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保育園(待機児童)問題(その11)(保育園が突如閉園 広がる保護者の困惑と不安 閉園の2週間前に通知 市の通知にも応じず、川崎市「保育園落ちた」子が待機児童の200倍の訳 2015年に「待機児童数ゼロ」達成したものの…、保育士の「地域ごとの年収」開示が今必要な理由 「保育の質」に関わる超重要な問題だ) [生活]

保育園(待機児童)問題については、昨年7月12日に取上げた。今日は、(その11)(保育園が突如閉園 広がる保護者の困惑と不安 閉園の2週間前に通知 市の通知にも応じず、川崎市「保育園落ちた」子が待機児童の200倍の訳 2015年に「待機児童数ゼロ」達成したものの…、保育士の「地域ごとの年収」開示が今必要な理由 「保育の質」に関わる超重要な問題だ)である。

先ずは、昨年11月26日付け東洋経済オンライン「保育園が突如閉園、広がる保護者の困惑と不安 閉園の2週間前に通知、市の通知にも応じず」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/390512
・『「2020年10月31日をもって当施設を閉園することを判断いたしました」 千葉県印西市の小規模認可保育園「にこにこルーム原山」を利用する保護者が閉園を知らせる手紙を突然受け取ったのは、閉園2週間前の10月18日のことだった。 同園の運営会社は2020年10月末で閉園することを10月17日付で保護者に文書で通知した。保護者への説明会は一度も開かれないままだ。職員が閉園と他園への異動を通知されたのは、さらに遅い10月20日のことだった』、「保護者に文書で通知」が「閉園2週間前」、とこんな急な「閉園」が、「小規模」とはいえ、認可保育園で発生したとは驚いた。
・『「保育士不足と経営悪化」で閉園に  新しい保育園に通う場合は通常、子どもが環境に慣れるために短時間だけ子どもを預ける「慣らし保育」を行う。しかし、今回のような急な閉園の場合は十分な慣らし保育の期間を設けることができない。 同園の保護者らは「急な閉園で預かってもらえないと本当に困る。度重なる転園は子どもの精神的な負担が大きく、心配だ。子どもたちに負担がないように配慮してほしい」と当惑を隠せない。 にこにこルーム原山は少人数型の小規模保育園で、閉園の通知当時、3人の園児が在籍していた。運営するのは、東京都や千葉県で7カ所(同園含む)の小規模保育園を運営する都内の株式会社だ。運営会社は保護者宛の手紙で、「(閉園の理由は)保育士不足と経営悪化」と説明している。 認可保育園を閉園する場合、自治体首長の承認が必要になる。印西市は休園を承認しておらず、10月27日、運営会社に対して11月以降も運営を継続するよう文書で通知したが、運営会社は閉園の方針を撤回しなかった。 保育士ら3人の正社員らは運営会社に閉園の撤回を求め、11月以降も運営を続けようとしていた。 ところが、11月に入って運営会社は施設の鍵を変えたため、職員や園児の荷物が施設内に残されたまま、中に入れない状態になった。職員の保育士は「子どものことも、園を頼りにしている保護者のことも考えずに、閉園を強行するのは信じられない。運営会社は経営状況の悪化を理由にあげているが、いま閉園しようとしているのは別の理由があると思う」と話す。 ▽ベビーベッドも補修してもらえず(運営会社が正社員らに命じた異動先は、自宅から電車で片道2時間ほどかかる都内の保育園だ。職員らが個人加入している介護・保育ユニオンは、「職員はばらばらの遠い園に異動になる。閉園は団体交渉で声を上げた職員への報復の意味が大きい」と指摘する。 同園は新型コロナウイルスの影響で4~5月に休園になった。休園中も、自治体から認可保育園に支払われる委託費は変わらない。そのため、国は労働基準法に基づく平均賃金の6割の休業手当の支払いにとどまらず、通常と同水準の賃金を職員に支払うように都道府県に通知を出した。しかし、同園は職員に給料は6割しか支払っていなかった。 このため保育士らは2020年8月に同ユニオンに加入し、保育環境の改善と休園中の休業手当の支払いなどを求めて運営会社と団体交渉を行っていた。運営会社は2020年に入り、前年分の給料に過払いがあったとして、保育士らの給料から差し引くようなこともしていた。差し引かれた結果、ある正社員は月給1万7000円の月もあったという。 また、ベビーベッドが壊れても修理してもらえず、給食を作る調理員が2019年に辞めて後、補充されないなどの問題もあった。 「保育士は配置基準ぎりぎりで足りていない。1人でも欠ければ基準を満たさなくなる状態だ。畳がぼろぼろで、おもちゃを買ってあげたくてもお金がないと言われた。