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中国での日本人拘束問題 スパイ(?)(その3)(犠牲になるのは民間人…政府の“お忍び”スパイ派遣の事情、「中国最強商社」伊藤忠を襲った身柄拘束、伊藤忠社員はなぜ中国で拘束されたのか、中国 北大教授「拘束」の狙いとは? 識者「米中の情報戦に…日本が圧力受けた可能性」) [外交]

中国での日本人拘束問題 スパイ(?)については、2016年8月9日に取上げたままだった。久しぶりの今日は、(その3)(犠牲になるのは民間人…政府の“お忍び”スパイ派遣の事情、「中国最強商社」伊藤忠を襲った身柄拘束、伊藤忠社員はなぜ中国で拘束されたのか、中国 北大教授「拘束」の狙いとは? 識者「米中の情報戦に…日本が圧力受けた可能性」)である。

先ずは、昨年7月13日付け日刊ゲンダイ「犠牲になるのは民間人…政府の“お忍び”スパイ派遣の事情」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/233188
・『中国でスパイ容疑で拘束されていた愛知県の男性(54)が、懲役12年の実刑判決を受けた。2015年以降、中国各地でスパイ行為などを疑われた日本人が相次いで拘束され、8人が起訴されている。判決が出たのは初めてだ。 菅官房長官は10日の定例会見で、日本政府が中国にスパイを送り込んだ事実は「一切ない」と日本政府の関与を否定したが、怪しいものだ。 ある政府関係者は、『公安調査庁が男性らに写真撮影や情報収集を依頼した』と言っています。中国当局は、日本からのスパイ目的での訪中者リストを入手しており、一網打尽の検挙ができた。今回の手続きも自信満々です」(外務省担当記者) 今回、判決が下った男性はコンサルト業務で日中を往来しており、起訴された8人のうち最も早い15年5月に、浙江省温州市沖の南麂列島沖で市当局に拘束され、翌年6月に非公開で初公判が開かれた。同列島は軍用ヘリポートや埠頭建設など軍事施設の整備が進み、男性は施設周辺で写真を撮影したとの情報もある』、「ある政府関係者は、『公安調査庁が男性らに写真撮影や情報収集を依頼した』と言っています」、ありそうなことだ。「軍事施設の整備が進み、男性は施設周辺で写真を撮影したとの情報もある」、事実とすれば言い逃れできそうもなさそうだ。
・『日本の地裁にあたる中級人民法院は、刑法のスパイ罪などで、男性に懲役12年のほか、約850万円の個人財産没収を言い渡したが、中国の外国人スパイ事件では重い方だという。今後、残る7人にも判決が出るものとみられる。 「表沙汰にはできないですが、政府が民間の訪中者に軍事施設などの情報収集を依頼することは、これまでも行われています。菅官房長官は認めるわけにはいかないので、『関与なし』と答えざるを得ないのでしょう。しかし、今回、政府からのミッションを引き受けた民間人が拘束されて、12年もの長期の懲役を受けたわけです。ある種の国家の犠牲者ですよ。日本政府が、国内での中国民間人によるスパイ活動をしっかり取り締まっていれば、“交換交渉”もできるのですが、全くの無防備。これではやられっ放しです」(国際ジャーナリスト・春名幹男氏) 菅長官は「日本人保護の立場から、政府としてできる限り支援していく」と語ったが、交渉材料は持ち合わせているのか。あまりにも頼りなさ過ぎる』、「約850万円の個人財産没収を言い渡した」、旅行者ではなく、現地で生活していたのだろうか。「表沙汰にはできないですが、政府が民間の訪中者に軍事施設などの情報収集を依頼することは、これまでも行われています・・・日本政府が、国内での中国民間人によるスパイ活動をしっかり取り締まっていれば、“交換交渉”もできるのですが、全くの無防備。これではやられっ放しです」、海外でのスパイ合戦では、“交換交渉”が当たり前だ。日本も対抗するため、対スパイの防諜活動に力を入れるべきだろう。

次に、本年2月15日付け日経ビジネスオンライン「「中国最強商社」伊藤忠を襲った身柄拘束」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/021500092/?P=1
