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日本の政治情勢(その68)(「エッフェル姉さん」松川るい氏 “議員の資質”が疑われる根本問題を元官僚が指摘<、歴代総理より一流企業の総合職のほうが高学歴…日本の政治家が「海外では考えられない低学歴」になったワケ 「東大法学部卒の総理大臣」は30年間いない、杉田水脈氏の「人権侵犯」認定で…国連演説で「人間の尊厳」を唱えた岸田首相に怒りの矛先・・・札幌法務局は「人権侵犯の事実があった」と認定) [国内政治]

日本の政治情勢については、8月19日に取上げた。今日は、(その68)(「エッフェル姉さん」松川るい氏 “議員の資質”が疑われる根本問題を元官僚が指摘<、歴代総理より一流企業の総合職のほうが高学歴…日本の政治家が「海外では考えられない低学歴」になったワケ 「東大法学部卒の総理大臣」は30年間いない、杉田水脈氏の「人権侵犯」認定で…国連演説で「人間の尊厳」を唱えた岸田首相に怒りの矛先・・・札幌法務局は「人権侵犯の事実があった」と認定)である。

先ずは、9月1日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した室伏政策研究室代表・政策コンサルタントの室伏謙一氏による「「エッフェル姉さん」松川るい氏、“議員の資質”が疑われる根本問題を元官僚が指摘」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/328396
・『松川るい参院議員を団長とする自民党女性局によるフランス視察について、多くの国民からの批判が殺到している。一方で、「この程度はまだいい方だ」とか「ちゃんと成果はあったはずだ」といった擁護の声も少ないながらも聞こえてくる。本件について筆者は批判側であるが、怒りに任せた批判のための批判では、何が本当に問題なのかが分からなくなり、視察や調査などのための海外出張が一律に萎縮することになりかねないことが懸念される。そこで、自らの経験も踏まえながら、問題の本質を整理してみた』、興味深そうだ。
・『議員としての矜持が疑われる軽率な行動  本件は、エッフェル塔の前で、松川るい参院議員らがエッフェル塔のようなポーズを取った写真をSNSに掲載したことに端を発する。「これではまるで観光旅行ではないか」「自費での旅行ならいざ知らず、公費も原資となった視察出張で堂々と観光とは何事か」といった批判が一気に集まった。  その後、写真はSNSから削除されたが、国民の怒りは収まらず、それどころか謝罪なき、言い訳がましい釈明が国民の怒りに油を注ぐことになり、さらに、すっぱ抜かれた行程表により、全行程3泊5日のうち、実際の職務(研修という名目になっている)に充てられた時間はたった6時間で、シャンゼリゼ通りでの2時間のショッピングの時間も確保されていたことも明らかになり、収拾がつかない状況になっている。 この問題の本質は何か?  国会議員の出張であるにもかかわらず、さも観光に行ったかのような写真をSNSに掲載した軽率さが第一の問題である。 国会議員がSNSや自らの公式サイトなどに写真を掲載するとしても、国会での質疑の様子や、関係団体との懇談や要望を受けたときの様子、行事に参加した際の写真、海外であれば訪問先の行政機関の長や政治家と一緒に撮った写真である。国民・有権者に対して自らの熱心な仕事ぶりをアピールする絶好の機会なのだから当然であろう。 実際に撮影していたとしても、観光写真の類いは掲載しないのが当然である。議員としての矜持が疑われかねないし、実際、松川議員の地元選挙区では、それが疑われ始めているようだ。 仮にこれを民間企業に置き換えてみても、どんな事業を進めているのか、どんなクライアントと仕事をしているのか、提携先はどこなのかなどを知られることになりかねないので、仕事関連の写真のSNSへの掲載は厳に慎むのが今や当たり前である。無論、政治家同様に何かをアピールしたい場合は掲載することもあり得るが、それは話がまとまって公表可能となった段階の話である。  なお、この話を第一の問題として持ってきたのは、これが発端であるということに加えて、最低限認識されて当然のことだからである』、「観光写真の類いは掲載しないのが当然である。議員としての矜持が疑われかねないし、実際、松川議員の地元選挙区では、それが疑われ始めているようだ」、なるほど。
