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少子化(その5)(【民主党も岸田政権も】無意味な“少子化対策”しかできない政治家たちの罪…欠陥だらけの「育休」「高等教育無償化」、「保育園落ちた日本死ね!」から変わらない絶望、今後10年間で出生数が半減「最悪の悪循環」の正体 「少子化」「老後不安」がお互いを悪化させている) [社会]

少子化については、昨年6月6日に取上げた。今日は、(その5)(【民主党も岸田政権も】無意味な“少子化対策”しかできない政治家たちの罪…欠陥だらけの「育休」「高等教育無償化」、「保育園落ちた日本死ね!」から変わらない絶望、今後10年間で出生数が半減「最悪の悪循環」の正体 「少子化」「老後不安」がお互いを悪化させている)である。

先ずは、昨年6月4日付け現代ビジネスが掲載した家族問題評論家の宮本 まき子氏による「「民主党も岸田政権も】無意味な“少子化対策”しかできない政治家たちの罪…欠陥だらけの「育休」「高等教育無償化」、「保育園落ちた日本死ね!」から変わらない絶望」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/110459
・『第3回『「「犬より可愛いから産みなよ」中学生の娘に出産を勧める32歳母の「ヤバい言動」…少子化に直結する貧困問題〈炊きたてのご飯を知らない子どもたち〉」』より続く。
・『少子化解消=「頭数を増やす計画」?  第1回『20年以上前から変わらない「少子化」のヤバすぎる実態…「自分を生かすだけで精一杯」な30歳男性、「子育てを一緒にできる男がいない」と嘆く31歳女性』から、日本の少子化の裏に潜む「母親の劣化」という問題を見てきました。初回の冒頭で、私が23年前に書いた檄文を掲載しています。改めて、見返してみましょう。 〈とてつもない勢いの少子化です。1950年には270万人産まれていた赤ちゃんが、99年には117万人と半分以下。国連の試算によれば「日本は今後50年間に3300万人の移民を受け入れるか、定年を77歳まで引き上げないと90年代の生産性が保てない」とか。政府もやっと「税金の支払い者が産まれないと国は倒産する」ことに気がついたようです』、「少子化」の影響は長い目で見る必要がある。
・『何の意味もない、男たちの「取るだけ育休」  68年前にヒ素ミルク混入事件を起こして多数の乳児が中毒・死亡の事件を起こした菓子メーカーの商標イラストは、エンゼル(天使)でした。パクってるのか、単なる思いつきだったのか、れっきとした正式名称で1994年に「エンゼルプラン」、1999年に「新エンゼルプラン」が緊急保育対策等5カ年事業としてスタートします。無神経なネーミングからして、(男性)政治家・官僚の「子育て関連」への無神経さと、無知あるいは無関心が透けて見えるようでした。 エンゼルの神通力も10年経って効果なしとのことで名称変更。2003年に「少子化社会対策基本法」が施行となって、「次世代育成支援対策推進法」が成立。「子ども・子育て応援プラン」として、地方公共団体と企業向け行動計画の策定が実施され、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」ができました。 筆者はこの頃、21世紀職業財団がテーマにあげた「仕事と家庭の両立支援」と「男女共同参画社会」をテーマに、研修講座や講演で各地を駆けめぐっていました。 どの講演会でも、まずは聞きなれない「ワークライフバランス」の翻訳から始まり、「父親にも育児参加(この時点ではまだ分担ではなかった)を」の呼びかけをしましたが、主催者の多くは予算が少なくて「やっている感」を出すのが精一杯。独身男女向けの講演会の後のオプションが助産師による「赤ちゃんの沐浴・おむつ替え実技指導」だったこともあり、「お?い、その手前が抜けている」と思いましたが、「おりてくる予算が雀の涙でして、すみません」と主催者側も困惑、混乱していました。 2003年の男性の育児休業取得率は0.44%。取得者の多くが公務員で、職場や上司への忖度もあって、取っても5日?2週間程度でした。 昔から言われている「床上げ20日」説は単なる経験談ではありません。胎盤が剥がれた後の子宮壁の復古、100gが出産直前には5kgに拡大した子宮を支えて伸び切った靭帯の復古、お産で広がった骨盤の復古、急変したホルモンの回復など、母体が妊娠以前の状態に回復するのに、「(動き回って)靭帯が緩んだままにならないよう、伏せて(横になって)休んで3?4週間かかる」というのが産婦人科医たちの見解です。 育休は本来、産婦を体の回復のために寝かせて休ませて、夫が家事や育児をサポートするための「主婦業代行」が主目的です。それなのに、日頃多忙を極める仕事人間は、まるで子作りしたご褒美がもらえるかのように、自分で自由に使える休暇のように錯覚してしまいました。いわゆる「取るだけ育休」で、妻子の里帰り出産中に自身はマリンスポーツや海外旅行へ出かけるなどという、けしからん男性がいたのも事実です。 「僕は日頃の疲れを取るためにひたすら眠っていました」という人や、「育児休業を出産予定日から申請していたが、妻の出産時期が遅れて病院から母子が戻る前に育休が終わっていた」という人、「産褥期の妻にまとわりつく上の子の子守りしかできなかった」という人もいました。) そして2022年に出生数が80万人を切った時まで、政治は何をしてきたのか。2000年以降の歴代政権を列挙しておきましょう。森首相の後、「変人宰相」と評された小泉純一郎氏の長期政権があり、続く安倍晋三首相が持病でギブアップ。福田康夫氏、麻生太郎氏と政権たらい回しに怒った国民が自民党を下野させ、2009年に民主党の鳩山由紀夫首相に新しい時代を託しましたが、彼は一年足らずでいなくなります。 その後、菅直人、野田佳彦と2代続けて民主党が首相を出しますが、東日本大震災の際の原発事故対処もあり、また「世の中を変えてくれるだろうという国民の期待を見事に外して、マニフェストなる口先だけの公約で何もできなかった」ことへの不満爆発で、「それ見たことか」の自民党政権が復活して冗長。その後、安倍晋三長期政権→菅義偉首相→岸田文雄首相と続いています。 その間、内閣府子ども・子育て本部による『少子化対策の歩み』という資料をみると、何もかもが牛歩のごとき鈍さだったことが分かります。 「3年経てば赤子も三つ」の諺もありますが、国を背負う人を育成するには20年の長期計画と、親が社会的な信念を持って育てる赤ちゃんが必要なのです。少子化解消=「頭数を増やす計画」にばかり力を入れて、なぜ「産むべき人が産まなかったか?」という長期にわたる社会現象を直視しなかったことが、最大の敗因だったと思います』、「少子化解消=「頭数を増やす計画」にばかり力を入れて、なぜ「産むべき人が産まなかったか?」という長期にわたる社会現象を直視しなかったことが、最大の敗因だった、その通りだ。
・『「増えない収入、増える子育て費用」  「育休」の概念もなかった1970年代、データはありませんが大半の妊婦は実家に戻って産後の療養をしていたようです。実家の都合で里帰り出産をしなかった筆者は、大正生まれの姑に「昔の嫁は出産3日目から立ち働き、7日目には畑仕事をしていたものだ」と言われたのを真に受け、退院した当日から布オムツなどの洗濯をし、4階までの階段を上り下りして買い物に出かけ、朝晩の食事を作り、掃除と育児など、ほとんど立ち働いていました。 退院して1週間後、ドンと音がして足元に黒っぽい血の塊がドカッと落ちるような大出血をしました。動き過ぎて、胎盤が取れた痕の血の塊のカサブタが剥がれ落ち、まだ大きいままの子宮の中に出血が溜まって溢れたのだと後で知らされます。 文明がどんなに進んでも、「人の体が100年やそこらで進化するものじゃない。子宮の復古に床上げ20日間は必須な時間なのに、なぜじっと寝て休まなかったのだ」と医師に叱られました。 つまり「最長2週間の育休」は男の「やっている感」を出すためのポーズで決めた数値にすぎず、短かすぎて「産後の回復」の助けにならない。しかも休業中は減給だから「そんな休暇はいらんわ!」と怒る母親もいました。 2010年の「子ども子育てビジョン」にしても、菅直人首相が閣議決定した頃の男性の育休取得率は1.36%と微々たる増加でした。この頃には「増えない収入、増える子育て費用」が傍目にもはっきりわかるようになり、共働きのための保育所探し(保活)がピークに達してきます。 2008年に「新待機児童ゼロ作戦」ができましたが、各施設に定員増加をさせる程度では焼石に水です。認証保育園や保育ママも増やして定員確保をするも、働きたい事情のある母親も急増し、イタチごっこになりました。 2009年に保活をした筆者の娘は、東京都中央区の入園激戦区を諦めて千葉県に転居し、第6希望まで保育園の申し込みをしました。しかし「共働きで世帯収入が高い」「無職(フリーランスじゃ!)の祖母が同じ市内にいる」と、保育園合格基準点ではむしろ不利となるなど壁は高かった。 総合職から初の管理職試験を目前にしていた娘は、「政府が旗をふっても、女性活躍できないじゃん」と頭を抱えていました。筆者は祖父母という人的資源の無償労働をあてにする行政のあざとさに、「どこが育児の社会化だ」と市役所の保育園申込み窓口で憤っていました。 2014年、「まち・ひと・しごと創生法」が施行され、2015年に「少子化社会対策大綱」が閣議決定され、子ども・子育て支援新制度が本格施行になりますが、内容は主に施設型保育施設に関する条項で、庭や広さがなくてもビルの一室でも保育室を開業できるというものでした。取りあえず預け先があればいいという玉石混合のアバウトさに加え、入所できるかどうかは事業者と親との間での契約に限るので、「保育の質の格差」が新たな問題として浮上していきます』、「「最長2週間の育休」は男の「やっている感」を出すためのポーズで決めた数値にすぎず、短かすぎて「産後の回復」の助けにならない。しかも休業中は減給だから「そんな休暇はいらんわ!」と怒る母親もいました・・・子ども・子育て支援新制度が本格施行になりますが、内容は主に施設型保育施設に関する条項で、庭や広さがなくてもビルの一室でも保育室を開業できるというものでした。取りあえず預け先があればいいという玉石混合のアバウトさに加え、入所できるかどうかは事業者と親との間での契約に限るので、「保育の質の格差」が新たな問題として浮上していきます」、なるほど。
・『「保育園落ちた、日本死ね!!」  女性たちの怒りのマグマが噴出するきっかけになったのが、2016年3月のSNS上での「保育園落ちた、日本死ね!!」のブログでした。4月復職予定にもかかわらず、2月の段階で申し込んだ保育所全てが全滅したある母親の怒号。待機児童問題が進展せずに退職寸前に追い込まれた彼女に、ネット上には同じ境遇の人たちから共感の声が続出しました。 しかし初めて国会で取り上げられた時は、国のトップたる安倍首相が「実際に起こっているか確認しようがない」と我関せずの無視する態度でした。すると母親たちの「#保育園落ちたのは私と私の仲間だ」がTwitterに溢れ、28000人の電子署名があっという間に集まり、国会へデモが起きます。 この保育園不合格問題は国中の関心事になり、非難ごうごうの社会現象を起こしました。支持率低下に焦った安倍首相は国会答弁で「保育環境の改善」を約束させられ、数ヶ月後に「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定します。子育て関連でこんなに早く政府が動いたのは憲政市上、初めてだったのではないでしょうか。 2017年「新しい経済政策パッケージ」、2018年「人づくり革命基本構想」を作り、2020年までに「生産性革命と人づくり革命を車の両輪として少子高齢化に立ち向かう」「子育て世代、子どもたちに大胆に政策資源を投入」するために、主な取り組みとして1幼児教育の無償化、2待機児童の解消、3高等教育の無償化をあげました。 このうち2019年10月の消費税の増税を資金源に「幼児教育の無償化」を実施。3歳から5歳までの保育園児と幼稚園児が入園料、通園送迎費、給食費、行事費、文具代などの学用品費(これらが結構かかるんですけどね)を除いた費用を無償としました』、「2016年3月のSNS上での「保育園落ちた、日本死ね!!」のブログ・・・安倍首相が「実際に起こっているか確認しようがない」と我関せずの無視する態度でした。すると母親たちの「#保育園落ちたのは私と私の仲間だ」がTwitterに溢れ、28000人の電子署名があっという間に集まり、国会へデモが起きます。 この保育園不合格問題は国中の関心事になり、非難ごうごうの社会現象を起こしました。支持率低下に焦った安倍首相は国会答弁で「保育環境の改善」を約束させられ、数ヶ月後に「ニッポン一億総活躍プラン」が閣議決定・・・子育て関連でこんなに早く政府が動いたのは憲政市上、初めてだったのではないでしょうか・・・2019年10月の消費税の増税を資金源に「幼児教育の無償化」を実施。3歳から5歳までの保育園児と幼稚園児が入園料、通園送迎費、給食費、行事費、文具代などの学用品費(これらが結構かかるんですけどね)を除いた費用を無償としました」、なるほど。
・『看板倒れの「高等教育無償化」  ただし、幼児教育の無償化には落とし穴があって、0歳?2歳は住民税の非課税世帯(低所得者)が無償化の対象で、住民税の課税世帯(中間所得者層)はこれまで通りに全額支払いです。実際はこの年齢の間に母親の育休は終わってしまうし、保育園に通園しないと仕事に復帰できません。なぜ0歳?2歳の数値が対象になったのか、よくわからない年齢制限でしょう。 それに入学前までの幼児の場合、月謝だけが無償化の対象で、それ以外のランチ代や文具教材費、制服や臨海学校などの費用が想定外にかかります。乳幼児にとっては「園での生活=生育」なのですから、そこで使用する物が無償化の対象外と言われても納得できないでしょう。「産み育てる意欲がある親」は上の子が3?6歳の間に次の子を妊娠したいと願います。この時期に金銭的負担を感じると、出産をためらう原因にもなることを、行政サイドは考慮すべきです。 「高等教育無償化」は内実は看板倒れです。「高等」は大学、短大、専門学校の教育を指し、高校は含みません。対象になるのは住民税非課税世帯(低所得者)か、準ずる世帯(家族4人で年収380万円以下)で、浪人学生は除外です。授業料と入学金が減免されますが、生活費は大きく不足するし、無利子奨学金はほとんどの場合、利用できません。入学金の減免は一度きりなので、「滑り止め」を併願することができません。 ぶっちゃけ、「生活保護世帯でも大学への道はありますよ」という慈善的狭き門を提示することで無償化問題を終わらせようとしている。収入基準は超えるけど学費の捻出には苦労している中間所得者層には、メリットがゼロという「絵に描いた餅」にすぎません。 教育の大切さを十分に理解し、自らも経験してきた中産階級の夫婦の半数が「高騰した教育費が出せない」不安から理想の数(2?3人)の子を持てていない。これが「少子化の最大の問題点」なのは周知のことです。 2019年に「少子高齢化という壁に立ち向かうため、それまで高齢者中心となっていた社会保障制度を子育て世代のためにも使えるように全世代型に転換していかなければならない」と大見得を切って消費税を10%に増税したのを、安倍元総理の後で二人目の首相になったらもうお忘れですか? 20年後への先行投資として子どもらにこの程度の救済措置しかできないのですから、政府の本気度を疑ってしまいます。 「選挙の票にも結び付かず、大規模な(箱物)建築計画のキックバックの恩恵もない子ども・教育政策に真摯に向き合う政権トップがいない」まま、25年を右往左往して無為に過ごした国民こそいい迷惑で、犠牲者だったといえるでしょう。 連載第1回から読む→『20年以上前から変わらない「少子化」のヤバすぎる実態…「自分を生かすだけで精一杯」な30歳男性、「子育てを一緒にできる男がいない」と嘆く31歳女性』』、「「産み育てる意欲がある親」は上の子が3?6歳の間に次の子を妊娠したいと願います。この時期に金銭的負担を感じると、出産をためらう原因にもなることを、行政サイドは考慮すべきです・・・「生活保護世帯でも大学への道はありますよ」という慈善的狭き門を提示することで無償化問題を終わらせようとしている。収入基準は超えるけど学費の捻出には苦労している中間所得者層には、メリットがゼロという「絵に描いた餅」にすぎません。 教育の大切さを十分に理解し、自らも経験してきた中産階級の夫婦の半数が「高騰した教育費が出せない」不安から理想の数(2?3人)の子を持てていない。これが「少子化の最大の問題点」なのは周知のことです。なるほど。

次に、本年/6月1日付け東洋経済オンラインが掲載したお金の向こう研究所代表・社会的金融教育家の田内 学氏による「今後10年間で出生数が半減「最悪の悪循環」の正体 「少子化」「老後不安」がお互いを悪化させている」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/757483
・『「お金の本質を突く本で、これほど読みやすい本はない」「勉強しようと思った本で、最後泣いちゃうなんて思ってなかった」 経済の教養が学べる小説『きみのお金は誰のため──ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』には、発売直後から多くの感想の声が寄せられている。本書は「読者が選ぶビジネス書グランプリ2024」総合グランプリ第1位を獲得、20万部を突破した話題のベストセラーだ。 著者の田内学氏は元ゴールドマン・サックスのトレーダー。資本主義の最前線で16年間戦ってきた田内氏はこう語る。 「みんながどんなにがんばっても、全員がお金持ちになることはできません。でも、みんなでがんばれば、全員が幸せになれる社会を作ることはできる。大切なのは、お金を増やすことではなく、そのお金をどこに流してどんな社会を作るかなんです」 今回は、「少子化」と「老後不安」がお互いを悪化させ続ける「最悪の悪循環」について解説してもらう。 これから日本では「4倍速」で少子化が進む 少子化が加速している。 厚生労働省が5月24日に公表した人口動態統計によると、2024年1~3月に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は、前年同期比で6.4%も減少した。 昨年2023年の年間出生数は、75万8631人と統計開始以来最低であったが、今年はさらに下回るだろう。 少子化傾向が続いて久しいが、出生数が150万人を超えていた1983年から、75万人にまで半減するのには40年かかった。 しかし、このペース(年間6.4%減)で少子化が続くと、半減するまではたった10年しかかからない。少子化がこれまでの4倍の速さで進行しつつあるのだ。 これは、若者の意識変化にも如実に現れている。 就職サイトのマイナビが5月20日に発表した調査では、20代正社員の男女のうち25.5%が「子どもは欲しくない」と回答。欲しくない理由については、「お金が足りない」「増税・物価高の中、自分のことで精一杯で育てる責任が持てない」など、金銭面の不安を挙げる人が多かったそうだ。比較的収入が安定している正社員を対象にした調査であるにもかかわらずだ。) 将来不安から資産形成を始める人が増え、新NISAに注目が集まっているが、「将来不安」が「お金の不安」に自動変換されるようになったのはいつごろからだろうか?おそらく、2019年に金融庁が「老後の30年間で約2000万円が不足する」と報告した、いわゆる「老後資金2000万円問題」のころではないだろうか。 筆者は大学生向けに講演することもあるのだが、最近では大学生たちからも「老後不安」という言葉を耳にするようになった。 少子化の要因として、「老後不安」に起因するお金の不安があることは間違いなさそうだ』、「マイナビが5月20日に発表した調査では、20代正社員の男女のうち25.5%が「子どもは欲しくない」と回答。欲しくない理由については、「お金が足りない」「増税・物価高の中、自分のことで精一杯で育てる責任が持てない」など、金銭面の不安を挙げる人が多かったそうだ。比較的収入が安定している正社員を対象にした調査であるにもかかわらずだ・・・少子化の要因として、「老後不安」に起因するお金の不安があることは間違いなさそうだ」、なるほど。
・『2000万円という数字は「蜃気楼」のように遠のく  しかしながら、みんなが資産形成に精を出して、無事に2000万円貯めたとしても、老後の問題は解決しない。 みんながお金を貯めるほどに、老後安心できる金額が蜃気楼のように逃げていくからだ。すでに物価上昇が起きているが、物価はさらに高くなり、2000万円では足りなくなってしまうだろう。 拙著『きみのお金は誰のため』では、この老後の問題について、先生役の“ボス”と呼ばれる人物が主人公・優斗に次のように説明している。 「僕もほんまにそう思うわ。少子化によって働く人の割合が減るってことは、(イス取りゲームの)イスが減るということや。その一方で、高齢者は増えるから、介護職の数を今後20年で3割増やさんとあかんと言われている。仮に、増やせたとしても、他の仕事をする人の数が減る。他の分野で物やサービスが足りなくなるんや」 優斗はため息をついた。 「無理ゲーですよ、それ。お金貯めても、物が足りなければ、値段が上がるんですよね。お金をたくさん持っていたらイスに座れるけど、誰かがイスからはじき出されるってことでしょ?」 まさに、相手を蹴落とすことでしか勝ち残れないサバイバルゲームだ。みんなで協力して生き残ることなんてできやしない。 「1億2000万人もおると、イスの数が減っていることにも、誰かをはじき出していることにも気づかへん。みんなが、お金を貯めさえすればいいと思ってしまうんや」 「イスを買うお金を貯めるんじゃなくて、すぐにイスを作ったほうがいいですよ」 「優斗くん、それなんや」 ボスはニカッと笑った。 「僕らは、未来のためにイスを作らんとあかんのや」 (中略)「でも不思議ですよ。そんな当たり前のことに誰も気づけないなんて」 「気づいている人はいくらでもおるで。これは、社会保障の経済学では当たり前の話やし、年金制度を作る厚生労働省も同じ意見や。年金の問題を解決するには、お金を貯めてもしょうがない。少子化を食い止めたり、1人当たりの生産力を増やしたりしないとあかん」 『きみのお金は誰のため』112ページより) 少子化が進むと働く人の割合が減る。働く人の割合が減れば、当然、提供される物やサービスの総量も減る。どんなにお金を貯めていても、必要としている人全員に行き渡ることはない。結果、物価が上昇するので、「老後の必要資金」は増えることになる。 5年前、2000万円必要だとされていた老後資金は、今では3000万円とも4000万円とも言われている。 この悪循環を止めるには、「子育てすると、老後がより不安になる」という状態を断ち切る必要がある。 子育て支援政策は最優先でおこなうべきだが、これまで本格的な支援をしてこなかった代償は大きい。その理由として、財源の問題がある。 「今後の高齢化による社会保障費の上昇を考えると財政赤字を増やせない」という理由は、正しそうに聞こえる。しかし、社会保障の前提になっているのは、「医療や介護をする人が十分に存在する」ということ。働く人が足りなければ、社会保障費を使う先が存在しないのだ。 また、「子供手当などのお金を配っても、出生率は上がらない」という反論も聞くが、これも反論としては成立していない。「お金だけではなく、他の理由も存在している」と考えるべきだろう。 実際、「子どもは欲しくない」と回答する若者の理由は、経済的な理由以外にも複数あるからだ。マイナビが大学生向けに行った調査では、その理由として「経済的に不安」だけでなく「うまく育てられる自信がない」「自分の時間がなくなる」「精神的に不安」などの項目も、約半数の学生が理由として挙げていた』、「物価が上昇するので、「老後の必要資金」は増えることになる。 5年前、2000万円必要だとされていた老後資金は、今では3000万円とも4000万円とも言われている・・・マイナビが大学生向けに行った調査では、その理由として「経済的に不安」だけでなく「うまく育てられる自信がない」「自分の時間がなくなる」「精神的に不安」などの項目も、約半数の学生が理由として挙げていた」、なるほど。
・『出生数75万人は「明治維新期」以来の少なさ  日本の年間の出生数が、現在と同じ75万人程度だったのは、明治維新真っただ中の1870年代にさかのぼる。当時の日本は、その人口3000万人程度。生産性は今よりもずっと低かった。 それから150年経ち、人口も生産性も増えているのに、当時と同じ人数の子どもを育てる支援ができない社会はいかがなものだろうか。 子育てとともに、人材育成も急務だ。 「老後不安」を口にする大学生の話をしたが、将来のお金への不安が強すぎるあまりに、奨学金の返済を急ぎ、学業よりもアルバイトを優先しているという話を聞いたこともある。) 『きみのお金は誰のため』の中にも、主人公たちが学費で困っているシーンがある。 うらやましがる優斗に、兄は荷造りの手を止めて、あきれた顔を向ける。 「お前さあ、そんな気楽じゃねえよ。大学卒業したら奨学金も返さなきゃいけないし」 「奨学金って借金なの?」 「そうだよ。俺がもらうのは、将来、返さないといけないやつだからな」 「それって、いくらなの?」 「300万円」 「マジかあ……」 その金額に驚いて、優斗は天井を見上げた。(中略)優斗は愚痴をこぼしたが、それこそが擬似的な贈与だとボスは教えてくれた。 「お兄さんは、大学の先生に教わるけど、先生のために働いて返すわけやない。社会に出てから、お金を稼いで、奨学金を返す。そのお金を稼ぐときに、未来の誰かのために働いているんや。次の贈与が起きている」 (『きみのお金は誰のため』172ページ) 単に”大卒資格を得る”ためだけに大学に行くのなら問題だが、大学で学業に専念してそれを社会に還元してくれるなら、国が学費を全額負担することを考えてもいいのではないだろうか』、「単に”大卒資格を得る”ためだけに大学に行くのなら問題だが、大学で学業に専念してそれを社会に還元してくれるなら、国が学費を全額負担することを考えてもいいのではないだろうか」、その通りだ。
・『少子化が進むと「お金を使う場所」自体がなくなる  “子育て支援”という話題になると、「子どもを持つ世帯VS子どもを持たない世帯」という構図になりがちだ。 しかし、子どもが育たなくて困るのは、老後を迎える人すべてである。誰かの子どもたちが働いてくれるから、お金を使うことができる。少子化が止まらなければ、十分な物やサービスを手に入れることができなくなる。繰り返しになるが、お金がその価値を発揮するには、働く人々の存在が必要不可欠なのだ。 明治維新のころは、西洋に追いつくべく人材育成に力を入れていた。その結果、日本は世界の列強に肩を並べることができた。 ところが、現在では諸外国に追い抜かれてしまった。 財源を理由に、人を育てることをいつまで後回しにするのだろうか。 現在推し進められている資産所得倍増計画についても、「NISAを利用して自己責任で老後の不安に備えてくれ」というメッセージにも受け取れる。 たしかに、金銭的な不安が競争原理を働かせ、社会を成長させるという側面もある。しかし、それはお金を得る目的の競争においてのみ有効だ。 金銭的な不安によって、学業に励むことや子どもを産み育てることが困難では、社会全体が沈んでしまうのそではないだろうか』、「金銭的な不安が競争原理を働かせ、社会を成長させるという側面もある。しかし、それはお金を得る目的の競争においてのみ有効だ。 金銭的な不安によって、学業に励むことや子どもを産み育てることが困難では、社会全体が沈んでしまうのではないだろうか」、その通りだ。
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教育(その32)(「GDP4位転落」日本に数学嫌い克服が必要な理由 「何の役に立つのかわからない」というイメージ、1年で1割退学「崩壊する都内底辺校」の教育現場 タバコ・喧嘩・妊娠で退学が日常茶飯事だった) [社会]

教育については、昨年12月29日に取上げた。今日は、(その32)(「GDP4位転落」日本に数学嫌い克服が必要な理由 「何の役に立つのかわからない」というイメージ、1年で1割退学「崩壊する都内底辺校」の教育現場 タバコ・喧嘩・妊娠で退学が日常茶飯事だった)である。

先ずは、本年2月20日付け東洋経済オンラインが掲載した数学・数学教育者の芳沢 光雄氏による「「GDP4位転落」日本に数学嫌い克服が必要な理由 「何の役に立つのかわからない」というイメージ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/734381
・『日本のGDPは、1968年から2009年までは1位のアメリカに次いで2位だったが、2010年に中国に抜かれ3位になり、2023年は4位になることが今月15日に内閣府によって公表された。また、IMF「国際通貨基金」は2026年にインドにも抜かれると予想している。 またスイスの国際経営開発研究所(IMD)が公表した「世界競争力年鑑」によると、日本は1989年から1992年まで1位を維持していたものの2023年版では35位と過去最低を更新した。このような状況を考慮したかのように、政府の教育未来創造会議は理系分野を専攻する大学生の割合を現在の35%から50%に増やす目標を掲げ、理系学部設置や理系学生への奨学金充実を目指す関係省庁による具体的対策が動き始めた。 現在の日本の出生数は年70万人台に落ち込み、第1次ベビーブーム世代のピークの270万人、第2次ベビーブーム世代のピークの209万人と比べるとあまりにも少ない。それだけに、理系分野の基礎として必須の数学に関する「数学嫌い」を減らし、目覚めた人たちが理系分野で活躍する人材に育ってもらうことが大切な課題であろう』、「政府の教育未来創造会議は理系分野を専攻する大学生の割合を現在の35%から50%に増やす目標を掲げ、理系学部設置や理系学生への奨学金充実を目指す関係省庁による具体的対策が動き始めた・・・理系分野の基礎として必須の数学に関する「数学嫌い」を減らし、目覚めた人たちが理系分野で活躍する人材に育ってもらうことが大切な課題」、なるほど。
・『「数学嫌い」対策が必要な理由  ところが、TIMSS(国際数学・理科教育動向調査)等の調査結果でも、日本の青少年の「数学嫌い」の割合は、若干は改善されてきたものの、昔から高止まりしたままで推移している。理系学部で定員割れの危機に瀕している大学もいくつかある状況では、抜本的な「数学嫌い」対策を施さない限り、理系分野の充実は絵に描いた餅になるのではないだろうか。 GDPが1位のアメリカは、1983年に「A Nation At Risk」(危機に立つ国家)を教育省が発表した。その後、全米科学アカデミーの研究部門であるNRC(国家研究評議会)は「数学的な問題解決の方法を学ばなければ将来、世界から取り残される」との危機感を打ち出した報告書を出した(朝日新聞1989年1月28日夕刊)。さらに1997年には、教育省は「Mathematics Equals Opportunity」(数学により広がる将来のチャンス)を発表し、数学の学びの意義を訴えた。) その80年代から90年代にかけて日本では反対に、「(技術立国として)経済成長を遂げた日本は、これからは文化だ」という発言が大手を振って歩き、「ゆとり教育」に突入したことは残念でならない』、「アメリカは、1983年に「A Nation At Risk」(危機に立つ国家)を教育省が発表した。その後、全米科学アカデミーの研究部門であるNRC(国家研究評議会)は「数学的な問題解決の方法を学ばなければ将来、世界から取り残される」との危機感を打ち出した報告書を出した・・・1997年には、教育省は「Mathematics Equals Opportunity」(数学により広がる将来のチャンス)を発表し、数学の学びの意義を訴えた・・・その80年代から90年代にかけて日本では反対に、「(技術立国として)経済成長を遂げた日本は、これからは文化だ」という発言が大手を振って歩き、「ゆとり教育」に突入したことは残念でならない」、「日本」が「(技術立国として)経済成長を遂げた」というのは過大評価で、「これからは文化だ」との主張も早過ぎる。
・『「ゆとり教育」での数学授業時間  1998年の学習指導要領改訂でその骨組みが定められ、数学を中心に教育内容や授業時間数を3割削減するなどの目標が設けられた。ちなみに、その時代の中学校での数学授業時間数は1年、2年、3年とも週3時間で、これは世界でも最低レベルである。 驚いたのは、その3割削減した内容が、当初は「ゆとり教育」の「上限」であったことである。90年代後半には、数学の授業時間数が今後減ることで、いくつかの県では高校の数学教員がゼロ採用になったばかりでなく、「数学の教員はもはや役に立たない。教員室でのあなたの机はない。家庭科の教員免許を取ったら残してあげる」、などと校長から肩叩きされた優秀な数学教員が何人もいたのである。 このような状況を「日本版文化大革命」と捉えた筆者は、その流れを改めさせるために軸足を数学教育に移し、行動を起こした。著書・雑誌・新聞などの活字によって数学の意義を訴えたほか、「数学嫌い」を減らすことが重要と考えて、90年代後半からは全国の小中高校に数学の面白さを伝える出前授業も積極的に開始した(半分は手弁当)。 筆者は、45年間に渡って10の大学で約1万5000人の大学生に数学を教えるのと並行して、全国の小中高校の出前授業でも約1万5000人の生徒に数学小噺をしてきたが、数学の「好き・嫌い」と「得意・不得意」は必ずしも一致しないものの、「好きこそものの上手なれ」という諺は適当であると悟っている。)残念ながら「数学嫌い」の問題だけは、目に見える形で改善されることは難しいと痛感している。ちなみに、数学教育に関する他のさまざまな問題に対しては以下のような提言も積極的に出して、それなりに改善されてきたと振り返る。 「ゆとり教育」に関しては、「教科書の改善・充実に関する研究」専門家会議委員(文部科学省委嘱、2006年~2008年)としての最終提言に自説を盛り込んでいただき、現在は桁数の大きい掛け算、四則混合計算、分数・小数の混合計算などの指導は見直されている』、「45年間に渡って10の大学で約1万5000人の大学生に数学を教えるのと並行して、全国の小中高校の出前授業でも約1万5000人の生徒に数学小噺をしてきたが、数学の「好き・嫌い」と「得意・不得意」は必ずしも一致しないものの、「好きこそものの上手なれ」という諺は適当であると悟っている。)残念ながら「数学嫌い」の問題だけは、目に見える形で改善されることは難しいと痛感している」、長年、数学教育に取り組んできた筆者でも、「残念ながら「数学嫌い」の問題だけは、目に見える形で改善されることは難しいと痛感」、なるほど。 
・『「は(速さ)・じ(時間)・き(距離)」式の問題点  2009年に開始された教員免許更新講習制度は、10年以上にわたって続いた。筆者は90年代後半から全国各地での教員研修会で講演してきたが、その制度は、教育現場に全く興味をもたない大学教員が自分の専門のトピックスをばらばらに話しているだけのところが圧倒的に多く、昔からあった各自治体での定期的な教員研修制度の方が、現場を考えての研修だけにずっと機能していたと考えた。 そこで、周囲からの「この問題に関してお上に逆らうのは危険ではないか」という忠告を鑑みないで、その旨を2013年に刊行した拙著『論理的に考え、書く力』(光文社新書)などで散々主張した。その後、現場サイドからの疑問の声が高まったこともあって、2022年の夏に教員免許更新講習制度は廃止された。 数年前から拙著『AI時代に生きる数学力の鍛え方』(東洋経済新報社)、『中学生から大人まで楽しめる算数・数学間違い探し』(講談社+α新書)などで、「やり方」の暗記だけの算数・数学の学びの問題点を精力的に指摘してきた。 最近、「は(速さ)・じ(時間)・き(距離)」式の学びの問題点が、ネット上で何人もの識者によって指摘されていて、正しい方向に導いていただいていると考える。また、プロセスをしっかり述べる記述式の意義が文部科学省からも発信され、教育現場では広く認識されてきている。) ところで、「なぜ暗記だけの算数・数学の学びが盛んになってしまったのか」ということを自問すると、やはり「答えさえ当てればよい」数学マークシート問題が本質にあるだろう。 1979年に導入された全問マークシート式の「大学共通1次学力試験」がスタートした前後で、数学の問題解法に関する生徒の意識で大きな変化があった。それまでは「数学は答えを導くためのプロセスが大切」というものが大半であったが、その後は「記述式問題を除けば、答えを素早く当てるテクニックも大切」という意識が広く浸透したのである』、「1979年に導入された全問マークシート式の「大学共通1次学力試験」がスタートしたのが、「暗記だけの算数・数学の学びが盛んになってしまった」のであれば、設問の方法などに工夫が必要だ。
・『ノーベル物理学賞受賞者の言葉  この件に関して筆者は、90年代から著書・雑誌・新聞等で「数学マークシート問題で裏技等を使って答えを当てることと、数学が好きになることは無関係である」と、事あるごとに訴えてきた。その気持ちを支えたのは、2008年に素粒子の研究でノーベル物理学賞を受賞された益川敏英さんが、受賞後の記者会見で「マークシートを使った現在の試験は改めたほうがよい」と述べられたことである。記者会見では基礎科学の充実を訴えると思っていただけに、そのときの感動は一生忘れられないものとなった。 さて、当たり前のことであるが、22年間勤めた城西大学数学科と東京理科大学数学科には「数学嫌い」の学生はいなかった。2007年に東京理科大学理学部から移った桜美林大学リベラルアーツ学群には、反対にたくさんの「数学嫌い」が在籍していた。 リベラルアーツの語源には算術、幾何、論理などがあるので、その立場からも「数学嫌い」を減らす活動には適当な環境であった。筆者の担当科目は、数学嫌いの学生が多く履修するリベラルアーツの考え方を示す「学問基礎」、数学好きな学生が受ける専門の数学科目、教職の数学科目、それにゼミナール等であった。 勤め始めた数年後に就職委員長を補職としてお引き受けした当時は学生の就職難で、就職適性検査の非言語問題が苦手な学生向けに、後期の毎週木曜日の夜間に「就活の算数ボランティア授業」を2コマ開催した。この授業は後に「数の基礎理解」として正規の授業になって退職年度まで続けた。「学問基礎」と「数の基礎理解」を通して、数学嫌いな学生を相当多く数学好きにさせたと振り返る。数学が嫌いで文系専攻のつもりで入学したものの、ゼミナールは数学専攻の筆者のところに参加した学生は毎年何人もいた。) もちろんゼミには、もともと「数学好き」だった学生も半分以上は在籍していて、昨年度のゼミ生から茨城県、埼玉県、千葉県の教員採用試験に合格して本年4月から教員として新たなスタートを切る者もいる。ちなみに、筆者のゼミナール卒業生で全国で数学教員として活躍している者は、城西大学数学科時代から数えるとのべ200人ぐらいになるが、人や本などのちょっとした偶然の出会いがきっかけであり、内容は十人十色である。 参考までに歴史的に有名な数学者でもその傾向があり、たとえば「5次(以上の)方程式は一般に解けない」を初めて証明したアーベル(1802-1829)は、高校生の頃に受けていた数学の先生が生徒を殺してしまった。それに代わって赴任した数学の先生がアーベルの才能を見抜き、才能を開花させる指導をしたのである。 ここで指摘しなくてはならない大切なことがある。数学の研究者でなく教育者として求められることは、生徒各自の頭の中を見抜く力である。その力によって、個々の生徒に適切なアドバイスが可能になるのだ。学力差の激しい数学という教科では、これが最も重要なことだと考える。 以上述べてきたことを踏まえて、「数学嫌い」を減らす目的をもった著書を他の関係者と別々に刊行し、本年1月には『数学の苦手が好きに変わるとき』(ちくまプリマー新書)を上梓した。 ちなみにこの書では、数学は積み重ねの教科で算数が大切であること。数学は個人差が大きいので各駅停車の旅のようにゆっくり学ぶのも良いこと。数学の各分野である仕組み(代数)、変化(解析)、図形(幾何)、確率・統計などの視点を、順に、あみだくじ、ヤミ金融、名刺手品、(格差を測る)ジニ係数、などの身近な算数の題材をいろいろ用いて紹介。数学教育の歴史から考える未来、等々を「数学嫌い」の気持ちを大切にして述べた』、「「学問基礎」と「数の基礎理解」を通して、数学嫌いな学生を相当多く数学好きにさせたと振り返る」、事実であれば大したものだ。「「数学嫌い」を減らす目的をもった著書を他の関係者と別々に刊行し、本年1月には『数学の苦手が好きに変わるとき』(ちくまプリマー新書)を上梓した」、こうした努力も大したものだ。
・『「数学嫌い」の抜本的な改善に必要なこと  筆者としての結論は、「数学嫌い」に関するデータの抜本的な改善には、行政も国民も一緒になった大きな動きを起こすしかない、と考える。その本質的な訳は、人が他の人を好きになるときも容姿、才能、趣味、心などの多様なきっかけがある。人が数学を好きになるときも同じで、「引き出し」はそれこそ無限にある。数学の題材や解法、実際の応用例、間違いは「間違い」と堂々と言える教科であること、等々をはじめ、多様な立場から数学に興味・関心をもつきっかけがある。) 筆者については、小学生時代の以下の3つの経験が「引き出し」であった。4×4の枡目の中で1~15が書いてある15個のピースを動かして遊ぶスライドパズル(15ゲーム)で、友人が”ズル”をして完成しないものを「できた!」と言ったこと。3桁×3桁の筆算で、繰り上がりの意味が分からないまま試験を受けて0点をとったこと。2、3、5、7、11、13、・・・という素数が無限個存在する(ユークリッドの背理法による)証明を友人から教えてもらったこと。 また中学生の頃から、「安心感」という気持ちから「数学」に興味が集中した。その訳は、恥ずかしい気持ちがあって明らかにしてこなかったが、ここで初めて述べよう』、どういうことなのだろう。
・『数学がもたらす「安心感」  どんなに小さい物質でも、適当な倍率に拡大すると、手のひらサイズになるはずである。そして、手のひらに収まっているもののごく一部分の小さい部分をとっても、適当な倍率に拡大すると、手のひらサイズになるはずである。 この議論は際限なく繰り返し行うことができるので、物質の最小限については夜眠れないほど不思議になる。現在では、素粒子に関する研究が大切だと素人ながら思うが、中学生の頃に考えていた上記のことと、その頃に学んだ次の数学の公理を比べて、数学に逃避するような「安心感」をもったのである。 アルキメデスの公理 任意の正の実数a、bに対し、na>bとなる自然数nが存在する。 数学好きになった人の中には、数学がもたらす「安心感」に憧れたことがきっかけであった人も意外と多くいる。ベトナム戦争が激しかった頃、戦争に矛盾を感じたことがきっかけで数学好きになった人の紹介が新聞に載っていたことを思い出す。) 筆者にも身近な例があり、かつて世間を震撼させたカルトから離れた方が、いくつもの数学の質問をもって訪ねてきてくれたこと。元ホストが新たな人生を送る決意をもって、東京理科大学での筆者のゼミ生になってくれたこと。など、いろいろ思い出す。それだけに、数学嫌いの青少年を数学好きにさせるためには、「安心感」も含めて多種多様な「引き出し」を用意してあげるとよいだろう』、さすが数学教育に長年携わっただけある。。
・『「数学嫌い」を「数学好き」に変える国に  「ゆとり教育」に向かう頃の日本と比べて現在は、2019年3月26日に経済産業省が発表したレポート「数理資本主義の時代~数学パワーが世界を変える」があるように、数学に関してはフォローの風が吹いている。それだけに、「数学嫌い」を「数学好き」に変える国としての積極的な行動は「待ったなし」ではないだろうか。数学嫌いが数学好きになるきっかけはいろいろあるので、国としての多様な取り組みが求められるはずだ。もちろん、数学に関しては学力差が大きいことも考慮しなくてはならない。 1つとして、今から20年ほど前にあった文部科学省委嘱事業の「その道の達人」の復活を望みたい。想えば対象が高校生の「スーパーサイエンスハイスクール」、対象が中学生以上の「サイエンスパートナーシップ」と並んで「その道の達人」での出前授業も数多く行ったが、これは分野を問うこともなく、対象は小学生以上である。 すぐに「成果」を問うような短絡的な意見によって、この事業は長続きすることもなく終了してしまったが、数学を好きになる魂を小学生から抱いてもらうためにも、このような事業を復活させて、いろいろな視点から子ども達に刺激を与えてもらいたい。「三つ子の魂百まで」である。 もちろん筆者個人としては、今まで通り依頼されればボランティア的に出前授業に出掛ける気持ちをもっている。チョーク1本をもって、日本全国各地への旅に出る夢をもつ』、「数学を好きになる魂を小学生から抱いてもらうためにも、このような事業を復活させて、いろいろな視点から子ども達に刺激を与えてもらいたい」、筆者の活動に期待したい。

