、おおよそ現実味のない「現行制度への逆張り」を堂々と公約に掲げています。 最初から、立法事実確認や精査、制約などを考えるつもりもなく、できる人員もなかったのではと思ってしまいます。それが最も典型的で、極端な形で現れたのが、今回の一連の梅村「暴言」事件につながったのではないでしょうか」、その通りだ。

次に、6月14日付け文春オンライン「“恫喝音声”入手「ほんま次ないで」 維新・女性府議が吉村知事SPからのハラスメント被害を党に申告」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/63576
・『吉村洋文大阪府知事ら歴代党幹部のSP役を務めてきた日本維新の会交野市支部の高石康幹事長(54)から、繰り返し威圧的な言動を受けたとして、大阪維新の会の女性府議が党のハラスメント調査に対し、被害を申告していることが、「週刊文春」の取材でわかった。また、高石氏が過去に女性府議らに対し、高圧的に「死ねばもろともでやる気あんのか」「ほんま次ないで」などと発言する音声データも入手した』、「高石」氏は後述のように物理的にも「威圧的」な存在のようだ。
・『美好かほる府議が高石氏からのハラスメント被害を申告  190センチ超で、スキンヘッドという風貌の高石氏。維新関係者の間では「入道さん」と呼ばれる有名人だ。 「もともとは、維新の創設者である橋下徹氏の後援会の青年部部長だった古参党員です。吉村氏や松井一郎前市長のSP役として警護も担当してきました。街頭での威圧行為が問題視され、関西写真記者協会が抗議した過去もあります」(維新担当記者) 大阪維新の会は現在、「週刊文春」5月18日発売号や5月25日発売号などで報じた笹川理前府議団代表(除名処分)による女性議員へのセクハラ問題を受け、全所属議員を対象にしたハラスメント被害の調査を実施している。その過程で、高石氏からのハラスメント被害を申告したのが、美好かほる府議(52)だ。医療機器販売会社の社長などを経て、現在2期目。交野市支部の支部長でもある』、「190センチ超で、スキンヘッドという風貌の高石氏。維新関係者の間では「入道さん」と呼ばれる有名人・・・高石氏からのハラスメント被害を申告したのが、美好かほる府議(52)だ」、なるほど。
・『恫喝や暴言など、計9項目にわたる被害を訴えていた  「週刊文春」は、美好氏が大阪維新の会のハラスメント調査に対し、6月2日付で提出した〈ハラスメント申告について〉と題した文書を入手。そこでは〈私が支部長を務めている交野支部における高石幹事長(交野支部役員)のハラスメント事案に該当もしくは準ずる行為について、以下、ご報告いたします〉として、高石氏の行為を列挙している。 例えば、〈支部会議での暴力的言動〉については、以下のように記している。) 〈月一回、支部役員により支部会議が行われているが、暴力的言動が多い。交野市議会議員3名を含む交野支部役員はその暴力的言動に委縮(ママ)。190cmを超える身長と威圧的言動に、私も、体格的に劣る女性であるため時に恐怖を感じる。具体的には、(1)意見を聞かず一方的に主張する、(2)怒鳴る、(3)机を叩く、(4)支部役員を「お前」呼ばわりするなど。直近では、今年、5月20日の支部会議において、(1)(2)(3)(4)があり、(3)については、当該会議に出席していた顧問の中司参議院議員(ママ=中司宏氏は衆院議員)に注意を受けた。なお、当該会議は公的な場所である交野青年の家で行っていたので、会議室の外にいた支部会議後の政務報告会参加者(維新党員)及び隣室を使用していた一般市民の方数名(別の党の交野市市議会議員もその中にいた)が聞こえてきた当該言動に驚いたとの報告があった。一般市民の方に、この暴力的言動が話題になり始めた〉(下線ママ) 他にも、〈維新公認で現役市議会議員を恫喝〉〈統一地方選挙の集会時等における暴言〉など計9項目にわたってハラスメント被害を訴えていた。(美好氏が党に提出したハラスメント申告はリンク先参照)』、「高石」氏なら「ハラスメント」はありそうだ。
