恋愛・結婚(その7)(長い婚活に出口が!44歳&39歳が結婚できた勝因 結婚したい「恋愛が苦手な大人」がすべきこと、職場結婚は「今や傍流」1990年代から6割減の背景 ネット婚増でもお膳立てなければ結婚は増えない、マッチングアプリの沼にハマる44歳女性のリアル お金・危険・結婚願望…) [人生]
恋愛・結婚については、7月4日に取上げた。今日は、(その7)(長い婚活に出口が!44歳&39歳が結婚できた勝因 結婚したい「恋愛が苦手な大人」がすべきこと、職場結婚は「今や傍流」1990年代から6割減の背景 ネット婚増でもお膳立てなければ結婚は増えない、マッチングアプリの沼にハマる44歳女性のリアル お金・危険・結婚願望…)である。
先ずは、8月7日付け東洋経済オンラインが掲載した ライターの大宮 冬洋氏による「長い婚活に出口が!44歳&39歳が結婚できた勝因 結婚したい「恋愛が苦手な大人」がすべきこと」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/608796
・『大阪・梅田にある和食店に来ている。ランチの「祝会席」を予約して、印鑑と朱肉はペンケースに入れて持参した。 これから入籍予定の酒井聡さん(仮名、44歳)と関根典子さん(仮名、39歳)に婚姻届の証人になってほしいと頼まれたのだ。筆者はライター業のかたわら、男女を引き合わせて結婚までをお手伝いする「お見合いおじさん」をしており、彼らは7組目の成婚カップルとなる。 「典子さんは実際に会ったほうがかわいらしい、いやかわいいと思いました」 「私はZoomお見合いのときから、あ!と見つけた気分になりました。聡さんは清潔感があっていい感じの男性だからです」』、興味深そうだ。
・『昨年末までどんよりしていた2人がなぜ…? 前菜に箸をつける間もなくのろけ始める2人。お見合いをしたのは今年1月で、真剣交際に入ってから4カ月でゴールインした。 そんなに短い期間だとは思えないほど濃いお付き合いができているとさらにのろける2人。しかし、どちらも昨年末までは笑顔も出にくいような精神状態だったことを筆者は知っている。 聡さんは、従業員40人ほどの中小企業で働く会社員。中高大といわゆるお坊ちゃん系の私立校で育った聡さんは、おっとりした性格もあって、お金持ちではないのに友人たちに「ぼん」というあだ名で呼ばれている。 そんな聡さん、結婚相談所で出会った4歳年下の女性と婚約寸前で別れたばかりだった。原因はお金。 父親が他界したのをきっかけに実家に戻った聡さんは、母親と暮らす実家をリフォームしており、そのローンを負っている。相続対策はどうなっているのか、会社で出世する可能性はあるのか、などを何度も聞かれて気分が落ち込むようになってしまったという。 筆者はどちらかといえばその女性に同情する。聡さんは素直で優しげな男性だが、頼りがいがあるとは言いがたい。「おっちょこちょい」を自認しており、その場では言わなくてもいいことを口にしちゃうタイプだ。かなり生活力がある女性でなければ結婚相手として不安を覚えるかもしれない』、「筆者はどちらかといえばその女性に同情する。聡さんは素直で優しげな男性だが、頼りがいがあるとは言いがたい。「おっちょこちょい」を自認しており、その場では言わなくてもいいことを口にしちゃうタイプだ。かなり生活力がある女性でなければ結婚相手として不安を覚えるかもしれない」、しかし、「関根典子さん」はどうなのだろう。答えは以下にあるようだ。
・『40歳近くまで交際経験がほとんどなかった典子さん 典子さんのほうはより深刻だった。典子さんは大学卒業後にスポーツクラブのインストラクターになり、10年ほど働いてから法人営業の仕事に転職。現在はアウトドア用品のショップ店員として働いている。外見も若々しく、人懐っこい笑顔が印象的な女性なのだが、とにかく恋愛に自信がなかった。 結婚願望はあるし男性も苦手ではないのに、40歳近くになるまで交際経験はほとんどなかったと明かす。良き人と巡り合ってアプローチされても、「こんなに素敵な男性だから、相手にはもっと若くてかわいい女性がいいんだろう」と勝手に思い込んで関係がギクシャクしてしまう。 「選んでもらってもうまくいかない私が『いい人』を選ぶことなんてできない、と負のスパイラルに入っていました。だから、大宮さんとマチコ先生が聡さんを紹介してくれたのは本当に良かったです」 マチコ先生とは、筆者と一緒にお見合いおじさん活動をしている婚活パーソナルトレーナーの女性だ。誰と誰を引き合わせたらよいか、その2人が交際から婚約に至るには何がポイントか、などをつねに考えて実行している。 男女間のコミュニケーションが不器用な人たちは、マチコ先生のような存在をフル活用することが重要だ。結婚相談所の場合は担当カウンセラーにあたる。つねに相談できる関係でなければ、結婚相談所に入る意味があまりない。一人で相手を見つけて婚約までたどり着ける人はマッチングアプリなどでも結婚できるからだ。 双方の心境を把握している人の存在は、「仮交際」と言われるお試し状態から結婚を視野に入れた関係になる「真剣交際」に至るまでの微妙な期間にも効果を発揮する。典子さんは聡さんへの好意を当初は隠していたと明かす。 「私は最初から聡さんのことをいいな、と思っていたのですが、聡さんの気持ちがまだわからないし、彼にも相手を選ぶ権利があります。私からアプローチしてうまくいった経験もありません」 「それはわかるよ。僕もグイグイとアピールして失敗した経験があるので。典子さんをかわいいと思う気持ちは僕も隠していました」) 優しく共感を示す聡さんだが、自他ともに認めるおっちょこちょいである彼が「気持ちを隠す」だけで済むはずはない。「早急に判断せず、3回は淡々と会うこと」というマチコ先生のアドバイスを忠実に実行していることを典子さんにも伝えてしまったのだ。嫌々会っているかのように受け取られかねない。聡さん、何をしているんだよ……。 「他の人から同じことを言われたら、『そんなんやったらもう会わなくてもいいし』と反発していたかもしれません。でも、聡さんは素直なので何でも口に出す人なんだとわかってきていました。かわいくて誠実な人なんです」 「典子さんは年上の僕のことをかわいいかわいいと毎回のように言うんですよ~」 嬉しそうに合の手を入れる聡さん。失言を反省している様子は見られない。やはりお坊ちゃんキャラなのだ。そのままでいいよと周囲が受け入れてあげるしかない。 典子さんも10年前の「トゲトゲしていた」自分だったら聡さんの良さを理解できなかったかもしれないと笑う。 恋愛下手という自覚のある典子さんは、マチコ先生との連絡を密にすることにした。結婚を前提とした真剣交際に至るというのは、彼女にとっては高い壁だった。そこで4回目のデートを前に、マチコ先生に聡さんへの好意を明かしつつ「でも、聡さんは交際について慎重にお考えのようです」と伝えた。要するに、煮え切らない態度の聡さんの背中を、マチコ先生に押してもらおうと期待したのだ』、「男女間のコミュニケーションが不器用な人たちは、マチコ先生のような存在をフル活用することが重要だ。結婚相談所の場合は担当カウンセラーにあたる。つねに相談できる関係でなければ、結婚相談所に入る意味があまりない」、「恋愛下手という自覚のある典子さんは、マチコ先生との連絡を密にすることにした。結婚を前提とした真剣交際に至るというのは、彼女にとっては高い壁だった。そこで4回目のデートを前に、マチコ先生に聡さんへの好意を明かしつつ「でも、聡さんは交際について慎重にお考えのようです」と伝えた。要するに、煮え切らない態度の聡さんの背中を、マチコ先生に押してもらおうと期待したのだ」、なるほど。
・『告白は聡さんから 実際、マチコ先生は聡さんに「典子さんは待ちの状態です。次の機会にちゃんと告白しないとチャンスはありません」と厳しく告知。素直な聡さんは「真剣交際をしてください」とすぐに告白し、「喜んで!」という返事を典子さんからもらった。なかなか世話の焼ける人たちである。 ただし、真剣交際からの婚約までの道のりは極めて円滑だった。独身のまま老後を迎えることを覚悟して働いていた典子さんは聡さんに経済的に依存するつもりはない。聡さんが住宅ローンを負っていることについては、「ローンを組めるぐらい信用力がある人なんだ」と高評価。まずはそれぞれの職場がある大阪府内で賃貸マンションに住む予定だが、いずれは彼の実家に移って義母と同居することも考えている。 「私が住まわせていただけるなら、の話ですけど。お義母さんには優しく接してもらっています。ローンも2人で返したほうが早く終わりますよね」) 聡さんのほうは典子さんの家族のにぎやかさに親しみと憧れを感じたという。かつては多くの親戚が集まってくれていた実家は、父親と祖母が亡くなり、姉は他県に嫁いで離れ、母親との二人暮らしに寂しさを覚えていたのだ。 「僕が典子さんの家にご挨拶に行ったとき、ご両親だけでなく、妹さんと旦那さんとお子さん、弟さんとその婚約者もいたんです。一家勢ぞろいで大騒ぎ。羨ましかったです」』、「二人家族」からみれば、「大家族」は「羨ましい」のだろう。
・『不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもり 聡さんと典子さんはそれぞれ早めに不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもりだ。産み育てることも想定した賃貸物件を探している。 「結婚はやるべきことが多くて大変ですよ~」と言いつつ、聡さんは前のめりで結婚式に向けて準備を進めている。無駄な動きも多いはずだが、典子さんがしっかりフォローしていることだろう。 「婚活に6年もかけました。未熟な僕にはこれぐらいの準備期間が必要だったのだと思います。婚活だけでなく仕事や趣味のランニングを通していろんな方と接することができ、われながらどっしりしてきた今だからこそ結婚できたんだと思います」 現状で「どっしり」しているのであれば、6年前の聡さんは地に足がつかないほどとっちらかった軽量級の人だったはずだ。経験を積むことによって少しは落ち着いたと自覚している聡さん。素直で純真な性質は変わらず、年下の典子さんから「かわいい」と愛されている。その気持ちの根底には家族になったことの安心感があるはずだ。この2人には刹那的な恋愛よりも人生を分かち合う結婚のほうが向いていると思った。 本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします』、「不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもり」、検査結果が悪いものでないことを祈っている。