次に、6月6日付け東洋経済オンラインが掲載した教育系ライターの濱井 正吾氏による「1年で1割退学「崩壊する都内底辺校」の教育現場 タバコ・喧嘩・妊娠で退学が日常茶飯事だった」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/757749
・『学力が低く、授業についていくことができない「教育困難」を抱える生徒たちを考える本連載。今回お話を伺った長瀬さん(仮名)は、偏差値40の教育困難校の卒業生です。教育困難校について「学力が低い」、「不良が多く、学校が荒れている」、「授業が成立しない」といったイメージを抱く人が多いかもしれませんが、実際に通っていた卒業生からは、どう映っていたのでしょうか。また、その経験を彼自身はどのように捉えているのでしょうか。自身も15年前に教育困難校を卒業した濱井正吾氏が、教育困難校の実情について伺いました』、興味深そうだ。
・『教育困難校から慶応に合格  「学力が低い」「不良が多く荒れている」「授業が成立しない」。そうした学校は、しばしばネット上で「底辺校」、あるいは「教育困難校」と呼ばれています。 今回お話を聞いた長瀬さん(仮名)も、生徒が「タバコ、喧嘩、妊娠で退学」するのが日常茶飯事だった、偏差値40の教育困難校を卒業した人物です。 長瀬さんは高校在学時に、自身が置かれた環境に対して失望し、大学受験をしようと決意します。しかし、授業の内容が物足りないことに加えて、周囲からも勉強をしていることをバカにされていたそうです。 それでも、慶応義塾大学に見事合格し、現在は教育関係の仕事に就いています。長瀬さんは、この環境で育ったことに「後悔はない」と言い切ります。 彼から見る教育困難校は、どのような環境だったのでしょうか。そして、彼が学校で得られた経験とはどのようなことだったのでしょうか。今回は、教育困難校の卒業生の1事例を見ていきます。) 長瀬さんは、高卒の両親のもと、東京都で生まれ育ちました。祖母・姉・妹と一緒に住む、6人家族でしたが、親戚を含めて大卒者が1人もいなかったそうです。 「私が生まれ育った地域は、都内でも田んぼがあるような、のどかでのんびりした場所でした。『勉強をしなさい』という家庭ではないので、塾には通わないまま、公立中学校に上がりました」 小学の成績は「普通」だった長瀬さんですが、中学1年生の最初の定期試験で、初めて「勉強ができない」ことに気づいたそうです。 「中学のテストでは、しっかり対策しないと点数が取れなくなってしまいました。私は小学校時代の基礎がまったくできておらず、そもそも試験対策をする必要があることすら、自覚していませんでした。5段階評価はすべて2~3。授業態度は悪くなかったので、1は取りませんでしたが、ここで初めて自分は『学力的にほかの人より劣っている』ということを実感しました」 中学2年生になるころには、「もう勉強では周囲には追いつけないと、諦める気持ちがあった」そうですが、学力を頑張って伸ばそうとは思わないまま、時間だけが過ぎ、受験シーズンに突入しました。 「中3になって、先生に『このままだと、行ける高校はないよ』と言われたのは覚えています。親からは『私立高校は(学費が)高くて、通わせられない』とも言われていました。一般受験のために勉強をしても間に合わないため、確実にいける通学圏内の普通科高校を探し、そこに推薦で進学しました」』、「確実にいける通学圏内の普通科高校を探し、そこに推薦で進学」、なるほど。
・『入る前から「あの高校だけはやめておけ」  彼が進学したこの高校こそ、当時偏差値が40の、いわゆる「教育困難校」だったのです。 「入学した高校は、ヤンキー校として有名でした。入る前から『あの高校はやめておけ』と周囲に言われていました。私も実際に入学するまでは不安だったのですが、『とりあえず高校生になりたい』とは思っていましたし、勉強ができなくても、好きなことにのめり込んでいる生徒がいるイメージだったので、自分と同じような価値観の人とも出会えるだろうと思っていました」 しかし、特段進路について意識しないまま高校に入ってしまった長瀬さんは、入学してからその環境に驚いたそうです。) 「タバコを吸っている人や、妊娠して退学する人などがいて……。びっくりしました。同級生が他校の生徒や、高校に通っておらずワルさをしている人たちと喧嘩をするという話を聞いたときは、本当に怖かったですね。よく覚えているのは、金髪にピアスをしているチャラついた集団が、バイクで出待ちをしていたことです。とんでもないところに来てしまったと思いました」』、「入る前から「あの高校だけはやめておけ」」と言われていたが、まさにその通りだったようだ。
・『270人いた同級生、1年で20人が退学  長瀬さんの学校は、「どのクラスにも必ず退学者がいる」ほど荒れていたようで、入学して1年で270人いた同級生のうち、20人が退学したそうです。 「退学する人たちは、個々の事情があるので、具体的な理由まではわかりません。ただ、気づいたら不登校になっていて、そのまま退学していたパターンが多かったです。おそらく、学校の勉強についていけなかった子たちが多かったのではないかと思います」 「学校に行くのが怖かった」と語る彼は、入学してすぐ、自身の選択と、かつての怠惰な日々への後悔の念に苛まれることになりました。 「ここに居続けるとまずい」と思った彼は、できる範囲内での勉強を始めようと決意します。 「高校生活では、合わないと思う子が多く、価値観が合う中学のときの友達とつるむことが多くなりました。その子たちは育ちのいい子たちで、みんな偏差値60以上の高校に通っていました。 私は学校の中でよくないことが起こっても『これが普通なんだ』と錯覚してしまう部分があったのですが、中学の友達にその話をしたら、『普通じゃないよ』と言ってくれたことで、自分の状況に危機感を抱けたのが、とても大きかったと思います」 この環境から脱出するために、勉強を始めた長瀬さん。手始めに学校の授業をしっかり聞いてみました。偏差値40の教育困難校の授業といえども、世間的なイメージとは違い、授業のレベルは極端に低くはなかったそうです。 「受験するという観点では、物足りないですが、アルファベットや掛け算・割り算といった初歩中の初歩のレベルまで遡っているわけではありませんでした。たとえば英語は中学英文法など、中学レベルの復習がメインで、日本史では高校の教科書を扱ってはいたものの、簡単な問題の空欄を埋めるといった、受験レベルというよりも、一般常識レベルのことを学んでいました」) 一方で、勉強に集中できるような環境ではなかったようです。長瀬さんに当時のことを深くお聞きしたところ、強く印象に残っていて未だに覚えているエピソードがあるそうです。それは、国語のテストの「未曾有事件」だそうです。 「授業中はみんな寝ているか、スマホをいじるか、先生の授業を妨害するか、というほぼ3パターンでした。そのような状況なので、生徒も勉強を真剣にはしていません。 例えば、国語の授業で『未曾有』という漢字を習い、テストでその読みを問われたのですが、あまりにも正答率が低くて先生も呆れていました。読み方を『みぞうう』と書いた生徒もいましたが、『もうそれが正解でいいよ……』と先生が言って、マルをつけてしまったんです。あの時のことは、未だに鮮明に覚えています」』、「私は学校の中でよくないことが起こっても『これが普通なんだ』と錯覚してしまう部分があったのですが、中学の友達にその話をしたら、『普通じゃないよ』と言ってくれたことで、自分の状況に危機感を抱けたのが、とても大きかったと思います・・・」、こうした「中学の友達」との付き合いが、「教育困難校」に流されない歯止めになったようだ。
・『勉強しているとペットボトルを蹴りつけられる  このように、授業に集中するのが難しい環境の中で、長瀬さんは1人で孤独に勉強をしていたそうです。それが周囲からすると、異様に映ったようでした。 「休み時間に参考書を開いて、勉強しているのは自分だけでした。校内は治安が悪く、他の生徒が、床に落ちていたペットボトルを、私に対して蹴りつけてきたこともあったので、怖い人たちとは関わりを持たないでおこうと、彼らを避けていました。 また集団の中で私の行動が異質だったので、まったく関わりがない人たちに、勉強をすることに対して陰口を叩かれたりしました。『勉強する自分がおかしいんじゃないか』と錯覚しそうになりましたが、中学の環境を経験していたので、勉強を続けることができました」 頑張って受験勉強に取り組んでいた長瀬さんでしたが、在学当時の学校自体も、決して勉強に協力的な環境ではなかったそうです。 「うちの学校は、生徒を怒ったり、勉強について厳しく指導するという空気ではありませんでした。生徒たちが『俺ら勉強なんかできない感じだし』といって諦めていたので、先生方の間でも、『生徒を救おう』といった空気ではありませんでした。 勉強や受験指導に関してはもう、諦めの雰囲気が漂っていたんです。1人ひとりの勉強に真摯に対応してくれるというよりは、できない生徒を1人でもなくすという方針だったようで、私の受験勉強の質問などになかなか対応してくださる時間がありませんでした」) 「勉強することがマイナス」という長瀬さんの高校に広がっていた価値観は、彼らの過酷な環境や、成功体験の少なさとも関係があるようでした。 「高校の同級生は、両親のどちらかがいない家庭が多かったようです。また、勉強だけではなく、何かを頑張って成果をあげたことがある人が少ないと感じました。『努力することがダサい』と思っていて、人の努力に対して無関心どころか、否定的だったのは、そうした要因もあり、自己肯定感が低いことも大きいのかなと思います」 生徒も学校自体も、勉強を教えること、教わることについては諦めムードが漂っていたそうですが、進路に関しては、多くの生徒が推薦で入れる大学か、専門学校に進学していました。 「就職する人は1割前後で、一般受験をする人は指で数えられる程度でした。学校に来ている指定校推薦で、いちばん偏差値の高い学校が東洋大学だったのですが、評定平均5段階のうち、3年間で4.9を確保しないと推薦してもらえませんでした。その水準を確保することはほぼ不可能で、毎年誰も推薦を取れません。1年生のころの私も、評定平均3.5で、条件には全然足りませんでした」』、「指定校推薦で、「いちばん偏差値の高い学校が東洋大学」だが、「評定平均3.5で、条件には全然足りませんでした」、なるほど。
・『まさかの先生たちからのサポート  しかし、そんな長瀬さんは1年の浪人を経て、慶応義塾大学に合格します。 ずっと現役で偏差値40台だった彼は、浪人で受けた最後の模試もE判定だった慶応義塾大学の文学部に見事合格しました。その合格の秘訣は奇しくも、かつて長瀬さんが高校に通っていたときには、受験指導をなかなか受けることができなかった先生方からの献身的なサポートでした。 「高校を卒業するタイミングで挨拶に行った際、高校時代にちゃんとした受験指導ができず、不憫に思った国語・英語・日本史の先生が『(受験勉強を)助けてあげられなくてごめん』って言って下さったんです。その際、先生方は「何かあれば相談してね」と連絡先を下さいました。 それから、1年間のスケジュールを3人の先生と一緒に相談して、勉強計画を立ててもらったり、定期的に連絡もいただきました。それぞれの科目に精通している方に相談できる安心感が、自分の受験勉強の支えとなりました」 合格の報告をした際には、先生方はとても喜んで下さったようで、英語の先生は「合格おめでとう!」と書かれたケーキを用意して下さったそうです。 長瀬さんは教育困難校を経験したことに「後悔はない」と言います。) 「自分で知恵を絞らないと乗り越えられない場面がたくさんあったので、自分で試行錯誤して、計画を立て、戦略的に取り組めたのがよかったです。 その一方で、教育困難校では、先の人生をあまり考えていない人の中で生きることになるので、『勉強できなくてもいいや』と思ったり、将来のことをなんとなくしか考えていなくても、安心してしまったりする環境にあります」』、「1年の浪人を経て、慶応義塾大学に合格します」、「合格の秘訣は奇しくも、かつて長瀬さんが高校に通っていたときには、受験指導をなかなか受けることができなかった先生方からの献身的なサポートでした。 「高校を卒業するタイミングで挨拶に行った際、高校時代にちゃんとした受験指導ができず、不憫に思った国語・英語・日本史の先生が『(受験勉強を)助けてあげられなくてごめん』って言って下さったんです。その際、先生方は「何かあれば相談してね」と連絡先を下さいました。 それから、1年間のスケジュールを3人の先生と一緒に相談して、勉強計画を立ててもらったり、定期的に連絡もいただきました。それぞれの科目に精通している方に相談できる安心感が、自分の受験勉強の支えとなりました」、「高校時代にちゃんとした受験指導ができず、不憫に思った」とは「教育困難校」でもそんな先生がいるとは救いだ。
・『どの環境に身を置くかが大切  自分はたまたま助けていただいた先生との関わりのおかげでいい環境に引っ張っていただけましたが、勉強をするなら、どの環境に身を置くかが本当に大事だと感じます」 教育困難校と慶応という正反対の環境をどちらも経験して、「環境の及ぼす大きさは計り知れない」と語る長瀬さん。自ら幅広い世界を経験してきた彼だからこそ、教育関係の仕事で、不利な状況にいる受験生が何をすれば喜ぶのか、どんな情報があればありがたいかを親身になって考え続けることができるのだと思いました。 著者フォローすると、濱井 正吾さんの最新記事をメールでお知らせします』、「長瀬さん。自ら幅広い世界を経験してきた彼だからこそ、教育関係の仕事で、不利な状況にいる受験生が何をすれば喜ぶのか、どんな情報があればありがたいかを親身になって考え続けることができるのだと思いました」、今後の活躍を期待したい。

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タグ:「45年間に渡って10の大学で約1万5000人の大学生に数学を教えるのと並行して、全国の小中高校の出前授業でも約1万5000人の生徒に数学小噺をしてきたが、数学の「好き・嫌い」と「得意・不得意」は必ずしも一致しないものの、「好きこそものの上手なれ」という諺は適当であると悟っている。)残念ながら「数学嫌い」の問題だけは、目に見える形で改善されることは難しいと痛感している」、長年、数学教育に取り組んできた筆者でも、「残念ながら「数学嫌い」の問題だけは、目に見える形で改善されることは難しいと痛感」、なるほど。 その80年代から90年代にかけて日本では反対に、「(技術立国として)経済成長を遂げた日本は、これからは文化だ」という発言が大手を振って歩き、「ゆとり教育」に突入したことは残念でならない」、「日本」が「(技術立国として)経済成長を遂げた」というのは過大評価で、「これからは文化だ」との主張も早過ぎる。 「アメリカは、1983年に「A Nation At Risk」(危機に立つ国家)を教育省が発表した。その後、全米科学アカデミーの研究部門であるNRC(国家研究評議会)は「数学的な問題解決の方法を学ばなければ将来、世界から取り残される」との危機感を打ち出した報告書を出した・・・1997年には、教育省は「Mathematics Equals Opportunity」(数学により広がる将来のチャンス)を発表し、数学の学びの意義を訴えた・・・ 「政府の教育未来創造会議は理系分野を専攻する大学生の割合を現在の35%から50%に増やす目標を掲げ、理系学部設置や理系学生への奨学金充実を目指す関係省庁による具体的対策が動き始めた・・・理系分野の基礎として必須の数学に関する「数学嫌い」を減らし、目覚めた人たちが理系分野で活躍する人材に育ってもらうことが大切な課題」、なるほど。 芳沢 光雄氏による「「GDP4位転落」日本に数学嫌い克服が必要な理由 「何の役に立つのかわからない」というイメージ」 東洋経済オンライン (その32)(「GDP4位転落」日本に数学嫌い克服が必要な理由 「何の役に立つのかわからない」というイメージ、1年で1割退学「崩壊する都内底辺校」の教育現場 タバコ・喧嘩・妊娠で退学が日常茶飯事だった) 教育 「1979年に導入された全問マークシート式の「大学共通1次学力試験」がスタートしたのが、「暗記だけの算数・数学の学びが盛んになってしまった」のであれば、設問の方法などに工夫が必要だ。 「「学問基礎」と「数の基礎理解」を通して、数学嫌いな学生を相当多く数学好きにさせたと振り返る」、事実であれば大したものだ。「「数学嫌い」を減らす目的をもった著書を他の関係者と別々に刊行し、本年1月には『数学の苦手が好きに変わるとき』(ちくまプリマー新書)を上梓した」、こうした努力も大したものだ。 どういうことなのだろう。 さすが数学教育に長年携わっただけある。。 「数学を好きになる魂を小学生から抱いてもらうためにも、このような事業を復活させて、いろいろな視点から子ども達に刺激を与えてもらいたい」、筆者の活動に期待したい。 濱井 正吾氏による「1年で1割退学「崩壊する都内底辺校」の教育現場 タバコ・喧嘩・妊娠で退学が日常茶飯事だった」 「確実にいける通学圏内の普通科高校を探し、そこに推薦で進学」、なるほど。 「入る前から「あの高校だけはやめておけ」」と言われていたが、まさにその通りだったようだ。 「私は学校の中でよくないことが起こっても『これが普通なんだ』と錯覚してしまう部分があったのですが、中学の友達にその話をしたら、『普通じゃないよ』と言ってくれたことで、自分の状況に危機感を抱けたのが、とても大きかったと思います・・・」、こうした「中学の友達」との付き合いが、「教育困難校」に流されない歯止めになったようだ。 「指定校推薦で、「いちばん偏差値の高い学校が東洋大学」だが、「評定平均3.5で、条件には全然足りませんでした」、なるほど。 「1年の浪人を経て、慶応義塾大学に合格します」、「合格の秘訣は奇しくも、かつて長瀬さんが高校に通っていたときには、受験指導をなかなか受けることができなかった先生方からの献身的なサポートでした。 「高校を卒業するタイミングで挨拶に行った際、高校時代にちゃんとした受験指導ができず、不憫に思った国語・英語・日本史の先生が『(受験勉強を)助けてあげられなくてごめん』って言って下さったんです。その際、先生方は「何かあれば相談してね」と連絡先を下さいました。 それから、1年間のスケジュールを3人の先生と一緒に相談して、勉強計画を立ててもらったり、定期的に連絡もいただきました。それぞれの科目に精通している方に相談できる安心感が、自分の受験勉強の支えとなりました」、「高校時代にちゃんとした受験指導ができず、不憫に思った」とは「教育困難校」でもそんな先生がいるとは救いだ。 「長瀬さん。自ら幅広い世界を経験してきた彼だからこそ、教育関係の仕事で、不利な状況にいる受験生が何をすれば喜ぶのか、どんな情報があればありがたいかを親身になって考え続けることができるのだと思いました」、今後の活躍を期待したい。
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高齢化社会(その26)(「長生き至上主義」をやめれば楽になる、男性の更年期障害と勃起不全におさらば!人気看護師YouTuberが教える「元気」になる方法、「うつ病は“心のがん”」早期治療で老人性うつは6~7割の人が改善する理由~精神科医・和田秀樹) [社会]

高齢化社会については、本年2月2日に取上げた。今日は、(その26)(「長生き至上主義」をやめれば楽になる、男性の更年期障害と勃起不全におさらば!人気看護師YouTuberが教える「元気」になる方法、「うつ病は“心のがん”」早期治療で老人性うつは6~7割の人が改善する理由~精神科医・和田秀樹)である。

先ずは、本年3月7日付け日刊ゲンダイが掲載した精神科医の和田秀樹氏による「「長生き至上主義」をやめれば楽になる」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/337137
・『団塊の世代が生まれたのは1947年で、人気マンガ「サザエさん」は46年に新聞連載でスタートしました。その父・波平さんは54歳、母フネさんは諸説あって50歳前後という設定です。 80年が過ぎ、日本人の平均寿命は男性は80歳を超え、女性は90歳近くなっています。いま波平さん夫婦の姿を見返すと、2人の姿がまるで老人のように映りますが、それくらい日本人は年を重ねても元気になったことを示しているのかもしれません。 長寿化の背景にはさまざまな要因があり、医学の進歩もそうですが、もっと大きな要素は栄養状態の改善でしょう。それまで炭水化物中心の食生活でしたが、肉を積極的に食べるようになり、タンパク質の摂取が増えました。 その結果免疫力が飛躍的に向上し、昭和25年まで死因のトップだった結核の死亡者数が激減します。その後、脳卒中の患者数が減少していくことも、肉から摂取されたタンパク質やコレステロールによって血管が強化されたことが大きいでしょう。 健康状態の改善で長く元気でいられることはすばらしいことですが、その影響で日常生活から死が少しずつ遠くなっていったのも事実だと思います。しかし、医学や健康状態などいろいろ条件が改善し、どんなに寿命が延びようとも、人は死を免れません。致死率は100%です。 いまの日本では、死の事実にはなるべく触れないようにして、どんどん長生きできるような雰囲気に包まれていると思いませんか。少なくとも長生きをよしとする考えの人は少なくありません。日本に広がっているのは「長生き至上主義」といえます。 生き方や死生観は人それぞれですから、それを否定することはできませんが、「長生き至上主義」が定着した要因には医療もあるでしょう。 米国の大規模調査によると、高血圧の人が降圧剤を服用しないと5年後に8%が脳卒中を発症する一方、薬を服用すれば発症率を5%に抑えられるといいます。この調査を裏返すと、薬を服用しなくても9割以上は脳卒中を発症せず、薬を飲んでも5%は脳卒中を発症している事実です。 その降圧剤は、決して脳卒中をゼロにしているわけではありません。統計学的に有意な結果とはいえ、劇的な効果とはいえないでしょう。 薬による効果はほんのちょっとしたことなのに、医療現場では「薬を飲んでいれば大丈夫」といったようなことで薬が処方され続けています。そういうことも、日本人の死生観を歪ませる原因のひとつでしょう。「長生き至上主義」は、やめた方が楽に生きられると思います』、「長寿化の背景にはさまざまな要因があり、医学の進歩もそうですが、もっと大きな要素は栄養状態の改善でしょう。それまで炭水化物中心の食生活でしたが、肉を積極的に食べるようになり、タンパク質の摂取が増えました。 その結果免疫力が飛躍的に向上し、昭和25年まで死因のトップだった結核の死亡者数が激減します。その後、脳卒中の患者数が減少していくことも、肉から摂取されたタンパク質やコレステロールによって血管が強化されたことが大きいでしょう」・・・米国の大規模調査によると、高血圧の人が降圧剤を服用しないと5年後に8%が脳卒中を発症する一方、薬を服用すれば発症率を5%に抑えられるといいます。この調査を裏返すと、薬を服用しなくても9割以上は脳卒中を発症せず、薬を飲んでも5%は脳卒中を発症している事実です。 その降圧剤は、決して脳卒中をゼロにしているわけではありません。統計学的に有意な結果とはいえ、劇的な効果とはいえないでしょう。 薬による効果はほんのちょっとしたことなのに、医療現場では「薬を飲んでいれば大丈夫」といったようなことで薬が処方され続けています。そういうことも、日本人の死生観を歪ませる原因のひとつでしょう。「長生き至上主義」は、やめた方が楽に生きられると思います」、「降圧剤」の効果も「薬を服用しなくても9割以上は脳卒中を発症せず、薬を飲んでも5%は脳卒中を発症している」と客観的に示すことで、患者の判断を仰げば、止めておこうという人も出て、医療費も節減できる筈だ。

次に、5月31日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した看護師でYouTuber、性教育講師のマッキー氏による「男性の更年期障害と勃起不全におさらば!人気看護師YouTuberが教える「元気」になる方法」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/344345
・『心も体も陰茎も生涯現役でいるために、男性更年期障害を予防しよう。そのために重要になってくるのが、男性ホルモン「テストステロン」を増やす方法だ。メンズヘルスについて発信する人気YouTuberである看護師マッキーが、指南する。※本稿は、看護師マッキー『メンズヘルスナースがこっそり教える 教養としての射精-下着のナカのヤバい真実-』(ライフサイエンス出版)の一部を抜粋・編集したものです』、興味深そうだ。
・『テストステロンが減れば若年層でも男性更年期障害に 看護師マッキーに寄せられたリアルなお悩み(Q男性更年期障害とは何ですか? 看護師マッキーの回答(A男性の体内のテストステロン濃度の低下が引き起こす諸症状を言います。 「64歳男性。男性更年期障害の症状はあいまいで分かりにくい」「54歳男性。男性更年期障害はどこに相談に行けばいいのでしょうか?」という相談をよく受けます。ある調査によると、「50代男性の1割ほどが更年期特有の症状を経験している」ことが分かっています。 ちなみに、男性更年期障害が対象とする症状について尋ねたところ、ED、うつなどの回答が多くありました。確かに、これらは男性更年期障害の症状の一つではありますが、医療現場ではもっと広い概念としてとらえています。 では、男性更年期障害のメカニズムや症状について見ていきましょう。みなさんは女性の更年期障害について耳にしたことがあるのではないかと思います。女性の更年期障害は女性ホルモンであるエストロゲンが減少する閉経前後の45歳から55歳の10年間に起こり、閉経後は徐々に症状が和らいでいきます。 一方、男性の更年期障害はテストステロンが中高年以降緩やかに減少していくことで生じます。ちなみにテストステロンは20歳以降徐々に低下することが分かっています。 したがって、テストステロンが減れば、若年層でも男性更年期障害を発症する可能性があり、しかもその症状は生涯にわたって続くことさえあるのです。 もし、みなさんのお小遣い(テストステロン)が毎年年貢のように勘定奉行から減らされるとしたら(想像するだけでも真っ青になりますね……)、おかみの機嫌を損なわないようにしようと手をモミモミするのではないでしょうか?』、「女性の更年期障害は女性ホルモンであるエストロゲンが減少する閉経前後の45歳から55歳の10年間に起こり、閉経後は徐々に症状が和らいでいきます。 一方、男性の更年期障害はテストステロンが中高年以降緩やかに減少していくことで生じます。ちなみにテストステロンは20歳以降徐々に低下することが分かっています。 したがって、テストステロンが減れば、若年層でも男性更年期障害を発症する可能性があり、しかもその症状は生涯にわたって続くことさえあるのです」、なるほど。
・『テストステロン濃度が高い人ほど2型糖尿病や死亡のリスクも低い  ちなみに、男性更年期障害の症状の範囲は広く、身体的なものとしては、ED、性欲低下、フレイル・サルコペニア、肥満などがあり、精神的なものとしては、うつ、睡眠障害などがあります。 また、テストステロンの減少は糖尿病をはじめとする生活習慣病などと関連することも分かっています。「テストステロン濃度が高い人は2型糖尿病のリスクが15%近く低い」ことなどが報告されています。「テストステロン濃度が高い人ほど全般的な日常生活機能レベルが高く、死亡リスクも低かった」ことも分かっており、テストステロンは男性の健康を維持するために必須の要素だと言えるでしょう。) もし、これらの症状に該当するようであれば、一度泌尿器科に相談することをおすすめします。男性更年期障害は、食事や運動などの生活習慣を見直すことで症状が改善することが多いですが、テストステロン濃度が非常に低い場合は、テストステロンを注射する補充療法が行われることもあります』、「「テストステロン濃度が高い人ほど全般的な日常生活機能レベルが高く、死亡リスクも低かった」ことも分かっており、テストステロンは男性の健康を維持するために必須の要素だと言えるでしょう」、なるほど。
・『泌尿器に行く前にまずセルフチェックしよう 看護師マッキーに寄せられたリアルなお悩み(Q男性更年期障害をチェックするにはどうしたらいいですか? 看護師マッキーの回答:A男性更年期障害は簡単にセルフチェックすることができます。「57歳男性。体調不良の原因が分からず、後に男性更年期障害だと分かった」「50歳男性。男性更年期障害ではないかと思うことがあるが、なかなか確信できない」など、コメントを見ると、泌尿器科受診のタイミングを判断するのがなかなか難しいことが分かります。 こうしたコメントを見るたびに、私はみなさんが泌尿器科に相談し、健康になるせっかくのチャンスを逃してしまっているのではないかと残念な気持ちになります。 そこで紹介したいのが、堀江重郎先生(日本メンズヘルス医学会理事長)作成の「もしかしたら更年期障害?セルフチェック」です』、「もしかしたら更年期障害?セルフチェック」は役立ちそうだ。
・『もしかしたら更年期障害?セルフチェック  10項目の質問のうち、「1.性欲が低下した」「7.勃起力が弱くなった」の両方に該当する、もしくは10項目のうち3つ以上に該当する場合は、男性更年期障害の可能性があると考えられます。結果はどうだったでしょうか? ただし、男性更年期障害に該当しなかった場合でも、いつ発症してもおかしくないのがこの病気の厄介なところです』、「男性更年期障害に該当しなかった場合でも、いつ発症してもおかしくないのがこの病気の厄介なところです」、確かに厄介だ。
・『男性更年期障害にならず女性を幸せにするために 看護師マッキーに寄せられたリアルなお悩み(Q男性更年期障害を予防する方法を教えてください。 看護師マッキーの回答(A仕事やスポーツなどで周囲から評価されるように努めてください。お気に入りの「居場所」を見つけるのもよいでしょう。 「54歳男性。娘のためにも健康でい続けたい」「57歳男性。結婚を考えている女性のためにも性生活をがんばりたい」など、意外にも周囲の人のために健康でいたいというコメントが多くてとても驚きました。 これらのコメントを見て私はメンズヘルスを意識することは、家族をはじめとする身の回りの人々を幸せにするのではないかと確信しました。そこで、みな男性更年期障害を予防する方法を紹介します』、「男性更年期障害を予防する方法」とは興味深そうだ。
・『仕事や趣味に打ち込むだけでもテストステロン濃度は上がる  男性更年期障害の原因はテストステロン濃度の低下です。時間がないみなさんのために職場や仕事帰りに実践できるおすすめのテストステロンの増やし方を紹介したいと思います。 実は、テストステロンは競争心理に関係することが分かっています。「競争の勝者は敗者に比べてテストステロン濃度が高かった」ことが報告されていますし、「社会的行動やその結果がテストステロンに影響を与える」ことも分かっています。 『メンズヘルスナースがこっそり教える 教養としての射精-下着のナカのヤバい真実-』(ライフサイエンス出版) 看護師マッキー 著 つまり、仕事やスポーツ、芸術などによって周囲の評価を得て自分のポジションをつくることが体内のテストステロン濃度の上昇につながるのです。仕事や趣味に打ち込むだけでもテストステロンを上げることはできるのです。 また、職場で自分の定位置を確保するのもおすすめです。アンケート上でも「9割近くの方が自分の席で仕事をするとはかどる」と回答しましたし、「縄張りをつくることでテストステロンが上昇する」ことが分かっています。したがって、帰宅の際に立ち寄れるお忍びの飲食店を見つけてみるのもよいでしょう。 ちなみに「女性の気を引こうとするとテストステロンを高める」ので、懐ぐあいと奥様やパートナーが許す範囲内でお姉さんがお酌をしてくれるお店に行ってみるのもよいかもしれません。もし、許しが得られない場合は、私のYouTubeチャンネルを訪れ、チャット上で話し掛けてみてください』、「仕事や趣味に打ち込むだけでもテストステロンを上げることはできるのです・・・懐ぐあいと奥様やパートナーが許す範囲内でお姉さんがお酌をしてくれるお店に行ってみるのもよいかもしれません」、私には後者の方がよさそうだ。

