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ウクライナ(その7)(元CIA諜報員がウクライナ支援を解き明かす バイデンの「不作為」と「プーチンの操り人形」、プーチンの誤算 傷だらけでクリミア半島から逃げ出す黒海艦隊、ウクライナ劣勢?いや違う この先にあるのは膠着状態 ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい、ウクライナ劣勢?いや違う この先にあるのは膠着状態 ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい) [世界情勢]

ウクライナについては、昨年8月5日に取上げた。今日は、(その7)(元CIA諜報員がウクライナ支援を解き明かす バイデンの「不作為」と「プーチンの操り人形」、プーチンの誤算 傷だらけでクリミア半島から逃げ出す黒海艦隊、ウクライナ劣勢?いや違う この先にあるのは膠着状態 ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい、ウクライナ劣勢?いや違う この先にあるのは膠着状態 ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい)である。

先ずは、本年2月22日付けNewsweek日本版が掲載した元CIA諜報員のグレン・カール氏による「元CIA諜報員がウクライナ支援を解き明かす、バイデンの「不作為」と「プーチンの操り人形」トランプ」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/glenn/2024/02/post-117_1.php
<さながら第1次大戦における塹壕戦の21世紀版。アメリカの軍事支援に世界の未来は懸かっているが、大統領選挙をにらみ、トランプが横やりを入れる> ウクライナ戦争は3年目に入り、同国東部の戦線は実に延長1000キロに及ぶ。 農地も森林も砲弾でえぐられ、破壊された戦車や凍り付いた兵士の遺体があちこちに転がっている。 ロシア大統領のウラジーミル・プーチンはウクライナ国家の完全な解体を目指し、ウクライナ大統領のウォロディミル・ゼレンスキーは領土の完全な奪還を目指している。 どちらにとっても、妥協という名の選択肢はたぶんない。 そうであれば、無情で無益な殺し合いは今年も続くことになるのだろう。 せいぜい1機1000ドル程度の無人機がイナゴの大群のように飛び回り、1両で何百万ドルもする戦車を撃破している。 この2年間でウクライナ側はロシア軍の戦車3000両以上を破壊した。 この数はプーチンの言う「3日間」「特別軍事作戦」の開始時点でロシア軍が配備していた戦車の総数を上回る。 だから今のロシア軍は70年以上前の旧式戦車を引っ張り出して前線に向かわせている。 ロシア軍の死傷者は累計40万人に上るが、今もロシア兵は毎日、いわゆる「肉弾攻撃」でウクライナ側の陣地に突進している。 1日に最大で1000人のロシア兵が殺され、放置された遺体は誰もいない森で凍り付き、あるいは腐敗していく。 辺りにはロシア軍の装甲車両1万2000台の残骸も散らばる。 だがウクライナ側も、昨年夏の反転攻勢では成果を上げられなかった。 ロシア側の築いた幅100キロもの地雷原や塹壕を突破できなかった。 ロシアを守るためにウクライナを「非ナチ化」するのだと、プーチンは言い張ってきた。 思うようにいかない戦争を正当化するための、憎しみと偽りの愛国心で塗り固めた嘘にすぎなかったが、今は別な言説を持ち出している。 この戦争はロシアが生き延びるための、「真の敵」たるアメリカとの闘いなのだと。 間近に敵と遭遇するので両軍から「ゼロライン」と呼ばれる最前線から遠く離れた場所に、実はウクライナの運命を決める2つの「戦域」がある。 まずはロシアが展開する情報戦と、それに対抗するバイデン政権が激突する米国内の戦域。 もう1つはNATO諸国とロシアの工場で繰り広げられる武器製造合戦だ。 この2つの趨勢で、戦闘がいつまで続くかも、ウクライナが全ての領土を奪還できるかも、ロシアがどれだけの占領地を保持できるかも決まる。 あいにく結果は見通せない。 消耗戦と膠着状態は今年いっぱい続きそうだ。 しかし今、ロシアを決定的に利するような変化がアメリカの政治システムに生じている。 そう、死活的に重要な決戦の舞台はアメリカの首都ワシントン。 問われているのは、果たして議会がウクライナへの追加支援を認めるかどうか。 そしてジョー・バイデン米大統領がどんな手を打つかだ』、「間近に敵と遭遇するので両軍から「ゼロライン」と呼ばれる最前線から遠く離れた場所に、実はウクライナの運命を決める2つの「戦域」がある。 まずはロシアが展開する情報戦と、それに対抗するバイデン政権が激突する米国内の戦域。 もう1つはNATO諸国とロシアの工場で繰り広げられる武器製造合戦だ。 この2つの趨勢で、戦闘がいつまで続くかも、ウクライナが全ての領土を奪還できるかも、ロシアがどれだけの占領地を保持できるかも決まる。 あいにく結果は見通せない・・・あいにく結果は見通せない。 消耗戦と膠着状態は今年いっぱい続きそうだ。 しかし今、ロシアを決定的に利するような変化がアメリカの政治システムに生じている。 そう、死活的に重要な決戦の舞台はアメリカの首都ワシントン。 問われているのは、果たして議会がウクライナへの追加支援を認めるかどうか。 そしてジョー・バイデン米大統領がどんな手を打つかだ」、なるほど。 
