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中国経済(その17)(「高学歴層が増える中国」が迎えうる"意外な未来" "現代最高の知性"が予言する「新しい全体主義」、中国は人口減による衰退論に猛反発 本当は他国に触れられたくない“縮みの現実”とは、中国でなぜ「巨大な赤ちゃん」が増えているのか?炎上が相次ぐ異常なワガママぶりの背景、中国経済を見限り「日本株」にマネーを投下する海外投資家が増えている理由) [世界経済]

中国経済については、本年3月19日に取上げた。今日は、(その17)(「高学歴層が増える中国」が迎えうる"意外な未来" "現代最高の知性"が予言する「新しい全体主義」、中国は人口減による衰退論に猛反発 本当は他国に触れられたくない“縮みの現実”とは、中国でなぜ「巨大な赤ちゃん」が増えているのか?炎上が相次ぐ異常なワガママぶりの背景、中国経済を見限り「日本株」にマネーを投下する海外投資家が増えている理由)である。

先ずは、本年4月4日付け東洋経済オンラインが掲載した歴史家・文化人類学者・人口学者のエマニュエル・トッド氏による「「高学歴層が増える中国」が迎えうる"意外な未来" "現代最高の知性"が予言する「新しい全体主義」」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/660407
・『「世界最高の知性」の一人と言われるエマニュエル・トッド氏。「ソ連崩壊」から「金融危機」まで数々の歴史的出来事を予言してきた彼が、パンデミックにおける中国のあり方をどう分析したのか?『2035年の世界地図──失われる民主主義 破裂する資本主義』に収録されたトッド氏の新たな予言を特別に公開する(Qは聞き手の質問)』、興味深そうだ。
・『「新しい種類の全体主義」の可能性  Q:パンデミックの危機は、特に先進国において、分断を加速させるような形で民主主義の危機をもたらしている。そうお考えのあなたに、中国についてもお伺いしたいと思います。 エマニュエル・トッド:(Q:パンデミックへの対処において、中国共産党による事実上の独裁である権威主義体制が民主主義より優れている、という中国の主張についてどう思われますか?) 私たちが見てきたのは、新しい種類の全体主義システムの可能性です。 中国という国家、つまり共産党や警察部門、主語をどう表現すべきかは迷ってしまいますが、たしかに彼らはロックダウンなどの実行に成功しました。ある意味、信じられないことです。 興味深いのは、ロシアで起きたことは、中国と正反対だったことです。どちらも権威主義の伝統を持っていますが、コロナに関する限り、ロシア政府は国民をまったく制御できませんでした。) 教育の動きについてお話ししたとき、私は先進国社会における一種の普遍的モデルに言及しました。識字能力があまねく社会で共有された後、高等教育が広がり、階層化し、そして社会を断片化するという諸段階です。 これはすべての国に当てはまりますね。しかし、考慮しなければならない要素がもう1つあります。 すべての先進国の制度を寡頭制的とも表現できる、ということです。さまざまな種類の民主主義があるのと同様、今やさまざまな種類の寡頭制があります』、「ロシアで起きたことは、中国と正反対だったことです。どちらも権威主義の伝統を持っていますが、コロナに関する限り、ロシア政府は国民をまったく制御できませんでした」、「コロナに関する限り、ロシア政府は国民をまったく制御」する気がなかった方が適切な気がする。
・『「家族制度」から見た日本と中国  私の研究テーマでもある「家族制度の重要性」、永続的な家族の価値の重要性といったことに関係しています。 つまり、組織化された社会で続く家族の価値であり、それは伝統的な農民家族が消失した後も存続するのです。中国の家族、伝統的な中国の農民の家族は、権威主義的であり、非常に強い父親がいますが、同時に兄弟間で平等に相続するというルールを持つ平等主義でもあります。それは強い父系でした。女性に比べて、男性を非常に重視します。 一方で、日本の伝統的な家族制度は直系家族制と呼ばれ、伝統的に長男の相続でした。中国ほどではないが、権威主義的でした。これは社会人類学者が常に指摘することですが、中国の家族よりも権威的ではないものの非平等主義です。日本の家庭では、兄弟は同じ価値ではありません。 これは両国の社会の権威主義的傾向を説明するとともに、中国が権威主義的で平等主義的な共産主義を生み出したという事実と、日本が移行に際して階層社会を生み出したことを説明できます。 日本は近代工業社会やポスト工業社会に、より容易に適応しました。 今、中国にあるのは、国民を制御するための最新の技巧です。顔認証があり、インターネットがあり、最先端のあらゆるツールがあります。しかし同時に、中国には、権威主義的および平等主義的な家族の価値が存続していて、彼らの社会的価値にもつながっています。) 中国について考えるとき、中国が経済的に成功したせいで、中国は極めて同質的であると考えるかもしれません。また、中国は完璧な権威主義システム、または世界で最も権威主義的なシステムとも表現されるでしょう。しかし、中国の指導者たちはそう見ていません』、「今、中国にあるのは、国民を制御するための最新の技巧です。顔認証があり、インターネットがあり、最先端のあらゆるツールがあります。しかし同時に、中国には、権威主義的および平等主義的な家族の価値が存続していて、彼らの社会的価値にもつながっています」、なるほど。