・『橋下氏や松井氏の名前を出し、自らの影響力を誇示する場面も  また、「週刊文春」は、高石氏が交野市支部の会議で美好氏らに高圧的な発言を重ねる音声を入手した。日時は2020年6月15日。高石氏は次期衆院選に向けた支部の準備が不十分だとして、冒頭から次のようにダメ出しを始めた。 「美好、あんのか? 死ねばもろともでやる気あんのか。返事してくれよ。ないんならないでええさ。ないんやろ? しょせん他人事やろ? ちゃうのん?」 府議や市議らを前に、約40分間ほぼ一人で喋り続けた高石氏。橋下氏や松井氏の名前を出し、自らの影響力を誇示する場面もあった』、「橋下氏や松井氏の名前を出し、自らの影響力を誇示する場面もあった」、小者によくありがちな行為だ。
・『「次偉そうなこと言うたら、ほんま次ないで」  「あの橋下徹でも、俺が怒り狂っているとき、『高石さん、ちゃんと話するから待ってや』みたいに言うから、もの言われへん。松井一郎でもそうや」 そのうえで、以下のように述べていた。 「わかってるけ、美好。次偉そうなこと言うたら、ほんま次ないで」 美好氏に対し、自身に反抗的な態度を取った場合、次の府議選における公認など、今後の政治生命に影響しかねないという意味にも受け取れる発言をしたのだ。) 交野支部関係者が言う。 「こうしたハラスメント的言動は以前から繰り返されてきました。他の市議に『アイツの公認でんようにしてやった』『お前絶対潰すからな』などと言うこともあった。高石氏は、吉村氏らと直接やり取りでき、維新幹部と太いパイプを持ち、その影響力は侮れない。誰も何も言えないのです」 高石氏に事実確認の取材をすると… 美好氏に高石氏からのハラスメント被害などについて直撃すると、「事実です」と認め、こう語った。 「高石さんは『資質がない』『活動してない』と何度も言うが、府議団の役員や駅立ち、府政報告会も定期的にやっており、個人攻撃、人格否定にしか思えません」 一方、高石氏は約60分にわたって、事実確認などの取材に応じた。 ――今年5月20日の件。 「ポスターの話で揉めて、『それやったら俺がお前に金払うたるわ』という感じで財布を机にバーンと叩きつけた。すぐパワハラって言うから『パワハラ、パワハラって言うなら、訴えてみたらどう?』と。カッとなったので美好府議に申し訳なかったとお詫びはした」』、「それやったら俺がお前に金払うたるわ』という感じで財布を机にバーンと叩きつけた。すぐパワハラって言うから『パワハラ、パワハラって言うなら、訴えてみたらどう?』と。カッとなったので美好府議に申し訳なかったとお詫びはした」、よほど短気なようだ。
・『「私の一言で、公認が出ないとか、そんなアホな組織ではない」、Qは聞き手の質問、Aは回答。  Q:美好氏に「次はない」とも? A:「美好もほかの議員たちも活動しないので。僕は維新の志を広めたいので、叱咤激励の中で言うかもしれないけど。ただ、幹事長名でコイツは公認出さないようにと文書出したりとか、そういうのはないんで。ただ、だいぶ前から、正直今でも思いますけど、それは公でいいんですけど、(美好氏は)支部長としての資質はないんじゃないかと。『長』としてのねっていうのがあって」 Q:他の市議にも「お前潰す」と。 「活動してますとかいうのが、嘘ついたりとかもあったんで、お前ええ加減にせえよと言ったこともあるし。おいコラお前と、怒って言うこともあります」 Q:橋下氏、松井氏、吉村氏との個人的な関係がある。公認権含め、影響力が大きいと市議らが捉えているというが? A:「ないですね。周りの人がどう思ってるか知らんですよ。けど、私の一言で、公認が出ないとか、そんなアホな組織ではないと思うし。たとえば、冗談でね、『お前、そんなんアホばっかりしとったら次ないぞ』とかね、会話の中ではいうかもしれないけど。叱咤激励の一つですわね」 次の「ないですね。周りの人がどう思ってるか知らんですよ。けど、私の一言で、公認が出ないとか、そんなアホな組織ではないと思うし。たとえば、冗談でね、『お前、そんなんアホばっかりしとったら次ないぞ』とかね、会話の中ではいうかもしれないけど。叱咤激励の一つですわね」』、「私の一言で、公認が出ないとか、そんなアホな組織ではないと思うし。たとえば、冗談でね、『お前、そんなんアホばっかりしとったら次ないぞ』とかね、会話の中ではいうかもしれないけど。叱咤激励の一つですわね」」、その通りだろう。
