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英国EU離脱問題(その18)(きっかけは自己申告で性別を変えられる法案──スコットランド首相辞任が示す「人気者の限界」、池上彰・増田ユリヤが見た「EU離脱後の英国」移民消失で混迷 国家分裂の危機?、スコットランド首相に初のイスラム系が就任へ 独立掲げる政党の党首) [世界情勢]

英国EU離脱問題については、2021年2月13日に取上げた。今日は、(その18)(きっかけは自己申告で性別を変えられる法案──スコットランド首相辞任が示す「人気者の限界」、池上彰・増田ユリヤが見た「EU離脱後の英国」移民消失で混迷 国家分裂の危機?、スコットランド首相に初のイスラム系が就任へ 独立掲げる政党の党首)である。

先ずは、本年2月24日付けNewsweek日本版「きっかけは自己申告で性別を変えられる法案──スコットランド首相辞任が示す「人気者の限界」」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/02/post-100946_1.php
・『<思いがけずスコットランドで最も有名な政治家になったニコラ・スタージョン。1つの政策とスローガンで統治し続けるには8年は長すぎた> スコットランドで最も強い政治家ニコラ・スタージョンが、自治政府首相を辞任する意向を明らかにした。スコットランドの政界にとって、8年以上続いたスタージョン時代の終わりだ。 主要目標がイギリスからの独立だったことを考えれば、スタージョンは決定的に失敗した。2014年、独立を問う住民投票で手痛い敗北を喫した後にスコットランド民族党(SNP)の党首と自治政府首相に就任したが、ボールを前に進められなかった。 スタージョンは2度目の住民投票を目指したが、結局実現しなかった。SNPは地方や国政レベルの選挙を「事実上の住民投票」にしようとしたが、イギリス最高裁が昨年11月、英国政府の同意のない新たな住民投票は違憲と判断。この強引な試みも頓挫した。 スタージョンは最高レベルのアピール力を持ち、自治政府首相の広報チームは事実上、スコットランドの全ての反対勢力を圧倒していた。 さらにスタージョンは記者会見を巧みに利用し、英国政府の足を引っ張った。時には英国政府の発表内容を1時間ほど早く公表したり、公然と反対意見を述べたりしてメディアの関心をさらうことに成功した。 反対派はスタンドプレーだと批判したが、この作戦は成功し続け、スタージョンはSNP党首として一度も選挙に負けなかった。 だがスタージョン時代は、ナショナリストやポピュリストの政治家が権力を握った後に陥る欠点の多くが露呈した時期でもあった。彼らはもっぱら単一のスローガンと政策を選挙戦で訴えて当選するが、その後で苦悩と苦闘が始まる。 批判派によれば、スタージョンは自治政府首相として何をするかのプランをほとんど持たず、関心もほとんど示さなかった。むしろ自分は世界の舞台で活躍する国家元首や政府の長にふさわしい国際的人物だと考えていたようだ。 スタージョンは2度目の住民投票では解決できない長期的な「国内問題」に直面していた。スコットランドは経済の生産性がイングランドよりも低く、医療サービスも貧弱で、経済成長も概して低い。 薬物の過剰摂取による死亡率は、イギリスや欧州全体と比べてかなり高い。21年には1330人が死亡。死亡率はイギリス全体の約3.6倍だ。今回の辞任表明に直接つながった問題は、法的な性別変更を本人の自己申告で認める法案だった。) この問題でSNPは内部対立を起こし、一部はスタージョンの前任者でライバルのアレックス・サモンド率いる新党に参加。さらに分裂を招く恐れがあったが、スタージョンは考えを変えず、スコットランド議会はSNPとスコットランド緑の党の賛成多数で法案を可決した。 SNPは10年以上、自治政府を掌握してきたが、数カ月後にスコットランド議会の選挙を控えている。この問題で世論が割れるなか、スタージョンが現在の姿勢を貫けば、選挙の強力な武器だったはずの党首が今度は選挙の足かせになりかねないところだった。 スタージョンは自身が最も選挙に強いSNPのリーダーであることを証明してきた。当初は派手なサモンドの陰に隠れていたが、思いがけずスコットランドで最も有名な政治家になった。 だが8年間という在任期間は、1つの政策とスローガンで統治し続けるには長すぎる。特に、それがスコットランドの未来を永遠に変えるものである場合には。 