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高齢化社会(その21)(日本電産に疑惑、自社株買いに永守会長が関与か 株価至上主義が招いたインサイダー取引の疑い、和田秀樹氏2題:60代からの「見た目年齢」格差はなぜ起きるのか?和田秀樹医師が解説、和田秀樹「脳トレは認知症予防にならない理由」 認知症の進行を遅らせるためにできること) [社会]

高齢化社会については、10月4日に取上げた。今日は、(その21)(日本電産に疑惑、自社株買いに永守会長が関与か 株価至上主義が招いたインサイダー取引の疑い、和田秀樹氏2題:60代からの「見た目年齢」格差はなぜ起きるのか?和田秀樹医師が解説、和田秀樹「脳トレは認知症予防にならない理由」 認知症の進行を遅らせるためにできること)である。

先ずは、10月8日付け東洋経済オンラインが掲載したジャーナリストの大清水 友明氏による「日本電産に疑惑、自社株買いに永守会長が関与か 株価至上主義が招いたインサイダー取引の疑い」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/624236
・『封印されていたパンドラの箱がついに開いてしまった。 モーター世界最大手の日本電産のことである。9月2日に関潤社長の退任を決定して以来、メディアからの猛批判を受け続けている。 創業者である永守重信氏(現会長)はすでに78歳。その後継者をめぐって日本電産は迷走を繰り返してきた。カルソニックカンセイ(現マレリ)元社長の呉文精氏、シャープ元社長の片山幹雄氏、関氏と同じく日産出身の吉本浩之氏と、いずれも後継者含みでヘッドハンティングしたものの、「期待どおりでない」と判断するや永守氏は一流経営者たちを次々に辞任へと追い込んだ。 日産のナンバー3(副COO)だった関潤氏を三顧の礼で日本電産に迎え、最高経営責任者(CEO)に据えたのは2021年6月のことだ。しかし、1年も経たない2022年4月には業績悪化を理由に最高執行責任者(COO)に降格。そして9月には会社から事実上、放逐した。 業績悪化とはいうものの、関氏が社長だった2022年3月期、日本電産の決算は連結の売上高、営業利益、純利益のいずれも過去最高を更新している。確かに関氏が担当した車載事業こそ、2022年1〜3月期に赤字を計上するなど厳しい状況が続いたが、これは原料高や中国におけるロックダウンの影響などによるところも大きい』、「永守重信氏」の「ワンマン」ぶりは余りに酷い。
・『繰り返した関氏への罵倒  関氏の退任を決めた9月2日の取締役会後の記者会見で永守氏は、「私から首を切るようなことはいっさいしていない」と述べていた。だが、実際には日本電産グループの全幹部が参加する幹部会議や役員宛のメールで、「Q1(=第1四半期の業績)未達なら退職退任を自ら申し出るのが常識ある人の判断だろう」「もう辞めたらどうや」「日産のナンバー3というからどんだけのものかと思っとったが、こんなものかと失望した。私の55年間の経営者人生で、これほどの大失敗人事をしたことはない」など、関氏を罵倒する発言を繰り返している。関氏ならずともプライドがズタズタになるはずだ。 永守氏は記者会見で、「罵倒ではなく叱責」「叱責を受けて喜んでいる社員もいる」と述べていたが、何をか言わんやである。カリスマ経営者としてもてはやされてきた永守氏だが、そのワンマンぶり、パワハラぶりは、つとに世に知られている。) 批判的なメディアの報道に対し、永守氏は9月5日の社内の朝礼でいつもの「永守節」でこううそぶいてみせた。 「株価は下がっていくし、揚げ句に三流雑誌にいろいろ書かれるなんて、過去にはこんなことなかった。昔は日本電産がそんなに有名でなかったし、永守重信という人物もそんなに有名でなかったから。いかにわが社が立派な企業になったかということだ」 (日本電産の株価推移のグラフはリンク先参照) だが、立派な企業になったと喜んでいる場合ではない。