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問題閣僚等(その12)(吉川元農相が議員辞職 鶏卵疑惑「司法取引」が成立したか、「上級国民」は逮捕されない?吉川元農相の在宅起訴で噴出する世論の不満「上級国民」は逮捕されない?吉川元農相の在宅起訴で噴出する世論の不満、アキタフーズ<上>2人の元農相に多額献金した養卵“西の雄”、アキタフーズ<下>秋田前グループ代表の政治力で急成長した) [国内政治]

問題閣僚等については、昨年2月8日に取上げた。今日は、(その12)(吉川元農相が議員辞職 鶏卵疑惑「司法取引」が成立したか、「上級国民」は逮捕されない?吉川元農相の在宅起訴で噴出する世論の不満「上級国民」は逮捕されない?吉川元農相の在宅起訴で噴出する世論の不満、アキタフーズ<上>2人の元農相に多額献金した養卵“西の雄”、アキタフーズ<下>秋田前グループ代表の政治力で急成長した)である。なお、タイトルから「安倍内閣の」をカットした。

先ずは、昨年12月22日付け日刊ゲンダイ「吉川元農相が議員辞職 鶏卵疑惑「司法取引」が成立したか」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/283002
・『「鶏卵汚職事件」への関与が取り沙汰され、逮捕もあるのか――と騒がれていた自民党の吉川貴盛元農相(70)が、21日、議員辞職すると表明した。 議員辞職する理由について吉川氏本人がコメントを発表している。慢性心不全のため入院中と改めて説明し、「近日中に除細動器の埋め込み手術を受けることが決まった」と報告。そのうえで「術後は日常生活に気を付けなければならない。国民の負託に応える十分な活動ができなくなる」と記している。あくまで体調悪化が、議員辞職の理由だとしている。 しかし「鶏卵汚職事件」が、議員辞職の引きガネになったのは間違いない。吉川氏は大臣在任中、鶏卵大手の「アキタフーズ」の前代表から大臣室などで計500万円の現金を受け取っていた。鶏の飼育に関する国際基準が、日本の業者の不利にならないよう依頼されたと疑われている。「アキタフーズ」サイドは、東京地検に対して、500万円の授受を全面的に認めているという。農水大臣は職務権限があるだけに、金銭授受と依頼が事実なら贈収賄が成立する。 いったい、なぜこの時期に議員辞職したのか。 「司法取引が成立したのではないか」と臆測が飛んでいる。議員辞職し、地検特捜部に“恭順の意”を示すことで、立件を免れたのではないか、という見方だ。支持率が下落している菅政権も「政治とカネ」の問題は年内に幕引きするつもりでいる。やはり、もう逮捕はなくなったのか。 元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏はこう言う』、「大臣室などで計500万円の現金を受け取っていた」、とは悪質だ。
・『逮捕はなくなった  「地検特捜部の捜査は、あくまで容疑者を逮捕し、立件するのが基本です。ただし、体調が悪くて勾留に耐えられず、容疑事実を全面的に認めた場合は、逮捕せずに在宅起訴とするケースがあります」 入院と手術を理由に議員辞職した吉川氏は、逮捕もされず、在宅起訴で済まされておかしくない。しかし、捜査はこれで終わらないとの情報も流れている。 「アキタフーズは、誰と会ったか、いくら渡したかを“裏帳簿”と“裏手帳”に詳細に記していた。そこには、あっと驚く大物議員の名前があったと言われています。特捜部が狙う“本命”は、その大物議員だとみられている。もし、立件されたら政界に激震が走る。すでに特捜部は“裏帳簿”と“裏手帳”を手に入れているようです」(政界関係者) 吉川氏の在宅起訴だけで終わったら、国民の検察不信が再燃しそうだ』、「あっと驚く大物議員」にまで捜査対象になるとすれば、面白くなりそうだが、検察がそこまで腹をくくったとも思えない。