From Foreign Policy Magazine』、「批判派によれば、スタージョンは自治政府首相として何をするかのプランをほとんど持たず、関心もほとんど示さなかった。むしろ自分は世界の舞台で活躍する国家元首や政府の長にふさわしい国際的人物だと考えていたようだ」、そのような勘違いをしたとはお粗末だ。「スタージョンは2度目の住民投票では解決できない長期的な「国内問題」に直面していた。スコットランドは経済の生産性がイングランドよりも低く、医療サービスも貧弱で、経済成長も概して低い。 薬物の過剰摂取による死亡率は、イギリスや欧州全体と比べてかなり高い。21年には1330人が死亡。死亡率はイギリス全体の約3.6倍だ。今回の辞任表明に直接つながった問題は、法的な性別変更を本人の自己申告で認める法案だった」、「当初は派手なサモンドの陰に隠れていたが、思いがけずスコットランドで最も有名な政治家になった。 だが8年間という在任期間は、1つの政策とスローガンで統治し続けるには長すぎる。特に、それがスコットランドの未来を永遠に変えるものである場合には」、やはり代わるべくして代えられたようだ。

次に、3月14日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したジャーナリストの池上 彰氏、増田ユリヤ氏による対談「池上彰・増田ユリヤが見た「EU離脱後の英国」移民消失で混迷、国家分裂の危機?」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/318253
・『2016年、国民投票でイギリスのブレグジットが決定し、2020年にEUを離脱しました。その間、イギリスでは首相の交代やエリザベス女王の死去など、世界に影響を与えるできごとがありました。ジャーナリストの池上彰と増田ユリヤが、今の世界情勢のカギとなる国を対談形式で紹介します。 ※本稿は、池上 彰,増田ユリヤ『歴史と宗教がわかる!世界の歩き方』(ポプラ新書)の一部を抜粋・編集したものです』、興味深そうだ。
・『激動のイギリスを見つめ続けたエリザベス女王  増田 歴史と伝統のある国イギリス。はじめてロンドンに行き、バッキンガム宮殿で衛兵の交替式を見た時には、感激しました。王国なんて、おとぎ話の世界というイメージでしたから。 池上 イギリスは、英語の略称がUnited Kingdomです。訳すと連合王国なんですよね。その王国の君主であったエリザベス女王は、70年にわたって在位し、2022年9月8日に96歳で亡くなりました。 25歳で即位して、イギリスのEUへの加盟から離脱(ブレグジット)まで、激動の道を歩んだイギリスを見つめ続けてきました。 増田 歴代最長で、国民に愛された女王でしたよね。ユーモアもあり、お茶目な面もありました。 池上 ロンドンオリンピックの開会式で、ジェームズ・ボンドと共演した映像で沸かせたりもしましたね。 増田 女王は、オーストラリア、ニュージーランド、カナダをはじめ14カ国の英連邦王国の君主でもあったんですよね。 池上 日本の人には、イギリスの女王がほかの国の君主でもあるということがイメージしにくいかもしれないのですが、これらの国は、もともとイギリスの植民地で、平和裏に独立しました。いまでも英連邦王国の一員で、現在はチャールズ国王が君主になったわけです。ちなみにアメリカは、独立戦争を経て独立したので、英連邦王国には入っていません。 増田 イギリスは、アメリカを「特別な関係」と位置付けていますが、女王の葬儀では、バイデン大統領よりも前に、これらの英連邦王国の首脳たちが座っていましたね。 池上 ただこれらの国でも、チャールズ国王はエリザベス女王ほどの人気はありません。女王の死去をうけ、国王を君主とする君主制ではなく、選挙で元首、いわゆる大統領を選ぶ共和制支持が勢いを増すだろうと言われています。 実際に、ニュージーランドのアーダーン前首相は「すぐではないが、私が生きているうちに共和制になるだろう」と共和制に移行する可能性に言及しました』、「英連邦王国の首脳たち」は「女王の葬儀では、バイデン大統領よりも前に、」「座ってい」たが、「チャールズ国王はエリザベス女王ほどの人気はありません。女王の死去をうけ、国王を君主とする君主制ではなく、選挙で元首、いわゆる大統領を選ぶ共和制支持が勢いを増すだろうと言われています」、「ニュージーランドのアーダーン前首相は「すぐではないが、私が生きているうちに共和制になるだろう」と共和制に移行する可能性に言及」、「英連邦王国」が歯抜け状態になれば、「チャールズ国王」の面目丸潰れだ。
