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個人債務問題(その2)(過払い金が戻ったのにまた借りる「借金体質」はなぜ治らない?、「性行為もできるすばらしい融資」 男性職員が逮捕された「ひととき融資」とは?、フラット35「不正利用」の全手口を不動産投資家が暴露、LINEが貸金業を開始 本格化する「信用スコア」が向かう未来とは) [金融]

個人債務問題については、2017年8月24日に取上げたままだった。久しぶりの今日は、(その2)(過払い金が戻ったのにまた借りる「借金体質」はなぜ治らない?、「性行為もできるすばらしい融資」 男性職員が逮捕された「ひととき融資」とは?、フラット35「不正利用」の全手口を不動産投資家が暴露、LINEが貸金業を開始 本格化する「信用スコア」が向かう未来とは)である。

先ずは、家計再生コンサルタントの横山光昭氏が2018年7月30日付けダイヤモンド・オンラインに掲載した「過払い金が戻ったのにまた借りる「借金体質」はなぜ治らない?」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/175877
・『過去に債務整理しても再び借金する人が増えている  ここ1~2年、過去に債務整理をした人が、再び借金をし始めてしまう「借金体質の再燃」が目立っています。2010年に改正貸金業法が完全施行され、借金をしにくい環境が整えられたはずなのですが、なぜなのでしょうか。 会社員のGさん(55歳)は40代の頃、クレジットカードを使いすぎて支払いができなくなり、消費者金融で借金をして支払いに充てるということを繰り返していました。自転車操業的に、お金を借りては返済するというのを繰り返し、数年が経過した頃、「過払い金の返還請求はお任せください」という広告を目にしたり、聞いたりするようになりました。 過払い金返還請求をした人の体験談を見ると、借金がなくなるどころか、払いすぎた利息、いわゆる「過払い金」が戻ってくると聞き、興味が湧きました。しかも、戻ってくる利息が数万円というレベルではなく、何十万円、何百万円という人までいる聞き、自分もやってみたいと思い始めました。 過払い金とは、貸金業法が改正される前に存在した、二つの法律が定める上限金利の“差”が生んだお金のことです。 現在、金利の上限は20%と定められていますが、以前は出資法で29.2%、利息制限法で20%とされていました(借金の額によって違いがあります)。そこで、多くの業者が、金利の高い出資法にのっとって利息を定めていました。それを利息制限法で計算し直し、払いすぎた利息が過払い金というわけです。 この過払い金を取り戻そうという「過払い金返還請求」は、改正貸金業法が完全施行された2010年前後に過熱し、客を得ようとした法律家たちが過剰な宣伝をしていたことを、覚えている方も多いのではないかと思います』、最近は弁護士事務所などの「過払い金返還請求」のテレビCMもずいぶん減ったが、その陰で、「過去に債務整理しても再び借金する人が増えている」、とは人間の性なのだろうか。
・『借金が圧縮される上に100万円以上戻ってくる  Gさんも、そんな過払い金返還請求をやってみようと思い立ち、借り入れの契約書などを持って法律家のもとへ行ってみました。すると、今まであんなに苦労して返済金をかき集めていたにもかかわらず、借金がなくなる上に、100万円以上も戻ってくると言われて驚きました。 ただ、全ての借金(債務)がなくなるというわけではなく、残債が残る借り入れ先もありました。そのため、任意整理という債務整理を勧められました。 法律家へは、消費者金融1社につき5万円ほど、成功報酬を支払わなくてはいけません。多少お金はかかりますが、やらないと損だとGさんは考え、さっそく過払い金返還請求と債務整理を依頼しました。数ヵ月ほどして、Gさんの手元には費用が引かれた80万円ほどが入ってきました。 Gさんは、返済の悩みから解放され、とても喜んでいました。