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広域強盗事件(その1)(「ルフィ」一味が逮捕されても詐欺被害は減らず…日中混合特殊詐欺グループは別動隊か、元公安捜査官も驚愕!強盗・特殊犯罪集団「巧妙な個人情報収集の手口」と対抗策、「ルフィ」に続き摘発された詐欺集団が“カンボジアのリゾート”を拠点にした理由、「タナボタ摘発」のカンボジア特殊詐欺犯 警視庁は国際手配もパスポート返納命令も出していなかった) [社会]

今日は、広域強盗事件を取上げよう。(その1)(「ルフィ」一味が逮捕されても詐欺被害は減らず…日中混合特殊詐欺グループは別動隊か、元公安捜査官も驚愕!強盗・特殊犯罪集団「巧妙な個人情報収集の手口」と対抗策、「ルフィ」に続き摘発された詐欺集団が“カンボジアのリゾート”を拠点にした理由、「タナボタ摘発」のカンボジア特殊詐欺犯 警視庁は国際手配もパスポート返納命令も出していなかった)である。

先ずは、本年3月9日付け日刊ゲンダイ「「ルフィ」一味が逮捕されても詐欺被害は減らず…日中混合特殊詐欺グループは別動隊か」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319743
・『国内で被害総額5億円以上に上る特殊詐欺事件に関与したとみられる日本人と中国人の混合特殊詐欺グループも、「ルフィグループ」同様、フィリピンを拠点にして犯行を繰り返していた』、興味深そうだ。
・『フィリピンを拠点に被害総額5億円以上  大阪府警特殊詐欺捜査課は6日、住所不定、無職の西辰也(33)と自営業、中山ほのか(29)両容疑者を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益授受)の疑いで逮捕した。2人は特殊詐欺グループの中心メンバーで、受け子や回収役が、高齢者からダマし取った現金を犯罪収益と知りながら、口座に振り込ませていた。 「当初、出し子や受け子、金庫番など約20人をパクったところ、ほとんどが東京在住の中国人やったから、背後にチャイニーズマフィアがおると思ったんや。ダマし取った現金は、日本に帰化した中国人の男が役員を務める東京の貴金属会社を通じて、中国に送金され、送金には暗号資産が使われとった。貴金属店から押収された現金だけでも4億8000万円やったから、他も合わせたら相当な被害額になるんちゃうかな。一連の犯行を指示しとったんが、グループの幹部で、昨年11月に窃盗の疑いでパクったコンサルタント会社役員の野間正記被告(53)。野間を逮捕した後、西容疑者がグループの主犯格らと連絡を取り合い、フィリピンと日本を何度も行き来しとったことが分かったんや」(捜査事情通) 今回、検挙されたグループの手口は、警察官を装って被害者のキャッシュカードをすり替えるというもの。「警察官かたり」と言われ、ルフィグループが得意とする手口と同じだ。 ルフィのリーダーの渡辺優樹容疑者(38)とナンバー2の小島智信容疑者(45)は独立する前は別のグループで受け子修業をし、ノウハウを学んだといわれている。 特殊詐欺に詳しい関係者がこう言う。 「両グループが同じフィリピンを拠点にして特殊詐欺をしていたとしたら、何らかの接点があってもおかしくありません。飲食店やキャバクラ、カジノなど、遊ぶところもかぶるし、裏社会に通じる共通の知り合いがいないわけがない。お互い情報交換をしていたことも十分考えられます。渡辺容疑者のグループは最盛期、かけ子だけで250人以上いて、拘束を免れた残党がまだフィリピンに大勢残っている。渡辺容疑者のバックにはさらに黒幕がいるといわれているから、同じ組織に金が流れている可能性も否定できない」 ルフィ一味が逮捕されても一向に詐欺被害が減らないのは、別動隊を操る犯罪組織があるからなのか。捜査員たちも“巨悪”の存在にザワついている』、「両グループが同じフィリピンを拠点にして特殊詐欺をしていたとしたら、何らかの接点があってもおかしくありません。飲食店やキャバクラ、カジノなど、遊ぶところもかぶるし、裏社会に通じる共通の知り合いがいないわけがない。お互い情報交換をしていたことも十分考えられます」、「渡辺容疑者のグループは最盛期、かけ子だけで250人以上いて、拘束を免れた残党がまだフィリピンに大勢残っている。渡辺容疑者のバックにはさらに黒幕がいるといわれているから、同じ組織に金が流れている可能性も否定できない」 ルフィ一味が逮捕されても一向に詐欺被害が減らないのは、別動隊を操る犯罪組織があるからなのか。捜査員たちも“巨悪”の存在にザワついている」、「渡辺容疑者のグループは最盛期、かけ子だけで250人以上いて、拘束を免れた残党がまだフィリピンに大勢残っている」、予想以上に大規模なようで、「残党がまだフィリピンに大勢残っている」、まだまだ一掃とはいかないようだ。