・『王様が離婚するためにつくったイギリス国教会  池上 女王の国葬は、ロンドンのウェストミンスター寺院で執り行われました。ウェストミンスター寺院はイギリス国教会の教会であり、エリザベス女王はイギリス国教会の最高権威者でもあったんですよね。 増田 イギリス国教会というと、プロテスタントに分類されますが、教会を見るだけだと、カトリック教会とほとんど変わらないと思います。見分けがそんなにつくわけじゃないんです。 イギリス国教会は、ヘンリー8世というわがままな王様が、離婚したいがために始めた宗教とよくいいますよね。 池上 16世紀前半、各国のカトリック教会を統率するローマ教皇庁の権力は絶対で、イギリスもカトリックの国でした。教皇庁から離婚を強硬に反対されたヘンリー8世は、それに反発、それならと国教会をつくり、自分が最高権威者となるんですね。 さらにローマ教皇庁からの独立に反対するカトリック教会も自分のものにして、膨大な富を手にしました。現在のイギリス王室は、財政的に国家から独立しているのですが、それができるのも、このとき莫大な領地を獲得したからです。ロンドン中心部の土地の多くは王室が持っていて、イギリス王室は大金持ちの大地主なのです。 増田 イギリス国教会は、こうした歴史的背景があるため、戴冠式(たいかんしき)や結婚式、葬儀まで、いまでも英国王室の儀式にカトリックの影響があらわれています。英国王室の儀式は見ごたえがありますよね。儀式を重んじないプロテスタントとは違います。 英国王室のさまざまな儀式で舞台となるウェストミンスター寺院も荘厳で、教会内部も広くて天井が高く、立派なステンドグラスで彩られています。 池上 イギリス国教会はプロテスタントのはずなのに豪華なのはおかしいなと思ったら、教義の違いによる独立ではなかったので、カトリックの様式を保っているのですね』、「イギリス国教会はプロテスタントのはずなのに豪華なのはおかしいなと思ったら、教義の違いによる独立ではなかったので、カトリックの様式を保っている」、その通りだ。
・『弾圧されたプロテスタントがアメリカへ  増田 16世紀前半にイギリス国教会ができたことは、イギリスの社会に大きな影響を与えました。同じ時期に、カトリック教会の腐敗が批判され、ヨーロッパではルターやカルヴァンの宗教改革が行われていました。 池上 ルターは、金を出せば罪が赦されることはあり得ないと、カトリックの「贖宥状(しよくゆうじよう)」の販売を批判、信仰の拠り所を『聖書』に求め、カトリック教会の権威を否定しました。これまでギリシャ語またはラテン語しかなかった『新約聖書』をドイツ語に訳し、一般の信者が読めるようにしたんですね。 カルヴァンは、ルターの影響を受け、宗教改革を進めるのですが、人が神によって救われるかどうかは、あらかじめ神によって予定されているという「予定説」を打ち出しました。これは厳しい考え方ですよね。いくら悔い改めても、死後に救われるかどうかは生まれたときに定められているというのですから。 ルターの教えは「ルター派」として成立しますが、カルヴァンは新たな宗派をつくるつもりはなかったので、カルヴァン派という宗派は存在しません。カルヴァンの教えは「改革派」とされ、地域によって名称が異なりました。イギリスではピューリタン(清教徒)、スコットランドでは長老派などと呼ばれたのですね。 イギリス国教会もプロテスタントに分類されますが、ピューリタンの影響が強まってくると、イギリス国教会は実質カトリックのためピューリタンを徹底して弾圧します。ピューリタンの人たちは、イギリスにいられなくなり、理想の国家の建設を目指して、アメリカに渡ったのです』、「ピューリタンの影響が強まってくると、イギリス国教会は実質カトリックのためピューリタンを徹底して弾圧します。ピューリタンの人たちは、イギリスにいられなくなり、理想の国家の建設を目指して、アメリカに渡った」、これまで抱いてきた疑問が氷解した。
・『はじめてのインド系の首相  増田 エリザベス女王は、トラス前首相を任命してすぐに亡くなられましたが、トラス氏は在任期間最短の45日で辞任することになりました。そのあと首相になったのが、スナク氏です。 池上 スナク首相は資産が多いことでも注目されましたが、やはりなんといっても、白人ではなく、アジア系、それもインド系の人がはじめて首相になったという点ですよね。言わずもがな、かつてイギリスはインドを植民地支配していました。それがいまや、インド系の首相がイギリスを率いるわけです。劇的な変化を実感します』、「スナク首相」は「インド系」で保守党とは、時代も変わったものだ。
