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トランプ大統領(その48)(「中国にとって好ましいのはトランプ氏勝利」笹川平和財団・渡部氏、強行退院したトランプが直面する「ウィズ・コロナ選挙戦」の難題、強引な退院でもトランプ大統領が不利なワケ 大統領再選阻止 バイデン有利に働く3つの要因) [世界情勢]

トランプ大統領については、7月23日に取上げた。今日は、(その48)(「中国にとって好ましいのはトランプ氏勝利」笹川平和財団・渡部氏、強行退院したトランプが直面する「ウィズ・コロナ選挙戦」の難題、強引な退院でもトランプ大統領が不利なワケ 大統領再選阻止 バイデン有利に働く3つの要因)である。

先ずは、10月5日付け日経ビジネスオンライン「「中国にとって好ましいのはトランプ氏勝利」笹川平和財団・渡部氏」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00198/100200001/?P=1
・『4年前、日経ビジネスは「もしトランプが大統領になったら…(通称もしトラ)」という連載特集を企画した。前回の米大統領選では当初、ドナルド・トランプ氏は民主党のヒラリー・クリントン氏に対し劣勢だった。トランプ氏がそこから巻き返し、仮に勝利したら何が起こるかを、各界の著名人や識者に予想してもらった。その後の結果は言うまでもない。「もし」をはるかに越えて、世界は変わっていった。 トランプ大統領が新型コロナウイルスに感染するなど状況が混沌とする中、11月3日に迫った米大統領選で米国民はトランプ大統領とバイデン前副大統領のどちらを選択するのか。そして、その行方が世界、日本の未来にどう影響を与えるのか。今回も予想されるシナリオを聞いていく。 初回は、米ワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)に上席研究員として在籍したこともあり、日米やアジアの安全保障・外交に詳しい渡部恒雄・笹川平和財団上席研究員に「もしトランプが再選したら」を聞いた(Qは聞き手の質問)。  今後の主な登場予定 ・パトリック・ハーラン氏(タレント、パックン)「イラク戦争を始めたあのブッシュですら恋しくなる」 ・石破茂氏(衆院議員) ・前嶋和弘氏(上智大学教授) ・シーラ・スミス(米外交問題評議会日本担当シニアフェロー)』、興味深そうだ。
・『Q:トランプ大統領の4年間をどう評価しますか。 渡部恒雄・笹川平和財団上席研究員(以下、渡部氏):トランプ氏は2つの面で実績を上げました。1つは世界における米国の役割を縮小し、求心力を弱めたこと。アフガニスタンやイラクなどへの関与を減らしました。もう1つは米国内における伝統的な三権分立や法的手続きの尊重、そしてマイノリティーへの配慮などを軽視して、大統領権限を拡大した。 これを実績と言うのは皮肉ではありません。彼自身が選挙戦で訴えて有権者がそれを選んだ。それを実行したから実績と言えるでしょう。野党やマイノリティーからすれば米国の民主主義の伝統を壊しているということになりますが。 ただ、その代償は小さくありません。アフガニスタンやイラクへの関与を減らしたのは、米国にとって負担は減ったものの、世界の安定や秩序は壊れました。米国の負担減とともに世界が多極化の道に進んでしまったことは、コインの表と裏の関係です』、「米国にとって負担は減ったものの、世界の安定や秩序は壊れました。米国の負担減とともに世界が多極化の道に進んでしまったことは、コインの表と裏の関係です」、困ったことだ。
・『Q:対中国では追加関税を課したり、米国内からの締め出したりするなど強硬な姿勢も見せました。中国にとってトランプ氏はどう見えたでしょうか。 渡部氏:むしろ、いい大統領だったのではないでしょうか。世界への関与を減らした結果、米国の求心力は弱まりました。アフリカや中東、中南米などには、中国の関与が高まりつつあります。一帯一路など、構想実現に向けて動きやすくなった。 ロシアのクリミア併合や中国の香港に対する措置など、従来の米国なら秩序を維持すべく指導力を発揮してきたが、その力がなくなったことでやりたい放題になっています。世界はこの代償を払わないといけません。なかなか元の世界には戻れない。相当な時間がかかるでしょう』、「中国」や「ロシア」にとっては、米国の「指導力を発揮してきたが、その力がなくなったことでやりたい放題になっています。世界はこの代償を払わないといけません。なかなか元の世界には戻れない。相当な時間がかかるでしょう」、これも困ったことだ。
