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健康(その27)(命を縮める睡眠時無呼吸症候群 「たかがいびき」と侮れない理由と最新治療法、炭水化物を減らしてタンパク質モリモリ…こんなダイエットが体に良いとは言い切れない理由、生島ヒロシさん73歳「筋トレがピンチを救った」 ラジオ番組を25年続ける「健康の達人」) [生活]

健康については、本年9月20日に取上げた。今日は、(その27)(命を縮める睡眠時無呼吸症候群 「たかがいびき」と侮れない理由と最新治療法、炭水化物を減らしてタンパク質モリモリ…こんなダイエットが体に良いとは言い切れない理由、生島ヒロシさん73歳「筋トレがピンチを救った」 ラジオ番組を25年続ける「健康の達人」)である。

先ずは、10月14日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した医療ライターの福島安紀氏による順天堂大学医学部附属順天堂医院睡眠・呼吸障害センター長の葛西隆敏氏へのインタビュー「命を縮める睡眠時無呼吸症候群、「たかがいびき」と侮れない理由と最新治療法」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/330249
・『「いびきがひどい」「睡眠中に息が止まっている!と言われたことがある」「日中に耐え難い眠気がある」……。そんな症状に心当たりがある人は、睡眠時無呼吸症候群かもしれない。放置している人は少なくないが、仕事のパフォーマンスを低下させるばかりか、突然死の原因にもなる病気であることをご存知だろうか。職場や家庭での信頼と命を守るためにも知っておきたい睡眠時無呼吸症候群のリスクと最新治療について、専門医に話を聞いた。これを読めば、高いびきをかいて眠るのが怖くなるはずだ。(取材・文/医療ライター 福島安紀)』、「仕事のパフォーマンスを低下させるばかりか、突然死の原因にもなる病」、とは恐ろしい話だ。
・『なぜ太っている人はいびきをかきやすいのか?  睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に無呼吸、あるいは低酸素状態になって、日中に強い眠気を感じたり集中力が低下したりするなど、仕事にも影響が出る病気だ。そもそも、睡眠時の無呼吸はなぜ起こるのだろうか。 「太っていて首や喉の周囲に脂肪がついている人、あるいは、もともと下あごが小さかったり扁桃腺が大きかったりする人は気道が狭く、仰向けになって眠ると、息を吸った時の圧力で舌の付け根の部分が喉の奥に落ち込み、気道が塞がれたり狭くなったりします。この狭い気道を無理に高速の気流が流れるときに生じるのが、いびきです。さらに喉が塞がって気道が確保できなくなると、無呼吸になります」 そう説明するのは、順天堂大学医学部附属順天堂医院睡眠・呼吸障害センター長の葛西隆敏氏。一緒に寝ている人にとって騒音でしかない「いびき」は、この病気の重要なサインというわけだ。 睡眠時無呼吸症候群になると、大事な商談や会議のときに眠ってしまったり、夜中に何度もトイレに行ったり、怒りっぽくなったり性欲が低下する人もいる。このような影響が出るのは、どうしてなのだろうか。 「睡眠中に無呼吸か低呼吸になって酸欠状態になると、その度に脳が覚醒して起きているのに近い状態になって酸素を取り入れようとするので眠りが浅くなります。毎晩その状態を繰り返していると本人は眠っているつもりなのに寝不足になりますし、眠りが浅くなった時に目が覚めてしまったりトイレに行きたくなったりするのです」 睡眠時無呼吸症候群かどうかの診断するためには、専門的な検査で、睡眠中に10秒以上無呼吸か低呼吸になる回数が1時間に何回起こるかを計測する必要がある』、「「太っていて首や喉の周囲に脂肪がついている人、あるいは、もともと下あごが小さかったり扁桃腺が大きかったりする人は気道が狭く、仰向けになって眠ると、息を吸った時の圧力で舌の付け根の部分が喉の奥に落ち込み、気道が塞がれたり狭くなったりします。この狭い気道を無理に高速の気流が流れるときに生じるのが、いびきです」、私は太ってはいないが、「いびき」は時たまかく。
・『睡眠時無呼吸症候群かどうか どうやったらわかる?  「睡眠中に1時間当たり平均5回以上無呼吸か低呼吸になっていることが確認され、日中の眠気や疲労感、睡眠中の息苦しさ、途中で何度も目が覚める、起床時の爽快感がない、集中力の低下などの症状がある場合に、睡眠時無呼吸症候群と診断します。1時間に平均15回以上無呼吸・低呼吸になっている人は中等症、30回以上なら重症の睡眠時無呼吸症候群で治療が必要な状態です」 1時間に15回なら4分ごと、30回なら2分ごとに呼吸が止まったり低酸素状態になったりしているということだ。そんなに頻繁に息が止まっていると考えると恐ろしいが、これを読んでいるあなたにとっても他人事ではないかもしれない。 何しろ日本では、34歳以上の男性の4人に1人、閉経後の女性の10人に1人が、中等症以上の睡眠時無呼吸症候群で治療が必要な状態と推計されている。しかし、適切な治療を受けている人はその10分の1程度で、約9割の人は自分の病気に気づいてないのが実態なのだ。 睡っているときに頻繁に無呼吸になっているかどうかを自分で客観的に判断することは不可能だ。睡眠中に低酸素状態になっているのに気づかず放置していると、なぜ危険なのだろうか』、「34歳以上の男性の4人に1人、閉経後の女性の10人に1人が、中等症以上の睡眠時無呼吸症候群で治療が必要な状態と推計されている。しかし、適切な治療を受けている人はその10分の1程度で、約9割の人は自分の病気に気づいてないのが実態なのだ」、なるほど。