・『「それこそ、僕へのハラスメントやと思います」  Q:恫喝やモラハラでは? A:「それこそ、僕へのハラスメントやと思います。身体が大きいから乱暴やと言われる。恫喝って受け止められたら直さなというのはもちろんわかっているけど、こっちの言い分としては怒るには理由があるやんかと」 Q:交野支部のことを思って? A:(維新を)立ち上げ前から見ているんで。こいつ死ぬんじゃないかという活動している(議員もいた)。忙しさ的にね。なので、なんでできないかなって。足らんなぁと歯がゆく思っています。高石、お前反省するところないの? と言われたら、そりゃ人間やからいっぱいありますわ。それは自分でもわかってます。それの一個は、言い方キツイってこと。それはね、僕はね、何十年も言われているんで」』、「「それこそ、僕へのハラスメントやと思います。身体が大きいから乱暴やと言われる。恫喝って受け止められたら直さなというのはもちろんわかっているけど、こっちの言い分としては怒るには理由があるやんかと」、こうした居直り発言をしているようでは、解決にはほど遠そうだ。
・『大阪維新の会からの見解は、期日までに得られず  Q:吉村知事も市議時代から? A:「はい、知ってます。知ってます。彼は(市議時代の)活動は言い方あれやけど、おろそかな部分あるんやけど、例えば駅立ちとかね。あんまりしないですわ。やけども、政策的に勉強とか、それを周りの人に意見を聞きに回ったりとかっていうのはすごいしているので。支部でも『駅立ちがすべてじゃないよ』と。維新の党勢拡大とか議員としての資質を高める活動ならなんでもいいと」 大阪維新の会に、高石氏による美好氏へのハラスメントについて見解を求めたが、期日までに回答はなかった。 大阪維新の会を率いる吉村氏はハラスメント根絶を掲げ、今回、党所属議員のハラスメント調査に乗り出した。そうした中、自身のSP担当でもあった高石氏によるハラスメント被害の申告についてどのように対応するのか、注目される。大阪維新の会は6月中旬をめどに被害の申告件数について公表するとしている。 6月14日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および6月15日(木)発売の「週刊文春」では、高石氏による威圧的な言動の数々や、高石氏が怒号をあげた5月20日の交野市支部総会の様子などについても報じている。また、「週刊文春 電子版」では、2020年6月の交野市支部会議での高石氏の“恫喝発言”を収めた音声データを公開している』、「吉村氏はハラスメント根絶を掲げ、今回、党所属議員のハラスメント調査に乗り出した。そうした中、自身のSP担当でもあった高石氏によるハラスメント被害の申告についてどのように対応するのか、注目される」、おそらく「高石」氏については沈黙を守るだろう。

・第三に、12月26日付けNEWSポストセブン「【1か月で8人が離党】「原因は立候補を巡る嫉妬、やっかみ」「党内ではイジメ」渦中の強制離党の維新県議が語る「お家騒動」 維新の県総支部は「処分は妥当」と回答」を紹介しよう。
https://www.news-postseven.com/archives/20231226_1930525.html?DETAIL
・『「身を切る改革」とは日本維新の会の代名詞とも言える公約。その公約をめぐり、和歌山県総支部でお家騒動が表面化したが、騒動から1か月以上が経つもいまだ収束の兆しは見えず、離党者が増え続けている。 10月、議員報酬の一部を被災地などに寄付するという党の方針に従わなかったとして、県総支部が林隆一県議(60)に離党勧告を通達した。同県議は反発。弁護士を通じて意見書を提出した上で、同月27日付に維新を離党した。現在は「無所属の会」に加入している。 大阪維新の会所属の地方議員は「身を切る改革」についてこう説明する。 「『身を切る改革』とはその名の通り、議員自ら身を切ることによって、行政改革を推進させていくというもの。そこで維新では議員報酬の一部を寄付するよう義務付けられている。維新独自の算定で年間の寄付額が決められ、議員報酬の5、10%、20%の3段階。報酬によって寄付額も変動しますが、寄付額が足りないからといって、離党勧告された議員はこれまで聞いたことがない」 しかもこの騒動、収束するどころか広がりを見せている。 