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安倍外交(その7)(ボルトンが回顧録で暴露 トランプと“外交のアベ”の嘘八百、日本がインドネシアに500億円の支援を決定 高速鉄道とコロナの裏切りで募る不信感、日本に外交戦略見直しを迫る 香港の中国化・韓国の朝鮮化・ロシアのロシア化) [外交]

安倍外交については、昨年9月17日に取上げた。久しぶりの今日は、(その7)(ボルトンが回顧録で暴露 トランプと“外交のアベ”の嘘八百、日本がインドネシアに500億円の支援を決定 高速鉄道とコロナの裏切りで募る不信感、日本に外交戦略見直しを迫る 香港の中国化・韓国の朝鮮化・ロシアのロシア化)である。

先ずは、本年6月26日付け日刊ゲンダイ「ボルトンが回顧録で暴露 トランプと“外交のアベ”の嘘八百」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/275113
・『昨年9月にトランプ米大統領に解任されたボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の回顧録「それが起きた部屋」が、安倍政権を直撃している。“外交のアベ”のお粗末な実態を次々に暴露しているのだ。 ボルトンが「トランプと最も個人的な関係を築いている」と評する安倍首相は、本の中に100回以上も登場。米朝首脳会談を巡るやりとりにはア然だ。昨年2月のハノイ会談は物別れに終わり、「内閣の最重要課題」に掲げる拉致問題でトランプに支援を求める安倍首相にとっても、気が気でない状況だったはずだが、4月末に訪米した安倍首相はトランプをベタ褒めしていた。 安倍は文在寅とはほぼ正反対の見解をトランプに示した。トランプが「ハノイで席を蹴った評価は高いんだ」と言うと、安倍は「結果は前向きなもの。席を蹴ることができるのはアナタだけ」と同意。「制裁を維持し、安易に譲歩しないことが大切です」と繰り返し強調した。安倍が「時間はわれわれの味方」と言うと、トランプも「その通り」と応じた> 直後の会見で安倍首相は「次は私自身が、金正恩委員長と向き合い、解決する」とお決まりのセリフ。本当に2人は似た者同士。政権浮揚しか頭にないのがよく分かる』、拉致被害者横田めぐみさんの父親が、拉致解放を眼にすることなく亡くなったのは、「時間はわれわれの味方」との認識の誤りを示している。「次は私自身が、金正恩委員長と向き合い、解決する」はまたも空証文だったようだ。
・『1カ月後の5月、令和初の国賓として再来日したトランプは安倍首相に緊張が続くイランとの“橋渡し”を依頼。ボルトンは当時をこう振り返る。 <失敗に終わる可能性が高い役割を安倍に押し付けたのは明らかなように思えた。安倍は注目を高めるため、イラン訪問を大阪G20サミット前の6月中旬と考えていた。トランプ訪日前、一足先に日本で会った安倍は「トランプの頼みでイランに行く。役に立てる見込みがある」と強調した。私はこのアイデア自体がひどいと思っていたが、とても口にできなかった> G20の2週間前、安倍首相は勇んで「41年ぶりの首相訪問」に臨み、最高指導者のハメネイ師と会談したが、「トランプ氏は意見交換するにふさわしい相手ではない」と突っぱねられる大失敗だった』、「私はこのアイデア自体がひどいと思っていたが、とても口にできなかった」、との「ボルトン」発言は、当然としても、外務省は「安倍首相」の積極姿勢を忖度して、「“橋渡し”」成功の可能性について事前レクチャーしてなかったのだろうか。
・『「特攻隊の生き残り」が大好物  トランプは安倍首相の父親の安倍晋太郎元外相が「特攻隊の生き残り」というエピソードを好み、支持者向け集会でもなぜか話題にしている。 ボルトンは<日本人がいかにタフか、とりわけ安倍がタフかを説明するのに使っていた>とし、こう書いていた。 <トランプはある時、「安倍の父親は天皇のための任務を遂行できなくてガッカリしていたんだぞ」と言った。父親がカミカゼ特攻を成功させていたら、安倍がこの世に存在しないことに気が付いていないようだった> なんだか切ない……』、やはり「トランプ」はこの程度の人物のようだ。それに乗せられていた「安部」も同類だろう。