ここに来て市場関係者は永守流の経営を危ういものと見なすようになってきているのだ。2021年2月に1万5000円台と上場来高値となった日本電産株は今年初めから急落し、後継者問題の迷走ぶりが伝えられるに伴い下落幅はさらに拡大。6月には8000円を割る水準まで売り込まれ、その後やや持ち直したとはいえ、2022年10月現在も8500円台半ばにとどまる。 1973年創業と製造業としては後発組ながら日本電産は驚異的な急成長を遂げ、グループ全体の売上高は2兆円近く、従業員数は11万人を超える巨大な上場企業となった。だが、社内からも「大きな中小企業」と言われるとおり、会社の急成長ぶりに比して経営体質は旧態依然としたままだ。 永守氏の独自の経営理念は、これまで多くのメディアによって持ち上げられてきたが、その実態たるやまるで昭和の時代のような精神論ばかり。にもかかわらず、あまりに礼賛されてきた故か、自ら会社を窮地に追い込むような、危ない橋を渡っていることに永守氏本人も気がついていないようだ』、「永守氏の独自の経営理念」、「その実態たるやまるで昭和の時代のような精神論ばかり。にもかかわらず、あまりに礼賛されてきた故か、自ら会社を窮地に追い込むような、危ない橋を渡っていることに永守氏本人も気がついていないようだ」、マスコミも持ち上げ過ぎだ。
・『自社株買いの条件を指示か  わずか1年余りで関氏を退任に追い込んだ今回の騒動で堪忍袋の緒が切れたのだろうか。パンドラの箱が開いたかのように多くの関係者が証言を始めた。 中でも日本電産の最大のタブーともいうべき問題は、自社株買いをめぐる疑惑だ。ある金融関係者が打ち明ける。 「毎年実施されている日本電産の自社株買いだが、実は同社では毎月のように買い付け条件が変更され、これに永守氏が深く関与している」 自社株買いとは、株主還元策として市場などで自社の株を購入し、株価を下支えしたり、買い取った株を役員や従業員に付与し士気高揚を図ったりするために行われる。しかし、自社の内部情報に基づいて自社株を購入することには、つねにインサイダー取引や株価操縦の危険がつきまとう。そのため、金融当局は、法令やガイドラインで厳しいルールを設け、とくに上場企業にはその徹底を図ってきた。 日本電産もほかの上場企業と同じように、取締役会で決議した自社株買いの取得枠を毎年公表し、また、毎月の自社株買いの実績も公表している。自社株買いは信託銀行に信託して行っており、一見、一般的な自社株買いのように見える。) 問題はここからだ。 関係者によると、日本電産では自社株買いについて、月ごとに信託設定を行い、月ごとの数量、価格、指し値を指示しているという。自社株買いの信託は、原則として信託銀行に裁量を一任する。途中で信託設定を変更する場合には、それがインサイダー取引とならないよう、経営における重要情報を把握する部署と、証券会社に指示を出す財務担当者の間でファイアウォール(情報隔壁)を設けて情報遮断することになっている(金融庁、平成20年11月18日Q&A)。これは自社株買いの大前提となるルールである。 ところが、である。日本電産では、経営情報のすべてを握る永守氏自身が、毎月のように上記の数量、金額、指し値など、自社株買いの条件を事細かに指示していたというのだ。事実上、日本電産の全権を握る永守氏には刻一刻とあらゆる情報が上がり、経営上の重要事項を決定している当の本人でもある。毎月のように信託設定の指示を出せば、インサイダー取引の疑惑が払拭できないことになる。 さらに関係者によれば、かつては四半期決算の見通しが固まってから決算発表を行うまでの期間にも、永守氏の指示で頻繁に信託設定の条件を変えていた疑いまであるという。事実だとすれば、インサイダー取引の疑惑は、いっそう深まる。 元証券取引等監視委員会専門検査官で、会社法や金融商品取引法を専門とする白井真弁護士もこう指摘する。 「インサイダー取引になるかは、インサイダー情報(重要情報)を知りながら信託設定の変更指示を出しているかがポイントになる。