次に、本年1月20日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した事件ジャーナリストの戸田一法氏による「「上級国民」は逮捕されない?吉川元農相の在宅起訴で噴出する世論の不満」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/260200
・『東京地検特捜部は15日、農相在任中に業者から現金500万円の賄賂を受領したとして、収賄罪で吉川貴盛被告(70)(※「吉」は正式には上が「士」でなく「土」、以下同じ)を在宅起訴した。しかし「逮捕・起訴」という手続きではなかったため、SNSなどインターネット上には「また出た、上級国民への忖度(そんたく)」「逮捕されないのは池袋暴走事故と同じ理由」などと批判する投稿が相次いだ。では、逮捕しなかったのは本当に「上級国民への忖度(そんたく)」なのだろうか』、「逮捕しなかった」大義名分はあるのだろうか。
・『元農相が現金受領し業界に便宜  吉川被告を巡る汚職事件の概略は以下の通りだ。 起訴状によると、吉川被告は家畜を快適な環境で飼育する「アニマルウェルフェア(AW)」の国際基準に反対する意見を取りまとめるなど、業界への便宜を図ってもらいたいという趣旨と知りながら、2018年11月21日に東京都内のホテルで200万円、19年3月26日と同8月2日に大臣室でそれぞれ200万円と100万円を鶏卵生産大手「アキタフーズ」(広島県福山市)グループの秋田善祺元代表(87)=贈賄罪で在宅起訴=から受け取ったとされる。 AWとは「家畜を工業製品のように扱うこと」への批判から発生した英国発祥の理念で、公益社団法人「畜産技術協会」は「家畜の快適性に配慮した飼養管理」と定義。「動物福祉」と表現されるケースもある。 国際獣疫事務局(OIE)は採卵鶏に「巣箱」「止まり木」の設置を義務付けるなど、国際的な基準作りを進めているが、安価で安定した鶏卵を供給する日本の業界は「費用がかかり、国内の実情に合わない」と反発。農水省を通じて要件緩和を求め、義務化は見送られた。 ほかにも、鶏卵価格が下落した際に業者の損失を補填(ほてん)する鶏卵生産者経営安定対策事業(以下、事業)の対象を大規模生産者に拡大したり、需給調整のために鶏を処分した業者への奨励金を増額したりする改変が実施された。 全国紙社会部デスクによると、秋田被告は業界団体「日本養鶏協会」の役員として実質的に運営。同「日本国際養鶏協議会」代表理事としても、AWや事業を巡り吉川被告ら農水族議員や農水省幹部に働き掛けをしていた。 平たく言えば、秋田被告が鶏卵生産業界のために便宜を図ってもらうため現金を渡し、見返りとして吉川被告が農水相としての職務権限を行使して便宜を図ったということだ』、「業者」寄りの「行政」を目一杯進めたようだ。
・『消去法で「元院長」と表記  一方、冒頭の「池袋暴走事故」は19年4月19日、東京都豊島区東池袋の都道で、飯塚幸三被告(89)=自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の罪で公判中=の乗用車が赤信号の横断歩道に突っ込み、自転車の女性(当時31)と娘(同3)を死亡させ、9人に重軽傷を負わせた事故だ。 警視庁は飯塚被告を任意で捜査し、書類送検。東京地検は在宅起訴し、昨年10月8日に初公判が開かれた。検察側はアクセルとブレーキを踏み間違えて暴走したと指摘したが、飯塚被告は「車に異常が発生した」として無罪を主張している。 事故の数日後、飯塚被告が旧通産省(現経産省)の技官トップである工業技術院の元院長で、15年には瑞宝重光章を受勲した人物だったことが判明。警察が逮捕せず、新聞やテレビが「さん」という敬称や「元院長」と肩書で報じたことから、ネットに「忖度」「配慮」があったに違いないという批判が殺到した。 