ただ、こういう方を見ていると、私はいつも気になるのです。借金は整理されたけれど、その借金ができてしまった根本を改善しなくていいのかと。私が家計相談に力を入れてきた原点がここなのです。借金を抱える人にとって、法律家が取り組まない部分こそが、とても重要なのです。 Gさんは、たいした痛みも味わわずに、借金がなくなりました。一定期間、クレジットカードを使ったり、お金を借りたりすることはできなくなってしまいましたが、なんとか暮らしてこられたそうです。 そして7年ほどが経過し、再びクレジットカードを作ることができるようになりました。早速、数枚作り、上手に使っていた気持ちでいました。ですが、また、使い過ぎが始まってしまったのです。 気がつくと、全てのカードが利用上限近くまでに達し、毎月の返済額は8万円になっていました。これではいけないと思い、私のところに家計相談に来たのです。 「なんとか家計のやりくりだけで、うまく返していくことはできないでしょうか」 Gさんはそう言いますが、家族もいて、住宅ローンもある中で、手取り30万円ほどの収入では極めて厳しいものがありました。それぞれのカードの上限近くまですでに借りているので、これ以上の自転車操業は無理です。こうなった段階で「どうにかしてほしい」と他力頼みになるのは、ちょっと考えが甘すぎだと言わざるを得ません。 できることは、お金の使い方そのものを見直して家計の改善を図り、法律家の下で債務整理をすることです。一度債務をきれいにして、再スタートを切るというのが最も望ましいのですが、「周りに知られると恥ずかしい」などと言い出す始末。まだ、自分の置かれた状況が理解できていないのです』、懲りない人もやはりいるものだ。
・『家計改善に取り組み借金体質の原因を探ることが重要  こうしたGさんのように、一度、過払い金請求や債務整理をしたにもかかわらず、再び借金で苦しむ人たちが最近増えています。 借金を繰り返す原因は「家計」です。家計を根本から見直し、なぜ借金ができたのか、どこを改善すると今後借金をしなくてよくなるのか、その点を見つめ直し、改善しなければ何度も繰り返し、Gさんのような人を生んでしまう原因になっているのです。 Gさんは、結局、家計改善に取り組みながら、2度目の債務整理をしました。マイホームを守ることができる「個人再生」です。現在は借金を圧縮し、コツコツと返済していますが、ただ返すだけではなく、奥さんとともに家計簿をつけて無駄をなくしていくよう努力しています。少しずつですが、貯蓄もし始めました。 過払い金返還請求などで、一時的に楽になっても意味はありません。お金の使い方そのものを変えていかないと、本当の意味での解決にはならないのです』、最後の部分はその通りだ。

次に、2019年6月15日付け弁護士ドットコム「「性行為もできるすばらしい融資」 男性職員が逮捕された「ひととき融資」とは?」を紹介しよう。
https://www.bengo4.com/c_1/n_9762/
・『性的な行為を見返りに、法律で定めた上限を上回る金利で女性2人に金を貸し付けていたとして、出資法違反の容疑で大阪・千早赤阪村の30代男性職員が6月5日、警察に逮捕されました。報道によると、男性職員はネット掲示板でお金に困っている女性を見つけ、性行為を条件に、法定金利の最大7倍の金利で現金を貸し付けて利息を受け取っていたということです。 NHKによると、男性職員は「お金も返ってくるし、性的な行為もできてすばらしい融資だと思った」などと供述しているそうです。このような個人間の融資は「ひととき融資」と呼ばれ、ネット掲示板やSNSで広まっています。「ひととき有り」と書き込み、個人融資をするものです。 弁護士ドットコムにも、個人融資サイトで320万円借りたが、条件として「2年間の体の要求」があったという女性から相談が寄せられたことがありました。女性は困窮から条件を承諾してしまい、一度だけホテルに行ったそうですが、自宅も訪問されて困っているとのことでした。 このような「ひととき融資」には、どのような法的問題があるのでしょうか。髙橋裕樹弁護士に聞きました(Qは聞き手の質問、Aは髙橋弁護士の回答)』、「ひととき融資」が密かに広がっていたとは初めて知った。