・『アメリカの支援が止まった  2022年2月24日にロシア軍の侵攻が始まって以来、アメリカはウクライナに750億ドル(約11兆円)以上の軍事的・財政的支援を行ってきた。 ウクライナ戦における真の敵はアメリカだというプーチンの言説は嘘八百だが、彼の信念でもあるだろう。 欧米の支援が止まればこの戦争には1週間で勝てると、吐き捨てるように言ったこともある。 しかしアメリカでは、予算を決める権限は大統領ではなく議会にある。 昨年の秋、バイデン政権は600億ドル(約9兆円)の追加軍事支援を議会に提案した。 これに(今年2月に承認された)EUの追加支援500億ユーロ(約8兆円)を加えれば、あと1年か2年粘って新たな攻勢に転じることも可能だった。 だがドナルド・トランプ前米大統領が横やりを入れた。 議会共和党を牛耳るトランプ派議員に、ウクライナ支援に反対するよう求めたのだ。 かつてヒラリー・クリントンが呼んだように、まさにトランプは「プーチンの操り人形」。これでアメリカ政府のウクライナ支援は止まった。 そもそもロシアは何年も前から、アメリカの世論や政治家に影響を与えるための情報戦を繰り広げてきた。 とりわけ2016年の大統領選には力を入れた。 筆者は10年も前から繰り返し指摘してきたが、ロシアの情報機関とつながりのある複数の人物がトランプとその取り巻きに接触していた証拠は掃いて捨てるほどある。 それは1979年に始まり、2016年の大統領選まで続いていた。 ロシアの情報機関に取り込まれたとは言わぬまでも、トランプが彼らに利用されていた形跡はある。 操り人形ではなかったとしても、ロシアのために「影響力を行使する代理人」ではあった。 そしてアメリカの国益を損なうような発言をして、プーチンを喜ばせていた。 現にトランプは2019年に、バイデンに不利な情報をウクライナから引き出そうとした疑いで弾劾されている。 その「情報」は、ウクライナに潜むロシアのスパイが提供したものだった。 USA-ELECTION/TRUMP Republican presidential candidate and former U.S. President Donald Trump speaks at a campaign event ahead of the Republican presidential primary election in North Charleston, South Carolina, U.S. February 14, 2024. REUTERS/Sam Wolfe プーチンとの関係が噂されるトランプ前大統領 SAM WOLFEーREUTERS  ロシアの情報機関は長年にわたり、共和党の政治家やロビー団体、メディア関係者に何百万ドルもの資金を流してきた。 それは政界や国民の意見を親ロシア・反ウクライナに導き、同時にアメリカの制度や民主主義に不満を抱くように誘導する戦略的キャンペーンだった。 ロシアの資金を受け取っていた1人が、現下院議長のマイク・ジョンソンだ。 ロシアのもくろみはあらゆる面で成功している。 トランプはプーチンのウクライナ侵攻を「天才的」と評し、NATOの悪口を繰り返している。 ウクライナ支援に反対する共和党議員は多く、もはや議会はまともに機能していない。) そもそも下院議長のジョンソンは、一貫してウクライナ支援に反対票を投じてきた。 共和党支持者の多くは「アメリカ第一」の孤立主義を唱え、バイデンよりもプーチンを好み、バイデンのウクライナ支援を「アメリカ後回し」政策と呼んでいる。 バイデンとしては、ウクライナを支援しつつもNATO軍とロシア軍の直接対決は避けたい。 だから軍事支援は小出しにし、徐々に増やしてきた。つまり、ウクライナが負けない程度の武器を供与してきた。 ウクライナを「ゆっくりと勝たせ」、その間にロシアに血を流させるが、ロシアが戦争を拡大するほどには痛め付けず、ウクライナに決定的な勝利をもたらすつもりもない。 今回の戦争には何千台もの戦車が投入されているが、アメリカがようやくウクライナに31台の主力戦車M1エイブラムズを引き渡したのは昨年秋のことだった』、「ロシアの情報機関とつながりのある複数の人物がトランプとその取り巻きに接触していた証拠は掃いて捨てるほどある。 それは1979年に始まり、2016年の大統領選まで続いていた。 ロシアの情報機関に取り込まれたとは言わぬまでも、トランプが彼らに利用されていた形跡はある。 操り人形ではなかったとしても、ロシアのために「影響力を行使する代理人」ではあった。 そしてアメリカの国益を損なうような発言をして、プーチンを喜ばせていた。 現にトランプは2019年に、バイデンに不利な情報をウクライナから引き出そうとした疑いで弾劾されている・・・ロシアの情報機関は長年にわたり、共和党の政治家やロビー団体、メディア関係者に何百万ドルもの資金を流してきた。 それは政界や国民の意見を親ロシア・反ウクライナに導き、同時にアメリカの制度や民主主義に不満を抱くように誘導する戦略的キャンペーンだった。 ロシアの資金を受け取っていた1人が、現下院議長のマイク・ジョンソンだ。 ロシアのもくろみはあらゆる面で成功している。 トランプはプーチンのウクライナ侵攻を「天才的」と評し、NATOの悪口を繰り返している。 ウクライナ支援に反対する共和党議員は多く、もはや議会はまともに機能していない。) そもそも下院議長のジョンソンは、一貫してウクライナ支援に反対票を投じてきた」、なるほど。