・『Q:米国の環太平洋経済連携協定(TPP)離脱はあったものの、日本への影響は限定的だったように感じます。 渡部氏:安倍晋三前首相がトランプ大統領と個人的な関係を強化した策がプラスに働いたのではないでしょうか。米国のTPP離脱はマイナスでしたが、結果的に「TPP11」をまとめて存在感をアピールした。「災い転じて福となす」ですね。 トランプ氏との親密な関係は不興を買ってもいいはずなのに、TPP11や日欧経済連携協定(EPA)をまとめたことで、世界の自由貿易秩序を維持したいオーストラリアや欧州からの評価も高まった。日米間の交渉も、農産物の関税引き下げをTPPレベルにとどめてうまく米国の圧力をかわした。積極策が奏功しました』、「日本」にとって「TPP11」や「EPA」を「まとめたことで」「オーストラリアや欧州からの評価も高まった」、のはプラスの効果だ。
・『Q:トランプ政権の4年を振り返ったところで、本題の「もしトラ」に移りたいと思います。トランプ大統領が再選した場合、どのような未来を想像しますか。 渡部氏:世界の分断がより拡大し、多極化が進むでしょう。 1945年以降、米国は強力な軍事力と経済力を背景に、民主主義に基づいたルールや規範作りで世界をリードしてきました。そのルールを守らないとそれなりの制裁があります。こういう既存のルールを各国がリスペクトして、指導力のある米国が欧州や日本を巻き込んで世界を抑制してきましたが、トランプ大統領はそれを壊しつつあり、求心力の低下でルールが流動化してきています』、「トランプ大統領が再選した場合」「世界の分断がより拡大し、多極化が進むでしょう」、「トランプ大統領はそれ(既存のルール)を壊しつつあり、求心力の低下でルールが流動化してきています」、なかなかやり憎い世界になりそうだ。
・『日本にとって好ましいのは……  Q:では中国が世界の覇権を握りますか。 渡部氏:いや、中国の影響力が及ぶ国や地域は増えるでしょうが、圧倒的な覇権を握るほどの力はない。本来であれば、米国の存在感が弱まればどこかが強まってもいいのですが、世界もそれぞれ分断を抱えています。欧州もEUからの英国離脱に加えて、東欧と西欧の経済格差問題も抱えている。ギリシャやイタリアなど南部は中東からの難民問題もあって、欧州が一枚岩にはなれません。ロシアも経済が弱い。 どこがリードを取るわけでもなく、その都度、国や地域同士で決める多極化が進むことになるでしょう』、「どこがリードを取るわけでもなく、その都度、国や地域同士で決める多極化が進むことになるでしょう」、その通りになるのかも知れない。
・『Q:中国やロシアにとっては、バイデン氏よりトランプ大統領の続投が好ましい。 渡部氏:そうですね。中国やロシアが望むような世界にますます近づいて、日本や欧州が期待するようなルールベースの世界にはなかなか戻れなくなる。既に影響は出ていますが、本格的な影響はこれから出てくると思います。この代償を世界が長い時間をかけて穴埋めしていくことになる。 Q:日本は歴代最長政権だった安倍さんが退き、菅政権へと移行しました。 渡部氏:トランプ氏は個人的なつながりを重要視するタイプです。菅さんがすぐに安倍さんと同様の関係を築くのは不可能です。ただ良い点が1つあります。菅さんは安倍政権を長く支えた人だということ。安倍さんをうまく活用すればいい。 安倍さんはトランプ大統領とべったり追随していたように思う人も多いですが、独自の動きもしています。先に述べたTPP11や日欧EPAなどで、既存の自由貿易のルールや秩序を守る姿勢を見せて海外からの評価を高めた。日米同盟を基軸にしながらも、欧州や東南アジア、インド、アフリカなどともうまくマルチ外交してリスクをヘッジしてきた。こういうかじ取りを菅さんが理解し、実行できるかが課題です。 トランプ氏はビジネスマンの経験しかない。ジョン・ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の回顧録で、中国が新疆ウイグル自治区で住民の強制収容所の設置を容認する発言をしたり、自分の再選のために米国の農産物を買ってくれと持ちかけたりしたことが暴露されました。強権的な「ストロングマン」が好きなトランプ氏と渡り合うためには、安倍さんのように中国やロシアとも話ができれば強みになるでしょう』、「トランプ氏と渡り合うためには、安倍さんのように中国やロシアとも話ができれば強みになるでしょう」、その通りなのだろう。