せめて子どもたちの設備だけでも、しっかり対応してほしい」(職員の保育士)) 保育士らから相談を受けた印西市は、2020年8月と10月、会社側に保育園の運営を改善するよう通知を出した。市は職員が配置基準に満たない日があるとして、保育士が休むときの対応方法を示すことや、園で調理を行う職員を配置するように指示した。 しかし、運営会社は市の通知に応えることもなく、職員は補充されることなく突如閉園となった』、「閉園の通知当時、3人の園児が在籍」、これでは赤字だろう。「新型コロナウイルスの影響で4~5月に休園になった。休園中も、自治体から認可保育園に支払われる委託費は変わらない」のに、「同園は職員に給料は6割しか支払っていなかった」、極めて悪質だ。
・『ハードルが低い民間保育園の閉園  それにしても、認可保育園はここまで急な閉園は可能なのだろうか。公立の認可保育園は、児童福祉法で3カ月前までに都道府県知事への届出が必要と定められているが、今回閉園した小規模認可保育園は届出から閉園までの期間の定めはなく、市区町村長の承認があれば閉園できる。 介護・保育ユニオンの三浦かおり共同代表は「規制緩和が今回の問題の背景にある。国は待機児童の解消を掲げて規制緩和を進め、2000年以降は株式会社が参入し、利益追求ありきの経営者が増えてきた。(閉園のハードルが低いため)利益が上がらないとなった時点で、閉園してしまう事業者が出てくる。今後も起こりうる問題だ」と指摘する。 小規模保育園は、通常の保育園よりも参入のハードルが低い。小規模保育園は定員が19人以下で、0歳~2歳児までを預かる。2015年の子ども・子育て支援制度で新たに国の認可事業になった。施設基準によってA型、B型、C型の3種類があり、最も定員が少ないC型では保育士資格の保有者が不要だ。 保育者や研究者ら約300人の会員で作る保育研究所の逆井直紀氏は「新たに小規模保育園を作ったのは、職員の資格要件を緩和する目的があった。認可保育園に入れない子どもの受け皿にするためだ」と指摘する。 厚生労働省の調査によると、小規模保育園の数は2016年の2429施設から、2018年には4267施設に急増している。4267施設のうち、企業立の割合が48%を占め、通常の認可保育園の割合が7%であるのと比べると、はるかに高い。 「保育園の運営は人件費と設備費が想像以上にかかる。国が定める職員の配置基準が低いため、実際には倍くらいの人手が必要だ。それを知らずに安易に開園すると、運営を見誤ることになる」(逆井氏) にこにこルーム原山は、定員9人に対して、2019年は7人、閉園時は3人の園児が在籍していた。保育士は「朝7時から19時まで開園しているため、(保育士のうちの)誰か体調不良で休めば長時間勤務を強いられることになる。会社に訴えても、園児を入れたら職員を増やすと言われるだけだった」と訴える』、「国が定める職員の配置基準が低いため、実際には倍くらいの人手が必要だ。それを知らずに安易に開園すると、運営を見誤ることになる」、「配置基準」を実態に合わせて多目にしておけば、「安易な開園」を防げる筈だ。何故なのだろう。
・『あいまいな公的責任  今回の閉園について、印西市保育課の担当者は「これまでも職員配置について改善を指導してきたが、改善されなかった。11月から休園状態になったが、市として休園を承認していないことは変わりないため、不承認での休園は児童福祉法に違反する」としている。 市は同園への認可を取り消す方向で検討している。しかし、児童福祉法違反に対する運営会社へのペナルティはない。 これに対し、運営会社の社長は「パート職員で十分に配置基準を満たしている。園児が少ないと委託費が少ないため、採算が合わない。これでは人件費を増やせない。卵が先か鶏が先かという話だ。市から安全面で指導を受けていたが、改善できなかった。子どもの安全が第一なので、そういう(市の)評価なら、潔く(運営を)やめるしかない」と話す。 民間の小規模保育園に対する公的責任はあいまいだ。通常の認可保育園は自治体が保護者から保育料を徴収し、入園する園児の調整も行う。小規模保育園も入園は自治体の調整によって決まることが多い。ただし、この調整は情報提供や紹介の域を出ないので拘束力はない。保育料も園が保護者から徴収する。 「小規模保育園については、行政は施設の入所もそこで提供される保育も、自治体は直接的な責任を負わない。公的責任において格差を是正するには、認可保育園と同じ扱いにすべきだ」(前出の逆井氏) 市によると、在籍していた園児の転園先が決まったため、廃園に向けて手続きが進んでいるという。結果的に短期間での閉園が認められる形となった。 待機児童の受け皿として増加する民間の小規模保育園だが、突然の閉園で何ら罪のない子どもたちが最もシワ寄せを受けている』、「閉園」に自治体の「認可」が必要といっても、辞める事業者には何の意味もない。「小規模保育園」の基準はやはり「認可保育園と同じ扱いにすべきだ」。