実務ではそのような疑義を避けるため仮に変更指示を出す場合でも厳密に情報隔壁を構築して慎重に行うが、本件は、外形的にみると、このような実務の取扱いに照らして違和感を覚えると言わざるをえない。そもそも、信託設定である以上、裁量を一任していなければならないが、実際は永守氏の指示でやっていたとすると、何らかのインサイダー情報を知りながら指示を出している可能性があるとの疑義を招きかねず、そのような疑義を招くこと自体、信託制度の本来の意味を損なうことになる」』、「自社の内部情報に基づいて自社株を購入することには、つねにインサイダー取引や株価操縦の危険がつきまとう。そのため、金融当局は、法令やガイドラインで厳しいルールを設け、とくに上場企業にはその徹底を図ってきた」、「毎月のように信託設定の指示を出せば、インサイダー取引の疑惑が払拭できないことに」、「かつては四半期決算の見通しが固まってから決算発表を行うまでの期間にも、永守氏の指示で頻繁に信託設定の条件を変えていた疑いまであるという。事実だとすれば、インサイダー取引の疑惑は、いっそう深まる」、社内のコンプライアンス部門も「永守氏」の行動には口を出せないのだろう。
・『永守氏は日本電産の大株主  日本電産の元役員にこの情報を確認したところ、「永守会長はストイックで、私腹を肥やしているわけではない」とかばってみせたが、直近の有価証券報告書によると、永守氏は妻が代表を務める法人と合わせて日本電産株の約12%を保有する大株主だ(2022年3月末時点)。「私腹は肥やしていない」では済まされない。 永守氏は日本電産の取締役会の議長であり、執行権限を事実上独占し、個人としては筆頭株主でもある。しかも、日本電産本体には労働組合もない。社内にはその暴走を食い止めることができる者は誰もいない。 折りしも9月5日、日経平均株価を構成する銘柄の1つに日本電産株が採用された。わが国を代表する銘柄の1つとなったわけだが、社外取締役や監査法人が機能しているかも含め、日本電産のガバナンスに問題なしとできるのだろうか。 なお、自社株買いをめぐる疑惑や関氏退任に至るまでの永守氏の社内での発言などについて、日本電産広報に東洋経済編集部から詳細な質問を送ったが、期限までに回答はなかった。 【情報提供のお願い】東洋経済では、日本電産が直面する経営や業務上の問題を継続的に取り上げています。こちらのフォームへ、情報提供をお待ちしております』、「日本電産本体には労働組合もない。社内にはその暴走を食い止めることができる者は誰もいない」、思い上がった「永守氏」の頭を冷やすには、当局の捜査しかなさそうだ。

次に、10月7日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した精神科医・国際医療福祉大学赤坂心理学科教授の和田 秀樹氏による「60代からの「見た目年齢」格差はなぜ起きるのか?和田秀樹医師が解説」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/310582
・『高齢者専門の精神科医として、30年以上高齢者医療の現場に携わってきた和田秀樹氏が、新著『70代からの元気力』を発売。同書からの一部抜粋で、70代からの人生を充実させるためのヒントをお教えする。今回のテーマは、年を取るほどに個人差が際立っていく「見た目年齢」について』、興味深そうだ。
・『「見た目格差」は年を取るほど開いていく  60代も半ば過ぎになると、「見た目年齢」の個人差が、一気に広がります。 これは、私が高齢者の医療に長く携わってきた中で、気がついたことです。 実際、60代になると、同じ年齢でも、見た目が老け込んでいる人と若々しい人の差が激しくなるのがわかります。しかも、その差は、年齢を重ねるにしたがって、その後、ますます開いてくるのです。 顔の肌つやもあって、皮膚にも張りのある65歳もいれば、顔も皮膚もくすんでしまって、しわばかりが目立つ65歳もいます。