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共謀罪(その1)(テロ対策と五輪が“口実”だが・・・、若狭勝氏も専門家としてこのままでは政府の考えに断固反対) [国内政治]

今日は、安部政権が成立の狙っている 共謀罪(その1)(テロ対策と五輪が“口実”だが・・・、若狭勝氏も専門家としてこのままでは政府の考えに断固反対) を取上げよう。

先ずは、1月7日付け日刊ゲンダイ「テロ対策と五輪が“口実” 安倍政権が企む「共謀罪」の恐怖」を紹介しよう。
・またこの“手口”だ。安倍政権が20日に召集する通常国会での成立に並々ならぬ意欲を見せている「共謀罪」(組織犯罪処罰法改正案)。過去3回も廃案に追い込まれた悪法だが、今回は「テロ対策」と「東京五輪」を“口実”に突破を図るつもりだ。「共謀」を「計画」としたり、名称を「テロ等組織犯罪準備罪」に変えたりしているが、「集団的自衛権の行使容認」を「安保法」と言い換えて強行採決した時と同じ。おそらくロクに審議もせず「数の力」で押し切るつもりだ。
・「政府が検討しているのは従前の『共謀罪』とは別物だ」 菅官房長官は6日の会見でこう説明していたが、大ウソだ。元朝日新聞記者で情報法制に詳しい中川亮弁護士はこう言う。 「対象をテロに限定した明示はどこにもありません。従前の共謀罪の対象とされた600以上の犯罪は今回の法案でも同じ。悪名高き戦前の治安維持法よりタチが悪い。『準備行為が必要』とされていますが、行為そのものではなく、考えたり、思ったりという『内心』が罰せられる、という本質は変わっていません」
・犯罪の“意思”を立証するには、メールや電話を盗聴するか、密告しか方法がない。安倍政権は昨年5月、盗聴法の拡大や密告を奨励する「司法取引制度」を含む改正刑訴法を成立させた。これに今回の「共謀罪」が加われば、捜査当局は何でもやりたい放題だ。
▽第2の「菅生事件」が起きるのは確実
・「当局が目をつけた団体にスパイや警察官を潜り込ませるのが、情報収集の確実な方法です。たとえバレたとしても『テロ対策』と言い逃れするでしょう。そういう恐るべき超監視社会が訪れる可能性があるのです」(中川亮弁護士)
・1952年に大分・菅生村で起きた「菅生事件」は、捜査当局が共産党内部に警察官をスパイとして送り込んだだけでなく、自作自演の駐在所爆破事件を起こし、共産党員らを犯人にでっち上げた。「共謀罪」が成立すれば、第2、第3の「菅生事件」が起きる可能性があるのだ。
・監視社会を拒否する会」の共同代表を務める田島泰彦上智大教授(メディア法)はこう言う。 「(安倍政権は)テロ対策と東京五輪という2つのキーワードを使って、表立って反対できないようにしてきました。だが、テロというなら、テロを生み出している貧富の格差や不平等など根本的な努力をすべきです。東京五輪だって、福島の原発問題にふたをして持ってきた大会です。それを口実に、共謀罪を新設するのは、欺瞞の上塗りです」
・この法案は安保法やカジノ法とは比べ物にならないぐらいタチが悪い。今度こそ、強行採決なんて暴政を許したらダメだ。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/197170

次に、東京地検特捜部検事出身で自民党議員の若狭勝氏が1月7日付け若狭勝オフィシャルブログに掲載した「専門家としてこのままでは政府の考えに断固反対」を紹介しよう。
・以下、私の「刑事法の専門家、捜査の専門家、テロ対策の専門家、及び衆議院議員」という4つの立場に基づき、多数の国民の命をどうしても守りたいがために、声を大にして訴えます。
・周知のように、世界各地でテロが頻発しています。 そして、3年半後に2020東京大会を控え、日本でも大会前ないし大会中の『大規模テロ』が悲しいことに想定されます。 ここにきて、報道によれば、政府が「テロ等準備罪」を新設すべく、それに関わる法律案(組織犯罪処罰法改正案)を間もなく開催される通常国会に提出すべく用意しているようです。
・しかし、名称にいくら「テロ」の言葉を盛り込んでも、専門家の私から見て、この法案では、国民の多くの命をテロから守るためには効果が乏しいです。 いわば、効果としては、「ない」よりはマシという程度です(官僚で私のこの主張に反論できる人がいたら直接私に言ってきてください)。
・その上、いかにもテロ防止に資するような名称を付け、これでテロ対策の法律としてまずはひと安心という誤った意識を国民と政治家に抱かせる(ミスリーディングする)こと自体極めて危険です。 これらの事態は、国民の命を守り抜くという政治信念を強く抱く私には到底容認できません。
・政府がこの法律改正案(いわゆる共謀罪)を国会で通過せたいと考えているのは、16年前に署名した「国際組織犯罪防止条約」を締結するためには、この法改正が必要条件だからという理由です。 しかし、この条約のターゲットは、そもそも、不正な『金銭的利益』等に絡む国際組織犯罪の防止です。ですから、それをテロに絡ませるというのは、法律の作り方としては姑息です。
・今、本当に必要な優先課題としては、2020東京大会大前ないし大会中の大規模テロの阻止に向けて、これまで我が国に一切なかった(一部テロ資金の封じ込めに係る法律を除き)『テロ未然防止法律』の整備です。 その法律は、時限立法の方が国会を通過しやすいというのであれば、少なくとも2020東京大会の時までの効力という時限立法でも良いと思っております。今はそれくらいの緊急事態なのです。
・ですから、政府は、テロに特化した『テロ未然防止法律』の制定に向けて早急に取り掛かるべきです。にもかかわらず、国民をミスリーディングする恐れのある形でいわゆる共謀罪だけを通過させるようでは、テロ対策に係る政府の責任の放棄です。 ことは、国民の大多数の命を守る気概が政府にあるかどうかの問題です。残された時間は最早少なく既に砂時計状態です。
・仮に、今、テロに特化した「テロ未然防止法律」を制定するという方針に舵を切らず、将来、大規模テロによって多くの国民の命が奪われた場合、政府の責任には計り知れないものがある。 そればかりか、そうしたテロ対策の法整備も全くないまま2020東京大会を開催し、その間に大規模テロが発生して要人を含め多くの外国の方々の命が奪われた場合、能天気な日本政府に対し世界的な批判が集まり、我が国の国際的信用も失いかねないのです。
http://ameblo.jp/wakasama-saru/entry-12235971281.html