・『海外出張における観光はどこまで許されるか  第二の問題は、当初からの行程において、職務(研修)が半分以下、観光的日程が半分以上であったことである。 出張である以上、「観光する時間が少しでもあるのはまかりならん」とまではいえまい。せっかく行ったのだから、朝の時間を利用して宿舎から徒歩で行ける範囲内で名所・旧跡を見に行くとか、ちょっとした買い物をするとか、そうした隙間時間での観光的な行動まで禁止するのはやりすぎだろう。 要するに、出張は職務が中心なのだから、数時間も確保するような観光的な日程はそもそも入れてはいけないということだ。行程表に観光日程があるようでは、職務の時間があったとしても「職務は名目にすぎず、本当の目的は観光なのではないのか」と批判されても仕方があるまい。 繰り返すが、海外出張に行った際に、観光的な行動は一切してはいけないというのではなく、観光するのであれば、あくまでも時間があるときに付随的に行うものだということだ。 筆者が国家公務員として最後に海外出張に行ったのが、まさに今回問題になったフランスとベルギーであったが、フランスでは在日フランス大使館のご好意もあり、午前午後とみっちりヒアリングなどの日程を入れることができた。 また、ベルギーでの目的はEU本部でのヒアリングと日本の制度の紹介であったが、アポは午前中だったのでパリから早朝の特急でブリュッセルに向かい、午後、帰りの電車までの時間、多少ブリュッセル市内を見て回った。とはいえ、その半分は、昼食および裁判所見学による資料集めに費やしたのだが。 パリでも、調査終了後、隙間時間を見つけて近くの美術館を短時間、駆け足で訪れることもあったが、できる観光はその程度。また別の機会で、海外での国際会議に出席する幹部に随行した際は、会議開催中の隙間時間はほぼゼロで、宿舎のホテルの周辺を多少散歩する程度だった。松川議員がかつて在籍していた外務省でも、こうしたことは当たり前だと思う』、「出張は職務が中心なのだから、数時間も確保するような観光的な日程はそもそも入れてはいけないということだ。行程表に観光日程があるようでは、職務の時間があったとしても「職務は名目にすぎず、本当の目的は観光なのではないのか」と批判されても仕方があるまい」、その通りだ。
・『自民党女性局のフランス視察は明確な目的が設定されていたのか  筆者の考えに対し、「いやいや国費の出張なのだから、少しでも観光するなどあってはならない」と主張する方もおられるかもしれない。 言わんとすることは分からないでもない。だが、目的は職務の遂行であってその目的が達成されれば、その目的にかなうような日程が組まれていればよく、隙間時間や帰国便までの余裕時間も何もするなというのは、少々極端すぎるのではないか。 いずれにせよ、今回の自民党女性局のフランス視察は、職務の遂行という目的が達成されたのかを問題にする以前に、行程表から考えるに、そもそも目的が明確に設定されていたのか、ということである。 筆者は前述のフランス・ベルギー出張の結果を報告書として所属部局内で共有するとともに、外部専門誌(『国際商事法務』)や、当時所属していた総務省の外局である公害等調整委員会の広報誌にその概要を、一緒に出張した課長級の方との共著という形式で、連名で執筆・掲載したが、そこには、出張の目的と手段(ヒアリング先など)と得られた成果について記載してある。 