若々しい人は、実年齢より10歳はおろか、20歳も若く見える人も珍しくありません。実際、医療の現場にいると、「同じ歳で、見た目がこんなに違ってしまうのか!」と驚かされることが少なくないものです。 つくづく老いは「個人差」が激しいと痛感します。 ただ、これだけ「見た目年齢」の格差が広がってしまうと、「高校時代の同窓会などに出席して、困る人もいるだろう」などと、余計なことも考えてしまいます。 高校時代の同窓会だと、かつての担任教師が招かれることもあります。若い教師でしたら、生徒との年齢差は10歳くらい、ということもあるでしょう。集合写真を撮って、あとで見ると、冗談ではなく、教師よりはるかに老け込んでいる元生徒がいることだって考えられます。 私が、そのような「見た目年齢」が老け込んでしまった60代の患者さんと話すとき、いつも感じることがあります。 「タンパク質が足りてないな」という感想です。 体全体がしぼんだように見えたり、皮膚にしわが浮かび上がっていたりするような60代は、話をしてみると、実際、食生活もあっさりしたものを好んでいることが多いのです。 「変化」のない食生活が、その人の「見た目年齢」を一気に上げているのです』、私もたまに同期会があると、「「同じ歳で、見た目がこんなに違ってしまうのか!」と驚かされる」のは同じである。
・『65歳を過ぎたらむやみに健康になろうとしない  「見た目年齢」が高い人の食生活は、医者として何となく想像がつきます。 健康的ではあるのですが、全体的にタンパク質が足りていない。意外に健康志向が高く、和食党が多い。食生活は、おそらく次のようなイメージになります。 朝は、ご飯にみそ汁、納豆、漬物。 昼は、蕎麦かうどん、夏なら、ソーメン。 夜は、野菜の煮物、煮魚、冬なら、鍋物。 「見た目年齢」が高い人の食生活は、このようなイメージです。和食党には、いかにもありがちなパターンと言えます。 一つ一つの食事は、たしかに健康的です。 消化にもよく、体にもやさしそうです。実際に、こういう食生活が「体にいい」と信じている人は多いでしょう。コレステロール値も血糖値も低いままに抑えられますし、塩分さえ注意すれば、血圧が極端に上がることもありません。 ただ、こういう食生活だと、毎日がほぼ、似たような料理の繰り返しになってしまいます。食材や味付けを少し変えるぐらいですんでしまうからです。 つまり、食卓から、だんだんと「変化」がなくなってくるのです。 しかも、全体的に、タンパク質が足りていない。 「健康数値」にこだわりすぎると、「見た目年齢」や「心理年齢」が上がることは珍しいことではありません。 一見、理想的な食生活が、肉体的、精神的な老いを加速させることもあるのです。血圧や血糖値やコレステロールの数値がどんなに優等生でも、見た目がしょぼしょぼの70代になってしまうことも少なくはありません。 個人的には、65歳を過ぎたら、「健康数値至上主義」とも、そろそろお別れしてもいいように思います。「健康数値がいいなら、見た目だって若いはずだ」と考える人が多いようですが、大きな誤解です。 私がいままでに接してきた70代で言うと、「見た目年齢」が若い人のほとんどが、血圧もコレステロール値も少々高めでした。少なくとも、検診で定められている基準の数値よりは高めの人が多かったのです。逆にうつ気分の続いている70代のほうが、「健康数値」は正常だったりします。 65歳過ぎたら、むやみに健康になろうとしないほうがいいのです』、「私がいままでに接してきた70代で言うと、「見た目年齢」が若い人のほとんどが、血圧もコレステロール値も少々高めでした。少なくとも、検診で定められている基準の数値よりは高めの人が多かったのです。逆にうつ気分の続いている70代のほうが、「健康数値」は正常だったりします。 65歳過ぎたら、むやみに健康になろうとしないほうがいいのです」、その通りなのだろう。