第三に、6月1日付けダイヤモンド・オンラインが転載したAERAdot.「「うつ病は“心のがん”」早期治療で老人性うつは6~7割の人が改善する理由~精神科医・和田秀樹」を紹介しよう。
・『高齢になるとさまざまな不調が出やすくなる。気をつけたいのが“心のがん”と呼ばれる「うつ病」だ。若い人とのうつ病との違いは何か。発症要因や治療法は。精神科医に聞いた。AERA 2024年6月3日号より』、「うつ病」が“「心のがん”」とは言い得て妙だ。
・『「うつ病は“心のがん”なんです」  『80歳の壁』『うつの壁』『ぼけの壁』ほか多くの著書がある精神科医の和田秀樹さん(63)は、そう強く言う。  「生きていることがつらくなる。うつ病になって、一生を終えるのが、人生最大級の悲劇だと私は思います」 高齢になると、いろいろな身体的不調が出やすくなる。疲れやすい、眠れない、足腰も弱り、節々が痛む……といったものだ。やがて外に出るのもおっくうになり、家に引きこもる。これまで仕事に趣味にと活動的だった人が、引きこもり、自分が大切にしてきた対象を失えば、心理的に不安定になる。これが「老人性うつ」の最大の発症要因だ。 そしてひとたび高齢者がうつ病を発症すれば、「39度の熱を出したぐらい体がだるくなり、それが来る日も来る日も続く」 と和田さんは言う。 「体はだるいし、重い。そして自責の念にかられる。家族と同居している人であれば、家族に迷惑をかけていることを申し訳なく思い、自分を責め続けてしまう。生きていることがつらくなる。老人性うつは自殺を招きやすいので要注意です」』、「これまで仕事に趣味にと活動的だった人が、引きこもり、自分が大切にしてきた対象を失えば、心理的に不安定になる。これが「老人性うつ」の最大の発症要因だ・・・老人性うつは自殺を招きやすいので要注意です」、「自殺を招きやすい」とは厄介だ。
・『早期発見・治療が鍵  自殺に至らないにしても、うつ病になれば、免疫の機能も低下し、いろいろな意味で命を縮めてしまうという。 「長期的に見ても、緩やかに死へ向かう病気とも言えるでしょう」(和田さん) 一方で、高齢者のうつ病は、早期治療が有効だ。うつ病は、脳のハードとソフトの両面が故障して起きる病気だ。脳内の神経伝達物質のセロトニン不足が影響している。 「うつ病を放置して悪化してしまえば、脳の神経細胞が元に戻らず、治りにくくなります。だからこそ早期発見・早期治療が鍵。早期に治療すれば90%は寛解します」(同)) うつ病になると、やる気が起きず部屋に引きこもる→日光を浴びなくなりセロトニンの生成が阻害される→うつ病がさらに悪化→ますます引きこもる――といった悪循環から抜け出せなくなってしまう。 「早期治療が有効の理由として、若い人のうつ病と違い、老人性うつはセロトニン不足がベースにあるために、薬が効きやすいという点にあります。セロトニンの量を増やす薬を投与すれば、1カ月ほどで6~7割の人は症状が改善します」(同) (ライター、介護福祉士・大崎百紀) ※AERA 2024年6月3日号より抜粋 ※AERA dot.より転載 うつ病になると、やる気が起きず部屋に引きこもる→日光を浴びなくなりセロトニンの生成が阻害される→うつ病がさらに悪化→ますます引きこもる――といった悪循環から抜け出せなくなってしまう。 「早期治療が有効の理由として、若い人のうつ病と違い、老人性うつはセロトニン不足がベースにあるために、薬が効きやすいという点にあります。セロトニンの量を増やす薬を投与すれば、1カ月ほどで6~7割の人は症状が改善します」(同) (ライター、介護福祉士・大崎百紀) ※AERA 2024年6月3日号より抜粋 ※AERA dot.より転載 』、「若い人のうつ病と違い、老人性うつはセロトニン不足がベースにあるために、薬が効きやすいという点にあります。セロトニンの量を増やす薬を投与すれば、1カ月ほどで6~7割の人は症状が改善します」、「薬が効きやすい」のであれば、「治療」は比較的楽だ。確かに「早期発見・治療が鍵」のようだ。
タグ:(その26)(「長生き至上主義」をやめれば楽になる、男性の更年期障害と勃起不全におさらば!人気看護師YouTuberが教える「元気」になる方法、「うつ病は“心のがん”」早期治療で老人性うつは6~7割の人が改善する理由~精神科医・和田秀樹) 高齢化社会 日刊ゲンダイ 和田秀樹氏による「「長生き至上主義」をやめれば楽になる」 「長寿化の背景にはさまざまな要因があり、医学の進歩もそうですが、もっと大きな要素は栄養状態の改善でしょう。それまで炭水化物中心の食生活でしたが、肉を積極的に食べるようになり、タンパク質の摂取が増えました。 その結果免疫力が飛躍的に向上し、昭和25年まで死因のトップだった結核の死亡者数が激減します。その後、脳卒中の患者数が減少していくことも、肉から摂取されたタンパク質やコレステロールによって血管が強化されたことが大きいでしょう」・・・ 米国の大規模調査によると、高血圧の人が降圧剤を服用しないと5年後に8%が脳卒中を発症する一方、薬を服用すれば発症率を5%に抑えられるといいます。この調査を裏返すと、薬を服用しなくても9割以上は脳卒中を発症せず、薬を飲んでも5%は脳卒中を発症している事実です。 その降圧剤は、決して脳卒中をゼロにしているわけではありません。統計学的に有意な結果とはいえ、劇的な効果とはいえないでしょう。 薬による効果はほんのちょっとしたことなのに、医療現場では「薬を飲んでいれば大丈夫」といったようなことで薬が処方され続けています。そういうことも、日本人の死生観を歪ませる原因のひとつでしょう。「長生き至上主義」は、やめた方が楽に生きられると思います」、「降圧剤」の効果も「薬を服用しなくても9割以上は脳卒中を発症せず、薬を飲んでも5%は脳卒中を発症している」と客観的に示すことで、患者の判断を仰げば、止めておこうという人も出て、医療費も節減できる筈だ。 ダイヤモンド・オンライン マッキー氏による「男性の更年期障害と勃起不全におさらば!人気看護師YouTuberが教える「元気」になる方法」 看護師マッキー『メンズヘルスナースがこっそり教える 教養としての射精-下着のナカのヤバい真実-』(ライフサイエンス出版) 「女性の更年期障害は女性ホルモンであるエストロゲンが減少する閉経前後の45歳から55歳の10年間に起こり、閉経後は徐々に症状が和らいでいきます。 一方、男性の更年期障害はテストステロンが中高年以降緩やかに減少していくことで生じます。ちなみにテストステロンは20歳以降徐々に低下することが分かっています。 したがって、テストステロンが減れば、若年層でも男性更年期障害を発症する可能性があり、しかもその症状は生涯にわたって続くことさえあるのです」、なるほど。 「「テストステロン濃度が高い人ほど全般的な日常生活機能レベルが高く、死亡リスクも低かった」ことも分かっており、テストステロンは男性の健康を維持するために必須の要素だと言えるでしょう」、なるほど。 「もしかしたら更年期障害?セルフチェック」は役立ちそうだ。 「男性更年期障害に該当しなかった場合でも、いつ発症してもおかしくないのがこの病気の厄介なところです」、確かに厄介だ。 「男性更年期障害を予防する方法」とは興味深そうだ。 「仕事や趣味に打ち込むだけでもテストステロンを上げることはできるのです・・・懐ぐあいと奥様やパートナーが許す範囲内でお姉さんがお酌をしてくれるお店に行ってみるのもよいかもしれません」、私には後者の方がよさそうだ。 AERAdot.「「うつ病は“心のがん”」早期治療で老人性うつは6~7割の人が改善する理由~精神科医・和田秀樹」 「うつ病」が“「心のがん”」とは言い得て妙だ。 「これまで仕事に趣味にと活動的だった人が、引きこもり、自分が大切にしてきた対象を失えば、心理的に不安定になる。これが「老人性うつ」の最大の発症要因だ・・・老人性うつは自殺を招きやすいので要注意です」、「自殺を招きやすい」とは厄介だ。 「若い人のうつ病と違い、老人性うつはセロトニン不足がベースにあるために、薬が効きやすいという点にあります。セロトニンの量を増やす薬を投与すれば、1カ月ほどで6~7割の人は症状が改善します」、「薬が効きやすい」のであれば、「治療」は比較的楽だ。確かに「早期発見・治療が鍵」のようだ。
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福祉問題一般(その2)(「死体遺棄」「殺人未遂」に職員を走らせた福祉現場が模索する 再生への道、日本の福祉システムは「生涯独身」を想定していない…これから激増する「身寄りのない男たち」という大問題 行政のサポートはなく 遺産も宙に浮く) [社会]

福祉問題一般については、2018年5月25日に取上げた。久しぶりの今日は、(その2)(「死体遺棄」「殺人未遂」に職員を走らせた福祉現場が模索する 再生への道、日本の福祉システムは「生涯独身」を想定していない…これから激増する「身寄りのない男たち」という大問題 行政のサポートはなく 遺産も宙に浮く)である。

先ずは、2021年4月9日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したフリーランス・ライターのみわよしこ氏による「「死体遺棄」「殺人未遂」に職員を走らせた福祉現場が模索する、再生への道」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/267915
・『福祉事務所で起きた仰天事件 は特殊な組織の特異な事件なのか(新年度は、職場に新しいメンバーを迎える季節だ。コロナ禍で採用が抑制されている場合は、コロナ後の採用に備える機会である。2019年、2つの福祉事務所で発生した不祥事とその後の状況から、職場づくりのヒントを得ることはできないだろうか。 2019年の6月と12月、京都府向日市と滋賀県米原市において、福祉事務所の現職ケースワーカーが刑事事件で逮捕された。ケースワーカーであった向日市職員のXさんと米原市職員のYさんは、いずれも当時20歳代の男性であり、人柄にも能力にも定評があった。 向日市のXさんは、元暴力団組員で傷害致死などの前科を持つ50歳代の男性受給者を担当していた。男性は、約1年半にわたって不当要求をエスカレートさせた末、同居していた女性に暴行を加えて死なせた。さらに、担当ケースワーカーだったXさんを脅迫して協力させ、女性の遺体を遺棄した。 米原市のYさんは、「親族が暴力団関係者」と称する20歳代の受給者男性から2カ月にわたって不当要求に応じさせられた末に、相手を刺して負傷させた。死体遺棄容疑で起訴されたXさんと、殺人未遂容疑で起訴されたYさんは、2020年に執行猶予付き判決を言い渡された。 「暴力団関係者」「死体遺棄」「殺人未遂」といったキーワードには、「別世界」という雰囲気が漂う。そこに、「公務員なのに」という感情も重なる。 しかし、「若い社会人がクレーマーに遭遇」「経験の浅い社会人が自分史上初の困難に直面」といった状況は、どこにでもある。そこに職場や組織の課題が重なれば、事態はとめどなく悪化する』、「2019年の6月と12月、京都府向日市と滋賀県米原市において、福祉事務所の現職ケースワーカーが刑事事件で逮捕された。ケースワーカーであった向日市職員のXさんと米原市職員のYさんは、いずれも当時20歳代の男性であり、人柄にも能力にも定評があった。 向日市のXさんは、元暴力団組員で傷害致死などの前科を持つ50歳代の男性受給者を担当していた。男性は、約1年半にわたって不当要求をエスカレートさせた末、同居していた女性に暴行を加えて死なせた。さらに、担当ケースワーカーだったXさんを脅迫して協力させ、女性の遺体を遺棄した。 米原市のYさんは、「親族が暴力団関係者」と称する20歳代の受給者男性から2カ月にわたって不当要求に応じさせられた末に、相手を刺して負傷させた。死体遺棄容疑で起訴されたXさんと、殺人未遂容疑で起訴されたYさんは、2020年に執行猶予付き判決を言い渡された」、「ケースワーカーであった向日市職員のXさんと米原市職員のYさんは、いずれも当時20歳代の男性であり、人柄にも能力にも定評があった」、上司との関係が記載されてないが、どういう事情があったのだろう。そもそも、2ケースとも「暴力団」がらみなのに、新人に担当させる無責任さには、呆れ果てる。
・『誰にとっても難しくなった「公私の境界線」  受給者からの不当要求の内容は、スマホの設定から金品まで多様であった。度重なる電話応対や対面での対応は、勤務時間を圧迫する。向日市の事件では、連日2時間以上の電話が事件まで6カ月間にわたって続いた。このような場面では、「異常な事態」という認識と、組織全体および管理職による毅然とした対処が不可欠だ。しかし2つの事件では、ケースワーカー個人に対処が任せられた。 当該受給者への対応や仕事の積み残しは、時間外勤務で対応せざるを得ない上、残業が認められるとは限らない。すでに退勤後であるはずの時間帯に職場で対応したり、自分自身のプライベートを犠牲にして対応したりすることになる。そのうちに、業務と私生活の境界が、感覚としても実態としても曖昧になる。精神的にも追い詰められ、正常な判断が難しくなる。 誰にとっても、充実した職業生活と成果のためには、通勤時間や「アフターファイブ」の読書や学習、日々の振り返りや工夫が欠かせない。時には、自分の限界に挑む働き方が有意義な成長をもたらすこともある。とはいえ、仕事と私生活の良い循環の維持は難しい。向上心や努力は、仕事依存症のリスクと背中合わせだ。そこにコロナ禍とテレワーク推進が重なっている現在、個人の努力や工夫による対応は、より困難になっている。 2つの事件では、組織によるバックアップは見られなかった。特に向日市の事件では、相手は元暴力団員であり、不当要求や組との関係をほのめかす態度が続いていた。ケースワーカーのXさんは、上司に対して警察への連絡を申し出たが、曖昧にされた。 ケースワーカーの人員数は、向日市のXさんの職場では5人、米原市のYさんの職場では2人であった。少人数の職場となることは自治体の規模による宿命でもあるのだが、「新任や異動でケースワーカーとなっても、1~2年程度で別の職場に異動していく職員が多い」という事情もあった。職場にノウハウが蓄積されていなかったわけである。 事件の前には前任者や同僚が休職し、ケースワーカー1人あたりの業務負荷が増大していた。都市部でのケースワーカー1人あたりの担当世帯数の標準は、社会福祉法で80世帯とされているのだが、向日市のXさんは110世帯、米原市のYさんは140世帯を担当していた。絶望的な職場と状況の中で、闘うのか。それとも、逃げるのか。あるいは、逆らえないまま流され続けるのか。選択肢は多くない。) 向日市のXさんは、上司に毅然とした対処を要望し、警察との連携も求めた。また、人事異動も希望した。米原市のYさんは「140世帯も担当できない」と上司に訴え、ケースワーカーの増員を求めた。職場の中での、せめてもの闘いであろう。しかし、2人の要望や訴えが実現することはなかった。 あまりにも小さな職場であることは、「逃げる」という選択を妨げた。5人(向日市)あるいは2人(米原市)のケースワーカーが1人いなくなると、残ったケースワーカーの業務量は激増する。真面目で心優しい2人は、「自分の心身を守るために休職する」という選択に踏み切れなかった。そして、事件が起こった。 むろん、死体遺棄や殺人未遂が許されるわけはない。しかし成り行きを振り返ると、「困難な状況の中で孤立無援のまま放置され、疲弊し、逃げ道を失い、行き着くところまで行ってしまった若手」という図式が浮かび上がる。事件当時、XさんとYさんはいずれもメンタルヘルスに問題を抱えていた』、「向日市のXさんは、上司に毅然とした対処を要望し、警察との連携も求めた。また、人事異動も希望した。米原市のYさんは「140世帯も担当できない」と上司に訴え、ケースワーカーの増員を求めた。職場の中での、せめてもの闘いであろう。しかし、2人の要望や訴えが実現することはなかった」、いずれの「上司」も逃げ腰で、若い担当者任せにしたのでは、事件は起きるべくして起きたといえよう。
・『「メンバーを孤立させない」 リスクマネジメントは機能しているか  向日市市議として事件に真摯な関心を向け、市民とともに向日市の生活保護行政の改善に取り組み続ける杉谷伸夫さんは、自らの経験も踏まえ、次のように語る。 「生活保護で暮らす方々の中には、数多くの課題を抱えている方がおられます。しかし、若い市職員の多くは、それまでの人生や学校での学びの中で、大きな問題に巻き込まれなかった方々です。やはり、専門的な福祉教育を受けて資格を取得した人でないと、生活保護の仕事は厳しいと思います」(杉谷さん) 職場で出合う未知の世界とそこでの経験は、本人にとっては有意義であろう。しかし、何をどこまでやれば充分なのか。公私の線を明確に引くと、信頼関係を作れないのではないだろうか。対人接触を伴う仕事につきものの不安と悩みの数々がある。) さらに生活保護の現場には、依存症、発達障害、受刑歴など、専門的な支援を必要とする人々が少なくない。生存権を守りつつ課題の解決を充分に支援することは、一般行政職の公務員では難しくなっている。 「ケースワーカーの仕事は大変です。専門職ではない、採用されたばかりの若い方が、いきなりやれるものではありません。大変で難しく、加減のわかりにくい、受け持った一人ひとりの人生を大きく左右しかねない仕事です。どなたにとっても1回限りの人生と人権を守り、その人らしい人生を保障していく大切な仕事でもあります。そうした重要な職務であるという認識に立ち、役所は採用、配置、研修、異動、組織的運用などをしっかり行う必要があります。事件とその後を通じて、そのように痛感しました」(杉谷さん) まさに「エッセンシャル・ワーカー」だ。そして、“顧客”を選択する余地は全くない。 「社会人経験がなかったり浅かったりする若い職員が、数多くの課題を抱えた人や困難な物事に直面するとき、立ちすくむこともあるでしょう。先輩のフォローや上司のアドバイスが適切に行われないと、過酷すぎます」(杉谷さん) 役所が生活保護の利用を拒むことは許されない。しかし、不当要求を拒むことは可能であり、必要でもある。機能する職場や組織をつくり上げ、リスクを回避し、避けられないリスクやクライシスには適切に対応する必要がある。これらは、経営やマネジメントの課題だ。 「組織のリスクマネジメントとしては……結局のところ、職員を孤立させないことでしょう。困難を抱えている職員を見つけて、どうフォローするのかが問われているのだと思います」(杉谷さん)』、「「組織のリスクマネジメントとしては……結局のところ、職員を孤立させないことでしょう・・・とあるが、担当者から相談を受けても逃げ腰というのは、「リスクマネジメント」以前の問題だ。
・『大きなつまずきから生まれた小さく着実な行政改革の数々  向日市では、市の立場からも市民たちの立場からも、事件の検証と反省が行われ、少しずつ施策に反映されている。事件当時は部長が7つの課を統括し、福祉事務所長を兼任していた。現在は、課長と部長の中間に位置する福祉事務所長が福祉事務所の業務に専念して責任を持つ体制だ。生活保護の職場では、ケースワーカーが1名増員された。社会福祉に専門性を持つ職員の必要性も認識され、福祉職の採用が開始された。) 不当要求への対応マニュアルも作成された。現在は「すべての市民に益する」という観点から、「不当要求対処」という狭い枠組みにとどまらず、公正かつ透明に、市民の要求や要望に向き合う市政を実現する条例づくりが進行中だ。 職場環境の面では、メンタルヘルスの危機を訴える職員の声を無視しない制度改革が進行中だ。労働基準法に定められた衛生委員会は、規定どおり毎月開催されるようになった。1人しかいなかった衛生管理者は、組織の規模に対応する形で増員が検討されている。「規定が遵守されるようになっただけ」と言えば、それまでだ。規定遵守の次は、形骸化との闘いが続く。数々の施策の効果が明確に現れるのは、少なくとも数年先であろう。 生活保護の専門家として、向日市の市民として、一連の改革に関わっている吉永純さん(花園大学教授)は、向日市と米原市の事件について「少人数の生活保護の職場では、どこでも起こり得ます」と指摘する。 たとえばケースワーカー数が少なすぎる場合、休職などで1人減ると、ケースワーカー1人当たりの保護世帯数が急増する。福祉の資格職や専門職の配置が乏しいと、有効な支援は難しい。数年で全職員が入れ替わるようでは、組織に経験が蓄積されない。責任感のない上司が配置されると、職員は孤立する。少人数の生活保護の現場には、組織人事の問題課題が濃縮されやすいのだ』、「責任感のない上司」に対しては、徹底的な調査で問題を放置した責任を追及した上で、厳しい処分を行うことで対処するほかなさそうだ。
・『2つの事件に学ぶ職場から絶望を遠ざけるヒント  発生しやすい問題や陥りやすいリスクのパターンは、職種や職場の規模によって異なる。しかし、良好な人間関係と円滑なチームワークは、どのような職場でも望まれる。雇用環境がジョブ型へと変化し、流動性が健全に高まれば、今日辞めていく同僚は、未来にまた同僚となるかもしれない人になる。 職場から絶望を遠ざけるためには、何が必要だろうか。イメージを共有して協力し合うためには、どうすればよいのだろうか。先行きの不透明感が続く中で、どのように一歩を踏み出せばよいのだろうか。2つの事件とその後には、数多くのヒントがある』、ここでの「2つの事件」は余りに特殊なケースだと思う。

次に、昨年9月27日付けPRESIDENT Onlineが掲載したコラムニスト・独身研究家の荒川 和久氏による「日本の福祉システムは「生涯独身」を想定していない…これから激増する「身寄りのない男たち」という大問題 行政のサポートはなく、遺産も宙に浮く」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/74272
・『日本の人口減少は「多死化」で加速する  9月15日に発表された2022年の人口動態調査確定報によれば、出生数は77万759人で人口動態調査開始以来最少となったほか、合計特殊出生率も1.26と過去最低となりました。 しかし、注目したいのはむしろ死亡数の増加です。 死亡数は156万9050人で、これは統計の残らない太平洋戦争期間中をのぞけば、統計調査開始以来、というより日本史上初めて150万人を突破し、もっとも死亡数の多かった年となりました。ちなみに、今までの最高記録は、スペイン風邪が流行した1918年の149万3162人でした。 しかし、これは2022年だけの特異な現象ではありません。すでに2023年の速報値でも前年の死亡数を上回るペースで推移しており、今後も150万人超の死亡数が続くでしょう。 それどころか、以前、〈1人生まれても2人が死ぬ」が50年続く…ついに始まった「日本人の大量死」の行き着く先とは〉という記事でもお伝えしている通り、日本は2022年を起点とした「多死時代」へ突入します。今後50年間は年間死亡数150万人以上の時代が続きます。 いつも「少子化」の問題が取りざたされますが、日本の人口減少は「少子化」というよりもこの「多死化」によって促進されます。人間は不老不死ではないので、人口転換メカニズム上、高齢化の先には必ずこの「多死化」が訪れるからです』、「日本の人口減少は「少子化」というよりもこの「多死化」によって促進されます」、「多死化」はイメージがが暗過ぎるので、「少子化」が使われるのだろう。
・『結婚できないと早死にする男性  ところで、以前、2022年2月の記事〈「一人だと短命になる男、一人だと長生きする女」年金すら受け取れない独身男性の虚しい人生)において、配偶関係別の死亡中央値を比較し、未婚男性だけが唯一60歳台と早死にする傾向がある事実をお伝えしました。 「いのち短かし 恋せよおとめ」(「ゴンドラの唄」1915年、吉井勇作詞、中山晋平作曲)とは、大正時代の有名な流行歌のフレーズですが、さしずめ現代は「いのち短かし 恋せぬおとこ」というべきでしょうか。 以前のデータは2015~2019年の累積値による計算でしたが、2022年の確定報に基づいて最新の配偶関係別死亡中央値を計算してみました。対象は50歳以上としています。 それによると、未婚男性の死亡中央値は、今までよりは多少延び、71.1歳とかろうじて70歳を超えました。未婚男性の寿命も延びているようですが、相変わらず配偶関係別で比較するともっとも短命であることに変わりはありません』、「未婚男性の死亡中央値は、今までよりは多少延び、71.1歳とかろうじて70歳を超えました」、なるほど。
・『「男は一人では生きていけない」は本当だった  誤解しないでいただきたいのは、死別男女がもっとも長生きだからといって、「配偶者と死別すれば長生きできる」ということではありません。配偶者と死別するまで有配偶状態が継続した結果です。 また、女性の場合、有配偶がもっとも短命に見えますが、これも「結婚した状態だと女性は早死にする」のではなく、そもそも有配偶のまま死亡する女性の総数が少ないためです。大抵の妻は夫より長生きです。一般的に、多くの女性は有配偶のうちには死なず、死別女性として死亡するのですが、有配偶女性だけを抽出して死亡中央値を計算するとこういう結果になるだけです。 全体的な傾向としては、男性は死別も含み有配偶状態が長く続けば続くほど長生きの傾向があります。未婚男性の死亡も早いですが、離別男性も74.6歳と早い。これが「男は一人では生きていけない」といわれる所以ゆえんでしょう。反対に、未婚女性は84.6歳と、むしろ一人でいるほうが長生きのようです。 こうした配偶関係別の寿命の違いは、大きくは食生活など生活習慣によるものが大きいのですが、もうひとつ男性より女性のほうが孤独耐性が強いことも影響があるでしょう』、「男性は死別も含み有配偶状態が長く続けば続くほど長生きの傾向があります。未婚男性の死亡も早いですが、離別男性も74.6歳と早い。これが「男は一人では生きていけない」といわれる所以ゆえんでしょう。反対に、未婚女性は84.6歳と、むしろ一人でいるほうが長生きのようです。 こうした配偶関係別の寿命の違いは、大きくは食生活など生活習慣によるものが大きいのですが、もうひとつ男性より女性のほうが孤独耐性が強いことも影響があるでしょう」、「男性」は「女性」よりも「孤独耐性が」弱いとは情けない限りだ。
・『50歳以上の未婚男性は40年で23倍に  特に、男性の場合、会社や家族という所属が失われてしまうと途方に暮れてしまう人が多いものです。これは、男性がより社会の中で「どこかに所属している」という帰属意識に依存してしまう傾向があるからです。 また、男性は離婚率と自殺率が強い正の相関がある点も、家族という所属を失った喪失感と関係がないとは言えないでしょう(〈「離婚男性の自殺率が異常に高い」なぜ日本の男性は妻から捨てられると死を選んでしまうのか〉参照)。 そもそも50歳以上の未婚人口は激増しています。国勢調査によれば、1980年における50歳以上の未婚男性人口はわずか17万人程度でした。それが、2020年には、約391万人へと23倍にも増大しています。女性のそれも、1980年の41万人から2020年251万人へと増えていますが、6倍増に過ぎないので、いかにこの40年間で50歳以上の未婚男性人口が急増したかがわかると思います。 この男女合わせて642万人もの50歳以上未婚人口ですが、これはこれからのソロ社会化にむけて避けては通れない課題となるでしょう。いうなれば「身寄りなき人口増加問題」です』、「男女合わせて642万人もの50歳以上未婚人口ですが、これはこれからのソロ社会化にむけて避けては通れない課題となるでしょう。いうなれば「身寄りなき人口増加問題」です」、暗いイメージだ。
・『「身寄りなき死」が続出する  同じ独身でも、婚歴有の死別や離別の場合は、子どもの家族など誰かしら身寄りのある人が多いと思われますが、生涯未婚であれば当然配偶者も子もいないし、本人が50歳を過ぎていれば親も鬼籍に入っていることも考えられ、さらに、昔ほど兄弟姉妹が多いわけではない環境の中で、まったく身寄りのない状態で死亡する可能性が高いということになります。 そもそも日本の福祉システムは、皆婚時代の流れを引きずり、家族がいる前提で作られています。家族がいないという生涯未婚者に対してはそのサポート体制がないといっても過言ではないでしょう。かつて互助機能を果たしていた地域のコミュニティも、一部の地方を除けば消滅しつつあります。血縁関係があったとしても、遠方に住む親戚との接点も希薄になっていれば、たとえ死亡したとしても、その引き取りを拒否されるケースも増えています。 さらに、身寄りのない未婚者は遺産の行方すら宙に浮いてしまいます。 最高裁判所によると、相続人不存在による相続財産が国庫に入った金額は約647億円(2021年度)にものぼるといいます。2001年度は約107億円だったので、20年で6倍増になっているわけです。これは未婚で身寄りがないがゆえに、老後の蓄えを気にして、節約した結果、生きているうちに使わずに亡くなってしまう場合もあるでしょうし、そもそも不動産を相続する相手もいないわけです』、「日本の福祉システムは、皆婚時代の流れを引きずり、家族がいる前提で作られています。家族がいないという生涯未婚者に対してはそのサポート体制がないといっても過言ではないでしょう。かつて互助機能を果たしていた地域のコミュニティも、一部の地方を除けば消滅しつつあります・・・相続人不存在による相続財産が国庫に入った金額は約647億円(2021年度)にものぼるといいます。2001年度は約107億円だったので、20年で6倍増になっているわけです。これは未婚で身寄りがないがゆえに、老後の蓄えを気にして、節約した結果、生きているうちに使わずに亡くなってしまう場合もあるでしょうし、そもそも不動産を相続する相手もいないわけです」、なるほど。
・『「所属」のない高齢者に社会的役割が必要  前述した通り、今現在でも50歳以上の未婚人口は642万人もいます。もちろん、この全員が身寄りがないわけではありませんが、今後未婚人口がさらに増加していく中で「身寄りのない高齢ソロ」の対応は大きな課題となるでしょう。 「どうせ一人なんだから、死んだ後のことは知ったことではない」という考えの人もいるかもしれませんが、一方で「死んだ後、よそ様に迷惑をかけたくないが、どうすればいいかわからない」と悩む人も多いでしょう。 死後の憂いをなくすことで、かえって安心して生きられるという面もあります。 長野県南箕輪村では、行政と連携し、2019年度に「身寄りのない方のエンディングに関する研究会」を発足したという動きもあります。こうした視点の取り組みを各自治体も国も目を向けるべき時にきているのではないでしょうか。 死後のことだけではなく、「所属」のない身寄りなき高齢者にとっての今の社会的役割の付与も大事です。自分の子や孫がいなくても、血がつながっていなくても、果たせる社会的役割はあります。むしろ行政には、増え続ける高齢ソロの社会的役割を実感できる環境作り、お膳立てが必要です』、「行政には、増え続ける高齢ソロの社会的役割を実感できる環境作り、お膳立てが必要です」、確かにその通りだ。
・『「つながり」は血縁や友人だけではない  奈良県橿原市にある「げんきカレー」という店では、お客が自分の会計に200円をプラスすると1枚チケットが発行されます。そのチケットを壁に貼ると、地域の子どもたちがそのチケットを利用してカレーを無料で食べることができるというシステムになっています。 血縁関係のある子や見知った誰か特定の子にカレーをごちそうするというだけではなく、自分の行動がどこかの見知らぬ子どもの笑顔を作れるかもしれないという喜びがそこにはあります。行動する良いきっかけにもなります。チケットを利用する子どもたちも、誰かの温もりを具体的に感じて感謝できるでしょう。 リアルに顔を見合わせて助け合うことだけが「人のつながり」ではありません。自分のしたことが巡り巡って誰かのためになるという、これは、今後所属だけではない人のつながりを作るという意味で、私の提唱する「接続するコミュニティ」のひとつの形でもあります。こうしたささいなお膳立てひとつでも、今後増え続ける身寄りのない高齢ソロの「生きる力」となるのかもしれません』、筆者が「提唱する「接続するコミュニティ」」とはよく分からないが、「自分のしたことが巡り巡って誰かのためになるという、これは、今後所属だけではない人のつながりを作るという意味」何やらつながりを作っていくというイメージは共感できそうだ。 
タグ:福祉問題一般 (その2)(「死体遺棄」「殺人未遂」に職員を走らせた福祉現場が模索する 再生への道、日本の福祉システムは「生涯独身」を想定していない…これから激増する「身寄りのない男たち」という大問題 行政のサポートはなく 遺産も宙に浮く) ダイヤモンド・オンライン みわよしこ氏による「「死体遺棄」「殺人未遂」に職員を走らせた福祉現場が模索する、再生への道」 「2019年の6月と12月、京都府向日市と滋賀県米原市において、福祉事務所の現職ケースワーカーが刑事事件で逮捕された。ケースワーカーであった向日市職員のXさんと米原市職員のYさんは、いずれも当時20歳代の男性であり、人柄にも能力にも定評があった。 向日市のXさんは、元暴力団組員で傷害致死などの前科を持つ50歳代の男性受給者を担当していた。男性は、約1年半にわたって不当要求をエスカレートさせた末、同居していた女性に暴行を加えて死なせた。さらに、担当ケースワーカーだったXさんを脅迫して協力させ、女性の遺体を遺 棄容疑で起訴されたXさんと、殺人未遂容疑で起訴されたYさんは、2020年に執行猶予付き判決を言い渡された」、「ケースワーカーであった向日市職員のXさんと米原市職員のYさんは、いずれも当時20歳代の男性であり、人柄にも能力にも定評があった」、 上司との関係が記載されてないが、どういう事情があったのだろう。そもそも、2ケースとも「暴力団」がらみなのに、新人に担当させる無責任さには、呆れ果てる。 「向日市のXさんは、上司に毅然とした対処を要望し、警察との連携も求めた。また、人事異動も希望した。米原市のYさんは「140世帯も担当できない」と上司に訴え、ケースワーカーの増員を求めた。職場の中での、せめてもの闘いであろう。しかし、2人の要望や訴えが実現することはなかった」、いずれの「上司」も逃げ腰で、若い担当者任せにしたのでは、事件は起きるべくして起きたといえよう。 「「組織のリスクマネジメントとしては……結局のところ、職員を孤立させないことでしょう・・・とあるが、担当者から相談を受けても逃げ腰というのは、「リスクマネジメント」以前の問題だ。 「責任感のない上司」に対しては、徹底的な調査で問題を放置した責任を追及した上で、厳しい処分を行うことで対処するほかなさそうだ。 ここでの「2つの事件」は余りに特殊なケースだと思う。 PRESIDENT ONLINE 荒川 和久氏による「日本の福祉システムは「生涯独身」を想定していない…これから激増する「身寄りのない男たち」という大問題 行政のサポートはなく、遺産も宙に浮く」 「日本の人口減少は「少子化」というよりもこの「多死化」によって促進されます」、「多死化」はイメージがが暗過ぎるので、「少子化」が使われるのだろう。 「未婚男性の死亡中央値は、今までよりは多少延び、71.1歳とかろうじて70歳を超えました」、なるほど。 「男性は死別も含み有配偶状態が長く続けば続くほど長生きの傾向があります。未婚男性の死亡も早いですが、離別男性も74.6歳と早い。これが「男は一人では生きていけない」といわれる所以ゆえんでしょう。反対に、未婚女性は84.6歳と、むしろ一人でいるほうが長生きのようです。 こうした配偶関係別の寿命の違いは、大きくは食生活など生活習慣によるものが大きいのですが、もうひとつ男性より女性のほうが孤独耐性が強いことも影響があるでしょう」、「男性」は「女性」よりも「孤独耐性が」弱いとは情けない限りだ。 「男女合わせて642万人もの50歳以上未婚人口ですが、これはこれからのソロ社会化にむけて避けては通れない課題となるでしょう。いうなれば「身寄りなき人口増加問題」です」、暗いイメージだ。 「日本の福祉システムは、皆婚時代の流れを引きずり、家族がいる前提で作られています。家族がいないという生涯未婚者に対してはそのサポート体制がないといっても過言ではないでしょう。かつて互助機能を果たしていた地域のコミュニティも、一部の地方を除けば消滅しつつあります・・・相続人不存在による相続財産が国庫に入った金額は約647億円(2021年度)にものぼるといいます。 2001年度は約107億円だったので、20年で6倍増になっているわけです。これは未婚で身寄りがないがゆえに、老後の蓄えを気にして、節約した結果、生きているうちに使わずに亡くなってしまう場合もあるでしょうし、そもそも不動産を相続する相手もいないわけです」、なるほど。 「行政には、増え続ける高齢ソロの社会的役割を実感できる環境作り、お膳立てが必要です」、確かにその通りだ。 筆者が「提唱する「接続するコミュニティ」」とはよく分からないが、「自分のしたことが巡り巡って誰かのためになるという、これは、今後所属だけではない人のつながりを作るという意味」何やらつながりを作っていくというイメージは共感できそうだ。
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介護施設(老人ホーム)問題(その7)(90代の母親は突然退去を迫られた 高級老人ホームで遭遇した「理不尽」とは 入居金1億円超、「看取りまでお任せ」が売り物でも安心してはいけない、虐待で命の危険も…富裕層向け高級老人ホームの職員が告発する「ヤバすぎる不祥事」、70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!) [社会]