・『肉体関係だけでなく、弱みを握って犯罪行為を強要  Q:「ひととき融資」とはどういうものなのでしょうか? A:「肉体関係(性交渉)をもつことを貸し付けの条件とする『ひととき融資』と呼ばれる個人 間融資は、数年前からネット上の掲示板等に出始め、様々な問題に発展しています。テレビやインターネット等でカードローンのCMを見ない日はないのに、なぜこんな融資を受けるんだろう、と感じられる方もおられるかと思います。 しかし、十分な給料がもらえず、生活費のための借入を繰り返した結果、借入限度額いっぱいになってしまって追加の借入が出来ない方や、支払いが滞ってブラックリストに載ってしまった結果、新たなローンの審査が通らないという方が非常に多くいます。 そして、金融機関からの借入が出来ずに困っている方々の足元を見て、違法な条件での貸 し付けを行う業者(ヤミ金業者)が未だに暗躍しています。 このいわゆるヤミ金業者が融資を行う場合、法定利息を超えた高利で貸付けるのが典型ですが、これに加えて、肉体関係(性交渉)を持つこと等の違法な条件を付けてくることも多 くなっています。 肉体関係のほかにも、年金や生命保険を担保にすること、携帯電話の契約をして端末を提供すること、銀行口座を開設して提供すること、振り込め詐欺のお金の引き出し(出し子)をさせるといった、単なる債権回収ではなく、弱みを握って犯罪行為を強要するという事態も起きています」』、「肉体関係のほかにも・・・弱みを握って犯罪行為を強要する」、犯罪の温床になっているようだ。
・『「ひととき融資」は貸金業法や出資法違反の可能性  Q:どういう法的な問題点があるのでしょうか? A:まず、業務として融資を行う資格のない者による貸し付けであるという点です。 他人への融資を『業として』行う場合、つまり不特定多数の相手に対する貸付を反復継続して行う場合には、財務局又は都道府県への業者登録が必要です(貸金業法)。無資格で貸金業を営んだ場合は、10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金という重い刑が科されることになります。 一人だけに「ひととき融資」をしている場合は、『業として』融資を行っているとは認められない可能性がありますが、同様の手口で複数人に貸付をして、肉体関係(性交渉)を強いていたような場合は、この無資格貸金業者として処罰されます。 今回の被疑者は女性2人にお金を貸し付けていたとのことですので、『業として』行ったと直ちには断じられませんが、貸付の状況等によっては無資格貸金業者と判断される可能性もあると思います。 次に、貸付の利息が法律上許される利息の上限を超えているという点です。 貸金業者であっても、個人間であってもお金の貸付の際に利息を付す合意をする場合には、元本の金額に応じて、利息制限法によって利息の上限が決められています。 そして利息の上限を無視して貸し付けた場合は、出資法違反として、以下の刑罰が科せられることになります。 本件では出資法が制限する上限金利を超える利息での貸付を行っていたため、出資法違反での逮捕となったようです」』、「利息の上限を無視して貸し付けた場合は、出資法違反」、は当然だ。