第三に、10月11日付け東洋経済オンラインが掲載した精神科医の和田 秀樹氏による「和田秀樹「脳トレは認知症予防にならない理由」 認知症の進行を遅らせるためにできること」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/623854
・『「人生100年時代」と言われるようになり、シニア世代に入ってからの人生を心配する人が少なくありません。高齢者がなりうる認知症に対してはどのように向き合えばいいのでしょうか。高齢者専門の精神科医として6000人以上の患者を診てきた和田秀樹さんの著書『60歳からはやりたい放題』から一部抜粋してお届けします』、「認知症」とは興味深そうだ。
・『「認知症=かわいそう」は間違い  多くの日本人が抱える老後不安の最大のものの1つ。それは「認知症」ではないかと思います。 長年、高齢者に特化した精神科医として働いてきて、私自身が感じるのは、世の中には「認知症=何もできなくなる悲惨な存在」だと思っている人が、あまりにも多いことです。個人的には認知症患者に対して、必要以上に悲惨なものだと考えるのは、間違いだと感じています。 たしかに、認知症になった場合、最終的には人の顔もわからなくなります。でも、病気になってから、最初の5年くらいについては、以前とほとんど人格は変わりませんし、知能もあまり落ちません。それまでと大して変わらない生活を送る人のほうが多数派です。 言い換えれば、初期の認知症はまったく怖くない。それを、過剰に怖がり、人生を悲観するのは非常にもったいないことです。 寝たきりの状態についても、「死んだほうがましだ」と考えている人は決して少なくないようです。これも、「寝たきりの状態=何もできない」というイメージが先行しているせいでしょう。 たしかに元気なときと比べたら、もちろんできることは限られるでしょうが、人によっては「毎日大好きな詩を1編ずつ暗記する」など目標を持って生きている人はたくさんいます。こうした人々を見ていると、決して生きることに悲観しているわけではなく、残りの日々をどうやって楽しもうかと試行錯誤している人が多いように思います。) 延命ばかりがすべてではないですが、「認知症になったら安楽死させてほしい」「寝たきりになったら死んでしまいたい」というのは、あまりにも高齢者を差別する発言だといえるでしょう。 また、周囲が「生かすほうがかわいそうだ」「治療を控えたほうがいいのではないか」などと勝手に決めつけるのは、少し暴力的ではないかとすら感じます。ご自身の行く末はもちろん、親御さんの介護などで迷ったときは、ぜひ「認知症や寝たきりは決してかわいそうではない」ということを、忘れないでほしいと思います』、「最初の5年くらいについては、以前とほとんど人格は変わりませんし、知能もあまり落ちません。それまでと大して変わらない生活を送る人のほうが多数派です。 言い換えれば、初期の認知症はまったく怖くない。それを、過剰に怖がり、人生を悲観するのは非常にもったいないことです」、「ご自身の行く末はもちろん、親御さんの介護などで迷ったときは、ぜひ「認知症や寝たきりは決してかわいそうではない」ということを、忘れないでほしいと思います」、なるほど。
・『認知症でも活躍したレーガン大統領  昨今、認知症予防のさまざまなトレーニングが登場していますが、70代後半になると、8~10%の人が認知症にかかります。そして、80代以降は認知症の比率はどんどん増えていきます。85歳以上になればアルツハイマー型認知症の変化が脳に現れない人はいません。どんなに脳トレを行ったとしても、誰もが年齢を重ねるごとに、軽度の認知症になります。 なお、日本の認知症患者の6割を占めるのが、「アルツハイマー型認知症」です。アルツハイマー型認知症の特徴は、脳の神経細胞に老人斑や神経原線維変化が生じることです。脳内のβアミロイドが増えると、記憶をつかさどる海馬を中心に萎縮が目立つようになるとされています。「ついさっき何を食べたのか」「今日、誰に会ったのか」などの短期記憶に支障が出るようになり、知能も少しずつ低下していきます。 ただ、かなり認知症が進行しても、知的能力は残り続けるケースが多いです。