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学術会議問題(その1)(「杉田官房副長官 和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る、日本学術会議問題は 「菅首相の任命決裁」 「甘利氏ブログ発言」で “重大局面”に、学術会議問題 菅内閣の任命拒否は「制度論」で見ればおかしい理由) [国内政治]

今日は、ホットな 学術会議問題(その1)(「杉田官房副長官 和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る、日本学術会議問題は 「菅首相の任命決裁」 「甘利氏ブログ発言」で “重大局面”に、学術会議問題 菅内閣の任命拒否は「制度論」で見ればおかしい理由)を取上げよう。

先ずは、10月4日付けAERAdot「「杉田官房副長官、和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る〈週刊朝日〉」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/wa/2020100400007.html?page=1
・『菅義偉首相が日本学術会議の推薦した委員の任命を拒否したことを受けて、学術界に激震が走った。政府からの独立を維持してきた学術界をも、菅政権は官僚と同様に支配しようと踏み込んできたからだ。いったい何が起こっているのか。元文部科学省事務次官の前川喜平氏が本誌インタビューで問題点を語った』、「前川氏」の見方とは興味深そうだ。
・『今回の問題は菅政権で起こるべくして起こったという感じですが、手を出してはいけないところに手を出してしまいました。 安倍政権は人事権によって官僚や審議会を支配してきました。その中心にいたのが菅さんです。気に入らない人間は飛ばす、気に入れば重用する。これは彼らの常とう手段なんです。 私が事務次官だったとき、文化審議会の文化功労者選考分科会の委員の候補者リストを官邸の杉田和博官房副長官のところにもっていきました。 候補者は文化人や芸術家、学者などで、政治的な意見は関係なしに彼らの実績や専門性に着目して選びます。それにもかかわらず杉田さんは「安倍政権を批判したから」として、二人の候補者を変えろと言ってきました。これは異例の事態でした。 他にも菅さんの分身とも言われる和泉洋人首相補佐官が文化審議会の委員から西村幸夫さんを外せ、と言ってきたこともありました。西村さんは日本イコモス委員長です。安倍首相の肝入りで「明治日本の産業革命遺産」が推薦され、15年に世界遺産に登録されましたが、この産業革命遺産の推薦を巡り難色を示していたのが、西村さんでした。任期が来たときに、文科省の原案では西村さんを留任させるつもりでしたが、和泉さんが「外せ」といい、外されました。 官僚についても同じようなことを繰り返してきましたよね。本来、内閣から独立している人事院を掌握し、「憲法の番人」と言われた内閣法制局も人事で思い通りにした。成功体験を積み重ねてきた。それで検察の人事にも手を出したが、これは失敗。でも、まだ諦めていないでしょうね。そしてその支配の手を学問の自由にも及ぼそうとしている』、官僚の人事はともかく、学問の世界にまで以前から手を広げていたようだ。
・『今回も官僚や審議会の人事に手をつっこむような感じでやってやろうと思ったんでしょうね。しかし、致命的なのは、日本学術会議が科学者の独立した機関だという理解がなかった点です。 憲法では「学問の自由」「思想の自由」が保障されている。国家権力が学問や思想を侵害してはならないとなっている。だから、日本学術会議の独立性は強いんです。 しかし、今回の任命の問題は、日本学術会議の独立性を脅かすことになる。日本にいる約87万人の科学者を敵に回したといっても過言ではありません。安倍さんも菅さんも法学部出身なのに、憲法を理解していないんでしょうかね。授業中、寝ていたのでしょうか。任命しないというのであれば、その理由をはっきりと説明するべきです。 日本学術会議法には「会員は(日本学術会議の)推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」とあります。