・『権威主義的な中国で人々が決起する?  彼らは中国が強い平等主義の価値観に基づいて、共産主義革命を起こしたことを覚えています。これらの平等主義的な価値観がまだそこにあることを知っています。 中国の社会には公正を求める要素があります。中国の指導者たちは常に、人々の決起の可能性を考慮に入れておかなければなりません。 これは、中国を統治することが非常に厳しい理由の1つだと思います。それは内向きのもろさがあります。 もう1つ、付け加えておきましょう。中国はすでに、人口の中に相当数の高学歴層がいるということです。この状況は西洋のどこにおいても、伝統的イデオロギーの解体をもたらしました。多くの人は知らないでしょうが、私は高等教育を受けた人々が人口のうちの25%を占めたことが、ソ連で共産主義が崩壊した本当の理由だと考えています。 私は1988年のデータを持っています。当時のソ連の国勢調査によると、高等教育を受けた者の割合が25%に達していました。そして、1990年にシステムが崩壊したのです。 中国は、今のところまだこの水準(25%)には達していませんが、中国の将来について考えると、政治的バランスと民主主義の将来という観点から相反する2つの力があると思います。 一方には、中国の文化と革命の伝統として、平等主義の要素があります。もう一方で、高等教育を受けた人々が増えています。中産階級と呼ばれる層です。この階層の比率が、共産主義崩壊直前のソ連と同じ水準に達しようとしているのです』、「中国の社会には公正を求める要素があります。中国の指導者たちは常に、人々の決起の可能性を考慮に入れておかなければなりません。 これは、中国を統治することが非常に厳しい理由の1つだと思います」、「一方には、中国の文化と革命の伝統として、平等主義の要素があります。もう一方で、高等教育を受けた人々が増えています。中産階級と呼ばれる層です。この階層の比率が、共産主義崩壊直前のソ連と同じ水準に達しようとしているのです」、「中国」でも「中産階級」が25%、と「共産主義崩壊直前のソ連と同じ水準に達しようとしている」、「「中国」で「中産階級」が25%」になったとしても、「共産主義崩壊直前のソ連」のようなことにはならないのではなかろうか。

次に、5月1日付けデイリー新潮が掲載した経済産業研究所コンサルティングフェローの藤和彦氏による「中国は人口減による衰退論に猛反発 本当は他国に触れられたくない“縮みの現実”とは」を紹介しよう。
https://www.dailyshincho.jp/article/2023/05011118/?all=1
・『足元の最大の不安材料はデフレ懸念  国連経済社会局は4月24日、「インドの人口が4月末までに中国を追い抜き、世界最多となる」との予測を発表した。今後の見通しについても「インドで数十年にわたり人口が増加し続けるのに対し、中国は今世紀末までに10億人を割り込む」としている。 国連の予測は19日に国連人口基金が公表したデータに基づく客観的なものだ。だが、中国政府は「西側メディアが中国を中傷するため、人口減少による中国衰退論を意図的に喧伝している」と猛反発している。 中国の今年第1四半期の経済成長率は前年比4.5%増となり、昨年第4四半期の2.9%増から加速した。これを受けて、米国の大手金融機関は中国の経済成長率を相次いで上方修正しており、国際通貨基金(IMF)も「中国はインドともに今年の世界経済を牽引する」と予測している。 「ゼロ・コロナ政策を解除した中国の景気は回復する」との見方が出ているのにもかかわらず、なぜ中国政府は「衰退論」に過剰反応しているのだろうか。 中国経済にとって足元の最大の不安材料はデフレ懸念だ。成長率が上振れしているのにもかかわらず、物価の下落傾向が強まっている。 不動産バブルの崩壊により、で生産者物価指数(PPI)は昨年後半以降、マイナスの状態が続いている。消費者物価指数(CPI)も3月、前年比0.7%増にまで低下している。 中国政府は「デフレは起きていない」と主張しているが、専門家は「中国経済の深い部分にまでデフレ圧力が浸透している」と分析している(4月19日付ロイター)』、「専門家は「中国経済の深い部分にまでデフレ圧力が浸透している」と分析」、これは深刻だ。
・『若者のキャリア・パスにも「縮み」の現象が  デフレとは「物価が持続的に下落している現象」であり、日本語では「経済収縮」と訳される。平たく言えば「経済が持続的に縮んでいく」ことだが、中国経済は至るところで「縮み」傾向が目立つようになっている。 この傾向が最も顕著なのは個人消費だ。日本を始め先進国の国内総生産に占める個人消費の割合は5割を超えるが、中国の比率は4割に満たない。このことは中国経済が抱える構造的な弱点とされてきたが、足元の状況はむしろ悪化している感がある。 不動産バブルの崩壊がもたらす資産デフレが悪影響を与えており、中国の家計は将来のリスクに備えて貯蓄を大幅に増やしている。中国の家計貯蓄は昨年、17兆8000億元増と過去最大の伸びを示した。今年第1四半期にさらに9兆9000億元増加し、増加幅は2021年通年の伸びに匹敵する。 この大きく膨らんだ貯蓄を消費などに振り向けるため、中国政府は銀行に対して預金金利をさらに引き下げるよう指示しているが、成果が上がるとは思えない。3月の失業率は16歳から24歳までが19.6%と記録的な水準に達しており、雇用不安が続く状況で中国人の貯蓄志向が変わるとは思えないからだ。 