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労働(その3)(再来した大リストラ時代と「雇用流動化」礼賛の幻想、リスク管理に鈍感なトップが捨て石にする「定年人材」、タクシー会社「600人解雇騒動」が混迷続く実情 ロイヤルリムジン 直前まで積極拡大の謎) [社会]

労働については、2018年11月28日に取上げたままだった。久しぶりの今日は、(その3)(再来した大リストラ時代と「雇用流動化」礼賛の幻想、リスク管理に鈍感なトップが捨て石にする「定年人材」、タクシー会社「600人解雇騒動」が混迷続く実情 ロイヤルリムジン 直前まで積極拡大の謎)である。

先ずは、昨年10月15日付け日経ビジネスオンラインが掲載した健康社会学者(Ph.D.)の河合 薫氏による「再来した大リストラ時代と「雇用流動化」礼賛の幻想」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00044/?P=1
・『「もうね、会社としてはできるだけ65歳まで雇いたくないんです。なのに今度は70歳まで雇えって言ってるでしょ。その結果、何が起こってると思います? 強烈な肩たたきです。 うちの会社では48歳になると希望退職制度を利用できるんですが、雇い続けたい人からやめてしまうんです。だからターゲットを絞って、圧迫面接を繰り返す。あの手この手でじわじわ追い詰めるんです。特にメンタルを低下させてる社員は狙われます。50代になってメンタルやってる人って、やっぱり色々と問題がありますからね。 ただ、あまりやりすぎるとパワハラになってしまうから気をつけなきゃなんですけど、会社側もわりと強気で。多分、以前より転職しやすくなったとか、日本型雇用はもたないっていう意見が増えてるからだと思います。 僕は圧力をかける方なんで、正直しんどいですよ。 圧力かければかけるほど相手は意固地になる。根比べです。人事には数値目標が与えられるので仕事なんだと自分に言い聞かせてますけど、俺何やってんだろうと思うことは正直あります」 これは半年ほど前にインタビューしたある執行役員の男性が話してくれたこと』、「圧力かければかけるほど相手は意固地になる。根比べです。人事には数値目標が与えられるので仕事なんだと自分に言い聞かせてます」、立場上とはいえ嫌な役回りだ。
・『すでに大リストラ時代が再来している  彼の話を聞いたときには「まぁ、そうなるだろうね。だって会社は50歳以上は戦力外としか見てないんだもん」とやるせない気分に陥っただけだったが、今は絶望的な気分に襲われている。 先日東京商工リサーチが公表した「希望・早期退職」者数の合計によると、なんと今年1~9月までの上場企業が募った「希望・早期退職」者数の合計が1万342人で、6年ぶりに年間1万人超えが確定したというのである。 問題はその理由だ。これまでは「景気が悪くなる→希望退職者を増やす」が定説だったが、業績の良い企業でも将来を見込んで続々と「お引き取りください!」攻勢に出ているというのだからたまったもんじゃない。 「バブル期に大量入社した社員の過剰感を是正し、人員削減で浮いた金を若手や外部人材に回す。今後もこの動きは続く可能性は高い」(東京商工リサーチ関係者談) 具体的には、最も多かったのが富士通の2850人で、ルネサスエレクトロニクス(約1500人)、ジャパンディスプレイ(約1200人)、東芝(1060人)、コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス(950人)、アステラス製薬(約700人)、アルペン(355人)、協和キリン(296人)、中外製薬(172人)、カシオ計算機(156人)と続いていた。 既に一年前から、東芝はグループで7000人削減、富士通はグループで5000人を配置転換、NECは3000人削減、三菱UFJフィナンシャル・グループは9500人分、三井住友フィナンシャルグループは4000人分、みずほフィナンシャルグループは1万9000人分の「業務量」削減……などなど、50代のバブル世代に「リストラの嵐」が吹き荒れていたけど、「将来」を見越して、“おじさん・おばさん社員”が切られている。「将来」っていったいいつ? その「将来」に切りまくっている経営陣は会社にいるのか?) 私はこれまで何度も、「追い出し部屋もやむなし。だって、日本ではクビにしたくてもできない」「日本の正社員ほど守られてる会社員はいない」という意見を耳にしてきた。 そして、二言目には「終身雇用が悪い」「解雇規制が厳しすぎる」「流動性がない」とのたまい、解雇規制を緩和すべし、流動性を高めるのが先決、そうしないと経済成長はない!と鼻息を荒くする人たちに何度も会った。 解雇規制が厳しい、解雇のハードルが高い、といわれる国で、これだけの人たちが「希望退職」という美しい言葉の名のもとに仕事を打ち切られている。しかも、それが景気や企業の業績に関係なく進められているのだ。 そこで今回は、 +「解雇のハードルが高い」は本当か? +雇用の流動性は本当に低いのか? +流動性が高まれば経済成長するのか? という点を様々なデータから整理した上で、「リストラの先」にあるものについて考えてみる。これらの“当たり前”とされていることの真偽を確かめることで、隠されている本当の問題に向き合おうと思っている次第だ』、「業績の良い企業でも将来を見込んで続々と「お引き取りください!」攻勢に出ている」、確かにかつてとは様相が違ってきたようだ。