・『自分だけの問題ではない 恐ろしい事故の危険性  「睡眠時無呼吸症候群を放置すると、仕事のパフォーマンスが下がるだけではなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になり、動脈硬化が進んで、心筋梗塞、不整脈、心不全や脳卒中を発症したり突然死を起こしたりするリスクが高まるからです」 さらに恐ろしいのは、睡眠時無呼吸症候群になると運転中に睡魔に襲われ、交通事故を起こして人の命を奪う危険性もあることだ。日本でこの病気が注目されたのは、2003年にJR山陽新幹線が岡山駅でホームからはみ出して停車し、車掌が見に行くと運転手が眠っていたケースがきっかけだった。 2013年には、関越自動車道でツアーバスの運転手が居眠りして防音壁に追突し、乗客7人が死亡する事故も起こっている。どちらの運転手も事故後に睡眠時無呼吸症候群と診断された。米国の研究では、睡眠時無呼吸症候群の患者が交通事故を起こすリスクはそうではない人に比べて約7倍高く、そのために700億ドルもの経済損失が生じていると試算している。 「適切な治療を受けることで、事故を起こすリスクは減らせますし、高血圧や動脈硬化などが改善し、心臓病や脳卒中で入院したり死亡したりするリスクを軽減することが期待されます」 では、中等症以上の睡眠時無呼吸症候群と診断された場合には、どのような治療が行われるのだろうか』、「睡眠時無呼吸症候群を放置すると、仕事のパフォーマンスが下がるだけではなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になり、動脈硬化が進んで、心筋梗塞、不整脈、心不全や脳卒中を発症したり突然死を起こしたりするリスクが高まる」、「2013年には、関越自動車道でツアーバスの運転手が居眠りして防音壁に追突し、乗客7人が死亡する事故も起こっている」、「米国の研究では、睡眠時無呼吸症候群の患者が交通事故を起こすリスクはそうではない人に比べて約7倍高」いようだ。
・『肥満なら減量、仰向けは横向き、そしてまず試す治療法は?  「肥満の人には減量を勧めます。横向きに寝ることや、舌の付け根が喉の奥に落ちないように下あごを固定するマウスピースの着用によって、睡眠時に無呼吸になる回数が減る患者さんもいます」 また、中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群の患者にとって第一選択となるゴールドスタンダードの治療は、CPAP(シーパップ)療法。 「CPAPは、専用の鼻マスクから空気を持続的に送り込んで気道を広げ、睡眠中の無呼吸を防ぐ装置です。装置自体はコンパクトなので、出張や旅行にも持参できます」 CPAP療法によって、無呼吸・低呼吸やいびきが消失し、日中の眠気や夜間頻尿が軽減する人は多く、高血圧、動脈硬化が改善し心臓病や脳卒中の予防にもつながることがわかっている。睡眠時無呼吸症候群の人にとっては恩恵の大きい治療法だ。 ただ、CPAP療法では鼻マスクが気になって寝付けなかったり、無意識のうちに途中で外してしまったりする人がいるのが難点といわれる。他に選択肢はないのだろうか』、「CPAP療法によって、無呼吸・低呼吸やいびきが消失し、日中の眠気や夜間頻尿が軽減する人は多く、高血圧、動脈硬化が改善し心臓病や脳卒中の予防にもつながることがわかっている。睡眠時無呼吸症候群の人にとっては恩恵の大きい治療法だ」、「ただ、CPAP療法では鼻マスクが気になって寝付けなかったり、無意識のうちに途中で外してしまったりする人がいるのが難点といわれる」、なるほど。
・世界で5万人が受けた満足度95%の治療法  「CPAP療法が継続できない人のために開発されたのが、2021年6月に新たに保険適用になった舌下神経電気刺激療法です。手術で鎖骨の下にパルスジェネレーターと呼ばれる小さな機器を植え込み、本人の呼吸サイクルに合わせて舌下神経に電気刺激を与えて舌の付け根を持ち上げ、気道が塞がらないようにする治療法です」 既に世界15カ国で4万6000人がこの治療を受け、8割の人が無呼吸や日中の眠気が改善し、患者満足度は95%と報告されている。 今のところ舌下神経電気刺激療法の対象となるのは、18歳以上で高度の肥満ではなく(BMI[体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)]が30未満)、CPAP療法の継続が困難などの条件を満たした患者だ。 この治療を受けるには1週間程度の入院が必要になる。それでも、これまでは他に選択肢がなかっただけに、この新治療の登場はCPAPの継続が困難、あるいはCPAPでは効果が得られなかった患者にとっては朗報といえる。 舌下神経電気刺激療法を実施している病院は、この手術に用いる機器を開発したインスパイア・メディカル・システムズ・ジャパンのホームページで調べられる。 心臓病が専門の葛西氏が、睡眠時無呼吸症候群の治療に力を入れるようになったのは、研修医時代に、不整脈を起こして心臓が止まる発作を夜中に頻繁に起こす重度の心不全の入院患者に出会ったのがきっかけという。 