中国の若者のキャリア・パスに「縮み」の現象が生じていることも気になるところだ。 高学歴の若者たちが高給取りの仕事を捨て、低賃金の肉体労働の仕事に転職して慎ましく生きていくという選択を取り始めている(「クーリエ・ジャポン」4月20日配信記事)。若者がキャリア・ダウンを志向するのは「ラットレース(ハードワークをしても豊かになれない状態)は意味がない」との認識が広まっているからだという。 「縮み」傾向の下、中国の海外旅行者の数もピーク時の水準を大きく下回っており(「ロイター」4月19日配信記事)、中国人観光客の増加による日本のインバウンド需要の拡大は期待外れに終わってしまうのかもしれない』、「若者がキャリア・ダウンを志向するのは「ラットレース(ハードワークをしても豊かになれない状態)は意味がない」との認識が広まっているからだという」、「「若者がキャリア・ダウンを志向する」とは由々しいことだ。
・『足かせは中国を巡る地政学リスク  中国経済を牽引していた輸出も「縮み」始めている。 予想に反し、中国の3月の輸出は増加に転じた。6カ月ぶりのことだが、「コロナ以前の水準にまで回復することは難しい」との予測が一般的だ。 その要因の1つとして、中国の人件費上昇がある。これを受けて、製造業の生産拠点が東南アジアに多く移転した。 今年4月、中国最大の貿易見本市である広州交易会が4年ぶりに開催されたが、出展した中国の輸出企業は環境の激変ぶりを痛感しており、今後、輸出部門で大幅なリストラが実施されるのは必至の情勢だ。 中国経済の成長に貢献してきた海外からの投資マネーも縮んでいる。 習近平国家主席を筆頭に中国の当局者らが異口同音に中国経済の復活を宣言し、規制強化で招いたダメージの修復に取り組んでいるが、中国ハイテク企業からの投資の引き揚げが止まらない(「Bloomberg」4月14日配信記事)。 足かせとなっているのは中国を巡る地政学リスクだ。外国勢の資金引き揚げが進み、中国株の下落が続いている。 「Bloomberg」の記事はモルガン・チェースの調査を引用し、投資家が「最も撤退する可能性が高い新興国」として挙げたのは中国だったとしている。中国経済は回復しつつあっても、「投資家の頭に浮かぶのは米中関係や台湾問題」だからだ。 中国の科学技術分野の論文発表数は米国に次いで世界第2位となり、「科学技術大国」のイメージが強まっているが、実態は違うようだ。 研究の不正が横行し、中国の研究者たちが「偽造論文」を世界中にまき散らしている実態が明らかになっており(「クーリエ・ジャポン」4月23日配信記事)、「科学技術大国」中国に対する期待も今後、大きく縮むことになるだろう。 このように、中国経済の縮み(衰退)は深刻だ。中国政府が声高に衰退論を否定するのは、このことを誰よりもよく知っているからではないだろうか』、「研究の不正が横行し、中国の研究者たちが「偽造論文」を世界中にまき散らしている実態が明らかになっており・・・「科学技術大国」中国に対する期待も今後、大きく縮むことになるだろう」、「中国政府が声高に衰退論を否定するのは、「中国経済の縮みは深刻」であることを、「誰よりもよく知っているからではないだろうか」、「中国経済」は想定以上に「深刻」なようだ。 

第三に、6月9日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したフリージャーナリストの中島 恵氏による「中国でなぜ「巨大な赤ちゃん」が増えているのか?炎上が相次ぐ異常なワガママぶりの背景」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/324172
・『交通機関で泣く子ども、学校に猛抗議するモンスターペアレント……日本でもよくある話だが、中国ではこれが思いがけない方向に展開して大騒動になることが珍しくない。日本人の目から見て、信じられないほど“わがままな大人”が多いためだ。なぜ中国では、公共の場でも気にせずわがままな振る舞いをする大人が増えているのか? 親子関係の問題も含め、改めて検証する』、興味深そうだ。
・『観光地や交通機関で「わがままな大人」が騒動を起こす  今年、中国のゴールデンウイークはコロナ禍前の水準に戻り、のべ2億7400万人が移動した。しかし、観光客でごった返す各地には、「わがままな子ども」だけでなく、「わがままな大人」が続出。SNSで炎上する事案が多発した。 4月下旬、中国の高速鉄道(日本の新幹線に相当)の車内で、2人の女性が激しい口論を繰り広げた。最初にケンカを売った女性は、後部座席の赤ちゃんの泣き声で自分の眠りが邪魔されたと言って、赤ちゃんの母親を大声で怒鳴り、母親もそれに応戦。口論する様子は数十分にわたって車内に響き渡り、乗務員が仲裁に入ってようやく収まった。 このときの動画がSNSに投稿されると、「公共の場で母親は子どもをおとなしくさせるべきだ」という意見と、「大人なら寛容になるべきだ」という意見が対立。炎上する騒ぎとなった。) 日本でも電車内で赤ちゃんが泣くことは珍しくないが、赤ちゃんが泣いていることに文句を言う大人はめったにいないし、それがきっかけで口論が始まることもほぼない。だが、中国では、赤ちゃんに限らず、ささいなことがきっかけで、公共の場で大ゲンカが起きることはよくある。 電車内で起きたことなら、自分が他の車両に“避難”すれば済むことだが、これが飛行機だとそうもいかない。たとえば、前の座席の人が突然背もたれを大きく倒す、後ろの座席の人が前の座席の上に足を乗せる、機内中に響き渡るほどの大音量で音楽を流す人がいる、といったトラブルはよく起こる。そのたびに騒動になり、多くの人々は、ごく一部の人の犠牲となる』、「中国では、赤ちゃんに限らず、ささいなことがきっかけで、公共の場で大ゲンカが起きることはよくある」、我慢することをせず、要求するだけの姿勢では、「公共の場で大ゲンカが起きることはよくある」、困ったことだ。