・『熾烈で困難な武器製造合戦  もう1つの死活的に重要な戦域は双方の武器製造工場だ。 もっと大量の武器弾薬を供与されなければ、ウクライナ側が決定的な攻勢に出ることはできず、現状の防衛線を維持するのがやっとだろう。 一方でロシアは武器製造能力の向上に熱心で、その努力はウクライナを支援するNATO陣営をはるかに上回る。 もともとウクライナとは比較にならないほどの弾薬を持っており、今もウクライナ側の5倍に当たる1日1万発の砲弾を撃っている。 ただしロシアも必要な弾薬の確保には苦労している。 現状の生産能力は1日当たり約5500発だが、それでも1日の使用量の半分だ。 ロシアは24年の国防予算を前年比約1.7倍の1000億ドル相当に引き上げ、経済を軍需優先にシフトさせている。 またイランや北朝鮮から何百万発もの砲弾を購入している。 開戦当時に比べれば装備や兵員の質は劣るものの、ロシアは今年も砲撃と攻撃のレベルを維持、あるいは強化することができるだろう。 一方のアメリカとNATOは、既に武器弾薬の在庫を使い尽くした。そしてウクライナでの需要を満たすための生産能力増強に悪戦苦闘している。 アメリカは23年に砲弾の生産量を倍増させ、毎月2万8000発まで可能にした。 いずれは月産9万発に増やす計画だが、その実現には2026年までかかる。 一方でNATO加盟の欧州諸国は現状で月産2万5000発にとどまり、まだ目標の3分の1にしか達していない。 全部合わせても、今のウクライナ軍なら7日ほどで使い果たしてしまう。 だから節約せねばならず、ここ数週間は1日2000発くらいしか撃っていない。 NATO全体の軍事予算はロシアの10倍で、合算したGDPはロシアの25倍に当たるが、それでも今のウクライナに必要なだけの武器弾薬は製造できない)』、「熾烈で困難な武器製造合戦・・・ロシアは武器製造能力の向上に熱心で、その努力はウクライナを支援するNATO陣営をはるかに上回る。 もともとウクライナとは比較にならないほどの弾薬を持っており、今もウクライナ側の5倍に当たる1日1万発の砲弾を撃っている。 ただしロシアも必要な弾薬の確保には苦労している。 現状の生産能力は1日当たり約5500発だが、それでも1日の使用量の半分だ。 ロシアは24年の国防予算を前年比約1.7倍の1000億ドル相当に引き上げ、経済を軍需優先にシフトさせている。 またイランや北朝鮮から何百万発もの砲弾を購入している・・・アメリカは23年に砲弾の生産量を倍増させ、毎月2万8000発まで可能にした。 いずれは月産9万発に増やす計画だが、その実現には2026年までかかる。 一方でNATO加盟の欧州諸国は現状で月産2万5000発にとどまり、まだ目標の3分の1にしか達していない。 全部合わせても、今のウクライナ軍なら7日ほどで使い果たしてしまう。 だから節約せねばならず、ここ数週間は1日2000発くらいしか撃っていない。 NATO全体の軍事予算はロシアの10倍で、合算したGDPはロシアの25倍に当たるが、それでも今のウクライナに必要なだけの武器弾薬は製造できない」、こんなに武器生産能力に差があるとは初めて知った。 
・『バイデン対トランプの決戦  いずれにせよ、今年中にどちらか一方が軍事的に決定的な勝利を挙げることはなさそうだ。 「工場戦争」の決着はつかず、ウクライナもロシアも弾薬不足に悩まされ、当面はにらみ合いが続く公算が高い。 しかしバイデン政権の求めた総額600億ドルの追加軍事支援が議会で承認されていないため、今はロシア側が優位に立つ。 ウクライナ側は攻撃より守備に力を入れざるを得ず、ロシアはおそらくウクライナ東部の占領地をそのまま保持できる。 ただしアメリカの追加支援が決まり、長射程の武器弾薬が続々と供給されるようになれば話は別だ。 たいていの戦争は、戦場ではなく交渉のテーブルで終わる。 アメリカの支援再開が遅れれば、欧州では早期停戦を求める声が高まるだろう。 そうなると血に飢えたプーチンはウクライナ全域に猛攻をかけるかもしれない。 だが、それでウクライナ側がひるむとは思えない。 侵略者でファシスト国家のロシアに、あの国の人々が降伏するとは思えない。なにしろ国の存亡が懸かっている。 とはいえウクライナの運命はアメリカの首都ワシントンで決まる。 ウクライナを助けたいバイデン大統領以下の政界主流派と、ロシアに寄り添うトランプと彼を熱烈に支持する共和党の議員団。 この対決の根っこにはアメリカ伝統の孤立主義があるが、アメリカの政治と社会をぶち壊したいプーチンの執拗かつ戦略的な情報戦も効いている。 さて、勝つのはバイデンかトランプか。これはアメリカの、そして世界の未来を懸けた闘いだ。 <本誌2024年2月27日号掲載>)(ウクライナ軍反転作戦の結末 の図はリンク先参照)』、「ウクライナの運命はアメリカの首都ワシントンで決まる。 ウクライナを助けたいバイデン大統領以下の政界主流派と、ロシアに寄り添うトランプと彼を熱烈に支持する共和党の議員団。 この対決の根っこにはアメリカ伝統の孤立主義があるが、アメリカの政治と社会をぶち壊したいプーチンの執拗かつ戦略的な情報戦も効いている。 さて、勝つのはバイデンかトランプか。これはアメリカの、そして世界の未来を懸けた闘いだ」、その通りだ。

次に、3月6日付けNewsweek日本版「プーチンの誤算、傷だらけでクリミア半島から逃げ出す黒海艦隊」を紹介しよう。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2024/03/post-103903_1.php