・『ブレグジット後のイギリス  増田 またイギリスでもうひとつ注目する点といえば、やはりブレグジットですよね。3度の延期を経て、2020年についにEUを離脱しました。 池上 みなさんご存じのように、2016年に、国民投票で離脱が決まりました。当時のキャメロン首相は、国民投票をしたらEU離脱が否決されるだろう、離脱派はうるさく言わなくなるだろうと思って、国民投票をしたら、僅差で離脱が決まってしまった。首相をはじめ、多くの人が驚いていましたよね。 増田 離脱を支持する人たちの理由のひとつが、新しくEUに加盟したポーランドなど東欧の人たちがイギリスにやってきて、安い賃金で仕事をしていることでした。 ブレグジット後、ロンドン在住のポーランド人が100万人から70万人に減ったと言われています。 新型コロナウイルスの感染拡大が少し落ち着いて、海外に行く人が増えたら、ヒースロー空港で荷物が山積みになり、混乱していると聞きました。空港で働いていた移民の人たちがロンドンからいなくなっていたからです。 池上 ガソリンはあるけど、ガソリンスタンドに運ぶトラックの運転手たちが移民だったので、ガソリンを運べないという話もありましたね。 増田 医療、介護や福祉の現場でも、多くの移民たちが働いていました。ジョンソン元首相も、離脱を推進していましたけど、新型コロナウイルス感染症にかかって入院したら、移民の看護師さんたちに助けられた、感謝している、と言っていましたよね。 池上 離脱してから、イギリスは移民たちによって支えられていた、ということを実感している人たちも多いでしょうね。 増田 スコットランドはEUに留まりたいといって、イギリスから独立しようなんて動きもあります。 池上 イギリスがEUを離脱したために、イギリスがばらばらになってしまう可能性もはらんでいます。いずれまたEUに戻ろうという動きが出てくる気が個人的にはしています。 増田 イギリスで残留と離脱、双方の立場の人たちを取材しました。難しいなと感じたのは、EUで決めたことを押し付けられると感じる人もいるということです。一方で、たとえばアメリカと対峙していくときには、ヨーロッパとしてお互いに協力していったほうがメリットがありますよね。ただ、自分の国らしさとか、自分たちで決めたいという気持ちもわかります。これを、これからどう選択していくのか、というところですね。 池上 自分の国も大事だけど、他国と協力していくことも大事。イギリスのEU離脱というのは、我々日本に住む者にとっても、現代の大きな問題を考えるきっかけになりました。 増田 イギリスの歴史が現在の世界情勢に与えた影響を考えると、決して肯定できることばかりではありません。しかし、シェイクスピアに代表される舞台劇やバレエなどをはじめ、すばらしい文化を育んできた国でもあります。イギリスに行くことがあれば、そんな芸術に触れる機会もあるといいですね』、「EUで決めたことを押し付けられると感じる人もいるということです。一方で、たとえばアメリカと対峙していくときには、ヨーロッパとしてお互いに協力していったほうがメリットがありますよね。ただ、自分の国らしさとか、自分たちで決めたいという気持ちもわかります。これを、これからどう選択していくのか、というところですね」、今後の展開を注目したい。

第三に、3月28日付け朝日新聞「スコットランド首相に初のイスラム系が就任へ 独立掲げる政党の党首」を紹介しよう。
・『英国のスコットランド国民党(SNP)は27日、党首でスコットランド自治政府首席大臣(首相に相当)のスタージョン氏の後任に、同政府のハムザ・ユーサフ保健相(37)を選出した。英メディアによると、スコットランド議会での投票を経て、29日にもイスラム系で初の首席大臣に就く見通し。 ユーサフ氏は党員投票で52%を獲得し、フォーブス財務相(48%)を破った。勝利後の演説で「私たちはスコットランドの(英国からの)独立を実現する世代になる」と述べ、まずは独立への支持を広げるための草の根の運動に力を入れると宣言した。 公共放送BBCによるとユーサフ氏の祖父母は1960年代にパキスタンからスコットランドに渡り、英語はほとんど話せなかったという。ユーサフ氏は27日の演説で、孫がスコットランド自治政府の首席大臣になるとは「夢にも思わなかっただろう」と語った。 そのうえで、肌の色や信仰は「私たちが故郷と呼ぶ、この国の指導者になる上で障壁にならない」と述べ、「私たちは、国に多大な貢献をする移民を祝福すべきだ」と訴えた。 スコットランド独立を掲げるSNPを2014年以来率いてきたスタージョン氏は2月、辞任する意向を表明していた。 英国では昨年10月、アジア系で初となるリシ・スナク首相(保守党)が就任している』、「ユーサフ氏」は「肌の色や信仰は「私たちが故郷と呼ぶ、この国の指導者になる上で障壁にならない」と述べ、「私たちは、国に多大な貢献をする移民を祝福すべきだ」と訴えた。「独立への支持を広げるための草の根の運動に力を入れると宣言」、「英国」でのインド系の「リシ・スナク首相(保守党)」、に次いで、「スコットランド」でも「パキスタン系」の「ユーサフ氏」が「自治政府の首席大臣」になるとは、偶然の一致だろうが、出来過ぎている印象だ。
