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監査法人・公認会計士(その1)(大手監査法人PWCを巡る3つの大問題:泥沼パワハラ、顧客情報を故意に漏洩、PwC全体に膨張する危険な法的リスク)) [コンプライアンス]

今日は、監査法人・公認会計士(その1)(大手監査法人PWCを巡る3つの大問題:泥沼パワハラ、顧客情報を故意に漏洩、PwC全体に膨張する危険な法的リスク))を取上げよう。

先ずは、昨年6月29日付けPRESIDENT Onlineが掲載したジャーナリストの山口 義正氏とチーム「ストイカ」による「泥沼パワハラ」にフタをする大手監査法人と大手法律事務所の暗い結託 「パワハラ防止法」は施行されたが…」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/36599
・『コンプライアンスの守護神であるはずの大手監査法人  6月1日、パワハラ防止法(労働施策総合推進法)が施行された。だが、企業のコンプライアンス(法律遵守)の守護神であるはずの大手監査法人の足元でパワハラの泥沼トラブルが起き、大手法律事務所とタッグを組んで、当事者の女子社員に対し6月8日に解雇を通知した。灯台下暗し——口と腹が真逆を向いていることがバレてしまっては、この先、彼らはどんな顔をしてクライアントと向き合うのだろうか。 経営幹部の不正を指摘した女性社員との間で泥沼の争いを演じているのは、会計監査や経営コンサルティング大手のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)グループである。PwCが英国を拠点として企業経営や監査といった分野で世界的な会計事務所であることは改めて説明する必要はないだろう。 日本では監査部門ではPwCあらたやPwC京都といった監査法人を傘下に従え、M&Aや法令順守、危機対応などのコンサルティング企業も抱えている。他の監査法人がそうであるように、企業に対してESG(環境・社会・ガバナンスといった社会的責任)投資やSDGs(持続可能な開発目標)、D&I(組織の多様性促進)の助言も行っている』、「PwC」は世界4大会計事務所の一角で、他には、ピート・マーウィック(KPMG)、デロイト・トーウシュ・トーマス(DTT)、アーンスト・アンド・ヤング(EY)がある。
・『米国へ出張した際の旅費精算に、部下が疑いを持った  問題はPwCグループの人事・総務・経理といったバックオフィス部門を統括するPwC Japan合同会社で起きた。PwCコンサルティング合同会社のパートナーである堤裕次郎常務執行役らが2019年1月に米国へ出張した際の旅費精算に、部下が疑いを持ったことだった。 堤氏らは米金融機関が企業や投資家向けにサンフランシスコで開いたミーティングに参加したことになっていたが、このミーティングに参加資格がなく、実際に参加もしていなかったことが発覚。週末バカンスを米国で楽しむための「出張旅行」だった疑いが持ち上がった。 これを指摘した女性社員のAさんに対して、堤氏は「会社が週末の経費を負担するかどうかは、どうでもいいことだ」と怒り、出張報告書の提出さえ拒んだ。PwCでのAさんに対する嫌がらせはここから始まった。人事評価の取りまとめ役として新しくAさんの上司となった永妻恭彦ディレクターは、Aさんが人事部から催促されていた業績目標設定に応じようとせず、昨年3月にAさんはPwCから退職勧奨を受けてしまう』、海外へのカラ出張とは、よくそんなバレることを仕組んだものだ。「出張報告書の提出さえ拒んだ」、さすがにバレたので、私費にしたのだろう。
・『労働審判ではAさんの訴えが認められ、PwCは“敗訴”  裁判資料によると、PwCが挙げた退職勧奨の理由は、①AさんがPwCの企業文化に合わない、②過去の上司と相性が悪かった、③(インフルエンザで学級閉鎖となったため、やむを得ず)当時小学生だった子どもを社内に連れてきた、④PwCのパートナーでもないのに、イベントに顧客を招待した――といった曖昧だったり、事実と食い違ったりする内容ばかりだった。早い話が、PwC側は合理的な説明ができていない。 事は労働審判に持ち込まれた。その審判の場で、永妻氏が「Aさんが堤氏らの不正な旅費請求を指摘したことで堤氏の反感を買い、堤氏がAさんとの仕事を望まなくなった」と証言したのだ。