介護施設(老人ホーム)問題については、2022年5月13日に取上げた。今日は、(その7)(90代の母親は突然退去を迫られた 高級老人ホームで遭遇した「理不尽」とは 入居金1億円超、「看取りまでお任せ」が売り物でも安心してはいけない、虐待で命の危険も…富裕層向け高級老人ホームの職員が告発する「ヤバすぎる不祥事」、70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!)である。

先ずは、昨年3月17日付けJBPressが掲載したフリーライターの森田 聡子氏による「90代の母親は突然退去を迫られた、高級老人ホームで遭遇した「理不尽」とは 入居金1億円超、「看取りまでお任せ」が売り物でも安心してはいけない」、を紹介しよう。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/78693#goog_rewarded
・『高齢社会の進展を背景に近年首都圏に増えているのが、裕福な高齢者を対象とした高級老人ホームだ。自立が難しくなった時に備え介護棟を併設する施設も多い。80歳時点の入居でも入居一時金として数千万円がかかるケースが一般的だが、大枚をはたいたにもかかわらず「看取りまでお任せ」が叶わない場合もある。90代の母親を23区内の施設に入居させた男性の実体験から、こうした施設の現実と思わぬ落とし穴を考えてみたい』、興味深そうだ。
・『「安心、健やかなシニアライフを満喫」とアピール  高級ホテルを思わせる広々としたエントランスホール。そこには輸入物のテーブルやソファが置かれ、高い天井では豪華なシャンデリアがまばゆい輝きを放つ。イベントスペースには四季折々の飾りつけが施され、コンサートや講演会などが頻繁に催されている。フロントにはシックな制服に身を包んだコンシェルジュが待機し入居者のサポートに当たる——。 「365日24時間看護師が常駐していて安心して健やかなシニアライフを満喫できる」 「自立が困難になったら併設する介護棟に移って手厚い介護が受けられる」 この施設の最大のアピールポイントだ。 自立したシニアが暮らす居室も最新の分譲マンションのよう。専有面積はワンルーム40m2弱から2LDK60m2強まで、シニアのひとり暮らしや夫婦2人なら程よい広さと言えるだろう。 日々の食事はホテルのメインダイニングのようなレストランで、高齢者の健康や味覚に配慮したメニューが朝・昼・晩と供される。節句や七夕、クリスマス、正月といったイベントには、特別メニューも用意されるという。 最寄り駅までは毎日数本の送迎バスが運行されており、近隣の人気スポットに出かけてランチや買い物を楽しむ入居者も多い』、なかなか優雅な暮らし向きのようだ。
・『入居者は“上級国民”ばかり  まさに憧れのシニアライフを体現した格好の施設だ。都内の人気エリアということもあり、入居者は相応の費用負担が必要になる。 居室の広さにもよるが、80歳入居で一時金が3000万円以上(別途月額利用料)、月払いにするのであれば支払いはおよそ40万円以上に上る。60歳入居なら、一時金だけで億を超える。 結果的に入居者は上場企業の役員経験者や医師、士業のエリートなど、いわゆる“上級国民”ばかりだ。 都内に住む男性Aさんの90代になる母親がこの施設に引っ越したのは、6年ほど前。夫(Aさんの父親)が亡くなった年のことだった。 Aさんの両親は共働きの公務員で暮らしぶりも質素だったため、父親の遺産は1億円近かった。母親にも同程度の資産がある。 Aさんは自宅マンションから2駅ほど離れた閑静な住宅地にこの施設がオープンすることを知り、母親を伴って何度か見学に足を運んだ上で正式に入居を決定した。 「見守りや健康面でのサポート体制と最期まで面倒を見てくれる安心感、そして運営が有名な大手不動産会社のグループ企業であることが決め手になった」』、「居室の広さにもよるが、80歳入居で一時金が3000万円以上(別途月額利用料)、月払いにするのであれば支払いはおよそ40万円以上に上る。60歳入居なら、一時金だけで億を超える。 結果的に入居者は上場企業の役員経験者や医師、士業のエリートなど、いわゆる“上級国民”ばかりだ」、「入居者は上場企業の役員経験者や医師、士業のエリートなど、いわゆる“上級国民”ばかりだ」、なるほど。
・『コロナ禍で様相が一変  入居者は単身女性が圧倒的に多く、東京の下町育ちの母親は当初「山の手の奥様方」との付き合いに戸惑っていたという。  それでも、生来の社交性を発揮するうちに親しい仲間ができ、施設での生活を楽しむようになった。Aさんが施設を訪れるたびに、施設であった出来事を面白おかしく話してくれたという。 施設内には当初、遠方から訪れた家族が安価で宿泊できるゲストルームがあったのだが、急遽、居室に改装されることになった。それだけ入居希望者が多かったためだ。 大浴場もあり、母親は毎日入りに行くのを楽しみにしていたのだが、認知機能が低下した入居者が洗い場や浴槽内で粗相をしてしまう事件が頻発し、大浴場通いを止めることにしたそうだ。 はじめの2~3年はそんな他愛もない話題が多かったのだが、コロナ禍に入って様相が一変する。 母親が楽しみにしていた習い事の教室やイベントは次々中止となった。それ以上に「親しいお友達がいなくなったのがつらい」とこぼしはじめた』、「コロナ禍に入って様相が一変する。 母親が楽しみにしていた習い事の教室やイベントは次々中止となった。それ以上に「親しいお友達がいなくなったのがつらい」とこぼしはじめた」、なるほど。
・『ある日突然いなくなる「都落ち」  よくよく聞いてみると、コロナ禍の影響で家業が傾いたり、子供が大幅減収になったりして月払いの利用料が払えなくなり、やむなく他の施設に移っていったのだという。 入居者仲間ではそれを「都落ち」と呼んでいた。 「都落ちする人は本当に、ある日突然いなくなるの。気位の高い人ばかりだから、人にあれこれ言われたくないんでしょうね」と母親は寂しそうに話してくれた。 とはいうものの、当人は内緒にしたくても、この手の話が瞬く間に広がってしまうのがこうした施設の常だ。母親が最もショックだったのは、特に親しかった女性が都落ちした時だという。 そして昨冬、今度はAさんの母親がとんでもない理不尽な事態に遭遇することになった。 母親は以前、腸の病気を患ったことがあり、気をつけていたのだが、突然腸閉塞と腎不全を併発してしまう。一時は生命も危ぶまれるような状態に陥ったが、緊急搬送された大病院で応急処置を受け、一命を取り留める。 その際、栄養の吸収状態が悪いからと医師の勧めで高カロリー輸液を投与するためにCVポート(皮下埋め込み型中心静脈アクセスポート)を装着することになった。 これがその後のトラブルの引き金となる』、「栄養の吸収状態が悪いからと医師の勧めで高カロリー輸液を投与するためにCVポート(皮下埋め込み型中心静脈アクセスポート)を装着することになった。 これがその後のトラブルの引き金となる」、なるほど。
・『「さっさと出て行ってくれということですよ」  幸い母親の体調は順調に回復へと向かったが、退院が視野に入ってきたある日、Aさんに施設から電話がかかってきた。電話の主は施設の看護師だった。 「当施設の規定でCVポートを装着した方は受け入れられません」 突然の通告に驚き、施設に説明を求めたが、数日後、面会した施設長から入居一時金の返還額が書かれた書類が一枚渡されただけだった。 「要は、さっさと出て行ってくれということですよ。でも、おかしくないですか? 最期まで面倒を見るといっておきながら施設の規定でできないというのなら、代替施設くらい紹介してくれてもいいじゃないですか。そもそも、病院は施設のすぐ近くなのに、施設の看護師は一度として病院に足を運んだ様子がない。病院からの退院の打診の電話を受けて、慌てて僕に連絡してきたようなんです」 この申し出には病院側も驚いたようだ。困惑するAさんに担当看護師やケースワーカーが親身になって相談に乗ってくれて、幸運にも2週間後、母親は近隣の別の介護施設に移ることができた。 何軒かの施設を下見する中で、Aさんは気になる話を聞いた』、「幸運にも2週間後、母親は近隣の別の介護施設に移ることができた」、なるほど。
・『大手不動産系は「ハコが立派」とされるが  「大手不動産さん系の施設はハコ(建物や設備)が立派ですから、都会生活に慣れ親しんだ元気な高齢者が暮らすにはいいでしょう。半面、専門外の介護については正直あまりノウハウがないようです」 「あそこの介護棟も最初はCVポートの患者さんを受け入れていたはずですが、輸液量や滴下時間の管理に加え合併症対策にも注意が必要になるCVポートは無理だと判断するようになったんじゃなかったかな」』、「大手不動産さん系の施設はハコ(建物や設備)が立派ですから、都会生活に慣れ親しんだ元気な高齢者が暮らすにはいいでしょう。半面、専門外の介護については正直あまりノウハウがないようです」、これでは肝心の役には立たないようだ。
・『最初はCVポートの患者を受け入れていた?  この一言に引っかかりを覚えた男性が入居時の契約書を引っ張り出して確認したところ、確かにCVポートの装着は除外事項となっていなかった。 不審に思った男性が施設に問い合わせたところ、電話に出た看護師は「確かに以前は受け入れていましたが、今はダメなんです」と繰り返すばかり。 「お宅が無理なら、代わりの施設を探す手伝いくらいはしてくれてもいいんじゃないですか」と嫌味を言うと、後日、申し訳程度に数軒の施設名を挙げてきたという。 新しい施設に移った母親は、前の施設で親しくしていた仲間に別れも告げずに転居したことを気にしていた。身動きの取れない母親の代わりに挨拶に向かった先で、Aさんはさらに衝撃的な話を耳にする』、「最初はCVポートの患者を受け入れていた」が、「今はダメなんです」、なるほど。
・『「あそこでは絶対に死にたくない」  もともと夫婦で入居していたその女性は2年ほど前に施設で夫を亡くしていた。医療従事者だった夫は介護棟での対応を嘆き、「あそこでは絶対に死にたくない」と女性の過ごす居室に戻って息を引き取ったという。 人手不足のためか、マニュアルやサポート体制が不十分なためか、原因ははっきりわからないが、結果として、要介護者が望むようなサービスは提供できていなかったようだ。 女性の夫のような医療従事者なら、なおさらその“質”が気になったことだろう。ましてや、そこは年金程度の金額で入れる特別養護老人ホームではない。70代で入居したとすれば、夫だけでも数千万円単位のお金を施設に落としているはずだ。 「だから、あなたのお母様は今出ていって正解だったかもしれないわよ」 そんな女性の言葉に、Aさんは何とも言えない気持ちになったという。 これは決して対岸の火事ではない』、「医療従事者だった夫は介護棟での対応を嘆き、「あそこでは絶対に死にたくない」と女性の過ごす居室に戻って息を引き取ったという」、そこまで元「医療従事者」に言われるとはよほど酷いのだろう。
・『都市部の介護人手不足は深刻さを増す  近年、都内や首都圏の再開発エリアなどに、こうした高所得者層向け高級老人ホームが林立している。 多くは前述のような「ターミナルケアまで対応するから安心」を売りにしているが、巨額の入居金を負担すれば最期まで手厚い介護が受けられると考えるのは早計かもしれない。 介護業界の人材難が叫ばれて久しいが、医療業界と異なり、より人手不足が深刻なのは地方よりもむしろ都市部の方だ。 厚生労働省の資料によると、ホームヘルパーや介護支援専門員、介護福祉士など、介護関係の職種の有効求人倍率は、多くの都道府県が4倍以内に収まる中で、東京(6.97倍)や愛知(6.49倍)の数値が突出している。 出所:社会保障審議会・介護給付費分科会の資料「介護人材の処遇改善について」 背景には、地方ではすでに高齢化が進行したのに対し、人口の集中する都市部はむしろこれから本格化していくことが指摘されている。 2025年には、日本の人口の8%弱を占める団塊の世代(1947~1949年生まれ)が全員後期高齢者(75歳以上)に移行する。そこから、高齢者人口がピークを迎える2040年頃までは都市部で介護難民が頻出する可能性がある。 自宅の近くで親を看取りたいと考えるなら、あるいは、自身が高齢になっても生活利便性の高い都市部を離れたくないのなら、施設任せにせず「我が家の介護プラン」も練っておく必要がありそうだ』、「自身が高齢になっても生活利便性の高い都市部を離れたくないのなら、施設任せにせず「我が家の介護プラン」も練っておく必要がありそうだ」、大作業になりそうだが、手を抜く訳にはいかない。

次に、昨年5月1日付け現代ビジネスが掲載したノンフィクションライターの清水 芽々氏による「虐待で命の危険も…富裕層向け高級老人ホームの職員が告発する「ヤバすぎる不祥事」」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/109547?imp=0
・『不祥事が起きても…  未曾有の高齢化社会にある日本。2000年に制定された「介護保険法」をきっかけに国内の高齢者施設は増加の一途にあり、もっとも数が多いとされる有料老人ホームは1万3525施設(厚生労働省調べ)。利用目的により、介護型・住宅型と分かれており、入居一時金(初期費用)の平均は介護型で353.8万円、住宅型で73.4万円となっている(ちなみに中央値は介護型で30万円、住宅型で5.8万円)。 用途や設備によってピンキリの老人ホーム。高級と言われる老人ホームには何千万という入居一時金が必要になり、億を越える施設も珍しくない。月額の利用料も当然の如く、数百万円かかる。 ゴージャスな設備に囲まれ、超一流シェフによる料理が味わえ、様々なイベントやアクティビティを楽しめ、クオリティの高いケアを受けられる高級老人ホーム。 当然利用者は富裕層に限られ、個人情報の流出などもってのほか。そのプライバシーは分厚いカーテンで守られているわけだが、その秘匿性ゆえ、不祥事が起きても表沙汰になりにくいという性質がある。 施設の沽券に関わるだけでなく、場合によっては管理責任を問われる、事故や事件などの不祥事。本来ならば闇から闇へ葬られるのだが、 「隠ぺいすることは新たな被害者を生みかねない」「入居を考えている人には内情を知る権利がある」として、守秘義務の掟を破り、告発に立ち上がった介護スタッフがいる。 「高級老人ホーム」での勤務経験を持つ彼らが暴露した驚きの事件の数々。 にわかには信じ難い、その衝撃の告白を紹介する。(*告発者の特定を避けるため、一部内容や名前を改変してあります』、「「隠ぺいすることは新たな被害者を生みかねない」「入居を考えている人には内情を知る権利がある」として、守秘義務の掟を破り、告発に立ち上がった介護スタッフがいる。 「高級老人ホーム」での勤務経験を持つ彼らが暴露した驚きの事件の数々」、大いに参考になりそうだ。
・『スタッフを巻き込んで流血事件  <告発者一人目:野村百合香さん(仮名・29歳) 高級老人ホーム「S」> 私が訴えたいのは風紀の乱れです。私の勤務先は60代後半から70代の方や夫婦で入居されてる方が多いのですが、比較的若いせいか、ヒマを持て余すからなのかわかりませんが、不倫が日常化しています。おとな同士の話ですし、他人が口を挟むことじゃないのはわかりますが、狭い世界の出来事ですので、他の入居者さんの間ですぐ噂になります。 ご主人の不倫が周りに知れ渡ったことで人目を避けるようになり、ひとりで部屋に引きこもるようになった結果、認知症になってしまった60代の奥様がいます。その逆のパターンですと、奥様の不倫を知ったご主人が相手の男性の部屋に押しかけて乱闘騒ぎになったりもしています。 スワッピングっていうんでしょうか、複数のご夫婦が相手を交換して一夜を過ごす例もあり、これが頻繁だったため「公序良俗に反するのではないか?」と他の入居者さんからクレームが来たり「こんな不道徳な場所には居られない」と退居者が続出したこともあります。 施設側としては、騒音など、「集団生活に支障が出る」範囲については注意できてもプライベートに関しては口出しができません。 入居者同士ではなく、スタッフが絡んでしまったこともあります。30代の既婚の女性ヘルパーA子が業務時間外に70代の独身男性入居者Bさんの部屋に出入りしているのが防犯カメラに映り、ふたりの不倫関係が発覚しました。 Bさんの方は厳重注意で済みましたが、A子の方は「業務上の重大なルール違反」があったとして解雇。彼女は「パパ活」みたいな感じでBさんと付き合ってたようなんですけど、Bさんの方が本気になってしまったみたいで、「よくも俺たちの仲を引き裂いたな!」と包丁を持って管理事務所に乗り込んで来たんです。 まっさきに対応した施設長は首を切り付けられ、「あと数センチズレていたら頸動脈が切れて失血死していた」という大怪我をしましたし、Bさんを押さえつけようとした男性スタッフは逆に振り飛ばされて壁に叩きつけられ、手首の骨を折りました。部屋中に血が飛び散るし、悲鳴と怒号が飛び交うという地獄絵図でしたよ。 でも警察沙汰にしていないです。「入居者保護の観点から」とか言ってましたけど、Bさんのご家族の意向とスキャンダルを嫌う入居者の総意みたいです。Bさんのご家族からは施設に慰謝料が支払われたそうですが、その詳細については知らされていません』、「施設長は首を切り付けられ、「あと数センチズレていたら頸動脈が切れて失血死していた」という大怪我をしましたし、Bさんを押さえつけようとした男性スタッフは逆に振り飛ばされて壁に叩きつけられ、手首の骨を折りました。部屋中に血が飛び散るし、悲鳴と怒号が飛び交うという地獄絵図でしたよ」、老人ホームでも男女関係から問題が大きくなるとは困ったことだ。
・『階段から落とされ、浴槽に沈められ…  <告発者二人目:佐藤茜さん(仮名・35歳) 高級老人ホーム「M」> 世間では介護職員による高齢者への虐待ばかりがニュースになりますが、その逆のパターン、つまり高齢者による介護職員への虐待というか、加害について告発します。 私のところの施設は介護付きなので認知症の方がけっこういらっしゃいまして、DVのような事件はしょっちゅう起こってます。高齢者といえども、意外と力が強いんですよ。特に認知症の方はコントロールがきかないので、相手をする職員はケガが絶えません。手当だけで済むようなケガならまだマシで、時には命の危険にさらされることもあります。 実例をあげますと、Aさんという80代の男性がおむつ交換中に部屋を出て行ってしまい、それを追いかけた男性ヘルパーともみ合いになった挙句、Aさんが彼を階段から突き落としたことがありました。階段を転がり落ちた彼は打ちどころが悪く、意識不明のまま病院へ搬送されましたが、後遺症で下半身が不自由になってしまいました。 入浴介助中、女性ヘルパーの身体を触ったり、服を脱がせようとした70代の男性入居者Bさんを咎めた男性ヘルパーが逆ギレしたBさんに力まかせに首を掴まれ、浴槽に沈められたこともありました。 ヘタをすればヘルパーが溺死していたかも知れないのに、事件化はされません。入居者によってなんらかの被害を被った職員には、見舞金が支払われて終わりです。見舞金の出所は入居者からの預り金。懐がまったく痛まないこともあってか、施設側も本気で防止策に取り組んでくれません。これが「知られざる現実」なんです。 衝撃の告白を紹介したが、これらはまだ氷山の一角。後編『70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!』で、引き続き告発の声を紹介する』、「Aさんという80代の男性がおむつ交換中に部屋を出て行ってしまい、それを追いかけた男性ヘルパーともみ合いになった挙句、Aさんが彼を階段から突き落としたことがありました。階段を転がり落ちた彼は打ちどころが悪く、意識不明のまま病院へ搬送されましたが、後遺症で下半身が不自由になってしまいました」、こんな悲劇が起こり得るとは驚かされた。

第三に、昨年5月1日付け現代ビジネスが掲載したノンフィクションライターの清水 芽々氏による「70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/109548?imp=0
・『未曾有の高齢化社会にある日本。高齢者施設は増加の一途にあるが、用途や設備によって老人ホームの質はピンキリだ。 高級老人ホームの利用者は富裕層に限られ、個人情報の流出などもってのほか。そのプライバシーは分厚いカーテンで守られているわけだが、その秘匿性ゆえ、不祥事が起きても表沙汰になりにくいという性質がある。 前編『流血事件、入居者からの虐待で命の危険も…富裕層向け高級老人ホームの職員が決死の覚悟で告発する「ヤバすぎる不祥事」』では、「高級老人ホーム」での勤務経験を持つスタッフらが実際に遭遇した不祥事を暴露。その衝撃の告白を引き続きご紹介する。 (*告発者の特定を避けるため、一部内容や名前を改変してあります。)』、興味深そうだ。
・『コントロールが利かなくなって  <告発者三人目:吉岡美智子さん(仮名・47歳) 高級老人ホーム「T」> 私が一番許せないのは男性入居者による女性職員へのレイプ事件です。未遂を含めれば年間に5、6件は発生しています。公にアナウンスしてるわけではありませんが、うちの施設は若くてキレイな女性スタッフの在籍が売りなんです。 特に男性入居者を優先して担当します。認知症になると、本能的な部分が強くなりがちで、食事や睡眠、性欲などの欲望がコントロールできなくなることが多いんですが、そういう男性に若い女性を担当させるのが危険だということは誰でもわかります。) 施設の方でも居室に立ち入る時は女性はひとりにせず、なるべく男性スタッフも同行するように指導しているんですが、入居男性の中には、わざと用事を言いつけたりして男性スタッフを部屋から追い出し、女性スタッフとふたりきりになろうと企てる例が腐るほどあります。高齢とはいえ男性の力に女性はかないません。 生々しい話になりますが、高齢男性の場合、レイプに及んだとしても射精まで至る例は稀で、妊娠などの最悪なことにはなりにくいものの、女性にしてみれば精神的なショックははかりきれません。これは未遂でも一緒です。 ある男性経験のない女性スタッフは被害に遭ったことで心を病んでしまいました。被害に遭った女性スタッフには事件を口外しないという誓約書を書かせる代わりに特別休暇&特別手当、もしくは色をつけた退職金が支払われます。うちは条件が良いので求人を出せば若い女性がたくさん集まりますけど、私には生贄にしか見えません』、「男性入居者による女性職員へのレイプ事件です。未遂を含めれば年間に5、6件は発生しています・・・うちの施設は若くてキレイな女性スタッフの在籍が売りなんです。 特に男性入居者を優先して担当します」、こんなフザケタ施設であれば、「レイプ事件」の頻発も頷ける。
・『入居者の死の真相を…  <告発者四人目:寺尾和樹さん(仮名:34歳) 高級老人ホーム「X」>  僕の勤めている施設ではコロナ禍の約3年間、コロナ以外の理由で何人もの方が亡くなっていて、そのうち2名の死亡について虚偽の報告がされています。 まず一人目のA子さん。80代の女性で認知症だったんですが、浴室にヘルパーが置き忘れた洗剤を部屋に持ち込んで誤飲してしまったんです。たまたま現場を見ていた男性スタッフ(ヘルパーではありません)が吐き出させようとしたら、A子さんは吐しゃ物をノドに詰まらせてしまったようなんです。 スタッフが慌ててヘルパーや看護師を呼びましたが、生憎みんな手が離せず。A子さんは窒息死してしまいました。でも遺族の方には「誤嚥性肺炎で亡くなった」と伝えています。) 二人目は70代の男性Bさん。 ある寒い冬の晩のことです。徘徊癖のあったBさんは、駐車場に忘れ物を取りに行った職員が鍵を開けたままにしていた一瞬の隙に通用口から外に出て行ってしまいました。うちの施設は24時間警備室で防犯カメラを監視していますが、運の悪いことにBさんが出て行った様子を警備員もたまたま見落としていたんです。 朝の見回りの時にBさんの不在に気付いたスタッフが総出で探したところ、敷地内で凍死しているBさんが発見されましたが、遺族には急性心不全という説明をしていました。 コロナ禍のため、おふたり共遺族と対面したのは荼毘に付された後。解剖でもすれば死因についての真相は究明されるはずなのに、それをする時間がありませんでした。 もともと不都合なことは揉み消すという隠ぺい体質の施設ではありましたが、コロナ禍をきっかけに追い打ちがかかったような気がします』、「一人目のA子さん。80代の女性で認知症だったんですが、浴室にヘルパーが置き忘れた洗剤を部屋に持ち込んで誤飲してしまったんです。たまたま現場を見ていた男性スタッフ(ヘルパーではありません)が吐き出させようとしたら、A子さんは吐しゃ物をノドに詰まらせてしまったようなんです。 スタッフが慌ててヘルパーや看護師を呼びましたが、生憎みんな手が離せず。A子さんは窒息死してしまいました。でも遺族の方には「誤嚥性肺炎で亡くなった」と伝えています・・・二人目は70代の男性Bさん。 ある寒い冬の晩のことです。徘徊癖のあったBさんは、駐車場に忘れ物を取りに行った職員が鍵を開けたままにしていた一瞬の隙に通用口から外に出て行ってしまいました。うちの施設は24時間警備室で防犯カメラを監視していますが、運の悪いことにBさんが出て行った様子を警備員もたまたま見落としていたんです。 朝の見回りの時にBさんの不在に気付いたスタッフが総出で探したところ、敷地内で凍死しているBさんが発見されましたが、遺族には急性心不全という説明をしていました」、コロナ禍がいい言い訳のネタを提供したようだ。
・『「氷山の一角」  好むと好まざるとに関わらず、事件の傍観者になってしまった介護職員たちは贖罪の意味も込めて告発してくれたのだが、長く介護の現場に携わる介護福祉士やケアマネージャーからは「こんなものは氷山の一角」という声も届いている。 「高齢者施設における事件がなかなか表面化しない背景には、高齢者を『金のなる木』としか見ていない悪質な事業者の他に、無関心な家族の存在があります。高齢者が施設に入ったことで、あたかも『厄介払いができた』ように家族が考えてしまうのは大変嘆かわしいことです。高齢者施設は姥捨て山ではありませんし、介護者や職員が犠牲になるような施設は撲滅させないといけません」(ケアマネージャー) 高齢者の人権や尊厳を守りつつ、介護の現場が安心・安全な働きやすいものになるための課題に、この国はもっと真剣に取り組むべきであろう』、「長く介護の現場に携わる介護福祉士やケアマネージャーからは「こんなものは氷山の一角」という声も届いている。 「高齢者施設における事件がなかなか表面化しない背景には、高齢者を『金のなる木』としか見ていない悪質な事業者の他に、無関心な家族の存在があります。高齢者が施設に入ったことで、あたかも『厄介払いができた』ように家族が考えてしまうのは大変嘆かわしいことです。高齢者施設は姥捨て山ではありませんし、介護者や職員が犠牲になるような施設は撲滅させないといけません」、その通りだ。『厄介払いができた』という意味では、「高齢者施設」と同様に障害者保護施設も該当する。家族も責任を持って監視する役割を放棄してはならない。
タグ:介護施設(老人ホーム)問題 (その7)(90代の母親は突然退去を迫られた 高級老人ホームで遭遇した「理不尽」とは 入居金1億円超、「看取りまでお任せ」が売り物でも安心してはいけない、虐待で命の危険も…富裕層向け高級老人ホームの職員が告発する「ヤバすぎる不祥事」、70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白!) JBPRESS 森田 聡子氏による「90代の母親は突然退去を迫られた、高級老人ホームで遭遇した「理不尽」とは 入居金1億円超、「看取りまでお任せ」が売り物でも安心してはいけない」 なかなか優雅な暮らし向きのようだ。 「入居者は上場企業の役員経験者や医師、士業のエリートなど、いわゆる“上級国民”ばかりだ」、なるほど。 「コロナ禍に入って様相が一変する。 母親が楽しみにしていた習い事の教室やイベントは次々中止となった。それ以上に「親しいお友達がいなくなったのがつらい」とこぼしはじめた」、なるほど。 「栄養の吸収状態が悪いからと医師の勧めで高カロリー輸液を投与するためにCVポート(皮下埋め込み型中心静脈アクセスポート)を装着することになった。 これがその後のトラブルの引き金となる」、なるほど。 「幸運にも2週間後、母親は近隣の別の介護施設に移ることができた」、なるほど。 「大手不動産さん系の施設はハコ(建物や設備)が立派ですから、都会生活に慣れ親しんだ元気な高齢者が暮らすにはいいでしょう。半面、専門外の介護については正直あまりノウハウがないようです」、これでは肝心の役には立たないようだ。 「最初はCVポートの患者を受け入れていた」が、「今はダメなんです」、なるほど。 「医療従事者だった夫は介護棟での対応を嘆き、「あそこでは絶対に死にたくない」と女性の過ごす居室に戻って息を引き取ったという」、そこまで元「医療従事者」に言われるとはよほど酷いのだろう。 「自身が高齢になっても生活利便性の高い都市部を離れたくないのなら、施設任せにせず「我が家の介護プラン」も練っておく必要がありそうだ」、大作業になりそうだが、手を抜く訳にはいかない。 現代ビジネス 清水 芽々氏による「虐待で命の危険も…富裕層向け高級老人ホームの職員が告発する「ヤバすぎる不祥事」」 「「隠ぺいすることは新たな被害者を生みかねない」「入居を考えている人には内情を知る権利がある」として、守秘義務の掟を破り、告発に立ち上がった介護スタッフがいる。 「高級老人ホーム」での勤務経験を持つ彼らが暴露した驚きの事件の数々」、大いに参考になりそうだ。 「施設長は首を切り付けられ、「あと数センチズレていたら頸動脈が切れて失血死していた」という大怪我をしましたし、Bさんを押さえつけようとした男性スタッフは逆に振り飛ばされて壁に叩きつけられ、手首の骨を折りました。部屋中に血が飛び散るし、悲鳴と怒号が飛び交うという地獄絵図でしたよ」、老人ホームでも男女関係から問題が大きくなるとは困ったことだ。 「Aさんという80代の男性がおむつ交換中に部屋を出て行ってしまい、それを追いかけた男性ヘルパーともみ合いになった挙句、Aさんが彼を階段から突き落としたことがありました。階段を転がり落ちた彼は打ちどころが悪く、意識不明のまま病院へ搬送されましたが、後遺症で下半身が不自由になってしまいました」、こんな悲劇が起こり得るとは驚かされた。 清水 芽々氏による「70代による強姦未遂に事故ごまかし……高級老人ホームで発生した「闇に葬られた大惨事」を職員が告白! 「男性入居者による女性職員へのレイプ事件です。未遂を含めれば年間に5、6件は発生しています・・・うちの施設は若くてキレイな女性スタッフの在籍が売りなんです。 特に男性入居者を優先して担当します」、こんなフザケタ施設であれば、「レイプ事件」の頻発も頷ける。 「一人目のA子さん。80代の女性で認知症だったんですが、浴室にヘルパーが置き忘れた洗剤を部屋に持ち込んで誤飲してしまったんです。たまたま現場を見ていた男性スタッフ(ヘルパーではありません)が吐き出させようとしたら、A子さんは吐しゃ物をノドに詰まらせてしまったようなんです。 スタッフが慌ててヘルパーや看護師を呼びましたが、生憎みんな手が離せず。A子さんは窒息死してしまいました。でも遺族の方には「誤嚥性肺炎で亡くなった」と伝えています・・・二人目は70代の男性Bさん。 ある寒い冬の晩のことです。徘徊癖のあったBさんは、駐車場に忘れ物を取りに行った職員が鍵を開けたままにしていた一瞬の隙に通用口から外に出て行ってしまいました。うちの施設は24時間警備室で防犯カメラを監視していますが、運の悪いことにBさんが出て行った様子を警備員もたまたま見落としていたんです。 朝の見回りの時にBさんの不在に気付いたスタッフが総出で探したところ、敷地内で凍死しているBさんが発見されましたが、遺族には急性心不全という説明をしていました」、コロナ禍がいい言い訳のネタを提供したようだ。 「長く介護の現場に携わる介護福祉士やケアマネージャーからは「こんなものは氷山の一角」という声も届いている。 「高齢者施設における事件がなかなか表面化しない背景には、高齢者を『金のなる木』としか見ていない悪質な事業者の他に、無関心な家族の存在があります。高齢者が施設に入ったことで、あたかも『厄介払いができた』ように家族が考えてしまうのは大変嘆かわしいことです。高齢者施設は姥捨て山ではありませんし、介護者や職員が犠牲になるような施設は撲滅させないといけません」、その通りだ。 『厄介払いができた』という意味では、「高齢者施設」と同様に障害者保護施設も該当する。家族も責任を持って監視する役割を放棄してはならない。
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詐欺(その1)(竹田恒泰氏〝M資金勧誘 受けた過去告白「マッカーサーの資金が…」「特殊な液をかけると…」、楽天部長は98億円 ソフトバンク部長は12億円…なぜ「大企業の部長クラス」は巨額詐欺に手を染めやすいのか 高い自己効力感が不正への罪悪感を希薄化する) [社会]

今日は、詐欺(その1)(竹田恒泰氏〝M資金勧誘 受けた過去告白「マッカーサーの資金が…」「特殊な液をかけると…」、楽天部長は98億円 ソフトバンク部長は12億円…なぜ「大企業の部長クラス」は巨額詐欺に手を染めやすいのか 高い自己効力感が不正への罪悪感を希薄化する)を取上げよう。

先ずは、昨年3月5日付け東スポWEB「竹田恒泰氏〝M資金勧誘〟受けた過去告白「マッカーサーの資金が…」「特殊な液をかけると…」」を紹介しよう。
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/255879
・『作家の竹田恒泰氏が5日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演。〝M資金詐欺〟の被害に遭いかけたと告白した。 この日の番組では、ネット上にはびこる「デマ」「陰謀論」がテーマに。 竹田氏は「私の所に来たトンデモ陰謀論をお話したい」と切り出した。続けて「一流ホテルの仲のいい人に『どうしてもこの人に会ってほしい』という感じで行くわけです。するとすごいピシっとした方で『あなたに特別な話がある』みたいな感じで。『あなたに折り入ってお話ししたいことがある。今ここに1億円分現金があるんだ』って言うわけです」と証言した。 しかしその人物は、「ある事情で(札は)全部黒く塗られてる」「これに特殊な液をかけると全部消えて1万円札になる」と言い出したといい、竹田氏は「それに至るまでに3時間ぐらい説明があるんです。『ユダヤのどうのこうの』って」と苦笑。 この時点で共演の山口真由氏から「それ詐欺じゃん!」とあきれる声が飛んだが、この手の話がもう一つあったとか。 竹田氏は「ある時、『マッカーサーの資金があって、日本の経営者に渡したい』と。『でもこれは表に出す手続きがあって、あなたにその仕事をしてほしい。まずここに手形がある。見てほしい』って言うわけです。そこには『日本銀行 百兆円』って書いてあるんですよ。そこの話に至るまでやっぱり3時間ぐらいある」と振り返った。 いわゆる〝M資金詐欺〟と呼ばれるものだが、これには山口氏も「竹田さんの周り、そんなヤバい人ばっかりいるんですか?」とあ然。門田隆将氏も「呼ばれる竹田さんにも悪い点があるんじゃないの?」と勘ぐっていた』、第一の話で、「(札は)全部黒く塗られてる」「これに特殊な液をかけると全部消えて1万円札になる」というのは、まず1枚をテストで試してみると申し出られたら、どうするつもりなのだろう。第二の話では引き出しの条件まで進んでないので、何とも言えないが、『日本銀行 百兆円』とは余りに荒唐無稽だ。

