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発達障害(その6)(大人のADHD→44歳で米マイクロソフト転職!異色の日本人が「怠惰であれ」と説く理由~『世界一流エンジニアの思考法』(牛尾 剛 著)を読む、【高学歴発達障害】上智大卒の女性に親は「社会不適合者だから家庭に入れ」→ブラック企業経てたどり着いた天職) [生活]

発達障害については、本年1月15日に取上げた。今日は、(その6)(大人のADHD→44歳で米マイクロソフト転職!異色の日本人が「怠惰であれ」と説く理由~『世界一流エンジニアの思考法』(牛尾 剛 著)を読む、【高学歴発達障害】上智大卒の女性に親は「社会不適合者だから家庭に入れ」→ブラック企業経てたどり着いた天職)である。

先ずは、本年1月26日付けダイヤモンド・オンライン「大人のADHD→44歳で米マイクロソフト転職!異色の日本人が「怠惰であれ」と説く理由~『世界一流エンジニアの思考法』(牛尾 剛 著)を読む」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/337666
・『視野を広げるきっかけとなる書籍をビジネスパーソン向けに厳選し、ダイジェストにして配信する「SERENDIP(セレンディップ)」。この連載では、経営層・管理層の新たな発想のきっかけになる書籍を、SERENDIP編集部のチーフ・エディターである吉川清史が豊富な読書量と取材経験などからレビューします。今回取り上げるのは、大人になってからADHDと診断された後、44歳で米マイクロソフトに転職した異色の日本人エンジニアが一流の同僚たちに学んだ仕事術を徹底解説した一冊です』、「米マイクロソフトに転職」とはすごい経歴だ。
・『ADHDと診断→米マイクロソフトで活躍! 異色エンジニアの書籍に学ぶ  本連載のようにWebメディアに寄稿する際、書き手が陥りやすい罠がある。自分の意見や集めたネタなどを、一つの記事の中にできるだけ多く盛り込もうとすることだ。すると時間ばかりかかって、無駄に長いだけの焦点のぼやけた記事になりかねない。 良い文章を書くには、思い切って「捨てる」覚悟が必要だ。10のネタがあったら、その中で3~4つだけをピックアップする。残りは捨てるか、次の機会まであたためておく。その後は選んだものに集中し、最良のものに磨き上げる。 筆者は薬の専門家ではないが、文章は医薬品と似ているように思える。発熱、頭痛、せき、目まい、鼻水、腹痛――。これらに効く成分を全部混ぜ合わせたら、果たして「万病に効く薬」が出来上がるのか。 実際は決してそうではなく、薬として意味をなさないだろう。「解熱剤」「頭痛薬」「せき止め」など、特定の症状に絞って調合した方が、間違いなく効果を発揮するはずだ。 Webメディアにおける記事も、どのネタが読者のニーズにマッチするかを熟慮して、その内容に特化して書き上げた方が、手当たり次第に材料を盛り込むよりも読者の心に残るはずだ。そのピックアップする技術こそ、執筆や編集の「妙」というべきものだろう。 この考え方はもちろん、文筆業以外の業種・職種にも応用可能だ。どの業界においても、とりあえず目の前の仕事から手をつけていくという働き方は効率的とはいえず、良い成果も期待しづらい。不要なものを捨て、重要なものに絞って取り組む。この判断が重要なのである。 今回紹介する書籍『世界一流エンジニアの思考法』では、海外の一流ITエンジニアが実践している「取捨選択の妙」などを、著者の豊富なビジネス経験をもとに紹介している。 著者の牛尾剛氏は、国内大手SIerのITエンジニアを経て2009年に独立。15年に米マイクロソフトに入社し、19年から同社のクラウドサービス「Azure Functions」のプロダクトチームでシニアソフトウエアエンジニアを務める人物だ(肩書は刊行当時のもの)。 牛尾氏は、今でこそ世界最高峰ともいえるマイクロソフトのソフトウエア開発チームで活躍しているが、「幼い頃から要領が良くなく、大人になってからADHD(注意欠如・多動症)と診断された」と、本書の冒頭で明かしている。 