正直というか、支離滅裂というか、先の退職勧奨理由を事実上、否定したことになる。出張旅費の不正な請求が、Aさんに対する嫌がらせの理由であることがこれではっきりしたと言っていい。 PwCはAさんに対して“兵糧攻め”に出た。永妻氏は、理由を示さないままAさんの業績を5段階の最低レベルと評価。昨年7月にマネジャーとしての最高位から一気に3段階降格という処分を打ち出し、これに伴って年棒も大幅に引き下げた。前後の脈絡から考えて、パワハラととられてもおかしくない処遇である』、こんなミエミエの処分を恥ずかしげもなくするのには驚かされた。
・『英紙FTも「四大監査法人の隠れた不祥事」の一例として報道  労働審判は昨年12月にAさんの訴えが認められ、PwCは“敗訴”した。ところが、PwCは審判結果に不服を申し立て、争いの場は東京地裁での民事裁判に移った。Aさんは原告として今年2月に訴えを起こし、労働審判と同じく地位の確認や本来受け取るはずだった給与や賞与の支払い、私物の返却を求めることにした。 6月1日のパワハラ防止法施行など、PwCはどこ吹く風で、同8日にAさんに対して解雇通知を突きつけ、「排除の論理」を貫こうとしている。この件は昨年11月20日付の英経済紙フィナンシャル・タイムズでも、「四大監査法人の隠れた不祥事」の事例のひとつとして報じられた(タイトルはBetrayed by the big four : whistleblowers speak out)。 PwCの元幹部は筆者の取材に対し、こう言って眉をひそめる。 「近年PwCではグローバル・チェアマンのボブ・モリッツ氏や木村浩一郎 PwC Japan代表執行役のもとでESG、SDGsやD&Iなど、理念としては美しいメッセージをメディアに向けて活発に発信しているが、対外的なメッセージと実態の乖離かいりが大きくなりすぎ、PwC社内では困惑の声が多く聞かれる。これでは監査法人としてガバナンス、内部統制や法令順守などの問題を、クライアントに対してけん制することが難しくなってしまう」 経営幹部の不正をただすこともせずに、公益通報者の口を封じ、パワハラまがいの降格や解雇に出たのだから、そうした懸念も当然だろう』、FTが「「四大監査法人の隠れた不祥事」の一例として報道」、したのは、「PwC」にとっては誤算だった筈だ。
・『弁護士たちは「中立的な立場で調査している」と説明したが…  苦笑せずにいられないのは、PwCはHP上に「社会と環境に及ぼす影響を配慮し、“Do the right thing”(正しいことをする)の組織文化に基づき、倫理観や誠実さをもってビジネスを遂行します」と高らかにうたい、その行動規範には「(正しくないと感じる状況に遭遇した場合は)声を上げましょう」とも書かれていることだ。社内でやっていることと、顧客に助言している内容とが正反対であろう。 日本で企業統治が機能不全を起こしたままなかなか改善せず、内部統制も形だけのお題目に過ぎないのは、その一因として会計事務所のこうした体たらくが横たわっているからであろう。彼らが企業統治やESG、SDGs、D&Iについて顧客企業に助言したところで、空々しいだけで説得力を持つまい。 さらに問題を根深くしているのは、森・濱田松本法律事務所と高谷知佐子、吉田瑞穂、武田彩香、松本亮孝弁護士らの存在だ。武田・松本の両弁護士は当初、Aさんに対して「PwC Japan合同会社から独立し、中立的な立場で調査している」と説明し、個人情報を引き出しておきながら、Aさんが労働審判を申し立てるとPwCの代理人に転じてAさんを攻撃し始めた。 しかも通報内容についての調査報告書をAさんには開示せず、高谷・吉田両弁護士も労働審判ではPwC側に回って答弁書を提出。不信の念を募らせたAさんは3月に第二東京弁護士会に対して弁護士4人と森・濱田松本について懲戒請求書を提出し、受理された』、「当初、Aさんに対して「PwC Japan合同会社から独立し、中立的な立場で調査している」と説明し、個人情報を引き出しておきながら、Aさんが労働審判を申し立てるとPwCの代理人に転じてAさんを攻撃し始めた」、開いた口が塞がらない。「第二東京弁護士会」は「懲戒」処分を下すべきだ。