次に、本年1月8日付け東洋経済オンラインが掲載した 「保育園を考える親の会」代表の普光院 亜紀氏による「川崎市「保育園落ちた」子が待機児童の200倍の訳 2015年に「待機児童数ゼロ」達成したものの…」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/399582
・『保育政策の充実度を測る指標は「待機児童数」だけではありません。過去20年にわたり主要100自治体へ保育施策に関する独自調査を行ってきた「保育園を考える親の会」の代表の普光院亜紀氏が、「入園決定率」「園庭保有率」「保育料」といった指標から、自治体ごとの真の「保育力」を分析します。第4回の今回は神奈川県川崎市です。 川崎市は、東京都と横浜市の間に帯状に広がる政令指定都市です。面積の割には人口が多く、全国の市で7位の約154万人を擁しています。市内をJRと私鉄が縦横に走り、都心部へのアクセスがよく、東京のベッドタウンとして発展してきました。代表的なエリアにはタワーマンションが林立する武蔵小杉駅があり、人口増加が続いています。 川崎市は7つの区から構成されています。保育に関する制度は川崎市全体で行われていますが、認可への入園申請は各区役所で受け付けています。川崎市民が居住区以外の区の認可保育施設を希望しても不利にはなりません。川崎市全体の数字を見ていきましょう』、興味深そうだ。
・『3つの指標で見る川崎市の保育力 入園決定率76.7%(主要89自治体*平均77.5%)園庭保有率70.7%(主要98自治体*平均71.8%) 中間的な所得階層の1歳児保育料3万3300円(主要98自治体*平均3万0587円) *首都圏の主要市区、政令指定都市100市区が調査対象だが、有効回答数は指標・年度によって若干異なる まずは入園決定率から見ていきましょう。保育園を考える親の会では、毎年、首都圏の主要市区と政令市の100市区について「100都市保育力充実度チェック」という調査を行っています。その中で、認可の保育(認可保育園、認定こども園、小規模保育、家庭的保育等)に新規に入園を申し込んだ子どものうち何パーセントが入園できたかという数値「入園決定率」を算出しています。 国が発表している待機児童数は人口が多い自治体の数値が多くなり、「入れなかった児童数」からさまざまな数字を差し引いた数になっているので、実際の入園の難易度とはかけ離れたものになっているからです。) 川崎市の「入園決定率」は、76.7%。主要89自治体の平均に近い数字で、認可に入園を申し込んだ児童のうちの約4分の3が認可に入園できているということになります(2020年4月1日入園での数字)。川崎市の入園決定率は、3年前の2017年度は71.2%でしたが、わずかずつ上昇してきました。この3年間の利用申請者数が4853人伸びたのに対して、認可の保育定員は5587人増となっていますので、ニーズ増を追いかける懸命の待機児童対策が行われていることが読み取れます』、「認可の保育定員は5587人増」と努力しても、「この3年間の利用申請者数が4853人伸びた」ので、焼け石に水のようだ。
・『「待機児童」にならない6つのケース  川崎市も横浜市と同様に「保留児童数」を公表しています。これは、本来の待機児童数ともいえるものです。ここから「国が待機児童数にカウントしなくてもよいとしている定義に該当する児童」を引いた数字が「待機児童数」になります。この「国が待機児童数にカウントしなくてもよい」としているケースは6つあります。 ①国が補助金を出す認可外保育施設に預けている場合(企業主導型保育事業) ②自治体が補助金を出す認可外保育施設に預けている場合(地方単独事業:東京都の認証保育所など) ③保護者が育児休業を延長していて復職の意思が確認できない場合(育児休業中の者) ④通える範囲に保育施設(認可外も含む)が空いていると判断され、そこを利用していない場合(特定の保育園等のみ希望している者) ⑤再就職希望で求職活動を十分に行っていないと見なされる場合(求職活動を休止している者) ⑥その他:幼稚園の預かり保育、認可に移行するための補助を受けている認可外保育施設、特例保育などを利用している場合 川崎市の「保留児童数」つまり「認可に申し込んで認可を利用できていない児童数」は2447人になりますが、ここから上記6つのケースに当てはまる2435人が差し引かれ、待機児童数は12人と発表されています) 川崎市の待機児童数が「認可に申し込んで認可を利用できていない児童数」(保留児童数)に占める割合はわずかに0.5%で、調査対象100市区の平均8.0%に比べると極端に小さくなっています。