日刊ゲンダイが指摘する 『「対象をテロに限定した明示はどこにもありません。従前の共謀罪の対象とされた600以上の犯罪は今回の法案でも同じ。悪名高き戦前の治安維持法よりタチが悪い。『準備行為が必要』とされていますが、行為そのものではなく、考えたり、思ったりという『内心』が罰せられる、という本質は変わっていません」』、『盗聴法の拡大や密告を奨励する「司法取引制度」を含む改正刑訴法を成立させた。これに今回の「共謀罪」が加われば、捜査当局は何でもやりたい放題だ』、というのは由々しい問題だ。
さらに、捜査のプロである若狭勝氏までもが、『名称にいくら「テロ」の言葉を盛り込んでも、専門家の私から見て、この法案では、国民の多くの命をテロから守るためには効果が乏しいです』、『これでテロ対策の法律としてまずはひと安心という誤った意識を国民と政治家に抱かせる(ミスリーディングする)こと自体極めて危険です』、と手厳しく批判している(採決の時には賛成するのだろうが・・・)。もともとの「国際組織犯罪防止条約」批准に必要な国内法性整備に的を絞ってやるべきところに、「悪乗り」して、広範な共謀行為にまで網にかけようというのは、余りに姑息だ。また、若狭勝氏が主張する 『テロに特化した『テロ未然防止法律』の制定に向けて早急に取り掛かるべきです』、というのもその通りだろう。
それにしても、マスコミがこの問題を避けているのも、いつものことながら、情けない限りだ。
タグ:テロに特化した『テロ未然防止法律』の制定に向けて早急に取り掛かるべきです テロ未然防止法律』の整備 この条約のターゲットは、そもそも、不正な『金銭的利益』等に絡む国際組織犯罪の防止 国際組織犯罪防止条約 これでテロ対策の法律としてまずはひと安心という誤った意識を国民と政治家に抱かせる(ミスリーディングする)こと自体極めて危険です 効果としては、「ない」よりはマシという程度です 名称にいくら「テロ」の言葉を盛り込んでも、専門家の私から見て、この法案では、国民の多くの命をテロから守るためには効果が乏しいです 刑事法の専門家、捜査の専門家、テロ対策の専門家、及び衆議院議員 専門家としてこのままでは政府の考えに断固反対 オフィシャルブログ 若狭勝 安倍政権は昨年5月、盗聴法の拡大や密告を奨励する「司法取引制度」を含む改正刑訴法を成立させた。これに今回の「共謀罪」が加われば、捜査当局は何でもやりたい放題だ 。『準備行為が必要』とされていますが、行為そのものではなく、考えたり、思ったりという『内心』が罰せられる、という本質は変わっていません 対象をテロに限定した明示はどこにもありません。従前の共謀罪の対象とされた600以上の犯罪は今回の法案でも同じ。悪名高き戦前の治安維持法よりタチが悪い ロクに審議もせず 「数の力」で押し切るつもりだ 今回は「テロ対策」と「東京五輪」を“口実”に突破を図るつもりだ 過去3回も廃案に追い込まれた悪法 組織犯罪処罰法改正案 通常国会での成立 テロ対策と五輪が“口実” 安倍政権が企む「共謀罪」の恐怖 日刊ゲンダイ (その1)(テロ対策と五輪が“口実”だが・・・、若狭勝氏も専門家としてこのままでは政府の考えに断固反対) 共謀罪
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