「推薦に基づいて、任命する」というのは、原則的に、「推薦通りに任命する」ということを意味します。 総理大臣の任命についても、憲法に「天皇は、国会の指名に基づいて、内閣総理大臣を任命する」とありますが、天皇陛下は拒否することはできません。「推薦に基づいて~」というのは、推薦通りに任命するのが原則なんです。 1983年の国会答弁を見ても、「推薦をされたように任命する」ということを政府が認めています。ただ、100歩譲って、任命しないというのであれば、日本学術会議が推薦した以上の理由をもって、説明しないといけない。彼らは学術的な実績を理由に推薦を受けています。その実績に「論文を盗用していた」などの明らかな問題があれば、拒否する理由になるでしょう。 日本学術会議は内閣総理大臣の所轄です。菅さんには推薦を拒否する理由を説明する責任がありますが、「自分たちの意に沿わないから」という以上の理由を説明できないでしょうね。 政権にとって都合の悪い人間を排除していけば、学術会議が御用機関となります。それでは彼らの狙いは何か。それは、軍事研究でしょう』、「「推薦に基づいて、任命する」というのは、原則的に、「推薦通りに任命する」ということを意味します」、「任命しないというのであれば、日本学術会議が推薦した以上の理由をもって、説明しないといけない」、説明責任を放棄しているようだ。
・『政府は日本の軍事力強化に力を入れてきています。防衛省では15年に「安全保障技術研究推進制度」を導入しました。防衛省が提示するテーマに従って研究開発するものに、お金を提供する制度です。導入当初は3億円だった予算規模は、今では100億円にもなっています。 他方で、日本学術会議では、1950年と67年に「戦争を目的とする科学の研究には絶対従わない決意の表明」と、「軍事目的のための科学研究を行なわない声明」の二つの声明を出している。戦争に協力した反省からです。2017年にはこの二つの声明を継承することを表明しています。 このときの日本学術会議会長の大西隆さんは「自衛目的に限定するなら、軍事研究を容認していい」という考えでしたが、他の委員から反対があり、「認めるべきではない」となった。 菅政権にとっては学術会議のこういった人たちが目の上のたんこぶなんですね。最終的には日本の大学で軍事研究を進め、独自の軍事技術を持って、兵器をつくっていきたい、ひいては戦争に強い日本をつくりたいのでしょう。 学者の方々は官僚のように“大人しい羊の群れ”ではないので、一筋縄ではいかないと思います。今回任命されなかった方々は憲法学者や刑法学者、行政法学者など日本のトップクラスの人たちです しかし、今回の任命拒否は非常に怖いものでもある。1930年代に起こった滝川事件や天皇機関説事件といった学問の弾圧を思い起こさせる。大学や学術の世界を国の意向に沿ったものにしようとしている。 安倍政権では集団的自衛権や検事長の定年延長について、憲法や法の解釈を都合よく変更してきました。定年延長では法を変えようとまでした。今度は日本学術会議法まで変えようとするかもしれません。 今回の問題は、これまでの人事とは異次元の問題と見るべきだと思います』、「今回の任命拒否は非常に怖いものでもある。1930年代に起こった滝川事件や天皇機関説事件といった学問の弾圧を思い起こさせる。大学や学術の世界を国の意向に沿ったものにしようとしている・・・これまでの人事とは異次元の問題と見るべきだと思います」、説得力溢れた主張である。

次に、10月10日付けYahooニュースが掲載した元東京地検特捜部検事で郷原総合コンプライアンス法律事務所 代表弁護士の郷原信郎氏による「日本学術会議問題は、「菅首相の任命決裁」、「甘利氏ブログ発言」で、“重大局面”に」を紹介しよう。
https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/20201010-00202356/
・『10月7日にアップした【「日本学術会議任命見送り問題」と「黒川検事長定年延長問題」に共通する構図】で、「日本学術会議任命見送り問題」について、「黒川検事長定年延長問題」と対比しつつ詳述した。2つの重要な事実が報じられたことで、この問題は、重大な局面を迎えている』、「郷原氏」の見解とは興味深そうだ。