・『避妊してもらえない、写真を撮られる…「肉体関係」持てば二次被害も  Q:肉体関係を迫ることに問題はないのでしょうか? A:「肉体関係を持つことを強要させるという性被害と、それに付随する性被害等にも問題があります。 『ひととき融資』の場合、いずれかの性犯罪に直ちに該当するわけではありません。借主女性が18歳未満でなければ青少年健全育成条例違反(淫行)にはあたりません。 また、貸主とのみの肉体関係(性交渉)であれば、『売春』すなわち不特定の相手方と対価を得て性交をしているともいい難く、売春防止法にも該当しません。さらに、貸主による脅迫がなされたと認められるような言動が裏付けられなければ強制性交等罪にもあたりませ ん。 しかし、肉体関係(性交渉)そのものの問題だけではなく、例えば、 ・ホテル代まで支払わされる ・避妊具をつけることを拒否される ・性交渉時の動画や写真を撮影される ・動画や写真をネタにさらに肉体関係や金銭を要求される といった二次的な被害も受けるケースが多いです。 これらの行為にもそれぞれ犯罪が成立する可能性はありますが、借主女性は、お金を借りているという後ろめたさ、動画などを拡散される恐怖心などから、警察などに相談できないケースも多く、被害として表に出ているのは氷山の一角ではないかと思います」』、「被害として表に出ているのは氷山の一角」、その通りだろう。
・『個人間融資に名を借りた恐喝、ヤミ金融の蟻地獄  Q:最近、こうした「ひととき融資」が広まっていますが、個人間融資で気をつける点はありますか? A:「銀行やサラ金業者からお金を借りられなくなった方々は、藁にもすがる気持ちで、知り合 いやインターネットで融資をしてくれる人を探します。 まさにそのような方の立場の弱さに付け込んで、違法な貸し付けを行うのがヤミ金業者で す。しかも、一度借りてしまうと、ヤミ金業者側が利息を一方的に上げたり、因縁をつけて 借金額を膨らませるなどして、ヤミ金業者との関係を終わらせないように、搾り取り続けら れるように仕向けてきます。本当に蟻地獄です。 しかし、ヤミ金業者だけではなく、皆さんの身近にも、お金の貸付に応じる条件として様 々な違法な要求をしてくる人は多くいる可能性があります。 個人間の貸付だから利息制限法の規制がないと勘違いしている人、お金を貸し付ける代わりに無償で仕事をさせる人、そして肉体関係(性交渉)を求める人など、私が相談を受けたケースだけでも、非常に多くの個人間融資に名を借りた恐喝が行われていることが多いです。 このように、銀行やサラ金業者からもお金が借り入れられなくなったら、身近な貸主や、ネットで貸してくれる人を探すのではなく、弁護士に相談に行ってください。仲の良かった友人であっても、お金の貸し借りをすることで人間関係が悪化してしまうケースは本当に多いです。 正規の貸金業者から借り入れができなくなった時点で、返済不能に陥っていて、破産をすべきというケースが圧倒的に多いので、借り換えを繰り返す自転車操業に陥る前に、債務整理や破産申立などをすることで、心に余裕ができますし、無用なストレスを感じる必要もありません。 貸金業者からお金が借りられなくなったら、その時点で弁護士に相談に行ってください」』、「銀行やサラ金業者からもお金が借り入れられなくなったら・・・弁護士に相談に行ってください」、基本中の基本のようだ。

第三に、6月26日付けダイヤモンド・オンライン「フラット35「不正利用」の全手口を不動産投資家が暴露」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/206785
・『近年、不動産投資における様々な不正行為が明るみになっている。そんな中、今年5月に住宅金融支援機構が提供するフラット35が不正に利用されている問題が発覚した。かつて、不動産業者の営業マンによる提案を受けたことがあるという不動産投資家が、その手口の詳細を明かす。 「フラット35の不正問題は、業界の人間には今さら感がありました。昔から少しローンに詳しい人間ならみんな、悪い業者がやっているだろうと思っていました」20件以上の区分マンションを所有する不動産投資家、東京マンションオーナーズ代表の依田泰典氏はこう嘆息する』、どんな手口があるのだろう。