次に、昨年11月3日付けPRESIDENT Onlineが掲載したパーソル総合研究所上席主任研究員の小林 祐児氏による「楽天部長は98億円、ソフトバンク部長は12億円…なぜ「大企業の部長クラス」は巨額詐欺に手を染めやすいのか 高い自己効力感が不正への罪悪感を希薄化する」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/76204
・『知名度の高い大手企業の部長クラスによる巨額詐欺事件が相次いで報じられた。パーソル総合研究所上席主任研究員の小林祐児さんは「業績が好調な企業ほど不祥事が起こりやすい。特に部長クラスには不正の関与率が高い傾向がある」という――』、興味深そうだ。
・『不正が起こる企業には共通点がある  昨今、企業における不祥事・不正のニュースが常にといっていいほど世間の大きな話題を集めている。企業内の不祥事の中には、組織ぐるみの計画的で大規模なものもあれば、特定の個人が単独で行う悪質な犯罪行為もある。 最近では、楽天モバイルの40代の元部長らが同社から約98億円を騙し取ったとして起訴された詐欺事件や、ソフトバンクの元統括部長が架空事業への投資名目で12億円を騙し取ったとされる詐欺事件が記憶に新しい。こうした大手企業のケースは大きく報道され、企業業績やブランドに甚大な損害をもたらす。 こうした「暴走する個人」による不正行動は、単独の悪意に基づくものが多いために、会社としても防ぎにくいように見える。しかし、筆者らの研究では、個人の不正リスクを上げる要素は、やはり組織・環境といった要因を持っていることがわかっている。そこで本稿では、定量データによって明らかになった個人の不正リスクを上げる要因と、それを防止する処方箋について議論したい』、「個人の不正リスクを上げる要因と、それを防止する処方箋に」、とは大いに参考になりそうだ。
・『業績好調の企業は不祥事が起こりやすい  まず、業績が「好調」な会社と「不調」な会社では、どちらで不正が多く発生しているのだろうか。 直感的には、「不調」組織のほうが、組織の末端に無理が生じて、不正を誘発しやすくなりそうな仮説もたてられよう。実際、不正事件の第三者委員会報告などでもそうした苦しい状況を不正の背景として論じるものも多い。しかし、発覚した不正を事後的に調査しているだけでは、不正発生の原因をつかむのは容易ではない。 パーソル総合研究所の調査による大規模な定量データに基づき、不正発生率を企業業績別に比較すると、業績が悪い組織も好調な組織も不正発生率が高い、「U字」になる傾向が見られた。業績が悪いだけではなく、「良い」ときにもまた不正は組織の中で発生しているということだ。 【図表】企業業績別 不正発生比率出所=パーソル総合研究所「企業の不正・不祥事に関する定量調査」』、「業績が悪い組織も好調な組織も不正発生率が高い、「U字」になる傾向が見られた。業績が悪いだけではなく、「良い」ときにもまた不正は組織の中で発生しているということだ」、なんとなく感覚的には理解できる。
・『イケイケ・ドンドンの組織は不正を軽く見る  また、この調査データを用いて、自社は不正が起こっても対処しないだろうとする「組織の不正黙認度」と、個人が不正を許容する「個人の不正許容度」を区別し、不正のリスクを複合的に分析し、それぞれを高めていた組織や個人の特性をまとめたのが図表2である。 【図表】個人と組織の「不正」促進要因出所=パーソル総合研究所「企業の不正・不祥事に関する定量調査」 複雑な分析のため、さまざまな要因が並んでいるが、本稿で見たいのは「左側」の個人の不正許容度を高める要素だ。先程みた企業自体の好業績の他にも、自由闊達かったつで開放的な組織風土や、スピード感や迅速さを重視するような組織であることなどが並んでいる。 ここからわかるのは、ビジネスの速度感が早く、「イケイケ・ドンドン」のような調子の良い組織では、不正が軽視され、個人の暴走を導きやすいということがわかる』、「ビジネスの速度感が早く、「イケイケ・ドンドン」のような調子の良い組織では、不正が軽視され、個人の暴走を導きやすいということがわかる」、常識とも合致する結論だ。
・『不正の関与率は「部長クラス」がもっとも高い  また、個人の不正リスク要因として注目したいのは、「昇進・昇格の見通し」である。つまり、個人的に優秀で出世競争でリードしているような個人は、不正に対して甘い認識を持ちがちだということだ。 そこで、役職と不正の関与率(目撃含む)を見てみても、一般社員より係長、課長が高く、部長相当でピークになっている。これらは、冒頭に挙げた2社における役職者による不正ケースとも符合する傾向である。 【図表】職位別 不正への関与・目撃率出所=パーソル総合研究所「企業の不正・不祥事に関する定量調査」』、権限が大きい方が「不正の関与率」も大きいためだろう。
・『調子に乗りすぎる「エース人材」の落とし穴  個人の不正リスクをさらに深く理解するために、不正に対する意識面からも分析してみた。個人の不正許容度と相関の高い意識は、自分で不正を制御できると感じる「コントロール幻想」や、誰かのために不正をすることを許容する「利他的不正」までいくつかの要素が明らかになっている。 こうした個人の不正に対する意識と組織特徴との関連を、矢印で影響関係を示したのが図表4である。 個人の不正に対する意識と組織の特徴の関連図出所=パーソル総合研究所「企業の不正・不祥事に関する定量調査」 本稿の関心から注目すべきは、右側の要素だ。優れた自社サービスがあったり、昇進見通しがあるといった、組織や個人がポジティブな状況は、「不正へのスリル・快感」へのプラスの影響が見られる。こうした「調子のよい」状況で自己効力感が高まり、不正への罪悪感が薄れてしまうことが示唆される結果だ。 さて、組織や個人がポジティブな状況において、不正リスクが上がってしまうという傾向が見えてきた。業績が良く、スピード感をもってサービスを展開しているようなとき、その裏では「優秀なエース人材」による不正が生まれやすい風土が醸成されている可能性が示されたのだ。企業としては、どうやってこのような個人の暴走を防げるのだろうか』、「組織や個人がポジティブな状況において、不正リスクが上がってしまうという傾向が見えてきた」、困ったことだ。「不正」がバレてしまうリスクはブレーキにならないのだろうか。
・『「ルール」では不正は防げない  近年、コンプライアンス(法令遵守)重視の流れで、業務プロセスの細やかなルール化や承認制、eラーニングなどのコンプライアンス研修などを増やす企業が多い。しかし、多すぎるだけで現場感の希薄なルールやマニュアル、自分ごと化されない研修トレーニングは、形式的にこなされるがために効果がほとんどない。「ルール」や「管理」の発想で人の行動を縛ろうとする昨今のコンプライアンスの流れは、組織の力学を十分に考慮できていない。 一方で、不祥事研究で昨今注目され始めてきたのは、人間関係の「ネットワーク」の在り方である。社内、社外における人と人との情報共有やコミュニケーションの量などのつながりの濃さ・薄さと不正との関わりが研究されてきている。 例えば、社内と社外とのネットワークのあり方に注目して企業の不正事案を分析した稲葉陽二は、社内に閉じすぎた閉鎖的なネットワークも、バラバラすぎるネットワークの欠如も、ともに不正へのリスクを高めるといった示唆を導き出している(稲葉陽二、2017、『企業不祥事は なぜ起きるのか ソーシャル・キャピタルから読み解く組織風土』、中央公論新社)』、「多すぎるだけで現場感の希薄なルールやマニュアル、自分ごと化されない研修トレーニングは、形式的にこなされるがために効果がほとんどない。「ルール」や「管理」の発想で人の行動を縛ろうとする昨今のコンプライアンスの流れは、組織の力学を十分に考慮できていない。 一方で、不祥事研究で昨今注目され始めてきたのは、人間関係の「ネットワーク」の在り方である。社内、社外における人と人との情報共有やコミュニケーションの量などのつながりの濃さ・薄さと不正との関わりが研究されてきている。 例えば、社内と社外とのネットワークのあり方に注目して企業の不正事案を分析した稲葉陽二は、社内に閉じすぎた閉鎖的なネットワークも、バラバラすぎるネットワークの欠如も、ともに不正へのリスクを高めるといった示唆を導き出している」、なるほど。
・『相談できる人が多い組織ほど不正は起こりにくい  こうした組織ネットワークの観点を取り入れ、筆者が企業に提言しているのは、個人の仕事の「ブラックボックス」を「人のネットワーク」で埋めていくことで不正を防ぐ施策だ。 我々の調査でも、同じ部署内のネットワーク(相談可能な人数)が多いほど、個人の不正許容度が低くなっていた。また、人のネットワークが厚いほど、関係者に不正をやめるように促すといった行動や、上司や同僚への相談・報告などの社内での報告行動が高まっている様子も見られた。社内ネットワークの厚みは、不正予防効果と同時に不正が放置されることを防ぐ効果がありそうだ。これは、これまでの不正防止施策の観点からは顧みられることのない論点である。 【図表】社内ネットワークが厚いほど不正を放置しない 従業員のつながりの創出やネットワークの強化には、多様な方法がある。役職者向けであればマネジメント・ピッチのような定例の議論の機会ももちろんのこと、社内外の研修訓練といった学びやリスキリングの機会も、フォーマルな形で人のネットワークを広げる手段の一つである。 また、社内に閉じがちなベテラン社員向けに越境学習のプログラムを提供することも、組織の外へとネットワークを開くことにつながる。他企業との共同研修などの機会も、仕事の進め方の違いや不正に対する意識について、「内輪の基準」にとどまらせないためのいい機会だろう。 コンプライアンス重視の流れで、「ルールで縛る」型の不正防止は、特に個人の不正防止という観点からは心もとない。モグラたたきのように対策と発生を繰り返すよりも、このような組織的な視点を持ったコンプライアンス対策への発想転換が必要な時期に来ているように思う』、「社内ネットワークの厚みは、不正予防効果と同時に不正が放置されることを防ぐ効果がありそうだ。これは、これまでの不正防止施策の観点からは顧みられることのない論点である・・・コンプライアンス重視の流れで、「ルールで縛る」型の不正防止は、特に個人の不正防止という観点からは心もとない。モグラたたきのように対策と発生を繰り返すよりも、このような組織的な視点を持ったコンプライアンス対策への発想転換が必要な時期に来ているように思う」、その通りだろう。
タグ:詐欺 (その1)(竹田恒泰氏〝M資金勧誘 受けた過去告白「マッカーサーの資金が…」「特殊な液をかけると…」、楽天部長は98億円 ソフトバンク部長は12億円…なぜ「大企業の部長クラス」は巨額詐欺に手を染めやすいのか 高い自己効力感が不正への罪悪感を希薄化する) 東スポWEB「竹田恒泰氏〝M資金勧誘〟受けた過去告白「マッカーサーの資金が…」「特殊な液をかけると…」」 第一の話で、「(札は)全部黒く塗られてる」「これに特殊な液をかけると全部消えて1万円札になる」というのは、まず1枚をテストで試してみると申し出られたら、どうするつもりなのだろう。第二の話では引き出しの条件まで進んでないので、何とも言えないが、『日本銀行 百兆円』とは余りに荒唐無稽だ。 PRESIDENT ONLINE 小林 祐児氏による「楽天部長は98億円、ソフトバンク部長は12億円…なぜ「大企業の部長クラス」は巨額詐欺に手を染めやすいのか 高い自己効力感が不正への罪悪感を希薄化する」 「個人の不正リスクを上げる要因と、それを防止する処方箋に」、とは大いに参考になりそうだ。 「業績が悪い組織も好調な組織も不正発生率が高い、「U字」になる傾向が見られた。業績が悪いだけではなく、「良い」ときにもまた不正は組織の中で発生しているということだ」、なんとなく感覚的には理解できる。 「ビジネスの速度感が早く、「イケイケ・ドンドン」のような調子の良い組織では、不正が軽視され、個人の暴走を導きやすいということがわかる」、常識とも合致する結論だ。 権限が大きい方が「不正の関与率」も大きいためだろう。 「組織や個人がポジティブな状況において、不正リスクが上がってしまうという傾向が見えてきた」、困ったことだ。「不正」がバレてしまうリスクはブレーキにならないのだろうか。 「多すぎるだけで現場感の希薄なルールやマニュアル、自分ごと化されない研修トレーニングは、形式的にこなされるがために効果がほとんどない。「ルール」や「管理」の発想で人の行動を縛ろうとする昨今のコンプライアンスの流れは、組織の力学を十分に考慮できていない。 一方で、不祥事研究で昨今注目され始めてきたのは、人間関係の「ネットワーク」の在り方である。社内、社外における人と人との情報共有やコミュニケーションの量などのつながりの濃さ・薄さと不正との関わりが研究されてきている。 例えば、社内と社外とのネットワークのあり方に注目して企業の不正事案を分析した稲葉陽二は、社内に閉じすぎた閉鎖的なネットワークも、バラバラすぎるネットワークの欠如も、ともに不正へのリスクを高めるといった示唆を導き出している」、なるほど。 「社内ネットワークの厚みは、不正予防効果と同時に不正が放置されることを防ぐ効果がありそうだ。これは、これまでの不正防止施策の観点からは顧みられることのない論点である・・・コンプライアンス重視の流れで、「ルールで縛る」型の不正防止は、特に個人の不正防止という観点からは心もとない。モグラたたきのように対策と発生を繰り返すよりも、このような組織的な視点を持ったコンプライアンス対策への発想転換が必要な時期に来ているように思う」、その通りだろう。
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広域強盗事件(その2)(「先輩に『コンビニまで車に乗せてほしい』とお願いされて…」詐欺の元加害者たちが明かす“闇バイト”の末路、〈広域強盗団の“お嬢様”に実刑判決〉名士の家庭で育った元ミスキャン美大生はなぜ“詐欺グループ”に堕ちたのか…逮捕後に共犯者との子どもを出産、ボランティア中も服役へ…法廷でみせた素顔とは、高校中退しキャバ嬢→闇バイト…「名家のお嬢様」がナミと呼ばれるまで【ルフィ事件】) [社会]

広域強盗事件については、昨年4月14日に取上げた。今日は、(その2)(「先輩に『コンビニまで車に乗せてほしい』とお願いされて…」詐欺の元加害者たちが明かす“闇バイト”の末路、〈広域強盗団の“お嬢様”に実刑判決〉名士の家庭で育った元ミスキャン美大生はなぜ“詐欺グループ”に堕ちたのか…逮捕後に共犯者との子どもを出産、ボランティア中も服役へ…法廷でみせた素顔とは、高校中退しキャバ嬢→闇バイト…「名家のお嬢様」がナミと呼ばれるまで【ルフィ事件】)である。

先ずは、昨年4月15日付け日刊SPA!「「先輩に『コンビニまで車に乗せてほしい』とお願いされて…」詐欺の元加害者たちが明かす“闇バイト”の末路」を紹介しよう。
https://nikkan-spa.jp/1965433
・『2023年、反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。社会問題から1年を振り返る「ニュース」部門、第6位の記事はこちら!(集計期間は2023年1月~10月まで。初公開2023年4月29日 記事は取材時の状況。ご注意ください) 広域強盗事件に関与した容疑者が次々と逮捕されるなか、異なる詐欺被害が広がり続けている。「ルフィ」に警察がかかりきりなのをいいことに詐欺師が跋扈しているのだ。水面下で被害者を増やし続ける新たな詐欺の実態を探った』、興味深そうだ。
・『詐欺の元加害者たちが語る「闇バイト」の末路  「一度、共犯関係になったら簡単に抜け出すことはできないんです」 そう話すのは、知らぬ間に特殊詐欺に関与し、最終的に強盗事件を起こしてしまった仮釈三郎氏(36歳)だ。現在は“元受刑者”としての経験を生かして闇バイトに警鐘を鳴らすかたわら、犯罪心理カウンセラーとしても活動している。 「先輩に『コンビニまで車に乗せてほしい』とお願いされたのが最初でした。5軒回っただけで数万円を渡されて、『これで共犯な』と。そのときに初めて、オレオレ詐欺で稼いだお金だと知りました。 以来、“出し子”の送迎役として呼ばれるようになったのですが、約束の時間に遅れたときに『お前のせいで口座が凍結した。300万円を補塡しろ』と脅されて……強盗を指示されたんです」』、「約束の時間に遅れたときに『お前のせいで口座が凍結した。300万円を補塡しろ』と脅されて」、明らかに言いがかりだが、「300万円を補塡しろ」とは悪乗りが過ぎる。
・『家族と婚約者の名前を出し脅してきた  仮釈氏は強盗致傷罪で現行犯逮捕。下された判決は重かった。 「逮捕2日後にその先輩が面会に来て、『手のひらを返すような態度を取ったらわかるな?』と、家族と婚約者の名前を出して脅してきた。それで単独犯だと証言したので4年の実刑判決が下りました」』、「家族と婚約者の名前を出し脅してきた」のでは、黙るしかないようだ。
・『追い詰められていて正常な判断ができなかった  一方、福田大輔さん(仮名・30歳)は借金で首が回らなくなり、闇バイトに手を出したクチだ。 「ツイッターで募集していた高額の怪しい案件だったので、説明を聞いた段階で受け子だと思いましたが、追い詰められていて正常な判断ができなかった。やめたいと言ったこともありますが、『お前の親がどうなるか考えてみろ』と言われて、抜けられなかった。 結局、逮捕・起訴されて実刑をくらいましたが、刑務所でも性加害、虫を食わせるなどのイジメが横行していて地獄だった……」』、「刑務所でも性加害、虫を食わせるなどのイジメが横行していて地獄だった」とは酷い話だ。
・『服役中の息子に代わり、両親が毎月被害弁済  罪を犯すことで苦しむのは当人だけではない。20代の息子が“受け子”に堕ち、最終的に収監された経緯を語ってくれたのは、伊藤妙子さん(仮名・60歳)だ。 「『起業したい』と語っていた息子は、SNSで見かけた『一撃で月収100万円』という誘い文句に惹かれ、起業の資金を稼ぐために“転職”したようです。入社して業務内容が怪しいことに勘づいても、バレなければ大丈夫だろうと甘く考えた。 『自己都合で退職する場合には違約金を支払う』と書かれた契約書にサインしていたこともあって、逮捕されるまで抜けられなかったのです。結局、息子が関与した詐欺の被害額は2000万円にも及んだため、今は服役中の息子に代わって、夫と私が毎月少しずつ被害弁済を続けています」』、「今は服役中の息子に代わって、夫と私が毎月少しずつ被害弁済を続けています」、親には返済義務はないが、自主的に返済しているのだろう。
・『『逮捕はされない』というウソを信じ加担する若者も  このように闇バイトを通じて、犯罪に手を染めてしまう若者は増え続けている。仮釈氏が話す。 「ルフィ事件以降、過去に闇バイトで詐欺に関わってしまった人から、私のもとに多数の相談が寄せられるようになりました。『弁護士がついている』『逮捕はされない』というウソを真に受けて犯罪に加担する若者も多い。YouTuberが面白半分で闇バイトを取り上げている弊害も大きい」 闇バイトの闇は文字どおり深い』、「『弁護士がついている』『逮捕はされない』というウソを真に受けて犯罪に加担する若者も多い」、こんな見えすいたウソに乗せられるとはお粗末だが、これが現実なのだろう。
・『元かけ子が明かす「詐欺師が敬遠する」ターゲットの特徴  詐欺から身を守るために必要な備えとは?広域強盗事件ルフィ一味の“かけ子”として活動した人物を取材した犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は次のように話す。 「名簿をもとに電話をかけまくって言葉巧みにカネを引っ張ろうとするかけ子は、①留守番電話、②防犯アナウンスが流れる電話、③同居家族に電話を代わる家庭は、敬遠すると話していました。 “上”からも留守電に繋がったり、『この通話は迷惑電話防止のために録音されます』というアナウンスが流れたら、すぐに切れと指示されているというのです。 防犯アナウンス機能がついている電話は1万円程度で購入できますから、ご両親にプレゼントすれば振り込め詐欺に引っかかる確率は劇的に下がるでしょう」』、「名簿をもとに電話をかけまくって言葉巧みにカネを引っ張ろうとするかけ子は、①留守番電話、②防犯アナウンスが流れる電話、③同居家族に電話を代わる家庭は、敬遠すると話していました・・・防犯アナウンス機能がついている電話は1万円程度で購入できます」、「振り込め詐欺」予防には有効だ。
・『「甘い話には罠がある」と常に自制心を  一方で、サポート詐欺の対策は少々難しいとも。 「怪しいサイトを閲覧しないのが一番の防御策ですが、最近では還付金のお知らせを装ったメールで怪しいリンクを踏ませて、『ウイルスに感染した』と警告文を発するページに誘導されるケースも多い。 本物の国税庁も還付金の処理状況などについてメールで知らせることがあるため、類似のメールだろうと思ってリンクを踏んでしまう人がいるんです。詐欺被害撲滅のためには、国税庁からのお知らせは郵送に限るなどの対策が必要と考えています」 仮想通貨詐欺やFX詐欺などについては、「甘い話には罠がある」と常に自制心を働かせるほかなし。近年の投資系詐欺は勧誘者に多額の紹介ボーナスを用意するマルチの仕組みを取り入れたものが多く、知人・友人経由で詐欺案件に投資してしまうケースも少ない。 すべてが詐欺とは言い切れないが……少なくとも儲けのカラクリが理解できない案件には手を出すべきでない』、「少なくとも儲けのカラクリが理解できない案件には手を出すべきでない」、その通りだ。
・『詐欺系闇バイト図鑑  詐欺手口・口座名義貸し 報酬:一口座5万円前後 銀行口座を開設して通帳・カードを提供する闇バイトは一口座当たり5万円以上で、困窮する主婦が手を染めるケースも。近年は仮想通貨取引所の口座名義貸しの闇バイトも増えている ・かけ子 報酬:1週間で数十万円? 電話をかけて言葉巧みにカネを振り込み、ないし届けるよう説得する役。近年は海外の”コールセンター”にかけ子を缶詰めにするパターンが多く、1~2週間のかけ子バイトで数十万円 ・運び屋 報酬:一回数万~10万円 現金をハンドキャリーで海外に運ぶ場合の報酬は往復渡航費+10万円程度。フィリピン-日本を定期的に行き来するビジネスマンなどが、疑われにくいため運び屋として好まれるとか ・受け子・出し子 報酬:回収額の3~10%など 騙した被害者から現金を受け取るのが受け子で、騙し取ったカネをATMから引き出すのが出し子。面が割れやすく、かけ子よりも逮捕されるリスクが高いため回収額が大きいほど報酬UP 【犯罪ジャーナリスト・小川泰平氏】元神奈川県警刑事。国際捜査課などで活躍し、’09年からジャーナリストに。YouTube「小川泰平の事件考察室」で事件情報や犯罪への備えなどについて発信中 【更生系YouTuber・仮釈三郎氏】脅されて強盗事件を起こした元受刑者。「仮釈放更生日記」で情報発信中。 現在は元受刑者の就労支援活動にも乗り出している 取材・文/SPA!詐欺被害対策班』、「受け子・出し子 報酬:回収額の3~10%など 騙した被害者から現金を受け取るのが受け子で、騙し取ったカネをATMから引き出すのが出し子。面が割れやすく、かけ子よりも逮捕されるリスクが高いため回収額が大きいほど報酬UP」、「出し子。面が割れやすく、かけ子よりも逮捕されるリスクが高い」、その通りだろう。

次に、昨年12月8日付け集英社オンライン「〈広域強盗団の“お嬢様”に実刑判決〉名士の家庭で育った元ミスキャン美大生はなぜ“詐欺グループ”に堕ちたのか…逮捕後に共犯者との子どもを出産、ボランティア中も服役へ…法廷でみせた素顔とは」を紹介しよう。
https://shueisha.online/articles/-/180787?page=1
・『フィリピンの入国管理局ビクータン収容所に収監中だった男たちが指示役となり、日本国内の実行犯たちに指示・指令を出していたとされる一連の連続強盗事件。露木康浩警察庁長官は2月の記者会見で、渡辺優樹被告(39)ら主要メンバーが関わった事件の被害総額は60億円にも上るとも明かしている。この組織犯罪の末端にいたのは『闇バイト』に応募してきた若者たちだった』、「末端にいたのは『闇バイト』に応募してきた若者たち」、なるほど。
・『身につけるバッグやアクセサリーなどがどんどん高価になって  2018年に大学のミスコンにも出場した経験があり、今回の一連の報道においても、一部ではその美貌に注目が集まっていた熊井ひとみ被告(26)に窃盗罪で実刑判決が下された。 東京地裁は12月7日、高齢者2人を騙し、現金約410万円を引き出したとして、熊井被告に懲役2年の実刑判決を言い渡した。司法担当記者が解説する。 「熊井被告はフィリピンで詐欺の電話をする『かけ子』として、組織の犯罪行為に加担していました。今年5月の強制送還時には、共犯者で恋人の藤田海里被告(24)との子どもを妊娠しており、警視庁に逮捕されるもすぐに保釈されて出産。在宅で捜査を受けて裁判にも自宅から通って臨んでいました。一連の罪を認め、現在は老人ホームでのボランティアをしているという熊井被告の弁護側は、子育てもあることから実刑判決を回避しようとしましたが、叶いませんでした。判決が確定したら生後間もない子どもと離れ、刑務所で服役することになります」 安易な気持ちで闇バイトに応募し、刑務所行きとなった熊井被告の人生について振り返る。 熊井被告は東京都三鷹市出身。祖父は県議会議員を長年勤めるなどした名士で家庭環境には恵まれていた。地元の小中学校を卒業し、千代田区の高校に進学。高校卒業後は2年間の浪人を経て多摩美術大学に進学した。 「各大学の1年生が参加するフレッシュキャンパスコンテストに出場し、ファイナリストまで進みました。当時流行していた配信アプリでのライバー活動で投げ銭をもらったり、フォトスタジオでモデルの仕事をしたりと、その容姿をいかして少なくない金額を稼いでいた。友人らによると、ミスコン出場後から身につけるバッグやアクセサリーなどがどんどん高価になって垢抜けていったといいます」(前述の司法担当記者) だが、一見、華やかに見えた生活は長くは続かず、転落のきっかけとなったのもこのミスコンだった。熊井被告はここで知り合った知人から“海外の短期アルバイト”に誘われた。これが闇バイトで熊井被告の人生を大きく変えることになる。「電話をかける仕事」と言われて「大丈夫なやつ?」と確認したが、知人から「父親の事業の関係」と答えられ、渡航を決断したという。) フィリピンの入国管理局ビクータン収容所に収監中だった男たちが指示役となり、日本国内の実行犯たちに指示・指令を出していたとされる一連の連続強盗事件。露木康浩警察庁長官は2月の記者会見で、渡辺優樹被告(39)ら主要メンバーが関わった事件の被害総額は60億円にも上るとも明かしている。この組織犯罪の末端にいたのは『闇バイト』に応募してきた若者たちだった』、「「熊井被告はフィリピンで詐欺の電話をする『かけ子』として、組織の犯罪行為に加担していました。今年5月の強制送還時には、共犯者で恋人の藤田海里被告(24)との子どもを妊娠しており、警視庁に逮捕されるもすぐに保釈されて出産。在宅で捜査を受けて裁判にも自宅から通って臨んでいました。一連の罪を認め、現在は老人ホームでのボランティアをしているという熊井被告の弁護側は、子育てもあることから実刑判決を回避しようとしましたが、叶いませんでした。判決が確定したら生後間もない子どもと離れ、刑務所で服役することになります」・・・東京都三鷹市出身。祖父は県議会議員を長年勤めるなどした名士で家庭環境には恵まれていた・・・高校卒業後は2年間の浪人を経て多摩美術大学に進学した。 「各大学の1年生が参加するフレッシュキャンパスコンテストに出場し、ファイナリストまで進みました・・・転落のきっかけとなったのもこのミスコンだった。熊井被告はここで知り合った知人から“海外の短期アルバイト”に誘われた。これが闇バイトで熊井被告の人生を大きく変えることになる。「電話をかける仕事」と言われて「大丈夫なやつ?」と確認したが、知人から「父親の事業の関係」と答えられ、渡航を決断したという「渡辺優樹被告(39)ら主要メンバーが関わった事件の被害総額は60億円にも上るとも明かしている。この組織犯罪の末端にいたのは『闇バイト』に応募してきた若者たちだった」、なるほど。
・『逃げようとしたメンバーはタバコの火を押しつけられ…  2019年10月22日に、熊井被告はフィリピンに渡航した。到着した翌朝、“詐欺マニュアル”を渡されて、この短期アルバイトが闇バイトの「かけ子」だとわかったという熊井被告。しかし、これまでの法廷での熊井被告の証言などによると、組織全体の“ボス”である渡辺被告らに脅迫され、やらざるを得ない状況にあったという。 「実家の住所を知っている、自分たちは日本の警察ともつながっているから、脱走して被害届を出しても取り消されると言われ、逃げようとしたメンバーがタバコの火を押しつけられたり、ビール瓶で殴られたりする動画も見せられた。ボスである渡辺被告から直接脅された人はまわりにいなかったが、恐怖だった」(法廷での熊井被告の証言要旨) また、法廷では組織の詳細も判明した。 「各メンバーの役割はチームリーダーのもと、『1線』『2線』『3線』と分担されていて、熊井被告はA箱というチームで一番下っ端がやる1線を担当していました。警察官などを語り、高齢者がどの金融機関のキャッシュカードを持っているかといった基礎情報を聞き出す担当です。まずは口座が不正に残高照会されているなどと高齢者をひとまず騙す。うまく騙せたら2線に引き継ぎます。2線は財務局職員などを語り、さらに踏み込んだ話を持ちかける。そして3線が日本にいる共犯者に具体的な犯行の指示をします」(前述の司法担当記者) このような1線の犯行を担った熊井被告は冒頭のように2件の窃盗罪で起訴されていた。 起訴状によると、熊井被告は他の共犯者らとともに、2019年11月13日、渋谷区在住のAさん(当時65)から350万円以上をだまし盗っていた。 「Aさんのもとに警察官などを名乗る人間から、『Aさん名義の口座が不正に残高照会されているので、口座が悪用されていないか調べるため、キャッシュカードを封筒に入れて保管する必要がある。財務局職員が訪問する』などと電話があった。その日のうちに財務局職員になりすました日本国内にいた共犯者の男が自宅を訪問し、キャッシュカードが5枚入った封筒をAさんが目を離した隙に、別の封筒とすり替えた。そしてその日のうちに、男は口座から計350万9000円を引き出したんです。さらにこの男は同じ手口で同日、足立区のBさん(当時76)からも63万3000円を盗んでいた。2人あわせて414万2000円です」(同) このような犯罪に加担していた熊井被告ら末端の取り分はというと……。 「取り分は1線などの末端は5%。この2件は熊井被告が直接担当したわけではありませんが、合わせて400万円以上の被害額なので、5%でも担当者の取り分は20万円以上になります。こういった犯罪行為を熊井被告は日本から遠く離れたフィリピンで繰り返していた」(同)) フィリピンの入国管理局ビクータン収容所に収監中だった男たちが指示役となり、日本国内の実行犯たちに指示・指令を出していたとされる一連の連続強盗事件。露木康浩警察庁長官は2月の記者会見で、渡辺優樹被告(39)ら主要メンバーが関わった事件の被害総額は60億円にも上るとも明かしている。この組織犯罪の末端にいたのは『闇バイト』に応募してきた若者たちだった』、「主要メンバーが関わった事件の被害総額は60億円にも上る」とは凄い多額だ。
・『詐欺メンバーとセブ島に旅行に行ったり、食事を楽しんだりしていた  今年11月から行われていた裁判で「詐欺とわかりながら脅されて逃げられなかった」と情状に訴えた熊井被告。しかし、検察側は熊井被告をかわいそうな闇バイトの末端とは捉えずに、自主的に詐欺行為に加担していた側面を強調した。 「まさにAさんとBさんが騙された2019年11月13日に、詐欺拠点がフィリピン当局に摘発され30人以上が連行されています。このときはうまく逃れた熊井被告でしたが、現地で知り合い、交際していた藤田被告とともに、フィリピン国内を転々としながら、かけ子を続けていたんです。本当に逃げようと思えば、監視もなかったのだから逃げられたのではないかと指摘された熊井被告は唯一、証言を拒んでいます」 組織の摘発後にもかけ子を続けていた上、詐欺メンバーとセブ島に旅行に行ったり、食事を楽しんだりしていたと検察は指摘。「脅されて辞められなかった」という熊井被告の主張について「被告人が本件組織から脱退し得ないほどに切迫した状況にあったなどとは到底認められない」と検察は切り捨てていた。 さらに検察は「本件は高齢の被害者らが懸命に貯蓄した老後の資金を奪い、将来に対する不安等、精神的苦痛をも与えたものであり結果は重大。動機は高額な報酬を得る点にあったと認められ、その私利的かつ身勝手な動機に酌量の余地はない」と指摘し、懲役4年を求刑した。そして地裁は2年としたものの実刑判決を言い渡したのだ。 「熊井被告はボランティアを続けながら、Aさんにも被害弁済をしていくと誓っていました。そして藤田被告と結婚して子育てをする未来を描いている。一方の藤田被告も、Aさんへの弁済を誓っています。ずっと留置施設におり子どもの姿をいまだ見られていない藤田被告ですが、罪を償ってから熊井被告と入籍し、子育てをしていきたいと希望しています」 12月7日には藤田被告にも懲役2年の実刑判決がくだった。安易な闇バイトへの参加は、2人の生まれたばかりの子どもにもつらく大きな枷を強いることとなった』、「「熊井被告はボランティアを続けながら、Aさんにも被害弁済をしていくと誓っていました。そして藤田被告と結婚して子育てをする未来を描いている。一方の藤田被告も、Aさんへの弁済を誓っています。ずっと留置施設におり子どもの姿をいまだ見られていない藤田被告ですが、罪を償ってから熊井被告と入籍し、子育てをしていきたいと希望しています・・・藤田被告にも懲役2年の実刑判決がくだった。安易な闇バイトへの参加は、2人の生まれたばかりの子どもにもつらく大きな枷を強いることとなった」、「熊井」「藤田」被告とも「懲役2年」で更生してくれることを期待したい。