・『菅首相は、推薦者名簿を見ることなく、会員任命を決裁していた  一つは、この「任命見送り」について、【学術会議問題「会長が会いたいなら会う」 菅首相】と題する記事(朝日)で、 首相が任命を決裁したのは9月28日で、6人はその時点ですでに除外され、99人だったとも説明した。学術会議の推薦者名簿は「見ていない」としている。と報じられたことだ。 この問題が表面化した当時、菅首相は、官邸での記者団の質問に対して、立ち止まることもなく「法に基づき適切に対応してきた」と述べ、その後、内閣記者会のインタビューに対して「総合的、俯瞰的活動を確保する観点から、今回の人事も判断した」と説明していた。 もし、首相が任命を決裁した段階で、6人の学術会議の推薦者が既に除外されていたとすれば、誰がどのような理由で、或いは意図で除外したのかが問題になる。そして、6人の任命見送りの問題表面化直後に、菅首相が任命決裁の際に学術会議の推薦者名簿を見ていなのに「法に基づき適切に対応」と発言したとすると、この「適切」というのは、どういう意味だったのかが重大な問題となる。 国会閉会中審査でも、政府側は、日本学術会議会員の任命見送りについて、「憲法15条1項の規定に明らかな通り、公務員の選定・罷免権は国民固有の権利」としている。「選定・罷免権を国民に代わって行使するのが内閣の長である内閣総理大臣なので、日本学術会議の会員の任命権も、その選定・罷免権のうちの一つであり、総理大臣には、学術会議の推薦者を任命する義務はなく、一定の裁量がある」という趣旨であろう。 そうだとすると、菅首相が、学術会議の推薦者名簿を見ることなく、6名の任命見送りを決裁したことは、「任命権を適切に行使した」と言えるのだろうか。そして、任命の可否を判断すべき立場の人物に「適切に判断させた」、つまり、判断を委ねたというのであれば、6人の任命見送りが問題とされた際に、その判断が適切だったか否かを、自ら確認しなければならないのが当然である。それを行うこともなく「適切に対応」と答えたとすれば、総理大臣としての責任は免れない。 前記記事によれば、菅首相は、「(日本学術会議の)会長がお会いになりたいというのであれば、会わせて頂く」と述べたとのことだが、会長との面談以前に、まず行うべきことは、任命見送りの経過と、それを「適切」と判断した理由について、自ら、公の場で説明することである』、「任命の可否を判断すべき立場の人物に「適切に判断させた」」のは、自らの責任回避のつもりだったのかも知れないが、飛んでもない落とし穴にはまったようだ。
・『甘利氏による「中国『千人計画』」に関する日本学術会議批判  もう一つの重大な問題は、日本学術会議に関する甘利明衆議院議員のブログ発言だ。 甘利氏が、今年8月6日に、自らの公式ブログ「国会リポート」で、 日本学術会議は防衛省予算を使った研究開発には参加を禁じていますが、中国の「外国人研究者ヘッドハンティングプラン」である「千人計画」には積極的に協力しています。他国の研究者を高額な年俸(報道によれば生活費と併せ年収8,000万円!)で招聘し、研究者の経験知識を含めた研究成果を全て吐き出させるプランでその外国人研究者の本国のラボまでそっくり再現させているようです。そして研究者には千人計画への参加を厳秘にする事を条件付けています。中国はかつての、研究の「軍民共同」から現在の「軍民融合」へと関係を深化させています。つまり民間学者の研究は人民解放軍の軍事研究と一体であると云う宣言です。軍事研究には与しないという学術会議の方針は一国二制度なんでしょうか。 と述べ、それが、ツイッター等で、広く拡散された。 この「千人計画」の話がテレビのワイドショー等でも取り上げられたことに関して、BuzFeed Japnのネット記事【日本学術会議が「中国の軍事研究に参加」「千人計画に協力」は根拠不明。「反日組織」と拡散したが…】は、ファクトチェックを行った結果、学術会議側は、中国の軍事研究への協力について「そのような事業、計画などはありません」と明確に否定し、「実際の事業は覚書が結ばれて以降、行われていないのが実態」「そもそも学術会議の予算面の問題から、国際的な研究プロジェクトなどを実施することは、中国以外の国ともできていない」と説明したとしている。ファクトチェックの結果は、 つまり、軍事研究や千人計画以前に、学術会議として他国との間で「研究(計画)に協力」しているという事実がない というものだとしている。 甘利氏は、自民党税調会長であり、過去に経産大臣、経済財政担当大臣等の主要閣僚を務めた自民党の大物政治家である。ブログ発言によって、日本学術会議に関して、根拠のない非難を行ったとすれば、法的、政治的責任が問題になる』、「甘利氏」ともあろう大物が「学術会議」にケチをつけるつもりで、悪質なフェイクニュースを流したものだ。