だからこそ、「どうやったら不得意なことでも効率よく人並みのことができるのか、仕事の生産性を上げる方法を意識的に研究してきた」という。そして努力の末、44歳で米マイクロソフトに転職。「世界一流」のエンジニアとともに仕事をすることになった』、同氏は「幼い頃から要領が良くなく、大人になってからADHD・・・と診断された」・・・だからこそ、「どうやったら不得意なことでも効率よく人並みのことができるのか、仕事の生産性を上げる方法を意識的に研究してきた」という。そして努力の末、44歳で米マイクロソフトに転職。「世界一流」のエンジニアとともに仕事をすることになった」、なるほど。
・『米マイクロソフトの一流エンジニアは「意外と怠惰」だった!?  牛尾氏は転職後、同僚のエンジニアたちが、高い生産性を実現するための「思考法(マインドセット)」を身に付けていることを知る。 彼・彼女らの思考法を注意深く観察し、実践しながら、牛尾氏自身も「世界一流」となるべくさらなる努力を重ねてきた。そのノウハウをまとめたのが本書というわけだ。 「Be Lazy(怠惰であれ)」。牛尾氏は、同僚エンジニアたちのマインドセットを端的に表すものとして、こんな言葉を紹介している。もちろんマイクロソフトがそうした標語を公に掲げているわけではないが、上司などから「Be Lazy」「働きすぎないで」と声を掛けられることがあったという。 より具体的に言うと、一流のエンジニアは「より少ない時間で価値を最大化する」ことを目指している。そのために同僚が実践している習慣として、牛尾氏は以下に示す7つのポイントを挙げている。 (1)望んでいる結果を達成するために、最低限の努力をする (2)不必要なものや付加価値のない仕事(過剰な準備含む)をなくす (3)簡潔さを目指す (4)優先順位をつける (5)時間や費やした努力よりも、アウトプットと生産性に重点を置く (6)長時間労働しないことを推奨する (7)会議は決められた時間内で効率的かつ生産的に行う 一見すると、ビジネスの世界では当たり前の標語だ。だが、同じようなことを意識していても、日本人と「世界一流エンジニア」は捉え方に違いがあるという。 例えば「(4)優先順位をつける」というと、日本人は「重要なタスクから順番に手をつけ、最終的には全部やる」という前提で物事を考える。「その日のうちに」とは限らないが、最初のタスクを終えたら、次、またその次……というように仕事をこなす。多少時間がかかっても、最終的には自身のやるべきことを完璧に処理する。 だが驚くことに、海外の一流エンジニアたちの間では完璧主義は悪手とされる。その証拠に、上記の7項目は、全てが「いかにやることを減らすか」という目的意識に基づいている。 そして一流エンジニアたちには、日本では当たり前の「時間をかけて結局全部やる」という概念がない。「優先順位をつけた後は、最初の1個(最も重要なもの)だけをピックアップしてやる。そして他はやらない。その1つにフォーカスしよう」という感覚らしいのだ。 最重要なタスクだけを優先して集中的に取り組めば、当然短時間で終わる。そこだけにフォーカスしているから生産性が上がり、アウトプットの質も向上するというわけだ』、「一流エンジニアたちには、日本では当たり前の「時間をかけて結局全部やる」という概念がない。「優先順位をつけた後は、最初の1個(最も重要なもの)だけをピックアップしてやる。そして他はやらない。その1つにフォーカスしよう」という感覚らしいのだ」、なるほど。
