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ブラック企業(その15)(〈内部文書入手〉しゃぶしゃぶ「木曽路」従業員 パワハラ被害が23% 「殴る、蹴る」も、「夢とやりがい」を強調する企業はなぜ危険なのか? ブラック企業チェックリスト) [社会]

ブラック企業については、2月26日に取上げた。今日は、(その15)(〈内部文書入手〉しゃぶしゃぶ「木曽路」従業員 パワハラ被害が23% 「殴る、蹴る」も、「夢とやりがい」を強調する企業はなぜ危険なのか? ブラック企業チェックリスト)である。

先ずは、4月27日付け文春オンライン「〈内部文書入手〉しゃぶしゃぶ「木曽路」従業員 パワハラ被害が23% 「殴る、蹴る」も」を紹介しよう。
・『しゃぶしゃぶ・日本料理でお馴染みの飲食チェーン「木曽路」。同社の労働組合が2021年6~7月に従業員約1100人を対象に行った「従業員意識調査」で、「パワハラ・いじめ」が「ある」と答えた人が、23%もいることが「週刊文春」の取材でわかった。 (「パワハラ・いじめ」が増えていることを示す文書はリンク先参照) 木曽路は焼き肉屋・居酒屋も展開し、東証プライムに上場。グループ全体で300億円超の売上高を誇る飲食チェーンだ。全国に163店舗を出店し、正社員は約1200人を数える。 「従業員意識調査」は今回で4回目。前回の2018年と比べ、「パワハラ・いじめ」が「ある」と答えた人は3ポイントも上昇。近年悪化していることが見て取れる。 またパワハラの内容も過激だ。「蹴る、殴る、胸ぐらをつかむ、物にあたるなどの暴力行為」があると訴えた人が16%。「人前で大声で怒鳴る、ねちねちと陰湿な叱責をする」に至っては、74%が「ある」と答えている。 労働時間も長く、過酷だという。 「昨年末には残業が月160時間を超え、300時間働いた人もいます」(従業員) パートやアルバイトを含む従業員の総労働時間が記された内部資料によると、昨年12月、残業時間が45時間超の従業員は約1000人、100時間超が39人いた。だがそのタイムカードの打刻時間より、実労働時間は長いという。 「繁忙期、調理担当は朝6時半ごろに出勤しても、上司がまとめて9時に打刻する。タイムカード上は昼に2、3時間休憩したことにしていますが、実際は昼食後にすぐ仕事。21時半に終わって打刻しても、片付けや翌日の仕込みもあり、帰宅は深夜になる」(同前)) 残業代未払いも各地である。2020年8月には埼玉の新座店に労基署が調査に入り、是正勧告が出されている。 「未払いの残業代を請求した人も複数人おり、マスコミや第三者に漏らさないことを条件に、解決金が支払われているのです」(元従業員) 旬報法律事務所の佐々木亮弁護士が指摘する。 「『意識調査』によりパワハラの存在を経営側が認識している上で、精神疾患になるような従業員が出た場合、安全配慮義務違反で過失責任が問われる可能性があります。また、残業時間が45時間を超える月が年7回以上ある場合や、100時間以上の月がある場合、時間外労働の上限規制に違反します。企業や店舗の店長や労務管理担当責任者は、6カ月以下の懲役又は30万円以下の罰金となります」』、「タイムカードの打刻時間より、実労働時間は長い」、「「繁忙期、調理担当は朝6時半ごろに出勤しても、上司がまとめて9時に打刻する。タイムカード上は昼に2、3時間休憩したことにしていますが、実際は昼食後にすぐ仕事。21時半に終わって打刻しても、片付けや翌日の仕込みもあり、帰宅は深夜になる」、酷い時間管理だ。上場企業とは思えないような管理実態だ。労基署の検査が必要なのではなかろうか。
・『「一概に労働環境が原因ではないと考えております」  今年1~4月に約25人が退職した木曽路。この問題をどう考えているのか。木曽路に問い合わせると、概ね次のように回答した。 「(『殴る、蹴る』などのパワハラについては)こちらは『従業員意識調査』の際にパワハラの一例として挙げた行為に過ぎません。(昨年末に残業が増えたのは)12月は社員の時間外労働が一時的に増加しましたが、直近では減少しました。(休憩時間中にも労働しているのは)客観的な事実は確認できておりません。(残業代未払い請求に対して支払いをした事実関係に関しては)個別の事案の内容等に関しては、当事者のプライバシーに鑑み、回答を差し控えます。(約25人が退職したのは)例年、年初から1、2 カ月は、従業員の入れ替わりが多い時期であり、今回も例年並みの退職者数となっており増加はしておりません。また、今回においても退職理由は個々人で異なり、一概に労働環境が原因ではないと考えております。引き続き労務環境改善に向けて最善を尽くして参ります」 そのほか、2017年3月に起こった従業員の自殺、サービス残業の強要への従業員の悲痛な叫び、労基署の是正勧告が出た残業代未払い問題、木曽路会長への直撃など、詳しくは4月27(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および4月28日(木)発売の「週刊文春」が報じている』、「約25人が退職」は。「従業員の入れ替わりが多い時期であり、今回も例年並みの退職者数」で問題ないのかも知れない。しかし、かつては「従業員の自殺、サービス残業の強要」、「労基署の是正勧告が出た残業代未払い問題」などの問題もあったことからすれば、「労働組合」による「従業員意識調査」で「「パワハラ・いじめ」が「ある」と答えた人は3ポイントも上昇」、したということは会社組織の危険なサインである。先ずは、経営陣自ら、積極的に問題に取り組むことを期待したい。