・『甘利氏ブログ発言の法的責任をめぐる問題  法的責任に関して問題となるのは、日本学術会議に対する「名誉棄損」の成否だ。 公的機関の名誉権の有無、名誉棄損の客体になるか否かについては、これまで、主として地方自治体ついて、名誉権侵害による民事上の請求の是非に関して議論されてきた。 平成15年2月19日東京高判(判時1825号75頁)は、地方公共団体の社会的評価を保護すべき必要性があるのみならず、その合理性も認められ、名誉権の侵害を理由とする損害賠償等の請求の余地が全くないということはできない との趣旨の判示をし、地方自治体にも名誉権の侵害による損害賠償請求の余地があることを認めている。 日本学術会議は、国の機関であり、独立した民事上の請求の主体ではない。しかし、刑事上の名誉棄損罪の客体が「人の名誉」である。この場合の人とは、「自然人」「法人」「法人格の無い団体」などが含まれるとされていること(大判大正15年3月24日刑集5巻117頁)からすると、それ自体法人格はない日本学術会議も、名誉棄損罪の客体にはなり得ると考えられる。この点については、地方自治体の名誉権に関する上記東京高裁判決の「地方公共団体の社会的評価を保護すべき必要性がある」との判示を参考にすべきだろう。 もし、前述の甘利氏のブログの記述について、日本学術会議の会長名で、名誉棄損罪での告訴が行われた場合、同会議が、独立して社会的評価を保護する必要がある機関なのか否かという観点から、告訴の受理の要否が真剣に検討されることになるであろう』、「学術会議」が「名誉棄損罪で」「告訴」する余地はありそうだが、実際には波風を立てることを嫌ってしないだろう。
・『甘利氏に重大な説明責任、菅首相の説明責任にも関係  重大なことは、菅首相が、6人の会員の任命見送りについて、誰がどのように判断したのかと、甘利氏のブログ発言とが関連している可能性があることである。自民党の有力政治家である甘利氏のブログ発言が、その後、自民党内や政府内部での、日本学術会議の会員任命問題への議論に影響を与え、今回の任命見送りの背景になったとすれば、甘利氏は、日本学術会議に関するブログ発言について、一層重大な説明責任を負うことになる。 甘利氏は、2016年1月28日、週刊文春が報じたUR口利き金銭授受疑惑の責任を取って内閣府特命担当大臣(経済財政政策)を辞任し、それ以降、「睡眠障害」を理由に国会を欠席し、その後、検察の不起訴処分が確定するや、「名前も不明の弁護士の調査結果」で「違法性はないとの結論だった」としただけで、それ以上の説明責任は果たさなかった。 発足したばかりの菅政権にとって、重大な問題となっている日本学術会議問題に関する自らのブログ発言について、日本学術会議側からの告訴の有無に関わらず、今度こそ、「十分な説明責任」を果たすべきである』、同感である。

第三に、10月12日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した総務省出身で室伏政策研究室代表・政策コンサルタントの室伏謙一氏による「学術会議問題、菅内閣の任命拒否は「制度論」で見ればおかしい理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/250948
・『日本学術会議の新たな会員のうち6人について、菅内閣が任命を拒否したことを巡って大きな騒動になっている。そもそも、この問題は、任命手続が関係法令に照らして適正なものであったのか。制度論や組織の在り方、特に政府との関係性の面から見て解説してみたい』、「総務省出身」者の見解とは興味深そうだ。