・『途中で投資用になっても住宅ローンのまま  今年5月、住宅金融支援機構がフラット35の不正利用について調査を開始した。フラット35とは、同機構が民間金融機関と提携して提供する、最長35年の全期間固定金利住宅ローンのことだ。 住宅購入に関するローンには大きく2つある。自分が家に住む居住目的に融資されるのが住宅ローンなのに対し、収益を得る投資目的には不動産投資ローンが適用される。 両者の差は審査と金利にある。審査については、不動産投資ローンが個人の返済能力に加えて物件の収益性なども勘案されるため、住宅ローンよりも厳しい傾向にある。また、通常は不動産投資の方が金利は高く設定されている。逆にいえば、金利の低い住宅ローンで投資用物件を購入すれば、その分だけ儲けも大きくなるのだ。 審査時には居住用と証明するため住民票の提出などが求められるが、仮に所有者が少しだけ住み、転勤をきっかけに賃貸へ出したとしても、住宅ローンはそのまま継続される。 そんな抜け穴を利用し、住宅ローンであるはずのフラット35が不動産投資に使われていた不正が次々明るみに出た。きっかけは、投資用シェアハウス販売において、スルガ銀行を舞台として預金通帳の残高偽装などの問題が発覚したことだ。その後、各メディアが不動産投資の現状を調査する中で、この不正がクローズアップされた』、「投資用シェアハウス」の問題化に伴って、「フラット35「不正利用」」問題も「クローズアップされた」、大いに調査して不正の実態を暴いてほしいものだ。
・『営業マンも自ら投資物件を不正取得  実は依田氏のもとにもかつて、不動産販売業者から不正を前提とした投資用物件購入の提案を持ちかけられたことがあり、断った経験があるという。 融資先の候補は、(1)借り入れが少なくローンが通りやすい低所得者、(2)不動産投資に造詣のあるベテラン、セミプロ、複数所有者などの高所得者、という2パターンに分かれる。 (1)は朝日新聞のスクープがきっかけで詳細が判明した。もともと物件を買えないような低所得層・若年層に対し、不動産販売業のトップ営業マンがセミナーやネットで勧誘して、フラット35を悪用し物件を販売していた。 だが依田氏によれば、他にも自分で投資用物件を保有したいと考える不動産営業マンが、自らフラット35を積極的に使っていたという。なぜなら、営業マンが顧客に提案をする際により説得力が増すからだ。 とはいえ、彼らも普通のサラリーマン。通常なら一定の資産がない限り投資用物件の購入は難しい。にもかかわらず、物件を所有する営業マンがいるのを不思議に感じた依田氏が、その営業マンに尋ねてみると「実はフラット35を活用した」というケースが後を絶たなかったそうだ』、「営業マンも自ら投資物件を不正取得」、「不正取得」には問題があるが、「投資物件」の将来性自体は折り紙つきとみることも可能だ。
・『投資用の借り入れは審査で考慮されない  (2)では、不動産を複数保有すると借り入れ総額が金融機関の融資枠をオーバーするケースがある。その場合、それ以上は不動産投資ローンが通らない。だからフラット35しか借りられない状態になるわけだが、さらに物件を買い増したい投資家はたくさんいる。 そんな投資家に対し、営業マンが「フラット35を活用して投資用物件を買い増しませんか?」と提案してくるのだ。こうしたケースは一棟ものよりも区分マンションへの投資を好む投資家に多かったという。 またフラット35では、個人の返済能力を見る際に年収が重要になる。しかし、投資用物件に関する借り入れについては、事業用資産として返済能力とは無関係と見なされる。そのため、その借り入れは勘案されないのだ。そんな抜け穴を業者が狙う。融資審査で借り入れ総額を勘案しないフラット35の悪用は、購入意欲の強い投資家をたぶらかすにはおあつらえ向きというわけだ』、「フラット35」の「融資審査」でも、「借り入れ総額」を参考情報としてチェックすることで、抜け穴を塞ぐべきだろう。