次に、3月17日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した日本カウンターインテリジェンス協会代表理事の稲村 悠氏による「元公安捜査官も驚愕!強盗・特殊犯罪集団「巧妙な個人情報収集の手口」と対抗策」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/319537
・『強盗・特殊詐欺グループが情報収集に注力する背景  昨年から今年にかけて相次いだ、「ルフィ」らが関与したとみられる広域連続強盗事件は、東京狛江市での強盗殺人事件という凄惨(せいさん)な事件から急展開を見せ、フィリピンに滞在した被疑者らが相次いで検挙された。 この犯罪グループは、末端の実行者を闇バイトで募集し、自らはフィリピンから末端の人物に指示するという何とも「効率的」な手法をとっていた。 そもそも、この手法は特殊詐欺で確立されたものと思われ、特殊詐欺においても、掛け子、受け子などの実行者を闇バイトという形で募集し、自らは表に出ない形で指揮し、捜査の手が届きづらいプロセスを作り上げていた。 しかし、こうした組織作りや犯罪の手法よりも驚かされるのは、彼らの情報収集能力の高さである。 筆者は、現役時代に特殊詐欺グループのリーダー格の人物と接したことがあるが、彼は海外における資金運用方法や不動産投資などに関して、どうやれば“金”になるのかについていつも真剣に考え、常に関心高く勉強をしていた。 話ぶりもいわゆる“ヤカラ”のような口調ではなく、非常にスマートで、ある意味、「特殊詐欺というビジネス」に真剣に向き合っているように見えた。彼に言わせれば、起きている間はずっと“どうやれば特殊詐欺が成功するか”を考えているそうだ。 このように、彼らが犯罪ビジネスに真剣に向き合う中で、いかに効率的に実行できるかと試行錯誤し、そのために注力することになった一つが“情報収集”だ。 今回の広域強盗事件において、実行者は被害者宅に入った後に迷うことなく金庫に向かっていた。その際、フィリピン刑務所内にいる指示者が、被害者宅の図面を見ながら携帯電話で「右に行け」などと実行者に指示していたとも言われている。 では、どうやって被害者の情報を収集したのであろうか。 そこには、ただの情報(Information)を、示唆を含む情報に昇華させたインテリジェンス(Intelligence)にする恐るべきノウハウが隠されていた』、「この犯罪グループは、末端の実行者を闇バイトで募集し、自らはフィリピンから末端の人物に指示するという何とも「効率的」な手法をとっていた。 そもそも、この手法は特殊詐欺で確立されたものと思われ、特殊詐欺においても、掛け子、受け子などの実行者を闇バイトという形で募集し、自らは表に出ない形で指揮し、捜査の手が届きづらいプロセスを作り上げていた」、「注力することになった一つが“情報収集”だ。 今回の広域強盗事件において、実行者は被害者宅に入った後に迷うことなく金庫に向かっていた。その際、フィリピン刑務所内にいる指示者が、被害者宅の図面を見ながら携帯電話で「右に行け」などと実行者に指示していたとも言われている」、「ただの情報(Information)を、示唆を含む情報に昇華させたインテリジェンス(Intelligence)にする恐るべきノウハウが隠されていた」、すごい組織力と情報収集力だ。
・『犯罪集団が行っている電話を使った情報収集方法  犯罪集団の情報収集の一つとして、最も知られている手法が電話である。 例えば高齢者宅への次のような電話だ。 「警視庁XX署の生活安全課のものですが、最近特殊詐欺がはやっています。ご自宅にお一人住まいの場合は気を付けてください」 これに対し、高齢者が「大丈夫です。近くに息子夫婦が住んでいますので」などと答えようものなら、犯罪集団に独居であることが推察されてしまう。 注意すべきは、こうした直接的な質問だけではない。スパイ活動においては間接的な質問で情報収集することが多いが、犯罪集団も似ている面がある。 犯罪集団が行う情報収集には、例えば「広域アンケート」と称し、自動音声でガイダンスに従って番号を押すように促すような手法がある。 高齢者宅に、自動音声で「電気料金に関するアンケート」の電話がかかり、「1カ月の電気代が5000円未満の方は“1”を、5000円以上の方は“2”を押してください」などと言われて、高齢者が“1“を押下してしまえば、即座に一人暮らしと把握されてしまうだろう(総務省「2021年度家計調査―単身世帯―」によれば、一人暮らしの電気代の平均は一カ月5482円)。 こうした手法については、特殊詐欺が猛威を振るった1999年以降、「母さんオレだよ」のオレオレ詐欺からその手法を進化させていった。 オレオレ詐欺の頃は、だますという「実行行為」は電話のみで行われていたが、現在は、実行行為の効率性を上げるために、まずターゲットの情報を引き出す手段として電話を活用する手法に変化してきている(この情報を引き出す行為自体も含んで実行行為とするという点は割愛する)。 