・『「日本は解雇のハードルが高い」は間違い  まず、解雇のハードルの高さについて、経済協力開発機構(OECD)で使われるEPL指標(Employment Protection Legislation Indicators)で、欧米諸国と比べてみよう。EPL 指標は、雇用保護法制の強さを指数化したもので、指数が高ければ高いほど、規制が厳しいことを意味する。 欧州、特にオランダ、デンマーク、スウェーデンなどでは、1970年代から流動的な労働市場政策を進めてきた。一方、ドイツは欧州の中でも比較的解雇規制が厳しいとされている。なので、ここではこれら4つの国に米国を加えて比較してみる(OECD Employment Outlook2013より)。 正規雇用の場合、日本のEPLは2.09。これはOECDの平均2.29を下回り、雇用保護が低い=解雇しやすいグループに入る。一方、米国は1.17とかなり低い。 一方、デンマーク2.32、スウェーデン2.52、オランダ2.94といった国々では、いずれも日本を上回り、解雇規制が厳しいドイツ2.98とさほど差はない。 では、非正規雇用ではどうか。 OECD平均が2.08なのに対し、日本は1.25。スウェーデン1.17 、オランダ1.17、ドイツ1.75、デンマーク1.79、米国0.33だ。 つまり、「日本は終身雇用制度があるから、クビにできないから追い出し部屋やむなし」「解雇規制が厳しいから希望退職で圧力をかけるしかない」というのは間違い。EPLで比較する限り、正規雇用・非正規雇用とも日本はどちらかといえば解雇しやすい国に分類される。解雇への制約の存在を「日本型雇用システムの最大の特徴」と捉えるのは適切とはいえないのである。 また、雇用の流動性が高いというイメージのある米国も、近年は転職率が低下しているという指摘がある。企業側が長期雇用の利点を生かそうとしている動きに加え、IT技術の進歩が速いために転職する場合に「今のスキルが陳腐化している」という現実があり、働く人にとっても転職の利点が激減しているのだ。 そもそも欧州の国々では「労働者の人権を守る」哲学が浸透しているので、解雇するには正当な理由をかなり厳しく要求する法制が細かく決められている。さらに、こちら(「正社員「逆ギレ」も、非正規の待遇格差が招く荒れる職場」)でも書いた通り、欧州は原則的に有期雇用は禁止だ。 有期雇用にできる場合の制約を詳細に決めていて、期間も限られている。日本のように、非正規で何年も雇い続けることができない上に、非正規は「企業が必要な時だけ雇用できる」というメリットを企業に与えているとの認識から、非正規雇用には不安定雇用手当があり、正社員より1割程度高い賃金を支払うのが“常識”である。 OECDが日本に改善を求めているのも、実はこの点である。日本では「正社員は保護されすぎ」という意見が一般的だが、そうではなく非正規を都合よく使っていることを問題視しているのだ』、「正規雇用・非正規雇用とも日本はどちらかといえば解雇しやすい国に分類される」、とは初めて知った。「欧州は原則的に有期雇用は禁止」、「非正規雇用には不安定雇用手当があり、正社員より1割程度高い賃金を支払うのが“常識”である」、通説の誤りを明確に示してくれた。
・『日本の雇用流動性は必ずしも低いわけではない  では、次に雇用の流動性についてみてみよう。雇用の流動性が高ければ、次の職場に簡単に移動できるため失業期間が短くなるはずである。ところがここでも驚く結果が得られている(『データブック国際労働比較2018』独立行政法人 労働政策研究・研修機構)。(出典:・・・) ご覧の通り、OECDのデータでは6カ月以上1年未満でほとんど差がない。この傾向はその他の失業率を示したデータでも同様に認められている。一方、1年以上の長期失業率は日本39.5%に対し、デンマーク22.5%、オランダ42.7%、スウェーデン16.8%、米国13.3%となっている。 「ほらね! やっぱり日本は流動性が低いから長期失業の人が多い!」と解釈するのは短絡的だ。失業期間や失業者の定義は国によって違うし、景気動向や年齢構成によっても異なる。日本では女性が育児のために一時的に労働市場から離れる割合が高いのと、高齢化の影響もある。日本の高齢者が欧米に比べ70歳まで働きたい、働かざるを得ない状況にあることは、周知の事実だ。 もちろん失業率のデータだけで一概に結論づけることはできないけど、少なくとも日本の流動性が低いと言い切れる数字ではなく、欧州の国々と比較しても、日本の労働市場のパフォーマンスは必ずしも悪くないのである。) 次に、流動化を進めれば経済成長するのかということを、賃金の変化から見てみよう。転職には、自分キャリアアップのためにする自主的な場合と、希望退職も含めて会社都合の解雇があるが、ここでは後者にスポットを当てる。 流動性の高い米国ではこの手の調査が蓄積されていて、全体的には「転職で賃金が減る」という結果の方が圧倒的に多い。割合にすると15%程度の減額で、その状態は5年以上続き、回復したとしても2~3%程度とされている。特に景気が悪い時に解雇されると、20年近くも低賃金の状態が持続するという実証研究もある。 デンマークの場合も同様で、解雇された年は12~15%程度下がる。ただ、3年目以降は徐々に回復するとされている。 