「その患者さんは睡眠時無呼吸症候群だったのでその治療をしたところ不整脈の発作が起こらなくなり、心不全が劇的に改善して自宅で日常生活が送れるほど回復されました。睡眠時無呼吸症候群かもしれないと思っている人は、仕事のパフォーマンスの低下を防ぎ、命を縮めないためにも、ぜひ、かかりつけ医や睡眠時無呼吸症候群の治療をしている医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けてほしいと思います」 (監修/葛西隆敏 順天堂大学医学部附属順天堂医院睡眠・呼吸障害センター長)』、「舌下神経電気刺激療法の対象となるのは、18歳以上で高度の肥満ではなく(BMI[体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)]が30未満)、CPAP療法の継続が困難などの条件を満たした患者だ。 この治療を受けるには1週間程度の入院が必要になる。それでも、これまでは他に選択肢がなかっただけに、この新治療の登場はCPAPの継続が困難、あるいはCPAPでは効果が得られなかった患者にとっては朗報といえる」、「世界で5万人が受けた満足度95%の治療法」、なるほど。

次に、10月14日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したシドニー大学生命環境科学部栄養生態学教授のデイヴィッド・ローベンハイマー氏とシドニー大学生命環境科学部教授のスティーヴン・J・シンプソン氏による「炭水化物を減らしてタンパク質モリモリ…こんなダイエットが体に良いとは言い切れない理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/328756
・『タンパク質の摂りすぎは早死にを招く?肥満は実は健康に悪いわけではない?シドニー大学の世界的栄養学者2人が、マウス数百匹を使った5年におよぶ実験で明らかにした、食事が寿命と健康に与える直接的影響とは――!?本稿は、デイヴィッド・ローベンハイマー、スティーヴン・J・シンプソン『食欲人』(サンマーク出版)の一部を抜粋・編集したものです』、興味深そうだ。
・『生物の老化は食事で調整可能!  読者の中には、すでに「テロメア」をご存じの人もいるだろう。寿命を延ばし老化を遅らせる役割を担うことから、テロメアはしばらく前から人気と名声を博している。 テロメアとは染色体の末端にあるキャップ状の構造で、細胞複製に欠かせない重要な要素が細胞分裂時にほつれてしまうのを防いでいる。 加齢とともに、傷ついて古くなった細胞の入れ替えが何度もくり返されるうちに、テロメアはどんどん短くなり、ついには染色体の末端部分が露出し、細胞分裂の際に複製エラーを犯すようになる。 やがてエラーが蓄積して、様々な組織や器官の老化を引き起こすのだ。 寿命をマッピングしたグラフをもとに、次の予測を立てることができた。 もし私たちが発見した餌に対する反応のパターンが、その根底にある老化の生物学的機構の違いから生じているのなら、マウスのテロメアの長さのマップの基本的な形状は、寿命のマップと同じになるはずだ。 ではどうだったのか? 低タンパク質/高炭水化物食のマウスは、テロメアがより長く、より長生きした。高タンパク質/低炭水化物食のマウスは、テロメアと寿命がより短かった。 思ったとおりだ――この結果は、テロメアに関する一般常識(長いほどよい)を裏づけるとともに、低タンパク質と高炭水化物の組み合わせが長寿をもたらすという私たちの予想とも一致していた。 続いて、主要栄養素の摂取バランスと、ほかの老化を計るマーカー(指標)、たとえば免疫機能、主要な栄養シグナル経路の活性度、ミトコンドリア機能などとの関係を測定した。 これらのパターンはすべて一致した。つまり、食餌を利用して、老化の基本的な生物学的プロセスを強めたり弱めたりできる可能性があるということだ。 もし本当ならすごいことになる。 ヒト(やマウス、ハエ、それにイースト細胞)の生理的機構の中心には、2つの対立する生化学的経路がある。これらの経路は、すべての動物のまったく異なる2つの生命の「成果」を導いている。 1つ目を「長寿経路」――わかりやすくいうと「状況が好転するまで身を潜めてじっと待て」経路――もう1つを「成長・繁殖経路」――「チャンスを逃すな、あとは野となれ山となれ」経路――と呼ぼう。 重要な点として、これら2つのシステムは互いに抑制し合う関係にある。 一方が機能しているときは、もう一方は機能しない。食料と栄養が不足すると、長寿経路が作動し、成長・繁殖経路は停止する。細胞とDNAの修復・維持システムが活性化し、いつか世界が変化して食料が豊富になり、繁殖という進化上の目的を果たせるようになるまでの間、動物の健康を維持する。) いつまで続くかわからない期間を、この状態で待機する。世界が変化せず、成長・繁殖経路への切り替えに必要な栄養が不足した状態が続けば、動物は子孫をもたないまま長い一生を送ることになる』、「テロメアとは染色体の末端にあるキャップ状の構造で、細胞複製に欠かせない重要な要素が細胞分裂時にほつれてしまうのを防いでいる。 加齢とともに、傷ついて古くなった細胞の入れ替えが何度もくり返されるうちに、テロメアはどんどん短くなり、ついには染色体の末端部分が露出し、細胞分裂の際に複製エラーを犯すようになる。 