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高齢化社会(その24)(「家族と同居」より「独居老人」のほうが幸せなうえボケない…和田秀樹「老後の"住まい"の最終結論」 家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てたほうがいい、吉永小百合はなぜ若々しい?健康的に「80歳の壁」を越える“体の動かし方”の秘訣、樋口恵子さん「89歳で乳がん全摘手術」で学んだこと 上野千鶴子さんは「転倒組に仲間入り」を報告) [社会]

高齢化社会については、本年7月25日に取上げた。今日は、(その24)(「家族と同居」より「独居老人」のほうが幸せなうえボケない…和田秀樹「老後の"住まい"の最終結論」 家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てたほうがいい、吉永小百合はなぜ若々しい?健康的に「80歳の壁」を越える“体の動かし方”の秘訣、樋口恵子さん「89歳で乳がん全摘手術」で学んだこと 上野千鶴子さんは「転倒組に仲間入り」を報告)である。

先ずは、本年7月31日付けPRESIDENT Onlineが掲載した精神科医の和田 秀樹氏による「「家族と同居」より「独居老人」のほうが幸せなうえボケない…和田秀樹「老後の"住まい"の最終結論」 家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てたほうがいい」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/72138?page=1
・『高齢者が健康に暮らすには、どんな生活スタイルがいいか。医師の和田秀樹さんは「家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てるべきだ。高齢者の独り暮らしには、自分に居心地のいい空間をつくりあげ、近所の人と交流しながら暮らせるというメリットがある。そのうえ独り暮らしの高齢者のほうが認知症になりにくいし、進行も遅い」という――。 ※本稿は、和田秀樹『頭がいい人、悪い人の健康法』(PHP研究所)の一部を再編集したものです』、「高齢者の独り暮らしには、自分に居心地のいい空間をつくりあげ、近所の人と交流しながら暮らせるというメリットがある。そのうえ独り暮らしの高齢者のほうが認知症になりにくいし、進行も遅い」、とは私の常識をひっくり返す驚くべき結果だ。
・『薬を飲まないと本当に病気になるのか  たとえば、血圧が高い患者さんに、医師はよくこんな言い方で薬を飲ませようとします。 「ちゃんと薬を飲まないと脳卒中になるよ。脳卒中で死ぬよ」「飲んでたら大丈夫だからね」 脅したりなだめたりしながら、きちんと服用させようとするのですが、こうした言葉にどのくらい意味があるのでしょうか。 アメリカで、血圧が160mmHgくらいで、薬を飲んだ人と飲まない人を集めて6年後の状態を調べた有名な研究があります。かなり大規模な調査で、エビデンスのしっかりした研究とされるものです。 これによると、薬を飲まない人は10パーセントが脳卒中になっていましたが、飲んだ人では6パーセントでした。この数字から「有効である」とされたわけですが、医師がもし、「飲まないと脳卒中になるよ」と言っていたとしましょう。 薬を飲まない人の90パーセントは、脳卒中になっていないことになります。飲まずに脳卒中になった10パーセントの人は、運が悪かった人といえそうです。 薬を飲むと、94パーセントは脳卒中にならないですみ、かかった人は6パーセントに減っていますが、薬を飲んでも脳卒中になって、もっと運の悪い人が6パーセントもいるのです。 飲まなくても90パーセントの人が脳卒中になっていないのですから、「飲まなかったら脳卒中になるよ」というのは詐欺商法に近いといってもいいでしょう。また、飲んでいても6パーセントは脳卒中になるのですから、「飲んでいたら大丈夫」と言うのも同じく詐欺的といえるでしょう。 このくらいの数字で「有効である」と効果が認められているわけで、「薬を飲まず、かつ運の悪い人」との差がもっと小さい薬はいくらでもあります。 医師の“脅し”を鵜呑みにする必要はありません。そもそも薬は、体調をよくするために飲むものです。異常となった検査数値を正常に戻すために飲むものではありません。 処方された薬で、だるさやめまいといった症状があったら、遠慮せずに、医師にはっきり伝えましょう』、「医師の“脅し”を鵜呑みにする必要はありません。そもそも薬は、体調をよくするために飲むものです。異常となった検査数値を正常に戻すために飲むものではありません」、確かにその通りだ。