つまり、「流動性が高くなる→スキルが活かせる→賃金が上がる」という方程式は必ずしも成立しないのだ。 特に日本の場合、どんなに流動性が高まってもいったん「正社員」の座を離れると「非正規」として雇用されるケースが圧倒的に多く、特に50代では正社員雇用を望むのはまず無理。 実際、「雇用動向調査」でも、20~30代では転職後に賃金が増加する人の割合が高いが、特に男性は40代後半以降、減少する人の方が多く、これが「将来」的に改善するとは到底思えない。 さらに、大企業では50歳以上でリストラした人を子会社や関連会社に押し付けるケースも散見され、その人の賃金を払うために他の従業員の賃金が抑制されるという不都合な真実も存在する。 つまるところ、雇用流動化論を強く主張する人たちが想定しているような、「生産性の低い産業や企業から生産性の高い産業や企業に人々が移れば、経済全体の成長率も高まる」という都合のいい現象は起きていない。 逆に、生産性の低い産業に、低賃金で、不安定な状態で雇用されるパターンが実態に近いので、「流動性を高めることで生産性を高める」という理論は妄想に近いかもしれないのだ』、「「流動性を高めることで生産性を高める」という理論は妄想に近いかもしれないのだ」、データで示されると説得力が増すようだ。
・『リストラは残った社員にも悪影響を与えている  最後に、解雇が労働者に与える影響、すなわち「リストラの先」にあるものについて、得られている知見を紹介する。 基本的な理解として、リストラや失業が、体の健康や精神健康と関連が深いことは、以前から指摘されてきた。たとえば、失業している男女は、超過死亡(予想される死亡数に対しての増加分)の頻度が高いほか、主観的健康度も低いというのが研究者の一致した見解だった。 そんな中、リストラという“イベント”そのものが健康に悪影響を及ぼすのか、それとも失業しているという“状態”が悪いのかを検討するために、1990年代、イギリスで大規模な調査が行われた。 その結果、リストラ直後にほとんどの人の精神健康が悪化したのに対し、失業期間との関連は認められなかった。また、周りが次々とリストラされ、「自分もリストラされるかもしれない」との不安を感じた人は、リストラされた人と同じくらい精神的健康度の低下が認められたのだ。 つまり、リストラというイベントは当人だけでなく、周りの社員にも「自分もいつか……」という恐怖を与え、会社からすれば「わが社の社員として頑張ってほしい!」と期待している人のメンタルにまで悪影響を及ぼしかねない「悪行」なのだ。 また、米国の実証研究では、リストラで平均余命が1年から1年半ほど短くなるとの結果もある。同様の結果は、ノルウェーでも認められていて死亡率は14%上昇する。 さらに、リストラの影響は「次世代」にも影響する。 カナダで行われた調査では、父親のリストラがその子どもが大人になったときの年収を9%下げることが分かった。父親のリストラで収入が下がるため、子供の教育費用を減少させたり、父親が不健康になることが子どもの成長に悪影響を与えるのだ。 これらの結果から言えるのは、リストラが社会に及ぼす影響は広範囲にわたるってこと。本当に「未来を見据える」のであれば、安易にリストラに手を出すのは本末転倒。「今いる社員」が仕事への意欲を高められるような施策を講じることが先だ。 実際、日本が「世界」の代表と仰ぎみる米国では、社員を長期雇用する企業が増えており、長期雇用におけるプラス面の研究が近年急速に広がっている。 念のため断っておくが、私は転職したい人のスキルが生かせるような流動性は必要だと考えている。だが、ただ流動性さえ高まれば万事うまくいくみたいな幻想は危険だし、捨てた方がいい。 どんなに希望退職や早期退職というオブラートに包んだ表現を使っても、その実質はリストラであり、それは1人の人間の人生を大きく翻弄する“刃(やいば)”であり、周りにも悪影響を及ぼす最悪の「経営手段」だ。 こうした意識が薄らいでいるのは、その凶器に対して鈍感な人が増えてしまったのか、あるいは「自分には関係ない」と思っている人たちの発言力が増しているからなのか。そして、きっと「だから50代はコストが高いわりに働きが悪いことが問題なんだよ!」と、年齢の問題にされてしまうのでしょうね、きっと』、「どんなに希望退職や早期退職というオブラートに包んだ表現を使っても、その実質はリストラであり、それは1人の人間の人生を大きく翻弄する“刃”であり、周りにも悪影響を及ぼす最悪の「経営手段」だ」、「リストラの影響は「次世代」にも影響する」、には驚かされた。河合氏の説得力溢れた主張には、全く同感である。

次に、本年1月28日付け日経ビジネスオンラインが掲載した同じ河合 薫氏による「リスク管理に鈍感なトップが捨て石にする「定年人材」」を紹介しよう。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00060/?P=1