・『<陸ではウクライナ軍を押しているロシアだが、黒海ではドローン攻撃による大きな被害が続出。ロシアが誇る黒海艦隊も大損害を被って東に逃げている> ロシアがウクライナへの本格的な侵攻を開始してから2年以上。ロシアのウクライナにおける最大の戦利品であったクリミア半島に対する支配には、亀裂が入りかけている。 ここ数週間、ウクライナ本土の戦いではロシア軍がかなりの犠牲を払いつつも大きな勝利をおさめているが、対照的に「ウクライナは黒海の戦いにほぼ勝利した」と、ロバート・マレット退役米海軍副提督は本誌に語った。 2022年2月以来、ウクライナ軍の攻撃でロシアの黒海艦隊はかなりの損失を被っている。2014年にロシアがクリミア半島を併合して以来、ウクライナはこの半島の奪還を誓っている。 過去10年間、ロシアはクリミア半島の黒海沿いの軍港を利用し、ロシアの勢力を越えてウクライナ南部にまで投射するつもりでいた、と元ウクライナ海軍大尉のアンドリー・リジェンコは言う。 だが、クリミア周辺でのウクライナの攻撃が成功しているため、ロシアの計画は頓挫しかけている。 ロシアは開戦後早い時期にウクライナ製と思われるネプチューン・ミサイルの攻撃で旗艦モスクワを失った。2023年9月には英仏製ストームシャドー・ミサイルの華々しい攻撃でロシアのキロ級潜水艦が破壊された。 ウクライナ海軍のドローンは今年2月、ロシアの誘導ミサイル搭載コルベット艦イワノベッツを破壊し、上陸用艦船数隻の撃沈に成功している』、「「ここ数週間、ウクライナ本土の戦いではロシア軍がかなりの犠牲を払いつつも大きな勝利をおさめているが、対照的に「ウクライナは黒海の戦いにほぼ勝利した」と、ロバート・マレット退役米海軍副提督は本誌に語った」、確かに「黒海の戦い」では優位なようだ。
・『失われたロシアの優位性  2月中旬、ウクライナは、ロシアのセバストポリ海軍基地の南東に位置するクリミア南部の都市アルプカの近くで、大型揚陸艦シーザー・クニコフを撃沈したと発表した。この攻撃によって、元から数が少なかったロシア軍の揚陸艦の艦隊がさらに縮小した。 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は攻撃の直後、「今日、われわれは黒海の安全を強化し、国民のモチベーションを高めた」と述べた。この種の艦船を失ったため、ロシア軍の上陸作戦はかなり難しくなる、とリジェンコは本誌に語った。 ウクライナは、ロシアのフェオドシャ港や、クリミア半島とロシアのクラスノダール地方を結ぶ重要なクリミア大橋など、クリミア東部まで攻撃範囲を拡大している。 3月5日未明、ウクライナ国防省情報総局(GUR)は、ロシアのプロジェクト22160哨戒艦4隻のうちの1隻であるセルゲイ・コトフに、ウクライナ国産のマグラV5水上ドローンが突っ込んでいるように見える映像を公開した。ウクライナによると、同船はロシアが占領するクリミアとロシア南西部を隔てるケルチ海峡の近くにいた。地元情報筋はクリミア大橋が一晩閉鎖されたと伝えた。 GURはソーシャルメディアへの投稿で、この艦船は「船尾、右側面、左側面に損傷を受けた」と付け加えた。 イギリスのグラント・シャップス国防相は昨年12月、ロシアは過去4カ月で黒海艦隊の20%を失ったと述べ、「ロシアの黒海における優位性は、今や疑わしい」と、語っている。) 海軍のドローンと西側から供与された巡航ミサイルを駆使するウクライナの執拗な攻撃は、ロシア海軍を黒海の東に押しやり、クリミア半島周辺のロシア占領地域の安全を脅かしている。 「ロシアは東に移動するしかない」と言うのは、ウクライナ軍トップの元特別顧問で、現在はアメリカン大学キーウ校の学長を務めるダニエル・ライス。だが、そうすることでロシアはクリミアに対する支配力を失うことになる、と彼は本誌に語った。 ロシアは黒海東部の港湾インフラの拡張を余儀なくされているが、それはクリミア周辺の施設(セヴァストポリにある基地や軍港など)が危機に瀕しているからだ、とマレットは言う。 ロシアは、ロシア領内と国際的に認められている黒海の港湾都市ノボロシスクにクリミアの資源の一部を移している。一部報道によれば、ロシアはジョージア領内で事実上の独立状態にあるアブハジアのオチャムチレ港に新たな軍事基地を計画しているともいう。そうなれば、黒海におけるロシアの部隊はウクライナの海岸線からさらに遠ざかることになる。 ロシアは新型の主要艦船をクリミアに留めておくことを非常に警戒するようになり、数隻をノボロシスクに移した、とリジェンコは言う』、「イギリスのグラント・シャップス国防相は昨年12月、ロシアは過去4カ月で黒海艦隊の20%を失ったと述べ、「ロシアの黒海における優位性は、今や疑わしい」と、語っている・・・ロシアは新型の主要艦船をクリミアに留めておくことを非常に警戒するようになり、数隻をノボロシスクに移した」、なるほど。
・『黒海はグレーゾーンに  侵攻前のロシアの基本的な前提は、領空の支配と黒海における海軍力の支配の2つであったはずだが、どちらも失った」と、ライスは言う。 ウクライナは黒海経由で何百万トンもの穀物を輸出することにも成功している。 だが、これはウクライナがこの周辺地域を支配下においたことを意味するものではない。ウクライナのせいで北西の隅では動きがとりにくくなっているとはいえ、ロシアは依然として黒海の大部分を支配している、とリジェンコは言う。黒海の一部が「グレーゾーン」になり、どちらの国が支配しているとも言えなくなった段階だ、と彼は言う』、「ロシアは依然として黒海の大部分を支配している、とリジェンコは言う。黒海の一部が「グレーゾーン」になり、どちらの国が支配しているとも言えなくなった段階だ」、確かに「黒海はグレーゾーンに」だ。