林県議の離党から4日後の10月31日のこと。和歌山県総支部で開催された全体会議は「林県議の離党」についての議論に終始した。その際、許可なく林県議の記者会見に同席した新古祐子和歌山市議に対し、複数の議員らが「なんで(林県議の記者会見に)出たんや」と糾弾。尋問のような様相だったというから穏やかではない。 林県議の記者会見に同席した、志賀弘明和歌山市議もこう苦言を呈す。 「私は都合がつかず(全体会議に)出席できなかったのですが、後から新古市議に聞くと予想外の展開だったようで、『除名するぞ』『離党勧告するぞ』と一人、矢面に立たされたそうです。私は林議員の後援会長でもあるし、新古市議も役員をつとめている。当然のマナーとして私たちは同席しただけで、言論の自由を奪う発言を平気で行なっている」 2人は林県議の処遇をめぐり、「今年6月に和歌山県紀美野町に災害支援金500万円を寄付しており、寄付が2期目の選挙後になることは当時の県幹事長だった山野麻衣子市議(42)に了解を得ていた」として11月18日に、和歌山県総支部の代表である井上英孝衆院議員を含めた役員5名の解任請求を党本部に提出した。「事情を知りながら違法な離党勧告を主導した」として、両氏は県総支部に対して徹底抗戦の構えを見せている』、「2人は林県議の処遇をめぐり、「今年6月に和歌山県紀美野町に災害支援金500万円を寄付しており、寄付が2期目の選挙後になることは当時の県幹事長だった山野麻衣子市議(42)に了解を得ていた」として11月18日に、和歌山県総支部の代表である井上英孝衆院議員を含めた役員5名の解任請求を党本部に提出した。「事情を知りながら違法な離党勧告を主導した」として、両氏は県総支部に対して徹底抗戦の構えを見せている」、事実関係については、よく分からないが、水かけ論のようだ。
・『林県議の妻への嫉妬がきっかけ  当の林県議はどう考えているのか。直撃するとこんな答えが返ってきた。 「(同じ維新の議員の)妬みややっかみ。ようは嫉妬から始まったんです」 事の発端は、今年4月の衆議院和歌山1区の補欠選挙に始まる。維新から出馬した林佑美氏(当時和歌山市議)が初当選し、同県で初めて自民党の牙城を崩して大きな話題を呼んだのは記憶に新しい。 和歌山に楔を打ち込んだ林佑美衆院議員は今回、離党勧告を受けた林県議の配偶者である。夫の林県議が無所属になる一方で、妻・佑美氏は維新所属のままだ。林県議はこう語る。 「補選には当初、自民党の鶴保庸介参院議員が衆院に鞍替えして出馬予定だと言われていた。維新の公募で私とほかの市議が手を挙げたのですが、最終的には『候補者を擁立せず』との判断が党の方針で決まった。 ところが、直前になって自民党は鶴保参院議員ではなく、候補者に門氏を選んだ。門氏は過去に女性スキャンダルを報道された方なので、女性候補者のほうが勝てるチャンスがある。そこで馬場伸幸共同代表に直談判したのが2月25日のこと。面談を兼ねて私たち夫婦が堺市まで出向いた。翌日に馬場代表から『出す』との電話連絡があって、佑美の出馬が正式に決まったのです。 佑美も当時は和歌山市議という立場で、県議の経験はなかった。それでも妻が衆院選出馬となったので、出馬できなかった市議は『林候補も県議の経験がないじゃないか』と周りにふれ回っていた。こうした嫉妬が遠因で、私への離党勧告も山野市議らが主導したと見ています」(林県議)』、「こうした嫉妬が遠因で、私への離党勧告も山野市議らが主導したと見ています」、ずいぶん次元の低い話だ。
・『わずか1か月で8人の地方議員が離党  和歌山において林県議は、維新の議員の中では山野市議と並んで最古参。維新で和歌山支部を立ち上げたのは、林県議と山野市議の2人である。いわば盟友関係にあるはずだった。しかし、昨年8月、和歌山市議会議員の補欠選挙に関係性を悪化させた原因があるという。佑美市議はこの補選で初当選している。 「妻の佑美が候補者となると、『キチンと審査できてない』『妻の出馬は不可』と山野市議らが不満を漏らしていた」(林県議) こうした経緯も重なり、妻の佑美氏は当選当初から立場が危うかったと志賀市議も続けて言う。 「林(佑美)市議はほかの市議らからイジメのような扱いを受けていた。『4年間、意地悪されるのが嫌だ』と嘆いていましたから。