たとえば、69歳でアメリカの大統領となったロナルド・レーガン元大統領は、退任の5年後に自身がアルツハイマー型認知症であることを公表しています。) 発表した時点ではすでに会話にも支障が出ていたようなので、少なくとも発症から5年以上経過していた(その後の経過や93歳まで生きたことを考えると進行の速いタイプではないはずです)とすると、大統領の在任中もすでに認知症による記憶障害は起こっていたでしょう。 しかし、レーガン大統領は、認知症を患っていたであろう期間もアメリカ大統領として采配をふるい、歴史的な業績も残しています。言い換えてみれば、アルツハイマー型認知症であっても、大統領としての任務をこなせるだけの知力は残っていたということです』、「70代後半になると、8~10%の人が認知症にかかります。そして、80代以降は認知症の比率はどんどん増えていきます。85歳以上になればアルツハイマー型認知症の変化が脳に現れない人はいません」、「レーガン大統領は、認知症を患っていたであろう期間もアメリカ大統領として采配をふるい、歴史的な業績も残しています。言い換えてみれば、アルツハイマー型認知症であっても、大統領としての任務をこなせるだけの知力は残っていたということです」、「認知症を患っていたであろう期間もアメリカ大統領として采配をふるい、歴史的な業績も残しています」、「認知症」への認識を改めさせられた。
・『認知症で「個性」が浮き彫りに  70代や80代になると、かなりの確率で誰の脳にもアルツハイマー型認知症の傾向は見られます。 数年前に、『渡る世間は鬼ばかり』『おしん』などで知られる脚本家の故・橋田寿賀子さんが「アルツハイマーになったら安楽死させてくれ」と発言して話題になりました。当時の橋田さんは90代でしたが、90代の方の6割以上がテスト上は認知症を発症しているので、もしあの発言があった時点で橋田寿賀子さんに記憶力テストをしたり、脳の画像診断を行っていたら認知症との診断が下った可能性はゼロとはいえません。 でも、晩年まで脚本家として活躍した橋田さんの業績を見てみても、彼女が持っていた作品を作り続ける素晴らしい創作能力に変わりはなかったことがわかります。現実には認知症にあたらないと考えるのが自然です。 このように、一言で「認知症」といっても、多くの方が思うよりも個人差の大きなものだし、病気の進行具合も変わってきます。) 私が長年お世話になり、老年精神医学の師と仰いでいる竹中星郎先生は、「認知症は欠落症状に対する自分の人格の反応」だとおっしゃっています。 何か物を置き忘れたという欠落症状が起きたときに、もともと自分に厳しい性格の人であれば、「何でこんな失敗をしてしまうのだ」と落ち込むでしょう。また、他人に対して厳しい人であれば、「人が盗ったのではないか」と誰かを責めるかもしれません。もともと性格が温和な人であれば、物がなくなってもさほど気にしない可能性もあります。 このように、認知症になるとその人個人の個性が発揮されます。だからこそ「認知症はかかったら終わり」の病気ではなく、「自分の個性がより強調される症状が起こる」ということを、忘れないでほしいと思います』、「認知症になるとその人個人の個性が発揮されます。だからこそ「認知症はかかったら終わり」の病気ではなく、「自分の個性がより強調される症状が起こる」ということを、忘れないでほしいと思います」、少し安心した。