・『伊藤忠商事の日本人男性社員がおよそ1年間にわたり中国当局に拘束されていることがわかった。昨年2月に中国の国家安全を害した疑いでスパイ行為などを取り締まる広東省広州市の国家安全局で拘束され、同6月に国家機密情報窃盗罪で起訴されたという。伊藤忠は拘束されている事実を認めている。 伊藤忠は国有企業の中国中信集団(CITIC)と資本業務提携を結び、丹羽宇一郎元社長が2010~12年に民間出身として初めて駐中国大使を務めたこともある。広州では中国企業と共同でリニア地下鉄車両を受注するといった実績がある。「中国最強商社」を自認し、関係強化に力を注いできた同社を襲った突然の出来事に、衝撃が広がっている。現地の伊藤忠社員は「拘束の事実はまったく知らなかった」と動揺した様子で語った。 中国では2014年に「反スパイ法」が施行され、国内での外国人の取り締まりが強化された。国外の組織などのために違法な手段で国家の機密や情報を取得する行為には国家機密情報窃盗罪が適用され、最高刑は死刑という重罪だ。今回の事例を含めて合計で少なくとも9人の邦人が拘束された。他の8人もすでに起訴されており、そのうち4人には懲役5〜12年などの実刑判決が下されている』、「伊藤忠商事の日本人男性社員がおよそ1年間にわたり中国当局に拘束」、という事件は、私にも目を疑うような衝撃だった。
・『どのような行動をすると、中国の国内法に触れる可能性があるのか。過去の事例で問題となった点を見ると、軍事拠点として整備されていた島の周辺で写真を撮影していたり、温泉開発の調査をする中で機密に当たる地形を調べていたりと様々だ。 今回、同社員は中国入国時に捕まったとの報道もあり、以前の中国国内での行動で当局に目をつけられていた可能性がある。中国では日本人には一見わからないような場所が軍の管理地域になっていることがあるほか、地図情報なども国家機密に当たることに注意が必要だ。 中国外務省の華春瑩副報道局長は14日の記者会見で「状況を把握していない。主管部門に聞いてほしい」と述べるにとどめており、詳細は明らかになっていない。拘束されたのは日中関係が改善に向かっている時期のことで、政治的な思惑があるとは考えにくい。中国政府は拘束や起訴に至る明確な基準を対外的に示していない。友好的な位置付けにあるとみられる企業の社員をその対象としたことは、中国での日系企業の活動を萎縮させる可能性もある』、この記事では、実態はさっぱり分からないが、これまではスパイと疑われてもやむを得ない場合が多かったが、今回はどうなのだろうか。それにある程度言及したのが、次の記事である。

第三に、外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演した2月15日付けニッポン放送 grape「伊藤忠社員はなぜ中国で拘束されたのか」を紹介しよう。
・『ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(2月15日放送)に外交評論家・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹の宮家邦彦が出演。中国で伊藤忠商事社員が拘束され、起訴された情報について解説した』、宮家氏は、在中国公使も務めた元外交官だけに、突っ込んだ話が期待できそうだ。
・『中国が伊藤忠の社員を去年2月に拘束  中国広東省広州市の国家安全局が去年2月、スパイ行為の疑いで大手商社 伊藤忠商事の40代の男性社員を拘束していたことが分かった。この男性は中国広州市で中国企業と合同で行っているリニア地下鉄の事業に携わっていたということです。 飯田)去年2月に起こって発覚から1年です。この社員は、拘束当時は東京本社の所属で直前までリニアの仕事をしていて、中国には旅行で滞在していたということです。 宮家)中国にとって、外国人は基本的にみんなスパイだと思われています。 飯田)そうなのですか? 宮家)なぜかというと、中国のシステムでは外国に行っている中国人は誰でもスパイになり得ると思っているからです。まして通信社なんて絶対スパイだと思っています。日本の通信社の人には可哀想だけど、彼らは日本のスパイだと思われているわけです。これがまず違う。でも、日本にでは対外スパイ組織、諜報機関は無いです。ですから定義上は日本にはスパイはいないわけで、まずここで日中はぶつかります』、どうも「リニア地下鉄」に関する出張で広州市を訪ねていたようだ。「中国にとって、外国人は基本的にみんなスパイだと思われています」、恐ろしい話だ。「日本にでは対外スパイ組織、諜報機関は無いです。ですから定義上は日本にはスパイはいない」、内閣情報室や自衛隊にも情報組織はあるので、元官僚らしい強弁に過ぎない。