これは筆者に限った話ではなく、国家公務員による調査などの海外出張であれば当然であるので、ぜひさまざまな報告書を参照していただきたいと思うが、今回の自民党女性局出張の場合はどうであろうか。 行程表に記載された観光的日程について、例えばショッピングが目的であれば、手段はシャンゼリゼ通りの店舗を訪れることであり、得られた成果はそこで購入したものということになる。この日程についてはどう報告書などに記載してあるのだろうか。 海外出張が必要であれば、国会議員、地方議員にかかわらず、大いに行っていただきたいと思う。目的と手段、そしてその関連性が明確な出張であれば、時間に余裕ができたときに、多少観光することまで禁止したり、抑制的になったりする必要はない。むしろ今回の件が引き金となって、海外出張全般について抑制的になったり、海外での行動が萎縮されてしまったりしたら、海外出張自体の意味や意義が減退してしまうことにもなりかねない。 今回の自民党女性局案件については、「あれでは観光旅行だ!」といきり立つばかりではなく、何が問題なのかを少々冷静に考えていただきたいものであるし、それが国会議員や国家公務員による海外出張に対する正しい理解や適正な評価につながっていくのではなかろうか』、「目的は職務の遂行であってその目的が達成されれば、その目的にかなうような日程が組まれていればよく、隙間時間や帰国便までの余裕時間も何もするなというのは、少々極端すぎるのではないか・・・今回の自民党女性局のフランス視察は、職務の遂行という目的が達成されたのかを問題にする以前に、行程表から考えるに、そもそも目的が明確に設定されていたのか、ということである」、いずれにせよ、「松川氏」は海外旅行が初めてのミーハーではなく、海外出張もやり馴れた外務省職員というキャリアウーマンだったに、今回のような初歩的なミスをしたとは信じ難い。

次に、9月16日付けPRESIDENT Onlineが掲載した徳島文理大学教授・評論家の八幡 和郎氏による「歴代総理より一流企業の総合職のほうが高学歴…日本の政治家が「海外では考えられない低学歴」になったワケ 「東大法学部卒の総理大臣」は30年間いない」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/73874
・『政治家にはどんな学歴が求められるのか。評論家の八幡和郎さんは「先進国の指導者の多くが輝かしい学歴の持ち主だが、近年の日本の総理大臣はそうではない。国内トップクラスの学歴と知力と専門知識、そして高度な国際経験を持つ人材が指導者でなければ、あらゆる分野で世界の最先端から遅れてしまうだろう」という――』、みっともない話だ。
・『最後の「東大卒・元官僚」は宮澤喜一氏  大統領や首相など国の指導者は、すべての職業の中でも、最高の知力、専門知識、職業経験を必要とする仕事のはずである。実際、米国はハーバード大学、英国はオックスフォード大学、フランスはフランス国立行政学院(ENA)の卒業生が多い。 日本でも、戦前の首相は帝国大学出身の官僚か職業軍人が原則だったし、戦後も昭和が終わるまでは官僚、弁護士、ジャーナリストなどが多かった。 ところが、平成になると地方政治家が多くなり、やがて世襲政治家の天下になった。最後の東京大学法学部出身で元官僚の宰相は、1991年に就任した宮澤喜一である(93年に退任)。 それ以降、上智大学出身の細川護熙以降の最終学歴は、成城大(羽田孜)、明治大(村山富市)、慶應大(橋本龍太郎)、早稲田大(小渕恵三)、早稲田大(森喜朗)、慶應大(小泉純一郎)、成蹊大(安倍晋三)、早稲田大(福田康夫)、学習院大(麻生太郎)、東京大工学部(鳩山由紀夫)、東京工業大(菅直人)、早稲田大(野田佳彦)、法政大(菅義偉)、早稲田大(岸田文雄)だ』、「最後の東京大学法学部出身で元官僚の宰相は、1991年に就任した宮澤喜一」、もうそんなに長いこと「東京大学法学部出身で元官僚の宰相」が出ていないとは、改めて驚かされた。