・『会話を増やせば認知症予防になる  どんな人がアルツハイマー型の認知症になるのか。それは、遺伝的要因が非常に大きいようです。もし親がアルツハイマー型認知症になった場合は、その子どもも同じ認知症になりやすいといわれています。 なお、頭を日ごろから使わない人ほど、認知症になりやすいのは確かなようです。認知症にかかっていた患者さんたちを比較してみると、日ごろから頭を使っている人のほうが認知機能テストの点数が高いのもよくある話です。 では、「何が一番頭を使っていることになるのか」というと、最も効果が高いのは他人との会話です。会話は、相手の言ったことを理解し、瞬時になにかしらの反応を返さなければならないという非常に高度な知的作業なので、強制的に頭が回転するのでしょう。 声を出すこと自体にも、ボケ防止の効果があるように感じます。私の担当するアルツハイマー型認知症の患者さんに、長年、趣味として詩吟を続けている方がいるのですが、常に声を出すことが習慣づいているせいか、認知症の症状の進行が非常に遅いのです。詩吟ではなくても、カラオケや合唱など、声を出す趣味を持っておくことは、ボケ防止の良い手段になるかもしれません。) 昨今、認知症予防のために簡単な四則計算や数字のパズルである「数独」を解くなど「脳力トレーニング」を行うことが、脳に刺激を与えて認知症予防に役立つとの定説が広まりつつあります。 ところが、『ネイチャー』などの海外の一流医学誌に、これら脳トレの効果にまつわる調査結果が掲載されたところ、実は脳トレは認知症予防には意味がないことが明らかになっています。 その研究の一つであるアラバマ大学で実施された2832人の高齢者に対する実験では、言語の記憶や問題解決能力、問題処理能力を上げるトレーニングを実施した場合、課題のテストの点数は上がるものの、そのほかの認知機能に対する波及効果は見られず、点数は上がっていないとの報告がされています。簡単にいえば、勉強した課題に対するトレーニングにはなっているものの、脳全体のトレーニングには結び付いていないのです』、「「何が一番頭を使っていることになるのか」というと、最も効果が高いのは他人との会話です。会話は、相手の言ったことを理解し、瞬時になにかしらの反応を返さなければならないという非常に高度な知的作業なので、強制的に頭が回転するのでしょう。 声を出すこと自体にも、ボケ防止の効果があるように感じます」、「最も効果が高いのは他人との会話」とは意外な感じを受けた。
・『「脳トレ」よりも「楽しいこと」  では、脳トレに代わる認知症予防として、何をすればいいのでしょうか。その一番の対策は「楽しいことをやる」ことだと思っています。楽しいことをやればやるほど、脳にはプラスの刺激が伝わります。 もし、「脳トレをすること自体が楽しい」という人であれば、そのトレーニングをやり続けることは脳に良い影響を与えるでしょう。でも「面倒くさいけど、認知症予防になると聞いているから」「退屈だけど、ボケ防止のためにやっている」というのであれば、むしろこれまで行ってきた日常生活を楽しみながら続けるほうが、認知症の進行を遅らせる効果があるように感じます。 日々の家事を楽しみながら、工夫する。仕事をしている人ならば、毎日その仕事を続ける。趣味でやっているテニスをそのまま続ける……など。 「認知症予防のために、何か特別なことをしなければならないのではないか?」と思う方も多いかもしれませんが、人間の日常生活は実に複雑です。その日常生活のレベルを落とさずに頑張って継続するだけで、十分「ボケの進行防止」になります』、「人間の日常生活は実に複雑です。その日常生活のレベルを落とさずに頑張って継続するだけで、十分「ボケの進行防止」になります」、「日常生活のレベルを落とさずに頑張って継続するだけで、十分「ボケの進行防止」になります」、というのは嬉しい励ましだ。 
タグ:高齢化社会 (その21)(日本電産に疑惑、自社株買いに永守会長が関与か 株価至上主義が招いたインサイダー取引の疑い、和田秀樹氏2題:60代からの「見た目年齢」格差はなぜ起きるのか?和田秀樹医師が解説、和田秀樹「脳トレは認知症予防にならない理由」 認知症の進行を遅らせるためにできること) 東洋経済オンライン 大清水 友明氏による「日本電産に疑惑、自社株買いに永守会長が関与か 株価至上主義が招いたインサイダー取引の疑い」 「永守重信氏」の「ワンマン」ぶりは余りに酷い。 「永守氏の独自の経営理念」、「その実態たるやまるで昭和の時代のような精神論ばかり。