・『中国では経済の情報も国家機密  宮家)次に、中国の場合は内政の延長としてこの問題が取り上げられるケースが多いのですが、結局は2015年あたりから、習近平政権が(注:正しくは「に」)変わって、新しい政権の下で締め付けが中国国内でも厳しくなっています。それに連座しているやつとか変なやつがみんな、外国の人も外国にいる中国人も、嫌疑を受けるわけです。そういう流れがあって、さらに最近ではファーウェイのケースのようにがあって、スパイ罪でカナダ人を10数人捕まえています。そういう形で外国への報復にも使えると言う意味で、は彼らにとっては当たり前の行為なのことです。でも日本の企業が中国に対してそんなことをするとは思えない。商社の人たちが政治的な機微の話をしても、何の儲けにもならないわけだから、やる必要はあまり無い。普通のビジネスの仕事をしていたのだと思いますが、中国にとっては経済の情報も国家機密だから、当然スパイになるわけです。どう考えても可哀想だと思います。 飯田)日本人の感覚だとまったく問題無いことが、向こうでは問題になってしまう可能性があるということですか? 宮家)だと思います。ときと場合、TPO間違えたらそうなります。同情するし、日本政府もおそらく過去1年間早い段階で知っていたかもしれません。だけどそれはプライバシーの問題もあるし、いろいろな問題があるから静かに水面下で働き掛けをやっていたのだと思います。 ただこういう形で出るということは、彼らも中国側も何かの次のステップを取るための動きものなのかもしれません。それは考えたくないですけれどね。 彼らは平気でこういうことをやるような国だということは理解していかなくてはいけません。どんなことがあっても、どんなときにどういう形で捕まってもおかしくないと思っていただいた方が良いと思います。 飯田)既に何の容疑か分からりませんが、初公判が行われている。ただ判決がまだ出てない。そうすると次のステップ、判決の部分が近付いている…。 宮家)そういうことですよね、嫌ですよね。 飯田)しかし、公安部の下部組織が動いているようなことですよね。そうすると外交部、外務省からすると手出しできないということですよね? 宮家)外交部は力ありませんから。 飯田)力が無い。ここが日本と違うところですね。 宮家)日本の外務省が全面的に力があるとは思わないけれども。それなりの政策の立案と実施を両方やっているのが日本でありアメリカの外交当局です。中国の外交部は政策の立案権限が無いと思います。それはおそらく党が全部握っている。ですからその意味でこのような問題、特に自分の所掌訴訟の問題でも無いことについて外交部に期待してもあまり・・・という感じですね』、「中国の外交部は政策の立案権限が無い」、というのは大いにありそうだが、とすると選択肢は限られそうだ。
・『中国では外国人は全員スパイだと思われているという現実  飯田)そうすると日中雪解けみたいなことを殊更に報道する新聞もありますけれども、ただその文脈とは別のトラックで走っている。 宮家)違うロジックで違う人たちが違う目的のために動いていると思います。だからと言って中国の外務省がダメだと言っているわけではありません。立派な人もたくさんいます。だけど如何せん、所詮は日本以下だということです。 飯田)そうすると、向こうでビジネスをするというのは、かつてないほどリスクが高まっているのではないですか? 宮家)と思います。だけどそれは日本だけの問題ではありません。 飯田)外国人みんな。 宮家)みんなそうです。基本的に彼らにとって、外国人は全員スパイだと思っていますから。 日本だけが目の敵にされているわけではない。 飯田)それを思って向こうで行動しなくてはいけないということですね。 宮家)残念ながら。一部の国にでは、そういうことがあり得るということです。これは昔からそうです。 飯田)港で不用意にスマホを出してカシャッて・・・。 宮家)やめて下さい、お願いだから』、「2014年に「反スパイ法」が施行」されて以降は、かなりビジネスのリスクが高まってしまったようだが、どれだけの日本企業がこれを理解しているのだろうか。