また、電話口での高齢者らの反応が犯罪集団にチェックされていることにも留意しなければならない。犯罪集団が作る「闇名簿」には、高齢者らの口調や性格、警戒心の高さなども備考として記され、犯罪を行う上での貴重な情報となっている』、「電話を使った情報収集方法」のなあでも、「高齢者宅に、自動音声で「電気料金に関するアンケート」の電話がかかり、「1カ月の電気代が5000円未満の方は“1”を、5000円以上の方は“2”を押してください」などと言われて、高齢者が“1“を押下してしまえば、即座に一人暮らしと把握されてしまうだろう」、には手口の鮮やかさに驚かされた。「ターゲットの情報を引き出す手段として電話を活用する手法に変化してきている」、「犯罪集団が作る「闇名簿」には、高齢者らの口調や性格、警戒心の高さなども備考として記され、犯罪を行う上での貴重な情報となっている」、極めて合理的なやり方だ。
・『犯罪集団はどのようにしてターゲットを絞り込むのか  広域連続強盗事件やこれまでの特殊詐欺において、活用されたのがこの闇名簿である。 そもそも公に提供されている名簿があるのをご存じだろうか。 インターネットで「名簿 業者」や「名簿 リスト」と検索してほしい。個人情報が含まれる名簿を取り扱う業者が散見されるだろう。彼らが所有するデータは、同窓会名簿から一戸建て居住者や通販購入者(高級衣類、アクセサリー)、投資家名簿や富裕層名簿など、さまざまである。 これは、大いに問題があると思わないだろうか。 一部、「2022年4月の改正個人情報保護法により、05年以降に入手した個人情報が提供できなくなった」と掲載している業者もいるが、にもかかわらず、こうした名簿情報が販売・提供されている。 名簿業者によれば、営業でのアプローチに使用することを想定しているのだそうだが、犯罪集団がフロントカンパニーを作り、新規営業先を得るためと偽って名簿を閲覧・購入するのは容易だろう。 こうした手法で、例えば、通販で高級アクセサリーやその他の高額商品を購入した人物の名簿、不動産投資した人物の名簿などを入手し、それらの名簿に共通する人物を見つけ出すことで、資金にかなりの余裕がある人物が特定できる。 そして、その人物に前述のように電話でアプローチして、独居か高齢者か、穏やかな性格かなどを確認し、現地を下見すれば、強盗の準備ができてしまう。 また、前述の通り、今回の広域連続強盗事件では家の図面まで作成していた事実があるが、配送業者や引っ越し業者から情報を買ったり、家のリフォームや納品を装った手口で自宅内を見たりする手法もある。 犯罪集団は、これらの手法を複合的に組み合わせ、収集した情報をしっかりと分析して犯罪を実行しているのだ。 加えて一点、極めて重要な事実がある。 闇名簿においては、前述の名簿業者では知り得ない公的機関によるものと思われる情報が含まれる点だ。 例えば、口座情報や納税状況、さらに家族構成を把握できる戸籍などが自治体から流出することで、その闇名簿はより恐ろしい内容になる。 恐らく、金銭の授受や“ゆすり”などを通じて、自治体の協力者から情報を収集しているのだろう。 このように、犯罪集団の手は広く深く社会に浸透しているのだ』、「家の図面まで作成していた事実があるが、配送業者や引っ越し業者から情報を買ったり、家のリフォームや納品を装った手口で自宅内を見たりする手法もある」、「口座情報や納税状況、さらに家族構成を把握できる戸籍などが自治体から流出することで、その闇名簿はより恐ろしい内容になる。 恐らく、金銭の授受や“ゆすり”などを通じて、自治体の協力者から情報を収集しているのだろう」、「口座情報や納税状況・・・戸籍」まで「自治体の協力者から情報を収集」、恐ろしいことだ。
・『スパイ捜査における2つの情報収集方法  私が国内におけるスパイ捜査を行っていた視点で、2つの手法を紹介したい。 一つ目は、情報収集手段の一つであるOSINT(Open source Intelligence)である。 OSINTはウェブや公文書、各メディアなどの公開情報から得られる情報を分析し、示唆を導出する手法である。 犯罪集団からの目線で言えば、先に挙げた名簿業者も立派な公開情報である。 さらに、例えばGoogleMapのストリートビューでターゲットの自宅を下見すれば、自宅の車種や駐輪している自転車などから家族構成を推察できる。その他、ターゲットが会社経営者であれば、法人登記や不動産登記を閲覧することで、資産状況のみならず、親族経営であれば親族の名前なども把握できる。 これらの手法は、犯罪集団がある程度、電話や名簿等でめどをつけたターゲットに対し行われるだろう(もちろん、実地の下見も行われる)。 ここですべて紹介してしまうと犯罪集団に悪用されるため、詳しくは割愛するが、OSINTのノウハウがあれば、特定の人物に関し、公開情報のみで相当深い情報が得られるだろう。 