・『「試行」の前に「思考」! 手を動かす前に仮説を立てるべし  日本のビジネスパーソンには身に覚えのある人も多いだろうが、「時間をかけて結局全部やる」という考え方だと、優先順位の高いものに取り組んでいる時でも、他のタスクがどうしても気になる。その結果、焦りが生じて生産性が下がりがちだ。「2番目以降は割り切って捨てる」という、マイクロソフト流の思い切りの良さを見習うべきだろう。 なお、上記の「(6)長時間労働しないことを推奨する」「(7)会議は決められた時間内で効率的かつ生産的に行う」とも関連しているが、米国には「時間を固定する」という考え方もあるそうだ。 「すべきこと」が終わるまで延々と作業を続けるのではなく、「何時から何時までこれをやる」と時間の枠を決める。そして、その枠の中で成果を最大化することを目指す。「限られた時間内で確実にできること」だけをピックアップし、集中するのだ。日本人が長時間だらだらと会議をしないためにも、有用な考え方だろう。 さらに、「試行錯誤をしない」という考え方も本書で紹介されている。 これに違和感を覚えた人もいるのではないだろうか。日本企業では「結果」だけでなく「プロセス」を評価しがちだ。トライアンドエラーを繰り返しながらじっくり検討を重ねた末に、最適解にたどり着くことが良しとされる。海外の一流企業では、それは重要ではないというのか――。 その答えを示す、一つのエピソードがある。 ある日、牛尾氏は自分のプログラムがうまく動かないときがあった。自力で直そうとすると、原因究明に途方もない時間がかかると考え、ポールという同僚のトップエンジニアに声をかけて「ペアプログラミング」を依頼した。ペアプログラミングとは、2人1組で1台のPCを共有し、一緒にプログラミングする手法だ。 セッションが始まると、PCの画面には、牛尾氏のプログラムに問題があることを示すログ(プログラムが内部でどのように動いているかを示す記録)が表示された。 するとポールは手を一切動かさず、最初の1つのログだけを見て、頭の中で「仮説」を立て始めた。ぶつぶつと独り言を言いながらしばらく考え、データベースを閲覧するソフトを起動。クエリ(システムへの命令文)を1つだけ書いて、「ここだろう」と一言。そのクエリの結果は、エラーの根本原因を正しく示すものだったという。 牛尾氏のかつてのやり方は、「的確な仮説を導き出すべく『思考』を巡らせる」という過程を省き、ひたすら「試行」を繰り返すものだったのかもしれない。その手法では、どれだけ時間がかかるかわからない』、「自力で直そうとすると、原因究明に途方もない時間がかかると考え、ポールという同僚のトップエンジニアに声をかけて「ペアプログラミング」を依頼した。ペアプログラミングとは、2人1組で1台のPCを共有し、一緒にプログラミングする手法だ。 セッションが始まると、PCの画面には、牛尾氏のプログラムに問題があることを示すログ(プログラムが内部でどのように動いているかを示す記録)が表示された。 するとポールは手を一切動かさず、最初の1つのログだけを見て、頭の中で「仮説」を立て始めた。ぶつぶつと独り言を言いながらしばらく考え、データベースを閲覧するソフトを起動。クエリ(システムへの命令文)を1つだけ書いて、「ここだろう」と一言。そのクエリの結果は、エラーの根本原因を正しく示すものだったという」、さすがだ。
・『マジメすぎる日本人は「Be Lazy」の精神で働こう!  しかし、前述した7項目の「(5)時間や費やした努力よりも、アウトプットと生産性に重点を置く」にもある通り、重要なのは所要時間ではない。あくまで結果なのである。だからこそ、困ったときは試行錯誤に長時間かけるのではなく、優秀な仲間の助けを借り、素早く解決していい。「Be Lazy」の精神で働いていいのだ。 なお、これは筆者の見解だが、本書では必ずしも「試行錯誤自体が悪手」と言いたいわけではないのだろう。本書の例では、ポールがプログラムの問題点を一発で見抜いた。だが、より複雑な問題の場合は、そのプロセスを何度か繰り返す必要も出てこよう。 だからこそ、重要なのは「仮説→検証」を繰り返すことなのではないか。頭の中で論理的に、エラーの原因をいくつか考える。どの仮説が正しいのかを、優先順位に基づいて一つ一つ順に検証する。何番目かの仮説が正解で、エラーの原因を突き止められたならば、それは結局「最低限の努力」で済んでいる。これらは「正しい試行錯誤」だという見方もできる。 どんな仕事でもそうだが、多くの人は大量のタスクを抱え込みがちだ。どれから手を付けていいか分からず「時間がない」と焦る。不安になり、いろいろな方法を試してみる。そうする中で、時間だけが過ぎていく。 だが、困った時こそ「急がば回れ」である。