・『「動画を撮ってSNSにアップ→炎上」が事態を厄介に  さらにここ数年、問題を厄介にさせているのは、誰かがすぐにその場で動画を撮影し、SNSに投稿してしまうことだ。中国では他の問題もそうだが、SNS上で賛否両論が巻き起こると、次第に本題を外れて、別の話題へと発展し、元ネタが何だったかわからなくなるほどの大ゲンカがSNS上で勃発する。そうした「第二次戦争」「代理SNS戦争」ともいえるような状態が近年激しくなっており、日本のメディアでもしばしば取り上げられるようになった。 そもそもなぜ中国では、公共の場で、そこまでわがままな振る舞いをする人が多いのか。 考えられるのは、やはり1979年末から始まり、30年以上も続いた一人っ子政策の影響だろう。子どもは1人と政府に決められ、子どもを溺愛する親が増えた。中には我が子に何でも買い与え、「小皇帝」という別名の通り、勉強以外、すべてのことを子どもの代わりにやってあげるという親もいる。同政策の実施後に生まれた世代の最年長は40歳を超えており、年齢的にはすでに立派な大人だが、自由奔放に育てられた結果、すべてにおいて自己中心的で、自分の思い通りにならないと癇癪(かんしゃく)を起こす、我慢ができない、悪態をつく、という人が増えた。 中国で2018~2019年頃に流行語となった言葉に「巨嬰症(ジュ―インジェン)」がある。「巨大な赤ちゃん病」、つまり、赤ちゃんのまま大人になった人を指す言葉だ。本当の病名ではなく、そのような状態になることをいう』、「1979年末から始まり、30年以上も続いた一人っ子政策の影響だろう。子どもは1人と政府に決められ、子どもを溺愛する親が増えた。中には我が子に何でも買い与え、「小皇帝」という別名の通り、勉強以外、すべてのことを子どもの代わりにやってあげるという親もいる。同政策の実施後に生まれた世代の最年長は40歳を超えており、年齢的にはすでに立派な大人だが、自由奔放に育てられた結果、すべてにおいて自己中心的で、自分の思い通りにならないと癇癪(かんしゃく)を起こす、我慢ができない、悪態をつく、という人が増えた」、「一人っ子政策」がこんな悪影響を及ぼしているとは驚かされた。「巨大な赤ちゃん病」とは言い得て妙だ。
・『「巨大赤ちゃん病」な大人の子どもは「熊孩子」  中国メディア「人民網」にも、「大人になっても精神年齢が赤ん坊のままな人。自己中心的でルールを守らず、予想外の事態が起きると情緒をコントロールできなくなり、幼児のような方法で抗議する。たとえば、泣いたりわめいたりして、他人に譲歩させ、自分の目的を果たす」とその説明が書かれているほどだ。 4月末、まさに、この説明に当てはまる事案が起きた。上海ディズニーランドで、ある男性が禁煙エリアでたばこを吸ったが、そのことをスタッフに注意されたことに逆ギレし、スタッフともみ合いになった男性は園内を逃走。挙げ句の果ては、開き直って「大の字」になって地面に寝そべった。そのことが大きく報道され、SNSにも投稿された。 ただ暴れるだけなら周囲もあきれて離れていくだけだが、問題は精神的な面でも未熟で、「巨嬰症」と思われる幼稚な言動を取る人が少なくないことである。会社内でもルールを守らなかったり、陰湿な手口で同僚や取引先をおとしめたりすることだ。一見するとわからないことも多く、立派なキャリアを歩むエリート層の中にも「巨嬰症」の人は潜んでいる。 また、そうした「子どものような大人」の子どもなのか、親がまったくしつけをしていないと思われる「熊孩子」(ションハイズ=熊のように落ち着きのない子ども)問題も起きている。 これも「巨嬰症」と同じく2018~2019年頃に流行した言葉で、関連して「熊家長」(ションジアチャン=熊のような子どもを注意せず、逆に、注意した他人に食ってかかるような親)という問題も起きた。「熊家長」は学校の教師にも理不尽な要求などをすることから、日本のモンスターペアレントのように表現され、社会問題にもなっている』、「上海ディズニーランドで、ある男性が禁煙エリアでたばこを吸ったが、そのことをスタッフに注意されたことに逆ギレし、スタッフともみ合いになった男性は園内を逃走。挙げ句の果ては、開き直って「大の字」になって地面に寝そべった。そのことが大きく報道され、SNSにも投稿された。 ただ暴れるだけなら周囲もあきれて離れていくだけだが、問題は精神的な面でも未熟で、「巨嬰症」と思われる幼稚な言動を取る人が少なくないことである」、「親がまったくしつけをしていないと思われる「熊孩子」」、「「熊家長」(ションジアチャン=熊のような子どもを注意せず、逆に、注意した他人に食ってかかるような親)」、問題児や親にも様々あるようだ。