また、先ほどの名簿に加え、ぜひインターネットで「電話帳 個人」と検索してほしい。その中には、地番と氏名、電話番号が閲覧できるサイトがあるので、自身やご両親などの自宅が掲載されていないかぜひ確認してほしい。 これも、OSINTにおける公開情報である。世界の9割の情報はOSINTで得られるといわれている。 そして二つ目は、COLLINT(Collective Intelligence)である。 これは、一部利害関係を共通とする組織同士で情報を共有する手法である。 2017年シンガポールで暗殺された、北朝鮮の金正恩総書記の異母兄である金正男氏に関し、彼が2001年に日本に入国する際、事前に英国情報機関のMI6から公安調査庁に情報提供されており、彼が不法入国しようとしていた情報を事前に入国管理局に提供していた。MI6が公安調査庁を非常に信頼していたからなし得た連携だった。 なお、余談だが、この件では、警察側が金正男氏をしばらく国内で泳がせて、どのような人物と接触するか把握しようとしていた。だが、入国管理局が金正男氏をすぐに拘束してしまったことから、警察側が激怒したという逸話もある。 いずれにせよ、このように情報機関同士の情報共有においては互いの信頼性が問われるわけだが、犯罪集団同士の情報共有では、信頼関係よりも、いかに儲かるかという“利害関係”が前面に出てくる。 その結果、速やかに情報は共有・売買され、一度出た(犯罪集団にとって有益な)情報は、瞬く間に犯罪の世界に広まる。前述のMI6と公安調査庁の連携のような高尚な話にはならないだろう』、「インターネットで「電話帳 個人」と検索してほしい」、私の住んでいる区で検索したところ、医者、商店などのが多く、個人はそれほど多くなく、私の名前もなかったので、一安心だ。
・『ダークウェブでやりとりされる危険な情報  これまで解説してきた犯罪集団が収集し、作り上げてきた情報が、闇サイトで売買されているのは、報道などを通じてご存じだろう。 闇サイトには皆さんが想像するような一部掲示板などのアクセスしやすいサイトが多数存在する。だが、一般にアクセスが難しいといわれるダークウェブでは、その内容を見たことのない方からすれば、非常に恐ろしい危険な情報がやりとりされている。 例えば、筆者が目視できたものだけでも「日本人のパスポート情報(顔写真のページ見開き、氏名・生年月日等記載)」「日本企業の社員のメールアドレス」などに加え、日本政府が使用した膨大なメールアドレスも、現在使用されているものかは判別がつかなかったが、売買されていた。その他、闇名簿と思しき情報のサンプルを見せ売買するような集団も存在した。 これらの情報の収集や売買は、サイバー攻撃にも通じるものがある。サイバー攻撃では企業の脆弱(ぜいじゃく)性につながる情報を収集し、売る集団がいる。 それと同様に、特殊詐欺や強盗を行うために、情報をふんだんに含む闇名簿を作成し、売る集団が存在する。ここではっきりと分かるのは、犯罪集団にとって、情報は非常に価値があるものということだ』、「特殊詐欺や強盗を行うために、情報をふんだんに含む闇名簿を作成し、売る集団が存在する。ここではっきりと分かるのは、犯罪集団にとって、情報は非常に価値があるものということだ」、その通りなのだろう。
・『犯罪集団が通信手段として使った「テレグラム」とは  さて、広域連続強盗事件で脚光を浴びた通信手段として、通信アプリ「テレグラム」(写真)がある。 上記画面の赤い矢印の下に「氷(アイス)」と「ブロッコリー(野菜)」の絵文字がある。これらは薬物の隠語である。(場所の特定を避けるため、画面の一部を加工してあります) その情報通信の秘匿性もさることながら、恐ろしいのはコミュニティ(Group)機能である。 テレグラムにおいては、近くにテレグラムを使用する人物が表示されるほか、Groupという形で不法行為を想像させるコミュニティが複数存在し、自由に参加し、Group内メンバーにコンタクトが取れる。 このように、テレグラム開発元の意図にかかわらず、犯罪を助長してしまう機能が付いている。犯罪は、こんなにも身近に存在するのだ』、「テレグラム開発元の意図にかかわらず、犯罪を助長してしまう機能が付いている」、恐ろしい時代になったものだ。
