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心理学(その4)(「悪夢をよくみる人」に知ってもらいたい"夢"の話 なぜ夢を白黒でみる人とカラーの人がいるのか、【悪夢】頻繁に見る人に潜む病と「脳のカラクリ」 怖い夢には「抗ストレス作用」があるという説も、【寝ぼけ】「睡眠時の奇声」男性に多い病気の正体 自覚少なく、家族が気づいて病気がわかる例も) [生活]

心理学については、2022年6月20日に取上げた。今日は、(その4)(「悪夢をよくみる人」に知ってもらいたい"夢"の話 なぜ夢を白黒でみる人とカラーの人がいるのか、【悪夢】頻繁に見る人に潜む病と「脳のカラクリ」 怖い夢には「抗ストレス作用」があるという説も、【寝ぼけ】「睡眠時の奇声」男性に多い病気の正体 自覚少なく、家族が気づいて病気がわかる例も)である。

先ずは、本年2月24日付け東洋経済オンラインが掲載した東洋大学社会学部社会心理学科教授の松田 英子氏による「「悪夢をよくみる人」に知ってもらいたい"夢"の話 なぜ夢を白黒でみる人とカラーの人がいるのか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/654338
・『人は一生のうちに6年から7年半もの時間、夢をみているといいます。そして、「みる夢の内容によって、または夢をよくみるかどうかによって、その人の性格や年代がわかる」というのは、夢と睡眠の専門家・松田英子氏です。松田氏の新著『1万人の夢を分析した研究者が教える今すぐ眠りたくなる夢の話』より、その不思議なメカニズムについてお届けします。 私たちは通常、起きたあとには夢と現実を区別できますが、夢の中では夢を現実だと思っています。これは、夢をみている間は(脳の中で認知機能を担っている)前頭前野が不活発で、現実との違いを認識できないためです。みなさんにも「夢でよかった~」、あるいは「夢で残念……」という体験があるかもしれませんね。 夢は私たちの記憶の連続性も示しています。 目覚めているときに入力され、処理した情報を記憶し、整理したのが夢なので、覚醒中と睡眠時の思考には連続性があります。記憶が連続していることが、私が「私」であることを信じられる前提であり、私たちが生まれてから現在までの歴史を示しています。 つまり、年代による差や成長にともなう変化など、夢は生涯発達やパーソナリティ(性格)の差をはじめとした個人差を反映するからおもしろいのです。その一部を少しご紹介しましょう』、「人は一生のうちに6年から7年半もの時間、夢をみている」、「夢をみている」「時間」がそんなに長いとは初めて知った。
・『「夢が記憶に残りやすいか」で性格がわかる  その日の睡眠時間にもよりますが、人は毎晩3つから5つくらいの夢をみています。「年に1回夢をみるかどうか」という人も、実は寝ている間に何回も夢をみているのですが、朝起きたときに記憶に残っていないだけです。 ただ、夢を覚えているかどうかには、大きな個人差があります。夢をみる頻度が少ない人、つまり夢が記憶に残りにくい人を、専門的には「低想起者(ていそうきしゃ)」といいます。低想起者の性格的特性としては、情緒が安定していて、のんびり、穏やか、現実的で、ストレスにも柔軟に対処できる傾向があります。 反対に夢が記憶に残りやすい人は、ひと晩にみた夢を2つも3つも覚えていることがあります。夢をよく覚えている人は「高想起者(こうそうきしゃ)」といい、平均的には心配性で不安傾向の高い人です。これは、さまざまなことが気になり、夢の中でもなんとか準備しようとしているのではないかと推測します。夢の中でも準備が終わっていない、時間が間に合わない、何度も何度も繰り返して焦る、などがよく報告される内容です。 このように夢が記憶に残りやすいかどうかをパーソナリティと結びつけたのは、私が学部から大学院時代にかけて実施した、心理検査を用いた調査と睡眠実験によります。 正確に言えば、普段から夢をよく覚えている5人(高想起群)と、普段の生活でほとんど夢を覚えていない5人(低想起群)を抽出して、「毎晩夢をみているのは間違いないし、実験室でレム睡眠のときに起こせばどちらも夢の内容を報告できるのに、何が違うのだろう?」という発想から比較をおこないました。 なお、被検者のもともとの性格については、心理検査で確認しています。実際どちらのグループも、レム睡眠の時間には統計的に有意な差はなく、いずれのグループも夢を報告できたのですが、違いは「レム密度」でした。 