やがてエラーが蓄積して、様々な組織や器官の老化を引き起こすのだ・・・低タンパク質/高炭水化物食のマウスは、テロメアがより長く、より長生きした。高タンパク質/低炭水化物食のマウスは、テロメアと寿命がより短かった。 思ったとおりだ――この結果は、テロメアに関する一般常識(長いほどよい)を裏づけるとともに、低タンパク質と高炭水化物の組み合わせが長寿をもたらすという私たちの予想とも一致していた」、なるほど。「ヒト・・・の生理的機構の中心には、2つの対立する生化学的経路がある。これらの経路は、すべての動物のまったく異なる2つの生命の「成果」を導いている。 1つ目を「長寿経路」――わかりやすくいうと「状況が好転するまで身を潜めてじっと待て」経路――もう1つを「成長・繁殖経路」――「チャンスを逃すな、あとは野となれ山となれ」経路――と呼ぼう。 重要な点として、これら2つのシステムは互いに抑制し合う関係にある。 一方が機能しているときは、もう一方は機能しない。食料と栄養が不足すると、長寿経路が作動し、成長・繁殖経路は停止する。細胞とDNAの修復・維持システムが活性化し、いつか世界が変化して食料が豊富になり、繁殖という進化上の目的を果たせるようになるまでの間、動物の健康を維持する」、よく出来た仕組みだ。
・『長生きに効く「断食」という手法  だが食料が豊富で十分なタンパク質が得られるときには、長寿経路は停止し、成長・繁殖経路が作動する。 体は新しい細胞をつくり始めるが、それとともにDNAや細胞、組織を損傷や摩耗から保護し修復するシステムの「ダイヤル」を弱める。細胞は必要なタンパク質を生成する際にエラーを起こすようになり、異常な折りたたみ構造のタンパク質やそのほかの細胞のゴミが蓄積され、細胞分裂時のエラーの頻度が高まる。 こうした問題は、動物が生存し、成長していくうえで避けられない。呼吸をしないと生きていけないのと同じで、これらを避けることはできない。その結果、がんやそのほかの疾患リスクが高まり、寿命が縮まる可能性がある。 だが進化という観点からすれば、動物が成長し繁殖できる限り、それは容認できる代償ということになる。 低タンパク質/高炭水化物食が長寿経路を作動させ得ることを、このマウス研究は初めて明らかにしたのだ。 ここでカロリー制限の話に戻ろう。 私たちのマウスの実験は、40%のカロリー制限が寿命を延ばすのは、カロリーの摂取量が減るからではないことを示した。より重要なのは主要栄養素のバランスであり、またカロリー摂取を制限しなくても長寿効果が得られることがわかった。 しかし、これらの実験では、マウスに食料への無制限のアクセスを与えた。 つまり割り当てられた特定の餌だけを、いつでも好きなだけ食べることができた。 これは、マウスを使った従来型のカロリー制限研究で用いられてきた実験方法とは異なる。従来型の研究では、動物はカロリー制限食を一度にまとめて与えられ、それを1、2時間で食べ尽くしてしまえば、翌日まで何も食べるものがない。 そしていまや世界中の研究グループによって示されているとおり、そうした状況下で長寿経路を作動させるのは、カロリーを摂取しない時間、すなわち「断食」である。 つまりマウスの長寿経路は、(必ずしも摂取カロリーを減らさずに)炭水化物に対するタンパク質の比率を下げることによって、または断食によって、あるいはこれらの組み合わせによって、作動させることができる。) その後もマウスのデータ解析を続け、食餌のバランスと、老化の生物学だけでなく、私たちの測定した健康のさまざまな「成果」、たとえば耐糖能とインスリン値(これらはヒトの2型糖尿病の指標である)、血圧、コレステロール、炎症マーカーとの関係も調べられることがわかった。これらはどれも、健康診断で調べられるおなじみのマーカーだ。 そしてここでも明らかな関連性が認められた。 低タンパク質/高炭水化物食のマウスは、グルコースが血液から除去されるまでの時間が最も短く(健康的だということ)、LDL(悪玉)コレステロールが最も低かった。 低タンパク質/高炭水化物食で生涯にわたり飼育されたマウスは、最も寿命が長いだけでなく、老化と老後の健康を測るマーカーが最も良好だった。 これは健康で長生きしたい人にとってすばらしい手がかりになりそうな発見である。 だが1つ難点があった。低タンパク質/高炭水化物食のマウスは太っていたのだ』、「低タンパク質/高炭水化物食で生涯にわたり飼育されたマウスは、最も寿命が長いだけでなく、老化と老後の健康を測るマーカーが最も良好だった。 これは健康で長生きしたい人にとってすばらしい手がかりになりそうな発見である。 だが1つ難点があった。低タンパク質/高炭水化物食のマウスは太っていたのだ」、なるほど。