第三に、3月7日付け現代ビジネスが掲載した外交評論家・元在ロシア大使館公使・元在ウズベキスタン・タジキスタン大使の河東 哲夫氏による「ウクライナ劣勢?いや違う、この先にあるのは膠着状態、ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/125279?imp=0
・『決してロシアが有利になったわけではない  今ウクライナ戦争は「開戦2周年」、ということで、世界中のメディアは「これまでの総括」で賑わう。しかし今、一番注目するべきは、昨年6月以来のウクライナ軍総反撃の挫折で、戦局がロシア有利に傾いてきたのかどうか、ウクライナ東部のアヴデエフカを陥したロシア軍が西へ西へと怒涛の進軍を開始することはないのか、どうかだろう。 アヴデエフカは、ドネツィク州の州都ドネツィクの北西約25キロ。戦前の人口は4万人程度で、幹線道路も通っていないが、欧州でも最大規模のコークス製造プラントを抱える。つまり東ウクライナのキーの産業である製鉄業のハブの一つ。しかも、アヴデエフカはウクライナ軍にとっては、ロシアの占領するドネツィクを砲撃する拠点だった。 ウクライナ戦争は、軍が動きにくい冬季には下火となる。しかし2022年の冬は、アヴデエフカの北方にあるバフムートの攻防が数カ月、メディアを賑わせた。これは多分、ロシア軍がウクライナ南部で三重にわたる大防御線を構築する間、ウクライナ軍を引き付けておく効果を持った。ロシアはここに例のプリゴージンとその傭兵隊を向かわせて、バフムートを23年5月に制圧する。バフムートは天王山と言われた割に、ロシアによる制圧で戦局に変化が起きることもなかったが。 そして23年冬は、アヴデエフカが天王山に仕立て上げられる。ロシア軍は、ウクライナ軍をこちらに引き付けて、南部での攻勢を鈍らせようとしたのだろうし、ウクライナはウクライナで、ここを死守することで西側の関心を引き付けようとしたのだろう』、「23年冬は、アヴデエフカが天王山に仕立て上げられる。ロシア軍は、ウクライナ軍をこちらに引き付けて、南部での攻勢を鈍らせようとしたのだろうし、ウクライナはウクライナで、ここを死守することで西側の関心を引き付けようとしたのだろう」、なるほど。
・『天王山に仕立て上げられたアヴデエフ  今回、ロシアはアヴデエフカ制圧に本腰を入れ、傭兵隊ではなく軍本体を投入した。それは、3月17日の大統領選挙までにせめてアヴデエフカくらいは取っておかないと、政権として示しがつかないということであったのだろう。 ウクライナ軍前総司令官ザルージニーは、アヴデエフカを死守して多大の損害を出すよりも、早めに撤退して後方の防御を固めることを進言していたが、ゼレンスキー大統領はそれでは西側からの支援が得られなくなるとして、2月8日、ザルージニーに代わってシルスキー陸軍司令官を総司令官に任命。16日にはシルスキーにアヴデエフカの死守を命じた上で、ミュンヘンでの国際シンポジウムに出発してしまう。 アヴデエフカの陥落は17日に起きる。ロシア軍が市内に突入すると、シルスキーはそれまでの「死守せよ」を「撤退せよ」に変える。「包囲されるのを避け、将兵の命を救うため」というもっともらしい談話を出して。 命令の180度変更は現場に混乱を生む。ニューヨーク・タイムスは、ウクライナ軍は算を乱した退却で800~1000人の捕虜を出したと報じた。これでシルスキー総司令官への信頼は、就任早々地に墜ちたことだろう。 ロシア軍はその後も、アヴデエフカ周辺の小村を次々と制圧していく。しかし、西方への大攻勢が始まる兆候はまだ見られない。アヴデエフカには西方に通ずる幹線道路も通っていないし、大攻勢のための人員、装備も、まだ集積していないのだろう。夏までには西へ向かっての大攻勢を始める、そしてキエフの包囲、攻略も狙う、という見方が喧伝されている』、「前総司令官ザルージニーは、アヴデエフカを死守して多大の損害を出すよりも、早めに撤退して後方の防御を固めることを進言していたが、ゼレンスキー大統領はそれでは西側からの支援が得られなくなるとして、2月8日、ザルージニーに代わってシルスキー陸軍司令官を総司令官に任命。16日にはシルスキーにアヴデエフカの死守を命じた上で、ミュンヘンでの国際シンポジウムに出発してしまう。 アヴデエフカの陥落は17日に起きる。ロシア軍が市内に突入すると、シルスキーはそれまでの「死守せよ」を「撤退せよ」に変える。「包囲されるのを避け、将兵の命を救うため」というもっともらしい談話を出して。 命令の180度変更は現場に混乱を生む。ニューヨーク・タイムスは、ウクライナ軍は算を乱した退却で800~1000人の捕虜を出したと報じた。これでシルスキー総司令官への信頼は、就任早々地に墜ちたことだろう」、軍事に素人の「ゼレンスキー大統領」が「シルスキー陸軍司令官を総司令官に任命。16日にはシルスキーにアヴデエフカの死守を命じた上で、ミュンヘンでの国際シンポジウムに出発してしまう。 アヴデエフカの陥落は17日に起きる。ロシア軍が市内に突入すると、シルスキーはそれまでの「死守せよ」を「撤退せよ」に変える。「包囲されるのを避け、将兵の命を救うため」というもっともらしい談話を出して。 命令の180度変更は現場に混乱を生む。ニューヨーク・タイムスは、ウクライナ軍は算を乱した退却で800~1000人の捕虜を出したと報じた」、「ゼレンスキー大統領」や「「シルスキー陸軍司令官」は「算を乱した退却で800~1000人の捕虜」に対し重大な責任がある。
