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イスラエル・パレスチナ(その2)(今こそ「2国家解決」が現実的選択...どうしたら実現できるか?、「第3次世界大戦を避けたいならガザは信託統治するしかない」…イスラエル首相の暴走を阻止すべき理由 オスロ合意に立ち戻ってパレスチナ国家の設立を、ガザ地区の死者 過去24時間で200人近くに イスラエル軍の空爆と砲撃で、イスラエル ハマスの3分の2の戦闘部隊を壊滅=ネタニヤフ首相、フーシ派が米タンカーにミサイル発射 米大統領「空爆継続へ」) [世界情勢]

イスラエル・パレスチナについては、昨年12月9日に取上げた。今日は、(その2)(今こそ「2国家解決」が現実的選択...どうしたら実現できるか?、「第3次世界大戦を避けたいならガザは信託統治するしかない」…イスラエル首相の暴走を阻止すべき理由 オスロ合意に立ち戻ってパレスチナ国家の設立を、ガザ地区の死者 過去24時間で200人近くに イスラエル軍の空爆と砲撃で、イスラエル ハマスの3分の2の戦闘部隊を壊滅=ネタニヤフ首相、フーシ派が米タンカーにミサイル発射 米大統領「空爆継続へ」)である。

先ずは、昨年12月12日付けNewsweek日本版「今こそ「2国家解決」が現実的選択...どうしたら実現できるか?」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/12/post-103213_1.php
・『<イスラエルとパレスチナの和平は、高尚な外交的理想であるばかりではない。21世紀の世界の平和と安定のために不可欠な政治的現実だ> 多くの幻想がもはや打ち砕かれた。イスラム組織ハマスによる10月7日の奇襲攻撃以前、イスラエルとパレスチナの数十年に及ぶ紛争は解決不能で、可能なのは対処することだけだと、第三者も当事者も考えるようになっていた。新たに芽生えた希望は、パレスチナ問題には触れずに、イスラエルが近隣アラブ諸国と和平を実現して外交関係を結ぶこと。パレスチナ人の関与も、パレスチナ国家の樹立もなしに、中東に平和をもたらせるのではないか──。 だが今では、そんな未来像は錯覚にすぎなかったとはっきりしている。 1947年、イギリスによるパレスチナ委任統治の終了が翌年に迫るなか、国連総会は当該地域をユダヤ人国家とアラブ人国家の2つに分けるというパレスチナ分割決議を採択した。だが48年にイスラエルが独立宣言を行った直後、近隣のアラブ連盟5カ国が宣戦布告し、第1次中東戦争が勃発。両者の争いは形を変えながら現在まで続いている。 紛争終結の選択肢は、今も昔もほとんど変わらない。理論的には、ヨルダン川と地中海の間の一帯をどちらかが制圧して勝利し、敗北側を追い出すのが1つの方法だ。しかし今の時代、そんなやり方が国際社会に通用するはずがない。ならば、唯一の道は双方が妥協して、緊密な経済関係で結ばれた2つの国家を創設することだ。75年以上前の国連決議は、同じ道筋を描いていた。 忘れられかけていた「2国家解決」は10月7日以降、パレスチナ自治区ガザで続く戦争と、果てしない中東紛争の完全な終結をめぐる議論において再浮上している。この新たな関心は、克服できないジレンマを前にした絶望の表出にすぎないのか。それとも、極度に困難とはいえ唯一の解決策を目指す真剣な姿勢の表れなのか』、「唯一の道は双方が妥協して、緊密な経済関係で結ばれた2つの国家を創設することだ。75年以上前の国連決議は、同じ道筋を描いていた。 忘れられかけていた「2国家解決」は10月7日以降、パレスチナ自治区ガザで続く戦争と、果てしない中東紛争の完全な終結をめぐる議論において再浮上している」、なるほど。