つまり高想起者は低想起者よりレム睡眠の時間当たりにおける眼球運動の数が多かったのです。そして夢の内容の不安度が高かったのです。これは脳の活動レベル(覚醒水準)を反映していると考えています。 その当時は、高想起者は不安を引き起こしやすい性格特性があることがわかり、夢に現れた不安度に着目していましたが、いまは夢の鮮明さなども関係していると思われます。鮮明だから覚えているのか、情動的であるから覚えているのかは不明ですが、おそらくそのどちらでもあると考えます』、「普段から夢をよく覚えている5人(高想起群)と、普段の生活でほとんど夢を覚えていない5人(低想起群)・・・高想起者は低想起者よりレム睡眠の時間当たりにおける眼球運動の数が多かったのです。そして夢の内容の不安度が高かった」、なるほど。
・『夢が白黒かカラーか、年代によって違う  みなさんの夢には色がついていますか?それとも白黒でしょうか? 個人差は大きいのですが、白黒の夢をみるのは年配者に多く、若者にそのことを伝えるとみなさん驚きます。大学生では「夢は白黒です」という人はかなり少数派に入ります。) かつては「色つきの夢をみる人は脳に障害がある」「色のついた夢をみる人は知能が高い」などの俗説があったようですが、それは調べた時代によるものと考えられます。 日本でいつもカラーの夢をみる人は、1993年には約20%でした。2009年には20代ではカラーの夢は50%以上、60代以上では10%以上という調査報告があります。 夢が色つきか白黒かを決めるのは、加齢という発達的要因と、白黒テレビからカラーテレビへの変化という社会文化的要因が関連しているのではないかと考え、日本とドイツの研究者が実証研究を進めています。 一般的には、年齢を重ねると夢は鮮明度が淡くなり、画像処理でいえば少し画質を落とした感じになるようです』、「日本でいつもカラーの夢をみる人は、1993年には約20%でした。2009年には20代ではカラーの夢は50%以上、60代以上では10%以上という調査報告があります・・・夢が色つきか白黒かを決めるのは、加齢という発達的要因と、白黒テレビからカラーテレビへの変化という社会文化的要因が関連しているのではないか」、なるほど。
・『悪夢をポジティブに変容できる「明晰夢」  夢は睡眠中、自動的に起こる情報処理過程なので、基本的に自分の意識でコントロールできるようになっていません。もし、ある程度自分の意志で夢の内容をコントロールできるとしたら、眠りの時間はとても楽しくなるはずです。夢はもともと覚えるようにはできていないし、いやな夢ほど覚えていることが多いです。 この状況で思いどおりの夢をみるというのは困難なことですが、それでも「夢はどこまでコントロールできるか」をテーマに、生理心理学的視点からその存在証明に取り組んだ成果が「明晰夢」です。 明晰夢とは、「自分がいま夢をみていると自覚する夢」のことです。夢と現実の違いに気づくことをきっかけに、「夢をみている最中」だと自覚して、そのまま夢をみ続けることができる人もいれば、静かに、映画のように第三者的視点でみている人もいます。 さらに、夢の中に登場する自分の動きをコントロールすることができる人もいます。あたかも映画のディレクターのように、「夢なのだから……」とものを自由に取り出して事態の解決に役立てたり、自分が満足を得るような夢の結末になるように、途中から、あるいは最初から何度もやり直したりすることができる人もいます。 さらに夢の中でのひらめきを夢の中で記録することができるという人もいます。かつてスティーブン・ラバージらが著した『明晰夢の世界を探る』では、「人生は夢である。(夢は)生きるためのリハーサルである」というようなことが述べられていて納得します。 また、現代において明晰夢は、悪夢をみる患者の夢をポジティブに変容させるための支援法としても使用されているのです。) かつては「色つきの夢をみる人は脳に障害がある」「色のついた夢をみる人は知能が高い」などの俗説があったようですが、それは調べた時代によるものと考えられます。 日本でいつもカラーの夢をみる人は、1993年には約20%でした。2009年には20代ではカラーの夢は50%以上、60代以上では10%以上という調査報告があります。 夢が色つきか白黒かを決めるのは、加齢という発達的要因と、白黒テレビからカラーテレビへの変化という社会文化的要因が関連しているのではないかと考え、日本とドイツの研究者が実証研究を進めています。 