次に、11月18日付け東洋経済オンラインが掲載した独身研究家・コラムニストの荒川 和久氏による「職場結婚は「今や傍流」1990年代から6割減の背景 ネット婚増でもお膳立てなければ結婚は増えない」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/633338
・『「見合い結婚」か、「恋愛結婚」か。 厚生労働省の出生動向基本調査では、この夫婦の結婚形態の推移について継続的に調査しています。とはいえ、「見合いか、恋愛か」というほど両者が拮抗しているわけではなく、1965年あたりに見合い結婚比率が恋愛結婚比率に逆転されて以降、その差は広がり続けています。 ここでいう「見合い」の中には、いわゆる伝統的なお見合いパターンに加えて、結婚相談所による結婚も含みます。恋愛結婚に分類されているものは、夫婦の出会いのきっかけが、学校や職場、バイト先、友人などの紹介や街中でのナンパなどを選んだ対象者を恋愛結婚と分類しています。 要するに、伝統的な見合いと結婚相談所以外は恋愛結婚と振り分けられていると考えていいでしょう』、「1965年あたりに見合い結婚比率が恋愛結婚比率に逆転されて以降、その差は広がり続けています」、なるほど。
・『「恋愛結婚比率が下がっている」は本当か? 2021年の同調査では、この結果を出すための質問に、はじめて「ネットで」という選択肢が新たに加えられました。このネットというのは、SNSやマッチングアプリなど個人間の交流の場をオンラインで提供するサービスを用いて知り合ったケースと定義されています。 その結果、調査の報告書には『最新の2019~2021年間では、ネット婚が15.2%と見合い結婚の 9.9%を上回り、その分、従来の恋愛結婚比率が下がっている』と書かれているのですが、そこに違和感を覚えます。 グラフにすると、恋愛結婚が急に減って、その分「ネット婚」が増えたかのような印象を受けますが、果たしてネット婚と恋愛結婚とは別物なのでしょうか。) もし、別物だとするならば、ネットで知り合った夫婦は恋愛関係になることなく結婚しているのでしょうか? 知り合ったきっかけがネットであろうが、友達の紹介であろうが、合コンだろうが、職場だろうが、街でのナンパだろうが、結局当事者間の恋愛を経て結婚に至るのであれば、それは今までの分類上恋愛結婚と一緒なのではないかと思います。 「それを言ったら、見合いで知り合っても、戦前の見合いじゃないんだから、その後恋愛を経て結婚する夫婦が大部分で、見合い結婚も恋愛結婚になるじゃないか」というご指摘もあるかと思います。 ただし、見合いの場合は、事前の相手の選定から出会いの場の設定、その後のやりとりや相談も含めて仲人や媒酌人が介在します。それらは「お膳立て」といってよいものであり、当事者間だけで結婚に至るのか、第三者の介在とお膳立てがあったのかでは大きく結婚形態は違うものととらえるべきでしょう』、「見合いの場合は、事前の相手の選定から出会いの場の設定、その後のやりとりや相談も含めて仲人や媒酌人が介在します。それらは「お膳立て」といってよいものであり、当事者間だけで結婚に至るのか、第三者の介在とお膳立てがあったのかでは大きく結婚形態は違うものととらえるべき」、その通りだ。
・『ネット婚は恋愛結婚に含まれる ネット婚の場合、確かに相手を探す段階でのお膳立てがプラットフォームとして提供されていますが、気になった相手を見つけた以降はすべて当事者間の行動に委ねられる点で、見合いのようなお膳立てとは一線を画すもので、広義の意味ではネット婚は恋愛結婚に含まれると考えるほうが妥当でしょう。 すると、恋愛結婚比率が75%に下がったとはいえ、ネット婚の15%を加えれば、ほぼ90%となり、1990年代以降変わらないと見ることもできます。 比率だけで判断すると、「恋愛結婚が9割」となるので、それこそ「若者の草食化」も「恋愛離れ」もないという話にもなります。が、比率だけ見ていてはわからない部分があります。 そもそも婚姻数は年々減少していますので、この比率による実数按分を可視化すると、また違った景色が見えてきます。元データは、初婚同士の夫婦を対象としたものなので、初婚同士の実婚姻数にあてはめて計算します。 期間ごとの1年当たりの平均婚姻数(古い1964年以前の一部欠損データは無視します)を分母として、結婚形態別の婚姻実数を推計してグラフ化したのが以下になります。こちらでは、恋愛結婚とネット婚は積み上げ面グラフとしています。 ご覧の通り、ネット婚の比率が増えたといっても、全体の婚姻数から見ればまだ微々たるもので、仮にネット婚を恋愛結婚の派生のひとつとみなせば、従来の恋愛結婚の代替えとしてネット婚に移行した人たちがいるだけであり、全体の恋愛結婚増に寄与するどころか、初婚数が減っているのはまさに恋愛結婚の数の減少によるものと解釈できます。 直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、その減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです。 こうなると、「ほうら、やっぱり若者の恋愛離れが起きているんだよ」と言いたがる人も出てくると思いますが、決してそうではありません。以下のグラフを見ていただければ、長期推移として婚姻数が減っている要因がわかります』、「直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、」「恋愛結婚」「の減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです」、なるほど。
・『職場の恋愛が減っている 1990年代半ばに恋愛結婚数は大きく伸長していますが、同時期に職場結婚数もMAXとなっています。以降、急激に下がり続け、最新の2021年対比では6割減です。同期間の全体初婚数の減少は4割弱ですから、職場結婚だけが異常に減っていることがわかります。言い換えれば「職場の恋愛が減っている」わけです。 ご覧の通り、ネット婚の比率が増えたといっても、全体の婚姻数から見ればまだ微々たるもので、仮にネット婚を恋愛結婚の派生のひとつとみなせば、従来の恋愛結婚の代替えとしてネット婚に移行した人たちがいるだけであり、全体の恋愛結婚増に寄与するどころか、初婚数が減っているのはまさに恋愛結婚の数の減少によるものと解釈できます。 直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、その減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです。 こうなると、「ほうら、やっぱり若者の恋愛離れが起きているんだよ」と言いたがる人も出てくると思いますが、決してそうではありません。以下のグラフを見ていただければ、長期推移として婚姻数が減っている要因がわかります』、「直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、その減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです」、初めて知った。
・『職場の恋愛が減っている 1990年代半ばに恋愛結婚数は大きく伸長していますが、同時期に職場結婚数もMAXとなっています。以降、急激に下がり続け、最新の2021年対比では6割減です。同期間の全体初婚数の減少は4割弱ですから、職場結婚だけが異常に減っていることがわかります。言い換えれば「職場の恋愛が減っている」わけです。 『100年前の日本人が「全員結婚」できた理由』という過去記事でも書いた通り、もっとも婚姻数が多かった1972年と2015年とを比較した場合、見合い結婚と職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組で、それは婚姻総数のマイナス分と完全に一致しています。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言ってよいわけです。 伝統的な見合い結婚比率は減り続けていますが、この減少分を職場結婚が見合いに代わる結婚のお膳立てシステムとして機能していた部分は否定できません。1970年代から1990年代がそれに当たります。 当時の上司は部下の結婚を推奨し、仲人をやりたがっていた人も多かったわけです。いわばかつては「地域・村」がお膳立てしていた部分を「職場」が担っていたのでしょう。 つまり、統計上恋愛結婚に分類されていた職場結婚ですが、これは少なくとも1990年代までは見合い結婚同様「お膳立て婚」と呼べるものであったのです。 そもそも、見合い結婚と恋愛結婚という分類自体が時代遅れで、実態に即して分類するとすれば、見合いや職場という「お膳立て婚」か、当事者間の恋愛による「自力婚」という分け方にすべきだと考えています。 そして、初婚数の激減はこの「お膳立て婚」の減少に帰結します。もちろん、職場結婚でも自力婚をした人がいないとは申しませんが、1980年代までの皆婚はこのお膳立てなしには実現できていません。 本来、ネット婚には、このお膳立ての代替え機能としての期待感があったように見受けられます。が、残念ながら現状のシステムでは大きな効果をあげることは困難でしょう。 なぜなら、それらは根本的には「出会いのツール」としては奏功しますが、その先の進展は当事者任せの側面が強く、いくら出会いの前にAIマッチングがあろうとも、出会った後、現実に恋愛や結婚するかどうかを決めるのは当事者だからです』、「1990年代半ばに恋愛結婚数は大きく伸長していますが、同時期に職場結婚数もMAXとなっています。以降、急激に下がり続け、最新の2021年対比では6割減です。同期間の全体初婚数の減少は4割弱ですから、職場結婚だけが異常に減っている」、「ネット婚は・・・大きな効果をあげることは困難でしょう。 なぜなら、それらは根本的には「出会いのツール」としては奏功しますが、その先の進展は当事者任せの側面が強く、いくら出会いの前にAIマッチングがあろうとも、出会った後、現実に恋愛や結婚するかどうかを決めるのは当事者だからです」、なるほど。