全国紙社会部デスクによると、どう表記するかについては社内でもかなり議論があったらしい。 警視庁は当初、飯塚被告の実名と年齢を明らかにし、職業は「無職」と発表。飯塚被告は病院に搬送され、そのまま入院。警察は事故処理に、メディアも事故の状況を伝えるのに精いっぱいで「87歳(事故当時)男性」の経歴などには気が回らなかった。 その後、飯塚被告の素性が判明するわけだが、逮捕されたわけではないので「容疑者」ではない。呼び捨てにもできない。そうかといって「11人死傷」という実刑もあり得る重大事故を起こした人物について「さん」もなじまない。消去法で「元院長」という表現に落ち着いたのはご理解いただけるだろう』、「消去法で「元院長」と表記」、とは「メディア」の苦肉の策のようだ。
・『逃亡と証拠隠滅の恐れなし  では、なぜ東京地検は吉川被告を、警視庁は飯塚被告を逮捕しなかったのか。 結論から言えば、「逮捕の必要がないケース」だったからだ。 こうしたことが話題になるたび思うのだが、ネットなどに「逮捕マダー」「逮捕ハヨ」などと投稿する方々は、もしかしたら逮捕を刑事罰と誤解しているのではないだろうか。 実は「逮捕」というのは、刑事訴訟法における単なる司法手続きで、同法199条1項は「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状によりこれを逮捕することができる」と規定。 一方、同2項は「明らかに必要がないと認められるときは逮捕できない」とも定めている。どういうことかというと(1)被疑者が逃亡する恐れがない、(2)罪証(証拠)を隠滅する恐れがない――場合は逮捕できないのだ。 吉川被告については昨年12月2日、現金授受が疑惑として報道され、同22日には体調不良を理由に衆院議員を辞職。数日後、東京都内で持病の慢性心不全の手術を受け、現在は入院しているとされる。この際、ネットでは「体調不良」「手術・入院」は逮捕から逃れるための方便だと決めつける投稿も見られた。 しかし、前述の社会部デスクによると、吉川被告は本当に体調が優れず、疑惑が発覚する前から手術・入院は既定路線だったらしい。 そこに疑惑が報道されて、潮時と感じて身を引いた可能性もある。検察側にも体調面は折り込み済みで、逮捕という選択肢はなかったとみられている。 いずれにしても、特捜部は同25日に吉川被告の議員会館事務所や札幌市の自宅など関係先を捜索し、資料を押収。入院中で症状も重いことから逃亡の恐れはなく、既に証拠も押収しており隠滅の恐れもないことから、「逮捕の必要はない」と判断したわけだ』、なるほど。
・『刑事罰とは無関係な「逮捕」  飯塚被告の場合はどうか。 これも刑事訴訟法の規定だが、逮捕した場合、48時間以内に送検するか釈放するか判断しなければならない。取り調べできない入院中の逮捕は無意味で、むしろ時間的な制約がない「任意」の方が捜査としては適切なのだ。 よくテレビのニュースで「○○容疑者をその場で現行犯逮捕しました」と耳にしているため、刑事的なペナルティーとして身柄を拘束しているイメージがあるのかもしれない。 もちろん、飲酒運転事故で一緒に飲んだ相手に「酒量を偽って証言してくれ」などと依頼する“証拠隠滅”を防ぐ目的の場合もあるが、重大事故で取り乱したり精神的に不安定になったりしているため、落ち着かせるための配慮という意味合いもある。 過去には帰宅後に良心の呵責(かしゃく)に耐え切れず、自殺してしまったケースもあったから、裁判所に逮捕状を請求しなくても済む「現行犯逮捕」を適用している側面もある。いずれにしても交通事故は逮捕しても当日か翌日、よほどのことがない限り数日中には釈放される。 池袋暴走事故の後、ネットでは「飯塚被告が携帯電話で息子に連絡し証拠隠滅を図った」という噂(うわさ)が広まった。