今年4月の衆院の補選がなかったら彼女は議員を辞めていたかもしれない」 冒頭の通り、林県議は10月27日に離党。12月5日には林県議の記者会見に参加した志賀市議、新古市議についてもそれぞれ除名と離党勧告を決めた。その後、新古市議も12月14日に離党届けを提出した。 林県議の主張について、維新の和歌山県総支部に見解を聞くと、林県議から解任請求を受けている代表の井上衆院議員が書面で回答した。今年5月に林県議も出席した総支部全体会議を行なった際に、「もし身を切る寄付を何らかの理由で行なっていない者がいれば相談するように」と指示が下され、その後、書面でも通達を送ったという。 寄付についての報告を所属議員に求めたところ、林隆一議員は何らの相談もなく唐突に500万円を寄付したという証明を総支部事務局員に提出したのが事実だと認識しています。指示に従わず、何らの相談もなく、任期終了後に前任期分の領収書の提出を求められると唐突に寄付を行ない、それをもって寄付を行なったのだから問題がなく処分は不当だと強弁されていることは大変遺憾です〉 つまり、林県議の寄付は認めるが、指示やルールに従わなかったというのが離党勧告の理由のようだ。また、林県議への離党勧告に関わった一部の維新の議員らが寄付をしていなかったとの主張には〈当時のルールに従った金額以上の寄付を行なっていることを領収書等により確認済みです〉と回答した。 この和歌山から始まった“維新離れ”は香川や神奈川、長崎と全国に波及し、地方議員の離党が相次いでいるのも事実だ。11月下旬には、長崎県総支部に至っては3名が「執行部によるパワハラで離党する」と記者会見を開いたばかり。林県議の離党からわずか1か月強で8人の地方議員が離党したことになる。しかも、和歌山では離党の動きがいまだに燻っているともいう。 ただでさえ大阪・関西万博の建設費増額をめぐり、矢面に立たされている維新。有権者はこの身内争いにどう断を下すのか──』、「11月下旬には、長崎県総支部に至っては3名が「執行部によるパワハラで離党する」と記者会見を開いたばかり。林県議の離党からわずか1か月強で8人の地方議員が離党したことになる。しかも、和歌山では離党の動きがいまだに燻っているともいう。 ただでさえ大阪・関西万博の建設費増額をめぐり、矢面に立たされている維新。有権者はこの身内争いにどう断を下すのか──」、「維新」の組織のタガが緩み出したようだ。
タグ:文春オンライン「“恫喝音声”入手「ほんま次ないで」 維新・女性府議が吉村知事SPからのハラスメント被害を党に申告」 「維新は、音喜多政調会長はじめ執行部自体が若く、さしたる専門知識も持たずに、「100兆円BI」「核共有」のような、おおよそ現実味のない「現行制度への逆張り」を堂々と公約に掲げています。 最初から、立法事実確認や精査、制約などを考えるつもりもなく、できる人員もなかったのではと思ってしまいます。それが最も典型的で、極端な形で現れたのが、今回の一連の梅村「暴言」事件につながったのではないでしょうか」、その通りだ。 ば、一定レベルの、意味ある批判はできます」、なるほど。 「国会に提出される法案が解決しようとする問題点は極めて複雑多岐に渡ります。様々な問題点を立法によって解決するには、立法事実を確認したうえ、他の法令との整合性を精査。その立法によって生じうる様々な影響などを検討して、予算や実行上の制約まで考えなければいけません。正直「熱意」だけがあっても、そう簡単にできることではないのです。 一方「提出された法案を読み込み、その問題点を批判し、修正を求める」であれば、法案作成過程の立法事実・議論を確認し、法案の条文と資料を丁寧に読み込んだうえで、付加的な情報を収集して考えれ 「梅村議員のみならず、音喜多政調会長も、入管施設や収容者の法的位置づけ、人権保障の在り方について碌な知識もないまま、不当に人権を制限し、諸法令、諸条約に反する疑いの高い思い付きの提案を「問題ない」としていた」、その通りだ。 「体重84.9kg」とは「身長」からみて多過ぎる印象を受けるが、何か事情があるのだろう。「食事を拒んでいる映像はまったくありません。それどころか、「〇〇なら食べられる」などとしてなんとか食べようと努力をしている場面もあります。 