にもかかわらず、あまりに礼賛されてきた故か、自ら会社を窮地に追い込むような、危ない橋を渡っていることに永守氏本人も気がついていないようだ」、マスコミも持ち上げ過ぎだ。 「自社の内部情報に基づいて自社株を購入することには、つねにインサイダー取引や株価操縦の危険がつきまとう。そのため、金融当局は、法令やガイドラインで厳しいルールを設け、とくに上場企業にはその徹底を図ってきた」、「毎月のように信託設定の指示を出せば、インサイダー取引の疑惑が払拭できないことに」、 「かつては四半期決算の見通しが固まってから決算発表を行うまでの期間にも、永守氏の指示で頻繁に信託設定の条件を変えていた疑いまであるという。事実だとすれば、インサイダー取引の疑惑は、いっそう深まる」、社内のコンプライアンス部門も「永守氏」の行動には口を出せないのだろう。 「日本電産本体には労働組合もない。社内にはその暴走を食い止めることができる者は誰もいない」、思い上がった「永守氏」の頭を冷やすには、当局の捜査しかなさそうだ。 ダイヤモンド・オンライン 和田 秀樹氏による「60代からの「見た目年齢」格差はなぜ起きるのか?和田秀樹医師が解説」 私もたまに同期会があると、「「同じ歳で、見た目がこんなに違ってしまうのか!」と驚かされる」のは同じである。 「私がいままでに接してきた70代で言うと、「見た目年齢」が若い人のほとんどが、血圧もコレステロール値も少々高めでした。少なくとも、検診で定められている基準の数値よりは高めの人が多かったのです。逆にうつ気分の続いている70代のほうが、「健康数値」は正常だったりします。 65歳過ぎたら、むやみに健康になろうとしないほうがいいのです」、その通りなのだろう。 「和田秀樹「脳トレは認知症予防にならない理由」 認知症の進行を遅らせるためにできること」 「認知症」とは興味深そうだ。 「最初の5年くらいについては、以前とほとんど人格は変わりませんし、知能もあまり落ちません。それまでと大して変わらない生活を送る人のほうが多数派です。 言い換えれば、初期の認知症はまったく怖くない。それを、過剰に怖がり、人生を悲観するのは非常にもったいないことです」、「ご自身の行く末はもちろん、親御さんの介護などで迷ったときは、ぜひ「認知症や寝たきりは決してかわいそうではない」ということを、忘れないでほしいと思います」、なるほど。 「70代後半になると、8~10%の人が認知症にかかります。そして、80代以降は認知症の比率はどんどん増えていきます。85歳以上になればアルツハイマー型認知症の変化が脳に現れない人はいません」、 「レーガン大統領は、認知症を患っていたであろう期間もアメリカ大統領として采配をふるい、歴史的な業績も残しています。言い換えてみれば、アルツハイマー型認知症であっても、大統領としての任務をこなせるだけの知力は残っていたということです」、「認知症を患っていたであろう期間もアメリカ大統領として采配をふるい、歴史的な業績も残しています」、「認知症」への認識を改めさせられた。 「認知症になるとその人個人の個性が発揮されます。だからこそ「認知症はかかったら終わり」の病気ではなく、「自分の個性がより強調される症状が起こる」ということを、忘れないでほしいと思います」、少し安心した。 「「何が一番頭を使っていることになるのか」というと、最も効果が高いのは他人との会話です。会話は、相手の言ったことを理解し、瞬時になにかしらの反応を返さなければならないという非常に高度な知的作業なので、強制的に頭が回転するのでしょう。 声を出すこと自体にも、ボケ防止の効果があるように感じます」、「最も効果が高いのは他人との会話」とは意外な感じを受けた。 「人間の日常生活は実に複雑です。その日常生活のレベルを落とさずに頑張って継続するだけで、十分「ボケの進行防止」になります」、「日常生活のレベルを落とさずに頑張って継続するだけで、十分「ボケの進行防止」になります」、というのは嬉しい励ましだ。
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