・『このところどこにいっても、「定年」が話題となる。 「定年って、本当になくなるんですかね」「定年とか、もう時代に合わないですよね」「定年がなくなることはないよ。賃金を下げるきっかけがなくなるから」といった一般論的な話から、 「うちの会社では定年がなくなるらしいって話が出てるんですが、『いつまで働きゃいいんだ』とか反対する輩(やから)がいる。やめることさえ自分で決められないかと思うと悲しくなります」 「定年なくすとかやめてほしい。そんなことされたら妻にずっと働け!とか言われそう……」などといった、「うちの会社」「うちの家庭」の話まで。 さらには…… 「うちの会社で定年がなくなると聞いたので、安心して転職活動をしていたら、人事に呼ばれて、『早期退職するか、会社が紹介する関連会社に行くか決めてほしい』と迫られた」(男性) 「え? 転職活動していることが問題なんですか?」(河合) 「いや、そのことは知らないと思います。定年はなくすけど、会社がいらない人ははじくってことなんでしょう。会社の外の状況についても、社内の自分の立場についても、完全に見誤りました。自分の認識の甘さが嫌になります」(男性)』、「定年なくすとかやめてほしい。そんなことされたら妻にずっと働け!とか言われそう……」、との意見には微笑まざるを得なかった。
・『早期退職やフリーランス化が推奨される  定年──。かつては現役から老後への切り替えの儀式だったものが、役職定年、定年後雇用延長など、コストの高い会社員の賃金を下げる節目になった。そして今、定年という言葉が消滅するかも? という時代に突入している。 ご存じのとおり、今国会には、企業に70歳までの就業機会確保への努力義務を課す「高年齢者雇用安定法」の改正案が提出される。その一方で、将来的には「努力義務→義務化」となることを見込んで「今のうちに切っちゃえ~!」と40代後半以上をターゲットにした早期退職の募集・実施は増える一方だ。 東京商工リサーチが1月15日に発表した調査結果によると、2019年(1~12月)に早期・希望退職者を募集した上場企業は延べ36社、対象人数は計1万1351人。過去5年間では最多で、最も少なかった18年と比べると、社数、人数ともに約3倍だった。 実施企業のうち6割は業績不振によるリストラだが、業績が良い中での先行型も目立つ。「製薬」分野の企業は4社中3社が直近の決算が増収増益だった。今年も既に9社が実施を公表し(対象人数は計1550人)、9社のうち直近の決算で最終赤字、減収減益となったのはそれぞれ1社。他の7社は業績が堅調な業界大手が占める。 義務化に加え、定年後雇用延長で賃金が激減するのを不服とする裁判も増えているので、今後もこの動きに拍車がかかる可能性は高い。 いずれにせよ、かつて65歳までの雇用が義務化されたときに、低賃金で雇用延長に応じる仕組みを導入する企業が多かったように、今後もあの手この手で企業はコスト負担がかからない方法を繰り出すはずだ。 もっとも、政府の方針にもその布石は打たれている。 政府は「70歳雇用」の選択肢として、現行の定年延長、定年廃止、契約社員などでの再雇用の3パターンに加え、「他企業への就職支援」「フリーランスとして働く人への業務委託による支援」「起業支援」「社会貢献活動などへの支援」の選択肢を提示。 タニタが、社員が「個人事業主=フリーランス」として独立するのを支援する新しい制度を導入して物議をかもしたが、どんなハサミも使いようで刃(やいば)になる。あまり考えたくはないけど、悪知恵を働かせて「雇用する責任」を放棄しようと思えばどうにでもなる。 「元気で意欲のある高齢者に経験や知恵を社会で発揮してもらえるように法改正を目指す」(by 安倍晋三首相)ではなく、「ますます元気と意欲を萎えさせる法改正」になりかねない。政府が70歳まで働ける法律を厳しくすればするほど、シニアだけではなく、すべての働く人たちの雇用環境が厳しさを増す可能性が高いと覚悟した方がいい。 本来「会社」とは、単なる市場労働の場ではなく、社会組織であり、共同体であり、そこで働く人たちが安全に暮らせるようにすることを最大の目的とする社会的リソースだが、その役割自体が大きな節目にさしかかっている。 言い方を変えれば、「トップ次第」。今まで以上にトップが、何に価値を置き、どう動くか。トップの質が問われていると言っても過言ではない。 面白い調査結果を紹介する。 +65歳まで働く制度がある企業は99.8% +8割弱が「定年後継続雇用制度」を導入 +定年を65歳にしているのは17.2% +60歳で会社を辞める人は約15% +「継続雇用を希望したが、雇用されなかった人」は0.2%  これは(「令和元年『高年齢者の雇用状況』集計結果」)の内容だが、企業規模別の分析に注目すると以下のようになる。 +定年を65歳にしている企業は、中小企業が17.9%で、大企業の10.6% より多い +希望者全員が66歳以上になっても働ける企業は、中小企業が12.6%なのに対し、大企業は4.2%とかなり少ない  体力のある大企業より、体力のない中小企業の方が、コストが高いとされるシニアが長く働いているのだ』、「2019年・・・に早期・希望退職者を募集した上場企業は延べ36社、対象人数は計1万1351人。過去5年間では最多で、最も少なかった18年と比べると、社数、人数ともに約3倍」、「実施企業のうち6割は業績不振によるリストラだが、業績が良い中での先行型も目立つ」、企業側はいち早く手を打っているようだ。