・『入居者と結託して転送不可郵便を転送  投資用シェアハウス問題とフラット35問題には根本的な違いがある――。それは「エンドユーザーが理解して不正に手を染めたかどうか」という点だ。 投資用シェアハウス問題では、不動産投資の経験者などリテラシーのある高所得者が多くだまされた。忙しくて現地を見られないといった事情から、業者のロジックだけを信じてしまった。もちろん投資は自己責任だが、結果として預金通帳の偽造などは、自分のあずかり知らぬところで不正をされたという構造があった。 だが、フラット35問題の場合、エンドユーザーが不正だと認識して申し込みをしている可能性が高いというのだ。 「業者に『みんなやっているし、私もやっている』などと言われて、罪の意識が低いまま不正に加担しているという構造です。特に利用者が低所得者でなく、ある程度リテラシーの高い不動産投資家の場合、自己利益のため明確な意思をもって不正に加担している可能性が高い」(依田氏)。 また、投資家と入居者が結託して不正に手を染めている可能性も潜むという。住民票を確認した上で融資が決まれば、フラット35に関する転送不可の郵便物が届く。この郵便物をきちんと返信することで、居住確認の材料にするのだ。 そこで投資家は入居者に「住宅金融支援機構からフラット35の書類がきたら、私宛ての封筒にいれて書類を送ってくれ。代わりに家賃を少し下げるから」とあらかじめ伝えておく。すると入居者は「お安い御用です」となる訳だ。こうすれば、金融機関にさえばれない限り、実際に住んでいるという判断が下されてしまう』、確かに「投資家と入居者が結託」した場合には、不正を見抜くのは実務的に困難だろう。
・『実態を解明しても取り締まりは難しい  さらに悪質なのは、投資用不動産にもかかわらず、住宅ローンを適用すれば「住宅ローン控除」が受けられることだ。他にも投資家が友人を居住させ、家賃を現金で受け取るケースもあるという。そうすれば、不動産収入分を確定申告しなくて済むからまる儲けになる。税務署もそこまで捕捉できないからだ。不動産収入を得つつ節税になるという一挙両得だが、もちろんこれは完全に所得税や住民税などの脱税に当たる。 そのあたりは不動産業者も十分承知している。簡単にばれると商売が成立しないため、どうすれば発覚しにくいか丁寧に解説しているケースもある。具体的には、住民票、源泉徴収票、納税証明書、確定申告書の住所異動などに注意を払うよう促すなど、不正発覚に対して先手を打つそうだ。 また、当初は本当に居住用で購入する前提で決済(引き渡し)をした後、投資家が居住せずそのまま賃貸に出してしまうケースもある。こうした心変わりまで的確に見抜くのは至難の業だ。 現在、住宅金融支援機構は全件調査に着手しており、不正の全貌は調査結果を待つしかない。ただ「今後は機構が実態を解明したところで、本当にやむなく賃貸に出したケースまで取り締まることはできないし、現実的に難しいと思います」と依田氏は話す。 調査後に同機構がどこで不正の線引きをするのか。それによっては不動産販売業者のみならず投資家の責任までも追及される事態になる可能性がある』、「住宅金融支援機構は全件調査に着手」、には大いに期待したい。「調査後に同機構がどこで不正の線引きをするのか」、投資用なので可能な限り厳しくするべきだ。

第四に、12月6日付けダイヤモンド・オンライン「LINEが貸金業を開始、本格化する「信用スコア」が向かう未来とは」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/222612
・『LINEがついに個人向けローンサービス「LINE Pocket Money」を開始した。従来型の信用情報に加え、LINE Scoreの信用度に基づいて借りられる金額が決まり、手続きもスマホ1台で完結するという。そのメリット、デメリット、今後の展望を信用スコアに詳しい関東学院大学の折田明子准教授に聞いた』、興味深そうだ。