・『5月にはAさんが金融庁に「公益通報」を提出  PwCの木村代表執行役についても日本公認会計士協会が懲戒請求書を受理しており、5月にはAさんが自身に対するPwCの業績評価には問題が多いとして、金融庁に公益通報を提出している。大手会計事務所と大手法律事務所が結託して問題にふたをするという構図にメスが入る可能性が高まってきたのだ。 筆者の取材に対してPwCは「係争中のため、現時点では詳細なコメントは控えますが、本人(筆者注:Aさんを指す)の主張は著しく事実と隔たりがあり、かつ降格や解雇事由とは無関係ですので、弊社としても困惑しております。裁判において事実関係と当方の主張を明らかにしていきます」と説明する。 会計監査に加えて、コンサルタント業務を手掛けるPwCグループにとって、この件は業務の根幹や信頼を揺るがす失点になりかねない。加担する森・濱田の「パワハラ」ビジネスも含めて、今後さらに詳細を暴露していこう。資料は山とある』、「今後さらに詳細を暴露」することに大いに期待したい。

次に、10月28日付けPRESIDENT Onlineが掲載したジャーナリストの山口 義正氏とチーム「ストイカ」による「顧客情報を故意に漏洩」4京円市場に食いつくPwCジャパンの暗部 LIBOR関連の情報を邦銀らに漏洩か」を紹介しよう』、
https://president.jp/articles/-/39815
・『PwCが抱えるパワハラよりもはるかに大きく深刻な問題  壊さなければ止まらないものなら、思い切って壊してやろう……とも考えていたが、PwCジャパンはすでにその必要がないほどぶっ壊れていた。 大手会計事務所プライス・ウォーターハウス・クーパース(PwC)の日本法人に深刻なパワハラがあることを伝える「【続報】『泥沼パワハラ』に怒るPwC社員たちから来た内部通報の嵐」をプレジデントオンラインに掲載したのは3カ月前だった。その後も内部通報の嵐はやまず、最近はむしろエスカレートしている。 詳細はここでは触れないが、ひとつ書くとすれば、パワハラに悩まされた現役社員やOB・OGは、PwCを相手取った集団訴訟の準備を進めている。PwCジャパンは知らないだろうが、パワハラ問題に正面から向き合おうとしない木村浩一郎代表に対する反旗が公然と翻ろうとしているのだ。組織が内側から崩壊するときはこんなものかもしれない。 それはここでいったんおくとしよう。実はこの3カ月間、PwCが抱える別の問題――パワハラよりもはるかに大きく、深刻な問題――について慎重に取材を進めてきた。筆者とチームストイカは、PwCジャパンを丸裸にする用意がある』、「内部通報の嵐はやまず、最近はむしろエスカレートしている」、内実は酷いのだろう。
・『海外金融機関の内部情報が国内大手に提供されていた  「これは大問題になるのではないか」――。 金融関係者や公認会計士らは、この話を聞いて一様に驚く。なにしろ世界でも指折りの大手会計事務所が一種の産業スパイとしてそのお先棒を担いでいたのだから。 問題の概要はこうだ。PwCジャパンのコンサルタント部門であるPwCコンサルティングが顧客金融機関の内部情報を他の金融機関に漏洩していた。筆者とチームストイカの取材によると、情報の漏洩には複数の経営幹部が関わっているうえ、海外の有力金融機関の内部情報が国内の大手金融機関に提供されていたことから、組織的でグローバルな不正である可能性が高い。 事態を重くみた金融庁と日本公認会計士協会はこの問題の調査をすでに始めている』、「コンサルティング」部門は、「監査部門」と利益相反関係にあるので、疑われても当然だ。
・『2021年末に事実上廃止となる「LIBOR」に関する内部情報  漏洩していたのは、顧客金融機関のロンドン銀行間取引金利(LIBOR)に関する内部情報である。LIBORは金融取引で国際的な指標として用いられる金利で、米ドルとユーロ、英ポンド、スイスフラン、日本円の5通貨を対象としている。世界的に業務展開している日米欧の大手銀行20行が日々、自行が無担保で調達できる金利を呈示して決められる。 LIBORを用いる金融取引は370兆ドル(4京円)という途方もない規模で、世界最大の米国債市場が17兆ドルであるのと比較すると、その巨大さがわかる。まさに国際金融のインフラなのだ。 しかし2008年のリーマン・ショック以降、金融機関ごとの信用力に格差が生じていたにもかかわらず、銀行が金利を低く操作していた疑いが浮上。2012年にはスイスの連邦競争委員会が捜査を始め、不正が明るみに出た。 これを境にLIBORの指標性が低下してしまい、英国の金融行動監視機構が銀行に対して2021年末以降はレートの呈示を求めない方針を示したことから、来年末に事実上廃止となる』、ただ、最新情報ではボリューが大きいドル建ての廃止は延期されるようだ。