・『検査データの「異常」の意味を知っておこう  健康診断や人間ドックの検査データには、基準値に正常とされる幅があり、「基準範囲」と呼ばれます。この基準範囲は、1000人とか1万人とかの健常者の検査数値で、「分布の中央95パーセント区間」という意味です。 したがって、健康であっても5パーセントの人は、この基準範囲から外れることになります。外れているからといって異常とはいえません。 いわば、あるグループの身長データを見て、95パーセントから外れる人――たとえば、身長178センチメートル以上と、167センチメートル以下は異常といっているようなものです。検査データを判読するための目安にはなりますが、正常か異常かを判別することはできないのです。 95パーセントの人を「正常」とし、そこから高すぎたり、低すぎたりして外れた5パーセントを「異常」とした統計値にすぎません。つまり、最大で、健康な100人のうち5人が「異常」となるわけです。 また、もともと健常者を集めた検査です。「異常」でも病気ではありません。しかも、若い人のデータがもとになっているので、高齢者は含まれていません。高齢者の場合は、基準範囲からズレてくるのが当たり前です。 統計的な意味を考える「頭がいい人」は、数値に一喜一憂することはなさそうです。 でも、「頭が悪い人」は、範囲に収まってさえいれば健康にお墨付きが出たと考えて暴飲暴食をしたり、外れていれば必要以上に心配して、数値を正常にするために薬を飲んだりしがちです。 どんな薬でも、体に影響を与えるので、ある臓器の数値がよくなったからといって、健康になるとはかぎりません。検査データの異常が持つ意味を正しく知っておかないと、無用の薬を飲んでかえって健康を損なうことになりかねません。 医師は、机のオフィスに座って丸薬や健康治療について女性患者に相談します』、「どんな薬でも、体に影響を与えるので、ある臓器の数値がよくなったからといって、健康になるとはかぎりません。検査データの異常が持つ意味を正しく知っておかないと、無用の薬を飲んでかえって健康を損なうことになりかねません。 医師は、机のオフィスに座って丸薬や健康治療について女性患者に相談します」、なるほど。
・『独り暮らしだからといって孤独とはかぎらない  どんなものにもメリットとデメリットがあるので、それぞれの確率を考えて判断することになります。端的なのは、薬を飲むか、飲まないかを考えるときです。たとえば、副作用の確率が3パーセントといわれたとしましょう。 服用したことで、いまかかっている病気が悪化する確率とか、死亡率がどのくらい下がるのかを知りたくなりますよね。病気予防のための薬なら、発症の確率がどのくらい下がるのかが問題でしょう。当然、メリットとデメリットをそれぞれの確率から判断するはずです。 先述した血圧の薬を例に、脳卒中になる確率は、飲まなかった場合は10パーセントだったものが、飲んだら6パーセントに下がるとしましょう。もし、脳卒中並みの副作用が表れる確率が20パーセントあったとしたら、飲んだほうが損だと考えられるでしょう。 家族についても、メリットばかりではありません。大家族で孫に囲まれて暮らすのが幸せというイメージを持つ人も多いかと思いますが、高齢者の自殺率は、独り暮らしの高齢者よりも、家族と同居する高齢者のほうが高いことが知られています。 また、福島県の調査では、独り暮らしの高齢者の自殺者は全体の5パーセント以下にすぎず、自殺者のほとんどが家族と同居していたことが明らかになっています。 その理由について、「介護や看護をさせて申し訳ない」「家族に迷惑をかけて心苦しい」といった心理状態なのではないかと推察されます。 独り暮らしの孤独からうつになる人はいるし、自殺する人もたしかにいます。でも、独り暮らしだからといって孤独とはかぎりません。自分にとって居心地のいい空間をつくりあげ、近所の人と交流しながら暮らすのは、それはそれで満ち足りた毎日だといえます。 独り暮らしの高齢者のほうが認知症になりにくいし、進行も遅いのです。現代では、むしろ理想的な姿なのかもしれません。家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てましょう。家族との同居こそ、デメリットになっている場合があるのです』、「独り暮らしだからといって孤独とはかぎりません。自分にとって居心地のいい空間をつくりあげ、近所の人と交流しながら暮らすのは、それはそれで満ち足りた毎日だといえます。 独り暮らしの高齢者のほうが認知症になりにくいし、進行も遅いのです。現代では、むしろ理想的な姿なのかもしれません。家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てましょう。家族との同居こそ、デメリットになっている場合があるのです」、なるほど。
・『殺人事件1000件中5%は介護がきっかけ  在宅介護をしている家族にアンケートをとると、30~35パーセントくらいの人が「虐待をした経験がある」と答えています。具体的にどんなレベルの虐待なのかは不明ですが、言葉による虐待、叩く、つねるといったことが多いように思われます。 いまや、同じことを施設で行えばニュースになって、激しく批判されることは確実です。それが家庭内ではかなりの頻度で起こっているわけです。 人間は心理的に疲弊すると、どんな行動をするかわかりません。 実際、“介護殺人”は、年間におよそ50件も起こっているのです。統計上、日本では殺人事件が年間1000件を下回っているので、その5パーセントは介護がきっかけになっているのです。 いまだに高齢者を施設に入れることに対して、ひどく罪悪観を持つ人がいますが、自分を責める必要はないように思います。単純なイメージでは独り暮らし=孤独で、子供や孫などの親族と離れて暮らすのは不幸に見えるかもしれませんが、同居のほうがかえって不幸だったりするわけです。 イメージではなく、数字で見て、同居と独り暮らしのどちらがいいかの判断が求められています。高齢者はどちらが幸福になれるか、確率から考えてほしいと思います』、「“介護殺人”は、年間におよそ50件も起こっているのです。統計上、日本では殺人事件が年間1000件を下回っているので、その5パーセントは介護がきっかけになっているのです。 いまだに高齢者を施設に入れることに対して、ひどく罪悪観を持つ人がいますが、自分を責める必要はないように思います。単純なイメージでは独り暮らし=孤独で、子供や孫などの親族と離れて暮らすのは不幸に見えるかもしれませんが、同居のほうがかえって不幸だったりするわけです。 イメージではなく、数字で見て、同居と独り暮らしのどちらがいいかの判断が求められています」、なるほど。