・『ロシア軍、一気に西進?  ウクライナ軍は、アヴデエフカ以西に防御陣地を構築していない。ロシアは昨年6月、ウクライナ南部にも構築しておいた何重にもわたる防御線が功を奏し、ウクライナ軍の攻勢を止めることができた。ウクライナ軍には、同じことができる資材も人員もないのだ。 ただ、戦争のやり方が、ドローンの普及で革命的に変わってきたことを考慮しないといけないだろう。ロシア軍が西へ向けて怒涛の進撃を開始するには、戦車、装甲車、弾薬、ミサイル、大砲を前線近くに大量に集積し、人員も集めないといけない。だが、そういうことをウクライナ軍の至近距離で始めれば、偵察用ドローンで察知され、攻撃用ドローン、ミサイル、夏には陣営に加わるF16戦闘機に殲滅されてしまう。 米議会がウクライナ支援予算を止めているのが心配だが、EUがその穴をかなり埋めるだろう。F16などは既存の予算で発注されていると思われるので、米国製兵器の流入も続くだろう。 ソ連時代の軍教育を受けたシルスキー総司令官が、これらの事情をよく把握し、創造的な兵力運用をできるかどうか。ゼレンスキーの素人考えに振り回されることがないかどうか。失われた信用を取り戻せるかどうか。これらがうまくいけば、ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい』、「米議会がウクライナ支援予算を止めているのが心配だが、EUがその穴をかなり埋めるだろう。F16などは既存の予算で発注されていると思われるので、米国製兵器の流入も続くだろう」、「シルスキー総司令官」にとって名誉回復のチャンスを生かしてもらいたいものだ。
・『ウクライナ、クリミア奪還?  ウクライナ軍内部には、クリミア制圧を進言する者もいる。クリミアは2つの陸峡、1つの鉄橋で本土と結ばれるだけで、ロシア軍にとっては補給が難しい。ロシア黒海艦隊にとって唯一の良港セヴァストーポリは、ウクライナ軍の射程に入っていて、もはや使えない。つまり海路での補給も難しい。乾燥したクリミア半島にとって貴重な水の供給減だった、本土からのカホフカ運河は、昨年6月、何者かがカホフカ・ダムを爆破したことで、干上がっている。 工業の中心地である東ウクライナに比べて、観光しか資源のないクリミアは、制圧した者にとっては負担になる場所ではあるが、「ロシアは東ウクライナ、ウクライナはクリミアを取った。互角で停戦」という触れ込みにできる、というメリットはある』、「「ロシアは東ウクライナ、ウクライナはクリミアを取った。互角で停戦」という触れ込みにできる、というメリットはある」、その通りではある。
・『朝鮮半島のような将来像  こうしてウクライナ戦争は、ロシア、ウクライナ双方にとって勝ち負けのはっきりしない膠着状態になる可能性が大なのだ。膠着状態のところにスターリンが死去し、休戦協定締結に至った朝鮮戦争が思い起こされる。朝鮮半島ではその後も、時々武力衝突が起きているが、韓国では70年余にわたって安定が維持され、かつての「後れた農業地帯」は今や世界でGDP13位の韓国になっている。 ウクライナの工業の中心は東部にある。西半分の経済発展をはかるには、韓国の場合と同様、西側からの投資が必要になる。とっかかりはある。西半分をEUのサプライ・チェーンに組み込むことだ。EU市場を念頭に置いた工場は、ウクライナ西半分で既にいくつか操業しているし、その中には住友電気工業、矢崎総業等の日本企業もある。隣接のポーランド、スロバキア、ハンガリーは、EUの一部として発展を遂げている。そして、ウクライナの農業を医薬品原料栽培等、高付加価値の産業に変えていくこともできるだろう。 一方、ロシアは、かつての北朝鮮に酷似した――サイズは大きいが――国に脱落していくことだろう。核兵器で周囲を脅すことしかできない、全体主義の経済小国に。 ロシアの抱える課題は大きい。プーチンの力を畏怖する向きは西側にもいるが、彼はソ連崩壊=植民地主義帝国の崩壊という歴史的・世界的モメンタムを逆転することはできないだろう。ロシアはまだ、「ソ連帝国崩壊」の勢いの中にあるのだ。分裂した諸国のエリートはそれぞれ利権構造を作り上げ、もはや他者に支配されたくはない。そして旧宗主国ロシアは、彼らを再統合できる武力、経済力、ソフト・パワーを欠く。それは今のトルコ、オーストリアを見てもわかることだ。 ロシアは西側の制裁を乗り切ったと言われるが、そんなことはない。国内の経済は軍需に圧倒されて賃金が高騰。インフレ圧力が高まっている。国内航空の80%はエアバス、ボーイングに機材を依存していたから、制裁で部品とメンテの提供を切られて、欠航が増えている。 我々はプーチン・ロシアの実力をじっくり見定め、その拡張をしっかり抑え込みつつ付き合っていくことだ』、「ウクライナ戦争は、ロシア、ウクライナ双方にとって勝ち負けのはっきりしない膠着状態になる可能性が大なのだ」、だとしても「朝鮮戦争が思い起こされる」というのには違和感がある。厭戦気分が高まってきたことが背景にあるのだろう。「ウクライナ戦争」と「ウクライナ戦争」には共通点は少ない感じだ。「ウクライナ」の再生に西欧諸国が果たす役割、「ロシア」への対応は筆者の指摘の通りだろうが、現在これらを取上げるのは次期尚早と思われる。

明日は更新を休む予定なので、明後日にご期待を!