一般的には、年齢を重ねると夢は鮮明度が淡くなり、画像処理でいえば少し画質を落とした感じになるようです』、「明晰夢とは、「自分がいま夢をみていると自覚する夢」のことです。夢と現実の違いに気づくことをきっかけに、「夢をみている最中」だと自覚して、そのまま夢をみ続けることができる人もいれば、静かに、映画のように第三者的視点でみている人もいます。 さらに、夢の中に登場する自分の動きをコントロールすることができる人もいます。あたかも映画のディレクターのように、「夢なのだから……」とものを自由に取り出して事態の解決に役立てたり、自分が満足を得るような夢の結末になるように、途中から、あるいは最初から何度もやり直したりすることができる人もいます。 さらに夢の中でのひらめきを夢の中で記録することができるという人もいます・・・日本でいつもカラーの夢をみる人は、1993年には約20%でした。2009年には20代ではカラーの夢は50%以上、60代以上では10%以上という調査報告があります。 夢が色つきか白黒かを決めるのは、加齢という発達的要因と、白黒テレビからカラーテレビへの変化という社会文化的要因が関連しているのではないか」、なるほど。
・『悪夢をポジティブに変容できる「明晰夢」  夢は睡眠中、自動的に起こる情報処理過程なので、基本的に自分の意識でコントロールできるようになっていません。もし、ある程度自分の意志で夢の内容をコントロールできるとしたら、眠りの時間はとても楽しくなるはずです。夢はもともと覚えるようにはできていないし、いやな夢ほど覚えていることが多いです。 この状況で思いどおりの夢をみるというのは困難なことですが、それでも「夢はどこまでコントロールできるか」をテーマに、生理心理学的視点からその存在証明に取り組んだ成果が「明晰夢」です。 明晰夢とは、「自分がいま夢をみていると自覚する夢」のことです。夢と現実の違いに気づくことをきっかけに、「夢をみている最中」だと自覚して、そのまま夢をみ続けることができる人もいれば、静かに、映画のように第三者的視点でみている人もいます。 さらに、夢の中に登場する自分の動きをコントロールすることができる人もいます。あたかも映画のディレクターのように、「夢なのだから……」とものを自由に取り出して事態の解決に役立てたり、自分が満足を得るような夢の結末になるように、途中から、あるいは最初から何度もやり直したりすることができる人もいます。 さらに夢の中でのひらめきを夢の中で記録することができるという人もいます。かつてスティーブン・ラバージらが著した『明晰夢の世界を探る』では、「人生は夢である。(夢は)生きるためのリハーサルである」というようなことが述べられていて納得します。 また、現代において明晰夢は、悪夢をみる患者の夢をポジティブに変容させるための支援法としても使用されているのです』、鮮明な夢をみているとされるレム睡眠の時間帯は、実は胎児からも観察されています。胎児のレム睡眠はたいへん長く、たっぷりある睡眠時間のうちレム睡眠とノンレム睡眠が半々で、生まれる直前が最長の時間です。 とはいえ、その夢はいわゆるわれわれがみる夢とは異なるのではないかと推測する研究者もいます。生まれたばかりの新生児は、まさに生きるために眠るといってよいと思いますが、一日に占める睡眠時間も16時間から20時間と長く、睡眠のサイクルは同じくレム睡眠が50%、ノンレム睡眠が50%です。 成長とともに睡眠時間は短縮し、レム睡眠とノンレム睡眠の割合も変化します。その後、成年期以降から老年期まで、レム睡眠が約20%、ノンレム睡眠が約80%で維持されていきます。 乳児から幼児までの間に脳の神経基盤(ニューロン間の回路[シナプス])を整えることは生存のために重要で、この時期に比較的量が多いレム睡眠は、これらシナプスの形成に重要な役割を果たすと考えられています。 この時期にみる夢を、夢と認識して語りはじめるまでに、少なくとも生後2~3年はかかるようです』、「現代において明晰夢は、悪夢をみる患者の夢をポジティブに変容させるための支援法としても使用されているのです・・・成長とともに睡眠時間は短縮し、レム睡眠とノンレム睡眠の割合も変化します。その後、成年期以降から老年期まで、レム睡眠が約20%、ノンレム睡眠が約80%で維持されていきます」、なるほど。