・『Q:「もしトラ」ではありますが、バイデン氏が大統領になった場合も聞かせてください。 渡部氏:米国の国民感情からしても対中姿勢を軟化するわけにはいきません。圧倒的な軍事力で対抗するのではなく、知恵を使ってうまく中国を誘導しようとするでしょう。バイデン氏は環境問題を訴えていますが、温暖化ガスの排出量で米中は世界のトップ2ですから、中国の協力も必要と考えています。 ただ、バイデン氏が当選しても、トランプ政権時代の代償を簡単に穴埋めできるかと言えば、そうではないでしょう。トランプ氏は国防費を増やしましたが、バイデン氏はしないと思います。そうした中で世界の秩序を守るリーダーに返り咲きたくとも、低下した求心力を戻すには時間がかかる。米国内の半数を占めるトランプ派からの邪魔も入るでしょう。 米国は過去にも同様な経験をしています。ベトナム戦争の失敗で、経済だけでなく軍事への自信を失墜し、道徳的な指導力も失ってしまった。回復したのはレーガン政権のときでしょうか。かなり時間はかかりました』、「米国は・・・ベトナム戦争の失敗で、経済だけでなく軍事への自信を失墜し、道徳的な指導力も失ってしまった。回復したのはレーガン政権のときでしょうか。かなり時間はかかりました」、やはり回復には時間がかかりそうだ。
・『Q:トランプ氏と比較的うまく渡り合ってきた日本にとって、バイデン氏よりもトランプ氏再選の方がいいのでしょうか。 渡部氏:短期的に見ると、そう思う人もいるかもしれません。やり方を変えなくていい方が楽と考える官僚も少なくないでしょう。ただ、トランプ政権の長期化は、世界に与えるダメージの拡大につながります。民主主義のルールや秩序が崩壊していけば、それを修正するための時間はより長期化します。 バイデン氏が当選してもすぐには元の世界には戻らない。それでも、民主主義の維持や日本の今後を中長期的な視点で考えれば、バイデン氏が当選した方がいいと私は考えます』、「トランプ政権の長期化は、世界に与えるダメージの拡大につながります」、「バイデン氏が当選した方がいい」、同感である。

次に、10月6日付けNewsweek日本版が掲載した在米作家冷泉彰彦氏による「強行退院したトランプが直面する「ウィズ・コロナ選挙戦」の難題」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2020/10/post-1191_1.php
・『<感染判明から5日目でホワイトハウスに戻ったトランプ、退院を強行したと形容したほうが自然> 10月2日(金)にヘリコプターで搬送され、メリーランド州の軍人病院に緊急入院したトランプ大統領は、週明け5日(月)の夕刻、退院して同じようにヘリでホワイトハウスに戻りました。この間、主治医は何度も会見に応じましたが、大統領の正確な容体ははっきりしません。 ただ主治医の発表や、補佐官のコメントなどを総合しますと、「発熱はあったが解熱剤を使わずに下がった」「血中酸素濃度の低下が2回起きた」「酸素吸入の措置は全く取られなかったわけではない」ということのようです。また、薬剤の投与としては「リジェネロン社製のカクテル抗体」「レムデシベル」「ステロイド剤のデキタメタゾン」の3種が使用されたとのことです。 通常ですと、こうした薬剤が効力を発揮して肺炎症状が抑制もしくは快方に向かったとしても、最初の陽性結果が10月1日の木曜日で、入院がその2日目、そして今回の退院が5日目というのは非常に早いと言えます。退院を強行したという形容が自然です。 どうして退院を焦ったのか? それは選挙に落ちるのが怖いからでしょう。一刻も早く選挙戦に戻りたいし、入院患者というイメージを払拭したいからに違いありません。 ですが、これからのトランプ大統領は2つの大きな困難を抱えていくことになると見られます』、「退院を強行した」ことで、「2つの大きな困難を抱えていく」、どういうことだろう。