第三に、本年4月19日付けダイヤモンド・オンライン「高校中退しキャバ嬢→闇バイト…「名家のお嬢様」がナミと呼ばれるまで【ルフィ事件】」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/342193
・『被害総額60億円と言われている広域特殊詐欺事件、通称「ルフィ」事件。実行犯のひとりで、漫画『ONE PIECE』になぞらえて「ナミ」と揶揄された寺島春奈容疑者は、いったいどのような人生をなぞって犯罪者になったのか。実行犯たちの素顔に迫ったルポルタージュ『「ルフィ」の子どもたち』(扶桑社新書)より一部を抜粋・編集し、“名家のお嬢様” がいかにして転落したのかについて明らかにする。(全2回/2回目)』、興味深そうだ。
・『高校を中退後に キャバクラ勤務の噂も  寺島の小中学校時代の同級生に当たることで、すぐに「タバコ」の裏付けが取れた。地元の青年となった同級生は少し興奮気味に話した。 「1番覚えているのは、モテたことかな。やっぱり昔から可愛かったですから、男子には人気ありましたよ。小学校のときはおしとやかなイメージもあったけど、中学になると活発で、ソフトテニス部に入るとますます人気が出た感じですね。高校は別の学校だから、よくわからないですけど、高校に入ると悪い連中とつるむようになって、退学したと聞いてました」 悪い連中とはどんな人間だったのだろうか。 「このへんは田舎だから“本当の悪さ”をするわけではないですよ。夜中にコンビニでたむろしたり、禁止されているカラオケに行ってタバコ吸ったり、原付で2人乗りしたり。そんな程度でも田舎じゃ『ワル』と見られます。制服のスカートを短くしたり、派手な格好をするだけでもね。なぜそんなことをしたかって?自分がいる環境が息苦しかったんじゃないですか。寺島の家は教師一家で、名家だと周りから見られているのは寺島も感じていたと思います。実際、寺島のきょうだいもみんな優秀でした。ただ寺島にはそう振る舞うことができなかった、それだけじゃないですか」 シンプルな答えではあったが、納得できた。 「高校を中退したあと、寺島が権堂(=長野市随一の繁華街)でキャバ嬢をしてるって噂が流れたんですよ。まだ18にもなっていない年だから、お姉ちゃんの身分証を使って働いてるとかって話題になって。そっとしておいてあげればいいのにな、って思ってましたけど……」 周辺を取材していると、生育環境の良さを感じた。都会育ちの筆者にとっては、自然や、地域のつながりというものに憧れを抱くことがある。ただ、土地の人にとってはその濃密さに辟易することもある。ただでさえ寺島家は「名家」の名を轟かせていた。取材中も「寺島春奈」という個人名よりも「寺島さんちの子」と捉えている住民のなんと多かったことか。しかし、寺島はそんな地元を悪く言わなかった。別の女性の同級生は寺島に好意的だった。 「20歳のときに同窓会をしたんですけど、東京からわざわざ参加してましたよ。その時に東京ではやりの”ギャル”の格好をしていて浮いてたけど。たしかにこのへんじゃ、高校中退には『ワル』のレッテル貼られるけど、堂々としていましたよ。楽しそうにお酒を飲んで、久しぶりの地元を満喫している感じでした。同級生ですから、会って話せばすぐに昔の春奈に戻ってましたね」』、「寺島の家は教師一家で、名家だと周りから見られているのは寺島も感じていたと思います。実際、寺島のきょうだいもみんな優秀でした。ただ寺島にはそう振る舞うことができなかった・・・高校を中退したあと、寺島が権堂でキャバ嬢をしてるって噂が流れたんですよ・・・20歳のときに同窓会をしたんですけど、東京からわざわざ参加してましたよ・・・楽しそうにお酒を飲んで、久しぶりの地元を満喫している感じでした」、「同窓会・・・東京からわざわざ参加」、この時点ではワルではなかったのだろう。
・『「良家のお嬢様はもう演じない」  しかし、その時、彼女は自分たちの知る寺島とは違う一面を目の当たりにしていた。 「結構お酒を飲んだ後だったんですけど、彼氏と同棲しているとか、そんな話になったんですよ。『よくそんな生活、親に反対されないね』って聞いたら、『周りの目を気にするのはもうとっくにやめてるから』ってキッパリ言ったんですよね。だから“地元用”の格好をしてこなかったのかな、と妙に納得しましたね。いい子、良家のお嬢様はもう演じないと。私からしたら、春奈が遠くに行っちゃったようで寂しかったですけど、そういう生き方も決して悪くないな、って思ったのを覚えています」 良家のレッテル。それをかなぐり捨てるように、寺島は自分の道を突き進んでいく。 それ以降、寺島は地元から消えた。そのかわり、目撃されたのは東京・六本木だった。六本木の交差点で寺島とばったり出くわした同級生がいた。その時寺島は「今、ここでキャバ嬢をやってるの」と胸を張ったという。 残念ながら取材班は、寺島が在籍していたキャバクラ店にたどり着くことはできなかった。しかし、週刊誌には以下の記事があった。 「働いてたときは髪も明るくて、盛ってたからね。勤務態度はたまに当欠(当日欠勤)するくらいで真面目なほうだった。トークもうまくて人気はあったほう。彼氏なのかわからないけど、男にお金を貢いだりで借金があったと聞いてる。ある日、突然、連絡もなく辞めたんだけど、噂では別の店に行ったとか。まぁこの業界では珍しくもない話だけど、やはり昔からお金が最優先だったんだろう」(週刊ポスト 2023年5月5・日合併号) 長野を出た寺島は、自由に、気の向くままに生きていたのだろう。そんな寺島はフィリピンでのリゾートバイトだとだまされ、ルフィたちのところに流れ着いたとされる。) 夜の街の人脈がフィリピンに向かわせたのだろうが、その経緯も詳細も現在のところ明らかになっていない。寺島が日本への送還以来、事件に関して一貫して黙秘を続けていることに起因している。おそらく、一連の事件の判例からしても「かけ子」をしていた寺島の実刑は免れないだろう。 「ナミ」を“応援”するネット掲示板には、罪を認めて反省の態度を示し、情状酌量を得れば減刑されるのでないか、という意見が散見される。現在の司法が反省を促す場ではなく、過去の判例から単純に刑期を当てはめるだけの「作業」となっている以上、それも言下に否定はできないと感じるが、何より寺島は黙秘を貫いているがために、保釈すら認められていない。 ただ、「黙秘」という選択に、周囲の目を気にすることなく、自分の選択した道を信じて進む寺島の“意地”というものが垣間見えないか。すでに日本で逮捕状が発布され、フィリピンにも手配書が回っていた2023年2月末、寺島はフィリピンの入管施設をビザ延長のため自ら訪れ、そこでそのまま拘束された。その時すでに「ルフィ」ら幹部は日本へ強制送還され、グループは瓦解していた。そこで、入管職員から「Can you speak English?」と問われ、ほとんど返答できなかった。 カネを稼ぐ手段もなく、英語も理解できなかったのだ。それでもフィリピンでの生活を続けようという意地はあった。寺島は27歳になっていた』、「寺島は黙秘を貫いているがために、保釈すら認められていない」、情状酌量は期待できないので実刑判決を受け、刑務所で更生を図るほかなさそうだ。
タグ:「主要メンバーが関わった事件の被害総額は60億円にも上る」とは凄い多額だ。 「寺島は黙秘を貫いているがために、保釈すら認められていない」、情状酌量は期待できないので実刑判決を受け、刑務所で更生を図るほかなさそうだ。 「同窓会・・・東京からわざわざ参加」、この時点ではワルではなかったのだろう。 「寺島の家は教師一家で、名家だと周りから見られているのは寺島も感じていたと思います。実際、寺島のきょうだいもみんな優秀でした。ただ寺島にはそう振る舞うことができなかった・・・高校を中退したあと、寺島が権堂でキャバ嬢をしてるって噂が流れたんですよ・・・20歳のときに同窓会をしたんですけど、東京からわざわざ参加してましたよ・・・楽しそうにお酒を飲んで、久しぶりの地元を満喫している感じでした」、 ルポルタージュ『「ルフィ」の子どもたち』(扶桑社新書) ダイヤモンド・オンライン「高校中退しキャバ嬢→闇バイト…「名家のお嬢様」がナミと呼ばれるまで【ルフィ事件】」 してくれることを期待したい。 「「熊井被告はボランティアを続けながら、Aさんにも被害弁済をしていくと誓っていました。そして藤田被告と結婚して子育てをする未来を描いている。一方の藤田被告も、Aさんへの弁済を誓っています。ずっと留置施設におり子どもの姿をいまだ見られていない藤田被告ですが、罪を償ってから熊井被告と入籍し、子育てをしていきたいと希望しています・・・藤田被告にも懲役2年の実刑判決がくだった。安易な闇バイトへの参加は、2人の生まれたばかりの子どもにもつらく大きな枷を強いることとなった」、「熊井」「藤田」被告とも「懲役2年」で更生 「電話をかける仕事」と言われて「大丈夫なやつ?」と確認したが、知人から「父親の事業の関係」と答えられ、渡航を決断したという「渡辺優樹被告(39)ら主要メンバーが関わった事件の被害総額は60億円にも上るとも明かしている。この組織犯罪の末端にいたのは『闇バイト』に応募してきた若者たちだった」、なるほど。 ・・東京都三鷹市出身。祖父は県議会議員を長年勤めるなどした名士で家庭環境には恵まれていた・・・高校卒業後は2年間の浪人を経て多摩美術大学に進学した。 「各大学の1年生が参加するフレッシュキャンパスコンテストに出場し、ファイナリストまで進みました・・・転落のきっかけとなったのもこのミスコンだった。熊井被告はここで知り合った知人から“海外の短期アルバイト”に誘われた。これが闇バイトで熊井被告の人生を大きく変えることになる。 「「熊井被告はフィリピンで詐欺の電話をする『かけ子』として、組織の犯罪行為に加担していました。今年5月の強制送還時には、共犯者で恋人の藤田海里被告(24)との子どもを妊娠しており、警視庁に逮捕されるもすぐに保釈されて出産。在宅で捜査を受けて裁判にも自宅から通って臨んでいました。一連の罪を認め、現在は老人ホームでのボランティアをしているという熊井被告の弁護側は、子育てもあることから実刑判決を回避しようとしましたが、叶いませんでした。判決が確定したら生後間もない子どもと離れ、刑務所で服役することになります」・ 「末端にいたのは『闇バイト』に応募してきた若者たち」、なるほど。 集英社オンライン「〈広域強盗団の“お嬢様”に実刑判決〉名士の家庭で育った元ミスキャン美大生はなぜ“詐欺グループ”に堕ちたのか…逮捕後に共犯者との子どもを出産、ボランティア中も服役へ…法廷でみせた素顔とは」 「受け子・出し子 報酬:回収額の3~10%など 騙した被害者から現金を受け取るのが受け子で、騙し取ったカネをATMから引き出すのが出し子。面が割れやすく、かけ子よりも逮捕されるリスクが高いため回収額が大きいほど報酬UP」、「出し子。面が割れやすく、かけ子よりも逮捕されるリスクが高い」、その通りだろう。 「名簿をもとに電話をかけまくって言葉巧みにカネを引っ張ろうとするかけ子は、①留守番電話、②防犯アナウンスが流れる電話、③同居家族に電話を代わる家庭は、敬遠すると話していました・・・防犯アナウンス機能がついている電話は1万円程度で購入できます」、「振り込め詐欺」予防には有効だ。 「『弁護士がついている』『逮捕はされない』というウソを真に受けて犯罪に加担する若者も多い」、こんな見えすいたウソに乗せられるとはお粗末だが、これが現実なのだろう。 詐欺系闇バイト図鑑 「少なくとも儲けのカラクリが理解できない案件には手を出すべきでない」、その通りだ。 「今は服役中の息子に代わって、夫と私が毎月少しずつ被害弁済を続けています」、親には返済義務はないが、自主的に返済しているのだろう。 「刑務所でも性加害、虫を食わせるなどのイジメが横行していて地獄だった」とは酷い話だ。 「家族と婚約者の名前を出し脅してきた」のでは、黙るしかないようだ。 「約束の時間に遅れたときに『お前のせいで口座が凍結した。300万円を補塡しろ』と脅されて」、明らかに言いがかりだが、「300万円を補塡しろ」とは悪乗りが過ぎる。 日刊SPA!「「先輩に『コンビニまで車に乗せてほしい』とお願いされて…」詐欺の元加害者たちが明かす“闇バイト”の末路」 (その2)(「先輩に『コンビニまで車に乗せてほしい』とお願いされて…」詐欺の元加害者たちが明かす“闇バイト”の末路、〈広域強盗団の“お嬢様”に実刑判決〉名士の家庭で育った元ミスキャン美大生はなぜ“詐欺グループ”に堕ちたのか…逮捕後に共犯者との子どもを出産、ボランティア中も服役へ…法廷でみせた素顔とは、高校中退しキャバ嬢→闇バイト…「名家のお嬢様」がナミと呼ばれるまで【ルフィ事件】) 広域強盗事件
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ハラスメント(その24)(イギリスBBCの続報「ジャニーズ解体のその後」で東山社長を取材した記者が“失望と苛立ち”を示した理由 「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」#1、「いなば食品祭り」明日は我が身?社員のリークが止まらない“ダダ漏れ企業”の教訓、岐阜県池田町セクハラ町長の超独善ぶり…15人の女性職員に6期20年以上“やりたい放題”) [社会]

ハラスメントについては、昨年12月4日に取上げた。今日は、(その24)(イギリスBBCの続報「ジャニーズ解体のその後」で東山社長を取材した記者が“失望と苛立ち”を示した理由 「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」#1、「いなば食品祭り」明日は我が身?社員のリークが止まらない“ダダ漏れ企業”の教訓、岐阜県池田町セクハラ町長の超独善ぶり…15人の女性職員に6期20年以上“やりたい放題”)である。

先ずは、本年4月8日付け文春オンライン「イギリスBBCの続報「ジャニーズ解体のその後」で東山社長を取材した記者が“失望と苛立ち”を示した理由 「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」#1」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/70084
・『東山紀之氏が今年2月、BBCによる単独インタビューに応じ、その内容を中心に「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」がBBCニュースで日本時間3月30日に放送された。昨年のBBC番組「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」で取材に当たったモビーン・アザー記者らは、再び日本を訪れ、この1年で何が変わり、何が変わらなかったのかを取材。番組を見ると、日本のメディアとの違いが浮かび上がってきた。(執筆:ジャーナリスト・上智大学文学部新聞学科教授の水島宏明氏) 【単独取材】ジャニーズ解体のその後……SMILE-UP. 東山社長、BBCの多数の質問に答える
・『BBCにできることが、なぜ日本のメディアにはできないのか  2023年3月、ジャニー喜多川氏の性加害を告発するBBCのドキュメンタリー「J-POPの捕食者:秘められたスキャンダル」がきっかけとなり、かつて“ジャニーズ帝国”とまで呼ばれた旧ジャニーズ事務所(現・SMILE-UP.)が性加害の事実を認めて解体的出直しを迫られた。その火付け役として同番組で取材したモビーン・アザー記者が再び来日してジャニーズ事務所のその後を追ったドキュメンタリー「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」が放送された。 番組から伝わってきたのは根本的に変わろうとしない日本社会に対して、アザー記者が抱いた大きな失望と苛立ちだった。BBCの続編が強調していたのは、旧ジャニーズの事件は「child abuse(児童虐待)」の事件であり、被害者1000人近くが名乗りを上げている「日本の歴史上でも最悪の出来事」だという点だ。 それにもかかわらず、日本では旧ジャニーズ事務所もメディアも一般の国民も、その重大性を本当にはわかっていないのではないか。旧ジャニーズ事務所はメディアを誘導するような“論点ずらし”を仕掛けている可能性があり、それが児童虐待の被害者たちをますます追いつめ、SNSでの誹謗中傷を助長しているのではないか。そんな批判的な姿勢が強い続編だった。 日本史上最悪の子どもへの性虐待。まず被害者のケアこそ最優先にすべきなのに、旧ジャニーズ事務所は本気で取り組んでいるようには見えない。社長が交替しても根本的な姿勢はあまり変わっていない。そのことがBBCの続報で明らかになった。 しかもそれを許しているのは、問題を深く追及しない日本のメディアではないだろうか。旧ジャニーズ問題で散々指摘されて反省したはずのテレビなどによる「メディアの沈黙」。現在もけっして解消されていない現状が浮き彫りになった』、「日本史上最悪の子どもへの性虐待。まず被害者のケアこそ最優先にすべきなのに、旧ジャニーズ事務所は本気で取り組んでいるようには見えない。社長が交替しても根本的な姿勢はあまり変わっていない。そのことがBBCの続報で明らかになった。 しかもそれを許しているのは、問題を深く追及しない日本のメディアではないだろうか」、その通りだ。
・『アザー記者が注目したのは、他にも「加害者」がいたこと  昨年3月にBBCが放送して一連の報道のきっかけになったドキュメンタリー「J-POPの捕食者」。取材したアザー記者がジャニー喜多川氏による性加害にあった元ジャニーズJr.らにインタビューしているが、彼らが加害者であるジャニー氏をけっして悪く言おうとしないことから、アザー記者は、子どもの頃に性加害を受けた被害者がその事実を正当化してしまう「グルーミング」の影響下にあることを指摘した。 「グルーミング」とは、もともとは動物が仲間の毛をなめてつくろう「毛づくろい」を意味し、そこから派生して子どもに対する性虐待や性犯罪の文脈でも使われる専門用語だ。子どもたちを大人が手なずけることを意味する。 精神的な支配関係がある時に、子どもは大人からの性的な虐待要求に従順になりやすい。子どもに対する性暴力、性虐待、性犯罪などを理解しようとする時、「グルーミング」について、よく理解しておく必要がある。 昨年はメディアの前で頻繁に発言した「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表だった平本淳也氏も「J-POPの捕食者」に登場していた。ジャニー氏の合宿所での行為などについて証言しつつも、自身については「僕、被害にも何にもあっていない。ただマッサージをされたレベルのほんの少しの延長」などとコメントをした。アザー記者は平本氏自身が「加害者への尊敬の念」を持ち、「グルーミング」の影響だと解説した。平本氏は昨年、様々なメディアへ登場した際、傷の深さについても発言してきた。健康状態の悪化を理由に、今年に入って代表を辞任している。 アザー記者は性的搾取や性的虐待について専門的に取材してきたジャーナリストとして、特に被害者側の心の傷を重視して追加取材している。注目したのが旧ジャニーズ事務所で経営トップのジャニー氏だけでなく、他にも「加害者」がいたことだ』、「精神的な支配関係がある時に、子どもは大人からの性的な虐待要求に従順になりやすい。子どもに対する性暴力、性虐待、性犯罪などを理解しようとする時、「グルーミング」について、よく理解しておく必要がある・・・「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表だった平本淳也氏も「J-POPの捕食者」に登場していた。ジャニー氏の合宿所での行為などについて証言しつつも、自身については「僕、被害にも何にもあっていない。ただマッサージをされたレベルのほんの少しの延長」などとコメントをした。アザー記者は平本氏自身が「加害者への尊敬の念」を持ち、「グルーミング」の影響だと解説した」、その通りだ。
・『ジャニー氏以外のスタッフ2人による性加害、積極的には動かない東山社長  アザー記者は元ジャニーズJr.でジャニー氏による性加害を受けたという二本樹顕理さんに取材し、ジャニー氏以外にも加害者たちがいたことを知る。それをインタビューで東山紀之社長にぶつけると、加害者が2人いた事実を認めたが、自ら警察に情報提供はしないという消極的な姿勢を示した。 アザー記者 少年を虐待した複数の人間がこの社内にいたと調査で明らかになったら、ただ常識としてその情報は警察に提供する必要がありませんか? 東山社長 法的なことを考えると、僕らには権限がないと思いますので、当事者の人たちが刑事告訴したら、僕らとしては全面的に協力する。 アザー記者 道義上、(警察に情報を提供するのが)正しいことではないですか。 東山社長 実際、僕も答えがわからないですね。どこの着地点が果たして正しいのか。被害に遭った人たちがどういうことを望んでいるのか……。 もっともらしい返答である。だがアザー記者が続けて質問した。 「被害に遭ったサバイバーの人たちに刑事事件としての立件を望むか、質問していますか?」 すると東山社長は、「いや、どなたなのかを理解していないです」と答えた。 会社トップとして組織内で絶対的な権力を握っていたジャニー喜多川氏が少年たちに対して日常的に性虐待を行っていたのであれば、部下が「自分たちも(少年たちに対して)同じことしても構わない」と考えることは起こりうる。トップの行為を知っていた社員が同様の行為をしていたとしたら、それは「モラルハザード(倫理観の欠如)」という組織の問題である。当然ながら会社のトップならば徹底的に究明する義務だとするのが当然と考える。 旧ジャニーズ事務所の性加害では、主な加害者であるジャニー氏はすでに亡くなっている。だが、社員として加害をした人物が存命ならば、警察に情報提供などを行うことは可能だといえる。それなのに東山社長は後ろ向きだった。旧ジャニーズ事務所を引き継いだ会社トップとして疑問が残った。 BBCの続報の後、日本のメディア各社がSMILE-UP.社に問い合わせ、加害者2名のうち1人は東山社長の元マネージャーだと判明した(すでに退社)。新聞もテレビもBBCによる東山社長インタビューを引用し、旧ジャニーズ事務所の性加害問題が久しぶりに報道された。 東山氏の元マネージャーらによる性加害はどのくらいの期間、いったい何人の未成年に対して行われていたのか。犯罪ともいえる案件であるにもかかわらず、事務所は自ら詳細について発表しようとせず、メディアも追及しようとしないため、真相は今も闇に葬られたままだ』、「東山社長 法的なことを考えると、僕らには権限がないと思いますので、当事者の人たちが刑事告訴したら、僕らとしては全面的に協力する。 アザー記者 道義上、(警察に情報を提供するのが)正しいことではないですか。 東山社長 実際、僕も答えがわからないですね。どこの着地点が果たして正しいのか。被害に遭った人たちがどういうことを望んでいるのか……」、驚くべき無責任ぶりだ。しかも、「加害者2名のうち1人は東山社長の元マネージャーだと判明した(すでに退社)」、これでは、共同正犯と見做すことも可能だろう。こんな「東山社長」をのさばらせてはいけない。厳しく糾弾すべきだ。

次に、4月25日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したノンフィクションライターの窪田順生氏による「「いなば食品祭り」明日は我が身?社員のリークが止まらない“ダダ漏れ企業”の教訓」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/342812
・『企業の不祥事、「社員のリーク」によって新たな展開へ  「CIAOちゅ〜る」で知られる、いなば食品の社内情報の“タダ漏れ”が止まらない。 今春入社予定だった新卒社員の9割が、社員寮として「ボロ家」をあてがわれるなど待遇の不満から内定辞退をした、という文春報道を皮切りに、同編集部への内部告発窓口「文春リークス」や、暴露系インフルエンサーとして知られる滝沢ガレソ氏のもとに、「現役社員」から続々とタレコミが寄せられているというのだ。 それらの一部は、順次公表されSNSで拡散されている。例えば、週刊文春がいなば食品の「女帝」と報じた稲葉優子会長に関しては、社員への嫌がらせをした時の音声や写真、さらには社員に掃除をさせるという自宅内を撮影した動画までが出回って、ちょっとした「祭り」になっている。 さて、こういうニュースを聞くと、企業の危機管理担当者は「我が社がこんなことになったらと想像するだけで恐ろしい」と暗い気持ちになるだろう。 無理もない。当初、いなば食品が批判されていたのは「新卒社員へのひどい扱い」というピンポイントな問題だった。しかし、現役社員たちが経営一族の横暴な振る舞いや、社内の「謎ルール」をメディアやインフルエンサーにリークしたことによって、「企業体質」へと問題が拡大してしまったのだ。 つまり、「社員のタレコミ」によって新しい燃料が続々と投下されていくことで、不祥事や不正がどうこうではなく、「反社会的企業」というイメージが定着して、全国民から叩かれるようになったのである。 その典型的なケースが、ビッグモーターだ。こちらも当初問題になったのは保険金の不正請求だったが、相次ぐ社員のタレコミで、ブラック企業体質や、前社長の息子の常軌を逸したパワハラへと注目がシフトして、主にそちらが叩かれるようになった。 つまり、令和の企業危機管理というのは、迅速に謝罪文を出すとか、社長の謝罪会見を開いてどうこうというレベルではなく、「社員のリーク」をどこまで抑えていくかということが、成否を分ける鍵となってきているのだ』、「令和の企業危機管理というのは、迅速に謝罪文を出すとか、社長の謝罪会見を開いてどうこうというレベルではなく、「社員のリーク」をどこまで抑えていくかということが、成否を分ける鍵となってきているのだ」、その通りだ。
・『「かん口令」を敷くのは逆効果のワケ  では、いなば食品やビッグモーターのように「社員のリークが止まらないダダ漏れ企業」にならないためにはどうすべきか。 まず、大前提として「かん口令を敷かない」ということがある。これまで筆者はいろいろな企業の危機管理を手伝ってきたが、「社員の言論封殺」や「内部情報を漏らした犯人捜し」などの対応がプラスに働いたのを見たことがない。 そういう社内の動きも、ほぼ間違いなく、メディアやネット・SNSに漏れる。そして、場合によってはバッシングを過熱させる。つまり、かん口令とは「我が社としては今回の問題に非常に神経を尖らせて、とにかく必死に握りつぶそうとしていますよ」と全世界に公表しているようなものなのだ。 だが、それよりもこの対応が逆効果なのは、かん口令によって「社員の中に強い反抗心が芽生える」ということがある。 昔、記者をしていた時、不祥事企業の社員からたびたび「内部告発」を受けた。彼らは「会社のため」「仲間のため」と義憤にかられてタレコミをすることがほとんどだが、そこで最後に背を押すのが「会社への不満」である。その中の具体的な例としてよく挙げられるのは、「社員には、かん口令をしいて、握りつぶそうとしている」ということだ。 つまり、何か問題が起きた時に、会社の上層部は「かん口令」を敷きたがるが、逆にそれは愛社精神のある社員たちの不満をふくらませているだけに過ぎない。むしろ、かん口令を重ねていけばいくほど、彼らの反抗心は強くなって「怒りの内部告発」へとつながっていくのだ。 この悪循環は、いなば食品を見ても明らかだ。滝沢ガレソ氏のもとに持ち込まれた内部のメールだという画像によれば、退職者がネットで同社の悪口を書いている可能性がある、ということを全従業員に対して報告し、「醜い行為」として釘をさしている。また、転職サイトに批判的な書き込みをした「在職者」がいるとして、「今ただ直ちに名乗り出れば情状酌量とする」と犯人捜しまでしている。 こういう画像がたくさん「流出」していることからもわかるように、かん口令に効果はない。むしろ、社員の反抗心を刺激して、後々は「攻撃材料」としてイジられるのがオチなのだ』、「何か問題が起きた時に、会社の上層部は「かん口令」を敷きたがるが、逆にそれは愛社精神のある社員たちの不満をふくらませているだけに過ぎない。むしろ、かん口令を重ねていけばいくほど、彼らの反抗心は強くなって「怒りの内部告発」へとつながっていくのだ。 この悪循環は、いなば食品を見ても明らかだ。滝沢ガレソ氏のもとに持ち込まれた内部のメールだという画像によれば、退職者がネットで同社の悪口を書いている可能性がある、ということを全従業員に対して報告し、「醜い行為」として釘をさしている。また、転職サイトに批判的な書き込みをした「在職者」がいるとして、「今ただ直ちに名乗り出れば情状酌量とする」と犯人捜しまでしている。 こういう画像がたくさん「流出」していることからもわかるように、かん口令に効果はない。むしろ、社員の反抗心を刺激して、後々は「攻撃材料」としてイジられるのがオチなのだ」、その通りだ。
・『ワケのわからない「謎ルール」のある会社に勤める社員が爆発  もちろん、問題は「かん口令」だけではない。これまで「社員のリークが止まらないダダ漏れ企業」を見てきた経験から言わせていただくと、ひとつのチェックポイントとして挙げられるのは「謎ルール」だ。 一般常識とかけ離れたワケのわからない謎の社内ルールが多い会社というのは、社員の内部リークが一度始まるとダムが決壊したように、タレコミが止まらないというパターンが非常に多い。 「社畜」などと揶揄される日本のビジネスマンですら、「謎ルール」は会社をやめたくなるほど強いストレスを感じるものだからだ。 ハラスメント対策研修などをおこなう、ダイヤモンド・コンサルティングオフィス合同会社が実施した「職場での謎ルールに関する調査」によれば、400名以上の企業に勤める非管理職社員319名の中で43.3%が「謎ルール」があると回答し、そのうちの74.6%がストレスを感じていたという結果がでた。さらに、この「謎ルール」のせいで約5割が退職を検討したことがあるというのだ。 こういうストレスフルな環境で働いている社員たちの不満が、自社の不祥事報道をきっかけに爆発したらどうなるだろうか。 ネットやSNSに会社の悪口を書き込むのは当たり前として、「文春リークス」や滝沢氏のようなインフルエンサーにタレコミをする者もいるはずだ。その中には、これまでストレスの原因だった「謎ルール」も含まれるというのは容易に想像できよう。 これは、いなば食品にもあてはまる。 滝沢氏へのタレコミによれば、同社には稲葉敦央社長が定めた500ページを超える社員規範がある。その中には、「有給休暇を取得する際には正当な理由を示せ」や「競合への転職禁止」などがあった。もしこれが事実ならば、労働基準法的にアウトなものもあるが、それ以上にネットやSNSで話題になったのが、以下のような「謎ルール」だ。 ・茶髪や金髪にしたら直ちに解雇 ・長髪は35歳まで ・安い焼き肉屋にはいかない(肉に亜硝酸ナトリウムが入っているので) ・カツ丼やハンバーガーの油は赤血球をベタベタにして酸欠にさせるので危険 ・不健康にならないため、ファストフードは楽しみ以外食べないこと この一覧を見て「まるで宗教」「カルトじゃないか」とドン引きをしている人も多いが、非上場の同族経営企業や、カリスマ的な社長が君臨をしているような企業ではこの手の「謎ルール」は珍しくない。 そして、そのような企業の多くが、いなば食品のように何かしらの問題が起きると、社員たちが「待ってました」と言わんばかりに、メディアやインフルエンサーへのタレコミを止められなくなる』、「非上場の同族経営企業や、カリスマ的な社長が君臨をしているような企業ではこの手の「謎ルール」は珍しくない。 そして、そのような企業の多くが、いなば食品のように何かしらの問題が起きると、社員たちが「待ってました」と言わんばかりに、メディアやインフルエンサーへのタレコミを止められなくなる」、なるほど。
・『傲慢な経営者が陥りがち、「自分の思想を受け入れるべき」  では、こういう“ダダ漏れ企業”にならないためにはどうすべきか。根本的なところを言わせていただくと、経営者が「社員ならば経営者である自分の思想を受け入れるべき」という傲慢な考え方を捨てることが重要だ。 例えば、いなば食品の「謎ルール」の中に食事に関するものが多かったが、これは稲葉社長の思想が色濃く現れている。会社のホームページで稲葉社長は、「創業以来、全てのフードでの化学物資の無添加、無着色、保存料・殺菌剤一切なしを徹底してきました」と述べているが、それはビジネス的なこだわりではなく、若い時から大切にしてきた「人間」としてのこだわりでもある。稲葉社長は副社長時代、メディアで以下のように語っていた。 「食生活には人一倍気を配る。コーヒーは飲まず、添加物を多く含んでいそうな食品は避けるという」(日経産業新聞1994年3月7日) こういう「こだわり」を理解すれば、「謎ルール」は稲葉社長が心の底から信じている思想を、社員にも同じように受け入れてもらいたいという強い思いから作られたものだとわかるだろう。もちろん、それは「良かれ」と思ってだ。 実際、同社のホームページで、稲葉社長が掲げる経営目的として「社員と社員の家族を物心両面で守る」ということを掲げている。安い焼き肉屋、カツ丼やハンバーガー、ファストフードの危険性を説いているのも、稲葉社長からすれば、「社員と社員の家族を守る」という親心からなのだ』、「「謎ルール」は稲葉社長が心の底から信じている思想を、社員にも同じように受け入れてもらいたいという強い思いから作られたものだとわかるだろう。もちろん、それは「良かれ」と思ってだ。 実際、同社のホームページで、稲葉社長が掲げる経営目的として「社員と社員の家族を物心両面で守る」ということを掲げている。安い焼き肉屋、カツ丼やハンバーガー、ファストフードの危険性を説いているのも、稲葉社長からすれば、「社員と社員の家族を守る」という親心からなのだ」、「謎ルール」は「稲葉社長」の「「社員と社員の家族を守る」という親心からなのだ」、「社員」からしたらうっとうしい話だ。
・『会社は「家族」で、社長は「父」という家族主義経営の末路  このような「家族主義経営」は高度経済成長期の企業では当たり前のように行われてきて、今も同族経営企業や中小企業には根強く残っている。 会社という「家族」の中で、社長は「父」であり、社員は「子」である。だから、社員は「家長」である社長の思想を素直に受け入れて、クローンのように動かなくてはいけない。そんなワンマン経営企業は、ビジネスモデルが当たれば急速に成長できる。経営にスピードがあって結束力も強いからだ。 「いい時」のビッグモーターがそうだ。同社にも「謎ルール」が多かったが、中でも話題になったのが、社員に配布されていた経営計画書だ。この中には、「会社と社長の思想は受け入れないが仕事の能力はある」社員について「今、すぐ辞めてください」とも記載されていた。 創業者である「父」の思想を素直に受け入れることが「子」である社員の務めであるという「一体感」が、同社の成長エンジンになってきた側面もあるのだ。 これは、いなば食品にもあてはまる。創業一族ではあるが、稲葉社長は缶詰事業だけでは先細りだとして、ペットフード事業に注力して今主力となっているブランド「CIAO」を誕生させてここまで会社を大きくさせてきた。そういう「偉大な父」の思想を「子」である社員たちが受け入れるのが当然だ、という企業文化であるということは、数々のタレコミが物語っている。 ただ、このような「家族主義経営」は、残念ながら今の時代にマッチしない。「父のもとで一体感がある」という美徳がある一方で、パワハラ、セクハラ、低賃金、時間外労働みたいなことも「父の威厳」でねじ伏せて、「家族内の問題」として内々で処理してしまう傾向がどうしても強くなってしまうからだ。 これは現実の家族関係に置き換えるとわかりやすい。とにかく威圧的でなんでもかんでも自分の思想に従わせようとする「父」のもとで育てられた子どもは、成長につれて反抗心が芽生えるはずだ。そして、父が何か理不尽なことをした時に怒りが爆発、積年の恨みをぶちまけるのではないか。それが社員の場合、メディアやインフルエンサーへの「怒りの内部告発」になっているのだ。 日本企業は99.7%が中小企業で、9割は同族経営だ。それはつまり、高圧的な「父」のもとでワケのわからない「謎ルール」を押し付けてくる、いなば食品やビッグモーターのような会社だらけということだ。 社員が週刊誌やSNSに怒りの内部告発をしないかとビクビクしている社長は、ぜひそっと胸に手を当てて、「自分の思想を社員に無理に押し付けていないか」と自問自答しみていただきたい』、「日本企業は99.7%が中小企業で、9割は同族経営だ。それはつまり、高圧的な「父」のもとでワケのわからない「謎ルール」を押し付けてくる、いなば食品やビッグモーターのような会社だらけということだ。 社員が週刊誌やSNSに怒りの内部告発をしないかとビクビクしている社長は、ぜひそっと胸に手を当てて、「自分の思想を社員に無理に押し付けていないか」と自問自答しみていただきたい」、同感である。