・『人生のうち6年から7年半も夢をみている  夢と認知発達研究の先駆者である心理学者デイヴィッド・フォルケスは、幼児と児童を中心に夢の認識について調査しました。 その結果、幼児期中盤の3~4歳で夢の報告があるのは約15%で、日常生活のワンシーンや何かを観察する受け身的な夢だそうです。まるでテレビか何かを視聴しているような感じで、きっとこの頃の夢は自分の外からやってくるものなのでしょうね。 幼児期後半の4~5歳では約30%で、友だちと遊ぶなど社会性が夢に現れてきます。生活空間の広がりが関連してくる時期であり、小学校に上がる7~8歳では、夢の主人公が自分で、夢は自分の内部から発生するものとわかりはじめるようです。これは自分の記憶を客観的に判断するメタ記憶が小学校の低学年から育ちはじめ、自分の記憶と夢の内容をセルフモニタリング(自己監視)できるように成長したということを意味しています。 ところが成年期をピークとして、加齢とともにゆるやかに夢の想起頻度は低下していきます。 また、小さい頃は悪夢を覚えていることが多いこともわかっています。これは自分を取り巻く世界のさまざまなことに自分の力で対処することが難しいためと考えます。 年齢によっても異なりますが、レム睡眠の時間は平均で全睡眠時間の20~25%です。日本人の平均年齢から試算して人生の時間を90年とすると、睡眠の時間は30年、そして夢みる時間は6年から7年半となります。 普段夢を覚えていない方はとくにビックリされることでしょう』、「レム睡眠の時間は平均で全睡眠時間の20~25%です。日本人の平均年齢から試算して人生の時間を90年とすると、睡眠の時間は30年、そして夢みる時間は6年から7年半となります」、意外に長いことに驚かされた。

次に、3月25日付け東洋経済オンラインが掲載した東洋経済オンライン医療取材チームによる「【悪夢】頻繁に見る人に潜む病と「脳のカラクリ」 怖い夢には「抗ストレス作用」があるという説も」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/654338
・『「受験で失敗する夢を見る」「何かに追いかけられる夢を見る」――。このような悪夢にうなされて、ハッと目が覚めた。そんな経験をしたことがある人も多いのではないのだろうか。運動などで睡眠の改善を図っても、悪夢を繰り返し見る場合は、もしかしたら重大な病気が潜んでいるかもしれない。 精神科医で、早稲田大学睡眠研究所所長の西多昌規さんに、悪夢を見るメカニズム、悪夢を見ることで考えられる疾患について話を聞いた。 人はなぜ悪夢を見るのか。それを知るためには、まずは睡眠の仕組みを理解する必要がある』、興味深そうだ。
・『睡眠の仕組みについて  私たちが眠りについて目が覚めるまでの間には、レム睡眠と、ノンレム睡眠という2種類の睡眠状態が繰り返されている。 レム睡眠は、眼球がキョロキョロと動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement)の頭文字から名づけられている。この間、体は休んでいるものの、脳は活動している。 一方、ノンレム睡眠はレム睡眠の逆で、体だけでなく脳も休息している。ノンレムはさらに「まどろみ期(ごく浅い睡眠)」「軽睡眠期(寝ていても、何かの音に気づいて起きることがある)」「深睡眠期(ちょっとやそっとでは寝覚めない)」の3つに分類される。 つまり、〈ノンレム睡眠(まどろみ期→軽睡眠期→深睡眠期)→レム睡眠〉が、1晩で4~5回繰り返され、夜明けになるにしたがってレム睡眠の持続時間が長くなる』、「レム睡眠は、眼球がキョロキョロと動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement)の頭文字から名づけられている。この間、体は休んでいるものの、脳は活動している。 一方、ノンレム睡眠はレム睡眠の逆で、体だけでなく脳も休息している・・・ノンレム睡眠(まどろみ期→軽睡眠期→深睡眠期)→レム睡眠〉が、1晩で4~5回繰り返され、夜明けになるにしたがってレム睡眠の持続時間が長くなる』、なるほど。