・『後戻りができないと思い込みは頭を固くする  いま、日本では、お産で妊産婦が亡くなることはごく稀まれなことです。2020年の出産10万例あたりの妊産婦死亡率は2.8でした。この数字はきわめて低いだけに、妊産婦が死亡すると産婦人科医が訴えられるようになりました。 とはいえ、1960年代までは妊産婦死亡率は100を超えており、お産は命がけでした。不幸なことですが、いまでもゼロにはならず、一定の確率で妊産婦の死亡は起こっています。お産に関していえば、やはり一定の確率で障害児も生まれているのです。 確率は低いけれども、ゼロではないことはたくさんあります。たとえば、街を歩いていて車に轢かれて死ぬ確率は、相当低いけれどもゼロではありません。 ただ、そんなことは起こらないと思っているから、高齢者が運転して死亡事故を起こすと大騒ぎをするのです。 運転者が誰であろうが、統計上、日本では1日に約10人が交通事故で亡くなっている(2021年調べ)のです。都合の悪いことは起こらないと考えていると、リスクの確率を考えたうえでものごとを決定することができません。 当然、リスクへの対策も立てていないので、想定外のことが起こるとパニックになってしまいます。東日本大震災における東京電力の原発事故も、今回のコロナ禍も、そうした思考が背景にありました。 別の言い方をすると、これは日本人にありがちな「頭の固さ」そのものです。日本の場合、いったん決定したらなかなか変更しないし、変更したらもとに戻れないという感覚が強すぎるように思います。 政策でも何でも、ダメだったら戻ることができるという思考回路があればこそ、試行錯誤できるはずなのに、そう思えないから改革が進まないというところもあるのではないでしょうか。 うまくいかなかったら、柔軟にやり直せばいいのです。少なくともいったん決めたことはずっと守りつづけないといけないという意固地さや、逆に、いったん変えたら後戻りができないと思い込む柔軟性を欠いた発想は、「頭がいい人」の頭を確実に悪くします。 確率の考え方を取り入れると、ものごとは起こるときには起こるのです。リスクに対処することも必要だし、想定外のことが起こったとき、柔軟に対処することも織り込んでおくという姿勢を、「頭がいい人」に勧めたいのです』、「確率の考え方を取り入れると、ものごとは起こるときには起こるのです。リスクに対処することも必要だし、想定外のことが起こったとき、柔軟に対処することも織り込んでおくという姿勢を、「頭がいい人」に勧めたいのです」、同感である。

次に、9月23日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した精神科医の和田秀樹氏による「吉永小百合はなぜ若々しい?健康的に「80歳の壁」を越える“体の動かし方”の秘訣」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/327740
・『人生100年時代が到来したと言われるが、元気に生活できる「健康寿命」は男女とも70代。80代以上の高齢者の多くが、寝たきりや要介護になるという。どうすれば80歳の壁を越えて健康的に暮らすことができるのか。本稿は、和田秀樹『80歳の壁[実践篇]』(幻冬舎)の一部を抜粋・編集したものです』、興味深そうだ。
・『「家族と同居」より「一人暮らし」が長生き 体を動かす5つのメリット  一般に、「一人暮らし」の人のほうが、「家族と同居」している人よりも、健康です。認知症になるリスクも低めです。 その理由は、体をよく動かすからです。一人暮らしだと、自分で買い物し、ご飯を用意し、掃除・洗濯も自分でしなければなりません。また、家にいても話し相手がいないので、外に出かける機会が増えます。それも、体を動かすことにつながります。要するに、一人暮らしのほうが長生きなのは、「体をよく動かす」からなのです。 ここで、体を動かすことの高齢者にとってのメリットをまとめておきましょう。 1 「免疫力を高める」効果──体を動かして筋肉を使うと、体温が上がり、血流がよくなります。すると、その血流に乗って、免疫細胞の働きがよくなります。 2 「認知症を予防する」効果──体を動かさないと、徐々に筋肉が衰え、歩くスピードが遅くなったり、歩幅が狭くなったりします。それらのことは、認知機能の低下と密接な関係があると報告されています。 3 「骨粗鬆症を予防する」効果──骨を丈夫にするには、骨に多少の負荷をかけて、刺激を与えることが必要です。「体を動かす」ことは、その最も効果的な手段です。 4 「転倒を予防する」効果──さらに、体を動かしていると、筋肉を維持でき、「転倒」を予防できます。 5 「睡眠の質を向上させる」効果──昼間、よく動いていると、夜、よく眠れます。すると、疲れがとれ、またさまざまな「生活習慣病の予防」につながります』、「一人暮らしのほうが長生きなのは、「体をよく動かす」からなのです。 ここで、体を動かすことの高齢者にとってのメリット・・・1 「免疫力を高める」効果、2 「認知症を予防する」効果、3 「骨粗鬆症を予防する」効果、4 「転倒を予防する」効果、5 「睡眠の質を向上させる」効果、なるほど。
