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自民党の歴史検証問題 [外交]

今日は、自民党の歴史検証問題を取上げよう。

先ずは、6月16日付け産経新聞「自民、「占領政策」を独自検証 新組織立ち上げへ」のポイントを紹介したい。
・自民党が、終戦後の連合国軍総司令部(GHQ)による占領政策や東京裁判、現行憲法の成立過程などを検証する新組織の設置を検討。戦後70年を機に、東京裁判で争われた内容や憲法制定の背景を振り返ることで「正しい歴史認識」を確認し、今後の改憲議論に反映させる考えだ
・新組織では、GHQが占領中、全国の新聞に「太平洋戦争史」を連載するなどして戦勝国側の歴史観を浸透させた「ウオー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)」や、東京裁判が「侵略戦争」と認定した背景を検証。WGIPや東京裁判が戦後の歴史教育に及ぼした影響についても議論する
・また、安倍晋三首相が「原案をGHQの素人がたった8日間で作り上げた代物」と評する現行憲法の成立過程も振り返り、憲法改正に向けた国民的な議論も盛り上げる
・稲田朋美政調会長はかねて「東京裁判の判決は受諾したが、判決理由に書かれている歴史認識のすべてに反論が許されていないわけではない」と主張し、検証の必要性を指摘。 新組織は稲田氏のもとに設置され、早ければ今国会中にも議論を始める(以下省略)
http://www.sankei.com/politics/news/150616/plt1506160006-n1.html

次に、7月28日付けZAKZAK「自民特命委、河野洋平氏と朝日新聞を“断罪” 慰安婦問題で提言最終案を策定」のポイントを紹介しよう。
・慰安婦問題をめぐる間違った認識が世界に広まっている問題で、河野洋平元官房長官と、朝日新聞が厳しく“断罪”された
・自民党の「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」(委員長・中曽根弘文元外相)が策定した、同問題をめぐる提言の最終案に記されていたのだ。最終案の内容は、産経新聞が28日朝刊で報じた
・河野氏は1993年、「河野談話」を発表した後、政府の共通認識を踏み外して「(強制連行の)事実があった」と発言した。朝日新聞は、吉田清治氏の虚偽証言に基づく一連の大誤報を30年以上も放置した
・提言は、河野氏と朝日について「事実に反する認識を韓国をはじめ国際社会に広めた大きな原因になった」とし、「重大な問題だ」と非難した
・韓国や米国で進む慰安婦像や碑の設置については「著しく日本の名誉を毀損し、国益を損なうものとして看過できない」と指摘した
・米国の公立高校で使われる教科書に「日本軍は14~20歳の約20万人の女性を慰安所で働かせるために強制的に募集、徴用した」などの記述があることについては「教科書などで虚偽を教えて、いたずらに日本の名誉を毀損することは許されることではない」と批判した
・自民党は28日の党総務会で提言を正式決定し、安倍晋三首相に提出。政府に日本の立場、取り組みなどの発信を強化するよう求めるという
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150728/plt1507281204003-n1.htm