・『自宅と電話対応で効果的な犯罪集団への対策とは  ここまで紹介してきた犯罪集団のさまざまな情報収集手段に対し、効果的な対処法は多くはない。 まず、意識として犯罪集団の“高い”実力を知った上で、「自身の情報は出さない」「自身の情報は既に出ていると思っておく」ことが肝要だ。 その上で、セキュリティ上の対応策をいくつかお伝えしたい。 <自宅におけるセキュリティー> ・防犯カメラの設置 ・インターホンでの対応 ・(窓ガラスを割れにくくする)防犯フィルムの貼り付け ・補助錠の設置 ・在宅時の施錠 ・置き配の使用 ・現金を自宅保管しない ・強盗侵入時に110番する時間を稼ぐため、立てこもれる場所を用意(地下室やトイレなど) <電話口におけるセキュリティー> ・電話口で自身の生活に関する情報を一切答えない、即座に切る ・公的機関であっても、電話は一度切り、掛け直す(その際、相手の所属部署を聞き、相手が言った番号に掛け直さず、ホームページなどで調べた番号に掛け直す) ・電話で何かを聞かれても、自身で判断せず、遠慮なく家族・警察に相談する  広域連続強盗事件後の報道では、近隣の住民から「あのとき、こんな変なことがあった」と、不審な下見や訪問の様子をうかがわせる情報が出てきた。強盗という極端で残忍な犯罪において、このような端緒がある場合も少なくない。 どうか、犯罪集団の高い実力を知った上で、あなたの家族、そして地域が一体となってコミュニティ内で情報を共有し、高い防犯意識を醸成していただきたい』、私は電話は普段から留守電モードにしてあり、必要な場合はこちらから架け直すようにしている。

第三に、4月11日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した事件ジャーナリストの戸田一法氏による「「ルフィ」に続き摘発された詐欺集団が“カンボジアのリゾート”を拠点にした理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/321035
・『カンボジアのリゾートホテルを拠点にした特殊詐欺グループの日本人19人が現地の警察に拘束され、警視庁は詐欺容疑で逮捕状を取った。いずれも20~50代の男で、有料サイトの未払い料金があると偽り電子マネーをだまし取っていた容疑だ。警視庁は週内にも捜査員50人前後を派遣して身柄を日本に移送し、逮捕する方針。警視庁など全国の警察はフィリピンの「ルフィ」など特殊詐欺グループが国内の取り締まりから逃れるため海外に拠点を移していたとみて、現地の警察当局と協力して摘発を強化しているもようだ』、「特殊詐欺グループの日本人19人が現地の警察に拘束」、日本への送還の途中で、「警視庁」職員に逮捕された。
・『特殊詐欺グループの拠点はカンボジア南部のリゾートホテル  19人の逮捕容疑は1月下旬、東京都内の60代女性から25万円相当の電子マネー「ビットキャッシュ」をだまし取ったとされる。全国紙社会部デスクによると、逮捕状の取得は今月6日付。外国人の容疑者は通常、送還をにらみ国際空港に近い入管施設に収容されるが、警備体制の整った首都プノンペンの施設にいる。聴取に対しては、いずれも黙秘しているという。 手口はNTTドコモからの通信を装って国内の携帯電話利用者に返信先を記載したショートメールを送り、電話してきた人に「有料サイトの未払い金がある」とうそをつき、ビットキャッシュを購入させていたとみられる。 拠点となっていたのは、カンボジア南部のタイランド湾に面した熱帯モンスーンの都市シアヌークビルにあるリゾートホテル。外観は白壁に黒い屋根の造りで、道路を挟んだ約7キロに及ぶ白い砂浜は旅行好きには知られる観光地だ。 前述のデスクによると、19人はホテルの5部屋を貸し切り、生活用と仕事用を使い分けていたという。仕事用の部屋には十数台の事務用机が2列に並び、その上にパソコンが配備されていた。ホワイトボードには日付や日本人とみられる漢字やカタカナの名前が記載され、見た感じはまるでオフィスだったらしい。 生活は意外に質素で、食事は1階のレストランを利用していたものの、酒類のオーダーはほとんどなし。現地の公用語であるクメール語や植民地時代に使われていたフランス語も話せないため、ホテル関係者との会話もなかったという。 いずれも観光ビザで入国していたが、時期は数カ月前から約2年前とバラバラ。現地の警察に対しても「観光目的だった」と説明しているというが、リゾートなのにもかかわらずホテルから外出することもなく、ほとんど部屋に閉じこもっていたようだ。 摘発の端緒は、現地の日本大使館に「ホテルに特殊詐欺グループの拠点がある」とタレコミがあったことだ。1月下旬に現地の警察が強制捜査し、19人の身柄を拘束するとともに、大量の携帯電話、犯行マニュアル、被害者名簿などを押収していた』、「19人はホテルの5部屋を貸し切り、生活用と仕事用を使い分けていたという。仕事用の部屋には十数台の事務用机が2列に並び、その上にパソコンが配備されていた。ホワイトボードには日付や日本人とみられる漢字やカタカナの名前が記載され、見た感じはまるでオフィスだったらしい。 生活は意外に質素で、食事は1階のレストランを利用していたものの、酒類のオーダーはほとんどなし。現地の公用語であるクメール語や植民地時代に使われていたフランス語も話せないため、ホテル関係者との会話もなかったという」、「リゾートなのにもかかわらずホテルから外出することもなく、ほとんど部屋に閉じこもっていたようだ」、「ホテル」に缶詰めだったとは気の毒だ。