・『高齢でも心肺機能は衰えない 問題は筋肉をどう維持するか  年をとっても、運動不足になっても、「心肺機能」は、さほど落ちません。 まず、心臓をめぐっては、「心予備力」という概念があります。いざというとき、安静時の何倍まで心臓を動かせるか、という能力のことです。これが、25歳のときには、安静時の4.6倍あるのですが、70歳では3.3倍に下がります。というように、若い頃に比べると下がりはするものの、安静時の3倍以上も働かせることができるので、問題はありません。 肺活量も、さほど落ちません。70歳になると、25歳時点よりも、平均で17%減少しますが、肺活量は安静時に必要な呼吸量の6~8倍もあるので、17%程度減少しても、問題はないのです。走ることもできれば、運動する能力も残っています。 このように、年をとっても、「心肺機能」は思うほどには衰えないのです。) むろん、筋力が落ちると、「サルコペニア」になりやすくなります。「サルコペニア」は、加齢によって、筋肉量が落ち、身体能力が下がった状態のこと。ギリシャ語で筋肉を意味する「サルコ」と、喪失を意味する「ペニア」を組み合わせた造語で、老年医学界で使われている用語です。 サルコペニア状態に陥ると、立ち上がりや歩行といった日常的な動作が難しくなります。そして、ますます歩かなくなると、筋力がさらに落ち、足が上がらなくなって、歩行時に転倒しやすくなります。 というわけで、端的にいうと、高齢者にとっての運動は、「心肺機能を高める」よりも、「筋肉を維持する」ために必要なものなのです』、「高齢でも心肺機能は衰えない 問題は筋肉をどう維持するか」、「サルコペニア状態に陥ると、立ち上がりや歩行といった日常的な動作が難しくなります。そして、ますます歩かなくなると、筋力がさらに落ち、足が上がらなくなって、歩行時に転倒しやすくなります」、なるほど。
・『70代は「いろいろな道を」 80代は「決まった道を」  最近、『直立二足歩行の人類史』(ジェレミー・デシルヴァ著)という本を読みました。そのタイトルよりも、「人間を生き残らせた出来の悪い足」というサブタイトルに惹かれて読みはじめたのです。 本当に、ヒトの足は出来が悪い。生物の進化から逸脱するかのように、「二足歩行」を始めたので、私たちの足は、大きな頭や上半身を支えるのに、まったく向いていないのです。 その証拠に、他の四足歩行の動物は、ころんでケガをしたりしません。ところが、ヒトは、下半身の筋力が落ちると、たちまち転倒しやすくなり、しかも大きなケガを負います。だからこそ、意識して筋肉の維持に務めないと、「出来の悪い足」を使いこなせなくなってしまうのです。 では、高齢になってから、どうすれば筋力を落とさずにすむか?──それは、やはり「歩く」ことに尽きます。歩き続けるために、歩くのです。歩くと、足腰の筋肉だけでなく、背筋や腹筋も鍛えられます。歩くことは、最も手軽な全身筋トレなのです。 しかも、歩くと、血流がよくなり、心肺機能や代謝機能が高まります。体全体の若さを維持する効果もあるのです。 ここで、高齢者がトレーニングとして「歩く」ときの心得をいくつか紹介しておきます。) 1 「歩くスピード」にこだわらない(若い人向けのウォーキングの本には、「時速6キロ以上で歩く」などと書いてあるものですが、高齢者は速度にはこだわらないことです。年をとると、筋肉がすぐに疲労して、乳酸がたまってしまいます。自分の体力、体調に合わせて、マイペースで歩くことが大切です。 なお、老年医学で、フレイルやサルコペニアと判定する基準は、おおむね「歩行速度が秒速1メートル未満(時速3.6キロ未満)」です。ただ、それ以下のスピードでも、歩かないよりは、よほどマシです。 2 歩きだす前に、最低限、この「2カ所」はストレッチする(歩く前に、筋肉をよくほぐしましょう。全身のストレッチをするのが望ましいのですが、少なくとも、ふくらはぎと太股の裏だけは、しっかりストレッチしましょう。この2カ所は、高齢者が歩き続けるための生命線。痛めると、あとが厄介です。 3 70代までは「いろいろな道」、80代は「決まった道」を歩く(歩くルートは、おおむね70代までは、「いろいろな道」を歩くといいでしょう。歩くと、車や自転車に乗っているときには、気づかないことにも目が向きます。そうした発見が脳を刺激してくれます。 一方、八十路に差しかかったら、毎日同じ道、少なくとも歩き慣れた道を歩いたほうがいいでしょう。知らない道を歩くと、転倒したり、迷子になるリスクが高まるからです。 4 雨の日は「家の中」で歩く(高齢者が雨の日、「危険」をおかしてまで、滑りやすい路上を歩く必要はありません。家の中で「歩くふり」をするだけでも、けっこうな運動量になります。 その方法は簡単で、足を前後に開いて、腕を「イチ、ニ、イチ、ニ」と前後に振るだけでOKです。