・『「LIBOR廃止後の指標金利をどうするか」の情報が流出  問題はその後だ。4京円もの取引の根幹となる指標がなくなることで、次の指標を決めなければならないし、新しい金融商品の開発も進めなければならない。LIBORを参照する取り決めになっている既存の金融契約もあらためなければならないほか、会計上あるいは、税務上の対応も必要になる。金融機関はどこも取り組みが遅れており、他の銀行や証券会社がどう対応するのか、出方を探り出したいところだ。 PwCコンサルティングが漏らしたのは、これらに関する顧客の内部情報だった。海外の銀行がLIBOR廃止後の指標金利をどれにしようとしているか、あるいは新指標を用いた新しい金融商品の中身はどうなっているか。これらは、国内銀行にとって重大な関心事であり、こうした情報が不正に提供された。筆者が入手したPwCの資料では契約のひな形になる適格金融契約をどうするかについて、個別の金融機関の取り組み状況が記されており、こうした情報も漏れた。 米投資銀行モルガン・スタンレーの内部情報が三菱UFJ銀行に漏洩しているほか、米シティバンクの情報はみずほ銀行や農林中央金庫、あおぞら銀行に渡った。LIBOR関連以外でも、海外投資銀行の内部情報が国内証券会社に流れたもようだ』、全銀協もLIBOR廃止について。以下のような特設ページで解説している。
https://www.zenginkyo.or.jp/libor/#c39796
・『「追加料金を請求できるような付加価値が必要だった」  PwCではLIBOR廃止後をにらんだコンサル営業を「LIBORプロジェクト」と呼び、顧客情報をグローバルに共有しようと毎週会議を開いている。日本ではPwCコンサルティングだけでなく、PwCあらた監査法人の会計士も交えて情報を共有している(ただし、この情報漏洩にはPwCあらたは関与しておらず、PwCコンサルティングが単独で漏洩していたという)。 情報漏洩には金融サービス事業部を担当するパートナーと呼ばれる経営幹部らが関わっていた。日本法人のパートナーや日本に赴任している米国法人のパートナーのほか、米国公認会計士資格を持つマネジャー職の男性社員も関わっている。「米国人パートナーは情報の管理に慎重だった」(関係者)との指摘もあるが、海外金融機関の情報についてはこの人物が中継局のような役割になっており、日本人スタッフが情報を引き出して顧客に漏らしていたとみられる。 PwCジャパンは、ロンドンのPwC本部に支払う諸経費の負担が重いうえ、PwCコンサルティングでは「正規のコンサルティング料金だけでは経営幹部の報酬を賄いきれず、追加料金を請求できるような付加価値が必要だった」(関係者)。そのため社内で「プライオリティ・アカウント」と呼ばれる再(注:正しくは「最」)優良顧客をつなぎ止めたり、受け取るコンサルティング料にオプション料金を上積みしてもらうために情報を漏洩していたようだ。こうした無理な営業姿勢が社員の長時間労働やパワハラの温床になっていたとの指摘がある』、「こうした無理な営業姿勢が社員の長時間労働やパワハラの温床になっていたとの指摘がある」、大いにありそうなシナリオだ。
・『事態を重くみた会計士協会や金融庁はすでに調査を開始  PwCジャパンに情報漏洩の有無を質すと「そうした事実は確認できていない」とコメントした。一方、三菱UFJ銀行とあおぞら銀行は「そうした事実はない」、みずほ銀行と農林中央金庫は「コメントは差し控える」と回答している。 PwCから情報を受け取っていた窓口は経営企画部であり、われわれの質問にコメントを寄せた広報室は、経営企画部に属していることが少なくない。金融機関がこんな回答をするしかないのは、こうした内部事情があるからかもしれない。 しかしどう言い繕おうとも、会計士協会や金融庁が調査を始めた決定的な証拠がある。