・『トップクラスの知力の持ち主とは言いがたい  学歴が一人ひとりの知的水準をそのまま表しているわけではないにしても、全般的に見たとき、諸外国の指導者のほとんどが、自国におけるトップクラスの学歴と知力、一般教養、専門知識を持っているのとは大違いだ。上記の総理大臣の学歴リストは、たとえば、一流企業総合職採用の出身校の分布より低レベルなのではないか。 上記のなかで、知力では東京大学工学部卒の鳩山由紀夫が群を抜いているのだろうが、器用な受験勉強的秀才で、一般教養を深めた風情でない。細川護熙は近衛家の伝統につながる公家的で特殊な教養人だ。安倍晋三は地頭の良さは間違いないが、本当にまじめに本を読んで勉強したのは、第1次政権で大失敗して下野してからという印象がある。 これから詳しく分析するように、戦前から戦後にかけての歴代首相が、旧制高校から帝国大学、陸軍士官学校・海軍兵学校から陸軍大学・海軍大学、さらに、ほとんどが海外留学・勤務の経験を持っていたのと比べ、劣化が激しいのである』、「上記の総理大臣の学歴リストは、たとえば、一流企業総合職採用の出身校の分布より低レベルなのではないか」、なるほど。
・『江戸時代は恐るべき低学歴社会だった  歴史的経緯を振り返ると、江戸時代の日本には高等教育機関は存在しなかったし、科挙もなかったので、恐るべき低学歴社会だった。藩校も低レベルの漢学を教えて中国語の読み書きはできるようになったが、あとは、少しばかりの歴史や論理的思考をつまみ食いしていただけだ。 庶民が学べる中等教育学校はなく、家庭教師か私塾くらいしか学ぶ方法はなかった。ようやく幕末になって学問ブームが起き、適塾(大阪)、咸宜園(豊後日田)、松下村塾(萩)などが現れ、さらに慶應義塾に至って高等教育機関らしくなった。幕府、各藩が競って洋学校も設立した。 明治になると、帝国大学(最初は東京だけ)のほか、外国人教官を呼んで留学準備や初歩的な学問を教える学校、軍の学校が設立されたが、体系的な学校制度となったのは、1890年前後からだ。連続テレビ小説「らんまん」で主人公が帝国大学に出入りし始めたのは1884年で、そのころは、外国人教官が留学帰りの日本人に置き換わりつつある時期だった』、「江戸時代は恐るべき低学歴社会だった」、確かにその通りなのだろう。
・『海外事情に精通していた明治時代の首相たち  明治時代の首相はいずれも維新の功労者であり、近代学校制度ができる前の人たちだが、伊藤博文をはじめ、海外留学や数カ月以上の長期視察で海外の事情をしっかり勉強した国際人ばかりだった。例外は、海外渡航経験ゼロの大隈重信だが、もともと長崎の英語学校出身だし、耳学問で世界に通じていた。 大正から終戦までは、首相は帝国大学出身の官僚か職業軍人ばかりとなり、私学出身者は慶應大学出身の犬養毅(ジャーナリスト。少し公務員経験もある)だけ、官僚経験がないのは、旧制一高から京都大学で学び、25歳で貴族院議員となった近衛文麿だけだ。そして、ほとんどが海外留学・勤務の経験者だった。 戦後は旧軍人が排除され、官僚出身者(幣原喜重郎、吉田茂、芦田均、岸信介、池田勇人、佐藤栄作、福田赳夫、大平正芳、中曽根康弘)が主体になった。そのほか、東京大学出身の弁護士(片山哲、鳩山一郎)、早稲田大学出身のジャーナリストだった石橋湛山、高等小学校卒で工務店経営者だった田中角栄、それに、明治大学在学中から長期の洋行を繰り返し卒業直後の選挙で代議士となった三木武夫がいた』、「明治時代の首相は・・・伊藤博文をはじめ、海外留学や数カ月以上の長期視察で海外の事情をしっかり勉強した国際人ばかりだった」、なるほど。