それだけで、体がポカポカ温まり、また肩甲骨の周辺がほぐれて肩こりが楽になるはずです』、「ヒトの足は出来が悪い。生物の進化から逸脱するかのように、「二足歩行」を始めたので、私たちの足は、大きな頭や上半身を支えるのに、まったく向いていないのです。 その証拠に、他の四足歩行の動物は、ころんでケガをしたりしません。ところが、ヒトは、下半身の筋力が落ちると、たちまち転倒しやすくなり、しかも大きなケガを負います。だからこそ、意識して筋肉の維持に務めないと、「出来の悪い足」を使いこなせなくなってしまうのです」、「高齢になってから、どうすれば筋力を落とさずにすむか?──それは、やはり「歩く」ことに尽きます。歩き続けるために、歩くのです。歩くと、足腰の筋肉だけでなく、背筋や腹筋も鍛えられます。歩くことは、最も手軽な全身筋トレなのです。 しかも、歩くと、血流がよくなり、心肺機能や代謝機能が高まります。体全体の若さを維持する効果もあるのです。 ここで、高齢者がトレーニングとして「歩く」ときの心得をいくつか紹介しておきます」、「1 「歩くスピード」にこだわらない・・・2 歩きだす前に、最低限、この「2カ所」はストレッチする・・・3 70代までは「いろいろな道」、80代は「決まった道」を歩く・・・4 雨の日は「家の中」で歩く』、1.はこれまで医者からは速足で負荷をかけるようにと言われていたので、意外だ。4.にすいても、「雨の日は」傘を差して公園を歩いている。
・『「いい靴を買う」は「いい足を買う」こと  爪先の上がった滑りにくい靴を選ぼう  高齢者にとって、「歩きやすい靴」を履くことは、若い頃以上に重要です。いい「靴」を探すことは、いい「足」を探すことといってもいいでしょう。そこで、「いい靴=歩きやすく、かつ安全な靴」を買うコツをいくつか紹介しておきます。 まずは、「爪先がいくぶん上がっている靴」をおすすめします。つまずきにくくなるうえ、歩きだしも楽だからです。 とりわけ、足が上がりにくくなっている人は、室内履きも、爪先が上がっている「ケアシューズ」を使うといいでしょう。室内履き用のスリッパは脱げやすく、またつまずきやいので、高齢になると、けっこう危険なのです。) とくに、足腰が弱っている人は、室内履きも、スリッパタイプではなく、「かかとのある靴」を履いたほうが歩きやすいはずです。 また、外履きも室内履きも、開口部分が大きく、足を入れやすいものを選ぶといいでしょう。ファスナー付きで、簡単に脱ぎ履きできる靴もおすすめです。 そして、とにかく「滑りにくい靴」を選びましょう。70歳を超えたら、たとえ孫の結婚式でも、底がつるつるの革靴を履かないことです』、「70歳を超えたら、たとえ孫の結婚式でも、底がつるつるの革靴を履かないことです」、心しておこう。
・『ウォーキングは地上よりも水中で 体温調節機能の低下防止にもなる  吉永小百合さん主演の『北の桜守』という映画があります。その作品は「認知症」をテーマのひとつとしていることから、私が「医療監修」を務めました。 そのご縁で、吉永さんとお話しする機会を得たのですが、やはり超絶、若々しい方でした。吉永さんは1945年生まれなので、今は70代後半、「80歳の壁」を目の前にしているのですが、少なくとも数千人の高齢女性を診てきた私から見ても、最も若々しい70代女性の1人でした。 吉永さんは、若い頃から、スポーツジムに通い、おもにプールで泳いできたと聞いています。バタフライもマスターされたそうです。私は、吉永さんが「水の中」に長くいたことも、若々しさの秘訣ではないかと思うのです。 今、スポーツジムの利用者データをみると、最もよく利用している層は60代、次に70代が続きます。スポーツジムは、今や高齢者向けの施設といってもいいのです。 今からジムに通われる人は、吉永さんのように、プールのあるジムを選ぶといいでしょう。今は、プールのないジムに通われている人も、可能であればプール付きの施設に移ることをおすすめします。 というと、「生来の金づちで……」とおっしゃる方もいるでしょう。しかし、私がプールのあるジムをおすすめするのは、「泳ぐ」ためではありません。水の中を「歩く」ためです。 「水中ウォーキング」は、地上を歩く以上に、すばらしい運動です。まず、水中では、浮力が働くため、自らの体重による負荷が体にかかりません。膝や腰を痛めることなく、安全に運動できるのです。高齢者には、ランニングマシンの上を歩くよりも、水中ウォーキングのほうが、はるかにおすすめです。 加えて、水の中にいると、水の冷たさが刺激となって、体は体温を維持しようとします。すると、体温調節機能の衰えを防げるうえ、新陳代謝がよくなります。 さらに、水中にいると、それだけでリラックスできるという効果もあります。 今は、いろいろなジムが、無料の体験チケットを配っています。何事も「物は試し」です。「お試し券」を利用して、まずは水を切って「歩く」快さを味わってください』、「吉永さんは、若い頃から、スポーツジムに通い、おもにプールで泳いできたと聞いています。バタフライもマスターされたそうです。私は、吉永さんが「水の中」に長くいたことも、若々しさの秘訣ではないかと思うのです」、先日、TVで「吉永さん」を観て若々しさが残っているのに驚かされた。「バタフライもマスターされた」とはさすがだ。私もしばらくご無沙汰していた区営プールにまた行ってみたいと思っている。