・『元気な中小企業は60代を生かしている  おそらく中小企業が大企業を上回った点について、「人手不足だから切りたくても切れないんだろう」と安直に考える人もいるに違いない。 だが全国津々浦々さまざまな企業を訪問していると、中小企業では元気な60代が目立つし、そういった企業は決まって業績もいい。そして、例外なく企業のトップが現場に近い。 学生の大企業志向が高まる中でも、大学や高校にリクルーターが出向いたり、独自の賃金体系で人材確保に努めたりしている。外国人の労働者も「はい、いらっしゃい~」とただ迎えるのではなく、トップ自らが海外に足を運び、大学や企業と連携。来日してからは「異国で暮らすのは大変だから」と、日本人より高い賃金で雇っている企業も少なくない。 経営学者で東京大学教授の藤本隆宏先生にお会いしたときに、「かわいそうな中小企業はあるけど、中小企業がかわいそうというのは嘘。社長が走り回って仕事をつくり、付加価値が生まれる現場を大切にしている」とおっしゃっていたけど、まさにその通りだ。 「日本型雇用の限界」だの、「危機感のない50代が多い」だのと嘆く前に、トップ自らが動き、きちんと経営する。会社=働く人たちが安全に暮らせるようにすることを最大の目的とするリソース、という当たり前を、トップが頭と体を120%使って維持しているのである。 念のため断っておくが大企業でも、「50代問題? そんなのうちにはないよ。本人のやる気があれば70歳まで働けるし、AI(人口知能)とかリモートワークをうまく使ってシニア社員が能力を発揮できる制度を色々と進めてますから」とあっけらかんと話すトップもいる。 そういった企業は例外なく、「すべての社員が生き生きと働ける職場」をゴールに、女性、障害者、外国人も含めた元気になる仕組みを社内の隅々までつくり、頑張った人が報われる制度と手を挙げた人をサポートする教育制度をつくり、社員に裁量権を与え、人への投資をしている企業だった。 とにもかくにも国から強制されずとも長期雇用し、年齢で区切ることのバカらしさが分かっているトップは、「信頼の上に信頼は生まれるのであって、不信が信頼を生み出すことはない」という当たり前を行動で示している。 身もふたもない言い方になってしまうけど、要はトップ次第。トップの経営の器量が定年への考え方に如実に表れるのである』、「「日本型雇用の限界」だの、「危機感のない50代が多い」だのと嘆く前に、トップ自らが動き、きちんと経営する。会社=働く人たちが安全に暮らせるようにすることを最大の目的とするリソース、という当たり前を、トップが頭と体を120%使って維持しているのである」、こうした「トップ」が例外的存在のようなのは残念だ。
・『自社のリスクを冷静にとらえられない日本企業  そんな中、絶望的になる記事が日本経済新聞の一面に掲載された(1月23日付朝刊)。 日本経済新聞社が上場企業3300社を対象に有価証券報告書で開示が義務付けられている「事業等のリスク」の文字データをテキスト解析したところ、日本企業が気候変動や高齢化がもたらすリスクに言及した割合は1割にとどまり、海外勢に比べかなり遅れていることが分かったという(以下、抜粋し要約)。 +人材確保や税制の変更、減損といったリスクを米国では9割前後の企業が開示している。ところが東証1部に上場する代表的な225銘柄で構成する日経平均株価の採用企業では6割程度で、全上場企業だとたったの3~4割にすぎない。例えば人手不足などで24時間営業の取りやめなど見直しを迫られているコンビニ各社でさえ、人材に関する言及がなく、具体的な対策の記述が乏しかった。 +気候変動がもたらすリスクへの言及は、米企業も44%と過半に満たないが、日本ではさらに低く、全上場企業のたったの13%だ。 +米国では日用品や医薬など65%がブランドイメージ低下のリスクを記載したのに対し、日本はたったの2割だった。  記事によれば、「日本企業の開示は、自然災害(全上場企業で72%)など、多くの企業にあてはまる一般的なリスクが中心で、企業固有のものや業務に関わるリスクへの言及が少ない」(by SOMPOリスクマネジメントの松原真佑子上級コンサルタント)とのことだ。 つまり、「自分の会社が見えてない」のだ。50代以上の社員をお荷物扱いする企業は、「シニア社員は自分の立場を分かってない」と揶揄(やゆ)するけれど、企業トップも自分の会社のことが客観的に見えてない。自分を客観的に見て受け止めないと、人が成長しないように、企業も「自分」を客観的に見ることなくして成長などない。 自分が見えないと、改革はおろか、改善もできず、目先のカネばかりに目がいくようになる。そして、企業が存在する意義、価値判断が重要な時代なのに、他者判断に流される経営しかできなくなる。 これは……絶望的、だ。) いつぞや「現場の不正問題」が明らかになったときに、記者会見でこう逆ギレ気味にふてくされた顔で言い放ったトップを覚えているだろうか。 「私が朝会社にきて最初にやるのは私宛のお客様からのご意見、ご要望、社員の文書確認。支社長には現場の声を上げろと言っているが全部は把握できない。なので、私としてはもうちょっと現場を回る、お客様を回るという活動をしておるところでございます。ただ、これでも全部が分かるわけじゃないので、吸い上げる仕組みというのは今後もつくって参ります」 吸い上げる仕組み? ふむ、いったいこのトップは何を言っているのだろうか。日本の企業のリスク開示が壊滅的に低いのは、このトップと似通った考えを持っているトップによるものだと考えていい。 どんな仕組みをつくったところで、下が上に伝えるのは「自分の責任にならない」ことのみ。トップが「下」におり、自ら手に入らない情報を探す気構えがなければリスク管理などできるわけがないのである。 元気な企業も成功するチームも例外なく全員が戦力で、全員が考え、動き、話し、働いている。その全員には「トップ」も入っていなきゃダメだ。「吸い上げる仕組み」となどと、のうのうと言ってる場合ではないのである』、「事業等のリスク」の開示は始まったばかりなので、内容がお粗末なのもやむを得ない気がする。ただ、「日本企業の開示は、自然災害(全上場企業で72%)など、多くの企業にあてはまる一般的なリスクが中心で、企業固有のものや業務に関わるリスクへの言及が少ない」、との批判には真摯に対応するべきだろう。「元気な企業も成功するチームも例外なく全員が戦力で、全員が考え、動き、話し、働いている。その全員には「トップ」も入っていなきゃダメだ。「吸い上げる仕組み」となどと、のうのうと言ってる場合ではないのである」、同感である。