次に、8月25日付けデイリー新潮が掲載した産経新聞出身でマレーシア在住ジャーナリストの末永恵氏による「日本がインドネシアに500億円の支援を決定 高速鉄道とコロナの裏切りで募る不信感」を紹介しよう。
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/08250558/?all=1&page=1
・『7月20日、日本政府はインドネシア政府の要請を受ける形で、20億円の無償資金協力と最大500億円の円借款を決定した。名目は新型コロナウイルスの感染症対策および医療体制支援で、円借款は金利0・01%で償還期間は15年だ。東南アジア情勢に詳しいジャーナリストの末永恵氏は、この“思いやりODA”に疑問を呈する。 8月23日現在、人口およそ2億7000万人のインドネシアのコロナ感染者数は15万1498人、死者数は6594人(新規感染者2037人)。発表値をそのまま信用できないとはいえ、5倍以上の人口を抱える中国の感染者数が8万9645人、死者数4711人であることを鑑みると、アジア地域で最悪レベルを更新中だといえよう。しかもインドネシアのこの公表値は少なく見積もられている指摘もあり、現地有力誌『テンポ』は「(実際の)死者数は約5倍」と報じている。 8月に入っても1500人から2000人を超える勢いで連日右肩上がりで増え続けるコロナの感染者と犠牲者数は、ジョコ・ウィドド大統領(以下、ジョコウィ大統領)政権の最大かつ最も困難な政治課題となっている。現地紙『コンパス』が先月発表した国民アンケートでも、約90%が「政府や閣僚のコロナ対策に不満を抱いている」と答えていた。だからコロナ支援を目的とした日本からの巨額ODAは、政府にとって願ったり叶ったりだろう。対東アジアや東南アジアなどへのODAを審査・担当する外務省国別開発協力第一課の渡邊滋課長は、インドネシアへの支援の意義を次のように筆者に語った。 「感染拡大防止への援助は、インドネシアの社会、経済回復を助けるとともに、日本への感染輸入予防や緩和においても重要だ。今回のコロナの緊急支援による同国への資金協力は、ODAの利率も最低レベルで、ほぼ無償と言っていい。2000社を超える日系企業が展開する同国の経済を下支えすることは、日本経済にとっても有益だ」 今回のODAに関しては、日本が最大出資国であるアジア開発銀行(ADB)との協調融資で、同銀行からもさらに15億ドルが拠出されることになっている。同銀はコロナ支援で、アジア10ケ国への融資を計画しており、インドネシアは正式決定した最初の国になる。 だが、日本とインドネシアの間にはこんな因縁もある』、「“思いやりODA”に疑問」、どういうことだろう。
・『コロナ、鉄道でのしっぺ返し  詳しくは3月30日配信の拙稿「新型コロナの感染源は日本人――インドネシア政府がついた姑息過ぎるウソの顛末」記事を参照いただきたいが、今年3月、ジョコウィ大統領は「国内初のコロナ感染者の感染源が日本人である」との発表を行った。後でまったくのデマであることが判明したわけだが、この政府の嘘により、子供を含めた在インドネシア邦人の多くが、現地でいわれのない差別やハラスメントを受ける被害にあったのだ。 この問題では、在インドネシア日本大使館の石井正文大使が声明を発表したほか、茂木敏充外相が「インドネシア政府に在留法人の安全確保と差別やハラスメントの再発防止を要請した」と衆院外務委員会で発言するなど、外交問題に発展してもいる(なお、インドネシア政府のウソを暴いた私の記事に対して、在日インドネシア大使館から記事の撤回を求める抗議をいただいた)。 因縁はコロナだけではない。日本と中国が受注合戦を繰り広げたジャワ島の高速鉄道建設計画では、「土壇場でちゃぶ台をひっくり返された」(現地の日系企業幹部)形で、2015年に中国案が採用された。しかも「日本がODAの公的資金を投じて行った地質などの調査結果を、インドネシア政府が中国政府に漏洩したという疑惑もある」(先の企業幹部)。 