第三に、8月14日付け産経新聞は、上記に反論する河野元衆議院議長発言を取上げた。(1)「安倍首相はおわびを言うべきだ」、(2)「70年節目に、国立追悼施設をつくれ」、(3)「慰安婦の強制連行はあった」、(4)完「和解できないのは、日本の謝り方が違うから」のうち、(4)のポイントを紹介しよう(--は記者の質問)。
・--村山富市元首相らとの記者会見での質問で、「なぜ現役にカムバックしないのか」というのがあったが
・河野氏「体力の問題もあるし、頭の回転も随分鈍くなった。今の若い政治家は、いろんなテクニカルな知識を持っている。あの知識を政治家としてちゃんとつくりあげる必要がある。それをやるのは、本当は本当は派閥だ。その派閥に政治家を教育する機能がなくなった。党としてそういう(若手を育成するような)ものを管理する能力がなくなった
・最近驚いたのは、(稲田朋美政調会長が設置方針を示している)東京裁判を検証する会議をやるとことだ。これは明らかに修正主義といわれる。個人が個人的趣味でやるのはいいが、党の機関としてそういうものをやるとなれば、自民党という政権政党は修正主義のカラーを、種子を、種を持っていると思われても仕方がない。党として言っていいことと悪いこと(があり)、党の責任ある立場の人が言うのは非常にまずい
・こんなことはどこかの段階で、それは個人的にやりなさい、党としてやるべきではないと注意する人がなければおかしい
・それから、派閥の中で若い人が、随分と活発な議論をなさっているが、政治家としてそういう議論をすることの善しあしをもう少し考えなければダメだ、ということをもう少しいう必要がある
・何かをばーっと言うが、その言葉の歴史的な意味、意義がある。そういうことも分かって言う必要があると注意するとか。憲法の大きな3つの柱、みんな反対だなんていうことを軽々しく言うのは、党として恥ずかしいことではないか。党として恥ずかしいということを言わないことがもっと恥ずかしい」
・--慰安婦問題については
・河野氏「慰安婦について、事実が紛れもなくあったということがはっきりした以上はきっちり謝るべきだ。ほか(の国)でもあるということを言うのは、本当に恥ずかしいことだ。否定することはもっと恥ずかしいことだ。  いつまで謝るかというのは、本当にこちらの気持ちが向こうに伝わっていないからだ。謝り方が違う。国の名誉を傷つけるとなったら、謝ったことにならないじゃないか」
・--朝日新聞の吉田証言取り消しについては
・河野氏「まったく間違いだから、相手にしちゃいけない」
・--視聴者から「談話でおわびをしても問題解決となっていないし、以降ますます謝罪や補償の要求が強くなった。慰安婦の件では、日本人の多くの心を傷つけ、大きな禍根を残したと考える。日本はこの先、孫の代まで謝罪をするのか」というメールがきている。いかがか
・河野氏「私はね、慰安婦についてもう一度言うけれども、事実が紛れもなくあったということがはっきりした以上は、やはりきちんと謝るべきで、そんなことはなかったみたいなことを言ってみたり、ほかでもあるんだからみたいなことを言うのは、本当に恥ずかしいことだと思う
・慰安婦問題それ自体はとても恥ずかしいことだけど、今のように、否定したような言い分を続けることももっと恥ずかしいことだ。もっと、事実は事実として認めて、きちんと謝罪をして、そしてもう次に進むべきだと思う。いつまで謝るのかというのは、本当にこちらの気持ちが向こうに伝わっていないからだ」
・ー-伝わっていないのか
・河野氏「伝わっていない」
・--謝って、許しがあって、和解があるとよく言われるが、謝っても向こうが許さなければ和解に進めないだろうということはないか
・河野氏「それは、謝り方が違う」
・--日本側にまだ改善の余地があるということか
・河野氏「謝ったら国の名誉を傷つけるというような気分を持ちながら、謝ったんだったら、謝ったことにならないじゃないか」
・--東京都の人から「今の自民党の空気は一言で言えば、縮み上がっているようだ」という声も寄せられている
・河野氏「私も大変残念に思う。もっと自由闊達な議論がいろいろあって、自民党は広い国民の支持を得ていたはずだ。これでは自民党の基盤はどんどん、どんどん少なくなるばっかりだ。もっとチャレンジしてほしい」
・--兵庫県60代男性から「朝日新聞の吉田証言取り消しに対し、素直な気持ちで今どのように感じているか」と
・河野氏「これはまったく間違いだから、あれはもう相手にしちゃいけないと思う」
・--新聞報道が外交に影響するのかどうかという言い方も失礼だが、少なくとも向こう側には影響していたような印象があるが
・河野氏「もう両方に影響していたと思う。それは国内的にも相当影響があったと思う」
・--そこはやっぱり政治家としては  河野氏「それは、朝日の吉田証言は一番典型的な例だが、その例はほかにもいくつもある」
http://www.sankei.com/politics/news/150814/plt1508140012-n1.html

第四に、元外交官の天木直人氏が、8月13日付け同氏のブログで「見逃される稲田朋美の暴言、暴挙」のポントを紹介しよう。
・稲田朋美政調会長が、東京裁判やGHQの占領政策を検証するための内閣機関を発足させると言っているらしい。しかも、安倍談話の発表直後に発足させるという
・この暴言は、自民党の若手議員の暴言とはわけが違う。安倍自民党政権の政調会長の暴言である。安倍右翼政権の最有力側近の言葉である
・検証という言葉は聞こえがいいが、稲田議員のこれまでの発言から見れば、これは明らかに東京裁判や占領政策を否定する言葉である
・安倍首相の歴史認識がここまで世界中で問題となっているときに、この暴言挙はなんだ。いや暴言にとどまらず、これは暴挙だ
・なにしろ安倍内閣の中に検証機関を発足させて、東京裁判や占領政策を見直すといっているのだから。よくもこのような暴言、暴挙が許されているものだ
・野党は何をやっているのか。三流議員や補佐官のバカ発言にあれほど騒いで更迭要求をしたというのに、稲田朋美政調会長のこの暴言、暴挙には沈黙したままだ
・いまこそ稲田朋美政調会長の責任を追及して更迭に追い込むべきではないのか
・メディアは稲田自民党政調会長のこの暴言、暴挙を、いまこそこそ書き立てるべきではないのか。こんな暴言、暴挙が見過ごされるようでは、今の政治やメディアは完全に終わっているということである
http://new-party-9.net/archives/2480