だから「逮捕すべきだった」という理屈のようだったが、筆者が調べた限り、そのような事実は出てこなかった。前述のデスクも首をかしげていた。 もし、飯塚被告にけががなく、現場で「私に過失はない。車が勝手に暴走した」と供述していたら、現行犯逮捕だったかもしれない。いずれにしても車を押収し、解析することが可能なのだから、当日か翌日には釈放される。 待望論が久しかった「逮捕」は、刑事罰という側面においては無関係であり、無意味だったということだ。 逮捕は公権力の行使によって身体の自由を拘束する行為であり、乱用されるべきではないというのが司法の基本的な原則だ。ネットの発達により市民目線で司法手続きが適正に行われているか監視できるようになったのは、望ましいことと思う。 交通事故などで「逮捕」はいつ、自分の身に降りかかるか分からない。冤罪(えんざい)による逮捕だって、絶対にないとは言い切れない。逮捕という手続きについて、本稿で少しでも知っていただけたら幸いである』、「逮捕は公権力の行使によって身体の自由を拘束する行為であり、乱用されるべきではないというのが司法の基本的な原則だ」、同感である。

第三に、1月20日付け日刊ゲンダイが掲載したジャーナリストの有森隆氏による「アキタフーズ<上>2人の元農相に多額献金した養卵“西の雄”」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/284074
・『東京地検特捜部と広島地検は昨年7月4日、元法相で衆院議員の河井克行被告(自民党を離党)と、妻で参院議員の案里被告(同)を支援していた鶏卵生産会社、アキタフーズを家宅捜索した。 東京都港区にある東京本社から午後4時すぎ、係官がおよそ20箱の段ボール箱を2台の車に分けて積み込んだ。広島県福山市の福山本社では午後9時前、敷地内の駐車場に止めてあったトラックに大量の段ボール箱を押収した。 アキタフーズは参院選公示前の2019年6月末、案里被告の支援集会を開催した。克行被告が支部長を務めていた自民党広島県第3選挙区支部に対し、社名変更前のアキタの名義で18年に計262万円を寄付。16~17年も多額の献金をしていた。 19年7月の参院選広島選挙区を巡る大規模買収事件に関連して家宅捜索を受けたアキタフーズは昨年8月5日、創業家の秋田善祺グループ代表と長男の正吾社長が辞任した』、どうも事件の発端は「河井」「案里」の選挙違反事件のようだ。
・『この家宅捜索を突破口に、2人の元農相の現金授受疑惑が浮上。元農相で元内閣官房参与の西川公也・元衆院議員は「18年以降に現金数百万円を受け取っていた」と報じられた。 内閣官房参与は非常勤の国家公務員。西川氏は17年10月の衆院選で落選後、安倍晋三政権で首相のアドバイザー役の内閣官房参与に就任した。昨年9月に発足した菅義偉内閣でも再任されたが、同12月8日、不正を否定した上で「一身上の都合」を理由に辞任した。 西川氏には、現金を受け取っていた疑惑だけではなく、「アキタフーズが所有するクルーザー船上で20年7月3日に接待を受けていた」と報道された。 この船は全長約40メートル、日本最大級の高級クルーザーで、鶏卵業界関係者らを接待するのに使われていた。報道によると「西川公也・元農相、本川一善・元農林水産事務次官、大野高志・元畜産部長らは、広島県福山市のマリーナからこの船に乗り、尾道市に向かい高級リゾートホテルに宿泊した。当日のホテル代はアキタフーズが負担した」という』、「日本最大級の高級クルーザー」で「「西川公也・元農相、本川一善・元農林水産事務次官、大野高志・元畜産部長らは、広島県福山市のマリーナからこの船に乗り、尾道市に向かい高級リゾートホテルに宿泊した。当日のホテル代はアキタフーズが負担」、豪勢な「接待」だ。参加した「本川一善・元農林水産事務次官、大野高志・元畜産部長ら」は、お咎めなしなのだろうか。