・『結婚したいのにできない不本意未婚者は4割もいる マッチングアプリは、いわば「街のナンパのデジタル版」でしかなく、3割の恋愛強者にとっては「幅広い出会いの場となる」便利なツールですが、経験に乏しい恋愛弱者にとっては「自分がモテない」ことを思い知らされるだけの残酷なツールと化します。 婚活がなかなかうまくいかない人たちがよくいう「出会いがない」という言葉がありますが、出会いがあればうまくいくというものでもありません。出会えればうまくいくというのはむしろ恋愛強者の台詞です。 ネット婚の増加は、恋愛強者にとってはよりよい相手を見つけるためには役立ちますが、それは結局「自力婚」のきっかけの内容が変わるだけであり、全体の婚姻数を底上げするのは難しいかもしれません。 一方、職場結婚の復活も難しいでしょう。現在では、職場での上司の結婚圧力は当然ながら、社員同士の恋愛もセクハラ扱いされるリスクがあるためです。 「自力婚」できる強者は放置しておけば勝手に恋愛して結婚します。自らの選択で非婚を決定している人に結婚を無理強いする必要もありませんが、結婚したいのにできない不本意未婚者が4割もいます。 求められているのは、そうしたかつてのお膳立て機能がなければ結婚に至らない層に対する仕組みです。とはいえ、後者の恋愛力をあげる方向へ向かうのは見当違いです。人には向き不向きがあります。 必要なのは、出会いの数でも恋愛力でもなく、若者たちが自信を持ち、今より幸福感を感じられ、ちょっとだけ背中を押してあげられる時代の空気のようなものが必要ではないでしょうか。結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません。 『100年前の日本人が「全員結婚」できた理由』という過去記事でも書いた通り、もっとも婚姻数が多かった1972年と2015年とを比較した場合、見合い結婚と職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組で、それは婚姻総数のマイナス分と完全に一致しています。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言ってよいわけです。 伝統的な見合い結婚比率は減り続けていますが、この減少分を職場結婚が見合いに代わる結婚のお膳立てシステムとして機能していた部分は否定できません。1970年代から1990年代がそれに当たります。 当時の上司は部下の結婚を推奨し、仲人をやりたがっていた人も多かったわけです。いわばかつては「地域・村」がお膳立てしていた部分を「職場」が担っていたのでしょう』、「結婚したいのにできない不本意未婚者が4割もいます。 求められているのは、そうしたかつてのお膳立て機能がなければ結婚に至らない層に対する仕組みです。とはいえ、後者の恋愛力をあげる方向へ向かうのは見当違いです・・・必要なのは、出会いの数でも恋愛力でもなく、若者たちが自信を持ち、今より幸福感を感じられ、ちょっとだけ背中を押してあげられる時代の空気のようなものが必要ではないでしょうか。結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません」、「婚姻数が多かった1972年と2015年とを比較した場合、見合い結婚と職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組で、それは婚姻総数のマイナス分と完全に一致しています。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言ってよいわけです」、「結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません」、その通りだ。
第三に、11月30日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したライターの沢木 文氏による「マッチングアプリの沼にハマる44歳女性のリアル、お金・危険・結婚願望…」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/313254
・『沼とは何か? ある特定のことにはまったり、収集がやめられないことを「沼にはまる」と言います。アルコール、セックス、自傷、ギャンブルなど治療を要する「依存症」とは異なり、本人は満喫していて、周りにも迷惑をかけることもほとんどありません。ただ、その沼も浅いものからどっぷり深いものまでさまざま。そこで今回は、これまで500人以上を取材してきた著者が、実際に「沼にはまった人々」を紹介しながら、沼の正体を初めて明かす一冊『沼にはまる人々』から、マッチングアプリ沼について抜粋紹介します。「沼」は決して他人ごとではなく、あなたや近しい人の身近な問題ということが浮き彫りになるはずです』、「マッチングアプリの沼」とは興味深そうだ。
・『婚活リングに上がれないまま30代半ばに 2022年4月に、名の知れた女優(41歳)と一般男性との真剣交際が報道された。その出会いがマッチングアプリであることが公表され、40代以上にも一気にマッチングアプリは広まった。 都内の金融関連会社に勤務する美紀子さん(44歳)もその1人だ。「それまでマッチングアプリに対して、若者がやるものであり、かつての『出会い系サイト』のように不快な思いをするはずだと思い込んでいたんです。それに、私はSNSもほとんどやっていない。『顔写真を出して危険では?』という思いもありました」 美紀子さんのようなタイプの女性は多い。就職氷河期でやっと就職先を決めるも、ブラックな働き方で、5~6年が経過する。そして、28~30歳くらいに仕事が楽しくなると同時に余裕もでき、結婚を意識しかけるも、性的役割分担や女性のイメージに阻まれる。 「私がアラサーと言われるようになったのは、2005~7年頃。この頃は“大人かわいい”女性が大ブームで、仕事をしながら、家族にも献身する女性がメディアに登場していました」 たしかに睡眠時間を削り、“主人(夫)”のために尽くす女性がもてはやされていた。当時、育児雑誌で「ワーキングマザーの1日」のような特集が組まれていたのを見たことがある。1日の睡眠時間が3~4時間で、ほとんど自分の時間がないタイムスケジュール。それがあたかも素敵なことのように書いてあり、ゾッとしたことを覚えている。 「そうなんです。『忙しくても化粧くらいしろよ』みたいなトーンの漫画やドラマもありましたしね。私はこの通り、シンプルでボーイッシュです。いざ婚活をしようとするなら、ピンクのワンピースや花柄のスカートをはかなくてはリングに上がれない。先延ばしをするうちに、30代半ばになりました」 その頃は、不妊症がメディアで取り上げられていた。いつの頃からか「30代半ばでは自然妊娠は難しい」などと言われるようになっており、婚活市場から戦力外通知をされたような気持ちになったという。 ところで、恋愛はしていなかったのだろうか。 「ワンナイトばかりでした。きちんと交際したことはないです。相手は行きつけのバーの常連とか、その店主とか。閉店後の店内でそういうことをしたこともありましたよ。みんな妻子がいましたけれどね。たぶん、お互いに性欲を処理したかったんだと思うんです」 美紀子さんが38歳のときに、子宮筋腫の手術をした。それからは、性欲がぱったり止まってしまったという。 「病後の自分を大切にしたいと思ったんです。その後、20代の男の子と何回か関係を持ったのですが、その人が別の人と結婚してしまった。それから数年経過した今年、女優のマッチングアプリ報道があり、『これはやってみるのもアリなのか!?』と登録をしたんです」』、「30代半ばでは自然妊娠は難しい」などと言われるようになっており、婚活市場から戦力外通知をされたような気持ちになった」、「38歳のときに、子宮筋腫の手術をした。それからは、性欲がぱったり止まってしまった」、「今年、女優のマッチングアプリ報道があり、『これはやってみるのもアリなのか!?』と登録をしたんです」、結果はどうなのだろうか。
・『恋もせずに死ぬのは嫌 そこには、コロナ禍で「このまま恋もせずに死ぬのは嫌」という思いもあった。年齢といい、容姿といい、特に優れたものがない私に対して、ウソみたいに『いいね』が来るんです。通知が鳴りやまなくて、スマホの充電がみるみる減りました」 「いいね」とは、男性登録者からの「あなたに会いたい、興味がある」という証でもある。それが殺到しているということは、美紀子さんに女性としての魅力があることにほかならない。年齢を重ねており、容姿も人並みな女性になぜ、そこまで「いいね」が殺到するのか。それは、男性の登録人数が多いことにある。 主要なアプリは10ほどあり、それぞれのアプリが公表している登録人数は、100~400万人。海外のアプリなら、その単位は億に跳ね上がる。マッチングアプリは「条件が合う人」をつなげるプラットフォームだ。 「たしかに『女ならだれでもいい』というような人もいました。でも全然、数が違う。今まで、大学や職場、行きつけのバー、趣味などで相手を探していましたが、マッチングアプリをやってみると、『ここは魚(男性)がたくさんいる海だな』と思いました。今までの出会いを喩えるなら池……いや、違うな。コップの中で探していたと思います」 かつては友達の紹介もあったが、今はもうない。 「それに、この年で『恋愛がしたい』なんて、恥ずかしくて周りには言えません。でも私もアラフォーと言われる年齢になり、仕事も安定し、経済的にも余裕があるのに、寂しかったんです。実際にやってみると、40~50代も多いし、『オバサンじゃないとダメ』という若い男の子も多いんですよ」』、「マッチングアプリをやってみると、『ここは魚(男性)がたくさんいる海だな』と思いました。今までの出会いを喩えるなら・・・コップの中で探していたと思います」、こんなに中年女性に都合の良い場は馴れると恐ろしいことになりそうだ。「『オバサンじゃないとダメ』という若い男の子も多いんですよ」、ということで喜んでいるようではダメだ。