会計士協会はこの件について沈黙し、金融庁はノーコメントだったが、今年7月、会計士協会の自主規制本部事務局が関係者に対して「本格的な調査を始める」と伝えるメールを筆者は入手しており、すでに外堀を埋める調査は終えているもようだ。 会計事務所に関しては、米国で監査部門とコンサルティング部門の分離が実施され、英国でも大手会計事務所に対して同様の措置を求めている。今回の問題を受けて、日本でもこうした議論が活発化するのは間違いない。また、一義的な責任はPwC側にあるとしても、情報を受け取っていた銀行の責任を不問に付すことはできないだろう。 さあ、PwC内で何が起きていたのか、そして不正の温床には何があったのか。筆者はさらに深く暗部に分け入っていこう』、「米国で監査部門とコンサルティング部門の分離が実施され、英国でも大手会計事務所に対して同様の措置を求めている」、「日本でもこうした議論が活発化するのは間違いない」、「PwC内で何が起きていたのか」、「筆者はさらに深く暗部に分け入っていこう」、大いに期待できそうだ。

第三に、本年2月3日付けPRESIDENT Onlineが掲載したジャーナリストの山口 義正氏とチーム「ストイカ」による「「英国本部と日米責任者が対応協議」PwC全体に膨張する危険な法的リスク 「社員から訴えられる可能性がある」」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/42933
・『ミーティングの招集通知には“Libor Matter”とあった  昨年10月28日に「顧客情報を故意に漏洩 4京円市場に食いつくPwCジャパンの暗部」を配信して、3カ月がたった。それは米モルガン・スタンレーやシティバンクの内部情報を、PwCジャパンがみずほフィナンシャルグループや三菱UFJフィナンシャルグループ、農林中金、あおぞら銀行などに漏らしていたという内容である。情報漏洩には日米のパートナーが関わっており、国際的で組織的な不正である可能性を指摘した。 よほど触れられたくない不祥事を突かれたせいか、PwCジャパンはもちろん、情報を得ていた金融機関からも苦情や訂正要求は一切来ていない。しかしこれがいかに深刻な不祥事であるかは、PwCグループ内での対応が証明している。 この記事が掲載される1カ月も前の昨年9月24日午前10時から、英国本部と日米の法務最高責任者が鳩首会談を催していたのだ。ミーティングの招集通知をみると、表題が“Libor Matter”となっているから、筆者が送った質問状を見て慌てて対応を協議したに違いない』、「英国本部と日米の法務最高責任者が鳩首会談を催していた」、のは当然だろう。
・『情報漏洩を主導していた日本人パートナーは金融庁出身  会議を招集したのは、米国法人の主席弁護士を務めるEliza Nagle氏で、Andrew Oosterbaan氏は米国法人の法務担当マネージングディレクター。Steve Hamilton氏も米国法人のリスク・品質責任者である。 Laurie Endesley氏はPwCグローバルの最高コンプライアンス・倫理責任者兼グローバル副法律顧問で、日本法人では法務最高責任者の谷口洋一郎氏と、最高リスク責任者のRoss Kerley氏に参加要請があった。彼らはいずれもPwCグループの社内弁護士である。これだけの面々がそろっているのだ。すでにPwCではLIBOR問題が日本法人だけの問題ではなく、PwCグループ全体を揺るがす問題になっているのではないか。 顧客情報の漏洩を主導していた日本人パートナーは金融庁出身で、顧客に対して常々「金融庁とはつながりが深く、その内部事情はよくわかる」と言い放っていたことが方々から聞こえてくる。金融庁もこの迷惑行為にはほとほと困り抜いていることだろう』、「金融庁」勤務はハク付けだったのかも知れない。