・『日本とはレベルが違う「祖父母に預けっぱなし」事情  自分自身が親からしつけや家庭教育を受けていないため、自分の子どもをしつけられないのは当然といえば当然だが、そういう人が増えた背景には、考えられる要因がいくつかある。 その一つは両親が共働きで、子どもを自身の手で育てていないことがある。むろん、日本でも、共働き家庭で、子どもをしっかりしつけている親はいくらでもおり、共働きが直接の原因というわけではない。中国の都市部の場合、問題は、祖父母に育児のほとんどを任せっきりにしてしまう人がいることだ。 日本では、昼間は祖父母や保育施設に子どもを預けても、毎日夕方や夜には引き取り、夜は一緒に過ごすことが一般的だろう。だが中国では、近所に住む祖父母に平日ずっと(つまり週5日間)預けっぱなしということも珍しくない。祖父母と同居している場合は毎晩子どもと顔を合わせるが、「こちらはフルタイムで働いていて忙しいのだから、しつけも家事も祖父母の仕事」とばかりに、一切何もしない親も多い。祖父母を「無料のお手伝いさん」と思っている人もいるくらいだ。) また、祖父母に子どもを預けている安心感からか、退勤時間後に真っすぐ自宅に戻らず、遊びに行ってしまう親もいる。もちろん、幼い子どもがいるから夜遊びに行ってはいけないという意味ではない。それぞれの家庭によって事情は異なり、ケース・バイ・ケースだが、中国の場合、その頻度は日本よりもかなり多い。 農村の場合は、また違った事情がある。農村から都市部に出稼ぎに行く「農民工」の多くが、子どもを農村にいる祖父母に預けていく。出稼ぎは労働時間が長く、子どもを預けるところもなく、お金もないため、やむにやまれぬことなのだが、いったん出稼ぎに行けば、帰省できるのは年に1~2回だけだ。春節や国慶節などの大型連休のみで、それ以外は電話などで話す程度になり、親子のコミュニケーションは非常に少なくなる。 こうした子どもは「留守児童」と呼ばれ、自殺や精神不安の要因となっている。しつけや家庭教育は祖父母の役目となるが、祖父母は年を取っている上、自分の子ではないため、また「親と離れている孫がかわいそう」という気持ちもあって、子どもに甘くなってしまいがちだ』、「出稼ぎは労働時間が長く、子どもを預けるところもなく、お金もないため、やむにやまれぬことなのだが、いったん出稼ぎに行けば、帰省できるのは年に1~2回だけだ。春節や国慶節などの大型連休のみで、それ以外は電話などで話す程度になり、親子のコミュニケーションは非常に少なくなる。 こうした子どもは「留守児童」と呼ばれ、自殺や精神不安の要因となっている。しつけや家庭教育は祖父母の役目となるが、祖父母は年を取っている上、自分の子ではないため、また「親と離れている孫がかわいそう」という気持ちもあって、子どもに甘くなってしまいがちだ」、やむを得ないようだ。
・『中国政府から“しつけに関する法律”が出された  もちろん、祖父母に立派に育てられた子どもも大勢いることは言うまでもない。だが、都市部でも、農村部でも、さまざまな事情によって、子どもをしつけられない親、そして、しつけられたことがない子ども、というのが、かなり大勢いることは確かだ。そうした親子2世代、あるいは3世代にわたる問題の結果、「巨嬰症」や「熊孩子」があちこちに出現し、社会を乱す要因になっていると考えられる。しかも、前述の通り、それがいちいちSNSに投稿される時代になったことにより、さらに別の社会問題を引き起こしている。 2021年、中国政府はしつけに関する法律「家庭教育促進法」を制定した。中国政府は、保護者が子どもの成績を重視するあまり、家庭で適切なしつけが行われていないことなどを問題視。法律に「高齢者や幼児を大切にし、勤勉節約に努めること、部屋の片づけを他人任せにしないこと」などを明記した。この法律に対し、家庭でのしつけにまで政府が介入するのか、といった意見もあったが、つまり、こういった法律が出るくらい、しつけや家庭教育の問題が社会全体で大きくなっており、政府にとって頭の痛い問題であることを表しているといえる』、「2021年、中国政府はしつけに関する法律「家庭教育促進法」を制定した。中国政府は、保護者が子どもの成績を重視するあまり、家庭で適切なしつけが行われていないことなどを問題視。法律に「高齢者や幼児を大切にし、勤勉節約に努めること、部屋の片づけを他人任せにしないこと」などを明記した」、「こういった法律が出るくらい、しつけや家庭教育の問題が社会全体で大きくなっており、政府にとって頭の痛い問題であることを表しているといえる」、法律まで出したとは問題が深刻なようだ。

第四に、7月11日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した多摩大学特別招聘教授の真壁昭夫氏による「中国経済を見限り「日本株」にマネーを投下する海外投資家が増えている理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/325908
・『最近は、中国経済を見限る投資家も増えているようだ。米ドルに対する人民元の下落は明らか。株式市場も、上海、深セン、香港ともに弱含み傾向だ。そうした状況下、中国株を売り、その資金を日本株に振り向ける海外投資家が増えている。背景にある中国経済のメカニズムを振り返るとともに、米国の金融政策が中国経済を下押しする可能性についても考察する』、興味深そうだ。