・『定年は50歳にした方がいい  さて、定年問題に戻る。 かつていち早く定年廃止を打ち出した日本マクドナルドが、「定年を延長したら若者が育たなくなった」として定年廃止を廃止した(ややこしい)ことがある。定年延長や定年廃止は、決して単純な問題ではない。 先の「高齢化がもたらすリスクなどへの言及は1割」「人材などに関する言及が3~4割」で、「具体的な対策がない」企業が圧倒的に多いとするなら、「70歳まで雇用義務化」は、想像以上に複雑な問題を引き起こしかねないとみるべきだろう。 個人的な意見を言えば、私は定年は思い切って50歳にした方がいいと考えている。その上で企業には、今回政府が提示した「7つの支援策」を行う義務を課せばいい。50歳になった途端、役職定年だのなんだのと戦力外扱いを始めるより、のれん分けのように起業したり、個人契約で今までと同じ業務に携わったり、他の企業で心機一転スタートしたり、NPO活動などで頑張る選択肢がある方がいい。それを会社が支援する。 50代なら体力もあるし、気力もある。たとえ失敗しても「なにくそ!」と踏ん張ることができる。だって、気持ちは40代、いや、中にはずうずうしくも20代のつもりの人も少なくないからだ。だが、60代になると……気力も体力も確実に落ちる。50代でもなりたてのときと、後半にさしかかるのとでは比べものにならないくらい違う。 私はこれまでも「長期雇用=職務保証」の重要性を繰り返し訴えてきたが、50歳を節目に、会社は形を変えて長期雇用すればいい。 そして、本人と企業が一緒に「高齢化リスク」を考え、シニアの経験や知識、新しい知識の吸収、体力のある若い人、ITやAIなど、社内外のリソースをモザイクのように組み合わせ補う働き方を模索する。1+1=2が、3にも4にもそれ以上にもなるような働き方は色々とあると思う。 どんな形であれ、“The whole is greater than the sum of its parts(河合訳:全体は部分の総和に勝る).”というアリストテレスの言葉を信じ、すべてのメンバーが生き生きと働く「共同体=会社」を維持する方法を模索すべきじゃないか。 もちろんそのためには、働く人も「定年がなくなったら、いつまで働きゃいいんだか分からなくなる」なんてことを言ってないで、自分の生き方・働き方は自分で決める覚悟を持ってほしい』、「定年は50歳にした方がいい」、同感である。「全体は部分の総和に勝るというアリストテレスの言葉」、ギリシャ文明の偉大さを再認識した。

第三に、5月27日付け東洋経済オンラインが掲載したライターの栗田 シメイ氏による「タクシー会社「600人解雇騒動」が混迷続く実情 ロイヤルリムジン、直前まで積極拡大の謎」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/350182
・『ロイヤルリムジングループ(以下、ロイヤルリムジン)が4月8日、従業員600人に対して一斉に解雇を言い渡した問題は、解雇発表から1カ月以上が過ぎた今なお混迷が続いている。 当初は、失業手当(失業保険給付)を受給させて再雇用を図るという、従業員の生活を守るための“美談”のように取り扱われたが、むしろほころびが目立ち始めたのだ。 同社は、従業員に失業手当を速やかに申請するためという理由で、解雇発表後に『退職合意書』の提出を迫り、形式上は合意退職として事態を収めようとした。ところが不当解雇に当たる、と不服を申し立てた従業員たちが立ち上がり、団体交渉は現在も継続中だ。 一部の従業員は地位確認を明らかにするため、金子健作社長に解雇撤回を求めた。状況を見かねたロイヤルリムジンは解雇撤回を労働組合に伝え、発言や態度を二転三転させるという対応も明らかになっている』、こんな馬鹿な話があるかと呆れたが、いまだに決着してないことに驚かされた。
・『5月16日から一部の事業を再開したが…  その後、解雇は無効だとして従業員としての地位確認を求める仮処分を申し立てていた従業員81名は、生活困窮で訴訟継続が困難になったという理由で訴えを5月11日に取り下げた。そんな混沌とした状況でも、同社は傘下の目黒自動車交通で5月16日から一部の事業を再開している。 こういった問題はロイヤルリムジン以外のタクシー会社にも起こっている。東京・国分寺市に本社を置くタクシー会社の龍生自動車は、4月15日に新型コロナウイルスの影響による業績悪化を理由に、従業員33名全員に解雇を通告した。 4月8日のロイヤルリムジンの騒動から、わずか1週間後での発表だった。5月8日、龍生自動車の従業員らは、解雇は不当だとして地位確認の申し立てを東京地裁に起こしている。 