第五に、10月25日付け朝日新聞「自民の東京裁判検証新組織 稲田氏「日露戦争以降も」」のポイントを紹介しよう。
・稲田朋美政調会長は24日、京都府舞鶴市で講演し、東京裁判(極東国際軍事裁判)の判決内容やGHQ(連合国軍総司令部)の占領政策などを検証する党の新組織について「満州事変のみならず、もっとさかのぼって日露戦争以降も含めて検証したい。決して東京裁判を否定することではない」と語った
・この新組織は、稲田氏が6月に設置を表明したが、党内から検証結果次第では国際社会に「東京裁判の否定」と受け取られかねないとの懸念から、慎重な対応を求める声が出ていた
・こうした指摘を受け、検証する対象を東京裁判やGHQだけでなく、日露戦争にまで広げたとみられる。稲田氏は24日の講演で「戦後70年、自民党立党60年の機会に東京裁判に書かれている歴史的事実を含め、きちんと歴史を検証し、総括をやっていきたい」とも語った

慰安婦問題をめぐる河野批判では、三番目に取上げた河野氏本人の言い分に分がありそうに思える。
稲田朋美政調会長による自民党内での歴史検証問題では、先の国会中に議論を始めるとしていたが、異論も出て、大いに遅れ、第五の記事にあるように、日露戦争以降を対象にすることで、批判をかわそうとしているようだ。しかし、東京裁判やGHQは依然として対象にしているようで、これでは天木氏が指摘するように暴挙という他ない。
戦犯だった祖父の岸信介氏の名誉の完全回復を期待する安部総理が、稲田朋美政調会長の動きを黙認しているのはともかく、かつてはハト派だった谷垣幹事長まで黙認しているとは情けない限りだ。
東京裁判やGHQを検証することで、アメリカまで敵に回そうとする意気込みは、ドンキホーテ的試みとさえいえよう。その問題点を指摘しないメディアは一体、何をやっているのだろう。やはり、「今の政治やメディアは完全に終わっている」のであろうか。
タグ:朝日新聞 侵略戦争 慰安婦問題 東京裁判 産経新聞 河野談話 天木直人 ZAKZAK 正しい歴史認識 修正主義 WGIP 自民党の歴史検証問題 自民、「占領政策」を独自検証 新組織立ち上げへ 連合国軍総司令部(GHQ)による占領政策 現行憲法の成立過程 検証する新組織の設置を検討 改憲議論に反映 戦勝国側の歴史観を浸透させた ウオー・ギルト・インフォメーション・プログラム 戦後の歴史教育 今国会中にも議論を始める 自民特命委、河野洋平氏と朝日新聞を“断罪” 慰安婦問題で提言最終案を策定 河野洋平元官房長官 厳しく“断罪” 日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会 河野元衆議院議長発言 。(1)「安倍首相はおわびを言うべきだ」 (2)「70年節目に、国立追悼施設をつくれ」 (3)「慰安婦の強制連行はあった」 (4)完「和解できないのは、日本の謝り方が違うから」 政権政党は修正主義のカラー 慰安婦について、事実が紛れもなくあったということがはっきりした以上はきっちり謝るべきだ いつまで謝るかというのは、本当にこちらの気持ちが向こうに伝わっていないからだ ほかでもあるんだからみたいなことを言うのは、本当に恥ずかしいこと 事実は事実として認めて、きちんと謝罪 見逃される稲田朋美の暴言、暴挙 政調会長の暴言 野党は何をやっているのか 今の政治やメディアは完全に終わっている 自民の東京裁判検証新組織 稲田氏「日露戦争以降も」 もっとさかのぼって日露戦争以降も含めて検証
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