・『「ルフィ」などの詐欺グループが東南アジアを拠点にする理由  特殊詐欺事件を巡ってはここ数年、日本の警察が取り締まりを強化したため、指示役が東南アジアに拠点を移しているとみられている。理由として時差が小さく、携帯電話の購入時に個人情報の登録が不要ということが背景にあるようだ。 これを裏付けるように、国内の拠点摘発は2017年の68件をピークに、22年は20件まで減少。一方で21年の被害額は282億円、20年は285億円と摘発件数が激減しているわりにさほど減っていない。 なぜかと言えば、単純な話だ。世界に誇る捜査能力を持つ日本の警察とはいえ、海外に法的な権限はないからだ。国内で末端は摘発できても、海外に滞在する本体には届かない。だが「許可」さえ出れば、すぐにも執行できる情報はつかんでいる。 言葉は悪いが、詐欺グループはそれなりの組織系統を作ったとはいえ、しょせんはやさぐれた「人間のクズ」(前述のデスク)の集まり。法的な知識を持ったプロ集団とは頭のレベルが違う。日本の警察は権限さえ与えられれば、いつでも動き出せるのだ』、「特殊詐欺事件を巡ってはここ数年、日本の警察が取り締まりを強化したため、指示役が東南アジアに拠点を移しているとみられている。理由として時差が小さく、携帯電話の購入時に個人情報の登録が不要ということが背景にある」、なるほど。「日本の警察は権限さえ与えられれば、いつでも動き出せる」、これはやや「警察」を買いかぶり過ぎているきらいもある。
・『タイ、中国、フィリピンで相次ぎ摘発 海外拠点はもはや「安全」ではない  2019年、日本人15人がタイ中部パタヤのリゾートで一軒家を借り、カンボジアの事件と同じ手口で特殊詐欺をしていたとして摘発された。安く国際電話をかけられるIP電話を使い、指示役が実行役を2つのグループに分け、成果を競わせていた。 同年には中国の吉林省にある複数のマンションで拠点を作って、全国銀行協会職員を名乗り「クレジットカードが不正利用されそうになっており、更新する必要がある。職員が出向くので渡してほしい」などとうそをついてカードをだまし取った事件も発覚した。 「ルフィ事件」は特殊詐欺ではなく、広域強盗殺人事件になってしまった。こうなるともう、警視庁捜査2課ではなく、全国の警察本部刑事部と組織犯罪対策部が総力を挙げて取り組む事態になるのは必然だ。 この事件では指示役とされる渡辺優樹(38)、今村磨人(38)、藤田聖也(38)、小島智信(45)の各被告が、金融庁や警察の職員などを装ってクレジットカードを盗んで現金を引き出したとして窃盗罪で起訴された。4被告は起訴勾留されているが、警視庁の目的は言うまでもなく、強盗殺人罪の立件だ。 筆者が全国紙社会部時代のネタ元だった当時警部補(退官時は警視)の刑事はこう言っていた。 「アイツらは安全だと思っているんだろうが、海外で日本人は目立つんだ。俺らが現役の頃(約30年前)と違い、日本の警察から要請があれば面倒くさい連中はすぐに厄介払いされるさ」』、「海外で日本人は目立つんだ。俺らが現役の頃(約30年前)と違い、日本の警察から要請があれば面倒くさい連中はすぐに厄介払いされるさ」、そうであれば、いいのだが・・・。

第四に、4月13日付け日刊ゲンダイ「「タナボタ摘発」のカンボジア特殊詐欺犯 警視庁は国際手配もパスポート返納命令も出していなかった」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/321497
・『警視庁の捜査員は、拘束者リストの中に「オカモトヒロキ」の名前を見つけ、驚いたという。 カンボジアのリゾートホテルを拠点とした特殊詐欺事件で、11日深夜、25~55歳の男19人が現地からチャーター便で日本に強制送還され、詐欺容疑で逮捕された。グループの指示役で、中心的役割を果たしていたのが、住所、職業不詳の岡本大樹容疑者(38)だ。岡本容疑者は2018年、別の特殊詐欺事件に関与したとして、21年、警視庁が逮捕状を取得し、行方を追っていた人物だ』、興味深そうだ。
・『日本大使館に「SOS」メール  カンボジアの現地当局が19人を拘束したきっかけは、ある「SOS」メールだった。 「ホテルで特殊詐欺をやらされていて外に出られない。助けて欲しい」 グループのメンバーとみられる人物から在カンボジア日本大使館にメールがあったのは、今年1月のこと。大使館から「ホテルに不審な日本人グループが滞在している」と連絡を受けた現地当局が1月24日、ホテルを捜索し、岡本容疑者ら19人の身柄を確保。スマートフォン64台、パソコン6台、被害者の名前が記載された名簿を押収した。日本に移送されたメンバーはいずれも「かけ子」で、NTTドコモを装って日本国内の携帯電話に連絡先を記載したショートメッセージを送り、電話をかけてきた人に「有料サイトの未払い料金がある」とうそをつき、電子マネーを購入させていた。 「岡本容疑者は2021年11月にカンボジアに高飛びし翌22年4月ごろからカンボジア国内を転々としながら特殊詐欺を繰り返していた。