次に、5月6日付け弁護士ドットコムニュースが掲載した横浜法律事務所の弁護士の笠置 裕亮氏による「「夢とやりがい」を強調する企業はなぜ危険なのか? ブラック企業チェックリスト」を紹介しよう。
https://www.bengo4.com/c_5/n_14435/
・『職場でトラブルに遭遇しても、対処法がわからない人も多いでしょう。そこで、いざという時に備えて、ぜひ知って欲しい法律知識を笠置裕亮弁護士がお届けします。 連載の第13回は「入社後のブラック企業の見分け方」です。入社前には分からなかったものの、入社後に自分の会社に対して疑問を感じた人もいるかもしれません。そんなとき、労働時間や賃金、退職届や社風など、いくつかチェックポイントがあります。 本当に問題のある会社かどうかを見分ける方法について、笠置弁護士に解説してもらいました』、興味深そうだ。
・『入社後に見分ける方法  新社会人になられた皆さんの中には、これまでののんびりとした学生生活から、1日の大半を仕事に費やさなければならないという環境の変化に戸惑っている方も多くいらっしゃるのではないかと思います。 さらに皆さんの中には、入社前に聞いていた話とは全く違い、入社した会社の職場環境があまりにも良くないことに苦しんでおられる方も多くいらっしゃるのではないかと思います。 以前、入社前の段階で「ブラック企業」かどうかを見分ける方法について解説をしました(https://www.bengo4.com/c_5/n_13649/)。 今回は、不運にも入社前の段階では見分けることができないまま、「ブラック企業」に入社してしまったかもしれない…という場合において、本当に問題のある会社かどうかを見分ける方法について解説したいと思います』、「本当に問題のある会社かどうかを見分ける方法」、とは価値がありそうだ。
・『ポイント1「長時間労働、労働時間管理なし」  まず、労働時間に関していうと、求人段階で社員の本当の残業時間を開示している会社はまずないと言ってよいでしょう。 そのため、入社前の段階ではそれほど忙しくなく、残業があったとしても月20時間程度と聞いていたにもかかわらず、実際には過労死ラインを超えるような長時間残業を強いられたり、有休を取得することを拒否されたといったトラブルはよく耳にします。 社員に対し結果を出すことを強く求めつつ、結果を出すためには長時間労働は当然であることを強調したり、労働時間管理をきちんと行わないなどといった会社は、要注意です』、「社員に対し結果を出すことを強く求めつつ、結果を出すためには長時間労働は当然であることを強調したり、労働時間管理をきちんと行わないなどといった会社は、要注意です」、典型的な「ブラック企業」だ。
・『ポイント2「固定残業代に注意」  賃金に関しても、注意すべきポイントがあります。トラブルになることが特に多いのは、固定残業代です。 例えば、入社前の段階では基本給額が月22万円だということで提示を受けていたにもかかわらず、入社した後に提示された契約書には、基本給が14万円、固定残業代が8万円と書かれており、いくら働いても残業代が出ないというケースです。 このような会社は、新入社員であっても長時間労働をあらかじめ見込んでいるため、人件費を節約するために固定残業代制度を導入しているわけですが、基本給額が14万円などという会社には誰も人が集まらないため、入社前の段階ではあたかも一般的な基本給額であるかのように装って求人を行っているのです。 このようなケースにおいて、国による監督が十分機能しているとは言えないため、問題のある求人条件が横行してしまっている状況にあります。なぜ基本給額をごまかすのかといえば、安く長時間労働をさせるためですから、社員の方々としては要注意です』、「入社前の段階ではあたかも一般的な基本給額であるかのように装って求人を行っている」、「安く長時間労働をさせるためですから、社員の方々としては要注意です」、こんな「ごまかし」には要注意だ。
・『ポイント3「辞められないような制度はないか?」  人事管理の面でいえば、社員が簡単に辞められないような制度を採用している会社は要注意です。 例えば、退職届を提出する期限を、退職日から相当前(3か月以上前など)に設定していたり、入社祝い金や会社の研修費用を支給しつつも貸し付けという形をとり、入社後5年以内に辞めた場合には返金を求めたりするなどし、トラブルに発展しているケースがあります。 前借金や損害賠償の予定については、実際には労基法により厳しく規制されています。 会社がなぜこのような制度を導入しているかと言えば、劣悪な職場環境等に耐えかねて社員がどんどん退職してしまうため、少しでも足止めをさせようとしているからです。 離職率の高さは、入社前の段階で「ブラック企業」を見分けるための有用なポイントですが、入社後の段階では、離職をさせないような仕組みを採用しているかどうかが重要なポイントだと言えるでしょう』、「離職をさせないような仕組みを採用しているかどうかが重要なポイント」、「離職をさせないような仕組み」とはよく考えたものだ。
