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日本の政治情勢(その29)(官邸の暗躍と官僚の忖度…諸悪の起点は2015年になぜ集中、また偽装発覚…安倍首相が施政方針演説で巧みな“錯覚工作”、二階氏「安倍4選ありうる」発言にざわめく自民 言いたい放題の二階氏に「幹事長交代論」浮上、統一地方選 地方衰退が安倍1強を補強する現状の打開策は?) [国内政治]

日本の政治情勢については、2月13日に取上げた。今日は、(その29)(官邸の暗躍と官僚の忖度…諸悪の起点は2015年になぜ集中、また偽装発覚…安倍首相が施政方針演説で巧みな“錯覚工作”、二階氏「安倍4選ありうる」発言にざわめく自民 言いたい放題の二階氏に「幹事長交代論」浮上、統一地方選 地方衰退が安倍1強を補強する現状の打開策は?)である。

先ずは、2月25日付け日刊ゲンダイ「官邸の暗躍内と官僚の忖度…諸悪の起点は2015年になぜ集中」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/248169
・『毎月勤労統計の“アベノミクス偽装”は、国会に招致された関係者の発言で事実が明らかになればなるほど、安倍首相や首相秘書官らによって政策が歪められていった「森友・加計疑惑」と同じ構図に驚く。 安倍官邸の暗躍と、それを受けた官僚の忖度――。別表で分かる通り、いずれも「2015年」に集中している。この年、国会は安保法制の審議一色。集団的自衛権の行使容認を含む法改悪を巡って大混乱だった。その裏で、うごめいていたということだが、なぜ15年なのか。 「14年12月の総選挙で自公が大勝し、15年はまさに長期政権の空気が出てきた頃。官僚が官邸への忠誠心を強めたのもこの頃です。12年の第2次安倍政権誕生直後に霞が関の役人が、『経産省内閣でしょ。長続きしないよ。経産省は2年で飽きる人たちだから』などと揶揄していたことを覚えています。しかし、13年に安倍首相の意向で内閣法制局長官が外務省OBになったり、14年には内閣人事局が発足。政権が官僚人事を掌握したのです」(野党関係者) そうした役人心理が15年の“忖度ラッシュ”となったのか』、安保法制を通すために、集団的自衛権は違憲との長年の内閣法制局の解釈を、外務省OBを長官にすることで強引に合憲に変えさせたのは記憶に新しいところだ。さらに、内閣人事局発足で、政権が官僚人事を掌握、となれば、「15年には霞が関全体が一気に政権になびいた」のも頷ける。
・『元経産官僚の古賀茂明氏がこう言う。「内閣法制局長官は官僚の中でも最も公正中立を重視される役職で、官僚にとっては大臣と同等ぐらいの別格の存在なのです。通常は長い時間をかけて内部昇格させるのに、外務省から、それも自分の言うことを聞く人物を就けた。役人にとっては目が点の人事でした。6、7年にわたって1年交代の政権が続いていたので、安倍首相が14年総選挙で勝利した時、確かに役人は久々の本格政権を意識したと思います。こうして『安倍政権は怖い』となって、15年には霞が関全体が一気に政権になびいたのでしょう」。 安保法制が一種の“目くらまし”になった可能性もある。ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。 「大きな対立構図がある時は世間もマスコミも野党もそれに集中する。その裏で重要政策を通していくのは政権の常套手段です」 長期政権が生む腐敗そのものだ』、民主党も政権にあった時に、「政治主導」を標榜したが、やり方が稚拙過ぎて、霞が関のサボタージュを招いたが、安部政権の官僚掌握はどう考えても行き過ぎだ。

次に、3月17日付け日刊ゲンダイ「また偽装発覚…安倍首相が施政方針演説で巧みな“錯覚工作”」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/249793