・『逆回転し始めた中国の高度経済成長のメカニズム  6月30日、中国国家統計局は、6月の購買担当者景況感指数(PMI、50を境に景気の拡大と減速を示す)を発表した。それによると、製造業の指数は49.0で、3カ月連続で50を下回った。一方、非製造業の飲食、宿泊、交通などサービス業の指数は、前月から低下し53.2だった。中国経済の停滞懸念は高まっている。 中国では過去、景気の先行き懸念が高まると、共産党政権は積極的な経済対策を実行してきた。その政策が、中国経済の高成長を支えてきたといえる。特に重要だったのが不動産投資だ。不動産価格が上昇する期待を背景に、不動産に対する投資は増え、国全体の景気を下支えした。地方政府の土地使用権の収入は増え、それを原資として刺激策を実施し経済成長率を押し上げることができた。 ところが今、かつての高成長のメカニズムが逆回転し始めている。不動産市況は悪化し、地方政府の歳入は減少。そのため、大規模な景気対策を打ち出すことが難しい。共産党政権による政権を維持するための指導部人事も、先行きを不透明にする要因になっている。そうした状況をかんがみた国内外の投資家が中国経済に見切りをつけ、わが国などに資金を振り向ける動きが目立ち始めてもいる』、「かつての高成長のメカニズムが逆回転し始めている。不動産市況は悪化し、地方政府の歳入は減少。そのため、大規模な景気対策を打ち出すことが難しい。共産党政権による政権を維持するための指導部人事も、先行きを不透明にする要因になっている。そうした状況をかんがみた国内外の投資家が中国経済に見切りをつけ、わが国などに資金を振り向ける動きが目立ち始めてもいる」、「不動産市況は悪化し、地方政府の歳入は減少。そのため、大規模な景気対策を打ち出すことが難しい」、「かつての高成長のメカニズムが逆回転し始めている」のは確かなようだ。
・『歯止めがかからない不動産市況の低迷  これまで、中国では地方政府が不動産デベロッパーなどに土地を売却し、その資金を固定資産投資などの景気対策に再配分して高い成長を実現してきた。マンション建設の増加は、企業の設備投資や生産、雇用も押し上げた。しかし、このメカニズムが限界を迎えている。 リーマンショック後、中国では、不動産価格が上昇した。2011年から20年頃まで新築住宅販売価格はほぼ倍に上昇した。内陸部での住宅供給増加など、共産党政権は不動産の建設(投資)を増やした。世界的な超低金利環境もあり、「住宅価格は上昇し続ける」といった“神話”により、強い成長期待が醸成された。 投機熱の高まりを背景に、地方政府の土地使用権譲渡収入は増えた。それを元手に、地方政府はインフラ投資や産業補助金政策を強化した。その結果、コロナショックが発生するまで、中国経済は6%台を上回る高い成長を実現した。習近平政権は、主に住宅購入者向けの規制を強化し、バブルの膨張、景気の過熱をコントロールして高成長を続けようとした。 しかし、コロナ禍の発生と、20年8月の不動産融資規制(三つのレッドライン)の実施により、不動産市況は急激に冷え込んだ。23年1月にゼロコロナ政策が終了した後、住宅価格が下げ止まるかに見える局面もあったが、価格上昇の勢いは弱い。年初来、不動産投資は減少基調である。 土地の使用権譲渡収入は、地方政府の歳入の3割程度を占める。不動産市況悪化によって歳入は減少し、ゼロコロナのための検査費用負担もあって、地方財政は悪化している。地方政府傘下の金融会社である、融資平台(LGFV)の債務問題に対する懸念も高まっている。インフラ投資などの対策を打とうにも、財源不足から思い切った対策は打ち出しにくい』、「土地の使用権譲渡収入は、地方政府の歳入の3割程度を占める。不動産市況悪化によって歳入は減少し、ゼロコロナのための検査費用負担もあって、地方財政は悪化している。地方政府傘下の金融会社である、土地の使用権譲渡収入は、地方政府の歳入の3割程度を占める。不動産市況悪化によって歳入は減少し、ゼロコロナのための検査費用負担もあって、地方財政は悪化している。地方政府傘下の金融会社である、融資平台(LGFV)の債務問題に対する懸念も高まっている。土地の使用権譲渡収入は、地方政府の歳入の3割程度を占める。不動産市況悪化によって歳入は減少し、ゼロコロナのための検査費用負担もあって、地方財政は悪化している。地方政府傘下の金融会社である、融資平台(LGFV)の債務問題に対する懸念も高まっている』、「融資平台」「の債務問題に対する懸念も高まっている」のであれば、深刻だ。
・『経済よりも政権基盤維持が優先の習政権  最近、景気を下支えするため共産党政権が金融緩和を強化した。習政権は、銀行に融資を増やすよう要請を強めた。にもかかわらず、融資は伸びていない。中小企業を中心に資金繰りは逼迫(ひっぱく)し、その裏返しとして若年層を中心に、失業率が過去最高に上昇している。 その状況を根本的に克服するためには、習政権は不動産関連の不良債権の処理を本格的に進める必要がある。一時的に失業者や倒産企業を増やすことにはなるが、中・長期的な経済成長と社会の安定には避けて通れないバランスシート調整だ。それはバブル崩壊後のわが国経済からの教訓でもある。 ただ、最近の共産党政権の人事を見る限り、習政権が経済回復に必要な政策を着実に実行するとは思えない。習国家主席は、経済テクノクラート(技術官僚)として、半導体分野などでの米中対立時の交渉にあたった劉鶴副首相を退任させた。一方、上海のゼロコロナ政策を徹底した側近の李強氏を首相に指名している。 6月27日、李強氏は経済対策を強化する考えを強調したが、具体策には触れなかった。不動産市況の悪化が想定を上回るため、具体策を示すことができなかったとの見方もある。 また、たとえ具体策が示されたとしても、既視感のある策の強化に過ぎなかっただろうとの見方が多い。例えば、高速鉄道や高速道路の延伸などのインフラ投資、内陸部での電気自動車(EV)普及策だ。それでは、本格的な経済回復を期待することは難しいだろう。 