これは、前回の横浜市の場合の0.7%をさらに下回っており、「利用できていない児童数」(保留児童数)の99.5%が待機児童数にカウントされていないという、驚きの数字になっています。 川崎市の「利用できていない児童数」の内訳で特徴的なのは、「地方単独事業を利用している者」の割合が32%と高いことです(100市区平均は18.1%)。その分、「特定の保育園等のみ希望している者」は29.7%で調査対象100市区の平均(44.3%)を下回っています。川崎市では、以前から「おなかま保育室」や「川崎認定保育園」など、認可外保育施設の助成制度(地方単独事業)を複数つくって待機児童対策を行ってきており、それが「地方単独事業を利用している者」の割合を高くしていると思います。 利用者は認可での整備を望んでいるとは思いますが、入れなかったときに市の支援を受ける認可外保育施設で保育を受けられることは助かります。川崎市では、認可の不承諾通知を受け取った家庭に、これらの認可外保育施設を丁寧に案内することも待機児童対策のひとつとして挙げています。同時に、これらの認可外保育施設を認可に移行させて認可の受け皿を増やす待機児童対策にも力を入れています。 10年前の2010年、川崎市は横浜市に次いで待機児童数全国ワースト2の1076人を記録しましたが、5年後の2015年に待機児童数ゼロを達成しました。これを聞いて武蔵小杉に引っ越した保育園を考える親の会会員が区役所で入園の相談をしたところ「入れる見込みはない」旨を伝えられたそうです。「待機児童数ゼロ」には大きな落とし穴があります』、「待機児童数ゼロ」は定義からきちんと考える必要がありそうだ。
・『困窮度をより重視する川崎市  認可保育園等への入園申し込みは市区町村別に行われ、定員を上回る園・クラスについては市区町村が選考(利用調整)を行います。選考は保護者の就労状況やその他家庭の状況を点数化し、保育の必要性が高いと判断された児童から優先的に入園が決定します。) 点数化の方法は自治体によって異なります。川崎市の選考は3段階の判定があるのが特徴です。保育の必要性の理由や勤務時間などで判定するランク(基準指数)がA?Hの8ランクあり、父母のうち低いほうのランクが適用されます。同ランクになった子どもについて、主に世帯の状況について判定する指数(調整指数)で優先順位をつけます。さらに、同ランク・同指数になった子どもについて、主に子どもの状況について判定する項目点で優先順位をつける、という形です。 ランク(基準指数)では、勤務時間が長い世帯が有利である点はほかの自治体と同様ですが、同じ勤務時間では「居宅外労働(自営以外)」と「自営(中心者)」が同じランクになり、「自営(協力者)」はランクが1段階低くなります。つまり、自ら自営業を営む場合は居宅内外を問わず会社員などと同じ扱いで、配偶者や親族が営む自営業の協力者である場合には優先順位が下がるということです。また、指数(調整指数)の判定では、とくにひとり親世帯の加点が手厚く、指数が同点で並んだときは、まず「子どもが3人以上の世帯」、次に「世帯所得が低い世帯」を優先されます。 川崎市の場合、認可外保育施設の利用や上の子が在園していることによる加点は、同ランク・同指数になった場合の項目点(3段階目)での加点になっていて、ほかの自治体に比べると、これらの加点の影響は小さいと言えます。川崎市の入園選考は、世帯や子どもの困窮度をより重視する傾向にあります』、「世帯や子どもの困窮度をより重視する傾向」、とは好ましい。
・『待機児童対策を進めながら保育の質も守る  国は認可保育園の園庭の広さについて、「2歳以上児1人につき3.3㎡の屋外遊技場が必要」としていますが、近くの公園等での代替も認めています。保育園を考える親の会では、認可保育園のうち基準を満たす広さの園庭を保有する園が何%かという「園庭保有率」を独自に調査しています。都市部では、この園庭保有率が年々低下していて、園庭のない認可保育園が急増しています。点数化の方法は自治体によって異なります。川崎市の選考は3段階の判定があるのが特徴です。保育の必要性の理由や勤務時間などで判定するランク(基準指数)がA?Hの8ランクあり、父母のうち低いほうのランクが適用されます。同ランクになった子どもについて、主に世帯の状況について判定する指数(調整指数)で優先順位をつけます。さらに、同ランク・同指数になった子どもについて、主に子どもの状況について判定する項目点で優先順位をつける、という形です。 