こうしたインドネシアの“親中反日”の動きについてくわしくは、拙稿「『コロナ第一号患者の感染源は日本人』 インドネシアが流したウソの裏に“反日・親中”」(3月31日配信)に譲るとして、高速鉄道計画は中国が受注するも、遅々として進んでいない。今年5月末には地元メディアが「(ジョコウィ大統領が)中国主導の高速鉄道計画に日本を参加させたい意向を表明」と報じている。あれから3か月、日本政府関係者に取材すると「現地の報道後、一度、打診のようなものはあったが、それ以来、要請も何も一切、来ていない」という。 実は“日本へのラブコール”が報じられたと同時に、中国と分担する工事費のインドネシア分の予算が超過されたことも取り沙汰された。日本への要請表明は、日中の二国を天秤にかけることで、中国からさらによい条件を引き出すための「漁夫の利」の画策などではないかと、私は見ている。 もし仮に中国主導の計画に日本が参画すれば、コスト負担だけでなく、日本の技術やテクノロジーが盗まれてしまう懸念もある。また、ジャワ島の高速鉄道は、中国から南シナ海を通り、マラッカ海峡を経てインド洋から欧州大陸へ抜ける一帯一路の「六廊六路多国多港」といわれる重要ルートの一つで、言い換えれば、「一帯一路」の生命線ともいえる重要なプロジェクトだ。中国から中央アジア、さらに欧州に至る陸路の「一帯」と、中国、東南アジア、スリランカ、中東、欧州、東アフリカに至る海路の「一路」からなる世界を中華圏が支配する――習近平主席が掲げるそんな政治的戦略構想に、結果的に日本が協力してしまう恐れもあるのだ。。 いずれにせよ、高速鉄道をめぐる一件は、日本人にインドネシアに対する“猜疑心”を植え付けさせた。“あれだけ巨額の支援をして裏切るのか”というものである。一帯一路の支持を早々に表明し、中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)にも東南アジア諸国で先陣を切って参加を表明したインドネシアを「日中のライバル意識を利用し、最終的に自国に有利な展開にもっていく」(日本政府高官)と評する声もある』、「ジョコウィ大統領は「国内初のコロナ感染者の感染源が日本人である」との発表を行った。後でまったくのデマであることが判明したわけだが、この政府の嘘により、子供を含めた在インドネシア邦人の多くが、現地でいわれのない差別やハラスメントを受ける被害にあった」、酷い話だ。「ジャワ島の高速鉄道建設計画では、「土壇場でちゃぶ台をひっくり返された」・・・形で、2015年に中国案が採用された。しかも「日本がODAの公的資金を投じて行った地質などの調査結果を、インドネシア政府が中国政府に漏洩したという疑惑もある」、こんな中国寄りの「ジョコウィ大統領」に「「“思いやりODA”」を供与するとは、安部政権のお人好しぶりもここに極まれりだ。
・『日本からの資金がもたらした腐敗政治  外務省によると、日本が1958年から実施しているインドネシアへのODAは、累計5兆7134億円におよぶ(2018年度)。内訳は有償資金協力として累計5兆685億円、無償資金協力として2821億円、技術支援協力が3628億円だ。これは日本のODA供与先としては、第2位の巨額援助国となっている(2016年度まではインドネシアが最大援助国だった。現在の1位はインドで、累計6兆150億円)。 たとえ無償を謳う支援であっても、それに見合う見返りがなくては、税金を投じる意味がない。実際、日本のインドネシアに対するODAは、これまで開発援助に参画した日系企業に巨額の利益をもたらした。その一方で、日本からの資金が、1960年代から30年に亘り長期独裁政権を敷いていたスハルト政権の汚職と腐敗を巨大化させる要因の一つにもなった。 スハルト体制は俗に、インドネシア語から由来する「KKN体制(汚職:Korupsi、癒着:Kolusi、縁故主義: Nepotisme)」と呼ばれる。これは、国の富の半分を1%の超富裕層が牛耳る、腐敗政治の象徴的な呼称である。スハルト政権末期の97年時点で、日本のODA供与額は3兆3302億円で、中国の2兆383億円を抜いて、世界一だった(ODA白書)。 