・『施政方針演説のトリックが発覚――。15日の衆院文部科学委員会で川内博史議員(立憲民主)が問題にしたのは、今年1月28日に行われた安倍首相の施政方針演説の次のくだりだ。 「児童扶養手当の増額、給付型奨学金の創設を進める中で、ひとり親家庭の大学進学率は24%から42%に上昇し、悪化を続けてきた子どもの相対的貧困率も、初めて減少に転じ、大幅に改善しました」 誰もが、安倍政権の政策が奏功していると思ってしまうが、デタラメだ。 ひとり親家庭の大学進学率42%の調査は、16年11月に行われた。一方、児童扶養手当の増額は16年12月、給付型奨学金は17年4月からそれぞれ実施されている。つまり、両政策とも、進学率の向上に貢献しようがないのである。 川内議員に突っ込まれた厚労省子ども家庭局の藤原朋子児童虐待防止等総合対策室長は、「一連の施策の例示を述べたもの」とかわそうとしたが、最後は「直接の因果関係はない」と認めざるを得なかった。 「進める中で」という微妙な表現でつないでいるところを見ると、国民の錯覚を誘う“確信犯”であることは間違いない。 施政方針演説は事前に閣議決定されている。国語を担当する大臣として、「訂正」を求められた柴山昌彦文科相は「閣議決定されるような文章は誤解がないように極力正確な表現を用いるべきだ」と一般論を答弁。川内議員は「誤解がメチャメチャある表現だ」とあきれ顔だった。 施政方針演説は国のトップが年初に語る重たいものだ。安倍政権下で、公文書や統計から、施政方針演説に至るまで「大事なもの」が全部ボロボロにされている』、「川内議員は「誤解がメチャメチャある表現だ」とあきれ顔だった」、あきれ顔でいるより、可能であれば、さらに突っ込んで追及するべきだろう。

第三に、政治ジャーナリストの泉 宏氏が3月23日付け東洋経済オンラインに寄稿した「二階氏「安倍4選ありうる」発言にざわめく自民 言いたい放題の二階氏に「幹事長交代論」浮上」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/272624
・『平年より早い桜の開花が列島をにぎわす中、安倍晋三首相の自民党総裁4選論に永田町がざわめいている。 首相は昨年9月に総裁3選を果たしたばかりだけに、党内から「いくら何でも早すぎる(自民幹部)との声が相次ぐ。最新の世論調査では4選反対が過半数だけに、首相も「正真正銘、3期で最後」と火消しに追われている。しかし、「解散発言と同じで、額面どおりには受け取れない」(閣僚経験者)。参院選後に想定される党・内閣人事や、「ポスト安倍」レースの混迷も絡んで、自民党内の思惑も錯綜しているのが実態だ』、こんなに早くに4選論をぶち上げた狙いは何なのだろう。
・『ポスト安倍3氏は相次ぎ批判  自民党内の首相支持勢力の間でくすぶっていた安倍4選論を一気に浮上させたのは党ナンバー2の二階俊博幹事長。3月12日の記者会見で首相の総裁4選について「今の活躍からすれば十分ありうる」と明言。長期政権の弊害についても「余人をもって代え難いときには何ら問題はない」と力説した。 4選論については2月の党大会後に二階氏自身がそれとなく触れたほか、首相側近の加藤勝信総務会長も4選に言及していただけに、すぐさま党内に大きな波紋を広げた。 ポスト安倍の有力候補として「反安倍」の姿勢を強める石破茂元幹事長は、インターネット番組で「有権者が『そうだそうだ』と言うかは選挙をやってみないとわからない」と困惑を隠さず、同氏周辺は「まともに取り合ったら日本の政治がダメになる」と反発した。 岸田文雄政調会長も「明らかなのは、党則は3期までということだ」と不快感をあらわにし、野田聖子衆院予算委員長は「(二階氏の発言は)この時期には適当ではない。国民を置き去りにして首相を勝手に決めるようなイメージもある」と批判した。 また、昨年の総裁選で石破氏支持に回った吉田博美参院幹事長(竹下派)は「まだ(3選が)決まったばかりだ」と二階氏発言のタイミングに疑問を呈した。さらに野党側でも共産党の小池晃書記局長が「(首相の4選は)悪夢だ。よほど自民党には人材がいないのか」とあきれてみせた。 報道各社は世論調査で安倍4選の是非を質問項目に加えた。朝日新聞では賛成27%、反対56%、産経新聞・FNN合同調査で賛成31.1%、反対59.3%と、「過半数が4選反対」という結果となった。ただ、朝日調査の支持政党別内訳では、自民支持層は賛成46%、反対39%で、無党派層の賛成17%、反対62%と支持層によって賛否が大きく分かれた。 こうした騒動を踏まえ、当事者である安倍首相は20日、都内のホテルで開かれた日本商工会議所の会合で「連続3期9年までというのが党の明確なルールだ。