・『2国家解決がまともに取り上げられたのは、90年代前半のオスロ合意当時が最後だ。解決の日は驚くほど近いと大勢が信じたが、95年にイスラエルのラビン首相がナショナリストに暗殺され、期待は消えた。その後、継続の試みはあったものの、合意は形骸化。テロで相手を屈服させられると考えたパレスチナ側の歴史的誤算である第2次インティファーダ(反イスラエル闘争)が勃発し、和平プロセスは崩壊した。 以来、オスロ合意は「あり得た姿」の悲しい象徴と化し、2国家解決はかつてなく遠のいたようにみえる。テロや占領の圧迫を受け、急進派の圧力に押されて、双方が暴力と対決の道を突き進んできた。その頂点が10月7日の恐るべき民間人虐殺だ。) どうしたら今、2国家解決を実現できるか。何よりも、双方が互いの正当な主張を認めなければならない。イスラエルに安全保障面で譲歩を求めるべきではないし、パレスチナが独立国家という位置付けを諦め、ヨルダン川西岸地区でのイスラエル人の入植活動を受け入れられるはずがない。 現在の戦争が終わったとき、最も急ぐべきなのは和平プロセスの再生に向けて新たな枠組みを策定し、機能不全状態のパレスチナ自治政府を改革し、イスラエル指導部を入れ替えることだ。イスラエルのネタニヤフ首相率いる極右政権が存続する限り、和平プロセス再開の取り組みは、始まった時点で終わりになるのが目に見えている。 さらに、新たな和平プロセスには、信頼できる第三者による極めて大規模な軍事・政治・経済的援助が不可欠だ。オスロ合意当時と比べて、中東と世界全体の在り方は劇変している。もはやアメリカとEUだけでなく、中国の参加も必要になるだろう。 イスラエルとパレスチナの和平は、高尚な外交的理想であるばかりではない。21世紀の世界の平和と安定のために不可欠な政治的現実だ。[コピーライト]Project Syndicate』、「現在の戦争が終わったとき、最も急ぐべきなのは和平プロセスの再生に向けて新たな枠組みを策定し、機能不全状態のパレスチナ自治政府を改革し、イスラエル指導部を入れ替えることだ。イスラエルのネタニヤフ首相率いる極右政権が存続する限り、和平プロセス再開の取り組みは、始まった時点で終わりになるのが目に見えている。 さらに、新たな和平プロセスには、信頼できる第三者による極めて大規模な軍事・政治・経済的援助が不可欠だ。オスロ合意当時と比べて、中東と世界全体の在り方は劇変している。もはやアメリカとEUだけでなく、中国の参加も必要になるだろう。 イスラエルとパレスチナの和平は、高尚な外交的理想であるばかりではない。21世紀の世界の平和と安定のために不可欠な政治的現実だ」、その通りだ。

次に、昨年12月15日付けプレジデント 2023年12月29日号が掲載したビジネス・ブレークスルー大学学長の大前 研一氏による「「第3次世界大戦を避けたいならガザは信託統治するしかない」…イスラエル首相の暴走を阻止すべき理由 オスロ合意に立ち戻ってパレスチナ国家の設立を」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/76642
・『オスロ合意を反故にした身勝手なイスラエル  イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃が激化している。イスラエルとパレスチナの軍事衝突は、このまま他国を巻き込んで第三次世界大戦へと発展していくのか。それともイスラエルが矛を収めるのか。どちらに転ぶのか、現段階では予断を許さない。 今回、先に手を出したのはガザのイスラム組織ハマスだ。10月7日、ハマスの奇襲攻撃によってイスラエルは約1200人の死者を出し、約240人を人質に取られた。 