・『肥満は本当に健康に悪いのか?  その理由は、低タンパク質/高炭水化物食のマウスは高タンパク質食のマウスよりも多くのカロリーを摂取したからだ。 脂肪または炭水化物の比率の高い餌だけを食べていると、十分なタンパク質を摂取しようとして食べすぎてしまう。その結果どうなるかはおわかりだろう。 実はこの反応は、ヒトよりマウスのほうが弱いのだが、それでも肥満を起こすには十分だった。 そして重要な点として、エネルギー密度の高い脂肪や炭水化物の代わりに、難消化性の(したがってカロリーゼロの)食物繊維を混ぜてタンパク質を薄めたところ、マウスはそれでも十分なタンパク質を得るためにより多くの餌を摂食し、長生きした。 そして、太らなかったのだ。 しかし、なぜ私たちの体は太るような方法でものを食べさせようとするのだろう?肥満は健康に悪いはずだろう? そうでもあるが、そうでもない。 低タンパク質/高炭水化物食の長寿で健康だが太ったマウスと、低タンパク質/高脂肪食の同じくらい太ったマウスを比較したところ、重要な違いがあった。 後者の集団は寿命が短いうえにかなり不健康だった。つまり、ただ脂肪に対する炭水化物の比率を変えるだけで、比較的良性の肥満か、不健康な肥満をつくり出せる、ということになる。 どちらのケースでも、マウスはより多くのタンパク質を得ようとして食べすぎたが、脂肪の摂取を増やすほうが、炭水化物の摂取を増やすより不健康になった。) そんなわけで、新しい疑問が生まれた。良性の肥満と不健康な肥満の違いはどこから来るのだろう? チャールズ・パーキンス・センターの研究仲間アンドリュー・ホームズとの共同研究で、その手がかりをマウスの結腸に見つけた。低タンパク質/高炭水化物食のマウスは、低タンパク質/高脂肪食のマウスに比べ、腸内により健康的な微生物叢をもっていた。 ほかにも違いがあった――肝臓から放出される「FGF」(繊維芽細胞成長因子)と呼ばれるホルモンの濃度が、低タンパク質/高炭水化物食のマウスは驚くほど高かったのだ。 FGFは、タンパク質欲の制御における重要なシグナルであることがわかっている。FGFはインスリン感受性を改善させ、代謝の健康を促進する効果がある。つまり、血液中のブドウ糖を細胞に取り込むためにインスリンをそれほど生成する必要がなくなる。 またFGFは、過食の状態でエネルギー消費を促す。 これらの要因は、マウスだけでなくヒトにおいても重要な役割を果たしている。ルイジアナ州立大学ペニントン研究所のクリス・モリソンと行った別の実験で、私たちはFGFの濃度が上昇すると、マウスはタンパク質豊富な餌を明確に選択することを明らかにした。 科学の歩みは速いもので、これを執筆している今も、FGFがこれまで見逃されていたタンパク質欲ホルモンであること、またFGFが炭水化物欲のスイッチオフに関与していることを裏づける、いくつかの重要な論文が発表されつつある。このように、肥満は予想以上に複雑だということをマウスは教えてくれた。 単にやせているからといって、健康で長生きできるわけではない。それどころか、 高タンパク質/低炭水化物食のセクシーなやせたマウスは、すべてのマウスの中で最も寿命が短く、見栄えのいい中年の死体になった。なぜなら、高いタンパク質対炭水化物比は、急速な老化に関連する経路を激しく活性化させ、細胞とDNAの修復・維持メカニズムを弱め、老化やがん、そのほか慢性病を促進する比率でもあるからだ。これは望ましい状態とはいえない。 そしてこれはおそらく、マウスに限った話ではない。なにしろ老化と代謝に関する限り、人間はマウスと生物学的に同じなのだ』、「高タンパク質/低炭水化物食のセクシーなやせたマウスは、すべてのマウスの中で最も寿命が短く、見栄えのいい中年の死体になった。なぜなら、高いタンパク質対炭水化物比は、急速な老化に関連する経路を激しく活性化させ、細胞とDNAの修復・維持メカニズムを弱め、老化やがん、そのほか慢性病を促進する比率でもあるからだ。これは望ましい状態とはいえない。 そしてこれはおそらく、マウスに限った話ではない」、なるほど。
・『100歳以上の人口割合が飛び抜けている沖縄の食事  マウスの実験を通して、餌を簡単に操作するだけで、様々な結果を引き起こせることがわかった。 まるでダイヤルをひねるように、これを少し増やしあれを少し減らすだけで、肥満を起こすことも止めることも、筋肉を増やし体脂肪を減らすことも、がんを予防することも促進することも、老化を遅らせることも速めることも、繁殖を促進することも抑制することも、腸内微生物叢を変化させることも、免疫系を起動させることもできるのだ。 私たちはただタンパク質と脂肪、炭水化物のダイヤルをひねるだけで、このすべてを実際にマウスで行った。またその結果をグラフで明確に視覚化して、マウスを健康にするための非常に正確な食餌を提案することができた。 そして原理上は、人間を健康にするための食事も提案できるはずだ。「低タンパク質/高炭水化物食」が、ヒトの長寿と健康をもたらすことを示唆する証拠はあるだろうか? それがあったのだ。「ブルーゾーン」と呼ばれる世界の超長寿地域に暮らすすべての人が、まさにそうした食事を摂っている。ブルーゾーンとは、ダン・ビュイトナーが2008年の著書『ブルーゾーン 世界の100歳人(センテナリアン)に学ぶ健康と長寿のルール』で流行らせた用語だ。 ブルーゾーンの住民の中でおそらく最も有名なのは、日本の沖縄の人々だろう。沖縄は100歳以上の人口割合がほかの先進国平均の5倍である。 サツマイモと葉物野菜を主体に、少量の魚と赤身肉を組み合わせた伝統的な沖縄食は、タンパク質比率がわずか9%(食糧難の地域を除けば世界最低水準)、炭水化物が85%、そして脂肪がわずか6%だ。これは実験の最長寿命のマウスが摂取していた比率にほぼ相当する。 伝統的な沖縄の食事を摂っている人は、肥満とほぼ無縁だった。その理由の1つは、食事の食物繊維含有率が高いからである。 食事に十分な食物繊維が含まれると、カロリーの過剰摂取を駆り立てるタンパク質レバレッジの効果が弱められる。