・『もう再入院はできない  1つは治療法に事実上の制限があるということです。例えば一度退院しておいて、再び病院に戻るということとなると、「重態ではないのか」という憶測を生んでしまいます。投票日まで30日を切った現在、それは避けたいはずです。 より難しいのは、仮に肺炎が深刻化した場合のECMO(体外式膜型人工肺)による治療の問題です。ECMOというのは、コロナで傷付いた肺を休めて治癒を待つ療法ですが、その間の生命維持は人工の肺に血液を循環させて酸素交換を行うことで確保します。 今回の新型コロナの場合は、できるだけ肺に負荷をかけないこと、その一方で、全身を安静にするために通常は長期間にわたって鎮静剤を使用します。仮に救命のためにそのような治療が必要となると、合衆国大統領の場合は憲法修正25条により副大統領に一時的な指揮権を移譲する必要が出てきます。これは、選挙におけるイメージを壊滅的に低下させますし、選挙結果はともかくトランプが大統領職を失う可能性に直結します。 ですからECMO治療というのは事実上、選択不可能で、そのために安全性の十分に確認されていない薬剤による治療などを焦って行っていると考えられます』、「選挙戦」を考慮すると、「治療法に事実上の制限がある」というのは確かなようだ。
・『2つ目の困難というのは、大統領自身が有症患者であることは、先週以来現在もウイルスを周囲に感染「させる」可能性がある状態が続いていることを意味します。しかしながら、支持者に「強い自分」を見せるため、また「アンチ・マスク」を主張してきた手前、トランプは行動パターンを変えることができていません。 現地時間10月5日(月)夕刻に退院してきた際にも、ホワイトハウスのバルコニーに上がるとマスクを外して写真撮影に応じ、そのまま館内に入るという行動がテレビに流れてしまいました。こうなると、大統領自身が「スプレッダー」として動き回っていることになります。 また現時点で、大統領が一体いつの時点で罹患したのかが不明です。ホワイトハウスの主治医は、「最後に陰性反応だったのはいつか?」という質問に一切答えようとせず、もしかすると現在公表されている10月1日(木)より以前に、すでに罹患していた可能性もあります。 つまり、現在と未来だけでなく、過去においても大統領が周囲に感染を拡大する(した)可能性があり、しかもその事実関係が極めて曖昧だし、同時に行動変容はイメージダウンになるので不可能になるという思い込みから脱することもできていないわけです。 選挙戦への一刻も早い復帰を焦って退院を強行したと思われる大統領ですが、今後もこの「ウィズ・コロナ選挙戦」を続けるというのは、大変な無理があるとしか言いようがありません』、既に最高裁裁判官の任命式で集団感染が起きたようだ。「大統領自身が「スプレッダー」として動き回っている」のはまさに異常事態だ。

第三に、10月8日付け東洋経済オンラインが掲載した米州住友商事会社ワシントン事務所 調査部長の:渡辺 亮司氏による「強引な退院でもトランプ大統領が不利なワケ 大統領再選阻止、バイデン有利に働く3つの要因」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/379901
・『10月5日夕方、新型コロナウイルス感染で入院していたアメリカのトランプ大統領が退院。今やコロナ感染者の続出で「ホットスポット」と化したホワイトハウスに戻った。ホワイトハウス到着後、大統領は2階のバルコニーでマスクをはずし、あたかもコロナを克服したかのような素振りを見せた。退院直前、大統領は「コロナを恐れるな」ともツイートした。 だが、大統領は選挙戦への影響懸念から早期退院を要求していたと言われ、医師団によると大統領はまだ完全には回復していない。当面、大統領の健康状態について国民の懸念は残るだろう。全米で最も優れた医師団が大統領の治療にあたり、回復に期待が持てるものの、今や奇跡が起こらないかぎり選挙戦の挽回は困難にみえる。 ①大統領の感染でコロナが再び選挙戦の最大の争点になったこと、②信憑性を疑われる経済復興策、③大統領不在の選挙キャンペーンといった3点の理由から再選阻止の最後の一撃となるかもしれない』、米国大統領選挙では、かねてから10月に「オクトーバーサプライス」が起きると言われているが、「新型コロナウイルス感染」がこれに相当することになるのだろうか。まだ目が離せない。