自慢のアイアンドーム(防空システム)も奇襲攻撃の前には機能せず、狼狽したイスラエルはガザへの空爆を開始。また、人質奪還とハマス壊滅を目的に、地上侵攻作戦も展開している。 11月13日、ガザ当局はこれまでに1万1240人が同地で犠牲になったと発表した。イスラエルによる空爆・地上侵攻はハマスの本拠地があるとされるガザ北部に集中している。国連人道問題調整事務所の調査によると、ガザ北部では住宅の少なくとも45%が破壊・損壊されたという。 発表されているガザでの死者数と住宅の破壊状況のバランスには、違和感を覚える。ガザには約200万人のパレスチナ人が住んでいる。そのうちの半数が北部で暮らしていたとして、住宅の半分近くを失う攻撃があったにもかかわらず犠牲者が1万人強にとどまったのは不思議であり、計算が合わない。この数字の不釣り合いこそが、現地が混乱を極めている証左だろう。誰も被害の実態がつかめていないのだ。 ガザの死者のうち、4630人が子どもなのだ。少子化で苦しむ先進国と違い、貧しい地域は子どもの比率が高い。子どもの死者が多いことは確率的に不思議ではなく、おそらくイスラエルが子どもを意図的に狙って攻撃したわけではない。しかし、それでも世間的な印象は悪い。イスラエルの後ろ盾であるアメリカのユダヤ人社会でも、人道的観点から一時的な停戦を呼び掛ける声があがっている。ところが、イスラエルに手を緩める気配はなく、ネタニヤフ首相は「ハマスを根絶する」と息巻いている。 イスラエルとハマスの争いは、どちらが悪いとは一概に言いづらい。今回も歴史をどこまで遡るかによって見方が変わるが、ひとまず1993年のオスロ合意に立ち返るとわかりやすい。) オスロ合意は、それまでお互いの存在を認めていなかったイスラエル政府とPLO(パレスチナ解放機構)が、二国共存を目指して交わした協定だ。この合意でPLOはイスラエルを国家として承認して、イスラエルはPLOを自治政府として承認。さらにイスラエルは、ヨルダン川西岸やガザなどの占領地域から撤退することに合意した。 しかし、合意に反して、イスラエルはむしろパレスチナへのユダヤ人の入植を強化させた。オスロ合意でパレスチナの自治が承認されたのは、ヨルダン川西岸とガザの2つの地区だ。ヨルダン川西岸に関しては、イスラエル人の入植地とパレスチナ人の居住地が入り混じらずに分離している。イスラエルは2002年以降、自爆テロを防ぐという名目で巨大な分離壁を入植地の外周につくり、パレスチナ人が自由に往来できないようにした。分離壁はオスロ合意で定めた停戦ラインを越え、パレスチナ側にはみ出している。イスラエルの、明らかな国際法違反である。 一方、ガザはヨルダン川西岸地区と違って住民が分離されておらず、パレスチナ人の中にユダヤ人やその他の外国人が溶け込むようにして暮らしている。パレスチナの暫定自治政府はヨルダン川西岸にあり、ガザに対しては影響力をほとんど持っていない。暫定自治政府の代わりにガザを実効支配しているのが武装組織のハマスであり、入植をやめないイスラエルに対してテロを続けていたという構図だ』、「分離壁はオスロ合意で定めた停戦ラインを越え、パレスチナ側にはみ出している。イスラエルの、明らかな国際法違反である」、なるほど。
