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東芝不正会計問題 [企業経営]

今日は東芝の不正会計問題を取上げよう。
東芝は、第三者委員会の調査が終わる7月中旬までは過年度決算が確定しないとして、25日の株主総会は決算の承認なしで済ませ、決算の承認は改めて9月に臨時株主総会を開くという前代未聞の展開になった。
まずは、闇株新聞が6月12日付けZAKZAKに「東芝の「不適切会計問題」は出来レースだった?」で、最終的な着地点まで予想しているので、紹介したい。そのポイントは以下の通り。
・東芝の不適切会計問題は粛々と収束へと向かう。過年度の有価証券報告書修正を6月末まで提出しなければ、上場廃止となるリスクもあるのだが、東芝からは危機感が伝わってこず他人事だ
・どこからともなく過去の業績(利益)修正額が最大500億円、つまり、東芝の屋台骨が揺らぐほどのものではない、と伝わってきたと思えば、問題はインフラ関連だけではなく、家電や重電などを含む事業全体に及ぶとも伝わってきており、明らかに社内抗争の材料に使われているようだ
・4月3日時点で公表され、特別調査委員会が設置された時点で、すでに状況は解明されており、出来レースだった可能性が高い
・第三者委員会の報告書は事件性も重過失もない「単純ミス」と結論づけ、第三者委員会が東芝の社内抗争に負けた陣営側の「過失であった」と公表して処分・放逐。期日までに過年度の訂正も含めた有価証券報告書などすべてが提出され、上場維持となって忘れ去られてしまうはずだ。理由は2つ。1つは東芝が日本有数の原発メーカーであること。もう1つは東芝には14.12末時点で長短合わせて1.9兆円以上の外部負債(主に銀行借り入れ)があるからだ。つまり、政府も銀行も「全く問題がなかった」ことにならないと困るのである
・第三者委員会の調査中に証券取引等監視委員会と東京地検特捜部が強引に事件化してしまったインデックスのケースとは全く違う。オリンパスでは、ウッドフォードが余計なことをして事件化せざるを得なくなったが、第三者委員会で早々に会社ぐるみではなく、一部の経営陣が社外の「指南役」と共謀した巨額損失隠しと“奇怪な”結論で上場を維持させた例に少し似ている
・経済事件とは、そもそも事件化するかどうかも含めて、判明した時点で結論が決まっている。それが東芝の全く危機感が感じられない他人事である「余裕」を生み出しているのだ
http://www.zakzak.co.jp/zakspa/news/20150610/zsp1506101130001-n1.htm

次に、6月17日付け東洋経済オンライン「「東芝の会計問題、危機管理が不十分だ」 第三者委を歴任してきた久保利弁護士に聞く」を紹介しよう。そのポイントは以下の通り。
・東芝と言えば指名委員会等設置会社であり、「コーポレート・ガバナンスの模範」と言われていた。おそらく東芝自身も、それに自信を持っていたと思う
・その東芝で一体何が起きているのだろう、というのが最初の印象。今回の問題は、社外取締役やガバナンスの問題というより、もう少し現場の話だ。「収益を上げろ」というプレッシャーに対して、現場サイドがここまでやったら会計処理上、不適切ではないかという認識がないまま、「これくらいなら仕方ないかな」という程度でやってきたのではないか。その積み重ねが相当期間、広い範囲で行われており、結果的に非常に大きな問題となったと思う
・クライシスが起きたときにどうするかがきちんと対策できておらず、2段階の総会を余儀なくされたことに驚いた。第三者委員会の委員に、グループ会社の顧問弁護士を辞めた人が入っている。不祥事が起きたとき、第三者委員会が常識化している中では、いざというときに「この人たちを集めてやろう」というリストを企業は持っていて当然。いくらなんでも、自分のグループ会社の顧問弁護士を入れたりはしない。リスクマネジメントの手立てが全然できていなかった
・第三者委員会にも2つの要素がある。どこまで調査するのかによって、すごく長くなることもある。一方で、相当重たいミッションであっても、全速力で駆け抜ける迅速型であれば、ある程度の期間で終わることもある。問題はそのレベル感だ。できあがった報告書は徹底的に吟味されるから、相当しっかりしたものでないと、「なに?この第三者委員会は」と言われる報告書になってしまうかもしれない
・現社長にメインの責任はないかもしれないが、今回クライシスが起きたのが現社長の時だから、発生時責任はあらゆる責任の中で結構重い
・東芝であったから他の総合電機でもあるという可能性は十分ありうる。例えば2年前に騒がれた食材偽装では、業界全体で横並びにやっていた。インフラ業界においては、ごく当たり前のようにやっていることなのかもしれない。また、東芝だけが隠蔽体質かといえば、そうでない。ということは、他の企業にも及ぶ可能性はある。それはもう少し時間差攻撃で出てくるかもしれない。逆によそはもっと深刻にとらえて、発生しないような体制を作っているのかもしれない
http://toyokeizai.net/articles/-/72720