第三に、8月3日付け東洋経済オンライン「樋口恵子さん「89歳で乳がん全摘手術」で学んだこと 上野千鶴子さんは「転倒組に仲間入り」を報告」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/687874
・『91歳の樋口恵子さんと75歳の上野千鶴子さんによる「人生のやめどき」対談より、一体どのように老いと向き合っているか、その方法を伝授。転倒対策とは?がんになったら手術する?耳が聞こえなくなったら?手が思うように動かなくなったら? 人生100年時代に、身ひとつ軽やかに最期を迎えるための心構えを、『最期はひとり 80歳からの人生のやめどき』から一部抜粋・編集のうえ、お届けします』、興味深そうだ。
・『何でもないとところで転ぶ  樋口:上野さんのほうはご健康は問題なく? 上野:順調に加齢しています。2022年秋、初の転倒体験をしました。樋口さんは常日頃、「つまずいて転ぶのが70代、何もないところで転ぶのが80代」とおっしゃっていましたね。 樋口:そうそう。上野さんもいよいよ転倒適齢期ですね。 上野:はい、その通りです。 樋口: 75歳からですよ。 上野:コロナ禍の間中、家にいてひきこもり生活をしていましたが、久しぶりに娑婆に出た際、新幹線の駅の上りエスカーレーターでバランスを崩して転倒しました。腰を強打して腰椎圧迫骨折、人生初体験です。これをしたらまわりのおネエさまがたから、「あら、あなたも転倒組の仲間入りね」って。皆さん私も私もって、転倒組が山のようにいらっしゃいました。わたしも順調に仲間入りしています。 樋口:転倒適齢期と申し上げていますが、その年代の高齢者が自宅周辺で転倒して死亡する例は東京都監察医務院の調査から見ましても、とても多いんですよ。 上野:転倒でどうやって死ぬんですか?打ち所が悪くてとか? 樋口:そこが出発点です。上野さんは九死に一生を得たとまでは言わないけど、いいほうだったわね。 上野:腰椎は骨折いたしましたけれど、幸い頭を打たなかったので。頭を打っていたら大変だったと思います。パソコンの前には座れるので、「頭と口は大丈夫です」と皆さまにはお伝えしておりました。 それにしてもつらかったです。飲み薬が効かないので、座薬の鎮痛剤をつっこんで騙し騙し過ごしました。痛みはつらいし、気持ちは鬱陶しいし、落ち込むし。「テンション下がります」とある人にこぼしたら、「あなたは少々テンションが下がってるくらいがちょうどいい」って。) 樋口:私は16歳上野さんと違いますので、15、6年前から転倒適齢期に入っておりまして、とにかく転ばないようにする、転んでもおおごとにならないようにするということに、私など運動神経のまるでないような人ですけれど、それでも体育会系と言いましょうか、そちらのほうに切り替えております。老いも後半に入ると、転ばないことは健康にとても大切です。 上野:樋口さんのほうはいかがでしょう?ここしばらく樋口さんがお元気なさそうだと思ってましたら、乳がんの手術をなさったと伺ってびっくり。 樋口:はい。89歳のある日、もうすっかりご用済みだと思っていた左乳房にがんが見つかりました。おかげさまで年ですので、がんそのものに勢いがない。ほっておいても急に悪さをするわけではないけれども、徐々に大きくなっていってることだけは確かで、いくつかの選択肢はございましたけれども、全摘出することになりました。それが、がんで死なない一番の方法だと言われました。 手術は2022年の4月、ちょうど90歳の誕生日の半月ほど前。病気ばっかりして育ったものですから、90歳までよくぞ生きられたと感謝感激でしたが、がんのこともありましたので「90歳めでたき身にはがんも棲む」という一句を作って、今年の記念とした次第でございます』、「(樋口)89歳のある日、もうすっかりご用済みだと思っていた左乳房にがんが見つかりました・・・全摘出することになりました」。「89歳」で「乳がん」を「全摘出」とは、そんなこともあるのかと驚かされた。
・『100歳になっても「乳」も身の内  上野:90歳になっても外科的な手術ががんの標準的な治療なんですか? 樋口:私も先生に申し上げました。90ですよって。そうしたら先生からは100歳でも手術をする方はいますって。 上野:ほうっておくという選択肢もありましたか? 樋口:人によりけりのようです。でも90でもがんだけ威勢のいい人もいるかもしれない。私の場合は年齢相応に大人しいので、他の余病で死ぬ可能性も高いと言われました。がんで死なないためには全摘が一番ですが、特に75歳以上の後期高齢者の方々には、手術しようかどうかで迷ったらお考えいただきたいですね。 私もあと2、3年で死ぬんだったら、手術なんてしたくなかった。ですけれど、どうなるかわからないわけですね。そもそも90歳で手術できるかわからない。全身衰弱してますので、心臓がもつか。だから心臓の検査に一番時間をかけていただきました。全身麻酔に心臓がもちこたえるかどうかが大きなチェックポイントのようでした。ずいぶん綿密に慎重に検査をしていただき、麻酔時間が短くなるよう高齢者用に考えられた手術となりました。 上野:このお年で全身麻酔で手術なさるなんておおごとですから、気持ちも落ち込むでしょうし大変な思いをなさったでしょうね。 樋口:自分でも意外でしたが、結構動揺いたしました。皆さまにおかれましても、どんなにご用済みの器官でも体の中に備わっている限りは、その乳房ががんになりうるということですので、どうぞお大切にして時々注意を払ってくださいませ。 