・『東京地検特捜部が任意で事情を聴いていた吉川貴盛・元農相は同12月22日、慢性心不全により入院加療中で近く手術を受けるため、「国会議員の職責を果たすのは難しい」として議員を辞職した。吉川氏とアキタフーズの関係が結ばれたのは克行被告の紹介によるものだった。 吉川氏は衆院議員秘書や北海道議を経て1996年の衆院選で初当選し6期目。18年10月~19年9月に農相を務めた。吉川氏は農相在任中、アキタフーズの秋田グループ代表(当時)から、18年11月に都内のホテルで200万円、19年3月に大臣室で200万円、同年8月には大臣室で100万円の計500万円を受け取っていた、とされる。 吉川氏は15~18年の大臣就任前にも9回計1100万円、19~20年の農相退任後に2回計200万円を受領。秋田氏側から合計1800万円を受領したことになる』、「吉川氏とアキタフーズの関係が結ばれたのは克行被告の紹介によるもの」で、「秋田氏側から合計1800万円を受領」とは、大きな金ヅルを「紹介」されたようだ。
・『現金の授受があった時期には、家畜をストレスのない状態で飼育する「アニマルウェルフェア(動物福祉)」を巡る議論がなされていた。日本で主流の鶏をケージに入れる手法に否定的な国際獣疫事務局(OIE)が提唱する国際基準案に日本の養鶏業界は反対していた。業界のリーダーだった秋田氏はOIE案の見直しを吉川氏に働きかけ、農水省は19年1月と同7月、OIEの基準案の一部に反対する意見を表明した。 鶏卵の取引価格が下落した際に基準価格との差を補填するよう政府系の日本政策金融公庫から鶏卵業界への融資拡大を要望。吉川氏の在任中に業界の要望を踏まえた形で融資の拡充が決まった。 東京地検特捜部は西川氏については、「職務に関する賄賂と認定するのは困難」と判断し、収賄罪での立件を見送った。 他方、吉川氏については、大臣在任中に受け取った500万円について、「職務に関する便宜供与を期待された賄賂」と認定し、収賄罪で1月15日に在宅起訴した。吉川氏は心臓の手術をして入院中であることを考慮。証拠隠滅や逃亡の恐れは少なく、身柄拘束の必要はないとしたという。 アキタフーズの秋田善祺前グループ代表も、贈賄罪などで同日、在宅起訴された』、「日本で主流の鶏をケージに入れる手法に否定的な国際獣疫事務局(OIE)が提唱する国際基準案に日本の養鶏業界は反対」、確かにストレスなく育てるとコストは嵩むが、肉は美味しく安全なものになる筈だ。業者の立場からは、潰したので、一安心といったところだろう。
・『鶏卵「きよら」ブランド  鶏卵業界は、「森のたまご」のイセ食品(本社・埼玉県鴻巣市)と「きよら」ブランドのアキタフーズが東西の2強である。 鶏卵業界のドンとして、農水族の族議員に気前よくカネをばらまいた秋田・前グループ代表とは何者なのか』、下をみてみよう。

第四に、この続きを、1月21日付け日刊ゲンダイ「アキタフーズ<下>秋田前グループ代表の政治力で急成長した」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/284129
・『世界のレストランランキングで4年連続、第1位に輝いたデンマークの「noma」が2015年1月、期間限定で「ノーマ・アット・マンダリン・オリエンタル・東京」として日本に初出店した。世界初の海外展開の拠点として東京が選ばれた。 デンマークの店舗は一時休止し、シェフから皿洗いまで、すべてのスタッフが東京にやって来た。本店と同様、その土地の食材を使うという原則を貫き、日本の食材で腕を振るった。このとき、アキタ(現・アキタフーズ)はブランド卵「きよらグルメ仕立て」を供給する契約を結んだ。 創業家出身でグループ前代表の秋田善祺(87)は1934年、岡山県浅口市生まれ。52年、高校卒業後、父・秋田実が営む孵卵場を継ぐ。58年、秋田種鶏場として独立。マイクロバスを運転して岡山から長崎まで顧客を送迎する型破りの営業方法で経営を軌道に乗せた』、経営センスは優れていたようだ。