・『日本学術会議を巡る騒動 関係法令に照らして適正だったか  日本学術会議の新たな会員のうち6人について、菅内閣が任命を拒否したことを巡って、与野党、メディア、言論人に一般人を巻き込んだある種の騒動になっている。しかも拒否をした理由が安保法制、政府側の用語で言えば平和安全法制に反対したからだとされており、研究者の一部のみならず、安保法制反対勢力やメディア関係者からも大きな反発が巻き起こり、官邸前などで抗議デモが行われるまでに至っている。 一方、政府というより菅内閣側は、任命拒否の理由について明確な説明を未だ行っていない(従って、安保法制に反対したから、というのは推測の域を出ないものであるということなるが…)。 この騒動、というより問題の本質は、今回の任命手続が関係法令に照らして適正なものであったのか、そして、組織の在り方、特に政府との関係性にある。 任命手続については、多くのメディアにおいてこれまで解説が行われてきているのでここでは詳細なところまで踏み込まないが、基本的な枠組みは、会員または連携会員による推薦その他の情報に基づき、候補者委員会が候補者名簿を作成、総会の承認を得て、会員の候補者を内閣総理大臣に推薦し、内閣総理大臣が任命するというもの。根拠規定は以下のとおり。 日本学術会議法(昭和23年法律第121号)(抄)(第七条 日本学術会議は、二百十人の日本学術会議会員(以下「会員」という。)をもつて、これを組織する。 2 会員は、第十七条の規定による推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する。 3~8 (略) 第十七条 日本学術会議は、規則で定めるところにより、優れた研究又は業績がある科学者のうちから会員の候補者を選考し、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に推薦するものとする。 日本学術会議会則(平成十七年日本学術会議規則第三号)(抄)(会員及び連携会員の選考の手続) 第八条 会員及び連携会員(前条第一項に基づき任命された連携会員を除く。以下この項、次項及び第四項において同じ。)は、幹事会が定めるところにより、会員及び連携会員の候補者を、別に総会が定める委員会に推薦することができる。 2 前項の委員会は、前項の推薦その他の情報に基づき、会員及び連携会員の候補者の名簿を作成し、幹事会に提出する。 3 幹事会は、前項の会員の候補者の名簿に基づき、総会の承認を得て、会員の候補者を内閣総理大臣に推薦することを会長に求めるものとする。 4 幹事会は、第二項の連携会員の候補者の名簿に基づき、連携会員の候補者を決定し、その任命を会長に求めるものとする。 5 幹事会は、前条第一項に基づき任命される連携会員の候補者を決定し、その任命を会長に求めるものとする。 6 その他選考の手続に関し必要な事項は、幹事会が定める。 日本学術会議会員候補者の内閣総理大臣への推薦手続を定める内閣府令(平成十七年内閣府令第九十三号)(抄) 日本学術会議会員候補者の内閣総理大臣への推薦は、任命を要する期日の三十日前までに、当該候補者の氏名及び当該候補者が補欠の会員候補者である場合にはその任期を記載した書類を提出することにより行うものとする』、なるほど。
・『今回の任命拒否は「手続的におかしい」  ポイントは内閣総理大臣に任命されることとされているが、その任命が学術会議から推薦されたものの事実上の追認なのか、あくまでも推薦されたものを参考にしつつあくまでも内閣総理大臣が任命するのかということであるが、これまでの説明では前者であるとされており、過去に国会でもその旨政府としての見解が示されており、これが変更されたとの説明はなされていない。 従って、今回の任命拒否は「手続的におかしい」という話になっているわけである。 では、なぜそのような手続になっているのかというと、これが学術会議の組織の在り方と密接に関係している。すなわち、日本学術会議は内閣総理大臣の所轄ではあるものの、政府から独立して職務を行うこととされており、学術会議の設置根拠である日本学術会議法第2条にもその旨規定されている。加えて言えば、法において「所管」ではなく「所轄」とされていることからもその独立性は明らかである(警察庁と国家公安委員会、都道府県公安委員会と警察本部などとの関係に類似している)。 