ロイヤルリムジンに端を発した一斉解雇の余波は、今後タクシー業界にさらに広がっていくことも予測される。 コロナ禍で、タクシー業界が苦しい状況にあることは間違いない。筆者は、ある大手タクシー会社の運転手(40代)に給与明細を見せてもらった。 東京都内に勤務する彼は隔日勤務(1回の勤務で休憩を挟んで20時間程度働く形態)で勤務日の上限にあたる13日間フルに働いて、手取り金額は8万円だった。平常時は1カ月当たり40万円程度だというので、単純計算で5分の1の収入になった。現在の惨状をこう嘆く。 「タクシーは地域の公共交通機関としての側面もあります。タクシーを出さずに休業手当を受けて休む方が収入はよくても、ドライバーはある程度は出勤しないといけません。 夜間帯の利用客は、医療関係者と霞が関の役人くらいのものです。0人の日もあるし、2人乗せられればいい方ですよ。本当は出勤したくないし、お客もいない中で出勤しても儲からないわけですが、誰かがその役割を担わないといけません」 タクシードライバーたちの生活は貧窮しており、毎月の家賃の支払いすら難しい状況に追い込まれた者もいるという。そんな背景から、従業員を解雇し、コロナ収束後に再起を図るという経営判断には一見して理があるようにも思える』、「コロナ収束後に再起を図る」際に「解雇」した「従業員」を再雇用するのでは、初めの「解雇」が偽装だったことになる筈だ。
・『直前まで買収を実施していた  しかし、取材を進める中で、ロイヤルリムジンの“600人解雇”は見切り発車だったことは否めない。 冒頭の申し立てとは別に、70代ドライバーの男性は1人でロイヤルリムジンの金子健作社長ら役員2人に対し、220万円の損害賠償を求めて東京地裁に4月28日に提訴している。 この男性は代理人である馬奈木厳太郎弁護士を通して、5月初旬に筆者に以下の言葉を寄せた。 「これは会社と私個人だけの問題ではありません。このような事例を認めてしまえば、第2、第3のロイヤルリムジンが出てくる可能性もあります。さらに言えば業種問わず同じような状況が全国に広がっていく危険もある。 団体交渉で解雇を撤回したという報道も聞きましたが、それだけで済まされる問題ではない。従業員の収入や生活に対してどう考えているのでしょうか」 代理人の馬奈木厳太郎弁護士が言う。「本来であれば、解雇のためには使用者は解雇の理由となる経営状況を説明する義務があります。ただ、ロイヤルリムジンの経営陣は具体的な数字をもって解雇者に明示することを放棄している。 また、(解雇回避努力義務の履行のために)代表や役員の報酬のカットなど、考えうる対策を講じたかも不透明です。具体的な経営実態がわからず、客観的な判断ができない状況です」 経営不振による従業員の解雇を整理解雇といい、その有効性の判断基準として「整理解雇の4要件」というものがある。使用者側の事情による人員削減には、①人員整理の必要性があること、②解雇回避努力義務の履行、③被解雇者選定の合理性、④解雇手続きの妥当性が求められる。 ロイヤルリムジンには解雇との整合性が見受けられない点が複数ある。ロイヤルリムジンの関係者が明かす。 「正直、会社側はここまでの大問題に発展することは予測していなかったと思います。甘くみていたところがあった。突然解雇を発表し、思わぬ形で世間やマスコミが反応したことで、退職同意書も後から急いで回収しようとした。 これまで買収によって拡大してきた会社で、本当の経営状況は経営陣しかわかりませんが、いきなり会社都合で解雇します、と言われても納得できない人が出てくるのは当然です」 さらに、ロイヤルリムジンが今年4月3日付で、兵庫県三田市に拠点を置くファイブスタータクシー株式会社を買収していることも明らかになっている。 筆者はその内部資料を入手したが、親会社となったロイヤルリムジン側から管理者が来るという記述も明記されていた。 この買収により、ロイヤルリムジングループは、東京都に5社、兵庫県に2社のタクシー業者を子会社として持っていたことになる。 果たして、600人の解雇という判断をした会社が直前に企業買収をするという判断は正しいといえるのだろうか』、「600人の解雇という判断をした会社が直前に企業買収をする」、これでは「整理解雇の4要件」を満たす筈もないだろう。
・『休業・離職・継続の3択を迫る文書を通知  さらに、買収されたファイブスタータクシー株式会社は、買収からわずか10日後の4月14日に、従業員に対して雇用対策の通知を書面で行っている。その書面も同様に入手したが、そこには休業、離職、継続と3つの項目が記されていた。内容を読めば、「会社の存続ができない状況」ともいえる厳しい経営状況と乗務員への待遇悪化が見て取れる。 ファイブスタータクシーの関係者は、こう打ち明ける。「いきなりの通知で驚きました。ましてや、買収が発表されて間もないタイミングで不安が募っていましたから。市場環境や会社が厳しいのは充分承知しています。ただ、本質的には体のよいリストラみたいなものですね。すでに会社を去った従業員もいます。会社側が乗務員という人的資源の価値を過小評価している。その認識がタクシー業界の賃金水準の低さや、仕事への誇りの低さにつながっていることが、ただただ悔しい……」 突然グループ傘下になったかと思えば、親会社の都合で遠回しにリストラ案を提示される。ファイブスタータクシー関係者の訴えは切実だ。ロイヤルリムジンの経営判断が、多くのドライバーや業界全体に大きな影響と混乱を及ぼしたことになる。 