KKN体制を日本のODAがいかに支えたかは、たとえばスハルト大統領の長女で社会相を務めた実業家、シティ・ハルディヤンティ・ルクマナ(通称トゥトゥット)氏の生活に見て取れる。彼女は日本のODAで建設されたジャカルタ市内の有料高速道路を管理する民間企業の筆頭株主に就き、長年にわたり、巨額の蓄財を得たとされている。諸外国からの援助資金を独り占めして食い物にしたあげく、インドネシア経済を破綻に導いた「スハルト・チルドレン」の中心的人物の一人だ。 かつては中国も日本からの巨額ODAを受け、今日の世界第2位の経済大国の礎を築いた(日本国民の血税が中国に投じられたわけだが、中国はその資金を“中国からの”ODAとして、アフリカ諸国などに使っていたことは有名だ)。約40年間にわたる中国への供与は18年に終了したが、拠出額も累計で3兆6500億円ほどだったことを鑑みると、これまでいかに日本がインドネシアに手厚い支援を行ってきたか、わかるだろう。そしてそれだけの資金が、腐敗政治の一助となっただけではなく、高速鉄道やコロナの時のような“恩をあだで返す”仕打ちを、インドネシアは行ってきたといえる。インドネシアへこれ以上の支援が必要か、再考の余地は本当にないだろうか』、巨額の「資金が、腐敗政治の一助となっただけではなく、高速鉄道やコロナの時のような“恩をあだで返す”仕打ちを、インドネシアは行ってきた」、日本政府のODA政策は全くのザルだ。
・『既存の支援にも疑問符が  すでに計画が進行している日本の公的支援についても必要性を疑う声がある。 たとえば、西ジャワ州チレボン県で進められている石炭火力発電所拡張計画。過去に丸紅などの出資で建設された発電所の近くに、新たに出力100万キロワットの大型発電所を新規建設するという計画で、インドネシアや韓国の現代建設といった大手企業とともに、最大出資者として丸紅、さらには東京電力グループや中部電力らが参画している。こちらは国際協力銀行(JBIC、財務省が管轄)が資金援助を行っているが、昨年末、地元の知事や現代建設のゼネラル・マネージャーらが、4700万円の贈収賄容疑で逮捕された。ほかに約15億円の用途不明資金疑惑もあり、検察の捜査が進んでいる。 さらに、ODA事業で行われている同州インドラマユ県での石炭火力発電所拡張計画。こちらもやはり、中国資本で建設された既存施設の隣に新たな発電所を計画しているもので、現在、日本の国際協力機構(JICA)を通じ、すでにコンサルなど含む専門的基礎調査などにおよそ7億円(エンジニアリング・サービス借款)が貸与されている。これに加え、計画全体への円借款申請が待たれている状況だ。 オランダのアムステルダムにも拠点を構え、日本のODA開発事業に詳しい国際環境NGO「FoE Japan」の委託研究員・波多江秀枝氏は、こんな懸念を表明する。 「中国主導で進められたインドラマユ県の計画でも、地元の知事が汚職で逮捕されました。海外の援助を受けたプロジェクトがインドネシアで進められるとき、もたらされる資金が現地の汚職の源になりがちです」 スハルト時代の汚職の構造は今日でも健在――ということか。この点、先に登場いただいた外務省国別開発協力第一課の渡辺課長は、 「公的資金が汚職や腐敗に流用されないよう厳選な審査をする。審査次第では、ODA供与は見送る可能性がある」としている。もっとも波多江研究員は、「インドネシア国有電力会社(PLN)は、電力不足に陥ると主張していますが、現在すでに電力過剰の状態であり、また同社の資料を基に分析すると、逆に今後10年ほどは30%から45%の供給過剰になります」と、先の2つの拡張計画が、そもそも不要であるとも指摘。実際、世界的に「脱炭素化」が進む中、大量のC02を排出する火力発電所の建設支援を行うことで日本が世界から批判されており、支援には負の側面もある。またインドラマユ県では、発電所が出す粉塵によって周辺住民の健康被害への懸念が報告され、現地では裁判沙汰になっている。 こうしたODAに“上乗せ”する形で、今回、日本はインドネシアにコロナ支援を行うわけである。