・『睡眠の経過とノンレム睡眠・レム睡眠  睡眠の経過とノンレム睡眠・レム睡眠(西多さんの提供資料を編集部で改編) はリンク先参照) 悪夢をあまり見ない人もいれば、子どもの頃から悪夢を見る人もあり、個人差がある。 では、なぜ悪夢を見るのか。それは、扁桃体と呼ばれる、恐怖心や不快感といった感情に深く関わっている脳の部位が、レム睡眠中に過活動になっているためだとされる。 これは過去のトラウマ経験を持つ人や、ストレスに晒されている人に見られる傾向だ。) 悪夢は過去の経験を反映している。上司や学校の先生に怒られたなど、ショックな出来事があれば、その日に怒られる夢を見る場合もあるし、受験に落ちたなど、若いころに経験したことが悪夢として現れる場合もある。 「日本は受験に対するプレッシャーが強く、 受験に間に合わなかったとか、不合格だったなど、大人になってからも試験に関係する悪夢が多いですね」(西多さん) ちなみに、4~5歳まではまだ人生経験が少ないため、夢の中身はシンプルで、悪夢もあまり見ることはない。悪夢を含めさまざまな夢を見るようになるのは、思春期で多感な年ごろになってからだそうだ。 また、睡眠時間が長いロングスリーパー気味の人や、昼間に寝て夜に活動する夜型の人のほうが、悪夢の発生率が高くなっている可能性もあるという。 「精神的に不調になると、睡眠時間が長くなる人もいます。この傾向は、一部の抑うつ状態の人にも見られます。睡眠時間が長くなると、睡眠の後半に出現しやすいレム睡眠の時間も長くなりがちです。昼まで寝ていると、レム睡眠が出現しやすくなります。起きがけに見る悪夢のため、その内容を覚えていることが多いです 」(西多さん)』、「なぜ悪夢を見るのか。それは、扁桃体と呼ばれる、恐怖心や不快感といった感情に深く関わっている脳の部位が、レム睡眠中に過活動になっているためだとされる・・・睡眠時間が長くなると、睡眠の後半に出現しやすいレム睡眠の時間も長くなりがちです。昼まで寝ていると、レム睡眠が出現しやすくなります。起きがけに見る悪夢のため、その内容を覚えていることが多いです」、「昼まで寝ていると・・・起きがけに見る悪夢のため、その内容を覚えていることが多いです」、とは面白い指摘だ。
・『悪夢=悪、とは限らない  悪夢は良くないものというイメージがあるが、一説には悪夢にはストレスを軽減させる抗ストレス作用があると言われる。したがって必ずしも“悪夢=悪”ではない。 だが、毎朝悪夢にうなされて起きるのは、大変つらい。悪夢を見ないようにすることはできるのだろうか。 たとえば適度な運動や、人との交流といった日中のストレス対策は、睡眠の質を改善し、悪夢の減少につながることがある。 西多さんによると、「悪夢を見ることが多いから」という理由で受診をする人はほぼいないという。ただし、悪夢を見ることで日中の仕事のパフォーマンスに影響が出たり、悪夢を見た本人が精神的なストレスを抱えていたりする場合は要注意だ。 「悪夢によって睡眠がとれなくなる、質が悪くなり、日中の生活に支障が生じているようであれば、脳の病気の可能性もあります。医療機関を受診してもいいでしょう」と西多さんは話す。 実は、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人は、悪夢を頻繁に見る傾向にある。 PTSDとはなにかしらのトラウマ体験があり、時間が経ってもフラッシュバックする精神疾患だ。震災で被災した経験や、交通事故を目撃してショックを受けたことで症状が出現する。またパワハラやいじめによって生じる複雑性PTSDもある。 患者の中には、トラウマ体験から外に出るのが怖くなって外出を避けるようになったり、否定的な感情が強くなって人付き合いができなくなったり、といった症状が見られる。さらには、うつ病を併発する患者もいる。 西多さんは外来を受診する患者の中で、繰り返し見る悪夢に加えて日中のフラッシュバックなどを伴っている場合は、PTSDを疑うという』、「悪夢にはストレスを軽減させる抗ストレス作用があると言われる。したがって必ずしも“悪夢=悪”ではない・・・適度な運動や、人との交流といった日中のストレス対策は、睡眠の質を改善し、悪夢の減少につながることがある・・・PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人は、悪夢を頻繁に見る傾向にある」、なるほど。

第三に、3月27日付け東洋経済オンラインが掲載した東洋経済オンライン医療取材チーム による「【寝ぼけ】「睡眠時の奇声」男性に多い病気の正体 自覚少なく、家族が気づいて病気がわかる例も」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/659466