第三に、4月25日付け日刊ゲンダイ「岐阜県池田町セクハラ町長の超独善ぶり…15人の女性職員に6期20年以上“やりたい放題”」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/339408
・『「町長は辞職するのが相当だ」 第三者委員会は町長のセクハラを認定し、辞職勧告を突き付けた。 地方自治体の首長によるハラスメントが相次いで発覚している。「育休を1年取ったら殺すぞ」などと男性職員に発言していた愛知県東郷町の井俣憲治町長(57)に続き、隣県の岐阜県池田町でも、岡崎和夫町長(76)が複数の女性職員にセクハラを繰り返していたことが判明した。 池田町の第三者委は24日、虚偽の弁明をした町長を「事実発見に非協力的態度を示した。言動を内省し、改善する態度が見受けられない」と非難し、調査報告書を町に提出した。 第三者委は昨年10月から職員や元職員の男女計843人を対象にアンケートを実施。回答したのは475人で、回答率は56.3%だった』、「岐阜県池田町でも、岡崎和夫町長(76)が複数の女性職員にセクハラを繰り返していたことが判明した。 池田町の第三者委は24日、虚偽の弁明をした町長を「事実発見に非協力的態度を示した。言動を内省し、改善する態度が見受けられない」と非難し、調査報告書を町に提出した」、酷い話だ。
・『職員からあがった悲痛な叫び  報告書によると、20年ほど前から女性職員15人が、町長に手や胸を触られたり、抱きつかれていた。そのうちの1人はズボンの上から直接陰部に触れられ、町長から「なんか思うか?」と尋ねられたという。) 報告書には<4日連続でCを町長室に呼び出し、手を握る行為に始まり、衣服の上から二の腕、太股を両手で揉むように触り、陰部を触るまでエスカレートされた>とある。Cと表記された女性が他の女性職員に相談したところ、町長室に呼ばれ、「済まんかった」と謝罪を受け、「誰にも言わんといてくれ」と口止めされたという。2人の間では示談が成立しているが町長は「示談したことはない」と否定している。 アンケートには町長に対する職員の悲痛な叫びが、多数寄せられている。 <「職員は自分の女」という感覚でいるので、他の職員(町長のタイプな)も被害に遭っている><告発しようにも潰され、退職に追い込まれる><キスやプライベートゾーンにも触れる話は聞いている。ほとんどが町長室や人けのないところで行われている><入職して間もない女子職員は、町長室で町長の膝の上に乗せられていた><町長は騒がない相手を見極めてやっています><セクハラもだが、パワハラもひどい> 岡崎町長は池田町の元職員。総務課長を含め、30年以上の勤務歴があり、町長に初当選した2003年以降、6期20年以上にわたって町政を担い、その影響力は絶大だった。) 調査にあたった第三者委委員長の幅隆彦弁護士がこう言う。 「町長は最終的な決定権だけでなく、ほぼ人事異動全般に関する権限を握り、独断で職員を異動させることも可能でした。被害者らは、誰かに相談して被害申告を町長に知られることで報復人事などの不利益を被るのではないか、批判するようなことを言えば、町長支持者から圧力をかけられるのではないかという不安があり、誰にも相談できなかったそうです。加えてセクハラ自体、なかなか口にしにくい性質のものです。職員の多くが町長に対して萎縮し、真実を語ることができない状態にありました」 町長は「辞職相当を重く受け止める」として、きょう(25日)、議長に辞職願を提出する。よくもまぁ、20年以上もやりたい放題できたものだ』、「岡崎町長は池田町の元職員。総務課長を含め、30年以上の勤務歴があり、町長に初当選した2003年以降、6期20年以上にわたって町政を担い、その影響力は絶大だった・・・「町長は最終的な決定権だけでなく、ほぼ人事異動全般に関する権限を握り、独断で職員を異動させることも可能でした。被害者らは、誰かに相談して被害申告を町長に知られることで報復人事などの不利益を被るのではないか、批判するようなことを言えば、町長支持者から圧力をかけられるのではないかという不安があり、誰にも相談できなかったそうです」、「町長」の行為は、単なる「セクハラ」というより、むしろ刑法上の犯罪だ。こんな「町長」を「20年以上もやりたい放題できた」、これまで黙認してきたマスコミの責任も重い。 
タグ:文春オンライン「イギリスBBCの続報「ジャニーズ解体のその後」で東山社長を取材した記者が“失望と苛立ち”を示した理由 「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」#1」 ダイヤモンド・オンライン 窪田順生氏による「「いなば食品祭り」明日は我が身?社員のリークが止まらない“ダダ漏れ企業”の教訓」 「東山社長 法的なことを考えると、僕らには権限がないと思いますので、当事者の人たちが刑事告訴したら、僕らとしては全面的に協力する。 アザー記者 道義上、(警察に情報を提供するのが)正しいことではないですか。 東山社長 実際、僕も答えがわからないですね。どこの着地点が果たして正しいのか。被害に遭った人たちがどういうことを望んでいるのか……」、驚くべき無責任ぶりだ。しかも、「加害者2名のうち1人は東山社長の元マネージャーだと判明した(すでに退社)」、これでは、共同正犯と見做すことも可能だろう。こんな「東山社長 「岐阜県池田町でも、岡崎和夫町長(76)が複数の女性職員にセクハラを繰り返していたことが判明した。 池田町の第三者委は24日、虚偽の弁明をした町長を「事実発見に非協力的態度を示した。言動を内省し、改善する態度が見受けられない」と非難し、調査報告書を町に提出した」、酷い話だ。 「町長」の行為は、単なる「セクハラ」というより、むしろ刑法上の犯罪だ。こんな「町長」を「20年以上もやりたい放題できた」、これまで黙認してきたマスコミの責任も重い。 「岡崎町長は池田町の元職員。総務課長を含め、30年以上の勤務歴があり、町長に初当選した2003年以降、6期20年以上にわたって町政を担い、その影響力は絶大だった・・・「町長は最終的な決定権だけでなく、ほぼ人事異動全般に関する権限を握り、独断で職員を異動させることも可能でした。被害者らは、誰かに相談して被害申告を町長に知られることで報復人事などの不利益を被るのではないか、批判するようなことを言えば、町長支持者から圧力をかけられるのではないかという不安があり、誰にも相談できなかったそうです」、 日刊ゲンダイ「岐阜県池田町セクハラ町長の超独善ぶり…15人の女性職員に6期20年以上“やりたい放題”」 「日本企業は99.7%が中小企業で、9割は同族経営だ。それはつまり、高圧的な「父」のもとでワケのわからない「謎ルール」を押し付けてくる、いなば食品やビッグモーターのような会社だらけということだ。 社員が週刊誌やSNSに怒りの内部告発をしないかとビクビクしている社長は、ぜひそっと胸に手を当てて、「自分の思想を社員に無理に押し付けていないか」と自問自答しみていただきたい」、同感である。 からなのだ」、「謎ルール」は「稲葉社長」の「「社員と社員の家族を守る」という親心からなのだ」、「社員」からしたらうっとうしい話だ。 「「謎ルール」は稲葉社長が心の底から信じている思想を、社員にも同じように受け入れてもらいたいという強い思いから作られたものだとわかるだろう。もちろん、それは「良かれ」と思ってだ。 実際、同社のホームページで、稲葉社長が掲げる経営目的として「社員と社員の家族を物心両面で守る」ということを掲げている。安い焼き肉屋、カツ丼やハンバーガー、ファストフードの危険性を説いているのも、稲葉社長からすれば、「社員と社員の家族を守る」という親心からなのだ」、「謎ルール」は「稲葉社長」の「「社員と社員の家族を守る」という親心 「非上場の同族経営企業や、カリスマ的な社長が君臨をしているような企業ではこの手の「謎ルール」は珍しくない。 そして、そのような企業の多くが、いなば食品のように何かしらの問題が起きると、社員たちが「待ってました」と言わんばかりに、メディアやインフルエンサーへのタレコミを止められなくなる」、なるほど。 また、転職サイトに批判的な書き込みをした「在職者」がいるとして、「今ただ直ちに名乗り出れば情状酌量とする」と犯人捜しまでしている。 こういう画像がたくさん「流出」していることからもわかるように、かん口令に効果はない。むしろ、社員の反抗心を刺激して、後々は「攻撃材料」としてイジられるのがオチなのだ」、その通りだ。 「何か問題が起きた時に、会社の上層部は「かん口令」を敷きたがるが、逆にそれは愛社精神のある社員たちの不満をふくらませているだけに過ぎない。むしろ、かん口令を重ねていけばいくほど、彼らの反抗心は強くなって「怒りの内部告発」へとつながっていくのだ。 この悪循環は、いなば食品を見ても明らかだ。滝沢ガレソ氏のもとに持ち込まれた内部のメールだという画像によれば、退職者がネットで同社の悪口を書いている可能性がある、ということを全従業員に対して報告し、「醜い行為」として釘をさしている。 「令和の企業危機管理というのは、迅速に謝罪文を出すとか、社長の謝罪会見を開いてどうこうというレベルではなく、「社員のリーク」をどこまで抑えていくかということが、成否を分ける鍵となってきているのだ」、その通りだ。 」をのさばらせてはいけない。厳しく糾弾すべきだ。 」を持ち、「グルーミング」の影響だと解説した」、その通りだ。 「精神的な支配関係がある時に、子どもは大人からの性的な虐待要求に従順になりやすい。子どもに対する性暴力、性虐待、性犯罪などを理解しようとする時、「グルーミング」について、よく理解しておく必要がある・・・「ジャニーズ性加害問題当事者の会」代表だった平本淳也氏も「J-POPの捕食者」に登場していた。ジャニー氏の合宿所での行為などについて証言しつつも、自身については「僕、被害にも何にもあっていない。ただマッサージをされたレベルのほんの少しの延長」などとコメントをした。アザー記者は平本氏自身が「加害者への尊敬の念 「日本史上最悪の子どもへの性虐待。まず被害者のケアこそ最優先にすべきなのに、旧ジャニーズ事務所は本気で取り組んでいるようには見えない。社長が交替しても根本的な姿勢はあまり変わっていない。そのことがBBCの続報で明らかになった。 しかもそれを許しているのは、問題を深く追及しない日本のメディアではないだろうか」、その通りだ。 (その24)(イギリスBBCの続報「ジャニーズ解体のその後」で東山社長を取材した記者が“失望と苛立ち”を示した理由 「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」#1、「いなば食品祭り」明日は我が身?社員のリークが止まらない“ダダ漏れ企業”の教訓、岐阜県池田町セクハラ町長の超独善ぶり…15人の女性職員に6期20年以上“やりたい放題”) ハラスメント
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機能性表示食品制度(その5)(「製薬会社とは名ばかりの“アイデア商品屋”」「開発責任者にすら生薬の知識がない」 紅麹問題で揺れる小林製薬の“儲け重視”の企業体質、「機能性表示食品」の良し悪しをきっちり理解する…生物学者・福岡伸一さんに聞いた、これでは まるで「ザル制度」…!じつは 「科学的根拠が貧弱すぎ」の機能性表示食品 制度そのものがヤバすぎた「衝撃の真実」) [社会]

機能性表示食品制度については、本年4月1日に取上げた。今日は、(その5)(「製薬会社とは名ばかりの“アイデア商品屋”」「開発責任者にすら生薬の知識がない」 紅麹問題で揺れる小林製薬の“儲け重視”の企業体質、「機能性表示食品」の良し悪しをきっちり理解する…生物学者・福岡伸一さんに聞いた、これでは まるで「ザル制度」…!じつは 「科学的根拠が貧弱すぎ」の機能性表示食品 制度そのものがヤバすぎた「衝撃の真実」)である。

先ずは、本年4月3日付けデイリー新潮「「製薬会社とは名ばかりの“アイデア商品屋”」「開発責任者にすら生薬の知識がない」 紅麹問題で揺れる小林製薬の“儲け重視”の企業体質」を紹介しよう。
https://www.dailyshincho.jp/article/2024/04031131/?all=1
・『「製薬会社とは名ばかりの“アイデア商品屋”」  小林製薬が作った紅麹成分入りサプリメントを摂取した人に健康被害が相次いでおり、すでに5名もの死者が確認されている。内情を知る関係者らは、甚大な被害を生み出した背景にあるのは、“儲け重視”の企業体質だ、と指摘する。それは一体――。 小林製薬は偶然、運悪く事件を起こしてしまったわけではないのではないか。大惨事が起きた背景にある特異な企業体質について、同社関係者はこう明かす。 「そもそも、小林製薬は社名に“製薬”と銘打っていますが、処方箋が必要な医療用医薬品を取り扱っていません。商品はすべて薬局などで買える一般用医薬品か健康食品、または日用品の類です。製薬会社とは名ばかりで、本当の姿はケチさと目ざとさにかけては天下一品の小林一雅会長(84)が率いてきた、“アイデア商品屋”なのです」 1919年に設立された同社は、6代にわたって創業家の小林家が経営してきた。かつては薬品の卸売りが主力事業だったが、現代表取締役会長の一雅氏が60年代以降、アイデア商法路線に舵を切り数々の商品をヒットさせて会社を拡大し現在の礎を築いた。 「甲南大経済学部を卒業して62年に入社した一雅さんは自らのアイデアで、69年にトイレ洗浄剤のブルーレットを、75年にはトイレ芳香剤のサワデーを発売して成功させました。まだ日本のトイレの多くがくみ取り式だった64年、アメリカを旅行した時に見た水洗トイレの清潔さや芳香剤の爽やかな香りが、イメージの原点になったと」(同) 75年には、肩こりに効く鎮痛消炎剤の容器を横に曲げ、商品名をアンメルツヨコヨコとして、これもメガヒットに導いたという。76年に4代目社長に就任して以降も、冷却ジェルシートの熱さまシートや洗眼薬のアイボンなど数多くのアイデア商品を、ユニークなネーミングと共に世に送り出していった』、「処方箋が必要な医療用医薬品を取り扱っていません。商品はすべて薬局などで買える一般用医薬品か健康食品、または日用品の類です。製薬会社とは名ばかりで、本当の姿はケチさと目ざとさにかけては天下一品の小林一雅会長(84)が率いてきた、“アイデア商品屋”なのです」、本当に「製薬会社とは名ばかりで、本当の姿は・・・“アイデア商品屋”なのです」、「“アイデア商品屋”」とは言い得て妙だ。
・『「プロジェクトマネージャーですら生薬の基礎的知識を持ち合わせていなかった」  小林製薬は、儲けを重視し過ぎるあまりに疑念の目を向けられることもあった。さる製薬会社関係者は声を潜めてこう語る。 「開発部門に薬理作用の知識のある人間が少な過ぎるんです。10年ほど前は特にひどくて、脂肪を落とすナイシトールという漢方薬のシリーズがあるのですが、プロジェクトマネージャーですら生薬の基礎的知識を持ち合わせていませんでした。漢方の主な原材料は天然由来の生薬ですが、副作用などのリスクがないわけではない。ずさん過ぎる会社の体制に唖然とした記憶があります」 もちろん、開発部門がこの調子だったことでお客様相談室のスタッフも、 「最低限必要な知識すら有していませんでした。だから、顧客からの問い合わせに対して“漢方だから安全ですよ”などと誤った内容の“珍回答”を繰り返していたのです」(同)』、「プロジェクトマネージャーですら生薬の基礎的知識を持ち合わせていませんでした」、到底、製薬会社とは思えないような驚きの事実だ。
・『被験者の身長を故意に低く記録  薬に対するいい加減な姿勢は、2013年に発覚した不祥事からもうかがい知ることができる。それは小林製薬にとって市販薬とはいえ初めての治験が必要な医薬品として、肥満症改善薬を開発していた時に起きた。 「治験の現場でコーディネーターが小林製薬の要望に応じるために、被験者5人の身長を故意に低く記録したのです。データ改ざんが明らかになった後、小林製薬は治験支援を請け負った企業に損害補償を求める方針を発表するなど自らが被害者である旨を強調しましたが、傍目には無理筋でした。治験に求められるレベルがさほど高くない一般用医薬品とはいえ、初めての試みでいきなりこのような雑な過ちが露呈してしまうなんてあり得ない」(同) この治験では、実施した医療機関の職員も被験者に含まれており、実施の方法自体が医療倫理的に問題視されていたとも。かねて承認済みで治験の要らない薬ばかりを売り、研究開発費を軽視しケチってきたからこそ起きた不祥事だとはいえまいか。 4月4日発売の「週刊新潮」では、甚大な被害を生み出した企業体質、さらに今後の経営上の危機などについて4ページにわたって詳報する』、「治験の現場でコーディネーターが小林製薬の要望に応じるために、被験者5人の身長を故意に低く記録したのです・・・治験に求められるレベルがさほど高くない一般用医薬品とはいえ、初めての試みでいきなりこのような雑な過ちが露呈してしまうなんてあり得ない」(同) この治験では、実施した医療機関の職員も被験者に含まれており、実施の方法自体が医療倫理的に問題視されていたとも。かねて承認済みで治験の要らない薬ばかりを売り、研究開発費を軽視しケチってきたからこそ起きた不祥事だとはいえまいか」、やはり「小林製薬」には余りに問題が多いようだ。

次に、4月23日付け日刊ゲンダイ「「機能性表示食品」の良し悪しをきっちり理解する…生物学者・福岡伸一さんに聞いた」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/339228#goog_rewarded
・『小林製薬の紅麹サプリによる健康被害はいまだに原因が解明されていない。しかし、事件の背景に便利な機能性表示食品の氾濫と、政府の規制緩和による後押しがあったのは事実だ。市場は膨れ上がっているが、ここは立ち止まって、機能性表示食品の良し悪しをきっちり、理解しておくことが大事かもしれない。そこで生物学者の福岡伸一氏に聞いてみた。 「ハンバーガーやカップ麵ばかり食べていると、栄養が偏ってしまいます。総カロリーは足りても不足する栄養素がたくさん出てくる。それを補うために機能性食品は便利ですが、ただ錠剤で量を補えば済むという話ではありません。ビタミンにせよ、ミネラルにせよ、単一の物質として存在するのではなく、タンパク質などと結合して存在するのです。タンパクと一緒に摂取した方が体の吸収はいい。鉄を取りたいならヘモグロビンと結合している食品、レバーやカツオを食べた方が吸収は良いのです。精製して、純化させた物質を錠剤で摂取しても吸収に時間がかかります。だから、サプリの錠剤で足りないものを補うよりも食品をホールフードの形で、丸ごと摂取することをお薦めします」 福岡さんの近著、『生物学者と料理研究家が考える「理想のレシピ」』(発売:講談社/発行:日刊現代、松田美智子さんと共著) には、こうした哲学に基づいたメニューと解説が載っている。旬のものをそのまま食べる。必要な物質をただ摂取すればいいわけではなく、吸収、利用という概念をも取り入れると、やはり、自然の食べ物の方が“効率的”なのだ。そして、食べ物のもつ力が最大化するのが「旬」になる。福岡先生が「サプリより旬のホールフードを!」と本まで書かれたのは、こういう理由だが、もうひとつ、紅麹のサプリには見過ごせない問題があるという。 「長く飢餓に苦しんできた人間は飢餓に備えて自らコレステロールをつくりだすことができます。しかし、飽食の時代でコレステロール過多となり、だったら、そいういうものを取らなければいいのに、体内でコレステロールを作ることを抑制する薬の開発が進みました。きっかけは三共(現在の第一三共)の研究所の遠藤章先生が発見したスタチンという物質で、コレステロールを作る酵素の働きを阻害する。ここから様々な薬ができたのですが、紅麹菌もスタチンを作り出すのに有用なのです」』、「機能性食品は便利ですが、ただ錠剤で量を補えば済むという話ではありません。ビタミンにせよ、ミネラルにせよ、単一の物質として存在するのではなく、タンパク質などと結合して存在するのです。タンパクと一緒に摂取した方が体の吸収はいい。鉄を取りたいならヘモグロビンと結合している食品、レバーやカツオを食べた方が吸収は良いのです。精製して、純化させた物質を錠剤で摂取しても吸収に時間がかかります。だから、サプリの錠剤で足りないものを補うよりも食品をホールフードの形で、丸ごと摂取することをお薦めします」、「精製して、純化させた物質を錠剤で摂取しても吸収に時間がかかります。だから、サプリの錠剤で足りないものを補うよりも食品をホールフードの形で、丸ごと摂取することをお薦めします」、さすが「福岡伸一」氏だけあって、説得力がある。
・『売らんがための食品と抑制するサプリは「マッチポンプ」の関係  それのどこが問題なのか。 「人間の遺伝子は飢餓には備えてきたが飽食を予想していなかった。だから、飢餓をプロテクトする機能は備わっていても過剰に摂取したものにブレーキをかける機能はないのです。食べ物にもスタチン成分が多いものはあまりない。だから、紅麹が重宝されているのでしょうが、無理やりブレーキをかけるくらいならば、コレステロールを過剰に取らなければいい。それが自然な考え方です。世の中、売らんがために様々な食品が溢れている。そこで取りすぎたものを抑制するために薬やサプリがまた溢れている。これはマッチポンプの悪循環です」 これぞ、売らんがための倒錯の世界のように見える。コマーシャルズムに毒されずに、健康で過ごすにはどうしたらいいのか。その答えは意外にシンプルなのである』、「「人間の遺伝子は飢餓には備えてきたが飽食を予想していなかった。だから、飢餓をプロテクトする機能は備わっていても過剰に摂取したものにブレーキをかける機能はないのです。食べ物にもスタチン成分が多いものはあまりない。だから、紅麹が重宝されているのでしょうが、無理やりブレーキをかけるくらいならば、コレステロールを過剰に取らなければいい。それが自然な考え方です。世の中、売らんがために様々な食品が溢れている。そこで取りすぎたものを抑制するために薬やサプリがまた溢れている。これはマッチポンプの悪循環です」、「マッチポンプの悪循環」とは言い得て妙だ。
・『■「理想のレシピ」から春の旬を丸ごと味わう「極上オニオンスライス」  ちりめんじゃこ1カップとオリーブオイル大さじ3をフライパンに入れ、中火にかけてカリカリになるまで炒める。ペーパータオルにとり、余分な脂をきる。新玉ねぎを極薄に切り、氷水に1分間さらす。これを3回繰り返したらザルにあげてペーパータオルで水分をとる。皿にのせ、カリカリのじゃこをかけたら、しょうゆ大さじ1.5、米酢大さじ1を混ぜたタレをかける』、「極上オニオンスライス」は、いかにも体に良さそうなメニューだ。

第三に、4月24日付け現代ビジネスが掲載した群馬大学名誉教授の高橋 久仁子氏による「これでは、まるで「ザル制度」…!じつは、「科学的根拠が貧弱すぎ」の機能性表示食品。制度そのものがヤバすぎた「衝撃の真実」」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/126905?imp=0
・『「健康と食」への危機感が、これほどまでに高まったことがあるでしょうか。 「腸内フローラを良好にし、便通を改善する」ビフィズス菌配合サプリメント。「脂肪の吸収を抑え、排出を増加させる」トクホコーラ。「10分のジョギングと同じ消費カロリー効果がある」高濃度茶カテキン飲料。 国の制度によって「効能・効果」を大々的にアピールするトクホや機能性表示食品などの「保健機能食品」。いまや、私たちのまわりには、「健康食品」が溢れんばかりにあります。しかし最近、機能性表示食品の摂取によって、大きな健康被害が生じる事故が起こり、その安全性への信頼が揺らいでいます。 氾濫する「健康関連食品」情報 をたんねんな調査で読み解き、長年にわたって問題点を指摘してきた群馬大学名誉教授・高橋久仁子さんが、保健機能食品制度の“根拠”とされる論文を解読してわかった「驚きの実態」を克明にリポートした『「健康食品」ウソ・ホント』から、ぜひ知っておきたいトピックを厳選してお送りしましょう。 ※本記事は、『「健康食品」ウソ・ホント 「効能・効果」の科学的根拠を検証する』から、再編集・再構成の上、お届けします』、「驚きの実態」とは興味深そうだ。
・『機能性表示食品とは  私たちが口から摂取するもののほとんどが「食品」です。 食品衛生法第4条第1項には、「この法律で食品とは、全ての飲食物をいう。ただし、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品は、これを含まない」とあります*。要するに、「医薬品」と「医薬部外品」以外は食品である、ということです(図「経口的に摂取する物質の区分」)。 *「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」は聞き慣れないかもしれませんが、旧・薬事法のことで2014年11月25日からこの名称となり、「旧・薬事法」「薬機法」「医薬品医療機器等法」と略称されています。 食品はさらに、機能性を表示できる「保健機能食品」と表示できない「一般食品」に区分されます。保健機能食品ではない、いわゆる「健康食品」はたくさんありますが、機能性の表示ができないという意味ではあくまでも「一般食品」です。 (【図】経口的に摂取する物質の区分経口的に摂取する物質の区分 はリンク先参照) また、「機能性食品」は必ずしも機能性表示食品ではありません。きわめて紛らわしいのですが、食品の機能性研究を行う領域の研究集団は、「機能性食品」とは「食品の三次機能を効率よく発揮するように設計・加工された新食品」であると定義しています。 この定義に基づいてつくられた食品を消費者庁に届け出てそれが受理されれば、その機能性食品は同時に、機能性表示食品でもありますが、届出受理がなされていなければ単に機能性食品ということです。 ただし、あえて機能性食品といわなくても、機能性成分を配合したいわゆる「健康食品」は市場にあふれているのが現状です。 なお、保健機能食品とひとくくりにしても、定義等に関する法律が異なるため、統一性はありません。『「健康食品」ウソ・ホント』では、それぞれの定義がどこに記述されているかを一覧表にまとめたものを掲載しました。同書をご覧いただければおわかりになるように、表向きは「国民の健康に資するため」とされていますが、トクホが一応は健康政策に基づくものである一方、機能性表示食品は経済活性化のためにつくられたものであり、成立背景がまったく異なります。 保健機能食品は「国が定めた制度」に基づいているのだから、いわゆる「健康食品」よりその機能性は確かなものに違いないーーこう期待する人が少なくありません。しかし、実際には期待するほどのものではないことを、『「健康食品」ウソ・ホント』で詳しく解説しました』、「表向きは「国民の健康に資するため」とされていますが、トクホが一応は健康政策に基づくものである一方、機能性表示食品は経済活性化のためにつくられたものであり、成立背景がまったく異なります。 保健機能食品は「国が定めた制度」に基づいているのだから、いわゆる「健康食品」よりその機能性は確かなものに違いないーーこう期待する人が少なくありません。しかし、実際には期待するほどのものではないことを、『「健康食品」ウソ・ホント』で詳しく解説しました」、なるほど。
・『きわめて小さいトクホの「効果」  トクホは消費者庁の審査を経た製品であり、許可された範囲内で保健効果を記載できます。すなわち、「トクホである」ことはヒトを対象に行った実験研究において、ある測定項目の値の差が、実験群と対照群とのあいだで「統計的に有意」であった(有意差があった)ことを意味しています。 しかし従来、この有意差が実用的に意味をもつのか否かは考慮されていませんでした。その証拠に、トクホの許可要件の一つは、制度が始まって以降、一時期を除いて「食生活の改善が図られ、健康の維持増進に寄与することが期待できるものであること」であり、決して「寄与するものであること」ではなかったのです。 たとえば、食後の血糖値の上昇を数ミリグラム抑制する保健効果をもつトクホがあった場合に、「これを食べることが将来的に糖尿病の予防につながるか否か」はまったく考慮されていませんでした。 もし、「健康の維持増進に寄与するものであること」を許可要件としたならば、許可されるトクホは存在しなくなってしまいます。 トクホは、医薬品ではなく食品です。したがって、「効果」は小さくて当然です。許可する側も、そのことは重々承知していますが、その効果の小ささが消費者に十分に伝えられていません。これが大きな問題です。許可要件として「健康の維持増進に寄与することが期待できるものであること」さえ要求されなくなった今、トクホの存在にどれほどの意義があるのかーー疑問を禁じ得ません』、「トクホは、医薬品ではなく食品です。したがって、「効果」は小さくて当然です。許可する側も、そのことは重々承知していますが、その効果の小ささが消費者に十分に伝えられていません。これが大きな問題です。許可要件として「健康の維持増進に寄与することが期待できるものであること」さえ要求されなくなった今、トクホの存在にどれほどの意義があるのかーー疑問を禁じ得ません」、確かに「存在意義」が問われているようだ。
・『機能性表示食品の「科学的根拠」は貧弱  機能性表示食品の「表示しようとする機能性」は、「目の調子を整える」「睡眠の質の向上」「疲労感の軽減」など、トクホでは認められていないものがすでにいくつも登場しています。 さらなる問題は、その「科学的根拠」が貧弱きわまりない点にあり、表現に問題のある広告もすでに散見されています。たとえば、「内臓脂肪を減らす」と機能性表示するヨーグルトの広告は、内臓脂肪面積の減少を図で示していながら、体脂肪率が増加したことには言及していません。「内臓脂肪面積は減りました。でも、体脂肪率は増えました」と書かなければ、ウソをついていることにならないでしょうか?  商品ごとに個別の審査を経て許可されたトクホでさえ、その機能性はわずかなものでしかないのです。食品とは本来そういうものであり、もしも医薬品なみの「効果」ーーすなわち機能性ーーを発揮したなら、こんどは副作用が心配になります。 食生活は私たちの健康のありように大きく影響しますが、それは「食品機能論」的にいえば一次機能、すなわち「エネルギーや栄養素を適切に摂取することが健康に良い影響を与える」という意味においてです。食品の二次機能(嗜好面でのはたらき)や三次機能にのみ注目して、一次機能を無視するような食生活を送ったのでは健康は望めません。 エネルギーや栄養素を適切に摂取することの重要性を覆(おお)い隠してしまうかのような「機能性幻想」はもつべきではありませんが、残念ながら、これとは逆に幻想をあおるかのような制度が次々につくられてしまいました』、「「食品機能論」的にいえば一次機能、すなわち「エネルギーや栄養素を適切に摂取することが健康に良い影響を与える」という意味においてです。食品の二次機能(嗜好面でのはたらき)や三次機能にのみ注目して、一次機能を無視するような食生活を送ったのでは健康は望めません。 エネルギーや栄養素を適切に摂取することの重要性を覆(おお)い隠してしまうかのような「機能性幻想」はもつべきではありませんが、残念ながら、これとは逆に幻想をあおるかのような制度が次々につくられてしまいました」、由々しいことだ。
・『「食品」なのに「用法・用量」?  「健康食品」はかつて、「おいしい/まずい」に言及することがありませんでした。そのため、「味を云々しないものを食品の範疇(はんちゅう)に入れてはいけない」と主張することができました。 ところが、最近は少し事情が変わってきていて、たとえば「おいしい」ことをアピールする商品も目につくようになりました。そこで、もう一度考え直してたどり着いた結論が、「用法・用量」的な指示を必要とする製品を「食品」の範疇に含めてはいけない、です。 保健機能食品を含む「健康食品」類は、食品中のいわゆる「機能性成分」に着目してそれを配合した商品が多く、その有益性を発現させるために(同時に、有害性を発現させないために)、摂取量や摂取方法の指示が必要となります。通常の食品であれば、摂取量や摂取方法は個人が自由に決めるものですから、これにはかなりの違和感があります。 過剰摂取の有害性が明白であるアルコール飲料や食塩でさえ、摂取量や摂取方法は個人の判断にゆだねられています。ビール容器に「飲みすぎは禁物です。一日1本までを目安に食事と一緒にお飲みください」とか、醤油容器に「醤油は食塩量が多いので使用量は一日○mLまでにしましょう」などとは書かれていません。過剰に摂取すれば肥満を招きかねないチョコレートにも、「肥満防止のために一日○gまで」と書かれることはもちろんありません。 豆乳もまた、一つの食品です。豆乳を「ヘルシー」ともてはやす風潮には首をかしげていますが、それはさておいて、トクホの豆乳も存在します。ふつうの豆乳にはもちろん、「一日摂取目安量」などどこにも書かれていませんが、トクホ豆乳には「一日あたり200mLを目安にお飲みください」とあります。 ふつうの豆乳とトクホの豆乳をともに販売する会社に、「両者の違いを教えてください」と問い合わせてみました。 「いやあ、どちらも同じですよ。トクホ豆乳は申請して許可されたからトクホマークをつけて売っているだけです」 正直にこう答えてくれました。ほとんど同じ量の大豆タンパクが含まれている豆乳なのに、一方には摂取目安量があるというのもふしぎな話です。 用法・用量的な指示を要する時点で、すでに「食品」の領域を超えてしまっているーーそう考えるのは筆者だけでしょうか。  このように多くの懸念材料や問題点を抱えたまま制度化された「機能性表示食品」をはじめとした保健機能食品。誇大な広告で消費者に実際以上の効果を信じ込ませるばかりでなく、「健康被害をもたらす有害物質」を含んでいる場合もありました。「健康食品が危ない10の理由」を検証していきます』、「トクホ豆乳には「一日あたり200mLを目安にお飲みください」とあります。 ふつうの豆乳とトクホの豆乳をともに販売する会社に、「両者の違いを教えてください」と問い合わせてみました。 「いやあ、どちらも同じですよ。トクホ豆乳は申請して許可されたからトクホマークをつけて売っているだけです」 正直にこう答えてくれました。ほとんど同じ量の大豆タンパクが含まれている豆乳なのに、一方には摂取目安量があるというのもふしぎな話です。 用法・用量的な指示を要する時点で、すでに「食品」の領域を超えてしまっているーーそう考えるのは筆者だけでしょうか・・・多くの懸念材料や問題点を抱えたまま制度化された「機能性表示食品」をはじめとした保健機能食品。誇大な広告で消費者に実際以上の効果を信じ込ませるばかりでなく、「健康被害をもたらす有害物質」を含んでいる場合もありました」、「「機能性表示食品」をはじめとした保健機能食品」は、余りにも問題が多いので、全面的な見直しが急務だ。 
タグ:機能性表示食品制度 (その5)(「製薬会社とは名ばかりの“アイデア商品屋”」「開発責任者にすら生薬の知識がない」 紅麹問題で揺れる小林製薬の“儲け重視”の企業体質、「機能性表示食品」の良し悪しをきっちり理解する…生物学者・福岡伸一さんに聞いた、これでは まるで「ザル制度」…!じつは 「科学的根拠が貧弱すぎ」の機能性表示食品 制度そのものがヤバすぎた「衝撃の真実」) デイリー新潮「「製薬会社とは名ばかりの“アイデア商品屋”」「開発責任者にすら生薬の知識がない」 紅麹問題で揺れる小林製薬の“儲け重視”の企業体質」 「処方箋が必要な医療用医薬品を取り扱っていません。商品はすべて薬局などで買える一般用医薬品か健康食品、または日用品の類です。製薬会社とは名ばかりで、本当の姿はケチさと目ざとさにかけては天下一品の小林一雅会長(84)が率いてきた、“アイデア商品屋”なのです」、本当に「製薬会社とは名ばかりで、本当の姿は・・・“アイデア商品屋”なのです」、「“アイデア商品屋”」とは言い得て妙だ。 「プロジェクトマネージャーですら生薬の基礎的知識を持ち合わせていませんでした」、到底、製薬会社とは思えないような驚きの事実だ。 「治験の現場でコーディネーターが小林製薬の要望に応じるために、被験者5人の身長を故意に低く記録したのです・・・治験に求められるレベルがさほど高くない一般用医薬品とはいえ、初めての試みでいきなりこのような雑な過ちが露呈してしまうなんてあり得ない」(同) この治験では、実施した医療機関の職員も被験者に含まれており、実施の方法自体が医療倫理的に問題視されていたとも。かねて承認済みで治験の要らない薬ばかりを売り、研究開発費を軽視しケチってきたからこそ起きた不祥事だとはいえまいか」、やはり「小林製薬」には余りに問題が多いようだ。 日刊ゲンダイ「「機能性表示食品」の良し悪しをきっちり理解する…生物学者・福岡伸一さんに聞いた」 「機能性食品は便利ですが、ただ錠剤で量を補えば済むという話ではありません。ビタミンにせよ、ミネラルにせよ、単一の物質として存在するのではなく、タンパク質などと結合して存在するのです。タンパクと一緒に摂取した方が体の吸収はいい。鉄を取りたいならヘモグロビンと結合している食品、レバーやカツオを食べた方が吸収は良いのです。精製して、純化させた物質を錠剤で摂取しても吸収に時間がかかります。だから、サプリの錠剤で足りないものを補うよりも食品をホールフードの形で、丸ごと摂取することをお薦めします」、 「精製して、純化させた物質を錠剤で摂取しても吸収に時間がかかります。だから、サプリの錠剤で足りないものを補うよりも食品をホールフードの形で、丸ごと摂取することをお薦めします」、さすが「福岡伸一」氏だけあって、説得力がある。 「「人間の遺伝子は飢餓には備えてきたが飽食を予想していなかった。だから、飢餓をプロテクトする機能は備わっていても過剰に摂取したものにブレーキをかける機能はないのです。食べ物にもスタチン成分が多いものはあまりない。だから、紅麹が重宝されているのでしょうが、無理やりブレーキをかけるくらいならば、コレステロールを過剰に取らなければいい。それが自然な考え方です。世の中、売らんがために様々な食品が溢れている。そこで取りすぎたものを抑制するために薬やサプリがまた溢れている。これはマッチポンプの悪循環です」、 「マッチポンプの悪循環」とは言い得て妙だ。 「極上オニオンスライス」は、いかにも体に良さそうなメニューだ。 現代ビジネス 高橋 久仁子氏による「これでは、まるで「ザル制度」…!じつは、「科学的根拠が貧弱すぎ」の機能性表示食品。制度そのものがヤバすぎた「衝撃の真実」」 「驚きの実態」とは興味深そうだ。 「表向きは「国民の健康に資するため」とされていますが、トクホが一応は健康政策に基づくものである一方、機能性表示食品は経済活性化のためにつくられたものであり、成立背景がまったく異なります。 保健機能食品は「国が定めた制度」に基づいているのだから、いわゆる「健康食品」よりその機能性は確かなものに違いないーーこう期待する人が少なくありません。 しかし、実際には期待するほどのものではないことを、『「健康食品」ウソ・ホント』で詳しく解説しました」、なるほど。 「トクホは、医薬品ではなく食品です。したがって、「効果」は小さくて当然です。許可する側も、そのことは重々承知していますが、その効果の小ささが消費者に十分に伝えられていません。これが大きな問題です。許可要件として「健康の維持増進に寄与することが期待できるものであること」さえ要求されなくなった今、トクホの存在にどれほどの意義があるのかーー疑問を禁じ得ません」、確かに「存在意義」が問われているようだ。 「「食品機能論」的にいえば一次機能、すなわち「エネルギーや栄養素を適切に摂取することが健康に良い影響を与える」という意味においてです。食品の二次機能(嗜好面でのはたらき)や三次機能にのみ注目して、一次機能を無視するような食生活を送ったのでは健康は望めません。 エネルギーや栄養素を適切に摂取することの重要性を覆(おお)い隠してしまうかのような「機能性幻想」はもつべきではありませんが、残念ながら、これとは逆に幻想をあおるかのような制度が次々につくられてしまいました」、由々しいことだ。 「トクホ豆乳には「一日あたり200mLを目安にお飲みください」とあります。 ふつうの豆乳とトクホの豆乳をともに販売する会社に、「両者の違いを教えてください」と問い合わせてみました。 「いやあ、どちらも同じですよ。トクホ豆乳は申請して許可されたからトクホマークをつけて売っているだけです」 正直にこう答えてくれました。ほとんど同じ量の大豆タンパクが含まれている豆乳なのに、一方には摂取目安量があるというのもふしぎな話です。 用法・用量的な指示を要する時点で、すでに「食品」の領域を超えてしまっているーーそう考えるのは筆者だけでしょうか・・・多くの懸念材料や問題点を抱えたまま制度化された「機能性表示食品」をはじめとした保健機能食品。誇大な広告で消費者に実際以上の効果を信じ込ませるばかりでなく、「健康被害をもたらす有害物質」を含んでいる場合もありました」、「「機能性表示食品」をはじめとした保健機能食品」は、余りにも問題が多いので、全面的な見直しが急務だ。
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歴史問題(その19)(満洲国を裏工作で支えた「フィクサー」がいた…アヘン王・里見甫の「数奇な生涯」、コロポックルの住居か?日本のカッパドキアか?219の穴がひしめく 埼玉「吉見百穴」の真相【内部写真あり】 各地の奇景をめぐる旅、縄文人と弥生人で分けられない「日本人のルーツ」 祖先はいつ、どうやって日本列島へやってきた?) [社会]