ランク(基準指数)では、勤務時間が長い世帯が有利である点はほかの自治体と同様ですが、同じ勤務時間では「居宅外労働(自営以外)」と「自営(中心者)」が同じランクになり、「自営(協力者)」はランクが1段階低くなります。つまり、自ら自営業を営む場合は居宅内外を問わず会社員などと同じ扱いで、配偶者や親族が営む自営業の協力者である場合には優先順位が下がるということです。また、指数(調整指数)の判定では、とくにひとり親世帯の加点が手厚く、指数が同点で並んだときは、まず「子どもが3人以上の世帯」、次に「世帯所得が低い世帯」を優先されます。 川崎市の場合、認可外保育施設の利用や上の子が在園していることによる加点は、同ランク・同指数になった場合の項目点(3段階目)での加点になっていて、ほかの自治体に比べると、これらの加点の影響は小さいと言えます。川崎市の入園選考は、世帯や子どもの困窮度をより重視する傾向にあります』、「入園選考は、世帯や子どもの困窮度をより重視する傾向にあります」、望ましい傾向だ。
・『待機児童対策を進めながら保育の質も守る  国は認可保育園の園庭の広さについて、「2歳以上児1人につき3.3㎡の屋外遊技場が必要」としていますが、近くの公園等での代替も認めています。保育園を考える親の会では、認可保育園のうち基準を満たす広さの園庭を保有する園が何%かという「園庭保有率」を独自に調査しています。都市部では、この園庭保有率が年々低下していて、園庭のない認可保育園が急増しています。 川崎市の2020年度の「園庭保有率」は70.7%で、横浜市とほぼ並んでいます。川崎市は、人口密度が高く、土地の確保が困難であることを待機児童対策の課題に挙げています。今後、保育ニーズが高い主要駅周辺の整備を進めるときに園庭を確保できなければ、園庭保有率は低下していく恐れがあります。 一方で、川崎市は、待機児童対策とともに、次のような保育の質の維持・向上策も掲げています。 +保育所等の新設や運営法人の選考にあたっては、有識者が参加する選考委員会を開く +各区の公立保育園が、民間の認可保育園の支援や指導をしたり、公民の交流によって保育技術を共有したり、公開保育で学び合ったりして連携して人材育成を行う +政令市である川崎市は自身で認可外の指導監査権限をもち、認可外保育施設244カ所すべての立ち入り調査・指導を実施している 急激な待機児童対策によって、川崎市においても保育事業者が多様化しており、このような施策は非常に重要といえます』、「待機児童対策とともに」、「保育の質の維持・向上策も掲げています」、「質の維持・向上」は重要だ。
・『保育料最高額は8万円台  川崎市の保育料は、平均と比べると高めです。認可の保育料は自治体が独自に決めており、3歳以上児は無償(別途、食材料費の負担あり)、3歳未満児は世帯所得によって額が異なります。川崎市の3歳未満児の最高所得階層の保育料は8万2800円(世帯市民税所得割額47万5300円以上)で、調査対象100市区では8番目に高い額になりました。保育園を考える親の会では中間的な所得階層*の保育料も調べていますが、川崎市は3万3300円で、有効回答98市区の平均(3万0587円)を上回っています。 *中間的な所得階層=所得控除前の年収が夫525万9156円・妻100万1161円、夫の社会保険料額を73万6282円、子ども1人とした、第1子保育料(総務省「家計年報」を参考に設定)。) また、3歳未満児の食事の費用はどこでも保育料に含まれていますが、3歳以上の食材料費は別途、保護者が負担するのが国の基準になっています(所得等による免除あり)。お隣の東京都では主食費部分について都がお金を出しているため、都内の市区では主食費は無料、副食費(おかず代)は自治体や施設ごとに違っています。 これに対して川崎市は、市の補助がなく、主食費も副食費も園によってさまざまになっています。公立園の場合、主食費は1000円、副食費(おかず代)は4500円を払います(月額)。民間園はそれぞれに費用を決めていますが、公立にそろえているところも多いと思います。民間園の中には、主食のごはんなどを家庭から持参する決まりのところもあります』、なるほど。
・『川崎市の保育の今後  川崎市は子どもの権利に関する条例を日本で最初につくった自治体です(川崎市子どもの権利に関する条例)。入園選考で困窮世帯を優先する加点があったり、待機児童対策とともに保育の質の維持・向上をアピールする姿勢をみると、子どもの権利の視点からの施策の検討がされていることを感じさせます。 しかし、待機児童をすぐに解消させるのは難しいでしょう。現在、川崎市の人口は全区で増加しています。市は待機児童対策をかなり頑張っていると思いますが、人気の沿線の急行停車駅などは入園状況の厳しさが続きそうです。川崎市に引っ越しを考えているのであれば、あらかじめその地域の入園状況を区役所に確認することをお勧めします』、「川崎市の保育」充実の取り組みを注目したい。