深呼吸して、「最低限の努力」で済ませるにはどうすべきかを考える。このことが重要なのだ。 優先順位はどうか。「捨てる」べきタスクは何か。絞ったタスクを、どう効率的にやっていくか。それらを考える時間を惜しんではいけない。不安だからと、やみくもに手を動かすのは我慢しよう。 壁にぶつかった際は「仮説→検証」によって解決策を探る。どうにもならなければ、あっさりと仲間に頼っていい。「Be Lazy」の精神で働くのだ。 これらを意識するだけでも、皆さんの仕事の生産性は確実に上がっていくはずである。 (情報工場チーフ・エディター 吉川清史)』、「困った時こそ「急がば回れ」である。深呼吸して、「最低限の努力」で済ませるにはどうすべきかを考える。このことが重要なのだ。 優先順位はどうか。「捨てる」べきタスクは何か。絞ったタスクを、どう効率的にやっていくか。それらを考える時間を惜しんではいけない。不安だからと、やみくもに手を動かすのは我慢しよう。 壁にぶつかった際は「仮説→検証」によって解決策を探る。どうにもならなければ、あっさりと仲間に頼っていい。「Be Lazy」の精神で働くのだ」、なるほど、その通りなのだろう。

次に、2月29日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したフリーライターの姫野 桂氏による「【高学歴発達障害】上智大卒の女性に親は「社会不適合者だから家庭に入れ」→ブラック企業経てたどり着いた天職」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/338574
・『幼少期から発達障害(ASD)扱いされて精神科に通っていた女性は、得意の数学で上智大に入学。卒業後は大学院に進むほどの優秀な頭脳を持っていたが、ドロップアウトして不本意な職場を転々とするハメに……。ようやくたどり着いた「天職」は、なにが彼女にフィットしたのだろうか。※本稿は、姫野 桂『ルポ 高学歴発達障害』(ちくま新書)の一部を抜粋・編集したものです』、興味深そうだ。
・『医師の父は心を病んで家庭は機能不全 娘の小中時代はほぼ不登校だった  待ち合わせ場所に現れた高橋希美さん(45歳)はすらっとしたモデル体型の女性だった。上智大学の理工学部を卒業、同大学院を中退している。 高橋さんは4~5歳の時点でASD(自閉スペクトラム症)傾向が見つかり、はやくから精神科に通っていた。発達障害をこじらせたことから、義務教育をほとんど受けられない状態になってしまった。多くの人とかかわらなければならない「学校」という空間が高橋さんにとっては苦痛な空間だったのだ。また、家族とも折り合いが悪かった。 「父は医師なのですが、私が幼稚園に入る前に精神を病んでしまって半年くらい精神科に入院していたんです。父は勤務医で、職場の人間関係や激務のストレスなどを全部私にぶつけていました。ひとりっ子でほかにきょうだいはいないし、母は気が強いので、母には当たらず子どもの私に来るんですよね」 「私が小学校低学年の頃まで父は単身赴任をしていて、週1くらいで家に帰ってきていたのですが、その1日が毎週地獄でした。単身赴任が終わってからは父が毎朝毎晩家にいるし、もうどうしようと、死にたいとずっと思っていました。その頃くらいから小学校に行ってないです」 高橋さんはいわゆる機能不全家族で育った。小中学校にはほとんど行くことができず、高校は不登校の生徒や高校中退者を受け入れる高校に4年間通うことになった。高橋さんの学校生活はどのようなものだったのだろうか。 「女子って『一緒にトイレに行こう』とかの集団行動があるじゃないですか。それが私嫌なんです。高校時代は同じ時間に国語を受ける人もいれば数学を受ける人もいれば化学を受けている人もいる。みんな教室はバラバラなのにそうやってつるんでいる人たちを見て、『なんで一緒にトイレに行くの?個人行動すればいいのに』と思っていました」) 周りには勉強熱心な人はあまり多くなく、大学に進学する生徒の数も全体の半分くらいで、進学する大学のレベルもそれほど高くなかった。定期試験もちょっと勉強しただけで90点台が取れるレベルの学校だった。 