・『三菱重工の受注案件を「3密状態の部屋」で作業  昨年10月の記事では、PwCジャパンに内部情報を漏らされた金融機関としてモルガン・スタンレーとシティバンクの名を挙げたが、実はそれだけではない。筆者は取材の段階で、それらの一部から匿名で「内部情報の漏洩は認識している」とのコメントを得ており、PwCジャパンはどう申し開きをするのだろう。大手の会計事務所は有限責任法人になっているが、一部の役職は無限連帯責任を負っているはずだから損害賠償でも請求されたら大変だ。 コンプライアンス上の問題として、社内では三菱重工業の基幹システムの受注案件が昨夏から浮上していることも明らかになった。 複数の情報提供者の話によると、システム開発の技量が素人レベルの社員をこの案件に数多く投入し、数十億円の報酬を得ているうえ、社員を新型コロナウイルスへの感染が危ぶまれる3密状態の部屋で仕事をさせていた。「これを社員が労働基準監督署に訴え、労基は劣悪な労働環境を改善し、残業代を支払うよう指導したにも関わらず、PwCジャパンはなにもしない」(PwC関係者)という。 PwCジャパンは筆者の取材にこうコメントした。 「著しく事実と異なる内容が含まれていますが、顧客が存在する個別のプロジェクトについてはお答えすることはできません。一般に、PwCでは、システム開発プロジェクトを受注する際、プロジェクトの内容や規模に応じて必要なスキルと知識を持った人材を適正人数配置し、適切な管理運営に努めております。また、プロジェクトにおいて課題に直面した場合や、顧客やプロジェクトメンバーからプロジェクトの進め方等について意見が寄せられた場合には、課題を解決し、プロダクトやサービスの質を高めるため、それらに真摯に対応しております」』、三菱重工の受注案件を「3密状態の部屋」で作業させたのは問題だが、「システム開発の技量が素人レベルの社員をこの案件に数多く投入し、数十億円の報酬を得ている」、というのは「三菱重工」も素人ではないので、特に問題ではないと思う。
・『「どうせクライアントはバカだからバレはしない」  しかし、頭隠して尻隠さず。LIBOR問題を話し合っている最高法務責任者の谷口氏は三菱重工の件でも社内で懸念をあらわにしており、やはり前出のRoss Kerley氏に「社員から訴えられる可能性がある」とメールで相談。そこではPO(当プレジデントオンラインをPwCではこう呼ぶ)に「ぞっとするような記事」が出ることを心配していることも書き記している。最高法務責任者が強く懸念しているにも関わらず、こうした状況が改善されないのは、PwCジャパンの経営全体に問題があるからだろう。 三菱重工と言えば、三菱リージョナルジェット(MRJ)の開発が凍結されたことが記憶に新しい。基幹システムの刷新とMRJの開発中止に直接の因果関係はあるまいが、PwCジャパンは日本企業にパラサイトして競争力を殺いでいるのではないか。 LIBOR問題でも三菱重工の件でも、PwC関係者から共通して伝わってくるのは「どうせクライアントはバカだからバレはしない」という上層部の発言だ』、そういう姿勢はやがてボロを出すので、持続的とはいえない。
・『複数の会社が「会食に参加した社員はいなかった」と回答  こうしたPwCジャパンの不誠実な体質は法廷でさえ改まらない。 昨夏から追及しているパワハラ問題(昨年6月29日付「『泥沼パワハラ』にフタをする大手監査法人と大手法律事務所の暗い結託」を参照)の訴訟で、PwCジャパン側は当初、パワハラ上司が米金融機関の主催する会議に参加していたと主張していた。 しかしPwCジャパンはこの会議に招待されておらず、参加していなかったことを指摘されると、今度は製薬会社などの実名を挙げ、「企業側担当者とサンフランシスコのホテルで会食しており、出張には正当な目的があった」と主張し始めた。 ところがこれもウソ。名前の挙がった企業のうち、筆者がいくつかを選んで確認したところ、複数の会社が「係争中の案件であるため、コメントは差し控えたい」としながら「会食に参加した社員はいなかった」と回答した。するとPwCジャパンはまた説明を変え……、と言った具合だ。公認会計士がクライアントの饗応に応じたり、誘ったりするのはそれ自体問題があるだろうに。 全社員に「マスコミの取材に応じるな」と口を封じているが…パワハラだけではなく、現役パートナーによるセクハラも横行している。それらには泣き寝入りさせられたケースがいくつもあり、刑事事件に発展してもおかしくないような深刻な事案が含まれていることも複数の被害者から情報が寄せられた。 PwCジャパンでは「ご指摘の事実は確認されておりません。PwCは、いかなるハラスメントも許容しません。なお、PwCでは、職場におけるハラスメントの存在を認識した場合には、事実確認を行ったうえで厳正に対処しております」と説明している。 昨年末から「コンプライアンス研修」と称して全社員に「マスコミの取材に応じるな」と口を封じているからといって、ウソをついてはダメだ。われわれチームストイカは事実や内情を確認するため、PwCジャパンの社員から協力を得てリモート会議のもようをウェブカメラの死角から見学することだってできるのだから』、一流の監査法人のお粗末な対応には、心底驚かされた。PwCの今後の対応が注目される。