第三に、2月26日付け東洋経済オンラインが掲載した ジャーナリストの小林 美希氏による「保育士の「地域ごとの年収」開示が今必要な理由 「保育の質」に関わる超重要な問題だ」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/412617
・『なかなか解決のメドが立たない、待機児童問題。その解決のため急ピッチで保育園の整備が行われるなか、保育士確保や質の維持のためにも保育士の処遇改善が重要という認識が広がっている。 ところがその処遇を改善しようにも、その人件費の実態が極めて捉えづらい。国は毎年度、公費で認可保育園に出している人件費(法定福利費は含まない年額)を通知で示しているが全国平均のため、地域によって異なる保育士の“適正な”賃金水準の手がかりがつかめないのだ』、なるほど。
・『保育士の低賃金問題の解決に向けての第一歩となるか  地域により、公費でいくら人件費が出ているかのか。具体的に「見える化」することが必要不可欠だと、筆者は約2年前から問題提起してきた。そうした中で内閣府は、初の通知改定に乗り出し、2021年度分から8つに分けた地域区分の人件費額を示す予定という。内閣府と議論を重ねてきた参議院の片山大介議員が3月の国会で質疑し、国が答える見通しだ。 国を挙げての保育士の処遇改善が始まったのは2013年度。処遇改善加算Ⅰが新設され、それから2020年度までに、保育士1人当たり月額で約4万5000円もの賃金アップが進んだ。 さらに、保育士の経験値によって最大で1人当たり月4万円も上乗せされる処遇改善加算Ⅱも設けられたが、保育士の低賃金問題が解決したわけではない。 保育士の賃金を見るうえで重要なのが、いったいいくらの賃金額が公費で保育園に給付されているかだ。認可保育園には、税金と保護者が支払う保育料が原資となる運営費の「委託費」が給付されている。委託費は、8つの地域区分、保育園の定員規模、園児の年齢別の保育単価である「公定価格」で計算される。 公定価格の「基本分内訳」として、国は毎年度「私立保育所の運営に要する費用について」という通知により、所長(園長)、主任保育士、保育士、調理員等の人件費の額を示してきた。この人件費は賞与や地域手当等を含む年額で、法定福利費や処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱを含まない。 2020年度の保育士の年間賃金は全国平均で約394万円となる(2021年1月に約395万円から約394万円に改定)。ただし金額はあくまで全国平均で、地域区分で異なる人件費の内訳は公表されてこなかった。 地域区分の人件費額と実際に支払われる金額を比較しなければ、事業者が適正に賃金を支払っているか曖昧になる。それを明確にするため、内閣府は2021年度からの通知に地域区分ごとの人件費額を掲載する前提で今、準備を進めており、筆者は2020年度の地域区分ごとの人件費の内部資料を入手した(表)。関係者によれば、「2021年度の金額も大きく変わらない」という。 この通知改定で期待されることは、保育士をはじめとした関係者が1人当たりの職員の人件費を具体的にイメージしやすくなること。もし現場の保育士や保護者が職員の待遇に疑問をもった場合に、園や事業者に説明を求めやすくなる。委託費の大部分は税金であることから、事業者側への情報開示や説明責任が一層促され、より透明性のある経営に改善されていくことが期待される』、透明性が高まるのはいいことだ。
・『地域区分別の人件費額が公表されることへの効果  ただ注意点として、公定価格を上回る賃金を払っている事業者が、賃金を切り下げる理由にしてはいけない。また、公定価格の金額はあくまで保育士の最低配置基準の人員体制に基づいている。 現場に余裕を持たせるために配置基準以上の人数の保育士を雇っている場合でも人件費総額は変わらないため、1人当たりの賃金が公定価格の金額より低くなってしまう。実際の人員配置や職員の年齢、各事業者の給与テーブルがどうなっているかも併せて見ることが必要だ。 とはいえ、地域区分別の人件費額が公表されることの効果は大きい。この通知を基準として、機械的にではあるが、本来はどの程度の賃金を各保育士が得ることが可能か計算できるからだ。公定価格の金額に処遇改善加算や自治体独自の処遇改善費を上乗せしていくと、単純計算という前提だとしても、得られるはずの賃金総額が見えてくる。 2020年度の全国平均では、おおよそ経験7年以上の保育士の年間賃金は最大で約465万円の計算となる。「公然と消える『保育士給与』ありえないカラクリ」(2020年6月17日)の記事を参照。 