・『総理候補になるだけでも高いハードルがあった  このころ総理大臣候補になるには、たとえ学歴や官僚経験がなくとも、官僚出身者が多い政界で、十分に政策論で対抗する能力が必須であり、外務大臣、大蔵大臣、通産大臣のうちふたつを経験することが総理の条件と言われたこともあった。 だが、大平正芳が現職のまま死去して、妥協の産物として水産講習所(現東京海洋大学)出身で重要閣僚経験がない鈴木善幸が総理になってから、学歴も重要ポストの経験も問われず、政治的な駆け引きと大衆人気だけで総理が決まるようになった。 古典的な官僚出身者である中曽根康弘の後は、はじめての県議出身だった竹下登、同じく宇野宗佑、議員秘書出身の海部俊樹が続き、宮沢喜一以降は先述の通りだ。親が政治と関わりがなかったのは、村山、菅直人、野田だけである(菅義偉の父は町会議員)』、「大平正芳が現職のまま死去して、妥協の産物として水産講習所(現東京海洋大学)出身で重要閣僚経験がない鈴木善幸が総理になってから、学歴も重要ポストの経験も問われず、政治的な駆け引きと大衆人気だけで総理が決まるようになった」、なるほど。
・『英国・フランスの指導者の「華麗なる学歴」  一方、海外ではどうだろうか。もっともエリート主義的なのは、英国とフランスだ。英国では、サッチャー以降の9人の首相のうち、7人が「THE世界大学ランキング」7年連続1位のオックスフォード大学卒で、例外は高校中退のメージャーとエディンバラ大学歴史学科のブラウンだけ。 フランスは、エリート官僚養成校であるENA(国立行政学院、現在は改組されてINSP)出身者が、ジスカールデスタンからマクロンまで6人の大統領のうち4人を占めている。例外はいずれも弁護士出身のミッテラン(ENA設立以前の世代)とサルコジ(ENAの登竜門であるパリ政治学院を終了できなかった)だけだ。 米国では、大学より大学院が問題だが、平成以降に就任した6人の大統領のうち4人(ブッシュ父子、クリントン、オバマ)が、エリート校であるハーバード大学、イェール大学や大学院に何らかの形で在籍していた。例外は、トップクラスのビジネス・スクールであるペンシルベニア大学ウォートン・スクール出身者のトランプと、中の下クラス(小室圭氏のフォーダム大学より下位に位置づけられる)であるシラキュース大学ロースクール出身のバイデンだ。 ドイツの場合、すべての大学が同じ基準で単位を与える仕組みなので、大学名からは学力・知力を判断できないが、コールとメルケルは博士、シュレーダーとショルツは弁護士である』、確かに「英国・フランスの指導者の「華麗なる学歴」は際立っている。
・『指導者の低学歴は日本の悪しき伝統  ゴルバチョフ以降のソ連・ロシアの指導者を見ると、ゴルバチョフは最難関であるモスクワ大学、プーチンとメドベージェフは名門レニングラード大学(現サンクトペテルブルク大学)の法学部。エリツィンはウラル工科大学の建築科、ミシュスチン首相もエンジニアだ。 中国の国家主席では、江沢民は上海交通大学、胡錦濤と習近平はいずれも清華大学出身のエンジニアである。首相も李鵬、朱鎔基、温家宝がエンジニアで、李克強は北京大学法学部、李強は農業エンジニアである。社会主義国ではエンジニアが経済運営の中心にあることの伝統を引き継いでいるといえる。 このようにまとめてみると、いかに日本の歴代総理の学歴が低レベルであるかが理解できるだろう。指導者の低学歴というのはこの国の悪しき伝統であり、政界に限った話ではない。 江戸時代の教育水準が高かったとかいう人がいるが、仮名(かな)というものがあるので低レベルながら読み書きができる人が多かっただけだ。武士は藩校で九九すら教えられなかったから、プロの官僚ないし軍人の役割は果たせず、勘定方とか兵法学者といった世襲の職人集団が担っていた』、「武士は藩校で九九すら教えられなかったから、プロの官僚ないし軍人の役割は果たせず、勘定方とか兵法学者といった世襲の職人集団が担っていた」、「藩校で九九すら教えられなかった」というのは初めて知った。