タグ:「ロシアの情報機関とつながりのある複数の人物がトランプとその取り巻きに接触していた証拠は掃いて捨てるほどある。 それは1979年に始まり、2016年の大統領選まで続いていた。 ロシアの情報機関に取り込まれたとは言わぬまでも、トランプが彼らに利用されていた形跡はある。 操り人形ではなかったとしても、ロシアのために「影響力を行使する代理人」ではあった。 そしてアメリカの国益を損なうような発言をして、プーチンを喜ばせていた。 現にトランプは2019年に、バイデンに不利な情報をウクライナから引き出そうとした疑いで あいにく結果は見通せない。 消耗戦と膠着状態は今年いっぱい続きそうだ。 しかし今、ロシアを決定的に利するような変化がアメリカの政治システムに生じている。 そう、死活的に重要な決戦の舞台はアメリカの首都ワシントン。 問われているのは、果たして議会がウクライナへの追加支援を認めるかどうか。 そしてジョー・バイデン米大統領がどんな手を打つかだ」、なるほど。 「間近に敵と遭遇するので両軍から「ゼロライン」と呼ばれる最前線から遠く離れた場所に、実はウクライナの運命を決める2つの「戦域」がある。 まずはロシアが展開する情報戦と、それに対抗するバイデン政権が激突する米国内の戦域。 もう1つはNATO諸国とロシアの工場で繰り広げられる武器製造合戦だ。 この2つの趨勢で、戦闘がいつまで続くかも、ウクライナが全ての領土を奪還できるかも、ロシアがどれだけの占領地を保持できるかも決まる。 あいにく結果は見通せない・・・ グレン・カール氏による「元CIA諜報員がウクライナ支援を解き明かす、バイデンの「不作為」と「プーチンの操り人形」トランプ」 「前総司令官ザルージニーは、アヴデエフカを死守して多大の損害を出すよりも、早めに撤退して後方の防御を固めることを進言していたが、ゼレンスキー大統領はそれでは西側からの支援が得られなくなるとして、2月8日、ザルージニーに代わってシルスキー陸軍司令官を総司令官に任命。16日にはシルスキーにアヴデエフカの死守を命じた上で、ミュンヘンでの国際シンポジウムに出発してしまう。 (その7)(元CIA諜報員がウクライナ支援を解き明かす バイデンの「不作為」と「プーチンの操り人形」、プーチンの誤算 傷だらけでクリミア半島から逃げ出す黒海艦隊、ウクライナ劣勢?いや違う この先にあるのは膠着状態 ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい、ウクライナ劣勢?いや違う この先にあるのは膠着状態 ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい) ウクライナ Newsweek日本版「プーチンの誤算、傷だらけでクリミア半島から逃げ出す黒海艦隊」 「イギリスのグラント・シャップス国防相は昨年12月、ロシアは過去4カ月で黒海艦隊の20%を失ったと述べ、「ロシアの黒海における優位性は、今や疑わしい」と、語っている・・・ロシアは新型の主要艦船をクリミアに留めておくことを非常に警戒するようになり、数隻をノボロシスクに移した」、なるほど。 「「ここ数週間、ウクライナ本土の戦いではロシア軍がかなりの犠牲を払いつつも大きな勝利をおさめているが、対照的に「ウクライナは黒海の戦いにほぼ勝利した」と、ロバート・マレット退役米海軍副提督は本誌に語った」、確かに「黒海の戦い」では優位なようだ。 「ウクライナの運命はアメリカの首都ワシントンで決まる。 ウクライナを助けたいバイデン大統領以下の政界主流派と、ロシアに寄り添うトランプと彼を熱烈に支持する共和党の議員団。 この対決の根っこにはアメリカ伝統の孤立主義があるが、アメリカの政治と社会をぶち壊したいプーチンの執拗かつ戦略的な情報戦も効いている。 さて、勝つのはバイデンかトランプか。これはアメリカの、そして世界の未来を懸けた闘いだ」、その通りだ。 NATO全体の軍事予算はロシアの10倍で、合算したGDPはロシアの25倍に当たるが、それでも今のウクライナに必要なだけの武器弾薬は製造できない」、こんなに武器生産能力に差があるとは初めて知った。 何百万発もの砲弾を購入している・・・アメリカは23年に砲弾の生産量を倍増させ、毎月2万8000発まで可能にした。 いずれは月産9万発に増やす計画だが、その実現には2026年までかかる。 一方でNATO加盟の欧州諸国は現状で月産2万5000発にとどまり、まだ目標の3分の1にしか達していない。 