が、同時にインドネシアの国営製薬会社ビオ・ファルマは、中国のシノパック・バイオテック社とコロナワクチンの共同開発を進めてもいる。8月4日には、量産体制に入る準備を進めていると、インドネシアの国営企業相が発表した。ここでも日中を手玉にとろうという魂胆が透けて見えないだろうか。 日本がインドネシアにODAを始めて62年。今年7月には世界銀行がインドネシアを上位中所得国として認定した。日本がODA対象の基準にしている一人当たりの国民総所得(GNI)も大幅に上昇しており、そろそろ独り立ちできる頃ではないだろうか。それでも支援するのであれば、高速鉄道の同じ轍を踏まないよう、そしてわれわれの血税をドブに捨てないよう、さらには日中関係の“足元”を見透かされないよう、日本政府や関係各省には肝に銘じてほしい、と願うばかりだ』、同感である。

第三に、7月22日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した元外交官で日本総合研究所国際戦略研究所理事長の田中 均氏による「日本に外交戦略見直しを迫る、香港の中国化・韓国の朝鮮化・ロシアのロシア化」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/243088
・『日本を取り巻く環境の激変 東アジアの安全保障を左右  昨今、日本を取り巻く環境が大きく変わったことに認識があるだろうか。 激変は新型コロナの感染問題はすでに起こりつつあった地殻変動を加速化し、東アジアの安全保障に大きな影響をもたらしている。 日本ではイージス・アショアの配備を断念したことに伴い日本への攻撃に対する「敵基地攻撃能力」の保有問題が議論されているが、あまりに唐突で矮小化された反応だ。 まず日本に必要なことは外交安保戦略の抜本的見直しであり、その前提としての日本を取り巻く安全保障環境が大きく変わり悪化していることを認識する必要がある。 具体的には「香港の中国化」と米中対立、韓国の「朝鮮化」、ロシアの「ロシア化」、「アメリカ・ファースト」への対応をどうするかだ』、「日本を取り巻く安全保障環境が大きく変わり悪化」、その通りだ。
・『香港「中国化」で米中対立決定的 国安法はゲームチェンジャー  中国による香港への国家安全維持法の直接導入は、ゲームチェンジャーだと思う。 今後、「一国二制度」の下、高度な自治と自由な資本主義を認められていた香港が急速に中国化していくことが懸念される。 中国政府は相当な覚悟を持ってこの行動に出たのだろう。 昨年、続いた香港民主化を求める大規模デモは強権の介入なく収まらず、また9月に予定される香港立法会の選挙を、民主派が圧勝した昨年の区議会選挙の二の舞とすることはできない、と考え、新型コロナ感染拡大でデモが規制されている今の状況に乗じて一気呵成に国安法導入を進めたと考えられる。 今後、もし国安法が中国国内と同じように運用されれば、国際的にも約束された「一国二制度」は崩壊するだけではなく、法の支配という民主主義の根幹を犯すことともなりかねない。 そして、自由な市場として外国の投資を集め国際金融センターである香港は徐々にその利点を失うことになる。 こうした懸念を持つのは、国安法がコモン・ローに基づく香港の法的枠組みを超え、法解釈の最終権限は中国全人代常務委員会にあることや、法の運用・実施に中国治安機関が関っているからだ。 香港が中国と同じような監視社会となり、法の厳密な手続きによらないで拘束・逮捕が行われるとすれば、自由な資本主義の基盤が損なわれることになる。 こうした香港の「中国化」に米国が強く反応するのは十分理解できる。 多くの人が、トランプ大統領の対中強硬策は自らの再選を助けることになるからではないかとみる。もちろんそういう面はあるが、それ以上に、米国が危機感を強めているのは、ここで民主主義諸国が明確で強力な対抗措置を取らないのであれば、中国の行動を認知してしまうばかりか、今後の中国のさらなる強硬な行動を許してしまうことになりかねないと認識しているからだ。 米国は、今後、どの程度強硬に中国に対峙していくつもりなのか。 7月14日に大統領の署名によって成立した香港自治法で、香港の自治の侵害に関わった中国、香港当局者を特定し、これらの人物と取引をする金融機関にも制裁を科することが可能となった。また大統領令により関税や査証などの面での香港への優遇措置も撤回された。 いずれにせよ今後の展開は、中国が国家安全維持法の運用をどのようにしていくかが鍵となる』、米国の「対中強硬策」は「トランプ大統領」だけでなく、米国議会も含めた全米規模のものなので、「大統領選挙」の結果如何を問わず、当面続くだろう。