正真正銘、(現在の)3期目が最後の任期となる」と4選を明確に否定してみせた。安倍首相同様、異例の3期目に臨む三村明夫日商会頭の例を挙げ、「三村会頭は『マックス(最大)であと1期』とおっしゃったとうかがった。私もまったく同じ心境だ」と困惑気味の笑顔で語った。 ただ、二階氏の4選発言以降、安倍首相の反応が微妙に揺れているのも事実だ。13日の参院予算委では、企業の高齢者雇用に関連して「私も今年65歳になるが、まだ働きたい(という)意欲は満々だ」と、4選に前向きとも受け取れる発言をして委員会室をざわめかせた。 翌14日の同委では「自民党の規約で(総裁連続)4選は禁じられている。ルールに従うのは当然だ。3選を果たしたばかりで、最後の任期に結果を出すことに全力で集中したい」と軌道修正した。 首相サイドは「参院選を控えて、有権者の反安倍ムードを拡大させかねないとの懸念から、完全否定せざるをえなかった」(細田派幹部)と指摘すると同時に、「最近の二階氏の言動からみて、今回の『4選ありうる』発言は、首相にとっても迷惑なはず」(同)と顔をしかめた』、世論調査では、「過半数が4選反対」というなかでは、安倍首相としても一応、否定してみせざるを得なかったのだろう。
・『「ポスト安倍」レースは混戦模様  二階氏は2016年夏の幹事長就任直後から、連続2期までだった総裁任期を連続3期までに延ばす党則改正を主導し、昨年9月の首相の総裁3選を実現させた。権謀術数を駆使する二階氏の言動は党内でさまざまな軋轢も生んでおり、今回の4選発言も「参院選後の人事での幹事長続投を狙ったもので、『首相が続ける限り、自分も続ける』との強いメッセージ」(自民幹部)とみる向きが多い。 ここにきて二階氏は、小池百合子東京都知事の「再選支援」発言で自民党都連の反発を買い、旧民主党の細野豪志元環境相の二階派入りなど非自民議員の取り込みでは、選挙区の公認問題での派閥対立の原因をつくっている。 このため党内からは「これ以上やりたい放題を許すべきではない」(閣僚経験者)との声が噴出し、参院選後の幹事長交代論も浮上している。人事権者の首相も「対応に苦慮している」(側近)とされるが、当の二階氏は「素知らぬふり」(二階派幹部)で言いたい放題が収まる気配はない。 そもそも、首相の総裁3期目の任期が2年半も残っている段階で4選論が取り沙汰されるのは「ポスト安倍での人材不足が原因」(自民長老)との指摘も少なくない。 次期総裁選には、それぞれ派閥を率いる石破、岸田両氏のほか、野田聖子氏(無派閥)と河野太郎外相(麻生派)も出馬への意欲を示す。さらに、加藤総務会長(竹下派)も「つねに高みを目指す」と語り、国民的人気を誇る小泉進次郎厚生労働部会長は「2020年の東京五輪後は若い世代が日本を引っ張るべきだ」と世代交代の必要性を繰り返す。 その一方、二階氏は「菅でもいいじゃないか」と菅義偉官房長官後継説を口にするなど、ポスト安倍レースは乱戦模様だ。 メディアはポスト安倍について、「岸(岸田)破(石破)聖(野田)太郎(河野)」「岸破義(菅)信(加藤)」と書き立てるが、「本命不在で誰もが決め手に欠ける」(自民長老)のが実態。 昨秋の総裁選の党員投票で安倍首相に肉薄した石破氏は「議員レベルでの石破嫌いを払拭できていない」(自民幹部)とされ、安倍首相の「意中の後継者」(細田派幹部)とされる岸田氏も「一向に党員・党友の支持が広がらない」(自民幹部)』、二階発言は、「参院選後の人事での幹事長続投を狙ったもの」というのはあり得るようだ。
・『「安倍4選」実現には高いハードル  野田氏は依然として20人の推薦議員の確保が危ぶまれる状況で、河野氏も日ロ交渉をめぐる「次の質問どうぞ」発言などで党内のひんしゅくを買っている。 加藤氏は竹下派所属なのに「本籍安倍派」と揶揄され、食道がんを公表して療養中の竹下派会長・竹下亘前総務会長の体調次第では「跡目争いに巻き込まれ、総裁選出馬どころではなくなる」(派幹部)。 小泉氏は父親の純一郎元首相が「まだまだ経験不足」と明言するなど、「天才子役からの脱皮にはなお時間がかかる」(自民長老)とみられている。 