・『(日本人の留学熱、学習意欲はすっかり冷めている  戦前の旧制高校は一般教養を学ぶにはよかったが、帝国大学で初歩的な専門知識を得た後、官僚になってから仕事や海外勤務での見聞を通じて海外事情についての知識を補った。軍人も軍の大学で学部レベルの勉強はするが、その後、海外で武官として最新知識を得た。 戦後の官僚や企業幹部も、国内では大学院に進まず、大学院レベルの学びは海外留学に頼っている。経済産業省作成の資料によると、日米の時価総額上位100社の経営者のうち、日本では84%が学部卒で大学院修了は15%。米国は67%が院卒で、博士課程修了者も1割いる。 しかも、留学組が政界でも経済界でも優遇されているかといえばそうでもない。さらに、日本人の留学熱はすっかり冷めている。 明治初期は留学熱がすさまじかったのに、国内の教育体制が整備され、そこそこの勉強ができるようになると、それで満足してしまった』、「日米の時価総額上位100社の経営者のうち、日本では84%が学部卒で大学院修了は15%。米国は67%が院卒で、博士課程修了者も1割いる。 しかも、留学組が政界でも経済界でも優遇されているかといえばそうでもない。さらに、日本人の留学熱はすっかり冷めている・・・明治初期は留学熱がすさまじかったのに、国内の教育体制が整備され、そこそこの勉強ができるようになると、それで満足してしまった」、寂しい現状だ。
・『日本が世界の最先端から遅れてしまった理由  そしていま、同じことが起きつつある。私(1951年生まれ)たちの世代から今世紀初頭までは留学熱が高く、競って海外の有名大大学院へ行ったし、留学先は喜んで「新しい超大国」になった日本人を官民問わず受け入れてくれた。 しかし現在、米中対立で少し歯止めがかかってはいるが、欧米の名門大学では日本人が減り、中国人など他のアジア系の学生だらけになっている。こんな状態では、日本はあらゆる分野で世界の最先端から遅れてしまう。 もちろん、日本では本人の能力や職歴より、誰の子どもかのほうが総理大臣の道に進めるかどうかの決め手になるから、政治家の子どもの留学熱が高いのは歓迎したい。だが、これまでは、箔付けと語学を学ぶことが主目的となり、修士や博士になることはオマケ扱いだった。小泉純一郎、麻生太郎、安倍晋三などがそうだ』、「政治家の子どもの留学熱が高いのは歓迎したい。だが、これまでは、箔付けと語学を学ぶことが主目的となり、修士や博士になることはオマケ扱いだった。小泉純一郎、麻生太郎、安倍晋三などがそうだ」、なるほど。
・『総理大臣の低学歴化が影響しているのではないか  閣改造後の新閣僚では、河野太郎が日本でなく米ジョージタウン大学卒、上川陽子、西村康稔、伊藤信太郎、加藤鮎子が米国の大学院を修了している。総理候補と言われる茂木敏充、林芳正、小泉進次郎、玉木雄一郎なども同様だ。留学ブームだった世代が閣僚適齢期になった反映である。 「日本はもはや先進国ではない」と言われて久しいが、国の指導者である総理大臣の近年の低学歴化・海外経験の乏しさが影響しているように思えてならない。 「総理大臣はかつてのように東大卒を主にすべき」というわけでないが、激動の国際情勢や金融情勢についていくには、少なくとも国内トップクラスの学歴と知力と専門知識を持ち、さらには高度な国際経験を持つ政治家、あるいは、学歴はなくとも彼らと議論して負けない政治家が総理候補となるのが望ましいだろう』、「総理大臣の近年の低学歴化・海外経験の乏しさ」は確かに嘆かわしいが、どんなキャリアの政治家を選ぶか、首相にするかは、言うまでもなく、国民や一般政治家の選択の問題だ。

第三に、9月21日付け日刊ゲンダイ「杉田水脈氏の「人権侵犯」認定で…国連演説で「人間の尊厳」を唱えた岸田首相に怒りの矛先・・・札幌法務局は「人権侵犯の事実があった」と認定」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/329410