・『中東和平の第一歩はネタニヤフ首相の失脚だ  イスラエルとパレスチナの問題には、長く複雑な歴史がある。その長い歴史の中でもクリントン大統領を仲介役とし、国連の後押しを受けて成立したオスロ合意は、両者がもっとも歩み寄ることができた瞬間だった。オスロ合意が履行されていれば、今回のような大規模な戦闘は起きていなかった。気になるのは今後の展開だ。考えられるルートは2つある。一つは、第三次世界大戦につながる破滅の道だ。 イスラエルは現在、3つの勢力と直接的に衝突している。パレスチナのハマス、レバノンのヒズボラ、イエメンのフーシ派だ。このうちヒズボラは、今回のハマスの奇襲攻撃に呼応するようにしてイスラエルにミサイルを打ち込んだ。一方、フーシ派は航行中の日本郵船の貨物船を紅海で拿捕だほするなど、テロ活動を活発化させている。 イスラエルと直接的に衝突しているのはこの3つだが、これらの勢力を陰で支えているのがイランである。 イスラエルが問題の根を断つためイランと事を構えようとすると、衝突勢力が一気に拡大するおそれがある。たとえば、イスラエルがイランにミサイルや戦闘機で攻撃を仕掛けるとなると、ルート上にあるイラクが黙っていない。 スンニ派の盟主サウジアラビアも攻撃ルート上だが、同国はイスラエルと国交正常化交渉をしている。しかし、イランがシーア派だとはいえ、イスラエルに味方してアラブ世界から総スカンを食らうようなマネはしないだろう。現在は中立を表明しているトルコも、イスラム色を強めているエルドアン大統領はイラン支援に回るに違いない。 この混沌とした中東情勢に、ウクライナ戦争で孤立を深めているロシアが加われば、アメリカ・イスラエル対イラン・ロシアを軸とした第三次世界大戦へと発展するおそれがある。 ただ、このルートが地獄に続く道だということはどの国もわかっている。 アメリカには、アフガニスタンで味わった苦い記憶がある。9・11の首謀者と断定したオサマ・ビン・ラディンを匿かくまうタリバンを殲滅するため、01年にアフガニスタンへ派兵したが、目的を果たせぬまま21年に撤退したのだ。 内政的にイスラエル支援の姿勢を崩すことはないが、アフガニスタンと同じ展開が予想される対ヒズボラ戦に踏みこみたくないのがアメリカの本音だ。 ハマスらを支援するイランは経済的に余裕がない。また、ロシアは国内にユダヤ人を多く抱えている。イスラエルへの入植者は旧ソビエト連邦出身者が一番多いという事情もあって、反イスラエルの姿勢を明確にできないのだ。 現在前線で戦っている勢力以外は、どの国も世界大戦への移行を望んでいない。そろばんを弾けば割に合わないのだ。どんなに非合理でもやむにやまれず起きるのが戦争の一面なので楽観はできないが、世界がこの破滅ルートに進む可能性は低いだろう。 考えうるもう一つのルートが、ネタニヤフ首相の失脚と「ガザ暫定自治政府」の設立である。 ネタニヤフ首相はイスラエルの中では右寄りの政治家だ。しかし、イスラエルも右派一色ではなく、過去にはラビン、オルメルトなど、パレスチナ国家の成立を手伝おうとした穏健派の首相がいた。このまま戦闘が長期化して経済に悪影響を与え、イスラエルが国際的に孤立するようになれば、ネタニヤフ下ろしが現実味を帯びてくる』、「内政的にイスラエル支援の姿勢を崩すことはないが、アフガニスタンと同じ展開が予想される対ヒズボラ戦に踏みこみたくないのがアメリカの本音だ。 ハマスらを支援するイランは経済的に余裕がない。また、ロシアは国内にユダヤ人を多く抱えている。イスラエルへの入植者は旧ソビエト連邦出身者が一番多いという事情もあって、反イスラエルの姿勢を明確にできないのだ。 現在前線で戦っている勢力以外は、どの国も世界大戦への移行を望んでいない。そろばんを弾けば割に合わないのだ。どんなに非合理でもやむにやまれず起きるのが戦争の一面なので楽観はできないが、世界がこの破滅ルートに進む可能性は低いだろう・・・考えうるもう一つのルートが、ネタニヤフ首相の失脚と「ガザ暫定自治政府」の設立である。 ネタニヤフ首相はイスラエルの中では右寄りの政治家だ。しかし、イスラエルも右派一色ではなく、過去にはラビン、オルメルトなど、パレスチナ国家の成立を手伝おうとした穏健派の首相がいた。このまま戦闘が長期化して経済に悪影響を与え、イスラエルが国際的に孤立するようになれば、ネタニヤフ下ろしが現実味を帯びてくる」、「ネタニヤフ下ろしが現実味を帯びてくる」、これが実現してほしいものだ。