そのため、評定平均が非常に高く、せっかくだからと推薦入試を受けることにした。しかし、文章を書くのはあまり得意ではなかった高橋さんは、入試に小論文がなく、そこそこレベルの高い大学の中から、数学科のある上智大学を選んだ。 「小さい頃から算数・数学がとにかく好きだったんです。小学校入学前にはもう足し算と引き算はできていたと思います。問題集があればひとりでできるところが数学の魅力です。家でもひとりでできる数学には没頭していました。数学ができることが、得意なことと苦手なことの凸の部分なんだと思います」。 晴れて上智大学に合格して、地方から上京することとなった。だが、入学した理工学部数学科(現在は情報理工学科へ再編)は理系学科であるがために女子が少なく、1年の頃は学科で高橋さんを入れて女子が十数名しかいなかった。 加えて、高橋さん以外の女子が全員自宅から通学していること、女子高出身だったことから、女子は常に固まって行動していたため、その輪に高橋さんは馴染めずにつらい思いをした。 結局、同じ学年の人と仲良くなれることはなかったという。休学も挟み、卒業まで5年かかってしまった。しかし、相変わらず勉強は得意で特に幾何学のテストではベスト3に入っていた』、「問題集があればひとりでできるところが数学の魅力です。家でもひとりでできる数学には没頭していました。数学ができることが、得意なことと苦手なことの凸の部分なんだと思います」。 晴れて上智大学に合格して、地方から上京することとなった。だが、入学した理工学部数学科(現在は情報理工学科へ再編)は理系学科であるがために女子が少なく、1年の頃は学科で高橋さんを入れて女子が十数名しかいなかった・・・同じ学年の人と仲良くなれることはなかったという。休学も挟み、卒業まで5年かかってしまった。しかし、相変わらず勉強は得意で特に幾何学のテストではベスト3に入っていた」、なるほど。
・『就職せず大学院に進むが中退し学生バイトの下で働くみじめさ  卒業後はそのまま大学院へと進学したが、持病のてんかん発作が頻繁に起こるようになったこと、親から「あなたは社会不適合者だから家庭に入るのがいい。地元に戻ってきて結婚相談所に入りなさい」と言われたことでだんだんとメンタルがすり減っていき、勉強にもついていけなくなったことを理由に大学院を中退してしまった。) 「大学院を中退後、しばらくブラブラとニートをしていて、それから発達障害の就労訓練事業をしているところで訓練を受けました。私としては最低2カ月は訓練を受けたかったのですが、1カ月の訓練を終えた時点で団体の代表から猛烈に『早く就職しなさい』と言われたんです」 「そこでハローワークの障害者ブースに行ったら予備校の教材部の求人があって、障害者雇用でパートという形で入社しました。でも、その会社特有だと思うんですけど、なぜか『障害をオープンにしないでくれ』と言われたんです」 高橋さんは障害者雇用で入ったこの会社を3年で辞めている。数学科に所属していたが、別の科の社員でそりが合わない人がいたのと、大学生のアルバイトがバイトリーダー的な存在となり、大学生の部下になってしまったことを惨めに感じてしまったのだという。体重もさらに落ちて40kgを切ってしまい、「これは危ない」と思って退職した。 2社目も教材関係の仕事に就いた。ここではクローズ(自身の障害を企業に開示しない)で、派遣として入社した。この会社がブラックだった。 「数学課の社員の方がパワハラ気質の人で、何をやっても怒られました。私が入社する前に私のポジションにいた人は男性だったらしいのですが、その人が職務中に泣いたというレベルのパワハラ具合で。私もパワハラが嫌になって2~3日無断欠勤したこともあって、もうクビでいいと思ったこともありました。それでも派遣元から『無断欠勤した期間は有給ということにしてあげるから戻ってこないか』ということを言われて戻りました」 「派遣は3カ月ごとの更新制なので、次の更新はもうないだろうなと思っていたら、なぜかまた『お願いします』と言われて。結局2年少々引っ張られて在籍し、最後はもうこっちから辞めたいと言って辞めました」』、なるほど。