親会社であるアイビーアイ社に、ロイヤルリムジンとファイブスタータクシーの通知書との直接的な関係について質問書を送り、筆者が電話を通じて回答を求めたところ、5月18日の期限日までに返答はなかった。代表取締役の金子健作氏にも5月18日に電話で問い合わせたところ「お答えできません」という回答だった。 また、ファイブスタータクシー株式会社にも同様に、ロイヤルリムジンの意向によって雇用対策の通知書を送ったのか、という質問書を筆者が送付したところ、「弊社としては無用な賛否両論を避けさせていただきたく、コメントを差し控えさせていただきます。また、従業員に対しては常に回答できる体制を整えておりますので、貴殿に対する回答は控えさせていただきます」との回答があった』、「ロイヤルリムジン」は「タクシー会社」を買収した上で、「従業員」は解雇し固定費負担を減らして、需要回復を待つという戦略なのだろうか。しかも、雇用保険に大きな負担をかけるとすれば、許されざる身勝手な行動だ。
・『コロナショックは会社単体では到底解決できない  ロイヤルリムジンの関係者はこんなことも漏らしていた。 「会社の対応に不満はありますが、正直、このコロナ禍では会社単体で解決できる問題の範疇は越えています。政府の対応などが遅れれば、会社も体力的にもたないでしょうから」 この発言は、政府のコロナ対策に対する悲鳴ともとれる。 休業手当の原資ともなる雇用調整助成金は、20万件以上の相談件数に対して実際の支給決定件数は4500件余り(5月11日時点)。相談から申請に至るまでの手続きも難しく、十分に機能しているとはいえない。 そして今回のロイヤルリムジンのような失業手当の濫用ともとれる経営判断は、失業保険制度の問題点も噴出させている。このような危機に直面したとき、窮状に陥るのは今回のような従業員だ。 ロイヤルリムジン社の一斉解雇騒動を悪しき先例として片付けることはできない。だが、望む、望まないにかかわらず、こういった判断をする経営者が出てきてもまったく不思議ではないのだ。コロナが巻き起こした解雇問題はタクシー業界に限らず、あらゆる業種で起こりうる。決してひとごとではなく、自身にも降りかかる可能性を秘めているのだ』、「雇用保険」の申請はあった筈なのに、所轄官庁が沈黙を守っているのは何故だろう。制度の「抜け穴」が発覚したので、沈黙せざるを得ないのだろうか。いずれにしろ、奇妙奇天烈な案件だ。
タグ:労働 東洋経済オンライン 正規雇用 日経ビジネスオンライン 河合 薫 栗田 シメイ (その3)(再来した大リストラ時代と「雇用流動化」礼賛の幻想、リスク管理に鈍感なトップが捨て石にする「定年人材」、タクシー会社「600人解雇騒動」が混迷続く実情 ロイヤルリムジン 直前まで積極拡大の謎) 「再来した大リストラ時代と「雇用流動化」礼賛の幻想」 圧力かければかけるほど相手は意固地になる。根比べです。人事には数値目標が与えられるので仕事なんだと自分に言い聞かせてます すでに大リストラ時代が再来している 今年1~9月までの上場企業が募った「希望・早期退職」者数の合計が1万342人で、6年ぶりに年間1万人超えが確定 これまでは「景気が悪くなる→希望退職者を増やす」が定説だったが、業績の良い企業でも将来を見込んで続々と「お引き取りください!」攻勢に出ている 「日本は解雇のハードルが高い」は間違い OECD)で使われるEPL指標 日本のEPLは2.09 雇用保護が低い=解雇しやすいグループに入る EPLで比較する限り、正規雇用・非正規雇用とも日本はどちらかといえば解雇しやすい国に分類される 欧州は原則的に有期雇用は禁止 非正規雇用には不安定雇用手当があり、正社員より1割程度高い賃金を支払うのが“常識”である 日本の雇用流動性は必ずしも低いわけではない 「流動性を高めることで生産性を高める」という理論は妄想に近いかもしれないのだ リストラは残った社員にも悪影響を与えている リストラの影響は「次世代」にも影響する 「リスク管理に鈍感なトップが捨て石にする「定年人材」」 「定年なくすとかやめてほしい。そんなことされたら妻にずっと働け!とか言われそう……」 早期退職やフリーランス化が推奨される 早期・希望退職者を募集した上場企業は延べ36社、対象人数は計1万1351人。過去5年間では最多で、最も少なかった18年と比べると、社数、人数ともに約3倍 元気な中小企業は60代を生かしている 自社のリスクを冷静にとらえられない日本企業 定年は50歳にした方がいい 全体は部分の総和に勝るというアリストテレスの言葉 「タクシー会社「600人解雇騒動」が混迷続く実情 ロイヤルリムジン、直前まで積極拡大の謎」 従業員600人に対して一斉に解雇を言い渡した問題 不当解雇に当たる、と不服を申し立てた従業員たちが立ち上がり、団体交渉は現在も継続中 5月16日から一部の事業を再開したが… コロナ収束後に再起を図る 直前まで買収を実施していた 600人の解雇という判断をした会社が直前に企業買収をする 「整理解雇の4要件」 休業・離職・継続の3択を迫る文書を通知 「ロイヤルリムジン」は「タクシー会社」を買収した上で、「従業員」は解雇し固定費負担を減らして、需要回復を待つという戦略なのだろうか。しかも、雇用保険に大きな負担をかけるとすれば、許されざる身勝手な行動だ
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