・『睡眠中に大声を発する、隣で寝ている家族に暴力を振るう。70代以上の高齢男性で問題となっているのが「レム睡眠行動障害」だ。睡眠中の身体的な行動には、寝ぼけたまま歩き回る「夢遊病」もあるが、レム睡眠行動障害とは別物だという。 なぜ寝ているにもかかわらずこうした行動をとってしまうのか。精神科医で、早稲田大学睡眠研究所所長の西多昌規さんに話を聞いた。 睡眠時の病気と聞くと、睡眠中に何度も呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」が思い浮かぶかもしれない。睡眠時無呼吸症候群と同じく、男性の患者が多い病気で、とくに70代の高齢者で問題となっているのが、レム睡眠行動障害だ』、「男性の患者が多い病気で、とくに70代の高齢者で問題となっているのが、レム睡眠行動障害だ」、興味深そうだ。
・『「レム睡眠行動障害」とは?  奇声をあげるほか、隣に寝ている人を殴る、蹴るといった暴力的な行動が見られるケースもある。一緒に寝ている妻が被害に遭うため、本人だけでなく家族も身の危険を感じる病気だ。 なぜそのような行動を起こしてしまうのか。それは名前の通り、レム睡眠が関係している。 人は寝ている間に、レム睡眠(脳が活動している状態)と、ノンレム睡眠(脳が休息している状態)の2種類の睡眠状態が繰り返されている。 本来、レム睡眠中の体は休息していて、眼筋や胸部の筋肉といった最低限の筋肉しか動いていない。ところがレム睡眠行動障害の患者の場合は、レム睡眠中も体が動いてしまう。 脳と筋肉をつなぐ神経が異常をきたしていることで、体が動いてしまうのだ。 70代の高齢男性は、人生の大半を仕事に費やしている人が多い。そのため「夢の内容は、部下を怒っているなど、仕事がらみのケースが多い」(西多さん) という。) レム睡眠行動障害の患者は、奇声をあげるなどの寝ているときの行動を覚えていない場合もあるが、「そういったこともあったかもしれない」といったあやふやながら記憶が残っている場合がほとんどだという。 だが、それが病気であるという危機感はほとんどない。むしろレム睡眠行動障害が発覚するのは、一緒に暮らす家族が夜中の異常行動に気づくパターンが多い。 さらには、単身で住む高齢者では、下の階の住人から苦情がきたことで病気が発覚することもあり、高齢者施設に入居しているのであれば、職員が気づく場合も少なくない』、「レム睡眠行動障害の患者の場合は、レム睡眠中も体が動いてしまう。 脳と筋肉をつなぐ神経が異常をきたしていることで、体が動いてしまうのだ。 70代の高齢男性は、人生の大半を仕事に費やしている人が多い。そのため「夢の内容は、部下を怒っているなど、仕事がらみのケースが多い」(西多さん) という」、タチが悪い症状だ。
・『「夢遊病」との違いは?  レム睡眠行動障害による異常行動は、レム睡眠が出現しやすい睡眠後半(夜中から明け方)によく見られるが、高齢者は早寝早起きのため、夜中の早い時間帯に表れることもある。睡眠不足など睡眠の質が関係する場合もあるが、昼間に見られることはほぼないそうだ。 またレム睡眠行動障害の症状は、毎日出るというわけでもない。日によって出ない日もある。 なぜ出る日・出ない日があるかは、原因は解明されておらず、その出現頻度も個人差がある。 “寝ている間に体が動く”と聞くと、「夢遊病」を思い浮かべる人もいるかもしれない。だが、夢遊病とレム睡眠行動障害は別物だ。 夢遊病は子どもに多い睡眠時の行動障害だ。脳の一部分が未熟なため、夜に大声で泣く、ベッド付近をうろうろするといった行動をとり、成長するとたいていの場合は症状が消える。 「夢遊病は、夢で遊んでいるようなイメージですが、レム睡眠行動障害は夢の中でどなりつけているような状態で、ほとんどの患者さんは楽しそうではありません」(西多さん) 実はレム睡眠行動障害は、手足が震えたり、筋肉がこわばる「パーキンソン病」や、幻視が繰り返されたり、会話が理解できなくなる「レビー小体型認知症」といった神経系の病気の初期の症状の可能性がある。 パーキンソン病やレビー小体型認知症は、ノンレム睡眠とレム睡眠の切り替えをつかさどる脳部位に異常が生じることで発症する。その初期症状としてレム睡眠行動障害が表れていると考えられているのだ。 パーキンソン病は日本では約1000人に1~1.5人いるとされ(難病情報センター)、レビー小体型認知症は推定90万人以上の患者がいる(小阪憲司監修『レビー小体型認知症がよくわかる本』)。 「患者さんがレム睡眠行動障害を疑って病院を受診する場合は、最初に精神科や心療内科を訪れるケースが多いのですが、原因となる神経の病気がある場合もあるので、まずはMRI(磁気共鳴断層撮影)などがある大きな病院で脳の検査を受けてほしい。