・『マッチングアプリ最初の相手はイケメン大学生 美紀子さんが最初に会ったのは、22歳の大学生だった。 「イケメンで若々しくてかわいい。すごく緊張していたのですが、それを解きほぐしてくれて、流れでホテルに行ったんです。びっくりするくらい上手で、『大人5、月2でどう?』と言われました」 “大人”とは、1万円札のこと。彼の言うことを翻訳すると、「月5万円で、デート2回はどうか」という提案になる。 「もちろん、断りました。そしたら、私がシャワーを浴びている間に、いなくなっていました。財布の中にあった2万円の現金も消えていた。メモが置いてあり、『もらっていくね』などと書いてあったんです」 女性が経済的な庇護者を見つける「パパ活」には、専用のマッチングアプリがある。当然男性の「ママ活」のマッチングアプリもあるが、怪しいものも多い。 「アカウントを見たら削除されているし、運営側に通報しても、お金は取り戻せない。でも、あれだけよかったので、いいかな……と思って泣き寝入り。あれから財布にお金を入れずに出かけるようになりました」) マッチングアプリ運営会社は「インターネット異性紹介事業」の届け出が義務だ。ユーザーも登録時に公的身分証明書を運営会社に提出するなど、本人確認が徹底されている。なりすましや経歴詐称は基本的にないとされているが、撮影して送るだけの身分証明書は偽造できる。実際はいたちごっこではないかと言う。 「ウチのママと同じ年だ」 しかし、一度知ってしまった、「いいね」の快楽と、肉体の快楽。美紀子さんはその後、様々な男性と会う約束を取り付ける。「最初は同世代で真剣に交際できる人を探していましたが、若い体に目覚めてしまった。自分で自分に『セクハラするオッサンかよ』とツッコミを入れつつ、20代のイケメンを中心に10人くらい会いました。すっぽかされたのは3回くらいかな。今の子って、みんな優しくてきれい。オラオラした子とか、マウンティングする子はいません。でも『ウチのママと同じ年だ』とは言われたことがありました」 平日の夜、ムラムラすると、アプリを開いて会っていた。若い男性の肌と触れ合うことは、美容液以上の効果があったようで、肌つやがよくなったという。「もっとイケメン、もっと高学歴、もっとオシャレな子……みたいな感じで物色していました。それはやはり、彼女として付き合いたいという気持ちがあったからかもしれません。同僚や親からは『結婚しない変人』みたいに扱われていて、そんな私が一発逆転でいい男を捕まえて、結婚する。それに驚くみんなの顔を見たらスカッとするなと妄想していました」』、「一発逆転でいい男を捕まえて、結婚する。それに驚くみんなの顔を見たらスカッとするなと妄想」、空しい限りだ。
・『出会いに潜む危険 リアルな人間関係を伴う出会いとマッチングアプリでの出会いは大きく異なる。アプリではプロフィールだけを頼りに全く知らない人とコンタクトを取るのだ。 ママ活男子のほかに、ネットワークビジネスや投資詐欺の餌食を探す温床になっているものもある。 「そういう人は多いです。ある程度、メッセージのやり取りで性格がわかるのですが、見破れなかったことはあります。あとは宗教やスピリチュアルセミナーなどもありました」 ストーキング行為をされたこともある。 「自称医師の若いイケメンで、話が全くかみ合わなかった。私が話したことに対して、『それは正解』『わかってないな、不正解』などとジャッジだけをする。不快になって帰ろうとしたら、『なんで?』と言われて……。振り切るように帰ってきました」 すると、後をつけられており、自宅を特定されたという。) 「私、大学時代からストーカー被害に遭うことが多かったので、こっちが堂々としていれば、そのうちいなくなることを知っている。その男性は3日目くらいにはいなくなっていました。 薬を飲まされそうになったこともありますよ。トイレに立って帰ってきたら、飲み物の味が変わっているのに気づいて、それから口をつけなかったんです。すると、相手の男性は『じゃあ、ワリカンで』と言って、そそくさと帰っていきました」』、ずいぶん危ない橋を渡っているようだ。
・『アプリで一瞬の恋をする そんなことを繰り返しているうちに、あっという間に2年が経過してしまう。その間に100人以上の男性と関係を持った。 「今も沼にははまっていると思います。やはり、若い男がいいですから。それなりにキレイにしていれば、意外なくらいマッチングできます。この2年間で気づいたのは、結婚しなくてよかったということ。同世代の男性が、いかに高圧的か、男尊女卑か、そして肉体的にも衰えているか。そういうことがわかってくるお年頃ですしね」 若い男性は、すね毛、腕毛、ひげ、腋毛、指毛に至るまで、永久脱毛している人が多いのだという。 「私たち40代は90年代のトレンディドラマが理想だから、リアルな恋愛がしづらいんだと思うんです。ステキな人は誰かと結婚しているし、もし自分が美しい男性と結婚できても、年齢とともに毛が薄くなったり、ぽっちゃりしていくのを知っている。でも、アプリで彼らと会うのは一瞬だし、そのとき私は恋愛の主人公になれるんです」 しかし加齢とともに、ゲットできる男性の質は変わってきた。「この2年間で、若くてきれいな子とは会いにくくなったと思います。それだけたくさんの男の子と会ったのに、付き合っている人は誰もいないんです。あと、始めた頃とくらべて、きちんと会話ができる人が減ったと思う。会っても、短時間でさっさと帰られてしまう」 ところで、ラブホテル代はどうしているんだろうか。 「最初がママ活男子だったので、そのあとはなんとなく私が払っていましたが、ある男の子が『女性には払わせたくない。僕が払う』と言い張ったんです。その子には感動しましたね。それ以来、ワリカンか男性が払うことが多いです。一応、マッチングアプリだし、デートみたいなものだから」 どこにも行かない、先がないワンナイトの恋愛の繰り返し。それは性産業にも似ている。 「違いますよ。私がお金を払っているわけではないですし、一応、お互いが『いい』と思って関係を持っているし、デートもしますしね。パパ活やママ活、性産業はお金を払っているほうの力が強い。だから、支払われる側は断れないじゃないですか。でもマッチングアプリは違います。お互いに合意の上なので対等。全然違いますよ」』、「先がないワンナイトの恋愛の繰り返し」「それは性産業」とは「お互いに合意の上なので対等。全然違いますよ」。大差ないようにも思えるが・・・。
・『くすぶり続ける結婚願望 美紀子さんは、「いい人がいないかな」と思いながらも、今日もマッチングアプリを使っている。 「真面目な婚活アプリは変わった人しかいないと感じたので、出会いに特化したものを使っています。この2年間でそれなりにキレイになったので、いい男性も来るんです。20~30代のそれなりに素敵な男性と会っていると、『この人と付き合いたい』と思うんですが、距離を詰めようとすると断られてしまうんです」 誰かと付き合いたい、結婚したいという願望がありながら、目の前のワンナイトを優先してしまう。マッチングアプリには背後の人間関係がないので、どれだけ奔放になっても人の目を気にしなくていい。 それが利点でもあるが、歯止めが利かない沼にもなる。 「マッチングアプリをやめるか、くすぶり続ける結婚願望を消すか、どちらかを選ばないと後悔するとは思っているんですが、両方やめられません」 そう話している間も、アプリには「いいね」がついたアイコンが光る。承認欲求を満たすこの通知が、沼の正体かもしれない』、「アプリには「いいね」がついたアイコンが光る。承認欲求を満たすこの通知が、沼の正体かもしれない」、危険極まりない遊びだ。先ずは、「マッチングアプリをやめる」べきだろう。
先ずは、8月7日付け東洋経済オンラインが掲載した ライターの大宮 冬洋氏による「長い婚活に出口が!44歳&39歳が結婚できた勝因 結婚したい「恋愛が苦手な大人」がすべきこと」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/608796
・『大阪・梅田にある和食店に来ている。ランチの「祝会席」を予約して、印鑑と朱肉はペンケースに入れて持参した。 これから入籍予定の酒井聡さん(仮名、44歳)と関根典子さん(仮名、39歳)に婚姻届の証人になってほしいと頼まれたのだ。筆者はライター業のかたわら、男女を引き合わせて結婚までをお手伝いする「お見合いおじさん」をしており、彼らは7組目の成婚カップルとなる。 「典子さんは実際に会ったほうがかわいらしい、いやかわいいと思いました」 「私はZoomお見合いのときから、あ!と見つけた気分になりました。聡さんは清潔感があっていい感じの男性だからです」』、興味深そうだ。
・『昨年末までどんよりしていた2人がなぜ…? 前菜に箸をつける間もなくのろけ始める2人。お見合いをしたのは今年1月で、真剣交際に入ってから4カ月でゴールインした。 そんなに短い期間だとは思えないほど濃いお付き合いができているとさらにのろける2人。しかし、どちらも昨年末までは笑顔も出にくいような精神状態だったことを筆者は知っている。 聡さんは、従業員40人ほどの中小企業で働く会社員。中高大といわゆるお坊ちゃん系の私立校で育った聡さんは、おっとりした性格もあって、お金持ちではないのに友人たちに「ぼん」というあだ名で呼ばれている。 そんな聡さん、結婚相談所で出会った4歳年下の女性と婚約寸前で別れたばかりだった。原因はお金。 父親が他界したのをきっかけに実家に戻った聡さんは、母親と暮らす実家をリフォームしており、そのローンを負っている。相続対策はどうなっているのか、会社で出世する可能性はあるのか、などを何度も聞かれて気分が落ち込むようになってしまったという。 筆者はどちらかといえばその女性に同情する。聡さんは素直で優しげな男性だが、頼りがいがあるとは言いがたい。「おっちょこちょい」を自認しており、その場では言わなくてもいいことを口にしちゃうタイプだ。かなり生活力がある女性でなければ結婚相手として不安を覚えるかもしれない』、「筆者はどちらかといえばその女性に同情する。聡さんは素直で優しげな男性だが、頼りがいがあるとは言いがたい。「おっちょこちょい」を自認しており、その場では言わなくてもいいことを口にしちゃうタイプだ。かなり生活力がある女性でなければ結婚相手として不安を覚えるかもしれない」、しかし、「関根典子さん」はどうなのだろう。答えは以下にあるようだ。