全部合わせても、今のウクライナ軍なら7日ほどで使い果たしてしまう。 だから節約せねばならず、ここ数週間は1日2000発くらいしか撃っていない。 「23年冬は、アヴデエフカが天王山に仕立て上げられる。ロシア軍は、ウクライナ軍をこちらに引き付けて、南部での攻勢を鈍らせようとしたのだろうし、ウクライナはウクライナで、ここを死守することで西側の関心を引き付けようとしたのだろう」、なるほど。 「熾烈で困難な武器製造合戦・・・ロシアは武器製造能力の向上に熱心で、その努力はウクライナを支援するNATO陣営をはるかに上回る。 もともとウクライナとは比較にならないほどの弾薬を持っており、今もウクライナ側の5倍に当たる1日1万発の砲弾を撃っている。 ただしロシアも必要な弾薬の確保には苦労している。 現状の生産能力は1日当たり約5500発だが、それでも1日の使用量の半分だ。 ロシアは24年の国防予算を前年比約1.7倍の1000億ドル相当に引き上げ、経済を軍需優先にシフトさせている。 またイランや北朝鮮から ウクライナ支援に反対する共和党議員は多く、もはや議会はまともに機能していない。) そもそも下院議長のジョンソンは、一貫してウクライナ支援に反対票を投じてきた」、なるほど。 弾劾されている・・・ロシアの情報機関は長年にわたり、共和党の政治家やロビー団体、メディア関係者に何百万ドルもの資金を流してきた。 それは政界や国民の意見を親ロシア・反ウクライナに導き、同時にアメリカの制度や民主主義に不満を抱くように誘導する戦略的キャンペーンだった。 ロシアの資金を受け取っていた1人が、現下院議長のマイク・ジョンソンだ。 ロシアのもくろみはあらゆる面で成功している。 トランプはプーチンのウクライナ侵攻を「天才的」と評し、NATOの悪口を繰り返している。 河東 哲夫氏による「ウクライナ劣勢?いや違う、この先にあるのは膠着状態、ロシアの「北朝鮮化」ウクライナの「韓国化」だ ロシア軍の「怒涛の進撃」は難しい」 「「ロシアは東ウクライナ、ウクライナはクリミアを取った。互角で停戦」という触れ込みにできる、というメリットはある」、その通りではある。 「米議会がウクライナ支援予算を止めているのが心配だが、EUがその穴をかなり埋めるだろう。F16などは既存の予算で発注されていると思われるので、米国製兵器の流入も続くだろう」、「シルスキー総司令官」にとって名誉回復のチャンスを生かしてもらいたいものだ。 命令の180度変更は現場に混乱を生む。ニューヨーク・タイムスは、ウクライナ軍は算を乱した退却で800~1000人の捕虜を出したと報じた」、「ゼレンスキー大統領」や「「シルスキー陸軍司令官」は「算を乱した退却で800~1000人の捕虜」に対し重大な責任がある。 軍事に素人の「ゼレンスキー大統領」が「シルスキー陸軍司令官を総司令官に任命。16日にはシルスキーにアヴデエフカの死守を命じた上で、ミュンヘンでの国際シンポジウムに出発してしまう。 アヴデエフカの陥落は17日に起きる。ロシア軍が市内に突入すると、シルスキーはそれまでの「死守せよ」を「撤退せよ」に変える。「包囲されるのを避け、将兵の命を救うため」というもっともらしい談話を出して。 アヴデエフカの陥落は17日に起きる。ロシア軍が市内に突入すると、シルスキーはそれまでの「死守せよ」を「撤退せよ」に変える。「包囲されるのを避け、将兵の命を救うため」というもっともらしい談話を出して。 命令の180度変更は現場に混乱を生む。ニューヨーク・タイムスは、ウクライナ軍は算を乱した退却で800~1000人の捕虜を出したと報じた。これでシルスキー総司令官への信頼は、就任早々地に墜ちたことだろう」、 Newsweek日本版 現代ビジネス 「ロシアは依然として黒海の大部分を支配している、とリジェンコは言う。黒海の一部が「グレーゾーン」になり、どちらの国が支配しているとも言えなくなった段階だ」、確かに「黒海はグレーゾーンに」だ。 「ウクライナ戦争は、ロシア、ウクライナ双方にとって勝ち負けのはっきりしない膠着状態になる可能性が大なのだ」、だとしても「朝鮮戦争が思い起こされる」というのには違和感がある。厭戦気分が高まってきたことが背景にあるのだろう。「ウクライナ戦争」と「ウクライナ戦争」には共通点は少ない感じだ。「ウクライナ」の再生に西欧諸国が果たす役割、「ロシア」への対応は筆者の指摘の通りだろうが、現在これらを取上げるのは次期尚早と思われる。
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