まさに「群雄割拠どころか、帯に短したすきに長し」(自民幹部)という実態で、前述の産経・FNN調査でも「首相にふさわしいと思う国会議員で、安倍首相の実績を超えることができると思う議員がいるか」との質問の答えは「いる」21・3%、「いない」68・4%となっている。だからこそ、安倍4選論が台頭するわけで、二階氏の発言について「自らの続投メッセージだけでなく、党内世論の先取り」(閣僚経験者)との見方も広がる。 そうした中、首相サイドからは「今後の外交戦略からも総裁任期の延長が必要」(飯島勲内閣官房参与)との声が上がっている。「日本の進路に直結する日米、日ロ外交をみても、トランプ大統領が再選すれば2期目の任期は2025年1月まで。プーチン大統領の任期も2024年5月までで、首相の任期が2021年9月で切れれば、安倍外交で築いた両大統領との信頼関係はその時点で振り出しに戻ってしまう」(同)のが理由だ。 もちろん、安倍4選には党則改正が必要で、「3選実現のための昨年の改正よりハードルはかなり高い」(自民事務局)のは事実。ただ、首相の「正真正銘」発言も、衆院解散をめぐる「片隅にもない」発言と同様に「首相の真意は別のところにある」(石破派幹部)との受け止めは少なくない。昨秋の総裁3選後も安倍1強を維持している首相にとって、「4選論は安倍外交とともにレームダック化を防ぐ最大の武器」(自民幹部)とみられている』、「4選論は安倍外交とともにレームダック化を防ぐ最大の武器」とはその通りなのだろう。ただ、消費税増税問題の他、安倍外交も日米交渉、北方領土問題など難しい問題を抱えており、まだまだ多くの紆余曲折が予想されるようだ。

第四に、慶応義塾大学経済学部教授の金子勝氏が3月27日付け日刊ゲンダイに寄稿した「統一地方選 地方衰退が安倍1強を補強する現状の打開策は?」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250498
・『19回目の統一地方選が始まった。だが、41道府県議選(総定数2277)では29.0%が無投票当選する見込みだ。前回2015年は21.9%で、過去最高を更新する。これは安倍1強の結果であるとともに、原因でもある。 地方では、職のない若い世代を中心に大都市に流出し、年金生活者ばかりが残り、新陳代謝が失われている。そのため、地方再生で取り組むべき課題自体が消えてしまう。地縁血縁で利益をむさぼってきた旧態依然とした自民党議員や取り巻きが生き残り、安倍政権を支える。そして地域経済は自壊していく。 道府県知事選も同じだ。安倍1強ゆえに与野党対立型選挙が生まれにくいと解説されているが、逆だ。地方の活力が失われて安倍1強が補強され、さらに衰退が加速する悪循環に陥っている』、最後の金子氏の見方は同意できる。
・『むしろ対立する元気がある地域こそ再生の可能性を秘めている。唯一、与野党対決型となった北海道、あるいは福井、島根、徳島、福岡の4知事選を巡る自民党の内部分裂は、安倍政権の政策が地方の声を反映していないことへの不満の表れだ。 実際、地方経済はTPPで打撃を受け、産業政策に乏しく、原発依存でエネルギー転換が遅れ、アベノミクスによる金融バブルの恩恵は及ばず、衰弱している。 そう考えると、実は、いま地方が学ぶべきは沖縄だ。沖縄は辺野古新基地建設に激しく抵抗している。だが、その裏側にこそ本質がある。沖縄は、翁長県政時代にアジアの経済発展を取り込む「アジア経済戦略構想」を策定し、県庁に「アジア経済戦略課」を新設。駐在員を各地に派遣した結果、台湾、韓国、中国、香港などから外国人観光客が急速に増え、昨年は290万人を超えた。 県経済は着実に伸びている。20年には那覇空港の24時間使用が可能になり、物流の拠点化も実現する。沖縄は、経済的自立のためにアジア交流の拠点をめざしているのだ。 沖縄県民の「辺野古NO」の広がりは、人権無視への怒りだけではない。オスプレイが墜落し、軍用機が低空飛行を繰り返す状況では、観光や交易を通じた沖縄の発展は閉ざされてしまう。上から目線で、沖縄に同情するのではなく、むしろ沖縄から学ぶべき時がきているのだ』、「沖縄は、経済的自立のためにアジア交流の拠点をめざしている」というのは、頼もしい限りだ。こうした取り組みが実を結ぶことを大いに期待したい。
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