第四に、10月20日付けZAKZAK「中国、北大教授「拘束」の狙いとは? 識者「米中の情報戦に…日本が圧力受けた可能性」」を紹介しよう。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/191020/for1910200002-n1.html
・『またも邦人への人権侵害か-。9月に中国を訪問していた北海道大学の40代男性教授を拘束していたことが19日までに日中関係筋の話で分かった。男性は防衛省防衛研究所や外務省に勤務した経験があり、準公務員である国立大学の教員の拘束が認められたのは初めて。中国による不明瞭な拘束には、隠れた狙いがありそうだ。 容疑はスパイ活動など「国家安全危害罪」に関連するとみられ、中国当局は拘束理由について「国内法に違反した」と説明している。9月に訪中した際、北京国際空港で拘束されたとの情報もある。男性教授は中国政治が専門で、これまでに日中戦争の論文などを数多く発表している。 習近平指導部は社会統制を図るため「反スパイ法」や「国家安全法」を制定し、外国人の締め付けを強めている。17日には、中国外務省が米国人2人の拘束を説明したと米ブルームバーグが伝えたばかりだった。 中国では不透明なままに拘束され、人権侵害が続いている。中国事情に詳しいノンフィクション作家の河添恵子氏は「情報が少なく、推察するしかない」としつつ、2つの可能性を指摘した。 「この教授が現地で公安の仕事をしていたために拘束した可能性と、現在米中で行われている情報戦において米国の同盟国である日本が圧力を受けた可能性だ。香港を舞台にして米中は工作員を導入した“戦争”を行っており、日本も動き出しているとして、見せしめのために拘束されたと考えることもできる」 2015年以降、邦人の拘束は男女合わせて13人確認されており、いずれも民間人。昨年3月に伊藤忠商事の社員が拘束された際には、李克強首相が日本に公式訪問を3カ月後に控えていた。来春には習主席が国賓として来日する予定で、今月は「即位礼正殿の儀」に王岐山国家副主席が出席予定だ。 日中の関係改善に向けた動きが進んでいるという声もある中、今後の関係に影を落としそうだ』、第三の記事にあったように、外交部には発言力がないのであれば外交日程は配慮されない筈だ。なお、10月22日の日経新聞は菅官房長官が「邦人保護の観点から領事面会や家族との連絡などできる限りの支援と語った」ことを伝えた。ただ、表立って抗議した様子はない。「外交の安倍政権」がとんだ「弱腰」を見せているようだ。
タグ:日刊ゲンダイ 宮家邦彦 日経ビジネスオンライン ZAKZAK 中国での日本人拘束問題 スパイ(?)(その3)(犠牲になるのは民間人…政府の“お忍び”スパイ派遣の事情、「中国最強商社」伊藤忠を襲った身柄拘束、伊藤忠社員はなぜ中国で拘束されたのか、中国 北大教授「拘束」の狙いとは? 識者「米中の情報戦に…日本が圧力受けた可能性」) 「犠牲になるのは民間人…政府の“お忍び”スパイ派遣の事情」 スパイ容疑で拘束されていた愛知県の男性(54)が、懲役12年の実刑判決 ある政府関係者は、『公安調査庁が男性らに写真撮影や情報収集を依頼した』と言っています 軍事施設の整備が進み、男性は施設周辺で写真を撮影したとの情報も 表沙汰にはできないですが、政府が民間の訪中者に軍事施設などの情報収集を依頼することは、これまでも行われています 日本政府が、国内での中国民間人によるスパイ活動をしっかり取り締まっていれば、“交換交渉”もできるのですが、全くの無防備。これではやられっ放しです 「「中国最強商社」伊藤忠を襲った身柄拘束」 2014年に「反スパイ法」が施行さ ニッポン放送 grape 「飯田浩司のOK! Cozy up!」 中国が伊藤忠の社員を去年2月に拘束 リニア地下鉄の事業に携わっていた 拘束当時は東京本社の所属で直前までリニアの仕事をしていて、中国には旅行で滞在 中国にとって、外国人は基本的にみんなスパイだと思われています 中国では経済の情報も国家機密 中国の外交部は政策の立案権限が無いと思います。それはおそらく党が全部握っている 中国では外国人は全員スパイだと思われているという現実 「中国、北大教授「拘束」の狙いとは? 識者「米中の情報戦に…日本が圧力受けた可能性」」 北海道大学の40代男性教授を拘束 防衛省防衛研究所や外務省に勤務した経験 中国政治が専門で、これまでに日中戦争の論文などを数多く発表
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