食物繊維は胃で膨潤し、消化速度を遅らせ、腸内微生物の餌になる――これらすべてが組み合わさって、空腹感を抑える効果がある。 この食物繊維の多くが、沖縄の人の主な炭水化物源であるサツマイモや、そのほかの野菜や果物に含まれているのだ。 残念ながら現代の沖縄の人々の食事内容は、伝統食から欧米型に近づきつつあり、それとともに肥満や糖尿病が増えている』、「ブルーゾーンの住民の中でおそらく最も有名なのは、日本の沖縄の人々だろう。沖縄は100歳以上の人口割合がほかの先進国平均の5倍である。 サツマイモと葉物野菜を主体に、少量の魚と赤身肉を組み合わせた伝統的な沖縄食は、タンパク質比率がわずか9%(食糧難の地域を除けば世界最低水準)、炭水化物が85%、そして脂肪がわずか6%だ。これは実験の最長寿命のマウスが摂取していた比率にほぼ相当する。 伝統的な沖縄の食事を摂っている人は、肥満とほぼ無縁だった。その理由の1つは、食事の食物繊維含有率が高いからである・・・残念ながら現代の沖縄の人々の食事内容は、伝統食から欧米型に近づきつつあり、それとともに肥満や糖尿病が増えている」、やはり「沖縄」でも「伝統食から欧米型に近づきつつあり、それとともに肥満や糖尿病が増えている」、のは実に残念なことだ。

第三に、10月24日付け東洋経済オンラインが掲載したライターの堀尾 大悟氏による「生島ヒロシさん73歳「筋トレがピンチを救った」 ラジオ番組を25年続ける「健康の達人」」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/709645
・『フリーアナウンサーの生島ヒロシ氏。今年で73歳となる今もアナウンサーとして第一線で活躍し、パーソナリティーを務めるラジオ番組「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(TBSラジオ)は25年を迎えた長寿番組だ。 諏訪中央病院名誉院長・鎌田實氏との共著書である『70歳からの「貯筋」習慣』では、高齢者が長く健康を保つために、体の筋肉を蓄える「貯筋」の大切さを提唱している。ラジオ番組、イベント司会、講演と精力的な活動を続ける健康の達人・生島氏に、その「貯筋」をはじめ、健康を保つ食事や運動などのポイントを聞いた(Qは聞き手の質問、Aは生島氏の回答)』、「体の筋肉を蓄える「貯筋」」とは興味深い考え方だ。
・『朝のラジオ番組が健康のモチベーション  Q:今年で73歳とのことですが、とても70代には見えません!健康を保つ秘訣はなんですか? A:月曜から金曜まで、毎朝5時からラジオ番組の生放送があります。この生放送を全国のリスナーが楽しみにしてくれているので、僕が健康を害して放送を止めてしまってはいけません。それが、健康を維持するモチベーションになっています。 もう1つの秘訣として、このラジオ番組では、さまざまな分野の「名医」といわれる先生方をゲストにお招きしています。そこから知り合いになる先生もたくさんいて、『70歳からの「貯筋」習慣』の共著者の鎌田實先生もその1人。 何か気になることがあると、鎌田先生をはじめその分野の先生に相談しながら、自分に合った健康法を取り入れるようにしています。僕にとっては頭のてっぺんから足のつま先まで“主治医”がいるようなものですね(笑)。) Q:毎朝、生放送があるとのことですが、1日のスケジュールは? A:1日のスケジュールも、この毎日のラジオ番組を軸に組み立てています。朝は3時半~4時に起床してスタジオに行き、放送が終わってから少し仮眠をとって、昼食を食べる。 翌朝が早いので夕食は17時半くらいには済ませ、20時過ぎくらいからお風呂にゆっくり浸かり、ストレッチなど軽い運動をしてから1、2時間後には寝るようにしています。 ただ、その日に大きなニュースがあると、明日の放送のためにテレビのニュース番組などで情報収集しています。やっぱりアナウンサーですから、そこは常に「情報ファースト」ですね』、「朝は3時半~4時に起床してスタジオに行き、放送が終わってから少し仮眠をとって、昼食を食べる。 翌朝が早いので夕食は17時半くらいには済ませ、20時過ぎくらいからお風呂にゆっくり浸かり、ストレッチなど軽い運動をしてから1、2時間後には寝るようにしています」、確かに健康的な毎日だ。
・『肉と魚を1品ずつ「ダブルたん活」  Q:食事面で気をつけていることを教えてください。 A:朝食はほとんどとらず、葛湯や紅茶を飲む程度にしています。朝食をしっかり食べることを提唱する先生もいますが、僕の場合は早朝にラジオの生放送があるのと、もともと胃腸が弱いこともあって、朝を控えめにしたほうが体に合っていますね。 食べることは大好きなのですが、夕食を食べ過ぎてしまうと翌朝に響くので、なるべく控えめにして、金曜日以外は会食もできるだけ入れないようにしています。その代わり、昼食では好きなものを食べています。 また、鎌田先生も言っていますが、なるべく食事の間隔を空けることを意識しています。飢餓状態が16時間続くと「オートファジー」という細胞が若返る効果があるといわれていますが、現実的には仕事をしていると難しいので、僕は12時間を目安にしています。 A:『70歳からの「貯筋」習慣』では、たんぱく質を多くとる「たん活」を提唱しています。 A:妻は僕の健康を気遣ってくれて、夕食の食卓には魚料理と肉料理が1品ずつ並びます。