・『両陣営の埒外にいる国が信託統治すべき  とはいえ、穏健派が実権を握っても、ハマスがガザを実効支配したまま停戦するとは考えにくい。現実的には、ハマスを排除したうえでガザに暫定自治政府を設立するのがよいだろう。ヨルダン川西岸を治めるパレスチナ暫定自治政府にガザを治める力はないので、第三者の外国人部隊を入れて、新たな暫定自治政府をつくるのだ。 第一次世界大戦や第二次世界大戦のあと、ミクロネシアの島々は信託統治という形で外国政府が統治した。たとえばパラオは第一次世界大戦後に日本が国際連盟に委託されて統治し、第二次世界大戦後はアメリカが国際連合から任されて信託統治していた。その後、自治できる体制が整った後に独立し、94年にパラオ共和国となった。ガザも同じ方式で、段階的にパレスチナ国家の設立を目指せばよい。信託統治する国は国連が決めるが、アメリカではイスラエル贔屓びいきすぎてパレスチナ人が受け入れないだろう。これでは、ハマスが別の形で生き残り、凄惨なテロが続くことになる。 両陣営の埒らち外にいる国が信託統治すれば、パレスチナ人も納得するだろう。たとえばオスロ合意の延長線上で、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランドの北欧4国。アメリカ追従の日本が信託統治に関わるのは難しいが、イスラムでも非アラブ圏のマレーシアやインドネシアなど、アジアの国々が関与することもありえる。 2つのルートのうち、流血がより少なくて済むのは信託統治のほうである。障害となるのは、ハマスを殲滅するまで継戦するつもりのネタニヤフ首相だ。今後、国際世論がネタニヤフ首相の失脚を後押しし、国連が信託統治を積極的に働きかけていくことが、イスラエルとパレスチナ、ひいては中東地域に平穏を取り戻す鍵になる』、「流血がより少なくて済むのは信託統治のほうである。障害となるのは、ハマスを殲滅するまで継戦するつもりのネタニヤフ首相だ。今後、国際世論がネタニヤフ首相の失脚を後押しし、国連が信託統治を積極的に働きかけていくことが、イスラエルとパレスチナ、ひいては中東地域に平穏を取り戻す鍵になる」、その通りだ。

第三に、12月30日付けNewsweek日本版「ガザ地区の死者、過去24時間で200人近くに イスラエル軍の空爆と砲撃で」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/12/24200-1.php
・『パレスチナ自治区ガザ中部へのイスラエル軍の進軍を背景に数万人のパレスチナ人がさらなる避難を余儀なくされる中、ガザでの空爆および砲撃による死者数は過去24時間で200人近くに上った。 ガザ保健当局によると、イスラエル軍の攻撃により過去24時間で187人のパレスチナ人が死亡。死者数はガザ人口の約1%に当たる合計2万1507人に達した。さらに数千人の遺体ががれきの下に埋もれている可能性がある。 住民によれば、イスラエル軍はここ2日で、ガザ中部の戦闘でブレイジの奥深くまで進軍し、東部の郊外では激しい戦闘が続いている。爆撃も特に激しく、隣接するヌセイラットやマガジも爆撃されているという。 パレスチナのメディアはヌセイラットへの攻撃で一晩で少なくとも35人が死亡したと報じた。 イスラエルのガラント国防相は、イスラエル軍はイスラム組織ハマスの司令部や武器庫に到達していると指摘。「われわれの作戦は戦争の目的を達成するために不可欠だ。われわれは敵対勢力の壊滅という結果を目の当たりにしている」と述べた』、「ガザ地区の死者、過去24時間で200人近く」とはすごい犠牲者数だ。「「われわれの作戦は戦争の目的を達成するために不可欠だ。われわれは敵対勢力の壊滅という結果を目の当たりにしている」と述べた」、腹立たしいが「イスラエル」の「勝利」は近いのだろうか。