・『64年、鶏の輸入が自由化された。病気に強く卵を多く生むハイライン鶏の存在を知る。都道府県ごとに1軒と決められた特約孵化場の権利の獲得競争になった。このとき31歳。単身東京に乗り込み、総代理店と交渉を重ねて広島県でのハイライン鶏の販売権を手に入れ、業界人をあっと言わせた。 65年、米国の養鶏ビジネスを視察したが、しばらく仕事が手につかないほどのショックを受けた。給餌、集卵、除糞など日本では手作業が当たり前のルーティンの作業が米国では機械化されていた。 66年、株式会社秋田種鶏園(その後アキタ)を設立して代表取締役に就任。ヒヨコから卵まで、全段階を管理する完全直営一貫生産をめざすことを決意する。60年代後半から種鶏農場、孵卵工場などを次々に建設。78年、飼料工場、90年には研究所を完成させた。 社長の秋田は2012年、国際鶏卵委員会から鶏卵業界人として最も名誉である「デニス・ウェルステッド賞」をアジア人として初めて受賞した。種鶏から親鶏の育成、採卵、そして製品の出荷・流通に至るまで直営一貫生産を行うシステムが世界で認められた』、「米国の養鶏ビジネスを視察したが、しばらく仕事が手につかないほどのショックを受けた。給餌、集卵、除糞など日本では手作業が当たり前のルーティンの作業が米国では機械化されていた」、これが「秋田種鶏園」での「完全直営一貫生産」につながったのだろう。
・『現在、全国6カ所の採卵養鶏農場で鶏700万羽を飼育する。グループ売上高は698億円(18年12月期)。グループ従業員は977人。 山あいの小さな孵卵場を、抜群の行動力と決断力で、養鶏業界の「西の横綱」と呼ばれる企業群に育て上げた養鶏業界の立志伝中の人物なのである。 年号が平成から令和に変わった19年、社名をアキタからアキタフーズに変更。社長の椅子を息子の秋田正吾に譲り、グループ代表に就いた。 日本養鶏協会筆頭副会長、日本鶏卵生産者協会政策代表などの要職を歴任した秋田は「養鶏業界の政治部長」と呼ばれていた。地元を地盤とした亀井静香・元金融相のスポンサーとして知られ、亀井が引退後は河井克行・衆院議員のつてを生かし政界に人脈を築いていった』、並外れた経営手腕をもっていたようだ。「亀井が引退後は河井克行・衆院議員のつてを生かし政界に人脈を築いていった」、なるほど。
・『新社長は丸紅の大物OB  だが、政界工作が命取りとなった。贈収賄工作が明るみに出たことから、いったんは表舞台から姿を消さざるを得なくなった。 そこで、20年8月5日、秋田は引責辞任した。長男の正吾も社長を退き、岡田大介という総合商社・丸紅の元常務の大物を新たな社長に迎えた。 岡田は伊藤忠商事と丸紅の創業者である伊藤忠兵衛の末裔。丸紅の“穀物マフィア”の中心人物で、常務だった13年、約2700億円の巨費を投じて米穀物大手、ガビロンを買収したことで勇名を馳せた。 岡田は丸紅の次期社長候補と目されていたが、15年、ガビロンが巨額損失を出すと、傘下の日清丸紅飼料に飛ばされ、19年、日清丸紅飼料の取引先であるアキタフーズに招かれ、会長に。吉川貴盛・元農相の収賄容疑に関連してアキタフーズが家宅捜索された直後に、岡田は社長になった。 ガビロンの“巨額損失事件”で岡田を“とかげの尻尾”よろしく、切り捨てた丸紅の新旧経営陣の間からは「岡田による意趣返し」を懸念する声が上がっている、という。 岡田新社長の使命は秋田善祺が掲げてきた「飼育鶏1000万羽」を実現することである。=敬称略』、「岡田新社長の使命は秋田善祺が掲げてきた「飼育鶏1000万羽」を実現すること」、であれば、「丸紅の新旧経営陣」の懸念は杞憂に終わる可能性もあるのではなかろうか。
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