・『20日、X(旧ツイッター)で「人権侵犯」がトレンド入りした。ジャニーズ事務所の性加害問題で世界中から日本の「人権」意識が問われているなか、法務省に差別発言が認定された自民党の杉田水脈議員(56)の今後が注目されている。 杉田氏は、7年前の2016年、国連の会議に参加したときのことについて、自身のブログで「国連の会議室では小汚い格好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場」「完全に品格に問題があります」「同じ空気を吸っているだけでも気分が悪くなる」などとアイヌ民族を差別する投稿を行った。 これに対し、今年3月、アイヌの女性が札幌法務局に人権救済を求める申し立てをし、今月7日付で札幌法務局は「人権侵犯の事実があった」と認定した。 だが、当の本人は報道で明るみに出るまで、事実を公表しておらず、報道後もコメントを出していない。 一方、自身のXでは7日以降も"通常運転"。12日には「石ノ森章太郎 テレビヒーロー大全」の写真とともに、「石垣島から山口県を経由して東京の家に帰ってきたら、届いてました!! きゃー! 家にこもってずっと見ていたい…。そんな訳にはいきません。かと言って、移動の飛行機や新幹線のなかで読んでたら隣の人にギョッとされそうで怖い」とお気楽投稿。その後もヒーローに関する投稿や、15日には「阪神優勝!おめでとうございます。…中略…セールに行っている時間は無さそうですが、どこかでお祝いモードに浸りたいです♪」と盛り上がっていた。) また、今回の問題が北海道新聞に報じられた19日には、Xで「文京区で行われた『新しい教科書をつくる会 東京支部』主催の講演会へ。用意した席では足らず、追加した椅子も満杯になるくらい、多くの皆さんがお越しくださいました」と報告。これには《新しい歴史教科書からアイヌを削除するのはやめましょう》《政治家が教科書に介入するな。歴史学者に任せろ》などと批判の声も出ていたが、杉田議員には響いてなさそうだ。 国民の怒りは、人権侵犯が認められた議員を総務大臣政務官に任命していた岸田文雄首相(66)にも向いている。しかも、このタイミングで、ニューヨークの国連本部で開かれている国連総会の一般討論演説でロシアのウクライナ侵攻などに触れつつ「『人間の尊厳』が尊重される国際社会を」と訴えたことから、SNSはツッコミと批判で炎上中。 《杉田水脈議員を政務官にしたり、「政府に記録がない」と逃げたり。言行不一致も甚だしい》《差別発言を繰り返す杉田水脈を政務官に任命した癖に》 《国連まで出かけて人間の尊厳を唱える岸田には、法務省に人権侵害を指摘された杉田ま水脈についての見解を伺いたい》 《岸田首相、人間の尊厳を言うなら杉田水脈を最低限自民党から追放しろよ》 などと、責任を問う声で溢れている』、「法務省に差別発言が認定された」というのは一般の新聞にも出たのだろうか、記憶がはっきりしない。「《差別発言を繰り返す杉田水脈を政務官に任命した癖に》 《国連まで出かけて人間の尊厳を唱える岸田には、法務省に人権侵害を指摘された杉田ま水脈についての見解を伺いたい》」、その通りだ。
タグ:(その68)(「エッフェル姉さん」松川るい氏 “議員の資質”が疑われる根本問題を元官僚が指摘<、歴代総理より一流企業の総合職のほうが高学歴…日本の政治家が「海外では考えられない低学歴」になったワケ 「東大法学部卒の総理大臣」は30年間いない、杉田水脈氏の「人権侵犯」認定で…国連演説で「人間の尊厳」を唱えた岸田首相に怒りの矛先・・・札幌法務局は「人権侵犯の事実があった」と認定) 室伏謙一氏による「「エッフェル姉さん」松川るい氏、“議員の資質”が疑われる根本問題を元官僚が指摘」 日本の政治情勢 ダイヤモンド・オンライン いずれにせよ、「松川氏」は海外旅行が初めてのミーハーではなく、海外出張もやり馴れた外務省職員というキャリアウーマンだったに、今回のような初歩的なミスをしたとは信じ難い。 