同様の手口による架空請求詐欺被害は、少なくとも75件確認されている。グループは昨年12月末から1カ月間、リゾートホテルを10部屋予約して、滞在。岡本容疑者は現地に到着したメンバーからパスポートや航空券、携帯電話を取り上げて外出を制限するなど、軟禁状態にして詐欺行為をさせていた。岡本容疑者は暴力団関係者とつながりがあることから、ダマし取った金の流れについて調べを進める」(捜査事情通) 警視庁はグループの実態を把握しておらず、中心的人物が「オカモト」だと聞き、2年前に逮捕状を取った岡本容疑者と同一人物だと分かったという。 「警視庁は岡本容疑者が海外に逃亡していることも知らなかったようで、国際手配どころか、パスポートの返納命令も出していなかった。カンボジアへの入国には、まず1カ月滞在可能なビザが必要ですが、その後、1年間滞在可能なビザを取得でき、さらに延長できることから、反社会勢力が合法的に長期滞在しています。現地当局が岡本容疑者の身柄を拘束しなければ、ルフィグループ同様、長期にわたって詐欺被害が拡大していたかもしれません」(現地情報に詳しいジャーナリスト) いつまで経っても特殊詐欺による被害が減らないわけだ』、「カンボジアの現地当局が19人を拘束したきっかけは、ある「SOS」メールだった。 「ホテルで特殊詐欺をやらされていて外に出られない。助けて欲しい」 グループのメンバーとみられる人物から在カンボジア日本大使館にメールがあったのは、今年1月のこと。大使館から「ホテルに不審な日本人グループが滞在している」と連絡を受けた現地当局が1月24日、ホテルを捜索し、岡本容疑者ら19人の身柄を確保。スマートフォン64台、パソコン6台、被害者の名前が記載された名簿を押収した」、「警視庁はグループの実態を把握しておらず、中心的人物が「オカモト」だと聞き、2年前に逮捕状を取った岡本容疑者と同一人物だと分かったという。「警視庁は岡本容疑者が海外に逃亡していることも知らなかったようで、国際手配どころか、パスポートの返納命令も出していなかった」、第三の記事では、筆者の戸田氏は「警察」が情報源なので、迎合的な記事になっているが、日刊ゲンダイは忖度せずに、「警察」の手落ちを厳しく指摘する。実態把握には、適しているようだ。
タグ:広域強盗事件 (その1)(「ルフィ」一味が逮捕されても詐欺被害は減らず…日中混合特殊詐欺グループは別動隊か、元公安捜査官も驚愕!強盗・特殊犯罪集団「巧妙な個人情報収集の手口」と対抗策、「ルフィ」に続き摘発された詐欺集団が“カンボジアのリゾート”を拠点にした理由、「タナボタ摘発」のカンボジア特殊詐欺犯 警視庁は国際手配もパスポート返納命令も出していなかった) 日刊ゲンダイ「「ルフィ」一味が逮捕されても詐欺被害は減らず…日中混合特殊詐欺グループは別動隊か」 「両グループが同じフィリピンを拠点にして特殊詐欺をしていたとしたら、何らかの接点があってもおかしくありません。飲食店やキャバクラ、カジノなど、遊ぶところもかぶるし、裏社会に通じる共通の知り合いがいないわけがない。お互い情報交換をしていたことも十分考えられます」、「渡辺容疑者のグループは最盛期、かけ子だけで250人以上いて、拘束を免れた残党がまだフィリピンに大勢残っている。 渡辺容疑者のバックにはさらに黒幕がいるといわれているから、同じ組織に金が流れている可能性も否定できない」 ルフィ一味が逮捕されても一向に詐欺被害が減らないのは、別動隊を操る犯罪組織があるからなのか。捜査員たちも“巨悪”の存在にザワついている」、「渡辺容疑者のグループは最盛期、かけ子だけで250人以上いて、拘束を免れた残党がまだフィリピンに大勢残っている」、予想以上に大規模なようで、「残党がまだフィリピンに大勢残っている」、まだまだ一掃とはいかないようだ。 ダイヤモンド・オンライン 稲村 悠氏による「元公安捜査官も驚愕!強盗・特殊犯罪集団「巧妙な個人情報収集の手口」と対抗策」 「この犯罪グループは、末端の実行者を闇バイトで募集し、自らはフィリピンから末端の人物に指示するという何とも「効率的」な手法をとっていた。 そもそも、この手法は特殊詐欺で確立されたものと思われ、特殊詐欺においても、掛け子、受け子などの実行者を闇バイトという形で募集し、自らは表に出ない形で指揮し、捜査の手が届きづらいプロセスを作り上げていた」、「注力することになった一つが“情報収集”だ。 今回の広域強盗事件において、実行者は被害者宅に入った後に迷うことなく金庫に向かっていた。 その際、フィリピン刑務所内にいる指示者が、被害者宅の図面を見ながら携帯電話で「右に行け」などと実行者に指示していたとも言われている」、「ただの情報(Information)を、示唆を含む情報に昇華させたインテリジェンス(Intelligence)にする恐るべきノウハウが隠されていた」、すごい組織力と情報収集力だ。 