しかし、この点が理解されていない以前に正確に知られていないため、独立性と手続の適正性の問題で議論すべきところが、「学術会議は既得権益」だの「老人の集まり」だの「機能していない」だのといった、まあありがちな、端的に言って的外れな意見が噴出してしまっているということなのだろう。 ところが、その程度の的外れな意見というか批判程度なら「分かっとらんなぁ」で済むのであろうが、言論人・知識人、メディア人、さらには政治家まで「学術会議を民営化しろ」「給与が高すぎる」「廃止しろ」などと言い出している始末である』、「日本学術会議は内閣総理大臣の所轄ではあるものの、政府から独立して職務を行うこととされており、学術会議の設置根拠である日本学術会議法第2条にもその旨規定されている。加えて言えば、法において「所管」ではなく「所轄」とされていることからもその独立性は明らかである」、「所轄」の意味が深く理解できた。「独立性と手続の適正性の問題で議論すべきところが、「学術会議は既得権益」だの「老人の集まり」だの「機能していない」だのといった、まあありがちな、端的に言って的外れな意見が噴出してしまっている」、「的外れな意見が噴出」しているのは、政府の目くらましなのかも知れない。
・『「民営化」や「廃止」の議論がおかしい理由  日本学術会議の特別の機関としての職務は、同会議ホームページによれば、「科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること」「科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること」であり、その役割は、「政府に対する政策提言」「国際的な活動」「科学者間ネットワークの構築」「科学の役割についての世論啓発」である。 従って、当然のことながら収益事業を行っているわけではないし、民間事業者などが代替できるものでもないのであるから、「民営化」などに馴染むものではないどころか、その余地がない。 「廃止」の主張に至っては、これまでの活動を評価・総括した上で不要であるか、ほかの組織等によってその機能が代替可能ということであればまだしも、ただなんとなくムカついたから、菅内閣の決定を批判したからというのであれば、話にならない。 行政組織をその程度の認識で改廃できると考えているのだとしたら、「行政組織とはなんぞや」ということについて一から勉強すべきであろうし、その程度のことも認識しない、解しない者は政治家としての資質に欠ける。少なくとも国会などにおいて政策論争をする資質を有しないとされても仕方あるまい。 さらに、加藤官房長官が記者会見において、学術会議の委員の手当てについて、令和元年度の決算ベースでは総額約4500万円と説明したことも手伝ってか、学術会議の委員は高給取りであるかのような話まで出てきている。 これも端的に言って誤りであり、根拠なき勝手なイメージである』、「収益事業を行っているわけではないし、民間事業者などが代替できるものでもないのであるから、「民営化」などに馴染むものではないどころか、その余地がない」、「民営化」とは馬鹿なことを恥ずかしげもなく主張するものだ。「加藤官房長官」の「委員の手当」の「説明」も特権的地位にあるとの印象を与えるための情報操作のようだ。
・『「既得権」などというには程遠い手当しか支給されていない  学術会議の委員は非常勤の特別職の国家公務員として扱われるが、支給される手当は非常勤の一般職の国家公務員と同じ扱いであり、勤務1日につき3万4200円を上限としてその範囲内で定められた額が支給される。 加藤官房長官の答弁にある令和元年度決算ベースの4500万円という数字を、学術会議の会員数210で割れば、1人当たり概ね年間21万円となる。旅費についても一般職の国家公務員と同様であり、会員は一般職国家公務員の俸給表の10級扱いなので、職務での移動につかえるのは普通席、エコノミークラスである(もちろん自腹で追加料金を支払って利用することはできるが、あくまでも自腹である)。 これでも「高いだ」「もらいすぎだ」と言われるのであれば、もう話にならないが、「既得権」などというには程遠い手当しか支給されていないということは誰の目にも明らかであろう。 