「観光写真の類いは掲載しないのが当然である。議員としての矜持が疑われかねないし、実際、松川議員の地元選挙区では、それが疑われ始めているようだ」、なるほど。 「政治家の子どもの留学熱が高いのは歓迎したい。だが、これまでは、箔付けと語学を学ぶことが主目的となり、修士や博士になることはオマケ扱いだった。小泉純一郎、麻生太郎、安倍晋三などがそうだ」、なるほど。 日刊ゲンダイ「杉田水脈氏の「人権侵犯」認定で…国連演説で「人間の尊厳」を唱えた岸田首相に怒りの矛先・・・札幌法務局は「人権侵犯の事実があった」と認定」 「目的は職務の遂行であってその目的が達成されれば、その目的にかなうような日程が組まれていればよく、隙間時間や帰国便までの余裕時間も何もするなというのは、少々極端すぎるのではないか・・・今回の自民党女性局のフランス視察は、職務の遂行という目的が達成されたのかを問題にする以前に、行程表から考えるに、そもそも目的が明確に設定されていたのか、ということである」、 もうそんなに長いこと「東京大学法学部出身で元官僚の宰相」が出ていないとは、改めて驚かされた。 「江戸時代は恐るべき低学歴社会だった」、確かにその通りなのだろう。 八幡 和郎氏による「歴代総理より一流企業の総合職のほうが高学歴…日本の政治家が「海外では考えられない低学歴」になったワケ 「東大法学部卒の総理大臣」は30年間いない」 「武士は藩校で九九すら教えられなかったから、プロの官僚ないし軍人の役割は果たせず、勘定方とか兵法学者といった世襲の職人集団が担っていた」、「藩校で九九すら教えられなかった」というのは初めて知った。 PRESIDENT ONLINE 「法務省に差別発言が認定された」というのは一般の新聞にも出たのだろうか、記憶がはっきりしない。「《差別発言を繰り返す杉田水脈を政務官に任命した癖に》 《国連まで出かけて人間の尊厳を唱える岸田には、法務省に人権侵害を指摘された杉田ま水脈についての見解を伺いたい》」、その通りだ。 「大平正芳が現職のまま死去して、妥協の産物として水産講習所(現東京海洋大学)出身で重要閣僚経験がない鈴木善幸が総理になってから、学歴も重要ポストの経験も問われず、政治的な駆け引きと大衆人気だけで総理が決まるようになった」、なるほど。 「日米の時価総額上位100社の経営者のうち、日本では84%が学部卒で大学院修了は15%。米国は67%が院卒で、博士課程修了者も1割いる。 しかも、留学組が政界でも経済界でも優遇されているかといえばそうでもない。さらに、日本人の留学熱はすっかり冷めている・・・明治初期は留学熱がすさまじかったのに、国内の教育体制が整備され、そこそこの勉強ができるようになると、それで満足してしまった」、寂しい現状だ。 「総理大臣の近年の低学歴化・海外経験の乏しさ」は確かに嘆かわしいが、どんなキャリアの政治家を選ぶか、首相にするかは、言うまでもなく、国民や一般政治家の選択の問題だ。 みっともない話だ。 「上記の総理大臣の学歴リストは、たとえば、一流企業総合職採用の出身校の分布より低レベルなのではないか」、なるほど。 確かに「英国・フランスの指導者の「華麗なる学歴」は際立っている。 「明治時代の首相は・・・伊藤博文をはじめ、海外留学や数カ月以上の長期視察で海外の事情をしっかり勉強した国際人ばかりだった」、なるほど。 「出張は職務が中心なのだから、数時間も確保するような観光的な日程はそもそも入れてはいけないということだ。行程表に観光日程があるようでは、職務の時間があったとしても「職務は名目にすぎず、本当の目的は観光なのではないのか」と批判されても仕方があるまい」、その通りだ。
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