歴史問題については、本年1月21日に取上げた。今日は(その19)(満洲国を裏工作で支えた「フィクサー」がいた…アヘン王・里見甫の「数奇な生涯」、コロポックルの住居か?日本のカッパドキアか?219の穴がひしめく 埼玉「吉見百穴」の真相【内部写真あり】 各地の奇景をめぐる旅、縄文人と弥生人で分けられない「日本人のルーツ」 祖先はいつ、どうやって日本列島へやってきた?)である。

先ずは、本年1月23日付け現代ビジネス「満洲国を裏工作で支えた「フィクサー」がいた…アヘン王・里見甫の「数奇な生涯」」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/122826?imp=0
・『アヘン密売組織を結成し、満洲帝国を支えた  満洲事変、日中戦争、太平洋戦争と続いた昭和の戦乱下、満洲国を「裏工作」で支えたフィクサーがいた。「上海のアヘン王」と呼ばれた里見甫だ。 策謀渦巻く中国大陸で禁じられていたアヘン密売に手を染め、日本軍に資金を提供した。その収益は現在の紙幣価値で30兆円にも上るとされている。先の戦争における重要人物であるものの、里見が極端な秘密主義を貫いたこともあり、その「功罪」はあまり知られていない。謎に包まれた彼の生涯を紐解いていこう。 1896年に炭鉱医の子として生まれた里見は、福岡県・修猷館中学に通っていたときに来日中の革命家・孫文と交流した。この出会いをきっかけに、のちに「大東亜共栄圏」建設の大志を強く抱くようになる。 中学卒業後は上海にある東亜同文書院に留学し、中国語を習得。それから貿易会社を経て、在中邦人向けの新聞社に入る。この時期に蒋介石など中国要人や石原莞爾など関東軍の参謀の知遇を得た。 「里見は記者時代に取材活動で軍人や官吏、実業家のみならず裏社会の人間との繋がりを作っていました。彼の情報収集能力や人脈に目をつけたのが関東軍だったのです」(ノンフィクション作家の斎藤充功氏)』、「里見」氏の「情報収集能力や人脈に目をつけたのが関東軍」、さすが「関東軍」の目のつけどころは確かだ。
・『満州事変での里見  1931年に満洲事変が勃発すると関東軍に対満政策を担当する部署が組織され、里見は嘱託として採用された。そこでプロパガンダ活動を目的とした「満洲国通信社」を設立したことを軍部から評価され、'37年に上海で「アヘン売買」を依頼されるようになる。 軍需国策会社「昭和通商」が中東などから密輸したアヘンは、里見が実権を握る商社「宏済善堂」を通じて中国の犯罪組織「青幇」に流れ、末端のアヘン窟で売り捌かれる。この流通ネットワークは「里見機関」と呼ばれる。アヘンで生み出された裏金は関東軍の戦費に充てられ、一部は傀儡政権の汪兆銘南京政府へと流れていった。裏社会とパイプがある里見でなくては、成り立たないビジネスだったことは間違いない。 「アヘンは中毒性が高く利益率が良い。密売の利益がなかったら、関東軍の謀略工作は規模を縮小せざるを得なかったと思います」(斎藤氏) 稼いだ資金は日本軍に渡っても余るほどの巨額だったが、カネに関心のない里見は自らの私利私欲のためには使わなかったという。 一方で、無類の女好きとして知られている。酒を飲めないのに、上海の日本人租界にあるナイトクラブに出入りして、大好物のハムエッグをつつきながら女の子を口説いていた。 様々な顔を持っていたアヘン王・里見。その存在は、敗戦を機に明るみに出る』、「アヘンで生み出された裏金は関東軍の戦費に充てられ、一部は傀儡政権の汪兆銘南京政府へと流れていった。裏社会とパイプがある里見でなくては、成り立たないビジネスだったことは間違いない」、「関東軍」がこんな形で「戦費」を調達していたとは初めて知った。「稼いだ資金は日本軍に渡っても余るほどの巨額だったが、カネに関心のない里見は自らの私利私欲のためには使わなかったという」、大したものだ。
・『A級戦犯として東京裁判に現れた「アヘン王」  終戦後、着の身着のままで帰国した里見は京都や東京で潜伏生活を送っていた。だが、'46年3月に民間人初のA級戦犯として逮捕され、巣鴨プリズンに入所する。 国際検察局(IPS)から取り調べを受けるなかで、里見に連なる「上海人脈」が詳らかになった。笹川良一や児玉誉士夫、阪田誠盛など戦後を代表するフィクサーの名前を挙げたほか、岸信介や甘粕正彦といった大物とも深く関わっていたことも明かしている。 その後、東京裁判に出廷して証言を行った里見だが、不起訴となり無条件で釈放されている。 この理由について、前出の斎藤氏はこう推測する。 「里見を起訴して中国のアヘン事情を追及すれば、戦勝国の一員である国民党の蒋介石政権とアヘンの関係にまで、踏み込まざるを得ません。当時、国民党は毛沢東率いる中国共産党と内戦の真っ只中です。アメリカは国民党を支援していたため、追及を避けたように考えられます」 里見の宏済善堂から流れたアヘンは、当時日本と敵対していた国民党政権にも渡っていたのだ。彼のアヘン利権がどれほど巨大だったかが窺えるエピソードだ。 だが、波乱に満ちた戦時中とは打って代わって、戦後の里見は社会の片隅でひっそりと暮らすようになる』、「東京裁判に出廷して証言を行った里見だが、不起訴となり無条件で釈放されている」、その理由は、「里見を起訴して中国のアヘン事情を追及すれば、戦勝国の一員である国民党の蒋介石政権とアヘンの関係にまで、踏み込まざるを得ません。当時、国民党は毛沢東率いる中国共産党と内戦の真っ只中です。アメリカは国民党を支援していたため、追及を避けたように考えられます」、悪運の強さには驚かされる。
・『戦後は静謐な生き方を選んだ  「終戦直後、父は自決することを考えていたようです。国家に対する奉仕を信条として、『大東亜共栄圏の建設』という大義のために命を張ったとはいえ、戦線拡大の一翼を担ったことに責任を感じていたのではないでしょうか」 こう振り返るのは、里見が63歳のときの子である長男の泰啓氏だ。里見は自らの行いは、いかなる弁解も許されないとして、身をつつしみ余生を過ごした。 「戦中に培った人脈を使って、戦後にまで暗躍することを毛嫌いしていました。児玉誉士夫さんや笹川良一さんのことを『俺はみっともなくて、あんな風にはなれないよ』とこぼしていたそうです」(泰啓氏) 釈放後は専門商社を構え、アジア諸国とODA(政府開発援助)に関わるビジネスに精を出した。たびたび訪中し、中国要人とは繋がりを持ち続けていたという。私生活では、神楽坂の小さな一軒家に住み、泰啓氏の幼稚園の送り迎えを欠かさず行うなど息子を溺愛し続ける日々を送っていた。 「自宅には笹川さんをはじめ多くの財界人が相談に来ていました。かといって派手な暮らしをしていた訳ではありません。金銭に執着がなかったので、里見家の生活は質素でした」(泰啓氏) '65年、家族と団欒中に心臓麻痺に襲われ里見は亡くなる。中国からは周恩来や蒋介石から弔電が届いた。 千葉にある墓の墓碑銘は岸信介が揮毫したものだ。加えて、碑の撰文には以下のように書かれている。 〈凡俗に堕ちて凡俗を超え 名利を追って名利を絶つ 流れに従って波を掲げ 其の逝く処を知らず〉 上海のアヘン王は、まさに撰文通りの生涯を送った』、「里見は自らの行いは、いかなる弁解も許されないとして、身をつつしみ余生を過ごした。 「戦中に培った人脈を使って、戦後にまで暗躍することを毛嫌いしていました。児玉誉士夫さんや笹川良一さんのことを『俺はみっともなくて、あんな風にはなれないよ』とこぼしていたそうです」、いさぎよさにも驚かされた。死んだ時に、「中国からは周恩来や蒋介石から弔電が届いた」、とは大したものだ。

次に、3月14日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したフリーライターの友清 哲氏による「コロポックルの住居か?日本のカッパドキアか?219の穴がひしめく、埼玉「吉見百穴」の真相【内部写真あり】 各地の奇景をめぐる旅」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/340391
・『斜面に広がる、おびただしい数の穴。まるでトルコのカッパドキアを思わせる奇妙な風景が、埼玉県にある。江戸時代から観光名所としてにぎわったという「吉見百穴」だ。これは一体何なのか?明治時代にはまことしやかにコロポックル(アイヌの伝承に残る小型の民族)の住居跡だと指摘されていたが、果たしてその正体は――』、興味深そうだ。
・『明治20年、東大の教授が発掘調査に着手  「吉見百穴」について初めて本格的な調査が行なわれたのは、明治20(1887)年のことだ。 後に日本の人類学の先駆者として名をはせる坪井正五郎が、帝国大学(現東京大学)大学院の卒業論文の題材として発掘調査に着手したのがその端緒である。この時、周辺から人骨や土器類などが多数出土するなど、考古学的に大きな成果が得られたという。 岩壁に連なるおびただしい数の穴は古墳時代後期(6~7世紀)に掘られたもので、直径はいずれもおよそ1メートル。その数は今のところ219基とされているが、未発見の横穴が残っている可能性も指摘されている。 この吉見百穴が秀逸なのは、主だった穴が防護柵などで遮断されることなく開放されており、中に入れることである。しゃがんだ姿勢でくぐらなければならない入口のサイズと比べて内部は広く、成人男性が中腰で立てる程度の高さがあり、室内の形状は四角形や台形、円形などさまざまだ。 室内には10~20cmほどの段で囲われた、ベッドのようなスペースが1つもしくは2つ設えられていて、何やら生活感めいたものを感じさせる。 これは一体何なのか? 周辺に古代人の生活の痕跡が多数見つかっていることからすれば、当時何らかの目的をもって造られたものであるのは間違いないのだろう。しかし、住居とするにはサイズがあまりにも小さ過ぎるのだ』、「吉見百穴が秀逸なのは、主だった穴が防護柵などで遮断されることなく開放されており、中に入れることである。しゃがんだ姿勢でくぐらなければならない入口のサイズと比べて内部は広く、成人男性が中腰で立てる程度の高さがあり、室内の形状は四角形や台形、円形などさまざまだ。 室内には10~20cmほどの段で囲われた、ベッドのようなスペースが1つもしくは2つ設えられていて、何やら生活感めいたものを感じさせる。 これは一体何なのか?」、確かに何なのだろう。
・『飛び出した「コロポックル」の住居説  調査に当たった坪井正五郎の見解によれば、これは「コロポックル」の住居跡なのだという。 コロポックルとは、アイヌ民族の間で伝えられる小人のことだ。アイヌ語の発音の関係で、コロボックルともいう。その語源は“フキの下の人”を意味するアイヌ語にあり、今日では伝承上の非実在民族とされているが、昭和前期には宮本百合子や宇野浩二など、名だたる創作家たちが物語の題材に用い、寓話的な認知を得た。 しかし、時は明治の世。アイヌ以前の先住民族としてコロポックル論争が白熱する中、坪井正五郎は吉見百穴の調査を経て、日本にはもともと小型の民族が存在し、それを後からやって来たアイヌが北方へ駆逐したとの説を後押しした。 確かに、実際に穴の中に潜ってみれば、そこで小さな民族たちが暮らした様子は想像しやすい。これが無数のシングルルーム、ツインルームが集合する巨大住宅であったなら、往時はさぞにぎやかで楽しい集落だったことだろう。 しかし、このコロポックルの住居説は、時代とともに立ち消えていく。そもそも小型民族の実在が学術的に証明されることがなかったからで、近代に至る研究の中で、アイヌは縄文人の血を色濃く受け継いでいることが判明している』、「コロポックルの住居説は、時代とともに立ち消えていく。そもそも小型民族の実在が学術的に証明されることがなかったからで、近代に至る研究の中で、アイヌは縄文人の血を色濃く受け継いでいることが判明している」、なるほど。
・『真相に隠された古代人の秀逸な知恵  結論を言ってしまえば、吉見百穴の正体は、古墳時代に設けられた大規模な横穴墓群である。段で囲われたベッドのようなスペースは遺体を安置した場所で、複数の遺体を納められる構造を採っていることから、穴ごとに家族単位で埋葬された可能性も指摘されている。 ちなみに、横穴墓とは読んで字のごとし、横方向に掘った穴を墳墓とするもので、古代人の歴史的な発明の一つである。これより以前、3~4世紀に造られた墳墓は、地面を垂直に掘って遺体を安置し、埋めてふたをする縦穴式だった。しかしこの構造には、一度遺体を埋葬した後に、再び中へ立ち入ったり次の遺体を追加で埋葬したりするのが難しいというデメリットがあった。 そこで、盛られた土を横から掘って埋葬スペースを造り、扉を付けて開閉する仕様にアレンジすることで、同じ墳墓に後から他者を追葬できるよう工夫がされた。これが横穴墓である。 実際、この吉見百穴では穴の入り口部分に石のふたが立てられ、造営後の出入りを可能にする構造が確認されている。つまり吉見百穴は、墳墓の進化の変遷をたどる貴重な遺構でもあるのだ。 なお、斜面に並ぶ穴は、西から東へ行くほど整然と並んでいる。これは横穴群が西側から掘られ、次第に設計がブラッシュアップされていったことを意味している。 また、下層にある穴より上層にある穴の方が広く、穴と穴の間隔がゆったりと設計されている。これが埋葬される人物の身分の差によるものなのか、それとも単に年代や地質の都合によるものなのかは今のところ判明していない』、「盛られた土を横から掘って埋葬スペースを造り、扉を付けて開閉する仕様にアレンジすることで、同じ墳墓に後から他者を追葬できるよう工夫がされた。これが横穴墓である。 実際、この吉見百穴では穴の入り口部分に石のふたが立てられ、造営後の出入りを可能にする構造が確認されている。つまり吉見百穴は、墳墓の進化の変遷をたどる貴重な遺構でもあるのだ」、なるほど。
・『古墳王国・埼玉には3114もの埋蔵文化財 吉見百穴を超える横穴墓群も  コロポックルの住居であるとする説には一定のロマンを感じるものの、令和の視点からすれば、学術的に無理があるのは自明。それでも吉見百穴が古代の貴重な物証であることに変わりはなく、大正12(1923)年には国指定史跡に認定されている。 埼玉県は知る人ぞ知る古墳王国で、文化庁の調べによれば、今日までに3114もの埋蔵文化財が確認されている。現代人が暮らしやすい地形は古代人にとっても同様で、今も昔も多くの人々がこの近隣で生活していたわけだ。 だからおそらく、こうした横穴墓群は吉見百穴だけではないはずだ。現に、同じ吉見町内では他に、「黒岩横穴墓群」が見つかっている。まだ吉見百穴の正体が定かではなかった明治10(1877)年に、地域の有志によって発掘された横穴墓群だ。 通年、観光客でにぎわう吉見百穴とは対照的に、八丁湖という人工沼のほとりにひっそりと眠る黒岩横穴墓群は、発掘当時は16基の穴が確認されていたが、その後の調査により、これまで30基以上の横穴墓の存在が明らかになっている。 明治時代にはオーストリア公使のヘンリー・シーボルトや、大森貝塚の発見者として名高いエドワード・モースが視察にこの地を訪れるなど、歴史的価値は早くから認められ、こちらも大正14(1925)年には埼玉県の史跡に指定された。 ただ、案内板こそ一応用意されているものの、吉見百穴のように整備されておらず、訪れる人もほぼいない。そのため入り口は生い茂る雑草に覆われてしまっている。 そのせいなのか、周辺にはどうにも近寄り難い雰囲気があり、やぶの深さと相まって筆者もこちらは穴の内部までは確認できていない。 資料によれば、黒岩横穴墓群はこの一帯の百穴谷、首切り谷、地獄谷、茶臼谷、神代谷の5カ所に分布しているそうで、そのおどろおどろしい地名が何やら意味深い。地名は何らかの由来を持つものだから、吉見百穴が「陽」なら、こちらは「陰」の横穴墓群なのかもしれない。 現在までに発掘されている30基の穴は、実は黒岩横穴墓群のごく一部に過ぎず、一説によると、未発掘の穴がこの一帯に500基以上も埋没しているという。人が立ち入らないため、吉見百穴よりもはるかに良好な状態のまま保存されているそうで、本格的な調査が進めばさらに貴重な遺物が見つかるかもしれない。いつの日か、その全容が明らかにされる時を心待ちにしたい』、「現在までに発掘されている30基の穴は、実は黒岩横穴墓群のごく一部に過ぎず、一説によると、未発掘の穴がこの一帯に500基以上も埋没しているという。人が立ち入らないため、吉見百穴よりもはるかに良好な状態のまま保存されているそうで、本格的な調査が進めばさらに貴重な遺物が見つかるかもしれない。いつの日か、その全容が明らかにされる時を心待ちにしたい』、「いつの日か、その全容が明らかにされる時」、私も楽しみに「心待ちにしたい」。

第三に、.4月14日付け東洋経済オンラインが掲載した国立科学博物館長の篠田 謙一 氏による「縄文人と弥生人で分けられない「日本人のルーツ」 祖先はいつ、どうやって日本列島へやってきた?」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/741996
・『「えっ?最初の人類はアウストラロピテクスじゃないの?」。あなたの教養は30年前の常識のままかもしれません。 2022年のノーベル医学生理学賞受賞で注目が集まっている進化人類学。急速に発展するこの分野の最新成果をまとめた『人類の起源』(中公新書)の著者、篠田謙一国立科学博物館長が監修を務め、同書のエッセンスを豊富なイラストで伝える『図解版 人類の起源』より、一部抜粋・編集してお届けします』、興味深そうだ。
・『日本人の起源はどうなのか  ゲノム研究の発展以前は、日本人の起源も発掘された人骨の形態をもとに研究され、日本列島集団には2つの大きな特徴があると考えられてきました。 1つ目は、縄文時代と弥生時代という時代が異なる人骨の間の明確に認識できる違い。2つ目は、北海道のアイヌ集団と、琉球列島集団、本州・四国・九州を中心とした本土日本人という3つの集団に姿形に区別しうる特徴があることです。 このような違いを説明する原理として、「二重構造モデル」という学説が定説とされてきました。 この学説は、旧石器時代に東南アジアなどから日本列島に進出した集団が縄文人となり、やがて列島に入らず北上した新石器時代の北東アジア人が渡来系弥生人となってやってきたという説です。 しかし、近年のゲノム分析により、二重構造モデルでは説明できない事実が明らかになっています』、「二重構造モデル」、とは「旧石器時代に東南アジアなどから日本列島に進出した集団が縄文人となり、やがて列島に入らず北上した新石器時代の北東アジア人が渡来系弥生人となってやってきたという説です。 しかし、近年のゲノム分析により、二重構造モデルでは説明できない事実が明らかになっています」、なるほど。
・『「二重構造モデル」の限界  二重構造モデル」は、旧石器時代に東南アジアなどから日本列島に進入した集団を基層集団(縄文人)とし、その後、新石器時代に北東アジアから朝鮮半島経由で渡来した集団(弥生人)が入ってきたという単一的な視点が特徴です。 縄文人と弥生人という枠(「二重構造モデル」では、東南アジア由来の旧石器人が縄文人になり、列島に入らず北上した集団は、寒冷地適応を受けて形質を変化させ、北東アジアの新石器人になったとされています。 弥生時代になり、この集団の中から北部九州に稲作をもたらす渡来系弥生人が現れ、稲作が入らなかった北海道や、北部九州から2000年遅れて稲作が始まった琉球列島では縄文人の遺伝的特徴が強く残ることになり、それが両者の見た目の類似性を生んだと考えられています。 つまり、縄文人と弥生人の違いは、集団の由来が異なることに起因するという単一的な視点で説明しているのです』、「東南アジア由来の旧石器人が縄文人になり、列島に入らず北上した集団は、寒冷地適応を受けて形質を変化させ、北東アジアの新石器人になったとされています。 弥生時代になり、この集団の中から北部九州に稲作をもたらす渡来系弥生人が現れ、稲作が入らなかった北海道や、北部九州から2000年遅れて稲作が始まった琉球列島では縄文人の遺伝的特徴が強く残ることになり、それが両者の見た目の類似性を生んだと考えられています」、なるほど。
・『地域ごとに集団形成の過程が異なる!  地域別に現代日本人のゲノムを比べると、北海道のアイヌ集団、沖縄集団、本州・四国・九州のいわゆる本土日本人の間で違いが見られます。それは、地域ごとに異なる歴史があり、集団成立にも異なるプロセスがあることを示しています。 「地域」という視点の重要性(下の図は、都道府県別の核ゲノムSNP解析を表したもので、近畿・四国などの本土日本の「へそ」の部分と、九州や東北の間に違いが見えます(※外部配信先ではイラストを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。 畿内(きだい)を中心とした地域では、渡来系集団の遺伝的な影響が強く、周辺域では縄文人の遺伝的な影響が強く残っており、それを敷衍(ふえん)して、北海道と琉球列島では縄文系の比率が高いはずだと考えるのが二重構造モデル。) しかし、「縄文人」や「弥生人」といった枠が先にあり、地域ごとの歴史や集団の成立過程を考える発想がありません。(核ゲノムの都道府県別SNP解析 の図はリンク先参照)』、「地域別に現代日本人のゲノムを比べると、北海道のアイヌ集団、沖縄集団、本州・四国・九州のいわゆる本土日本人の間で違いが見られます。それは、地域ごとに異なる歴史があり、集団成立にも異なるプロセスがあることを示しています」、なるほど。
・『ホモ・サピエンスはいつ日本へ?  3つの異なる文化系統(日本列島にホモ・サピエンスがやってきたのは約4万年前。 二重構造モデルでは、彼らが均一な形質の縄文人となって列島内に広がったと仮定されていますが、ゲノム解析によって、縄文人はさまざまな地域から入ってきた集団であり、地域によって遺伝的特徴が異なる集団が居住していたことがわかってきました。 下の図は、日本列島における3つの異なる文化系統です。地域が違えば、歴史も文化も異なり、集団の成立過程にも大きな違いがあるのは自然なことといえるでしょう。 (日本列島の3つの異なる文化系統の図はリンク先参照)) 日本列島にホモ・サピエンスが最初に進出したのは、約4万年前の後期旧石器時代。旧石器時代の遺跡は日本国内に1万箇所ほど知られていますが、人骨は琉球列島を除いてほとんど見つかっておらず、旧石器時代人の実像についてはあまりわかっていません』、「日本列島にホモ・サピエンスが最初に進出したのは、約4万年前の後期旧石器時代。旧石器時代の遺跡は日本国内に1万箇所ほど知られていますが、人骨は琉球列島を除いてほとんど見つかっておらず、旧石器時代人の実像についてはあまりわかっていません」、なるほど。
・『海を渡ってやってきた旧石器時代人  日本列島への流入のルートとして考えられるのは主に3つ。朝鮮半島から対馬を経由してくるルート、台湾から琉球列島を渡るルート、シベリアから北海道を通るルートです。 この時期は最終氷期に当たるため、現在より海水面が低く、本州や九州、四国、沖縄には船で渡ってきたものと考えられます。 二重構造モデルでは、縄文人は均一な集団と考えられてきましたが、ミトコンドリアDNAの解析によると、旧石器時代にさまざまな地域から入ってきた集団で形成され、遺伝的特徴が異なる集団が居住していたようです。 (3つのルートの図はリンク先参照)
 日本列島内には、旧石器時代の遺跡は1万箇所ほどありますが、人骨は琉球列島以外ではほとんど見つかっていません。沖縄本島や石垣島で発見された人骨は、ミトコンドリアDNAの分析が行われ、旧石器時代人の系統などが明らかになっています。 遺跡や沖縄の化石人骨のデータ(琉球列島の主な旧石器時代遺跡としては、「港川遺跡」「サキタリ洞遺跡」「白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡」「山下町洞穴遺跡」などがあり、近年旧石器時代の人骨が続々と見つかっています。 ちなみに、現在のところ琉球列島以外の旧石器時代の人骨は静岡県の根堅(ねがた)遺跡のものだけ。 港川人以外は、まだ次世代シークエンサを使った解析は行われていませんが、ゲノム情報を得ることができれば、琉球列島の人類史の解明に新たな展開をもたらすことができるはずです。) 沖縄の旧石器人は滅んでしまった可能性も?(沖縄本島で発見された約2万年前の人骨「港川1号」は、次世代シークエンサを用いたミトコンドリアDNAの解析も行われています。この人物は現代人につながらずに消滅した系統であると考えられています。 実は、琉球列島集団の現代人を対象とした大規模なゲノム解析によって、沖縄の現代人の祖先は1万5000年前より昔にさかのぼらないという結論が導かれています。 この結果は、港川人のミトコンドリア系統が現代人につながらないとする解釈と整合性があります』、「沖縄の現代人の祖先は1万5000年前より昔にさかのぼらないという結論が導かれています」、なるほど。
・『縄文人の地域差が意味するものとは?  形態的には比較的均一だったと考えられている縄文人ですが、ミトコンドリアDNAの系統では、明瞭な東西の地域差が認められています。旧石器時代の日本列島には、進入ルートが異なるさまざまな集団が入ってきたと考えられます。 さまざまな地域から入ってきた集団(縄文人のミトコンドリアDNAの代表的なハプログループは、M7aとN9bです。西日本から琉球列島に多くなるM7aは、おそらく中国大陸の南部沿岸地域から西日本に進入したとされています。 一方、東日本から北海道の地域で多数を占めるN9bは、九州にも特殊なN9b系統が存在。そのため、N9b系統の祖先は朝鮮半島から沿海州の広い地域に散在し、それぞれ北海道経由のルートと、朝鮮半島経由のルートで日本列島に到達したと考えられます。 現代日本人に占めるそれぞれの割合は、M7aが約7.7%でN9bが約2.1%。この割合は、その後の弥生人との混合の状況に関連があると考えられます。 (縄文人の主なミトコンドリア系統 の図はリンク先参照) (現代日本人と縄文人のミトコンドリアDNAハプログループ割合の比較 の図はリンク先参照)』、「形態的には比較的均一だったと考えられている縄文人ですが、ミトコンドリアDNAの系統では、明瞭な東西の地域差が認められています。旧石器時代の日本列島には、進入ルートが異なるさまざまな集団が入ってきたと考えられます。 さまざまな地域から入ってきた集団(縄文人のミトコンドリアDNAの代表的なハプログループは、M7aとN9bです。西日本から琉球列島に多くなるM7aは、おそらく中国大陸の南部沿岸地域から西日本に進入したとされています。 一方、東日本から北海道の地域で多数を占めるN9bは、九州にも特殊なN9b系統が存在。そのため、N9b系統の祖先は朝鮮半島から沿海州の広い地域に散在し、それぞれ北海道経由のルートと、朝鮮半島経由のルートで日本列島に到達したと考えられます。 現代日本人に占めるそれぞれの割合は、M7aが約7.7%でN9bが約2.1%。この割合は、その後の弥生人との混合の状況に関連があると考えられます」、「ミトコンドリアDNA」は母性をたどることしかできないとはいえ、現状では最適な方法だ。 
タグ:「里見」氏の「情報収集能力や人脈に目をつけたのが関東軍」、さすが「関東軍」の目のつけどころは確かだ。 現代ビジネス「満洲国を裏工作で支えた「フィクサー」がいた…アヘン王・里見甫の「数奇な生涯」」 (その19)(満洲国を裏工作で支えた「フィクサー」がいた…アヘン王・里見甫の「数奇な生涯」、コロポックルの住居か?日本のカッパドキアか?219の穴がひしめく 埼玉「吉見百穴」の真相【内部写真あり】 各地の奇景をめぐる旅、縄文人と弥生人で分けられない「日本人のルーツ」 祖先はいつ、どうやって日本列島へやってきた?) 歴史問題 「アヘンで生み出された裏金は関東軍の戦費に充てられ、一部は傀儡政権の汪兆銘南京政府へと流れていった。裏社会とパイプがある里見でなくては、成り立たないビジネスだったことは間違いない」、「関東軍」がこんな形で「戦費」を調達していたとは初めて知った。「稼いだ資金は日本軍に渡っても余るほどの巨額だったが、カネに関心のない里見は自らの私利私欲のためには使わなかったという」、大したものだ。 「東京裁判に出廷して証言を行った里見だが、不起訴となり無条件で釈放されている」、その理由は、「里見を起訴して中国のアヘン事情を追及すれば、戦勝国の一員である国民党の蒋介石政権とアヘンの関係にまで、踏み込まざるを得ません。当時、国民党は毛沢東率いる中国共産党と内戦の真っ只中です。アメリカは国民党を支援していたため、追及を避けたように考えられます」、悪運の強さには驚かされる。 「里見は自らの行いは、いかなる弁解も許されないとして、身をつつしみ余生を過ごした。 「戦中に培った人脈を使って、戦後にまで暗躍することを毛嫌いしていました。児玉誉士夫さんや笹川良一さんのことを『俺はみっともなくて、あんな風にはなれないよ』とこぼしていたそうです」、いさぎよさにも驚かされた。死んだ時に、「中国からは周恩来や蒋介石から弔電が届いた」、とは大したものだ。 ダイヤモンド・オンライン 友清 哲氏による「コロポックルの住居か?日本のカッパドキアか?219の穴がひしめく、埼玉「吉見百穴」の真相【内部写真あり】 各地の奇景をめぐる旅」 「吉見百穴が秀逸なのは、主だった穴が防護柵などで遮断されることなく開放されており、中に入れることである。しゃがんだ姿勢でくぐらなければならない入口のサイズと比べて内部は広く、成人男性が中腰で立てる程度の高さがあり、室内の形状は四角形や台形、円形などさまざまだ。 室内には10~20cmほどの段で囲われた、ベッドのようなスペースが1つもしくは2つ設えられていて、何やら生活感めいたものを感じさせる。 これは一体何なのか?」、確かに何なのだろう。 「コロポックルの住居説は、時代とともに立ち消えていく。そもそも小型民族の実在が学術的に証明されることがなかったからで、近代に至る研究の中で、アイヌは縄文人の血を色濃く受け継いでいることが判明している」、なるほど。 「盛られた土を横から掘って埋葬スペースを造り、扉を付けて開閉する仕様にアレンジすることで、同じ墳墓に後から他者を追葬できるよう工夫がされた。これが横穴墓である。 実際、この吉見百穴では穴の入り口部分に石のふたが立てられ、造営後の出入りを可能にする構造が確認されている。つまり吉見百穴は、墳墓の進化の変遷をたどる貴重な遺構でもあるのだ」、なるほど。 「現在までに発掘されている30基の穴は、実は黒岩横穴墓群のごく一部に過ぎず、一説によると、未発掘の穴がこの一帯に500基以上も埋没しているという。人が立ち入らないため、吉見百穴よりもはるかに良好な状態のまま保存されているそうで、本格的な調査が進めばさらに貴重な遺物が見つかるかもしれない。いつの日か、その全容が明らかにされる時を心待ちにしたい』、「いつの日か、その全容が明らかにされる時」、私も楽しみに「心待ちにしたい」。 東洋経済オンライン 篠田 謙一 氏による「縄文人と弥生人で分けられない「日本人のルーツ」 祖先はいつ、どうやって日本列島へやってきた?」 『人類の起源』(中公新書)の著者、篠田謙一 『図解版 人類の起源』 「二重構造モデル」、とは「旧石器時代に東南アジアなどから日本列島に進出した集団が縄文人となり、やがて列島に入らず北上した新石器時代の北東アジア人が渡来系弥生人となってやってきたという説です。 しかし、近年のゲノム分析により、二重構造モデルでは説明できない事実が明らかになっています」、なるほど。 「東南アジア由来の旧石器人が縄文人になり、列島に入らず北上した集団は、寒冷地適応を受けて形質を変化させ、北東アジアの新石器人になったとされています。 弥生時代になり、この集団の中から北部九州に稲作をもたらす渡来系弥生人が現れ、稲作が入らなかった北海道や、北部九州から2000年遅れて稲作が始まった琉球列島では縄文人の遺伝的特徴が強く残ることになり、それが両者の見た目の類似性を生んだと考えられています」、なるほど。 「地域別に現代日本人のゲノムを比べると、北海道のアイヌ集団、沖縄集団、本州・四国・九州のいわゆる本土日本人の間で違いが見られます。それは、地域ごとに異なる歴史があり、集団成立にも異なるプロセスがあることを示しています」、なるほど。 「日本列島にホモ・サピエンスが最初に進出したのは、約4万年前の後期旧石器時代。旧石器時代の遺跡は日本国内に1万箇所ほど知られていますが、人骨は琉球列島を除いてほとんど見つかっておらず、旧石器時代人の実像についてはあまりわかっていません」、なるほど。 「沖縄の現代人の祖先は1万5000年前より昔にさかのぼらないという結論が導かれています」、なるほど。 「形態的には比較的均一だったと考えられている縄文人ですが、ミトコンドリアDNAの系統では、明瞭な東西の地域差が認められています。旧石器時代の日本列島には、進入ルートが異なるさまざまな集団が入ってきたと考えられます。 さまざまな地域から入ってきた集団(縄文人のミトコンドリアDNAの代表的なハプログループは、M7aとN9bです。西日本から琉球列島に多くなるM7aは、おそらく中国大陸の南部沿岸地域から西日本に進入したとされています。 一方、東日本から北海道の地域で多数を占めるN9bは、九州にも特殊なN9b系統が存在。そのため、N9b系統の祖先は朝鮮半島から沿海州の広い地域に散在し、それぞれ北海道経由のルートと、朝鮮半島経由のルートで日本列島に到達したと考えられます。 現代日本人に占めるそれぞれの割合は、M7aが約7.7%でN9bが約2.1%。この割合は、その後の弥生人との混合の状況に関連があると考えられます」、「ミトコンドリアDNA」は母性をたどることしかできないとはいえ、現状では最適な方法だ。
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