・『40歳近くまで交際経験がほとんどなかった典子さん 典子さんのほうはより深刻だった。典子さんは大学卒業後にスポーツクラブのインストラクターになり、10年ほど働いてから法人営業の仕事に転職。現在はアウトドア用品のショップ店員として働いている。外見も若々しく、人懐っこい笑顔が印象的な女性なのだが、とにかく恋愛に自信がなかった。 結婚願望はあるし男性も苦手ではないのに、40歳近くになるまで交際経験はほとんどなかったと明かす。良き人と巡り合ってアプローチされても、「こんなに素敵な男性だから、相手にはもっと若くてかわいい女性がいいんだろう」と勝手に思い込んで関係がギクシャクしてしまう。 「選んでもらってもうまくいかない私が『いい人』を選ぶことなんてできない、と負のスパイラルに入っていました。だから、大宮さんとマチコ先生が聡さんを紹介してくれたのは本当に良かったです」 マチコ先生とは、筆者と一緒にお見合いおじさん活動をしている婚活パーソナルトレーナーの女性だ。誰と誰を引き合わせたらよいか、その2人が交際から婚約に至るには何がポイントか、などをつねに考えて実行している。 男女間のコミュニケーションが不器用な人たちは、マチコ先生のような存在をフル活用することが重要だ。結婚相談所の場合は担当カウンセラーにあたる。つねに相談できる関係でなければ、結婚相談所に入る意味があまりない。一人で相手を見つけて婚約までたどり着ける人はマッチングアプリなどでも結婚できるからだ。 双方の心境を把握している人の存在は、「仮交際」と言われるお試し状態から結婚を視野に入れた関係になる「真剣交際」に至るまでの微妙な期間にも効果を発揮する。典子さんは聡さんへの好意を当初は隠していたと明かす。 「私は最初から聡さんのことをいいな、と思っていたのですが、聡さんの気持ちがまだわからないし、彼にも相手を選ぶ権利があります。私からアプローチしてうまくいった経験もありません」 「それはわかるよ。僕もグイグイとアピールして失敗した経験があるので。典子さんをかわいいと思う気持ちは僕も隠していました」) 優しく共感を示す聡さんだが、自他ともに認めるおっちょこちょいである彼が「気持ちを隠す」だけで済むはずはない。「早急に判断せず、3回は淡々と会うこと」というマチコ先生のアドバイスを忠実に実行していることを典子さんにも伝えてしまったのだ。嫌々会っているかのように受け取られかねない。聡さん、何をしているんだよ……。 「他の人から同じことを言われたら、『そんなんやったらもう会わなくてもいいし』と反発していたかもしれません。でも、聡さんは素直なので何でも口に出す人なんだとわかってきていました。かわいくて誠実な人なんです」 「典子さんは年上の僕のことをかわいいかわいいと毎回のように言うんですよ~」 嬉しそうに合の手を入れる聡さん。失言を反省している様子は見られない。やはりお坊ちゃんキャラなのだ。そのままでいいよと周囲が受け入れてあげるしかない。 典子さんも10年前の「トゲトゲしていた」自分だったら聡さんの良さを理解できなかったかもしれないと笑う。 恋愛下手という自覚のある典子さんは、マチコ先生との連絡を密にすることにした。結婚を前提とした真剣交際に至るというのは、彼女にとっては高い壁だった。そこで4回目のデートを前に、マチコ先生に聡さんへの好意を明かしつつ「でも、聡さんは交際について慎重にお考えのようです」と伝えた。要するに、煮え切らない態度の聡さんの背中を、マチコ先生に押してもらおうと期待したのだ』、「男女間のコミュニケーションが不器用な人たちは、マチコ先生のような存在をフル活用することが重要だ。結婚相談所の場合は担当カウンセラーにあたる。つねに相談できる関係でなければ、結婚相談所に入る意味があまりない」、「恋愛下手という自覚のある典子さんは、マチコ先生との連絡を密にすることにした。結婚を前提とした真剣交際に至るというのは、彼女にとっては高い壁だった。そこで4回目のデートを前に、マチコ先生に聡さんへの好意を明かしつつ「でも、聡さんは交際について慎重にお考えのようです」と伝えた。要するに、煮え切らない態度の聡さんの背中を、マチコ先生に押してもらおうと期待したのだ」、なるほど。
・『告白は聡さんから 実際、マチコ先生は聡さんに「典子さんは待ちの状態です。次の機会にちゃんと告白しないとチャンスはありません」と厳しく告知。素直な聡さんは「真剣交際をしてください」とすぐに告白し、「喜んで!」という返事を典子さんからもらった。なかなか世話の焼ける人たちである。 ただし、真剣交際からの婚約までの道のりは極めて円滑だった。独身のまま老後を迎えることを覚悟して働いていた典子さんは聡さんに経済的に依存するつもりはない。聡さんが住宅ローンを負っていることについては、「ローンを組めるぐらい信用力がある人なんだ」と高評価。まずはそれぞれの職場がある大阪府内で賃貸マンションに住む予定だが、いずれは彼の実家に移って義母と同居することも考えている。 「私が住まわせていただけるなら、の話ですけど。お義母さんには優しく接してもらっています。ローンも2人で返したほうが早く終わりますよね」) 聡さんのほうは典子さんの家族のにぎやかさに親しみと憧れを感じたという。かつては多くの親戚が集まってくれていた実家は、父親と祖母が亡くなり、姉は他県に嫁いで離れ、母親との二人暮らしに寂しさを覚えていたのだ。 「僕が典子さんの家にご挨拶に行ったとき、ご両親だけでなく、妹さんと旦那さんとお子さん、弟さんとその婚約者もいたんです。一家勢ぞろいで大騒ぎ。羨ましかったです」』、「二人家族」からみれば、「大家族」は「羨ましい」のだろう。
・『不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもり 聡さんと典子さんはそれぞれ早めに不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもりだ。産み育てることも想定した賃貸物件を探している。 「結婚はやるべきことが多くて大変ですよ~」と言いつつ、聡さんは前のめりで結婚式に向けて準備を進めている。無駄な動きも多いはずだが、典子さんがしっかりフォローしていることだろう。 「婚活に6年もかけました。未熟な僕にはこれぐらいの準備期間が必要だったのだと思います。婚活だけでなく仕事や趣味のランニングを通していろんな方と接することができ、われながらどっしりしてきた今だからこそ結婚できたんだと思います」 現状で「どっしり」しているのであれば、6年前の聡さんは地に足がつかないほどとっちらかった軽量級の人だったはずだ。経験を積むことによって少しは落ち着いたと自覚している聡さん。素直で純真な性質は変わらず、年下の典子さんから「かわいい」と愛されている。その気持ちの根底には家族になったことの安心感があるはずだ。この2人には刹那的な恋愛よりも人生を分かち合う結婚のほうが向いていると思った。 本連載に登場してくださる、ご夫婦のうちどちらかが35歳以上で結婚した「晩婚さん」を募集しております(ご結婚5年目ぐらいまで)。事実婚や同性婚の方も歓迎いたします。お申込みはこちらのフォームよりお願いします』、「不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもり」、検査結果が悪いものでないことを祈っている。
次に、11月18日付け東洋経済オンラインが掲載した独身研究家・コラムニストの荒川 和久氏による「職場結婚は「今や傍流」1990年代から6割減の背景 ネット婚増でもお膳立てなければ結婚は増えない」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/633338
・『「見合い結婚」か、「恋愛結婚」か。 厚生労働省の出生動向基本調査では、この夫婦の結婚形態の推移について継続的に調査しています。とはいえ、「見合いか、恋愛か」というほど両者が拮抗しているわけではなく、1965年あたりに見合い結婚比率が恋愛結婚比率に逆転されて以降、その差は広がり続けています。 ここでいう「見合い」の中には、いわゆる伝統的なお見合いパターンに加えて、結婚相談所による結婚も含みます。恋愛結婚に分類されているものは、夫婦の出会いのきっかけが、学校や職場、バイト先、友人などの紹介や街中でのナンパなどを選んだ対象者を恋愛結婚と分類しています。 要するに、伝統的な見合いと結婚相談所以外は恋愛結婚と振り分けられていると考えていいでしょう』、「1965年あたりに見合い結婚比率が恋愛結婚比率に逆転されて以降、その差は広がり続けています」、なるほど。
・『「恋愛結婚比率が下がっている」は本当か? 2021年の同調査では、この結果を出すための質問に、はじめて「ネットで」という選択肢が新たに加えられました。このネットというのは、SNSやマッチングアプリなど個人間の交流の場をオンラインで提供するサービスを用いて知り合ったケースと定義されています。 その結果、調査の報告書には『最新の2019~2021年間では、ネット婚が15.2%と見合い結婚の 9.9%を上回り、その分、従来の恋愛結婚比率が下がっている』と書かれているのですが、そこに違和感を覚えます。 グラフにすると、恋愛結婚が急に減って、その分「ネット婚」が増えたかのような印象を受けますが、果たしてネット婚と恋愛結婚とは別物なのでしょうか。) もし、別物だとするならば、ネットで知り合った夫婦は恋愛関係になることなく結婚しているのでしょうか? 知り合ったきっかけがネットであろうが、友達の紹介であろうが、合コンだろうが、職場だろうが、街でのナンパだろうが、結局当事者間の恋愛を経て結婚に至るのであれば、それは今までの分類上恋愛結婚と一緒なのではないかと思います。 「それを言ったら、見合いで知り合っても、戦前の見合いじゃないんだから、その後恋愛を経て結婚する夫婦が大部分で、見合い結婚も恋愛結婚になるじゃないか」というご指摘もあるかと思います。 ただし、見合いの場合は、事前の相手の選定から出会いの場の設定、その後のやりとりや相談も含めて仲人や媒酌人が介在します。それらは「お膳立て」といってよいものであり、当事者間だけで結婚に至るのか、第三者の介在とお膳立てがあったのかでは大きく結婚形態は違うものととらえるべきでしょう』、「見合いの場合は、事前の相手の選定から出会いの場の設定、その後のやりとりや相談も含めて仲人や媒酌人が介在します。それらは「お膳立て」といってよいものであり、当事者間だけで結婚に至るのか、第三者の介在とお膳立てがあったのかでは大きく結婚形態は違うものととらえるべき」、その通りだ。