その後に脳神経内科や精神科のクリニックなどで診てもらったほうがよいでしょう 」(西多さん)) 現代の医療では、パーキンソン病やレビー小体型認知症は、進行を抑えることしかできない。 ただ、レム睡眠行動障害は、薬物治療で症状を改善することができる。抗てんかん薬のクロナゼパム(リボトリール、ランドセン)という昔から処方されている薬が使われており、最近では漢方薬などの選択肢も増えている。 日中の運動で睡眠の質を改善することで、寝ている間の異常行動を抑えられるのでは、という考えを持つ人もいるかもしれないが、「レム睡眠行動障害そのものは、生活習慣で改善できる次元をすでに超えており、治療の必要があります」と西多さんは警鐘を鳴らす』、「夢遊病とレム睡眠行動障害は別物だ。 夢遊病は子どもに多い睡眠時の行動障害だ。脳の一部分が未熟なため、夜に大声で泣く、ベッド付近をうろうろするといった行動をとり、成長するとたいていの場合は症状が消える。 「夢遊病は、夢で遊んでいるようなイメージですが、レム睡眠行動障害は夢の中でどなりつけているような状態で、ほとんどの患者さんは楽しそうではありません」(西多さん) 実はレム睡眠行動障害は、手足が震えたり、筋肉がこわばる「パーキンソン病」や、幻視が繰り返されたり、会話が理解できなくなる「レビー小体型認知症」といった神経系の病気の初期の症状の可能性がある・・・レム睡眠行動障害は、薬物治療で症状を改善することができる。抗てんかん薬のクロナゼパム(リボトリール、ランドセン)という昔から処方されている薬が使われており、最近では漢方薬などの選択肢も増えている」、なるほど。
・『寝室に危険なものを置かない  では、家での対策はどうしたらいいか。 家族が患者本人と一緒に寝ている場合は、家族が危険な目に遭う恐れもある。極端な話かもしれないが、例えば野球選手ならバットなど、普段使い慣れている仕事道具を寝室に置いてあれば、振り回してしまう可能性もまったくないわけではない。 西多さんも「寝室に危険なものを置かないことはもちろんですが、寝ている間に動く場合は治療の必要があるため、すぐに病院にいきましょう」と話す。 もしも家族や周りで、睡眠中に奇声をあげる、暴力的な行動をとる、といった症状が見られる人がいたら、すぐに医療機関を受診したほうがよいだろう』、「寝室に危険なものを置かないことはもちろんですが、寝ている間に動く場合は治療の必要があるため、すぐに病院にいきましょう」、暴力的といのは困ったことだ。放置せず、医療機関の診断を受けるべきだろう。
タグ:「普段から夢をよく覚えている5人(高想起群)と、普段の生活でほとんど夢を覚えていない5人(低想起群)・・・高想起者は低想起者よりレム睡眠の時間当たりにおける眼球運動の数が多かったのです。そして夢の内容の不安度が高かった」、なるほど。 「男性の患者が多い病気で、とくに70代の高齢者で問題となっているのが、レム睡眠行動障害だ」、興味深そうだ。 東洋経済オンライン医療取材チーム による「【寝ぼけ】「睡眠時の奇声」男性に多い病気の正体 自覚少なく、家族が気づいて病気がわかる例も」 実はレム睡眠行動障害は、手足が震えたり、筋肉がこわばる「パーキンソン病」や、幻視が繰り返されたり、会話が理解できなくなる「レビー小体型認知症」といった神経系の病気の初期の症状の可能性がある・・・レム睡眠行動障害は、薬物治療で症状を改善することができる。抗てんかん薬のクロナゼパム(リボトリール、ランドセン)という昔から処方されている薬が使われており、最近では漢方薬などの選択肢も増えている」、なるほど。 「寝室に危険なものを置かないことはもちろんですが、寝ている間に動く場合は治療の必要があるため、すぐに病院にいきましょう」、暴力的といのは困ったことだ。放置せず、医療機関の診断を受けるべきだろう。 「夢遊病とレム睡眠行動障害は別物だ。 夢遊病は子どもに多い睡眠時の行動障害だ。脳の一部分が未熟なため、夜に大声で泣く、ベッド付近をうろうろするといった行動をとり、成長するとたいていの場合は症状が消える。 「夢遊病は、夢で遊んでいるようなイメージですが、レム睡眠行動障害は夢の中でどなりつけているような状態で、ほとんどの患者さんは楽しそうではありません」(西多さん) 「レム睡眠行動障害の患者の場合は、レム睡眠中も体が動いてしまう。 脳と筋肉をつなぐ神経が異常をきたしていることで、体が動いてしまうのだ。 70代の高齢男性は、人生の大半を仕事に費やしている人が多い。