・『米国は「中国排除」強める 日本の対中戦略は?  中国の現実の行動次第で米国の制裁の程度は変わってくるだろう。 米国の制裁も一定の準備期間を経て発動され、制裁の程度は香港の立法会の選挙に当局の強権的な介入がどう行われるかにもよるのだろう。 そして、米国の制裁措置に対して中国はさらなる対抗措置を取ろうとするのだろう。 この問題は台湾にも波及する。 台湾は香港への国家安全維持法の導入を「一国二制度」の終焉とみて、ますます独立傾向を強めていくのではないか。 台湾の香港人を受け入れようとする動きに対し、中国は戦闘機を台湾海峡に飛ばし牽制をしている。蔡英文総統は事あるたびに米国との連携の強化を図っていくだろう。 一方で中国は台湾に対しては軍事的な脅しを行うことを躊躇しないだろうし、中台問題は軍事的緊張の拡大に容易につながる。 香港問題や台湾問題は米中関係のホットスポットだが、それを離れても米中対立は今後、一層激化するだろう。 米国は中国の南シナ海での行動は「不法」であると断じ、米国艦隊の活動を強化している。ファーウェイをはじめとする中国ハイテク企業の米国政府調達からの排除に動いており、こうした中国企業と取引を持つ企業も調達から外す措置を取るという。 米国の「中国排除」の動きは中国の対抗措置を招くだろうし、米中間の経済相互依存関係は大きく崩れていく可能性がある。 安全保障を米国に依存し、一方で中国とは経済的な相互依存関係が大きい日本がどのような対中戦略を持つのか。それは日本の将来を左右する。習近平国家主席の国賓訪問を論じる前に考えなければいけない課題だ』、日本の産業界への影響も大きいだけに、難問だ。
・『韓国の「朝鮮化」「反日」噴出、強まる可能性  北朝鮮による開城の南北連絡事務所の爆破は、韓国に対する揺さぶりだったと考えられる。 昨年のハノイで行われた米朝首脳会談での非核化交渉の頓挫以降、制裁緩和などを期待する北朝鮮は米朝交渉の道筋に戻ることを望んだと思われるが、米国は当然のことながら非核化に向けた実務的な詰めなくして進展は図り得ないという従来の方針を変えず、事態は停滞した。 そして北朝鮮では今年初旬から新型コロナウイルスの感染が拡大したと考えられており、中朝国境が閉鎖され物資の流入が途絶えたことで北朝鮮への経済的ダメージは相当なものだったのだろう。 現状打開を目指して打った手が、南北交流の象徴である南北連絡事務所の爆破だった。 北朝鮮の「瀬戸際政策」の常だが、こうした行動に出れば韓国は焦り、米国をとりなす行動に出るとの思惑が北朝鮮にはあったのではないか。 韓国の文在寅政権にとって「南北共存」は一丁目一番地の基本政策だ。文政権の特色は、「86世代」と呼ばれる60年代に生まれ、80年代の民主化運動に関わった左派色の強い進歩派の人々が政権中枢を構成していることだ。 対外関係についても、朝鮮半島は常に大国により脅かされてきたとして「自立」を望む意識が強く、このため潜在的には「反米」「反日」であり、「親北」といえるだろう。 韓国はこれまで北朝鮮との関係が緊迫すると、安全保障を担保する必要性から日米との連携を重視し、米韓同盟を維持する必要性を認識する動きを見せたが、歴史問題を抱える日本に対しては、「反日」の意識が時に過剰に噴出する。 一方で中国については、歴史的にも圧倒的な存在だったことから反中とは言い切れない微妙な意識がある。また、韓国経済にとっての中国の圧倒的重要性からしても中国を阻害するわけにはいかないという意識も強い。 