・『発達障害であることを伏せて正社員採用された職場の居心地は  その後また別の会社を経て、現在の天職だと語る職場にたどり着くこととなった。塾や予備校などで使用する参考書や教材を編集する仕事だ。もともと数学が好きで、数学を扱えるだけで嬉しいのだという。 高校教科書の練習問題の模範解答がずらっと書かれた本や、学校の教師向けの指導書の作成、中学生向けの高校入試対策模擬試験の作成を行なっている。編集のみならず、ときには執筆や校正を行なうこともある。他にも、中学生向けの高校入試の指導書を作成したり、タブレット教材の制作にも関わっている。 今の仕事で一番楽しいのは、自分が書いたものが本や模擬テストとなって製品になることだという。ここにはクローズで正社員として入社している。 「数学が好きだというのもあるのですが、すごく小さな会社で、上司である社長が穏やかな人だから続けられています。環境がとてもいいんです。もともと数学ができる人ってASD気質の人が多いので、そんなに私が浮いていないんです。これが英語や国語だったら浮いていたと思います」。 なお、クローズで入社しているが、高橋さんは障害者手帳を持っている。障害者控除を受けるために経理に通す必要があるのではないかと尋ねると、会社側には発達障害ではなく、併発しているてんかんで手帳を持っていると伝えているのだという。 クローズで働いている最大の理由はやはりお金だ。障害者雇用の多くは低賃金である。以前、障害者雇用で働いていたときは幸い、親がワンルームマンションを購入してくれて、家賃の負担がなかった。そして今でもその部屋に住み続けている。 「私という人間は数学がなければ何もありません。発達障害があって、数学に秀でていたから今の職に就けたので、一概に発達障害が悪いとは思っていません。社長が元気なうちはずっとこの会社で働き続けたいです」 天職と語る職業に恵まれた一方で、全く苦難がないわけではない。交際中の男性が詳細は話さずざっくりと「彼女は障害者だ」と男性の親に伝えたところ、「障害者の嫁なんていらない」と会わせてもらえなかったことがあったという。高橋さんは障害者差別を受けたことになる。少しでも障害についての理解が一般の人にも認知されることを願うばかりだ』、「もともと数学ができる人ってASD気質の人が多いので、そんなに私が浮いていないんです。これが英語や国語だったら浮いていたと思います・・・クローズで働いている最大の理由はやはりお金だ。障害者雇用の多くは低賃金である。以前、障害者雇用で働いていたときは幸い、親がワンルームマンションを購入してくれて、家賃の負担がなかった。そして今でもその部屋に住み続けている・・・交際中の男性が詳細は話さずざっくりと「彼女は障害者だ」と男性の親に伝えたところ、「障害者の嫁なんていらない」と会わせてもらえなかったことがあったという。高橋さんは障害者差別を受けたことになる。少しでも障害についての理解が一般の人にも認知されることを願うばかりだ」、結婚を前提とした付き合いで「親」の反対は、困ったものだが、やはり現状ではしょうがないと受け止めざるを得ないようだ。
タグ:発達障害 (その6)(大人のADHD→44歳で米マイクロソフト転職!異色の日本人が「怠惰であれ」と説く理由~『世界一流エンジニアの思考法』(牛尾 剛 著)を読む、【高学歴発達障害】上智大卒の女性に親は「社会不適合者だから家庭に入れ」→ブラック企業経てたどり着いた天職) ダイヤモンド・オンライン「大人のADHD→44歳で米マイクロソフト転職!異色の日本人が「怠惰であれ」と説く理由~『世界一流エンジニアの思考法』(牛尾 剛 著)を読む」 「米マイクロソフトに転職」とはすごい経歴だ。 同氏は「幼い頃から要領が良くなく、大人になってからADHD・・・と診断された」・・・だからこそ、「どうやったら不得意なことでも効率よく人並みのことができるのか、仕事の生産性を上げる方法を意識的に研究してきた」という。そして努力の末、44歳で米マイクロソフトに転職。「世界一流」のエンジニアとともに仕事をすることになった」、なるほど。 