・『ポイント4「夢ややりがいの強調」  社風として、夢ややりがいを強調し、努力・気合・感謝などといった精神論を強調している会社も要注意です。会社としては、社員に対して精神論を強調することで、会社の劣悪な職場環境について目を向けさせないという狙いがあります。 本当は残業をさせている時間に応じて残業代を払わないといけないところを、「社員自身が好きでやっていることだから」と思わせることで、サービス残業をさせてしまえるわけです。会社にとってこれほど楽な人件費節約術はありません』、「「社員自身が好きでやっていることだから」と思わせることで、サービス残業をさせてしまえる」、極めて悪質だ。 
・『経営者の責務は、経営を安定させつつ、社員の生活や健康を考えなければならないはずなのですが、以上に共通しているのは、むしろ会社の出費の節約にばかり目を向けてしまっているということです。このような経営方針の職場は雰囲気が荒み、日常的にハラスメントが蔓延してしまいます。 ここでご紹介したポイントを参考にしていただきつつ、ご自身の会社に問題があるかどうかを今一度確認されてみてはいかがでしょうか。 (笠置裕亮弁護士の連載コラム「知っておいて損はない!労働豆知識」では、笠置弁護士の元に寄せられる労働相談などから、働くすべての人に知っておいてもらいたい知識、いざというときに役立つ情報をお届けします。)』、「共通しているのは、むしろ会社の出費の節約にばかり目を向けてしまっているということです。このような経営方針の職場は雰囲気が荒み、日常的にハラスメントが蔓延してしまいます」、「ブラック企業」となれば、一刻も早く逃げ出した方がよさそうだ。
タグ:ポイント2「固定残業代に注意」 笠置 裕亮氏による「「夢とやりがい」を強調する企業はなぜ危険なのか? ブラック企業チェックリスト」 ブラック企業 「入社前の段階ではあたかも一般的な基本給額であるかのように装って求人を行っている」、「安く長時間労働をさせるためですから、社員の方々としては要注意です」、こんな「ごまかし」には要注意だ。 「約25人が退職」は。「従業員の入れ替わりが多い時期であり、今回も例年並みの退職者数」で問題ないのかも知れない。しかし、かつては「従業員の自殺、サービス残業の強要」、「労基署の是正勧告が出た残業代未払い問題」などの問題もあったことからすれば、「労働組合」による「従業員意識調査」で「「パワハラ・いじめ」が「ある」と答えた人は3ポイントも上昇」、したということは会社組織の危険なサインである。先ずは、経営陣自ら、積極的に問題に取り組むことを期待したい。 (その15)(〈内部文書入手〉しゃぶしゃぶ「木曽路」従業員 パワハラ被害が23% 「殴る、蹴る」も、「夢とやりがい」を強調する企業はなぜ危険なのか? ブラック企業チェックリスト) 「タイムカードの打刻時間より、実労働時間は長い」、「「繁忙期、調理担当は朝6時半ごろに出勤しても、上司がまとめて9時に打刻する。タイムカード上は昼に2、3時間休憩したことにしていますが、実際は昼食後にすぐ仕事。21時半に終わって打刻しても、片付けや翌日の仕込みもあり、帰宅は深夜になる」、酷い時間管理だ。上場企業とは思えないような管理実態だ。労基署の検査が必要なのではなかろうか。 「社員に対し結果を出すことを強く求めつつ、結果を出すためには長時間労働は当然であることを強調したり、労働時間管理をきちんと行わないなどといった会社は、要注意です」、典型的な「ブラック企業」だ 弁護士ドットコムニュース 「共通しているのは、むしろ会社の出費の節約にばかり目を向けてしまっているということです。このような経営方針の職場は雰囲気が荒み、日常的にハラスメントが蔓延してしまいます」、「ブラック企業」となれば、一刻も早く逃げ出した方がよさそうだ。 「「社員自身が好きでやっていることだから」と思わせることで、サービス残業をさせてしまえる」、極めて悪質だ。 ポイント1「長時間労働、労働時間管理なし」 文春オンライン「〈内部文書入手〉しゃぶしゃぶ「木曽路」従業員 パワハラ被害が23% 「殴る、蹴る」も」 ポイント4「夢ややりがいの強調」 「離職をさせないような仕組みを採用しているかどうかが重要なポイント」、「離職をさせないような仕組み」とはよく考えたものだ。 「本当に問題のある会社かどうかを見分ける方法」、とは価値がありそうだ。 ポイント3「辞められないような制度はないか?」
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