過去、廬武鉉政権が「米中をブリッジする」と提唱し、また文政権の一部高官が「米国か中国かを選ぶことができる」と発言したことからも分かるように、米国と自由民主主義という価値を共有する同盟国でありながら、この点を重視することなく、米国と中国を同列で論じることを躊躇しない。 このような韓国進歩派の考え方は保守派とは相いれず、韓国内の保革分断が、対北朝鮮政策も含めさまざま局面で対外政策の揺らぎをもたらしてきた。 だが総選挙では進歩派が圧勝したこともあって、文政権の対北融和政策は変わっていない。文政権の民族自立の意識は北朝鮮とも相通じるものがある。極論すれば韓国も「朝鮮化」しているということもできよう。 だが「朝鮮化」した韓国は日本にとって扱いにくい存在だ。 北朝鮮との間の拉致問題も日本と北朝鮮の関係をどうしていくのかという大きな絵柄の中で考え、機会をとらえていかないと解決が難しい。拉致問題の解決が最重要である位置付けは変わらないにしても、「重要だ」と叫んで一向に前に進んでいかないのはあまりに空しい』、「米国と自由民主主義という価値を共有する同盟国でありながら、この点を重視することなく、米国と中国を同列で論じることを躊躇しない。 このような韓国進歩派の考え方」、我々には理解し難い点だ。「「朝鮮化」した韓国は日本にとって扱いにくい存在」、困ったことだ。
・『ロシアの「ロシア化」 領土問題解決は遠のく  ロシアは7月初旬に憲法改正を行い、事実上、プーチン大統領が2036年まで大統領の座にとどまることを可能にした。 プーチン大統領は2000年から2期8年大統領職にあり、その後、首相に転じたが、2008年の憲法改正後、1期6年に延びた大統領に2012年に再登板し、2024年までが任期になっていた。 今回の憲法改正で大統領の任期がリセットされ、2024年から最大2期12年、大統領にとどまれることになった。 プーチン大統領にしてみれば首相だった時期に自らへの反対勢力が強くなったことが念頭にあり、そのため今度は“終身大統領”であることをあらかじめ明らかにした上で独裁色を強めるということだろう。 さらに憲法改正では、ロシア領の割譲を禁じることや同性婚を認めないなどの保守色が強い項目が盛り込まれた。ロシアの大国主義が色濃く反映された憲法改正だ。 日本政府はこの動きに対して単に関心の表明にとどめているが、果たしてロシア憲法にある「領土の割譲の禁止」と、日本が求める北方領土の返還が相いれるのかどうかは、はなはだ疑問だ。 ロシアはサイバーでの選挙介入などで欧米諸国との関係は極めて悪化しているし、逆に中国との関係の緊密化は着々と進んでいる。 日本は北方領土問題に何の成果もなく、むしろ交渉に対するロシアの立場が後退しているようにみえる状況でロシアとひたすらに首脳会談を積み重ねていくことがよいのか。 その前に対ロ戦略を見直すべきなのではないか』、同感である。
・『「アメリカ・ファースト」の行方 “トランプ後”に備える必要  こうして東アジアをめぐる状況が一段と変わり始めているなかで、トランプ大統領が掲げる「アメリカ・ファースト」は日本にとっても、東アジア地域にとっても問題が多い。 トランプ大統領にとって「アメリカ・ファースト」を具現するものは、中国との競争に勝利することに加え、輸出を伸ばして貿易拡大の利益を確保すること、また米国からの武器調達を含め防衛負担の増大を同盟国に求めることであり、これを実現していくために地域多国間の枠組みを離れて二国間の取引に持ち込むことだろう。 トランプ大統領は、これまで中国や日本、韓国との貿易合意、米軍駐留経費について韓国の負担の飛躍的拡大や日本からの巨額の武器調達に成功し、またTPPからの撤退にとどまらずAPEC、東アジアサミットなど地域協力を軽視してきた。 トランプ大統領が再選に成功した場合、このような政策がさらに深掘りされていくことになる。だが、現在の米国国内の状況を見る限り、トランプ再選の可能性は高くない。 日本は民主党のバイデン候補が勝利する場合に備えて対米戦略の練り直しを行うべきだろう。 その際にはこの地域の安全保障環境が大幅に変化している一方で、少子高齢化で大きな成長を望めず中国という巨大マーケットとの相互依存関係が必要なことなどを総合的に勘案することが重要になる。 新型コロナウイルス感染が一刻も早く収束することを願いたいが、コロナ後の日本を待つ情勢は決して容易なものではない。 この4つの要因以外にも日本を脅かす要因はいろいろある。当面は経済回復が最大の課題になるのだろうが、経済の回復を迅速に進める上でも周辺環境の安定は必須になる。 そのための包括的な戦略が重要である』、「日本は民主党のバイデン候補が勝利する場合に備えて対米戦略の練り直しを行うべき」、その通りだ。もはや「安部外交」で浮かれている段階ではない。