・『ネット婚は恋愛結婚に含まれる ネット婚の場合、確かに相手を探す段階でのお膳立てがプラットフォームとして提供されていますが、気になった相手を見つけた以降はすべて当事者間の行動に委ねられる点で、見合いのようなお膳立てとは一線を画すもので、広義の意味ではネット婚は恋愛結婚に含まれると考えるほうが妥当でしょう。 すると、恋愛結婚比率が75%に下がったとはいえ、ネット婚の15%を加えれば、ほぼ90%となり、1990年代以降変わらないと見ることもできます。 比率だけで判断すると、「恋愛結婚が9割」となるので、それこそ「若者の草食化」も「恋愛離れ」もないという話にもなります。が、比率だけ見ていてはわからない部分があります。 そもそも婚姻数は年々減少していますので、この比率による実数按分を可視化すると、また違った景色が見えてきます。元データは、初婚同士の夫婦を対象としたものなので、初婚同士の実婚姻数にあてはめて計算します。 期間ごとの1年当たりの平均婚姻数(古い1964年以前の一部欠損データは無視します)を分母として、結婚形態別の婚姻実数を推計してグラフ化したのが以下になります。こちらでは、恋愛結婚とネット婚は積み上げ面グラフとしています。 ご覧の通り、ネット婚の比率が増えたといっても、全体の婚姻数から見ればまだ微々たるもので、仮にネット婚を恋愛結婚の派生のひとつとみなせば、従来の恋愛結婚の代替えとしてネット婚に移行した人たちがいるだけであり、全体の恋愛結婚増に寄与するどころか、初婚数が減っているのはまさに恋愛結婚の数の減少によるものと解釈できます。 直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、その減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです。 こうなると、「ほうら、やっぱり若者の恋愛離れが起きているんだよ」と言いたがる人も出てくると思いますが、決してそうではありません。以下のグラフを見ていただければ、長期推移として婚姻数が減っている要因がわかります』、「直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、」「恋愛結婚」「の減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです」、なるほど。
・『職場の恋愛が減っている 1990年代半ばに恋愛結婚数は大きく伸長していますが、同時期に職場結婚数もMAXとなっています。以降、急激に下がり続け、最新の2021年対比では6割減です。同期間の全体初婚数の減少は4割弱ですから、職場結婚だけが異常に減っていることがわかります。言い換えれば「職場の恋愛が減っている」わけです。 ご覧の通り、ネット婚の比率が増えたといっても、全体の婚姻数から見ればまだ微々たるもので、仮にネット婚を恋愛結婚の派生のひとつとみなせば、従来の恋愛結婚の代替えとしてネット婚に移行した人たちがいるだけであり、全体の恋愛結婚増に寄与するどころか、初婚数が減っているのはまさに恋愛結婚の数の減少によるものと解釈できます。 直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、その減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです。 こうなると、「ほうら、やっぱり若者の恋愛離れが起きているんだよ」と言いたがる人も出てくると思いますが、決してそうではありません。以下のグラフを見ていただければ、長期推移として婚姻数が減っている要因がわかります』、「直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、その減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです」、初めて知った。
・『職場の恋愛が減っている 1990年代半ばに恋愛結婚数は大きく伸長していますが、同時期に職場結婚数もMAXとなっています。以降、急激に下がり続け、最新の2021年対比では6割減です。同期間の全体初婚数の減少は4割弱ですから、職場結婚だけが異常に減っていることがわかります。言い換えれば「職場の恋愛が減っている」わけです。 『100年前の日本人が「全員結婚」できた理由』という過去記事でも書いた通り、もっとも婚姻数が多かった1972年と2015年とを比較した場合、見合い結婚と職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組で、それは婚姻総数のマイナス分と完全に一致しています。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言ってよいわけです。 伝統的な見合い結婚比率は減り続けていますが、この減少分を職場結婚が見合いに代わる結婚のお膳立てシステムとして機能していた部分は否定できません。1970年代から1990年代がそれに当たります。 当時の上司は部下の結婚を推奨し、仲人をやりたがっていた人も多かったわけです。いわばかつては「地域・村」がお膳立てしていた部分を「職場」が担っていたのでしょう。 つまり、統計上恋愛結婚に分類されていた職場結婚ですが、これは少なくとも1990年代までは見合い結婚同様「お膳立て婚」と呼べるものであったのです。 そもそも、見合い結婚と恋愛結婚という分類自体が時代遅れで、実態に即して分類するとすれば、見合いや職場という「お膳立て婚」か、当事者間の恋愛による「自力婚」という分け方にすべきだと考えています。 そして、初婚数の激減はこの「お膳立て婚」の減少に帰結します。もちろん、職場結婚でも自力婚をした人がいないとは申しませんが、1980年代までの皆婚はこのお膳立てなしには実現できていません。 本来、ネット婚には、このお膳立ての代替え機能としての期待感があったように見受けられます。が、残念ながら現状のシステムでは大きな効果をあげることは困難でしょう。 なぜなら、それらは根本的には「出会いのツール」としては奏功しますが、その先の進展は当事者任せの側面が強く、いくら出会いの前にAIマッチングがあろうとも、出会った後、現実に恋愛や結婚するかどうかを決めるのは当事者だからです』、「1990年代半ばに恋愛結婚数は大きく伸長していますが、同時期に職場結婚数もMAXとなっています。以降、急激に下がり続け、最新の2021年対比では6割減です。同期間の全体初婚数の減少は4割弱ですから、職場結婚だけが異常に減っている」、「ネット婚は・・・大きな効果をあげることは困難でしょう。 なぜなら、それらは根本的には「出会いのツール」としては奏功しますが、その先の進展は当事者任せの側面が強く、いくら出会いの前にAIマッチングがあろうとも、出会った後、現実に恋愛や結婚するかどうかを決めるのは当事者だからです」、なるほど。
・『結婚したいのにできない不本意未婚者は4割もいる マッチングアプリは、いわば「街のナンパのデジタル版」でしかなく、3割の恋愛強者にとっては「幅広い出会いの場となる」便利なツールですが、経験に乏しい恋愛弱者にとっては「自分がモテない」ことを思い知らされるだけの残酷なツールと化します。 婚活がなかなかうまくいかない人たちがよくいう「出会いがない」という言葉がありますが、出会いがあればうまくいくというものでもありません。出会えればうまくいくというのはむしろ恋愛強者の台詞です。 ネット婚の増加は、恋愛強者にとってはよりよい相手を見つけるためには役立ちますが、それは結局「自力婚」のきっかけの内容が変わるだけであり、全体の婚姻数を底上げするのは難しいかもしれません。 一方、職場結婚の復活も難しいでしょう。現在では、職場での上司の結婚圧力は当然ながら、社員同士の恋愛もセクハラ扱いされるリスクがあるためです。 「自力婚」できる強者は放置しておけば勝手に恋愛して結婚します。自らの選択で非婚を決定している人に結婚を無理強いする必要もありませんが、結婚したいのにできない不本意未婚者が4割もいます。 求められているのは、そうしたかつてのお膳立て機能がなければ結婚に至らない層に対する仕組みです。とはいえ、後者の恋愛力をあげる方向へ向かうのは見当違いです。人には向き不向きがあります。 必要なのは、出会いの数でも恋愛力でもなく、若者たちが自信を持ち、今より幸福感を感じられ、ちょっとだけ背中を押してあげられる時代の空気のようなものが必要ではないでしょうか。結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません。 『100年前の日本人が「全員結婚」できた理由』という過去記事でも書いた通り、もっとも婚姻数が多かった1972年と2015年とを比較した場合、見合い結婚と職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組で、それは婚姻総数のマイナス分と完全に一致しています。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言ってよいわけです。 伝統的な見合い結婚比率は減り続けていますが、この減少分を職場結婚が見合いに代わる結婚のお膳立てシステムとして機能していた部分は否定できません。1970年代から1990年代がそれに当たります。 当時の上司は部下の結婚を推奨し、仲人をやりたがっていた人も多かったわけです。いわばかつては「地域・村」がお膳立てしていた部分を「職場」が担っていたのでしょう』、「結婚したいのにできない不本意未婚者が4割もいます。 求められているのは、そうしたかつてのお膳立て機能がなければ結婚に至らない層に対する仕組みです。とはいえ、後者の恋愛力をあげる方向へ向かうのは見当違いです・・・必要なのは、出会いの数でも恋愛力でもなく、若者たちが自信を持ち、今より幸福感を感じられ、ちょっとだけ背中を押してあげられる時代の空気のようなものが必要ではないでしょうか。結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません」、「婚姻数が多かった1972年と2015年とを比較した場合、見合い結婚と職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組で、それは婚姻総数のマイナス分と完全に一致しています。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言ってよいわけです」、「結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません」、その通りだ。