第四に、本年1月19日付けロイター「イスラエル、ハマスの3分の2の戦闘部隊を壊滅=ネタニヤフ首相」を紹介しよう。
・『イスラエルのネタニヤフ首相は18日、パレスチナ自治区ガザにいるイスラム組織ハマスの戦闘部隊の約3分の2を壊滅させたとし、「完全勝利」まで戦争を続けると述べた。 記者会見で「戦闘には2つの段階がある。1段階目はハマスの部隊を壊滅させ、組織化された戦闘体制を破壊することだ」と指摘。「これまでで24部隊中16─17部隊を壊滅させた。その後、武装勢力の領土を一掃する段階がある。通常、1段階目はより短期に、2段階目はより長期になる」とした。 また、戦死したイスラエル軍兵士の写真を掲げながら、兵士の死は無駄ではないとし、ハマスが敗北し、ガザで拘束されている人質が解放されるまで戦闘を続けると強調。「勝利にはあと何カ月もかかるだろうが、われわれはそれを達成する決意だ」とした』、「1段階目のハマスの部隊を壊滅させ」るのは近そうだ。

第五に、1月19日付けロイター「フーシ派が米タンカーにミサイル発射、米大統領「空爆継続へ」」を紹介しよう。
https://jp.reuters.com/world/security/GAMWAZWKKNNJNLRMZG3LSIDHNQ-2024-01-19/
・『イエメンの親イラン武装組織フーシ派は18日、米国のタンカーに向けて対艦弾道ミサイル2発を発射した。米軍が明らかにした。ミサイルはタンカー付近の水域に落ちたが、負傷者や被害はなかったという。 米中央軍のX(旧ツイッター)への投稿によると、イエメン時間18日午後9時ごろにミサイルが発射された。 フーシ派は先に、アデン湾で米国の船舶「ケム・レンジャー」をミサイルで攻撃したと明らかにし、「命中」したと主張していた。  攻撃は、パレスチナ自治区ガザでイスラエルによる攻撃を受けているパレスチナ人との連帯を示すものとしている。 米国は先週、イエメンのフーシ派拠点に対する攻撃を開始。今週にはフーシ派を「特別指定国際テロリスト(SDGT)」に再指定した。 バイデン米大統領は18日、大統領専用機「エアフォースワン」内で記者団に、フーシ派の攻撃を止められないかもしれないが、フーシ派に対する空爆を継続すると表明。「(空爆は)フーシ派を止めているか。止めていない。フーシ派は続けるか。そうだ」と述べた』、米軍にとって「フーシ派拠点拠点」など物の数ではない筈だ。いくら「パレスチナ人との連帯」を示す狙いだったとしても、余りに馬鹿げた挑発をする戦略的意図が分からない。
タグ:イスラエル・パレスチナ (その2)(今こそ「2国家解決」が現実的選択...どうしたら実現できるか?、「第3次世界大戦を避けたいならガザは信託統治するしかない」…イスラエル首相の暴走を阻止すべき理由 オスロ合意に立ち戻ってパレスチナ国家の設立を、ガザ地区の死者 過去24時間で200人近くに イスラエル軍の空爆と砲撃で、イスラエル ハマスの3分の2の戦闘部隊を壊滅=ネタニヤフ首相、フーシ派が米タンカーにミサイル発射 米大統領「空爆継続へ」) Newsweek日本版「今こそ「2国家解決」が現実的選択...どうしたら実現できるか?」 「唯一の道は双方が妥協して、緊密な経済関係で結ばれた2つの国家を創設することだ。75年以上前の国連決議は、同じ道筋を描いていた。 忘れられかけていた「2国家解決」は10月7日以降、パレスチナ自治区ガザで続く戦争と、果てしない中東紛争の完全な終結をめぐる議論において再浮上している」、なるほど。 