牛尾氏は以下に示す7つのポイントを挙げている。 (1)望んでいる結果を達成するために、最低限の努力をする (2)不必要なものや付加価値のない仕事(過剰な準備含む)をなくす (3)簡潔さを目指す (4)優先順位をつける (5)時間や費やした努力よりも、アウトプットと生産性に重点を置く (6)長時間労働しないことを推奨する (7)会議は決められた時間内で効率的かつ生産的に行う 「一流エンジニアたちには、日本では当たり前の「時間をかけて結局全部やる」という概念がない。「優先順位をつけた後は、最初の1個(最も重要なもの)だけをピックアップしてやる。そして他はやらない。その1つにフォーカスしよう」という感覚らしいのだ」、なるほど。 「試行」の前に「思考」! 手を動かす前に仮説を立てるべし 「自力で直そうとすると、原因究明に途方もない時間がかかると考え、ポールという同僚のトップエンジニアに声をかけて「ペアプログラミング」を依頼した。ペアプログラミングとは、2人1組で1台のPCを共有し、一緒にプログラミングする手法だ。 セッションが始まると、PCの画面には、牛尾氏のプログラムに問題があることを示すログ(プログラムが内部でどのように動いているかを示す記録)が表示された。 するとポールは手を一切動かさず、最初の1つのログだけを見て、頭の中で「仮説」を立て始めた。ぶつぶつと独り言を言いながらしばらく 考え、データベースを閲覧するソフトを起動。クエリ(システムへの命令文)を1つだけ書いて、「ここだろう」と一言。そのクエリの結果は、エラーの根本原因を正しく示すものだったという」、さすがだ。 マジメすぎる日本人は「Be Lazy」の精神で働こう! 「困った時こそ「急がば回れ」である。深呼吸して、「最低限の努力」で済ませるにはどうすべきかを考える。このことが重要なのだ。 優先順位はどうか。「捨てる」べきタスクは何か。絞ったタスクを、どう効率的にやっていくか。それらを考える時間を惜しんではいけない。不安だからと、やみくもに手を動かすのは我慢しよう。 壁にぶつかった際は「仮説→検証」によって解決策を探る。どうにもならなければ、あっさりと仲間に頼っていい。「Be Lazy」の精神で働くのだ」、なるほど、その通りなのだろう。 ダイヤモンド・オンライン 姫野 桂氏 「【高学歴発達障害】上智大卒の女性に親は「社会不適合者だから家庭に入れ」→ブラック企業経てたどり着いた天職」 姫野 桂『ルポ 高学歴発達障害』(ちくま新書) 「問題集があればひとりでできるところが数学の魅力です。家でもひとりでできる数学には没頭していました。数学ができることが、得意なことと苦手なことの凸の部分なんだと思います」。 晴れて上智大学に合格して、地方から上京することとなった。だが、入学した理工学部数学科(現在は情報理工学科へ再編)は理系学科であるがために女子が少なく、1年の頃は学科で高橋さんを入れて女子が十数名しかいなかった・・・ 同じ学年の人と仲良くなれることはなかったという。休学も挟み、卒業まで5年かかってしまった。しかし、相変わらず勉強は得意で特に幾何学のテストではベスト3に入っていた」、なるほど。 「もともと数学ができる人ってASD気質の人が多いので、そんなに私が浮いていないんです。これが英語や国語だったら浮いていたと思います・・・クローズで働いている最大の理由はやはりお金だ。障害者雇用の多くは低賃金である。以前、障害者雇用で働いていたときは幸い、親がワンルームマンションを購入してくれて、家賃の負担がなかった。そして今でもその部屋に住み続けている・・・ 交際中の男性が詳細は話さずざっくりと「彼女は障害者だ」と男性の親に伝えたところ、「障害者の嫁なんていらない」と会わせてもらえなかったことがあったという。高橋さんは障害者差別を受けたことになる。少しでも障害についての理解が一般の人にも認知されることを願うばかりだ」、結婚を前提とした付き合いで「親」の反対は、困ったものだが、やはり現状ではしょうがないと受け止めざるを得ないようだ。
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