ただ、70代になると若い頃のようにたくさんは食べられないので、プロテインでたんぱく質を補っています。) 「たん活」のほかには、以前に番組のゲストで来た北里大学の糖尿病センター長の山田悟先生から「ゆるやかな糖質制限」を教えていただき、炭水化物の量を減らすことを意識しています。おやつも、血糖値が上がりにくいチョコレートや、オメガ3系脂肪酸が豊富に含まれるナッツ類を選ぶようにしています』、「70歳からの「貯筋」習慣』では、たんぱく質を多くとる「たん活」を提唱しています・・・夕食の食卓には魚料理と肉料理が1品ずつ並びます。ただ、70代になると若い頃のようにたくさんは食べられないので、プロテインでたんぱく質を補っています」、「プロテインでたんぱく質を補っています」とはいささか幻滅だ。
・『3カ月で12キロ痩せたその後  Q:運動についてもお聞きしたいのですが、2015年には「ライザップ」のCMでダイエットに成功したことも話題になりました。 A:2カ月のトレーニングの予定が、撮影が1カ月延びたので3カ月になり、結果としてマイナス12キログラム減を達成しました。いやぁ、こんなに変われるものか!と自分でもビックリしましたね(笑)。 ただ、その後はコロナもあって外出機会が減ってしまい、体重が少し増えてしまいました。その反省もあって、今はラジオ番組が終わった後、週3~4日はジムに行ってプールで泳いだり、水中筋トレをしています。 あと、自宅の近くに「chocoZAP(チョコザップ)」ができたので、妻を誘って散歩がてら立ち寄って、一緒に筋トレをしています。 Q:鎌田先生は「夫婦間でほめ合うことが運動を続けるコツ」と言っていました。 A:いやいや、僕の妻は厳しくて、「あなたに厳しいことを言う人は周りにいないから、私が代表して言ってあげているのよ」と言うような人(笑)。ほめ合うというより、妻に「チョコザップに行こうよ」と背中を押されています。 ただ、最近ではご近所でもご主人が急に倒れたという話や、介護にまつわる話を聞くことが増えました。そのこともあって「お互い、介護保険料は払っても介護されないで済むようにしようね」と励まし合いながら運動を続けています。特に、70歳を過ぎるといちばん怖いのが転倒。つまずいても転ばないよう、自宅でもスクワットやプランク(注)をしています』、「今はラジオ番組が終わった後、週3~4日はジムに行ってプールで泳いだり、水中筋トレをしています。 あと、自宅の近くに「chocoZAP(チョコザップ)」ができたので、妻を誘って散歩がてら立ち寄って、一緒に筋トレをしています」、実に理想的に健康的な生活だ。
(注)プランク:うつ伏せになった状態で前腕・肘・つま先を地面につき、その姿勢をキープする体幹トレーニング(melos media)
タグ:(その27)(命を縮める睡眠時無呼吸症候群 「たかがいびき」と侮れない理由と最新治療法、炭水化物を減らしてタンパク質モリモリ…こんなダイエットが体に良いとは言い切れない理由、生島ヒロシさん73歳「筋トレがピンチを救った」 ラジオ番組を25年続ける「健康の達人」) 健康 (注)プランク:うつ伏せになった状態で前腕・肘・つま先を地面につき、その姿勢をキープする体幹トレーニング(melos media) 「今はラジオ番組が終わった後、週3~4日はジムに行ってプールで泳いだり、水中筋トレをしています。 あと、自宅の近くに「chocoZAP(チョコザップ)」ができたので、妻を誘って散歩がてら立ち寄って、一緒に筋トレをしています」、実に理想的に健康的な生活だ。 「70歳からの「貯筋」習慣』では、たんぱく質を多くとる「たん活」を提唱しています・・・夕食の食卓には魚料理と肉料理が1品ずつ並びます。ただ、70代になると若い頃のようにたくさんは食べられないので、プロテインでたんぱく質を補っています」、「プロテインでたんぱく質を補っています」とはいささか幻滅だ。 「朝は3時半~4時に起床してスタジオに行き、放送が終わってから少し仮眠をとって、昼食を食べる。 翌朝が早いので夕食は17時半くらいには済ませ、20時過ぎくらいからお風呂にゆっくり浸かり、ストレッチなど軽い運動をしてから1、2時間後には寝るようにしています」、確かに健康的な毎日だ。 「体の筋肉を蓄える「貯筋」」とは興味深い考え方だ。 堀尾 大悟氏による「生島ヒロシさん73歳「筋トレがピンチを救った」 ラジオ番組を25年続ける「健康の達人」」 東洋経済オンライン ・・・残念ながら現代の沖縄の人々の食事内容は、伝統食から欧米型に近づきつつあり、それとともに肥満や糖尿病が増えている」、やはり「沖縄」でも「伝統食から欧米型に近づきつつあり、それとともに肥満や糖尿病が増えている」、のは実に残念なことだ。 「ブルーゾーンの住民の中でおそらく最も有名なのは、日本の沖縄の人々だろう。沖縄は100歳以上の人口割合がほかの先進国平均の5倍である。 サツマイモと葉物野菜を主体に、少量の魚と赤身肉を組み合わせた伝統的な沖縄食は、タンパク質比率がわずか9%(食糧難の地域を除けば世界最低水準)、炭水化物が85%、そして脂肪がわずか6%だ。これは実験の最長寿命のマウスが摂取していた比率にほぼ相当する。 伝統的な沖縄の食事を摂っている人は、肥満とほぼ無縁だった。その理由の1つは、食事の食物繊維含有率が高いからである 「高タンパク質/低炭水化物食のセクシーなやせたマウスは、すべてのマウスの中で最も寿命が短く、見栄えのいい中年の死体になった。