第三に、11月30日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したライターの沢木 文氏による「マッチングアプリの沼にハマる44歳女性のリアル、お金・危険・結婚願望…」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/313254
・『沼とは何か? ある特定のことにはまったり、収集がやめられないことを「沼にはまる」と言います。アルコール、セックス、自傷、ギャンブルなど治療を要する「依存症」とは異なり、本人は満喫していて、周りにも迷惑をかけることもほとんどありません。ただ、その沼も浅いものからどっぷり深いものまでさまざま。そこで今回は、これまで500人以上を取材してきた著者が、実際に「沼にはまった人々」を紹介しながら、沼の正体を初めて明かす一冊『沼にはまる人々』から、マッチングアプリ沼について抜粋紹介します。「沼」は決して他人ごとではなく、あなたや近しい人の身近な問題ということが浮き彫りになるはずです』、「マッチングアプリの沼」とは興味深そうだ。
・『婚活リングに上がれないまま30代半ばに 2022年4月に、名の知れた女優(41歳)と一般男性との真剣交際が報道された。その出会いがマッチングアプリであることが公表され、40代以上にも一気にマッチングアプリは広まった。 都内の金融関連会社に勤務する美紀子さん(44歳)もその1人だ。「それまでマッチングアプリに対して、若者がやるものであり、かつての『出会い系サイト』のように不快な思いをするはずだと思い込んでいたんです。それに、私はSNSもほとんどやっていない。『顔写真を出して危険では?』という思いもありました」 美紀子さんのようなタイプの女性は多い。就職氷河期でやっと就職先を決めるも、ブラックな働き方で、5~6年が経過する。そして、28~30歳くらいに仕事が楽しくなると同時に余裕もでき、結婚を意識しかけるも、性的役割分担や女性のイメージに阻まれる。 「私がアラサーと言われるようになったのは、2005~7年頃。この頃は“大人かわいい”女性が大ブームで、仕事をしながら、家族にも献身する女性がメディアに登場していました」 たしかに睡眠時間を削り、“主人(夫)”のために尽くす女性がもてはやされていた。当時、育児雑誌で「ワーキングマザーの1日」のような特集が組まれていたのを見たことがある。1日の睡眠時間が3~4時間で、ほとんど自分の時間がないタイムスケジュール。それがあたかも素敵なことのように書いてあり、ゾッとしたことを覚えている。 「そうなんです。『忙しくても化粧くらいしろよ』みたいなトーンの漫画やドラマもありましたしね。私はこの通り、シンプルでボーイッシュです。いざ婚活をしようとするなら、ピンクのワンピースや花柄のスカートをはかなくてはリングに上がれない。先延ばしをするうちに、30代半ばになりました」 その頃は、不妊症がメディアで取り上げられていた。いつの頃からか「30代半ばでは自然妊娠は難しい」などと言われるようになっており、婚活市場から戦力外通知をされたような気持ちになったという。 ところで、恋愛はしていなかったのだろうか。 「ワンナイトばかりでした。きちんと交際したことはないです。相手は行きつけのバーの常連とか、その店主とか。閉店後の店内でそういうことをしたこともありましたよ。みんな妻子がいましたけれどね。たぶん、お互いに性欲を処理したかったんだと思うんです」 美紀子さんが38歳のときに、子宮筋腫の手術をした。それからは、性欲がぱったり止まってしまったという。 「病後の自分を大切にしたいと思ったんです。その後、20代の男の子と何回か関係を持ったのですが、その人が別の人と結婚してしまった。それから数年経過した今年、女優のマッチングアプリ報道があり、『これはやってみるのもアリなのか!?』と登録をしたんです」』、「30代半ばでは自然妊娠は難しい」などと言われるようになっており、婚活市場から戦力外通知をされたような気持ちになった」、「38歳のときに、子宮筋腫の手術をした。それからは、性欲がぱったり止まってしまった」、「今年、女優のマッチングアプリ報道があり、『これはやってみるのもアリなのか!?』と登録をしたんです」、結果はどうなのだろうか。
・『恋もせずに死ぬのは嫌 そこには、コロナ禍で「このまま恋もせずに死ぬのは嫌」という思いもあった。年齢といい、容姿といい、特に優れたものがない私に対して、ウソみたいに『いいね』が来るんです。通知が鳴りやまなくて、スマホの充電がみるみる減りました」 「いいね」とは、男性登録者からの「あなたに会いたい、興味がある」という証でもある。それが殺到しているということは、美紀子さんに女性としての魅力があることにほかならない。年齢を重ねており、容姿も人並みな女性になぜ、そこまで「いいね」が殺到するのか。それは、男性の登録人数が多いことにある。 主要なアプリは10ほどあり、それぞれのアプリが公表している登録人数は、100~400万人。海外のアプリなら、その単位は億に跳ね上がる。マッチングアプリは「条件が合う人」をつなげるプラットフォームだ。 「たしかに『女ならだれでもいい』というような人もいました。でも全然、数が違う。今まで、大学や職場、行きつけのバー、趣味などで相手を探していましたが、マッチングアプリをやってみると、『ここは魚(男性)がたくさんいる海だな』と思いました。今までの出会いを喩えるなら池……いや、違うな。コップの中で探していたと思います」 かつては友達の紹介もあったが、今はもうない。 「それに、この年で『恋愛がしたい』なんて、恥ずかしくて周りには言えません。でも私もアラフォーと言われる年齢になり、仕事も安定し、経済的にも余裕があるのに、寂しかったんです。実際にやってみると、40~50代も多いし、『オバサンじゃないとダメ』という若い男の子も多いんですよ」』、「マッチングアプリをやってみると、『ここは魚(男性)がたくさんいる海だな』と思いました。今までの出会いを喩えるなら・・・コップの中で探していたと思います」、こんなに中年女性に都合の良い場は馴れると恐ろしいことになりそうだ。「『オバサンじゃないとダメ』という若い男の子も多いんですよ」、ということで喜んでいるようではダメだ。
・『マッチングアプリ最初の相手はイケメン大学生 美紀子さんが最初に会ったのは、22歳の大学生だった。 「イケメンで若々しくてかわいい。すごく緊張していたのですが、それを解きほぐしてくれて、流れでホテルに行ったんです。びっくりするくらい上手で、『大人5、月2でどう?』と言われました」 “大人”とは、1万円札のこと。彼の言うことを翻訳すると、「月5万円で、デート2回はどうか」という提案になる。 「もちろん、断りました。そしたら、私がシャワーを浴びている間に、いなくなっていました。財布の中にあった2万円の現金も消えていた。メモが置いてあり、『もらっていくね』などと書いてあったんです」 女性が経済的な庇護者を見つける「パパ活」には、専用のマッチングアプリがある。当然男性の「ママ活」のマッチングアプリもあるが、怪しいものも多い。 「アカウントを見たら削除されているし、運営側に通報しても、お金は取り戻せない。でも、あれだけよかったので、いいかな……と思って泣き寝入り。あれから財布にお金を入れずに出かけるようになりました」) マッチングアプリ運営会社は「インターネット異性紹介事業」の届け出が義務だ。ユーザーも登録時に公的身分証明書を運営会社に提出するなど、本人確認が徹底されている。なりすましや経歴詐称は基本的にないとされているが、撮影して送るだけの身分証明書は偽造できる。実際はいたちごっこではないかと言う。 「ウチのママと同じ年だ」 しかし、一度知ってしまった、「いいね」の快楽と、肉体の快楽。美紀子さんはその後、様々な男性と会う約束を取り付ける。「最初は同世代で真剣に交際できる人を探していましたが、若い体に目覚めてしまった。自分で自分に『セクハラするオッサンかよ』とツッコミを入れつつ、20代のイケメンを中心に10人くらい会いました。すっぽかされたのは3回くらいかな。今の子って、みんな優しくてきれい。オラオラした子とか、マウンティングする子はいません。でも『ウチのママと同じ年だ』とは言われたことがありました」 平日の夜、ムラムラすると、アプリを開いて会っていた。若い男性の肌と触れ合うことは、美容液以上の効果があったようで、肌つやがよくなったという。「もっとイケメン、もっと高学歴、もっとオシャレな子……みたいな感じで物色していました。それはやはり、彼女として付き合いたいという気持ちがあったからかもしれません。同僚や親からは『結婚しない変人』みたいに扱われていて、そんな私が一発逆転でいい男を捕まえて、結婚する。それに驚くみんなの顔を見たらスカッとするなと妄想していました」』、「一発逆転でいい男を捕まえて、結婚する。それに驚くみんなの顔を見たらスカッとするなと妄想」、空しい限りだ。
・『出会いに潜む危険 リアルな人間関係を伴う出会いとマッチングアプリでの出会いは大きく異なる。アプリではプロフィールだけを頼りに全く知らない人とコンタクトを取るのだ。 ママ活男子のほかに、ネットワークビジネスや投資詐欺の餌食を探す温床になっているものもある。 「そういう人は多いです。ある程度、メッセージのやり取りで性格がわかるのですが、見破れなかったことはあります。あとは宗教やスピリチュアルセミナーなどもありました」 ストーキング行為をされたこともある。 「自称医師の若いイケメンで、話が全くかみ合わなかった。私が話したことに対して、『それは正解』『わかってないな、不正解』などとジャッジだけをする。不快になって帰ろうとしたら、『なんで?』と言われて……。振り切るように帰ってきました」 すると、後をつけられており、自宅を特定されたという。) 「私、大学時代からストーカー被害に遭うことが多かったので、こっちが堂々としていれば、そのうちいなくなることを知っている。その男性は3日目くらいにはいなくなっていました。 薬を飲まされそうになったこともありますよ。トイレに立って帰ってきたら、飲み物の味が変わっているのに気づいて、それから口をつけなかったんです。すると、相手の男性は『じゃあ、ワリカンで』と言って、そそくさと帰っていきました」』、ずいぶん危ない橋を渡っているようだ。