中国のインフラ投資は、全般的には過剰になっているとみられる。国有企業である中国国家鉄路集団の22年最終赤字は、前年から拡大した。利払い費用も回収できないほど、インフラ投資プロジェクトの採算は悪化していることがうかがわれる。 現行の景気対策の効果は、一時的なものにとどまるだろう。不良債権問題の深刻さもさらに増すはずだ。それに伴い、銀行の貸し出し態度は厳格化し、中小企業を中心に資金繰りが逼迫。雇用、所得環境も悪化するだろう。財政破綻のリスクが高まる地方政府も増えることが懸念される』、「習国家主席は、経済テクノクラート・・・として、半導体分野などでの米中対立時の交渉にあたった劉鶴副首相を退任させた。一方、上海のゼロコロナ政策を徹底した側近の李強氏を首相に指名」、「経済」軽視はボディブローのように経済を悪化させる可能性が強い。
・『中国株を売った資金を日本株に振り向ける海外投資家  最近は、中国経済を見限る投資家も増えているようだ。外国為替市場では、米ドルに対する人民元の下落が鮮明となっている。6月27日、中国人民銀行はオフショア市場で人民元買い・米ドル売りの介入を実施したもようだ。 株式市場に目を向けると、22年以降、上海、深センともに本土の株価は多少の上下はあるものの、弱含み傾向だ。香港株式市場も同様である。対照的に、5月以降、主要先進国の株価は勢い良く上昇した。AI(人工知能)関連企業への成長期待や、依然として緩和的な金融環境などの影響は大きい。 そうした状況下、1990年代以降、あまり観察されなかった変化も起きた。上海や深センなどの市場で中国株を売り、その資金を日本株に振り向ける海外投資家が増えているのだ。90年代のバブル崩壊を機に、日本株を売る投資家は増えた(ジャパンパッシング)。日本株を売った投資家は、「世界の工場」として成長する中国に一部の資金を振り向けてきた。 現状、中国の不動産市況は大方の予想よりも低迷している。習政権は、民間企業の成長促進よりも、思想教育などをより重視しているように見える。台湾問題などの地政学リスクや生産年齢人口の減少は、グローバル企業が中国から生産拠点をシフトする要因になっている。いずれも、持続的な景気の回復を阻害するだろう。 一方、わが国が地政学リスクの上昇に直面するリスクは、米国との関係を基礎に、今のところ抑えられている。円安進行の影響で海外投資家からすると日本株には割安感がある。半導体分野において、わが国が産業政策を修正し始めたことも、日本株への資金流入を支えている。 米国の金融政策の動向も、中国経済を下押ししそうだ。米国の物価は2%を上回る状況が続いている。米FRBの金融引き締めは長引くだろう。米中の金利差が拡大し、中国から資金が流出する勢いは強くなる可能性が高い。 あるいは、いずれ米国株が下落し、中国株に売り圧力が波及する恐れもある。当面、チャイナリスクの削減に動く主要投資家は増えることになりそうだ』、「当面、チャイナリスクの削減に動く主要投資家は増えることになりそうだ」、同感である。
タグ:「出稼ぎは労働時間が長く、子どもを預けるところもなく、お金もないため、やむにやまれぬことなのだが、いったん出稼ぎに行けば、帰省できるのは年に1~2回だけだ。春節や国慶節などの大型連休のみで、それ以外は電話などで話す程度になり、親子のコミュニケーションは非常に少なくなる。 ただ暴れるだけなら周囲もあきれて離れていくだけだが、問題は精神的な面でも未熟で、「巨嬰症」と思われる幼稚な言動を取る人が少なくないことである」、「親がまったくしつけをしていないと思われる「熊孩子」」、「「熊家長」(ションジアチャン=熊のような子どもを注意せず、逆に、注意した他人に食ってかかるような親)」、問題児や親にも様々あるようだ。 「上海ディズニーランドで、ある男性が禁煙エリアでたばこを吸ったが、そのことをスタッフに注意されたことに逆ギレし、スタッフともみ合いになった男性は園内を逃走。挙げ句の果ては、開き直って「大の字」になって地面に寝そべった。そのことが大きく報道され、SNSにも投稿された。 (その17)(「高学歴層が増える中国」が迎えうる"意外な未来" "現代最高の知性"が予言する「新しい全体主義」、中国は人口減による衰退論に猛反発 本当は他国に触れられたくない“縮みの現実”とは、中国でなぜ「巨大な赤ちゃん」が増えているのか?炎上が相次ぐ異常なワガママぶりの背景、中国経済を見限り「日本株」にマネーを投下する海外投資家が増えている理由) 中国経済 「一人っ子政策」がこんな悪影響を及ぼしているとは驚かされた。「巨大な赤ちゃん病」とは言い得て妙だ。 「1979年末から始まり、30年以上も続いた一人っ子政策の影響だろう。子どもは1人と政府に決められ、子どもを溺愛する親が増えた。中には我が子に何でも買い与え、「小皇帝」という別名の通り、勉強以外、すべてのことを子どもの代わりにやってあげるという親もいる。同政策の実施後に生まれた世代の最年長は40歳を超えており、年齢的にはすでに立派な大人だが、自由奔放に育てられた結果、すべてにおいて自己中心的で、自分の思い通りにならないと癇癪(かんしゃく)を起こす、我慢ができない、悪態をつく、という人が増えた」、 「中国では、赤ちゃんに限らず、ささいなことがきっかけで、公共の場で大ゲンカが起きることはよくある」、我慢することをせず、要求するだけの姿勢では、「公共の場で大ゲンカが起きることはよくある」、困ったことだ。 中島 恵氏による「中国でなぜ「巨大な赤ちゃん」が増えているのか?