・『再びコロナが選挙戦の最大の争点に  まず、大統領のコロナ感染で、選挙戦の話題がコロナ対策の失敗に集中してしまい、再選が阻まれる公算が大きい。大統領が感染する前の9月7~9日に保守系メディアのフォックスニュースが実施した世論調査では、「コロナ対策ではどちらの候補が勝るか」との質問に、52%がバイデン前副大統領、44%がトランプ大統領と答え、バイデン氏が上回っていた。選挙戦で大統領はコロナ問題に言及することを避け、パンデミックをまるで過去のことのように語ってきた。 大統領は感染発表直前の10月1日のイベントでも「パンデミックの終焉は間近に迫っている」と語ったばかりであったが、実際には直近で中西部を中心にコロナ感染は拡大していた。また、トランプ陣営は9月のギンズバーグ最高裁判事の死後、選挙戦の話題をコロナから後任判事指名承認に切り替える試みを行っていた。 だが、トランプ氏の感染とともに、コロナから国民の目をそらそうとする努力は水の泡となった。今後、大統領選までメディアや国民の注目はコロナに集まることが避けられない。 再選を阻む2点目の理由がトランプ氏の経済復興策が信憑性を失ったことだ。これまで世論調査における有権者の評価で、トランプ氏がバイデン氏よりもつねに上回ってきたのは、経済運営であった。 政権は全米の州政府に対しコロナ関連の活動規制を緩和し経済の早期再開を促してきた。だが、大統領の感染でパンデミックを過小評価した経済復興策は失敗であったことが顕著となった。大統領が自らの経済政策の物差しにも利用してきた株価も感染発覚後に乱高下した。 過去数カ月、バイデン陣営は大統領がコロナ収束に苦戦しているとの主張を展開し、経済復興にはまずはコロナ対策が先決と訴えてきた。だが、今や大統領感染でバイデン氏がそれを国民に証明する必要がなくなった。専門家の助言に従って行動すべきとのバイデン氏の主張が正しかったとの認識が今後広まるかもしれない。引き続き、大統領は国民のコロナ感染リスクをないがしろにして、経済活動の早期再開を訴え続けるかもしれないが、もはやこれは説得性に欠ける』、「バイデン氏」ら民主党支持者にしてみれば、「トランプ氏」の感染は、腹の中ではザマーミロだろう。
・『「重要なのはコロナ、愚か者!」となるのか  「重要なのはコロナ、愚か者!(It’s the COVID, stupid!)」という言い回しが当地専門家の間で聞かれる。これは1992年大統領選で勝利を収めたビル・クリントン候補の選挙参謀であったジェームズ・カービル氏が当時、選挙本部の白板に「重要なのは経済、愚か者(THE ECONOMY, STUPID)」と戦略を記載し、クリントン陣営のキャッチフレーズとして流行ったものを今流になぞらえたものだ。 ジョージ・H・W・ブッシュ政権が低迷する経済に有効な策を打ち出すことができなかった点について、クリントン陣営はとことん追及する狙いがあった。だが11月の大統領選で経済問題は引き続き重要であるものの、現在の不景気の主因でもあるのがコロナ問題だ。大統領感染でコロナ問題は、選挙戦で最重要課題とならざるをえない。 再選を阻む3点目の理由が、選挙キャンペーンの中枢にいるはずのトランプ氏がしばらく不在となることだ。さらにはビル・ステピエン選対本部長やロンナ・マクダニエル共和党全国委員長、ケイリー・マクナニー大統領報道官、そしてキャンペーンを手伝っているクリス・クリスティ前ニュージャージー州知事などの大統領側近が相次いで感染し、トランプ陣営は危機的状況にある。 トランプ氏の感染発表後、選対本部は大統領が登壇を予定していた支持者集会などを相次いで中止し、支持者集会は副大統領の討論会開催の10月7日までバーチャルなものに変更した。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の推奨する発症から10日間の自己隔離に従えば、大統領は選挙までの残り3分の1程度は支持者集会などで対面でのキャンペーン活動ができない』、「退院を強行した」後は、健康ぶりをアピールするなど必死なようだ。夕方のテレビニュースによれば、明日は、ホワイトハウスに支持者を集めて演説をするようだ。