今回判明した、公定価格の人件費が最も高い東京23区で同様の計算してみよう。2020年度の公定価格の約443万円に、全職員対象の国の処遇改善加算Ⅰが月1万8000円つき、東京都独自の処遇改善費「東京都保育士等キャリアアップ補助金」(月額で平均4万4000円)もついた場合で足し上げると年間賃金は約517万円になる。 そこに、国のキャリアに応じた処遇改善加算Ⅱが月5000円(おおよそ経験3年以上)あるいは月4万円(同7年以上)が支給された場合、それぞれ約523万円、同約565万円に上る。 一方、内閣府「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」の2019年度調査(速報値)では、東京23区の常勤保育従事者が実際に手に取る年間賃金は約381万円(平均勤続年数7.9年)でしかない。公費上の保育士全員が対象の処遇改善費と東京都独自の処遇改善費を合わせた約517万円と比べると、その差だけでも約136万円にもなる。キャリアに応じた処遇改善が最大でつけば、差は約184万円もの開きが生じる。 この差の原因が何か、検証が必要だ。まず、賃金が低くなる正当な要因として、若い保育士が多いこと、人員体制に厚みがあることが挙げられる』、「差は約184万円もの開き」、「賃金が低くなる正当な要因として、若い保育士が多いこと、人員体制に厚みがあることが挙げられる」、なるほど。
・『保育士の平均勤続年数  待機児童の多くが東京都内で発生しており、都内の認可保育園は2015年4月の2184カ所から2020年4月には3325カ所へと、この5年で1141カ所も増えている。新規開設した保育園には新卒採用の若手が多い傾向があり平均賃金が低くなるが、実際の平均勤続年数はどうか。 前述の内閣府調査によれば、「100分の20地域」である東京23区の常勤で働く保育士の平均勤続年数(前職が保育園などの場合、その勤続年数も含まれる)は、7.9年だった。他の地域区分の平均勤続年数はほぼ9年台で、東京23区に次いで短いのが浦安市や神戸市など「100分の12地域」の8.6年、最も長いのが「その他地域」の10.6年だった。 都市部では保育士争奪戦で新卒初任給が上昇傾向にあることや、東京23区とほかの地域ともそう大きく平均勤続年数が変わらないことから、年間100万円以上もの公費との賃金差が生じることには疑問が残る。 公定価格の賃金は保育士の最低配置基準に沿ったものであるため、配置基準以上に保育士を雇って現場に余裕を持たせる努力をしている園の1人当たりの賃金が低くなるケースもある。その場合は正当な理由だと言えるだろう。 とはいえ、東京都の監査で文書指摘を受ける半数が「保育士配置違反」というのが現状だ。筆者は東京都がホームページで公開している監査結果を調べ、2017~2019年度に認可保育園に対して行われた監査を集計すると、合計153件の認可保育園で保育士配置違反の文書指摘を受けていた。そのうち7割が23区内の認可保育園だった。 東京23区の認可保育園は前述のとおり3300カ所以上あるので、その一部の例ではある。しかし、最も高い人件費を公費で受け取りながら、人員配置はギリギリである園が23区に多いことは事実だ。 保育士の平均勤続年数もそう大きく他の地域と乖離しているわけでもないのに、実際の賃金が低いということになる。こうしたことが、地域区分の人件費がわかることで分析できるため、通知改定には大きな意義がある。 ではいったい、人件費はどこに消えているのか。筆者は本媒体でも繰り返し、保育士が低賃金になる大きな原因を作る「委託費の弾力運用」という制度を問題視してきた。 委託費の大部分を占める人件費がほかに流用できる「委託費の弾力運用」という仕組みにより、本来はその保育園のために使う人件費であっても同一法人が運営するほかの施設への補填や施設整備費などに回されていき、人件費だけでなく子どもの玩具も満足に買えない状況もある』、「「委託費の弾力運用」という仕組みにより、本来はその保育園のために使う人件費であっても同一法人が運営するほかの施設への補填や施設整備費などに回されていき、人件費だけでなく子どもの玩具も満足に買えない状況もある」、なんでこのような不透明な「仕組み」があるのだろう。