第三に、株主総会の様子をレポートした6月26日付け日経ビジネスオンライン「東芝、株主総会「焼き鳥弁当、お土産なし」 不適切会計でも出席者半減」を紹介したい。そのポイントは以下の通り。
・「もう君には頼まない」(城山三郎著)の石坂泰三氏や、「メザシの土光さん」で親しまれた土光敏光氏など、歴代経団連会長を輩出してきた東芝には、「日本屈指のまじめな会社」というイメージ
・石川島播磨重工業から経営危機の東京芝浦電気(現東芝)に「再建請負人」として乗り込んだ土光さんは、 「従業員諸君、諸君は今までの3倍働きなさい。役員は10倍働け。俺はそれ以上働く」、こう言って社員を鼓舞
・そういう裂ぱくの気合いが田中社長からは感じられなかった。優秀で真面目なのは間違いなさそうだが…。株主の方も田中社長を慌てさせることはできなかった。すべての質問は想定の範囲内。不適切な会計で決算が発表できないという、上場企業にあるまじき失態を演じた今年、株主総会の出席者は、ソニー同様、半減
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/280248/062500003/?P=1

第三者委員会は中立性の面では問題がありそうだが、その結論が、闇株新聞の予想通りだとすると、興味半減だが、これだけの大問題を引き起こしながら、東証などから「お咎め」なしで済んでいるのは、闇株新聞の指摘した2点の他にも、日本郵政社長の西室氏を輩出した名門会社ならではの面もありそうだ。
タグ:オリンパス 出来レース クライシス 石坂泰三 闇株新聞 現社長 東芝不正会計問題 東芝の「不適切会計問題」は出来レースだった? 粛々と収束へと向かう 上場廃止となるリスク 危機感が伝わってこず他人事 業績(利益)修正額が最大500億円 屋台骨が揺らぐほどのものではない 社内抗争の材料 第三者委員会の報告書 事件性も重過失もない「単純ミス」と結論 社内抗争に負けた陣営側の「過失であった」 日本有数の原発メーカー 1.9兆円以上の外部負債 政府も銀行も「全く問題がなかった」ことにならないと困る 経済事件 判明した時点で結論が決まっている 東芝の会計問題、危機管理が不十分だ」 第三者委を歴任してきた久保利弁護士に聞く 現場の話 対策できておらず グループ会社の顧問弁護士を辞めた人 リスクマネジメントの手立てが全然できていなかった 「なに?この第三者委員会は」と言われる報告書になってしまうかもしれない 発生時責任はあらゆる責任の中で結構重い 他の総合電機でもあるという可能性 株主総会の様子 東芝、株主総会「焼き鳥弁当、お土産なし」 不適切会計でも出席者半減 土光敏光 日本屈指のまじめな会社 裂ぱくの気合いが田中社長からは感じられなかった
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