・『信用スコアはポイントカードの発展形  近年、メディアに文字が躍ることが多い「信用スコア」というワード。アメリカや中国などでは広く浸透しているが、日本ではまだそこまで浸透しているわけではない。 今回、LINEが独自の信用スコアに基づく個人向けローンサービスを開始したことで、スマホを持つ人の多くがその存在を知ったことだろう。そんな人のために、まずは予備知識として信用スコアと従来の信用システムとの違いを紹介していこう。 従来は、年齢、性別、住所(持ち家か否か)、職業、年収といった、その人物の属性に加え、信用情報機関が有する信用情報(借入残高や返済状況など)を踏まえて与信を判断していた。しかし、この従来型モデルでは、フリーランスというだけでローンの契約ができないなどの課題も多くあった。 「LINE Pocket Money」でも、信用情報とみずほ銀行やオリエントコーポレーション(オリコ)の与信審査ノウハウが用いられる。しかし、独自の「信用スコア」も合わせて用いることで、その人の信用をより多面的に測ることが可能になるという。 「信用スコアは『ポイントカード』の発展形だと捉えています。ポイントカードは自分の属性を登録し、買い物のたびに提示することで購買履歴を提供します。それらのデータから、カスタマイズされたクーポンや広告が配信され、さらに提示する(=データを提供する)ことでポイントがたまるわけです。信用スコアも、各種の質問への回答やサービスの利用状況から、その人物のスコアが計算され、それに応じた待遇を受けられるという意味で同様の方向だと考えられます。これに決済サービスが組み合わさることで、資産や消費行動も併せてスコア化ができるのです」(折田氏、以下同) 日本で先駆けとなったのは、2017年に開始されたみずほ銀行とソフトバンクによる「J Score」。これは先の「LINE Pocket Money」と同じく、個人融資がメインのサービスだ。一方、先日LINEと経営統合が決まったヤフーが提供する「Yahoo!スコア」は、融資目的ではなくサービス向上ならびに連携サービスへのスコア提供という活用方法だ。 このほか、ドコモやメルカリも独自の信用スコアをスタートさせるなど、今後も活発に利用されることが予想されている』、「信用情報・・・従来型モデルでは、フリーランスというだけでローンの契約ができないなどの課題も多くあった」ので、「消費行動も併せてスコア化ができる」意味は大きそうだ。
・『信用スコア先進国の中国では、アリババがスコアを運営しているほか、2020年までには政府主導で年齢、職業、学歴、公共料金などの支払い記録、決済状況、公共交通機関での振る舞いなど、あらゆるデータから信用スコアを算出する「社会信用システム」の全国導入を進めている。 この国家による「社会信用システム」の評価が低い人は電車で移動できる範囲が決められたり、スコアが結婚の指標にもなるなど“信用スコア格差”が広がっているという。 このような状況もあって、信用スコアの利用に二の足を踏むユーザーも多い。それでも日本で信用スコアを利用するメリットはあるのだろうか。 「信用スコアでは、性別、年齢といった固定的な属性で一括して扱われるのではなく、個々の性質や行動をもって、与信や特典などの判断が可能になります。例えば20代女性と50代男性というくくりで判断したり、「既婚女性=低収入」という先入観を持ったりなど、社会的なステレオタイプで信用や嗜好を決めつけなければ、多様なライフスタイルに合わせてふさわしいサービス提供が期待できます」 与信や特典などは、信用スコアに個人情報を提供することで受けられる「恩恵」に当たる。フリーランスでも信用スコアが高ければ、ローンの契約をできるようになるかもしれないのだ。 では一方で、デメリットはなにか。 「スコアを生成するアルゴリズムは、人間が設計します。どのような価値観で何を重視してスコアを設計するかは信用スコアにおいて非常に重要な点です。たとえば、あるスコアでは『年齢(若いこと)』『性別(女性)』『ネットで買い物をすること』がプラス評価になり、別のスコアではマイナス評価になることもあり得ます。1つのスコアリングサービスに過度に依存することは、知らないうちに『あるべき姿』をコントロールされることになるかもしれません」 一步間違えば、ディストピアに陥ってしまう可能性もあるというわけだ。また、アルゴリズムは悪用を防ぐために公表はされないため、客観的にスコアを上げる方法はユーザーには分からない。そのため、利用する際には複数のサービスを活用するなどのリスク分散を考慮する必要がありそうだ』、中国の「社会信用システム」は、どうみても行き過ぎだ。「1つのスコアリングサービスに過度に依存することは、知らないうちに『あるべき姿』をコントロールされることになるかもしれません」、「利用する際には複数のサービスを活用するなどのリスク分散を考慮する必要」、その通りだろう。