上野:予防できるわけではありませんけど。 樋口:命ある限り、自分で触ったり、鏡に映したりして、御身の健康状態の確認は怠らないよう。100になっても乳も身の内でございます。 樋口:最近こんな出来事がありました。長年長電話を楽しむ友人のひとりから連絡がありまして、「樋口さん悪いけど、この頃あなたの電話の声が聞き取りにくくなって、ごめん、これからは手紙を書いてくださいよ、そうしたら私も返事を出しますから」って。 そうか耳が聞こえなくなりゃ、電話をやめて手紙を書けばいいのかって思っていましたところ、翌日くらいに、これもまた別の友人から電話が入りました。大変気遣いをするお方で、忙しい樋口さんの大切な時間を取ってしまうのは悪いから、あんまり電話をかけないようにするわって常日頃言うような人なんですけど、その彼女が、「これからは月に2回くらいでいいから朝のあまり忙しくない時間帯に電話をかけていい?」とおっしゃる。 何かと思ったら、利き腕の人差し指、中指、薬指が動かなくなっちゃったそうで、どういう病気か説明を聞きましたけど、忘れました。筆忠実で有名な方だけど、彼女はもう手紙が書けないんです。それで「たまに電話かけていい?」となった。 つくづく私は、老いというのは一般化共通化しているように見えながら、老いゆく人のひとりひとりの身の上は非常に多様て?個性的だと思い至りました。ある人は手紙が書けなくなる。ある人は耳が聞こえなくなる。そういう具合に老いというのはなんと個別性があるのだろう。そうした視点も、老いのコミュニケーションに取りいれな いといけない。 結論を申しますと、私も上野千鶴子先生の軍門に降りてパソコンを教わります』、「つくづく私は、老いというのは一般化共通化しているように見えながら、老いゆく人のひとりひとりの身の上は非常に多様て?個性的だと思い至りました。ある人は手紙が書けなくなる。ある人は耳が聞こえなくなる。そういう具合に老いというのはなんと個別性があるのだろう。そうした視点も、老いのコミュニケーションに取りいれな いといけない。 結論を申しますと、私も上野千鶴子先生の軍門に降りてパソコンを教わります」、なるほど。
・『テクノロジーの勉強にやめどきはない  上野:そうおっしゃってくださってありがとうございます。手紙を書けなくなったらEメールを使えばいい。指先だけで打てますし、耳が遠くなっても字は読めます。それにパソコンは今音声出入力が可能です。これまで気丈だった方が月に2回お電話くださいよっておっしゃるなら、オンラインで顔の見える機能を使えばいい。 使える道具はどんどん使ったほうがいいと思います。テクノロジーの勉強にやめどきはございません。電話が入ってきたときに使えなかった人がいます。電気釜が入ってきたときにも使えなかった人がいるんです。 でも今は、電話を使えるのは当たり前、電気釜を使えるのも当たり前となりました。機械の内部のしくみはわからなくても、操作さえできればいい。それだけテクノロジーは進化してきました。だから高齢者の皆さんも、学んでくださいとわたしは言い続けております。 樋口:上野さんがおっしゃることに概ね反論はいたしません。要するに、技術の方法はたくさんあったほうがいいということ、それについてはなんの異論もございません』、「手紙を書けなくなったらEメールを使えばいい。指先だけで打てますし、耳が遠くなっても字は読めます。それにパソコンは今音声出入力が可能です。これまで気丈だった方が月に2回お電話くださいよっておっしゃるなら、オンラインで顔の見える機能を使えばいい。 使える道具はどんどん使ったほうがいいと思います。テクノロジーの勉強にやめどきはございません。電話が入ってきたときに使えなかった人がいます。電気釜が入ってきたときにも使えなかった人がいるんです。 でも今は、電話を使えるのは当たり前、電気釜を使えるのも当たり前となりました。機械の内部のしくみはわからなくても、操作さえできればいい。それだけテクノロジーは進化してきました。だから高齢者の皆さんも、学んでくださいとわたしは言い続けております」、さすが上野氏だけある、同感である。
タグ:(その24)(「家族と同居」より「独居老人」のほうが幸せなうえボケない…和田秀樹「老後の"住まい"の最終結論」 家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てたほうがいい、吉永小百合はなぜ若々しい?健康的に「80歳の壁」を越える“体の動かし方”の秘訣、樋口恵子さん「89歳で乳がん全摘手術」で学んだこと 上野千鶴子さんは「転倒組に仲間入り」を報告) 高齢化社会 PRESIDENT Onlineが掲載した精神科医の和田 秀樹氏による「「家族と同居」より「独居老人」のほうが幸せなうえボケない…和田秀樹「老後の"住まい"の最終結論」 家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てたほうがいい」 和田秀樹『頭がいい人、悪い人の健康法』(PHP研究所) 「高齢者の独り暮らしには、自分に居心地のいい空間をつくりあげ、近所の人と交流しながら暮らせるというメリットがある。そのうえ独り暮らしの高齢者のほうが認知症になりにくいし、進行も遅い」、とは私の常識をひっくり返す驚くべき結果だ。 