・『活動の活発さという点で両者が逆転  一方、バイデン氏は激戦州などで対面での選挙活動を本格化している。同氏は大統領が感染を発表した10月に入り激戦州ミシガンやフロリダに飛んで「地上戦」を展開している。バイデン氏は直近までコロナ感染に配慮し対面での選挙活動を控えていたため、トランプ氏はバイデン氏を自宅の地下室に隠れていると批判してきたが、今や立場が逆転している。 2020年大統領選ではコロナ感染懸念から郵便投票が拡大し、約6割の有権者が期日前投票すると予想されている。2016年大統領選の約4割からは大幅な上昇となる。フロリダ大学の「アメリカ選挙プロジェクト」によると、すでに300万人以上が投票済みという。うち投票者の登録政党を公表している州では、民主党登録者が54%と共和党登録者の24%を大幅に上回る。残り1カ月、トランプ陣営は郵便投票での追い上げと、支持者に投票所に行くように働きかける必要がある。だが、コロナ感染で大統領や選対本部長が本格的に指揮を執れず、そのダメージは大きい。 現状、当地のアメリカ政治専門家の大半は6~8割の確率でバイデン氏勝利を予想している。だが、トランプ氏の支持基盤は強固であり、世論調査の平均支持率は何が起きてもほとんど上下せず常に40%台前半で推移し底堅い。したがって、激戦州で数ポイントほど挽回できれば射程圏内に入る。 トランプ氏不在の選挙キャンペーンは試練に直面する中、10月3日、トランプ陣営は「MAGA作戦(Make America Great Again、アメリカを再び偉大に)」を打ち出した。支持者集会にペンス副大統領やトランプ一族を総動員し、大統領復帰まで持ち堪える構えだ バイデン氏が勝利を逃すことになりかねないリスクもある。バイデン陣営がトランプ氏のコロナ感染について同情せず中傷し、国民からの反発を招くことだ。だが、コロナの危険を訴えているものの、バイデン陣営はトランプ氏を批判するテレビCMを中断し大統領の早期回復を祈るなど、今のところ微妙なバランスをとっている』、「バイデン陣営」は紳士的な姿勢のようだ。
・『早い退院でも、挽回のハードルは高い  また、仮にトランプ氏が早期回復し、アメリカがコロナ感染の危機から復活することを自ら体現し、コロナを過去のものとして勝利宣言できれば状況は一変するかもしれない。大統領は10月5日、予想以上に早く退院した。有事に国としてまとまる「Rally ‘round the flag(国旗の下に団結)」の効果で支持率が上昇する可能性は残されている。 例えば、ロナルド・レーガン元大統領は1期目の1981年3月、首都ワシントンで銃撃され、入院。この暗殺未遂事件後、レーガン大統領の支持率は11ポイント上昇した。英国のボリス・ジョンソン首相も感染後に大幅な支持率上昇が見られた。 だが、保守系メディアでは大統領の復活を望む声が高い一方、同様のことが起こりうるかは疑問視されている。マスク着用などを軽視し、自らそして多くの国民を危険にさらした同氏への同情はあまり広がらないとも見られているからだ。大統領の感染後にABCニュース・IPSOSが行った世論調査では「大統領がコロナ感染リスクを十分、真剣に捉えていなかった」とする回答は72%にも上った。 2016年大統領選のオクトーバーサプライズであったバラエティ番組「アクセス・ハリウッド」でのトランプ氏の失言発覚も、今回の大統領の感染発表と同じく大統領選の32日前であった。2016年にはトランプ氏の奇跡の挽回が見られた。だが、2020年は前述の通り期日前投票の有権者が急増していることからも、挽回に残された時間が限られ、よりハードルは高くなっている』、「マスク着用などを軽視し、自らそして多くの国民を危険にさらした同氏への同情はあまり広がらないとも見られている」、当然だ。これからしばらく、「トランプ氏」の空元気ぶりを我慢して観ることにしよう。
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