また、動けない、食べられと職員の指示通りにできないシーンはありました。しかし、ウィシュマさんは指示に従おうとはしており、意図的に指示に従わなかったり、逆らうシーンはは全くありません」、なるほど。 「梅村議員」は一般の議員ではなく、本来、専門性を求められる「法務委員会の委員」なので、驚きは一層だ。「馬場伸幸代表は「政治家としてまだまだ未熟。居酒屋で仲間同士が話しているのとは違う」として、入管難民法改正案を審議中の参院法務委員会の委員から梅村議員を更迭。党紀委員会に諮り、党としての処分を行うと発表しました」、なるほど。 米山 隆一氏による「トンデモ暴言・梅村みずほ議員はこうやって生まれた…維新に蔓延する思いつきだけの「逆張り提案」の愚かさを考える」 現代ビジネス (その8)(米山 隆一衆議院議員 前新潟県知事 トンデモ暴言・梅村みずほ議員はこうやって生まれた…“恫喝音声”入手「ほんま次ないで」 維新・女性府議が吉村知事SPからのハラスメント被害を党に申告、【1か月で8人が離党】「原因は立候補を巡る嫉妬、やっかみ」「党内ではイジメ」渦中の強制離党の維新県議が語る「お家騒動」 維新の県総支部は「処分は妥当」と回答) 維新の会 「高石」氏は後述のように物理的にも「威圧的」な存在のようだ。 「190センチ超で、スキンヘッドという風貌の高石氏。維新関係者の間では「入道さん」と呼ばれる有名人・・・高石氏からのハラスメント被害を申告したのが、美好かほる府議(52)だ」、なるほど。 「高石」氏なら「ハラスメント」はありそうだ。 「橋下氏や松井氏の名前を出し、自らの影響力を誇示する場面もあった」、小者によくありがちな行為だ。 「それやったら俺がお前に金払うたるわ』という感じで財布を机にバーンと叩きつけた。すぐパワハラって言うから『パワハラ、パワハラって言うなら、訴えてみたらどう?』と。カッとなったので美好府議に申し訳なかったとお詫びはした」、よほど短気なようだ。 「私の一言で、公認が出ないとか、そんなアホな組織ではないと思うし。たとえば、冗談でね、『お前、そんなんアホばっかりしとったら次ないぞ』とかね、会話の中ではいうかもしれないけど。叱咤激励の一つですわね」」、その通りだろう。 「「それこそ、僕へのハラスメントやと思います。身体が大きいから乱暴やと言われる。恫喝って受け止められたら直さなというのはもちろんわかっているけど、こっちの言い分としては怒るには理由があるやんかと」、こうした居直り発言をしているようでは、解決にはほど遠そうだ。 「吉村氏はハラスメント根絶を掲げ、今回、党所属議員のハラスメント調査に乗り出した。そうした中、自身のSP担当でもあった高石氏によるハラスメント被害の申告についてどのように対応するのか、注目される」、おそらく「高石」氏については沈黙を守るだろう。 NEWSポストセブン「【1か月で8人が離党】「原因は立候補を巡る嫉妬、やっかみ」「党内ではイジメ」渦中の強制離党の維新県議が語る「お家騒動」 維新の県総支部は「処分は妥当」と回答」 「2人は林県議の処遇をめぐり、「今年6月に和歌山県紀美野町に災害支援金500万円を寄付しており、寄付が2期目の選挙後になることは当時の県幹事長だった山野麻衣子市議(42)に了解を得ていた」として11月18日に、和歌山県総支部の代表である井上英孝衆院議員を含めた役員5名の解任請求を党本部に提出した。「事情を知りながら違法な離党勧告を主導した」として、両氏は県総支部に対して徹底抗戦の構えを見せている」、事実関係については、よく分からないが、水かけ論のようだ。 「こうした嫉妬が遠因で、私への離党勧告も山野市議らが主導したと見ています」、ずいぶん次元の低い話だ。 「11月下旬には、長崎県総支部に至っては3名が「執行部によるパワハラで離党する」と記者会見を開いたばかり。林県議の離党からわずか1か月強で8人の地方議員が離党したことになる。しかも、和歌山では離党の動きがいまだに燻っているともいう。 ただでさえ大阪・関西万博の建設費増額をめぐり、矢面に立たされている維新。有権者はこの身内争いにどう断を下すのか──」、「維新」の組織のタガが緩み出したようだ。
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