「電話を使った情報収集方法」のなあでも、「高齢者宅に、自動音声で「電気料金に関するアンケート」の電話がかかり、「1カ月の電気代が5000円未満の方は“1”を、5000円以上の方は“2”を押してください」などと言われて、高齢者が“1“を押下してしまえば、即座に一人暮らしと把握されてしまうだろう」、には手口の鮮やかさに驚かされた。 「ターゲットの情報を引き出す手段として電話を活用する手法に変化してきている」、「犯罪集団が作る「闇名簿」には、高齢者らの口調や性格、警戒心の高さなども備考として記され、犯罪を行う上での貴重な情報となっている」、極めて合理的なやり方だ。 「家の図面まで作成していた事実があるが、配送業者や引っ越し業者から情報を買ったり、家のリフォームや納品を装った手口で自宅内を見たりする手法もある」、「口座情報や納税状況、さらに家族構成を把握できる戸籍などが自治体から流出することで、その闇名簿はより恐ろしい内容になる。 恐らく、金銭の授受や“ゆすり”などを通じて、自治体の協力者から情報を収集しているのだろう」、「口座情報や納税状況・・・戸籍」まで「自治体の協力者から情報を収集」、恐ろしいことだ。 「インターネットで「電話帳 個人」と検索してほしい」、私の住んでいる区で検索したところ、医者、商店などのが多く、個人はそれほど多くなく、私の名前もなかったので、一安心だ。 「特殊詐欺や強盗を行うために、情報をふんだんに含む闇名簿を作成し、売る集団が存在する。ここではっきりと分かるのは、犯罪集団にとって、情報は非常に価値があるものということだ」、その通りなのだろう。 「テレグラム開発元の意図にかかわらず、犯罪を助長してしまう機能が付いている」、恐ろしい時代になったものだ。 ・『自宅と電話対応で効果的な犯罪集団への対策とは  ここまで紹介してきた犯罪集団のさまざまな情報収集手段に対し、効果的な対処法は多くはない。 まず、意識として犯罪集団の“高い”実力を知った上で、「自身の情報は出さない」「自身の情報は既に出ていると思っておく」ことが肝要だ。 、私は電話は普段から留守電モードにしてあり、必要な場合はこちらから架け直すようにしている。 戸田一法氏による「「ルフィ」に続き摘発された詐欺集団が“カンボジアのリゾート”を拠点にした理由」 「特殊詐欺グループの日本人19人が現地の警察に拘束」、日本への送還の途中で、「警視庁」職員に逮捕された。 「19人はホテルの5部屋を貸し切り、生活用と仕事用を使い分けていたという。仕事用の部屋には十数台の事務用机が2列に並び、その上にパソコンが配備されていた。ホワイトボードには日付や日本人とみられる漢字やカタカナの名前が記載され、見た感じはまるでオフィスだったらしい。 生活は意外に質素で、食事は1階のレストランを利用していたものの、酒類のオーダーはほとんどなし。現地の公用語であるクメール語や植民地時代に使われていたフランス語も話せないため、ホテル関係者との会話もなかったという」、 「リゾートなのにもかかわらずホテルから外出することもなく、ほとんど部屋に閉じこもっていたようだ」、「ホテル」に缶詰めだったとは気の毒だ。 「特殊詐欺事件を巡ってはここ数年、日本の警察が取り締まりを強化したため、指示役が東南アジアに拠点を移しているとみられている。理由として時差が小さく、携帯電話の購入時に個人情報の登録が不要ということが背景にある」、なるほど。「日本の警察は権限さえ与えられれば、いつでも動き出せる」、これはやや「警察」を買いかぶり過ぎているきらいもある。 「海外で日本人は目立つんだ。俺らが現役の頃(約30年前)と違い、日本の警察から要請があれば面倒くさい連中はすぐに厄介払いされるさ」、そうであれば、いいのだが・・・。 日刊ゲンダイ「「タナボタ摘発」のカンボジア特殊詐欺犯 警視庁は国際手配もパスポート返納命令も出していなかった」 「カンボジアの現地当局が19人を拘束したきっかけは、ある「SOS」メールだった。 「ホテルで特殊詐欺をやらされていて外に出られない。助けて欲しい」 グループのメンバーとみられる人物から在カンボジア日本大使館にメールがあったのは、今年1月のこと。大使館から「ホテルに不審な日本人グループが滞在している」と連絡を受けた現地当局が1月24日、ホテルを捜索し、岡本容疑者ら19人の身柄を確保。スマートフォン64台、パソコン6台、被害者の名前が記載された名簿を押収した」、 「警視庁はグループの実態を把握しておらず、中心的人物が「オカモト」だと聞き、2年前に逮捕状を取った岡本容疑者と同一人物だと分かったという。「警視庁は岡本容疑者が海外に逃亡していることも知らなかったようで、国際手配どころか、パスポートの返納命令も出していなかった」、第三の記事では、筆者の戸田氏は「警察」が情報源なので、迎合的な記事になっているが、日刊ゲンダイは忖度せずに、「警察」の手落ちを厳しく指摘する。実態把握には、適しているようだ。
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