今般の学術会議の委員の任命を巡る議論は、無用に拡散させるようなことをせず、また論点をすり替えるような姑息なこともせず、制度論を踏まえた冷静な議論が望まれる。 (ちなみに、日本学術会議は、中央省庁等改革前は旧総理府の特別の機関であり、省庁再編後は一時期総務省の特別の機関でもあった。つまり、その事務局は内閣府・総務省の旧総理府・総務庁系のポストであり、人事ローテーションにも組み込まれている。筆者が役人を辞めていなければ、今ごろ騒動に巻き込まれていた可能性もゼロではないので、対岸の火事、他人事〈ひとごと〉を決め込めるような心理にはなれないのである…)』、確かに「「既得権」などというには程遠い手当しか支給されていない」、マスコミも菅政権の「論点をすり替え」の情報操作に惑わされずに、「制度論を踏まえた冷静な議論」をすべきだ。「室伏氏」が「役人を辞めていなければ、今ごろ騒動に巻き込まれていた可能性もゼロではない」、この問題に詳しい理由も納得できた。
タグ:yahooニュース 郷原信郎 ダイヤモンド・オンライン AERAdot 室伏謙一 学術会議問題 (その1)(「杉田官房副長官 和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る、日本学術会議問題は 「菅首相の任命決裁」 「甘利氏ブログ発言」で “重大局面”に、学術会議問題 菅内閣の任命拒否は「制度論」で見ればおかしい理由) 「「杉田官房副長官、和泉補佐官に政権批判した学者を外せと言われた」学術会議問題を前川喜平氏語る〈週刊朝日〉」 手を出してはいけないところに手を出してしまいました 「推薦に基づいて、任命する」というのは、原則的に、「推薦通りに任命する」ということを意味します 任命しないというのであれば、日本学術会議が推薦した以上の理由をもって、説明しないといけない 今回の任命拒否は非常に怖いものでもある。1930年代に起こった滝川事件や天皇機関説事件といった学問の弾圧を思い起こさせる。大学や学術の世界を国の意向に沿ったものにしようとしている これまでの人事とは異次元の問題と見るべき 「日本学術会議問題は、「菅首相の任命決裁」、「甘利氏ブログ発言」で、“重大局面”に」 「任命の可否を判断すべき立場の人物に「適切に判断させた」」のは、自らの責任回避のつもりだったのかも知れないが、飛んでもない落とし穴にはまったようだ 甘利氏による「中国『千人計画』」に関する日本学術会議批判 「甘利氏」ともあろう大物が「学術会議」にケチをつけるつもりで、悪質なフェイクニュースを流したものだ 甘利氏ブログ発言の法的責任をめぐる問題 甘利氏に重大な説明責任、菅首相の説明責任にも関係 自らのブログ発言について、日本学術会議側からの告訴の有無に関わらず、今度こそ、「十分な説明責任」を果たすべきである 「学術会議問題、菅内閣の任命拒否は「制度論」で見ればおかしい理由」 日本学術会議を巡る騒動 関係法令に照らして適正だったか 今回の任命拒否は「手続的におかしい」 内閣総理大臣に任命されることとされているが、その任命が学術会議から推薦されたものの事実上の追認 日本学術会議は内閣総理大臣の所轄ではあるものの、政府から独立して職務を行うこととされており、学術会議の設置根拠である日本学術会議法第2条にもその旨規定されている。加えて言えば、法において「所管」ではなく「所轄」とされていることからもその独立性は明らかである 独立性と手続の適正性の問題で議論すべきところが、「学術会議は既得権益」だの「老人の集まり」だの「機能していない」だのといった、まあありがちな、端的に言って的外れな意見が噴出してしまっている 民営化」や「廃止」の議論がおかしい理由 収益事業を行っているわけではないし、民間事業者などが代替できるものでもないのであるから、「民営化」などに馴染むものではないどころか、その余地がない 「加藤官房長官」の「委員の手当」の「説明」も特権的地位にあるとの印象を与えるためのようだ 「既得権」などというには程遠い手当しか支給されていない マスコミも菅政権の「論点をすり替え」の情報操作に惑わされずに、「制度論を踏まえた冷静な議論」をすべきだ
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