・『アプリで一瞬の恋をする そんなことを繰り返しているうちに、あっという間に2年が経過してしまう。その間に100人以上の男性と関係を持った。 「今も沼にははまっていると思います。やはり、若い男がいいですから。それなりにキレイにしていれば、意外なくらいマッチングできます。この2年間で気づいたのは、結婚しなくてよかったということ。同世代の男性が、いかに高圧的か、男尊女卑か、そして肉体的にも衰えているか。そういうことがわかってくるお年頃ですしね」 若い男性は、すね毛、腕毛、ひげ、腋毛、指毛に至るまで、永久脱毛している人が多いのだという。 「私たち40代は90年代のトレンディドラマが理想だから、リアルな恋愛がしづらいんだと思うんです。ステキな人は誰かと結婚しているし、もし自分が美しい男性と結婚できても、年齢とともに毛が薄くなったり、ぽっちゃりしていくのを知っている。でも、アプリで彼らと会うのは一瞬だし、そのとき私は恋愛の主人公になれるんです」 しかし加齢とともに、ゲットできる男性の質は変わってきた。「この2年間で、若くてきれいな子とは会いにくくなったと思います。それだけたくさんの男の子と会ったのに、付き合っている人は誰もいないんです。あと、始めた頃とくらべて、きちんと会話ができる人が減ったと思う。会っても、短時間でさっさと帰られてしまう」 ところで、ラブホテル代はどうしているんだろうか。 「最初がママ活男子だったので、そのあとはなんとなく私が払っていましたが、ある男の子が『女性には払わせたくない。僕が払う』と言い張ったんです。その子には感動しましたね。それ以来、ワリカンか男性が払うことが多いです。一応、マッチングアプリだし、デートみたいなものだから」 どこにも行かない、先がないワンナイトの恋愛の繰り返し。それは性産業にも似ている。 「違いますよ。私がお金を払っているわけではないですし、一応、お互いが『いい』と思って関係を持っているし、デートもしますしね。パパ活やママ活、性産業はお金を払っているほうの力が強い。だから、支払われる側は断れないじゃないですか。でもマッチングアプリは違います。お互いに合意の上なので対等。全然違いますよ」』、「先がないワンナイトの恋愛の繰り返し」「それは性産業」とは「お互いに合意の上なので対等。全然違いますよ」。大差ないようにも思えるが・・・。
・『くすぶり続ける結婚願望 美紀子さんは、「いい人がいないかな」と思いながらも、今日もマッチングアプリを使っている。 「真面目な婚活アプリは変わった人しかいないと感じたので、出会いに特化したものを使っています。この2年間でそれなりにキレイになったので、いい男性も来るんです。20~30代のそれなりに素敵な男性と会っていると、『この人と付き合いたい』と思うんですが、距離を詰めようとすると断られてしまうんです」 誰かと付き合いたい、結婚したいという願望がありながら、目の前のワンナイトを優先してしまう。マッチングアプリには背後の人間関係がないので、どれだけ奔放になっても人の目を気にしなくていい。 それが利点でもあるが、歯止めが利かない沼にもなる。 「マッチングアプリをやめるか、くすぶり続ける結婚願望を消すか、どちらかを選ばないと後悔するとは思っているんですが、両方やめられません」 そう話している間も、アプリには「いいね」がついたアイコンが光る。承認欲求を満たすこの通知が、沼の正体かもしれない』、「アプリには「いいね」がついたアイコンが光る。承認欲求を満たすこの通知が、沼の正体かもしれない」、危険極まりない遊びだ。先ずは、「マッチングアプリをやめる」べきだろう。
タグ:「筆者はどちらかといえばその女性に同情する。聡さんは素直で優しげな男性だが、頼りがいがあるとは言いがたい。「おっちょこちょい」を自認しており、その場では言わなくてもいいことを口にしちゃうタイプだ。かなり生活力がある女性でなければ結婚相手として不安を覚えるかもしれない」、しかし、「関根典子さん」はどうなのだろう。答えは以下にあるようだ。 「私はZoomお見合いのときから、あ!と見つけた気分になりました。聡さんは清潔感があっていい感じの男性だからです」』、興味深そうだ。 「男女間のコミュニケーションが不器用な人たちは、マチコ先生のような存在をフル活用することが重要だ。結婚相談所の場合は担当カウンセラーにあたる。つねに相談できる関係でなければ、結婚相談所に入る意味があまりない」、 恋愛・結婚 (その7)(長い婚活に出口が!44歳&39歳が結婚できた勝因 結婚したい「恋愛が苦手な大人」がすべきこと、職場結婚は「今や傍流」1990年代から6割減の背景 ネット婚増でもお膳立てなければ結婚は増えない、マッチングアプリの沼にハマる44歳女性のリアル お金・危険・結婚願望…) 東洋経済オンライン 大宮 冬洋氏による「長い婚活に出口が!44歳&39歳が結婚できた勝因 結婚したい「恋愛が苦手な大人」がすべきこと」 「恋愛下手という自覚のある典子さんは、マチコ先生との連絡を密にすることにした。結婚を前提とした真剣交際に至るというのは、彼女にとっては高い壁だった。そこで4回目のデートを前に、マチコ先生に聡さんへの好意を明かしつつ「でも、聡さんは交際について慎重にお考えのようです」と伝えた。要するに、煮え切らない態度の聡さんの背中を、マチコ先生に押してもらおうと期待したのだ」、なるほど。 「二人家族」からみれば、「大家族」は「羨ましい」のだろう。 「不妊治療の検査を受け、子作りに励むつもり」、検査結果が悪いものでないことを祈っている。 荒川 和久氏による「職場結婚は「今や傍流」1990年代から6割減の背景 ネット婚増でもお膳立てなければ結婚は増えない」 「1965年あたりに見合い結婚比率が恋愛結婚比率に逆転されて以降、その差は広がり続けています」、なるほど。 「見合いの場合は、事前の相手の選定から出会いの場の設定、その後のやりとりや相談も含めて仲人や媒酌人が介在します。それらは「お膳立て」といってよいものであり、当事者間だけで結婚に至るのか、第三者の介在とお膳立てがあったのかでは大きく結婚形態は違うものととらえるべき」、その通りだ。 「直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、」「恋愛結婚」「の減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです」、なるほど。 「直近で恋愛結婚が多かった1990年代後半と比較すると、その減少率は実に46%減とほぼ半減です。むしろ、見合い結婚数は実数としてほんの少しですが増えているくらいです」、初めて知った。 「1990年代半ばに恋愛結婚数は大きく伸長していますが、同時期に職場結婚数もMAXとなっています。以降、急激に下がり続け、最新の2021年対比では6割減です。同期間の全体初婚数の減少は4割弱ですから、職場結婚だけが異常に減っている」、 「ネット婚は・・・大きな効果をあげることは困難でしょう。 なぜなら、それらは根本的には「出会いのツール」としては奏功しますが、その先の進展は当事者任せの側面が強く、いくら出会いの前にAIマッチングがあろうとも、出会った後、現実に恋愛や結婚するかどうかを決めるのは当事者だからです」、なるほど。 「結婚したいのにできない不本意未婚者が4割もいます。 求められているのは、そうしたかつてのお膳立て機能がなければ結婚に至らない層に対する仕組みです。とはいえ、後者の恋愛力をあげる方向へ向かうのは見当違いです・・・必要なのは、出会いの数でも恋愛力でもなく、若者たちが自信を持ち、今より幸福感を感じられ、ちょっとだけ背中を押してあげられる時代の空気のようなものが必要ではないでしょうか。結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません」、 「婚姻数が多かった1972年と2015年とを比較した場合、見合い結婚と職場結婚を合算した婚姻数のマイナス分は約46万組で、それは婚姻総数のマイナス分と完全に一致しています。つまり婚姻数の減少はこれら2つのきっかけの減少分だったと言ってよいわけです」、「結婚したい若者を支援する「令和のお膳立て」を真剣に考えるべき時かもしれません」、その通りだ。 ダイヤモンド・オンライン 沢木 文氏による「マッチングアプリの沼にハマる44歳女性のリアル、お金・危険・結婚願望…」 「マッチングアプリの沼」とは興味深そうだ。 「30代半ばでは自然妊娠は難しい」などと言われるようになっており、婚活市場から戦力外通知をされたような気持ちになった」、「38歳のときに、子宮筋腫の手術をした。それからは、性欲がぱったり止まってしまった」、「今年、女優のマッチングアプリ報道があり、『これはやってみるのもアリなのか!?』と登録をしたんです」、結果はどうなのだろうか。 「マッチングアプリをやってみると、『ここは魚(男性)がたくさんいる海だな』と思いました。今までの出会いを喩えるなら・・・コップの中で探していたと思います」、こんなに中年女性に都合の良い場は馴れると恐ろしいことになりそうだ。「『オバサンじゃないとダメ』という若い男の子も多いんですよ」、ということで喜んでいるようではダメだ。 「一発逆転でいい男を捕まえて、結婚する。それに驚くみんなの顔を見たらスカッとするなと妄想」、空しい限りだ。 ずいぶん危ない橋を渡っているようだ。 「先がないワンナイトの恋愛の繰り返し」「それは性産業」とは「お互いに合意の上なので対等。全然違いますよ」。大差ないようにも思えるが・・・。 「アプリには「いいね」がついたアイコンが光る。承認欲求を満たすこの通知が、沼の正体かもしれない」、危険極まりない遊びだ。先ずは、「マッチングアプリをやめる」べきだろう。
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