炎上が相次ぐ異常なワガママぶりの背景」 ダイヤモンド・オンライン 「中国政府が声高に衰退論を否定するのは、「中国経済の縮みは深刻」であることを、「誰よりもよく知っているからではないだろうか」、「中国経済」は想定以上に「深刻」なようだ。 「研究の不正が横行し、中国の研究者たちが「偽造論文」を世界中にまき散らしている実態が明らかになっており・・・「科学技術大国」中国に対する期待も今後、大きく縮むことになるだろう」、 「若者がキャリア・ダウンを志向するのは「ラットレース(ハードワークをしても豊かになれない状態)は意味がない」との認識が広まっているからだという」、「「若者がキャリア・ダウンを志向する」とは由々しいことだ。 「専門家は「中国経済の深い部分にまでデフレ圧力が浸透している」と分析」、これは深刻だ。 藤和彦氏による「中国は人口減による衰退論に猛反発 本当は他国に触れられたくない“縮みの現実”とは」 デイリー新潮 「一方には、中国の文化と革命の伝統として、平等主義の要素があります。もう一方で、高等教育を受けた人々が増えています。中産階級と呼ばれる層です。この階層の比率が、共産主義崩壊直前のソ連と同じ水準に達しようとしているのです」、「中国」でも「中産階級」が25%、と「共産主義崩壊直前のソ連と同じ水準に達しようとしている」、「「中国」で「中産階級」が25%」になったとしても、「共産主義崩壊直前のソ連」のようなことにはならないのではなかろうか。 「中国の社会には公正を求める要素があります。中国の指導者たちは常に、人々の決起の可能性を考慮に入れておかなければなりません。 これは、中国を統治することが非常に厳しい理由の1つだと思います」、 「今、中国にあるのは、国民を制御するための最新の技巧です。顔認証があり、インターネットがあり、最先端のあらゆるツールがあります。しかし同時に、中国には、権威主義的および平等主義的な家族の価値が存続していて、彼らの社会的価値にもつながっています」、なるほど。 「ロシアで起きたことは、中国と正反対だったことです。どちらも権威主義の伝統を持っていますが、コロナに関する限り、ロシア政府は国民をまったく制御できませんでした」、「コロナに関する限り、ロシア政府は国民をまったく制御」する気がなかった方が適切な気がする。 『2035年の世界地図──失われる民主主義 破裂する資本主義』 エマニュエル・トッド氏による「「高学歴層が増える中国」が迎えうる"意外な未来" "現代最高の知性"が予言する「新しい全体主義」」 東洋経済オンライン 「こういった法律が出るくらい、しつけや家庭教育の問題が社会全体で大きくなっており、政府にとって頭の痛い問題であることを表しているといえる」、法律まで出したとは問題が深刻なようだ。 「2021年、中国政府はしつけに関する法律「家庭教育促進法」を制定した。中国政府は、保護者が子どもの成績を重視するあまり、家庭で適切なしつけが行われていないことなどを問題視。法律に「高齢者や幼児を大切にし、勤勉節約に努めること、部屋の片づけを他人任せにしないこと」などを明記した」、 こうした子どもは「留守児童」と呼ばれ、自殺や精神不安の要因となっている。しつけや家庭教育は祖父母の役目となるが、祖父母は年を取っている上、自分の子ではないため、また「親と離れている孫がかわいそう」という気持ちもあって、子どもに甘くなってしまいがちだ」、やむを得ないようだ。 真壁昭夫氏による「中国経済を見限り「日本株」にマネーを投下する海外投資家が増えている理由」 「かつての高成長のメカニズムが逆回転し始めている。不動産市況は悪化し、地方政府の歳入は減少。そのため、大規模な景気対策を打ち出すことが難しい。共産党政権による政権を維持するための指導部人事も、先行きを不透明にする要因になっている。そうした状況をかんがみた国内外の投資家が中国経済に見切りをつけ、わが国などに資金を振り向ける動きが目立ち始めてもいる」、 「不動産市況は悪化し、地方政府の歳入は減少。そのため、大規模な景気対策を打ち出すことが難しい」、「かつての高成長のメカニズムが逆回転し始めている」のは確かなようだ。 「土地の使用権譲渡収入は、地方政府の歳入の3割程度を占める。不動産市況悪化によって歳入は減少し、ゼロコロナのための検査費用負担もあって、地方財政は悪化している。地方政府傘下の金融会社である、土地の使用権譲渡収入は、地方政府の歳入の3割程度を占める。不動産市況悪化によって歳入は減少し、ゼロコロナのための検査費用負担もあって、地方財政は悪化している。地方政府傘下の金融会社である、融資平台(LGFV)の債務問題に対する懸念も高まっている。 土地の使用権譲渡収入は、地方政府の歳入の3割程度を占める。不動産市況悪化によって歳入は減少し、ゼロコロナのための検査費用負担もあって、地方財政は悪化している。地方政府傘下の金融会社である、融資平台(LGFV)の債務問題に対する懸念も高まっている』、「融資平台」「の債務問題に対する懸念も高まっている」のであれば、深刻だ。 「習国家主席は、経済テクノクラート・・・として、半導体分野などでの米中対立時の交渉にあたった劉鶴副首相を退任させた。一方、上海のゼロコロナ政策を徹底した側近の李強氏を首相に指名」、「経済」軽視はボディブローのように経済を悪化させる可能性が強い。 「当面、チャイナリスクの削減に動く主要投資家は増えることになりそうだ」、同感である。
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