・『人件費額がオープンになれば不正支出防止にも  さらには制度の網の目をかいくぐって数千万円単位の委託費が経営陣に私的流用される問題まで発覚している。 そして、事業者に性善説がまかり通らないことが新型コロナウイルス禍の中で露呈した。コロナが流行して保育園が臨時休園になったとしても、国は委託費を満額支給した。 それには保育士が休業しても人件費を通常どおり支払うことで離職を防止する意図があったが、国の通達に従わない事業者が現れ、全国各地で賃金カットが横行。事業者は人件費を切り詰めるが、自身は委託費から捻出した資金で高級外車に乗って不適切な支出を重ねる実態もある。 こうした中で各地の認可保育園の1人当たりの人件費額がわかることは、委託費の使い道の不正防止にもつながる。通知改定により、人件費が適切かと監視の目を光らせることもできるようになる。 保育士の処遇改善が一歩も二歩も前進し、保育の質の向上につながることが期待される。正しく税金が使われるようになれば、保育士にとっても、保護者にとっても、保育園を監督する自治体にとっても、通知改定は広く社会にとって意味あるものになるのではないか』、「数千万円単位の委託費が経営陣に私的流用される問題まで発覚」、「全国各地で賃金カットが横行。事業者は人件費を切り詰めるが、自身は委託費から捻出した資金で高級外車に乗って不適切な支出を重ねる実態も」、不透明さからこのような不正行為が横行しているとは、初めて知った。透明性向上で、不正の余地をなくすべきだ。
タグ:保育園 東洋経済オンライン (待機児童)問題 小林 美希 (その11)(保育園が突如閉園 広がる保護者の困惑と不安 閉園の2週間前に通知 市の通知にも応じず、川崎市「保育園落ちた」子が待機児童の200倍の訳 2015年に「待機児童数ゼロ」達成したものの…、保育士の「地域ごとの年収」開示が今必要な理由 「保育の質」に関わる超重要な問題だ) 「保育園が突如閉園、広がる保護者の困惑と不安 閉園の2週間前に通知、市の通知にも応じず」 「保護者に文書で通知」が「閉園2週間前」、とこんな急な「閉園」が、「小規模」とはいえ、認可保育園で発生したとは驚いた 「保育士不足と経営悪化」で閉園に 「閉園の通知当時、3人の園児が在籍」、これでは赤字だろう。 「新型コロナウイルスの影響で4~5月に休園になった。休園中も、自治体から認可保育園に支払われる委託費は変わらない」のに、「同園は職員に給料は6割しか支払っていなかった」、極めて悪質だ ハードルが低い民間保育園の閉園 「国が定める職員の配置基準が低いため、実際には倍くらいの人手が必要だ。それを知らずに安易に開園すると、運営を見誤ることになる」 「配置基準」を実態に合わせて多目にしておけば、「安易な開園」を防げる筈だ。何故なのだろう あいまいな公的責任 「閉園」に自治体の「認可」が必要といっても、辞める事業者には何の意味もない。「小規模保育園」の基準はやはり「認可保育園と同じ扱いにすべきだ」 「保育園を考える親の会」代表の普光院 亜紀氏による「川崎市「保育園落ちた」子が待機児童の200倍の訳 2015年に「待機児童数ゼロ」達成したものの…」 3つの指標で見る川崎市の保育力 入園決定率 園庭保有率 中間的な所得階層の1歳児保育料3万3300円 「認可の保育定員は5587人増」と努力しても、「この3年間の利用申請者数が4853人伸びた」ので、焼け石に水のようだ 「待機児童」にならない6つのケース 困窮度をより重視する川崎市 「世帯や子どもの困窮度をより重視する傾向」、とは好ましい。 待機児童対策を進めながら保育の質も守る 「入園選考は、世帯や子どもの困窮度をより重視する傾向にあります」、望ましい傾向だ 「待機児童対策とともに」、「保育の質の維持・向上策も掲げています」、「質の維持・向上」は重要だ 保育料最高額は8万円台 川崎市の保育の今後 「川崎市の保育」充実の取り組みを注目したい 「保育士の「地域ごとの年収」開示が今必要な理由 「保育の質」に関わる超重要な問題だ」 保育士の低賃金問題の解決に向けての第一歩となるか 透明性が高まるのはいいことだ 地域区分別の人件費額が公表されることへの効果 「差は約184万円もの開き」、「賃金が低くなる正当な要因として、若い保育士が多いこと、人員体制に厚みがあることが挙げられる」、なるほど 保育士の平均勤続年数 「「委託費の弾力運用」という仕組みにより、本来はその保育園のために使う人件費であっても同一法人が運営するほかの施設への補填や施設整備費などに回されていき、人件費だけでなく子どもの玩具も満足に買えない状況もある」、なんでこのような不透明な「仕組み」があるのだろう 人件費額がオープンになれば不正支出防止にも 「数千万円単位の委託費が経営陣に私的流用される問題まで発覚」 「全国各地で賃金カットが横行。事業者は人件費を切り詰めるが、自身は委託費から捻出した資金で高級外車に乗って不適切な支出を重ねる実態も」、不透明さからこのような不正行為が横行しているとは、初めて知った。透明性向上で、不正の余地をなくすべきだ
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