なぜなら、高いタンパク質対炭水化物比は、急速な老化に関連する経路を激しく活性化させ、細胞とDNAの修復・維持メカニズムを弱め、老化やがん、そのほか慢性病を促進する比率でもあるからだ。これは望ましい状態とはいえない。 そしてこれはおそらく、マウスに限った話ではない」、なるほど。 「低タンパク質/高炭水化物食で生涯にわたり飼育されたマウスは、最も寿命が長いだけでなく、老化と老後の健康を測るマーカーが最も良好だった。 これは健康で長生きしたい人にとってすばらしい手がかりになりそうな発見である。 だが1つ難点があった。低タンパク質/高炭水化物食のマウスは太っていたのだ」、なるほど。 一方が機能しているときは、もう一方は機能しない。食料と栄養が不足すると、長寿経路が作動し、成長・繁殖経路は停止する。細胞とDNAの修復・維持システムが活性化し、いつか世界が変化して食料が豊富になり、繁殖という進化上の目的を果たせるようになるまでの間、動物の健康を維持する」、よく出来た仕組みだ。 「ヒト・・・の生理的機構の中心には、2つの対立する生化学的経路がある。これらの経路は、すべての動物のまったく異なる2つの生命の「成果」を導いている。 1つ目を「長寿経路」――わかりやすくいうと「状況が好転するまで身を潜めてじっと待て」経路――もう1つを「成長・繁殖経路」――「チャンスを逃すな、あとは野となれ山となれ」経路――と呼ぼう。 重要な点として、これら2つのシステムは互いに抑制し合う関係にある。 やがてエラーが蓄積して、様々な組織や器官の老化を引き起こすのだ・・・低タンパク質/高炭水化物食のマウスは、テロメアがより長く、より長生きした。高タンパク質/低炭水化物食のマウスは、テロメアと寿命がより短かった。 思ったとおりだ――この結果は、テロメアに関する一般常識(長いほどよい)を裏づけるとともに、低タンパク質と高炭水化物の組み合わせが長寿をもたらすという私たちの予想とも一致していた」、なるほど。 「テロメアとは染色体の末端にあるキャップ状の構造で、細胞複製に欠かせない重要な要素が細胞分裂時にほつれてしまうのを防いでいる。 加齢とともに、傷ついて古くなった細胞の入れ替えが何度もくり返されるうちに、テロメアはどんどん短くなり、ついには染色体の末端部分が露出し、細胞分裂の際に複製エラーを犯すようになる。 デイヴィッド・ローベンハイマー、スティーヴン・J・シンプソン『食欲人』(サンマーク出版) スティーヴン・J・シンプソン氏による「炭水化物を減らしてタンパク質モリモリ…こんなダイエットが体に良いとは言い切れない理由」 デイヴィッド・ローベンハイマー氏 「舌下神経電気刺激療法の対象となるのは、18歳以上で高度の肥満ではなく(BMI[体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)]が30未満)、CPAP療法の継続が困難などの条件を満たした患者だ。 この治療を受けるには1週間程度の入院が必要になる。それでも、これまでは他に選択肢がなかっただけに、この新治療の登場はCPAPの継続が困難、あるいはCPAPでは効果が得られなかった患者にとっては朗報といえる」、「世界で5万人が受けた満足度95%の治療法」、なるほど。 「CPAP療法によって、無呼吸・低呼吸やいびきが消失し、日中の眠気や夜間頻尿が軽減する人は多く、高血圧、動脈硬化が改善し心臓病や脳卒中の予防にもつながることがわかっている。睡眠時無呼吸症候群の人にとっては恩恵の大きい治療法だ」、「ただ、CPAP療法では鼻マスクが気になって寝付けなかったり、無意識のうちに途中で外してしまったりする人がいるのが難点といわれる」、なるほど。 「2013年には、関越自動車道でツアーバスの運転手が居眠りして防音壁に追突し、乗客7人が死亡する事故も起こっている」、「米国の研究では、睡眠時無呼吸症候群の患者が交通事故を起こすリスクはそうではない人に比べて約7倍高」いようだ。 「睡眠時無呼吸症候群を放置すると、仕事のパフォーマンスが下がるだけではなく、高血圧や糖尿病などの生活習慣病になり、動脈硬化が進んで、心筋梗塞、不整脈、心不全や脳卒中を発症したり突然死を起こしたりするリスクが高まる」 「34歳以上の男性の4人に1人、閉経後の女性の10人に1人が、中等症以上の睡眠時無呼吸症候群で治療が必要な状態と推計されている。しかし、適切な治療を受けている人はその10分の1程度で、約9割の人は自分の病気に気づいてないのが実態なのだ」、なるほど。 「「太っていて首や喉の周囲に脂肪がついている人、あるいは、もともと下あごが小さかったり扁桃腺が大きかったりする人は気道が狭く、仰向けになって眠ると、息を吸った時の圧力で舌の付け根の部分が喉の奥に落ち込み、気道が塞がれたり狭くなったりします。この狭い気道を無理に高速の気流が流れるときに生じるのが、いびきです」、私は太ってはいないが、「いびき」は時たまかく。 「仕事のパフォーマンスを低下させるばかりか、突然死の原因にもなる病」、とは恐ろしい話だ。 葛西隆敏氏へのインタビュー「命を縮める睡眠時無呼吸症候群、「たかがいびき」と侮れない理由と最新治療法」 福島安紀氏 ダイヤモンド・オンライン
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