・『日本は中国のような信用スコアにはならない  日本において、信用スコアは発展途上という印象が強いが、今後、果たして普及するのだろうか。 「ポイントカードがこれだけ普及していますし、受けられるメリットが大きければ普及するのではないでしょうか。まずは、決済サービスの普及状況次第かもしれません。ただ、日本では現在複数のサービスが運用されているため、単一のサービスだけが支配的になるという、多くの人が懸念する状況にはならないと思います」 単一のサービスならば、中国のような格差が生じ、信用スコアによって社会的弱者が固定されてしまう。現状、複数のサービスがあることで、その危険性を緩和しているともいえるのだ。 ただし、現状の信用スコアにも課題はある。今年7月にスタートした「Yahoo!スコア」がYahoo!IDを持っているユーザーの合意なく、自動的に作成と利用を許可する仕様になっていたため、「炎上」したのは記憶に新しい。 「信用スコアは、場合によってはどこで何を買ったかなど、多くのデータを提供することになるので、運用側は併せてプライバシーの保護や利用者の同意についてきちんと整備することも、普及に向けて必要なことでしょう」 今までよりも正当な評価を受けられる「かもしれない」、信用スコア。格差や監視が生まれないように、ユーザー側も注視していくべきだろう』、ビッグデータの時代になって、個人情報の価値はますます増大している。「Yahoo!スコア」やリクナビ問題のような乱暴な例が出ないよう個人情報の利用・活用に当たっては、きちんとしたルールの確立が必要だろう。
タグ:中国 スルガ銀行 弁護士ドットコム ダイヤモンド・オンライン 横山光昭 個人債務問題 (その2)(過払い金が戻ったのにまた借りる「借金体質」はなぜ治らない?、「性行為もできるすばらしい融資」 男性職員が逮捕された「ひととき融資」とは?、フラット35「不正利用」の全手口を不動産投資家が暴露、LINEが貸金業を開始 本格化する「信用スコア」が向かう未来とは) 「過払い金が戻ったのにまた借りる「借金体質」はなぜ治らない?」 過去に債務整理しても再び借金する人が増えている 借金が圧縮される上に100万円以上戻ってくる 家計改善に取り組み借金体質の原因を探ることが重要 「「性行為もできるすばらしい融資」 男性職員が逮捕された「ひととき融資」とは?」 髙橋裕樹弁護士 肉体関係だけでなく、弱みを握って犯罪行為を強要 「ひととき融資」は貸金業法や出資法違反の可能性 避妊してもらえない、写真を撮られる…「肉体関係」持てば二次被害も 個人間融資に名を借りた恐喝、ヤミ金融の蟻地獄 「ひととき融資」 「フラット35「不正利用」の全手口を不動産投資家が暴露」 途中で投資用になっても住宅ローンのまま 投資用シェアハウス 営業マンも自ら投資物件を不正取得 投資用の借り入れは審査で考慮されない 入居者と結託して転送不可郵便を転送 実態を解明しても取り締まりは難しい 住宅金融支援機構は全件調査に着手 「LINEが貸金業を開始、本格化する「信用スコア」が向かう未来とは」 LINE Pocket Money 信用スコアはポイントカードの発展形 アリババがスコアを運営 「社会信用システム」の全国導入 1つのスコアリングサービスに過度に依存することは、知らないうちに『あるべき姿』をコントロールされることになるかもしれません 日本は中国のような信用スコアにはならない
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