そのため「夢の内容は、部下を怒っているなど、仕事がらみのケースが多い」(西多さん) という」、タチが悪い症状だ。 「悪夢にはストレスを軽減させる抗ストレス作用があると言われる。したがって必ずしも“悪夢=悪”ではない・・・適度な運動や、人との交流といった日中のストレス対策は、睡眠の質を改善し、悪夢の減少につながることがある・・・PTSD(心的外傷後ストレス障害)の人は、悪夢を頻繁に見る傾向にある」、なるほど。 「なぜ悪夢を見るのか。それは、扁桃体と呼ばれる、恐怖心や不快感といった感情に深く関わっている脳の部位が、レム睡眠中に過活動になっているためだとされる・・・睡眠時間が長くなると、睡眠の後半に出現しやすいレム睡眠の時間も長くなりがちです。昼まで寝ていると、レム睡眠が出現しやすくなります。起きがけに見る悪夢のため、その内容を覚えていることが多いです」、「昼まで寝ていると・・・起きがけに見る悪夢のため、その内容を覚えていることが多いです」、とは面白い指摘だ。 「レム睡眠は、眼球がキョロキョロと動く急速眼球運動(Rapid Eye Movement)の頭文字から名づけられている。この間、体は休んでいるものの、脳は活動している。 一方、ノンレム睡眠はレム睡眠の逆で、体だけでなく脳も休息している・・・ノンレム睡眠(まどろみ期→軽睡眠期→深睡眠期)→レム睡眠〉が、1晩で4~5回繰り返され、夜明けになるにしたがってレム睡眠の持続時間が長くなる』、なるほど。 「レム睡眠の時間は平均で全睡眠時間の20~25%です。日本人の平均年齢から試算して人生の時間を90年とすると、睡眠の時間は30年、そして夢みる時間は6年から7年半となります」、意外に長いことに驚かされた。 東洋経済オンライン医療取材チームによる「【悪夢】頻繁に見る人に潜む病と「脳のカラクリ」 怖い夢には「抗ストレス作用」があるという説も」 「現代において明晰夢は、悪夢をみる患者の夢をポジティブに変容させるための支援法としても使用されているのです・・・成長とともに睡眠時間は短縮し、レム睡眠とノンレム睡眠の割合も変化します。その後、成年期以降から老年期まで、レム睡眠が約20%、ノンレム睡眠が約80%で維持されていきます」、なるほど。 という調査報告があります。 夢が色つきか白黒かを決めるのは、加齢という発達的要因と、白黒テレビからカラーテレビへの変化という社会文化的要因が関連しているのではないか」、なるほど。 さらに、夢の中に登場する自分の動きをコントロールすることができる人もいます。あたかも映画のディレクターのように、「夢なのだから……」とものを自由に取り出して事態の解決に役立てたり、自分が満足を得るような夢の結末になるように、途中から、あるいは最初から何度もやり直したりすることができる人もいます。 さらに夢の中でのひらめきを夢の中で記録することができるという人もいます・・・日本でいつもカラーの夢をみる人は、1993年には約20%でした。2009年には20代ではカラーの夢は50%以上、60代以上では10%以上 「明晰夢とは、「自分がいま夢をみていると自覚する夢」のことです。夢と現実の違いに気づくことをきっかけに、「夢をみている最中」だと自覚して、そのまま夢をみ続けることができる人もいれば、静かに、映画のように第三者的視点でみている人もいます。 「日本でいつもカラーの夢をみる人は、1993年には約20%でした。2009年には20代ではカラーの夢は50%以上、60代以上では10%以上という調査報告があります・・・夢が色つきか白黒かを決めるのは、加齢という発達的要因と、白黒テレビからカラーテレビへの変化という社会文化的要因が関連しているのではないか」、なるほど。 「人は一生のうちに6年から7年半もの時間、夢をみている」、「夢をみている」「時間」がそんなに長いとは初めて知った。 松田 英子氏による「「悪夢をよくみる人」に知ってもらいたい"夢"の話 なぜ夢を白黒でみる人とカラーの人がいるのか」 東洋経済オンライン (その4)(「悪夢をよくみる人」に知ってもらいたい"夢"の話 なぜ夢を白黒でみる人とカラーの人がいるのか、【悪夢】頻繁に見る人に潜む病と「脳のカラクリ」 怖い夢には「抗ストレス作用」があるという説も、【寝ぼけ】「睡眠時の奇声」男性に多い病気の正体 自覚少なく、家族が気づいて病気がわかる例も) 心理学
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