「現在の戦争が終わったとき、最も急ぐべきなのは和平プロセスの再生に向けて新たな枠組みを策定し、機能不全状態のパレスチナ自治政府を改革し、イスラエル指導部を入れ替えることだ。イスラエルのネタニヤフ首相率いる極右政権が存続する限り、和平プロセス再開の取り組みは、始まった時点で終わりになるのが目に見えている。 さらに、新たな和平プロセスには、信頼できる第三者による極めて大規模な軍事・政治・経済的援助が不可欠だ。 オスロ合意当時と比べて、中東と世界全体の在り方は劇変している。もはやアメリカとEUだけでなく、中国の参加も必要になるだろう。 イスラエルとパレスチナの和平は、高尚な外交的理想であるばかりではない。21世紀の世界の平和と安定のために不可欠な政治的現実だ」、その通りだ。 プレジデント 2023年12月29日号 大前 研一氏による「「第3次世界大戦を避けたいならガザは信託統治するしかない」…イスラエル首相の暴走を阻止すべき理由 オスロ合意に立ち戻ってパレスチナ国家の設立を」 「分離壁はオスロ合意で定めた停戦ラインを越え、パレスチナ側にはみ出している。イスラエルの、明らかな国際法違反である」、なるほど。 「内政的にイスラエル支援の姿勢を崩すことはないが、アフガニスタンと同じ展開が予想される対ヒズボラ戦に踏みこみたくないのがアメリカの本音だ。 ハマスらを支援するイランは経済的に余裕がない。また、ロシアは国内にユダヤ人を多く抱えている。イスラエルへの入植者は旧ソビエト連邦出身者が一番多いという事情もあって、反イスラエルの姿勢を明確にできないのだ。 現在前線で戦っている勢力以外は、どの国も世界大戦への移行を望んでいない。 そろばんを弾けば割に合わないのだ。どんなに非合理でもやむにやまれず起きるのが戦争の一面なので楽観はできないが、世界がこの破滅ルートに進む可能性は低いだろう・・・考えうるもう一つのルートが、ネタニヤフ首相の失脚と「ガザ暫定自治政府」の設立である。 ネタニヤフ首相はイスラエルの中では右寄りの政治家だ。しかし、イスラエルも右派一色ではなく、過去にはラビン、オルメルトなど、パレスチナ国家の成立を手伝おうとした穏健派の首相がいた。このまま戦闘が長期化して経済に悪影響を与え、イスラエルが国際的に孤立するようになれば、 ネタニヤフ下ろしが現実味を帯びてくる」、「ネタニヤフ下ろしが現実味を帯びてくる」、これが実現してほしいものだ。 「流血がより少なくて済むのは信託統治のほうである。障害となるのは、ハマスを殲滅するまで継戦するつもりのネタニヤフ首相だ。今後、国際世論がネタニヤフ首相の失脚を後押しし、国連が信託統治を積極的に働きかけていくことが、イスラエルとパレスチナ、ひいては中東地域に平穏を取り戻す鍵になる」、その通りだ。 Newsweek日本版「ガザ地区の死者、過去24時間で200人近くに イスラエル軍の空爆と砲撃で」 「ガザ地区の死者、過去24時間で200人近く」とはすごい犠牲者数だ。「「われわれの作戦は戦争の目的を達成するために不可欠だ。われわれは敵対勢力の壊滅という結果を目の当たりにしている」と述べた」、腹立たしいが「イスラエル」の「勝利」は近いのだろうか。 ロイター「イスラエル、ハマスの3分の2の戦闘部隊を壊滅=ネタニヤフ首相」 「1段階目のハマスの部隊を壊滅させ」るのは近そうだ。 ロイター「フーシ派が米タンカーにミサイル発射、米大統領「空爆継続へ」」 米軍にとって「フーシ派拠点拠点」など物の数ではない筈だ。いくら「パレスチナ人との連帯」を示す狙いだったとしても、余りに馬鹿げた挑発をする戦略的意図が分からない。
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