タグ:日刊ゲンダイ ダイヤモンド・オンライン 安倍外交 デイリー新潮 田中 均 (その7)(ボルトンが回顧録で暴露 トランプと“外交のアベ”の嘘八百、日本がインドネシアに500億円の支援を決定 高速鉄道とコロナの裏切りで募る不信感、日本に外交戦略見直しを迫る 香港の中国化・韓国の朝鮮化・ロシアのロシア化) 「ボルトンが回顧録で暴露 トランプと“外交のアベ”の嘘八百」 ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)の回顧録「それが起きた部屋」 「時間はわれわれの味方」との認識の誤り 「次は私自身が、金正恩委員長と向き合い、解決する」 私はこのアイデア自体がひどいと思っていたが、とても口にできなかった 外務省は「安倍首相」の積極姿勢を忖度して、「“橋渡し”」成功の可能性について事前レクチャーしてなかったのだろうか 「特攻隊の生き残り」が大好物 末永恵 「日本がインドネシアに500億円の支援を決定 高速鉄道とコロナの裏切りで募る不信感」 日本政府はインドネシア政府の要請を受ける形で、20億円の無償資金協力と最大500億円の円借款を決定 “思いやりODA”に疑問 コロナ、鉄道でのしっぺ返し ジョコウィ大統領は「国内初のコロナ感染者の感染源が日本人である」との発表 後でまったくのデマであることが判明したわけだが、この政府の嘘により、子供を含めた在インドネシア邦人の多くが、現地でいわれのない差別やハラスメントを受ける被害にあった ジャワ島の高速鉄道建設計画では、「土壇場でちゃぶ台をひっくり返された」 2015年に中国案が採用された。しかも「日本がODAの公的資金を投じて行った地質などの調査結果を、インドネシア政府が中国政府に漏洩したという疑惑もある 日本からの資金がもたらした腐敗政治 日本が1958年から実施しているインドネシアへのODAは、累計5兆7134億円 資金が、腐敗政治の一助となっただけではなく、高速鉄道やコロナの時のような“恩をあだで返す”仕打ちを、インドネシアは行ってきた 既存の支援にも疑問符が 「日本に外交戦略見直しを迫る、香港の中国化・韓国の朝鮮化・ロシアのロシア化」 日本を取り巻く環境の激変 東アジアの安全保障を左右 「香港の中国化」と米中対立、韓国の「朝鮮化」、ロシアの「ロシア化」、「アメリカ・ファースト」への対応をどうするかだ 香港「中国化」で米中対立決定的 国安法はゲームチェンジャー 米国は「中国排除」強める 日本の対中戦略は? 安全保障を米国に依存し、一方で中国とは経済的な相互依存関係が大きい日本がどのような対中戦略を持つのか。それは日本の将来を左右する。習近平国家主席の国賓訪問を論じる前に考えなければいけない課題だ 韓国の「朝鮮化」「反日」噴出、強まる可能性 米国と自由民主主義という価値を共有する同盟国でありながら、この点を重視することなく、米国と中国を同列で論じることを躊躇しない。 このような韓国進歩派の考え方 「朝鮮化」した韓国は日本にとって扱いにくい存在」 ロシアの「ロシア化」 領土問題解決は遠のく 日本は北方領土問題に何の成果もなく、むしろ交渉に対するロシアの立場が後退しているようにみえる状況でロシアとひたすらに首脳会談を積み重ねていくことがよいのか。 その前に対ロ戦略を見直すべきなのではないか 「アメリカ・ファースト」の行方 “トランプ後”に備える必要 日本は民主党のバイデン候補が勝利する場合に備えて対米戦略の練り直しを行うべき
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