タグ:監査法人 PRESIDENT ONLINE 山口 義正 コンプライアンスの守護神であるはずの大手監査法人 米国へ出張した際の旅費精算に、部下が疑いを持った 労働審判ではAさんの訴えが認められ、PwCは“敗訴” 英紙FTも「四大監査法人の隠れた不祥事」の一例として報道 弁護士たちは「中立的な立場で調査している」と説明したが… 5月にはAさんが金融庁に「公益通報」を提出 ・公認会計士 (その1)(大手監査法人PWCを巡る3つの大問題:泥沼パワハラ、顧客情報を故意に漏洩、PwC全体に膨張する危険な法的リスク)) チーム「ストイカ」 「泥沼パワハラ」にフタをする大手監査法人と大手法律事務所の暗い結託 「パワハラ防止法」は施行されたが…」 「PwC」は世界4大会計事務所の一角 海外へのカラ出張とは、よくそんなバレることを仕組んだものだ。「出張報告書の提出さえ拒んだ」、さすがにバレたので、私費にしたのだろう こんなミエミエの処分を恥ずかしげもなくするのには驚かされた。 、FTが「「四大監査法人の隠れた不祥事」の一例として報道」、したのは、「PwC」にとっては誤算だった筈だ。 「当初、Aさんに対して「PwC Japan合同会社から独立し、中立的な立場で調査している」と説明し、個人情報を引き出しておきながら、Aさんが労働審判を申し立てるとPwCの代理人に転じてAさんを攻撃し始めた」、開いた口が塞がらない。「第二東京弁護士会」は「懲戒」処分を下すべきだ 「今後さらに詳細を暴露」することに大いに期待したい 「顧客情報を故意に漏洩」4京円市場に食いつくPwCジャパンの暗部 LIBOR関連の情報を邦銀らに漏洩か」 PwCが抱えるパワハラよりもはるかに大きく深刻な問題 「内部通報の嵐はやまず、最近はむしろエスカレートしている」、内実は酷いのだろう。 海外金融機関の内部情報が国内大手に提供されていた 「コンサルティング」部門は、「監査部門」と利益相反関係にあるので、疑われても当然だ。 2021年末に事実上廃止となる「LIBOR」に関する内部情報 ボリューが大きいドル建ての廃止は延期されるようだ 最新情報ではボリューが大きいドル建ての廃止は延期されるようだ 「LIBOR廃止後の指標金利をどうするか」の情報が流出 全銀協もLIBOR廃止について。以下のような特設ページで解説 「追加料金を請求できるような付加価値が必要だった」 「こうした無理な営業姿勢が社員の長時間労働やパワハラの温床になっていたとの指摘がある」、大いにありそうなシナリオだ。 事態を重くみた会計士協会や金融庁はすでに調査を開始 「米国で監査部門とコンサルティング部門の分離が実施され、英国でも大手会計事務所に対して同様の措置を求めている」、「日本でもこうした議論が活発化するのは間違いない」、「PwC内で何が起きていたのか」 「筆者はさらに深く暗部に分け入っていこう」、大いに期待できそうだ。 「「英国本部と日米責任者が対応協議」PwC全体に膨張する危険な法的リスク 「社員から訴えられる可能性がある」」 ミーティングの招集通知には“Libor Matter”とあった 「英国本部と日米の法務最高責任者が鳩首会談を催していた」、のは当然だろう 情報漏洩を主導していた日本人パートナーは金融庁出身 「金融庁」勤務はハク付けだったのかも知れない。 三菱重工の受注案件を「3密状態の部屋」で作業 三菱重工の受注案件を「3密状態の部屋」で作業させたのは問題だが、「システム開発の技量が素人レベルの社員をこの案件に数多く投入し、数十億円の報酬を得ている」、というのは「三菱重工」も素人ではないので、特に問題ではないと思う 「どうせクライアントはバカだからバレはしない」 そういう姿勢はやがてボロを出すので、持続的とはいえない。 複数の会社が「会食に参加した社員はいなかった」と回答 一流の監査法人のお粗末な対応には、心底驚かされた。PwCの今後の対応が注目される。
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