「医師の“脅し”を鵜呑みにする必要はありません。そもそも薬は、体調をよくするために飲むものです。異常となった検査数値を正常に戻すために飲むものではありません」、確かにその通りだ。 「どんな薬でも、体に影響を与えるので、ある臓器の数値がよくなったからといって、健康になるとはかぎりません。検査データの異常が持つ意味を正しく知っておかないと、無用の薬を飲んでかえって健康を損なうことになりかねません。 医師は、机のオフィスに座って丸薬や健康治療について女性患者に相談します」、なるほど。 「独り暮らしだからといって孤独とはかぎりません。自分にとって居心地のいい空間をつくりあげ、近所の人と交流しながら暮らすのは、それはそれで満ち足りた毎日だといえます。 独り暮らしの高齢者のほうが認知症になりにくいし、進行も遅いのです。現代では、むしろ理想的な姿なのかもしれません。家族と暮らせない老後は可哀想という固定観念は捨てましょう。家族との同居こそ、デメリットになっている場合があるのです」、なるほど。 「“介護殺人”は、年間におよそ50件も起こっているのです。統計上、日本では殺人事件が年間1000件を下回っているので、その5パーセントは介護がきっかけになっているのです。 いまだに高齢者を施設に入れることに対して、ひどく罪悪観を持つ人がいますが、自分を責める必要はないように思います。単純なイメージでは独り暮らし=孤独で、子供や孫などの親族と離れて暮らすのは不幸に見えるかもしれませんが、同居のほうがかえって不幸だったりするわけです。 イメージではなく、数字で見て、同居と独り暮らしのどちらがいいかの判断が求められています」、なるほど。 「確率の考え方を取り入れると、ものごとは起こるときには起こるのです。リスクに対処することも必要だし、想定外のことが起こったとき、柔軟に対処することも織り込んでおくという姿勢を、「頭がいい人」に勧めたいのです」、同感である。 ダイヤモンド・オンライン 和田秀樹氏による「吉永小百合はなぜ若々しい?健康的に「80歳の壁」を越える“体の動かし方”の秘訣」 和田秀樹『80歳の壁[実践篇]』(幻冬舎) 「一人暮らしのほうが長生きなのは、「体をよく動かす」からなのです。 ここで、体を動かすことの高齢者にとってのメリット・・・1 「免疫力を高める」効果、2 「認知症を予防する」効果、3 「骨粗鬆症を予防する」効果、4 「転倒を予防する」効果、5 「睡眠の質を向上させる」効果、なるほど。 「高齢でも心肺機能は衰えない 問題は筋肉をどう維持するか」、「サルコペニア状態に陥ると、立ち上がりや歩行といった日常的な動作が難しくなります。そして、ますます歩かなくなると、筋力がさらに落ち、足が上がらなくなって、歩行時に転倒しやすくなります」、なるほど。 1.はこれまで医者からは速足で負荷をかけるようにと言われていたので、意外だ。4.にすいても、「雨の日は」傘を差して公園を歩いている。 「70歳を超えたら、たとえ孫の結婚式でも、底がつるつるの革靴を履かないことです」、心しておこう。 「吉永さんは、若い頃から、スポーツジムに通い、おもにプールで泳いできたと聞いています。バタフライもマスターされたそうです。私は、吉永さんが「水の中」に長くいたことも、若々しさの秘訣ではないかと思うのです」、先日、TVで「吉永さん」を観て若々しさが残っているのに驚かされた。「バタフライもマスターされた」とはさすがだ。私もしばらくご無沙汰していた区営プールにまた行ってみたいと思っている。 東洋経済オンライン「樋口恵子さん「89歳で乳がん全摘手術」で学んだこと 上野千鶴子さんは「転倒組に仲間入り」を報告」 『最期はひとり 80歳からの人生のやめどき』 「(樋口)89歳のある日、もうすっかりご用済みだと思っていた左乳房にがんが見つかりました・・・全摘出することになりました」。「89歳」で「乳がん」を「全摘出」とは、そんなこともあるのかと驚かされた。 「つくづく私は、老いというのは一般化共通化しているように見えながら、老いゆく人のひとりひとりの身の上は非常に多様て?個性的だと思い至りました。ある人は手紙が書けなくなる。ある人は耳が聞こえなくなる。そういう具合に老いというのはなんと個別性があるのだろう。そうした視点も、老いのコミュニケーションに取りいれな いといけない。 結論を申しますと、私も上野千鶴子先生の軍門に降りてパソコンを教わります」、なるほど。 「手紙を書けなくなったらEメールを使えばいい。指先だけで打てますし、耳が遠くなっても字は読めます。それにパソコンは今音声出入力が可能です。これまで気丈だった方が月に2回お電話くださいよっておっしゃるなら、オンラインで顔の見える機能を使えばいい。 使える道具はどんどん使ったほうがいいと思います。テクノロジーの勉強にやめどきはございません。電話が入ってきたときに使えなかった人がいます。電気釜が入ってきたときにも使えなかった人がいるんです。 でも今は、電話を使えるのは当たり前、電気釜を使えるのも当たり前となりました。機械の内部のしくみはわからなくても、操作さえできればいい。それだけテクノロジーは進化してきました。だから高齢者の皆さんも、学んでくださいとわたしは言い続けております」、さすが上野氏だけある、同感である。
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