タグ:英国EU離脱問題 (その18)(きっかけは自己申告で性別を変えられる法案──スコットランド首相辞任が示す「人気者の限界」、池上彰・増田ユリヤが見た「EU離脱後の英国」移民消失で混迷 国家分裂の危機?、スコットランド首相に初のイスラム系が就任へ 独立掲げる政党の党首) Newsweek日本版「きっかけは自己申告で性別を変えられる法案──スコットランド首相辞任が示す「人気者の限界」」 「批判派によれば、スタージョンは自治政府首相として何をするかのプランをほとんど持たず、関心もほとんど示さなかった。むしろ自分は世界の舞台で活躍する国家元首や政府の長にふさわしい国際的人物だと考えていたようだ」、そのような勘違いをしたとはお粗末だ。「スタージョンは2度目の住民投票では解決できない長期的な「国内問題」に直面していた。スコットランドは経済の生産性がイングランドよりも低く、医療サービスも貧弱で、経済成長も概して低い。 薬物の過剰摂取による死亡率は、イギリスや欧州全体と比べてかなり高い。21年には1330人が死亡。死亡率はイギリス全体の約3.6倍だ。今回の辞任表明に直接つながった問題は、法的な性別変更を本人の自己申告で認める法案だった」、「当初は派手なサモンドの陰に隠れていたが、思いがけずスコットランドで最も有名な政治家になった。 だが8年間という在任期間は、1つの政策とスローガンで統治し続けるには長すぎる。特に、それがスコットランドの未来を永遠に変えるものである場合には」、やはり代わるべくして代えられたようだ。 ダイヤモンド・オンライン 池上 彰氏、増田ユリヤ氏による対談「池上彰・増田ユリヤが見た「EU離脱後の英国」移民消失で混迷、国家分裂の危機?」 池上 彰,増田ユリヤ『歴史と宗教がわかる!世界の歩き方』(ポプラ新書) 「英連邦王国の首脳たち」は「女王の葬儀では、バイデン大統領よりも前に、」「座ってい」たが、「チャールズ国王はエリザベス女王ほどの人気はありません。女王の死去をうけ、国王を君主とする君主制ではなく、選挙で元首、いわゆる大統領を選ぶ共和制支持が勢いを増すだろうと言われています」、 「ニュージーランドのアーダーン前首相は「すぐではないが、私が生きているうちに共和制になるだろう」と共和制に移行する可能性に言及」、「英連邦王国」が歯抜け状態になれば、「チャールズ国王」の面目丸潰れだ。 「イギリス国教会はプロテスタントのはずなのに豪華なのはおかしいなと思ったら、教義の違いによる独立ではなかったので、カトリックの様式を保っている」、その通りだ。 「ピューリタンの影響が強まってくると、イギリス国教会は実質カトリックのためピューリタンを徹底して弾圧します。ピューリタンの人たちは、イギリスにいられなくなり、理想の国家の建設を目指して、アメリカに渡った」、これまで抱いてきた疑問が氷解した。 「スナク首相」は「インド系」で保守党とは、時代も変わったものだ。 「EUで決めたことを押し付けられると感じる人もいるということです。一方で、たとえばアメリカと対峙していくときには、ヨーロッパとしてお互いに協力していったほうがメリットがありますよね。ただ、自分の国らしさとか、自分たちで決めたいという気持ちもわかります。これを、これからどう選択していくのか、というところですね」、今後の展開を注目したい。 朝日新聞「スコットランド首相に初のイスラム系が就任へ 独立掲げる政党の党首」 「ユーサフ氏」は「肌の色や信仰は「私たちが故郷と呼ぶ、この国の指導者になる上で障壁にならない」と述べ、「私たちは、国に多大な貢献をする移民を祝福すべきだ」と訴えた。「独立への支持を広げるための草の根の運動に力を入れると宣言」、「英国」でのインド系の「リシ・スナク首相(保守党)」、に次いで、「スコットランド」でも「パキスタン系」の「ユーサフ氏」が「自治政府の首席大臣」になるとは、偶然の一致だろうが、出来過ぎている印象だ。
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